JP4429916B2 - 酢酸菌の温度耐性向上遺伝子、該遺伝子を用いて育種された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法 - Google Patents

酢酸菌の温度耐性向上遺伝子、該遺伝子を用いて育種された酢酸菌、及び該酢酸菌を用いた食酢の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物に由来する温度耐性を増強する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子、これのコピー数を増幅した微生物、特にアセトバクター属(Acetobacter)及びグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)に属する酢酸菌、及びこれらの微生物を用いて高濃度の酢酸を含有する食酢を効率よく製造する方法に関する。
工業的な食酢製造においては、微生物による酢酸発酵が利用されている。このような微生物はアルコール酸化能を有し、一般に酢酸菌と呼ばれる。酢酸菌の中でも特に、アセトバクター属及びグルコンアセトバクター属に属する酢酸菌は、工業的な酢酸発酵に広く利用されている。
酢酸発酵では、培地中のエタノールが酢酸菌によって酸化されて酢酸に変換されるが、その結果、、そのまま酢酸が培地中に蓄積することになる。その際、多量の発酵熱が発生し、その結果、そのまま放置した場合は、発酵液の温度が上昇することになる。酢酸菌の発酵温度は通常30℃前後が適温であるので、発酵液の温度を上昇させないよう、発酵液を冷却する必要があるが、その結果、冷却のためのエネルギーがかかることになる。そのため、酢酸発酵においては、より高い温度でも増殖能力や発酵能力が低下しないこと、すなわち温度耐性の強い酢酸菌を開発することが求められており、その一手段として、温度耐性を持った酢酸菌を自然界からスクリーニングすることによって温度耐性酢酸菌を検索する試みがなされていた(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、酢酸菌の温度耐性遺伝子に関する知見は殆ど無く、酢酸菌の温度耐性を実用レベルで向上させうる機能を有するタンパク質をコードする新規な温度耐性遺伝子を取得し、また取得した温度耐性遺伝子を用いて、より強い温度耐性を有する酢酸菌を育種することが望まれていた。
特開昭60−9488号公報 特願2003−350265明細書 「アグリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agricultural and Biological Chemistry)」、44巻、p.2901−2906、1980年 「トレンズ・イン・ジェネティックス(Trends in Genetics)」、5巻、p.185−189、1989年 「アプライド・アンド・エンバイロメンタル・マイクロバイオロジー(Applied and Environmental Microbiology)」、55巻、p.171−176、1989年 「アグリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agricultural and Biological Chemistry)」、52巻、p.3125−3129、1988年 「アグリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agricultural and Biological Chemistry)」、49巻、p.2091−2097、1985年 「バイオサイエンス・バイオテクノロジー・アンド・バイオケミストリー(Bioscience,Biotechnology and Biochemistry)」、58巻、p.974−975、1994年 「セルロース(Cellulose)」、p.153−158、1989年 「ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(Journal of Bacteriology)」、175巻、6857−6866、1993年
発明が解決しようとする課題
以上のように、従来より酢酸菌の温度耐性を遺伝子レベルで解明し、高い温度耐性を有する実用酢酸菌の開発に成功した例は報告されていない。しかし、温度耐性にすぐれた酢酸菌が開発されれば、従来よりも高温度で酢酸発酵が行なわれ、冷却コストの軽減が可能になることから、本発明者は、再度、酢酸菌の温度耐性の向上を遺伝子レベルで解明することとした。
そして本発明者は、各方面から検討した結果、温度耐性を実用レベルで向上させうる機能を有するタンパク質をコードする新規な温度耐性遺伝子を取得し、また取得した温度耐性遺伝子を用いて、より強い温度耐性を有する酢酸菌を育種することが重要であるとの観点にたち、酢酸菌に属する微生物由来の温度耐性に関与する新規な温度耐性向上遺伝子を提供すること、及び該遺伝子を用いて微生物の温度耐性を向上させる方法、特に酢酸菌に属する微生物の温度耐性を向上させる方法、さらに温度耐性が向上した酢酸菌を用いて、食酢を効率よく製造する方法を提供することを新規技術課題として新たに設定した。
課題を解決するための手段
本発明者は、高温度下においても増殖し、発酵することができる酢酸菌には、他の微生物には存在しない特異的な温度耐性に関与する遺伝子が存在するとの仮説を立てた。そして、こうした遺伝子を用いれば、従来以上に微生物の温度耐性を向上させることができ、効率的な製造法を開発することが可能になるとの新規着想を得た。
前記従来技術における温度耐性遺伝子の取得方法は、温度非感受性の変異株をスクリーニングする方法が一般的であった。
しかし、本発明者は、この方法では産業上有用な温度耐性遺伝子を見出すことは困難であると考え、他の取得方法を検討した。その結果、酢酸菌の染色体DNAライブラリーを構築し、この染色体DNAライブラリーを酢酸菌に形質転換することにより、通常は寒天培地上において37℃程度でしか生育できない株を、38℃の温度下でも生育可能にする遺伝子をスクリーニングすることによって取得する方法を開発した。
この方法によって、実際に食酢製造に用いられているグルコンアセトバクター属の酢酸菌から、温度耐性を実用レベルで増強させる機能を有する新規な温度耐性遺伝子をコードするDNAをクローニングすることにはじめて成功した。
得られた温度耐性遺伝子は、DDBJ/EMBL/Genbankにおいてホモロジー検索をした結果、根粒菌などで見出されているセラミド−グルコシルトランスフェラーゼと称される一群のタンパク質と相同性を示しており、酢酸菌のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子であると推定された。
しかし、取得された酢酸菌のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子は、根粒菌などの他の微生物で見出されている既知のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子とは相同性が極めて低かったことから、他のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子とはある程度似ているものの酢酸菌に特異的な新規タンパク質(タンパク質GCSということもある)をコードする新規遺伝子であることを見出した。
さらに、エタノール存在下で該形質転換株を通気培養した場合に、温度耐性が顕著に向上すること、最終到達酢酸濃度が顕著に向上することなどを見出し、更に該タンパク質のアミノ酸配列、及びそれをコードする遺伝子のDNAの塩基配列の決定にも成功し、本発明を完成するに至った。
図1
制限酵素SalIとKpnIを用いてクローニングされたグルコンアセトバクター・エンタニイ由来の遺伝子断片(pG1)の制限酵素地図とGCS遺伝子の位置、及びpGCS、pGCS1への挿入断片の概略図。
図2
GCS遺伝子のコピー数を増幅した形質転換株の酢酸発酵経過を示す図面。
図3
GCS遺伝子のコピー数を増幅した形質転換株の酢酸発酵経過を示す図面。
図4
GCS遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列(配列番号2)を示す。
図5
プライマー1を示す。
図6
プライマー2を示す。
図7
本温度耐性遺伝子の塩基配列(配列番号1)を示す。
図8
pGI18の構築図。
図9
PGI18の塩基配列(配列番号5)を示す。
図10
同上続きを示す。
図11
同上続きを示す。
図12
プライマーAを示す。
図13
プライマーBを示す。
すなわち本発明は、下記の(1)〜(10)を実施態様の例として提供するものである。
(1)下記の(A)、又は(B)に示すタンパク質GCS。
(A)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質。
(B)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、温度耐性を増強する機能を有するタンパク質。
(2)下記の(A)、又は(B)に示すタンパク質をコードする新規遺伝子のDNA。
(A)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質。
(B)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、温度耐性を増強する機能を有するタンパク質。
(3)下記の(a)、又は(b)に示すDNAである上記(2)に記載の遺伝子のDNA。
(a)配列表の配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号73〜1251からなる塩基配列を含むDNA。
(b)配列表の配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号73〜1251からなる塩基配列又はその一部を有するプローブと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、温度耐性を増強する機能を有するタンパク質をコードするDNA。
(4)上記(2)、又は(3)に記載のDNAの細胞内のコピー数が増幅されたことにより、温度耐性が増強された微生物。
(5)微生物がアセトバクター属、又はグルコンアセトバクター属の酢酸菌であることを特徴とする上記(4)に記載の微生物。
(6)上記(4)、又は(5)に記載の微生物のうち、アルコール酸化能を有するものを、アルコールを含有する培地で培養して高い培養温度でも該培地中に酢酸を生成蓄積せしめることを特徴とする食酢の製造方法。
(7)少なくとも上記(2)、又は(3)に記載のDNAを含んだ組換えプラスミドpUCGCS(FERM BP−8217)。
(8)少なくとも配列表の配列番号1に示す塩基配列を有するDNA断片(SalI−KpnI断片)、又はそのコーディング領域(塩基番号73−1251)を含むPCR増幅断片を、(7)のように大腸菌ベクターpT7Blueではなく、例えば、酢酸菌−大腸菌シャトルベクターpGI18(例えば、特許文献2参照)にそれぞれ挿入してなる組換えプラスミドpG1、又はpGCS。
(9)組換えプラスミドpG1、又はpGCSをアセトバクター・アセチ(Acetobacter aceti)No.1023(FERM BP−2287)に導入してなる形質転換体。
(10)組換えプラスミドpG1、又はpGCSをアセトバクター・アルトアセチゲネス(Acetobacter altoacetigenes)MH−24(FERM BP−491)に導入してなる形質転換体。
本発明によれば、微生物に対して、温度に対する耐性を付与し、増強することができる、そして、アルコール酸化能を有する微生物、特に酢酸菌においては、温度に対する耐性が顕著に向上し、高温下においても酢酸を効率良く蓄積する能力を付与することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)本発明のDNA
本発明のDNAは、温度耐性を向上させる機能を有する配列表の配列番号2に示すアミノ酸配列を有するタンパク質をコードし得る塩基配列を包含し、該塩基配列の調整要素、及び該遺伝子の構造部分を含む。更に詳細には、本発明は温度耐性遺伝子に関するものであって、本温度耐性遺伝子は、温度耐性及び/又は温度耐性向上に関与する遺伝子を指し、更に具体的には、少なくとも(i)配列表の配列番号1に示す塩基配列を有するDNA、又は(ii)それに含まれ、GCSタンパク質をコードする遺伝子(GCS遺伝子)の塩基配列、から選ばれる少なくともひとつを包含するものである。
本発明のDNAは、当業者に公知の方法で調製することができる。例えば、本明細書において具体的な塩基配列で示されたDNAは、酢酸菌のゲノムを出発原料として用いて、例えば、ショットガン・クローニング法によって調製することができる。その際、断片化された各染色体DNAは、その長さ等に応じて、プラスミドベクター又はファージ等の適当なクローニングベクターに連結し、これを用いてエレクトロポレーション法等の適当な方法によって酢酸菌等の適当な宿主細胞を形質転換し、該断片化各染色体DNAをクローニングする為の、クローンライブラリーを調製することができる。
更に、化学分解法(マキサム−ギルバート法)及びジデオキシ法等の公知の方法に従って、かかるクローンライブラリーから得られる断片化各染色体DNAの塩基配列を決定することができる。
或いは、本明細書に記載された本発明DNAの塩基配列又はアミノ酸配列の情報に基づき、当業者の周知の化学合成、又は本発明のプライマーを使用したPCR法により増幅して調製することもできる。
例えば、本発明のDNAは、グルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)の染色体DNAから次のようにして取得することができる。まず、グルコンアセトバクター・エンタニイ、例えばアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24(Acetobacter altoacetigenes MH−24)株(FERM BP−491)の染色体DNAを取得する。染色体DNAの取得は、例えば特開昭60−9489号公報に開示された方法により行なうことができる。
次に、得られた染色体DNAから温度耐性を向上させる遺伝子を単離するために、染色体DNAライブラリーを作製する。すなわち、まず、染色体DNAを適当な制限酵素で部分分解して種々の染色体DNA断片混合物を得る。制限酵素としては、幅広い種類の酵素が使用でき、使用する酵素に応じて切断反応時間などを調節し、切断の程度を調節する。例えば、Sau3AIを温度30℃以上、好ましくは37℃、酵素濃度1〜10ユニット/mlで様々な時間(1分〜2時間)、染色体DNAに作用させてこれを消化する。なお、後記実施例ではSalIとKpnIを用いた。
次いで、切断された染色体DNA断片を、酢酸菌内で自律複製可能なベクターDNAに連結する。具体的には、染色体DNAの切断に用いた制限酵素SalIとKpnIと相補的な末端塩基配列を生じさせる制限酵素、例えば、SalIとKpnIを、温度37℃、酵素濃度1〜100ユニット/mlの条件下で、1時間以上ベクターDNAに作用させてこれを完全消化し、切断開裂する。
切断開裂されたベクターDNAを、染色体DNA断片混合物と混合し、これにTDNAリガーゼを作用させて、目的の組換えDNA(DNAライブラリー)を得ることができる。なお、TDNAリガーゼの作用条件としては、例えば、温度4〜16℃、酵素濃度1〜100ユニット/mlの条件下で1時間以上、好ましくは6〜24時間とすることができる。
得られた組換えDNAを用いて、通常は寒天培地上で37℃でしか増殖することのできない酢酸菌、例えばアセトバクター・アセチNo.1023(Acetobacter aceti No.1023)株(FERM BP−2287)を形質転換し、38℃で培養する。生じたコロニーを液体培地に接種して培養し、得られる菌体からプラスミドを回収することで温度耐性遺伝子を含むDNA断片を得ることができる。
本発明のDNAとして、具体的には、配列表の配列番号1の塩基配列を有するDNAが挙げられるが、その内、塩基番号73〜1251からなる塩基配列はコーディング領域である。
配列番号1に示す塩基配列及び配列番号2に示すアミノ酸配列(図4:塩基番号73〜1251に対応)は、DDBJ/EMBL/Genbank及びSWISS−PROT/PIRにおいて、ホモロジー検索をしたところ、アミノ酸配列レベルでメソリゾビウム・ロッティ(Mesorhizobium loti)のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子と41%、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子とも39%の相同性を有することが分かったが、いずれも40%程度の低い相同性であり、これらのタンパク質をコードする遺伝子とは異なる新規なものであることが明白であった。また、上記のセラミド−グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子は、温度耐性と関係していることは全く知られていない。
また、本発明のDNAはその塩基配列が明らかとなったので、例えば、鋳型として酢酸菌のゲノムDNAを用い、該塩基配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプライマーに用いるポリメラーゼ・チェーン・リアクション(PCR反応)によって、または該塩基配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプローブとして用いるハイブリダイゼーションによっても得ることができる。
オリゴヌクレオチドの合成は、例えば、市販されている種々のDNA合成機を用いて定法に従って合成できる。また、PCR反応は、アプライドバイオシステムズ社(Applied Biosystems)製のサーマルサイクラーGene Amp PCR System 9700を用い、TaqDNAポリメラーゼ(タカラバイオ社製)やKOD−Plus−(東洋紡績社製)などを使用して、定法に従って行なうことができる。
本発明の温度耐性を増強する機能を有するタンパク質をコードするDNAは、コードされるタンパク質の温度耐性を増強する機能が損なわれない限り、1又は複数の位置で1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたタンパク質をコードするものであっても良い。
このような温度耐性を増強する機能を有するタンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、例えば部位特異的変異法によって、特定の部位のアミノ酸が欠失、置換、挿入、付加又は逆位されるように塩基配列を改変することによっても取得され得る。また、上記のような改変されたDNAは、従来知られている突然変異処理によっても取得することができる。
また、一般的にタンパク質のアミノ酸配列およびそれをコードする塩基配列は、種間、株間、変異体間、変種間でわずかに異なることが知られているので、実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、酢酸菌全般、中でもアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の種、株、変異体、変種から上記のタンパク質をコードするDNAを得ることが可能である。
具体的には、アセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌、又は変異処理したアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌、これらの自然変異株若しくは変種から、例えば配列表の配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基配列番号73〜1251からなる塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、温度耐性を増強する機能を有するタンパク質をコードするDNAを単離することによっても、該タンパク質と実質的に同一のタンパク質をコードするDNAが得られる。
ここでいうストリンジェントな条件とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。この条件を明確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、相同性が高いDNA同士、例えば70%以上の相同性を有するDNA同士がハイブリダイズし、それより相同性が低いDNA同士がハイブリダイズしない条件、あるいは通常のハイブリダイゼーションの洗浄条件、例えば1×SSCで0.1%SDSに相当する塩濃度にて60℃で洗浄が行なわれる条件などが挙げられる。
温度耐性を増強する機能を有することの確認は、例えば、後述の実施例で説明するように、通常は寒天培地上で37℃程度でしか増殖することができないアセトバクター・アセチNo.1023株(FERM BP−2287)に目的のDNAを形質転換し、38℃で増殖可能かどうかを調べることにより行なうことができる。
(2)本発明の酢酸菌
本発明の酢酸菌はアセトバクター属及びグルコンアセトバクター属の細菌を指し、温度耐性が増強されたアセトバクター属細菌及びグルコンアセトバクター属である。
アセトバクター属細菌として具体的には、アセトバクター・アセチ(Acetobacter aceti)が挙げられ、具体的には例えば、アセトバクター・アセチNo.1023(Acetobacter aceti No.1023)株(特許生物寄託センターにFERM BP−2287として寄託)、アセトバクター・アセチ・サブスピーシズ・ザイリナムIFO3288(Acetobacter aceti subsp.xylinum IFO3288)株、アセトバクター・アセチIFO3283(Acetobacter aceti IFO3283)株が例示される。
また、グルコンアセトバクター属細菌としては、例えば、グルコンアセトバクター・ユウロパエウスDSM6160(Gluconacetobacter europaeus DSM6160)、グルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)が挙げられ、具体的には例えば、アセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24(Acetobacter altoacetigenes MH−24)株(特許生物寄託センターにFERM BP−491として寄託)が例示される。
温度耐性の増強は、例えば温度耐性遺伝子の細胞内のコピー数を増幅すること、又は、該遺伝子の構造遺伝子を含むDNA断片をアセトバクター属細菌中で効率良く機能するプロモーター配列に連結して得られる組換えDNAを用いて、アセトバクター属細菌を形質転換することによって増強することができる。
また、染色体DNA上の該遺伝子のプロモーター配列を、アセトバクター属やグルコンアセトバクター属の細菌中で効率よく機能する他のプロモーター配列、例えば酢酸菌のアルコールデヒドロゲナーゼ(例えば、非特許文献8参照)、大腸菌のプラスミドpBR322のアンピシリン耐性遺伝子、プラスミドpACYC177のカナマイシン耐性遺伝子、プラスミドpACYC184のクロラムフェニコール耐性遺伝子、β−ガラクトシダーゼ遺伝子などの各遺伝子のプロモーターなどの酢酸菌以外の微生物由来のプロモーター配列に置き換えることによっても、温度耐性を増強することができる。
該遺伝子の細胞内コピー数の増幅は、該遺伝子を保持するマルチコピーベクターをアセトバクター属細菌の細胞に導入することによって行なうことができる。すなわち、該遺伝子を保持するプラスミド、トランスポゾン等をアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の細菌の細胞に導入することによって行なうことができる。
マルチコピーベクターとしては、プラスミド、トランスポゾン等が挙げられる。プラスミドとしては、pMV24(例えば、非特許文献3参照)、pGI18(例えば、特許文献2参照)、pUF106(例えば、非特許文献7参照)、pTA5001(A)、pTA5001(B)(例えば、特許文献1参照)などが挙げられる。また、染色体組み込み型ベクターであるpMVL1(例えば、非特許文献4参照)も用いることができる。トランスポゾンとしては、MuやIS1452などが挙げられる。
アセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌へのDNAの導入は、塩化カルシウム法(例えば、非特許文献5参照)、エレクトロポレーション法(例えば非特許文献6参照)等によって行なうことができる。
アルコール酸化能を有するアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の酢酸菌において、上記のようにしてその温度耐性を増強すると、酢酸の生産効率を増大させることができる。
(3)食酢製造方法
本発明の食酢の製造方法は、温度耐性遺伝子のコピー数が増幅されたことにより温度耐性が選択的に増強されたアセトバクター属やグルコンアセトバクター属の細菌でありアルコール酸化能を有する微生物を、アルコールを含有する培地で培養して該培地中に酢酸を生成蓄積せしめることを特徴とする食酢の製造方法である。
この方法は、従来の酢酸菌による発酵方法と同様に行なえば良い。アルコールを含有する培地とは、エタノール等のアルコールと、炭素源、窒素源、無機物等を含有する培地であり、いわゆる酢酸発酵の際に用いられる培地と同様の組成のものを使用することができる。必要に応じて、使用菌株が生育に要求する栄養源を適当量含有するものであれば、合成培地でも天然培地でも良い。炭素源としては、グルコースやシュークロースをはじめとする各種炭水化物、各種有機酸等を用いることができる。窒素源としては、ペプトン、発酵菌体分解物などの天然窒素源を用いることができる。
また、培養は、静置培養法、振とう培養法、通気攪拌培養法等の常法に従って、好気的条件下で行なうことができる。培養温度は20〜40℃、好ましくは25〜35℃、通常は30℃とすることができる。培地のpHは通常2.5〜7.0の範囲であり、2.7〜6.5の範囲が好ましく、各種の酸、塩基、緩衝液等によって適宜調整することができる。
このように、本発明においては、アルコールを含有する培地で培養して該培地中に酢酸を生成蓄積せしめることができ、通常1〜21日間の培養によって、培地中に高濃度の酢酸を生成蓄積せしめることができる。
(4)本発明の実施様態
本発明に係るORF(配列番号1において、配列番号73〜1251:GCS遺伝子)又はそれを含有する温度耐性遺伝子(配列番号1)の一部を大腸菌ベクター(マルチコピーベクター)pT7Blue(Novagen社製)に挿入してなる組換えプラスミドpUCGCSは、特許生物寄託センターにFERM BP8217として寄託されているので、本発明に係る遺伝子のDNAは容易に入手することができ、当業者であれば本発明の実施は容易である。そして、所望するのであれば、この組換えプラスミドを用いて、本発明に係るORF又はそれを含有する温度耐性遺伝子を、酢酸菌で自律複製可能なベクターに乗せ換え、これを酢酸菌に導入し、該酢酸菌を培養することにより、高温度条件下においても酢酸発酵を行なうことができ、冷却コストを低減させることができる。
さらに、上記したようにそしてまた後記する実施例からも明らかなように、温度耐性増強遺伝子源の寄託、該遺伝子の塩基配列、それに対応するタンパク質のアミノ酸配列、PCR様態、プラスミドベクター、組換えプラスミドの作製、宿主菌の寄託、その他が明らかにされており、いずれも入手ないし操作、処理が容易に行なえるので、実施例を参考にして各操作、処理を行なえば、目的とする温度耐性形質転換体を得ることができ、これを使用することにより、高温度条件下においても、酢酸を製造することができる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)グルコンアセトバクター・エンタニイからの温度耐性遺伝子のクローニングと塩基配列及びアミノ酸配列の決定
(1)染色体DNAライブラリーの作製
グルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)の1株であるアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24(Acetobacter altoacetigenes MH−24)株(FERM BP−491)を、6%酢酸と4%エタノールを添加したYPG培地(3%グルコース、0.5%酵母エキス、0.2%ポリペプトン含有)中で、30℃にて240〜336時間振とう培養を行なった。培養終了後、培養液を遠心分離(7,500×g、10分)し、菌体を得た。得られた菌体より、特開昭60−9489号公報に開示された方法により、染色体DNAを調製した。
上記のようにして得られた染色体DNA及び大腸菌−酢酸菌シャトルベクターpMV24を、制限酵素SalI−KpnI(タカラバイオ社製)で消化して、切断した。これらのDNAを適量ずつ混合し、ライゲーションキット(TakaRa DNALigation Kit Ver.2、タカラバイオ社製)を用いて連結してアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24の染色体DNAライブラリーを構築した。
(2)温度耐性遺伝子のクローニング
上記のようにして得られたアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24の染色体DNAライブラリーを、通常は寒天培地上で生育温度37℃程度までしか増殖できないアセトバクター・アセチNo.1023株(FERM BP−2287)に形質転換した。その後、形質転換されたアセトバクター・アセチNo.1023株を、100μg/mlのアンピシリンを加えたYPG寒天培地で、38℃にて4日間培養した。
次に、生じたコロニーを100μg/mlのアンピシリンを含むYPG培地に接種して培養し、得られた菌体からプラスミドを回収した。その結果、図1に示すように、約1.6kbpのSalI−KpnI断片がクローン化されたプラスミドを回収できた。このプラスミドを、pG1と命名した。
このようにして、通常は寒天培地上で37℃程度までしか増殖出来ないアセトバクター・アセチNo.1023株を、38℃でも増殖可能にする温度耐性増強遺伝子断片を取得した。
(3)クローン化されたDNA断片の塩基配列及びアミノ酸配列の決定
上記のクローン化されたSalI−KpnI断片を、pUC19のSalI−KpnI切断部位に挿入し、該断片の塩基配列を、サンガーのダイデオキシ・チェーン・ターミネーション法によって決定した。なお、塩基配列の決定は、DNA2本鎖の両方の全領域について行ない、切断点は全てオーバーラップする様にして行なった。
その結果、配列表の配列番号1記載の塩基配列が決定された。配列表の配列番号1記載の塩基配列中には、塩基番号73〜1251にかけて、配列表の配列番号2記載のアミノ酸393個からなるアミノ酸配列をコードするオープンリーディング・フレーム(ORF)の存在が確認された。
(実施例2)グルコンアセトバクター・エンタニイ由来の温度耐性遺伝子で形質転換した形質転換株での温度耐性の増強
(1)アセトバクター・アセチへの形質転換
上記実施例1のようにしてクローン化されたアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24(Acetobacter altoacetigenes MH−24)株(FERM BP−491)由来の温度耐性増強遺伝子を、KOD−Plus−(東洋紡績社製)を用いてPCR法によって増幅した。酢酸菌−大腸菌シャトルベクターpMV24(例えば、非特許文献3参照)を制限酵素SmaI切断部位に挿入してpGCSを作製した。pGCSに挿入された増幅断片の概略を、図1に示した。この増幅断片は、SalI−KpnI断片(温度耐性向上遺伝子:その塩基配列を配列番号1に示す)内に含まれ、塩基番号73〜1251のコーディング領域(ORF)の上流及び下流領域の一部を包含するものである。
PCR法は次のようにして実施した。すなわち、鋳型として上記酢酸菌由来のゲノムDNAを用い、プライマーとしてプライマー1(その塩基配列を配列番号3(図5)に示す)及びプライマー2(その塩基配列を配列番号4(図6)に示す)を用い、下記する条件にて、PCR法を実施した。
(PCR条件)
PCR法のサイクルは、94℃15秒、60℃30秒、68℃2分を1サイクルとして、30サイクルとした。
このpGCSをアセトバクター・アセチNo.1023株(FERM BP−2287)にエレクトロポレーション法(例えば、非特許文献6参照)によって形質転換した。形質転換株は100μg/mlのアンピシリンを添加したYPG寒天培地で、培養温度を38℃で培養することにより選択した。
選択培地上で生育したアンピシリン耐性の形質転換株は、定法によりプラスミドを抽出して解析し、温度耐性遺伝子(GCS遺伝子)を保有するプラスミドを保持していることを確認した。
(実施例3)グルコンアセトバクター・エンタニイ由来の温度耐性遺伝子で形質転換した形質転換株の酢酸発酵試験
(1)形質転換株の温度耐性
実施例2で得られたプラスミドpGCSを有するアンピシリン耐性の形質転換株について、培養温度を変化させたYPG培地での生育を、シャトルベクターpMV24のみを導入した元株アセトバクター・アセチNo.1023株と比較した。
具体的には、2Lのミニジャー(三ツワ理化学工業社製;KMJ−2A)を用いて、酢酸1%、エタノール4%、アンピシリン100μg/mlを含む1LのYPG培地にて、400rpm、0.2vvmの通気攪拌培養を行ない、形質転換株と元株の培地中の酢酸濃度と、各株の生育を660nmにおける吸光度を測定することで比較した。培養温度は初めに30℃で、次に33℃で酢酸濃度約3%まで発酵させ、更に36℃まで上げて酢酸濃度を3%まで発酵させ、その後、温度を2℃ずつ上げて酢酸発酵を実施した。酢酸濃度が3%に達した際は、約100mlの培養液をミニジャー中に残して培養液を取り出し、残った100mlに対して酢酸1%、エタノール4%、アンピシリン100μg/mlになるように900mlのYPG培地を添加し、温度を上記のように変更の後、再び酢酸発酵を開始させた。
その結果、図2に示すように、元株アセトバクター・アセチNo.1023株では37℃までしか増殖せず、酢酸発酵が行なわれないのに対して、形質転換株では38℃でも増殖して酢酸発酵が可能であり、更に40℃においても増殖が認められる結果が得られ、GCS遺伝子の温度耐性増強機能が確認できた。
(実施例4)グルコンアセトバクター・エンタニイ由来の温度耐性遺伝子で形質転換した形質転換株での温度耐性の増強
(1)アセトバクター・アセチへの形質転換
上記実施例1のようにしてクローン化されたアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24(Acetobacter altoacetigenes MH−24)株(FERM BP−491)由来の温度耐性増強遺伝子を、KOD−Plus−(東洋紡績社製)を用いてPCR法によって増幅した。酢酸菌−大腸菌シャトルベクターpGI18(例えば、特許文献2参照)を制限酵素SmaI切断部位に挿入したpGCS1を作製した。pGCS1に挿入された増幅断片の概略を、図1に示した。この増幅断片は、SalI−KpnI断片(温度耐性向上遺伝子:その塩基配列を配列番号1に示す)内に含まれ、塩基番号73〜1251のコーディング領域(ORF)の上流及び下流領域の一部を包含するものである。
PCR法は次のようにして実施した。すなわち、鋳型として上記酢酸菌由来のゲノムDNAを用い、プライマーとしてプライマー1(その塩基配列を配列番号3(図5)に示す)及びプライマー2(その塩基配列を配列番号4(図6)に示す)を用い、下記する条件にて、PCR法を実施した。
(PCR条件)
PCR法のサイクルは、94℃15秒、60℃30秒、68℃2分を1サイクルとして、30サイクルとした。
このpGCS1をアセトバクター・アセチNo.1023株(FERM BP−2287)にエレクトロポレーション法(例えば、非特許文献6参照)によって形質転換した。形質転換株は100μg/mlのアンピシリンを添加したYPG寒天培地で、培養温度を38℃で培養することにより選択した。
選択培地上で生育したアンピシリン耐性の形質転換株は、定法によりプラスミドを抽出して解析し、GCS遺伝子を保有するプラスミドを保持していることを確認した。
なお、酢酸菌用ベクターpGI18は、図8に示した手順にて作製した。
すなわち、このベクターpGI18は、プラスミドpGI1とpUC18とから作製した。先ず、プラスミドpGI1を作製した。
即ち、グルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)の1株であるアセトバクター・アルトアセチゲネスMH−24株(Acetobacter altoacetigenes MH−24)(FERM BP−491)を、6%酢酸と4%エタノールを添加したYPG培地(3%グルコース、0.5%酵母エキス、0.2%ポリペプトン含有)中で、30℃にて240時間から336時間振とう培養した。得られた菌体について水酸化ナトリウムやドデシル硫酸ナトリウムを用いて溶菌後、フェノール処理し、更にエタノールによりプラスミドDNAを精製した。
得られたプラスミドDNAを、各種制限酵素(タカラバイオ社製)で切断し(37℃、酵素濃度1ユニット/ml)、得られたDNA断片の塩基対長をアガロースゲル電気泳動により求めた。
得られたプラスミドDNAはHincIIで3カ所、また、SfiIで1カ所の認識部位を有する環状二本鎖DNAプラスミドであり、プラスミド全体の長さは約3100塩基対(bp)であった。また、EcoRI、SacI、KpnI、SmaI、BamHI、XbaI、SalI、PstI、SphI、HindIIIの認識部位を有していなかった。得られたプラスミドDNAをプラスミドpGI1と命名し、ベクターpGI18の作製に用いた(図8)。
上記で得られたプラスミドpGI1を、KOD−Plus−(東洋紡績社製)を用いてPCR法によって増幅し、AatIIで切断した。
PCR法は、次のようにして実施した。すなわち、実施例1で調製したプラスミドpGI1を鋳型として、プライマーとしてAatII認識部位を有するプライマーA及びプライマーBを用い、下記する条件にて、PCR法を実施した。プライマーA及びプライマーBの塩基配列は、それぞれ配列表の配列番号6(図12)及び配列番号7(図13)に示す通りである。
PCRの条件は、94℃30秒、60℃30秒、68℃3分を1サイクルとして、30サイクルとした。
一方、アンピシリン(Amp)耐性遺伝子を担うpUC18(タカラバイオ社製:2686bp)をAatIIで切断し(37℃、酵素濃度1ユニット/ml)、TDNAリガーゼで、上記で得られたプラスミドpGI1に連結反応(Ligation)させた。連結後の反応液を、常法に従い、大腸菌JM109株(タカラバイオ社製)に形質転換し、100μg/mlのアンピシリンナトリウムを含むLB培地(トリプトン10g、酵母エキス5g、NaCl5g/リットル)プレート上で選択してAmp耐性の形質転換株を得た。得られた形質転換株よりプラスミドを調製し、その制限酵素切断パターンを解析した。図8に、得られたプラスミドの制限酵素地図を示す。図8中、「AatII」及び「SfiI」は、制限酵素認識部位を示す。また、MCSは、マルチクローニングサイトを、Ampは、アンピシリン耐性遺伝子部位を、括弧内の数字は、bp単位で示した塩基番号をを示す。更に、中央の「pUC18」「pGI1」及び「pGI18」は、プラスミド名を、「2.7kbp」、「3.1kbp」及び「5.8kbp」は、プラスミドの総塩基数を示す。
図8から明らかなように、得られたプラスミドはpUC18およびpGI1のいずれをも含有して、全体の長さは約5800塩基対(5.8kbp)であった。このプラスミドを酢酸菌用ベクターpGI18と命名した。
このベクターpGI18の塩基配列を配列番号5(図9、図10、図11)に示す。
(2)形質転換株の温度耐性
上記のようにして得られたプラスミドpGCS1を有するアンピシリン耐性の形質転換株について、培養温度を変化させたYPG培地での生育を、シャトルベクターpGI18のみを導入した元株アセトバクター・アセチNo.1023株と比較した。
具体的には、2Lのミニジャー(三ツワ理化学工業社製;KMJ−2A)を用いて、酢酸1%、エタノール4%、アンピシリン100μg/mlを含む1LのYPG培地にて、400rpm、0.2vvmの通気攪拌培養を行ない、形質転換株と元株の培地中の酢酸濃度と、各株の生育を660nmにおける吸光度を測定することで比較した。培養温度は初めに30℃で、次に33℃で酢酸濃度約3%まで発酵させ、更に36℃まで上げて酢酸濃度を3%まで発酵させ、その後、温度を2℃ずつ上げて酢酸発酵を実施した。酢酸濃度が3%に達した際は、約100mlの培養液をミニジャー中に残して培養液を取り出し、残った100mlに対して酢酸1%、エタノール4%、アンピシリン100μg/mlになるように900mlのYPG培地を添加し、温度を上記のように変更の後、再び酢酸発酵を開始させた。
その結果、図3に示すように、元株アセトバクター・アセチNo.1023株では37℃までしか増殖せず、酢酸発酵が行なわれないのに対して、形質転換株では38℃でも増殖して酢酸発酵が可能であり、更に40℃においても増殖が認められる結果が得られ、GCS遺伝子の温度耐性増強機能が確認できた。
(実施例5)グルコンアセトバクター・エンタニイ由来の温度耐性遺伝子で形質転換した形質転換株での酢酸発酵試験
(1)アセトバクター・アルトアセトゲネスへの形質転換
(実施例4)のようにして得られたプラスミドpGCS1をグルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)の1株であるアセトバクター・アルトアセトゲネスMH−24(Acetobacter altoacetigenes MH−24)株(FERM BP−491)にエレクトロポレーション法(例えば、非特許文献6参照)によって形質転換した。形質転換株は100μg/mlのアンピシリン及び4%の酢酸と4%のエタノールを添加した0.55%の寒天を含んだYPG寒天培地で選択した。
選択培地上で生育したアンピシリン耐性の形質転換株について、定法によりプラスミドを抽出して解析し、温度耐性増強遺伝子を保有するプラスミドを保持していることを確認した。
(2)酢酸発酵試験
(1)で得られたプラスミドpGCS1を有するアンピシリン耐性の形質転換株について、シャトルベクターpGI18のみを導入した元株アセトバクター・アルトアセトゲネスMH−24株と酢酸発酵能を比較した。
具体的には、5Lのミニジャー(三ツワ理化学工業社製;KMJ−5A)を用いて、アンピシリン100μg/mlを含む2.5Lの原料培地(酢酸7%、エタノール3%、酵母エキス0.2%、グルコース0.2%)にて、30℃、500rpm、0.20vvmの通気攪拌培養を行なった。菌体の明らかな増殖が認められ、残留エタノール濃度が2%になった段階で、エタノール含有液(酢酸1%、エタノール50%、酵母エキス0.2%、グルコース0.2%)を流加し、発酵液のエタノール濃度が2%になるように制御した。この酢酸発酵をさせる方法で、形質転換株と元株の酢酸発酵能を比較した。その結果を表1にまとめた。
Figure 0004429916
表1の結果から、形質転換株の方が、最終到達酸度において顕著にすぐれていることが確認できた。
(3)アセトバクター・アセチ・サブスピーシズ・ザイリナムへの形質転換
(実施例4)のようにして得られたプラスミドpGCS1をアセトバクター・アセチ・サブスピーシズ・ザイリナム(Acetobacter aceti subsp.xylinum)の1株であるアセトバクター・アセチ・サブスピーシズ・ザイリナムIFO3288(Acetobacter aceti subsp.xylinum IFO3288)株にエレクトロポレーション法(例えば、非特許文献6参照)によって形質転換した。形質転換株は100μg/mlのアンピシリンを添加したYPG寒天培地で選択した。
選択培地上で生育したアンピシリン耐性の形質転換株について、定法によりプラスミドを抽出して解析し、温度耐性増強遺伝子を保有するプラスミドを保持していることを確認した。
(4)酢酸発酵試験
(3)で得られたプラスミドpGCS1を有するアンピシリン耐性の形質転換株について、シャトルベクターpGI18のみを導入した元株アセトバクター・アセチ・サブスピーシズ・ザイリナムIFO3288株と酢酸発酵能を比較した。
具体的には、米糖化液を17.9%、発酵諸味を3.2%、醸造用アルコールを7.8%、水を71.1%の割合で混合して作成した原料培地(アルコール濃度7.8%、酢酸濃度0.26%)を用いて、5Lのミニジャー(三ツワ理化学工業社製;KMJ−5A)において、30℃、500rpm、0.20vvmの通気攪拌培養を行ない、酢酸濃度7.2%での連続発酵を行なった。酢酸濃度7.2%の連続発酵での原料培地の添加速度を比較し、その結果を表2に示した。また、形質転換株の原料培地添加速度を元株の酢酸濃度7.2%での連続発酵時の原料培地添加速度に合わせた場合の酢酸発酵能を比較し、その結果を表3に示した。
Figure 0004429916
Figure 0004429916
表2、及び表3の結果から、形質転換株の方が、連続酢酸発酵においても、生産性(原料培地添加速度)と生産酢酸濃度においても顕著にすぐれていることが確認できた。
発明の効果
本発明により、温度耐性に関与する新規な遺伝子が提供され、さらに該遺伝子を用いてより高温条件下での食酢を高効率で製造可能な育種株を取得することができ、該育種株を用いたより高温条件下での食酢を高効率で製造する方法が提供することができた。

Claims (6)

  1. 下記の(A)、又は(B)に示すタンパク質GCS。
    (A)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質。
    (B)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、アセトバクター属(Acetobacter)、又はグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)の酢酸菌の温度耐性を増強する機能を有するタンパク質。
  2. 下記の(A)、又は(B)に示すタンパク質GCSをコードする遺伝子のDNA。
    (A)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質。
    (B)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、アセトバクター属(Acetobacter)、又はグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)の酢酸菌の温度耐性を増強する機能を有するタンパク質。
  3. 下記の(a)、又は(b)に示すDNAである上記請求項2に記載の遺伝子のDNA。
    (a)配列表の配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号73〜1251からなる塩基配列のDNA。
    (b)配列表の配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号73〜1251からなる塩基配列をプローブとして用いるストリンジェントな条件下でのハイブリダイゼーションによって得られ、かつ、アセトバクター属(Acetobacter)、又はグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)の酢酸菌の温度耐性を増強する機能を有するタンパク質GCSをコードするDNA。
  4. 上記請求項2、又は請求項3に記載のDNAの細胞内のコピー数が増幅されたことにより、温度耐性が増強されたアセトバクター属(Acetobacter)、又はグルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)の酢酸菌
  5. 上記請求項4に記載の酢酸菌のうち、アルコール酸化能を有するものを、アルコールを含有する培地で培養して高い培養温度でも該培地中に酢酸を生成蓄積せしめることを特徴とする食酢の製造方法。
  6. 少なくとも上記請求項2、又は請求項3に記載のDNAを含んだ組換えプラスミドpUCGCS(FERM BP−8217)。
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