JP4429405B2 - 基板処理装置および基板温度計測方法 - Google Patents

基板処理装置および基板温度計測方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板(以下、単に「基板」という。)に加熱を伴う処理を施す基板処理装置および基板処理装置における基板温度計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造においては基板に対して様々な処理が施される。これらの処理の中には基板に酸化膜、窒化膜等を形成したり、アニール処理を施すことを目的として基板を所定の雰囲気中(真空を含む)で加熱する処理がある。また、このような基板の加熱を伴う処理では半導体装置の品質を一定に保つために適切な温度管理が要求される。
【0003】
そのような温度管理を伴うために基板の温度を計測する手法として、従来から熱電対等を基板に取り付けて、それにより基板温度を計測するといった、いわば接触式の温度計測を行いつつ基板処理を行う方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような接触式温度計では基板に熱伝対等を直接取り付けるため、基板に汚染物質が付着し易く、基板の品質劣化を招いていた。また、基板に熱伝対等が直接取り付けられるため、基板の温度不均一を生じさせたり、処理中のプロセスガス流が不均一となるという問題がある。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の問題の克服を意図しており、基板を汚染することなく、基板の温度分布やプロセスガス流を均一に保った状態で、基板の温度を計測し、より正確な温度管理を行える基板処理装置および基板処理装置における基板温度計測方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、基板に加熱を伴う処理を施す基板処理装置であって、(a)開口部が形成されるとともに前記基板の一の面に対向する反射面と、(b)前記開口部を介して所定波長の光を前記基板の一の面に照射する光源と、(c)前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段と、(d)前記光源の点灯状態と消灯状態とを切り換える光源切り換え手段と、(e)前記光源の点灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する演算手段と、を備え、前記演算手段は、(e-1)前記第1の光強度と前記第2の光強度とより、前記基板の反射率を求める反射率算出手段と、(e-2)前記反射率から前記基板の放射率を求める放射率算出手段と、(e-3)前記放射率と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて前記基板の温度を算出する温度算出手段と、を備え、前記温度算出手段は、予め求められた前記反射面の実効反射率を利用して前記基板の温度を算出している
【0008】
請求項2に記載の発明は、基板に加熱を伴う処理を施す基板処理装置であって、(a)開口部が形成されるとともに前記基板の一の面に対向する反射面と、(b)前記開口部を介して所定波長の光を前記基板の一の面に照射する光源と、(c)前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段と、(d)前記光源の点灯状態と消灯状態とを切り換える光源切り換え手段と、(e)前記光源の点灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する演算手段と、を備え、前記演算手段は、(e-1)前記第1の光強度と前記第2の光強度とより、前記基板の反射率を求める反射率算出手段と、(e-2)前記反射率から前記基板の放射率を求める放射率算出手段と、(e-3)前記放射率と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて前記基板の温度を算出する温度算出手段と、を備え、前記反射率算出手段は、前記基板と前記反射面との距離に応じて予め求められた、前記基板の反射率と前記検出手段によって検出される反射光強度との関係から前記基板の反射率を算出している
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の基板処理装置において、前記反射面と前記基板の一の面とは、4mmから12mmの間隔で配置されている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、開口部が形成されるとともに基板の一の面に対向する反射面と、前記開口部を介して所定波長の光を基板の一の面に照射する光源と、前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段とを備える基板処理装置における基板温度計測方法であって、(a)前記反射面の実効反射率を求める工程と、(b)前記光源を点灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度を検出する工程と、(c)前記光源を消灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光の第2の光強度を検出する工程と、(d)前記第1の光強度と前記第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する工程とを有している。
請求項5に記載の発明は、開口部が形成されるとともに基板の一の面に対向する反射面と、前記開口部を介して所定波長の光を基板の一の面に照射する光源と、前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段とを備える基板処理装置における基板温度計測方法であって、(a)前記基板と前記反射面との距離に応じて、前記基板の反射率と前記検出手段によって検出される反射光強度との関係を予め求める工程と、(b)前記光源を点灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度を検出する工程と、(c)前記光源を消灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光の第2の光強度を検出する工程と、(d)前記第1の光強度と前記第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する工程とを有している。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の基板温度計測方法において、前記(b)工程から前記(d)工程を繰り返し行うことを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項4から6のいずれかに記載の基板温度計測方法において、前記 (d)工程は、(d-1)前記第1の光強度と前記第2の光強度とより、前記基板の反射率を求める工程と、(d-2)前記反射率から前記基板の放射率を求める工程と、(d-3)前記放射率と前記第2の光強度とに基づいて前記基板の温度を算出する工程とを有している。
【0013】
【発明の実施の形態】
<1.発明の技術背景>
従来のような基板の温度計測に接触式温度計を使用することによる弊害を防止するためには、非接触式温度計である放射温度計を用いることが適当であると考えられる。
【0014】
一般に、黒体の温度Tと黒体の放射光強度(放射エネルギー強度)Iとの間には、
【0015】
【数1】
Figure 0004429405
【0016】
の関係がある。数1はプランクの輻射公式と呼ばれ、C1,C2は放射定数であり、λは着目する波長である。温度があまり高くないとき、物体の放射率をεとすると、数1は、
【0017】
【数2】
Figure 0004429405
【0018】
と変形することができる。数2をさらに変形すると、放射光強度Iより物体の温度Tを求める式は、
【0019】
【数3】
Figure 0004429405
【0020】
となる。ここで、物体の放射率εを予め設定しておき、数3の関係に基づいて物体の温度Tを求めるのが放射温度計である。
【0021】
数3により基板の温度計測を行うためには、基板の放射率εを知ることが必要となる。一般に、物体に特定の波長の光を照射した際に透過がない場合、すなわち、その波長の光に対して不透明となる場合、その波長に関して物体の放射率εと反射率ρとの間には、
【0022】
【数4】
Figure 0004429405
【0023】
の関係が成立する。このことは基板についても成立する。例えば、基板がシリコンウエハの場合は波長が1μm以下となる波長域において不透明となることが知られており、その波長域に着目することにより数4の関係が成立する。従って、基板の反射率ρを計測することができれば放射率εを求めることができ、その結果数3に基づいて基板の温度を求めることが可能となる。
【0024】
ここで、実際に基板の温度計測を考えた場合、図1に示すような構成の放射温度計を適用することが考えられる。図1の放射温度計は、光源11と検出器12と導光管13とを備えている。光源11は基板Wが不透明となる所定の波長λの光を発生させる光源であり、検出器12は所定の波長λの光強度を検出する検出器である。導光管13は、光源11からの照射光を基板Wに導き、光源11からの照射光が基板Wによって反射される反射光を検出器12に導く。また、導光管13は、基板Wが基板温度に応じて放射する放射光を検出器12に導く。
【0025】
図1のような放射温度計を使用して基板Wの温度を求める手法について説明する。
【0026】
まず、光源11を点灯させ、基板Wからの放射光と光源11からの照射光が基板Wによって反射した反射光との和を検出器12で検出する。このとき、検出器12で検出される光強度をI1 とする。
【0027】
次に、光源11を消灯させ、基板Wからの放射光のみを検出器12で検出する。このとき、検出器12で検出される光強度をI2 とする。
【0028】
ここで、光源11の点灯時と消灯時における基板Wの温度変化と放射率変化が微小で無視できる程度であるとすると、光強度I1 とI2 との差、つまり(I1 −I2 )は、光源11からの照射光が基板Wによって反射された反射光の強度になる。そして、予め光源11の照射光の強度を測定しておけば、反射光の強度より基板Wの反射率ρを求めることができる。
【0029】
そして、数4より基板Wの放射率εを求め、その放射率εと光強度I2 とを数3に代入することにより、基板Wの温度Tを求めることができる。
【0030】
このように図1のような構成の放射温度計を使用した場合、基板Wから検出器12に直接導かれる放射光と、光源11からの照射光が基板Wによって1回だけ反射されて検出器12に導かれる反射光のみが検出器12に入射すると仮定するならば、基板Wの温度を正確に求めることができる。
【0031】
しかし、図1のような構成の放射温度計では、非接触で基板温度を計測するという観点から基板Wと導光管13とを間隔dだけ隔離している。このため、基板Wから検出器12に直接導かれる放射光と、光源11からの照射光が基板Wによって1回だけ反射されて検出器12に導かれる反射光以外のノイズとなる光成分(例えば、多重反射光)が検出器12に入射することとなり、正確な基板Wの反射率ρを求めることができない。この結果、基板Wの放射率εも正確なものではなく、基板Wの温度Tも正確な温度ではなくなる。
【0032】
図1のような放射温度計による基板Wの温度Tの計測誤差について検証する。実際の基板Wの温度をTw、実際の基板Wの放射率をεwとすると、基板Wが放射している放射光強度Iは、これらの値を数2に代入したものとなる。この実際に基板Wが放射している放射光強度Iを数3に代入するとともに、上記のような手順で放射温度計において求めた基板Wの放射率(設定放射率)εsを数3に代入すると、数3は、
【0033】
【数5】
Figure 0004429405
【0034】
と変形される。数5において、放射温度計によって得られる設定放射率εsを例えば0.7で固定とし、実際の温度Tw=1000℃である基板Wの実際の放射率εwが0.5〜0.9で変動したときの温度計測誤差を図2に示す。
【0035】
図2に示すように、設定放射率εsと実際の放射率εwとが0.7で一致している場合は温度計測誤差は生じていないが、実際の放射率εwと設定放射率εsとの差が大きくなるにつれて、ほぼ直線的に温度計測誤差が大きくなっている。また、着目する波長λが長波長側になるにつれて設定放射率εsの誤差による温度計測誤差が大きくなっている。例えば、波長λ=0.9μmに着目して温度計測を行ったとしても、図1のような構成の放射温度計を使用すれば、実際の基板Wの放射率εw=0.5のときでも約30℃の計測誤差を生じることとなる。
【0036】
このような誤差を小さくするためには、図1に示した基板Wと導光管13との間隔dをできるだけ小さくすればよいと考えられるが、そうすると基板Wの温度分布やプロセスガス流を均一に保つことが困難となる。
【0037】
換言すれば、図1に示した放射温度計は設定放射率εsの誤差に対する温度計測誤差が大きいとともに、基板Wに対する不均一要因となることから、この放射温度計をそのまま基板処理装置に適用することは好ましいことではなく、設定放射率εsの誤差による温度計測誤差を小さくするとともに、基板Wの温度分布やプロセスガス流の不均一要因を取り除くことが必要となる。
【0038】
<2.発明の原理>
次に、この発明の基板温度計測の原理について説明する。
【0039】
図3は、この発明における基板の温度計測の原理を示す概略図である。図3に示すように基板Wの一の面に対向するように反射面21Eを配置する。この反射面21Eと基板Wとは所定間隔隔てて配置することにより、基板Wと反射面21Eとの間で基板Wからの放射光が多重反射するように構成する。
【0040】
反射面21Eには導光管13が埋設されており、光源11からの波長λの照射光を基板Wに導き、光源11からの照射光が基板Wによって反射される反射光を検出器12に導く。また、導光管13は、基板Wが基板温度に応じて放射する放射光が基板Wの一の面と反射面21Eとの間を複数回反射した多重反射光を検出器12に導く。
【0041】
基板Wから放射される放射光は、反射面21Eで反射されて基板Wに向かうこととなる。そして、その光は基板Wによって再び反射されて反射面21Eに向かう。このように基板Wの一の面と反射面21Eとの間において複数回の反射が生じて多重反射光が発生する。
【0042】
ここで、図4は、基板Wが放射する放射光の多重反射を説明する図である。基板Wの放射率をεとし、基板Wが黒体であった場合の放射光強度をIb とすると、基板Wが放射する放射光の強度はI0 =εIb となる。また、基板Wの反射率をρとし、反射板21Eの反射率をrとすると、多重反射の各反射の段階における光の強度は図4に示すようになる。従って、図3に示す検出器12が検出する多重反射光の強度Iは、
【0043】
【数6】
Figure 0004429405
【0044】
のようになる。なお、数6においては、数4の関係を利用して変形を行っている。
【0045】
従って、検出器12からみた基板Wのみかけの放射率をεaとすると、このみかけの放射率εaは数6より、
【0046】
【数7】
Figure 0004429405
【0047】
となる。この数7の関係より、基板Wの放射率εとみかけの放射率εaとの関係を示すと図5のようになる。図5より、反射面21Eの反射率rを大きくするほどみかけの放射率εaは大きくなり、1に近づく。一般的に基板Wの放射率εの変動は約0.3〜0.9の範囲であり、この範囲内に着目すれば、反射面21Eの反射率rを大きくすることにより、基板Wの放射率εの変化に対するみかけの放射率εaの変化は小さくなる。
【0048】
多重反射を用いた温度計測においては反射面21Eの形状などにより多重反射の度合いが異なる。数7における反射面21Eの反射率rの代わりに、この多重反射の度合いを示すパラメータとして反射面21Eの実効的な反射率である実効反射率Rを用いると、数7は、
【0049】
【数8】
Figure 0004429405
【0050】
のようになる。
【0051】
数8において、実効反射率Rを事前に求めておけば、光源11を点灯させている際に検出器12から得られる光強度と、光源11を消灯させている際に検出器12から得られる光強度との差に基づいて基板Wの放射率εを求めることができるので、みかけの放射率εaを算出することができる。
【0052】
また、みかけの放射率εaは、
【0053】
【数9】
Figure 0004429405
【0054】
としても表される。ここで、Ib は、基板Wが黒体であった場合の放射光強度であり、Iは、光源11の消灯時において検出器12で検出される光強度である。
【0055】
そして、数8と数9とより、
【0056】
【数10】
Figure 0004429405
【0057】
が得られる。すなわち、事前に求めておく実効反射率Rと、光源11を点灯させている際に検出器12から得られる光強度と光源11を消灯させている際に検出器12から得られる光強度との差に基づいて求めることができる基板Wの放射率εとを数10に代入すれば、基板Wが黒体であった場合の放射光強度Ib を求めることができる。
【0058】
そして、この基板Wに関する放射光強度Ib を、数1を変形して得られる
【0059】
【数11】
Figure 0004429405
【0060】
に代入することにより、基板Wの温度Tを求めることができる。
【0061】
このようにみかけの放射率εaを用いて基板Wの温度Tを計測した場合の計測誤差について検証する。数7における放射率εを例えば0.7で固定とし、反射面21Eの実効反射率Rを0.9とすると、みかけの放射率εa=0.959となる。この場合において、実際の温度Tw=1000℃である基板Wの放射率εwが0.5〜0.9で変動したときの数5によって得られる温度計測誤差を図6に示す。
【0062】
図6に示すように、設定した放射率と実際の放射率εとが0.7で一致している場合は温度計測誤差は生じていないが、実際の放射率εと設定した放射率との差が大きくなるにつれて温度計測誤差が大きくなってる。また、着目する波長λが長波長側になるにつれて設定した放射率の誤差による温度計測誤差が大きくなっている。
【0063】
ところが、この多重反射効果を利用した場合の温度計測誤差は、図2に示した多重反射効果を利用しない場合の温度計測誤差に比べて小さくなっている。例えば、波長λ=0.9μmに着目すると、実際の基板Wの放射率が0.5のときは、多重反射効果を利用しない場合は約30℃の計測誤差を生じているが(図2参照)、多重反射効果を利用する場合は約4℃となっている。また、多重反射効果を利用する場合は実際の基板Wの放射率が0.3となっても、温度測定誤差が20℃以下となっている。
【0064】
すなわち、多重反射効果を利用すれば、温度測定誤差を小さくすることができる。また、導光管13と基板Wとの距離を近接させる必要がないため、導光管13が基板Wの温度分布やプロセスガス流の不均一要因となることを回避することができる。
【0065】
以下においては、このような原理を適用した基板処理装置について説明する。
【0066】
<3.発明の実施形態>
図7はこの発明の一の実施の形態である基板処理装置1の構成を示す縦断面図であり、図8は図7に示す基板処理装置1を矢印Z方向(下方)からみたときの様子を示す底面図である。
【0067】
基板処理装置1は基板Wを収容する容器であるチャンバ2、基板Wを加熱する光を出射するランプ31、および基板Wの温度を測定する放射温度計10を備えている。そして、真空中やプロセスガス流が形成された所定の雰囲気中にてランプ31からの光を基板Wの上面に照射することにより基板Wに加熱を伴う処理を施すとともに基板Wの温度が放射温度計10により測定されて管理されるようになっている。
【0068】
放射温度計10は温度算出部5に接続されており、温度算出部5において基板Wの温度Tが求められる。そして、温度算出部5には制御部6が接続されている。さらに、制御部6は後述するランプ制御部32、モータ725および図示しないプロセスガス供給手段等に接続されており、それらを制御する。
【0069】
また、ランプ31は上方を蓋部61により覆われ、ランプ制御部32により点灯制御されるようになっている。さらに、容器本体部21には基板Wを支持する支持部71が設けられており、容器本体部21下部には基板Wを昇降するリフト部8、および、基板Wをチャンバ2内部にて回転させる回転駆動部72が設けられている。
【0070】
これらの構成について順に説明するとともに放射温度計10の内部構造について説明する。
【0071】
ランプ31は複数の棒状のランプがチャンバ2外部で蓋部61に覆われるように設けられており、ランプ31はランプ制御部32から電力供給される。また、蓋部61はランプ31からの光により高温とならないように内部に冷却用の水路611が形成されており、さらに、ランプ31からの光を反射して基板Wを効率よく加熱することができるように内壁が鏡面に加工されている。
【0072】
チャンバ2は基板Wの下方および側方周囲を覆う容器本体部21に基板Wの上方を覆う石英窓22を取り付けて構成されている。石英窓22はチャンバ2内に載置される基板Wとランプ31との間に位置してランプ31からの光を透過する窓としての役割を果たしている。また、容器本体部21には基板Wの搬出入のための搬出入口21Aが形成されており、この搬出入口21Aには扉23が開閉自在に設けられている。さらに、容器本体部21には二酸化窒素(NO2)、アンモニア(NH3)等の様々なガスをチャンバ2内に供給する供給口21Bおよびチャンバ2内のガスを排気する排気口21Dが設けられている。
【0073】
容器本体部21にも蓋部61と同様に冷却用の水路211が形成されており、また、容器本体部21のチャンバ2内部に面する部分は光を反射して基板Wを効率よく加熱することができるよう加工されているとともに、基板Wに対向する面は基板Wからの放射光を効率よく反射することができるように反射面21Eを形成する。なお、反射面21Eは基板Wの直径よりも大きい寸法となるように設定することが好ましい。
【0074】
次に、チャンバ2内部において基板Wを支持しながら基板Wを回転させる構成について説明する。
【0075】
支持部71は、基板Wの外周を支持する支持リング711が支持柱712に支えられる構成となっている。支持リング711は測定波長において不透明材料、例えば多結晶炭化ケイ素(SiC)で主に形成されており基板の温度分布を均一にする役割を兼ねている。また、支持柱712も支持リング711と同様に、測定波長において不透明材料、例えば多結晶炭化ケイ素(SiC)で主に形成されている。この支持部71は、回転駆動部72により駆動されて、支持される基板Wの中心となる軸21Cを中心に回転運動を行うようになっている。これにより処理中の基板Wが外周に沿って回転される。
【0076】
回転駆動部72は容器本体部21の下部に設けられており、支持部71に接続されてチャンバ2内に配置された磁石721、チャンバ2外に配置された磁石722、これらの磁石721,722をそれぞれ軸21Cを中心として案内する軸受723,724、およびチャンバ2外の磁石722の移動の駆動源となるモータ725を有している。また、磁石721および磁石722は容器本体部21の一部をチャンバ2の内と外から挟むように対をなして軸21Cを中心とする円周上に複数配置されており、軸受723,724は軸21Cを中心とする円状となっている。なお、図8ではこれらの構成の図示を省略している。
【0077】
モータ725が駆動されると磁石722が軸21Cを中心として回転し、磁石722と作用し合うチャンバ2内の磁石721も軸21Cを中心として回転する。磁石722は支持柱712と接続されており、磁石722が軸21Cを中心に回転すると支持柱712および支持リング711が軸21Cを中心に回転する。これにより、基板Wが外周に沿って回転されるようになっている。
【0078】
このように基板Wを回転させることにより、基板Wに加熱を伴った処理を施す際に基板Wの温度分布を均一にすることができる。
【0079】
次に、基板Wを昇降させるリフト部8の構成を説明するとともにチャンバ2への基板Wの搬出入の動作について説明する。
【0080】
容器本体部21下部には基板Wを昇降させるリフト部8が図8に示すように軸21Cを中心とする円周上に3つ設けられている。リフト部8は図7に示すように昇降移動するリフトピン81を内部に有しており、リフトピン81を上昇させると基板Wが支持リング711から持ち上げられるようになっている。基板Wをチャンバ2内部へ搬入する際には、まずリフトピン81が上昇して待機し、基板Wを保持したハンド91が基板処理装置1外部から進入して下降することにより、リフトピン81上に基板Wが載置される。そしてハンド91をチャンバ2外部へ退避させた後、リフトピン81を下降させることで基板Wが支持リング711上に載置される。また、基板Wをチャンバ2外部へと搬出する際には搬入動作と逆の動作が行われる。
【0081】
なお、図8中に2点鎖線にて示している2つの大小の円は大型の基板Wと小型の基板Wの大きさを示しており、この装置はこれら2種類の大きさの基板Wに対して処理を行うことができる装置となっている。
【0082】
次に、基板Wの温度を測定する放射温度計10等の構成について説明する。
【0083】
図9は、この実施の形態における放射温度計10および温度算出部5の内部構成を示す概念図である。基板Wの一の面である基板裏面に対向する容器本体部21の反射面21Eには開口部21Hが設けられており、この開口部21Hの下方側より放射温度計10が挿設される。放射温度計10の内部には上述したように光源11と検出器12と導光管13とが設けられており、これらはホルダ14の内部に固定されている。光源11は例えばLEDやレーザダイオードなどによって構成され、後述する光源切り換え部5bの制御によって点灯したり消灯したりする。導光管13は、サファイアや石英などの材料で形成されており、光源11からの照射光が基板Wの裏面によって反射される反射光や多重反射光を適切に検出器12に導くように配置されている。なお、導光管13の上端部は反射面21Eと略同一の高さ位置にあり、基板温度やプロセスガス流の不均一要因とならないように設けられている。
【0084】
ここで、光源11は基板Wが不透明となる所定の波長λの光を照射するものであり、また、検出器12は所定の波長λの光を検出するものである。
【0085】
そして、光源11を点灯させた際には、光源11からの照射光が基板Wによって反射した反射光と、基板Wからの放射光が反射面と基板Wの裏面との間で多重反射した多重反射光とが検出器12に導かれる。一方、光源11を消灯させた際には、基板Wからの放射光が多重反射した多重反射光のみが検出器12に導かれる。
【0086】
温度算出部5は内部にCPUとメモリとを備えており、そのCPUは演算部5aおよび光源切り換え部5bとして機能する。光源切り換え部5bは、放射温度計10の光源11の点灯/消灯を制御する。また、演算部5aは、検出器12から得られる光強度、予めメモリに格納しておく実効反射率Rなどのデータを基に上述したような演算を行い、基板Wの温度Tを求める。この基板Wの温度Tを求める手順の詳細については後述する。
【0087】
なお、正確に基板Wの温度Tを求めるためには検出器12にランプ31の光を入射させないことが必要となる。このため、この実施の形態において放射温度計10は、図8に示すように基板Wによってランプ31の照射する光が遮光されるような位置に配置されている。また、基板Wの温度Tをマルチポイントで計測するようにするためには、上記のような放射温度計10および温度算出部5を複数箇所に設けるように構成すればよい。マルチポイント計測を行えば基板Wの温度分布を知ることが可能となる。
【0088】
次に、上記のように構成された本実施形態の基板処理装置1の処理手順について説明する。図10ないし図12は、この実施の形態の基板処理装置1の処理手順を示すフローチャートである。
【0089】
実際の基板処理に先だって、実効反射率Rを算出して記憶しておくことと、基板の反射率ρと光源11からの照射光が基板Wによって反射される反射光の強度との関係を求めて記憶しておくことが行われる(ステップS1,S2)。
【0090】
まず、ステップS1の処理について説明する。予め放射率εが測定された測定用基板を準備する。この測定用基板には熱電対が埋設されている。この測定用基板をチャンバ2内の支持リング711に載置する。
【0091】
そして、測定用基板に埋設された熱電対により測定用基板の温度を計測しながら、ランプ31による加熱を行う。熱電対によって示される測定用基板の温度が所定の温度Ttcに達したときに、放射温度計10の検出器12によって得られる光強度に基づいて温度Tを算出し、この温度Tを
【0092】
【数12】
Figure 0004429405
【0093】
に代入することにより、測定用基板が放射している放射光の多重反射光強度Iを求める。また、放射温度計10の検出器12によって得られる光強度に比例した値を多重反射光強度Iとしてもよい。
【0094】
そして、温度Ttcにおいて測定用基板が実際に放射している放射光強度Ib を
【0095】
【数13】
Figure 0004429405
【0096】
により求める。また、黒体測定時における放射温度計10の検出器12によって得られる光強度に比例した値を放射光強度Ib としてもよい。
【0097】
このようにして得られた多重反射光強度Iと放射光強度Ib とを、数8の式と数9の式とより得られる
【0098】
【数14】
Figure 0004429405
【0099】
に代入すると、実効反射率Rを求めることができる。そして、求められた実効反射率Rを温度算出部5の内部にあるメモリに記憶しておく。
【0100】
そして、チャンバ2内から測定用基板を取り出してステップS2に進む。なお、ステップS1においては放射温度計10の光源11は点灯しない。
【0101】
次に、ステップS2の処理について説明する。
【0102】
この実施の形態の基板処理装置1では、基板Wの一の面(図7の場合は裏面)に対向するように反射面21Eを配置し、基板Wと反射面21Eとの間に一定の距離を設けることにより、基板Wの一の面と反射面21Eとの間に多重反射光が発生するように構成されている。このため、多重反射光を良好に検出器12に導くためには、導光管13を基板Wの一の面に対して近接させることができない。
【0103】
そこで、基板Wの放射率εを求めるために基板Wの反射率ρを計測するのであるが、基板Wと導光管13との距離が離れるに従って、光源11から照射される照射光が基板Wの一の面によって反射された反射光のうち再び導光管13に入射する光量が小さくなる。このことは、基板Wの放射率εが同一である場合であっても、基板Wと導光管13との距離によって、反射光の強度が異なることを意味している。
【0104】
従って、実際に基板Wが処理される際の基板Wと導光管13との距離に基づいて、基板Wの反射率ρと光源11からの照射光が検出器12によって検出される反射光強度との関係を事前に求めておくことが重要となる。
【0105】
ステップS2では、まず反射率ρ(放射率εでも可)が異なる複数の基準基板を準備する。なお、それぞれの反射率ρは予め測定されていることが必要である。そして、複数の基準基板のそれぞれをチャンバ2内の支持リング711に載置した際に、放射温度計10の光源11を点灯させて照射光を基準基板の一の面に照射させ、再び導光管13を介して検出器12に入射する反射光強度を求める。但し、この場合、基準基板から放射される放射光の強度が検出器12で検出される反射光強度に対して無視できる程度であることが必要である。このため、ステップS2においては、ランプ31による加熱を行わずに基準基板の温度を十分に低い温度となるようにする。
【0106】
このようにして、基板の反射率ρと検出器12で検出される反射光強度との関係を求めることができる。図13は、基準基板によって得られる基板の反射率ρと検出器12で検出される反射光強度との関係の一例を示す図である。なお、図13では、反射率ρ=0.1,0.3,0.55,0.8の4つの基準基板を用いることにより得られた関係であるが、これら以外の反射率ρについては直線補間や最小2乗法を適用することにより求めることができる。
【0107】
そして、最終的に得られる基板の反射率ρと検出器12で検出される反射光強度との関係を温度算出部5の内部にあるメモリに記憶する。そして、チャンバ2内から基準基板を取り出してステップS3に進む。
【0108】
なお、ステップS1とS2とは、オペレータがマニュアル操作で行う前処理である。これに対してステップS3は、基板処理装置1が自動で行う実際の基板処理である。
【0109】
ステップS3では、実際の基板Wに対する加熱を伴った処理が行われる。そして、基板Wの処理中には基板Wの温度Tの算出を継続的に行いながら、熱源であるランプ31に対するフィードバック制御が行われる。このステップS3の処理の詳細を図11のフローチャートに示している。
【0110】
まず、ステップS31において、図示しない外部搬送装置により基板Wが基板処理装置1に搬入され、チャンバ2内の支持リング711に載置される。
【0111】
そして、ステップS32において、制御部6はランプ制御部32に対して加熱開始の命令を送出する。この結果、熱源であるランプ31が点灯し、基板Wに対する加熱が開始される。なお、制御部6は、ランプ制御部32に対する加熱開始命令を送出するとともに、基板Wを回転させるべく回転駆動部72に対して回転駆動命令を送出し、さらに、必要に応じてプロセスガス供給手段にプロセスガスの供給命令を送出する。
【0112】
次に、ステップS33において、放射温度計10の出力に基づいて基板Wの温度Tを求める温度計測が行われる。このステップS33の温度計測処理の詳細を図12のフローチャートに示している。なお、図12に示す処理は、放射温度計10と温度算出部5とにおける処理である。
【0113】
まず、ステップS331において温度算出部5が光源切り換え部5bとして機能し、放射温度計10の光源11を点灯させる。この結果、検出器12には、光源11からの照射光が基板Wの裏面によって反射された反射光と、基板Wが放射する放射光の多重反射光とが入射する。
【0114】
そして、ステップS332において温度算出部5は演算部5aとして機能し、検出器12から得られる光強度I1 を読み取り、一時的にメモり内に格納しておく。
【0115】
次に、ステップS333において温度算出部5が再び光源切り換え部5bとして機能し、放射温度計10の光源11を消灯させる。この結果、検出器12には、基板Wが放射する放射光の多重反射光のみが入射する。
【0116】
そして、ステップS334において温度算出部5は演算部5aとして機能し、検出器12から得られる光強度I2 を読み取り、一時的にメモり内に格納しておく。
【0117】
なお、ステップS332とS334との時間間隔は微少時間であるため、光強度I1 を読み取ったときと光強度I2 を読み取ったときとの基板Wの温度Tと放射率εとの変化は無視できるものとなる。
【0118】
次に、ステップS335において演算部5aは、メモリ内から光強度I1 とI2 とを読み出して多重反射光成分を除去した基板Wの反射光強度(I1−I2)を求める。
【0119】
そして、ステップS336において演算部5aは、上述のステップS2において予め求めておいた基板Wの反射率ρと反射光強度との関係(図13参照)より、反射光強度(I1−I2)に対する基板Wの反射率ρを求める。なお、このとき演算部5aは反射率算出手段として機能することとなる。
【0120】
ステップS337では、演算部5aは数4の関係より、ステップS336で得られた反射率ρに基づいて基板Wの放射率εを求める。なお、このとき演算部5aは放射率算出手段として機能することとなる。
【0121】
次に、ステップS338において演算部5aは、ステップS337で得られた基板Wの放射率ε、ステップS1において事前に求めておいた実効反射率R、および光源11の消灯時に検出器12で得られた多重反射光の光強度I2 を数10の式に代入して演算を行うことにより、基板Wが黒体である場合の放射光強度Ib を求めることができる。そして、演算部5aは数10によって得られた放射光強度Ib を数11の式に代入して演算を行うことにより、基板Wの温度Tを求めることができる。また、別の演算方法として、みかけの放射率εaを数8によって求め、このみかけの放射率εaを数3の放射率εに代入することによっても基板Wの温度Tを求めることができる。なお、このとき演算部5aは温度算出手段として機能することとなる。
【0122】
そして、ステップS339において演算部5aは、導出した基板Wの温度Tを制御部6に対して出力する。
【0123】
以上で、図12に示した基板Wの温度計測の処理が終了し、次に図11に示すステップS34に進む。
【0124】
ステップS34において制御部6は、温度算出部5から得られる基板Wの温度Tに基づいてランプ制御部32に対するフィードバック制御を行う。そして、制御部6は、ステップS35において基板Wに対する処理時間が終了したか否かの判定を行い、設定されていた処理時間が経過するまで基板Wの温度Tを計測してフィードバック制御を行う処理(ステップS33〜S34)を繰り返し行う。そして、処理時間が経過すると、外部搬送装置がその基板Wを基板処理装置1から搬出する(ステップS36)。
【0125】
つぎに、制御部6は図示しない外部の基板給排機構からの信号により準備されていた全ての基板に対する加熱処理が終了したか否かの判定を行い(ステップS37)、全ての基板の加熱処理が終了していなければステップS31に戻って次の基板Wに対する処理を開始する一方、全ての基板の加熱処理が終了していれば一連の加熱を伴う基板処理を終了する。
【0126】
以上説明したように、この実施の形態の基板処理装置1では、基板Wが放射する放射光の多重反射効果を利用して基板Wの温度計測を行うように構成しているため、温度測定誤差を小さくすることができる。
【0127】
図14は、基板Wの実際の放射率εに対して上記ステップS337で導出した放射率に−10%又は+10%の誤差を発生させた場合の基板Wの温度Tの測定誤差を示したものである。なお、図14には、多重反射効果によって温度測定誤差が低減されることを理解し易くするために、多重反射なしの場合(図1の構成による測定の場合)と多重反射ありの場合(図3,図9の構成による測定の場合)との2種類を示している。
【0128】
図14からも判るように、基板Wと導光管13との間隔を多重反射光を取り込むことができるような所定間隔に設定することにより、±10%の放射率測定誤差に対する温度測定誤差を小さくすることができる。すなわち、多重反射がない場合は放射率測定誤差がそのまま温度測定誤差に繋がるのに対して、多重反射がある場合は放射率測定誤差が生じたとしてもみかけの放射率εaの変化は小さいため(図5参照)、みかけの放射率εaを使用した演算を行うことにより温度Tの測定誤差を小さくすることができる。
【0129】
また、この実施の形態では、導光管13と基板Wとの距離を近接させる必要がないため、導光管13が基板Wの温度分布やプロセスガス流の不均一要因となることを回避することができる。
【0130】
すなわち、この実施の形態の基板処理装置1によれば、放射温度計10によって基板Wに対して非接触で温度Tを計測することができるので基板に汚染物質を付着させることがないとともに、より精度の高い適切な温度管理を行うことができる。
【0131】
また、基板Wの処理中は、光源切り換え部5bが放射温度計10の光源11を一定の周期で連続的に点滅させることにより、1回の点滅ごとに基板Wの放射率εを導出して基板Wの温度Tを計測することができるので、基板Wの放射率εが変化する場合であっても変化した放射率εに基づいて基板Wの温度Tを求めることができる。従って、常に適切な基板Wの温度管理を行うことができる。
【0132】
なお、この実施の形態では、基板Wの反射面21Eに対向する面と反射面21Eとの間で、基板Wが放射する放射光を多重反射させることが必要であるため、基板Wの反射面21Eに対向する面と反射面21Eとの間隔は基板処理装置1における基板Wの温度計測に適した間隔に設定することが好ましい。
【0133】
例えば、基板Wの反射面21Eに対向する面と反射面21Eとの間隔が接近するにつれて、多重反射の回数が多くなる。しかし、近接しすぎた場合は、導光管13の特性から多重反射された多重反射光を多く取り込むことが困難となるとともに、基板Wに対する温度不均一の要因にもなる。
【0134】
一方、基板Wの反射面21Eに対向する面と反射面21Eとの間隔が離れるにつれて、多重反射の回数が少なくなる。多重反射の回数が少なくなると、この発明の原理からズレを生じることとなるとともに、反射光の検出も困難になり、適切な基板Wの温度Tを求めることが困難となる。
【0135】
このような観点から、基板Wの反射面21Eに対向する面と反射面21Eとの間隔は、4mm〜12mm程度の間隔にすることが好ましい。
【0136】
<4.変形例>
上記実施の形態において、放射温度計10に設けられた一の導光管13が光源11の照射光を基板Wの一の面に対して導くとともに、基板Wによって照射光が反射された反射光と多重反射光とを検出器12に導くように構成されている場合について説明したがこのようなものに限定するものではなく、光源11からの照射光を基板Wに導く導光管と、反射光および多重反射光を検出器12に導く導光管とをそれぞれ別個に備えるように構成してもよい。また、導光管13の代わりに光ファイバなどを使用してもよい。
【0137】
さらに、上記実施の形態では、放射温度計10が導光管13を備えている場合について説明したが、放射温度計10の検出器12が適切に反射光と多重反射光とを検出することができるように配置構成されていれば、導光管13は必須のものではない。
【0138】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、2の発明によれば、開口部が形成されるとともに基板の一の面に対向する反射面と、開口部を介して所定波長の光を基板の一の面に照射する光源と、光源からの照射光が基板の一の面によって反射される反射光を開口部を介して検出するとともに、基板からの放射光が基板の一の面と反射面とによって多重反射された多重反射光を開口部を介して検出する検出手段とを備えるため、温度測定誤差が小さく精度の高い適切な温度管理を行うことができるとともに、基板に汚染物質を付着させることがなく、また、基板の温度分布やプロセスガス流が不均一となることもない。
【0139】
また、請求項1、2の発明によれば、光源の点灯状態と消灯状態とを切り換える光源切り換え手段と、光源の点灯時に検出手段によって検出される多重反射光と反射光との第1の光強度と、光源の消灯時に検出手段によって検出される多重反射光の第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、基板の温度を算出する演算手段とをさらに備えるため、温度測定誤差を小さくすることができる。
【0140】
また、請求項1、2の発明によれば、演算手段は、第1の光強度と第2の光強度とより、基板の反射率を求める反射率算出手段と、反射率から基板の放射率を求める放射率算出手段と、放射率と光源の消灯時に検出手段によって検出される多重反射光の第2の光強度とに基づいて基板の温度を算出する温度算出手段とを備えるため、精度の高い適切な温度管理を行うことができる。
【0141】
請求項3の発明によれば、反射面と前記基板の一の面とは、4mmから12mmの間隔で配置されるため、基板の温度計測に適した間隔となっている。
【0142】
請求項4、5の発明によれば、光源を点灯させた状態で検出手段によって多重反射光と反射光との第1の光強度を検出するとともに、光源を消灯させた状態で検出手段によって多重反射光の第2の光強度を検出した後、第1の光強度と第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより基板の温度を算出するため、温度測定誤差が小さい基板温度計測を行うことができる。
【0143】
請求項6の発明によれば、第1および第2の光強度の検出と所定の演算を行うことによる基板の温度を算出とが繰り返し行われるため、常に正確な基板の温度計測を行うことができる。
【0144】
請求項7の発明によれば、第1の光強度と第2の光強度とより基板の反射率を求め、反射率から基板の放射率を求め、放射率と第2の光強度とに基づいて基板の温度を算出するため、精度の高い適切な温度計測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の技術背景となる放射温度計の概念図である。
【図2】多重反射効果を利用しない場合の温度計測誤差を示す図である。
【図3】この発明における基板の温度計測の原理を示す概略図である。
【図4】基板が放射する放射光の多重反射を説明する図である。
【図5】多重反射効果を利用した場合の実際の基板の放射率とみかけの放射率との関係を示す図である。
【図6】多重反射効果を利用する場合の温度計測誤差を示す図である。
【図7】この発明の一の実施の形態である基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図8】この発明の一の実施の形態である基板処理装置を矢印Z方向(下方)からみたときの様子を示す底面図である。
【図9】この発明の実施形態の放射温度計および温度算出部の内部構成を示す概念図である。
【図10】この発明の実施形態の基板処理装置における処理手順を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施形態の基板処理装置における処理手順を示すフローチャートである。
【図12】この発明の実施形態の基板処理装置における処理手順を示すフローチャートである。
【図13】基準基板によって得られる基板の反射率ρと検出器で検出される反射光強度との関係の一例を示す図である。
【図14】多重反射効果を利用した場合と利用しない場合との基板温度の測定誤差を対比させた図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
2 チャンバ
5 温度算出部
5a 演算部(演算手段,反射率算出手段,放射率算出手段,温度算出手段)
5b 光源切り換え部(光源切り換え手段)
6 制御部
10 放射温度計
11 光源
12 検出器(検出手段)
13 導光管
21E 反射面
21H 開口部
W 基板

Claims (7)

  1. 基板に加熱を伴う処理を施す基板処理装置であって、
    (a)開口部が形成されるとともに前記基板の一の面に対向する反射面と、
    (b)前記開口部を介して所定波長の光を前記基板の一の面に照射する光源と、
    (c)前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段と、
    (d)前記光源の点灯状態と消灯状態とを切り換える光源切り換え手段と、
    (e)前記光源の点灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する演算手段と、
    を備え
    前記演算手段は、
    (e-1)前記第1の光強度と前記第2の光強度とより、前記基板の反射率を求める反射率算出手段と、
    (e-2)前記反射率から前記基板の放射率を求める放射率算出手段と、
    (e-3)前記放射率と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて前記基板の温度を算出する温度算出手段と、
    を備え、
    前記温度算出手段は、予め求められた前記反射面の実効反射率を利用して前記基板の温度を算出することを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板に加熱を伴う処理を施す基板処理装置であって、
    (a)開口部が形成されるとともに前記基板の一の面に対向する反射面と、
    (b)前記開口部を介して所定波長の光を前記基板の一の面に照射する光源と、
    (c)前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段と、
    (d)前記光源の点灯状態と消灯状態とを切り換える光源切り換え手段と、
    (e)前記光源の点灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する演算手段と、
    を備え、
    前記演算手段は、
    (e-1)前記第1の光強度と前記第2の光強度とより、前記基板の反射率を求める反射率算出手段と、
    (e-2)前記反射率から前記基板の放射率を求める放射率算出手段と、
    (e-3)前記放射率と、前記光源の消灯時に前記検出手段によって検出される前記多重反射光の第2の光強度とに基づいて前記基板の温度を算出する温度算出手段と、
    を備え、
    前記反射率算出手段は、前記基板と前記反射面との距離に応じて予め求められた、前記基板の反射率と前記検出手段によって検出される反射光強度との関係から前記基板の反射率を算出することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
    前記反射面と前記基板の一の面とは、4mmから12mmの間隔で配置されていることを特徴とする基板処理装置。
  4. 開口部が形成されるとともに基板の一の面に対向する反射面と、前記開口部を介して所定波長の光を基板の一の面に照射する光源と、前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段とを備える基板処理装置における基板温度計測方法であって、
    (a)前記反射面の実効反射率を求める工程と、
    (b)前記光源を点灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度を検出する工程と、
    (c)前記光源を消灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光の第2の光強度を検出する工程と、
    (d)前記第1の光強度と前記第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する工程と、を有することを特徴とする基板温度計測方法。
  5. 開口部が形成されるとともに基板の一の面に対向する反射面と、前記開口部を介して所定波長の光を基板の一の面に照射する光源と、前記光源からの照射光が前記基板の一の面によって反射される反射光を前記開口部を介して検出するとともに、前記基板からの放射光が前記基板の一の面と前記反射面とによって多重反射された多重反射光を前記開口部を介して検出する検出手段とを備える基板処理装置における基板温度計測方法であって、
    (a)前記基板と前記反射面との距離に応じて、前記基板の反射率と前記検出手段によって検出される反射光強度との関係を予め求める工程と、
    (b)前記光源を点灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光と前記反射光との第1の光強度を検出する工程と、
    (c)前記光源を消灯させた状態で、前記検出手段によって前記多重反射光の第2の光強度を検出する工程と、
    (d)前記第1の光強度と前記第2の光強度とに基づいて所定の演算を行うことにより、前記基板の温度を算出する工程と、を有することを特徴とする基板温度計測方法。
  6. 請求項4または5に記載の基板温度計測方法において、
    前記(b)工程から前記(d)工程を繰り返し行うことを特徴とする基板温度計測方法。
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の基板温度計測方法において、
    前記(d)工程は、
    (d-1)前記第1の光強度と前記第2の光強度とより、前記基板の反射率を求める工程と、
    (d-2)前記反射率から前記基板の放射率を求める工程と、
    (d-3)前記放射率と前記第2の光強度とに基づいて前記基板の温度を算出する工程と、を有することを特徴とする基板温度計測方法。
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