JP4428762B2 - 抗生物質a−500359及び誘導体 - Google Patents

抗生物質a−500359及び誘導体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた抗菌活性を有する化合物、該化合物を有効成分として含有する医薬(特に、抗菌剤)又は該化合物を生産する微生物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、結核を含む細菌感染症の予防および治療には各種ベータラクタム抗生物質、アミノ配糖体、イソナイアジッド、リファンピシンなどが使用されてきたが、最近これらの抗生物質に耐性を示す感染菌が増加しており、従来のタイプとは異なる抗生物質が渇望されている。
【0003】
一方、カプラマイシンは、下記の式で示される化合物であり、抗結核菌活性を有することが報告されている(ジャーナルオブアンチビオチクス: J. Antibiotics,29, (8), 1047-1053 (1986)参照)。
【0004】
【化5】
Figure 0004428762
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、従来の薬剤とは交差耐性のない新規化合物を微生物生産物中に見いだし、さらに、かかる新規化合物及びカプラマイシンから誘導体を合成し、これら化合物群の薬理活性について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、これら化合物群が優れた抗菌活性を有することを見出し本発明を完成した。
【0006】
本発明の化合物は、現在問題となりつつある耐性菌を含む細菌の感染症の予防および治療に供することが可能である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の化合物は、
一般式(I)
【0008】
【化6】
Figure 0004428762
(式中、
1 はメチル基、R2 はメチル基、R4 は水酸基、Xはメチレン基を示すか、
1 はメチル基、R2 は水素原子、R4 は水酸基、Xはメチレン基を示すか、
1 はメチル基、R2 はメチル基、R4 は水素原子、Xはメチレン基を示すか
、 R1 は水素原子、R2 は水素原子、R4 は水酸基、Xはメチレン基を示すか、
または、
1 はメチル基、R2 はメチル基、R4 は水酸基、Xは硫黄原子を示す。)
で表わされる化合物又はそれらの薬理上許容される塩、
或は、
一般式(Ia)
【0009】
【化7】
Figure 0004428762
(式中、
1 は水素原子又はメチル基を示し、
2aは水素原子、水酸基の保護基又はメチル基を示し、
3 は水素原子又は水酸基の保護基を示し、
4aは水素原子、水酸基又は保護された水酸基を示し、
5 は水素原子又は水酸基の保護基を示し、
Xはメチレン基又は硫黄原子を示す。
但し、Xが硫黄原子である場合は、R1 はメチル基であり、R2aはメチル基であり、R4aは水酸基又は保護された水酸基であり;
Xがメチレン基であり、R1 がメチル基であり、R2aが水素原子である場合は、R4aは水酸基又は保護された水酸基であり;又、
Xがメチレン基であり、R1 が水素原子である場合は、R2aはメチル基であり、R4aは水酸基又は保護された水酸基である。)
で表わされる化合物の薬理上許容されるエステル誘導体、エーテル誘導体、カルバモイル基のN−アルキル誘導体、又はそれらの薬理上許容される塩である。
【0010】
上記において、
2a等の「水酸基の保護基」又は保護された水酸基の「保護基」とは、加水素分解、加水分解、電気分解、光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基(以下、一般的保護基という。)又は生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基(但し、アシル基のようなエステル残基を除く。)をいい、「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」は人体内で加水分解等の生物学的方法により開裂し、フリーの酸又はその塩を生成する保護基をいい、そのような誘導体か否かは、ラットやマウスのような実験動物に静脈注射により投与し、その後の動物の体液を調べ、元となる化合物又はその薬理学的に許容される塩を検出できることにより決定できる。
【0011】
水酸基の「一般的保護基」としては、例えば、テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ-t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基(低級アルキル部分は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシルのような炭素数1乃至6個のアルキルを示す。以下同じ。)、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアリ−ル基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル基(該低級アルコキシ部分は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、t-ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシのような炭素数1乃至6個のアルコキシを示す。以下同じ。)、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチルのような低級アルコキシ化エチル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」(該アリール部分は、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アンスリル、フェナンスリルのような炭素数6乃至14個のアリールである。以下同じ。);メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」(該アルケニル部分は、炭素数2乃至6個のアルケニルである。);ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」を挙げることができ、
好適には、「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」、「シリル基」、「アラルキル基」又は「アラルキルオキシカルボニル基」であり、
更に好適には、テトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジ-t−ブチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、4−メチルベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル又は4−ニトロベンジルオキシカルボニル基であり、
最も好適には、トリメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、トリフェニルメチル、ベンジル、4-メトキシベンジルである。
【0012】
水酸基の保護基の「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、例えば、ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、ジメチルアミノアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミルオキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエチル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセトキシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチリルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような1−(脂肪族アシルオキシ)−低級アルキル基(該脂肪族アシル部分は、炭素数1乃至10個の直鎖状又は分枝状アルカノイルである。以下同じ。);ホルミルチオメチル、アセチルチオメチル、ジメチルアミノアセチルチオメチル、プロピオニルチオメチル、ブチリルチオメチル、ピバロイルチオメチル、バレリルチオメチル、イソバレリルチオメチル、ヘキサノイルチオメチル、1−ホルミルチオエチル、1−アセチルチオエチル、1−プロピオニルチオエチル、1−ブチリルチオエチル、1−ピバロイルチオエチル、1−バレリルチオエチル、1−イソバレリルチオエチル、1−ヘキサノイルチオエチル、1−ホルミルチオプロピル、1−アセチルチオプロピル、1−プロピオニルチオプロピル、1−ブチリルチオプロピル、1−ピバロイルチオプロピル、1−バレリルチオプロピル、1−イソバレリルチオプロピル、1−ヘキサノイルチオプロピル、1−アセチルチオブチル、1−プロピオニルチオブチル、1−ブチリルチオブチル、1−ピバロイルチオブチル、1−アセチルチオペンチル、1−プロピオニルチオペンチル、1−ブチリルチオペンチル、1−ピバロイルチオペンチル、1−ピバロイルチオヘキシルのような1−(脂肪族アシルチオ)−低級アルキル基;シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような1−(シクロアルキルカルボニルオキシ)−低級アルキル基;ベンゾイルオキシメチルのような1−(芳香族アシルオキシ)−低級アルキル基(該芳香族アシル部分は、炭素数6乃至10個のアリールで置換されたカルボニルである。);メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような1−(低級アルコキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基;シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような1−(シクロアルキルオキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基;フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタリジルのようなフタリジル基;(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオキソジオキソレニルメチル基;カルバモイル基:1乃至2個の低級アルキル基で置換されたカルバモイル基:又はメチルジチオエチル、エチルジチオエチル、プロピルジチオエチル、ブチルジチオエチル、ペンチルジチオエチル、ヘキシルジチオエチルのような低級アルキル−ジチオエチル基:又はピバロイルオキシメチルオキシカルボニルのような「1−(アシルオキシ)アルキルオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0013】
これらのうち好適には、1−(脂肪族アシルオキシ)−低級アルキル基、1−(シクロアルキルカルボニルオキシ)−低級アルキル基、1−(低級アルコキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基、1−(シクロアルキルオキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基、フタリジル基又はオキソジオキソレニルメチル基であり、更に好適には、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、1−アセトキシエチル、ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、フタリジル、(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル又は(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。
【0014】
最も好適には、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル又は(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である。
【0015】
薬理上許容されるエステル誘導体、エーテル誘導体、カルバモイル基のN−アルキル誘導体とは、著しい毒性を有さず、医薬として使用され得る誘導体をいう。
【0016】
エステル誘導体のエステル残基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−プロピルペンチル、2−エチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−プロピルヘキシル、2−エチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、デシル、1−メチルノニル、3−メチルノニル、8−メチルノニル、3−エチルオクチル、3,7−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、ウンデシル、4,8−ジメチルノニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、3,7,11−トリメチルドデシル、ヘキサデシル、4,8,12−トリメチルトリデシル、1−メチルペンタデシル、14−メチルペンタデシル、13,13−ジメチルテトラデシル、ヘプタデシル、15−メチルヘキサデシル、オクタデシル、1−メチルヘプタデシル、ノナデシル、アイコシル、3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル、ヘナイコシルのような炭素数1乃至21個の直鎖状又は分枝状のアルキル基と結合したカルボニル基又はオキシカルボニル基;
エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、シス−8−ヘプタデセニル、シス、シス−8、11−ヘプタデカジエニル、シス、シス、シス−8、11、14−ヘプタデカトリエニル、シス−10−ノナデセニル、シス−12−エイコセニル、エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−エチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような炭素数2乃至21個の直鎖状又は分枝状の不飽和アルキル基と結合したカルボニル基又はオキシカルボニル基;
メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−ヨードエチル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、6−ヨードヘキシル、2,2−ジブロモエチル、ニトロメチル、ジニトロメチル、1−ニトロエチル、2−ニトロエチル、1,2−ジニトロエチルのような低級アルコキシ、ハロゲン(例えば、弗素、塩素、臭素、沃素、好適には、弗素又は塩素。以下同じ。)及びニトロからなる郡から選択された置換基で置換された炭素数1乃至21個の直鎖状又は分枝状のアルキル基と結合したカルボニル基又はオキシカルボニル基;
ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘキシルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択された置換基で置換されてもよい(炭素数6乃至10個のアリール)−(炭素数1乃至21個のアルキル基)と結合したカルボニル基又はオキシカルボニル基;
フェニル、ナフチル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,3,6−トリフルオロフェニル、2,3,4−トリフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、2,5,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,3,6−トリブロモフェニル、2,3,4−トリブロモフェニル、3,4,5−トリブロモフェニル、2,5,6−トリクロロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、1−フルオロ−2−ナフチル、2−フルオロ−1−ナフチル、3−フルオロ−1−ナフチル、1−クロロ−2−ナフチル、2−クロロ−1−ナフチル、3−ブロモ−1−ナフチル、3,8−ジフルオロ−1−ナフチル、2,3−ジフルオロ−1−ナフチル、4,8−ジフルオロ−1−ナフチル、5,6−ジフルオロ−1−ナフチル、3,8−ジクロロ−1−ナフチル、2,3−ジクロロ−1−ナフチル、4,8−ジブロモ−1−ナフチル、5,6−ジブロモ−1−ナフチル、2,3,6−トリフルオロ−1−ナフチル、2,3,4−トリフルオロ−1−ナフチル、3,4,5−トリフルオロ−1−ナフチル、4,5,6−トリフルオロ−1−ナフチル、2,4,8−トリフルオロ−1−ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−エチルフェニル、3−プロピルフェニル、4−エチルフェニル、2−ブチルフェニル、3−ペンチルフェニル、4−ペンチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3,5−ジブチルフェニル、2,5−ジペンチルフェニル、2,6−ジプロピルメチルフェニル、2,4−ジプロピルフェニル、2,3,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、3,4,5−トリメチルフェニル、2,5,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,6−トリブチルフェニル、2,3,4−トリペンチルフェニル、3,4,5−トリブチルフェニル、2,5,6−トリプロピルメチルフェニル、2,4,6−トリプロピルフェニル、1−メチル−2−ナフチル、2−メチル−1−ナフチル、3−メチル−1−ナフチル、1−エチル−2−ナフチル、2−プロピル−1−ナフチル、3−ブチル−1−ナフチル、3,8−ジメチル−1−ナフチル、2,3−ジメチル−1−ナフチル、4,8−ジメチル−1−ナフチル、5,6−ジメチル−1−ナフチル、3,8−ジエチル−1−ナフチル、2,3−ジプロピル−1−ナフチル、4,8−ジペンチル−1−ナフチル、5,6−ジブチル−1−ナフチル、2,3,6−トリメチル−1−ナフチル、2,3,4−トリメチル−1−ナフチル、3,4,5−トリメチル−1−ナフチル、4,5,6−トリメチル−1−ナフチル、2,4,8−トリメチル−1−ナフチル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−プロポキシフェニル、4−エトキシフェニル、2−ブトキシフェニル、3−ペントキシフェニル、4−ペントキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジブトキシフェニル、2,5−ジペントキシフェニル、2,6−ジプロポキシメトキシフェニル、2,4−ジプロポキシフェニル、2,3,6−トリメトキシフェニル、2,3,4−トリメトキシフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、2,5,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,3,6−トリブトキシフェニル、2,3,4−トリペントキシフェニル、3,4,5−トリブトキシフェニル、2,5,6−トリプロポキシフェニル、2,4,6−トリプロポキシフェニル、1−メトキシ−2−ナフチル、2−メトキシ−1−ナフチル、3−メトキシ−1−ナフチル、1−エトキシ−2−ナフチル、2−プロポキシ−1−ナフチル、3−ブトキシ−1−ナフチル、3,8−ジメトキシ−1−ナフチル、2,3−ジメトキシ−1−ナフチル、4,8−ジメトキシ−1−ナフチル、5,6−ジメトキシ−1−ナフチル、3,8−ジエトキシ−1−ナフチル、2,3−ジプロポキシ−1−ナフチル、4,8−ジペントキシ−1−ナフチル、5,6−ジブトキシ−1−ナフチル、2,3,6−トリメトキシ−1−ナフチル、2,3,4−トリメトキシ−1−ナフチル、3,4,5−トリメトキシ−1−ナフチル、4,5,6−トリメトキシ−1−ナフチル、2,4,8−トリメトキシ−1−ナフチル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、2,5−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,3,6−トリニトロフェニル、2,3,4−トリニトロフェニル、3,4,5−トリニトロフェニル、2,5,6−トリニトロフェニル、2,4,6−トリニトロフェニル、1−ニトロ−2−ナフチル、2−ニトロ−1−ナフチル、3−ニトロ−1−ナフチル、3,8−ジニトロ−1−ナフチル、2,3−ジニトロ−1−ナフチル、4,8−ジニトロ−1−ナフチル、5,6−ジニトロ−1−ナフチル、2,3,6−トリニトロ−1−ナフチル、2,3,4−トリニトロ−1−ナフチル、3,4,5−トリニトロ−1−ナフチル、4,5,6−トリニトロ−1−ナフチル、2,4,8−トリニトロ−1−ナフチルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択された置換基で置換されてもよい炭素数6乃至10個のアリール基と結合したカルボニル基又はオキシカルボニル基;
スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ−炭素数1乃至10個のアルキル−カルボニル基;
前述の低級アルキル基を同一又は異なって二つ有する燐酸ジエステル塩残基;或いは、
t-ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はトリチル基などの保護基で保護されていてもよい、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、グルタミン、グルタミン酸のようなアミノ酸のエステル形成残基;
を挙げることができる。
【0017】
これらのうち好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は水素原子;炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の不飽和結合を有する炭素数2乃至21個の不飽和アルキル基;低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;又は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である。)である。
【0018】
更に好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は水素原子;炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数2乃至21個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である。)である。
【0019】
更により好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数6乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;ハロゲンを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチル基である。)である。
【0020】
更にまたより好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;弗素若しくは塩素を置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である。)である。
【0021】
特に好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素、塩素又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である。)である。
【0022】
より特に好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至2個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。)である。
【0023】
最も好適には、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;又は1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基である。)である。
【0024】
エーテル誘導体のエーテル残基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−プロピルペンチル、2−エチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−プロピルヘキシル、2−エチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、デシル、1−メチルノニル、3−メチルノニル、8−メチルノニル、3−エチルオクチル、3,7−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、ウンデシル、4,8−ジメチルノニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、3,7,11−トリメチルドデシル、ヘキサデシル、4,8,12−トリメチルトリデシル、1−メチルペンタデシル、14−メチルペンタデシル、13,13−ジメチルテトラデシル、ヘプタデシル、15−メチルヘキサデシル、オクタデシル、1−メチルヘプタデシル、ノナデシル、アイコシル、3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル、ヘナイコシルのような炭素数1乃至21個の直鎖状又は分枝状のアルキル基;
エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、シス−8−ヘプタデセニル、シス、シス−8、11−ヘプタデカジエニル、シス、シス、シス−8、11、14−ヘプタデカトリエニル、シス−10−ノナデセニル、シス−12−エイコセニル、エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−エチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような炭素数2乃至21個の直鎖状又は分枝状不飽和アルキル基;
メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−ヨードエチル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、6−ヨードヘキシル、2,2−ジブロモエチル、ニトロメチル、ジニトロメチル、1−ニトロエチル、2−ニトロエチル、1,2−ジニトロエチルのような低級アルコキシ、ハロゲン(例えば、弗素、塩素、臭素、沃素、好適には、弗素又は塩素。以下同じ。)及びニトロからなる郡から選択された置換基で置換された炭素数1乃至21個の直鎖状又は分枝状のアルキル基;
ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘキシルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択された置換基で置換されてもよい(炭素数6乃至10個のアリール)−(炭素数1乃至21個のアルキル基);
フェニル、ナフチル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,3,6−トリフルオロフェニル、2,3,4−トリフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、2,5,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,3,6−トリブロモフェニル、2,3,4−トリブロモフェニル、3,4,5−トリブロモフェニル、2,5,6−トリクロロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、1−フルオロ−2−ナフチル、2−フルオロ−1−ナフチル、3−フルオロ−1−ナフチル、1−クロロ−2−ナフチル、2−クロロ−1−ナフチル、3−ブロモ−1−ナフチル、3,8−ジフルオロ−1−ナフチル、2,3−ジフルオロ−1−ナフチル、4,8−ジフルオロ−1−ナフチル、5,6−ジフルオロ−1−ナフチル、3,8−ジクロロ−1−ナフチル、2,3−ジクロロ−1−ナフチル、4,8−ジブロモ−1−ナフチル、5,6−ジブロモ−1−ナフチル、2,3,6−トリフルオロ−1−ナフチル、2,3,4−トリフルオロ−1−ナフチル、3,4,5−トリフルオロ−1−ナフチル、4,5,6−トリフルオロ−1−ナフチル、2,4,8−トリフルオロ−1−ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−エチルフェニル、3−プロピルフェニル、4−エチルフェニル、2−ブチルフェニル、3−ペンチルフェニル、4−ペンチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3,5−ジブチルフェニル、2,5−ジペンチルフェニル、2,6−ジプロピルメチルフェニル、2,4−ジプロピルフェニル、2,3,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、3,4,5−トリメチルフェニル、2,5,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,6−トリブチルフェニル、2,3,4−トリペンチルフェニル、3,4,5−トリブチルフェニル、2,5,6−トリプロピルメチルフェニル、2,4,6−トリプロピルフェニル、1−メチル−2−ナフチル、2−メチル−1−ナフチル、3−メチル−1−ナフチル、1−エチル−2−ナフチル、2−プロピル−1−ナフチル、3−ブチル−1−ナフチル、3,8−ジメチル−1−ナフチル、2,3−ジメチル−1−ナフチル、4,8−ジメチル−1−ナフチル、5,6−ジメチル−1−ナフチル、3,8−ジエチル−1−ナフチル、2,3−ジプロピル−1−ナフチル、4,8−ジペンチル−1−ナフチル、5,6−ジブチル−1−ナフチル、2,3,6−トリメチル−1−ナフチル、2,3,4−トリメチル−1−ナフチル、3,4,5−トリメチル−1−ナフチル、4,5,6−トリメチル−1−ナフチル、2,4,8−トリメチル−1−ナフチル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−プロポキシフェニル、4−エトキシフェニル、2−ブトキシフェニル、3−ペントキシフェニル、4−ペントキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジブトキシフェニル、2,5−ジペントキシフェニル、2,6−ジプロポキシメトキシフェニル、2,4−ジプロポキシフェニル、2,3,6−トリメトキシフェニル、2,3,4−トリメトキシフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、2,5,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,3,6−トリブトキシフェニル、2,3,4−トリペントキシフェニル、3,4,5−トリブトキシフェニル、2,5,6−トリプロポキシフェニル、2,4,6−トリプロポキシフェニル、1−メトキシ−2−ナフチル、2−メトキシ−1−ナフチル、3−メトキシ−1−ナフチル、1−エトキシ−2−ナフチル、2−プロポキシ−1−ナフチル、3−ブトキシ−1−ナフチル、3,8−ジメトキシ−1−ナフチル、2,3−ジメトキシ−1−ナフチル、4,8−ジメトキシ−1−ナフチル、5,6−ジメトキシ−1−ナフチル、3,8−ジエトキシ−1−ナフチル、2,3−ジプロポキシ−1−ナフチル、4,8−ジペントキシ−1−ナフチル、5,6−ジブトキシ−1−ナフチル、2,3,6−トリメトキシ−1−ナフチル、2,3,4−トリメトキシ−1−ナフチル、3,4,5−トリメトキシ−1−ナフチル、4,5,6−トリメトキシ−1−ナフチル、2,4,8−トリメトキシ−1−ナフチル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、2,5−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,3,6−トリニトロフェニル、2,3,4−トリニトロフェニル、3,4,5−トリニトロフェニル、2,5,6−トリニトロフェニル、2,4,6−トリニトロフェニル、1−ニトロ−2−ナフチル、2−ニトロ−1−ナフチル、3−ニトロ−1−ナフチル、3,8−ジニトロ−1−ナフチル、2,3−ジニトロ−1−ナフチル、4,8−ジニトロ−1−ナフチル、5,6−ジニトロ−1−ナフチル、2,3,6−トリニトロ−1−ナフチル、2,3,4−トリニトロ−1−ナフチル、3,4,5−トリニトロ−1−ナフチル、4,5,6−トリニトロ−1−ナフチル、2,4,8−トリニトロ−1−ナフチルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択された置換基で置換されてもよい炭素数6乃至10個のアリール基;
を挙げることができる。
【0025】
これらのうち好適には、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の不飽和結合を有する炭素数2乃至21個の不飽和アルキル基;低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;又は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基であり、
更に好適には、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数2乃至21個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である。
【0026】
更により好適には、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数6乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;ハロゲンを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチル基でである。
【0027】
更にまたより好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;弗素若しくは塩素を置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である。
【0028】
特に好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素、塩素又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である。
【0029】
より特に好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至2個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。
【0030】
最も好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;又は1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基である。
【0031】
カルバモイル基のN−アルキル誘導体のアルキル残基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−プロピルペンチル、2−エチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−プロピルヘキシル、2−エチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、デシル、1−メチルノニル、3−メチルノニル、8−メチルノニル、3−エチルオクチル、3,7−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、ウンデシル、4,8−ジメチルノニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、3,7,11−トリメチルドデシル、ヘキサデシル、4,8,12−トリメチルトリデシル、1−メチルペンタデシル、14−メチルペンタデシル、13,13−ジメチルテトラデシル、ヘプタデシル、15−メチルヘキサデシル、オクタデシル、1−メチルヘプタデシル、ノナデシル、アイコシル、3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル、ヘナイコシルのような炭素数1乃至21個の直鎖状又は分枝状のアルキル基;
エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、シス−8−ヘプタデセニル、シス、シス−8、11−ヘプタデカジエニル、シス、シス、シス−8、11、14−ヘプタデカトリエニル、シス−10−ノナデセニル、シス−12−エイコセニル、エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−エチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような炭素数2乃至21個の直鎖状又は分枝状の不飽和アルキル基;
メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−ヨードエチル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、6−ヨードヘキシル、2,2−ジブロモエチル、ニトロメチル、ジニトロメチル、1−ニトロエチル、2−ニトロエチル、1,2−ジニトロエチルのような低級アルコキシ、ハロゲン(例えば、弗素、塩素、臭素、沃素、好適には、弗素又は塩素。以下同じ。)及びニトロからなる郡から選択された置換基で置換された炭素数1乃至21個の直鎖状又は分枝状のアルキル基;
ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘキシルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択された置換基で置換されてもよい(炭素数6乃至10個のアリール)−(炭素数1乃至21個のアルキル基);
を挙げることができる。
【0032】
これらのうち好適には、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の不飽和結合を有する炭素数2乃至21個の不飽和アルキル基;低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基である。
【0033】
更に好適には、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数2乃至21個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基である。
【0034】
更により好適には、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数6乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;ハロゲンを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。
【0035】
更にまたより好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;弗素若しくは塩素を置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。
【0036】
特に好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素、塩素又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。
【0037】
より特に好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至2個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。
【0038】
最も好適には、炭素数6乃至20個のアルキル基;又は1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基である。
【0039】
なお、化合物(Ia)の薬理上許容されるエステル誘導体、エーテル誘導体又はカルバモイル基のN−アルキル誘導体において、水酸基の保護基、エステル残基及びエーテル残基が結合し得る部位が複数存在するが、水酸基の保護基、エステル残基、エーテル残基及びN−アルキル残基は任意の組み合わせで複数存在していてもよく、それらは同一又は異なってもよい。
【0040】
化合物(Ia)の薬理上許容されるエステル誘導体において、好適には、R2 、R3 及びR5 から選択されたものの1個又は2個のみがエステル残基である化合物であり、更に好適には、R3 及びR5 から選択されたものの1個又は2個がエステル残基ある化合物であり、特に好適には、R3 及びR5 から選択されたものの1個のみがエステル残基である化合物であり、最も好適には、R3 のみがエステル残基である化合物である。
【0041】
化合物(Ia)の薬理上許容されるエーテル誘導体において、好適には、R2 、R3 及びR5 から選択されたものの1個又は2個のみがエーテル残基である化合物であり、更に好適には、R3 及びR5 から選択されたものの1個又は2個がエーテル残基ある化合物であり、特に好適には、R3 及びR5 から選択されたものの1個のみがエーテル残基である化合物であり、最も好適には、R3 のみがエーテル残基である化合物である。
【0042】
化合物(Ia)の薬理上許容されるカルバモイル基のN−アルキル誘導体において、好適には、1個のアルキル残基を有する化合物である。
【0043】
薬理上許容される塩とは、著しい毒性を有さず、医薬として使用され得る塩をいう。化合物(I) 、化合物(Ia)又はその薬理上許容されるエステル誘導体、エーテル誘導体又はN−アルキル誘導体がアミノ基等の塩基性基を有する場合は、常法に従って酸と処理することにより、相当する薬理上許容し得る酸付加塩に変えることができる。このような酸付加塩の例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸又はメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸による付加塩が挙げられる。
【0044】
化合物(I) 又は化合物(Ia)の薬理上許容されるエステル誘導体、エーテル誘導体又はN−アルキル誘導体がカルボキシ基等の酸性基を有する場合は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;又はアンモニウム塩のようなアンモニウム塩四級塩を挙げることができる。
【0045】
又、本発明の化合物(I)又は化合物(Ia)の薬理上許容される誘導体は、大気中に放置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような塩も本発明に包含される。
【0046】
更に、本発明の化合物(I) 又は化合物(Ia)の薬理上許容される誘導体は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、そのような塩も本発明に包含される。
【0047】
本発明の化合物(I) 又は化合物(Ia)の薬理上許容される誘導体は、分子内に不斉炭素を有する場合があり、各々がR配置、S配置である立体異性体が存在し、その各々、或いはそれらの任意の割合の混合物のいずれも本発明に包含されるが、好適には、以下の式で示される立体配置を有する化合物である。
【0048】
【化8】
Figure 0004428762
化合物(I) において、好適には、
(1)R2 はメチル基である化合物、
(2)R4 は水酸基である化合物、
(3)Xはメチレン基である化合物である。
【0049】
又、(1)−(3)からなる群から選択された化合物の条件を任意に組み合わせて得られる化合物も好適であり、例えば
(4)R4 は水酸基であり、Xはメチレン基である化合物、
(5)R2 はメチル基であり、R4 は水酸基であり、Xはメチレン基である化合物を挙げることができる。
【0050】
化合物(Ia)として、好適には、以下の化合物である。
【0051】
(i)水酸基の保護基が、「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」、「シリル基」、「アラルキル基」、「アラルキルオキシカルボニル基」、1−(脂肪族アシルオキシ)−低級アルキル基、1−(シクロアルキルカルボニルオキシ)−低級アルキル基、1−(低級アルコキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基、1−(シクロアルキルオキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基、フタリジル基又はオキソジオキソレニルメチル基である化合物。
【0052】
(ii)水酸基の保護基が、テトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジ-t−ブチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、4−メチルベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、1−アセトキシエチル、ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、フタリジル、(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル又は(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である化合物。
【0053】
(iii)水酸基の保護基が、トリメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、トリフェニルメチル、ベンジル、4-メトキシベンジル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル又は(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基である化合物。
【0054】
化合物(Ia)のエステル誘導体として、好適には、以下の化合物である。
【0055】
(iv)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は水素原子;炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の不飽和結合を有する炭素数2乃至21個の不飽和アルキル基;低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;又は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である。)である化合物。
【0056】
(v)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は水素原子;炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数2乃至21個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である。)である化合物。
【0057】
(vi)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数6乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;ハロゲンを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチル基である。)である化合物。
【0058】
(vii)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;弗素若しくは塩素を置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である。)である化合物。
【0059】
(viii)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素、塩素又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である。)である化合物。
【0060】
(ix)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至2個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である。)である化合物。
【0061】
(x)エステル残基が、式 R6 CO−又は R6 OCO−で表されるカルボアシル基(R6 は炭素数6乃至20個のアルキル基;又は1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基である。)である化合物。
【0062】
化合物(Ia)のエーテル誘導体として、好適には、以下の化合物である。
【0063】
(xi)エーテル残基が、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の不飽和結合を有する炭素数2乃至21個の不飽和アルキル基;低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;又は低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である化合物。
【0064】
(xii)エーテル残基が、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数2乃至21個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリール基である化合物。
【0065】
(xiii)エーテル残基が、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数6乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;ハロゲンを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチル基である化合物。
【0066】
(xiv)エーテル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;弗素若しくは塩素を置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である化合物。
【0067】
(xv)エーテル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素、塩素又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;又は炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル基である化合物。
【0068】
(xvi)エーテル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至2個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物。
【0069】
(xvii)エーテル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;又は1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基である化合物。
【0070】
化合物(Ia)のカルバモイル基のN−アルキル誘導体として、好適には、以下の化合物である。
【0071】
(xviii)N−アルキル残基が、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の不飽和結合を有する炭素数2乃至21個の不飽和アルキル基;低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至21個のアルキル基;低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至21個のアルキル基である化合物。
【0072】
(xix)N−アルキル残基が、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数2乃至21個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至4個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよい炭素数6乃至10個のアリールを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基である化合物。
【0073】
(xx)N−アルキル残基が、炭素数1乃至21個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数6乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数2乃至6個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;ハロゲンを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至6個のアルキル基;炭素数1乃至4個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、ハロゲン及びニトロからなる群から選択される置換基を1乃至3個有してもよいフェニル若しくはナフチルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物。
【0074】
(xxi)N−アルキル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;弗素若しくは塩素を置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物。
【0075】
(xxii)N−アルキル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素、塩素又はニトロを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至3個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物。
【0076】
(xxiii)N−アルキル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基;1個の三重結合を有する炭素数3乃至5個のアルキニル基;炭素数1乃至4個のアルコキシを置換基として1個有する炭素数1乃至4個のアルキル基;炭素数1乃至2個のアルキル、炭素数1乃至4個のアルコキシ、弗素及び塩素からなる群から選択される置換基を1乃至2個有してもよいフェニルを置換基として1乃至2個有する炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物。
【0077】
(xxiv)N−アルキル残基が、炭素数6乃至20個のアルキル基;又は1乃至3個の二重結合を有する炭素数10乃至20個のアルケニル基である化合物。
【0078】
又、上記の(i)−(iii)からなる群、(iv)−(x)からなる群、(xi)−(xvii)からなる群、(xviii)−(xxiv)からなる群から選択された化合物(Ia)及びその誘導体の好適な条件を任意に組み合わせて得られる化合物は更に好適であり、例えば、以下のものを挙げることができる。
【0079】
(xxv)水酸基の保護基が(i)から選択され、エステル残基が(iv)から選択される化合物。
【0080】
(xxvi)水酸基の保護基が(ii)から選択され、エステル残基が(v)から選択される化合物。
【0081】
(xxvii)水酸基の保護基が(iii)から選択され、エステル残基が(vi)から選択される化合物。
【0082】
(xxviii)水酸基の保護基が(i)から選択され、エーテル残基が(xi)から選択される化合物。
【0083】
(xxix)水酸基の保護基が(ii)から選択され、エーテル残基が(xii)から選択される化合物。
【0084】
(xxx)水酸基の保護基が(iii)から選択され、エーテル残基が(xiii)から選択される化合物。
【0085】
(xxxi)水酸基の保護基が(i)から選択され、N−アルキル残基が(xviii)から選択される化合物。
【0086】
(xxxii)水酸基の保護基が(ii)から選択され、N−アルキル残基が(xix)から選択される化合物。
【0087】
(xxxiii)水酸基の保護基が(iii)から選択され、N−アルキル残基が(xx)から選択される化合物。
【0088】
本発明の代表的化合物としては、例えば、下記の表1及び表2に記載する化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。
【0089】
【表1】
【0090】
【化9】
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【0091】
【表2】
【0092】
【化10】
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ただし、上記の表1及び表2において
CH2 はメチレン基を表し、
Meはメチル基を表し、
OHは水酸基を表し、
A7はヘプタノイル基を表し、
A8はオクタノイル基を表し、
A9はノナノイル基を表し、
A10 はデカノイル基を表し、
A12 はラウロイル基を表し、
A14 ミリストイル基を表し、
A15 はペンタデカノイル基を表し、
A16 はパルミトイル基を表し、
A17 はヘプタデカノイル基を表し、
A18 はステアロイル基を表し、
A20 はアラキドイル基を表し、
A22 はベヘノイル基を表し、
AO7 はヘプタノイルオキシ基を表し、
AO8 はオクタノイルオキシ基を表し、
AO9 はノナノイルオキシ基を表し、
AO10はデカノイルオキシ基を表し、
AO12はラウロイルオキシ基を表し、
AO14はミリストイルオキシ基を表し、
AO15はペンタデカノイルオキシ基を表し、
AO16はパルミトイルオキシ基を表し、
AO17はヘプタデカノイルオキシ基を表し、
AO18はステアロイルオキシ基を表し、
AO20はアラキドイルオキシ基を表し、
AO22はベヘノイルオキシ基を表し、
OLE はオレイル基を表し、
LEはリノレイル基を表し、
LEN はリノレニル基を表し、
CES はシス-11-エイコセノイル基を表し、
CDS はシス-13-ドコセノイル基を表し、
DPP は3,3-ジフェニルプロピオニル基を表し、
TMPPは3-(3,4,5- トリメトキシフェニル)プロピオニル基を表し、
NPP は2-(4- ニトロフェニル)プロピオニル基を表し、
MPP は3-(4- メチルフェニル)プロピオニル基を表し、
CPは3-クロロプロピオニル基を表し、
NDは12- ニトロドデカノイル基を表し、
TCN はトランス- シンナモイル基を表し、
MPは3-メトキシプロピオニル基を表し、
CPA は4-クロロフェニルアセチル基を表し、
BZはベンゾイル基を表し、
NBZ は4-ニトロベンゾイル基を表し、
CBは3-クロロベンゾイル基を表し、
MBは2-メトキシベンゾイル基を表し、
EBは4-エチルベンゾイル基を表し、
OLEOはオレイルオキシ基を表し、
LEO はリノレイルオキシ基を表し、
LENOはリノレニルオキシ基を表し、
CESOはシス-11-エイコセノイルオキシ基を表し、
CDSOはシス-13-ドコセノイルオキシ基を表し、
DPPOは3,3-ジフェニルプロピオニルオキシ基を表し、
TMPPO は3-(3,4,5- トリメトキシフェニル)プロピオニルオキシ基を表し、
NPPOは2-(4- ニトロフェニル)プロピオニルオキシ基を表し、
MPPOは3-(4- メチルフェニル)プロピオニルオキシ基を表し、
CPO は3-クロロプロピオニルオキシ基を表し、
NDO は12- ニトロドデカノイルオキシ基を表し、
TCNOはトランス- シンナモイルオキシ基を表し、
MPO は3-メトキシプロピオニルオキシ基を表し、
CPAOは4-クロロフェニルアセチルオキシ基を表し、
BZO はベンゾイルオキシ基を表し、
NBZOは4-ニトロベンゾイルオキシ基を表し、
CBO は3-クロロベンゾイルオキシ基を表し、
MBO は2-メトキシベンゾイルオキシ基を表し、
EBO は4-エチルベンゾイルオキシ基を表し、
MOは2-メチルオクタノイル基を表し、
MDは2-メチルデカノイル基を表し、
MDD は2-メチルドデカノイル基を表し、
MTD は2-メチルテトラデカノイル基を表し、
MHD は2-メチルヘキサドデカノイルを表し、
DMO は2,2-ジメチルオクタノイル基を表し、
DMD は2,2-ジメチルデカノイル基を表し、
DMDDは2,2-ジメチルドデカノイル基を表し、
DMTDは2,2-ジメチルテトラデカノイル基を表し、
DMHDは2,2-ジメチルヘキサデカノイル基を表す。
【0093】
また、C2はエチル基、
C3はプロピル基、
C4はブチル基、
C5はペンチル基、
C6はヘキシル基、
C7はヘプチル基、
C8はオクチル基、
C9はノニル基、
C10はデシル基、
C11はウンデシル基、
C12はドデシル基、
C13はトリデシル基、
C14はテトラデシル基、
C15はペンタデシル基、
C16はヘキサデシル基、
C6OCはヘキシルオキシカルボニル基、
C7OCはヘプチルオキシカルボニル基、
C8OCはオクチルオキシカルボニル基、
C9OCはノニルオキシカルボニル基、
C10OCはデシルオキシカルボニル基、
C11OCはウンデシルオキシカルボニル基、
C12OCはドデシルオキシカルボニル基、
MMA10は2−メチルデカノイル基、
MMA12は2−メチルドデカノイル基、
MMA14は2−メチルテトラデカノイル基、
DMA10は2,2−ジメチルデカノイル基、
DMA12は2,2−ジメチルドデカノイル基、
DMA14は2,2−ジメチルテトラデカノイル基を表わす。
【0094】
なお、表1の一般式(Ib)で表わされる化合物において、R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3 a が水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物(化合物番号1)はA−500359A、R1 がメチル基、R2 が水素原子、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物(化合物番号2)はA−500359C、R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水素原子、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物(化合物番号3)はA−500359D、R1 が水素原子、R2 が水素原子、R3 aが水素原子、R4 aが水酸基、R5 aが水素原子、Xがメチレン基の化合物(化合物番号45)はA−500359G、R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがイオウ原子の化合物(化合物番号396)はA−500359M−2とそれぞれ定義される。
【0095】
上記表1及び表2に例示された化合物において、好適な化合物は化合物番号1乃至254、280乃至283、309乃至312、338乃至341、367乃至370、396乃至482、508乃至513、537乃至588、592乃至704、708乃至820、891乃至910、914乃至990、1091乃至1160、1164乃至1210、1214乃至1240、1341乃至1390、1394乃至1401、1405乃至1412の化合物であり、
さらに好適な化合物は、化合物番号1乃至3、7乃至11、45、49乃至53、90乃至94、131乃至135、172乃至176、213乃至217、396、400乃至404、537乃至543、550乃至556、563乃至569、576乃至582、592乃至600、708乃至716、891乃至908、921乃至940、1091乃至1108、1121乃至1158、1171乃至1190、1341乃至1358、1371乃至1390の化合物である。
【0096】
最適な化合物は、1乃至3、7乃至11、45、49乃至53、90乃至94、131乃至135、537乃至543、550乃至556、563乃至569、576乃至582、594、710、891、895、925、1091、1141、1145、1175、1341の化合物である。
【0097】
即ち、表1の化合物(Ib)において、
(化合物番号1)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号2)R1 がメチル基、R2 が水素原子、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号3)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水素原子、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号7)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号8)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがラウロイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号9)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがミリストイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号10)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがペンタデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号11)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがパルミトイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号45)R1 が水素原子、R2 が水素原子、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号49)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号50)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがラウロイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号51)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがミリストイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号52)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがペンタデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号53)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがパルミトイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号90)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号91)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがラウロイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号92)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがミリストイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号93)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがペンタデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号94)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがパルミトイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号131)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号132)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがラウロイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号133)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがミリストイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号134)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがペンタデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号135)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがパルミトイル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号537)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがヘキシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号538)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがヘプチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号539)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがオクチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号540)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがノニルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号541)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号542)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがウンデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号543)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがドデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号550)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘキシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号551)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘプチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号552)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがオクチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号553)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがノニルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号554)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号555)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがウンデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号556)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがドデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号563)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがヘキシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号564)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがヘプチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号565)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがオクチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号566)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがノニルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号567)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号568)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがウンデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号569)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがドデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号576)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘキシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号577)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘプチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号578)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがオクチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号579)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがノニルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号580)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号581)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがウンデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号582)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがドデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号594)R1 がメチル基、R2 がメチル基、R3aがデシル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
(化合物番号710)R1 が水素原子、R2 がメチル基、R3aがデシル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物である。
【0098】
また、表2の化合物(Ik)において、
(化合物番号891)R1 がメチル基、R11がメチル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物、
(化合物番号895)R1 がメチル基、R11がメチル基、R3がデカノイル基、R5が水素原子の化合物、
(化合物番号925)R1 がメチル基、R11がメチル基、R3が水素原子、R5がデカノイル基の化合物、
(化合物番号1091)R1 がメチル基、R11がドデシル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物、
(化合物番号1141)R1 が水素原子、R11がメチル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物、
(化合物番号1145)R1 が水素原子、R11がメチル基、R3がデカノイル基、R5が水素原子の化合物、
(化合物番号1175)R1 が水素原子、R11がメチル基、R3が水素原子、R5がデカノイル基の化合物、
(化合物番号1341)R1 が水素原子、R11がドデシル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物、
である。
【0099】
【発明の実施の形態】
本発明の一般式(I) 、(Ia)または(Ib)で示される化合物は、以下に記載する方法によって製造することができる。
【0100】
本発明の化合物A−500359A(化合物番号1)、A−500359C(化合物番号2)、A−500359D(化合物番号3)、A−500359G(化合物番号45)及びA−500359M−2(化合物番号369)は、ストレプトマイセス属に属する該化合物の生産菌を適当な培地で培養し、該培養物から採取することによって得られる。好適なA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2生産菌であるストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196株(以下「SANK60196株」という)は、茨城県筑波山の土壌から常法に従って採集、分離されたものである。
【0101】
SANK 60196株の菌学的性状は次の通りである。
【0102】
1)形態学的特徴
SANK60196株はインターナショナル・ストレプトマイセス・プロジェクト(International Streptomyces Project;以下「ISP 」という)規定[ シーリング及びゴットリーブ、インターナショナルジャーナルオブシステマチックバクテリオロジー:Shirling, E. B. and Gottlieb, D. (1966) Int. J. Syst. Bacteriol. 16, 313-340参照] の培地上で28℃、14日間の培養により次のような形態学的特徴を示した。光学顕微鏡による観察ではSANK60196の基生菌糸は良好に伸長、分岐し黄味灰、黄味茶ないし薄オリーブ色を示すがノカルディア(Nocardia)属菌株様の断裂やジグザグ伸長は観察されない。気菌糸は単純分岐する。胞子連鎖の形態は直ないし曲状を示し、およそ10ないし50個またはそれ以上の胞子の連鎖を形成する。走査型電子顕微鏡による観察では胞子は楕円形で、その表面構造は平滑状(Smooth)を示す。胞子の大きさは 0.6〜0.8 x 0.7〜1.2 mmである。胞子は気菌糸上にのみ形成される。また、胞子のう、気菌糸の車軸分岐、気菌糸の断裂、菌核などの特殊器官は認められない。
【0103】
2)各種培養基上での培養性質
SANK60196株の28℃、14日間培養後の寒天培地上での培養性状は表3に示すとおりである。表中、ISP 番号の記されている培地の組成はそれぞれ ISPの規定の通りである。また項目G は生育、AMは気菌糸、R は裏面、SPは可溶性色素をそれぞれ表す。色調の記述は「色の標準(日本色彩研究所版)」によるものであり、カッコ内の色調の表示は、マンセル方式に準拠したカラーナンバーである。水寒天培地中に産生される薄黄色の可溶性色素は 0.05 N 塩酸により無色に変化し、0.05 N水酸化ナトリウムによりなんらの変化も示さなかった。
【0104】
【表3】
Figure 0004428762
Figure 0004428762
Figure 0004428762
3)生理学的性質
28℃で培養後、2ないし21日間に観察した本菌株の生理学的性質は、表4に示した通りである。表中、培地1は、イーストエキス・麦芽エキス寒天 (ISP2) を表す。
【0105】
【表4】
Figure 0004428762
また、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地(ISP 9) を使用して、28℃、14日間培養後に観察したSANK60196株の炭素源の資化性は表5に示した通りである。表中、「+」は資化する、「−」は資化しないことを示す。
【0106】
【表5】
----------------------------------------------------------------------
D−グルコース +
L−アラビノース −
D−キシロース +
イノシトール −
D−マンニトール +
D−フルクトース +
L−ラムノース −
シュクロース −
ラフィノース −
対照 −
----------------------------------------------------------------------
4)化学的分類学的性質
本菌株の細胞壁を長谷川らの方法 [ハセガワら、ジャーナルオブゼネラルアンドアプライドミクロバイオロジー:Hasegawa, T., et al., (1983) The Journal of General and Applied Microbiology 29, 319-322参照] に従い検討した結果、LL−ジアミノピメリン酸が検出された。また、本菌株の全細胞中の主要糖成分をエム・ピー・レシェバリエの方法 [レッヘバリアー、ジャーナルオブラボラトリーアンドクリニカルメディスン:Lechevalier, M. P., (1968) Journal of Laboratory and Clinical Medicine 71, 934-944参照] に従い検討した結果、特徴的な成分は検出されなかった。
【0107】
以上の菌学的性質から、本菌株は放線菌の中でもストレプトマイセス(Streptomyces)属に属することが明らかにされた。シャーリングとゴトリーブによるISP菌株記載 [Shirling, E. B. and Gottlieb, D., International Journal of Systematic Bacteriology18, 68-189 and 279-392 (1968); 19, 391-512 (1969); 22, 265-394 (1972) 参照] 、ワックスマン著、ジ・アクチノミセーテス第2巻(Waksman, S. A. (1961) The Actinomycetes 2 参照)、ブキャナンとギボンズ編バージーズマニュアル(R. E. Buchanan and N. E. Gibbons; Bergey's Manual of Determinative Bacteriology 参照)第8版(1974年)、ウィリアムズ等編バージーズ・マニュアル・オブ・システマチック・バクテリオロジー [Williams, S. T. et al. (1989) Bergey's Manual of Systematic Bacteriology 4参照] 、およびストレプトマイセス(Streptomyces)属放線菌に関する最近の文献に記載されている菌種と比較したところ、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)に極めて近縁であることが判明した。しかしながら、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)とは、グリセリン・アスパラギン寒天において黄味灰色の、ペプトン・イーストエキス・鉄寒天において薄黄味茶色の可溶性色素を産生するが、ポテトエキス・人参エキス寒天および水寒天においては可溶性色素を産生しないこと、生育上限温度が40℃であること、および食塩7%存在下で生育することにおいて差異が認められた。
【0108】
このような菌学的特徴を有する本菌株は、明らかにストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)とは異なる新菌株であると考えられるが、これらの差異のみをもって種を区別することはできない。そこで、本発明者等は本菌株をストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196と同定した。該菌株は平成8年2月22日付で工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託され、FERM BP−5420が付された。
【0109】
以上、SANK60196株について説明したが、放線菌の諸性質は一定したものではなく、自然的、人工的に容易に変化することは周知の通りである。本発明で使用しうる菌株は、そのようなすべての変異株を包含する。すなわち、本発明は、ストレプトマイセス属に属し、A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を生産する全ての菌株を包含するものである。
【0110】
本発明のA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2生産菌を培養するに際し使用される培地としては炭素源、窒素源、無機イオンおよび有機栄養源等より選択されたものを適宜含有する培地であれば合成または天然培地の何れでも使用可能である。
【0111】
該栄養源としては、従来真菌類や放線菌類の菌株の培養に利用されている公知の、微生物が資化できる炭素源、窒素源および無機塩が使用できる。
【0112】
具体的には、炭素源としてはグルコース、フルクトース、マルトース、シュクロース、マンニトール、グリセロール、デキストリン、オート麦、ライ麦、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ、トウモロコシ粉、大豆粉、綿実油、水飴、糖蜜、大豆油、クエン酸、酒石酸などを単一に、あるいは併用して使用できる。一般には、培地量の 1〜10重量% で変量するが、この範囲に限定されない。
【0113】
また、窒素源としては、一般に蛋白質またはその水解物を含有する物質を用いることができる。好適な窒素源としては、例えば大豆粉、フスマ、落花生粉、綿実粉、カゼイン加水分解物、ファーマミン、魚粉、コーンスチープリカー、ペプトン、肉エキス、生イースト、乾燥イースト、イーストエキス、マルトエキス、ジャガイモ、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム等を使用し得る。該窒素源は、単一または併用して培地量の0.2 〜6 重量% の範囲で用いられることが好ましい。
【0114】
さらに栄養無機塩としては、ナトリウム、アンモニウム、カルシウム、フォスフェート、サルフェート、クロライド、カーボネート等のイオンを得ることのできる通常の塩類を使用し得る。また、カリウム、カルシウム、コバルト、マンガン、鉄、マグネシウム等の微量の金属も使用され得る。
【0115】
特にA−500359Aの生産にはコバルトおよびイーストエキスの添加が効果的である。
【0116】
さらに、A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2生産菌を培養するに際し、抗生物質生合成阻害剤を添加し、有用関連化合物を生産させることもできる。A−500359M−2の生産は、アスパラギン酸キナーゼ阻害剤であるS-(2- アミノエチル)-L-システインまたはその塩を培地添加剤として用いることにより達成される。該添加剤は、終濃度として1乃至100mMの範囲で用ることができる。好ましくは終濃度として10 mM で良好なA−500359M−2物質の生産が可能である。
【0117】
なお、液体培養に際しては、消泡剤としてシリコン油、植物油、界面活性剤等を使用することができる。
【0118】
SANK60196株を培養してA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を生産するための培地のpHは、好適には5.0 〜8.0 である。
【0119】
SANK60196株の生育温度は12〜36℃であるが、A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を生産させるためには該菌株を18〜28℃で培養することが好ましく、より好適には、19〜23℃で培養するのが好ましい。
【0120】
A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2は、SANK60196株を好気的に培養することにより得られるが、そのような培養法としては、通常用いられる好気的培養法、例えば固体培養法、振とう培養法、通気攪拌培養法等を用いることができる。
【0121】
小規模の培養においては、19〜23℃で数日間振とう培養を行うのが好適である。培養は、バッフル(水流調節壁)のついた、あるいは通常の三角フラスコ中で、1 〜2 段階の種の発育工程により開始する。種発育段階の培地には、炭素源および窒素源を併用できる。種フラスコは定温インキュベーター中で19〜23℃、5 日間振とうするか、または充分に成長するまで振とうする。成長した種は、第二の種培地、または、生産培地に接種するのに用いる。中間の発育工程を用いる場合には、本質的に同様の方法で成長させ、その一部を生産培地に接種する。接種したフラスコを一定の温度で数日間振とう培養し、培養終了後フラスコ内の培養物を遠心分離またはろ過する。
【0122】
大量培養の場合には、攪拌機、通気装置が付いたジャーファーメンターあるいはタンクで培養するのが好ましい。そのためにはまず栄養培地を125 ℃まで加熱して滅菌し冷却しておき、ついで、該滅菌済培地に前述したような方法によって予め成長させておいた種を接種する。その後の培養は19〜23℃で通気攪拌して行う。この方法は、多量の化合物を得るのに適している。
【0123】
A−500359M−2の生産は、該滅菌済培地に予めろ過滅菌しておいたアスパラギン酸キナーゼ阻害剤であるS-(2- アミノエチル)-L-システインまたはその塩の水溶液を培養開始時点あるいは培養中に培地に添加することにより達成される。
【0124】
培養の経過に伴って生産されるA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2の量は、培養液の一部を採取して高速液体クロマトグラフィーを実施することにより測定することができる。A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2の生産量は、通常 3〜 9日で最高値に達する。
【0125】
培養終了後、培養液中の菌体成分を珪藻土をろ過操作助剤とするろ過操作または遠心分離によって分別し、そのろ液または上清中に存在するA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を、高速液体クロマトグラフィーを指標にして、その物理化学的性状を利用し精製する。例えば、このろ液中に存在するA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2は、まず吸着剤として、例えば活性炭(和光社製)または吸着用樹脂であるアンバーライトXAD-2 、XAD-4 (ローム・アンド・ハース社)等や、ダイヤイオン HP-10、 HP-20、CHP-20P 、HP-50 、セパビーズ SP205、SP206、SP207(三菱化学(株)製)等の単独使用、またはそれらの組み合わせにより精製することができる。A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を含む溶液を上記のごとき吸着剤の層を通過させて不純物を吸着させて取り除くか、またはA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を吸着させた後、メタノール水、アセトン水、ノルマルブタノール水などを用いて溶出させる事により、A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を分離することができる。
【0126】
さらに、このようにして得られたA−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2は、更にシリカゲル、フロリジル、コスモシル(ナカライテスク社製)のような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー、セファデックスLH-20 (ファルマシア社製)などを用いた分配カラムクロマトグラフィー、トヨパールHW40F (トーソー社製)などを用いたゲルろ過クロマトグラフィーおよび順層、逆層カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー等により精製することが出来る。
【0127】
以上の分離、精製の手段を単独または適宜組み合わせ、場合によっては反復して用いることにより、本発明の化合物A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2を分離精製することができる。
【0128】
以上のごとくして得られる本発明の化合物A−500359A、A−500359C、A−500359D、A−500359G及びA−500359M−2は、文献未掲載の新規化合物であるが、その抗菌活性は当業者周知の方法で測定することができる。
【0129】
本発明の一般式(Ia)を有する化合物のエステル誘導体、エーテル誘導体及びカルバモイル基のN−アルキル誘導体は、以下のA法乃至F法の方法によって、又はそれらを適宜組み合わせることによって容易に製造される。
【0130】
(A法)
A法は、化合物(Ia)のエステル誘導体を製造する方法である。本法により、R2 がメチル基である化合物(Ic)を製造することができる。
【0131】
【化11】
Figure 0004428762
上記式中、R1 及びXは、前述したものと同意義を示し、R3bは、水素原子又は水酸基の保護基を示し、R3cは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示し、R4bは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示し、R5bは、水素原子又は水酸基の保護基を示し、R5cは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示す。但し、R3b及びR5bは同時に水素原子を示さず、R3c、R4b及びR5cは同時に水素原子又は水酸基の保護基を示さない。
【0132】
第A1工程は、一般式(III) を有する化合物を製造する工程である。本工程は、一般式(II)を有する化合物の水酸基を保護することにより達成される。
【0133】
水酸基を保護する反応は、保護基の種類により異なるが、有機合成化学でよく知られている方法で行われる。
【0134】
水酸基の保護基が、「シリル基」、「アルコキシメチル基」、「置換エチル基」、「アラルキル基」、「アルコキシカルボニル基」、「アルケニルオキシカルボニルメ基」、「アラルキルオキシカルボニル基」、「1−(脂肪族アシルオキシ)−低級アルキル基」、「1−(脂肪族アシルチオ)−低級アルキル基」、「1−(シクロアルキルカルボニルオキシ)−低級アルキル基」、「1−(芳香族アシルオキシ)−低級アルキル基」、「1−(低級アルコキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基」、「1−(シクロアルキルオコシカルボニルオキシ)−低級アルキル基」、「フタリジル基」、「オキソジオキシレニルメチル基」、「2個の低級アルキル基で置換されたカルバモイル基」、「1−(低級アルコキシカルボニルオキシ)−低級アルキル基」、「低級アルキル−ジチオエチル基」又は「1−(アシルオキシ)−アルキルオキシカルボニル基」である場合は、不活性溶剤中、塩基の存在下、化合物(II)を所望の水酸基の保護基のハライドと反応させることにより行われる。
【0135】
使用される水酸基の保護基のハライドは、例えば、トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、t-ブチルジメチルシリルクロリド、t-ブチルジメチルシリルブロミド、メチルジ-t−ブチルシリルクロリド、メチルジ-t−ブチルシリルブロミド、ジフェニルメチルシリルクロリド、ジフェニルメチルシリルブロミド、メトキシメチルクロリド、2−メトキシエトキシメチルクロリド、2,2,2−トリクロロエトキシメチルクロリド、1−エトキシエチルクロリド、ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、α−ナフチルメチルクロリド、ジフェニルメチルクロリド、ジフェニルメチルブロミド、トリフェニルメチルクロリド、4−メチルベンジルクロリド、4−メトキシベンジルクロリド、4−ニトロベンジルクロリド、4−クロロベンジルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、エトキシカルボニルクロリド、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルクロリド、ビニルオキシカルボニルクロリド、アリルオキシカルボニルクロリド、ベンジルオキシカルボニルクロリド、ベンジルオキシカルボニルブロミド、4−メトキシベンジルオキシカルボニルクロリド、4−ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド、アセトキシメチルクロリド、プロピオニルオキシメチルクロリド、ブチリルオキシメチルクロリド、ピバロイルオキシメチルクロリド、ピバロイルオキシメチルブロミド、バレリルオキシメチルクロリド、1−アセトキシエチルクロリド、ブチリルオキシエチルクロリド、1−ピバロイルオキシエチルクロリド、シクロペンチルカルボニルオキシメチルクロリド、シクロヘキシルカルボニルオキシメチルクロリド、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチルクロリド、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルクロリド、メトキシカルボニルオキシメチルクロリド、メトキシカルボニルオキシメチルブロミド、エトキシカルボニルオキシメチルクロリド、プロポキシカルボニルオキシメチルクロリド、イソプロポキシカルボニルオキシメチルクロリド、ブトキシカルボニルオキシメチルクロリド、イソブトキシカルボニルオキシメチルクロリド、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチルクロリド、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチルブロミド、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチルクロリド、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチルクロリド、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチルクロリド、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチルクロリド、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルクロリド、フタリジルクロリド、フタリジルブロミド、(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルクロリド、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチルクロリド、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルクロリド、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルブロミド、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルクロリド、ジメチルカルバモイルクロリド、ジエチルカルバモイルクロリド、メチルジチオエチルクロリド、エチルジチオエチルクロリド、ピバロイルオキシメチルオキシカルボニルクロリドであり、好適には、トリエチルシリルクロリド、t-ブチルジメチルシリルクロリド、t-ブチルジメチルシリルブロミド、ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、トリフェニルメチルクロリド、4−メトキシベンジルクロリド、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルクロリド、アリルオキシカルボニルクロリド、ベンジルオキシカルボニルクロリド、ベンジルオキシカルボニルブロミド、アセトキシメチルクロリド又はピバロイルオキシメチルクロリドである。
【0136】
使用される塩基は、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキド;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンのような有機アミン類であり得、好適には、有機アミン類であり、特に好適には、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン又はルチジンである。また、液体の有機アミン類を使用する場合には、溶剤を兼ねて大過剰使用することもできる。
【0137】
使用される不活性溶剤は、反応に関与しなければ、特に制限されず、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素類;ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;アセトニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれらの混合溶剤であり得、好適には、炭化水素類又はアミド類である。
【0138】
反応温度は、原料化合物(II)、ハロゲン化物及び溶剤の種類により異なるが、通常−10℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、30分間乃至5日(好適には、1日乃至3日)である。
【0139】
水酸基の保護基が「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」又は「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」である場合は、不活性溶剤中、酸の存在下、化合物(II)をジヒドロピラン、3−ブロモジヒドロピラン、4−メトキシジピラン、ジヒドロチオピラン、4−メトキシジヒドロチオピラン、ジヒドロフラン、ジヒドロチオフランのような環状エーテル化合物と反応させることにより行われる。
【0140】
使用される酸は、例えば、塩化水素、硝酸、塩酸、硫酸のような無機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸のような有機酸であり得、好適には、塩化水素、塩酸、硫酸又はトリフルオロ酢酸であり、特に好適には、塩化水素又は塩酸である。
【0141】
使用される不活性溶剤は、反応に関与しなければ、特に制限されず、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素類;ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;アセトニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれらの混合溶剤であり得、好適には、炭化水素類又はエーテル類である。
【0142】
反応温度は、原料化合物(II)、環状エーテル化合物及び溶剤の種類により異なるが、通常−10℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、30分間乃至5日(好適には、1日乃至3日)である。
【0143】
水酸基の保護基が「カルバモイル基」又は「1個の低級アルキル基で置換されたカルバモイル基」である場合は、不活性溶剤中、塩基の存在下又は不存在下、化合物(II)をイソシアネ−ト又はメチルイソシアネ−ト、エチルイソシアネ−トのような低級アルキルイソシアネ−トと反応させることにより行われる。
【0144】
使用される塩基は、好適には、前述した有機アミン類であり、特に好適には、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン又はルチジンである。
【0145】
使用される不活性溶剤は、反応に関与しなければ、特に制限されず、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素類;ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;アセトニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれらの混合溶剤であり得、好適には、炭化水素類又はエーテル類である。
【0146】
反応温度は、原料化合物(II)、環状エーテル化合物及び溶剤の種類により異なるが、通常−10℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、30分間乃至5日(好適には、1日乃至3日)である。
【0147】
反応終了後、各反応の目的化合物は、常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、不溶物が存在する場合は、適宜濾去して、溶剤を減圧留去することによって又は溶剤を減圧留去し、残留物に水を加え、酢酸エチルのような水不混和性有機溶媒で抽出し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要ならば、常法、例えば、再結晶、カラムクロマトグラフィー等でさらに精製することができる。
【0148】
第A2工程は、一般式(Ic)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、化合物(III) をエステル化し、所望により、水酸基の保護基を除去することにより達成される。
【0149】
エステル化反応は、不活性溶剤中、塩基の存在下、化合物(III) を所望のエステル残基を有する相当する酸ハライド又は酸無水物と反応させることにより行われる。
【0150】
使用される酸ハライド又は酸無水物は、例えば、式 R6 CO−Y、R6 CO2 CO2 R9、R6 CO−O−COR6 又はR6 OCO−Yで表される化合物(式中、R6 は前述したものと同意義を示し、Yはハロゲン、好適には、塩素又は臭素を示し、R9は炭素数1乃至4個のアルキル基を示す(好適にはエチル又はイソプロピル基である)。)、ギ酸と酢酸の混合酸無水物、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸のような環状酸無水物、または、リン酸エステル剤として、
式 (R7 O)2 PO−Y で表される化合物
(式中、Yは前述したものと同意義を示し、R7 は低級アルキル基を示す。)、であり、好適には、
式R6 CO−Y、R6 CO2 CO2 R9、R6 CO−O−COR6 又はR6 OCO−Yで表される化合物(式中、R6 、Y、R9は上記と同義を示す。)である。
【0151】
使用される塩基は、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキド;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンのような有機アミン類であり得、好適には、有機アミン類であり、特に好適には、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン又はルチジンである。また、液体の有機アミン類を使用する場合には、溶剤を兼ねて大過剰使用することもできる。
【0152】
また、前述したエステル化反応のうち、リン酸エステル化については
不溶性溶剤中、酸又は塩基の存在下、化合物 (III)を所望のエステル残基を有するフォスファイトと反応した後、酸化剤を用いてリン酸エステルへと酸化することによっても行える。
【0153】
使用されるフォスファイトは、例えば、式(R7 O)2 P−Zで表される化合物[式中、R7 は炭素数6乃至20の低級アルキル基を示し、Zはハロゲンまたは式−N(R8 2 で表される化合物(式中、R8 は炭素数6乃至20の低級アルキル基を示す。)]である。
【0154】
上記式中のZがハロゲンである場合は、反応助剤として塩基が用いられるが、使用される塩基は前述したものと同意義である。また、上記式中のZがハロゲンでない場合は、反応助剤として酸が用いられる。使用される酸は、酢酸程度の酸性度を示す酸であれば使用できるが、好適にはテトラゾールである。
【0155】
使用される酸化剤としては、例えば、メタクロロ過安息香酸、t-ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸などが挙げられるが、好適にはメタクロロ酢酸である。
【0156】
使用される不活性溶剤は、反応に関与しなければ、特に制限されず、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素類;ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;アセトニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれらの混合溶剤であり得、好適には、炭化水素類又はアミド類である。
【0157】
反応温度は、原料化合物(III) 、酸ハライド等及び溶剤の種類により異なるが、通常−10℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、10分間乃至2日(好適には、30分間乃至10時間)である。
【0158】
又、エステル化反応は、不活性溶剤中、縮合剤の存在下、化合物(III) を所望のエステル残基を有するカルボン酸と反応させることによっても行われる。
【0159】
使用される縮合剤は、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドのようなカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、1-(N,N- ジメチルアミノプロピル)-3-メチルカルボジイミド塩酸塩であり、好適には、ジシクロヘキシルカルボジイミドである。
【0160】
使用される不活性溶剤は、反応に関与しなければ、特に制限されず、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素類;ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;アセトニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれらの混合溶剤であり得、好適には、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類又はアミド類である。
【0161】
反応温度は、原料化合物(III) 、カルボン酸及び溶剤の種類により異なるが、通常−10℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、10分間乃至2日(好適には、30分間乃至10時間)である。
【0162】
反応終了後、各反応の目的化合物は、常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、不溶物が存在する場合は、適宜濾去して、溶剤を減圧留去することによって又は溶剤を減圧留去し、残留物に水を加え、酢酸エチルのような水不混和性有機溶媒で抽出し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要ならば、常法、例えば、再結晶、カラムクロマトグラフィー等でさらに精製することができる。
【0163】
所望の反応である水酸基の保護基を除去する反応は、保護基の種類により異なるが、有機合成化学でよく知られている方法で行われる。
【0164】
水酸基の保護基が「アラルキル基」又は「アラルキルオキシカルボニル基」である場合には、除去反応は、不活性溶媒中で、相当する化合物を還元剤(接触還元を含む。)又は酸化剤と接触させることにより行われる。
【0165】
接触還元による除去において使用される不活性溶媒は、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、例えば、メタノ−ル、エタノ−ルのようなアルコ−ル類、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類、トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類、酢酸のような脂肪酸類又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒であり得、好適には、アルコ−ル類である。
【0166】
使用される触媒は、通常、接触還元反応に使用されるものであれば、特に限定はないが、例えば、パラジウム−炭素、ラネ−ニッケル、酸化白金、白金黒、ロジウム−酸化アルミニウム、トリフェニルホスフィン−塩化ロジウム、パラジウム−硫酸バリウムであり得、好適には、パラジウム−炭素である。
【0167】
水素の圧力は、特に限定はないが、通常1乃至10気圧(好適には、1乃至3気圧)である。
【0168】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び触媒の種類等により異なるが、反応温度は、通常、−20℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、通常、30分乃至10時間(好適には、1時間乃至5時間)である。
【0169】
酸化剤による除去において、使用される不活性溶媒は、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、例えば、アセトンのようなケトン類、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルのようなニトリル類、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類及びジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれら有機溶剤の混合溶剤であり得、好適には、アミド類又はスルホキシド類である。
【0170】
使用される酸化剤としては、酸化に使用される化合物であれば特に限定はないが、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属過硫酸塩、アンモニウムセリウムナイトレイト(CAN) 、2,3-ジクロロ-5,6- ジシアノ-p- ベンゾキノン(DDQ) であり得、好適には、アンモニウムセリウムナイトレイト(CAN) 又は2,3-ジクロロ-5,6- ジシアノ-p- ベンゾキノン(DDQ) である。
【0171】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶媒及び触媒の種類等により異なるが、反応温度は、通常、−10℃乃至150℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、通常、10分乃至24時間(好適には、30分乃至10時間)である。
【0172】
水酸基の保護基がt−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、「アルコキシメチル基」、「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」又は「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」である場合には、除去反応は、不活性溶剤中、相当する化合物を酸と反応することにより行われる。
【0173】
使用される不活性溶媒は、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ベンゼンのような炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、メタノ−ル、エタノ−ルのようなアルコ−ル類、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類又はこれらの有機溶剤と水との混合溶剤であり、好適には、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類である。
【0174】
使用される酸は、例えば、塩化水素、硝酸、塩酸、硫酸のような無機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸のような有機酸、三弗化ホウ素のようなルイス酸であり、好適には、無機酸及び有機酸であり、更に好適には、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸である。
【0175】
反応温度は、通常−10℃乃至100℃(好適には、−5℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常5分間乃至48時間(好適には30分間乃至10時間)である。
【0176】
水酸基の保護基が「シリル基」である場合には、除去反応は、不活性溶媒中、相当する化合物を弗化テトラブチルアンモニウムのような弗素アニオンを生成する化合物と反応させることにより行われる。
【0177】
使用される不活性溶媒は、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ベンゼンのような炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類又はこれらの有機溶剤と水との混合溶剤であり、好適には、エーテル類である。
【0178】
反応温度及び反応時間は、特に限定はないが、反応温度は、通常、−10℃乃至50℃(好適には、0℃乃至30℃)であり、反応時間は、通常、2時間乃至24時間(好適には、10時間乃至18時間)である。
【0179】
反応終了後、本反応の目的化合物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗した後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精製できる。
【0180】
又、所望により、上記で得られた化合物の水酸基をエステル化又は保護化することもできる。
【0181】
更に、1乃至3モル当量のエステル化剤を使用して一般式(II)を有する化合物をエステル化すると1乃至3個の水酸基がエステル化された化合物の混合物が得られるが、これを、例えは、カラムクロマトグラフィー等で分離して、所望により水酸基を保護しても、化合物(Ic)が得られる。
【0182】
(B法)
B法は、化合物(Ia)のエステル誘導体を製造する方法である。本法により、R2 がメチル基であり、2’位が−O−エステル残基であり、2”位が水酸基又は−O−エステル残基であり、3”位が水酸基又は−O−エステル残基である化合物(Id) を製造することができる。
【0183】
【化12】
Figure 0004428762
上記式中、R1 及びXは、前述したものと同意義を示し、R3dは、エステル残基を示し、R4bは、水素原子又はエステル残基を示し、R5dは、水素原子又はエステル残基を示す。
【0184】
第B1工程は、一般式(IIIa)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、酸触媒の存在下、一般式(IIa) を有する化合物をアセトニド剤と反応させることにより行われる。
【0185】
使用されるアセトニド剤は、例えば、アセトン、メトキシイソプロペン又は2,2−ジメトキシプロパンであり、好適には、アセトン又は2,2−ジメトキシプロパンである。
【0186】
使用される酸触媒は、例えば、塩化水素、硝酸、塩酸、硫酸のような無機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸のような有機酸、三弗化ホウ素のようなルイス酸又はアンバーリスト15のような酸性樹脂であり、好適には、有機酸又は酸性樹脂であり、更に好適には、p-トルエンスルホン酸又はアンバーリスト15である。
【0187】
反応温度は、通常−10℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至7日(好適には、10時間乃至3日)である。
【0188】
反応終了後、本反応の目的化合物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗した後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精製できる。
【0189】
第B2工程は、一般式(Id)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、化合物(IIIa)をエステル化し、イソプロピリデン基を除去し、所望により、水酸基をエステル化することにより達成される。
【0190】
エステル化反応は、前記第A2工程の相当する反応と同様に行われ、イソプロピリデン基を除去する反応は、不活性溶剤として、水、メタノール、エタノールのようなアルコール類又は含水アルコール類を使用するほか、前記第B1工程と同様に、相当する化合物を酸と反応させることにより行われる。
【0191】
(C法)
C法は、化合物(Ia)のエステル誘導体を製造する方法である。本法により、R2 がメチル基であり、2’位が保護されてもよい水酸基又は−O−エステル残基であり、3”位が保護されてもよい水酸基又は−O−エステル残基である化合物(Ie) を製造することができる。
【0192】
【化13】
Figure 0004428762
上記式中、R1 及びXは、前述したものと同意義を示し、R3eは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示し、R5eは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示す。但し、R3e及びR5eは同時に水素原子又は水酸基の保護基を示さない。
【0193】
第C1工程は、化合物(Ie)を製造する工程である。本工程は、一般式(IIb) を有する化合物をエステル化し、所望により水酸基を保護することにより達成される。
【0194】
エステル化は前記第A2工程の相当する反応と同様に行われ、エステル化剤を約1モル当量使用すると、モノエステルの混合物が得られ、この混合物は、例えは、カラムクロマトグラフィー等で容易に分離され、エステル化剤を約2モル当量使用すると、ジエステルが得られる。
【0195】
又、水酸基を保護する反応は前記第A1工程と同様に行われる。
【0196】
(D法)
D法は、化合物(Ia)のエステル誘導体を製造する方法である。本法により、2’位が保護されてもよい水酸基又はエステル残基であり、3’位が保護されてもよい水酸基又はエステル残基であり、2”位が保護されてもよい水酸基又は−O−エステル残基であり、3”位が保護されてもよい水酸基又は−O−エステル残基である化合物(If) を製造することができる。
【0197】
【化14】
Figure 0004428762
上記式中、R1 及びXは、前述したものと同意義を示し、R2aは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示し、R3fは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示し、R4cは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示し、R5fは、水素原子、水酸基の保護基又はエステル残基を示す。但し、R2a,R3f、R4c及びR5fは同時に水素原子又は水酸基の保護基を示さない。
【0198】
第D1工程は、化合物(If)を製造する工程で、一般式(IIc) を有する化合物のジオール部分をイソプロピリデン基で保護し、エステル化し、イソプロピリデン基を除去し、所望によりエステル化すること又は水酸基を保護することにより達成される。
【0199】
ジオール部分をイソプロピリデン基で保護する反応は、前記第B1工程と同様に行われ、約1モル当量使用すると、2’位及び3’位が保護された化合物と2”位及び3”位が保護された化合物の混合物が得られ、この混合物は、例えは、カラムクロマトグラフィー等で容易に分離される。
【0200】
エステル化は前記第A2工程の相当する反応と同様に行われ、エステル化剤を約1モル当量使用すると、モノエステルの混合物が得られ、この混合物は、例えは、カラムクロマトグラフィー等で容易に分離され、エステル化剤を約2モル当量使用すると、ジエステルが得られる。
【0201】
イソプロピリデン基を除去する反応は前記第B2工程における相当する反応と同様に行われる。
【0202】
又、所望により上記で得られた化合物をエステル化する反応は前記第A2工程の相当する反応と同様に行われ、エステル化剤を約1モル当量使用すると、モノエステルの混合物が得られ、この混合物は、例えは、カラムクロマトグラフィー等で容易に分離され、エステル化剤を約2当モル使用すると、ジエステルが得られ、上記で得られた化合物を水酸基を保護する反応は、前記第A1工程と同様に行われ、保護化剤を約1モル当量使用すると、1個の水酸基が保護された化合物の混合物が得られ、この混合物は、例えは、カラムクロマトグラフィー等で容易に分離され、保護化剤を約2モル当量使用すると、2個の水酸基が保護された化合物が得られる。
【0203】
更に、1乃至4モル当量のエステル化剤を使用して、一般式(IIc) を有する化合物をエステル化して、得られた混合物を、例えは、カラムクロマトグラフィー等で分離して、所望により水酸基を保護しても、化合物(If)が得られる。
【0204】
(E法)
E法は、化合物(Ia)のエーテル誘導体(Ig)及び(Ih)を製造する方法である。
【0205】
【化15】
Figure 0004428762
式中、R1及びXは前述と同意義であり、R10は前述のエーテル残基を示し、Lはウラシル残基の窒素原子の保護基を示す。
【0206】
第E1工程は、一般式(IV)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、塩基の存在下、一般式(IIIa)を有する化合物を式LY(式中、L及びYは前述と同じ)で表わされるアルキル化保護試薬と反応させることにより行なわれる。
【0207】
使用されるアルキル化保護試薬(LY)は、例えば、4−メトキシベンジルオキシメチルクロリド、ピバロイルオキシメチルクロリド又はアセトキシメチルクロリドであり、好適には、4−メトキシベンジルオキシメチルクロリドである。
【0208】
使用される塩基は、例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)のような3級アミン類又は水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物であり、好適には、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(DBU)である。
【0209】
使用される溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類又はN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドのようなアミド類であり、好適にはN,N-ジメチルホルムアミドである。
【0210】
反応温度は、通常−30℃乃至100℃(好適には、−10℃乃至30℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常30分間乃至1日(好適には、1時間乃至5時間)である。
【0211】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0212】
第E2工程は、一般式(V)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、塩基の存在下、一般式(IV)を有する化合物を所望のエーテル残基を有するアルキル化剤と反応させることにより行なわれる。
【0213】
使用されるアルキル化剤は、例えば、ハロゲン化アルキル又はアルキルトリフレートであり、好適には、ヨウ化アルキルである。
【0214】
使用される塩基は、例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)のような3級アミン類又は水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物であり、好適には、水素化ナトリウムである。
【0215】
使用される溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類又はN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドのようなアミド類であり、好適にはN,N-ジメチルホルムアミドである。
【0216】
反応温度は、通常−30℃乃至100℃(好適には、−10℃乃至30℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至2日(好適には、1時間乃至10時間)である。
【0217】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0218】
第E3工程は、一般式(Ig)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、一般式(V)を有する化合物をウラシル残基の保護基の脱保護剤と反応させることにより行なわれる。
【0219】
一般式(V)のウラシル残基に含まれる保護基が4−メトキシベンジルオキシメチル基の場合、使用される脱保護剤は、例えば、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)又はアンモニウムセリウム(IV)ナイトレート(CAN)(好適には、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ))であり、使用される溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノールなどのアルコール類;塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;及びこれらの混合溶媒(好適には、塩化メチレンと水の混合溶媒)であり、反応温度は、通常0℃乃至150℃(好適には、10℃乃至100℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至2日(好適には、1時間乃至10時間)である。
【0220】
一般式(V)のウラシル残基に含まれる保護基がピバロイルオキシメチル基又はアセトキシメチル基の場合、使用される脱保護剤は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;アンモニア水;メチルアミン、エチルアミンなどのアミン類(好適には、水酸化ナトリウム又は炭酸カリウム)であり、使用される溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノールなどのアルコール類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;及びこれらの混合溶媒(好適には、アルコール類又はエーテル類と水の混合溶媒)であり、反応温度は、通常0℃乃至100℃(好適には、10℃乃至50℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間乃至1日(好適には、1時間乃至10時間)である。
【0221】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0222】
第E4工程は、一般式(Ih)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、一般式(Ig)を有する化合物を酸触媒と反応させることにより行なわれる。
【0223】
使用される酸触媒は、例えば、塩酸、硫酸、硝酸のような無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸のような有機酸;三弗化ホウ素のようなルイス酸;又はアンバーリスト15のような酸性樹脂であり、好適には、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸又はアンバーリスト15のような酸性樹脂である。
【0224】
使用される溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類と水の混合溶媒であり、好適には、メタノールである。
【0225】
反応温度は、通常0℃乃至150℃(好適には、10℃乃至80℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至2日(好適には、3時間乃至1日)である。
【0226】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0227】
得られた化合物(Ih)は、前述のA乃至D法及び後述のF法を用いて、水酸基の保護された化合物、エステル誘導体、又はカルバモイル基のN−アルキル誘導体に導くことができる。
【0228】
(F法)
F法は、本発明の化合物(Ia)のカルバモイル基のN−アルキル誘導体(Ii)を製造する方法である。
【0229】
【化16】
Figure 0004428762
式中、R1及びXは前述と同意義であり、R11及びR12は前述のカルバモイル基のN−アルキル残基を示し、Bzはベンゾイル基を示す。
【0230】
第F1工程は、一般式(VI)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、塩基の存在下、一般式(II)を有する化合物をベンゾイル化剤と反応させることにより行なわれる。
【0231】
使用されるベンゾイル化剤は、例えば、塩化ベンゾイル、臭化ベンゾイル、又は安息香酸無水物であり、好適には、安息香酸無水物である。
【0232】
使用される塩基は、例えば、トリエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンのような有機アミン類又は水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物であり、好適には、ピリジン又は4−ジメチルアミノピリジンである。
【0233】
使用される溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドのようなアミド類;塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;又はピリジンであり、好適にはピリジンである。
【0234】
反応温度は、通常−30℃乃至100℃(好適には、−10℃乃至30℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常30分間乃至1日(好適には、1時間乃至10時間)である。
【0235】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0236】
第F2工程は、一般式(VII)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、一般式(VI)を有する化合物を塩化メチレンと水の混合溶媒中0℃乃至30℃でニトロシルスルフリックアシッドと反応させ、続いて塩化メチレン中0℃乃至30℃でジアゾメタンを作用させることにより行なわれる。
【0237】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0238】
第F3工程は、一般式(Ii)を有する化合物を製造する工程である。本工程は、不活性溶媒中で、一般式(VII)を有する化合物をアミン類と反応させることにより行なわれる。
【0239】
使用される溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノールなどのアルコール類;又はN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどのアミド類であり、好適にはアルコール類である。
【0240】
反応温度は、通常0℃乃至100℃(好適には、10℃乃至60℃)であり、反応時間は、反応温度等により異なるが、通常30分間乃至1日(好適には、1時間乃至10時間)である。
【0241】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、必要であれば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、酢酸エチルや塩化メチレンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウムや無水硫酸ナトリウムなどで乾燥後、溶媒を留去することにより得られる。得られた目的化合物は、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0242】
得られた化合物(Ii)は、前述のA乃至E法を用いて、水酸基の保護された化合物、エステル誘導体、又はエーテル誘導体に導くことができる。
【0243】
【実施例】
以下に実施例、試験例、製剤例をあげて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、公知物質カプラマイシンの製造例を以下に記載する。
【0244】
製造例1.カプラマイシン
1)ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する組成の前培養培地400mlを入れた2Lの三角フラスコ(種フラスコ)にSANK60196株を無菌的に4白金耳接種し、次いで該フラスコ4本分をロータリー振とう機中で28℃、210rpmにて振とうして、5日間の前培養を行った。
【0245】
前培養培地
マルトース 30g
肉エキス 5g
ポリペプトン 5g
塩化ナトリウム 5g
CaCO3 3g
------------------------------------
水道水 1000ml
滅菌前のpH7.4
滅菌:121℃にて30分間滅菌した。
【0246】
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、滅菌済みの下記の組成の本培養培地15Lの入った30L容ジャーファーメンター4基に種培養液を2%(v/v)植菌し、28℃で8日間通気撹拌培養を行った。
【0247】
本培養培地
グルコース 30g
肉エキス 5g
ポリペプトン 5g
塩化ナトリウム 5g
CoCl2 ・6H2 O 50mg
CaCO3 3g
消泡剤 50mg
(CB442:日本油脂(株)社製)
------------------------------------
水道水 1000ml
滅菌前のpH7.4
滅菌:121℃にて30分間滅菌する。
2)カプラマイシンの単離精製
上記1)で得られた培養終了液(52L)に、セライト545(CeliteCo.製)をろ過助剤として4%(v/v)添加し、ろ過した。得られたろ液50LをダイヤイオンHP−20カラム(三菱化学(株)製、12L)に供与した。その後、カラムを18Lの蒸留水で洗浄し、吸着物質を50Lの10%アセトン水で溶出した。この溶出液をエバポールを用いて濃縮し、15Lの濃縮液が得られた。
【0248】
以下の精製操作においては、各画分の活性物質を以下の条件によるHPLCでモニターした。
【0249】
Figure 0004428762
この濃縮液をダイヤイオンCHP−20Pカラム(三菱化学(株)製、8L)に供与し、カラムを各々16Lの10%メタノール水および20%メタノール水で順次洗浄した後、16Lの30%メタノール水および24Lの40%メタノール水でステップワイズ溶出した。
【0250】
ダイヤイオンCHP−20Pカラムによるクロマトグラフィーにおいて、30%メタノール水溶出0〜8L部分(以下、「A画分」という。)には上記のHPLCにおける保持時間17.1分のピークが主に検出され、30%メタノール水溶出8〜16L部分(以下、「B画分」という。)には上記のHPLCにおける保持時間13.7分、17.1分および22.6分のピークが検出され、40%メタノール水溶出0〜12L部分(以下、「C画分」という。)には上記のHPLCにおける保持時間22.6分のピークが検出され、それぞれの画分をエバポールで濃縮し、A画分の濃縮液8.5L、B画分の濃縮液8.5L、C画分の濃縮液12.5Lが得られた。
【0251】
40%メタノール水溶出16−24L部分(以下、「D画分」という。)についてはエバポールで濃縮、凍結乾燥し、4.7gのD画分粗粉末が得られた。
【0252】
B画分については再度ダイヤイオンCHP−20Pカラム(1.5L)に供与し、カラムを3Lの10%メタノール水で洗浄した後、各々3Lの20%メタノール水、30%メタノール水および40%メタノール水でステップワイズ溶出した。20%メタノール水溶出0.5〜3L部分と30%メタノール水溶出0〜1L部分の合併画分(以下、「E画分」という。)では、上記HPLCにおける保持時間17.1分のピークが主に検出され、30%メタノール水溶出1〜3L部分と40%メタノール水溶出0〜0.5L部分の合併画分(以下、「F画分」という。)では、上記HPLCにおける保持時間13.7分のピークが主に検出され、40%メタノール水溶出0.5〜3L部分(以下、「G画分」という。)では、保持時間22.6分のピークが主に検出された。
【0253】
A画分はE画分と合併され(以下、「H画分」という。)、C画分はG画分と合併された(以下、「I画分」という。)。F、HおよびI画分を各々エバポールで濃縮、凍結乾燥し、16.2gのH画分粗粉末、33.6gのI画分粗粉末、8.6gのF画分粗粉末が得られた。
【0254】
H画分粗粉末16.2gを純水250mlに溶解し、トヨパールHW−40Fカラム(トーソー社製、4L)に供与し、カラムを純水で展開した。75ml毎に溶出液を分画したところ、上記HPLCにおける保持時間17.1分の活性画分はフラクション41〜63の間に溶出された。この画分を集め、エバポールで820mlに濃縮後、凍結乾燥し、6.4gの粗粉末が得られた。
【0255】
この粉末を400mlの水に溶解し、各80mlを6%アセトニトリル水溶液で平衡化したHPLCカラム(YMC−Pack ODS R−3105−20(100φ×500mm,ワイエムシィ(株)社製))に供与し、流速200ml/分で展開した。活性画分の紫外部210nmの吸収を検出し、保持時間105〜120分に溶出されるピークを5回分(400ml)分取した。
【0256】
この画分をエバポールで330mlに濃縮後、凍結乾燥することにより、3.6gの物質が純品として得られた。構造解析より該物質は、既知抗生物質カプラマイシンと同定された。
実施例1.A−500359A(化合物番号1)
製造例1で得られたI画分粗粉末33.6gを純水450mlに溶解し、トヨパールHW−40Fカラム(8L)に供与し、カラムを純水で展開した。150ml毎に溶出液を分画したところ、HPLCにおける保持時間22.6分の活性物質はフラクション47〜73の間に溶出された。この画分を集め、エバポールで1.5Lに濃縮後、凍結乾燥し、25gの粗粉末が得られた。
【0257】
この粗粉末25gを純水300mlに溶解し、コスモシル140C18−OPNカラム(ナカライテスク(株)社製、1.5L)に供与した。カラムを3Lの純水、12Lの1%アセトニトリル水で洗浄した後、活性画分を6Lの10%アセトニトリル水で溶出させた。この画分をエバポールで840mlに濃縮し、不溶物をろ別した後ろ液を凍結乾燥し、20gのA−500359A物質が純品として得られた。以下に本物質の物理化学的性状を示す。
【0258】
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水、メタノールに可溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C24335 12
4)分子量:583(FABマススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+ は、次に示す通りである:
実測値:584.2189
計算値:584.2205
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
257nm(ε 10,300)
7)旋光度:メタノール中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+94.7°(c1.00,MeOH)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3380,2940,1690,1520,1460,1430,1390,1270,1110,1060 cm-1
9) 1H−核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、 1H−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
1.22(3H,d、J=6.7Hz),1.29(1H,m),1.49(1H,m),1.78(1H,m),1.87(1H,m),1.92(1H,m),2.01(1H,m),3.44(3H,s),3.58(1H,m),3.86(1H,br.t,J=4.6Hz),3.96(1H,ddd,J=0.7,4.5,5.7Hz),4.30(1H,t,J=5.2Hz),4.37(1H,t,J=4.1Hz),4.56(1H,dd,J=2.0,11.9Hz),4.58(1H,dd,J=2.0,4.3Hz),4.67(1H,d,J=2.0Hz),5.23(1H,d,J=5.8Hz),5.72(1H,d,J=8.1Hz),5.88(1H,d,J=5.2Hz),6.02(1H,br.dd,J=0.7,3.9Hz),7.91(1H,d,J=8.1Hz) ppm.
10)13C−核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、13C−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
22.2(q),28.4(t),32.1(t),37.9(t),50.1(d),53.5(d),58.8(q),63.6(d),68.8(d),74.6(d),79.2(d),81.1(d),83.6(d),90.4(d),101.3(d),102.9(d),109.3(d),142.0(d),144.4(s),152.4(s),161.9(s),166.1(s),173.5(s),175.3(s) ppm.
11)高速液体クロマトグラフィー:
Figure 0004428762
実施例2.A−500359C(化合物番号2)
F画分の粗粉末8.6gを純水500mlに溶解し、トヨパールHW−40Fカラム(8.5L)に供与し、カラムを純水で展開した。150ml毎に溶出液を分画したところ、HPLCにおける保持時間13.7分の活性物質はフラクション44〜82の間に溶出された。この画分を集め、エバポールで900mlに濃縮後、凍結乾燥し、2.2gの粗粉末が得られた。
【0259】
この粗粉末2.2gを純水150mlに溶解し、コスモシル140C18−OPNカラム(ナカライテスク(株)社製、1.5L)に供与した。カラムを3Lの純水、3Lの0.5%アセトニトリル水、3Lの1%アセトニトリル水、15Lの2%アセトニトリル水で洗浄した後、活性画分を10Lの4%アセトニトリル水で溶出させた。この画分をエバポールで500mlに濃縮した後、凍結乾燥し、550mgの粗粉末が得られた。
【0260】
この粉末を80mlの純水に溶解し、6%アセトニトリル水溶液で平衡化したHPLCカラム(YMC−Pack ODS R−3105−20(100φ×500mm,ワイエムシィ(株)社製))に供与し、カラムを200ml/分で展開した。活性画分の紫外部210nmでの吸収を検出し、保持時間167〜180分に溶出された活性画分を分取した。
【0261】
この画分をエバポールで50mlに濃縮した後、凍結乾燥することにより、210mgのA−500359C物質が純品として得られた。以下に本物質の物理化学的性状を示す。
【0262】
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C23315 12
4)分子量:569(FABマススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+ は、次に示す通りである:
実測値:570.2034
計算値:570.2049
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
257nm(ε 10,700)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+89°(cO.44,H2 O)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3390,2930,1690,1520,1460,1430,1390,1270,1110,1060 cm-1
9) 1H−核磁気共鳴スペクトル:重水中、水のシグナルを4.75ppmとして測定した、 1H−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
1.20(3H,d、J=6.7Hz),1.29(1H,m),1.62(1H,m),1.72(1H,m),1.75(1H,m),1.90(1H,m),1.92(1H,m),3.65(1H,m),4.11(1H,dd,J=5.2,6.3Hz),4.15(1H,ddd,J=1.4,4.2,4.3Hz),4.18(1H,dd,J=3.3,5.2Hz),4.43(1H,dd,J=2.1,6.3Hz),4.49(1H,dd,J=3.0,4.4Hz),4.62(1H,dd,J=1.7,10.8Hz),4.76(1H,d,J=2.1Hz),5.36(1H,d,J=4.0Hz),5.77(1H,d,J=3.3Hz),5.84(1H,d,J=8.1Hz),5.98(1H,br.dd,J=1.3,3.0Hz),7.72(1H,d,J=8.1Hz) ppm.
10)13C−核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1,4−ジオキサン(67.4ppm)を用いて測定した、13C−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
21.0(q),26.8(t),29.4(t),35.4(t),48.9(d),52.6(d),61.9(d),65.3(d),69.4(d),73.8(d),76.7(d),83.1(d),89.7(d),100.1(d),101.9(d),109.1(d),141.0(d),141.8(s),151.6(s),161.7(s),166.4(s),173.5(s),175.8(s) ppm.
11)高速液体クロマトグラフィー:
Figure 0004428762
実施例3.A−500359D(化合物番号3)
D画分の粗粉末のうち800mgを、10mlの純水に溶解した。その500μlを、アセトニトリル、メタノール、0.04%トリフルオロ酢酸水を3:21:76の比で含有する展開溶媒で平衡化したHPLCカラム(センシューパック Pegasil ODS(20φ×250mm,センシュー科学(株)社製))に供与し、カラムを同溶媒で9ml/分で展開した。活性画分の紫外部210nmでの吸収を検出し、20回(10ml)に分けて35〜38分に溶出されるピークを分取した。
【0263】
35〜38分の間に溶出された画分を濃縮、凍結乾燥することにより得られた15mgの粉末については、さらに同一のHPLCカラムを用いた再クロマトを行った後、濃縮、凍結乾燥し、7mgのA−500359D物質の純品が得られた。以下に本物質の物理化学的性状を示す。
【0264】
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水、メタノールに可溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C24335 11
4)分子量:567
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+ は、次に示す通りである:
実測値:568.2239
計算値:568.2254
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
244nm(ε 10,000)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+68°(c0.69,H2 O)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3397,2925,1683,1514,1461,1432,1385,1265,1205,1095,1061 cm-1
9) 1H−核磁気共鳴スペクトル:重水中、水を4.75ppmとして測定した、 1H−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
1.12(3H、d,J=8.1Hz)、1.17(1H,m),1.40(1H,m),1.67(1H,m),1.80(1H,m),1.88(1H,m),1.90(1H,m),2.33(1H,m),3.24(3H,s),3.50(1H,m),3.57(1H,t,J=4.7Hz),4.08(1H,t,J=4.8Hz),4.37(m),4.40(m),4.46(1H,br.d,J=10.7Hz),4.50(1H,d,J=2.0Hz),5.30(1H,br.s),5.64(1H,d,J=8.1Hz),5.73(1H,d,J=4.8Hz),5.97(1H,d,J=2.4Hz),7.77(1H,d,J=8.1Hz) ppm
10)13C−核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、メタノールを49.15ppmとして測定した13C−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
22.3(q),28.6(t),32.3(t),35.8(t),38.0(t),50.2(d),53.6(d),58.8(q),60.7(d),74.7(d),77.7(d),80.9(d),83.8(d),90.7(d),99.5(d),103.0(d),112.3(d),142.0(d),144.1(d),152.4(s),162.4(s),166.3(s),173.6(s),175.5(s) ppm
11)高速液体クロマトグラフィー:
Figure 0004428762
【0265】
実施例4. ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する組成の培地500 mlを入れた2 L の三角フラスコ(種フラスコ)にSANK60196株を無菌的に4 白金耳接種し、次いで該フラスコ3 本分をロータリー振とう機中で23oC、210 rpm にて振とうして、5 日間の前培養を行った。
【0266】
前培養培地
マルトース 30 g
肉エキス 5 g
ポリペプトン 5 g
塩化ナトリウム 5 g
CaCO3 3 g
消泡剤 50 mg
(CB442)
------------------------------
水道水 1000 ml
滅菌前のpH 7.4
滅菌:121oC にて30分間滅菌した。
【0267】
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、滅菌済みの下記の組成の培地15L の入った30L 容ジャーファーメンター2基に前培養液を3% (V/V)植菌した。23℃で培養開始後1 日目に、フィルター除菌したS-(2- アミノエチル)-L-システイン塩酸塩を終濃度8 mMとなるように添加した後、7 日間通気攪拌培養を行った。
【0268】
本培養培地
マルトース 30 g
イーストエキス 5 g
(Difco社製)
肉エキス 5 g
ポリペプトン 5 g
塩化ナトリウム 5 g
塩化コバルト6水和物 0.5 g
CaCO3 3 g
消泡剤 50 mg
(CB442)
------------------------------------
水道水 1000 ml
滅菌前のpH 7.4
滅菌:121oC にて30分間滅菌した。
実施例5. A-500359 G (化合物番号45)
実施例4 にて得られた培養終了液(28L )を、セライト545をろ過助剤としてろ過した。
【0269】
以降の精製においては、活性画分を以下の高速液体クロマトグラフィー (HPLC) でモニターした。
【0270】
カラム:センシューパックODS-H-2151
6φ x 150 mm ( センシュー科学(株)社製)
溶媒:8%アセトニトリル-0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5 ml/ 分
検出:UV 210 nm
保持時間:4.6 分
得られたろ液37L をダイヤイオンHP-20 カラム(5.5 L )に供与した。その後、カラムを11 Lの純水で洗浄した後、吸着物質を11 Lの10%アセトン水で溶出した。溶出液を濃縮、アセトンを留去した後、凍結乾燥し、40 gの粗粉末が得られた。
【0271】
この粗粉末を1 L の蒸留水に溶解し、ダイヤイオンCHP-20P カラム(3 L )に供与した。その後、カラムを6 L の蒸留水で洗浄した後、吸着物質を各々6 L の5%メタノール水、10%メタノール水、15%メタノール水で溶出した。15%メタノール水画分を濃縮、メタノールを留去した後、凍結乾燥し、1.27 gの粉末が得られた。
【0272】
この粉末を30 ml の蒸留水に溶解し、トヨパールHW40F カラム (500 ml) に供与し、カラムを蒸留水で展開した。10 ml 毎に溶出液を分画したところ、上記HPLCにて保持時間4.6 分の活性物質はフラクション41〜46に溶出された。この画分を濃縮後、凍結乾燥し、134 mgの粉末が得られた。
【0273】
この粉末を3 mlの水に溶解しその750 μl を0.04% のトリフルオロ酢酸を含有する4%アセトニトリル水溶液で平衡化したHPLCカラム (センシューパック ODS-H-5251 (20 mm x250 mm, センシュー科学(株)社製))に供与し、カラムを10 ml/分で展開した。活性物質の紫外部210 nmでの吸収を検出し、4 回に分けて27〜30分の間に溶出されるピークを分取した。
【0274】
27〜30分の間に溶出された画分を濃縮、凍結乾燥して得られた20 mg の粉末を、再度1.6 mlの水に溶解し、その800 μlを展開溶媒を0.04% TFA を含有する5%アセトニトリル水溶液に変更した上記HPLCカラムに供与し、カラムを10 ml/分で展開した。活性物質の紫外部210 nmでの吸収を検出し、19〜20分の間に溶出されるピークを再分取した。この画分を濃縮、凍結乾燥することにより、14 mg のA-500359 G物質が純品として得られた。以下に、本物質の理化学的性状を示す。
1) 物質の性状:白色粉末状物質
2) 溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3) 分子式:C22H29N5O12
4) 分子量:555 (FAB マススペクトル法により測定)
5) 高分解能FAB マススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+は、次に示す通りである:
実測値:556.1891
計算値:556.1890
6) 紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
257 nm (ε10,000)
7) 旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[ α]D 20:+109° (c 0.72, H2O)
8) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3367, 2931, 1684, 1518, 1482, 1464, 1436, 1408, 1385, 1335, 1272, 1205, 1177, 1114, 1063 cm-1
9) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重水中、水のシグナルを4.75 ppmとして測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
1.37 (1H, m), 1.65 (1H, m), 1.71 (1H, m), 1.79 (1H, m), 1.92 (1H, m), 1.98 (1H, m), 3.29 (1H, m), 3.36 (1H, m), 4.10 (1H, dd, J=5.0, 6.5 Hz), 4.14 (1H, dt, J=1.5, 4.4 Hz), 4.17 (1H, dd, J=3.2, 5.0 Hz), 4.41 (1H, dd, J=2.1, 6.5 Hz), 4.47 (1H, dd, J=2.9, 4.4 Hz), 4.61 (1H, dd, J=1.8, 11.4 Hz), 4.78 (1H), 5.35 (1H, d, J=4.1 Hz), 5.75 (1H, d, J=3.2 Hz), 5.82 (1H, d, J=8.2 Hz), 5.97 (1H, dd, J=1.5, 2.9 Hz), 7.71 (1H, d, J=8.2 Hz) ppm.
10) 13C-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1, 4- ジオキサン (67.4 ppm) を用いて測定した、13C 核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
28.2 (t), 28.4 (t), 30.5 (t), 42.2 (t), 53.3 (d), 62.7 (d), 66.1 (d), 70.2 (d), 74.5 (d), 77.5 (d), 83.9 (d), 90.5 (d), 100.9 (d), 102.7 (d), 109.9 (d), 141.8 (d), 142.7 (s), 152.2 (s), 162.6 (s), 166.9 (s), 174.3 (s), 177.6 (s) ppm.
11) 高速液体クロマトグラフィー:
Figure 0004428762
実施例6. ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する組成の培地500 mlを入れた2 L の三角フラスコ(種フラスコ)にSANK60196株を無菌的に4 白金耳接種し、次いで該フラスコ4 本分をロータリー振とう機中で23oC、210 rpm にて振とうして、3 日間の前培養を行った。
【0275】
前培養培地
マルトース 30 g
肉エキス 5 g
ポリペプトン 5 g
塩化ナトリウム 5 g
CaCO3 3 g
消泡剤 50 mg
(CB442)
--------------------------------
水道水 1000 ml
滅菌前のpH 7.4
滅菌:121oC にて30分間滅菌した。
【0276】
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、滅菌済みの下記の組成の培地15L の入った30L 容ジャーファーメンター2基に前培養液を3% (V/V)植菌した。23℃で培養開始後6時間目にフィルター除菌したS-(2- アミノエチル)-L-システイン塩酸塩を終濃度10 mM となるように添加した後、6 日間通気攪拌培養を行った。
【0277】
本培養培地
マルトース 30 g
イーストエキス 5 g
(Difco社製)
肉エキス 5 g
ポリペプトン 5 g
塩化ナトリウム 5 g
CaCO3 3 g
消泡剤 50 mg
(CB442)
------------------------------
水道水 1000 ml
滅菌前のpH 7.4
滅菌:121oC にて30分間滅菌した。
実施例7. A-500359 M-2 (化合物396)
実施例6 にて得られた培養終了液(30 L)を、セライト545をろ過助剤としてろ過した。
【0278】
以降の精製においては、活性画分を以下の高速液体クロマトグラフィー (HPLC) でモニターした。
【0279】
カラム:センシューパックODS-H-2151
6φ x 150 mm ( センシュー科学(株)社製)
溶媒:8%アセトニトリル-0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5 ml/ 分
検出:UV 210 nm
保持時間:13.6分。
【0280】
得られたろ液30 LをダイヤイオンHP-20 カラム(6 L )に供与した。その後、カラムを12 Lの純水で洗浄した後、吸着物質を10%アセトン水で溶出した。12 L〜24 Lに溶出される画分を濃縮、アセトンを留去した後、凍結乾燥し、12 gの粗粉末が得られた。
【0281】
この粗粉末を650 mlの蒸留水に溶解し、ダイヤイオンCHP-20P カラム(1 L )に供与した。その後、カラムを2 L の蒸留水で洗浄した後、吸着物質を2 L の20% メタノール水、4 L の30% メタノール水で溶出した。30% メタノール水画分の2 〜4 L 部分を濃縮、メタノールを留去した後、凍結乾燥し、2.8 g の粉末が得られた。
【0282】
この粉末を50 ml の蒸留水に溶解し、トヨパールHW40F カラム (500 ml) に供与し、カラムを蒸留水で展開した。12 ml 毎に溶出液を分画したところ、上記HPLCにて保持時間13.6分の活性物質はフラクション40〜47に溶出された。この画分を濃縮後、凍結乾燥し、841 mgの粉末が得られた。
【0283】
この粉末を23 ml の水に溶解しその1000mlを0.04% のトリフルオロ酢酸、4%アセトニトリル、10% メタノールを含有する水溶液で平衡化したHPLCカラム (センシューパック ODS-H-5251 (20 mm x250 mm, センシュー科学(株)社製))に供与し、カラムを10 ml/分で展開した。活性物質の紫外部210 nmでの吸収を検出し、23回に分けて23〜26分の間に溶出されるピークを分取した。
【0284】
23〜26分の間に溶出された画分を濃縮、凍結乾燥して得られた421 mgの粉末を、再度40 ml の水に溶解し、展開溶媒を0.04% TFA を含有する7%アセトニトリル水溶液に変更した上記HPLCカラムに供与し、カラムを10 ml/分で展開した。活性物質の紫外部210 nmでの吸収を検出し、40回に分けて33〜35分の間に溶出されるピークを再分取した。この画分を濃縮、凍結乾燥することにより、190 mg のA-500359 M-2物質が純品として得られた。
【0285】
以下に本物質の物理化学的性状を示す。
【0286】
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水、メタノールに可溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C23315 12
4)分子量:601(FABマススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+ は、次に示す通りである:
実測値:602.1779
計算値:602.1769
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
244nm(ε 14,000)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+58°(c0.39,H2 O)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3390,2937,1683,1510,1461,1432,1411,1344,1268,1206,1179,1135,1071,
1023 cm -1
9) 1H−核磁気共鳴スペクトル:重水中で水のシグナルを4.75ppmとして測定した、 1H−核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
1.30(3H,d,J=6.8Hz),2.63(2H,m),2.76(1H,dd,J=2.9,14.4Hz),2.84(1H,dd,J=8.8,14.4Hz),3.28(3H,s),3.73(1H,dd,J=5.0,6.5Hz),3.98(1H,m),4.19(1H,ddd,J=1.5,3.5,4.4Hz),4.38(1H,dd,J=3.2,5.0Hz),4.47(1H,dd,J=2.6,6.5Hz),4.50(1H,dd,2.6,4.4Hz),4.73(1H,d,J=2.6Hz),5.02(1H,dd,J=2.9,8.8Hz),5.39(1H,d,J=3.5Hz),5.75(1H,d,J=3.2Hz),5.85(1H,d,J=8.1Hz),6.03(1H,dd,J=1.5,2.6Hz),7.74(1H,d,J=8.1Hz) ppm.
10)13C−核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1,4−ジオキサン(67.4ppm)を用いて測定した、13C−核磁気共鳴スペクトルは以下に示す通りである:
21.3(q),30.0(t),36.3(t),53.2(d),55.9(d),58.6(q),62.7(d),65.7(d),72.7(d),76.5(d),78.9(d),82.4(d),91.1(d),100.3(d),102.7(d),110.6(d),141.9(d),142.3(s),152.1(s),162.3(s),166.9(s),173.8(s),174.5(s) ppm.
11)高速液体クロマトグラフィー:
Figure 0004428762
【0287】
以下の実施例に於いて、Meはメチル基を示し、TBS はtert- ブチルジメチルシリル基を示し、THF はテトラヒドロフランを示し、TBAFはテトラブチルアンモニウムフロリドを示し、DMAPは4-ジメチルアミノピリジンを示し、WSC は1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を示す。
実施例8.(化合物番号135)
【0288】
【化17】
Figure 0004428762
(8−1)
カプラマイシン2gをピリジンで2回共沸して乾燥し、ピリジン34mLに溶かし、tert- ブチルジメチルシリルクロリド1.59g を加えて、室温で撹袢した。3日後に溶媒を減圧下留去し、残査を酢酸エチル200mL に溶かし、飽和食塩水200mL で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残査をシリカゲルカラム(300g)に付し、塩化メチレン−メタノール(97:3から90:10 への濃度勾配:以下、「97:3〜90:10 」のように表記する。)で溶出して、下記化合物474.6mg を得た。
【0289】
【化18】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.99 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.69 (s, 1H), 4.61 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 11 Hz, 1H), 4.41 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.36 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 3.90 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.47 (s, 3H), 3.30-3.20 (m, 2H), 2.02 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.54-1.28 (m, 2H), 0.86 (s, 9H), 0.05 (s, 6H) ppm.
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3368, 2931, 2858, 1687, 1510, 1473, 1463, 1436, 1385, 1334, 1266, 1145, 1101, 1064 cm-1.
(8−2)
(8−1)で得られた化合物100mg とDMAP2mg をピリジン3mL に溶かし、パルミチン酸無水物145mg を加え、室温で撹袢した。40分後に溶媒を減圧下留去し、残査を酢酸エチル20mLに溶かし、飽和重曹水20mLで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残査をシリカゲルカラム(14g )に付し、塩化メチレン−メタノール(98:2〜 95:5 )で溶出して下記化合物42.7mgを得た。
【0290】
【化19】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ= 9.17 (br s, 1H), 7.88 (m, 2H), 7.47 (br s, 1H), 6.58 (br s, 1H), 6.04 (m, 2H), 5.78 (m, 2H), 5.58 (m, 1H), 5.12 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.64 (m, 1H), 4.60 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.06 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.27 (m, 3H), 2.37 (m, 2H), 2.16-1.10 (m, 32H), 0.88 (m, 12H), 0.06 (s, 6H) ppm。
(8−3)
(8−2)で得た化合物41mgをTHF53 μL に溶かし、1MのTBAFを含むTHF 溶液53μL を加え、室温で撹袢した。4時間後に溶媒を減圧下留去し、残査をシリカゲルカラム(6g)に付し、塩化メチレン−メタノール(96:4〜 94:6 )で溶出して実施例8の下記目的化合物16.3mgを得た。
【0291】
【化20】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ=7.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.79 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.42 (m, 1H), 5.21 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.61 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.54-4.46 (m, 2H), 4.17 (m, 2H), 3.71 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.32 (s, 3H), 3.18 (m, 2H), 2.33 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.98-0.79 (m, 35H) ppm.
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3379, 2925, 2855, 1690, 1507, 1462, 1384, 1334, 1262, 1115 cm-1
実施例9.(化合物番号280)
【0292】
【化21】
Figure 0004428762
(9−1)
実施例(8−1)で得られた化合物150mg とヘプタン酸無水物69μL とDMAP3mg をピリジン4.5mL に溶かし、実施例(8−2)と同様にして反応を行い、下記の化合物286mg を得た。
【0293】
【化22】
Figure 0004428762
(9−2)
実施例(9−1)で得られた化合物286mg をTHF250μL に溶かし、1MのTBAFを含むTHF 溶液250 μL を加え、実施例(8−3)と同様にして反応を行い、実施例9の下記目的化合物96.3mgを得た。
【0294】
【化23】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.99 (m, 1H), 5.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.72 (m, 1H), 5.63 (m, 1H), 5.45 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.59 (m, 1H), 4.46 (m, 1H), 4.18 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.65 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.40-2.25 (m, 4H), 2.03 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 1.70-1.50 (m, 6H), 1.45-1.25 (m, 12H), 0.90 (m, 6H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3342, 2931, 2859, 1748, 1693, 1508, 1460, 1383, 1334, 1270, 1236, 1142, 1115, 1068, 990 cm-1
実施例10.(化合物番号53)
【0295】
【化24】
Figure 0004428762
(10−1)
特開平5-148293号記載の方法に準じて上記化合物を合成した。すなわち、カプラマイシン1gをアセトン175mL に溶かし、2,2-ジメトキシプロパン9.2mL とAmberlyst 15(H+)253mgを加え、室温で撹袢した。2日後にAmberlyst 15(H+)をろ過して除き、溶媒を減圧下留去した。残査をクロロホルム7mL に溶かし、へキサン30mLを加え、生じた白色結晶をろ過して集め、シリカゲルカラム(40g )に付し、塩化メチレン−メタノール(92:8)で溶出して下記化合物582.7mg を得た。
【0296】
【化25】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ=9.69 (br s, 1H), 7.93 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.30 (br s, 1H), 7.03 (m, 1H), 6.34 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 6.12 (br s, 1H), 5.92 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.74 (m, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.60 (m, 1H), 4.53 (m, 1H), 4.32 (m, 1H), 4.13 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 3.28 (m, 2H), 2.18-1.70 (m, 6H), 1.49 (s, 3H), 1.45 (s, 3H) ppm。
(10−2)
(10−1)で得られた化合物100mg とパルミチン酸無水物243mg とDMAP2mg をピリジン3mL に溶かし、室温で撹袢した。1時間後にメタノール1mL を加えて反応を停止し、溶媒を減圧下留去した。残査を酢酸エチル100mL に溶かし、飽和重曹水100mL で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、トルエンで共沸してピリジンを除き、下記化合物を含む混合物を得た。これを未精製のまま次の反応(10−3)に用いた。
【0297】
【化26】
Figure 0004428762
(10−3)
(10−2)で得られた混合物全量をメタノール10mLに溶かし、Amberlyst 15 (H+)100mgを加えて、室温で47時間、80℃で4時間撹袢した。セライトでろ過後、溶媒を減圧下留去し、残査をシリカゲルカラム(5g)に付し、塩化メチレン−メタノール(95:5〜93:7)で溶出して実施例10の下記目的化合物84.9mgを得た。
【0298】
【化27】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.94 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.98 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.01 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.63-1.15 (m, 28H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H)ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3380, 2925, 1854, 1686, 1509, 1466, 1384, 1334, 1270, 1146, 1112, 1062 cm-1
実施例11.(化合物番号21)
【0299】
【化28】
Figure 0004428762
(11−1)
A−500359A8.5gをアセトン1.5Lに溶かし、2,2-ジメトキシプロパン72.7mLとAmberlyst 15(H+)2gを加え、室温で撹袢した。3日後にAmberlyst 15(H+)をろ過して除き、溶媒を減圧下留去した。残査をクロロホルム50mLに溶かし、へキサン200mL を加え、生じた白色結晶をろ過して集め、シリカゲルカラム(400g)に付し、塩化メチレン−メタノール(91:9)で溶出して下記化合物8.83g を得た。
【0300】
【化29】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ= 9.90 (br s, 1H), 7.93 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.30 (br s, 1H), 6.63 (m, 1H), 6.33 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 6.14 (br s, 1H), 5.93 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 4.70 (m, 2H), 4.61 (m, 1H), 4.53 (m, 1H), 4.32 (m, 1H), 4.12 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 4.00 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 2.18-1.20 (m, 15H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3389, 2986, 2935, 1692, 1509, 1458, 1432, 1383, 1338, 1269, 1252, 1219, 1167, 1118, 1080, 1064, 1012 cm-1
(11−2)
(11−1)で得られた化合物125mg と3,3-ジフェニルプロピオン酸68mgとDMAP6mg とWSC58mg をTHF2mLに溶かし、室温で撹袢した。2時間後に溶媒を減圧下留去し、残査を塩化メチレン20mLに溶かし、20mLの飽和重曹水と20mLの0.01N 塩酸水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、下記化合物を含む混合物を得た。これを未精製のまま次の反応(11−3)に用いた。
【0301】
【化30】
Figure 0004428762
(11−3)
(11−2)で得られた混合物全量をメタノール5mL に溶かし、 Amberlyst 15 (H+ )120mgを加えて、80℃で3時間撹袢した。セライトでろ過後、溶媒を減圧下留去し、残査をシリカゲルカラム(15g )に付し、塩化メチレン−メタノール(94:6〜92:8)で溶出して実施例11の下記目的化合物107mg を得た。
【0302】
【化31】
Figure 0004428762
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.77 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.24 (m, 8H), 7.14 (m, 2H), 6.00 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.90 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 5.65 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.27 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (m, 3H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.00 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 3.93 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.14 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.48 (m, 1H), 1.25 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3380, 2930, 1690, 1510, 1455, 1431, 1384, 1336, 1267, 1149, 1108, 1081, 1062 cm-1
実施例12.(化合物番号22)
【0303】
【化32】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物 125mgと3-(3,4,5- トリメトキシフェニル) プロピオン酸72mgを用いて、実施例11と同様の方法で反応を行い、実施例12の上記目的化合物113.6mg を得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.53 (s, 2H), 6.01 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.91 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.45 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.52 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.01 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.81 (s, 6H), 3.71 (s, 3H), 3.57 (m, 1H), 3.29 (s, 3H), 2.87 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.72 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.48 (m, 1H), 1.25 (m, 1H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3388, 2933, 1692, 1591, 1509, 1458, 1424, 1384, 1335, 1268, 1239, 1127 cm-1
実施例13.(化合物番号23)
【0304】
【化33】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物 125mgと2-(4- ニトロフェニル) プロピオン酸59mgを用いて、実施例11と同様の方法で反応を行い、実施例13の上記目的化合物121.4mg を得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 8.22 (m, 2H), 7.92 (m, 1H), 7.55 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.97 (m, 2H), 5.72 (m, 1H), 5.43 (m, 1H), 5.22 (m, 1H), 4.68-4.38 (m, 4H), 4.08-3.90 (m, 3H), 3.57 (m, 1H), 3.33 (m, 1.5H), 3.12 (s, 1.5H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.48 (m, 4H), 1.30 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3383, 2931, 1691, 1606, 1521, 1458, 1431, 1384, 1348, 1269, 1237, 1205, 1151, 1108, 1077, 1020 cm-1
実施例14.(化合物番号10)
【0305】
【化34】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物125mg とペンタデカン酸145mg とDMAP12mgとWSC116mgを用いて、実施例11と同様の方法で実施例14の上記目的化合物103.2mg を得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.57 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.63-1.15 (m, 29H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3391, 2925, 2854, 1686, 1510, 1460, 1430, 1384, 1337, 1270, 1235, 1146, 1109, 1061, 1021, 978 cm-1
実施例15.(化合物番号46)
【0306】
【化35】
Figure 0004428762
実施例(10−1)で得られた化合物 100 mgと、ヘプタン酸無水物129 μL を用いて、実施例10と同様の方法により実施例15の上記目的化合物63.7mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.94 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.83 (m, 2H), 1.63-1.25 (m, 10H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3382, 2930, 2858, 1687, 1510, 1462, 1384, 1334, 1269, 1236, 1156, 1109, 1062 cm-1
実施例16.(化合物番号11)
【0307】
【化36】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物100mg とパルミチン酸無水物158mg とDMAP2mg を用いて、実施例10と同様にして実施例16の上記目的化合物93.4mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.98 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.41 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.63-1.20 (m, 31H), 0.90 (t, J = 6.9 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3390, 2925, 2854, 1744, 1689, 1509, 1459, 1432, 1384, 1337, 1269, 1235, 1147, 1111, 1062, 1021 cm-1
実施例17.(化合物番号7)
【0308】
【化37】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物 100 mgと、デカン酸無水物177 μL を用いて、実施例10と同様にして実施例17の上記目的化合物62.2mgを得た。1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.41 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.63-1.20 (m, 19H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3390, 2927, 2855, 1689, 1510, 1459, 1430, 1384, 1336, 1269, 1151, 1109, 1062, 1022 cm-1
実施例18.(化合物番号6)
【0309】
【化38】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物 100mgと、ペラルゴン酸無水物160 μL を用いて、実施例10と同様にして上記目的化合物59.9mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ= 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.63-1.20 (m, 17H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr )錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3389, 2928, 2856, 1688, 1510, 1459, 1384, 1336, 1269, 1153, 1108, 1061, 1023 cm-1
実施例19(化合物番号9)
【0310】
【化39】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物100mg と、ミリスチン酸無水物105mg を用いて、実施例10と同様にして上記化合物81.6mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.63-1.20 (m, 27H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H)ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3389, 2925, 2854, 1689, 1509, 1459, 1384, 1337, 1269, 1148, 1110, 1062, 1022 cm-1
実施例20(化合物番号8)
【0311】
【化40】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物100mg と、ラウリン酸無水物91.8mgを用いて、実施例10と同様にして上記化合物69.7mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.63-1.20 (m, 23H), 0.90 (t, J = 7.0 Hz, 3H)ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3389, 2926, 2855, 1689, 1509, 1459, 1384, 1336, 1269, 1149, 1110, 1062, 1022 cm-1
実施例21(化合物番号16)
【0312】
【化41】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物100mg と、オレイン酸92.2mlを用いて、実施例11と同様にして上記化合物70.9mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.34 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 5.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 8H), 1.60 (m, 2H), 1.49 (m, 1H), 1.33 (m, 21H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 7.0 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3391, 2926, 2855, 1688, 1509, 1459, 1431, 1384, 1336, 1269, 1145, 1109, 1061, 1022 cm-1
実施例22(化合物番号18)
【0313】
【化42】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物100mg と、リノレン酸無水物259mg を用いて、実施例10と同様にして上記化合物65mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.45 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.34 (m, 6H), 5.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.41 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.81 (t, J = 5.9 Hz, 4H), 2.38 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.10-1.75 (m, 8H), 1.60 (m, 2H), 1.49 (m, 1H), 1.32 (m, 9H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.97 (t, J = 7.5 Hz, 3H)ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3389, 3011, 2928, 2855, 1688, 1509, 1459, 1430, 1385, 1337, 1269, 1144, 1108, 1061, 1022 cm-1
実施例23(化合物番号17)
【0314】
【化43】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物150mg と、Linoleic anhydride326mg を用いて、実施例10と同様にして上記化合物80.5mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.45 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.35 (m, 4H), 5.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.41 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.58 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.77 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.38 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.10-1.75 (m, 8H), 1.60 (m, 2H), 1.49 (m, 1H), 1.32 (m, 15H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.97 (t, J = 6.9 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3388, 3009, 2928, 2856, 1687, 1510, 1459, 1430, 1384, 1337, 1270, 1144, 1108, 1061, 1021 cm-1
実施例24(化合物番号50)
【0315】
【化44】
Figure 0004428762
実施例(10−1)で得られた化合物100mg と、Lauric anhydride125.5mg を用いて、実施例10と同様にして上記化合物78.3mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.64-1.25 (m, 20H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3381, 2926, 2855, 1689, 1509, 1462, 1436, 1383, 1333, 1269, 1149, 1111, 1063 cm-1
実施例25(化合物番号49)
【0316】
【化45】
Figure 0004428762
実施例(10−1)で得られた化合物150mg と、デカン酸無水物181μl を用いて、実施例10と同様にして上記化合物124.3mg を得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.64-1.25 (m, 16H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3378, 2927, 2856, 1689, 1509, 1462, 1436, 1383, 1333, 1270, 1151, 1111, 1063 cm-1
実施例26(化合物番号51)
【0317】
【化46】
Figure 0004428762
実施例(10−1)で得られた化合物100mg と、ミリスチン酸無水物 181mgを用いて、実施例10と同様にして上記化合物67.5mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.64-1.25 (m, 24H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3378, 2926, 2855, 1689, 1509, 1464, 1435, 1383, 1333, 1269, 1147, 1111, 1063 cm-1
実施例27(化合物番号48)
【0318】
【化47】
Figure 0004428762
実施例(10−1)で得られた化合物150mg と、ペラルゴン酸無水物 163μlを用いて、実施例10と同様にして上記化合物93.5mgを得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.64-1.25 (m, 14H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3376, 2927, 2856, 1690, 1509, 1461, 1436, 1379, 1334, 1264, 1150, 1108, 1064 cm-1
実施例28(化合物番号282)
【0319】
【化48】
Figure 0004428762
実施例(8−1)で得られた化合物243mg とペラルゴン酸無水物130μl を用いて、実施例9と同様にして上記化合物145.5mg を得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.99 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 5.72 (m, 1H), 5.64 (m, 1H), 5.45 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.58 (dd, J = 1.0 and 10.9 Hz, 1H), 4.46 (dd, J = 2.2 and 5.2 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.65 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (m, 4H), 2.03 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 1.62 (m, 5H), 1.32 (m, 21H), 0.90 (m, 6H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3369, 2927, 2856, 1749, 1693, 1508, 1461, 1380, 1335, 1270, 1258, 1143, 1115, 1067 cm-1
実施例29(化合物番号52)
【0320】
【化49】
Figure 0004428762
実施例(10−1)で得られた化合物153.7mg と、ペンタデカン酸122.2mg を用いて、実施例11と同様にして上記化合物102.8mg を得た。
1) 1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.42 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.84 (m, 2H), 1.64-1.25 (m, 26H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す: 3383, 2925, 2854, 1688, 1509, 1465, 1436, 1384, 1334, 1270, 1147, 1112, 1063 cm-1
実施例30.(化合物番号283)
【0321】
【化50】
Figure 0004428762
無水ヘプタン酸の代わりに無水デカン酸を用いて、実施例9と同様の方法により目的化合物40.6mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.99 (m, 1H), 5.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.72 (m, 1H), 5.64 (m, 1H), 5.45 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.57 (m, 1H), 4.46 (dd, J = 2.1 and 5.4 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.65 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.33 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.36 (m, 4H), 2.02 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 1.70-1.25 (m, 30H), 0.90 (t, J = 6.3 Hz, 6H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3375, 2926, 2854, 1747, 1691, 1507, 1463, 1380, 1334, 1267, 1247, 1142, 1115, 1066 cm-1
実施例31.(化合物番号5)
【0322】
【化51】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物187mgと無水オクタン酸267μlを用いて、実施例10と同様にして上記目的化合物115mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.57 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.37 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.60 (m, 2H), 1.48 (m, 1H), 1.32 (m, 9H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3399, 2930, 2857, 1686, 1511, 1459, 1430, 1385, 1335, 1268, 1231, 1152, 1107, 1061, 1022 cm-1
実施例32.(化合物番号540)
【0323】
【化52】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物125mg、ノニルクロロフォルメート170μl、ジメチルアミノピリジン147mg、4−ピリジルピリジン3mgをピリジン3mLに溶かし、室温で撹拌した。3時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を60mLの酢酸エチルに溶かし、60mLづつの飽和NaHCO3水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を4mLのメタノールに溶かし、200mg のAmberlyst 15を加え、加熱還流した。3時間後に不溶物を濾去し、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(8g)に付し、5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物108mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.94 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.98 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.32 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.41 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.13 (m, 3H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.57 (m, 1H), 3.40 (s, 3H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.65 (m, 2H), 1.48 (m, 1H), 1.32 (m, 13H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3385, 2929, 2855, 1753, 1691, 1510, 1458, 1431, 1393, 1259, 1144, 1101, 1076, 1021 cm-1
実施例33.(化合物番号539)
【0324】
【化53】
Figure 0004428762
ノニルクロロフォルメートの代わりにオクチルクロロフォルメート157μlを用い、実施例32と同様にして合成し、目的化合物91mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.98 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.32 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.41 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.13 (m, 3H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.57 (m, 1H), 3.40 (s, 3H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.65 (m, 2H), 1.48 (m, 1H), 1.32 (m, 11H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3387, 2929, 2856, 1752, 1689, 1510, 1458, 1431, 1392, 1335, 1260, 1143, 1101, 1073, 1021 cm-1
実施例34.(化合物番号594)
【0325】
【化54】
Figure 0004428762
(34−1)
【0326】
【化55】
Figure 0004428762
実施例(11−1)で得られた化合物4.57gと1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)2.2mLをジメチルホルムアミド(DMF)50mLに溶かし、4−メトキシベンジルクロロメチルエーテル2.45gをDMF50mLに溶かした溶液を加え、室温で撹拌した。2.5時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を塩化メチレン300mLに溶かし、300mLづつの0.01N 塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラム(200g)に付し、3%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物4.80gを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.85 (m, 1H), 7.69 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.32 (m, 2H), 7.15 (m, 2H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.37 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 6.06 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 5.82 (m, 1H), 5.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.70 (m, 1H), 5.44 (m, 2H), 4.73 (m, 3H), 4.61 (s, 2H), 4.57 (s, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.03 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.53 (m, 1H), 3.28 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 2.35 (s, 2H), 2.15 (m, 1H), 2.02-1.75 (m, 4H), 1.49 (s, 3H), 1.42 (s, 3H), 1.30 (m, 2H), 1.23 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3387, 3105, 2984, 2935, 1669, 1612, 1514, 1457, 1383, 1361, 1300, 1248, 1219, 1169, 1114, 1079, 1064, 1012 cm-1
(34−2)
【0327】
【化56】
Figure 0004428762
実施例(34−1)で得られた化合物773mgをDMF5mLに溶かし、窒素気流下0℃で撹拌した。ここにNaH(約60%)60mgを加え、2分後に1−ヨードデカン2.13mLを加えた。5分後に室温に戻し、さらに25分間撹拌した後に、減圧下溶媒を留去した。残渣を250mLの塩化メチレンに溶かし、300mLづつの0.01N 塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラム(200g)に付し、2%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物395mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.89 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.13 (br s, 1H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.37 (m, 1H), 5.95 (s, 1H), 5.75 (br s, 1H), 5.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.57 (m, 1H), 5.45 (s, 2H), 4.78 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.74 (m, 2H), 4.63 (s, 2H), 4.55 (s, 1H), 4.46 (m, 1H), 4.05 (m, 2H), 3.95 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.62 (m, 1H), 3.51 (m, 1H), 3.43 (s, 3H), 4.09 (m, 1H), 1.98 (m, 1H), 1.86 (m, 1H), 1.77 (m, 1H), 1.49 (s, 3H), 1.44 (s, 3H), 1.40-1.20 (m, 18H), 1.19 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3386, 3102, 2928, 2855, 1713, 1670, 1613, 1587, 1514, 1456, 1382, 1359, 1338, 1300, 1271, 1248, 1220, 1167, 1112, 1066, 1013 cm-1
(34−3)
【0328】
【化57】
Figure 0004428762
実施例(34−2)で得られた化合物390mgを塩化メチレン5mLに溶かし、水276μLと2,3-ジクロロ−5,6-ジシアノ−1,4-ベンゾキノン484mgを加え、室温で撹拌した。75分後に不溶物をろ過して除き、ろ液を塩化メチレン200mLで希釈し、200mLづつの飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラム(50g)に付し、5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物278mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 9.30 (br s, 1H), 7.99 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.19 (br s, 1H), 6.36 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.98 (br s, 1H), 5.85 (br s, 1H), 5.81 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.69 (dd, J = 2.2 and 8.1 Hz, 1H), 4.74 (m, 2H), 4.60 (m, 2H), 4.28 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.12 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.59 (m, 3H), 4.43 (s, 3H), 2.10-1.73 (m, 4H), 1.60 (m, 2H), 1.48 (s, 3H), 1.42 (s, 3H), 1.23 (m, 19H), 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3387, 3227, 3098, 2928, 2855, 1692, 1506, 1457, 1431, 1382, 1337, 1296, 1268, 1250, 1235, 1220, 1166, 1121, 1082, 1065, 1013 cm-1
(34−4)
【0329】
【化58】
Figure 0004428762
実施例(34−3)で得られた化合物273mgをメタノール15mLに溶かし、260mgのアンバーリスト15を加え、80℃で撹拌した。4時間20分後に不溶物をろ過して除き、ろ液を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(15g)に付し、5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物176mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.92 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.67 (s, 1H), 4.59 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.38 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.94 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.58 (m, 3H), 3.40 (s, 3H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.52 (m, 3H), 1.25 (m, 18H), 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3391, 3099, 2927, 2854, 1686, 1509, 1458, 1431, 1385, 1335, 1269, 1132, 1099, 1063, 1020 cm-1
実施例35.(化合物番号590)
【0330】
【化59】
Figure 0004428762
(35−1)
【0331】
【化60】
Figure 0004428762
1−ヨードデカンの代わりに1−ヨードヘキサン1.48mLを用い、実施例(34−2)と同様にして、目的化合物460mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.91 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.18 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.92 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.42 (s, 2H), 5.11 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.80 (m, 1H), 4.70 (m, 1H), 4.55 (m, 3H), 4.37 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.94 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.60 (m, 3H), 3.41 (s, 3H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.55 (m, 3H), 1.43 (s, 6H), 1.25 (m, 8H), 1.19 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3381, 3103, 2933, 2871, 2859, 1670, 1613, 1587, 1514, 1455, 1383, 1359, 1300, 1271, 1249, 1220, 1167, 1130, 1112, 1066, 1013 cm-1
(35−2)
【0332】
【化61】
Figure 0004428762
実施例(35−1)で得られた化合物458mgを用い、実施例(34−3)と同様にして合成し、目的化合物313mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 9.28 (br s, 1H), 7.99 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.19 (br s, 1H), 6.36 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.98 (br s, 1H), 5.85 (br s, 1H), 5.81 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.69 (dd, J = 2.2 and 8.1 Hz, 1H), 4.74 (m, 2H), 4.60 (m, 3H), 4.28 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.12 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.59 (m, 3H), 4.42 (s, 3H), 2.10-1.73 (m, 4H), 1.60 (m, 2H), 1.48 (s, 3H), 1.42 (s, 3H), 1.23 (m, 11H), 0.87 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3386, 3097, 2933, 2872, 2859, 1692, 1507, 1457, 1432, 1383, 1337, 1268, 1235, 1220, 1166, 1129, 1082, 1065, 1012 cm-1
(35−3)
【0333】
【化62】
Figure 0004428762
実施例(35−2)で得られた化合物273mgをメタノール15mLに溶かし、260mgのアンバーリスト15を加え、80℃で撹拌した。4時間20分後に不溶物をろ過して除き、ろ液を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(15g)に付し、5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物176mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.92 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.59 (m, 1H), 4.50 (m, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.99 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.93 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.58 (m, 3H), 3.40 (s, 3H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.52 (m, 3H), 1.25 (m, 7H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3387, 3098, 2931, 2859, 1687, 1509, 1458, 1431, 1385, 1335, 1268, 1131, 1098, 1063, 1020 cm-1
実施例36.(化合物番号891)
【0334】
【化63】
Figure 0004428762
(36−1)
【0335】
【化64】
Figure 0004428762
A-500359A 300mgをピリジンに溶かし、安息香酸無水物696mgとジメチルアミノピリジン6.4mgを加え、室温で撹拌した。4時間後に減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル200mLに溶かし、200mLづつの飽和重曹水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(50g)に付し、3%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物423mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 9.40 (br s, 1H), 8.06 (m, 4H), 7.92 (m, 4H), 7.55 (m, 5H), 7.40 (m, 5H), 7.15 (br s, 1H), 6.45 (br s, 1H), 6.32 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 6.13 (m, 1H), 6.09 (br s, 1H), 5.96 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.83 (m, 2H), 5.62 (m, 2H), 4.69 (m, 1H), 4.61 (m, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.36 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.54 (m, 1H), 3.34 (s, 3H), 2.12 (m, 1H), 2.00-1.50 (m, 4H), 1.32 (m, 1H), 1.24 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
(36−2)
【0336】
【化65】
Figure 0004428762
実施例(36−1)の化合物418mgを塩化メチレン6.3mLに溶かし、水5mLを加えて室温で撹拌した。ここに、nitrosylsulfuric acid 4.74gを30分間かけて徐々に加え、さらに10分間撹拌した後に塩化メチレン30mLで希釈した。有機層を分離し、10mLづつの水と飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下留去した。残渣を10mLの塩化メチレンに溶かし、N-メチル‐N‐ニトロソウレア144mg、水酸化カリウム90mg、エーテル2.8mLおよび水2.8mLを混合して調整したジアゾメタンのエーテル溶液を加え、室温で撹拌した。1時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(20g)に付し、1.5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物99mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 8.28 (s, 1H), 8.06 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.99 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.95 (m, 3H), 7.60-7.32 (m, 11H), 6.33 (s, 1H), 6.20 (t, J = 3.6 Hz, 1H), 6.06 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 5.88 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 5.70 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.54 (m, 2H), 4.79 (m, 1H), 4.63 (m, 1H), 4.17 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.80 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 2.19 (m, 1H), 2.02-1.75 (m, 3H), 1.52 (m, 1H), 1.32 (m, 1H), 1.24 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3388, 3093, 3069, 2933, 2855, 1729, 1697, 1658, 1602, 1584, 1551, 1509, 1452, 1383, 1336, 1315, 1270, 1177, 1115, 1070, 1026 cm-1
(36−3)
【0337】
【化66】
Figure 0004428762
実施例(36−2)の化合物98mgを40%メチルアミン−メタノール溶液2mLに溶かし、密栓して撹拌した。45分後に溶媒を減圧下留去し、残渣を逆相分取HPLC(Inertsil Prep-ODS)に付し、16%アセトニトリル−水で溶出して、目的化合物30mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.86 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.98 (m, 1H), 5.83 (m, 1H), 5.74 (dd, J = 2.9 and 8.1 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.73 (dd, J = 2.1 and 10.9 Hz, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.04 (m, 2H), 3.75 (m, 1H), 3.39 (d, J = 2.8 Hz, 3H), 2.74 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 1.65 (m, 1H), 1.25 (m, 2H), 1.00 (m, 3H), 0.92 (m, 1H), 0.75 (m, 2H) ppm。
実施例37.(化合物番号991)
【0338】
【化67】
Figure 0004428762
実施例(36−2)の化合物120mg、n-プロピルアミン0.4mL、メタノール2mLを用い、実施例(36−3)と同様に合成して、目的化合物16mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.91 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.89 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.16 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.37 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.33 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.92 (m, 2H), 3.60 (m, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.53 (m, 3H), 1.25 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.91 (t, J = 7.5 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3369, 3098, 2964, 2934, 2878, 1683, 1515, 1459, 1432, 1385, 1335, 1269, 1140, 1080, 1062, 1022, 981 cm-1
実施例38.(化合物番号1091)
【0339】
【化68】
Figure 0004428762
実施例(36−2)の化合物270mg、n-ドデシルアミン1.92g、メタノール6.9mLを用い、実施例(36−3)と同様に合成して、目的化合物15mgを得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:( 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.91 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.36 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.32 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.92 (m, 2H), 3.60 (m, 1H), 3.47 (s, 3H), 3.35 (m, 1H), 3.20 (m, 1H), 2.05-1.75 (m, 4H), 1.50 (m, 3H), 1.28 (m, 19H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3351, 3098, 2926, 2854, 1685, 1512, 1459, 1432, 1385, 1335, 1264, 1139, 1090, 1063, 1022, 993 cm-1
実施例39.(化合物番号548)
【0340】
【化69】
Figure 0004428762
(39−1)
【0341】
【化70】
Figure 0004428762
実施例(11−1)の化合物125mgをピリジン4mLに溶かし、窒素気流下、ジメチルアミノピリジン147mgを4−ピロリジノピリジン3.9mgを加えた。これを0℃に冷却し、2,2-ジメチル-ドデカノイルクロリド(B. D. Rothら、ジャーナルオブメディシナルケミストリー誌、1992年、35巻、1609−1617頁)209.1mgを加え、室温で28時間撹拌した。反応液を0℃に冷却してメタノールを2mL加え、10分撹拌した後、減圧下濃縮した。残査に0.02N塩酸20mLと塩化メチレン20mLを加えて分液し、有機層を飽和食塩水で3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。これを減圧下濃縮し、307mgの粗精製物を得た。これをLobarのシリカゲルカラムで精製(ヘキサン:酢酸エチル=3:7の混液で溶出後、酢酸エチルのみで溶出)することにより、目的化合物を白色粉末物質として132mg得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ 7.90 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.16 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 6.03 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.32 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.90 (m, 1H), 4.75 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.59-4.55 (m, 2H), 4.38 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.64-3.55 (m, 1H), 3.40 (s, 3H), 2.01-1.77 (m, 4H), 1.59-1.47 (m, 3H), 1.45 (s, 6H), 1.34-1.10 (m, 26H), 0.89 (t, J = 6.7 Hz, 3H) ppm。
(39−2)
【0342】
【化71】
Figure 0004428762
実施例(39−1)の化合物125mgに5%トリフルオロ酢酸-塩化メチレン溶液50mLを加え、室温で5時間撹拌した。反応液を濃縮し、トルエン共沸後、147mgの粗精製物を得た。これを、薄層クロマトグラフィーを用いて精製(8%メタノール-塩化メチレン混液で溶出)することにより、目的化合物を白色粉末物質として64.8mg得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
δ 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 3.9Hz, 1H), 5.98 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.39 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.57-4.56 (m, 1H), 4.54-4.50 (m, 1H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 4.8 Hz, 1H ), 3.98 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.61-3.53 (m, 1H), 3.37 (s, 3H), 2.04-1.76 (m, 4H), 1.56-1.43 (m, 2H), 1.33-1.16 (m, 27H), 0.89(t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3390, 2927, 2854, 1688, 1510, 1459, 1387, 1336, 1269, 1144, 1108, 1062 cm-1
実施例40.(化合物番号574)
【0343】
【化72】
Figure 0004428762
(40−1)
【0344】
【化73】
Figure 0004428762
実施例(11−1)の化合物の代わりに実施例(10−1)の化合物122mgを用い、実施例(39−1)と同様にして合成し、目的化合物を白色粉末物質として126.9mg得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ 7.90 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.16 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 6.03 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.90 (m, 1H), 4.75 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.59-4.57 (m, 2H), 4.39 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.31-3.28 (m, 2H), 2.02 (d, J = 11 Hz, 2H), 1.87-1.77 (m, 2H), 1.60-1.49 (m, 2H), 1.44 (s, 6H), 1.40-1.20 (m, 18H), 1.17 (s, 6H), 0.89 (t, J = 6.9 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3377, 2929, 2856, 1695, 1507, 1459, 1382, 1334, 1269, 1140, 1116, 1064 cm-1
(40−2)
【0345】
【化74】
Figure 0004428762
実施例(39−1)の化合物の代わりに実施例(40−1)の化合物95.3mgを用い、実施例(39−2)と同様にして合成し、目的化合物を白色粉末物質として72.4mg得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ 7.95 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.98 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.37 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.57-4.52 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.9 Hz, 1H ), 3.98 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.27-3.22 (m, 2H), 2.04-1.89 (m, 2H), 1.86-1.77 (m, 2H), 1.58-1.46 (m, 2H), 1.43-1.19 (m, 18H), 1.16 (d, J = 6.2 Hz, 6H), 0.89 (t, J = 6.9 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3369, 2927, 2854, 1689, 1509, 1463, 1389, 1332, 1269, 1143, 1110, 1062 cm-1
実施例41.(化合物番号545)
【0346】
【化75】
Figure 0004428762
2,2-ジメチル-ドデカノイルクロリドの代わりに2-メチル-ドデカノイルクロリド(オーガニックシンセシス、4巻、616頁の方法で合成した2−メチルドデカン酸を、B. D. Rothら、ジャーナルオブメディシナルケミストリー誌、1992年、35巻、1609−1617頁に記載の方法で塩素化し、2-メチル-ドデカノイルクロリドを合成した。)を用いる以外は実施例25と同様にして行い、目的化合物を白色粉末物質として82.5mg得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ 7.96 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.98 (dd, J = 4.5 and 3.4 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.46-5.43 (m, 1H), 5.24 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.57 (dd, J = 4.8 and 1.7 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 11 and 1.5 Hz, 1H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.08-4.05 (m, 1H), 3.97 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.61-3.54 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.53-2.48 (m, 1H), 2.04-1.37 (m, 6H), 1.28 (s, 18H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.15-1.13 (m, 3H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3389, 2927, 2854, 1689, 1510, 1459, 1384, 1335, 1269, 1145, 1108, 1061 cm-1
実施例42.(化合物番号571)
【0347】
【化76】
Figure 0004428762
2,2-ジメチル-ドデカノイルクロリドの代わりに2-メチル-ドデカノイルクロリドを用いる以外は実施例40と同様にして行い、目的化合物を白色粉末物質として77.5mg得た。
1)1H-核磁気共鳴スペクトル:重メタノール中、内部標準にテトラメチルシランを用いて測定した。1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:δ 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.01 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.98 (dd, J = 4.5 and 3.6 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.44-5.40 (m, 1H), 5.24 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.57-4.52 (m, 2H), 4.42 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.98 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.29-3.23 (m, 2H), 2.23-2.48 (m, 1H), 2.03-1.99 (m, 2H), 1.89-1.76 (m, 2H), 1.67-1.32 (m, 2H), 1.28 (s, 18H), 1.15-1.13 (m, 3H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
2)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3369, 2927, 2854, 1689, 1509, 1461, 1382, 1333, 1269, 1144, 1110, 1062 cm-1
試験例.1 抗菌活性
(1)最小発育阻止濃度
本発明の各化合物のMycobacterium smegmatis SANK 75075株に対する最小発育阻止濃度を測定した。なお、この測定は、以下の方法で行った。検体濃度は 1000 μg/ml より4倍希釈4段階(1000μg/ml、 250μg/ml、62μg/ml 、15μg/ml)とし、各希釈段階液をシャーレ( 90 ×20 mm のテルモシャーレ)に1 ml ずつ分注後、5%グリセロールを含む普通寒天培地(栄研)を 9 ml 加えて混合し、平板とした。被検菌 Mycobacterium smegmatis SANK 75075 を5%グリセロールを含むトリプトソイブイヨン(T.S.B.)培地(栄研)にて37℃、一夜前培養した。試験当日、その菌液をT.S.B.にて100 倍に希釈し、その1白金耳を平板培地に画線塗沫した。ついで37℃、18時間培養を行った後、菌の発育を阻止する検体の最低濃度(MIC)を判定した。
【0348】
結果を以下の表6に示す。
【0349】
【表6】
Figure 0004428762
また、本発明の化合物のMycobacterium avium NIHJ1605株に対する最小発育阻止濃度を測定した。Middleblook 7H9 broth に Tween 80 (0.1%)を添加し、高圧蒸気滅菌後、Middleblook ADC Enrichmentを添加 (20%)後、小試験管に 0.8 ml づつ分注した。ここに、2倍希釈系列で調整した本発明の各化合物を0.1 mlづつ添加した(以下、薬剤含有培地と略す。)。別に、Mycobacterium avium NIHJ1605を Tween卵培地で10〜14日間前培養したコロニーを、Tween 80とガラスビーズを入れた試験管に取り、十分混和後、Middleblook 7H9 broth を添加して均一な菌液とし、菌液を OD625nm=0.10 (菌量約1 x 108 CFU/ml)に調整し、100倍希釈した。本菌液を上記の各薬剤含有培地に0.1mlづつ接種(最終菌量約1 x 105 CFU/ml)し、37°C で6日間好気培養し、試験管の底に直径1mm以上の菌塊の形成が認められない最小薬剤量を MIC (μg/ml)として判定した。結果を表7に示す。
【0350】
【表7】
Figure 0004428762
(2)ディスクアッセイ
8 mmのペーパー・ディスクを用い、ディスク当たり被検検体 40 μg を含むいわゆるディスクアッセイを行った。A−500359M−2(化合物番号396)は、Bacillus subtilis PCI 219 にたいし直径14mm、Mycobacterium smegmatis SANK 75075株に対して直径30mm、Klebsiella pneumoniae PCI 602 に対して直径25mmの阻止円を示した。
Figure 0004428762
上記処方の粉末を混合し、60メッシュのふるいに通した後、この粉末をゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤とする。
毒性
本発明のA−500359Aは、マウスに対して500mg/kg静脈内投与で何等毒性を示さなかった。
【0351】
【発明の効果】
本発明の式(I)で表わされる化合物、式(Ia)で表わされる化合物の各種誘導体及びそれらの薬理上許容される塩は、ミコバクテリアを含む各種細菌に対して優れた抗菌力を示すので、それらの細菌に起因する感染症の予防薬または治療薬として有用である。ストレプトミセス・グリセウス( Streptomyces griseus )SANK60196(FERM BP−5420)は式(I)で表わされる化合物の生産菌として有用である。また、本発明の式(I)で表わされる化合物は式(Ia)で表わされる化合物の各種誘導体の合成原料としても有用である。

Claims (11)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004428762
    (式中、
    1はメチル基、R2はメチル基、R4は水酸基、Xはメチレン基を示すか、
    1はメチル基、R2は水素原子、R4は水酸基、Xはメチレン基を示すか、
    1はメチル基、R2はメチル基、R4は水素原子、Xはメチレン基を示すか、
    1は水素原子、R2は水素原子、R4は水酸基、Xはメチレン基を示すか、または、
    1はメチル基、R2はメチル基、R4は水酸基、Xは硫黄原子を示す。)
    で表される化合物又はそれらの薬理上許容される塩。
  2. 請求項1の一般式(I)において、R1がメチル基、R2がメチル基、R4が水酸基、Xがメチレン基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  3. 一般式(Ib)
    Figure 0004428762
    において、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2が水素原子、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水素原子、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、及び
    1が水素原子、R2が水素原子、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物
    からなる群から選択される請求項1に記載の化合物、又はその薬理上許容される塩。
  4. 一般式(Ia)で表される薬理上許容されるエステル化合物もしくはエーテル化合物、または一般式(Ik)で表される薬理上許容されるN−アルキルカルバモイル誘導体化合物、あるいはそれらの薬理上許容される塩
    Figure 0004428762
    (式中、
    1は水素原子又はメチル基を示し、
    2aはメチル基を示し、
    3は水素原子、C6−20アルキルカルボニル基、C6−20アルキルオキシカルボニル基、1〜3個の二重結合を有するC10−20アルケニルカルボニル基、又はC6−20アルキル基を示し、
    4aは水素原子又は水酸基を示し、
    5は水素原子、C6−20アルキルカルボニル基、C6−20アルキルオキシカルボニル基、又は1〜3個の二重結合を有するC10−20アルケニルカルボニル基を示し、
    11ドデシル基またはメチル基を示し、
    Xはメチレン基を示す。
    但し、
    式(Ia)において、
    つのエステル残基が、−OR 又は−OR して存在するか、あるいは
    1つのエーテル残基が−ORとして存在し、 が水素を示し;
    および
    式(Ik)において、R およびR は水素を示し;
    但し
    がメチレン基であり、R1が水素原子である場合には、R2aはメチル基であり、R4aは水酸基である。)。
  5. 請求項4の一般式(Ia)で表されるエステル化合物、又はその薬理上許容される塩。
  6. 請求項4の一般式(Ia)で表されるエーテル化合物、又はその薬理上許容される塩。
  7. 一般式(Ib)
    Figure 0004428762
    において、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがラウロイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがミリストイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがペンタデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがパルミトイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがラウロイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがミリストイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがペンタデカノイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがパルミトイル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがラウロイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがミリストイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがペンタデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがパルミトイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがラウロイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがミリストイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがペンタデカノイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがパルミトイル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがヘキシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがヘプチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがオクチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがノニルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがウンデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがドデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘキシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘプチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがオクチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがノニルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがウンデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがドデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがヘキシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがヘプチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがオクチルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがノニルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがウンデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがドデシルオキシカルボニル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘキシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがヘプチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがオクチルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがノニルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがウンデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aが水素原子、R4aが水酸基、R5aがドデシルオキシカルボニル基、Xがメチレン基の化合物、
    1がメチル基、R2がメチル基、R3aがデシル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物、及び、
    1が水素原子、R2がメチル基、R3aがデシル基、R4aが水酸基、R5aが水素原子、Xがメチレン基の化合物
    からなる群から選択される請求項4に記載のエステル化合物もしくはエーテル化合物、又はそれらの薬理上許容される塩。
  8. 請求項4の一般式(Ik)で表されるN−アルキルカルバモイル誘導体化合物、又はその薬理上許容される塩。
  9. 1がメチル基、R11がメチル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物
    1がメチル基、R11がドデシル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物、
    1が水素原子、R11がメチル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物、及
    1が水素原子、R11がドデシル基、R3が水素原子、R5が水素原子の化合物
    からなる群から選択される請求項8に記載の化合物、又はその薬理上許容される塩。
  10. 有効量の薬理上活性の化合物とそのための担体または希釈剤とを含む医薬組成物であって、前記薬理上活性の化合物が、請求項1乃至9から選択されるいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩である医薬組成物。
  11. ストレプトミセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)。
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