JP4428543B2 - インクジェットヘッド用ノズルプレートとその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インクジェットヘッドに適用されるノズルプレートと、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種ノズルプレートとして、プラスチックフィルムにノズル口を穿孔したフィルム状のものや、ノズルプレートを電鋳膜で形成した金属膜状のもの等が知られている。前者はレーザービームを照射してあるいはエッチング法等による化学腐食によりノズル口を形成し、後者はレジストパターンによって電着金属の成長が規制される空孔部分をノズル口に利用して、それぞれノズルプレートを形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
レーザービームを照射してノズル口を穿孔するプラスチックフィルム状のノズルプレートは、光学レンズによるレーザービームの絞り込み径(スポット径)を一定値以下にする場合、別途レーザー照射口とプレート間にアパーチャー板等を介在させて絞り込む必要があり、装置が大型化するとともに、作業が複雑となる。また、単なるストレート状のノズル口であるため、インクの誘い込み作用が得難く、その結果としてインクジェットに途切れや量不足を生じやすい。プラスチックフィルムを素材としているため、十分な強度を得難く、耐久性に難があること、さらに強度不足を補うためにフィルム厚さを大きくすると、レーザー照射時の減衰のため、ノズル口始端と終端間の孔径に差が生じ、噴射特性が低下する等ノズル口を確実に穿孔できなくなる点で問題がある。因みに、ノズル口の直径と深さの比(アスペクト比)は1前後が限界で、それ以上の仕様の加工は困難であった。
【0004】
一方、電鋳膜で形成したノズルプレートにおいては、レジストパターンを越えて電着金属を成長させてプレートを形成した場合、ノズル口がプレート外面へ向かって絞り込まれたベルマウス状に形成されるので、インクの誘い込み作用に優れてはいる。しかし、ノズル口にはベルマウス状のインク誘い込み部分に続くストレート部分が殆ど形成されないので、インクジェットの直進性が劣る。電着層が形成されない空孔部分をノズル口に利用するので、十分な強度を得るため、あるいはストレート部分をできる限り形成するためにプレート厚を大きくする場合に、電鋳条件の管理が難しくノズル口の口径値がばらつきやすい。インクの切れ(分離)を良くするために、インクが吐出するプレート外面となる電鋳母型面側に撥水性に優れたプラスチック層をコーティング等によって形成することが好ましいが、この場合、別途撥水処理の工程が追加となるとともに、母型面側だけでなく、ベルマウス状のインク誘い込み面側を含む全面に撥水処理がされてしまう。このため、ノズル口の口径値が一定値以下になると、コーティングしたプラスチック材によってノズル口が塞がれてしまうので、この場合にもノズル口の口径値を小さくすることに限界があった。
【0005】
この発明の目的は、ベルマウス形のインク導入部を備えた電鋳層と、このインク導入部の吐出口側に連続する直線孔状のインク通口を備えたプラスチックフィルム製のベースとからなる多層構造のノズルプレートを構成することにより、インクの導入とインクの直線吐出性をそれぞれの層で分担し、高細精度の印字を行え、耐久性にも優れ、また吐出時のインク離れの良好なノズルプレートを提供することにある。
【0006】
この発明の目的は、プラスチックフィルム製のベースとその片面に積層した電鋳層とで形成される多層構造のノズルプレートを高精度に、また連続して効率的に加工処理でき、低コストで生産できるノズルプレートの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るノズルプレートは、図4に示すごとくプラスチックフィルムからなるベース5と、ベース5の片面に積層される電鋳層14と、両者5・14の厚み方向に貫通形成されたノズル口Nとを備えていて、ノズル口Nが、電鋳層14に形成されたベルマウス形のインク導入孔15と、インク導入孔15に連続してベース5に穿孔された直線孔状のインク通口16とで形成してある。インク通口16との境界部に係るインク導入孔15の開口周縁に導電層6とフォトレジスト層8とを備え、これらインク導入孔15とインク通口16とが導電層6およびフォトレジスト層8を含んで滑らかに連続していることを特徴とする。
【0008】
この発明のノズルプレートの製造方法においては、プラスチックフィルムからなるベース5と、ベース5の片面に積層される電鋳層14と、両者5・14の厚み方向に貫通形成されたノズル口Nとを備えており、ノズル口Nが、電鋳層14に形成されたベルマウス形のインク導入孔15と、インク導入孔15に連続してベース5に穿孔された直線孔状のインク通口16とで形成してあり、インク通口16との境界部に係るインク導入孔15の開口周縁に導電層6とフォトレジスト層8とを備え、これらインク導入孔15とインク通口16とが導電層6およびフォトレジスト層8を含んで滑らかに連続しているノズルプレートを以下の手順で形成する。すなわち図1および図2に示すごとくベース5の片面に導電層6を形成する第1工程1と、導電層6の外面に、形成すべきノズル口N位置と対応して、ノズル口Nの径よりも大きな形状のレジストパターン8aを形成する第2工程2と、電鋳工程により、レジストパターン8aを除くベース5上の導電層6から電着金属を析出・成長させるとともに、電着金属をレジストパターン8aの厚みを越えて成長させることで、レジストパターンに対応してベルマウス形のインク導入孔15を備えた電鋳層14を形成する第3工程3と、インク導入孔15に臨むベース部分にインク導入孔15に連続する直線孔状のインク通口16を穿孔する第4工程4とを経て形成する。第4工程4におけるインク通口16は、電鋳層14側から電鋳層14自体をマスクとして、インク導入孔15を介してベース5にレーザービームを照射して穿孔形成する。
【0010】
第1工程1における導電層6は、銅、ニッケル、クロム、鉄等の導電性金属を素材にして、スパッタリング法、蒸着法、メッキ、イオンプレーティング法等の薄膜形成法によって形成する。第2工程2におけるレジストパターン8aは、ベース5の導電層6の外面全面にフォトレジスト層8を形成する工程2aと、フォトレジスト層8にパターンフィルム9を介して所定のレジストパターンを露光し、硬化させる露光工程2bと、フォトレジスト層8の未露光部分を除去する現像工程2cとを経て形成する。
【0011】
【作用および発明の効果】
プラスチックフィルムからなるベース5の片面に電鋳層14を積層して形成し、電鋳層14に形成したベルマウス形のインク導入孔15と、該インク導入孔15と連続するごとく、ベース5に穿孔形成した直線孔状のインク通口16とでノズル口Nが形成されているので、電鋳層14部に形成されるベルマウス状のインク導入孔15によりインクの誘い込み作用に優れ、これに連続するベース5部の直線孔状のインク通口16によりインクの切れの良さと直進性に優れた理想的な形状のノズルプレートが得られる。
【0012】
ベース5と電鋳層14とからなる多層構造でノズルプレートを構成するので、インク誘い込み部とインク直進用ストレート部とをそれぞれ分担させることができるとともに、その構造強度を向上して耐久性を向上できるうえ、インク吐出側となるベース5面自体が撥水性を備えたプラスチック材を使用しておけば、特別な撥水処理工程も必要無く、インク導入孔部分である電鋳層14側に対し、インク吐出側のベース部を選択的に撥水処理でき、吐出時のインク離れ、切れに優れた高精度の印字ができる。
【0013】
ベース5の片面に、電鋳層14を積層形成して電鋳層14で囲まれるインク導入孔15を配し、その後に電鋳層14をマスクとして、インク導入孔15に臨むベース部分を穿孔してインク導入孔15と連続してインク通口16を形成するノズルプレートの製造方法によれば、インク誘い込みの為のベルマウス状インク導入孔15とこれに連続する直線状インク通口16とが、高精度に製造できる。また、ベース5に導電層6を形成した後の一連の工程を連続的に処理することができるので、ノズルプレートを能率良く生産でき、ノズルプレートの低コスト化が図れる。また、使用するベース5の厚みを任意に選択することにより、インク直進性を向上させるインク通口16の長さを自由に設定できるとともに、ベース上に積層形成する電鋳層14の形成時の電鋳条件や電着厚の調整によりインク導入孔部分の流入口側と吐出側との孔径の比あるいは断面厚さ等を変更することができる。
【0014】
電鋳層14をマスクとして、インク導入孔15を介してベース5にエキシマレーザーやYAGレーザー等のレーザービームを照射し、これによりベース5にインク導入孔15と連続するインク通口16を穿孔する製造法によれば、電鋳層14をレーザービームの遮閉用マスクとして利用できるので、レーザービームを必要以上に微細に絞り込む必要もなくインク通口16を穿孔でき、その穿孔径をインク導入孔15で正確に規定できる。即ち、レーザービームを絞り込むための光学系の構造を簡素化し、その分設備コストを減少できるうえに、インク通口16をばらつきなく形成できる。また、レーザービーム照射により、インク導入孔15から臨むレジストパターン8a及び導電層6を同時に除去しながらベース5の孔開け加工が可能で、別工程でレジストパターン8aおよび導電層6を除去する必要がなく、効率よく生産できるものである。
【0015】
レジストパターン8a、導電層6およびベース5をそれぞれ溶材やエッチング液で溶解除去してインク通口16を穿孔する製造方法による場合においても、ベース5上に形成した電鋳層14をマスクとして、インク導入孔15を介して片面エッチングによって、インク導入孔15と対応して連続するインク通口16をベース5に形成することができる。但しこの場合、ベース5のエッチング処理前に、予めインク導入孔15と対応するレジストパターン8aと導電層6とを除去しておく必要がある。
【0016】
【実施例】
この発明に係るノズルプレートの製造方法においては、図2に示す処理工程を経て、ノズルプレートを形成する。図2において、ノズルプレートは以下の第1〜第4の各工程1〜4を経て形成する。
【0017】
第1工程1においては、図1(A)に示すようにプラスチックフィルムからなるベース5の片面に導電層6を形成する。ベース5の形成材料としては、好ましくは撥水性に富み、耐熱性と耐薬品性に優れる、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の合成樹脂素材で形成した、厚み寸法が5〜100μm程度のフィルムを用いる。本実施例では厚み50μmのポリイミド樹脂素材フィルムを使用し、その片面に、銅、ニッケル、クロム、鉄等の導電性金属を素材にして、スパッタリング法、蒸着法、メッキ等の薄膜形成法によって、1000〜6000Å程度の厚みで、本実施例では銅により3000Å厚の導電層6を形成する。導電層6はベース5に対して、剥離し難いように高密着性を持って形成する。この導電層6によって、後工程で導電層6の外面に電鋳層14を電着形成することができる。なお、導電層6を形成した後、この処理のみが以後の処理工程から独立してバッチ処理される。第1工程1を経たベース5はロール状に巻かれて次工程へ送られる。
【0018】
第2工程2においては、ベース5の導電層6の外面に、フォトレジストを用いて所定のレジストパターン8aを形成する。詳しくは、ロール巻きしたベース5を一定速度で送給しながら、図1(B)のごとく導電層6の外面に5〜30μm程度、本実施例では10μm厚のフォトレジスト層8を形成する成膜工程2aと、図1(C)のごとくフォトレジスト層8上にパターンフィルム9を密着させて、形成すべきノズル口Nの位置と対応して、ノズル口Nの口径よりも大きな形状からなる所定のレジストパターン対応部分を露光硬化させる露光工程2bと、露光硬化された部分を残し、未露光部である不要なフォトレジスト層8をアルカリ溶剤等の現像液で取り除き、導電層6を選択的に露出させる現像工程2cとを経て、図1(D)のごとく所定のレジストパターン8aを形成する。
【0019】
成膜工程2aにおけるフォトレジスト層8は、液状のフォトレジストを所定厚で導電層6の外面にコーティングして、あるいは図2に示すようにフォトレジストフィルム20を導電層6の外面に加熱圧着することによりラミネートして形成することができ、フォトレジストはアルカリ型と有機溶剤型のいずれであってもよい。露光工程2bにおける露光用光源としては紫外線ランプ10を用いる。図2における符号11は現像液タンク、12は現像後の現像液を洗い流す洗浄水を噴出供給する水洗ノズルである。これらの各工程を経て得られるベース上面の層構造は図1に示すとおりである。
【0020】
第3工程3においては、第2工程2を経たベース5をスルファミン酸ニッケル浴等のメッキ槽13に浸して、所定の電鋳工程により、ベース5上のレジストパターン8aを除いて外面に露出する導電層6表面に電鋳金属を析出させて行く。電着金属はレジストパターン8aの厚みを越えてさらに成長させることで、レジストパターン8aの外周上に一部オーバーハングした電鋳層14を形成し、同時に該電鋳層14で囲まれるレジストパターン8aの中央部に対応する位置に断面ベルマウス形のインク導入孔15が形成される(図1(E)参照)。すなわち電鋳処理を行うことにより、レジストパターン8aで覆われていない導電層6の外面に電鋳金属が析出し、徐々に層厚みを増して行く。この電着層の厚みがレジストパターン8aの厚みを越えるまでに析出が進むと、電着層はレジストパターン8aの外周上面へと剰り上がって電着層の形成範囲を拡げる。従って、レジストパターン8aを円形に形成しておけば、その上面に下すぼまり状のベルマウス形の空孔部が形成される。この空孔部をインク導入孔15に利用する。なお、得られた電鋳層14の層厚みは20〜100μm程度とし、本実施例においては、60μmのニッケル層としている。インク導入孔15の最小直径寸法rは、レジストパターン8aの大きさと、メッキ時間(電鋳層厚)とによって任意に形成できるが、この実施例では45μmとした。また、インク導入孔15の最大直径寸法Rについても電着金属の材質や電流密度やメッキ槽の条件等により変更できるが、この実施例では120μmとした。メッキ金属としては、ニッケル、銅等の他、ニッケル−コバルト、ニッケル−スズ等のニッケル合金、銅合金などを種々選択できる。
【0021】
第4工程4においては、メッキ槽13から出てきたベース5を水洗ノズル23で水洗し、次にファン24で温風を吹き付けて乾燥した後、インク導入孔15に臨むベース部分を穿孔して、直線孔状のインク通口16を形成する。このインク導入孔15とインク通口16とでノズル口Nが構成される。インク通口16を穿孔形成するには、エキシマレーザーやYAGレーザー等のレーザービームを用いてベース5を溶解して除去する手法と、溶剤やエッチング液を用いて、ベース5を化学的に溶解して除去する手法とがある。
【0022】
前者においては、紫外線による非熱的なメカニズムであり、熱影響の少ない加工が行えるエキシマレーザーを使用することが好ましく、図1(F)および図2に示すように、電鋳層14の上面外方からレーザービーム21を照射し、ビーム径を光学系22で絞り込んで、インク導入孔15に臨むレジストパターン8a、導電層6およびベース5に直線孔状のインク通口16を穿孔する(図1(G)参照)。このとき、電鋳層14はレーザービームを遮ってマスキング作用を発揮するので、電鋳層14のインク導入孔15にレーザービームをトレースすることにより、インク導入孔15と連続し、かつ、インク導入孔15の最小直径寸法rと同径の穿孔加工が容易に行え、ビーム径をインク通口16と同じ直径値にまで絞り込む必要はない。しかも、レーザー加工時にインク導入孔15に臨むレジストパターン8a及び導電層6も同時に除去しながらベース5にインク通口16を穿孔形成するようレーザー出力を設定しておけば、効率よく加工生産できる。こうして形成されたインク通口16の直径寸法は、図4に示すようにインク導入孔15の下端直径値に一致するので、両者15・16は滑らかに連続する。図2において、符号18はレーザー発振器である。図4は以上により形成されたノズル口Nの断面構造を示す。
【0023】
エッチング液等を用いてベース5にインク通口16を形成する場合には、図3(a)に示すように、ベース5のインク導入孔15に臨むレジストパターン8aをアルカリ溶剤により除去した後、電鋳層14を溶解せず導電層6のみを選択的に溶解除去する液、例えば本実施例のごとく導電層6が銅の場内、過硫酸アンモニウム溶液等により図3(b)のごとく導電層6を溶解除去する。水洗、乾燥後に図3(c)のごとく電鋳層14の上方からベース5用のポリイミド専用のエッチング液25を噴霧装置で供給して、インク導入孔15に臨むベース部分を溶解除去して、図3(d)に示すインク通口16を穿孔形成する。この場合の電鋳層14はエッチング液のマスク体として機能し、インク導入孔15に連続して正確にインク通口16が形成される。
【0024】
以上のようにしてインク通口16が穿孔されたベース5は、水洗し、乾燥した後、再びロール状に巻き取られて、インクジェットヘッドの組み立て工程へと送給される。組み立て工程においては、ベース5を所定形状に打ち抜いてノズルプレートを完成し、これをインクジェットヘッドに接着固定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノズルプレートの形成過程を説明する断面図である。
【図2】ノズルプレートの形成工程を概念的に示す工程説明図である。
【図3】別の穿孔工程を説明する断面図である。
【図4】ノズル口の断面図である。
【符号の説明】
1 第1工程
2 第2工程
3 第3工程
4 第4工程
5 ベース
6 導電層
8 フォトレジスト層
8a レジストパターン
14 電鋳層
15 インク導入孔
16 インク通口
N ノズル口
Claims (3)
- プラスチックフィルムからなるベース(5)と、ベース(5)の片面に積層される電鋳層(14)と、両者(5・14)の厚み方向に貫通形成されたノズル口(N)とを備えており、
ノズル口(N)が、電鋳層(14)に形成されたベルマウス形のインク導入孔(15)と、インク導入孔(15)に連続してベース(5)に穿孔された直線孔状のインク通口(16)とで形成してあり、
インク通口(16)との境界部に係るインク導入孔(15)の開口周縁に導電層(6)とフォトレジスト層(8)とを備え、これらインク導入孔(15)とインク通口(16)とが導電層(6)およびフォトレジスト層(8)を含んで滑らかに連続していることを特徴とするインクジェットヘッド用ノズルプレート。 - プラスチックフィルムからなるベース(5)と、ベース(5)の片面に積層される電鋳層(14)と、両者(5・14)の厚み方向に貫通形成されたノズル口(N)とを備えており、
ノズル口(N)が、電鋳層(14)に形成されたベルマウス形のインク導入孔(15)と、インク導入孔(15)に連続してベース(5)に穿孔された直線孔状のインク通口(16)とで形成してあり、
インク通口(16)との境界部に係るインク導入孔(15)の開口周縁に導電層(6)とフォトレジスト層(8)とを備え、これらインク導入孔(15)とインク通口(16)とが導電層(6)およびフォトレジスト層(8)を含んで滑らかに連続しているノズルプレートの製造方法であって、
ベース(5)の片面に導電層(6)を形成する第1工程(1)と、
導電層(6)の外面に、形成すべきノズル口(N)位置と対応して、ノズル口(N)径よりも大きな形状のレジストパターン(8a)を形成する第2工程(2)と、
電鋳工程により、レジストパターン(8a)を除くベース(5)上の導電層(6)から電着金属を析出・成長させるとともに、電着金属をレジストパターン(8a)の厚みを越えて成長させることで、レジストパターンに対応してベルマウス形のインク導入孔(15)を備えた電鋳層(14)を形成する第3工程(3)と、
インク導入孔(15)に臨むベース部分に、インク導入孔(15)に連続する直線孔状のインク通口(16)を穿孔する第4工程(4)とを含み、
第4工程(4)におけるインク通口(16)が、電鋳層(14)側から電鋳層(14)をマスクとして、インク導入孔(15)を介してベース(5)にレーザービームを照射して穿孔形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド用ノズルプレートの製造方法。 - 第1工程(1)における導電層(6)が、銅、ニッケル、クロム、鉄等の導電性金属を素材にして、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、メッキ等の薄膜形成法によって形成されており、
第2工程(2)におけるレジストパターン(8a)が、ベース(5)の導電層(6)の外面全面にフォトレジスト層(8)を形成する工程(2a)と、フォトレジスト層(8)にパターンフィルム(9)を介して所定のレジストパターン(8a)を露光し、硬化させる露光工程(2b)と、フォトレジスト層(8)の未露光部を除去する現像工程(2c)とを経て形成してある請求項2記載のインクジェットヘッド用ノズルプレートの製造方法。
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