JP4427814B2 - かつら製造用ベースサポータ - Google Patents

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Description

本願発明はかつら製造の機械化に関し、とくにかつら製造用ベースサポータに関する。
従来、かつらの製造は立体形状に成形された厚手の母材に植毛材を2つ折りにして一つ一つ人手により縫い付けており、2本(2つ折りすると1本が2本になる)又は数本ずつ束になった植毛材を植えつけていた。
しかし、このような手植え作業では例えば2万本を2〜3週間位かかって植付けるのがせいぜいであり、作業効率が極端に悪いという欠点があった。またコスト高を嫌い人件費の安い海外で生産すると、不良品が多く発生し歩留まりが悪いという欠点があった。
そこで、機械化の提案がされたこともあったが、未だ成功するに至っていない。
これは植毛材を植え付けられるベースが極薄からなるため、植毛材を植え付けるとき、植付け手段が空針の状態で他面から一面に突出後、植毛材をくわえた状態で突出時に出来た裂け目を正確に通らないとベースの裂け目が拡大するからである。しかしながら、裂け目は極細の針が突き破ってできる微細な線状の破れであるところ、針が下降の際この裂け目を正確に通るのは至難のことである。
本願発明は上記欠点を解消することを目的とする。即ち、植毛材をベースへ植え付ける際裂け目を正確に通過し、植毛材を確実に植え付けることを目的とする。他の目的は、これにより、かつら製造の機械化を可能とし、かつらを迅速に製造することができ、かつ不良品の発生を防止し効率的に製造することである。
上記目的達成のため、本願発明によるかつら製造用ベースサポータは、極薄シートからなるベースを貫通してベースの他面から一面に進退する植付け手段によりベースの一面に供給される植毛材をベースに植え付ける装置において、植付け手段の進行方向に沿って進退自在に設けられ、植付け手段の退行直後に進行して植付け手段の進行により生じたベースの裂け目の端部に他面側から当接部を当接し上記裂け目を開状態とすることを特徴とする。
また、上記当接部が上記植付け手段の係止部側に設けられることを特徴とする。
また、上記ベースサポータの当接部が内側に傾斜することを特徴とする。
また、上記ベースの上方にベース押さえを設け、上記ベースの下方に上記ベースサポータを設け、上記ベースサポータの進行前に上記ベース押さえにより伸長状態にあるベースの張設を瞬間的に固定することを特徴とする。
また、上記植毛材は上記ベースの上面に供給されることを特徴とする。
また、上記植毛材は上記ベースの下面に供給されることを特徴とする。
また、上記ベースの供給手段、上記植毛材の供給手段、上記植付け手段及び上記ベースサポータの作動をコンピュータからなる制御手段により行うことを特徴とする。
植付け手段が空針の状態でベースを突き破ると、ベースに裂け目が出来る。植付け手段は植毛材を係止した状態で進行時に生じた裂け目を通って一面側から他面側に退行し、植毛材をベースに植え付ける。植付け手段の退行時において、裂け目の端部は植付け手段の退行直後に進行するベースサポータの当接部に他面側より当接されるので、裂け目は開状態となっている。
よって、植付け手段がベースとくにその裂け目の端部に干渉することなく正確に通過する。これにより、裂け目が植付け手段の退行により拡大せず、植毛材のベースへの植え付けが確実に可能となる。これにより、かつら製造の機械化が可能となり、かつらを迅速に製造することができ、かつ不良品の発生を防止し効率的に製造することができる。
次に、実施の形態を示す図面に基づき本願発明によるかつら製造用ベースサポータをさらに詳しく説明する。なお、便宜上同一の機能を奏する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図1は本願発明によるかつらの自動植毛を工程に沿って模式的にあらわした概念図である。ベース供給部1はベース11をテンション・位置決め部2に水平状態で供給する。ベース11は例えばポリウレタンシートからなる収縮性のある無色透明の平面状シートであり、例えば0.03mmと極薄に形成され、ベースローラ13に巻着されている。該ベースローラ13は、図2に示すように、モータ15により駆動され、巻着されたベース11を移動テーブル21上に供給する。17はベースローラ押さえである。
図3はテンション・位置決め部2を示す。テンション・位置決め部2は、二次元上を直交方向、即ち、X軸及びY軸方向に移動自在の移動テーブル21を備える。該移動テーブル21のX軸/Y軸方向への移動は、X軸駆動モータ(図示せず)又はY軸駆動モータ(図示せず)により、所定の移動ピッチ例えば1mm程度で、予め設定された順序にしたがって行なう。これによりベース11を伸長状態にした上でその位置決めをする。即ち、上記移動テーブル21には4隅にテンショナー23を設けてあり、これにより、供給されたベース11にテンションをかける。該テンショナー23はベース11を上下方向から押圧して挟持するテンションニップローラ24、25と、該ローラ24、25を駆動する正逆転自在のテンションモータ26(26a、26b、26c、26d)からなる。27はテンション・位置決め部2の供給側に設けられる上下一対のベースインローラであり、図13に示すモータ27aにより一方向にのみ回転し、ベース11を移動テーブル21上に供給する。28はテンション・位置決め部2の排出側に設けられる上下一対のベースアウトローラであり、図13に示すモータ28aにより正転逆転可能に回転する。29はテンション・位置決め部2の供給側であって、上記ベースインローラ27の手前に設けられるベースたるみセンサであり、供給されるベース11のたるみの有無を検知する。
人工毛供給部3はベース11の上面側に植毛材としての人工毛30を供給するもので、該人工毛30を巻着したボビン31A、31B、31C、31D(以下総称するときは「ボビン31」という)を備える。各ボビン31は夫々異なった色の糸(人工毛30)を巻着しており、各々有する繰出し用モータ(図示省略)により、人工毛30を所定の長さに繰り出す。繰り出された糸は図2に示す真空発生器32a、32b、32c、32d(以下、総称するときは「真空発生器32」という)及び単一の真空発生器33を作動させることにより送られる。また各ボビン31は夫々移送経路を形成する配管35a、35b、35c、35dに接続され、人工毛30はこれらの配管35a、35b、35c、35d及び配管35の中を通って植毛部4まで達するようになっている。この各移送経路の途中には、カッタモータ(図示省略)により作動する移動自在のカッタ34を設け、各人工毛30が上記繰出し用モータにより所定長に繰り出された後切断される。配管35及び配管35a、35b、35c、35dの間にはカッタ34の通過する隙間が形成してある。人工毛30は例えば人工毛用として特殊処理を施されたポリエステル繊維、アクリル繊維等の化学繊維からなる。各人工毛30は配管35中を貫通して移送される。
図4乃至図7は植毛部4を示す。該植毛部4は、ベース11の下方に設ける植付け手段41と、ベース11の上方であって該植付け手段41の直上に設けるヘッド部42とからなる。上記植付け手段41は、図6及び図7に示すように、一対の針41aと、該針41aが装着される上下動自在の針シャフト41eとからなる。該針41aは図7(C)に最も良く示すように、該針シャフト41eの頂上部に一定の間隙例えば針芯間を1mmをあけて2本装着される。上記針41aは、図8に示すように、長さ方向に極細であって、先端部41bが三角錘状に形成される。先端部41bの周面には刃41cを設け、直下に人工毛30をくわえるように係止する切欠からなる係止部41dを設ける。
上記針シャフト41eは、図7に示すようにモータ49a(図1に示す)により上下動するホルダ41f内に収容され、さらにシリンダ41mにより上下方向に移動する。上記針シャフト41eの対向側には、シリンダ41gにより上下動する支持部材41hを設ける。該支持部材41hの上端部にはベースサポータ41iを設ける。該ベースサポータ41iの当接部41jは内側に傾斜している。該ベースサポータ41iは針41aが上昇から下降に転じたとき上昇し、針41aの挿通に伴いベース11に生じた裂け目11aを下方からめくって裂け目11aを開とする(図15参照)。これにより、針41aが下降するときベース11に引掛かからないようにベース11を支持するとともに、裂け目11aの破れが拡大し連続するのを防止する。これは、人工毛30をくわえた針41aがベース11に再挿入される際、ベース11に引掛り裂け目11aが拡大し連続すると、人工毛30を植え付けることができないからである。
上記ヘッド部42は、図4及び図5に示すように支柱43を有しており、該支柱43の下端部にキャッチャ44を設け、モータ42aによりベース11の面上を振り子の如く円弧状に回動する。42bは上部円盤43aを回動させるモータである。これにより上記キャッチャ44を含むヘッド部42は支柱43の軸を中心に回動する。42cはヘッド部42の取付フレームである。48aは上記ヘッド部42の首振り回転角度を検知するエンコーダからなる回転角度センサである。48bは上記ヘッド部42の軸方向の回転角度を検知するエンコーダからなる回転角度センサである。49a(図1に示す)は上記針シャフト41e及び針41aを上下動するモータである。49b(図1に示す)はモータ42bと同期して下部円盤41kを回動させるモータである。これにより針シャフト41eは軸を中心にして針41aとともに回動する。図4において、上記人工毛30はベース11に対し矢示の方向(X軸方向)に移送されてくる。
上記キャッチャ44は、図8に最も良く示すように、内側に傾斜するとともに先端部にて交差する直線状に傾斜した一対の傾斜部材44a及び上部材44bからなり、逆三角形状の枠体44A、44Bとして形成される。上記キャッチャ44は配管35の先端部に設けた人工毛供給ノズル37から離脱した人工毛30を保持する。即ち、上記枠体44A、44Bに囲まれた部分には空間が形成され、その空間部44dに人工毛30が挿入される。上記枠体44A、44Bは、針41aが進入するに十分な間隔をあけて1対設ける。上記枠体44A、44Bはボス部45に固着支持される。該ボス部45は方形をなし、4個の外側部に上下動自在の支持部材45aを設ける。45bは該支持部材45aの先端部に設けた半球状のベース押さえである。該ベース押さえ45bはベース11に当接し、伸長状態にあるベース11の張設を瞬間的に固定する。45cは該支持部材45aを上下動せしめるシリンダである。46は上記人工毛30と上記ベース11の間に設ける進退自在の発熱体であり、ベース11に対し平行に移動する。該発熱体46は線状に形成され、熱風を出す孔(図示省略)を適宜数設ける。46bは該発熱体46を進退せしめるシリンダである。46cは熱風を出すヒーターである。47は上記キャッチャ44の先端部44cに向けて進退自在とした補修液供給部である。該補修液供給部47はシリンダ47aにより補修パイプ47bが進退し、ベース11上に補修液を供給する。
図9は植毛部4内の流毛部5を示す。即ち、植え付けられた人工毛30の直下に時計回りに回転するチェーンコンベヤ51を設け、該コンベヤ51に複数本の掻き寄せバー52を取り付けてある。保持バー53は植え付けられた人工毛30より適当な距離離間させて配設する。上記コンベヤ51は一定時間毎に回転し、植え付けられた人工毛30を上記掻き寄せバー52により右方に掻き寄せ、保持バー53により保持する。これにより次回植毛の際植え付け面に邪魔物がない状態で植え付けできる。
図10は電磁弁(3位置クローズドセンターダブルソレノイド)39aであり、エアコンプレッサ39に連動して作動し、上記真空発生器32及び真空発生器33の作動に用いる。
次に図11乃至図15を参照して本願発明を用いたかつら製造用ベースサポータの動作をみてみる。まず、ベースインローラ27からテンションニップローラ24、25までの間にたるみT1を設け(図11A)、次いでベースアウトローラ28を回転させてベース11を送給する(図11B)。このときまではテンションニップローラ24、25は開となっている。次いでテンションニップローラ24、25を閉とし、これにより送給されたベース11を挟持した上でベースインローラ27からテンションニップローラ24、25までの間に再度たるみT1を設ける(図11C)。次いでベースアウトローラ28を逆転させテンションニップローラ24、25からベースアウトローラ28までの間にたるみT2を設ける(図11D)。これにより移動テーブル21が移動できるだけのたるみT1、2を形成する。なお、図11中ベースたるみセンサ29の斜線部分は検知範囲を示す。またベース11は左方から右方に送給される。
このようにして送給されたベース11はテンションニップローラ24、25により上下からニップされて引張られ、移動テーブル21上において伸長状態にされる(図3参照)。次いで植毛のピッチ、人工毛30の配色等所定のデータが図示しないコンピュータからなる制御手段に読み込まれ、該データにしたがって植え付け工程が開始される。なお、人工毛30の配色は、例えばボビン31Aが50%、ボビン31Bが30%、ボビン31Cが15%、ボビン31Dが5%のように予め設計されている。
植え付け工程に先立って人工毛30はベース11の上方に供給されている。即ち、人工毛30の供給は、上記制御手段の指令により真空発生器32、33を作動せしめ糸を真空吸引することにより行なう。具体的には、A色の人工毛30を選定する場合は、真空発生器32中の電磁弁39a(図10に示す)の<1>のAポート及び<2>のAポートをオンとし、31Aのモータをオンとする。B色の人工毛30を選定する場合は、上記電磁弁39aの<1>のBポート及び<2>のBポートをオンとし、31Bのモータをオンとする。C色の人工毛30を選定する場合は、上記電磁弁39aの<3>のAポート及び<4>のAポートをオンとし、31Cのモータをオンとする。D色の人工毛30を選定する場合は、上記電磁弁39aの<3>のBポート及び<4>のBポートをオンとし、31Dのモータをオンとする。そして人工毛30が一定長の長さに達したことを例えば光電管かならなる糸検知センサ(図示省略)が検知したならばカッタ34が作動して人工毛30を一定長に切断し、このフリーな状態で人工毛30はベース11の上方に供給される。
次いで人工毛30の植え付けが行なわれる。まず、送給されたベース11が移動テーブル21上にて伸長状態にされ、人工毛30の供給をまつ。移動テーブル21が所定位置にセットされる。次いで、キャッチャ44中に人工毛30が供給される。次いでシリンダ45cの作動により、図5に1点鎖点で示すように、キャッチャ44の支持部材45aが下降する。次いでカッタ(図示省略)により人工毛30が所定の長さに切断される。このようにして供給された人工毛30は、キャッチャ44により水平に保持された状態となっている。次いで、ヘッド部42がモータ42bにより軸を中心にして回動する。同時に針41aがモータ49bによりモータ42bと同期して軸を中心にしてヘッド部42と同方向に回動する。
次いで、図14に示すように、ヘッド部42が反時計回り(−R方向)に逃げ回動する。次いで針41aが上昇する。この針41aの上昇完了後に発熱体46がキャッチャ44とベース11の間に進入する。上記した針41aの上昇がピークHになると、モータ42aによりヘッド部42が円弧を描くように時計回り(+R方向、つまり反針41a方向)に振り子回動し、キャッチャ44に保持された人工毛30を切欠部41dに引掛ける。この振り子回動の途中Sポイント(図14に示す)においてベースサポーター41iが上昇開始する。次いで、ヘッド部42の振り子回動が設定された終点であるTポイントまでくると、針41aが下降開始する。なお、ヘッド部42の振り子回動の終点は回動始点Oから機械的なエンドあるUポイントまでの範囲で任意に設定できる。
このTポイントでは、図15に示すように、ベースサポータ41iがベース11を下方からめくり、裂け目11aを開としている。これにより、針41aの下降時にベース11が針41aにまとわり付かないので、裂け目11aが拡大し連続するのが防止される。
この点を詳しく言うと、裂け目11aは極細の針41aが突き破ってできる微細な線状の破れであるところ、針41aは下降の際この裂け目11aを正確に通らなければならない。ところが、ベース11は超薄手のベースからなるため、針41aの下降につれて針41aにまとわり付こうとする。ベース11が針41aに付着すると針41aの下降につれて裂け目11aが拡大し、最終的に連続孔となってしまうと人工毛30の植え付けが不能となるのである。ベースサポーター41iによる裂け目11aの支持はかかる不都合を防止する。
下降中針41aは切欠部41dに引掛けた人工毛30をくわえる状態となる(図8(A)(B))。このようにして針41aに掛止保持された人工毛30はキャッチャ44の間隙より抜け出る(図8(C))。次いで、針41aの先端がLポイント(図14に示す)にくると発熱体46が退行する。人工毛30は針41aに保持された状態でベース11を通る。針41aの下降により曲げくせをつけられた人工毛30の中間部(曲げ底部)30aがベース11の裏面に残る。これにより、人工毛30がベース11上に静かに着地する。人工毛30の植付け完了後、図8(D)に示すようにベース11の伸長状態を解除すると裂け目11aは閉となる。なお、ホルダ41fの下端部がボトム位置にきたことをセンサ(図示省略)が感知すると、ヘッド部42の振り子回動及び軸回動がいずれも原点復帰する。
ここで、ベース11の伸長状態と植え付けられた人工毛30の固定の関係を述べる。接着剤の付与はベース11の伸長状態において針41aを介して行なう。即ち、上昇中の針41aに人工毛30固定用の接着剤を与えておき、この針41aが人工毛30を係止しベース11に植え付ける一連の動作の中で針41aに付与された接着剤が人工毛30に転移する。
次いで、補修液供給部47のシリンダ47aが作動し、補修パイプ47bが下降する。補修パイプ47bより補修液が滴下され、針41aの上下動によりベース11に生じた裂け目11aを補修する。次いで、補修パイプ47bが退行し、支持部材45aが上昇する。また針41aに油が塗布される。植毛は上記動作を繰り返すことによりなされる。
一方予め決められた時間毎にコンベヤ51が回転し、植え付けられた人工毛30を保持バー53により右方に寄せる(図9(B))。これにより次回植毛の際植え付けた下面に邪魔物がない状態で植え付けできる。かかるベース11への人工毛30の植え付けは、移動テーブル21を所定の移動ピッチ例えば1mm程度、予め設定された順序で、人工毛30の送給方向(X軸)に直交するY軸方向(図12に示す)に移動した後又はX軸方向に移動した後行なわれる。これにより、人工毛30は所望の植え付けピッチPでベース11に植え付けられる。植え付けピッチP、即ち人工毛30間の間隔は、設定された移動テーブル21の移動ピッチにより決まる。この植え付けピッチPは、移動テーブル21の方向転換等により、X軸方向、Y軸方向に必ずしも一定とならないことがある。しかし、このことが却って自然状態に近い状態になって好ましい。
かくして植え付け工程が終了すると、ベース11の伸長状態が解除され、ベースアウトローラ28が作動して完成したベース11aの排出処理が行なわれる(図13A)。次いで上記したベースイン工程が開始され、新たにベース11となる面11bを供給する(図13B)。植付け工程を経たベース11は中間部(曲げ底部)30aを接着剤で固着し、また人体に接着するための粘着面を形成するといった後処理を施こし製品となる。
上記した各部の制御は図示しないコンピュータからなる制御手段により行なわれる。
ここで本願発明による使い捨てかつらの製造工程の概略を述べると次の通りである。ベース11を構成する素材は収縮特性を有しており、供給されたベース11を伸長状態にする(第1工程)。次いで人工毛30に曲げくせを付け、曲げ底部30aを形成する(第2工程)。次に図18(A)に示すように、曲げ底部30aをベース11の裏面に着床させるとともに、自由端部30bを表面に引き出す(第3工程)。予め定められた植え付けが終了すると(図12に示す)、図18(B)に示すようにベース11の伸長状態において、接着剤を上記曲げ底部30aに付与して接着層111を形成し曲げ底部30aをベース11に固設する(第4工程)。次いで、図17(C)に示すように、粘着剤を接着層111の上からベース11の裏面全面に転写し、人体に付着するための粘着層112を形成する。該粘着層112には剥離紙113が冠着されている(第5工程)。
上記植え付け工程をさらに詳しく説明する。一対の針41aは上昇時空針の状態でベース11を突き破る。このときベース11に裂け目11aが出来る。上記針41aは下降時に人工毛30を切欠部41dに引掛け、いわば人工毛30をくわえた状態で下降する。そしてベース11の裂け目11aを通る際、ベースサポータ41iが裂け目11aの端部11bを図15に示すように下方からめくりかつ支持しているので、裂け目11aは開状態となっており、針41aがベース11に付かずに通ることができるのである。裂け目11aが開いていないと、針41aが通る際裂け目11aの端部が針41aにまとわり付き、針41aの下降につれて裂け目11aが拡大し、最終的に連続孔となってしまうので、人工毛30をベース11に植え付けることができないのである。
人工毛30は図8(C)に示すように針41aの下降により両端が枠体44A、44Bの間隙より抜け出る。この抜け出た人工毛30は針41aに保持された状態でベース11を挿通し、曲げくせをつけられた中間部(曲げ底部)30aがベース11の裏面に残る。よって、ベース11上への人工毛30の着地を静かに行なうことができる。この着地が静かに行なわれないとベース11が裂傷し植毛することができない。
人工毛30がベース11に貫通される際、発熱体46がキャッチャ44とベース11の間に介在するから、人工毛30がベース11に挿入されるときの負荷を緩和する。即ち、人工毛30はまず発熱体46に当たり、次いで発熱体46の退行後針41aの下降に伴ないベース11に着地する。よって、ベース11にかかる負荷は直接的でなく、二段に分けられるため緩和される。ベース11は、超薄手のものからなるため、このように負荷を緩和しないと裂傷し植毛することができない。
また、人工毛30が発熱体46に当接しているとき、発熱体46からの熱により人工毛30に曲げくせを付ける。この曲げくせは人工毛30がベース11に植え付けられた後裏面に残り、植付けの根本となる。よって植付けが確実となる。
また、キャッチャ44は内側に傾斜するとともに先端部が交差する傾斜部材44a、44bからなるため、キャッチャ44内に供給された人工毛30が傾斜面に沿って確実に先端部44cまで下降する。よって、人工毛30の保持及び植付けのポジショニングが確実となる。本願発明においては、超薄手のベース11に極細の針41aにより人工毛30を植え付けるため、ポジショニングの確実性は高精度の植え付け制御の前提になる。
人工毛30のベース11貫通に先立ち、ベースサポータ41iが上昇し、針41aの挿通に伴ないベース11に生じた裂け目11aを下方からめくって裂け目11aを開状態としておき、針41aが下降するときベース11に引掛かからないようにベース11を支持する。これによりベース11に生じた裂け目11aの拡大・連続を防止し、ベース11に人工毛30を植え付けることを可能とすることができる。
前記したように接着剤の付与がベース11の伸長状態において行なわれることから次の効果がある。まず、ベース11が伸長状態だから、針41aから転移する接着剤が毛細管現象によって、裂け目11aと人工毛30との間のギャップから侵入し、植え付けられた人工毛30の根元の部分までよく浸透する。よってピッチ幅に関係なく、とくにピッチ幅が狭い場合でも接着剤が浸透する。また、ベース11の伸長状態を解除すると、ベースの収縮により、接着剤の塗布面積が小となる。接着剤には収縮性がなく固化するが、接着剤の塗布面積が小となるので、ベースシートの収縮性が阻害され難い。ベース11は極薄のシートからなるため、収縮することにより単位面積当たりの接着剤の量が増加する。よって植え付けられた人工毛30の接着力が増大する。
したがって、かつらの自動機械製造において、人工毛の植付けピッチを例えば自然状態における人毛の間隔程度の高精度で制御することが可能となり、機械製造のかつらの不良率を低下せしめることができる。
本願発明は上記した実施の形態に制限されるものではない。例えば、ベースサポータ41iの形状は任意であり、例えば図16に示すように筒状とし、支持部材41hの上端を指状に延長して形成してもよい。
また、ベースサポータ41iは針41aの係止部側に設けられていればよく、図16に示すように他の部位にも設けて4個としてもよい。
また、図16に示すように先端部が傾斜していなくてもよい。
また本願発明にかかる発熱体は人工毛30をベース11の下面に供給する場合にも適用することができる。また人工毛30の供給手段の個数は任意である。また植毛材の素材は問わない。例えば人造繊維、天然繊維、動物性素材等であってもよい。またベース11を伸長状態にするに当たり、たるみT1、T2を設けてすることは必ずしも必要でない。また植え付け手段を構成する針の装着本数は複数であればよく、例えば3本とすることもできる。
本願発明によるかつら製造用ベースサポータは、使い捨てかつらの製造に活用することができる。
本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機の実施の形態を示し、工程の流れを模式的にあらわした概念図である。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機のベース供給部の一例を示す概略正面図である。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機のテンション・位置決め部の一例を示す図で、(A)は概略平面図、(B)は概略正面図、(C)は要部概略平面図である。 (A)は本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機のヘッド部を示し、その一の実施例の正面図、(B)は同左側面図を示す。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機のヘッド部を示し、その一の実施例の背面図を示す。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機のホルダを示し、その一の実施の形態の正面図である。 (A)は図6のVII部の拡大図、(B)はその右側面図、(C)は(B)の平面図である。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機による人工毛の植え付け工程を示す図で、(A)は針に人工毛を掛止したとき、(B)は(A)の右側面図、(C)は針の下降途中の段階、(D)は針の下降が終了したときを各示す。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機の流毛部の一例を示す概略側面図で、(A)は人工毛が植え付けられた直後の状態を、(B)は人工毛がベース側に寄せられた状態を示す。 本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機に用いられる電磁弁の一例を示し、(A)はその概略斜視図、(B)は回路図である。 ベースのテンションのかけ方を説明する図(概略側面図)である。 ベースに人工毛を植え付けた状態を示す図である。 植毛工程に続く工程を説明する図(概略平面図)である。 本願発明によるかつら製造用ベースサポータの実施の形態を示すとともにその作用を説明する図である。 図14の要部を拡大するとともにその作用を説明する図である。 本願発明によるかつら製造用ベースサポータの他の実施の形態を示し、(A)はその正面図、(B)はその右側面図、(C)はその平面図である。 (A)本願発明を用いたかつら製造用自動植毛機により製造されるかつらの一部切欠斜視図、(B)は(A)のB部縦断面図、(C)は(B)のC部拡大図である。 本願発明による製造方法の説明に用いた図である。
符号の説明
1 ベース供給部
11 ベース
11a 裂け目
11b 裂け目端部
13 ベースローラ
15 モータ
17 ベースローラ押さえ
2 テンション・位置決め部
21 移動テーブル
23 テンショナー
24 テンションニップローラ
25 テンションニップローラ
26 テンションモータ
27 ベースインローラ
27a ベースインローラモータ
28 ベースアウトローラ
28a ベースアウトローラモータ
29 ベースたるみセンサ
3 人工毛供給部
30 人工毛
30a 曲げ底部
31 ボビン
31A ボビン
31B ボビン
31C ボビン
31D ボビン
32 真空発生器
33 真空発生器
34 カッタ
35 配管
37 人工毛供給ノズル
39 エアコンプレッサ
39a 電磁弁
4 植毛部
41 植付け手段
41a 針
41b 先端部
41c 刃
41d 切欠部
41e 針シャフト
41f ホルダ
41g シリンダ
41h 支持部材
41i ベースサポータ
41j 当接部
41k 下部円盤
41m シリンダ
42 ヘッド部
42a モータ
42b モータ
42c フレーム
43 支柱
43a 上部円盤
44 キャッチャ
44A 枠体
44B 枠体
44a 傾斜部材
44b 上部材
44c 先端部
44d 空間部
45 ボス部
45a 支持部材
45b ベース押さえ
45c シリンダ
46 発熱体
46b シリンダ
46c ヒータ
47 補修液供給部
47a シリンダ
47b 補修パイプ
48a 回転角度センサ
48b 回転角度センサ
49a モータ
49b モータ
5 流毛部
51 コンベヤ
52 掻き寄せバー
53 保持バー
1 たるみ
2 たるみ
W 針巾

Claims (7)

  1. 極薄シートからなるベースを貫通してベースの他面から一面に進退する植付け手段によりベースの一面に供給される植毛材をベースに植え付ける装置において、植付け手段の進行方向に沿って進退自在に設けられ、植付け手段の退行直後に進行して植付け手段の進行により生じたベースの裂け目の端部に他面側から当接部を当接し上記裂け目を開状態とすることを特徴とするかつら製造用ベースサポータ。
  2. 上記当接部が上記植付け手段の係止部側に設けられることを特徴とする請求項1記載のかつら製造用ベースサポータ。
  3. 上記ベースサポータの当接部が内側に傾斜することを特徴とする請求項1記載のかつら製造用ベースサポータ。
  4. 上記ベースの上方にベース押さえを設け、上記ベースの下方に上記ベースサポータを設け、上記ベースサポータの進行前に上記ベース押さえにより伸長状態にあるベースの張設を瞬間的に固定することを特徴とする請求項1記載のかつら製造用ベースサポータ。
  5. 上記植毛材は上記ベースの上面に供給されることを特徴とする請求項1記載のかつら製造用ベースサポータ。
  6. 上記植毛材は上記ベースの下面に供給されることを特徴とする請求項1記載のかつら製造用ベースサポータ。
  7. 上記ベースの供給手段、上記植毛材の供給手段、上記植付け手段及び上記ベースサポータの作動をコンピュータからなる制御手段により行うことを特徴とする請求項1記載のかつら製造用ベースサポータ。
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