JP4427690B2 - 雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法、擁壁上部または基礎ブロックを構成するプレキャストコンクリートブロック、並びに雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法に使用する支柱の仮止め部材 - Google Patents

雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法、擁壁上部または基礎ブロックを構成するプレキャストコンクリートブロック、並びに雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法に使用する支柱の仮止め部材 Download PDF

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Description

本発明は、防護柵や防音壁を構築する際の支柱の立設固定作業に必要とされる手間と時間と費用とを大幅に削減することができる雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法、擁壁上部または基礎ブロックを構成するプレキャストコンクリートブロック、並びに雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法に使用する支柱の仮止め部材に関する。
高所からの落石や雪崩は大きな人身事故や施設の破壊を引き起こす危険性がある。このため、その対策として、斜面下の道路や建物の山側に防護柵を設けることで、落石や雪崩による被害を最小限に抑える努力がなされていた。
防護柵1は、図7〜図10に示すように、基礎地盤2上に構築される支柱取付孔3aを有する擁壁3と、当該擁壁3に所定間隔で立設固定される支柱4と、各支柱5間に掛け渡されるケーブルや網体、或いは板材などの防護部材5とから構成されており、前記基礎地盤2上に擁壁3を構築し、この擁壁3に所定間隔で支柱4を立設固定し、各支柱4間に防護部材5を取付けることで該防護柵1が構築されていた。
特に防護柵の構築工事における支柱4の立設固定作業は、例えば図8〜図10に示すように、擁壁3内に支柱4を立設固定する場所毎に支柱4を仮止めするための鉄筋からなる仮止め枠6を組み付け、その上で支柱4を支柱取付孔3aから擁壁3内に挿入し、支柱4の挿入部分に仮止め枠6とともに組み付けたアンカー部材7を取り付けて仮止めし、その後擁壁3内に支柱取付孔3aを通してコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材を詰め込んで前記支柱4を固定するといった手順で行われており、非常に多くの手間と時間と費用とを必要としていた。
従来、防護柵の構築工事における支柱の立設固定作業に必要とされる手間と時間と費用とを削減するため、例えば図11に示す工法が提案されている(特許文献1参照)。この工法は、支柱4を地面側に固定した複数のアンカーボルト8を介して立設固定するものであり、支柱4下端に前記アンカーボルト8に対応するボルト孔9aを有する取付プレート9を取り付けておき、地面(擁壁)側にアンカーボルト8の下端を固定した後、このアンカーボルト8の上端を支柱4下端の取付プレート9のボルト孔9aに通し、ボルト締めして固定するというものである。
しかし上記工法の場合、支柱4は、該支柱4下端に設けた取付プレート9が地面(擁壁)側から突出する複数のアンカーボルト8のみで固定されているため、落石や雪崩の大きな衝撃が加わったとき、その衝撃に十分に対抗できない恐れがあった。
特開2000−234339号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、防護柵や防音壁を構築する際の支柱の立設固定作業に必要とされる手間と時間と費用とを大幅に削減することができる雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法、擁壁上部または基礎ブロックを構成するプレキャストコンクリートブロック、並びに雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法に使用する支柱の仮止め部材を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1〜記載の発明は、擁壁上部または基礎ブロック上面に支柱を立設固定して雪崩・落石の防護柵または防音壁を構築する方法において、
前記支柱を立設固定するのに先立って、前記擁壁上部または基礎ブロック上面に跨る仮止め部材を用いて前記支柱を両側面から挟圧して仮止めすることを特徴とする雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法をその要旨とした。
(削除)
請求項8〜14に記載の発明は、擁壁上部または基礎ブロック上面に支柱を立設固定して雪崩・落石の防護柵または防音壁を構築する際に前記支柱を前記擁壁上部または基礎ブロック上面に仮止めする仮止め部材であって、
前記擁壁上部または基礎ブロック上面に跨って前記支柱を両側面から挟圧して仮止めすることを特徴とする支柱の仮止め部材をその要旨とした。
本発明は、防護柵または防音壁の構築工事における支柱の立設固定作業において、前記支柱を立設固定するのに先立って、擁壁上部または基礎ブロック上面に跨る仮止め部材を用いて前記支柱を両側面から挟圧して仮止めするようにしたので、支柱を立設固定する場所毎に、擁壁上部または基礎ブロック内に支柱を仮止めするための鉄筋からなる仮止め枠を組み付ける必要がなく、支柱の立設固定作業における手間と時間と費用とを大幅に削減することができる。
またこの本発明によれば、支柱の立設固定作業において、仮止め部材を擁壁上部または基礎ブロックの長さ方向にスライドさせることで、前記仮止め部材によって仮止めされた支柱を所定位置に移動させることができるため、施工現場によって支柱の立設固定する位置の変更または微調整の必要が生じた場合でも、何らの準備をすることなくこれに即応することができる。
以下、本発明の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法、擁壁上部または基礎ブロックを構成するプレキャストコンクリートブロック、並びに雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法に使用する支柱の仮止め部材を図面に示した一実施の形態に従って詳しく説明する。まず、本発明の雪崩・落石の防護柵(以下、単に防護柵という)の構築方法について説明する。尚、本発明の擁壁上部または基礎ブロックを構成するプレキャストコンクリートブロック、並びに雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法に使用する支柱の仮止め部材については、本発明の防護柵の構築方法並びに防音壁の構築方法の説明の中で説明する。
図1に示す防護柵11は、基礎地盤12を施工し、この基礎地盤12上に擁壁13を構築し、次いで、擁壁13上面に所定間隔に支柱14を立設固定し、その後、各支柱14間に防護部材15を取付るという工程を経て構築される。尚、本発明の防護柵の構築方法に用いる支柱としては、従来より知られたH鋼、角パイプ鋼、或いは丸管など、特に限定されないが、図示の例ではH鋼を支柱として用いた。
図1〜図4に示す擁壁13は、山側と道側の境界部分に打設した底版コンクリートを基礎地盤12とし、この基礎地盤12上に断面台形状の多数のプレキャストコンクリートブロック101を擁壁13の長さ方向に配置すると共に、擁壁13の高さ方向に同じく断面台形状であって大きさの異なる多数のプレキャストコンクリートブロック102〜106を積み上げて構築される。構築された擁壁13は、山側が垂直面、道路側が斜面をなす略台形状に造られ、該擁壁13内部には前記多数のプレキャストコンクリートブロックによって空洞13bが形成されている。
また図2及び図3に示すように、擁壁13上部を構成するプレキャストコンクリートブロック106は、同じく略H状であって断面台形状をなし、このブロック106が擁壁13の長さ方向に多数配置されて、擁壁13上面に所定間隔に支柱取付孔13aが設けられている。そして、図1及び図4に示すように、この擁壁13上面に設けた支柱取付孔13aから支柱14を擁壁13内に挿入して立設させ、仮止めした後に、擁壁13内に形成された空洞13b内に支柱取付孔14を通してコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材18を詰め込むことで支柱14が立設固定される。
尚、図1〜図4に示す擁壁13は、多数のプレキャストコンクリートブロック101〜106を擁壁13の長さ方向及び高さ方向に積み上げて構築したものであるが、これに限らず現場で型枠を組立てて、型枠内にコンクリートを打設することで造成したものであってもよい。
次に、本発明の防護柵の構築方法における支柱の立設固定過程についてさらに詳しく説明する。本発明の防護柵の構築方法では、支柱を立設固定するのに先立って仮止め部材を用いて支柱を擁壁上部に仮止めしている。
ここで支柱の仮止めに用いる仮止め部材について説明する。図1及び図3〜図5に示すように、仮止め部材20は、擁壁13上部に跨って支柱14を両側面から挟圧して仮止めするものであり、図示の例では挟圧部21と支持部22とからなる。挟圧部21は、支柱14を両側面から挟圧して仮止めするものであり、その好ましい実施形態としては、支柱14側面に当接する一対の圧接板23と、前記各圧接板23に設けた貫通孔24に挿通されるネジ棒25と、前記ネジ棒に螺合するボルトとからなるものを挙げることができる。図示の挟圧部21の場合、一対の圧接板23によって支柱14を挟み込み、この状態で各圧接板23の貫通孔24に挿通されたネジ棒25にボルト26を螺合させてボルト締めすることで、支柱14を両側面から挟圧して仮止めすることができるようになっている。
また図示の例では、支柱14側面に当接する各圧接板23には支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入するピン27を設けている。このピン27を支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入することで、挟圧部21を構成する一対の圧接板23間で支柱14を両側面から挟圧して仮止めするのに先立って、支柱14の埋設位置が決まり、支柱14の正確な建て込み位置を決定することができる。また、ピン27を支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入することで、支柱14をピン27周りに回転可能とすることができるので、擁壁13上部が傾斜していても、これに拘わらず、支柱14が鉛直方向に立設するように角度調整をすることができる。
支持部22は、上記挟圧部21を支持するものであり、その好ましい形態としては、挟圧部21の両側方に設けられた脚部28と、前記脚部28下端に設置されて、擁壁13上部を構成するプレキャストコンクリートブロック106の上面及び両側面に当接する当接片29とからなる。
脚部28は、略くの字状をなす板からなり、前記挟圧部21を構成する各圧接板23の側方に溶接またはボルト締め等によって取り付けられている。尚、図示の例では、各圧接板23の側方に板状をなす2枚の脚部28を取り付けているが、その形状や数は任意であり、例えば鉄棒や鉄パイプを略くの字状に折り曲げて、これを各圧接板23の側方に取り付けて脚部28としても良い。
当接片29は、上面及び両側面の形状に沿って折り曲げ加工された板からなり、図示の例では、前記脚部28の内側面に当たる上端部29aとブロック106の上面に当接する部分29bとブロック106の側面に当接する下端部29cとからなる。そして、前記脚部28と当接片29とによって前記挟圧部21を支持しながら擁壁13上部に跨ってスライドするようになっている。
尚、挟圧部21の両側方に設けられた脚部28と当接片29とは、一体に設けるほかに、別体に設けて、脚部28が当接片29上をスライドできるようにすることもできる。この場合、仮止め部材20のスライド(図5中太矢印方向)と合わせて、脚部28が当接片29上をスライド(図5中細矢印方向)するため、支柱14の位置合わせがより一層正確かつ容易になる。
尚、図示の例では、当接片29の下端部29cにピン30が取り付けられており、このピン30が、擁壁上部を構成するプレキャストコンクリートブロック106の両側面に設けたガイド溝31に嵌り込んで係止し、仮止め部材20がスライドするときにこれをリードするように働くようになっている。また、当接片29の下端部29cのピン30が、擁壁上部を構成するプレキャストコンクリートブロック106の両側面に設けたガイド溝31に嵌り込んでこれを係止するので、支柱14を仮止めし、擁壁13内にコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材18を詰め込んで支柱14を立設固定するときに生じる振動や衝撃などによって支柱14が浮き上がるのを防止できるようになっている。
次に、このような仮止め部材を用いた支柱の仮止め作業、立設固定作業について説明する。まず、図1並びに図3〜図5に示すように、擁壁13上部の支柱14を立設固定する予定位置にクレーンなどで支柱14を吊り上げて、擁壁13上面に設けた支柱取付孔13aから擁壁13内に挿入する。次いで、仮止め部材20の挟圧部21を構成する一対の圧接板23によって支柱14を挟み込む。次いで、各圧接板23の貫通孔24に挿通されたネジ棒25にボルト26を螺合させ、軽くボルト締めする。
次いで、各圧接板23に設けたピン27を支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入し、支柱14の建て込み位置を決定すると共に、支柱14をピン27周りに回転させて、支柱14を鉛直方向に立設するように角度調整をする。次いで、各圧接板23の貫通孔24に挿通されたネジ棒25にボルト26を強く締め直して、支柱14を両側面から挟圧して仮止めする。
次いで、支柱14を吊り上げながら、図5中太矢印に示すように、擁壁13上部に跨る仮止め部材20をスライドさせる。このとき、支柱14を挟圧して仮止めする挟圧部21を支持する支持部22は、擁壁13上部の上面及び両側面に当接しながらスライドし、支柱14は、擁壁13上部の支柱取付孔13a内を予定位置へと移動される。
次いで、擁壁13内に形成された空洞13b内に支柱取付孔13aを通してコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材18を詰め込むことで支柱14の立設固定がなされる。
この後、仮止め部材20を支柱14から取り外し、擁壁13上部に立設固定された支柱14に防護部材15を取り付けることで防護柵11の構築が完了する。尚、防護部材15は、支柱14間に掛け渡されるケーブルや網体、或いは板材などであり、図1に示す防護柵11では、支柱14間にケーブル19を掛け渡し、さらにケーブル19に網体20を取り付けたものを防護部材15として用いた。
次に、仮止め部材を用いた支柱の仮止め作業の別例を説明する。まず、予め仮止め部材20の挟圧部21を構成する各圧接板23に設けたピン27を支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入すると共に、各圧接板23の貫通孔24にネジ棒25を挿通し、ボルト26を螺合させて、支柱14を両側面から軽く挟み込んでおく。次いで、クレーンなどで支柱14を吊り上げてこれを擁壁13上部(ブロック106)の支柱取付孔13aから擁壁13内に挿入する。
次いで、支柱14をピン27周りに回転させて、支柱14を鉛直方向に立設するように角度調整した後、ボルト26を締め付けて、一対の圧接板23間に支柱14を両側面から挟圧して仮止めする。
以下、前述の例と同じく、支柱14を吊り上げながら、擁壁13上部(ブロック106)に跨る仮止め部材20をスライドさせ、擁壁13上部の支柱取付孔13a内を予定位置へと移動させ、次いで、擁壁13内に形成された空洞13b内に支柱取付孔13aを通してコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材18を詰め込むことで支柱14の立設固定が完了する。
次に、図6は、本発明の防護柵を構築する方法において、支柱(の擁壁13内に挿入した部分)周りに支柱埋設部の補強鉄筋を取り付ける作業をきわめて簡略化させるようにした形態を示すものである。すなわちこの形態は、擁壁13上部を構成するブロック106として、支柱埋設部の補強鉄筋32の上部32aを係止する係止溝33を設けたものを使用するものである。図6に示すように、支柱埋設部の補強鉄筋32は、複数の鉄筋を縦横方向に組み付けてなる籠状をなす。この補強鉄筋32の上部を構成する鉄筋32aの端部は、両側方に長く飛び出て設けられており、その先端が擁壁13上部を構成するブロック106の係止溝33に係止されることで、支柱14の擁壁13内に挿入した部分周りに補強鉄筋32が配置されるようになっている。
この形態の場合、擁壁13上部に上述の仮止め部材20を用いて支柱14を仮止めするのに先だって、図6に示すように、ブロック106上面に設けた支柱取付孔13aの周縁に設けた係止溝33に支柱埋設部の補強鉄筋32の上部32aを係止させておくのである。ブロック106の係止溝33に補強鉄筋32の上部32aを前もって係止させておくことで、上述の仮止め部材20を用いて擁壁13上部に支柱14を仮止めした後に、支柱14(の擁壁13内に挿入した部分)周りに補強鉄筋32を取り付ける煩雑な取付作業を省略することができる。また、支柱の仮止め前の支柱埋設部の補強鉄筋の取付作業についても、補強鉄筋32の上部32aをブロック106の係止溝33に係止させるだけであるので、きわめて簡便であり、作業の手間を取らない。
次に、本発明の防音壁の構築方法について説明する。この防音壁は、基礎地盤上に基礎ブロックの長さ方向に支柱取付孔を所定間隔に設けた基礎ブロックを造成し、次いで、この基礎ブロック上面の各支柱取付孔内に支柱を立設固定し、この後、これら各支柱間に防音部材を取り付けるという工程を経て構築される。
本発明の防音壁の構築方法は、基礎ブロック上面の各支柱取付孔内に支柱を立設固定する工程において、基礎ブロック上面に跨る仮止め部材を用いて前記支柱を両側面から挟圧して仮止めすることを特徴とするものである。尚、本発明の防音壁の構築方法に用いる支柱の仮止め部材については、上述の防護柵と同じであるため、ここでの説明は割愛する。
本発明の方法により構築される防音壁は、騒音が発生源から周辺に伝わるのを遮断するものであることから、落石や雪崩による事故の発生を防止する上述の防護柵とは対象が異なる。しかしその違いは、支柱間に取り付けられる防護部材が防音パネルに置き換わるだけであり、その基本構成は上述の防護柵と同じである。
例えば本発明の方法により構築される防音壁は、道路や工場、或いは住宅などの騒音発生源の境界部分に配されるため、該防音壁における基礎ブロックの範疇には、上述の防護柵と同じく擁壁も含まれる。また防音壁を道路に設置する場合には、道路の縁石ブロックが防音壁における基礎ブロックとなる。さらに防音壁を工場や住宅の境界に設置する場合は、壁の基礎が防音壁における基礎ブロックとなる。
この防音壁の構築の場合も、防護柵と同じく支柱の仮止め部材を用いることで、支柱を立設固定する場所毎に、基礎ブロック内に支柱を仮止めするための鉄筋からなる仮止め枠を組み付ける必要がなく、支柱の立設固定作業における手間と時間と費用とを大幅に削減することができる。
以下、本発明の防音壁の構築方法の具体例を説明するに際し、上述の防護柵の構築方法の説明箇所で用いた図1〜図6を援用して説明することとする。この場合、図1中の防護柵11が防音壁11となり、防護部材15が防音部材15となる。また図1〜図6中の擁壁13が基礎ブロック13となる。
次に、本発明の防音壁の構築方法であって、仮止め部材を用いた支柱の仮止め作業、立設固定作業について説明する。まず、図1並びに図3〜図5に示すように、基礎ブロック13上部の支柱14を立設固定する予定位置にクレーン車などで支柱14を吊り上げて、基礎ブロック13上面に設けた支柱取付孔13aから基礎ブロック13内に挿入する。次いで、仮止め部材20の挟圧部21を構成する一対の圧接板23によって支柱14を挟み込み、この状態で各圧接板23の貫通孔24に挿通されたネジ棒25にボルト26を螺合させ、軽くボルト締めする。
次いで、各圧接板23に設けたピン27を支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入し、支柱14の建て込み位置を決定すると共に、支柱14をピン27周りに回転させて、支柱14を鉛直方向に立設するように角度調整をする。次いで、各圧接板23の貫通孔24に挿通されたネジ棒25にボルト26を強く締め直して、支柱14を両側面から挟圧して仮止めする。
次いで、支柱14を吊り上げながら、図5中太矢印に示すように、基礎ブロック13上部に跨る仮止め部材20をスライドさせる。このとき、支柱14を挟圧して仮止めする挟圧部21を支持する支持部22は、基礎ブロック13上部の上面及び両側面に当接しながらスライドし、支柱14は、基礎ブロック13上部の支柱取付孔13a内を予定位置へと移動される。
次いで、基礎ブロック13内に形成された空洞13b内に支柱取付孔14を通してコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材18を詰め込むことで支柱14の立設固定がなされる。この後、仮止め部材20を取り外し、基礎ブロック13上部に立設固定された支柱14に防音パネルなどの防音部材15を取り付けることで防音壁11の構築が完了する。
次に、本発明の防音壁の構築方法において、仮止め部材を用いた支柱の仮止め作業の別例について説明する。まず、予め仮止め部材20の挟圧部21を構成する各圧接板23に設けたピン27を支柱14の所定高さ位置に設けた穴(図示しない)に挿入すると共に、各圧接板23の貫通孔24にネジ棒25を挿通し、ボルト26を螺合させて、支柱14を両側面から軽く挟み込んでおく。次いで、クレーンなどで支柱14を吊り上げてこれを基礎ブロック13上部の支柱取付孔13aから基礎ブロック13内に挿入する。
次いで、支柱14をピン27周りに回転させて、支柱14を鉛直方向に立設するように角度調整した後、ボルト26を強く締め直して、一対の圧接板23間に支柱14を両側面から挟圧して仮止めする。
次いで、支柱14を吊り上げながら、基礎ブロック13上部に跨る仮止め部材20をスライドさせ、基礎ブロック13上部の支柱取付孔13a内を予定位置へと移動させ、この後、基礎ブロック13内に形成された空洞13b内に支柱取付孔14を通してコンクリートや現場で発生した土砂などの中詰材18を詰め込むことで支柱14の立設固定が完了する。
尚、本発明は、上に示した例に限定されるものではなく、例えば擁壁または基礎ブロックが壁体構造物ではなく、一段のみ、つまり擁壁上部または基礎ブロック上面を構成するプレキャストコンクリートブロックのみからなる形態とするなど、特許請求の範囲に記載された範囲において自由に変更することができる。
本発明の方法により構築される防護柵または防音壁の全体を示す斜視図。 本発明の方法により構築される防護柵における擁壁または防音壁における基礎ブロックを示す斜視図。 本発明の防護柵または防音壁の構築方法において、仮止め部材によって支柱を仮止めした状態を示す断面図。 本発明の防護柵または防音壁の構築方法において、仮止め部材によって支柱を仮止めした状態を示す平面図。 本発明の防護柵または防音壁の構築方法において、仮止め部材によって支柱を仮止めした状態を示す上面図。 本発明の方法で防護柵または防音壁を構築する別形態を示す要部拡大断面図。 従来の防護柵の全体を示す斜視図。 従来の防護柵の擁壁内部を示す斜視図。 従来の防護柵の擁壁内に支柱を立設した状態を示す斜視図。 従来の防護柵の擁壁内に立設した支柱周りに支柱用アンカー部材を配置した状態を示す斜視図。 従来の支柱の立設固定例を示す拡大断面図。
11 ・・・防護柵または防音壁
12 ・・・基礎地盤
13 ・・・擁壁または基礎ブロック
13a ・・・支柱取付孔
13b ・・・空洞
14 ・・・支柱
15 ・・・防護部材
20 ・・・仮止め部材
21 ・・・挟圧部
22 ・・・支持部
23 ・・・圧接板
24 ・・・貫通孔
25 ・・・ネジ棒
26 ・・・ボルト
27 ・・・ピン
28 ・・・脚部
29 ・・・当接片
30 ・・・ピン
31 ・・・ガイド溝
32 ・・・支柱用アンカー部材
33 ・・・係止溝
101〜106・・・プレキャストコンクリートブロック

Claims (14)

  1. 擁壁上部または基礎ブロック上面に支柱を立設固定して雪崩・落石の防護柵または防音壁を構築する方法において、
    前記支柱を立設固定するのに先立って、
    前記支柱の両側面から挟圧する一対の圧接板を有する挟圧部と、前記一対の圧接板にそれぞれ取り付けられて前記挟圧部を支持する一対の脚部を有し、前記擁壁上部または基礎ブロックの少なくとも上面に当接して跨る支持部と、を備える仮止め部材を用いて前記支柱を擁壁上部または基礎ブロック上面に仮止めすることを特徴とする雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  2. 仮止め部材を擁壁上部または基礎ブロックの長さ方向にスライドさせることで、前記仮止め部材によって仮止めされた支柱を所定位置に移動させることを特徴とする請求項1記載の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  3. 支柱を仮止めする仮止め部材を擁壁上部または基礎ブロックの側面に設けたガイド溝にリードさせながらスライドさせることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  4. 仮止め部材の挟圧部にピンを設け、このピンを支柱の所定高さ位置に設けた穴に挿入することで、前記挟圧部で支柱を両側面から挟圧して仮止めするのに先立って、支柱の建て込み位置を決定すると共に支柱をピン周りに回転可能とすることで、支柱の立設角度を調整することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  5. 擁壁または基礎ブロックがプレキャストコンクリートブロックによって構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  6. 擁壁上部または基礎ブロック上面が、支柱取付孔を有するプレキャストコンクリートブロックによって構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  7. 支柱がH鋼、角パイプ鋼、或いは丸管からなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の雪崩・落石の防護柵または防音壁の構築方法。
  8. 擁壁上部または基礎ブロック上面に支柱を立設固定して雪崩・落石の防護柵または防音壁を構築する際に前記支柱を前記擁壁上部または基礎ブロック上面に仮止めする仮止め部材であって、
    前記支柱の両側面から挟圧する一対の圧接板を有する挟圧部と、
    前記一対の圧接板にそれぞれ取り付けられて前記挟圧部を支持する一対の脚部を有し、前記擁壁上部または基礎ブロックの少なくとも上面に当接して跨る支持部と、を備えることを特徴とする支柱の仮止め部材。
  9. 擁壁上部または基礎ブロック上面に跨って前記擁壁または基礎ブロックの長さ方向にスライド可能に設けたことを特徴とする請求項記載の支柱の仮止め部材。
  10. 挟圧部が、支柱側面に当接する一対の圧接板と、前記各圧接板に設けた貫通孔に挿通されるネジ棒と、前記ネジ棒に螺合するボルトとからなり、前記一対の圧接板によって支柱を挟んだ状態で、前記各圧接板の貫通孔に挿通されたネジ棒にボルトを螺合させてボルト締めすることで、前記支柱を両側面から挟圧して仮止めするようにしたことを特徴とする請求項8または9のいずかに記載の支柱の仮止め部材。
  11. 支柱側面に当接する各圧接板に支柱の所定高さ位置に設けた穴に挿入するピンを設けたことを特徴とする請求項10記載の支柱の仮止め部材。
  12. 支持部が、挟圧部の両側方に設けられた脚部と、前記脚部下端に設置されて、擁壁上部または基礎ブロックの上面及び両側面に当接する当接片とからなり、前記脚部と当接片とによって前記挟圧部を支持しながら前記擁壁上部または基礎ブロック上面に跨ってスライドするようにしたことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の支柱の仮止め部材。
  13. 擁壁上部または基礎ブロックの側面に設けた仮止め部材のスライドをリードするガイド溝を係止するピンを当接片に固定したことを特徴とする請求項12のいずれかに記載の支柱の仮止め部材。
  14. 挟圧部の両側方に設けられた脚部が、前記脚部下端に設置されて、擁壁上部または基礎ブロックの上面及び両側面に当接する当接片上をスライドするようにしたことを特徴とする請求項12または13のいずれかに記載の支柱の仮止め部材。
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