JP4427362B2 - 上水配水管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、上水施設、特に配水経路において、クリプトスポリジウムをはじめとする病原性微生物の混入、もしくは、混入の可能性がある上水の配水を管理する上水配水管理システムに関する。
現在の上水の給配水施設において、大腸菌などの病原性微生物の混入を防ぐため、塩素消毒殺菌が行われている。しかしながら、クリプトスポリジウムなどの病原性微生物は耐塩素殺菌性が非常に高く、塩素処理での殺菌は不可能である。そこで、上水中への混入が検出された場合、もしくは、混入の可能性がある場合、給配水停止措置をとる必要がある。
一方、病原性微生物を短時間かつ高効率で捕捉回収し得るものとして、最大孔径2.0μm以下の微細孔多孔質中空糸膜が配設された中空糸膜カートリッジに通水し濾過するものが提案されている(例えば、下記の特許文献1参照。)。従って、大型の中空糸膜濾過設備を導入すれば、上水中に混入する病原性微生物を完全に除去することができる。
特開平10−314552号公報
給排水施設で塩素消毒殺菌を行ったとしても、配水途中において塩素効果が低減し、微生物が再び繁殖することがある。また、上水中に病原性微生物が混入したり、混入の可能性が示唆されたりした場合に、給配水を停止することは社会的影響が非常に大きかった。一方、病原性微生物の混入を防止するために、上水処理に中空糸膜を導入する方法では、長期間連続的に運用した場合、膜の損傷や閉塞などが生じ、随時メンテナンスを行う必要があり、運用コストも高くなる。また、大きな浄水施設では大容量の濾過処理を行うため、その設備規模が大きくなり、運用コストは益々高くなってしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入の可能性が示唆された場合でも給配水を継続することができ、かつ、運用コストを低く抑えながら病原性微生物を捕捉することのできる上水配水管理システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、捕捉された病原性微生物を除去することのできる上水配水管理システムを提供することにある。
本発明のもう一つ他の目的は、捕捉された病原性微生物を死滅ないし不活化させることにより2次的な汚染を防止することのできる上水配水管理システムを提供することにある。
請求項1に係る発明は、
上水の主配水経路に併設され、流路切替部を介して、配水を迂回させることが可能で、かつ、その流路に病原性微生物を分離する分離設備を備えた副配水経路と、
前記副配水路よりも上流側の水源、取水施設、貯水池、浄水処理施設及び前記主配水経路のうち、いずれか1つ又は複数の箇所に設けられ、病原性微生物の混入の指標を計測する水質監視設備と、
前記水質監視設備の信号を解析し、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入している可能性を示唆していると判断した場合にのみ、配水が前記副配水経路を迂回するように前記流路切替部を操作する管理制御部と、
を備えた上水配水管理システムにおいて、
前記水質監視設備として濁度計を適用し、前記濁度計を前記浄水処理施設から、前記副配水経路が併設された上水の前記主配水経路の上流側までの間に前記濁度計を設置したものである。
請求項2に係る発明は、
上水の主配水経路に併設され、流路切替部を介して、配水を迂回させることが可能で、かつ、その流路に病原性微生物を分離する分離設備を備えた副配水経路と、
前記副配水路よりも上流側の水源、取水施設、貯水池、浄水処理施設及び前記主配水経路のうち、いずれか1つ又は複数の箇所に設けられ、病原性微生物の混入の指標を計測する水質監視設備と、
前記水質監視設備の信号を解析し、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入している可能性を示唆していると判断した場合にのみ、配水が前記副配水経路を迂回するように前記流路切替部を操作する管理制御部と、
を備えた上水配水管理システムにおいて、
前記水質監視設備として粒子カウンタを適用し、前記浄水処理施設から、前記副配水経路が併設された上水の前記主配水経路の上流側までの間に前記粒子カウンタを設置したものである。
請求項3に係る発明は、
前記分離設備が膜分離装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の上水配水管理システム、である。
請求項に係る発明は、請求項に記載の上水配水管理システムにおいて、
検出対象とする病原性微生物が対塩素性病原性原虫であり、膜分離装置の膜孔径が1μm以下のものである。
請求項5に係る発明は、
前記分離設備で分離された病原性微生物を、さらに、前記分離設備から除去する手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の上水配水管理システムである。
請求項6に係る発明は、
前記分離設備に微生物殺菌設備を付設させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の上水配水管理システムである。
請求項に係る発明は、請求項に記載の上水配水管理システムにおいて、
分離設備で分離された病原性微生物を分離設備から除去する手段は、微生物殺菌設備により病原性微生物を死滅ないし不活化させた状態で除去するものである。
請求項に係る発明は、請求項又はに記載の上水配水管理システムにおいて、
微生物殺菌設備が紫外線照射による微生物殺菌設備である。
請求項に係る発明は、請求項又はに記載の上水配水管理システムにおいて、
微生物殺菌設備がオゾン処理による微生物殺菌設備である。
本発明は、上記のように構成したことにより、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入の可能性がある場合でも給配水を継続することができ、かつ、運用コストを低く抑えながら病原性微生物を捕捉することのできる上水配水管理システムが提供される。
以下、本発明を図面に示す好適な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る上水配水管理システムの第1実施例の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図である。同図において、水源11の原水が取水施設12によって取水され、貯水池13に蓄えられる。貯水池13の貯水は浄水処理施設14に送水されて塩素消毒殺菌等の処理が行われる。浄水処理施設14で殺菌処理された上水は、複数本に分岐された主排水経路15を通って、それぞれ使用施設16に供給される。各主排水経路15の途中に流路切替部19aと流路切替部19bとが配置され、これらの流路切替部19a,19b間に、主排水経路15の配水を迂回させることのできる副排水経路20が形成され、この副排水経路20の途中に分離設備20aが設けられている。
上述した水源11には水質監視設備17aが、取水施設12には水質監視設備17bが、貯水池13には水質監視設備17cが、浄水処理施設14には水質監視設備17dがそれぞれ設けられ、さらに、各主排水経路15の上流側にそれぞれ水質監視設備17e,17f,…が設けられている。これらの水質監視設備17a〜17f、…はそれぞれ管理制御部18に接続され、この管理制御部18は各主排水経路15の流路切替部19a,19bを切替制御する機能を備えている。
ここで、水質監視設備17a〜17f、…は、病原性微生物の混入もしくは混入の可能性を示唆する機能を有する設備であり、濁度計、粒子カウンタ、微生物検出用検出装置などが用いられる。この微生物検出用検出装置における微生物検出方法に関しては、特に制約は無く、免疫法、PCR法、FISH法、ATP法、化学発光法、フローサイトメトリ法、蛍光染色法などの方法が適用される。また、微生物検出用検出装置には、水源11、取水施設12、貯水池13、浄水処理施設14、その配水経路など、副配水経路20を併設した上水の配水経路の上流側に設置されるものであり、特に、設置数や設置場所、設置方法にも制約はなく、広域に設置してもよい。また、水質はオンラインでリアルタイムにて計測され、管理される。検出対象とする病原性微生物は、大腸菌、大腸菌類、クリプトスポリジウム、ジアルジア、マイクロスポーラ、アメーバ類、レジオネラ、サルモネラ菌などの細菌、原虫等である。
濁度計は、直接的に微生物の検出はできないが、濁度は微生物の混入の指標になり、微生物の混入の可能性を迅速に検出することができる。その設置場所として、浄水処理施設14または配水経路の途中など、副配水経路20を併設した上水の配水経路の上流側に設置するものであり、特に、設置数や設置場所、設置方法にも制約はなく、広域に設置してもよい。
粒子カウンタも、直接的に微生物の検出はできないが、特定粒径の物質を連続的に検出することが可能であり、微生物の混入の可能性を迅速に検出することができ、また、濁度計よりも精度のよい検出が可能である。また、検出対象微生物に対して特異的に反応する蛍光抗体試薬などを試料に添加して、特定波長域の蛍光発光を検出することによりさらに微生物の混入もしくは混入の可能性を精度よく検出することができる。設置場所として、浄水処理施設14または配水経路途中など、副配水経路20を併設した上水の配水経路の上流側に設置するものであり、特に、設置数や設置場所、設置方法にも制約はなく、広域に設置してもよい。
分離装置20aとしては、供給された配水を濾過し、配水中に含まれる病原性微生物を除去するフィルタを備えたものが使用される。フィルタの種類に関しては特に制約はなく、中空糸膜や平膜(プリーツタイプや袋状タイプなど)、管状膜、焼結フィルタ、不織布などを少なくとも一種以上備えた分離装置である。この、膜分離装置は比較的簡易なシステムであり、設置も安易であり、また設置場所、規模など多様に対応できる。
またフィルタ材質に関しても特に制約はなく、有機膜(ポリスルホン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアクリロニトリル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系、ポリフッ化エチレン系、ポリフッ化ビニリデン系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、セルロース系、ナイロン系など)、無機膜(セラミック系、金属系、活性炭系など)、複合膜などを用いる。膜モジュールのタイプに関しても特に制約は無く、管状モジュール、中空糸モジュール、プリーツモジュール、スパイラルモジュール、プレート・フレームタイプモジュール、回転平膜モジュールなどを用いる。
また、膜の孔径に関しては、分離除去対象となる病原性微生物の大きさにより、選定する。例えば、耐塩素性病原性微生物、特にクリプトスポリジウムやジアルジアなどを分離、除去対象微生物とした場合、孔径は1μm以下のものを使用するのが望ましい。耐塩素性病原性微生物は芽胞を形成しているものが多く、他の微生物などと比べて比較的大きな微生物の部類に含まれる。分離対象とする病原性微生物を絞った場合も考慮して、フィルタの孔径を1μm以下に設定することが望ましい。ただし、この値は絶対的なものではない。
上記のように構成された第1実施例の動作について以下に説明する。一般に上水は、河川や湖沼などの水源11に取水施設12を設けて、原水を取水し、浄水処理施設14へと送水され、浄水処理施設14にて処理された上水は、配水経路を経由して、各使用施設16へと配水される。本実施例では、現在設置されている上水の主配水経路15の途中に、それぞれ分離設備20aを備えた副配水経路20が併設されている。これらは、特に設置場所や設置方法、設置数などには制約はない。同一配水経路に、分離設備20aを備えた副排水経路20を複数箇所に設置してもかまわない。副配水経路20の後流側は、再び主配水経路15に接続されている。
前述した、水源11や取水施設12、貯水池13、浄水処理施設14、配水経路途中などに水質監視設備17a〜17f、…を設置して、病原性微生物の混入ないし混入の可能性について計測する。計測した結果、病原性微生物の混入ないし混入の可能性を示唆するセンサ信号が得られた場合、そのセンサ信号を管理制御部18で解析する。解析した結果、水質制御が必要と判断された場合、管理制御部18から流路切替部19a及び19bへ制御信号が送られ、主配水経路15から副配水経路20への流路切替え制御が行われ、分離設備20aによる分離処理を行いながら、配水が実施される。分離された配水上水は、再び主配水経路15へ導入され、各使用施設16へと配水される。
この間も、水質監視設備17a〜17f、…による、病原性微生物の混入ないし混入の可能性について継続して計測される。病原性微生物の混入ないし混入の可能性がなくなった場合、管理制御部18から流路切替部19a及び19bへ制御信号が送られ、各水質監視設備17の設置場所から分離設備20aを備えている副配水経路20までの上水配水に要する時間を考慮して、副配水経路20から主配水経路15への流路切替え制御が行われ、上水は、再び主配水経路15を通り、各使用施設16へと配水される。
これらの制御は、全体的に制御してもよいし、各分離設備単独で制御してもよい。例えば、浄水処理施設14に設置された水質監視設備17dで微生物の混入もしくは混入の可能性が検出された場合、全ての配水経路において、分離設備20aを備えた副排水経路20への切替えを行い、分離処理を実施する。
一方、ある配水経路に設置された、例えば、水質監視設備17fにおいて微生物の混入もしくは混入の可能性が検出された場合、この水質監視設備17fが設置された配水経路のみで、分離設備20aを備えた副排水経路20への流露切替え制御を行い、分離処理を実施する。
分離設備20aは、長時間の運転をすると、水質にも依存するが、濁質、捕捉物などの堆積、目詰まりなどが起こり、濾過性能が低下してくる。この場合は、分離設備の前後に圧力計などを設置して、濾過性能の管理を行う。
かくして、第1実施例によれば、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入の可能性がある場合でも給配水を継続することができ、かつ、運用コストを低く抑えながら病原性微生物を捕捉することができる。
図2は本発明に係る上水配水管理システムの第2実施例の主要部の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図である。図中、図1に示す第1実施例における、取水施設12、貯水池13、浄水処理施設14及び水質監視設備17a〜17dについては同一に構成されているため図示を省略し、第1実施例と構成を異にする部分について示したものであり、このうち、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施例は、捕捉した病原性微生物を分離設備20aから除去する手段を備えたものである。すなわち、病原性微生物の分離設備20aからの除去手段として、分離設備20aに分離設備逆洗浄処理設備21が付設され、さらに、主配水経路15の流路切替部19bの下流には、分離設備20aに逆洗浄処理水を導入するため、逆洗浄処理水分岐部22が設けられている。
上記のように構成された第2実施例の動作について以下に説明する。捕捉した病原性微生物を分離設備20aから除去するために、逆洗浄処理を実施する。分離設備逆洗浄処理設備21は分離設備20aの処理水側すなわち後流側に設置されており、水質監視設備17a〜17f、…による、病原性微生物の混入ないし混入の可能性について、それらが認められなくなり、管理制御部18から流路切替部19a及び19bへ制御信号が送られ、副配水経路20から主配水経路15への切替え制御が行われた後、上水が再び主配水経路15を通り各使用施設16へと配水を開始した後に、逆洗浄処理を開始する。
逆洗浄処理に使用する洗浄水は、主配水経路15から逆洗浄処理水分岐部22及び分離設備逆洗浄処理設備21を経由して、分離設備20aに導入され、一定時間逆洗浄処理を実施する。このとき、流路切替部19aと分離設備20aの途中から排水される。これにより、分離設備20に捕捉された病原性微生物を分離設備20aから除去することができ、目詰まりなども抑制することが可能となり、分離設備20aの寿命も長くなる。
逆洗浄処理水は下水道などへ排出する。また、逆洗浄処理を効率的に行うために、気体を導入して、バブリングも併用した処理を行ってもよいし、酸やアルカリや界面活性剤などを逆洗浄水に添加してもよい。
かくして、第2実施例によれば、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入の可能性がある場合でも給配水を継続することができ、かつ、運用コストを低く抑えながら病原性微生物を捕捉することができるという効果に加えて、分離設備20aの目詰まりの抑制及び長寿命化を達成することができるという効果も得られる。
図3は本発明に係る上水配水管理システムの第3実施例の主要部の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図である。図中、図1に示す第1実施例における、取水施設12、貯水池13、浄水処理施設14及び水質監視設備17a〜17dについては同一に構成されているため図示を省略し、第1実施例と構成を異にする部分について示したものであり、このうち、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施例は、捕捉した病原性微生物を死滅もしくは不活化させる微生物殺菌処理設備23を分離設備20aに付設したものである。
上記のように構成された第3実施例の動作について以下に説明する。分離設備20aに捕捉された病原性微生物の殺菌処理の手段としては、少なくとも塩素処理、紫外線照射処理逆洗浄処理、オゾン処理などのいずれか一つを用いるものとする。また、これらの殺菌処理手段は、単独または複数を併用しても構わないものとする。微生物殺菌は、水質監視設備17a〜17f、…により、病原性微生物の混入が計測されるか又は混入の可能性が示唆された場合、管理制御部18から流路切替部19へ制御信号が送られ、配水経路が主配水経路15から分離設備20aを備えた副配水経路20への切替え制御が行われた後、微生物殺菌処理設備23により分離装置20aで補足された病原性微生物の微生物殺菌処理が実施され、病原性微生物の混入ないし混入の可能性が認められなくなり、管理制御部18から流路切替部19へ制御信号が送られ、配水経路が分離設備20aを備えた副配水経路20から主配水経路15への切替え制御が行われた直後、または切替え制御が行われた後、一定時間後まで微生物殺菌処理設備23により、分離装置20aで補足された病原性微生物の微生物殺菌処理が継続される。
かくして、第3実施例によれば、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入の可能性がある場合でも給配水を継続することができ、かつ、運用コストを低く抑えながら病原性微生物を捕捉することができという効果に加えて、捕捉された病原性微生物を死滅もしくは不活化させた状態とすることができるので上水施設を安全に運用することができるという効果も得られる。
図4は本発明に係る上水配水管理システムの第4実施例の主要部の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図である。図中、図1に示す第1実施例における、取水施設12、貯水池13、浄水処理施設14及び水質監視設備17a〜17dについては同一に構成されているため図示を省略し、第1実施例と構成を異にする部分について示したものであり、このうち、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施例は、捕捉した病原性微生物を微生物殺菌処理により死滅もしくは不活化させる手段を備え、さらに、それら病原性微生物を分離設備20aから除去する手段を備えたものである。微生物殺菌処理には、前述した微生物殺菌処理設備23を付設し、微生物の分離設備20aからの除去には、前述した分離設備逆洗浄処理設備21及び逆洗浄処理水分岐部22が付設されている。
上記のように構成された第4実施例の動作について以下に説明する。ここでは、第3実施例と同様に、微生物殺菌処理設備23により、捕捉した病原性微生物の殺菌処理を実施し、死滅もしくは不活化させる。この状態では、死滅もしくは不活化させた病原性微生物は、分離設備20aに捕捉された状態にある。そこで、第2実施例と同様に、分離設備20aに付設した分離設備逆洗浄処理設備21により、逆洗浄処理を実施する。
かくして、第4実施例によれば、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入の可能性がある場合でも給配水を継続することができ、かつ、運用コストを低く抑えながら病原性微生物を捕捉することができるという効果に加えて、分離設備20aで捕捉された病原性微生物を、死滅もしくは不活化させた状態で分離設備20aから除去することができ、2次的な汚染を防止することができるという効果も得られる。
本発明に係る上水配水管理システムの第1実施例の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図。 本発明に係る上水配水管理システムの第2実施例の主要部の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図。 本発明に係る上水配水管理システムの第3実施例の主要部の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図。 本発明に係る上水配水管理システムの第4実施例の主要部の構成を、水処理系統と併せて示したブロック図。
符号の説明
11 水源
12 取水施設
13 貯水池
14 浄水処理施設
15 主配水経路
16 使用施設
17a〜17f 水質監視設備
18 管理制御部
19a,19b 流路切替部
20 副配水経路
20a 分離設備
21 分離設備逆洗浄処理設備
22 逆洗浄処理水分岐部
23 微生物殺菌処理設備

Claims (9)

  1. 上水の主配水経路に併設され、流路切替部を介して、配水を迂回させることが可能で、かつ、その流路に病原性微生物を分離する分離設備を備えた副配水経路と、
    前記副配水路よりも上流側の水源、取水施設、貯水池、浄水処理施設及び前記主配水経路のうち、いずれか1つ又は複数の箇所に設けられ、病原性微生物の混入の指標を計測する水質監視設備と、
    前記水質監視設備の信号を解析し、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入している可能性を示唆していると判断した場合にのみ、配水が前記副配水経路を迂回するように前記流路切替部を操作する管理制御部と、
    を備えた上水配水管理システムにおいて、
    前記水質監視設備として濁度計を適用し、前記濁度計を前記浄水処理施設から、前記副配水経路が併設された上水の前記主配水経路の上流側までの間に前記濁度計を設置したことを特徴とする上水配水管理システム。
  2. 上水の主配水経路に併設され、流路切替部を介して、配水を迂回させることが可能で、かつ、その流路に病原性微生物を分離する分離設備を備えた副配水経路と、
    前記副配水路よりも上流側の水源、取水施設、貯水池、浄水処理施設及び前記主配水経路のうち、いずれか1つ又は複数の箇所に設けられ、病原性微生物の混入の指標を計測する水質監視設備と、
    前記水質監視設備の信号を解析し、配水中に病原性微生物が混入しているか、又は、混入している可能性を示唆していると判断した場合にのみ、配水が前記副配水経路を迂回するように前記流路切替部を操作する管理制御部と、
    を備えた上水配水管理システムにおいて、
    前記水質監視設備として粒子カウンタを適用し、前記浄水処理施設から、前記副配水経路が併設された上水の前記主配水経路の上流側までの間に前記粒子カウンタを設置したことを特徴とする上水配水管理システム。
  3. 前記分離設備が膜分離装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の上水配水管理システム。
  4. 検出対象とする病原性微生物が対塩素性病原性原虫であり、前記膜分離装置の膜孔径が1μm以下である請求項3に記載の上水配水管理システム。
  5. 前記分離設備で分離された病原性微生物を、さらに、前記分離設備から除去する手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の上水配水管理システム。
  6. 前記分離設備に微生物殺菌設備を付設させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の上水配水管理システム。
  7. 前記分離設備で分離された病原性微生物を前記分離設備から除去する手段は、前記微生物殺菌設備により病原性微生物を死滅ないし不活化させた状態で除去する請求項6に記載の上水配水管理システム。
  8. 前記微生物殺菌設備が紫外線照射による微生物殺菌設備である請求項6又は7に記載の上水配水管理システム。
  9. 前記微生物殺菌設備がオゾン処理による微生物殺菌設備である請求項6又は7に記載の上水配水管理システム。
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