JP4427168B2 - 大径ストランドケーブルの緊張工法および緊張装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2個の定着体の間で互いに平行に保持された複数ストランドの束からなるケーブルの各ストランドを、緊張手段を用いて個々に順次緊張することからなるタイプのケーブルの緊張方法、および、その緊張方法を実施可能とする装置に関する。
【0002】
本発明による方法および装置は特に、斜張橋、吊り橋または、総合スポーツスタジアムなどの他の大型建造物の領域で使用可能であり、マルチストランドケーブルにより構成される吊り橋のケーブルまたはハンガーは、たとえば橋床、カバー部材または柱塔など、建造物の構造体の諸部材を支持または安定化するために使用される。
【0003】
周知のように、マルチストランドケーブルの各ストランドを個々に順次緊張することからなる技術は、一般にはジャッキまたは油圧緊張ウィンチといった緊張手段が使用可能であれば、マルチストランドケーブルのストランド全体を同時に緊張することからなる技術よりも有利である。こうした緊張手段は、ケーブルのストランド全体を同時に緊張するのに必要な装置よりも小型かつ軽量であり、その出力も断然小さくてよい(フランス特許第2652866号参照)。
【0004】
反対に、これもまたよく知られているが、ケーブルの各ストランドを個々に順次緊張することからなる技術を用いると、ケーブルの緊張プロセスが終わった時点で全てのストランドがケーブルの引張応力と同じ割合となるように、同じ緊張を各ストランドに付与することができないという難点がある。この難点は主に、ケーブルのストランドを緊張するたびに、先に緊張した一つまたは複数のストランドの緊張が変化することに起因する。このように緊張が変わるのは、それ自体、様々な原因がある。第一の原因は、ストランドを橋に定着する2個の定着体が、ストランドを緊張するにつれ、および/または、緊張したストランド数が増えるにつれて互いに接近することによるものであり、定着体のこうした接近は、それ自体が、ケーブル端部を定着する構造部材(橋床、柱塔など)の柔軟性による。緊張が変わる第二の原因は、ケーブルのストランドが、緊張されるたびに、先に緊張したストランドに加わる負荷の一部を引き受けるので、先に緊張したストランドの負荷が弱くなり、その緊張が弱まることに起因する。このような理由、また別の理由により、ストランドを順次緊張する場合、ケーブルの各ストランドに与えるべき緊張を予め決定したり、計算することは難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、緊張プロセスの終了時にケーブルのストランド全体に対して同じ緊張値が得られるように、マルチストランドケーブルのストランドを順次緊張するための方法と装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このために、本発明による緊張工法は、
a)一端が固定点に結合され、他端がケーブルの2個の定着体の一方を通って移動自在となるように、ケーブルに沿って、基準伸張部材を設置する工程と、
b)第一のストランドの端部に、その緊張または伸張が所定値に達するまで引張力を及ぼすことにより前記第一のストランドを緊張し、前記第一のストランドの前記端部を定着する工程と、
c)前記緊張された第一のストランドの前記端部が工程b)の間に移動した第一の量を測定する工程と、
d)基準伸張部材の前記自由端が工程b)の間に移動した第二の量を測定する工程と、
e)工程c)とd)で測定した前記第一および第二の量の差に対応する所定量だけ第二のストランドの端部が移動するまで前記第二のストランドの端部に引張力を及ぼすことにより前記第二のストランドを緊張し、前記第二のストランドの前記端部を定着する工程と、
f)基準伸張部材の前記自由端が工程e)の間に移動した追加移動量を測定する工程と、
g)工程e)の間に前記第二のストランドの端部が移動した前記所定の移動量と、工程e)の間に基準伸張部材の自由端が移動した前記追加移動量との差に対応する所定量だけ第三のストランドの端部が移動するまで前記第三のストランドの端部に引張力を及ぼすことにより前記第三のストランドを緊張し、前記第三のストランドの前記端部を定着する工程と、
h)基準伸張部材の前記自由端が工程g)の間に移動した追加量を測定する工程と、
i)最後のストランドを緊張定着するまで以下同様に実施し、最後から二番目のストランドを緊張する間に引張られたこのストランドの端部の所定の移動量と、最後から二番目のストランドを緊張する間に基準伸張部材の自由端が移動した追加移動量との差に対応する所定量だけ引張端部が移動するまで最後のストランドに引張力を及ぼし、前記最後のストランドの前記端部を定着する工程とからなることを特徴とする。
【0007】
本発明による緊張工法はさらに、以下の特徴を備えることができる。
【0008】
−k(nがケーブルのストランドの数であるとき2≦k≦n)番目のストランドの緊張定着のために、緊張するk番目のストランドの端部の移動に対して目標値Skcを計算し、且つ、実際の移動を測定することによって、前記端部を引張り、その移動中に測定した実際の移動値と前記目標値とを比較し、前記測定した実際の値が前記目標値に到達したとき、k番目のストランドを緊張することを停止し、同時にその端部を定着する。
【0009】
−目標値Skcは、S1が第一のストランドの第一の移動量であり、
が、1番目から(k−1)番目のストランドを引張る間に基準伸張部材の前記自由端が移動した量の和であるとき、次の式により計算される。
−変形実施形態によれば、前記目標値Skcは、eが、引張端部の定着時にk番目のストランドの収縮を考慮した所定の補正値であるとき、次の式により計算される。
−基準伸張部材としてケーブルのストランドの一本を用いることができる。この場合、基準伸張部材の役割をする前記ストランドを最後に緊張定着する。
【0010】
本発明はまた、2個の定着体の間でマルチストランドケーブルを緊張する装置を提供し、この緊張装置は、ケーブルの各ストランドを個々に順次緊張するために各ストランドに順次適合可能な緊張手段を含み、
a)一端が固定点に結合され、他端がケーブルの2個の定着体の一方を通って移動自在となるように、前記ケーブルに沿って緊張ケーブルに結合される基準伸張部材と、
b)ケーブルの各ストランドに順次適合可能であり、適合されるストランドの端部が前記緊張手段によって引張られるとき、前記ストランド端部の移動を毎回測定するための第一の移動センサと、
c)第一の移動センサに接続され、少なくとも最初に引張られたストランドの端部の移動値を記憶するための第一の記憶手段と、
d)基準伸張部材に結合され、その自由端の移動を、ケーブルのストランドが緊張定着されるたびに測定するための第二の移動センサと、
e)第二の移動センサに接続され、前記第二のセンサによって測定された移動値を記憶するための第二の記憶手段と、
f)前記第一の移動センサと前記第一および第二の記憶手段とに接続され、第一の移動センサによって測定された移動値が、k(2≦k≦n)番目のストランドに対して、(k−1)番目のストランドを緊張する間に(k−1)番目のストランドの端部が移動する所定の移動値と、前記(k−1)番目のストランドが緊張する間に基準伸張部材の自由端が移動する移動値との差に対応する所定の移動値に達するとき、ケーブルの前記k番目の所定のストランドに及ぼされる引張りの停止を自動的に制御するための計算手段および制御手段を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明による緊張装置はさらに、以下の特徴を備えることができる。
−前記計算手段および制御手段は、
a)k番目の前記ストランドを緊張する前に、緊張すべきk番目の前記ストランドの端部の移動目標値Skcを計算し、S1が、最初に緊張された1番目のストランドの緊張終了時に第一の記憶手段に記憶された移動値であり、
が、1番目から(k−1)番目のストランドを緊張する間に基準伸張部材の自由端が移動する移動値の和であるとき、前記目標値を以下の式によって計算する計算手段と、
b)計算手段の出力に接続された第一の入力と、前記第一の移動センサに接続された第二の入力とを有し、緊張中にk番目のストランドの端部が移動する瞬間的な実際の移動値と前記目標値Skcとを比較し、瞬間的な実際の移動値と前記目標値とが同じ場合は制御信号を供給するコンパレータと、
c)コンパレータの出力に接続されて、コンパレータの制御信号に反応して緊張手段の停止を制御する制御手段とを含む。
【0012】
−引張端部の定着時にストランドの収縮に対応する補正値eを前記計算手段に挿入するための入力手段をさらに含み、前記計算手段が、以下の式により前記目標値Skcを計算する。
基準伸張部材は、緊張するケーブルのストランドのうちの一本から構成可能である。
【0013】
本発明は、添付図に関して例として挙げた以下の説明を読めば、いっそう理解されるだろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず図1、2を参照すると、同一のマルチストランドケーブルに属する2本のストランドtkとtk-1とが示されており、ストランドは2個の定着体A1とA2の間で緊張しなければならない。定着体A1は、たとえば斜張橋の柱塔のヘッド部分に配置される高い定着体であり、定着体A2は、斜張橋の橋床に配置される低い定着体である。図1および2では、既にストランドtk-1が緊張され、両端で定着体の頭部またはアンカーヘッドTA1、TA2にそれぞれ緊張定着されている。一方、ストランドtkは、一端がアンカーヘッドTA1に定着され、緊張ジャッキまたは油圧ウィンチ1がストランドtkの他端に設置され、このストランドを緊張するためにアンカーヘッドTA2で支持されている。移動センサ2または同様の他の測定装置が緊張ジャッキ1に結合されて作動時にその行程を測定し、あるいは、結局は同じことになるが、緊張ジャッキ1により引張られるストランドtkの端部の移動値を測定する。
【0015】
図1と2ではまた、基準伸張部材trefを示した。基準伸張部材は、ケーブルに沿うようにケーブルに結合され、一端が固定点に連結され、他端はケーブルの長手方向に移動自在である。基準伸張部材trefは、好ましくは、ケーブルのストランドの一本から構成される。この場合、基準ストランドtrefの一端は、たとえばアンカーヘッドTA1に定着可能であり、他端は、他方のアンカーヘッドTA2の一つの孔を通って移動自在である。第二の移動センサ3または同様の他の測定装置は、基準ストランドtrefの自由端に結合されて、この端部の移動を測定し、すなわち、ケーブルのストランドが緊張ジャッキ1により緊張されるたびに、この端部がアンカーヘッドTA2から「出る」量を測定する。
【0016】
図1、2ではさらに、少なくともケーブルのストランドの一連の緊張操作の始めに、好ましくは一連の緊張操作が続く間ずっと、ケーブルを支持する役割をする支持部材tpを示した。支持部材tpもまた、好ましくはケーブルのストランドの一本から構成することができる。この場合、支持ストランドtpは、第一に定着体A1、A2の間に設置され、その端部が、2個のアンカーヘッドTA1、TA2に定着される。
【0017】
図1、2では、各ストランドの端部が、ケーブルの他のストランドとは別のアンカーヘッドTA1、TA2に定着されて示されているが、これは単に図の便宜上、そのようにされているのであって、アンカーヘッドTA1は、実際にはケーブルのストランドの数に少なくとも等しい孔数を含む単一のアンカーヘッドから構成される。同様に、図1、2に示された各アンカーヘッドTA2は、実際には、ケーブルのストランド数に少なくとも等しい孔数を含む単一のアンカーヘッドから構成される。
【0018】
後で詳しく説明するように、ストランドtk-1を緊張した後で、その伸びΔLならびに基準ストランドtrefの自由端がアンカーヘッドTA2から出る量dk-1(図1)を知ることができる(この量は移動センサ3によって得られる)。
【0019】
ストランドtkの緊張終了時(図2)に、基準ストランドtrefの自由端は量dkだけアンカーヘッドTA2から出る。後述するように、ストランドtk-1の伸びは今や[ΔL−(dk−dk-1)]に等しい。ストランドtkとtk-1で同じ伸びを得るためには、後述するように、緊張ジャッキ1によって引張られるストランドtkの端部が(移動センサ2により測定された)量Skだけ移動するまでストランドtkを引張る。この量は、ΔL1が、最初にケーブルを緊張し、この最初の緊張後に測定したケーブルの伸びであって、d1が、最初のストランドの緊張後に基準ストランドtrefの自由端がアンカーヘッドTA2から出る量であるとき、ΔL1−(dk-1−d1)に等しい。
【0020】
本発明による方法を実施するためには、2個の定着体A1、A2の間で測定した、ケーブルの各ストランドの曲線の長さが、ケーブルのストランド全体に対して同じになるようにしなければならない。これは、ケーブルのストランド全体を共通の外皮内、好適にはケーブルのストランドを互いに平行に維持できるマルチ管路ガイドが内部にある外皮内に配置されるときに得られる。このような外皮はたとえば、同じ出願人の名義で1999年5月5日に出願されたフランス特許出願第99.02799号に記載されている。外皮は、図1に一点鎖線4で概略的に示されている。本発明による方法を実施するにはまた、各ストランドの温度がケーブル内で同じであると仮定する。これは、上記の外皮を使用すれば満足のいく近似値で得られる。
【0021】
次に、ケーブルのストランドの緊張プロセスについて詳しく説明する。以下の説明では、次のような表記を用いるものとする。
【0022】
−t1、t2、t3...tk-1、tk、...tn-1、tnは、nが、ケーブルのストランドの総数、kが2≦k≦nの数であるとき、ケーブルのストランドを緊張される順番に示す。
【0023】
−L0は、ストランドt1を緊張する前に基準ストランドtrefと第一のストランドt1の(2個の定着体A1、A2の間で測定された)曲線の長さを示す。
【0024】
−N01は、ケーブルのストランドの緊張プロセスの始めに第一のストランドt1に与えられる最初の緊張を示す。
【0025】
−L1、L2、L3、...は、それぞれストランドt1、t2、t3、...を緊張後に(2個の定着体A1、A2の間で測定された)ストランドの曲線の長さを示し、この時点で外皮4に既に設置した全てのストランドは同じ曲線長さを有しているものとする。
【0026】
−L01、L02、L03は、前記ストランドの緊張後、アンカーヘッドTA1、TA2に定着された2個の区間で区切られるものとみなした、ストランドt1、t2、t3の無負荷の長さ(緊張がゼロである)を示す。
【0027】
−△Li,jは、ストランドtjの緊張後のストランドtiの伸びを示す。
【0028】
−S1、S2、S3、...Sk-1、Sk、...Snは、所定の瞬間に緊張ジャッキ1により引張られたストランドt1、t2、t3...tk-1、tk、...tn-1、tnの端部の基準点の移動値(移動センサ2により測定された)を示す。
【0029】
−a1、a2、a3、...ak-1、ak、...anは、それぞれストランドt1、t2、t3...tk-1、tk、...tn-1、tnの緊張後に基準ストランドtrefの自由端の基準点の移動値(移動センサ3により測定された)を示す。(図1、2では
2個の定着体A1、A2の間でn本のストランドt1、...tnからなるケーブルを緊張するために、最初に、2個の定着体A1、A2の間にケーブルの外皮4を設置する。このため、有利には、支持ストランドtpのようなケーブルのストランドの一本を使用できる。この場合、最初に支持ストランドtpを外皮4に通し、次いでアンカーヘッドTA2の孔の一つにこの支持ストランドの一端を通し、これを、たとえば円錐キーを用いて従来と同様にこの孔に定着する。次に、支持ストランドtpの他端をアンカーヘッドTA1の対応する孔に通してこの孔に定着する。
【0030】
次いで、基準部材としてケーブルの別のストランドtrefを使用する場合、アンカーヘッドTA2の孔の一つを介して、アンカーヘッドの一端が、アンカーヘッドTA1の対応する孔に到達するまでこのストランドを外皮4に通し、一方で、基準ストランドtrefの後端は、アンカーヘッドTA2の対応する孔を通して移動自在とする。その場合、基準ストランドtrefの後端に移動センサ3を設置し、アンカーヘッドTA2に対するその移動を測定する。
【0031】
その後、アンカーヘッドTA2の孔の一つ、外皮4、およびアンカーヘッドTA1の対応する孔にストランドt1を通してから、アンカーヘッドTA1にヘッド端部を定着する。次いで、移動センサ2を備えた緊張ジャッキ1をストランドt1の後端に設置する。このとき、2本のストランドtrefとt1は、同じ曲線長さL0(図3)を有し、2個の移動センサ2、3はリセットされる。
【0032】
次に、緊張ジャッキ1を用いて、緊張が所定値N01に達するまでストランドt1を緊張する。この値は、ケーブルの緊張プロセスの終わりに、ケーブルすなわちケーブルの全てのストランドt1〜tnにおいて所望の緊張を得るようにストランドt1に加える緊張である。ストランドt1の緊張の、こうした所定の初期値N01は、当業者が周知である方法により計算される。別の実施形態としては、ストランドt1に所望の初期緊張を与えるために、たとえば既知の方法で計算される所定の伸びに達するまでストランドを緊張することができる。更に別の実施形態によれば、ストランドt1の長さを正確に測定した後で、アンカーヘッドTA1、TA2の間で得るべきストランド長さを示すことにより緊張を行うことも可能であり、この長さは、たとえばストランド1に事前に付けられた適切なマークにより示すことができる。
【0033】
ストランドt1は、所望の初期緊張N01だけ緊張した後で、アンカーヘッドTA2の点5(図4)に定着する。図4に示したように、ストランドt1を緊張する間、基準ストランドtrefの自由端6は量a1だけ移動し、一方でストランドt1の端7は量S1だけ移動した。量S1とa1は、移動センサ2、3によりそれぞれ測定される。緊張N01を及ぼしたストランドt1の伸びΔL1,1は、次の式によって得られる。
ΔL1,1=S1−a1 (1)
この結果は直感的であるが、以下のように証明することができる。基準ストランドtrefが決して緊張されず、その全長が変化しないものと考える場合、以下のように示すことができる。
L0=L1+a1 (2)
一方で、ストランドt1を考慮すると、2個のアンカーヘッドTA1、TA2の間の曲線長さL1は、次の式(3)によって与えられる。
L1=L01+ΔL1,1 (3)
ここで、L01は、2個の定着ヘッドTA1、TA2の間のストランドt1の無負荷の長さであり、ΔL1は、緊張N01を及ぼした伸びである。二つの式(2)、(3)を組み合わせることにより、次の式が得られる。
L0=L01+ΔL1,1+a1 (4)
ストランドt1の無負荷の長さが変わらないので、以下のように示すことができる。
L0=S1+L01 (5)
式(4)と(5)を組み合わせることにより、次の式(6)が得られる。
S1=ΔL1,1+a1 (6)
この式(6)はさらに、上記の式(1)のように示すこともできる。従って、量S1とa1はそれぞれ移動センサ2、3によって測定可能であるので、初期の緊張N01を及ぼされるストランドt1の伸びΔL1,1をそこから容易に導き出せる。
【0034】
次いで、ストランドt2をアンカーヘッドTA2の孔と外皮4に通し、そのヘッド端部を既知の方法でアンカーヘッドTA1に定着する。緊張ジャッキ1と、適切にリセットした測定センサ2をケーブルのストランドt1から外し、図5に示したようにストランドt2の後端8に設置する。このとき、全てのストランドtref、t1、t2の曲線長さは同じL1である。
【0035】
その後で、緊張ジャッキ1によりストランドt2の後端8を引張って緊張し、このストランドをアンカーヘッドTA2に定着する(図6)。ストランドt2を緊張および定着した後で、ストランドは曲線長さL2になり、ストランドt2の端8は(移動センサ2により測定される)量S2だけ移動し、基準ストランドtrefの自由端における二点6、9は、双方とも、アンカーヘッドTA2に対して量a2だけ移動する(a2は、移動センサ3により測定される)。
【0036】
ストランドt2を緊張するとき、ストランドt1の伸びは、ΔL1,1からΔL1,2になり、これは次の式によって与えられる。
ΔL1,2=ΔL1,1−a2 (7)
実際に、基準ストランドtrefが緊張されていないとみなすと、その全長は、図5、3dに示した二つの状態において同じになる。従って、以下のように表すことができる。
L1=L2+a2 (8)
一方で、ストランドt1を考慮すると、その長さL1(図4、3c)は、上記の式(3)によって得られ、ストランドt2を緊張した後の長さL2(図6)は、以下の式によって得られる。
L2=L02+ΔL1,2 (9)
式(3)、(8)、(9)を組み合わせると、以下が得られる。
L02+ΔL1,2+a2=L01+ΔL1,1 (10)
ところで、ストランドt1の両端は、それぞれアンカーヘッドTA1、TA2に定着されているので、2個のアンカーヘッド間のストランドt1の無負荷の長さは、図5の状態から図6の状態に移っても変化しない。そのため、L02はL01に等しくなり、式(10)は次のようになる。
ΔL1,2+a2=ΔL1,1 (11)
または、上記の式(7)と同じ形になる。従って、ストランドt2を緊張した後、ストランドt1の新たな伸びΔL1,2は、ΔL1,1とa2の差に等しい。ストランドt2を緊張した後でストランドt1、t2の伸びを同じにしたい場合は、このストランドt2をΔL1,2に等しい量ΔL2,2だけ伸張しなければならない。さて、ストランドt1と式(1)に関して既に行った証明に従って、ストランドt2を緊張するときの伸びΔL2,2は、式(1)と同様の式によって示される。すなわち
ΔL2,2=S2−a2 (12)
式(7)と(12)を組み合わせ、式(1)を考慮し、所望の条件ΔL2,2=ΔL1,2を設定すると、以下の式が得られる。
S2=ΔL1,1=S1−a1 (13)
結論として、ストランドt2をΔL2,2=ΔL1,2だけ伸張するために、すなわちストランドt1に等しい伸びを与えるためには、ジャッキの行程S2を差S1−a1に等しくしなければならない。量S1、a1はそれぞれ、ストランドt1の緊張プロセス中に移動センサ2、3により既に測定済みであるので、量S2は容易に計算可能であり、後述するようなジャッキ1の動作を制御するために用いることができる。
【0037】
ストランドt2を緊張し、上記の方法で定着した後で、ストランドt3をアンカーヘッドTA2と外皮4に通し、そのヘッド端部を従来の方法でアンカーヘッドTA1の対応する孔に定着する。次いで緊張ジャッキ1と、適切にリセットした移動センサ2をケーブルのストランドt2から除去し、図7に示したようにアンカーヘッドTA2でストランドt3の後端11に設置する。このとき全てのストランドtref、t1、t2、t3の曲線長さL2は同じである。
【0038】
次いで、緊張ジャッキ1によりストランドt3の端11を引張ることによって緊張し、アンカーヘッドTA2の対応する孔にこれを定着する。ストランドt3を緊張してアンカーヘッドTA2に定着する操作の終了時に、その後端11を(移動センサ2により測定される)量S3だけ移動し、基準ストランドtrefの自由端における点12がアンカーヘッドTA2に対して(移動センサ3により測定される)量a3だけ移動し、全てのストランドが、図8に示したように同じ曲線長さL3を有する。
【0039】
ストランドt2の緊張について先に述べた原理と同じ原理に従って、ストランドt3の緊張後、ストランドt1、t2によって得られた伸びと同じ伸びをストランドt3に与えるには、ストランドt3を量ΔL3,3だけ伸張しなければならない。この量は、上記の式(7)と同様の以下の式によって与えられる。すなわち
ΔL3,3=ΔL1,3=ΔL1,2−a3(14)
式(7)と(14)を組み合わせることにより、以下が得られる。
ΔL3,3=ΔL1,3=ΔL1,1−a2−a3 (15)
ところで、ストランドt1、t2について既に証明したように、ストランドt3の伸びもまた式(1)と(12)と同様の式によって与えられる。すなわち
ΔL3,3=S3−a3 (16)
式(15)と(16)を組み合わせ、式(1)と(13)を考慮することにより、以下が得られる。
S3=ΔL1,1−a2=S1−a1−a2=S2−a2 (17)
この式(17)はさらに次のように表すこともできる。
結論として、ストランドt3にストランドt1、t2とおなじ伸びを与えるには、ジャッキの行程S3を差S2−a2と等しくするか、あるいはストランドt1、t2の緊張中に基準ストランドtrefの自由な後端が移動する移動の和aiをS1から引いたものに等しくしなければならない。
【0040】
一般に、ケーブルの任意のストランドtkを緊張するには、ストランドt2とt3に関する上記の緊張と同様に行う。より詳しくは、ストランドtkの緊張時に、ストランドtkの緊張後に、先に緊張したストランドt1〜tk-1の伸びと等しい伸びを与えるには、このストランドtkに伸びΔLk,kを与えなければならない。この伸びは、式(7)および(14)と同様の式によって示される。すなわち
ΔLk,k=ΔL1,k=ΔL1,k-1−ak (19)
ところで、これを繰り返すことによって、量ΔL1,k-1は、次の式によって求められる。
従って、式(19)と(20)を組み合わせることにより、以下が得られる。
さらに、ストランドtkの伸びΔLk,k自体が式(1)、(12)と同様の式によって与えられる。すなわち
ΔLk,k=Sk−ak (22)
式(21)と(22)を比較し、式(1)を考慮することにより、先に緊張したケーブルの他のストランドt1〜tk-1と同じ伸びをストランドtkに与えるには、ジャッキの行程Skを次の式によって与えられるものにしなければならない。
この式は、次のように表すこともできる。
Sk=Sk-1−ak-1 (24)
量S1とa1または量Sk-1とak-1は分かっているので(移動センサ2、3を用いて計算およびまたは測定済みである)、先に緊張したストランドt1〜tk-1と同じ伸びをストランドtkに与えるためのジャッキ1の行程Skは容易に計算して知ることができ、複数のストランドの緊張やストランドtkの伸びを測定する必要はない。従って、ストランドtkを緊張するためのジャッキ1の動作は、後で詳しく説明するように容易に自動化することができる。
【0041】
ケーブルの緊張は、ケーブルの後続ストランドそれぞれに対して、ストランドt2〜tkについて先に述べたのと同じ方法でストランドtnまで続行される。ケーブルのストランドのうちの2本を支持ストランドtpおよび基準ストランドtrefとしてそれぞれ使用した場合、支持ストランドtpを最後から二番めに緊張し(ストランドtn-1)、基準ストランドtrefを最後に緊張する(ストランドtn)。この場合、近似法による計算が意にかなうものであれば、基準ストランド即ち最終ストランドtnを、緊張した先行ストランドtn-1に与えた伸びと同じ伸びΔLn-1だけ伸張することができる。そうでない場合には、最後に緊張した基準ストランドの緊張により引き起こされる複数の先行ストランドの伸びの損失を測定もしくは計算し、そこから導いた前記伸びΔLn-1だけ伸張される。緊張した全てのストランドは定着体の間で長さが同じであり、その伸びが同じにされたことに留意できる。その結果、ストランドの軸方向の応力は、弾性率が同じであるとき同じになる。
【0042】
この事実は、各ストランドの断面とは無関係であるので、ケーブルのストランドの断面を不均質にすることも可能である。
【0043】
ケーブルが多数のストランドを含んでいる場合、第一のストランドt1を緊張する瞬間と最終ストランドtnを緊張する瞬間との間に何時間も経過することがある。この双方の瞬間の間にストランドの温度が大幅に変化し、そのためにケーブルの緊張プロセスの最初にストランドに与えられた緊張と伸びが、前記プロセスの終わりに同じ値ではなくなることがある(実際には、この問題が起こるのは、緊張される瞬間にストランドの温度が分散する場合だけである)。この場合には、基準ストランドの役割をする最終ストランドtnを緊張する前に、伸び、及び、ストランドの緊張を再調整しなければならない。このために、基準ストランドtrefまたは最終ストランドtnを緊張前に、緊張サイクルを再開してストランドt1〜tnを順次再緊張し、ストランドの伸び、及び、最終緊張を均等にする。この第二の緊張サイクルは、比較的速く実施可能である。何故ならストランドは、ケーブルの外皮に通す必要がなく、ストランドを再緊張するために実施すべき移動量Siは、一般に比較的少ないからである。第二の緊張サイクルの後で、基準ストランドとして使用された最終ストランドtnを緊張し、上記と同様に定着する。
【0044】
同様に留意しなければならないのは、ケーブルのストランドを緊張後にアンカーヘッドTA2に定着するたびに、関与するストランドをアンカーヘッドTA2の対応する孔に定着する役目をする円錐キーが、このストランドを瞬間的に停止させないことである。その結果として、ストランドは完全にブロックされる前に、やや収縮するので、伸び、及び、緊張を損失する。こうしたストランドの収縮または伸びの損失は、アンカーヘッドTA2の対応する円錐孔に円錐キーを入れることに対応する。円錐キーをアンカーヘッドの孔に入れる挿入値を無視できない、すなわちストランドの緊張精度に与える影響を無視できない場合、伸張損失、従って定着時にストランドに引き起こされる緊張損失を補正しなければならないことがある。これは、緊張ジャッキの計算された行程値Skに所定の補正値eを加え、先に緊張した複数ストランドと同じ伸びをストランドtkに与えることによって得られる。この場合、行程Skは、以下の二つの式のいずれかによって計算可能である。
Sk=Sk-1−ak-1+e (26)
所定の補正値eは、たとえば、本発明による方法を実施するために使用されるものと同じストランドを用いて予め定着機材に関して試験中に行われた計算およびまたは測定により決定することができる。一般に補正値eは、約数ミリメートルである。
【0045】
次に、図4を参照することにより、本発明による方法を実施するための装置について説明する。図4では、定着ヘッドTA2を通るケーブルのストランドtkに結合された緊張ジャッキ1および測定センサ2を再び示している。また、基準ストランドtrefに結合された移動センサ3を同様に示している。
【0046】
移動センサ2の出力は、第一のメモリ13と、コンパレータ14の負の入力とに接続されている。本発明による方法を式(23)または(25)を用いて実施する場合、メモリ13は、値S1を保存するように構成される。本発明による方法を式(24)または(26)を用いて実施する場合、メモリ13は、移動センサ2により測定されたSkの全ての連続値(k=1からk=n−1まで)を保存するように構成される。前者の場合、メモリ13は値S1を保存するだけで十分であるが、しかしながら、この最初の場合でも移動センサ2によって測定されたSkの全ての値を保存するように構成することができる。これは、後日の制御または統計のために有効である。メモリ13は計算機15に接続されており、本発明による方法を式(23)または(25)を用いて実施する場合には値S1を、式(24)または(26)を用いて実施する場合には値Sk-1を計算機に送る。
【0047】
移動センサ3は、第二のメモリ16に接続され、ケーブルの緊張プロセスが展開するにつれて、移動センサ3により測定された全ての値ai(i=1〜i=n−1)を保存する。メモリ16は、計算機15に接続されており、ストランドtkを緊張するために、本発明による方法を式(23)または(25)によって実施する場合は全ての値ai(i=1〜i=k−1)を、式(24)または(26)を用いて実施する場合には値ak-1を計算機に送る。
【0048】
ケーブルのストランドの定着時にアンカーヘッドの対応する円錐孔に円錐キーを挿入することにより緊張損失を補正しなければならない場合、所定の補正値eもまた計算機15に送る。この補正値eは、たとえばキーボードを用いてユーザにより入力され、計算機15のメモリに記憶することができる。
【0049】
計算機15は、供給された値に基づいて、本発明による方法を実施するために選択された式(23)、(24)、(25)または(26)を使用することにより、目標値Skcを計算する。移動センサ3が、値aiの累積和、すなわちaiの和(i=1〜i=k−1)を各瞬間に直接供給するタイプのセンサである場合、メモリ16は、aiの和(i=1〜i=k−1)を直接計算機15に供給するように構成することができるので、計算機15で実施する計算は簡略化される。
【0050】
計算機15により計算される目標値Skcは、コンパレータ14の正の入力に送られ、コンパレータは、移動センサ2により同じ瞬間に測定された実際の値Skrと目標値とを比較する。コンパレータ14の出力は、レギュレータ17の入力に接続されており、レギュレータの出力は、緊張ジャッキ1に油圧接続された自動ポンプ群18を制御して、加圧した油圧流体を供給する。好ましくは、レギュレータ17は、緊張ジャッキ1の制御においてあらゆる振動または他の不安定性を回避するためにPID型レギュレータ(積分微分比例レギュレータ)である。かくして、計算機15が計算した目標値Skcにジャッキ1の行程(実際値Skr)が達したことをコンパレータ14が検出すると、レギュレータ17および自動ポンプ群18を介して緊張ジャッキ1が停止される。
【0051】
2個のメモリ13、16および計算機15は、プログラマブルオートマットまたはマイクロコンピュータの一部であってもよい。2個のメモリ13、16は、その場合、プログラマブルオートマットまたはマイクロコンピュータのRAMのメモリゾーンから構成可能であり、計算機15は、プログラマブルオートマットまたはマイクロコンピュータのマイクロプロセッサから構成可能である。コンパレータ14の機能はまた、プログラマブルオートマットまたはマイクロコンピュータの適切にプログラムされたマイクロプロセッサによっても果たすことができる。
【0052】
もちろん、以上に説明した本発明の実施形態は全く一例として挙げたものに過ぎず、限定的なものではなく、当業者は本発明の範囲を逸脱せずに多数の変形実施例を行うことが可能である。従って、特に、基準部材としてケーブルのストランドの一本を用いる代わりに、補助ケーブルまたは補助糸を、ケーブルの外皮4または、ケーブルに沿って延在するようにケーブルの外皮4に連結される固有の外皮に通して使用することができる。
【0053】
さらに、ケーブルのストランドを緊張する前に定着体A1、A2の間にケーブルの外皮42を設置し、ケーブルのストランドを緊張する操作中に前記外装を支持するために、支持ストランドとしてケーブルのストランドの一本を使用することが好ましいが、絶対に必要不可欠というわけではない。実際、ケーブルの外装4は、他の公知技術によって設置および支持することが可能である。
【0054】
また、上記の方法では、ケーブルの先行ストランドtk-1を緊張定着した後でケーブルの各ストランドtkを外皮4に通しているが、ケーブルのストランドを一本ずつ緊張する前に全てのストランドを外皮4に通すことも検討できるし、あるいは、ケーブルのストランドをグループごとに通し、各グループのストランドを一本ずつ順次緊張することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブルのストランドの一連の緊張操作において、ケーブルの順序k≧2の任意のストランド緊張前の初期状態に対応する、本発明による方法の一般原理図である。
【図2】k番目のストランド緊張後の最終状態に対応する、本発明による方法の一般的な原理図である。
【図3】本発明による方法の連続工程を示す図である。
【図4】本発明による方法の連続工程を示す図である。
【図5】本発明による方法の連続工程を示す図である。
【図6】本発明による方法の連続工程を示す図である。
【図7】本発明による方法の連続工程を示す図である。
【図8】本発明による方法の連続工程を示す図である。
【図9】本発明による装置の実施形態を示す機能図である。
【符号の説明】
1 緊張手段
2 第一の移動センサ
3 第二の移動センサ
13 第一の記憶手段
14 制御手段またはコンパレータ
15 計算手段または計算機
16 第二の記憶手段またはメモリ
17 制御手段またはレギュレータ
A1、A2 定着体
tk ストランド
tref 基準伸張部材
TA1 固定点
t1 第一のストランド
tp 支持部材
Claims (9)
- 2個の定着体(A1、A2)の間で互いに平行に保持された複数ストランドの束からなるケーブルの各ストランド(tk)を、緊張手段(1)を用いて個々に順次緊張する方法であって、
a)一端が固定点(TA1)に結合され、他端がケーブルの2個の定着体(A1、A2)の一方(A2)を通って移動自在となるように、ケーブルに沿って、基準伸張部材(tref)を設置する工程と、
b)第一のストランド(t1)の端部に、その緊張または伸張が所定値に達するまで引張力を及ぼすことにより前記第一のストランドを緊張し、前記第一のストランドの前記端部を定着する工程と、
c)前記緊張された第一のストランド(t1)の前記端部が工程b)の間に移動した第一の量(S1)を測定する工程と、
d)基準伸張部材(tref)の前記自由端が工程b)の間に移動した第二の量(a1)を測定する工程と、
e)工程c)とd)で測定した前記第一および第二の量(S1とa1)の差に対応する所定量(S2)だけ第二のストランド(t2)の端部が移動するまで前記第二のストランドの端部に引張力を及ぼすことにより前記第二のストランドを緊張し、前記第二のストランドの前記端部を定着する工程と、
f)基準伸張部材(tref)の前記自由端が工程e)の間に移動した追加移動量(a2)を測定する工程と、
g)工程e)の間に前記第二のストランド(t2)の端部が移動した前記所定の移動量(S2)と、工程e)の間に基準伸張部材(tref)の自由端が移動した前記追加移動量(a2)との差に対応する所定量だけ第三のストランド(t3)の端部が移動するまで前記第三のストランドの端部に引張力を及ぼすことにより前記第三のストランド(t3)を緊張し、前記第三のストランド(t3)の前記端部を定着する工程と、
h)基準伸張部材(tref)の前記自由端が工程g)の間に移動した追加量(a3)を測定する工程と、
i)最後のストランド(tn)を緊張定着するまで以下同様に実施し、最後から二番目のストランド(tn-1)を緊張する間に引張られたこのストランドの端部の所定の移動量と、最後から二番目のストランド(tn-1)を緊張する間に基準伸張部材(tref)の自由端が移動した追加移動量との差に対応する所定量だけ引張端部が移動するまで最後のストランド(tn)に引張力を及ぼし、前記最後のストランド(tn)の前記端部を定着する工程とからなることを特徴とする大径ストランドケーブルの緊張工法。 - k番目(nがケーブルのストランドの数であるとき2≦k≦n)のストランド(tk)の緊張定着のために、緊張するk番目のストランドの端部の移動に対して目標値(Skc)を計算し、且つ、実際の移動(Skr)を測定することによって、前記端部を引張り、その移動中に測定した実際の移動値(Skr)と前記目標値(Skc)とを比較し、前記測定した実際の値が前記目標値に到達したとき、k番目のストランドを緊張することを停止し、同時にその端部を定着することを特徴とする請求項1に記載の緊張工法。
- 基準伸張部材(tref)として前記ケーブルのストランドの一本を用い、基準伸張部材の役割をする前記ストランド(tref)を最後に緊張定着することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の緊張工法。
- 2個の定着体(A1、A2)の間でマルチストランドケーブルを緊張する装置であって、ケーブルの各ストランド(tk)を個々に順次緊張するために各ストランドに順次適合可能な緊張手段(1)を含み、
a)一端が固定点(TA1)に結合され、他端がケーブルの2個の定着体(A1、A2)の一方(A2)を通って移動自在となるように、前記ケーブルに沿って緊張ケーブルに結合される基準伸張部材(tref)と、
b)ケーブルの各ストランドに順次適合可能であり、適合されるストランド(tk)の端部が前記緊張手段(1)によって引張られるとき、前記ストランド端部の移動を毎回測定するための第一の移動センサ(2)と、
c)第一の移動センサ(2)に接続され、少なくとも最初に緊張されたストランド(t1)の端部の移動値(S1)を記憶するための第一の記憶手段(13)と、
d)基準伸張部材(tref)に結合され、その自由端の移動を、ケーブルのストランド(tk)が緊張定着されるたびに測定するための第二の移動センサ(3)と、
e)第二の移動センサ(3)に接続され、前記第二のセンサ(3)によって測定された移動値を記憶するための第二の記憶手段(16)と、
f)前記第一の移動センサ(2)と前記第一および第二の記憶手段(13、16)とに接続され、第一の移動センサ(2)によって測定された移動値(Skr)が、k(2≦k≦n)番目のストランド(tk)に対して、(k−1)番目のストランド(tk-1)を緊張する間に(k−1)番目のストランド(tk-1)の端部が移動する所定の移動値と、前記(k−1)番目のストランドが緊張する間に基準伸張部材(tref)の自由端が移動する移動値との差に対応する所定の移動値(Skc)に達するとき、ケーブルの前記k番目の所定のストランドに及ぼされる引張りの停止を自動的に制御するための計算手段(15)および制御手段(14、17)を含むことを特徴とする緊張装置。 - 前記計算手段(15)および制御手段(14、17)は、
a)k番目の前記ストランド(tk)を緊張する前に、緊張すべきk番目の前記ストランド(tk)の端部の移動のための目標値(Skc)を計算し、S1が、最初に緊張された1番目のストランド(t1)の緊張終了時に第一の記憶手段(13)に記憶された移動値であり、
が、1番目から(k−1)番目のストランドを緊張する間に基準伸張部材(tref)の自由端が移動する移動値の和であるとき、前記目標値を以下の式
によって計算する計算手段と、
b)計算手段(15)の出力に接続された第一の入力(+)と、前記第一の移動センサ(2)に接続された第二の入力(−)とを有し、緊張中にk番目のストランド(tk)の端部が移動する瞬間的な実際の移動値(Skr)と前記目標値(Skc)とを比較し、瞬間的な実際の移動値と前記目標値とが同じ場合に制御信号を供給するコンパレータ(14)と、
c)コンパレータ(14)の出力に接続されて、コンパレータの制御信号に反応して緊張手段(1)の停止を制御する制御手段(17)とを含むことを特徴とする請求項6に記載の緊張装置。 - 基準伸張部材(tref)は、緊張するケーブルのストランドのうちの一本であることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の緊張装置。
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