JP4426792B2 - 縮合ベンゼン誘導体および用途 - Google Patents

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Description

本発明は、アンドロゲン受容体モジュレーターとして有用な縮合ベンゼン誘導体およびその製造法などに関する。
アンドロゲンは精巣および副腎皮質で合成され、標的臓器でアンドロゲン受容体に結合し、様々な生理活性を発揮する。天然のアンドロゲンは化学的にはすべてC19ステロイドに属する。その中で主要なアンドロゲンは、主として精巣で合成されるテストステロンであり、標的細胞への取り込み、生理活性が強い。女性では副腎皮質が主要なアンドロゲン供給源となっている。
アンドロゲンは生殖器官(前立腺、精嚢、副精巣、精管など)の発育・機能維持、胎生期の性分化、精子形成、二次性徴の発現(筋肉骨格、音声、脂肪分布などの雄性化の誘起など)、筋肉などでのタンパク質同化の促進作用、骨代謝への作用などがある。したがって、精巣機能障害や去勢などによりアンドロゲンが不足するとこのような作用が不十分となり、種々の疾病やQOL(quality of life、生活の質)の低下につながる。これに対して、通常、アンドロゲンを補充する治療法が行われる。テストステロン以外にも、アンドロゲンの作用のバランスが異なる合成アンドロゲンも研究され、臨床で用いられている。
一方、アンドロゲンが病態の進行に関わっている場合には、アンドロゲンを低下させる治療が行われる。例えば、アンドロゲン依存性の前立腺癌では、去勢術やGnRHアゴニスト投与により、テストステロンを低下させ、治療効果を上げている。
アンドロゲンを補充する場合、通常、テストステロンや合成アンドロゲンが用いられている。しかしながら、それらはステロイド骨格を有しており、肝臓への負担が大きかったり、他のステロイドホルモン作用を示すことがあったりする。したがって、非ステロイド骨格を有するアンドロゲン受容体モジュレーター(特にアゴニスト)は、アンドロゲン作用が不足している病態(ハイポゴナディズム、男性更年期障害など)の改善やアンドロゲンが有する作用により改善が期待できる病態(骨粗鬆症など)に有用であると考えられる。
また本発明者らが検討したところ、去勢術やGnRHアゴニスト投与によりテストステロンを低下させると、その低いテストステロンでも増殖する能力を獲得する癌があり、このような癌では逆にアンドロゲン作用物質が抗腫瘍作用を示すことがわかってきた。
したがって、本発明は、非ステロイド骨格を有するアンドロゲン受容体モジュレーター(特にアゴニスト)を提供し、これらの課題を解決することを目的とする。
本発明者らは、前記の事情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式(I)にて表される化合物がアンドロゲン受容体モジュレーターとして優れた作用を有し、前記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]一般式
Figure 0004426792
〔式中、A環は置換されていてもよい5ないし8員環を、B環はさらに置換されていてもよい4ないし10員環を、C環はさらに置換されていてもよいベンゼン環を、X1は置換されていてもよい炭素原子を、X2は置換されていてもよい炭素原子、酸素原子または式S(O)(式中、kは0、1または2を示す。)で表される基をそれぞれ示す。Wは窒素原子を示すか、またはA環が置換されていてもよいベンゼン環の場合、式CRa(式中、Raは結合手、水素原子、水酸基または置換されていてもよいアルコキシ基を示す。)で表される基を示す。Y11は式CR2R3’(式中、R2は水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基を、R3’は結合手、水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基を、Y21は1)Wが窒素原子の場合、式CR4R5’(式中、R4は水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基を、R5’は結合手、水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または式S(O)(式中、mは0、1または2を示す。)で表される基を、2)Wが式CRa(式中の記号は前記定義に同じ。)で表される基の場合、式CR4R5’(式中の各記号は前記定義に同じ。)で表される基または窒素原子を(但し、Y21が窒素原子であり、Wが式CRa(式中の記号は前記定義に同じ。)で表される基の場合、CRaとY21との結合は二重結合を示す。)それぞれ示し、B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y11におけるCR2またはY21におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい。R1は電子吸引性基を示す。式
Figure 0004426792
は単結合または二重結合を示す。〕で表される化合物またはその塩。但し、
1)Wが窒素原子であり、B環が置換されていてもよいピペラジン環である場合、
2)A環が置換されていてもよいベンゼン環であり、R1がニトロ基または置換されていてもよいスルファモイル基であり、Wが窒素原子であり、B環がオクタヒドロ[1,2−a]ピラジン環、窒素原子がアルキル基で置換されていてもよいホモピペラジン環または窒素原子がアルキル基で置換されていてもよい2,5−ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン環である場合、
3)A環が置換されていてもよく飽和されていてもよいフラン環またはピラン環であり、R1がハロゲン原子であり、Wが窒素原子であり、B環が3位が置換されていてもよいアミノ基で置換されたピロリジン環である場合、
4)Wが式CRa(式中の記号は前記定義に同じ。)で表される基であり、B環がその4位でC環と結合した置換されていてもよいピペリジン環またはその4位でC環と結合した置換されていてもよい1,2,5,6−テトラヒドロピリジン環である場合、ならびに
5)1−[4−(1−ピペリジニル)−1−ナフチル]エタノン、4−(1−ピペリジニル)−1−ニトロナフタレン、4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリルおよび4−(1−ピロリジニル)−1−ニトロナフタレンを除く;
[2]一般式
Figure 0004426792
〔式中、A環は置換されていてもよい5ないし8員環を、B環はさらに置換されていてもよい4ないし10員環を、C環はさらに置換されていてもよいベンゼン環を、X1は置換されていてもよい炭素原子を、X2は置換されていてもよい炭素原子、酸素原子または式S(O)(式中、kは0、1または2を示す。)で表される基をそれぞれ示す。Y1は式CR2R3(式中、R2およびR3は同一または異なって水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基を、Y2は式CR4R5(式中、R4およびR5は同一または異なって水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または式S(O)(式中、mは0、1または2を示す。)で表される基をそれぞれ示し、B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y1におけるCR2またはY2におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい。R1は電子吸引性基を示す。〕で表される前記[1]記載の化合物。但し、
1)B環が置換されていてもよいピペラジン環である場合、
2)A環が置換されていてもよいベンゼン環であり、R1がニトロ基または置換されていてもよいスルファモイル基であり、B環がオクタヒドロ[1,2−a]ピラジン環、窒素原子がアルキル基で置換されていてもよいホモピペラジン環または窒素原子がアルキル基で置換されていてもよい2,5−ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン環である場合、
3)A環が置換されていてもよく飽和されていてもよいフラン環またはピラン環であり、R1がハロゲン原子であり、B環が3位が置換されていてもよいアミノ基で置換されたピロリジン環である場合、ならびに
4)1−[4−(1−ピペリジニル)−1−ナフチル]エタノン、4−(1−ピペリジニル)−1−ニトロナフタレン、4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリルおよび4−(1−ピロリジニル)−1−ニトロナフタレンを除く;
[3]A環が置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいチオフェン環または置換されていてもよいフラン環である前記[1]記載の化合物;
[4]B環が置換されていてもよいピロリジン環、置換されていてもよいピペリジン環、置換されていてもよいモルホリン環、置換されていてもよいチオモルホリン環、置換されていてもよいピラゾリン環、置換されていてもよいピラゾリジン環、置換されていてもよいイソオキサゾリン環、置換されていてもよいシクロペンタン環、置換されていてもよいシクロペンテン環または置換されていてもよいパーヒドロアゼピン環である前記[1]記載の化合物;
[5]R1がシアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基である前記[1]記載の化合物;
[6]A環上またはB環上のRa、R2、R3’、R4およびR5’以外の置換基が(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)シアノ基、(4)ニトロ基、(5)水酸基、(6)置換されていてもよいアミノ基、(7)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(8)置換されていてもよいC1-6アルキル基、(9)置換されていてもよいC1-6アシル基、(10)置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(11)式R6S(O)p(式中、R6は置換されていてもよいC1-6アルキル基を、pは0、1または2をそれぞれ示す。)で表される基、(12)オキソ基、(13)ヒドロキシイミノ基、(14)置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基および(15)置換されていてもよいC1-4アルキレンジオキシ基からなる群より選ばれる1ないし6つの基である前記[1]記載の化合物;
[7]一般式
Figure 0004426792
〔式中、R7はシアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基を、R8およびR9は同一または異なって(1)水素原子、(2)シアノ基、(3)ニトロ基、(4)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(5)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基、(6)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基または(7)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基を、qは0、1または2を、Z1はカルボニル基、ヒドロキシイミノ基もしくは置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基で置換された炭素原子、C1-4アルキレンジオキシ基で置換された炭素原子または式
Figure 0004426792
(式中、R10およびR11は同一または異なって(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)シアノ基、(4)ニトロ基、(5)水酸基、(6)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(7)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基、(8)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(9)C1-6アルキル基および/もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基または(10)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基をそれぞれ示す。)で表される基を、Z2は酸素原子、硫黄原子、SO、SO2、カルボニル基、ヒドロキシイミノ基もしくは置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基で置換された炭素原子、C1-6アルキル基もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基、C1-4アルキレンジオキシ基で置換された炭素原子または式
Figure 0004426792
(式中、R12およびR13は同一または異なって(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)シアノ基、(4)ニトロ基、(5)水酸基、(6)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(7)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基、(8)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(9)C1-6アルキル基および/もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基または(10)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基をそれぞれ示す。)で表される基をそれぞれ示す。〕で表される化合物またはその塩。但し、
1−[4−(1−ピペリジニル)−1−ナフチル]エタノン、4−(1−ピペリジニル)−1−ニトロナフタレン、4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリルおよび4−(1−ピロリジニル)−1−ニトロナフタレンを除く;
[8]一般式
Figure 0004426792
〔式中、X3は硫黄原子または酸素原子を、R7はシアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基を、R8およびR9は同一または異なって(1)水素原子、(2)シアノ基、(3)ニトロ基、(4)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(5)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基、(6)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基または(7)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基を、qは0、1または2を、Z1はカルボニル基、ヒドロキシイミノ基もしくは置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基で置換された炭素原子、C1-4アルキレンジオキシ基で置換された炭素原子または式
Figure 0004426792
(式中、R10およびR11は同一または異なって(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)シアノ基、(4)ニトロ基、(5)水酸基、(6)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(7)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基、(8)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(9)C1-6アルキル基および/もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基または(10)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基をそれぞれ示す。)で表される基を、Z2は酸素原子、硫黄原子、SO、SO2、カルボニル基、ヒドロキシイミノ基もしくは置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基で置換された炭素原子、C1-6アルキル基もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基、C1-4アルキレンジオキシ基で置換された炭素原子または式
Figure 0004426792
(式中、R12およびR13は同一または異なって(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)シアノ基、(4)ニトロ基、(5)水酸基、(6)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(7)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基、(8)ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(9)C1-6アルキル基および/もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基または(10)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基をそれぞれ示す。)で表される基をそれぞれ示す。〕で表される化合物またはその塩。但し、
X3が酸素原子であり、R7がハロゲン原子であり、qが0であり、R8およびR9が水素原子であり、Z1が式
Figure 0004426792
(式中、R10およびR11の一方が水素原子を、他方がC1-6アルキル基および/もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。)で表される基であり、Z2がメチレン基である場合を除く;
[9]4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル、4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(2−エチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(2−ビニル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(2−イソプロピル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(3−メトキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(4−メトキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル4−[3−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−2−メチルピロリジン−3−カルボキサミド、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−2−メチルピロリジン−3−カルボニトリル、4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル、4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル、4−(4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリルもしくはその光学活性体またはその塩;
[10]一般式
Figure 0004426792
〔式中、Aa環は置換されていてもよい5ないし8員環を、Ca環はさらに置換されていてもよいベンゼン環を、X1aは置換されていてもよい炭素原子を、X2aは置換されていてもよい炭素原子、酸素原子または式S(O) a(式中、kaは0、1または2を示す。)で表される基を、R1aは電子吸引性基を、Mは脱離基をそれぞれ示す。〕で表される化合物またはその塩と、一般式
Figure 0004426792
[式中、Ba環はさらに置換されていてもよい4ないし10員環を示す。Y1aは式CR2aR3a(式中、R2aおよびR3aは同一または異なって水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基を、Y2aは式CR4aR5a(式中、R4aおよびR5aは同一または異なって水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または式S(O)m a(式中、maは0、1または2を示す。)で表される基をそれぞれ示すか、またはBa環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y1aにおけるCR2aまたはY2aにおけるCR4aもしくは窒素原子はBa環の一部を構成していてもよい。]で表される化合物またはその塩とを反応させ、所望により保護基を除去する前記[2]記載の化合物またはその塩の製造方法;
[11]前記[1]、[7]または[8]記載の化合物のプロドラッグ;
[12]前記[1]、[7]もしくは[8]記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有する医薬;
[13]アンドロゲン受容体モジュレーターである前記[12]記載の医薬;
[14]アンドロゲン受容体アゴニストである前記[12]記載の医薬;
[15]一般式
Figure 0004426792
〔式中、A環は置換されていてもよい5ないし8員環を、B環はさらに置換されていてもよい4ないし10員環を、C環はさらに置換されていてもよいベンゼン環を、X1は置換されていてもよい炭素原子を、X2は置換されていてもよい炭素原子、酸素原子または式S(O)(式中、kは0、1または2を示す。)で表される基をそれぞれ示す。W1は窒素原子または式CRa(式中、Raは結合手、水素原子、水酸基または置換されていてもよいアルコキシ基を示す。)で表される基を示す。Y11は式CR2R3’(式中、R2は水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基を、R3’は結合手、水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基を、Y21は式CR4R5’(式中、R4は水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基を、R5’は結合手、水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。)で表される基、置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または式S(O)(式中、mは0、1または2を示す。)で表される基をそれぞれ示し、B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y11におけるCR2またはY21におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい。R1は電子吸引性基を示す。式
Figure 0004426792
は単結合または二重結合を示す。〕で表される化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有するアンドロゲン受容体モジュレーター;
[16]アンドロゲン受容体アゴニストである前記[15]記載のモジュレーター;
[17]前記[15]記載のモジュレーターを含有してなるハイポゴナディズムまたは男性更年期障害の予防・治療剤;
[18]前記[15]記載のモジュレーターを含有してなる骨粗しょう症の予防・治療剤;
[19]前記[15]記載のモジュレーターを含有してなるホルモン抵抗性癌の予防・治療剤;
[20]ホルモン抵抗性癌がLHRHアゴニスト抵抗性癌である前記[19]記載の剤;
[21]癌が前立腺癌である前記[19]または[20]記載の剤;
[22]哺乳動物に対して、アンドロゲン受容体アゴニストを有効量投与することを特徴とするホルモン抵抗性癌の予防・治療方法;
[23]アンドロゲン受容体アゴニストを含有してなるホルモン抵抗性癌の予防・治療剤;
[24]アンドロゲン受容体アゴニストが非ステロイド化合物である前記[23]記載の剤;
[25]アンドロゲン受容体アゴニストを製造するための前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用;および
[26]癌の予防・治療剤を製造するための前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用などに関する。
また、本発明は
[27]前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグと抗癌剤とを組み合わせてなる医薬;
[28]前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグとホルモン療法剤とを組み合わせてなる医薬;
[29]ホルモン療法剤がLH−RHモジュレーターである前記[28]記載の医薬;
[30]LH−RHモジュレーターがLH−RHアゴニストである前記[29]記載の医薬;
[31]LH−RHアゴニストがリュープロレリンまたはその塩である前記[30]記載の医薬;
[32]哺乳動物に対して、前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[33]哺乳動物に対して、前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量と他の抗癌剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[34]哺乳動物に対して、前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量とホルモン療法剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[35]ホルモン療法剤がLH−RHモジュレーターである前記[34]記載の方法;
[36]LH−RHモジュレーターがLH−RHアゴニストである前記[35]記載の方法;
[37]LH−RHアゴニストがリュープロレリンまたはその塩である前記[36]記載の方法;
[38]他の抗癌剤投与後に前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[39]手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法および/またはレーザー灼熱療法を適用する前に、哺乳動物に対して、前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[40]手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法および/またはレーザー灼熱療法を適用した後に、哺乳動物に対して、前記[1]記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[41]前記[13]記載の剤と抗癌剤とを組み合わせてなる医薬;
[42]前記[13]記載の剤とホルモン療法剤とを組み合わせてなる医薬;
[43]ホルモン療法剤がLH−RHモジュレーターである前記[42]記載の医薬;
[44]LH−RHモジュレーターがLH−RHアゴニストである前記[43]記載の医薬;
[45]LH−RHアゴニストがリュープロレリンまたはその塩である前記[44]記載の医薬;
[46]哺乳動物に対して、前記[13]記載の剤を有効量投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[47]哺乳動物に対して、前記[13]記載の剤の有効量と他の抗癌剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[48]哺乳動物に対して、前記[13]記載の剤の有効量とホルモン療法剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[49]ホルモン療法剤がLH−RHモジュレーターである前記[48]記載の方法;
[50]LH−RHモジュレーターがLH−RHアゴニストである前記[49]記載の方法;
[51]LH−RHアゴニストがリュープロレリンまたはその塩である前記[50]記載の方法;
[52]他の抗癌剤投与後に前記[13]記載の剤の有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;
[53]手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法および/またはレーザー灼熱療法を適用する前に、哺乳動物に対して、前記[13]記載の剤の有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法;および
[54]手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法および/またはレーザー灼熱療法を適用した後に、哺乳動物に対して、前記[13]記載の剤の有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法。などに関する。
さらに、本発明は
[55]A環が置換されていてもよいベンゼン環である前記[2]記載の化合物;
[56]B環が置換されていてもよいピロリジン環、置換されていてもよいピペリジン環、置換されていてもよいピペラジン環、置換されていてもよいモルホリン環、置換されていてもよいチオモルホリン環または置換されていてもよいパーヒドロアゼピン環である前記[2]記載の化合物;
[57]ハイポゴナディズムの予防・治療剤である前記[12]記載の医薬;
[58]骨粗しょう症の予防・治療剤である前記[12]記載の医薬;および
[59]ホルモン抵抗性癌の予防・治療剤である前記[12]記載の医薬などに関する。
以下本発明の内容を詳細に説明する。
まず、本発明において用いられる用語の説明を行う。
R2、R2a、R3、R3'、R3a、R4、R4a、R5、R5'およびR5aで示される「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」としては、例えば「脂肪族鎖式炭化水素基」、「脂環式炭化水素基」および「芳香族炭化水素基」を用いることができる。
炭化水素基の例としての「脂肪族鎖式炭化水素基」としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基などの直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族炭化水素基が用いられる。
該「アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、n−ヘプチル、1−メチルヘプチル、1−エチルヘキシル、n−オクチル、1−メチルヘプチル、ノニルなどのC1−10アルキル基などを用いることができるが、好ましくはC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなど)などを用いることができる。
該「アルケニル基」としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルなどのC2−10アルケニル基などを用いることができる。好ましくはC2−6アルケニル基などである。
アルキニル基としては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルなどのC2−10アルキニル基が用いられる。好ましくはC2−6アルキニル基などである。
炭化水素基の例としての「脂環式炭化水素基」としては、例えばシクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカンジエニル基およびこれらとC6-14アリール基(例えば、ベンゼンなど)などとの2または3環式縮合環などの飽和又は不飽和の、単環式または縮合多環式の、脂環式炭化水素基が用いられる。
該「シクロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルなどのC3−10シクロアルキルなどが用いられる。
該「シクロアルケニル基」としては、例えば2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イルなどのC3−10シクロアルケニル基などが用いられる。
「シクロアルカンジエニル基」としては、例えば2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサンジエン−1−イルなどのC4−6シクロアルカンジエニル基などが用いられる。
炭化水素基の例としての「芳香族炭化水素基」としては、単環式又は縮合多環式芳香族炭化水素基が用いられ、特に限定されないが、好ましくはC6−22芳香族炭化水素基、より好ましくはC6−18芳香族炭化水素基、さらに好ましくはC6−10芳香族炭化水素基などである。具体的には、例えばフェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、メシチル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、α−メチルベンジル、ベンズヒドリル、o−ビフェニル、m−ビフェニル、p−ビフェニレル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−インデニル、2−アンスリル、アズレニル、フェナントリル、フルオレニル、などであり、中でもフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アンスリルなどが好ましい。
R1、R1aで示される「電子吸引性基」としては、一般に分子内で水素を標準としたとき、他から電子を引きつける傾向のある基をいい、有機化学上用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基などを用いることができる。
R6および「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」における「C1-6アルキル基」としては、前記定義と同様のものが用いられる。
「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」における「C1-6アルコキシ基」としては、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシなどを用いることができる。好ましくはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシなどである。
Raで示される「置換されていてもよいアルコキシ基」における「アルコキシ基」としては、C1-6アルコキシ基が好ましく、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシなどを用いることができる。好ましくはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシなどである。
R1、R1a、R7、R10、R11、R12、R13、「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などを用いることができる。好ましくはフッ素原子または塩素原子などである。
R1、R1a、R2、R2a、R3、R3'、R3a、R4、R4a、R5、R5'、R5aおよびR7で示される「置換されていてもよいアシル基」における「アシル基」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなどの低級(C1−6)アルカノイル基;アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイルなどの低級(C3−7)アルケノイル基;シクロプロパンカルボニル基、シクロブタンカルボニル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘキサンカルボニル基などのC4−7シクロアルカンカルボニル基;メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニルなどの低級(C1−4)アルカンスルホニル基;ベンゾイル、p−トルオイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなどのC7−14アロイル基;フェニルアセチル、フェニルプロピオニル、ヒドロアトロポイル、フェニルブチリルなどのC6−10アリール低級(C2−4)アルカノイル基;シンナモイル、アトロポイルなどのC6−10アリール低級(C3−5)アルケノイル基;ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル基などのC6−10アレーンスルホニル基などを用いることができる。
「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アシル基」における「C1-6アシル基」としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなどの低級(C1−6)アルカノイル基;アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイルなどの低級(C3−6)アルケノイル基;シクロプロパンカルボニル基、シクロブタンカルボニル基、シクロペンタンカルボニル基などのC4−6シクロアルカンカルボニル基などを用いることができる。
R1、R1a、R2、R2a、R3、R3'、R3a、R4、R4a、R5、R5'、R5a、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13および「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」としては、カルボキシル基、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ置換カルバモイルおよびN,N−ジ置換カルバモイルなどを用いることができる。
ここで「アルコキシカルボニル」としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル等の低級(C1−6)アルコキシカルボニル等を用いることができ、中でもメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル等のC1−3アルコキシカルボニル等が好ましい。該「低級アルコキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、水酸基、置換されていてもよいアミノ基[該アミノ基は、例えば1ないし5個のハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)で置換されていてもよい低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等、好ましくはメチル、エチル等)、アシル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル、ベンゾイル等)、カルボキシル基、C1−6アルコキシカルボニル等の1又は2個を置換基として有していてもよい。]、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ニトロ基、シアノ基、1ないし5個のハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)で置換されていてもよい低級アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等のC1−6アルコキシ等、好ましくはメトキシ、エトキシ等)等を用いることができる。また、これらの置換基は、同一または異なって1または2ないし3個(好ましくは1または2個)置換しているのが好ましい。
ここで「アリールオキシカルボニル」としては、例えばフェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニル、1−フェナントキシカルボニル等のC6−14アリールオキシカルボニル等が好ましい。該「アリールオキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記の置換基としての「アルコキシカルボニル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
ここで「アラルキルオキシカルボニル」としては、例えばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等のC7−14アラルキルオキシカルボニル等(好ましくは、C6−10アリール−C1−4アルコキシ−カルボニル等)が好ましい。該「アラルキルオキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記の置換基としての「アルコキシカルボニル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
ここで「N−モノ置換カルバモイル」としては、例えば低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、低級アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等のC2−6アルケニル等)、シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)、アリールアルケニル(例、シンナミル等のC8−10アリールアルケニル、好ましくはフェニル−C2−4アルケニル等)、複素環基(例えば後記置換基としての「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」と同様のもの等)等を用いることができる。該低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アリールアルケニル、複素環基は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記の置換基としての「アルコキシカルボニル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
ここで「N,N−ジ置換カルバモイル」は、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、該置換基の一方の例としては前記した置換基としての「N−モノ置換カルバモイル」における置換基と同様のものを用いることができ、他方の例としては、例えば低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、C3−7シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、C7−10アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)等を用いることができる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノを形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカルバモイルとしては、例えば1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニルおよび4位に低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニルカルボニル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の環状アミノカルボニル等を用いることができる。
R1、R1aおよびR7で示される「1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル基」としては、1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)などを用いることができ、具体的には例えば、フルオロメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、2−フルオロプロピル、1,2−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、1−フルオロブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、1−フルオロペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、1−フルオロヘキシル、3,3−ジフルオロヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなどを用いることができる。
「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいアミノ基」としては、後記に定義される「置換基」における「置換されていてもよいアミノ基」と同様な基を用いることができる。
Z1およびZ2で示される「置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基で置換された炭素原子」における「置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基」の「C1-6アルコキシイミノ基」ならびに「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基」における「C1-6アルコキシイミノ基」としては、例えばメトキシイミノ、エトキシイミノ、n−プロポキシイミノ、イソプロピルオキシイミノ、n−ブトキシイミノ、イソブチルオキシイミノ、sec−ブチルオキシイミノ、tert−ブチルオキシイミノ、n−ペンチルオキシイミノ、イソペンチルオキシイミノ、ネオペンチルオキシイミノ、n−ヘキシルオキシイミノ、イソヘキシルオキシイミノ、1,1−ジメチルブチルオキシイミノ、2,2−ジメチルブチルオキシイミノ、3,3−ジメチルブチルオキシイミノ、2−エチルブチルオキシイミノなどを用いることができる。好ましくはメトキシイミノ、エトキシイミノ、n−プロポキシイミノ、イソプロピルオキシイミノ、n−ブトキシイミノなどである。
Z1およびZ2で示される「C1-4アルキレンジオキシ基で置換された炭素原子」における「C1-4アルキレンジオキシ基」ならびに「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-4アルキレンジオキシ基」における「C1-4アルキレンジオキシ基」としては、例えばメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、プロピレンジオキシ基、ブチレンジオキシ基等を用いることができる。好ましくはメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基である。
R8、R9、R10、R11、R12、R13、で示される「ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基」としては、前記定義の「C1-6アルキル基」の置換可能な部位に0ないし5個、好ましくは0ないし3個の、前記定義の「ハロゲン原子」、水酸基、前記定義の「C1-6アルコキシ基」で置換されたものを用いることができる。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、n−ヘプチルなどのC1-6アルキル基の置換可能な部位に0ないし5個、好ましくは0ないし3個の、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子;水酸基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシなどのC1-6アルコキシ基で置換されたものが用いられる。具体的には、メチル、フルオロメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、ハイドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、ペンチルオキシメチル、エチル、1−フルオロエチル、2−ブロモエチル、1,2−ジクロロエチル、1,2−ジクロロ−1−ハイドロキシエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、1−ハイドロキシエチル、1,2−ジハイロドキシエチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ハイドロキシプロピル、エトキシプロピル、2−フルオロプロピル、1,2−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、n−ブチル、イソブチル、1−クロロブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、フルオロメトキシブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−ヒドロキシ−2−フルオロ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−フルオロペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−フルオロヘキシル、3,3−ジフルオロヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなどを用いることができる。
R8、R9、R10、R11、R12、R13、で示される「ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アシル基」としては、前記定義の「C1-6アシル基」の置換可能な部位に0ないし5個、好ましくは0ないし3個の、前記定義の「ハロゲン原子」、水酸基、前記定義の「C1-6アルコキシ基」で置換されたものを用いることができる。例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、シクロプロパンカルボニル基、シクロブタンカルボニル基、シクロペンタンカルボニル基などのC1-6アシル基の置換可能な部位に0ないし5個、好ましくは0ないし3個の、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子;水酸基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシなどのC1-6アルコキシ基で置換されたものが用いられる。
R8、R9、R10、R11、R12、R13、で示される「ハロゲン原子、水酸基もしくはC1-6アルコキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」としては、前記定義の「C1-6アルコキシ基」の置換可能な部位に0ないし5個、好ましくは0ないし3個の、前記定義の「ハロゲン原子」、水酸基、前記定義の「C1-6アルコキシ基」で置換されたものを用いることができる。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシなどのC1-6アルコキシ基の置換可能な部位に0ないし5個、好ましくは0ないし3個の、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子;水酸基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシなどのC1-6アルコキシ基で置換されたものが用いられる。
R10、R11、R12およびR13で示される「C1-6アルキル基および/もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基」としては、アミノ基に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル等のC1−6アルキル基ならびにホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、シクロプロパンカルボニル基、シクロブタンカルボニル基およびシクロペンタンカルボニル基などのC1-6アシル基から選ばれる0ないし2個の基が置換したものを用いることができる。
Z2で示される「C1-6アルキル基もしくはC1-6アシル基で置換されていてもよいアミノ基」としては、アミノ基に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル等のC1−6アルキル基から選ばれる0ないし2個の基が置換したもの、またはホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、シクロプロパンカルボニル基、シクロブタンカルボニル基およびシクロペンタンカルボニル基などのC1-6アシル基から選ばれる0ないし2個の基が置換したものを用いることができる。
k、m、p、q、ka、maは0、1または2を示す。したがって、式S(O)k、S(O)m、S(O)p、S(O)ka、S(O)maにおいてk、m、p、ka、maが0を示すときは、Sを;式S(O)k、S(O)m、S(O)p、S(O)ka、S(O)maにおいてk、m、p、ka、maが1を示すときは、S(O)を;式S(O)k、S(O)m、S(O)p、S(O)ka、S(O)maにおいてk、m、p、ka、maが2を示すときは、S(O)2をそれぞれ示す。また、qが0を示すときは、化学結合を、qが1を示すときは、メチレン基を、qが2を示すときは、エチレン基をそれぞれ示す。
A環およびAa環で示される「置換されていてもよい5ないし8員環」における「5ないし8員環」としては、例えば「脂環式炭化水素」、「芳香族炭化水素」、「複素環」などを用いることができる。
B環およびBa環で示される「さらに置換されていてもよい4ないし10員環」における「4ないし10員環」としては、例えば「非芳香族複素環」などを用いることができる。
「脂環式炭化水素」としては、例えばシクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルカンジエンおよびこれらとベンゼンとの2環式縮合環などの飽和又は不飽和の、単環式または縮合多環式の、C5−8またはC4−10の脂環式炭化水素が用いられる。
該「シクロアルカン」としては、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナンなどのC3−10シクロアルカンなどが用いられる。
該「シクロアルケン」としては、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロブテンなどのC3−10シクロアルケンなどが用いられる。
「シクロアルカンジエン」としては、例えばシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘキサンジエンなどのC4−6シクロアルカンジエンなどが用いられる。
「芳香族炭化水素」としては、単環式又は縮合多環式芳香族炭化水素が用いられ、特に限定されないが、好ましくはC6−8芳香族炭化水素、より好ましくはC芳香族炭化水素などである。具体的には、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、スチレン、1,2,3-トリメチルベンゼン、ペンタレンなどであり、好ましくはベンゼン、トルエンなどが用いられる。
「複素環」としては例えば、環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子などから選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む芳香族複素環、飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環(脂肪族複素環)などが用いられ、特に限定されないが、好ましくは4ないし10員または5ないし8員複素環などである。
「芳香族複素環」として具体的に例示すると、5ないし10員の芳香族複素環であり、例えば、5ないし6員の芳香族単環式複素環(例えばフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、フラザン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンなど)、及び8ないし10員の芳香族縮合複素環(例えば1H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール、ピロロ[1,2−a]イミダゾール−4−イウム、ピロロ[1,2−c]イミダゾール−4−イウム、ピロロ[2,3−c]ピラゾール、ピロロ[3,2−c]ピラゾール、ピロロ[3,4−c]ピラゾール、1H−ピロロ[3,2−c]ピラゾール、ピロロ[1,2−b]ピラゾール−7−イウム、1H−フロ[2,3−d]イミダゾール、1H−フロ[3,4−d]イミダゾール、1H−フロ[2,3−c]ピラゾール、1H−フロ[2,3−d]イミダゾール、1H−フロ[3,2−c]ピラゾール、1H−フロ[3,4−c]ピラゾール、1H−チエノ[2,3−d]イミダゾール、チエノ[2,3−b]フラン、4H−イミダゾ[4,5−d]チアゾール、イミダゾ[2,1−b]チアゾール、5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、ベンゾオキサゾール、1,2−ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾピラン、1,2−ベンゾイソチアゾール、1H−ベンゾトリアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、ナフチリジン、プリン、ブテリジン、インドリジン、ピロロ〔1,2−〕ピリダジン、ピラゾロ〔1,5−〕ピリジン、イミダゾ〔1,2−〕ピリジン、イミダゾ〔1,5−〕ピリジン、イミダゾ〔1,2−〕ピリダジン、イミダゾ〔1,2−〕ピリミジン、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−〕ピリジン、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−〕ピリダジン等(好ましくは、前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基がベンゼン環と縮合した複素環または前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基の同一または異なった複素環2個が縮合した複素環等))が用いられる。
「非芳香族複素環」として具体的に例示すると、例えばオキセタン、ピロリン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、キヌクリジン、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、ジオキソラン、チアザン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、アゼパン、ペルヒドロインドール、ペルヒドロピロロ[2,3−d]ピリジン、ペルヒドロピロロ[3,2−d]ピリジン、7−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン、その他上記芳香族複素環の一部または全部が飽和した化合物などの4ないし10員または5ないし8員の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環(脂肪族複素環)などが用いられる。
ここで、B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y1におけるCR2またはY2におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい。
また、Ba環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y1aにおけるCR2aまたはY2aにおけるCR4aもしくは窒素原子はBa環の一部を構成していてもよい。
さらに、B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y11におけるCR2またはY21におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい。
R2、R2a、R3、R3'、R3a、R4、R4a、R5、R5'およびR5aで示される「置換されていてもよい炭化水素基」における置換基;A環およびAa環で示される「置換されていてもよい5ないし8員環」における置換基;B環およびBa環で示される「さらに置換されていてもよい4ないし10員環」における置換基:C環およびCa環で示される「さらに置換されていてもよいベンゼン環」における置換基;A環の「置換されていてもよいベンゼン環」における置換基;B環の「置換されていてもよいピロリジン環」、「置換されていてもよいピペリジン環」、「置換されていてもよいピペラジン環」、「置換されていてもよいモルホリン環」、「置換されていてもよいチオモルホリン環」または「置換されていてもよいパーヒドロアゼピン環」における置換基など本発明における置換基としては、特に限定されないが、例えば(i)置換されていてもよいアルキル基、(ii)置換されていてもよいアルケニル基、(iii)置換されていてもよいアルキニル基、(iv)置換されていてもよいアリール基、(v)置換されていてもよいアラルキル基、(vi)置換されていてもよいシクロアルキル基、(vii)置換されていてもよいシクロアルケニル基、(viii)置換されていてもよい複素環基、(ix)置換されていてもよいアミノ基、(x)置換されていてもよいイミドイル基(例えば、式−C(U’)=N−U〔式中、UおよびU’はそれぞれ水素原子又は置換基を示す(Uは好ましくは水素原子を示す)で表される基等)、(xi)置換されていてもよいアミジノ基(例えば、式−C(NE’E’’)=N−E〔式中、E,E’およびE’’はそれぞれ水素原子又は置換基を示す(Eは好ましくは水素原子を示す)〕で表される基等)、(xii)置換されていてもよい水酸基、(xiii)置換されていてもよいチオール基、(xiv)置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、(xv)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(xvi)置換されていてもよいチオカルバモイル基、(xvii)置換されていてもよいスルファモイル基、(xviii)ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、好ましくは塩素、臭素等)、(xix)シアノ基、(xx)イソシアノ基、(xxi)シアネート基、(xxii)イソシアネート基、(xxiii)チオシアネート基、(xxiv)イソチオシアネート基、(xxv)ニトロ基、(xxvi)ニトロソ基、(xxvii)スルホン酸由来のアシル基、(xxviii)カルボン酸由来のアシル基、(xxix)オキソ基、(xxx)チオキソ基、(xxxi)C1−4アルキレンジオキシ基等が用いられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)置換していてもよい。
前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」におけるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル等のC1−6アルキル等を用いることができる。ここで、アルキル基の置換基としては、低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等のC1−6アルコキシ等)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル等のC1−6アルキル等)、低級アルケニル基(例、ビニル、アリル等のC2−6アルケニル等)、低級アルキニル基(例、エチニル、プロパルギル等のC2−6アルキニル等)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい水酸基、シアノ基、置換されていてもよいアミジノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等のC1−6アルコキシカルボニル等)、置換されていてもよいカルバモイル基(例、5ないし6員の単環式芳香族複素環基(例、ピリジル等)で置換されていてもよいC1−6アルキル基またはアシル基(例、ホルミル、C2−6アルカノイル、ベンゾイル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル、ベンゼンスルホニル等)で置換されていてもよいカルバモイル基、1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニル等)等を用いることができ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし3個置換していてもよい。
前記の「置換されていてもよいアルキル基」の置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよい水酸基」、および「置換されていてもよいアミジノ基」としては、後述する「置換されていてもよい芳香環」等の置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよい水酸基」、および「置換されていてもよいアミジノ基」と同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいアルケニル基」におけるアルケニル基としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル等を用いることができる。ここで、アルケニルの置換基としては、前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいアルキニル基」におけるアルキニル基としては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2−6アルキニルを用いることができる。ここで、アルキニル基の置換基としては、前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいアリール基」におけるアリール基としては、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等のC6−14アリール等を用いることができる。ここで、アリール基の置換基としては、前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいアラルキル基」におけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル等のC7−11アラルキル等を用いることができる。ここで、アラルキル基の置換基としては前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいシクロアルキル基」におけるシクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等のC3−7シクロアルキル等を用いることができる。ここで、シクロアルキル基の置換基としては、前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいシクロアルケニル基」におけるシクロアルケニル基としては、例えばシクロプロぺニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等のC3−7シクロアルケニル等を用いることができる。ここで、置換されていてもよいシクロアルケニル基の置換基としては、前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよい複素環基」における複素環基としては、例えば環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、硫黄原子および窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む芳香族複素環基、飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)等を用いることができる。
ここで「芳香族複素環基」としては、例えばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の5ないし6員の単環式芳香族複素環基、および例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズインダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2−〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−〕ピリダジニル等の8〜12員の縮合多環式芳香族複素環基等を用いることができる。
ここで「非芳香族複素環基」としては、例えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)等、あるいは1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル等のように前記した単環式芳香族複素環基又は縮合多環式芳香族複素環基の一部又は全部の二重結合が飽和した非芳香族複素環基等を用いることができる。
置換基としての「置換されていてもよい複素環基」が有していてもよい置換基としては、低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル等のC1−6アルキル等)、低級アルケニル基(例、ビニル、アリル等のC2−6アルケニル等)、低級アルキニル基(例、エチニル、プロパルギル等のC2−6アルキニル等)、アシル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル、ベンゾイル等)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよい水酸基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、好ましくは塩素、臭素等)、置換されていてもよいイミドイル基、置換されていてもよいアミジノ基等を用いることができる。これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)置換していてもよい。
置換基としての「置換されていてもよい複素環基」が有していてもよい「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよい水酸基」、「置換されていてもよいイミドイル基」、および「置換されていてもよいアミジノ基」としては、後述する「置換されていてもよい芳香環」等の置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよい水酸基」、「置換されていてもよいイミドイル基」、および「置換されていてもよいアミジノ基」と同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいイミドイル基」、「置換されていてもよいアミジノ基」、「置換されていてもよい水酸基」、「置換されていてもよいチオール基」、における置換基としては、例えば、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、トリクロロメトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ等)およびC7−11アルキルアリール基(例えばo-トルイル、m-トルイル、p-トルイル、キシリル、メシチル等、好ましくはC1−5アルキル-フェニル等)から選ばれた置換基で置換されていてもよい低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アシル基(C1−6アルカノイル(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等)、ベンゾイル、C1−6アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル等)、ベンゼンスルホニル等)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、トリフルオロメトキシカルボニル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル、トリクロロメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル等)、フェニル基で置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)、アリールアルケニル(例、シンナミル等のC8−10アリールアルケニル、好ましくはフェニル−C2−4アルケニル等)、複素環基(前記置換基としての「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」と同様なもの、好ましくはピリジル、さらに好ましくは4−ピリジル等)等を用いることができる。これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし3個置換していてもよい。
また、前記置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」における「アミノ基」は、置換されていてもよいイミドイル基(例えば、C1−6アルキルイミドイル(例、ホルミルイミドイル、アセチルイミドイル等)、C1−6アルコキシイミドイル、C1−6アルキルチオイミドイル、アミジノ等)、1〜2個のC1−6アルキル基で置換されていてもよいアミノ基等で置換されていてもよい。これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし2個置換していてもよい。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノ基を形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノ基としては、例えば1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、ピペリジノ、チオモルホリノ、モルホリノ、1−ピペラジニルおよび4位に低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニル、1−ピロリル、1−イミダゾリル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の環状アミノ等を用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいアルキルスルフィニル基」におけるアルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec-ブチルスルフィニル、tert-ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル等のC1−6アルキルスルフィニルを用いることができる。ここでアルキルスルフィニルの置換基としては、前記した置換基としての「置換されていてもよいアルキル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
前記置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」としては、カルボキシル基、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ置換カルバモイルおよびN,N−ジ置換カルバモイルを用いることができる。
ここで「アルコキシカルボニル」としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル等のC1−6アルコキシカルボニル(低級アルコキシカルボニル)等を用いることができ、中でもメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル等のC1−3アルコキシカルボニル等が好ましい。該「低級アルコキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、水酸基、置換されていてもよいアミノ基[該アミノ基は、例えば1ないし5個のハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)で置換されていてもよい低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等、好ましくはメチル、エチル等)、アシル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル、ベンゾイル等)、カルボキシル基、C1−6アルコキシカルボニル等の1又は2個を置換基として有していてもよい。]、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ニトロ基、シアノ基、1ないし5個のハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)で置換されていてもよい低級アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等のC1−6アルコキシ等、好ましくはメトキシ、エトキシ等)等を用いることができる。また、これらの置換基は、同一または異なって1または2ないし3個(好ましくは1または2個)置換しているのが好ましい。
ここで「アリールオキシカルボニル」としては、例えばフェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニル、1−フェナントキシカルボニル等のC6−14アリールオキシカルボニル等が好ましい。該「アリールオキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記の置換基としての「アルコキシカルボニル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
ここで「アラルキルオキシカルボニル」としては、例えばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等のC7−14アラルキルオキシカルボニル等(好ましくは、C6−10アリール−C1−4アルコキシ−カルボニル等)が好ましい。該「アラルキルオキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記の置換基としての「アルコキシカルボニル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
ここで「N−モノ置換カルバモイル」としては、例えば低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、低級アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等のC2−6アルケニル等)、シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)、アリールアルケニル(例、シンナミル等のC8−10アリールアルケニル、好ましくはフェニル−C2−4アルケニル等)、複素環基(例えば前記置換基としての「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」と同様のもの等)等を用いることができる。該低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アリールアルケニル、複素環基は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記の置換基としての「アルコキシカルボニル」における置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
ここで「N,N−ジ置換カルバモイル」は、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、該置換基の一方の例としては前記した置換基としての「N−モノ置換カルバモイル」における置換基と同様のものを用いることができ、他方の例としては、例えば低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、C3−7シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、C7−10アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)等を用いることができる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノを形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカルバモイルとしては、例えば1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニルおよび4位に低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニルカルボニル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の環状アミノカルボニル等を用いることができる。
前記置換基としての「置換されていてもよいチオカルバモイル基」および「置換されていてもよいスルファモイル基」の置換基としては、前記置換基としての「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」における「N−モノ置換カルバモイル」、「N,N−ジ置換カルバモイル」の置換基と同様のものを用いることができる。
前記置換基としての「スルホン酸由来のアシル」としては、例えば前記した「N−モノ置換カルバモイル」が窒素原子上に1個有する置換基とスルホニルとが結合したもの等を用いることができるが、好ましくは、メタンスルホニル、エタンスルホニル等のC1−6アルキルスルホニル等のアシルを用いることができる。
置換基としての「カルボン酸由来のアシル」としては、水素原子または前記した「N−モノ置換カルバモイル」が窒素原子上に1個有する置換基とカルボニルとが結合したもの等を用いることができるが、好ましくは、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル、ベンゾイル等のアシルを用いることができる。
置換基としての「C1−4アルキレンジオキシ基」としては、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、プロピレンジオキシ基、ブチレンジオキシ基等を用いることができ、同一の炭素上に置換していてもよく、異なる炭素上に置換していてもよい。
R6および「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
Raで示される「置換されていてもよいアルコキシ基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
R1、R1a、R2、R2a、R3、R3'、R3a、R4、R4a、R5、R5'、R5aおよびR7で示される「置換されていてもよいアシル基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アシル基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
Z1およびZ2で示される「置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基で置換された炭素原子」における「置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基」ならびに「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-6アルコキシイミノ基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
「A環上またはB環上のRa、R2、R3'、R4およびR5'以外の置換基」で示される「置換されていてもよいC1-4アルキレンジオキシ基」における置換基としては、前記置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」において用いられる置換基と同様な数の同様なものを用いることができる。
Mで示される「脱離基」としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、トリフルオロメタンスルホナート、p−トルエンスルホナート、メタンスルホニル等を用いることができる。
A環およびAa環ならびにB環およびBa環は置換されていてもよい。
X1、X2、X1aおよびX2aで示される「置換されていてもよい炭素原子」における置換基としては、前記R2、R2a、R3、R3'、R3a、R4、R4a、R5、R5'およびR5aで示される「置換されていてもよい炭化水素基」における置換基と同様なものを1または2個用いることができる。ここで「置換されていてもよい炭素原子」が置換基を有さない場合、当該炭素原子は1または2個の水素原子を有し、「置換されていてもよい炭素原子」が1個の置換基を有する場合、当該炭素原子は当該置換基の他に0または1個の水素原子を有する。
Y2 、Y21およびY2aで示される「置換されていてもよい窒素原子」における置換基としては、前記「A環上またはB環上のRa、R2、R3’、R4およびR5’以外の置換基」の定義における置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」における置換基と同様なものを用いることができる。ここで「置換されていてもよい窒素原子」が置換基を有さない場合、当該窒素原子は0または1個の水素原子を有する。
WおよびW1は、窒素原子または式CRa(式中、記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基を示す。但し、A環が置換されていてもよいベンゼン環を示す場合、Wは式CRa(式中、記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基を示す。
Y1は式CR2R3(式中、各記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基を、Y2は式CR4R5(式中、各記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基、窒素原子、酸素原子または式S(O)(式中、各記号は前記定義と同意義を示す。)で表される基をそれぞれ示す。
Y11は式CR2R3’(式中、各記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基を、Y21は1)Wが窒素原子の場合、式CR4R5’(式中、各記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基、窒素原子、酸素原子または式S(O)(式中、記号は前記定義と同意義を示す。)で表される基を、2)Wが式CRa(式中の記号は前記定義に同じ。)で表される基の場合、式CR4R5’(式中の各記号は前記定義に同じ。)で表される基または窒素原子を(但し、Y21が窒素原子であり、Wが式CRa(式中の記号は前記定義に同じ。)で表される基の場合、CRaとY21との結合は二重結合を示す。)それぞれ示す。
Y1aは式CR2aR3a(式中、各記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基を、Y2aは式CR4aR5a(式中、各記号は前記定義に同じ基を示す。)で表される基、窒素原子、酸素原子または式S(O)m a(式中、各記号は前記定義と同意義を示す。)で表される基をそれぞれ示す。
本発明化合物は、一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩であり、より好ましくは、一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩であり、さらに好ましくは、
一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩、あるいは一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩である。
A環またはAa環としては、特に好ましくは、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいフラン環、置換されていてもよいジヒドロフラン環、置換されていてもよいシクロペンタジエン環、シクロペンテン環、置換されていてもよいシクロヘキセン環、置換されていてもよいシクロヘキサジエン環、置換されていてもよいジヒドロピラン環、置換されていてもよいピラン環、置換されていてもよいチオフェン環、置換されていてもよいピロール環、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピロリン環、置換されていてもよいピロリジン環、置換されていてもよいピペリジン環などを用いることができる。
B環またはBa環としては、特に好ましくは、置換されていてもよいピロリン環、置換されていてもよいピロリジン環、置換されていてもよいピペリジン環、置換されていてもよいモルホリン環、置換されていてもよいチオモルホリン環または置換されていてもよいパーヒドロアゼピン環などを用いることができる。
R1、R1aおよびR7としては、特に好ましくは、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基などを用いることができる。
B環上のR2、R3'、R4およびR5'以外の置換基としては、特に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル基、エチル基、プロピル基、フルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、メトキシメチル基など)、カルバモイル基などを用いることができる。
本発明化合物は、前記一般式(I)等で表される化合物が好ましく、具体的には例えば、4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル、4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(2−エチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(2−ビニル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(2−イソプロピル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(3−メトキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(4−メトキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル4−[3−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−2−メチルピロリジン−3−カルボキサミド、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−2−メチルピロリジン−3−カルボニトリル、4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル、4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル、4−(4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリルもしくはその光学活性体またはその塩を好適に用いることができる。
以下の一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される本発明化合物において、「B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y11におけるCR2またはY21におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい」とは、例えば一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物または、一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物もしくは、一般式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物などを示す。
「Ba環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y1aにおけるCR2aまたはY2aにおけるCR4aもしくは窒素原子はBa環の一部を構成していてもよい」および「B環がさらに置換されていてもよい二環式の環の場合、Y11におけるCR2またはY21におけるCR4もしくは窒素原子はB環の一部を構成していてもよい」についても同様である。
[一般製造法]
本発明にかかる化合物(一般式I、Ia、IIa、IIb、I'などで表される化合物、以下それぞれ化合物(I)、化合物(Ia)、化合物(IIa)、化合物(IIb)、化合物(I')などともいう)は一般有機合成法を用いることにより、または公知の合成法により製造することができるが、例えば以下の方法で合成することができる。
化合物(I)または化合物(I')において、WまたはW1が窒素原子を示す化合物は、例えば式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と、式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩とを反応させ、保護基を有する場合は保護基を除去することにより製造することができる。Mで示される「脱離基」としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、トリフルオロメタンスルホナート、p−トルエンスルホナート、メタンスルホニル等を用いることができる。
化合物(IV)またはその塩は化合物(III)1モルに対して通常1から3モル用いる。この反応は必要に応じ、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン(DIEA)、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DBN)等の塩基を添加することにより、円滑に反応を進行させることもできる。更に触媒として遷移金属触媒(例えば、J.O.C., 1997, 62, pp1264-1267)を用いることも好適である。
反応は、不活性溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、DMF、ジメチルスルホキシド(DMSO)等、あるいはこれらの混合溶媒中で行うことができる。反応は約0℃ないし180℃の温度範囲で行われる。反応時間は特に限定されないが、通常0.1時間から100時間、好ましくは、0.5時間から72時間である。
化合物(I)または化合物(I')において、WまたはW1が窒素原子を示す化合物はまた、例えば式
Figure 0004426792
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と、式
Figure 0004426792
〔式中、Bbは前記式(V)のアミノ基と反応し閉環した後Ba環となる鎖状部分を、L1およびL2は同一または異なって脱離基を示す。他の各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物とを反応させ、保護基を有する場合は保護基を除去することにより製造することができる。L1およびL2で示される「脱離基」としては、同一または異なって、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、トリフルオロメタンスルホニル、p−トルエンスルホニル、メタンスルホニル等のスルホニル基を用いることができる。
化合物(VI)は化合物(V)またはその塩1モルに対して通常1から3モル用いる。この反応は必要に応じ、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン(DIEA)、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DBN)等の塩基やヨウ化ナトリウム等を添加することにより、円滑に反応を進行させることもできる。
反応は、不活性溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、DMF、ジメチルスルホキシド(DMSO)等、あるいはこれらの混合溶媒中で行うことができる。反応は約0℃ないし180℃の温度範囲で行われる。反応時間は特に限定されないが、通常0.1時間から100時間、好ましくは、0.5時間から24時間である。
また化合物(I)または化合物(I')が式
Figure 0004426792

〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物である場合は、例えば式
Figure 0004426792
〔式中、M1は脱離基またはニトリルオキシドを示し、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と、式
Figure 0004426792
〔式中、Qaはカルボニル基またはCM2(M2は脱離基を示す。)を示し、他の各記号は前記と同意義を示す。〕または式
Figure 0004426792
〔式中、RBおよびRCは同一または異なって水素原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよい炭化水素基をそれぞれ示す。〕で表される化合物またはその塩とを反応させ、保護基を有する場合は保護基を除去することにより製造することができる。
M1、M2で示される「脱離基」としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはそれらのハロゲン化金属、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化錫、トリフルオロメタンスルホナート、p−トルエンスルホナート、メタンスルホニル、ジヒドロキシボラン、ジアルコキシボラン、等を用いることができる。
RBおよびRCで示される「置換されていてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R1等で示される「置換されていてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」の定義、および前記R2等で示される「置換されていてもよい炭化水素基」の定義と同様なものを用いることができる。
化合物(IX)、(X)またはその塩は化合物(VIII)1モルに対して通常1から3モル用いる。この反応は必要に応じ、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン(DIEA)、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DBN)等の塩基を添加することにより、円滑に反応を進行させることもできる。更に触媒として遷移金属触媒(例えば、J.O.C., 1997, 62, pp1264-1267)を用いることも好適である。
反応は、不活性溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、DMF、ジメチルスルホキシド(DMSO)等、あるいはこれらの混合溶媒中で行うことができる。反応は約−80℃ないし180℃の温度範囲で行われる。反応時間は特に限定されないが、通常0.1時間から100時間、好ましくは、0.5時間から72時間である。
さらに、化合物(I)または化合物(I')中のB環上の1個またはそれより多くの置換基を、他の置換基に変換することができる。例えばそれ自体公知の方法に準じて、カルボニル基を還元してアルコールへと導き、アルコールを脱水してオレフィンへと導き、または、アルコールをアルキル化してエーテルに導くこともできる。
出発物質として用いる化合物(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)は、公知の方法またはそれに準じた方法により合成することができ、例えば後記の参考例に示す方法により製造することができる。
また、前記化合物(Ia)、(IIa)、(IIb)も、前記の方法または公知の方法もしくはそれに準じた方法により合成することができる。
ここで、上記式中の基は、一般有機合成上用いられる保護基で保護されていてもよく、反応後所望により公知の方法で保護基を除去することができる。
かくして得られた一般式(I)、(Ia)、(IIa)、(IIb)または(I')などで表される化合物(以降、化合物(I)等ともいう。)は、自体公知の分離手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、液性変換、塩析、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離、精製することができる。
化合物(I)等が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または、目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(I)等は、水和物であってもよく、非水和物であってもよい。
化合物(I)等が光学活性体の混合物として得られる場合には、自体公知の光学分割手段により目的とする(R)体または(S)体に分離することができる。
化合物(I)等は同位元素(例、H、14C等)等で標識されていてもよい。
本発明中の化合物は塩を形成していてもよい。化合物の塩としては反応を阻害しないものであれば特に限定されないが、例えば無機塩基との塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、アミノ酸との塩などが用いられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、並びにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが用いられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が用いられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が用いられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が用いられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が用いられる。
化合物(I)等またはその塩(以下、化合物(I)と略記する)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等);化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等)等が用いられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
本発明の化合物(I)またはそのプロドラッグ(以下、本発明の化合物と略記する場合がある)は、アンドロゲン受容体モジュレーター作用、特にアンドロゲン受容体アゴニスト作用を有し、哺乳動物におけるアンドロゲン受容体アゴニストの投与が有効な疾患の予防または治療に用いることができる。アンドロゲン受容体アゴニストの投与が有効な疾患には、ハイポゴナディズム、骨粗鬆症、ホルモン抵抗性癌(特にLHRHアゴニスト抵抗性癌)、更年期障害(特に男性更年期障害)、貧血、動脈硬化、アルツハイマー病、勃起不全、うつ病または消耗性疾患などが含まれる。
本発明の化合物は、種々の癌のなかでもホルモン抵抗性を獲得した、乳癌、前立腺癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌、膀胱癌、甲状腺癌、骨腫瘍、陰茎癌に対する予防または治療剤として用いることができ、特に前立腺癌の予防または治療剤として有用である。
ホルモン抵抗性癌としては、例えばLHRH誘導体抵抗性癌が挙げられ、好ましくはLHRHアゴニスト抵抗性癌である。
本発明の化合物は、毒性が低く、そのまま医薬として、または自体公知の薬学的に許容しうる担体等と混合して哺乳動物(例、ヒト、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウサギ、ブタ、サル等)に対して医薬組成物として用いることができる。
医薬組成物の中に本発明の化合物とともに他の活性成分、例えば下記のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等)等を含有させてもよい。
本発明の化合物を医薬として、ヒト等の哺乳動物に投与するにあたって、投与方法は通常例えば錠剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤等として経口的、あるいは注射剤、坐剤、ペレット等として非経口的に投与できる。「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与あるいは直接病巣への投与を含む。
本発明の化合物の投与量は、投与ルート、症状等によって異なるが、例えば乳癌、前立腺癌を持つ患者(体重40ないし80kg)に抗癌剤として経口投与する場合、例えば1日0.1〜200mg/kg体重、好ましくは1日1〜100mg/kg体重、さらに好ましくは1日1〜50mg/kg体重である。この量を1日1回または2〜3回に分けて投与することができる。
本発明の化合物は、薬学的に許容される担体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の固形製剤;またはシロップ剤、注射剤等の液状製剤として経口または非経口的に投与することができる。
薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用されている各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が用いられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が用いられる。
結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が用いられる。
崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム等が用いられる。
溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油等が用いられる。
溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が用いられる。
懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が用いられる。
等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が用いられる。
緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が用いられる。
無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコール等が用いられる。
防腐剤の好適な例としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が用いられる。
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸等が用いられる。
医薬組成物は、剤型、投与方法、担体等により異なるが、本発明の化合物を製剤全量に対して通常0.1〜95%(w/w)含有させることにより、常法に従って製造することができる。
また、(1)本発明の化合物の有効量を投与することと、(2)(i)他の抗癌剤の有効量を投与すること、(ii)ホルモン療法剤の有効量を投与すること、および(iii)非薬剤療法からなる群から選ばれる1〜3種とを組み合わせることにより、より効果的に癌を予防・治療することができる。非薬剤療法としては、例えば、手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法、レーザー灼熱療法等が用いられ、これらを2種以上組み合わせることもできる。
例えば、本発明化合物は、他のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤)、制吐剤等(以下、併用薬物と略記する)とを併用して使用することができる。
本発明の化合物は単剤として使用しても優れた抗癌作用を示すが、さらに前記併用薬物の一つまたは幾つかと併用(多剤併用)することによって、その効果をより一層増強または患者のQOLを改善させることができる。
該「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン等)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン等)、抗アンドロゲン薬(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド等)、5α-レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、エプリステリド等)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン等)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール等)、LH−RH誘導体等が用いられる。好ましくはLH−RH誘導体である。
該「化学療法剤」としては、例えばアルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤等が用いられる。
「アルキル化剤」としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、カルボコン、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシン等が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール等)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン等が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシン等が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタクセル、DJ-927、ビノレルビン等が用いられる。
該「免疫療法剤(BRM)」としては、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール等が用いられる。
該「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」における、「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなものでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因子が用いられ、具体的には、(1)EGF(epidermal growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、EGF、ハレグリン(HER2リガンド)等〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insulin-like growth factor)−1、IGF−2等〕、(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、 FGF-10等〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO(erythropoietin)、IL−2(interleukin-2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet-derived growth factor)、TGFβ(transforming growth factorβ)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)等〕等があげられる。
該「細胞増殖因子の受容体」としては、前記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいかなるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、ハレグリン受容体(HER2)、インシュリン受容体、 IGF受容体、FGF受容体−1またはFGF受容体−2等があげられる。
該「細胞増殖因子の作用を阻害する薬剤」としては、トラスツズマブ(ハーセプチン(商標);HER2抗体)、メシル酸イマチニブ、ZD1839またはセツキシマブ等があげられる。
前記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、ノギテカン、エキサテカン(DX-8951f、DE-310)、ルビテカン、T-0128等)、トポイソメラーゼII阻害薬(例えば、ソブゾキサン等)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類等)、血管新生阻害薬、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン等)、TZT-1027等も用いることができる。
「制吐剤」としては、オンダンセトロン、塩酸トロピセトロン、アザセトロン、ラモセトロン、グラニセトロン、ドラセトロンメシレート、パロノセトロンなどの5-HT3拮抗剤、ドンペリドン、モサプリド、メトクロプラミドなどの5-HT4拮抗剤などの消化管運動促進薬;トリメブチンなどの消化管運動調律薬;マレイン酸プロクロルペラジン、プロメタジン,チエチルペラジンなどのフェノチアジン系薬剤;ハロペリドール、フェノールフタレイン酸クロルプロマジン、ジアゼパム、ドロペリドールなどの精神安定剤;デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等などのステロイド剤;その他、ジメチルヒドリン酸、ジフェンヒドラミン、ヒヨスチン、臭酸ヒヨスチン、テトラベナジンなどを用いることができる。
前記LH−RH誘導体としては、ホルモン依存性疾患、特に性ホルモン依存性癌(例、前立腺癌、子宮癌、乳癌、下垂体腫瘍、肝癌など)、前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫、思春期早発症、月経困難症、無月経症、月経前症候群、多房性卵巣症候群等の性ホルモン依存性の疾患および避妊(もしくは、その休薬後のリバウンド効果を利用した場合には、不妊症)に有効なLH−RH誘導体またはその塩が用いられる。さらに性ホルモン非依存性であるがLH−RH感受性である良性または悪性腫瘍などに有効なLH−RH誘導体またはその塩も用いられる。
LH−RH誘導体またはその塩の具体例としては、例えば、トリートメント ウイズ GnRH アナログ:コントラバーシス アンド パースペクテイブ(Treatment with GnRH analogs: Controversies and perspectives)[パルテノン バブリッシング グループ(株)(The Parthenon Publishing Group Ltd.)発行1996年]、特表平3−503165号公報、特開平3−101695号、同7−97334号および同8−259460号公報などに記載されているペプチド類が用いられる。
LH−RH誘導体としては、LH−RHアゴニストまたはLH−RHアンタゴニストが挙げられるが、LH−RHアンタゴニストとしては、例えば、式
X-D2Nal-D4ClPhe-D3Pal-Ser-A-B-Leu-C-Pro-DAlaNH2
〔式中、XはN(4H2-furoyl)GlyまたはNAcを、AはNMeTyr、Tyr、Aph(Atz)、NMeAph(Atz)から選ばれる残基を、BはDLys(Nic)、DCit、DLys(AzaglyNic)、DLys(AzaglyFur)、DhArg(Et2)、DAph(Atz)およびDhCi から選ばれる残基を、CはLys(Nisp)、ArgまたはhArg(Et2)をそれぞれ示す〕で表わされる生理活性ペプチドまたはその塩などが用いられ、特に好ましくはアバレリクス、ガニレリクス、セトロレリクス、5-(N-ベンジル-N-メチルアミノメチル)-1-(2,6-ジフルオロベンジル)-6-[4-(3-メトキシウレイド)フェニル]-3-フェニルチエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、5-(N-ベンジル-N-メチルアミノメチル)-1-(2,6-ジフルオロベンジル)-6-[4-(3-エチルウレイド)フェニル]-3-フェニルチエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、5-(N-ベンジル-N-メチルアミノメチル)-1-(2,6-ジフルオロベンジル)-6-[4-(3-エチルウレイド)フェニル]-3-フェニルチエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン 塩酸塩などが用いられる。
LH−RHアゴニストとしては、例えば、式
5-oxo-Pro-His-Trp-Ser-Tyr-Y-Leu-Arg-Pro-Z
〔式中、YはDLeu、DAla、DTrp、DSer(tBu)、D2NalおよびDHis(ImBzl)から選ばれる残基を、ZはNH-C2H5またはGly-NH2をそれぞれ示す〕で表わされる生理活性ペプチドまたはその塩などが用いられる。例えば、酢酸ゴセレリン、ブセレリンなどである。特に、YがDLeuで、ZがNH-C2H5であるペプチド(即ち、5-oxo-Pro-His-Trp-Ser-Tyr-DLeu-Leu-Arg-Pro-NH-C2H5で表されるペプチドA;リュープロレリン)またはその塩(例、酢酸塩)が好適である。
本明細書中に記載されるポリペプチドにおけるアミノ酸、ペプチド、保護基等に関し、略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものとし、また、アミノ酸に関し光学異性体がありうる場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。
略号の例を以下に示す。
Abu :アミノ酪酸
Aibu :2−アミノ酪酸
Ala :アラニン
Arg :アルギニン
Gly :グリシン
His :ヒスチジン
Ile :イソロイシン
Leu :ロイシン
Met :メチオニン
Nle :ノルロイシン
Nval :ノルバリン
Phe :フェニルアラニン
Phg :フェニルグリシン
Pro :プロリン
(Pyr)Glu :ピログルタミン酸
Ser :セリン
Thr :スレオニン
Trp :トリプトファン
Tyr :チロシン
Val :バリン
D2Nal :D-3-(2-ナフチル)アラニン残基
DSer(tBu):O-tert-ブチル−D−セリン
DHis(ImBzl) :Nim-ベンジル−D−ヒスチジン
PAM :フェニルアセタミドメチル
Boc :t−ブチルオキシカルボニル
Fmoc :9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
Cl−Z :2−クロロ−ベンジルオキシカルボニル
Br−Z :2−ブロモーベンジルオキシカルボニル
Bzl :ベンジル
Cl−Bzl :2,6−ジクロロベンジル
Tos :p−トルエンスルホニル
HONb :N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド
HOBt :1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HOOBt :3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン
MeBzl :4−メチルベンジル
Bom :ベンジルオキシメチル
Bum :t−ブトキシメチル
Trt :トリチル
DNP :ジニトロフェニル
DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
前記した中でも、併用薬としては、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)等が好ましい。
本発明の化合物と併用薬物との併用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の化合物と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が用いられる。以下、これらの投与形態をまとめて、本発明の併用剤と略記する。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物または(および)前記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与あるいは直接病巣に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、前記した本発明の医薬組成物に使用されるものと同様のものを使用することができる。
本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
また、本発明の化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン等)、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)等と共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植物油、プロピレングリコール等の溶解補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
経口投与用製剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン等)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム等)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000等)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 80、プルロニック F68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ,二酸化チタン等)等が用いられる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
例えば、坐剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性又は水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。前記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)等〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)等〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油等)等が用いられる。また、水性基剤としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、ビニル重合体、アクリル酸重合体等が用いられる。
前記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤等が用いられる。
徐放型マイクロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できるが、例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投与するのが好ましい。
本発明の化合物は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)等の経口投与用製剤に成型するか、坐剤等の直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて前記した剤形とすることができる。
以下に、〔1〕本発明の化合物または併用薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物または併用薬物の徐放性製剤又は速放性製剤およびその調製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製について具体的に示す。
〔1〕注射剤およびその調製
本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩を含有させてもよい。
該注射剤は、本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得られる。
前記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム,マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモール等の有機酸塩等が用いられる。
注射剤中の本発明の化合物または併用薬物の濃度は0.5〜50w/v%、好ましくは3〜20w/v%程度である。また安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の濃度は0.5〜50w/v%、好ましくは3〜20w/v%が好ましい。
また、本剤には一般に注射剤に使用される添加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール等)等を適宜配合することができる。これらの添加剤は一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。
注射剤はpH調節剤の添加により2〜12好ましくは2.5〜8.0に調整するのがよい。
注射剤は本発明の化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を、また必要により前記添加剤を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。
注射用水溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌,高圧加熱滅菌等を行うことにより注射剤として供することができる。
注射用水溶液は、例えば100℃〜121℃の条件で5分〜30分高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびその調製
本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物質や膨潤性ポリマー等の被膜剤で被覆してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。
被膜剤に用いられる水不溶性物質としては、例えばエチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート等のセルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレート等のポリビニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS−100,RL−100,RS−30D,RL−30D,RL−PO,RS−PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)等のオイドラギット類(ローム・ファーマ社)等のアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント産業)等)等の硬化油、カルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィン等のワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が用いられる。
膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸等の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポリマーが好ましい。
このような酸性の解離基を有し pH依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマー(Carbomer)934P、940、941、974P、980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophil)、カルシウムポリカボーフィル(carcium polycarbophil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイビスワコー103、104、105、304(いずれも和光純薬(株)製)等の架橋型ポリアクリル酸重合体が用いられる。
徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよい。
該親水性物質としては、例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金属塩等の硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が用いられる。
徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約40ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。ここで前記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
徐放性製剤は、以下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマー等を加熱溶解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液で被覆することにより製造される。
I.薬剤を含む核の調製。
被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称することがある)の形態は特に制限されないが、好ましくは顆粒あるいは細粒等の粒子状に形成される。
核が顆粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約150ないし2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。
核の調製は通常の製造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により調製する。
核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
核に含まれる賦形剤としては、例えば白糖、乳糖、マンニトール、グルコース等の糖類、澱粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスターチ等が用いられる。中でも、結晶セルロース、コーンスターチが好ましい。
結合剤としては、例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉等が用いられる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac-Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)等が用いられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリコール等が用いられる。安定化剤としては酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸が用いられる。
核は前記製造法以外にも、例えば核の中心となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メタノール、エタノール等)等の適当な溶媒に溶解した結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形剤、滑沢剤等との混合物を少量づつ添加して行なう転動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セルロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであるものが好ましい。
核に含まれる薬物と被膜剤とを分離するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリコールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク等の滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好ましくは約2ないし約8%(w/w)である。
防護剤は通常のコーティング法により被覆することができ、具体的には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで被覆することができる。
II.核の被膜剤による被覆
前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及び pH依存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆することにより徐放性製剤が製造される。
核の被膜剤液による被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法等が用いられる。
被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし35%(w/w)である。
被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させることができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に限定されないが、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール等の低級アルコール、アセトン等の低級アルカノン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライド等が用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸を加えてもよい。
噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常のコーティング法により実施することができ、具体的には、被膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで実施することができる。この時必要であれば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸等を滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール等を可塑剤として添加してもよい。
被膜剤による被膜後、必要に応じてタルク等の帯電防止剤を混合してもよい。
速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化物等)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤等)であってもよい。経口投与剤、注射剤等非経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。
速放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤としては、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101等)、粉糖、グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システイン等が用いられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール等が用いられる。これらの賦形剤は一種又は二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性製剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好ましくは約30〜約97w/w%である。
速放性製剤における薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.5〜約95%、好ましくは約1〜約60%の範囲から適宜選択することができる。
速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常前記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株))、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)等が用いられ、例えば水と接触して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネルを作る等により顆粒を崩壊させるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種又は二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計等により適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、例えば約0.05〜約30w/w%、好ましくは約0.5〜約15w/w%である。
速放性製剤が経口固型製剤である場合、経口固型製剤の場合には前記の組成に加えて、所望により固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤等)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、橋味剤(例えば、甘味剤、香料等)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤等が用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸を加えてもよい。
前記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドン等が好ましく用いられる。
速放性製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、さらに練合し、成型することにより調製することができる。前記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混合、練合等により行われる。具体的には、例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により造粒することにより調製することができる。
このようにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製
舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤等の固形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)であってもよい。
舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤等の補助剤を含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるためにβ−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン等)等を含有していてもよい。
前記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が用いられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が用いられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素等が用いられ、特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては結晶セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウム等の膨潤性親水性担体が用いられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロース等)が好ましい。水分散性ポリマーとしてはガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸パルミチン酸塩等が用いられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が好ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウム等が用いられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合することにより製造することができる。さらに、所望により前記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤等の補助剤を混合してもよい。前記成分を同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要に応じ水やアルコール等の溶媒を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよい。
粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合は、本発明の化合物または併用薬物および前記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤等を水等の溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤等の添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるためポリエチレングリコールやプロピレングリコール等のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニングへのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー(例、ポリカルボフィル、カルボポール)を含有させたりしてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクターブレード等の塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達成される。このように形成されたフィルムは室温若しくは加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が用いられる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。
該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを含んでいるのが好ましい。
該マトリックス形成剤としてはゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦ならびにオオバコ(psyllium)種子タンパク等の動物性タンパク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガーガム、寒天ならびにキサンタン等のゴム質物質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニルピロリドン等の合成ポリマー類;ゼラチン−アラビアゴムコンプレックス等から誘導される物質が含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトース、ガラクトースならびにトレハロース等の糖類;シクロデキストリン等の環状糖類;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウム等の無機塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン等の炭素原子数が2から12までのアミノ酸等が含まれる。
マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤はそのマトリックスを形成することに加えて、本発明の化合物または併用薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中に維持する助けをすることができる。
保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マスキング剤等の二次成分を組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号等のFD&C染料が用いられる。適当な香味料には、ミント、ラスベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、テェリーならびにグレープフレーバーおよびその組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤は、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料としてはアスパルテーム、アセスルフェームKならびにタウマチン等が含まれる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれる。
製剤には通常約0.1〜約50重量%、好ましくは約0.1〜約30重量%の本発明の化合物または併用薬物を含み、約1分〜約60分の間、好ましくは約1分〜約15分の間、より好ましくは約2分〜約5分の間に(水に)本発明の化合物または併用薬物の90%以上を溶解させることが可能な製剤(前記、舌下錠、バッカル等)や、口腔内に入れられて1ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ましい。
前記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量%である。β−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%である。前記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤等の添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間等により異なるが、例えば、前立腺癌の患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、本発明の化合物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01〜約1000mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、より好ましくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、好ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましくは、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。
本発明の併用剤を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が用いられる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が用いられる。
好ましい投与方法としては、例えば、経口投与製剤に製形された併用薬物約0.001〜200mg/kgを経口投与し、約15分後に経口投与製剤に製形された本発明の化合物 約0.005〜100mg/kgを1日量として経口投与する。
また、本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を、例えば(1)手術、(2)アンジオテンシンII等を用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼法、(7)放射線療法等の非薬剤療法と組み合わせることもできる。
例えば、本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら2、3種を組み合わせた治療前または後に使用することによって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Survival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命等の効果が得られる。
また、本発明の医薬組成物または本発明の併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病の併発に対する抗生物質(例えば、パンスポリン等のβ−ラクタム系、クラリスロマイシン等のマクロライド系等)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱等のような副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐性を抑制するための薬剤の投与等〕を組み合わせることもできる。
このような目的のための薬剤、例えば「制吐剤」としての具体例を挙げれば、オンダンセトロン、塩酸トロピセトロン、アザセトロン、ラモセトロン、グラニセトロン、ドラセトロンメシレート、パロノセトロンなどの5-HT3拮抗剤;sendide、CP−99994、CP−100263、CP−122721−1、CP−96345、FK224、RPR100893、NKP608、aprepitant(EMEND(商標))などのNK1受容体拮抗薬;ドンペリドン、モサプリド、メトクロプラミドなどの5-HT4拮抗剤などの消化管運動促進薬;トリメブチンなどの消化管運動調律薬;マレイン酸プロクロルペラジン、プロメタジン,チエチルペラジンなどのフェノチアジン系薬剤;ハロペリドール、フェノールフタレイン酸クロルプロマジン、ジアゼパム、ドロペリドールなどの精神安定剤;デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等などのステロイド剤;その他、ジメチルヒドリン酸、ジフェンヒドラミン、ヒヨスチン、臭酸ヒヨスチン、テトラベナジンなどを用いることができる。
前記の処置を施す前または施した後に、本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を経口投与(徐放性を含む)、静脈内投与(bolus、infusion、包接体を含む)、皮下および筋注(bolus、infusion、徐放性を含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与するのが好ましい。
手術等の前に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例えば、手術等の約30分〜24時間前に1回投与することもできるし、あるいは手術等の約3ヶ月〜6ヶ月前に1〜3サイクルに分けて投与することもできる。このように、手術等の前に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与することにより、例えば癌組織を縮小させることができるので、手術等がしやすくなる。
手術等の後に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、手術等の約30分〜24時間後に、例えば数週間〜3ヶ月単位で反復投与することができる。このように、手術等の後に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与することにより、手術等の効果を高めることができる。
本発明者らはアンドロゲン受容体アゴニストが意外にも、ホルモン抵抗性癌の増殖を抑えること、さらに本発明化合物のような非ステロイド骨格を有するアンドロゲン受容体アゴニストがホルモン抵抗性癌の予防・治療に有用であることを見出した。
本発明の目的は、さらにアンドロゲン受容体アゴニストを投与するホルモン抵抗性癌の予防・治療方法およびアンドロゲン受容体アゴニストを含有してなるホルモン抵抗性癌の予防・治療剤を提供することにある。
アンドロゲン受容体アゴニストとしては、ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニストと非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニストを用いることができる。
ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニストとしては、デヒドロエピアンドロステロン(dehydroepiandrosterone)、テストステロン(testosterone)、ジヒドロテストステロン(DHT: dihydrotestosterone)、アンドロステンジオン(androstendione)などの内因性アンドロゲンおよびメスタノロン(Mestanolone)、オキシメステロン(Oxymesterone)、メタンドロステノロン(Methandrostenolone)、フルオキシメステロン(Fluoxymesterone)、クロロテストステロン アセテート(Chlorotestosterone acetate)、メテノロン アセテート(Methenolone acetate)、オキシメトロン(Oxymetholone)、スタノゾロール(Stanozolol)、フラザボール(Furazabol)、オキサンドロロン(Oxandrolone)、19-ノルテストステロン(19-Nortestosterone)、ノルエタンドロロン(Norethandrolone)、エチルエストレノール(Ethylestrenol)、ノルボレトン(Norbolethone)などの合成アンドロゲン(アナボリックステロイド)などを用いることができる。
非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニストとしては本発明化合物(I)の他、LGD-2226などを用いることができる。
アンドロゲン受容体アゴニストとしては、前記の化合物を単独でまたは2以上の化合物をあわせて用いることができるが、特に好ましくは、非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニストである。
癌としては、前立腺癌などが挙げられる。
ホルモン抵抗性癌としては、例えばLHRH誘導体抵抗性癌などが挙げられる。好ましくはLHRH誘導体抵抗性前立腺癌であり、より好ましくはLHRHアゴニスト抵抗性癌であり、さらに好ましくはLHRHアゴニスト抵抗性前立腺癌である。
ここで、LHRH誘導体およびLHRHアゴニストとしては前記定義に同じ化合物を用いることができる。
アンドロゲン受容体アゴニストを投与するホルモン抵抗性癌の予防・治療方法としては、
(a)ホルモン抵抗性の前立腺癌細胞を有する哺乳動物に対してアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩などを有効量投与すること、
(b)前立腺癌細胞を有する哺乳動物に対してLHRH誘導体またはその塩などを有効量投与し、前立腺癌細胞がホルモン抵抗性となった後、アンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩を有効量投与すること、
(c)前立腺癌細胞を有する哺乳動物に対してLHRH誘導体またはその塩の有効量とアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩の有効量とを組合わせて投与すること、
(d)前立腺癌細胞を有する哺乳動物に対してLHRH誘導体またはその塩の有効量とアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩の有効量とを組合わせて投与して前立腺癌を縮小した後、外科手術または放射線治療を行うこと、
(e)1)ホルモン抵抗性の前立腺癌細胞にアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩を一定期間投与し、2)その後当該癌細胞がホルモン依存性になった場合はLHRH誘導体、リアーゼ阻害薬、アロマターゼ阻害薬および抗アンドロゲン薬から選ばれる1もしくは2以上の化合物またはその塩を有効量投与し、当該癌細胞がホルモン抵抗性になった場合はアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩を有効量投与し、3)癌の治療目的が達成されるまで必要により2)の工程を繰り返すこと、
(f)1)アンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩と2)LHRH誘導体、リアーゼ阻害薬、アロマターゼ阻害薬および抗アンドロゲン薬から選ばれる1もしくは2以上の化合物またはその塩とを交互に(例えば、3ヶ月ないし5年の期間をおいて)有効量投与することなどが含まれる。
一定期間(例えば3ヶ月から5年)LHRH誘導体、リアーゼ阻害薬、アロマターゼ阻害薬もしくは抗アンドロゲン薬またはその塩を有効量投与することにより、前立腺癌細胞のホルモン抵抗性が高まることがある。その後アンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩を有効量投与することにより前立腺癌細胞の増殖を抑えまたは癌を縮小させることができる。アンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)の投与を続け、前立腺癌細胞のホルモン抵抗性が再び普通の細胞のレベルに戻るか、当該前立腺癌の増殖が始まった(腫瘍体積などが増加した)場合には、LHRH誘導体、リアーゼ阻害薬、アロマターゼ阻害薬および抗アンドロゲン薬から選ばれる1もしくは2以上の化合物またはその塩の投与に切り替え、その後このような癌のホルモン抵抗性の程度によって、LHRH誘導体、リアーゼ阻害薬、アロマターゼ阻害薬および抗アンドロゲン薬から選ばれる1もしくは2の化合物またはその塩(癌細胞のホルモン抵抗性が通常の細胞[例えばLNCaP 104-S細胞(Cancer Res, 54, p1566-1573)、LNCaP-FGC細胞など]と同レベルの場合)を投与するか、アンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩(癌細胞のホルモン抵抗性が通常の細胞よりも高い場合[例えばLNCaP 104-R2細胞(Cancer Res, 54, p1566-1573)、LNCaP-hr細胞など])投与するか選択して切り替えることにより、前立腺癌に対して最適の治療を行うことが可能となる。
これらの投与の切り替えタイミングは治療毎に適宜設定できるが、例えば3ヶ月から5年、好ましくは6ヶ月年から4年、より好ましくは1年から3年、さらに好ましくは1年から2年のレンジで行うことができる。
したがって、一定期間LHRH誘導体(例えばLHRHアゴニストなど)、リアーゼ阻害薬、アロマターゼ阻害薬または抗アンドロゲン薬などの投与によりMAB(Maximum androgen blockade)療法などが行われた場合は前立腺癌のホルモン抵抗性が高まっている可能性が高く、本願発明のアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)またはその塩との併用による治療法が効果を発揮する。この場合、LHRH誘導体の投与を続けながらアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)を投与することもできるし、LHRH誘導体の投与を中止してアンドロゲン受容体アゴニスト(特に非ステロイド性アンドロゲン受容体アゴニスト)投与に切り替えることもでき、双方の場合が本願発明に含まれる。
癌のホルモン抵抗性は、癌細胞のアンドロゲンへの反応性をみる方法で測定することもできるが、一定薬物投与下の腫瘍マーカーや生理学的指標、腫瘍体積などの増減で推定することもできる。
以下に参考例、実施例、製剤例および試験例を挙げて、本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例および実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、TLC(Thin Layer Chromatography, 薄層クロマトグラフィー)による観察下に行われた。TLCの観察においては、TLCプレートとしてメルク社製のキーゼルゲル60F254プレートを使用し、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲルは、同じくメルク社製のキーゼルゲル60F254(70〜230メッシュ)を用いた。NMRスペクトルは、プロトンNMRを示し、内部標準としてテトラメチルシランを用いてVARIAN Gemini−200(200MHz型スペクトロメーター)、VARIAN Mercury−300(300MHz)または日本電子株式会社 JMTCO400/54(400MHz)型にて測定し、δ値をppmで表した。
赤外吸収スペクトル(IR)はパーキンエルマー社製Paragon 1000 を用いて測定した。
比旋光度([α]D)はHORIBA製HIGH SENSITIVE POLARIMETERまたは日本分光製DIP−370型旋光計にて測定した。
参考例および実施例で用いる略号は、次のような意義を有する。
s :シングレット
br :ブロード(幅広い)
d :ダブレット
t :トリプレット
q :クワルテット
dd :ダブルダブレット
ddd:ダブルダブルダブレット
dt :ダブルトリプレット
m :マルチプレット
J :カップリング定数
Hz :ヘルツ
参考例1
硫酸銅(11.4 g)と水(80 mL)の混合物にヨウ化ナトリウム(13.9 g)を室温で加え、0℃で10分間撹拌した。硫酸(3.0 mL)及び硝酸(3.0 mL)を加え、5分後4−ニトロ−1−ナフチルアミン(5.00 g)を加えた。5分後、亜硝酸ナトリウム(2.57 g)と水(5.0 mL)の混合物を0℃で1時間で加えた。酢酸エチルで抽出し、抽出液をチオ硫酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−ヨード−4−ニトロナフタレン(1.70 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 7.69-7.80 (2H, m), 7.87 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.22 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.25-8.28 (1H, m), 8.46-8.49 (1H, m).
参考例2
1−ヨード−4−ニトロナフタレン(1.70 g)、トリフルオロ酢酸ナトリウム(3.07 g)、ヨウ化銅(I)(2.10 g)、1−メチル−2−ピロリドン(40 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下160℃で5時間撹拌した。室温に冷却後水及び酢酸エチルを加え、不溶物をセライトを用いて濾去した。母液を分配し、有機層を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)ナフタレン(897 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl)δ : 7.74-7.83 (2H, m), 7.96 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.09 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.28-8.32 (1H, m), 8.39-8.45 (1H, m).
参考例3
1−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)ナフタレン(813 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、717 mg)、メタノール(16 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で1.5時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去した。母液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(トリフルオロメチル)−1−ナフチルアミン(634 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 4.46 (2H, br.s), 6.71 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.49-7.62 (2H, m), 7.66 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.82-7.85 (1H, m), 8.12-8.16 (1H, m).
参考例4
4−アミノ−1−ナフトニトリル(250 mg)とジクロロメタン(10 mL)の混合物に臭素(75 μL)を室温で加えた。2.5時間撹拌後、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液をチオ硫酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−アミノ−3−ブロム−1−ナフトニトリル(301 mg)を得た。
H-NMR (CDCl) δ : 5.23 (2H, br.s), 7.59 (1H, ddd, J=8.4, 6.8 and 1.4 Hz), 7.68 (1H, ddd, J=8.4, 6.8 and 1.4 Hz), 7.93 (1H, s),8.14-8.18 (1H, m).
IR (KBr) 3366, 2215, 1632 cm-1
参考例5
(S)−ニペコチン酸エチル(1.15 g)とテトラヒドロフラン(16 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(278 mg)を0℃で加えた。室温に昇温しながら3時間撹拌した。水(0.28 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.28 mL)、水(0.84 mL)を順次加え、15時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮し、(S)−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(797 mg)を得た。
[α]D=-11.3°(c=0.730, MeOH).
H-NMR (300 Hz, CDCl) δ : 1.07-1.20 (1H, m), 1.40-1.54 (1H, m), 1.61-1.82 (3H, m), 2.39 (1H, dd, J=12.0 and 9.9 Hz), 2.54-2.62 (3H, m), 2.95-3.01 (1H, m), 3.13-3.18 (1H, m), 3.40-3.54 (2H, m).
参考例6
(R)−ニペコチン酸エチル(1.15 g)とテトラヒドロフラン(16 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(278 mg)を0℃で加えた。室温に昇温しながら3時間撹拌した。水(0.28 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.28 mL)、水(0.84 mL)を順次加え、15時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮し、(R)−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(852 mg)を得た。
[α]D=+11.7°(c=0.730, MeOH).
H-NMR (300 Hz, CDCl) δ : 1.07-1.20 (1H, m), 1.40-1.54 (1H, m), 1.61-1.82 (3H, m), 2.39 (1H, dd, J=12.0 and 9.9 Hz), 2.54-2.62 (3H, m), 2.95-3.01 (1H, m), 3.13-3.18 (1H, m), 3.40-3.54 (2H, m).
参考例7
4−アミノ−1−ニトロナフタレン(5.00 g)とジクロロメタン(120 mL)の混合物に臭素(4.25 g)とジクロロメタン(10 mL)の混合物を室温で加えた。3時間撹拌後亜硫酸ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−アミノ−3−ブロム−1−ニトロナフタレン(1.33 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 7.55 (2H, br.s), 7.61 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.79 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 8.45-8.48 (1H, m), 8.56 (1H, s), 8.78-8.81 (1H, m).
参考例8
亜硝酸ナトリウム(336 mg)と硫酸(1.7 mL)の混合物に4−アミノ−3−ブロム−1−ニトロナフタレン(500 mg)と酢酸(3.5 mL)の混合物を0℃で加えた。30分撹拌後、ジエチルエーテルを加えた。生じた沈殿を濾取し、0℃の95%エタノールで洗浄した。得られた固体を0℃で水に加え、直ちにシアン化カリウム(792 mg)、塩化銅(I)(463 mg)、水(25 mL)の混合物に加えた。30分撹拌後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、2−ブロム−4−ニトロ−1−ナフトニトリル(141 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.84-7.92 (2H, m), 8.32 (1H, s), 8.36-8.47 (2H, m).
IR (KBr) 2236, 1532 cm-1
参考例9
2−ブロム−4−ニトロ−1−ナフトニトリル(141 mg)、鉄(134 mg)、塩化アンモニウム(12 mg)、エタノール(5.0 mL)、水(1.5 mL)の混合物を90℃で30分撹拌した。反応液を室温に冷却し、食塩水に注いだ。酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−アミノ−2−ブロム−1−ナフトニトリル(81 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 4.79 (2H, br.s), 6.93 (1H, s), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.68 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.77 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.15 (1H, d, J=8.4 Hz).
IR (KBr) 2215, 1572, 1514 cm-1
参考例10
2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(10.0 g)、1M炭酸カリウム溶液(250 mL)、テトラヒドロフラン(150 mL)の混合物にベンジルオキシカルボニルクロリド(16.3 g)を0℃で加えた。室温に昇温し、24時間撹拌した。2N塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジンカルボン酸ベンジル(15.2 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.40-1.70 (6H, m), 2.91-2.99 (1H, m), 3.63 (1H, dt, J=11.1 and 6.0 Hz), 3.84 (1H, ddd, J=11.1, 9.0 and 6.0 Hz), 4.01-4.05 (1H, m), 4.32-4.39 (2H, m), 5.13 (2H, ABq, J=12.3 Hz), 7.27-7.38 (5H, m).
参考例11
2−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジンカルボン酸ベンジル(3.00 g)、ジイソプロピルエチルアミン(6.3 mL)、ジクロロメタン(30 mL)の混合物にクロロメチルメチルエーテル(80%、2.42 g)を0℃で加えた。室温に昇温し、14時間撹拌した。反応液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−(メトキシメトキシメチル)−1−ピペリジンカルボン酸ベンジル(3.43 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.41-1.78 (6H, m), 2.83-2.92 (1H, m), 3.31 (3H, s), 3.59 (1H, dd, J=9.9 and 7.2 Hz), 3.67 (1H, dd, J=9.9 and 7.2 Hz), 4.06-4.11 (1H, m), 4.46-4.52 (1H, m), 5.13 (2H, ABq, J=12.3 Hz), 7.27-7.37 (5H, m).
参考例12
2−(メトキシメトキシメチル)−1−ピペリジンカルボン酸ベンジル(3.23 g)、10%パラジウム−炭素(50%含水、1.17 g)、メタノール(50 mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。触媒をセライトを用いて濾去し、母液を濃縮して、2−(メトキシメトキシメチル)ピペリジン(1.27 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.04-1.83 (6H, m), 2.23 (1H, br.s), 2.58-2.81 (2H, m), 3.06-3.12 (1H, m), 3.30-3.39 (1H, m), 3.36 (3H, s), 3.50 (1H, dd, J=9.2 and 5.2 Hz), 4.63 (2H, s).
参考例13
水素化ナトリウム(60%油性、5.28 g)をヘキサンで洗浄し、テトラヒドロフラン(150 mL)に懸濁した。5−ヒドロキシ−2−ニトロベンズアルデヒド(14.7 g)を室温で加え、20分撹拌した。クロロメチルメチルエーテル(80%、15.9 g)を加え1時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、5−メトキシメトキシ−2−ニトロベンズアルデヒド(16.5 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.49 (3H, s), 5.29 (2H, s), 7.29 (1H, dd, J=9.0 and 3.0 Hz), 7.47 (1H, d, J=3.0 Hz), 8.15 (1H, d, J=9.0 Hz), 10.46 (1H, s).
参考例14
5−メトキシメトキシ−2−ニトロベンズアルデヒド(17.0 g)とメタノール(150 mL)の混合物に水素化ホウ素ナトリウム(910 mg)を室温で加えた。20分撹拌後濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、5−メトキシメトキシ−2−ニトロベンジルアルコール(15.6 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.73 (1H, t, J=6.6 Hz), 3.49 (3H, s), 4.98 (2H, d, J=6.6 Hz), 5.28 (2H, s), 7.05 (1H, dd, J=8.8 and 3.0 Hz), 7.36 (1H, d, J=3.0 Hz), 8.17 (1H, d, J=8.8 Hz).
参考例15
5−メトキシメトキシ−2−ニトロベンジルアルコール(8.65 g)、トリエチルアミン(8.48 mL)、テトラヒドロフラン(130 mL)の混合物にメタンスルホニルクロリド(3.77 mL)を0℃で加えた。30分撹拌後濃縮し、得られた残渣にアセトン(150 mL)とヨウ化ナトリウム(21.2 g)を加えた。室温で1時間撹拌後濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で処理し、淡黄色固体(10.8 g)を得た。マロン酸ジエチル(8.00 g)とジメチルスルホキシド(80 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、2.00 g)を室温で加え、20分撹拌した。上述の淡黄色固体(10.8 g)を加え、5分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−[5−(メトキシメトキシ)−2−ニトロベンジル]マロン酸ジエチル(10.4 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.22 (6H, t, J=7.2 Hz), 3.47 (3H, s), 3.53 (2H, d, J=7.8 Hz), 3.88 (1H, t, J=7.8 Hz), 4.18 (4H, q, J=7.2 Hz), 5.22 (2H, s), 6.98 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.01 (1H, dd, J=9.0 and 2.4 Hz), 8.10 (1H, d, J=9.0 Hz).
参考例16
2−[5−(メトキシメトキシ)−2−ニトロベンジル]マロン酸ジエチル(8.68 g)、トリフルオロ酢酸(30 mL)、ジクロロメタン(30 mL)の混合物を室温で4時間撹拌した。反応液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で処理し、淡黄色油状物質(7.44 g)を得た。本物質(7.28 g)、ヨウ化メチル(3.65 g)、炭酸カリウム(3.88 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(80 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で1時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−(5−メトキシ−2−ニトロベンジル)マロン酸ジエチル(6.30 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.22 (6H, t, J=7.2 Hz), 3.53 (2H, d, J=7.8 Hz), 3.86 (3H, s), 3.88 (1H, t, J=7.8 Hz), 4.16 (2H, q, J=7.2 Hz), 4.17 (2H, q, J=7.2 Hz), 6.83-6.87 (2H, m), 8.10-8.13 (1H, m).
参考例17
2−(5−メトキシ−2−ニトロベンジル)マロン酸ジエチル(6.04 g)と塩酸(80 mL)の混合物を105℃で21時間撹拌した。室温に冷却後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3−(5−メトキシ−2−ニトロフェニル)プロピオン酸(3.30 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.80 (2H, t, J=7.8 Hz), 3.27 (2H, t, J=7.8 Hz), 3.88 (3H, s), 6.82-6.85 (2H, m), 8.07-8.10 (1H, m).
参考例18
3−(5−メトキシ−2−ニトロフェニル)プロピオン酸(3.23 g)を80℃でポリリン酸(32 g)に加え、20分撹拌した。室温に冷却後、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。生じた不溶物をセライトを用いて濾去後、有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、7−メトキシ−4−ニトロ−1−インダノン(1.60 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.74-2.78 (2H, m), 3.56-3.60 (2H, m), 4.08 (3H, s), 6.96 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.47 (1H, d, J=9.0 Hz).
参考例19
7−メトキシ−4−ニトロ−1−インダノン(1.60 g)とジクロロメタン(50 mL)の混合物を−78℃に冷却し、1M三臭化ホウ素−ジクロロメタン溶液(10.7 mL)を30分で加えた。30分撹拌後室温に昇温し、1.5時間撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、不溶物をセライトを用いて濾去した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、7−ヒドロキシ−4−ニトロ−1−インダノン(1.26 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 2.83-2.87 (2H, m), 3.63-3.67 (2H, m), 6.94 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.42 (1H, d, J=9.0 Hz), 10.03 (1H, s).
参考例20
ジイソプロピルアミン(2.83 g)を無水エーテル(40 mL)に溶解、−60℃に冷却撹拌下1.6Mn−ブチルリチウム溶液(15 mL)を滴下した。ついで、1−ベンジル−5−メチルピロリジン−2−オン(3.78 g)を無水エーテル(15 mL)に溶解して−60℃に保ち滴下した後、5℃に戻し2時間撹拌した。冷却浴を除き、乾燥二酸化炭素を30分間導入した。混合物に氷水を加え、水層を分離、有機層は2N−水酸化ナトリウムで2回抽出した。水層を合わせ、エーテルで洗浄した後、濃塩酸で冷却下に酸性とした。水層を酢酸エチルで2回抽出、抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮して1−ベンジル−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(3.45 g)を淡黄色油状物として得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.21(1.5H, d, J=6.6Hz), 1.27(1.5H, d, J=5.2Hz), 1.80-2.20(1 H, m), 2.39-2.70(1H, m), 3.40-3.76(2H, m), 4.00-4.20(1H, m), 4.98(1H, dd, J=4.0 and 15.0Hz), 7.10-7.50(5H, m).
参考例21
無水テトラヒドロフラン(40 mL)に溶解した1−ベンジル−5−メチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(3.45 g)を撹拌下に無水テトラヒドロフラン(80 mL)中の水素化アルミニウムリチウム(1.2 g)に滴下した。反応液を5時間加熱還流した後、水冷下に水(2 mL)、4N−水酸化ナトリウム(1.5 mL)、水(5.0 mL)の順で滴下した。生じた沈殿をろ取、テトラヒドロフランで洗浄した。ろ液を濃縮乾固した後、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、シス−(1−ベンジル−5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール(0.8 g)及びトランス−(1−ベンジル−5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール(0.75 g)を無色油状物として得た。
シス体 H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.24(3H, d, J=5.8Hz), 1.36-1.52(1H, m), 2.10-2.60(4H, m), 2.80(1H, d, J=10.0Hz), 3.01(1H, d, J=12.8Hz), 7.16-7.42(5H, m).
トランス体 H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.16(3H, d, J=6.2Hz), 1.50-1.82(2H, m), 1.95(1H, dd, J=8.0 and 8.2Hz), 2.20-2.40(2H, m), 3.03(1H, dd, J=7.2 and 7.4Hz), 3.15(1H, d, J=12.8Hz), 3.40-3.64(2H, m), 4.00(1H, d, J=12.8Hz), 7.12-7.40(5H, m).
参考例22
シス−(1−ベンジル−5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール(350 mg)、メチルアルコール(10 mL)、1N-塩酸(1.5 mL)、10%パラジウム炭素(含水 300 mg)の混合物を水素気流下に15時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固してシス−(5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール 塩酸塩(220 mg)を得た。
H-NMR (200 MHz, CD3OD) δ : 1.30-1.55(1H, m) 1.42(3H, d, J=6.6Hz), 2.20-2.40(1H, m), 2.48-2.72(1H, m), 3.10-3.22(1H, 3.30-3.48(1H, m), 3.48-3.80(3H, m).
参考例23
トランス−(1−ベンジル−5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール(350 mg)、メチルアルコール(10 mL)、1N-塩酸(1.5 mL)、10%パラジウム炭素(含水 300 mg)の混合物を水素気流下に15時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固してトランス−(5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール 塩酸塩(220 mg)を得た。
H-NMR (200 MHz, CD3OD) δ : 1.39(3H, d, J=6.6Hz), 1.70-1.90(1H, m), 1.98-2.16(1H, m), 2.54-2.80(1H, m), 3.02-3.20(1H, m).
参考例24
ニペコチン酸(10.0 g)と1N水酸化ナトリウム溶液(77 mL)の混合物にベンジルオキシカルボニルクロリド(13.2 g)と1N水酸化ナトリウム溶液(77 mL)を0℃で加えた。室温に昇温し、14時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで洗浄し、1N塩酸で酸性とした。酢酸エチルで抽出し、抽出液を水で洗浄後、乾燥、濃縮して、1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−ピペリジンカルボン酸(20.1 g)を得た。
H-NMR (CDCl) δ : 1.42-1.76 (3H, m), 2.05-2.11 (1H, m), 2.48-2.53 (1H, m), 2.89-3.44 (2H, m), 3.94-4.00 (1H, m), 4.05-4.64 (1H, m), 5.14 (2H, ABq, J=12.6 Hz), 7.27-7.37 (5H, m).
参考例25
1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−ピペリジンカルボン酸(20.0 g)、ヨードエタン(14.2 g)、炭酸カリウム(15.7 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(150 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−ピペリジンカルボン酸エチル(20.0 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.24 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.45-1.74 (3H, m), 2.02-2.08 (1H, m), 2.42-2.48 (1H, m), 2.85-3.13 (2H, m), 3.95-4.02 (1H, m), 4.12 (2H, q, J=7.5 Hz), 4.18-4.30 (1H, m), 5.12 (2H, s), 7.27-7.36 (5H, m).
参考例26
15%カリウムヘキサメチルジシラジド−トルエン溶液(31 mL)にアルゴン雰囲気下テトラヒドロフラン(5.0 mL)を加え、−78℃に冷却した。1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−ピペリジンカルボン酸エチル(4.00 g)とテトラヒドロフラン(3.0 mL)の混合物を加え、20分撹拌した。ヨードメタン(1.3 mL)とテトラヒドロフラン(2.0 mL)の混合物を加え、室温に昇温した。12時間撹拌後、反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−メチル−3−ピペリジンカルボン酸エチル(3.76 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.16-1.26 (6H, m), 1.40-1.49 (1H, m), 1.52-1.65 (2H, m), 2.03-2.10 (1H, m), 3.11-3.30 (2H, m), 3.52-3.64 (1H, m), 3.98-4.13 (3H, m), 5.12 (2H, s), 7.27-7.37 (5H, m).
参考例27
1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−メチル−3−ピペリジンカルボン酸エチル(3.57 g)、10%パラジウム−炭素(50%含水、1.24 g)、メタノール(50mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で2.5時間撹拌した。触媒をセライトを用いて濾去し、母液を濃縮して、3−メチル−3−ピペリジンカルボン酸エチル(1.86 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.09 (3H, s), 1.27 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.33-1.82 (3H, m), 2.14-2.22 (1H, m), 2.40 (1H, d, J=12.9 Hz), 2.53-2.62 (1H, m), 2.89-2.95 (1H, m), 3.31 (1H, dd, J=12.9 and 1.5 Hz), 4.09-4.24 (2H, m).
参考例28
3−メチル−3−ピペリジンカルボン酸エチル(1.68 g)とテトラヒドロフラン(21 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(372 mg)を0℃で加えた。室温に昇温しながら3時間撹拌した。水(0.37 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.37 mL)、水(1.10 mL)を順次加え、15時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮し、3−(ヒドロキシメチル)−3−メチルピペリジン(1.01 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.81 (3H, s), 1.28-1.37 (1H, m), 1.49-1.68 (2H, m), 1.80-1.93 (1H, m), 2.54 (1H, d, J=11.7 Hz), 2.60-2.69 (1H, m), 2.85-3.11 (3H, m), 3.58 (2H, s).
参考例29
5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフトール(4.96 g)、ベンジルブロミド(4.3 mL)、炭酸カリウム(6.94 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(70 mL)の混合物を室温で21時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、5−(ベンジルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(7.85 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.72-1.84 (4H, m), 2.72-2.78 (4H, m), 5.05 (2H, s), 6.68-6.72 (2H, m), 7.04 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.27-7.45 (5H, m).
参考例30
5−(ベンジルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(6.30 g)、ジクロロメチルメチルエーテル(4.8 mL)、ジクロロメタン(50 mL)の混合物に四塩化チタン(7.3 mL)とジクロロメタン(5.0 mL)の混合物を0℃で30分で滴下した。15分撹拌後、反応物を氷水に注ぎ、30分激しく撹拌した。有機層を水洗し、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(ベンジルオキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボアルデヒド(4.86 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.77-1.81 (4H, m), 2.74-2.77 (2H, m),3.18-3.22 (2H, m), 5.15 (2H, s), 6.86 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.32-7.45 (5H, m), 7.63 (1H, d, J=8.4 Hz), 10.09 (1H, s).
参考例31
4−(ベンジルオキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボアルデヒド(4.64 g)とジクロロメタン(50 mL)の混合物に0.5M三臭化ホウ素−ジクロロメタン溶液(40 mL)を−78℃で30分で滴下した。40分撹拌後室温に昇温した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボアルデヒド(2.73 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.77-1.87 (4H, m), 2.65-2.68 (2H, m),3.19-3.22 (2H, m), 5.93 (1H, s), 6.76 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.58 (1H, d, J=8.1 Hz), 10.08 (1H, s).
参考例32
4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボアルデヒド(2.72 g)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.29 g)、酢酸ナトリウム(1.90 g)、エタノール(60 mL)、水(30 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、黄褐色固体を得た。本固体と無水酢酸(50 mL)の混合物を150℃で12時間撹拌した。反応物を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムで処理し、無色固体を得た。本固体と1N水酸化ナトリウム溶液(28 mL)、テトラヒドロフラン(50 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。1N塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボニトリル(2.24 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.79-1.88 (4H, m), 2.60-2.64 (2H, m), 2.90-2.94 (2H, m), 5.65 (1H, s), 6.66 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.35 (1H, d, J=8.4 Hz). IR (KBr) 3256, 2938, 2228, 1584 cm-1
参考例33
4−ヒドロキシ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボニトリル(300 mg)、トリエチルアミン(0.72 mL)、ジクロロメタン(3.0 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.44 mL)とジクロロメタン(1.0 mL)の混合物を−40℃で滴下した。15分撹拌後室温に昇温し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−シアノ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレニルトリフルオロメタンスルホナート(500 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.81-1.93 (4H, m), 2.81 (2H, t, J=5.4 Hz), 3.01 (2H, t, J=5.4 Hz), 7.18 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.54 (1H, d, J=8.4 Hz).
参考例34
1−メトキシ−3−(メトキシメトキシ)ベンゼン(5.00 g)、N,N,N',N',-テトラメチルエチレンジアミン(5.20 mL)、テトラヒドロフラン(250 mL)の混合物に1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(21.4 mL)を0℃で20分で加えた。室温に昇温し、2時間撹拌した後、−78℃に冷却した。ヨウ化銅(I)(6.82 g)を加え、−40℃に昇温しながら2時間撹拌した。−78℃に冷却し、メタリルブロミド(3.81 mL)とテトラヒドロフラン(20 mL)の混合物を30分で加えた。室温に昇温し、12時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−メトキシ−3−(メトキシメトキシ)−2−(2−メチル−2−プロペニル)ベンゼン(4.77 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 1.79 (3H, d, J=0.6 Hz), 3.37 (2H, s), 3.45 (3H, s), 3.79 (3H, s), 4.44-4.45 (1H, m), 4.65-4.67 (1H, m), 5.15 (2H, s), 6.58 (1H, dd, J=8.4 and 0.6 Hz), 6.73 (1H, dd, J=8.4 and 0.6 Hz), 7.12 (1H, t, J=8.4 Hz).
参考例35
1−メトキシ−3−(メトキシメトキシ)−2−(2−メチルー2−プロペニル)ベンゼン(4.50 g)、N,N,N',N',-テトラメチルエチレンジアミン(3.36 mL)、ヘキサン(250 mL)の混合物に1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(13.9 mL)を0℃で15分で加えた。室温に昇温し、3時間撹拌した後、−78℃に冷却した。N,N-ジメチルホルムアミド(3.92 mL)を加えて1時間撹拌し、さらに室温に昇温し、13時間撹拌した。反応液を水洗し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−メトキシ−2−(メトキシメトキシ)−3−(2−メチル−2−プロペニル)ベンズアルデヒド(3.20 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 1.82 (3H, s), 3.38 (2H, s), 3.58 (3H, s), 3.89 (3H, s), 4.37 (1H, br.s), 4.71-4.74 (1H, m), 5.05 (2H, s), 6.81 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.81 (1H, d, J=8.7 Hz), 10.19 (1H, s).
参考例36
4−メトキシ−2−(メトキシメトキシ)−3−(2−メチル−2−プロペニル)ベンズアルデヒド(3.20 g)、4N塩酸(50 mL)、2−プロパノール(50 mL)の混合物を室温で18時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣を食塩で飽和後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムで処理し、黄色物質を得た。本物質、アンバーリスト15(3.00 g)、トルエン(30 mL)の混合物を室温で3日間激しく撹拌した。セライトを用いて濾過し、残渣をトルエンで洗浄した。母液と洗液を合わせて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−メトキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボアルデヒド(1.72 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 1.53 (6H, s), 2.92 (2H, s), 3.88 (3H, s), 6.47 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.63 (1H, d, J=8.4 Hz), 10.05 (1H, s).
参考例37
tert-ヘキサデカンチオール(2.16 g)とヘキサメチルホスフォリックトリアミド(HMPA)(9.0 mL)の混合物に1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(5.7 mL)を0℃でで加えた。20分撹拌後、同温で4−メトキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボアルデヒド(860 mg)とHMPA(20 mL)の混合物に加えた。室温に昇温し、13時間撹拌した。反応液を1N水酸化ナトリウム溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を1N塩酸で酸性とし、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボアルデヒド(860 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 1.55 (6H, s), 2.96 (2H, s), 6.39 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.53 (1H, d, J=8.4 Hz), 10.01 (1H, s).
参考例38
4−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボアルデヒド(500 mg)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(217 mg)、酢酸ナトリウム(320 mg)、エタノール(10 mL)、水(5.0 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、褐色油状物質を得た。本物質と無水酢酸(7.5 mL)の混合物を150℃で12時間撹拌した。反応物を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムで処理し、淡黄色油状物質を得た。本物質と1N水酸化ナトリウム溶液(4.7 mL)、テトラヒドロフラン(9.0 mL)の混合物を室温で2.5時間撹拌した。1N塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、4−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(431 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 1.54 (6H, s), 2.98 (2H, s), 5.57 (1H, br.s), 6.34 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.22 (1H, d, J=8.7 Hz).
IR (KBr) 2230, 1609, 1453 cm-1
参考例39
4−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(250 mg)、トリエチルアミン(552 μL)、ジクロロメタン(5.0 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(333 μL)とジクロロメタン(2.0 mL)の混合物を−40℃で滴下した。15分撹拌後室温に昇温し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、7−シアノ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(405 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.58 (6H, s), 3.17 (2H, s), 6.80 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.42 (1H, d, J=8.7 Hz).
参考例40
4-ブロモ-1-ナフトニトリル(0.232 g)及びほう酸トリイソプロピル(2.8 mL)にトルエン(4 mL)及びテトラヒドロフラン(1 mL)を加え溶解、−70℃に冷却撹拌下した。ついで、1.6M n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液、0.75mL)を加え、−70℃に保ち1.5時間撹拌した。−50℃とした後、3N-塩酸(2 mL)を加え室温まで昇温した。酢酸エチルを加え抽出、水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣にアセトニトリルを加え結晶化して、4-シアノ-1-ナフチルボロン酸(0.102 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl+CD3OD ) δ : 7.50−8.00(5H, m), 8.20−8.40(1H, m).
参考例41
3−(2−メチル−2−オキシラニル)プロピオン酸エチル(400 mg)、ベンジルアミン(2.76 mL)、エタノール(4.0 mL)の混合物を90℃で14時間撹拌した。室温に冷却後濃縮して得られた残渣を酢酸エチルと1N塩酸で分配した。有機層を1N塩酸、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、1−ベンジル−5−ヒドロキシ−5−メチル−2−ピペリジノン(120 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.28 (3H, s), 1.83-1.89 (2H, m), 2.47 (1H, ddd, J=18.0, 6.0 and 4.2 Hz), 2.72 (1H, ddd, J=18.0, 10.2 and 7.5 Hz), 3.05-3.09 (1H, m), 3.20 (1H, d, J=12.6 Hz), 4.59 (2H, ABq, J=14.4 Hz), 7.23-7.35 (5H, m).
参考例42
メタンスルホンアミド(1.96 g)、トリエチルアミン(3.2 mL)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(252 mg)、ジクロロメタン(30 mL)の混合物に二炭酸ジtertブチル(5.17 g)とジクロロメタン(40 mL)の混合物を室温で30分で加えた。2時間撹拌後濃縮し、残渣を酢酸エチルと1N塩酸で分配した。有機層を水洗後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、メチルスルホニルカルバミン酸tertブチル(2.44 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.52 (9H, s), 3.28 (3H, s).
参考例43
2−ブロム−5−メトキシフェノール(22.0 g)、1,8−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(24.3 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(120 mL)の混合物にN,N−ジメチルチオカルバモイルクロリド(26.8 g)を室温で30分で加えた。13時間撹拌後水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた固体をメタノールで洗浄し、O−(2−ブロム−5−メトキシフェニル)ジメチルチオカルバメート(26.6 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.39 (3H, s), 3.47 (3H, s), 3.79 (3H, s), 6.69-6.72 (2H, m), 7.43-7.47 (1H, m).
参考例44
O−(2−ブロム−5−メトキシフェニル)ジメチルチオカルバメート(26.4 g)とジエチルアニリン(66 mL)の混合物を240℃で4時間撹拌した。室温に冷却後、氷冷下1N塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N塩酸、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製してS−(2−ブロム−5−メトキシフェニル)ジメチルチオカルバメート(22.2 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.06 (3H, br.s), 3.11 (3H, br.s), 3.79 (3H, s), 6.82 (1H, dd, J=8.7 and 3.0 Hz), 7.19 (1H, d, J=3.0 Hz), 7.55 (1H, d, J=8.7 Hz).
参考例45
水酸化カリウム(85%、17.1 g)とメタノール(70 mL)の混合物にS−(2−ブロム−5−メトキシフェニル)ジメチルチオカルバメート(10.0 g)を加え、アルゴン雰囲気下85℃で2時間撹拌した。室温に冷却後、氷冷下6N塩酸を加えて酸性とし、ヘキサンで抽出した。ヘキサンで洗浄後、乾燥、濃縮して無色油状物質を得た。本物質と炭酸カリウム(9.53 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(80 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で20分撹拌した。1−ブロム−2,2−ジメトキシエタン(10.5 g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応物を水に注ぎヘキサンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して1−ブロム−2−[(2,2−ジメトキシエチル)スルファニル]−4−メトキシベンゼン(9.37 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.12 (2H, d, J=5.7 Hz), 3.39 (6H, s), 3.78 (3H, s), 4.59 (1H, t, J=5.7 Hz), 6.60 (1H, dd, J=8.7 and 3.0 Hz), 6.90 (1H, d, J=3.0 Hz), 7.41 (1H, d, J=8.7 Hz).
参考例46
1−ブロム−2−[(2,2−ジメトキシエチル)スルファニル]−4−メトキシベンゼン(9.37 g)、ポリリン酸(18.7 g)、キシレン(200 mL)の混合物を150℃で1時間撹拌した。室温に冷却後、不溶物をデカントで除き、上清を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して7−ブロム−4−メトキシ−1−ベンゾチオフェン(7.07 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.95 (3H, s), 6.66 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.38-7.41 (2H, m), 7.58 (1H, d, J=5.4 Hz).
参考例47
7−ブロム−4−メトキシ−1−ベンゾチオフェン(3.00 g)、シアン化亜鉛(1.09 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.43 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(75 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下100℃で12時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。不溶物をセライトを用いて濾去し、有機層を食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−メトキシ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(2.25 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 4.02 (3H, s), 6.79 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.46 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.53 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.66 (1H, d, J=8.1 Hz).
IR (KBr) 2215, 1561 cm-1
参考例48
2−メチル−2−ペンタデカンチオール(6.12 g)とヘキサメチルリン酸トリアミド(25 mL)の混合物に1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(15.5 mL)を0℃で加えた。20分撹拌後4−メトキシ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(2.24 g)とヘキサメチルリン酸トリアミド(50 mL)の混合物に0℃で加えた。室温で1.5時間撹拌した後、反応液を1N水酸化ナトリウムに注ぎ、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を1N塩酸で酸性とした後ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−ヒドロキシ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(1.93 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 6.88 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.57 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.76 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.78-7.81 (1H, m), 11.32 (1H, br.s).
IR (KBr) 3326, 2220, 1566 cm-1
参考例49
4−ヒドロキシ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(1.43 g)、トリエチルアミン(3.4 mL)、ジクロロメタン(25 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.1 mL)とジクロロメタン(13 mL)の混合物を−50℃で滴下した。15分撹拌後濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、7−シアノ−1−ベンゾチエン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(2.36 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 7.43 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.55 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.77 (1H, dd, J=5.4 and 0.6Hz), 7.79 (1H, dd, J=8.4 and 0.6 Hz).
IR (KBr) 2226, 1427, 1221, 1140 cm-1
参考例50
2−ブロム−5−フルオロフェノール(19.4 g)、1,8−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(22.8 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(130 mL)の混合物にN,N−ジメチルチオカルバモイルクロリド(25.1 g)を室温で30分で加えた。4時間撹拌後水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた固体をメタノールで洗浄し、O−(2−ブロム−5−フルオロフェニル)ジメチルチオカルバメート(27.1 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.39 (3H, s), 3.47 (3H, s), 6.86-6.95 (2H, m), 7.51-7.56 (2H, m).
参考例51
O−(2−ブロム−5−フルオロフェニル)ジメチルチオカルバメート(21.9 g)とジエチルアニリン(60 mL)の混合物を240℃で4時間撹拌した。室温に冷却後、氷冷下1N塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N塩酸、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製してS−(2−ブロム−5−フルオロフェニル)ジメチルチオカルバメート(21.2 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.06 (3H, br.s), 3.11 (3H, br.s), 6.98 (1H, ddd, J=9.0, 7.8 and 3.0 Hz), 7.38 (1H, dd, J=8.4 and 3.0 Hz), 7.62 (1H, dd, J=9.0 and 5.4 Hz).
参考例52
水酸化カリウム(85%、35.6 g)とメタノール(150 mL)の混合物にS−(2−ブロム−5−フルオロフェニル)ジメチルチオカルバメート(20.0 g)を加え、アルゴン雰囲気下85℃で2時間撹拌した。室温に冷却後、氷冷下6N塩酸を加えて酸性とし、ヘキサンで抽出した。ヘキサンで洗浄後、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質を得た。本物質と炭酸カリウム(19.9 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(160 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で20分撹拌した。1−ブロム−2,2−ジメトキシエタン(21.9 g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応物を水に注ぎヘキサンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して1−ブロム−2−[(2,2−ジメトキシエチル)スルファニル]−4−フルオロベンゼン(19.9 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.12 (2H, d, J=5.4 Hz), 3.40 (6H, s), 4.60 (1H, t, J=5.4 Hz), 6.75 (1H, ddd, J=8.4, 7.8 and 3.0 Hz), 7.03 (1H, dd, J=9.3 and 3.0 Hz), 7.43 (1H, dd, J=8.4 and 5.4 Hz).
参考例53
1−ブロム−2−[(2,2−ジメトキシエチル)スルファニル]−4−フルオロベンゼン(19.9 g)、ポリリン酸(33.0 g)、キシレン(400 mL)の混合物を150℃で5時間撹拌した。室温に冷却後、不溶物をデカントで除き、上清を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して7−ブロム−4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン(9.52 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 6.95 (1H, dd, J=9.6 and 8.4 Hz), 7.42 (1H, ddd, J=8.4, 4.2 and 0.3 Hz), 7.50 (1H, dt, J=5.4 and 0.3 Hz), 7.54 (1H, d, J=5.4 Hz).
参考例54
7−ブロム−4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン(4.50 g)、シアン化亜鉛(1.37 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.25 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(120 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下100℃で2.5時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。不溶物をセライトを用いて濾去し、有機層を食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(3.30 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 7.12 (1H, dd, J=9.6 and 8.4 Hz), 7.52 (1H, dt, J=5.4 Hz), 7.60 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.69 (1H, dd, J=8.4 and 4.8 Hz).
IR (KBr) 2224, 1568, 1464, 1366, 1248 cm-1
参考例55
2−ブロム−5−フルオロフェノール(14.6 g)、1−ブロム−2,2−ジメトキシエタン(32.2 g)、炭酸カリウム(21.1 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(200 mL)の混合物を100℃で5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物を水に注ぎヘキサンで抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム、食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して1−ブロム−2−(2,2−ジメトキシエトキシ)−4−フルオロベンゼン(20.6 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.51 (6H, s), 4.02 (2H, d, J=5.1 Hz), 4.74 (1H, t, J=5.1 Hz), 6.56-6.67 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J=8.4 and 6.0 Hz).
参考例56
1−ブロム−2−(2,2−ジメトキシエトキシ)−4−フルオロベンゼン(20.6 g)、ポリリン酸(45.1 g)、キシレン(500 mL)の混合物を150℃で7.5時間撹拌した。室温に冷却後、不溶物をデカントで除き、上清を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して7−ブロム−4−フルオロ−1−ベンゾフラン(5.30 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 6.86 (1H, d, J=8.7 Hz), 6.93 (1H, d, J=2.1 Hz), 7.38 (1H, dd, J=8.7 and 4.5 Hz), 7.66 (1H, d, J=2.1 Hz).
参考例57
7−ブロム−4−フルオロ−1−ベンゾフラン(5.30 g)、シアン化亜鉛(1.74 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.85 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(160 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下100℃で2.5時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。不溶物をセライトを用いて濾去し、有機層を食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4フルオロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(3.63 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 6.96 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.03 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.60 (1H, dd, J=8.7 and 5.1 Hz), 7.74 (1H, d, J=2.4 Hz).
IR (KBr) 2232, 1497, 1271 cm-1
参考例58
ヒドロキシカルバミン酸tertブチル(5.00 g)、1,4−ジブロムブタン(3.18 g)、水酸化カリウム(85%、2.92 g)、エタノール(30 mL)の混合物を7時間加熱還流した。不溶物を濾去後エタノールで洗浄し、母液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1,2−オキサジナン−2−カルボン酸tertブチル(2.24 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.50 (9H, s), 1.64-1.82 (4H, m), 3.60-3.66 (2H, m), 3.92-3.97 (2H, m).
参考例59
1,2−オキサジナン−2−カルボン酸tertブチル(2.18 g)に4N塩化水素−酢酸エチル(7.5 mL)を加え、室温で3時間撹拌した。生じた沈殿を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄して1,2−オキサジナン塩酸塩(1.24 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 1.70-1.77 (2H, m), 1.83-1.90 (2H, m), 3.25-3.29 (2H, m), 4.20-4.24 (2H, m).
参考例60
イソニペコチン酸(10.0 g)と1N水酸化ナトリウム(77 mL)の混合物にベンジルオキシカルボニルクロリド(13.2 g)および1N水酸化ナトリウム(77 mL)を0℃で同時に10分で加えた。14時間撹拌後、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−4−ピペリジンカルボン酸(18.3 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.61-1.72 (2H, m), 1.91-1.95 (2H, m), 2.46-2.56 (1H, m), 2.91-2.99 (2H, m), 4.04-4.14 (2H, m), 5.12 (2H, s), 7.27-7.36 (5H, m).
参考例61
1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−4−ピペリジンカルボン酸(18.3 g)、ヨウ化エチル(12.9 g)、炭酸カリウム(14.3 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(160 mL)の混合物を室温で6時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1,4−ピペリジンジカルボン酸−1−ベンジル4−エチル(16.5 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.25 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.58-1.71 (2H, m), 1.84-1.94 (2H, m), 2.46 (1H, tt, J=8.1 and 3.9 Hz), 2.88-2.96 (2H, m), 4.04-4.16 (2H, m), 4.14 (2H, q, J=7.5 Hz), 7.30-7.39 (5H, m).
参考例62
カリウムヘキサメチルジシラジド(20%トルエン溶液、23.1 mL)とテトラヒドロフラン(5 mL)の混合物に1,4−ピペリジンジカルボン酸−1−ベンジル4−エチル(4.00 g)とテトラヒドロフラン(4 mL)の混合物を−78℃で加え、20分撹拌した。ヨウ化メチル(2.92 g)とテトラヒドロフラン(15 mL)の混合物を加え、10分撹拌後室温に昇温し、19時間撹拌した。。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−メチル−1,4−ピペリジンジカルボン酸−1−ベンジル4−エチル(3.66 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.20 (3H, s), 1.26 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.32-1.41 (2H, m), 2.06-2.10 (2H, m), 3.01-3.09 (2H, m), 3.84-3.88 (2H, m), 4.16 (2H, q, J=7.2 Hz), 5.11 (2H, s), 7.27-7.35 (5H, m).
参考例63
4−メチル−1,4−ピペリジンジカルボン酸−1−ベンジル4−エチル(3.60 g)、10%パラジウム炭素(50%含水、1.25 g)、メタノール(50 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で16時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮して4−メチル−4−ピペリジンジカルボン酸エチル(1.76 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.19 (3H, s), 1.26 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.39 (2H, ddd, J=13.5, 10.2 and 3.9 Hz), 2.06-2.12 (2H, m), 2.65-2.78 (3H, m), 2.94 (2H, dt, J=12.9 and 3.9 Hz), 4.19 (2H, q, J=7.2 Hz).
参考例64
4−メチル−4−ピペリジンジカルボン酸エチル(1.70 g)とテトラヒドロフラン(22 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(376 mg)を0℃で加え、4時間撹拌した。水(0.4 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.4 mL)、水(1.2 mL)を順次加え、3時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮して(4−メチル−4−ピペリジニル)メタノール(1.28 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.98 (3H, s), 1.24-1.34 (2H, m), 1.35-1.49 (2H, m), 1.75 (2H, br.s), 2.75-2.90 (4H, m), 3.36 (2H, s).
参考例65
イソニペコチン酸エチル(10.0 g)、ベンズアルデヒド(6.75 g)、エタノール(100 mL)の混合物にシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム(4.00 g)を室温で加えた。3時間撹拌後、濃縮し、ヘキサンと水で分配した。有機層を1N塩酸で抽出し、水層を炭酸水素ナトリウムでアルカリ性とした後ヘキサンで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−ベンジル−4−ピペリジンカルボン酸エチル(2.34 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.24 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.68-1.91 (5H, m), 2.02 (2H, td, J=11.4 and 2.7 Hz), 2.27 (2H, tt, J=10.8 and 4.2 Hz), 2.82-2.88 (2H, m), 3.49 (2H, s), 4.12 (2H, q, J=7.2 Hz), 7.25-7.38 (5H, m).
参考例66
1−ベンジル−4−ピペリジンカルボン酸エチルとテトラヒドロフラン(50 mL)の混合物に1 Mメチルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(1.2 mL)を−78℃で1時間で加えた。6時間撹拌後室温に昇温し、14時間撹拌した。反応物を塩化アンモニウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−(1−ベンジル−4−ピペリジニル)−2−プロパノール(820 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.16-1.45 (4H, m), 1.17 (6H, s), 1.68-1.73 (2H, m), 1.87-1.95 (2H, m), 2.94-2.99 (2H, m), 3.49 (2H, s), 7.24-7.32 (5H, m).
参考例67
Boc L-プロリノール(2.10 g)とジメチルスルホキシド(14 mL)の混合物にトリエチルアミン(5.1 mL)及びピリジン三酸化硫黄(5.81 g)を10℃で加えた。2.5時間撹拌後氷水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を50%クエン酸溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、水で洗浄し、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質を得た。水素化ナトリウム(60%油性、416 mg)とジメチルスルホキシド(10 mL)の混合物を55℃で1時間撹拌した。メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3.72 g)とジメチルスルホキシド(15 mL)の混合物を加え、45分撹拌した。室温に冷却後、上記油状物質とジメチルスルホキシド(30 mL)の混合物に加え、15時間撹拌した。反応物を水に注ぎジクロロメタンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、(2S)-2−ビニル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(490 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.44 (9H, s), 1.64-2.10 (4H, m), 3.34-3.45 (2H, m), 4.20-4.38 (1H, m), 5.03-5.06 (2H, m), 5.66-5.80 (1H, m).
参考例68
(2S)-2−ビニル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(200 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、216 mg)、メタノール(3.0 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で20時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮して(2R)-2−エチル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(170 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.86 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.25-1.37 (1H, m), 1.46 (9H, s), 1.59-1.99 (5H, m), 3.26-3.74 (3H, m).
参考例69
ジエトキシホスホリル酢酸エチル(2.69 g)、塩化リチウム(509 mg)、ジイソプロピルエチルアミン(1.74 mL)、アセトニトリル(100 mL)の混合物に4−ホルミルピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(2.47 g)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣を酢酸エチルと食塩水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4−[(1E)-3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(2.45 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.29 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.31-1.42 (2H, m), 1.73-1.77 (2H, m), 2.25-2.37 (1H, m), 2.85 (2H, t, J=12.0 Hz), 4.16-4.24 (4H, m), 5.80 (1H, dd, J=15.9 and 1.8 Hz), 6.88 (1H, dd, J=15.9 and 6.6 Hz), 7.29-7.40 (5H, m).
参考例70
4−[(1E)-3−エトキシ−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(2.38 g)、10%パラジウム炭素(50%含水、1.60 g)、エタノール(50 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で2日間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、エタノールで洗浄した。母液を濃縮して3−(4−ピペリジニル)プロピオン酸エチル(1.09 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.03-1.17 (2H, m), 1.26 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.23-1.43 (2H, m), 1.57 (2H, dt, J=15.0 and 7.5 Hz), 1.65-1.69 (2H, m), 2.31 (2H, t, J=7.5 Hz), 2.57 (1H, td, J=12.0 and 2.7 Hz), 3.04-3.08 (2H, m), 4.12 (2H, q, J=7.2 Hz).
参考例71
Boc D-プロリノール(5.10 g)とジメチルスルホキシド(35 mL)の混合物にトリエチルアミン(12.1 mL)及びピリジン三酸化硫黄(13.8 g)を10℃で加えた。2.5時間撹拌後氷水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を50%クエン酸溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、水で洗浄し、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質(2.30 g)を得た。水素化ナトリウム(60%油性、402 mg)とジメチルスルホキシド(10 mL)の混合物を55℃で1時間撹拌した。メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3.59 g)とジメチルスルホキシド(15 mL)の混合物を加え、45分撹拌した。室温に冷却後、上記油状物質(2.00 g)とジメチルスルホキシド(30 mL)の混合物に加え、15時間撹拌した。反応物を水に注ぎジクロロメタンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、(2R)-2−ビニル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(191 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.44 (9H, s), 1.64-2.10 (4H, m), 3.34-3.45 (2H, m), 4.20-4.38 (1H, m), 5.03-5.06 (2H, m), 5.66-5.80 (1H, m).
参考例72
(2R)-2−ビニル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(110 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、119 mg)、メタノール(3.0 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で20時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮して(2S)-2−エチル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(80 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.86 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.25-1.37 (1H, m), 1.46 (9H, s), 1.59-1.99 (5H, m), 3.26-3.74 (3H, m).
参考例73
1−ブロム−4−フルオロナフタレン(1.57 g)とテトラヒドロフラン(30 mL)の混合物に1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(4.8 mL)を−78℃で加えた。20分撹拌後同温でトリフルオロ酢酸エチル(1.7 mL)とテトラヒドロフラン(20 mL)の混合物に加えた。20分撹拌後室温に昇温しながら30分撹拌した。反応物を食塩水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロ−1−ナフチル)エタノン(865 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 7.25 (1H, dd, J=9.6 and 8.4 Hz), 7.69 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.79 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.8 Hz), 8.21-8.27 (2H, m), 8.95-8.99 (1H, m).
参考例74
1−フルオロナフタレン(2.50 g)、塩化アルミニウム(2.74 g)、ジクロロメタン(13 mL)の混合物に塩化アセチル(1.22 mL)とジクロロメタン(2.0 mL)の混合物を0℃で15分で加えた。室温に昇温し、4時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、ヘキサンで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−(4−フルオロ−1−ナフチル)エタノン(1.20 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.73 (3H, s), 7.15 (1H, dd, J=9.9 and 8.1 Hz), 7.56-7.69 (2H, m), 7.96 (1H, dd, J=8.1 and 5.4 Hz), 8.13-8.16 (1H, m), 8.86-8.90 (1H, m).
参考例75
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(865 mg)とN,N−ジメチルアセトアミド(5.0 mL)の混合物にヒドラジン一水和物(0.45 mL)を加え、30℃で40分撹拌した。反応物に水を加え、生じた沈殿を濾取した。水洗後酢酸エチルに溶かし、乾燥、濃縮して4−ヒドラジノ−1−ナフトニトリル(530 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 4.47 (2H, br.s), 7.05 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.49 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.66 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.86 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.89-7.92 (1H, m), 8.23-8.26 (1H, m), 8.59 (1H, br.s).
IR (KBr) 3312, 2205, 1578 cm-1
参考例76
2−ブロム−5−フルオロフェノール(10.3 g)、炭酸カリウム(11.2 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(60 mL)の混合物にプロパルギルブロミド(8.64 g)とN,N−ジメチルホルムアミド(6 mL)の混合物を室温で10分で加えた。2時間撹拌後水に注ぎヘキサンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−ブロム−4−フルオロ−2−(2−プロピニルオキシ)ベンゼン(9.27 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.58 (1H, t, J=2.4 Hz), 4.77 (2H, d, J=2.4 Hz), 6.64 (1H, ddd, J=8.7, 7.8 and 2.7 Hz), 6.84 (1H, dd, J=10.5 and 2.7 Hz), 7.49 (1H, dd, J=8.7 and 6.3 Hz).
参考例77
1−ブロム−4−フルオロ−2−(2−プロピニルオキシ)ベンゼン(9.00 g)、炭酸セシウム(8.36 g)、ジエチルアニリン(60 mL)の混合物を240℃で2.5時間撹拌した。室温に冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、1N塩酸、食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、7−ブロム−4−フルオロ−2−メチル−1−ベンゾフラン(7.06 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.50 (3H, d, J=0.9 Hz), 6.52 (1H, q, J=0.9 Hz), 6.79 (1H, t, J=8.7 Hz), 7.26 (1H, dd, J=8.7 and 4.8 Hz).
参考例78
7−ブロム−4−フルオロ−2−メチル−1−ベンゾフラン(4.50 g)、シアン化亜鉛(1.38 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.27 g)、N,N−ジメチルホルムアミド(120 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下100℃で2.5時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。不溶物をセライトを用いて濾去し、有機層を食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−フルオロ−2−メチル−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(3.34 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.53 (3H, d, J=0.9 Hz), 6.55 (1H, q, J=0.9 Hz), 6.97 (1H, t, J=8.7 Hz), 7.49 (1H, dd, J=8.7 and 4.8 Hz).
IR (KBr) 2234, 1605, 1505 cm-1
参考例79
3−ヒドロキシ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(5.00 g)とピリジン(50 mL)の混合物にp-トルエンスルホニルクロリド(4.74 g)を0℃で加えた。室温で20時間撹拌後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N塩酸、炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3−[[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ]−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(4.98 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.95-2.24 (2H, m), 2.45 (3H, d, J=2.7 Hz), 3.45-3.64 (4H, m), 5.05-5.12 (3H, m), 7.33-7.36 (7H, m), 7.77-7.80 (2H, m).
参考例80
3−[[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ]−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(3.92 g)、フッ化カリウム(3.64 g)、エチレングリコール(16 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下85℃で24時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3−フルオロ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(1.32 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.88-2.32 (2H, m), 3.44-3.85 (4H, m), 5.12-5.32 (1H, m), 5.14 (2H, s), 7.29-7.37 (5H, m).
参考例81
3−フルオロ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(1.32 g)、10%パラジウム炭素(50%含水、503 mg)、酢酸(13 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で2日間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液に4N塩化水素−酢酸エチル(4.5 mL)を加え濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄し、3−フルオロピロリジン塩酸塩(711 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 1.95-2.28 (2H, m), 3.15-3.50 (4H, m), 5.43 (1H, dt, J=52.5 and 3.6 Hz), 9.58 (2H, br.s).
参考例82
3−ヒドロキシ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(10.0 g)、ニクロム酸ピリジニウム(14.6 g)、ジクロロメタン(150 mL)の混合物を室温で3日間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去し、ジクロロメタンで洗浄した。母液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3−オキソ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(4.39 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.61 (2H, t, J=7.5 Hz), 3.83-3.89 (4H, m), 5.18 (2H, s), 7.33-7.39 (5H, m).
参考例83
3−オキソ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(4.00g)、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(90%、10.0g)、トルエン(50 mL)の混合物を室温で4日間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3,3−ジフルオロ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(3.23 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.27-2.41 (2H, m), 3.62-3.80 (4H, m), 5.15 (2H, s), 7.32-7.38 (5H, m).
参考例84
3,3−ジフルオロ−1−ピロリジンカルボン酸ベンジル(3.00 g)、10%パラジウム炭素(50%含水、1.06 g)、酢酸(30 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で2日間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液に4N塩化水素−酢酸エチル(5.0 mL)を加え濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、3,3−ジフルオロピロリジン塩酸塩(1.65 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, DMSO-d) δ : 2.37-2.59 (2H, m), 3.42 (2H, t, J=7.6 Hz), 3.63 (2H, t, J=12.4 Hz).
参考例85
[1−(tertブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]酢酸(500 mg)、ヨウ化エチル(385 mg)、炭酸カリウム(926 mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(5.0 mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−ピペリジンカルボン酸tertブチル(558 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.08-1.22 (2H, m), 1.26 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.45 (9H, s), 1.66-1.71 (2H, m), 1.86-2.00 (1H, m), 2.23 (2H, d, J=7.2 Hz), 2.67-2.76 (2H, m), 4.00-4.16 (4H, m).
参考例86
4−ブロム−1−ナフトアルデヒド(1.00 g)、塩酸ヒドロキシルアミン(355 mg)、酢酸ナトリウム(523 mg)、エタノール(16 mL)、水(8.0 mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4−ブロム−1−ナフトアルデヒドオキシム(1.05 g)を得た。本物質(800 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(8.0 mL)の混合物に4N塩化水素−酢酸エチル(0.96 mL)及びOXONE(2.36 g)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液を0.5N塩酸、水で順次洗浄し、乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−ブロム−N−ヒドロキシナフタレン−1−カルボキシイミドイルクロリド(660 mg)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 7.54 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.60-7.68 (2H, m), 7.83 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.12 (1H, s), 8.21-8.24 (1H, m), 8.30-8.33 (1H, m).
参考例87
アセト酢酸メチル(10.0 g)、炭酸カリウム(29.8 g)、アセトン(145 mL)の混合物に1,2−ジブロムエタン(21.0 g)を室温で加え、8時間加熱還流した。反応物を室温に冷却後濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−アセチルシクロプロパンカルボン酸メチル(1.90 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.49 (4H, s), 2.47 (3H, s), 3.75 (3H, s).
参考例88
1−アセチルシクロプロパンカルボン酸メチル(1.40 g)、[(1S)−1−フェニルエチル]アミン(1.26 mL)、トルエン(18 mL)の混合物を12時間加熱還流した。反応物を室温に冷却後濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−カルボン酸メチル(1.29 g)を得た。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.54 (3H, d, J=7.2 Hz), 2.33 (3H, s), 2.64-2.72 (2H, m), 3.10-3.20 (1H, m), 3.37-3.48 (1H, m), 3.63 (3H, s), 4.88 (1H, q, J=7.2 Hz), 7.21-7.38 (5H, m).
参考例89
トリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(2.02 g)、酢酸(4.7 mL)、アセトニトリル(4.7 mL)の混合物に2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−カルボン酸メチル(780 mg)とアセトニトリル(1.7 mL)の混合物を0℃で加え、3時間撹拌した。反応物を炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で順次洗浄し、乾燥、濃縮して(2S,3S)−2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸メチル(778 mg)を得た。
[α]D=−28.4°(c=2.08, EtOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.79 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.35 (3H, d, J=6.9 Hz), 1.82-1.93 (1H, m), 2.11-2.24 (1H, m), 2.54 (1H, t, J=7.2 Hz), 2.70 (1H, td, J=9.3 and 3.9 Hz), 3.02-3.15 (1H, m), 3.44-3.62 (2H, m), 3.67 (3H, s), 7.21-7.36 (5H, m).
参考例90
(2S,3S)−2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]ピロリジン−3−カルボン酸メチル(1.04 g)とテトラヒドロフラン(11 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(160 mg)を0℃で加え、3時間撹拌した。水(0.16 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.16 mL)、水(0.48 mL)を順次加え、室温で16時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮して[(2S,3S)−2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]ピロリジン−3−イル]メタノール(920 mg)を得た。本化合物はそれ以上の精製を行うことなく次の反応に用いた。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.14 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.29 (3H, d, J=6.9 Hz), 1.67-1.79 (1H, m), 1.85-1.97 (1H, m), 2.04-2.09 (1H, m), 2.36-2.46 (1H, m), 2.62 (1H, td, J=9.9 and 3.6 Hz), 2.87-2.95 (1H, m), 3.47 (1H, dd, J=9.9 and 3.3 Hz), 3.86-3.99 (2H, m), 7.22-7.33 (5H, m).
参考例91
10%パラジウム炭素(50%含水、895 mg)をメタノールで洗浄後メタノール(15 mL)に懸濁し、[(2S,3S)−2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]ピロリジン−3−イル]メタノール(920 mg)を加えた。水素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮して(2S,3S)−3−ヒドロキシメチル−2−メチルピロリジン(483 mg)を得た。本化合物はそれ以上の精製を行うことなく次の反応に用いた。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.23 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.76-1.87 (1H, m), 1.96-2.10 (2H, m), 2.82-2.90 (1H, m), 3.06-3.23 (2H, m), 3.56 (1H, dd, J=10.2 and 4.2 Hz), 3.81 (1H, dd, J=10.2 and 4.2 Hz).
参考例92
Boc−L−アラニン(20.0 g)、メルドラム酸(16.0 g)、4−ジメチルアミノピリジン(29.7 g)、ジクロロメタン(460 mL)の混合物にクロロぎ酸イソプロペニル(12.5 mL)とジクロロメタン(40 mL)の混合物を−5℃で1時間で加え、3時間撹拌した。0℃の5%硫酸水素カリウム溶液(500 mL)を加え分配した。有機層を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して黄色油状物質を得た。本物質と酢酸エチル(500 mL)の混合物を30分加熱還流した。室温に冷却後、5%炭酸水素ナトリウム溶液(500 mL)で抽出した。抽出液をくえん酸で約PH3に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、(2S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボン酸tertブチル(15.2 g)を得た。
[α]D=+86.8°(c=0.515, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.51 (3H, d, J=6.9 Hz), 1.56 (9H, s), 3.15-3.31 (2H, m), 4.42 (1H, qd, J=6.9 and 0.9 Hz).
参考例93
(2S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボン酸tertブチル(15.0 g)、酢酸(35 mL)、ジクロロメタン(70 mL)の混合物にテトラヒドロホウ酸ナトリウム(985 mg)を0℃で1時間で加え、20時間撹拌した。水を加え、0℃で10分撹拌後、有機層を分取した。有機層を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質を得た。本油状物質、酢酸(4.7 mL)、ジクロロメタン(70 mL)の混合物にテトラヒドロホウ酸ナトリウム(985 mg)を0℃で1時間で加え、20時間撹拌した。水を加え、0℃で10分撹拌後、有機層を分取した。食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をジイソプロピルエーテルとヘキサンの混合液で洗浄し、(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(2.25 g)を得た。
[α]D=−24.6°(c=0.735, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.33 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.53 (9H, s), 2.58 (1H, dd, J=17.1 and 9.0 Hz), 2.72 (1H, dd, J=17.1 and 7.8 Hz), 4.26 (1H, qui, J=6.6 Hz), 4.47-4.54 (1H, m).
参考例94
トリフルオロ酢酸(4.0 mL)に(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(3.00 g)を0℃で加え、室温で15分撹拌した。反応物を濃縮し、残渣にテトラヒドロフラン(5.0 mL)を加えた。炭酸カリウムで中和し、不溶物をセライトを用いて濾去した。濃縮して無色個体(1.56 g)を得た。本個体とテトラヒドロフラン(13 mL)の混合物を水素化リチウムアルミニウム(1.29 g)とテトラヒドロフラン(35 mL)の混合物に室温で15分で加え、70℃で24時間撹拌した。0℃に冷却後水(1.3 mL)、25%水酸化カリウム溶液(1.3 mL)、水(4.0 mL)を順次加え、室温で1.5時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去した。母液を濃縮してられた残渣にテトラヒドロフラン(13 mL)を加え、得られた混合物を水素化リチウムアルミニウム(1.03 g)とテトラヒドロフラン(35 mL)の混合物に室温で15分で加え、70℃で18時間撹拌した。0℃に冷却後水(1.0 mL)、25%水酸化カリウム溶液(1.0 mL)、水(3.0 mL)を順次加え、室温で1.5時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去した。母液を濃縮して(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチルピロリジン(1.19 g)を得た。本化合物はそれ以上の精製を行うことなく次の反応に用いた。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 0.99 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.50-1.60 (1H, m), 1.78-1.89 (1H, m), 2.49-2.66 (2H, m), 2.89-2.97 (1H, m), 3.83-3.87 (1H, m).
参考例95
Boc−D−アラニン(4.78 g)、メルドラム酸(3.78 g)、4−ジメチルアミノピリジン(7.02 g)、ジクロロメタン(120 mL)の混合物にクロロぎ酸イソプロペニル(2.95 mL)とジクロロメタン(10 mL)の混合物を−5℃で1時間で加え、3時間撹拌した。0℃の5%硫酸水素カリウム溶液(100 mL)を加え分配した。有機層を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して黄色油状物質を得た。本物質と酢酸エチル(120 mL)の混合物を30分加熱還流した。室温に冷却後、5%炭酸水素ナトリウム溶液(100 mL)で抽出した。抽出液をくえん酸で約pH3に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、(2R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボン酸tertブチル(3.11 g)を得た。
[α]D=−86.5°(c=0.204, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.51 (3H, d, J=6.9 Hz), 1.56 (9H, s), 3.15-3.31 (2H, m), 4.42 (1H, qd, J=6.9 and 0.9 Hz).
参考例96
(2R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボン酸tertブチル(3.00 g)、酢酸(4.7 mL)、ジクロロメタン(70 mL)の混合物にテトラヒドロホウ酸ナトリウム(985 mg)を0℃で1時間で加え、20時間撹拌した。水を加え、0℃で10分撹拌後、有機層を分取した。有機層を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質を得た。本油状物質、酢酸(4.7 mL)、ジクロロメタン(70 mL)の混合物にテトラヒドロホウ酸ナトリウム(985 mg)を0℃で1時間で加え、20時間撹拌した。水を加え、0℃で10分撹拌後、有機層を分取した。食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をジイソプロピルエーテルとヘキサンの混合液で洗浄し、(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(2.25 g)を得た。
[α]D=+24.0°(c=0.515, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.33 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.53 (9H, s), 2.58 (1H, dd, J=17.1 and 9.0 Hz), 2.72 (1H, dd, J=17.1 and 7.8 Hz), 4.26 (1H, qui, J=6.6 Hz), 4.47-4.54 (1H, m).
参考例97
(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(2.20 g)と酢酸エチル(18 mL)の混合物に4N塩化水素−酢酸エチル(6.0 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、黄色油状物質を得た。本物質とテトラヒドロフラン(50 mL)の混合物を水素化リチウムアルミニウム(1.15 g)を室温で15分で加え、70℃で12時間撹拌した。0℃に冷却後水(1.0 mL)、25%水酸化カリウム溶液(1.0 mL)、水(3.0 mL)を順次加え、室温で1.5時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去した。母液を濃縮して(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチルピロリジン(1.00 g)を得た。本化合物はそれ以上の精製を行うことなく次の反応に用いた。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 0.99 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.50-1.60 (1H, m), 1.78-1.89 (1H, m), 2.49-2.66 (2H, m), 2.89-2.97 (1H, m), 3.83-3.87 (1H, m).
参考例98
(4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-D-プロリン(0.94 g)を無水テトラヒドロフラン(6 mL)に溶解、氷冷撹拌下に1M テトラヒドロフラン−ボランテトラヒドロフラン溶液(20 mL)を滴下し、1時間撹拌した後、室温に戻し更に1時間撹拌した。反応液に氷水を加え分解した後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮し、無色油状物として(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.99 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.47 (9H, s), 2.20-2.50 (2H, m), 3.30-4.40 (6H, m).
参考例99
1-ベンジル-5-メチル-2-オキソピロリジン-3-カルボン酸(2.34 g)をN,N-ジメチルホルミアミド(40.0 mL)に溶解、氷冷下に水素化ナトリウム(60%油性、0.99 g)を加え、更に室温で1時間撹拌した。ついで、氷冷撹拌下にヨウ化メチル(3 mL)を加えた後、室温下に16時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル)で精製し、ヘキサン:酢酸エチル=8:1より結晶化して、1-ベンジル-3,5-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-カルボン酸メチル(1.40 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.22 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.44 (3H, s), 1.95-2.25 (2H, m), 3.36-3.55 (1H, m), 3.78 (3H, s), 4.00 (1H, d, J=15.0 Hz), 5.00 (1H, d, J=15.0 Hz), 7.22−7.40 (5H, m).
Anal. Calcd. for C15H19NO: C, 68.94; H, 7.33; N, 5.36.
Found:C, 68.80; H, 7.08; N, 5.24.
参考例100
氷冷下に撹拌、水素化リチウムアルミニウム(0.784 g)をテトラヒドロフラン(60 mL)に懸濁、1-ベンジル-3,5-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-カルボン酸メチル(2.7 g)をテトラヒドロフラン(50 mL)に溶解、少量ずつ加えた後、室温に戻し1時間撹拌、更に20時間加熱還流した。反応液を氷冷した後、4N-水酸化ナトリウム(20 mL)及び水(20 mL)を加え分解した。テトラヒドロフランを加えデカント3回を行い、テトラヒドロフラン層を合わせ濃縮乾固した。残渣に飽和食塩水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥、濃縮し、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(Chromatorex NH 富士シリシア製)で精製して、1-ベンジル-4-ヒドロキシメチル−2,4−ジメチルピロリジン(1.88 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.92 (3H, s), 1.24 (3H, d, J=6.2 Hz), 1.64-1.95 (2H, m), 2.05 (1H, dd, J=2.2 Hz and 9.2 Hz), 2.46-2.68 (1H, m), 2.79 (1H, d, J=9.2 Hz), 2.95 (1H, d, J=12.8 Hz), 3.26 (1H, dd, J=2.2 Hz and 9.4 Hz), 3.43 (1H, d, J=9.4 Hz), 4.05 (1H, d, J=12.8 Hz), 7.20−7.40 (5H, m).
参考例101
(4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシ-D-プロリン(0.93 g)をN,N-ジメチルホルミアミド(12.0 mL)に溶解、氷冷下に水素化ナトリウム(60%油性、400 mg)を加え更に室温で0.5時間撹拌した。ついで、氷冷撹拌下にヨウ化メチル(1 mL)を加えた後、室温下に16時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣にメチルアルコール(30 mL)を加え溶解、4N-水酸化ナトリウム(4 mL)を加え室温下に3時間撹拌した。反応液を濃縮、水層をエーテルで洗浄した後、水層を硫酸水素カリウム水でpH=2とし酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥、濃縮し(4R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシ-D-プロリン(0.85 g)を得た。このものを無水テトラヒドロフラン(6 mL)に溶解、氷冷撹拌下に1M テトラヒドロフラン−ボランテトラヒドロフラン溶液(10 mL)を滴下し、1時間撹拌後、室温に戻し2時間撹拌した。氷水を加え分解した後、飽和食塩水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、(2R,4R)- 2-(ヒドロキシメチル) -4-メトキシピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.7 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.48 (9H, s), 2.00-2.40 (2H, m), 3.33 (3H, s), 3.40-4.20 (6H, m), 4.30−4.60 (1H, m).
参考例102
2-フェニルコハク酸(3.88 g)に塩化アセチル(10.0 mL)を加え、2時間加熱還流した。反応液にトルエンを加え濃縮乾固した後、トルエン(10 mL)に溶解、ベンジルアミン(2.2 g)を加え、室温下に15分撹拌した。ついで、塩化アセチル(10 mL)を加え2時間加熱還流した。反応液を濃縮、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、1-ベンジル-3-フェニルピロリジン-2,5-ジオン(4.1 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.82 (1H, dd, J=4.8 Hz and J=18.2 Hz), 3.21 (1H, dd, J=9.6 Hz and 18.2 Hz), 4.02 (1H, dd, J=4.8 Hz and 9.6 Hz), 4.60-4.85 (2H, m), 7.10-7.50 (10H, m).
参考例103
氷冷下に撹拌、水素化リチウムアルミニウム(1.15 g)をテトラヒドロフラン(50 mL)に懸濁、1-ベンジル-3-フェニルピロリジン-2,5-ジオン(4.1 g)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解、滴下した後、室温に戻し1時間撹拌、更に12時間加熱還流した。反応液を氷冷した後、4N-水酸化ナトリウム(10 mL)及び水(10 mL)を加え分解した。テトラヒドロフランを加えデカント3回を行い、テトラヒドロフラン層を合わせ濃縮乾固した。残渣に飽和食塩水を加えジクロロメタンで抽出した。抽出液を乾燥、濃縮し、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、1-ベンジル-3-フェニルピロリジン(2.35 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.80-2.00 (1H, m), 2.22-2.45 (1H, m), 2.87 (1H, dd, J=1.4 Hz and 7.8 Hz), 2.60-2.92 (2H, m), 3.04 (1H, dd, J=1.4 Hz and 7.8 Hz), 3.28-3.47 (1H, m), 3.62 (2H, s), 7.12-7.40 (10H, m).
参考例104
D-りんご酸(8 g)に塩化アセチル(25 mL)を加え、2.5時間加熱還流を行った後、濃縮乾固、トルエンを加え2回濃縮乾固した。残渣にトルエン(25 ml)を加え氷冷、撹拌下にベンジルアミン(6.7 g)を滴下、室温に戻し30分かき混ぜた。ついで、塩化アセチル(25 mL)を加え、2.5時間加熱還流した後、濃縮乾固、トルエンを加え2回濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、 (3R)- 3アセトキシ-1-ベンジル-2,5-ジオキソピロリジン(14.9 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ :2.16(1H, s), 2.67(1H, dd, J=4.6 Hz and 18.4 Hz), 3.17(1H, d, J=8.8, 18.4Hz), 4.70(2H, s),5.45(1H, dd, J=4.4 Hz and 8.8 Hz), 7.28-7.45(5H, m).
参考例105
(3R)- 3アセトキシ-1-ベンジル-2,5-ジオキソピロリジン(14.9 g)をエチルアルコール(150 mL)に溶解、塩化アセチル(8 mL)を室温下に滴下、ついで50℃に加温下に4時間かき混ぜた。冷却後、濃縮乾固、トルエンを加え再び濃縮乾固した。トルエンより結晶化して (3R)-1-ベンジル-3-ヒドロキシピロリジン-2,5-ジオン( 7.85 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.68(1H, dd, J=4.8 Hz, and 18.2 Hz), 3.06(1H, dd, J=8.4 Hz, and 18.2 Hz), 3.5(1H, d, J=2.8 Hz), 4.52-4.70(1H, m), 4.65(2H, s), 5.45 (1H, dd, J=4.4 Hz and 8.8 Hz), 7.20-7.50(5H, m).
参考例106
(3R)-1-ベンジル-3-ヒドロキシピロリジン-2,5-ジオン(19.7 g)をジエチルエーテル(600 mL)に溶解、ベンジルブロミド(49.3 g)および酸化銀(I)(66.8 g)を加え遮光下、3日間室温下にかき混ぜた。不溶物をろ取、ジエチルエーテルで洗浄、ろ液を合わせ濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、 (3R)-1-ベンジル-3-ベンジルオキシピロリジン-2,5-ジオン(25.5g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.66(1H, dd, J=4.4 Hz and 18.4 Hz), 2.96(1H, dd, J=8.0 Hz and 8.6 Hz), 4.36(1H, dd, J=8.0 Hz and 8.6 Hz), 4.66(2H, s), 4.78(1H, d, J=11.8 Hz), 4.99(1H, d, J=11.8 Hz), 7.20-7.40(10H, m).
参考例107
(3R)-1-ベンジル-3-ベンジルオキシピロリジン-2,5-ジオン(12 g)を脱水テトラヒドロフラン(200 mL)に溶解、窒素気流下、−70℃に冷却、1M−メチルマグネシウムブロミド(THF溶液、100 mL)を滴下、−70℃に保ち3時間かき混ぜた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(200 mL)を加えた後、酢酸エチルで2回抽出、飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮乾固した。残渣にヘキサン:酢酸エチル=4:1を加え (4R)-1-ベンジル-4-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-5-メチルピロリジン-2-オン(9.5 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.29(3H, s), 2.50−2.80(2H, m), 3.72(1H, s), 3.87(1H, dd, J=4.2 Hz and 5.4 Hz), 4.42(1H, d, 15.4 Hz), 4.57(1H, d, J=11.8 Hz), 4.59(1H, d, 15.4 Hz), 4.70 (1H, d, 11.8 Hz), 7.20-7.45(10H, m).
参考例108
(4R)-1-ベンジル-4-(ベンジルオキシ)-5-ヒドロキシ-5-メチルピロリジン-2-オン(12.43 g)をジクロロメタン(200 mL)に溶解、トリエチルシラン(13.93 g)を加え窒素気流下に−70℃に冷却、三ふっ化ほう素ジエチルエーテル錯体(6 mL)を加え10分間かき混ぜた。ついで、氷冷下に戻し1時間かき混ぜた。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4R,5S)-1-ベンジル-4-(ベンジルオキシ)-5-メチルピロリジン-2-オン(11.3 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.14(3H, d, J=6.6 Hz), 2.53(1H, dd, J=3.2 Hz and 17.2 Hz), 2.77(1H, ddd, J=0.8 Hz and 6.6 Hz and 17.2 Hz), 3.56(1H, dq, J=2.6 Hz and 6.6 Hz), 3.79(1H, ddd, J=2.6 Hz and 3.2 Hz and 6.6 Hz), 3.98(1H, d, J=15.4 Hz), 4.42(1H, d, J=11.8 Hz), 4.50(1H, d, J=11.8 Hz), 5.03(1H, d, J=15.4 Hz), 7.10−7.501(10H, m).
参考例109
(4R,5S)-1-ベンジル-4-(ベンジルオキシ)-5-メチルピロリジン-2-オン (11.7 g)をメチルアルコール(300 mL)に溶解、10%パラジウム炭素(50%含水、8 g)を加え、水素気流下に18時間かき混ぜた。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4R,5S)-1-ベンジル-4-(ヒドロキシ)-5-メチルピロリジン-2-オン(7.48 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.14(3H, d, J=6.6), 2.11(1H, d, J=4.4 Hz), 2.40(1H, dd, J=3.2 Hz and 17.2 Hz), 2.81(1H, ddd, J=1.0 Hz and 6.6 Hz and 17.2 Hz), 3.38(1H, m), 3.98(1H, d, J=15.0 Hz), 4.00−4.15(1H, m), 4.99(1H, d, J=15.0 Hz), 7.15−7.40(5H, m).
参考例110
水素化リチウムアルミニウム(6.9 g)をテトラヒドロフラン(安定剤含有、100 mL)に懸濁したところに、(4R,5S)-1-ベンジル-4-(ヒドロキシ)-5-メチルピロリジン-2-オン(12.4 g)をテトラヒドロフラン(100 mL)に溶解した溶液を室温で滴下、ついで4.5時間加熱還流した。反応液を氷冷下にかき混ぜながら、4N−水酸化ナトリウム水溶液(75 mL)を滴下(激しく反応)さらに、水(50 mL)を加え30分かき混ぜた。デカントしてテトラヒドロフラン層を分離、残渣にテトラヒドロフラン(安定剤含有)を加え3回デカントを繰り返し、テトラヒドロフラン溶液を合わせ濃縮、残渣にジクロロメタンを加え2回抽出、飽和食塩水で洗浄、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮乾固した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(2S,3R)-1-ベンジル-2-メチルピロリジン-3-オール(10.1 g)を得た。
[α] +68.61°(C=3.0, CHCl).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.14(3H, d, J=6.6 Hz), 2.11(1H, d,J=4.4 Hz), 2.40(1H, dd, J=3.2 Hz and 17.2 Hz), 2.81(1H, ddd, J=1.0 Hz and 6.6 Hz and 17.2 Hz), 3.38(1H, m), 3.98(1H, d, J=15.0 Hz), 4.00−4.15(1H, m), 4.99(1H, d, J=15.0 Hz), 7.15−7.40(5H, m).
参考例111
(ジエトキシホスホリル)酢酸エチル(3.54 g)を無水テトラヒドロフラン(20 mL)に溶解、氷冷撹拌下に水素化ナトリウム(60%油性、0.63 g)を加えた後、室温に戻し10分間撹拌した。ついで、氷冷撹拌下に3-オキソピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.47 g)を無水テトラヒドロフラン(6 mL)に溶解して加えた後、1.5時間室温下に撹拌した。反応物に水を注ぎ、硫酸水素カリウム水でpH=2とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、3-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル及び3-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボン酸tert-ブチルの混合物の混合物(1.78 g)を得た。このもの全量をメチルアルコール(50 mL)に溶解、10%パラジウム炭素(含水)(0.9 g)を加え水素気流下に11時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固して、3-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.75 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ: 1.27(3H, t, J=7.2 Hz), 1.38−1.68(1H, m), 1.46(9H, s), 1.96−2.18(1H, m), 2.34−2.43(2H, m), 2.44−2.68(1H, m), 2.84−3.04(1H, m), 3.16−3.68(3H, m), 4.14 (2H, q, J=7.2 Hz).
参考例112
ジメチルスルホキシド(20 mL)に室温下、水素化ナトリウム(60%油性、0.6 g)を加えた後、55℃に保ち1時間撹拌した。ついで、エチル(トリフェニル)ホスホニウム ブロミド(5.57 g)を加え45分間55℃で撹拌した。反応液を室温に戻し、(2R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2 g)をジメチルスルホキシド(4 mL)に溶解し加え、16時間撹拌した。反応物に氷水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、2-[(1E)-プロパ-1-エニル]ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.6 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.44(9H, s), 1.50−2.20(7H, m), 3.30−3.50(2H, m), 4.10−4.65(1H, m), 5.20−5.60(2H, m).
参考例113
(2S,3S)-2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸メチル(1.0 g)を脱水テトラヒドロフラン(10 mL)に溶解、窒素気流下、−50℃に冷却、1M−メチルマグネシウムブロミド(THF溶液、12 mL)を滴下、室温に戻し3時間かき混ぜた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(8 mL)を加えた後、酢酸エチルで2回抽出、飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮乾固した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2-[ (2S,3S)-2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-イル]プロパン-2-オール(0.9 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.03(3H, d, J=6.6 Hz), 1.21(3H, s), 1.32(3H, s), 1.33(3H, d, J=6.6 Hz), 1.60−1.90(3H, m), 2.05−2.25(1H, m), 2.40−2.64(2H, m), 3.30−3.70(2H, m), 7.15−7.40(5H, m).
参考例114
1-アセチルシクロプロパンカルボン酸ベンジル(13 g)及び(1R)-1-フェニルエチルアミン(7.6 g)をトルエン(100 mL)に溶解、22時間脱水下に加熱還流した。冷却後、濃縮、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-カルボン酸ベンジル(13.2 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.55(3H, d, J=6.8 Hz), 2.34(3H, s), 2.65−2.85(2H, m), 3.05−3.55(2H, m), 4.89(1H, q, J=6.8 Hz), 5.15(2H, s), 7.20−7.50(10H, m).
参考例115
酢酸(70 mL)を15〜20℃に保ち水素化ほう素ナトリウム(4.66 g)を少量ずつ加え、この温度で30分撹拌した。ついで、アセトニトリル(35 mL)を加え、5℃に冷却撹拌下に、2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-カルボン酸ベンジル(13.2 g)をアセトニトリル(35 mL)に溶解して滴下した。0〜8℃に保ち3時間撹拌した。反応液を濃縮乾固した後、残渣を飽和炭酸ナトリウム水でアルカリ性とした。酢酸エチルで2回抽出、飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮乾固した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(2S,3S)-2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸ベンジル(11.7 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ: 0.78(3H, d, J=6.6 Hz), 1.33(3H, d, J=6.6 Hz), 1.80−2.35(2H, m), 2.45−2.85(2H, m), 3.00−3.22(1H, m), 3.40−3.70(2H, m), 5.00−5.20(2H, m), 7.20−7.40(10H, m).
参考例116
(2S,3S)-2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸ベンジル(11.7 g)をメチルアルコール(100 mL)に溶解、10%パラジウム炭素(含水)(3.0 g)を加え水素気流下に16時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固、アセトンより結晶化して、(2S,3S)-2-メチルピロリジン-3-カルボン酸(4.77 g)を得た。本化合物(2.0 g)を水(40 mL)に溶解、炭酸ナトリウム(2.65 g)及びアセトン(10 mL)を加えた後、二炭酸ジ-t-ブチル(5.07 g)を加え室温下に16時間撹拌した。アセトンを留去した後、水を加え硫酸水素カリウムでpH=2とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮し、へキサンより結晶化して、(2S,3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピロリジン-3-カルボン酸(3.19 g)を得た。
[α]D=+13.3°(c=0.328, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.13(3H, d, J=6.6 Hz), 1.47(9H, s), 1.95−2.40(2H, m), 3.00−3.60(3H, m), 4.05−4.40(1H, m).
参考例117
(2S,3S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピロリジン-3-カルボン酸(0.917 g)をジオキサン(20 mL)に溶解、ピリジン(0.2 mL)を加えた後、二炭酸ジ-t-ブチル(1.14 g)を加え10分間撹拌した。ついで、炭酸アンモニウム(0.4 g)を加え室温下に20時間撹拌した。ジオキサンを留去した後、水を加え硫酸水素カリウムでpH=2とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮して、(2S,3S)-3-(アミノカルボニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.76 g)を得た。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.12(3H, d, J=6.6 Hz), 1.46(9H, s), 1.90−2.45(2H, m), 2.85−3.10(1H, m), 3.20−3.60(2H, m),4.10−4.30(1H, m), 4.45(1H, br.s), 5.10(1H, br.s).
実施例1(化合物1の製造)
4−アミノ−1−ナフトニトリル(1.75 g)とN,N−ジメチルホルムアミド(20 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、1.25 g)を室温で加え、20分撹拌した。1,4−ジブロムブタン(2.24 g)を加えた後、50℃で15時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(1.76 g)を得た(化合物1)。
mp 109−110 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.01-2.08 (4H, m), 3.59-3.66 (4H, m), 6.69 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.39-7.48 (1H, m), 7.55-7.62 (1H, m), 7.72 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.13-8.17 (1H, m), 8.26 (1H, d, J=8.2 Hz).
IR (KBr) 2203, 1563, 1518 cm-1
Anal. Calcd. for C15H14N: C, 81.05; H, 6.35; N, 12.60.
Found: C, 80.99; H, 6.33; N, 12.47.
実施例2(化合物2の製造)
4−(1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(1.76 g)、2N水酸化カリウム溶液(2.7 mL)、エタノール(2.7 mL)の混合物を100℃で2日間撹拌した。不溶物を濾取し、水洗した。洗液と母液を合わせ、1N塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、4−(1−ピロリジニル)−1−ナフトエ酸(17 mg)を得た(化合物2)。
mp 194℃(dec).
H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ : 1.94-2.00 (4H, m), 3.48-3.54 (4H, m), 6.82 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.38-7.47 (1H, m), 7.50-7.58 (1H, m), 8.09 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.22-8.26 (1H, m), 9.05-9.09 (1H,m ), 12.27 (1H, br.s).
実施例3(化合物3の製造)
4−アミノ−1−ナフトニトリル(500 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(5.5 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、346 mg)を室温で加え、20分撹拌した。1,5−ジブロムペンタン(663 mg)を加えた後、50℃で15時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(597 mg)を得た(化合物3)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.66-1.73 (2H, m), 1.82-1.90 (4H, m), 3.11-3.14 (4H, m), 6.98 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.52-7.58 (1H, m), 7.60-7.66 (1H, m), 7.80 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.14-8.19 (2H, m).
IR (KBr) 2938, 2215, 1572 cm-1
実施例4(化合物4の製造)
4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(130 mg)に4N塩化水素−酢酸エチル(1.5 mL)加え、室温で1時間撹拌した。析出した化合物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄して、4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル塩酸塩(120 mg)を得た(化合物4)。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 1.62-1.67 (2H, m), 1.76-1.84 (4H, m), 3.08-3.11 (2H, m), 7.14 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.75 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 8.02-8.06 (2H, m), 8.13-8.16 (1H, m).
実施例5(化合物5の製造)
4−ブロム−1−ナフチルアミン(500 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(6.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、262 mg)を室温で加え、20分撹拌した。1,5−ジブロムペンタン(502 mg)を加えた後、50℃で15時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−(4−ブロム−1−ナフチル)ピペリジン(120 mg)を得た(化合物5)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.68 (2H, br.s), 1.84 (4H, qui, J=5.4 Hz), 3.03 (4H, br.s), 6.91 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.48-7.68 (3H, m), 8.17-8.24 (2H, m).
実施例6(化合物6の製造)
4−(トリフルオロメチル)−1−ナフチルアミン(200 mg)、1,5−ジブロムペンタン(544 mg)、炭酸カリウム(654 mg)、ヨウ化ナトリウム(710 mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(3.0 mL)の混合物を90℃で13時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−[4−(トリフルオロメチル)−1−ナフチル]ピペリジン(108 mg)を得た(化合物6)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.68 (2H, br.s), 1.85 (4H, qui, J=5.4 Hz), 3.08 (4H, br.s), 6.99 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.50-7.60 (2H, m), 7.75 (1H, dd, J=8.1 and 0.9 Hz), 8.10-8.15 (1H, m), 8.22-8.25 (1H, m).
IR (KBr) 2938, 1582, 1516 cm-1
実施例7(化合物7の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、モルホリン(0.10 mL)、炭酸カリウム(162 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(4−モルホリニル)−1−ナフトニトリル(113 mg)を得た(化合物7)。
mp 128−129 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.17-3.20 (4H, m), 3.99-4.02 (4H, m), 7.05 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.57-7.70 (2H, m), 7.86 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.19-8.24 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C15H14NO: C, 75.61; H, 5.92; N, 11.76.
Found:C, 75.69; H, 6.15; N, 11.65.
実施例8(化合物8の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(500 mg)、チオモルホリン(0.57 mL)、炭酸カリウム(808 mg)、ジメチルスルホキシド(5.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(4−チオモルホリニル)−1−ナフトニトリル(560 mg)を得た(化合物8)。
mp 130−131 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.94-2.97 (4H, m), 3.41-3.45 (4H, m), 7.06 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.60 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.68 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.85 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.13-8.17 (1H, m), 8.20-8.23 (1H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C15H14NS: C, 70.83; H, 5.55;N, 11.01.
Found:C, 70.84; H, 5.60; N, 10.87.
実施例9(化合物9の製造)
4−(4−チオモルホリニル)−1−ナフトニトリル(500 mg)とジクロロメタン(3.0 mL)の混合物にm-クロロ過安息香酸(70%、242 mg)とジクロロメタン(3.0 mL)の混合物を−78℃で加え、1時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム溶液を加えた後室温に昇温し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−オキシド−4−チオモルホリニル)−1−ナフトニトリル(239 mg)を得た(化合物9)。
mp 183−184 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.11-3.14 (4H, m), 3.34-3.40 (2H, m), 3.85-3.93 (2H, m), 7.18 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.2 Hz), 7.70 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.2 Hz), 7.87 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.10-8.13 (1H, m), 8.22-8.25 (1H, m).
IR (KBr) 2218, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C15H14NOS: C, 66.64; H, 5.22; N, 10.36.
Found:C, 66.63; H, 4.98; N, 10.21.
実施例10(化合物10の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、アゼパン(116 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−アゼパニル)−1−ナフトニトリル(116 mg)を得た(化合物10)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.77-1.92 (8H, m), 3.40-3.44 (4H, m),7.02 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.52 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.77 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.15-8.18 (1H, m), 8.19−8.23 (1H, m).
IR (KBr) 2930, 2213, 1568 cm-1
実施例11(化合物11の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(300 mg)、4−ヒドロキシピペリジン(355 mg)、炭酸カリウム(485 mg)、ジメチルスルホキシド(3.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(380 mg)を得た(化合物11)。
mp 126−127 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.85-1.96 (2H, m), 2.05-2.20 (2H, m), 2.94-3.02 (2H, m), 3.40-3.47 (2H, m), 3.95-4.03 (1H, m), 7.02 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.58 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.13-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C16H16NO: C, 76.16; H, 6.39; N, 11.10.
Found:C, 76.01; H, 6.29; N, 10.92.
実施例12(化合物12の製造)
4−(4−チオモルホリニル)−1−ナフトニトリル(150 mg)とジクロロメタン(2.0 mL)の混合物にm-クロロ過安息香酸(70%、291 mg)とジクロロメタン(2.0 mL)の混合物を−78℃で加え、0℃に昇温しながら5時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1,1−ジオキシド−4−チオモルホリニル)−1−ナフトニトリル(112 mg)を得た(化合物12)。
mp 265℃(dec).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.36-3.39 (4H, m), 3.68-3.71 (4H, m), 7.17 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.65-7.77 (2H, m), 7.89 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.11-8.14 (1H, m), 8.25-8.29 (1H, m).
IR (KBr) 2218, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C15H14NOS: C, 62.92; H, 4.93; N, 9.78.
Found:C, 62.83; H, 5.05; N, 9.71.
実施例13(化合物13の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(1.00 g)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デカン(1.67 g)、炭酸カリウム(1.62 g)、ジメチルスルホキシド(10 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デカ−8−イル)−1−ナフトニトリル(1.42 g)を得た(化合物13)。
mp 142−143 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.02 (4H, t, J=5.7 Hz), 3.26-3.29 (4H, m), 4.04 (4H, s), 7.05 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.59 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.83 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.16-8.22 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C18H18NO: C, 73.45; H, 6.16; N, 9.52.
Found:C, 73.34; H, 6.19; N, 9.40.
実施例14(化合物14の製造)
4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デカ−8−イル)−1−ナフトニトリル(423 mg)、p-トルエンスルホン酸一水和物(410 mg)、アセトン(17 mL)、水(2.5 mL)の混合物を75℃で3.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、炭酸ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(4−オキソ−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(105 mg)を得た(化合物14)。
mp 143−144 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.77 (4H, t, J=6.0 Hz), 3.49 (4H, t, J=6.0 Hz), 7.09 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.62-7.73 (2H, m), 7.85 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.22-8.26 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1717, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C16H14NO: C, 76.78; H, 5.64; N, 11.19.
Found:C, 76.63; H, 5.87; N, 10.98.
実施例15(化合物15の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(500 mg)、イソニペコタミド(749 mg)、炭酸カリウム(808 mg)、ジメチルスルホキシド(5.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−4−ピペリジンカルボキサミド(651 mg)を得た(化合物15)。
mp 249−250 ℃.
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 1.88-1.94 (4H, m), 2.29-2.40 (1H, m), 2.78-2.87 (2H, m), 3.45-3.49 (2H, m), 6.85 (1H, br.s), 7.16 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.35 (1H, br.s), 7.68 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.76 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 8.02-8.06 (2H, m), 8.13-8.16 (1H, m).
IR (KBr) 2211, 1663 cm-1
Anal. Calcd. for C17H17NO: C, 73.10; H, 6.13; N, 15.04.
Found:C, 72.92; H, 6.22; N, 14.87.
実施例16(化合物16の製造)
4−アミノ−3−ブロム−1−ナフトニトリル(250 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(3.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、121 mg)を室温で加え、20分撹拌した。1,5−ジブロムペンタン(233 mg)を加えた後、50℃で15時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3−ブロム−4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(198 mg)を得た(化合物16)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.48-1.90 (6H, m), 3.14 (2H, br), 3.49 (2H, br), 7.59-7.70 (2H, m), 7.80 (1H, s), 8.14-8.17 (1H, m), 8.38-8.43 (1H, m).
IR (KBr) 2934, 2222, 1551 cm-1
実施例17(化合物17の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、1−メチルピペラジン(117 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−1−ナフトニトリル(100 mg)を得た(化合物17)。
mp 128−129 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.43 (3H, s), 2.73 (4H, br.s), 3.22 (4H, br.s), 7.03 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.83 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.16-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2795, 2215, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C16H17N: C, 76.46; H, 6.82; N, 16.72.
Found:C, 76.29; H, 6.62; N, 16.48
実施例18(化合物18の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(400 mg)、3−ヒドロキシピロリジン(467 mg)、炭酸カリウム(646 mg)、ジメチルスルホキシド(4.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(447 mg)を得た(化合物18)。
mp 138−139 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.93 (1H, d, J=6.6 Hz),2.08-2.29 (2H, m), 3.49-3.56 (2H, m), 3.84-3.98 (2H, m), 4.62-4.68 (1H, m), 6.73 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.46 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.60 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.72 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.13-8.16 (1H, m), 8.22-8.25 (1H, m).
IR (KBr) 3434, 2205, 1561 cm-1
Anal. Calcd. for C15H14NO: C, 75.61; H, 5.92; N, 11.76.
Found:C, 75.37; H, 5.90; N, 11.57.
実施例19(化合物19の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(400 mg)、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(539 mg)、炭酸カリウム(646 mg)、ジメチルスルホキシド(4.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(560 mg)を得た(化合物19)。
H-NMR (300 Hz, CDCl) δ : 1.20-1.32 (1H, m), 1.59 (1H, br.s), 1.86-1.96 (3H, m), 2.09-2.20 (1H, m), 2.66 (1H, t, J=10.5 Hz), 2.77-2.86 (1H, m), 3.38-3.42 (1H, m), 3.54-3.68 (3H, m), 7.01 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.79 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.13-8.18 (2H, m).
IR (KBr) 2932, 2216, 1572 cm-1
実施例20(化合物20の製造)
4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(560 mg)に4N塩化水素−酢酸エチル(2.0 mL)加え、室温で5分撹拌した。濃縮して得られた残渣をジエチルエーテルで処理し、4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(631 mg)を得た(化合物20)。
H-NMR (300 Hz, DMSO-d) δ : 1.10-1.24 (1H, m), 1.74-2.04 (4H, m), 2.54 (1H, t, J=10.8 Hz), 2.76-2.84 (1H, m), 3.29-3.52 (4H, m), 7.14 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.75 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 8.02-8.06 (2H, m), 8.14-8.17 (1H, m).
実施例21(化合物21の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、(S)−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(135 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(133 mg)を得た(化合物21)。
[α]D=+4.9°(c=0.460, MeOH).
H-NMR (300 Hz, CDCl) δ : 1.20-1.32 (1H, m), 1.59 (1H, br.s), 1.86-1.96 (3H, m), 2.09-2.20 (1H, m), 2.66 (1H, t, J=10.5 Hz), 2.77-2.86 (1H, m), 3.38-3.42 (1H, m), 3.54-3.68 (3H, m), 7.01 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.79 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.13-8.18 (2H, m).
化合物21は別法として実施例23に示す光学分割で得た。
実施例22(化合物22の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、(R)−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(135 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(139 mg)を得た(化合物22)。
[α]D=−4.4°(c=0.460、MeOH).
H-NMR (300 Hz, CDCl) δ : 1.20-1.32 (1H, m), 1.59 (1H, br.s), 1.86-1.96 (3H, m), 2.09-2.20 (1H, m), 2.66 (1H, t, J=10.5 Hz), 2.77-2.86 (1H, m), 3.38-3.42 (1H, m), 3.54-3.68 (3H, m), 7.01 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.79 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.13-8.18 (2H, m).
化合物22は別法として実施例23に示す光学分割で得た。
実施例23(化合物21、22の製造)
4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(3.53 g)をCHILALCEL OD(50×500 mm)を用いて光学分割し、4−[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物21、1.77 g)及び4−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物22、1.77 g)を得た。
実施例24(化合物23の製造)
4−[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(1.66 g)に4N塩化水素−酢酸エチル(2.0 mL)加え、室温で5分撹拌した。析出した化合物を濾取し、酢酸エチルで洗浄して、4−[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(1.71 g)を得た(化合物23)。
mp 179−180 ℃.
[α]D=+1.3°(c=0.535, MeOH).
H-NMR (300 Hz, DMSO-d) δ : 1.10-1.24 (1H, m), 1.74-2.04 (4H, m), 2.54 (1H, t, J=10.8 Hz), 2.76-2.84 (1H, m), 3.29-3.52 (4H, m), 7.14 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.75 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 8.02-8.06 (2H, m), 8.14-8.17 (1H, m).
Anal. Calcd. for C17H18NO・HCl: C, 67.43; H, 6.32; N, 9.25.
Found:C, 67.21; H, 6.40; N, 9.07.
実施例25(化合物24の製造)
4−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(1.66 g)に4N塩化水素−酢酸エチル(2.0 mL)加え、室温で5分撹拌した。析出した化合物を濾取し、酢酸エチルで洗浄して、4−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(1.72 g)を得た(化合物24)。
mp 178−179 ℃.
[α]D=-0.45°(c=0.520, MeOH) .
H-NMR (300 Hz, DMSO-d) δ : 1.10-1.24 (1H, m), 1.74-2.04 (4H, m), 2.54 (1H, t, J=10.8 Hz), 2.76-2.84 (1H, m), 3.29-3.52 (4H, m), 7.14 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.75 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 8.02-8.06 (2H, m), 8.14-8.17 (1H, m).
Anal. Calcd. for C17H18NO・HCl: C, 67.43; H, 6.32; N, 9.25.
Found:C, 67.32; H, 6.30; N, 9.01.
実施例26(化合物25の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(500 mg)、3−ピロリジニルカルバミン酸 tert−ブチル(1.09 g)、炭酸カリウム(808 mg)、ジメチルスルホキシド(10 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピロリジニルカルバミン酸 tert−ブチル(765 mg)を得た(化合物25)。
mp 157−158 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.46 (9H, s), 1.92-2.08 (1H, m), 2.26-2.43 (1H, m), 3.41-3.61 (2H, m), 3.72-3.87 (2H, m), 4.35-4.45 (1H, m), 4.78 (1H, br.s), 6.74 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.48 (1H, ddd, J=8.8, 6.8 and 1.2 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.8, 6.8 and 1.2 Hz), 7.75 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.15-8.22 (2H, m).
IR (KBr) 2978, 2209, 1694cm-1
Anal. Calcd. for C20H23NO: C, 71.19; H, 6.87; N, 12.45.
Found:C, 70.56; H, 6.93; N, 12.20.
実施例27(化合物26の製造)
4−アミノ−2−ブロム−1−ナフトニトリル(70 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(3.5 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、134 mg)を室温で加え、20分撹拌した。1,5−ジブロムペンタン(93 mg)を加え、30分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−ブロム−4−(1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(58 mg)を得た(化合物26)。
mp 179−180 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.67-1.74 (2H, m), 1.82-1.90 (4H, m), 3.12-3.16 (4H, m), 7.13 (1H, s), 7.55 (1H, ddd, J=8.4, 7.2 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 7.2 and 1.5 Hz), 8.07-8.10 (1H, m), 8.12-8.16 (2H, m).
IR (KBr) 2938, 2218, 1570 cm-1
Anal. Calcd. for C16H15BrN: C, 60.97; H, 4.80; N, 8.89.
Found:C, 60.89; H, 4.70; N, 8.90.
実施例28(化合物27の製造)
ジメチルスルホキシド(0.10 mL)とジクロロメタン(3.0 mL)の混合物にオキサリルクロリド(60 μL)を−78℃で加えた。5分後、4−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(150 mg)、ジクロロメタン(3.0 mL)、ジメチルスルホキシド(0.20 mL)の混合物を加え、15分撹拌した。トリエチルアミン(0.44 mL)を加え、室温に昇温しながら30分撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N塩酸、炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−オキソ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(83 mg)を得た(化合物27)。
mp 153−154 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.76 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.73 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.77 (2H, s), 7.04 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.61 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.69 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.85 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.16-8.18 (1H, m), 8.22-8.25 (1H, m).
IR (KBr) 2215, 1759, 1572 cm-1
Anal. Calcd. for C15H12NO: C, 76.25; H, 5.12; N, 11.86.
Found:C, 75.89; H, 5.13; N, 11.69.
実施例29(化合物28の製造)
1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピロリジニルカルバミン酸 tert−ブチル(600 mg)に4N塩化水素−酢酸エチル(3.0 mL)を室温で加え、30分撹拌した。生じた沈殿を濾取し、酢酸エチルで洗浄して、4−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル二塩酸塩(558 mg)を得た(化合物28)。
mp 161−163 ℃.
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 2.11-2.21 (1H, m), 2.29-2.40 (1H, m), 3.48-3.55 (1H, m), 3.67 (1H, dd, J=10.8 and 3.6 Hz), 3.82-3.96 (3H, m), 6.89 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.57-7.62 (1H, m), 7.71-7.76 (1H, m), 7.95 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.01-8.04 (1H, m), 8.38 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.58 (3H, br.s).
IR (KBr) 2209, 1518 cm-1
実施例30(化合物29の製造)
水素化ナトリウム(60%油性、40 mg)をヘキサンで洗浄し、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)に懸濁した。4−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(100 mg)を加え、10分撹拌した。ヨウ化メチル(78 μl)を加えた後、40分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−メトキシ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(102 mg)を得た(化合物29)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ: 2.10-2.24 (2H, m), 3.37 (3H, s), 3.52 (1H, ddd, J=12.0, 7.5 and 4.5 Hz), 3.57-3.62 (1H, m), 3.76-3.85 (2H, m), 4.09-4.14 (1H, m), 6.72 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.46 (1H, ddd, J=8.7, 6.9 and 1.5 Hz), 7.60 (1H, ddd, J=8.7, 6.9 and 1.5 Hz), 7.73 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.14-8.18 (1H, m), 8.22-8.25 (1H, m).
IR (KBr) 2205, 1563, 1518 cm-1
実施例31(化合物30の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(135 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(150 mg)を得た(化合物30)。
mp 135-136 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.47 (1H, t-like), 1.58-1.80 (3H, m), 1.93-1.98 (2H, m), 2.79-2.87 (2H, m), 3.55 (1H, d.t-like, J=12.3 Hz), 3.65 (2H, t, J=5.4 Hz), 7.01 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.13-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2915, 2216, 1572 cm-1
Anal. Calcd. for C17H18NO: C, 76.66; H, 6.81; N, 10.52.
Found: C, 76.35; H, 6.88; N, 10.42.
実施例32(化合物31の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(300 mg)、(S)−ニペコチン酸エチル(551 mg)、炭酸カリウム(485 mg)、ジメチルスルホキシド(3.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、(3S)−1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチル(508 mg)を得た(化合物31)。
[α]D=+49.6°(c=0.580, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.26 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.70-2.03 (3H, m), 2.14-2.20 (1H, m), 2.79-2.95 (2H, m), 3.07 (1H, t, J=10.6 Hz), 3.35-3.41 (1H, m), 3.57-3.62 (1H, m), 4.17 (2H, q, J=7.0 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.54-7.70 (2H, m), 7.84 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.13-8.23 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1730, 1574 cm-1
実施例33(化合物32の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(300 mg)、(R)−ニペコチン酸エチル(551 mg)、炭酸カリウム(485 mg)、ジメチルスルホキシド(3.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(3R)−1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチル(451 mg)を得た(化合物32)。
[α]D=-56.4°(c=0.475, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.26 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.70-2.03 (3H, m), 2.14-2.20 (1H, m), 2.79-2.95 (2H, m), 3.07 (1H, t, J=10.6 Hz), 3.35-3.41 (1H, m), 3.57-3.62 (1H, m), 4.17 (2H, q, J=7.0 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.54-7.70 (2H, m), 7.84 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.13-8.23 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1730, 1574 cm-1
実施例34(化合物33の製造)
(3S)−1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチル(396 mg)、1N水酸化ナトリウム溶液(2.6 mL)、テトラヒドロフラン(4.4 mL)の混合物を室温で20時間撹拌した。1N塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、(3S)−1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸(351 mg)を得た(化合物33)。
[α]D=+60.9°(c=0.495, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.74-2.24 (4H, m), 2.86-3.00 (2H, m), 3.04-3.14 (1H, m), 3.29-3.36 (1H, m), 3.58-3.62 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.55-7.68 (2H, m), 7.83 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.12-8.15 (1H, m), 8.18-8.21 (1H, m).
IR (KBr) 2947, 2216, 1705, 1474 cm-1
実施例35(化合物34の製造)
(3R)−1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチル(340 mg)、1N水酸化ナトリウム溶液(2.2 mL)、テトラヒドロフラン(4.0 mL)の混合物を室温で20時間撹拌した。1N塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して、(3R)−1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸(287 mg)を得た(化合物34)。
[α]D=-63.9°(c=0.500, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.74-2.24 (4H, m), 2.86-3.00 (2H, m), 3.04-3.14 (1H, m), 3.29-3.36 (1H, m), 3.58-3.62 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.55-7.68 (2H, m), 7.83 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.12-8.15 (1H, m), 8.18-8.21 (1H, m).
IR (KBr) 2947, 2216, 1705, 1474 cm-1
実施例36(化合物35の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(400 mg)、2−(メトキシメトキシメチル)ピペリジン(744 mg)、炭酸カリウム(646 mg)、ジメチルスルホキシド(4.0 mL)の混合物を100℃で60時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮して黄褐色油状物質を得た。本物質とトリフルオロ酢酸(2.0 mL)の混合物を室温で10時間撹拌した。反応液を1N水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性とし、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[2−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(37 mg)を得た(化合物35)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.42-1.92 (6H, m), 1.96-2.06 (1H, m), 2.88-2.96 (1H, m), 3.30-3.37 (1H, m), 3.52-3.62 (3H, m), 7.21 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.55-7.67 (2H, m), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.17 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.29 (1H, d, J=8.1 Hz).
IR (KBr) 2935, 2216, 1570, 1508 cm-1
実施例37(化合物36の製造)
7−ヒドロキシ−4−ニトロ−1−インダノン(1.02 g)、トリエチルアミン(2.21 mL)、ジクロロメタン(20 mL)の混合物を−25℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.33 mL)とジクロロメタン(5.0 mL)の混合物を15分で加えた。同温で10分撹拌後室温に昇温した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で処理して褐色固体(1.42 g)を得た。本固体(140 mg)、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン(99 mg)、炭酸カリウム(119 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を室温で30分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、7−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−4−ニトロ−1−インダノン(95 mg)を得た(化合物36)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.13-1.18 (1H, m), 1.76-1.91 (4H, m), 2.03-2.18 (1H, m), 2.69-2.73 (2H, m), 2.94 (1H, dd, J=12.6 and 9.6 Hz), 3.11 (1H, ddd, J=12.6, 9.6 and 3.3 Hz), 3.52-3.70 (5H, m), 3.77-3.83 (1H, m), 6.85 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.28 (1H, d, J=9.0 Hz).
IR (KBr) 1699, 1586, 1319 cm-1
実施例38(化合物37の製造)
7−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−4−ニトロ−1−インダノン(91 mg)とメタノール(2.0 mL)の混合物に水素化ホウ素ナトリウム(5.9 mg)を室温で加えた。30分撹拌後濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、7−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−4−ニトロ−1−インダノール(92 mg)を得た(化合物37)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.19-1.31 (1H, m), 1.64-2.18 (6H, m), 2.49-2.81 (2H, m), 2.93-3.04 (1H, m), 3.16-3.67 (6H, m), 4.28 (1H, br.s), 5.51 (1H, t, J=6.6 Hz), 6.94 (1H, d, J=9.0 Hz), 8.09 (1H, d, J=9.0 Hz).
実施例39(化合物38、39の製造)
7−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−4−ニトロ−1−インダノール(79 mg)、0.5N塩酸(9.0 mL)、エタノール(4.0 mL)の混合物を100℃で6時間撹拌した。室温に冷却後濃縮し、残渣を炭酸水素ナトリウム溶液で中和後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、[1−(7−ニトロ−1H−インデン−4−イル)−3−ピペリジニル]メタノール(37 mg)(化合物38)及び[1−(4−ニトロ−1H−インデン−7−イル)−3−ピペリジニル]メタノール(20 mg)(化合物39)を得た。
化合物38
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.21-1.33 (1H, m), 1.71-2.07 (5H, m), 2.77 (1H, dd, J=12.0 and 9.6 Hz), 2.87-2.96 (1H, m), 3.49-3.70 (4H, m), 3.89 (2H, t, J=1.8 Hz), 6.64 (1H, dt, J=5.7 and 1.8 Hz), 6.86 (1H, d, J=8.7 Hz), 6.97 (1H, dt, J=5.7 and 1.8 Hz), 8.02 (1H, d, J=8.7 Hz).
IR (KBr) 2928, 1582, 1327 cm-1
化合物39
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.24-1.35 (1H, m), 1.68-2.04 (5H, m), 2.81 (1H, dd, J=12.3 and 9.6 Hz), 2.93-3.01 (1H, m), 3.49 (2H, t, J=1.8 Hz), 3.56-3.71 (3H, m), 3.75-3.80 (1H, m), 6.78 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.81 (1H, dt, J=5.7 and 1.8 Hz), 7.68 (1H, dt, J=5.7 and 1.8 Hz), 8.09 (1H, d, J=9.0 Hz).
IR (KBr) 2936, 1584, 1318 cm-1
実施例40(化合物40の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(200 mg)、3−ヒドロキシピペリジン(236 mg)、炭酸カリウム(322 mg)、ジメチルスルホキシド(2.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(259 mg)を得た(化合物40)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.66-2.28 (5H, m), 3.02-3.16 (3H, m), 3.22-3.36 (1H, m), 4.08-4.15 (1H, m), 7.03 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.59 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.5 Hz), 7.66 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.18-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1572 cm-1
実施例41(化合物41の製造)
水素化ナトリウム(60%油性、84 mg)をヘキサンで洗浄し、N,N−ジメチルホルムアミド(2.5 mL)に懸濁した。4−(3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(220 mg)を加え、10分撹拌した。ヨウ化メチル(160 μl)を加えた後、40分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−メトキシ−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(220 mg)を得た(化合物41)。
mp 92-93 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.48-1.60 (1H, m), 1.79-2.03 (2H, m), 2.14-2.27 (1H, m), 2.82-2.90 (2H, m), 3.28-3.34 (1H, m), 3.44 (3H, s), 3.51-3.64 (2H, m), 7.02 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.17-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2215, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C17H18NO: C, 76.66; H, 6.81; N, 10.52.
Found: C, 76.44; H, 6.73; N, 10.44.
実施例42(化合物42の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、N−ピロリジン−3−イルアセトアミド(240 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル)で精製し、ヘキサン:酢酸エチル=4:1より結晶化してN−[1−(4-シアノ−1−ナフチル)ピロリジン−3−イル]アセトアミド(136 mg)を得た(化合物42)。
mp 154−155 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.90-2.15(1H, m), 2.02 (3H, s), 2.35-2.48(1H, m), 3.40-3.60(2H, m), 3.70-3.92(2H, m),4.55-4.78(1H,m),5.90(1H, d, J=5.0 Hz), 6.72(1H, d,J=5.0Hz),7.42-7.68(2H , m).
IR (KBr) 2203, 1649,1563,1518 cm-1
Anal. Calcd. for C17H17NO: C, 73.10; H, 6.13; N, 15.04.
Found:C, 72.92; H, 6.04; N, 14.85.
実施例43(化合物43の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、(2S)−ピロリジン−2−イルメタノール(177 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製した。残渣を酢酸エチルに溶解、4N−塩酸/酢酸エチル溶液(0.3 mL)を加え、結晶化して、4−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(148 mg)を得た(化合物43)。
mp 123−125 ℃.
[α]D =+119.7°(c=0.870, MeOH).
H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ : 1.60-2.05(3H, m), 2.15-2.32(1H, m), 3.25-3.57(3H, m), 3.90-4.20(2H, m), 7.02(1H, d, J=8.4Hz), 7.48-7.55(2H, m), 7.89(1H, d, J=8.4Hz), 7.98(1H, d, J=8.4Hz), 8.26(1H, d, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2225, 1522,772 cm-1
Anal. Calcd. for C16H16NO・HCl: C, 66.55; H, 5.93; N, 9.70.
Found:C, 66.27; H, 5.88; N, 9.58.
実施例44(化合物44の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、(2R)−ピロリジン−2−イルメタノール(117 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製した。残渣を酢酸エチルに溶解、4N−塩酸/酢酸エチル溶液(0.3 mL)を加え濃縮乾固、ヘキサン:酢酸エチル=1:2より結晶化して、4−[(2R)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(148 mg)を得た(化合物44)。
mp 125−127 ℃.
[α]D =-117.5°(c=0.922, MeOH).
H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ : 1.60-2.09(3H, m), 2.14-2.34(1H, m), 3.25-3.55(3H, m), 3.85-4.20(2H, m), 7.01(1H, d, J=8.4Hz), 7.48-7.74(2H, m), 7.89(1H, d, J=8.4Hz), 7.98(1H, dd, J=1.2 and 8.4Hz), 8.26(1H, d, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2225, 1522,772 cm-1
Anal. Calcd. for
C16H16NO・HCl・0.2HO: C, 65.73; H, 6.00; N, 9.58.
Found:C, 65.96; H, 5.93; N, 9.52.
実施例45(化合物45の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、(2R)−2−(メトキシメチル)ピロリジン(200 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製した。残渣を酢酸エチルに溶解、4N−塩酸/酢酸エチル溶液(0.3 mL)を加え濃縮乾固、ヘキサン:酢酸エチル=1:1より結晶化して、4−[(2R)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(63 mg)を得た(化合物45)。
mp 88−89 ℃.
[α]D =−136.6°(c=0.696, MeOH).
H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ :1.65-2.05(3H, m), 2.12-2.34(1H, m), 3.15(3H, s), 3.20-3.46(2H, m),3.93-4.05(1H, m), 4.15-4.36(1H, m), 7.06(1H, d, J=8.4Hz), 7.50-7.76(2H, m), 7.90(1H, d, J=8.4Hz), 8.00(1H, dd,J=1.0 and 8.4Hz), 8.23(1H, d, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2218, 1598,1519,1386,773 cm-1
Anal. Calcd. for
C17H18NO・HCl・0.1HO: C, 67.03; H, 6.35; N, 9.20.
Found:C, 66.97; H, 6.35 ; N, 9.05.
実施例46(化合物46の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、L−プロリンアミド(200 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で15時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、ヘキサン:酢酸エチル=1:2より結晶化して、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−L−プロリンアミド(101 mg)を得た(化合物46)。
mp 177−178 ℃.
[α]D =+218.7°(c=0.608, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.80-2.30(3H, m), 2.30-2.72(1H, m), 3.28-3.46(1H, m), 4.10-4.30(1H, m), 4.38(1H, t, J=8.0Hz), 5.32(1H, brs), 6.39(1H, brs), 6.97(1H, d, J=8.0Hz), 7.52-7.75(2H, m), 7.78(1H, d, J=8.0Hz), 8.18-8.32(2H, m).
IR (KBr) 2210, 1691,1323 cm-1
Anal. Calcd. for C16H15NO: C, 72.43; H, 5.70; N, 15.84.
Found:C, 72.25; H, 5.52; N, 15.68.
実施例47(化合物47の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、2−メチルピロリジン(150 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で15時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製した。残渣を酢酸エチルに溶解、4N−塩酸/酢酸エチル溶液(0.3 mL)を加え濃縮乾固して、吸湿性アモルファスとして4−(2−メチルピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル塩酸塩(150 mg)を得た(化合物47)。
H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ : 1.13(3H, d, J=5.8Hz), 1.58-2.10(3H, m), 2.20-2.40(1H, m), 3.20-3.60(1H, m), 3.95-4.20(2H, m), 6.92(1H, d, J=8.4Hz), 7.49-7.76(2H, m), 7.90(1H, d, J=8.4Hz), 7.99(1H, d, J=8.4Hz), 8.25(1H, d, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2209, 1566,1515,1328,764 cm-1
実施例48(化合物48の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(400 mg)、2−メチルピロリジン(410 mg)、炭酸カリウム(350 mg)、ジメチルスルホキシド(8.0 mL)の混合物を100℃で5時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、4−(2−メチルピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル(516 mg)を得た(化合物48)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ :1.18 (3H, d, J=5.8Hz), 1.60-2.15 (3H, m), 2.20-2.40 (1H, m), 3.25-3.40 (1H, m), 3.90-4.15 (2H, m), 6.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.40-7.70 (2H, m) 7.76(1H, d, J=8.0 Hz), 8.15−8.25(2H, m).
IR (KBr) 2209, 1565,1514,1327,763 cm-1
実施例49(化合物49の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、N−メチル−N−ピロリジン−3−イルアセトアミド(249 mg)、炭酸カリウム(87 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で15時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、ヘキサン:酢酸エチル=1:1より結晶化して、N−[1−(4−シアノ−1−ナフチル)ピロリジン−3−イル]−N−メチルアセトアミド(130 mg)を得た(化合物49)。
mp 144−145 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.00-2.40(2H, m), 2.15(2.1H, s), 2.20(0.9H, s), 3.03(0.9H, s),3.08(2.1H, s) , 3.40-3.78(4H, m), 4.52-4.62(0.3H, m), 5.28-5.50(0.7H, m), 6.80(0.7H, d, J=8.4Hz),6.84(0.3H, d, J=8.4Hz), 7.45-7.70(2H, m), 7.77(0.7H, J=8.4Hz), 7.79(0.3H, d, J=8.4Hz), 8.12(2H, d, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2199, 1655,1565 cm-1
Anal. Calcd. for C18H19NO: C, 73.69; H, 6.53; N, 14.32.
Found:C, 73.48; H, 6.56; N, 14.12.
実施例50(化合物50の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、ピロリジン−3−イルメタノール 塩酸塩(240 mg)、炭酸カリウム(330 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製した。残渣を酢酸エチルに溶解、4N−塩酸/酢酸エチル溶液(0.3 mL)を加え濃縮乾固して、4−[3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(153 mg)を吸湿性アモルファスとして得た(化合物50)。
H-NMR (200 MHz, CDCl + CD3OD + D2O) δ : 1.75-2.00(1H, m), 2.05-2.38(1H, m), 2.45-2.80(1H, m), 3.40-3.90(6H, m), 6.81(1H, d, J=8.4Hz), 7.40-7.80(3H, m), 8.14(1H, d, J=8.4Hz), 8.29(1H, d, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2205, 1561 cm-1
実施例51(化合物51の製造)
4−(3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル塩酸塩(85 mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2.0 mL)に溶解、水素化ナトリウム(60%油性、28 mg)を室温で加え、1時間撹拌した。ついで、よう化メチル(0.1 mL)を加えた後、室温下にで2時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、4−[3−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(77 mg)を得た(化合物51)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.70-1.96(1H, m), 2.06-2.30(1H, m), 3.39(3H, s), 3.42-3.78(6H, m), 6.72(1H, d, J=8.2Hz), 7.40-7.68(2H, m), 7.73(1H, d, J=8.2Hz), 8.12-8.30(2H, m).
IR (KBr) 2206, 1569 cm-1
実施例52(化合物52の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、シス−(5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール 塩酸塩(220 mg)、炭酸カリウム(330 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、シス−4−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチルピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(139 mg)を得た(化合物52)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.25(3H, d, J=6.2Hz), 1.40-1.70(1H, m), 2.28-2.58(2H, m), 3.30-3.45(1H, m), 3.62-4.20(4H, m), 6.85(1H, d, J=8.4Hz), 7.44-7.68(2H, m), 7.77(1H, d, J=8.4Hz), 8.18(2H, t, J=8.4Hz).
IR (KBr) 2209, 1566, 1514, 1327 cm-1
実施例53(化合物53の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、トランス−(5−メチルピロリジン−3−イル)メタノール 塩酸塩(220 mg)、炭酸カリウム(330 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、トランス−4−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチルピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(148 mg)を得た(化合物53)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.10(3H, d, J=5.8Hz), 1.18-1.99(1H, m), 2.10-2.30(1H, m), 2.40-2.70(1H, m), 3.10-3.20(1H, m), 3.40-3.70(2H, m), 4.00-4.20(2H, m), 6.86(1H, d, J=8.0Hz), 7.48-7.70(2H, m), 7.76(1H, d, J=8.0Hz), 8.12-8.24(2H, m).
IR (KBr) 2210, 1566, 1514, 1327 cm-1
実施例54(化合物54の製造)
シス−4−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチルピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(120 mg)、をN,N−ジメチルホルムアミド(3.0 mL)に溶解、水素化ナトリウム(60%油性、35 mg)を室温で加え、1時間撹拌した。よう化メチル(0.2 mL)を加えた後、室温下にで15時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、シス−4−[4−(メトキシメチル)−2−メチルピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(78 mg)を得た(化合物54)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.36(3H, d, J=6.2Hz), 1.60-1.82(1H, m), 2.44-2.76(2H, m), 3.44-3.78(3H, m), 3.56(3H, s), 4.01(1H, t, J=8.8Hz), 4.10-4.34(1H, m), 7.01(1H, d, J=8.4Hz), 7.60-7.86(2H, m), 7.94(1H, d, J=8.0Hz), 8.28-8.42(2H, m).
IR (KBr) 2210, 1567, 1514, 1330 cm-1
実施例55(化合物55の製造)
トランス−4−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチルピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(129 mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(3.0 mL)に溶解、水素化ナトリウム(60%油性、32 mg)を室温で加え、1時間撹拌した。よう化メチル(0.2 mL)を加えた後、室温下にで15時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、トランス−4−[4−(メトキシメチル)−2−メチルピロリジン−1−イル]−1−ナフトニトリル(100 mg)を得た(化合物55)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.12(3H, d, J=5.8Hz), 1.80-1.97(1H, m), 2.08-2.22(1H, m), 2.55-2.75(1H, m), 3.03-3.40(3H, m), 3.29(3H, s), 4.00-4.20(2H, m), 6.86(1H, d, J=8.6Hz), 7.42-7.64(2H, m), 7.77(1H, d, J=8.0Hz), 8.12-8.24(2H, m).
IR (KBr) 2211, 1566,1515,1332 cm-1
実施例56(化合物56の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(200 mg)、3−(ヒドロキシメチル)−3−メチルピペリジン(301 mg)、炭酸カリウム(322 mg)、ジメチルスルホキシド(2.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(3−ヒドロキシメチル)−3−メチル−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(264 mg)を得た(化合物56)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.13 (3H, s), 1.40-1.48 (1H, m), 1.63-2.04 (4H, m), 2.86-3.20 (4H, m), 3.63-3.76 (2H, m), 7.03 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.54-7.67 (2H, m), 7.81 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.17-8.22 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1572 cm-1
実施例57(化合物57の製造)
水素化ナトリウム(60%油性、34 mg)をヘキサンで洗浄し、N,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)に懸濁した。4−[(3−ヒドロキシメチル)−3−メチル−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(100 mg)を加え、10分撹拌した。ヨウ化メチル(66 μl)を加えた後、40分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(3−メトキシメチル)−3−メチル−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(100 mg)を得た(化合物57)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.14 (3H, s), 1.37-1.45 (1H, m), 1.62-1.70 (1H, m), 1.84-1.94 (2H, m), 2.78-2.82 (1H, m), 3.04-3.14 (3H, m), 3.31 (1H, d, J=9.0 Hz), 3.37 (3H, s), 3.48 (1H, d, J=9.0 Hz), 7.02 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.80 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.16-8.19 (1H, m), 8.21-8.24 (1H, m).
IR (KBr) 2934, 2216, 1574 cm-1
実施例58(化合物58の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(150 mg)、3,5−ジメチルピペリジン(198 mg)、炭酸カリウム(362 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3,5−ジメチル−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(223 mg)を得た(化合物58)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.72-0.84 (1H, m), 0.95 (6H, d, J=6.6 Hz), 1.91-2.12 (3H, m), 2.32 (2H, t, J=11.4 Hz), 3.39-3.44 (2H, m), 6.98 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.55 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.5 Hz), 7.63 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.5 Hz), 7.80 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.11-8.14 (1H, m), 8.16-8.19 (1H, m).
IR (KBr) 2953, 2216, 1574 cm-1
実施例59(化合物59の製造)
ピロリジン(16 μL)、酢酸パラジウム(1.9 mg)、rac−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチル(15 mg)、ナトリウムt−ブトキシド(22 mg)、トルエン(1.5 mL)の混合物に4−シアノ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレニルトリフルオロメタンスルホナート(50 mg)とトルエン(0.5 mL)の混合物を80℃で50分で加えた。1時間撹拌後室温に冷却し、水に注いだ。酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−ピロリジニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボニトリル(12 mg)を得た(化合物59)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.66-1.75 (2H, m), 1.78-1.87 (2H, m), 1.92-1.96 (4H, m), 2.61 (2H, t, J=6.6 Hz), 2.95 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.25-3.29 (4H, m), 6.65 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.33 (1H, d, J=8.4 Hz).
IR (KBr) 2938, 2209, 1588 cm-1
実施例60(化合物60の製造)
ピペリジン(39 μL)、酢酸パラジウム(3.7 mg)、rac−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチル(33 mg)、ナトリウムt−ブトキシド(44 mg)、トルエン(3.0 mL)の混合物に4−シアノ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレニルトリフルオロメタンスルホナート(100 mg)とトルエン(1.0 mL)の混合物を80℃で50分で加えた。2時間撹拌後室温に冷却し、水に注いだ。酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−ピペリジニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルボニトリル(5.0 mg)を得た(化合物60)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.56-1.63 (2H, m), 1.67-1.77 (6H, m), 1.81-1.89 (2H, m), 2.67 (2H, t, J=6.0 Hz), 2.84-2.87 (4H, m), 2.96 (2H, t, J=6.0 Hz), 6.83 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.41 (1H, d, J=8.4 Hz).
IR (KBr) 2934, 2220, 1587 cm-1
実施例61(化合物61、62の製造)
4−(3−オキソ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(159 mg)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(70.1 mg)、酢酸ナトリウム(99.4 mg)、エタノール(4.0 mL)、水(2.0 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣を酢酸エチルと水で分配した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、Rf値大からなる4−[3−(ヒドロキシイミノ)−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(76.5 mg)(化合物61)およびRf値小からなる4−[3−(ヒドロキシイミノ)−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(20.4 mg)(化合物62)を得た。
化合物61
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ :2.94 (2H, t, J=6.9 Hz), 3.57 (2H, t, J=6.9 Hz), 4.03 (2H, s), 7.00 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.37 (1H, br.s), 7.58 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.17-8.23 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1572 cm-1
化合物62
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ :2.86-2.90 (2H, m), 3.57 (2H, t, J=6.9 Hz), 4.22 (2H, s), 7.01 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.23 (1H, br.s), 7.58 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.17-8.23 (2H, m).
IR (KBr) 2215, 1572 cm-1
実施例62(化合物63の製造)
ピロリジン(31 μL)、酢酸パラジウム(3.5 mg)、rac−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチル(29 mg)、ナトリウムt−ブトキシド(42 mg)、トルエン(1.5 mL)の混合物に7−シアノ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(100 mg)とトルエン(0.8 mL)の混合物を80℃で30分で加えた。1.5時間撹拌後室温に冷却し、水に注いだ。酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2,2−ジメチル−4−(1−ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(30 mg)を得た(化合物63)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ:1.49 (6H, s), 1.93-1.98 (4H, m), 3.27 (2H, s), 3.45-3.49 (4H, m), 6.03 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.13 (1H, d, J=8.7 Hz).
IR (KBr) 2201, 1613 cm-1
実施例63(化合物64の製造)
4-シアノ-1-ナフチルボロン酸(760 mg)、トリフルオロメタンスルホン酸2-メチル-3-オキソシクロペンタ-1-エン-1-イル(940 mg)及びテトラキストリフェニルホスフィン(90 mg)をジオキサン(24 mL)及び2N−炭酸ナトリウム溶液(3.5 mL)を窒素気流下に2.5時間加熱還流した。室温に冷却後、濃縮、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-(2-メチル-3-オキソシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(622 mg)を得た(化合物64)。
mp 163−165 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.59(3H, dd, J=1.8Hz and 2.2Hz), 2.65−2.75 (2H, m), 2.90−3.01 (2H, m), 7.40 (1H, d, J=7.4 Hz), 7.60−7.95 (3H, m), 7.99 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.30−8.40 (1H, m).
IR (KBr) 2223, 1689, 1644 cm-1
Anal. Calcd. for
C17H13NO・0.1 H2O : C, 81.97; H, 5.33; N, 5.62.
Found:C, 81.99; H, 5.33; N, 5.49.
実施例64(化合物65の製造)
4-(2-メチル-3-オキソシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(125 mg)をメチルアルコール(5 mL)に溶解、水素化ほう素ナトリウム(50 mg)を加え室温下に15分間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-(3-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(63 mg)を得た(化合物65)。
mp 113−114 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.53−1.65(3H, m), 1.80−2.05 (2H, m), 2.45−2.98 (3H, m), 4.85−5.05 (1H, m), 7.33 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.55−7.76 (2H, m), 7.85−7.96 (2H, m), 8.22−8.35 (1H, m).
IR (KBr) 3505, 2222 cm-1
Anal. Calcd. for C17H15NO : C, 81.90; H, 6.06; N, 5.62.
Found:C, 81.84; H, 6.25; N, 5.40.
実施例65(化合物66の製造)
4-(3-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(50 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)に溶解、氷冷下に撹拌した。ついで、水素化ナトリウム(60%油性、15 mg)を加え、さらに室温で0.5時間撹拌した。ついで、よう化メチル ( 0.1 mL )を加えた後、室温下に16時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(3-メトキシ-2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(19 mg)を得た(化合物66)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.50−1.60(3H, s), 1.19−2.10 (1H, m), 2.30−2.50 (2H, m), 3.46(3H, m), 4.40−4.60 (1H, m), 7.32 (1H, d, J=7.2 Hz), 7.50−7.80 (2H, m), 7.90 (2H, d, J=7.2 Hz), 8.20−8.35 (1H, m).
IR (KBr) 2222, 1102 cm-1
実施例66(化合物67の製造)
4−[4−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(80 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、28 mg)を室温で加えた。20分撹拌後、ヨウ化メチル(60 μl)を加え、1時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(メトキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(79 mg)を得た(化合物67)。
mp 96-97 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.61-1.70 (2H, m), 1.78-1.95 (3H, m), 2.82 (2H, td, J=12.0 and 2.1 Hz), 3.37 (2H, d, J=6.0 Hz), 3.40 (3H, s), 3.51-3.55 (2H, m), 7.01 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.17-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2213, 1570 cm-1
Anal. Calcd. for C18H20NO: C, 77.11; H, 7.19; N, 9.99.
Found: C, 77.00; H, 7.11; N, 9.77.
実施例67(化合物68の製造)
1−ベンジル−5−ヒドロキシ−5−メチル−2−ピペリジノン(95 mg)とテトラヒドロフラン(2.5 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(16 mg)を室温で加え、75℃で5時間撹拌した。室温に冷却後、水(16 μl)、25%水酸化カリウム溶液(16 μl)、水(48 μl)を順次加え、1時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮して黄色油状物質を得た。本物質と10%パラジウム炭素(50%含水、92 mg)、4N塩酸(0.12 mL)、メタノール(1.4 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で12時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去した。母液を濃縮して淡橙色油状物質を得た。本物質と4−フルオロ−1−ナフトニトリル(50 mg)、炭酸カリウム(120 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ピペリジニル)−1−ナフトニトリル(15 mg)を得た(化合物68)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.33 (3H, s), 1.49-1.59 (1H, m), 1.78-1.89 (2H, m), 2.05-2.22 (1H, m), 2.70-2.85 (2H, m), 3.02 (1H, br.s), 3.22-3.26 (1H, m), 3.40-3.53 (1H, m), 7.05 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.60-7.70 (2H, m), 7.83 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.20-8.29 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
実施例68(化合物69の製造)
4−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(120 mg)、トリエチルアミン(0.22 mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(1.5 mL)の混合物にメタンスルホニルクロリド(45 μL)を室温で加え、2時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、N−[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピロリジニル]メタンスルホンアミド(93 mg)を得た(化合物69)。
mp 128-129 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.05-2.16 (1H, m), 2.39-2.50 (1H, m), 3.03 (3H, s), 3.47-3.57 (2H, m), 3.74-3.84 (2H, m), 4.17-4.29 (1H, m), 4.80 (1H, d, J=7.8 Hz), 6.78 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.52 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.75 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.15-8.19 (2H, m).
IR (KBr) 2207, 1564, 1329, 1152 cm-1
Anal. Calcd. for C16H17NOS: C, 60.93; H, 5.43; N, 13.32.
Found: C, 60.98; H, 5.57; N, 13.15.
実施例69(化合物70の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(150 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3,4−ジヒドロ−2(1H)−イソキノリニル)−1−ナフトニトリル(140 mg)を得た(化合物70)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.15 (2H, t, J=6.0 Hz), 3.55 (2H, t, J=6.0 Hz), 4.39 (2H, s), 7.10-7.14 (2H, m), 7.18-7.26 (3H, m), 7.57 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.66 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.2 Hz), 7.84 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.20-8.24 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1572 cm-1
実施例70(化合物71の製造)
4−[3−(ヒドロキシメチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(120 mg)、メチルスルホニルカルバミン酸tertブチル(106 mg)、トリフェニルホスフィン(142 mg)、とテトラヒドロフラン(2.0 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、0.25 mL)を0℃で加えた。1.5時間撹拌後濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、[[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジニル]メチル](メチルスルホニル)カルバミン酸tertブチル(195 mg)を得た(化合物71)。
mp 139-140 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.20-1.36 (1H, m), 1.51 (9H, s), 1.87-1.98 (3H, m), 2.30-2.42 (1H, m), 2.59 (1H, t, J=10.8 Hz), 2.77-2.84 (1H, m), 3.28 (3H, s), 3.39-3.50 (2H, m), 3.60-3.75 (2H, m), 7.00 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.55 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.63 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.10-8.19 (2H, m).
IR (KBr) 2215, 1726, 1352 cm-1
Anal. Calcd. for C23H29NOS: C, 62.28; H, 6.59; N, 9.47.
Found: C, 62.06; H, 6.50; N, 9.33.
実施例71(化合物72の製造)
1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジニル]メチル(メチルスルホニル)カルバミン酸tertブチル(127 mg、トリフルオロ酢酸(0.4 mL)、ジクロロメタン(1.0 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、1N水酸化ナトリウム、食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮してN−[[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジニル]メチル]メタンスルホンアミド(86 mg)を得た(化合物72)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.18-1.35 (1H, m), 1.83-2.04 (3H, m), 2.09-2.21 (1H, m), 2.64 (1H, t, J=10.2 Hz), 2.81-2.88 (1H, m), 2.95 (3H, s), 3.10-3.24 (2H, m), 3.35-3.39 (1H, m), 3.44-3.52 (1H, m), 4.45 (1H, t, J=6.6 Hz), 7.01 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.10-8.13 (1H, m), 8.17-8.19 (1H, m). IR (KBr) 2215, 1572, 1316, 1154 cm-1
実施例72(化合物73の製造)
7−シアノ−1−ベンゾチエン−4−イルトリフルオロメタンスルホナート(150 mg)とピペリジン(0.45 mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を酢酸エチルと水で分配した。有機層を乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1−ピペリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(35 mg)を得た(化合物73)。
mp 99-100 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.63-1.71 (2H, m), 1.77-1.84 (4H, m), 3.20-3.24 (4H, m), 6.83 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.40 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.48 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.59 (1H, d, J=8.1 Hz).
IR (KBr) 2938, 2213, 1568 cm-1
Anal. Calcd. for C14H14NS: C, 69.39; H, 5.82; N, 11.56.
Found: C, 69.27; H, 5.71; N, 11.40.
実施例73(化合物74の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、ニペコタミド(150 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−3−ピペリジンカルボン酸アミド(140 mg)を得た(化合物74)。
mp 187-188 ℃.
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 1.51-1.64 (1H, m), 1.76-1.87 (2H, m), 1.96-2.02 (1H, m), 2.65-2.81 (2H, m), 2.90 (1H, t, J=11.1 Hz), 3.38-3.48 (2H, m), 6.90 (1H, br.s), 7.17 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.40 (1H, br.s), 7.68 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.2 Hz), 7.76 (1H, ddd, J=8.1, 6.6 and 1.2 Hz), 8.02-8.07 (1H, m), 8.15-8.17 (1H, m).
IR (KBr) 3422, 2216, 1661 cm-1
Anal. Calcd. for
C17H17NO・0.1HO: C, 72.63; H, 6.17; N, 14.95.
Found: C, 72.56; H, 6.16; N, 14.64.
実施例74(化合物75の製造)
1,2−オキサジナン塩酸塩(300 mg)、2−tertブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−パーヒドロ−1,3,2−ジアザホスフォリン(ポリスチレン担持、約2.2 mmol/g)(1.20 g)、ジクロロメタン(6.0 mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。樹脂を濾去し、ジクロロメタンで洗浄後濃縮して無色油状物質を得た。本物質と4−フルオロ−1−ナフトニトリル(225 mg)、炭酸カリウム(336 mg)、ジメチルスルホキシド(3.0 mL)の混合物を100℃で27時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(1,2−オキサジナン−2−イル)−1−ナフトニトリル(34 mg)を得た(化合物75)。
mp 111-112 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.77-1.85 (2H, m), 2.03-2.10 (2H, m), 3.32-3.36 (2H, m), 4.28 (2H, t, J=5.4 Hz), 7.44 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.86 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.09-8.12 (1H, m), 8.17-8.20 (1H, m).
IR (KBr) 2220, 1576 cm-1
Anal. Calcd. for
C15H14NO・0.2HO: C, 74.48; H, 6.00; N, 11.58.
Found: C, 74.69; H, 5.87; N, 11.45.
実施例75(化合物76の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(349 mg)、2−メチルピロリジン(252 mg)、炭酸カリウム(544 mg)、ジメチルスルホキシド(4.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(466 mg)を得た(化合物76)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.26 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.70-1.81 (1H, m), 1.86-2.30 (3H, m), 3.64-3.71 (1H, m), 3.86-3.94 (1H, m), 4.14-4.23 (1H, m), 6.50 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.33 (1H, d, J=6.0 Hz), 7.49 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.63 (1H, d, J=6.0 Hz).
IR (KBr) 2205, 1566 cm-1
実施例76(化合物77の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(200 mg)、(4−メチル−4−ピペリジニル)メタノール(242 mg)、炭酸カリウム(332 mg)、ジメチルスルホキシド(3.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(256 mg)を得た(化合物77)。
mp 136-137 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.10 (3H, s), 1.48 (1H, t, J=6.0 Hz), 1.55-1.61 (2H, m), 1.90 (2H, ddd, J=13.2, 10.2 and 4.2 Hz), 3.04-3.12 (2H, m), 3.24-3.31 (2H, m), 3.53 (2H, d, J=6.0 Hz), 7.04 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.83 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.15-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C18H20NO: C, 77.11; H, 7.19; N, 9.99.
Found: C, 76.88; H, 7.12; N, 9.72.
実施例77(化合物78の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、4−ピペリジンエタノール(151 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(149 mg)を得た(化合物78)。
mp 128-129 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.30 (1H, t, J=5.1 Hz), 1.59-1.73 (5H, m), 1.90-1.94 (2H, m), 2.78-2.86 (2H, m), 3.49-3.53 (2H, m), 3.77-3.83 (2H, m), 7.01 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.14-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2924, 2216, 1572 cm-1
Anal. Calcd. for C18H20NO: C, 77.11; H, 7.19; N, 9.99.
Found: C, 76.89; H, 7.03; N, 9.71
実施例78(化合物79の製造)
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(80 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、34.1mg)を室温で加え、20分撹拌した。ヨウ化メチル(66 μl)を加えた後、40分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(2−メトキシエチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(79 mg)を得た(化合物79)。
mp 95-96 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.54-1.69 (5H, m), 1.88-1.92 (2H, m), 2.77-2.85 (2H, m), 3.37 (3H, s), 3.48-3.52 (4H, m), 7.00 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.1, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.14-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C19H22NO: C, 77.52; H, 7.53; N, 9.52.
Found: C, 77.37; H, 7.31; N, 9.40.
実施例79(化合物80の製造)
2−(1−ベンジル−4−ピペリジニル)−2−プロパノール(790 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、720 mg)、メタノール(20 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で16時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮して無色固体(485 mg)を得た。本固体(151 mg)、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、炭酸カリウム(161 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(150 mg)を得た(化合物80)。
mp 133-134 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.29 (6H, s), 1.48-1.59 (1H, m), 1.66-1.80 (2H, m), 1.94-1.98 (2H, m), 2.74-2.82 (2H, m), 3.58-3.62 (2H, m), 7.00 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.14-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C19H22NO: C, 77.52; H, 7.53; N, 9.52.
Found: C, 77.31; H, 7.28; N, 9.24.
実施例80(化合物81、82の製造)
(2R)-2−ビニル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(70 mg)と4N塩化水素−酢酸エチル(1.0 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応物を濃縮し、ジエチルエーテルで処理して無色固体を得た。本固体と4−フルオロ−1−ナフトニトリル(50 mg)、炭酸カリウム(104 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2R)−2−ビニル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(36 mg)を得た。 本化合物の鏡像体過剰率は24.8%e.e.であった。
(2S)-2−ビニル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(185 mg)と4N塩化水素−酢酸エチル(1.0 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応物を濃縮し、ジエチルエーテルで処理して無色固体を得た。本固体と4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、炭酸カリウム(242 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S)−2−ビニル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(90 mg)を得た。 本化合物の鏡像体過剰率は22.7%e.e.であった。
上記4−[(2R)−2−ビニルピロリジニル]−1−ナフトニトリル(25 mg)と上記4−[(2S)−2−ビニルピロリジニル]−1−ナフトニトリル(70 mg)を合わせ、CHIRALPAK AS(50×500mm)を用いて光学分割に付し、4−[(2R)−2−ビニル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物81)(43 mg)および4−[(2S)−2−ビニル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物82)(50 mg)を得た。
化合物81
[α]D=−267.0°(c=0.295, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.80-1.98 (2H, m), 2.02-2.10 (1H, m), 2.27-2.35 (1H, m), 3.37-3.43 (1H, m), 4.05-4.13 (1H, m), 4.32-4.40 (1H, m), 5.08 (1H, dt, J=10.2 and 1.2 Hz), 5.23 (1H, dt, J=17.1 and 1.2 Hz), 5.70 (1H, ddd, J=17.1, 10.2 and 7.2 Hz), 6.78 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.46 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.59 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.71 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.13-8.16 (1H, m), 8.21-8.24 (1H, m).
IR (KBr) 2209, 1566 cm-1
化合物82
[α]D=+267.9°(c=0.345, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.80-1.98 (2H, m), 2.02-2.10 (1H, m), 2.27-2.35 (1H, m), 3.37-3.43 (1H, m), 4.05-4.13 (1H, m), 4.32-4.40 (1H, m), 5.08 (1H, dt, J=10.2 and 1.2 Hz), 5.23 (1H, dt, J=17.1 and 1.2 Hz), 5.70 (1H, ddd, J=17.1, 10.2 and 7.2 Hz), 6.78 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.46 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.59 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.71 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.13-8.16 (1H, m), 8.21-8.24 (1H, m).
IR (KBr) 2209, 1566 cm-1
実施例81(化合物83,84の製造)
(2S)-2−エチル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(70 mg)と4N塩化水素−酢酸エチル(1.0 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応物を濃縮し、ジエチルエーテルで処理して無色固体を得た。本固体と4−フルオロ−1−ナフトニトリル(50 mg)、炭酸カリウム(104 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S)−2−エチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(33 mg)を得た。 本化合物の鏡像体過剰率は24.4%e.e.であった。
(2R)-2−エチル−1−ピロリジンカルボン酸tertブチル(130 mg)と4N塩化水素−酢酸エチル(1.5 mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応物を濃縮し、ジエチルエーテルで処理して無色固体を得た。本固体と4−フルオロ−1−ナフトニトリル(75 mg)、炭酸カリウム(182 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(85 mg)を得た。 本化合物の鏡像体過剰率は21.0%e.e.であった。
上記4−[(2S)−2−エチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(80 mg)と上記4−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(19 mg)を合わせ、CHIRALPAK AS(50×500mm)を用いて光学分割に付し、4−[(2S)−2−エチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物83)(44 mg)および4−[(2R)−2−エチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物84)(51 mg)を得た。
化合物83
[α]D=−294.6°(c=0.330, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.90 (3H, t, J=7.8 Hz), 1.30-1.45 (1H, m), 1.68-1.86 (3H, m), 1.95-2.05 (1H, m), 2.26-2.34 (1H, m), 3.32-3.38 (1H, m), 3.83-3.92 (1H, m), 3.95-4.03 (1H, m), 6.79 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.45 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.59 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.73 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.13-8.18 (2H, m).
IR (KBr) 2963, 2209, 1564 cm-1
化合物84
[α]D=+294.9°(c=0.380, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 0.90 (3H, t, J=7.8 Hz), 1.30-1.45 (1H, m), 1.68-1.86 (3H, m), 1.95-2.05 (1H, m), 2.26-2.34 (1H, m), 3.32-3.38 (1H, m), 3.83-3.92 (1H, m), 3.95-4.03 (1H, m), 6.79 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.45 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.59 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.73 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.13-8.18 (2H, m).
IR (KBr) 2963, 2209, 1564 cm-1
実施例82(化合物85の製造)
公知の方法で合成した(2S)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル([α]D=+32.7°(c=2.17, CHCl))(1250 mg)をトルエン(2.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(855 mg)、炭酸カリウム(2800 mg)、ジメチルスルホキシド(10.0 mL)を加え100℃で5.5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2S)-2-メチル−1−ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(780 mg)を得た(化合物85)。
[α]D=−244.4°(c=0.448, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ :1.18 (3H, d, J=5.8Hz), 1.60-2.15 (3H, m), 2.20-2.40 (1H, m), 3.25-3.40 (1H, m), 3.90-4.15 (2H, m), 6.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.40-7.70 (2H, m) 7.76(1H, d, J=8.0 Hz), 8.15−8.25(2H, m).
実施例83(化合物85,86の製造)
4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(1.68 g)をCHIRALPAK AS(50×500mm)を用いて光学分割に付し、4−[(2S)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物85)(804 mg)および4−[(2R)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(化合物86)(805 mg)を得た。
化合物85
mp 73-74 ℃.
[α]D=−251.5°(c=0.470, MeOH).
NMRは実施例81記載の化合物85の値と一致した。
IR (KBr) 2209, 1565,1514,1327,763 cm-1
Anal. Calcd. for C16H16N: C, 81.32; H, 6.82; N, 11.85.
Found: C, 81.35; H, 6.87; N, 11.84.
化合物86
[α]D=+257.7°(c=0.410, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.18 (3H, d, J=5.8Hz), 1.60-2.15 (3H, m), 2.20-2.40 (1H, m), 3.25-3.40 (1H, m), 3.90-4.15 (2H, m), 6.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.40-7.70 (2H, m) 7.76(1H, d, J=8.0 Hz), 8.15−8.25(2H, m).
IR (KBr) 2209, 1565,1514,1327,763 cm-1
実施例84(化合物87の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(70 mg)、3−(4−ピペリジニル)プロピオン酸エチル(91 mg)、炭酸カリウム(78 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、3−[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−4−ピペリジニル]プロピオン酸エチル(110 mg)を得た(化合物87)。
mp 106-107 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.28 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.54-1.62 (2H, m), 1.69-1.77 (2H, m), 1.88-1.91 (2H, m), 2.41 (2H, t, J=7.5 Hz), 2.79 (2H, t, J=11.1 Hz), 3.46-3.52 (2H, m), 4.16 (2H, q, J=7.2 Hz), 6.99 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.55 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.80 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.12-8.19 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1732, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C21H24NO: C, 74.97; H, 7.19; N, 8.33.
Found: C, 74.71; H, 7.08; N, 7.99.
実施例85(化合物88の製造)
3−(4−ピペリジニル)プロピオン酸エチル(870 mg)とテトラヒドロフラン(10 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(178 mg)を0℃で加え、6時間撹拌した。水(0.18 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.18 mL)、水(0.54 mL)を順次加え、14時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後母液を濃縮して淡黄色油状物質(590 mg)を得た。本物質(167 mg)、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、炭酸カリウム(202 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(3−ヒドロキシプロピル)−1−ピペリジニル]−1−ナフトニトリル(105 mg)を得た(化合物88)。
mp 114-115 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.30 (1H, t, J=5.4 Hz), 1.43-1.54 (4H, m), 1.57-1.72 (3H, m), 1.90-1.92 (2H, m), 2.80 (2H, t, J=11.7 Hz), 3.49-3.54 (2H, m), 3.70 (2H, td, J=6.6 and 5.4 Hz), 7.00 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.14-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2932, 2216, 1572 cm-1
Anal. Calcd. for C19H22NO: C, 75.92; H, 7.65; N, 8.85.
Found: C, 75.79; H, 7.71; N, 8.69.
実施例86(化合物89の製造)
2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロ−1−ナフチル)エタノン(100 mg)、2−メチルピロリジン(85 mg)、炭酸カリウム(138 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2,2,2−トリフルオロ−1−[4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフチル]エタノン(86 mg)を得た(化合物89)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.30 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.66-1.84 (2H, m), 1.97-2.04 (1H, m), 2.29-2.42 (1H, m), 3.54-3.60 (1H, m), 4.05-4.16 (2H, m), 6.75 (1H, d, J=9.0 Hz), 7.44 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.63 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 8.09-8.16 (2H, m), 9.24 (1H, d, J=9.0 Hz).
IR (KBr) 1669, 1559, 1518 cm-1
実施例87(化合物90の製造)
1−(4−フルオロ−1−ナフチル)エタノン(141 mg)、2−メチルピロリジン(96 mg)、炭酸カリウム(207 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で1.5時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、1−[4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフチル]エタノン(50 mg)を得た(化合物90)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.17 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.67-1.88 (2H, m), 1.97-2.05 (1H, m), 2.26-2.34 (1H, m), 2.70 (3H, s), 3.20-3.26 (1H, m), 3.95-4.04 (2H, m), 6.83 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.43 (1H, ddd, J=8.7, 6.9 and 1.5 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.7, 6.9 and 1.5 Hz), 7.97 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.15-8.19 (1H, m), 9.06-9.09 (1H, m).
IR (KBr) 1653, 1566, 1512 cm-1
実施例88(化合物91の製造)
4−ヒドラジノ−1−ナフトニトリル(560 mg)、アクリルアミド(304 mg)、ナトリウムエトキシド(20%、1.5 mL)、エタノール(15 mL)、トルエン(15 mL)の混合物を1000℃で2時間撹拌した。室温に冷却後濃縮し、残渣に硫酸水素カリウム溶液を加えて酸性とした後酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−オキソ−1−ピラゾリジニル)−1−ナフトニトリル(102 mg)を得た(化合物91)。
H-NMR (300 MHz, DMSO-d) δ : 2.43 (2H, t, J=8.1 Hz), 4.02 (2H, t, J=8.1 Hz), 7.30 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.72 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 8.07-8.10 (2H, m), 8.18-8.21 (1H, m), 10.22 (1H, s).
IR (KBr) 2218, 1707 cm-1
実施例89(化合物92,93の製造)
4−(3−オキソ−1−ピラゾリジニル)−1−ナフトニトリル(72 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(4.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、17 mg)を室温で加え、15分撹拌した。ヨウ化メチル(26 μl)を加えた後、40分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル)−1−ナフトニトリル(化合物92)(18 mg)及び4−(2−メチル−3−オキソ−1−ピラゾリジニル)−1−ナフトニトリル(化合物93)(43 mg)を得た。
化合物92
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.95 (2H, t, J=9.3 Hz), 3.94 (2H, t, J=9.3 Hz), 3.99 (3H, s), 7.03 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.52 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.63 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.77 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.16-8.19 (1H, m), 8.55-8.58 (1H, m).
IR (KBr) 2205, 1640, 1568, 1518 cm-1
化合物93
mp 192-193 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.4-2.8 (2H, br), 3.09 (3H, s), 3.7-4.3 (2H, br), 6.98 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.67 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.74 (1H, ddd, J=8.4, 6.6 and 1.2 Hz), 7.86 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.16-8.19 (1H, m), 8.25-8.28 (1H, m).
IR (KBr) 2218, 1698 cm-1
Anal. Calcd. for C15H13NO: C, 71.70; H, 5.21; N, 16.72.
Found: C, 71.55; H, 5.31; N, 16.59.
実施例90(化合物94の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(100 mg)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン(109 mg)、炭酸カリウム(156 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(145 mg)を得た(化合物94)。
mp 134-135 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.26 (1H, t, J=5.1 Hz), 1.46-1.76 (5H, m), 1.88-1.92 (2H, m), 2.85 (2H, td, J=12.0 and 1.8 Hz), 3.63-3.67 (2H, m), 3.77 (2H, td, J=6.3 and 5.1 Hz), 6.83 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.39 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.48 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.59 (1H, d, J=8.1 Hz).
IR (KBr) 2928, 2215, 1566, 1462 cm-1
Anal. Calcd. for C16H18NOS: C,67.10; H, 6.33; N, 9.78.
Found: C, 67.01; H, 6.28; N, 9.76.
実施例91(化合物95の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(400 mg)、2−メチルピロリジン(317 mg)、炭酸カリウム(686 mg)、ジメチルスルホキシド(4.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(542 mg)を得た(化合物95)。
mp 82-83 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.26 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.76-1.83 (1H, m), 2.01-2.20 (3H, m), 3.54-3.63 (1H, m), 3.74-3.81 (1H, m), 4.20-4.29 (1H, m), 6.27 (1H, d, J=8.7 Hz), 6.95 (1H, d, J=2.1 Hz), 7.38 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.54 (1H, d, J=2.1 Hz).
IR (KBr) 2211, 1607, 1508 cm-1
Anal. Calcd. for C14H14NO: C, 74.31; H, 6.24; N, 12.38.
Found: C, 74.10; H, 6.34; N, 12.20.
実施例92(化合物96の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(100 mg)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン(120 mg)、炭酸カリウム(172 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(135 mg)を得た(化合物96)。
mp 103-104 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.27 (1H, t, J=5.4 Hz), 1.39-1.80 (5H, m), 1.86-1.91 (2H, m), 2.94 (2H, td, J=12.3 and 2.4 Hz), 3.74-3.84 (4H, m), 6.63 (1H, d, J=8.4 Hz), 6.82 (1H, d, J=2.4 Hz), 7.46 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.64 (1H, d, J=2.4 Hz).
IR (KBr) 2926, 2218, 1607, 1503 cm-1
Anal. Calcd. for C16H18NO: C,71.09; H, 6.71; N, 10.36.
Found: C, 71.13; H, 6.67; N, 10.38.
実施例93(化合物97の製造)
4−フルオロ−2−メチル−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(100 mg)、2−メチルピロリジン(73 mg)、炭酸カリウム(158 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、2−メチル−4−(2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(88 mg)を得た(化合物97)。
mp 78-80 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.24 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.75-1.80 (1H, m), 1.96-2.22 (3H, m), 2.45 (3H, d, J=0.9 Hz), 3.51-3.59 (1H, m), 3.71-3.78 (1H, m), 4.18-4.27 (1H, m), 6.24 (1H, d, J=8.4 Hz), 6.54-6.55 (1H, m), 7.30 (1H, d, J=8.4 Hz).
IR (KBr) 2209, 1605, 1512 cm-1
Anal. Calcd. for C15H16NO: C,74.97; H, 6.71; N, 11.66.
Found: C, 74.85; H, 6.67; N, 11.82.
実施例94(化合物98の製造)
4−フルオロ−2−メチル−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(100 mg)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン(111 mg)、炭酸カリウム(158 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−2−メチル−1−ベンゾフラン−7−カルボニトリル(149 mg)を得た(化合物98)。
mp 106-107 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.29 (1H, t, J=4.8 Hz), 1.37-1.50 (2H, m), 1.57-1.74 (3H, m), 1.84-1.89 (2H, m), 2.48 (3H, d, J=1.2 Hz), 2.88 (2H, td, J=12.0 and 2.4 Hz), 3.73-3.79 (4H, m), 6.40-6.41 (1H, m), 6.58 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.37 (1H, d, J=8.4 Hz).
IR (KBr) 2924, 2220, 1607 cm-1
Anal. Calcd. for C17H20NO: C,71.81; H, 7.09; N, 9.85.
Found: C, 71.62; H, 7.29; N, 9.99.
実施例95(化合物99の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(40 mg)、3−フルオロピロリジン塩酸塩(29 mg)、炭酸カリウム(81 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−フルオロ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(32 mg)を得た(化合物99)。
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.11-2.46 (2H, m), 3.48-3.55 (1H, m), 3.66-4.00 (3H, m), 5.39 (1H, dt, J=53.7 and 3.9 Hz), 6.78 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.49 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.75 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.16-8.22 (2H, m).
IR (KBr) 2207, 1566 cm-1
実施例96(化合物100の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(40 mg)、3−フルオロピロリジン塩酸塩(28 mg)、炭酸カリウム(78 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3−フルオロ−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(39 mg)を得た(化合物100)。
mp 151-152 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.05-2.34 (1H, m), 2.41-2.54 (1H, m), 3.77-4.08 (4H, m), 5.43 (1H, dt, J=52.8 and 3.3 Hz), 6.46 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.37 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.53 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.68 (1H, d, J=8.7 Hz).
IR (KBr) 2201, 1570 cm-1
Anal. Calcd. for C13H11FNS: C, 63.39; H, 4.50; N, 11.37.
Found: C, 63.30; H, 4.64; N, 11.39.
実施例97(化合物101の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(100 mg)、3−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン塩酸塩(163 mg)、炭酸カリウム(275 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[3−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(49 mg)を得た(化合物101)。
mp 109-111 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.41 (1H, t, J=4.8 Hz), 1.68-1.83 (3H, m), 2.22-2.31 (1H, m), 2.41-2.48 (1H, m), 3.39 (1H, t, J=9.0 Hz), 3.67-3.88 (5H, m), 6.40 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.31 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.48 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.70 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2199, 1570, 1476 cm-1
Anal. Calcd. for C15H16NOS: C, 66.15; H, 5.92; N, 10.29.
Found: C, 66.10; H, 5.92; N, 10.30.
実施例98(化合物102の製造)
4−[3−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(43 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、30.0mg)を室温で加え、20分撹拌した。ヨウ化メチル(60 μl)を加えた後、40分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[3−(2−メトキシエチル)−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(43 mg)を得た(化合物102)。
mp 88-89 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.68-1.82 (3H, m), 2.18-2.26 (1H, m), 2.39-2.49 (1H, m), 3.32-3.39 (1H, m), 3.36 (3H s), 3.48 (2H, t, J=6.3 Hz), 3.69-3.84 (3H, m), 6.40 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.31 (1H, d, J=6.0 Hz), 7.47 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.69 (1H, d, J=6.0 Hz).
IR (KBr) 2201, 1570, 1474 cm-1
Anal. Calcd. for C16H18NOS: C, 67.10; H, 6.33; N, 9.78.
Found: C, 66.91; H, 6.29; N, 9.79.
実施例99(化合物103の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、3,3−ジフルオロピロリジン塩酸塩(92 mg)、炭酸カリウム(202 mg)、ジメチルスルホキシド(1.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3,3−ジフルオロ−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル(39 mg)を得た(化合物103)。
mp 68-69 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.50-2.64 (2H, m), 3.64 (2H, t, J=7.2 Hz), 3.81 (2H, t, J=12.6 Hz), 6.90 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.58 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.68 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.14-8.17 (1H, m), 8.21-8.24 (1H, m).
IR (KBr) 2213, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C15H12FN: C, 69.76; H, 4.68; N, 10.85.
Found: C, 69.95; H, 4.95; N, 10.91.
実施例100(化合物104の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(100 mg)、3,3−ジフルオロピロリジン塩酸塩(134 mg)、炭酸カリウム(240 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−(3,3−ジフルオロ−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(51 mg)を得た(化合物104)。
mp 169-170 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 2.48-2.62 (2H, m), 3.86 (2H, t, J=7.2 Hz), 4.06 (2H, t, J=12.6 Hz), 6.47 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.43 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.54 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.58 (1H, d, J=5.4 Hz).
IR (KBr) 2203, 1570 cm-1
Anal. Calcd. for C13H10FNS: C, 59.08; H, 3.81; N, 10.60.
Found: C, 59.09; H, 4.11; N, 10.68.
実施例101(化合物105の製造)
4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1−ピペリジンカルボン酸tertブチル(450 mg)と4N塩化水素−酢酸エチル(1.5 mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮して無色固体(330 mg)を得た。本固体(146 mg)、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(100 mg)、炭酸カリウム(218 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−4−ピペリジニル]酢酸エチル(113 mg)を得た(化合物105)。
H-NMR (CDCl) δ : 1.29 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.60-1.72 (2H, m), 1.92-2.12 (3H, m), 2.38 (2H, d, J=6.9 Hz), 2.84 (2H, td, J=12.0 amd 1.8 Hz), 3.48-3.52 (2H, m), 4.17 (2H, q, J=7.2 Hz), 7.00 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.55 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.64 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.81 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.11-8.20 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1732, 1574 cm-1
実施例102(化合物106の製造)
[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−4−ピペリジニル]酢酸エチル(80 mg)、0.67M炭酸ナトリウム溶液(1.5 mL)、メタノール(1.5 mL)の混合物を70℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、1N塩酸で酸性とした後酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をジクロロメタンで洗浄し、[1−(4−シアノ−1−ナフチル)−4−ピペリジニル]酢酸(30 mg)を得た(化合物106)。
mp 195-196 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.62-1.75 (2H, m), 1.97-2.12 (3H, m), 2.46 (2H, d, J=6.6 Hz), 2.82-2.89 (2H, m), 3.47-3.54 (2H, m), 7.02 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.83 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.13-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1705, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for
C18H18NO・0.5HO: C, 71.27; H, 6.31; N, 9.23.
Found: C, 70.91; H, 6.24; N, 8.86.
実施例103(化合物107の製造)
トリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(2.02 g)、酢酸(4.7 mL)、アセトニトリル(3.0 mL)の混合物に2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−カルボン酸メチル(780 mg)とアセトニトリル(1.7 mL)の混合物を0℃で加え、3時間撹拌した。反応物を炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して無色油状物質(778 mg)を得た。本油状物質(740 mg)とテトラヒドロフラン(8.0 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(114 mg)を0℃で加え、3時間撹拌した。水(0.11 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.11 mL)、水(0.33 mL)を順次加え、室温で15時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去し、母液を濃縮して淡黄色油状物質(656 mg)を得た。本油状物質(581 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、564 mg)、メタノール(9.0 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で20時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮後残渣に酢酸エチルを加え、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質(260 mg)を得た。本油状物質(117 mg)、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(171 mg)、炭酸カリウム(207 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をジクロロメタンで洗浄し、4−[(2S,3S)−3−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(80 mg)を得た(化合物107)。
mp 158-159 ℃.
[α]D=−258.9°(c=0.320, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.44 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.99-2.20 (3H, m), 2.55-2.66 (1H, m), 3.01-3.09 (1H, m), 3.79-4.02 (3H, m), 4.11 (1H, qui, J=6.3 Hz), 6.96 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.54 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.65 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.82 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.14-8.21 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1568, 1323 cm-1
Anal. Calcd. for
C17H18NO・0.2HO: C, 75.64; H, 6.87; N, 10.38.
Found: C, 75.77; H, 6.83; N, 10.46.
実施例104(化合物108の製造)
トリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(2.02 g)、酢酸(4.7 mL)、アセトニトリル(3.0 mL)の混合物に2−メチル−1−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−カルボン酸メチル(780 mg)とアセトニトリル(1.7 mL)の混合物を0℃で加え、3時間撹拌した。反応物を炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸ナトリウム溶液、食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して無色油状物質(778 mg)を得た。本油状物質(740 mg)とテトラヒドロフラン(8.0 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(114 mg)を0℃で加え、3時間撹拌した。水(0.11 mL)、25%水酸化カリウム溶液(0.11 mL)、水(0.33 mL)を順次加え、室温で15時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去し、母液を濃縮して淡黄色油状物質(656 mg)を得た。本油状物質(581 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、564 mg)、メタノール(9.0 mL)の混合物を水素雰囲気下室温で20時間撹拌した。パラジウム炭素をセライトを用いて濾去し、メタノールで洗浄した。母液を濃縮後残渣に酢酸エチルを加え、乾燥、濃縮して淡黄色油状物質(260 mg)を得た。本油状物質(100 mg)、4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(154 mg)、炭酸カリウム(180 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄し、4−[(2S,3S)−3−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(109 mg)を得た(化合物108)。
mp 109-111 ℃.
[α]D=+17.8°(c=0.320, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.21 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.84-1.98 (1H, m), 2.11-2.20 (1H, m), 2.52-2.66 (1H, m), 3.64-3.98 (4H, m), 4.51 (1H, qui, J=6.6 Hz), 6.47 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.49 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.71 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2205, 1568, 1472 cm-1
Anal. Calcd. for C15H16NOS: C, 66.15; H, 5.92; N, 10.29.
Found: C, 65.83; H, 5.98; N, 10.05.
実施例105(化合物109の製造)
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−メチルピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(200 mg)とジクロロメタン(1.5 mL)の混合物にトリフルオロ酢酸(1.5 mL)を室温で加え、30分撹拌した。反応物を濃縮して無色油状物質を得た。本油状物質、4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(159 mg)、炭酸カリウム(622 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(184 mg)を得た(化合物109)。
mp 102-103 ℃.
[α]D=−78.4°(c=0.305, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.37 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.81-2.00 (2H, m), 2.49-2.58 (1H, m), 3.82-3.92 (1H, m), 4.17-4.28 (2H, m), 4.53 (1H, qui, J=6.3 Hz), 6.53 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.38 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.51 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.60 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2207, 1568, 1470 cm-1
Anal. Calcd. for C14H14NOS: C, 65.09; H, 5.46; N, 10.84.
Found: C, 64.82; H, 5.47; N, 10.54.
実施例106(化合物110の製造)
4−[(2S,3S)−3−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(40 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、29 mg)を室温で加えた。20分撹拌後、ヨウ化メチル(60 μl)を加え、1時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S,3S)−3−(メトキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(36 mg)を得た(化合物110)。
[α]D=−144.6°(c=0.280, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.00 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.84-1.94 (1H, m), 2.01-2.13 (1H, m), 2.69-2.81 (1H, m), 3.15-3.23 (1H, m), 3.41 (3H, s), 3.51-3.54 (2H, m), 3.89-3.98 (1H, m), 4.24 (1H, qui, J=6.3 Hz), 6.89 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.51 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.62 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.5 Hz), 7.78 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.16-8.19 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1568 cm-1
実施例107(化合物111の製造)
4−[(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(184 mg)、p-ニトロ安息香酸(286 mg)、トリフェニルホスフィン(449 mg)、テトラヒドロフラン(3.5 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、0.75 mL)を0℃で加え、2時間撹拌した。更に室温で18時間撹拌した後反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、橙色油状物質を得た。本油状物質とメタノール(2.5 mL)の混合物に1N水酸化ナトリウム(0.5 mL)を加え、室温で40分撹拌した。反応物を食塩水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S,4S)−4−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(68 mg)を得た(化合物111)。
[α]D=−65.7°(c=0.235, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.28 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.63 (1H, d, J=3.9 Hz), 1.90 (1H, ddd, J=13.2, 9.0 and 3.9 Hz), 2.30-2.38 (1H, m), 3.60-3.64 (1H, m), 4.15 (1H, dd, J=10.8 and 3.6 Hz), 4.32-4.43 (1H, m), 4.55-4.60 (1H, m), 6.62 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.38 (1H, d, J=6.0 Hz), 7.51-7.53 (2H, m).
IR (KBr) 2209, 1566 cm-1
実施例108(化合物112の製造)
ジメチルスルホキシド(0.22 mL)とジクロロメタン(4.0 mL)の混合物にオキサリルクロリド(0.14 mL)を−78℃で加え、10分撹拌した。4−[(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(207 mg)とジクロロメタン(2.0 mL)の混合物を加え、15分撹拌した。トリエチルアミン(0.57 mL)を加え10分撹拌後、更に室温で30分撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S)−2−メチル−3−オキソ−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(150 mg)を得た(化合物112)。
mp 113-114 ℃.
[α]D=−253.9°(c=0.270, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.17 (3H, d, J=6.6 Hz), 2.69 (1H, ddd, J=18.0, 7.5 and 4.2 Hz), 2.79 (1H, dt, J=18.0 and 7.8 Hz), 3.15 (1H, ddd, J=9.9, 7.8 and 7.5 Hz), 3.89 (1H, q, J=6.6 Hz), 4.07 (1H, ddd, J=9.9, 7.8 and 4.2 Hz), 7.09 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.63 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.71 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.89 (1H, d, J=8.1 Hz), 8.24-8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2216, 1759, 1574 cm-1
Anal. Calcd. for C16H14NO: C, 76.78; H, 5.64; N, 11.19.
Found: C, 76.52; H, 5.63; N, 11.30.
実施例109(化合物113の製造)
(2S,3R)-1-ベンジル-2-メチルピロリジン-3-オール(820 mg)をメチルアルコール(30 mL)に溶解、1N-塩酸(4.3 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(500 mg)を加え水素気流下に15時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(582 mg)、炭酸カリウム(890 mg)、ジメチルスルホキシド(12.0 mL)を加え100℃で15時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−及び塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(Chromatorex NH 富士シリシア製)で精製して、4-[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(540 mg)を得た(化合物113)。
[α]D=−268.6°(c=0.515, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.15(3H, d, J=6.2 Hz), 1.80−2.20 (2H, m), 2.30−2.50 (1H, m), 3.20−3.38 (1H, m), 3.77−4.00 (2H, m), 4.10−4.30 (1H, m), 6.89 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.46−7.68 (2H, m), 7.19 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.14−8.26 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1567, 1514 cm-1
実施例110(化合物114の製造)
4-[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(280 mg)とテトラヒドロフラン(約1 mL)の混合物にメタンスルホン酸(72 μL)を室温で加えた。ジエチルエーテルを加えて結晶化し、4-[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル メタンスルホン酸塩(205 mg)を得た(化合物114)。
mp 107-108 ℃.
[α]D =-174.5°(c=0.350, MeOH).
H-NMR (CDCl) δ : 1.44 (3H, d, J=6.3 Hz), 2.40-2.50 (1H, m), 2.80-2.90 (1H, m), 2.89 (3H, s), 3.98-4.36 (3H, m), 4.58-4.64 (1H, m), 7.83-7.94 (3H, m), 8.02 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.37-8.40 (1H, m), 8.68-8.71 (1H, m).
IR (KBr) 3320, 2228, 1194 cm-1
Anal. Calcd. for
C16H16NOCHSOH・0.1HO: C, 58.30; H, 5.81; N, 8.00.
Found: C, 58.13; H, 5.77; N, 7.97.
実施例111(化合物115の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(100 mg)、(2S,3R)−2−メチル−3−ピロリジノール塩酸塩(93 mg)、炭酸カリウム(195 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(108 mg)を得た(化合物115)。
mp 145-146 ℃.
[α]D=+30.6°(c=0.345, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.28 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.80 (1H, d, J=4.5 Hz), 2.01-2.14 (1H, m), 2.31-2.43 (1H, m), 3.82-3.98 (2H, m), 4.11-4.19 (1H, m), 4.23-4.28 (1H, m), 6.49 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.35 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.49 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.68 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2207, 1568 cm-1
Anal. Calcd. for C14H14NOS: C, 65.09; H, 5.46; N, 10.84.
Found: C, 65.03; H, 5.58; N, 10.90.
実施例112(化合物116の製造)
4-[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(254 mg)、酢酸(175 mg)及びトリフェニルホスフィン(510 mg)をトルエン(12 mL)に溶解、窒素気流下アゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、0.8 mL)を加え、室温下に16時間撹拌した。析出した不溶物をろ去、トルエンで洗浄した後、ろ液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水、水の順で洗浄した後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、目的物分画液を濃縮した。残渣をメチルアルコール(10 mL)に溶解、炭酸カリウム(280 mg)を加え室温下に1.0時間撹拌した。反応液を濃縮、残渣に水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して4-[(2S,3S)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(105 mg)を得た(化合物116)。
[α]D=−270.2°(c=0.618, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.25(3H, d, J=6.2 Hz), 1.93 (1H, d-like), 2.00−2.20 (2H, m), 3.18−4.02 (1H, m), 4.20−4.40 (1H, m), 4.40−4.58 (1H, m), 6.86 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.46−7.70 (2H, m), 7.78 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.12−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1565, 1515 cm-1
実施例113(化合物116の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(166 mg)、(2S,3S)−2−メチル−3−ピロリジノール(98 mg)、炭酸カリウム(202 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で40分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-[(2S,3S)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(160 mg)を得た(化合物116)。
NMRは実施例111記載の化合物116の値と一致した。
実施例114(化合物117の製造)
4-[(2S,3S)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(20 mg)と酢酸エチル(約1 mL)の混合物に硫酸(0.5 mL)と酢酸エチル(35.5 mL)の混合物(0.3 mL)を室温で加え、結晶化して4-[(2S,3S)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル硫酸塩(18 mg)を得た(化合物117)。
mp 111-112 ℃.
[α]D=−144.0°(c=0.270, MeOH).
H-NMR (DMSO-d) δ : 1.10 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.86-1.93 (2H, m), 3.25-3.31 (1H, m), 3.96-4.04 (1H, m), 4.21-4.32 (2H, m), 6.89 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.55 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.70 (1H, ddd, J=8.4, 6.9 and 1.2 Hz), 7.89 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.97-8.00 (1H, m), 8.23-8.26 (1H, m).
IR (KBr) 2228, 1223 cm-1
Anal. Calcd. for
C16H16NOHSO・1.2HO : C, 51.66; H, 5.53; N, 7.53.
Found: C, 51.60; H, 5.52; N, 7.62.
実施例115(化合物118の製造)
4−[(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(600 mg)、p-ニトロ安息香酸(1.55 g)、トリフェニルホスフィン(2.44 g)、テトラヒドロフラン(18 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、4.0 mL)を0℃で加え、室温で12時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、橙色油状物質を得た。本油状物質とメタノール(15 mL)の混合物に1N水酸化ナトリウム(3.0 mL)を加え、室温で40分撹拌した。反応物を食塩水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(228 mg)を得た(化合物118)。
[α]D=−52.0°(c=0.450, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.30 (3H, d, J=6.6 Hz), 2.07-2.11 (3H, m), 3.61-3.68 (1H, m), 4.09-4.18 (2H, m), 4.49-4.53 (1H, m), 6.54 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.36 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.50 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.60 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2207, 1568 cm-1
実施例116(化合物118の製造)
4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(100 mg)、(2S,3S)−2−メチル−3−ピロリジノール(86 mg)、炭酸カリウム(156 mg)、ジメチルスルホキシド(1.5 mL)の混合物を100℃で40分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(113 mg)を得た(化合物118)。
NMRは実施例114記載の化合物118の値と一致した。
実施例117(化合物119の製造)
4−[(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(175 mg)と酢酸エチル(10 mL)の混合物に硫酸(1.0 mL)と酢酸エチル(35 mL)の混合物(1.3 mL)を室温で加えた。数分撹拌後上清を除去し、残渣をジエチルエーテル−エタノール(9:1)から結晶化して4−[(2S,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル硫酸塩(53 mg)を得た(化合物119)。
mp 128-129 ℃.
[α]D=−37.4°(c=0.200, MeOH).
H-NMR (DMSO-d) δ : 1.14 (3H, d, J=6.3 Hz), 1.87-2.06 (2H, m), 3.53-3.61 (1H, m), 3.96-4.16 (2H, m), 4.29 (1H, q, J=5.1 Hz), 6.61 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.63 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.68 (1H, d, J=5.4 Hz), 7.75 (1H, d, J=5.4 Hz).
IR (KBr) 2226, 1221 cm-1
Anal. Calcd. for
C14H14NOS・HSO・HO: C, 44.91; H, 4.85; N, 7.48.
Found: C, 44.92; H, 5.01; N, 7.52.
実施例118(化合物120の製造)
(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(2.20 g)と酢酸エチル(18 mL)の混合物に4N塩化水素−酢酸エチル(6.0 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮して淡黄色油状物質を得た。本物質とテトラヒドロフラン(50 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(1.15 g)を室温で加え、18時間加熱還流した。0℃に冷却後、水(1.0 mL)、25%水酸化カリウム溶液(1.0 mL)、水(3.0 mL)を順次加え、1時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去し、母液を濃縮して淡褐色油状物質(1.0 g)を得た。本物質(107 mg)、4−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(170 mg)、炭酸カリウム(199 mg)、ジメチルスルホキシド(2.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(172 mg)を得た(化合物120)。
[α]D=+51.8°(c=0.265, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.30 (3H, d, J=6.6 Hz), 2.07-2.11 (3H, m), 3.61-3.68 (1H, m), 4.09-4.18 (2H, m), 4.49-4.53 (1H, m), 6.54 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.36 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.50 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.60 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2207, 1568 cm-1
実施例119(化合物121の製造)
4−[(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(125 mg)、p-ニトロ安息香酸(323 mg)、トリフェニルホスフィン(508 mg)、テトラヒドロフラン(4.5 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、0. 84mL)を0℃で加え、室温で12時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、橙色油状物質を得た。本油状物質とメタノール(15 mL)の混合物に1N水酸化ナトリウム(3.0 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応物を食塩水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2R,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリル(61 mg)を得た(化合物121)。
mp 145-146 ℃.
[α]D=−29.2°(c=0.353, MeOH).
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.28 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.80 (1H, d, J=4.5 Hz), 2.01-2.14 (1H, m), 2.31-2.43 (1H, m), 3.82-3.98 (2H, m), 4.11-4.19 (1H, m), 4.23-4.28 (1H, m), 6.49 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.35 (1H, d, J=5.7 Hz), 7.49 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.68 (1H, d, J=5.7 Hz).
IR (KBr) 2207, 1568 cm-1
実施例120(化合物122の製造)
(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−オキソピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(2.20 g)と酢酸エチル(18 mL)の混合物に4N塩化水素−酢酸エチル(6.0 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮して淡黄色油状物質を得た。本物質とテトラヒドロフラン(50 mL)の混合物に水素化リチウムアルミニウム(1.15 g)を室温で加え、18時間加熱還流した。0℃に冷却後、水(1.0 mL)、25%水酸化カリウム溶液(1.0 mL)、水(3.0 mL)を順次加え、1時間撹拌した。不溶物をセライトを用いて濾去し、母液を濃縮して淡褐色油状物質(1.0 g)を得た。本物質(330 mg)、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(500 mg)、炭酸カリウム(606 mg)、ジメチルスルホキシド(5.0 mL)の混合物を100℃で30分撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(473 mg)を得た(化合物122)。
[α]D=+271.5°(c=0.555, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.25(3H, d, J=6.2 Hz), 1.93 (1H, d-like), 2.00−2.20 (2H, m), 3.18−4.02 (1H, m), 4.20−4.40 (1H, m), 4.40−4.58 (1H, m), 6.86 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.46−7.70 (2H, m), 7.78 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.12−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1565, 1515 cm-1
実施例121(化合物123の製造)
4−[(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(272 mg)、p-ニトロ安息香酸(719 mg)、トリフェニルホスフィン(1.13 g)、テトラヒドロフラン(10 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、1.9 mL)を0℃で加え、室温で12時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、橙色油状物質を得た。本油状物質とメタノール(15 mL)の混合物に1N水酸化ナトリウム(3.0 mL)を加え、室温で40分撹拌した。反応物を食塩水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄後、乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[(2R,3S)−3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(102 mg)を得た(化合物123)。
[α]D=+269.8°(c=0.590, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.15(3H, d, J=6.2 Hz), 1.80−2.20 (2H, m), 2.30−2.50 (1H, m), 3.20−3.38 (1H, m), 3.77−4.00 (2H, m), 4.10−4.30 (1H, m), 6.89 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.46−7.68 (2H, m), 7.19 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.14−8.26 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1567, 1514 cm-1
実施例122(化合物124の製造)
4−ブロム−N−ヒドロキシナフタレン−1−カルボキシイミドイルクロリド(200 mg)、アリルアルコール(48 μl)、ジエチルエーテル(20 mL)の混合物にトリエチルアミン(0.10 mL)を室温で加え、3日間撹拌した。不溶物を濾去し、母液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、[3−(4−ブロム−1−ナフチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル]メタノール(188 mg)を得た(化合物124)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.01 (1H, t, J=6.6 Hz), 3.41-3.64 (2H, m), 3.69-3.81 (1H, m), 3.91-4.02 (1H, m), 4.84-4.97 (1H, m), 7.37 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.60-7.69 (2H, m), 7.80 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.31-8.35 (1H, m), 8.91-8.97 (1H, m).
実施例123(化合物125の製造)
[3−(4−ブロム−1−ナフチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−イル]メタノール(70 mg)、シアン化亜鉛(16 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(26 mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(3.0 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下100℃で15時間撹拌した。室温に冷却後反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。不溶物をセライトを用いて濾去し、有機層を食塩水で洗浄した。乾燥、濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[5−(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−1−ナフトニトリル(46 mg)を得た(化合物125)。
mp 138-139 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 1.93 (1H, dd, J=8.1 and 5.4 Hz), 3.49-3.65 (2H, m), 3.74-3.80 (1H, m), 3.97-4.03 (1H, m), 4.93-4.97 (1H, m), 7.59 (1H, d, J=7.5 Hz), 7.70-7.80 (2H, m), 7.93 (1H, d, J=7.5 Hz), 8.30-8.33 (1H, m), 9.01-9.04 (1H, m).
IR (KBr) 2924, 2224 cm-1
Anal. Calcd. for C15H12NO: C, 71.42; H, 4.79; N, 11.10.
Found: C, 71.22; H, 4.86; N, 11.06.
実施例124(化合物126の製造)
4−[5−(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−1−ナフトニトリル(46 mg)とN,N−ジメチルホルムアミド(1.0 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、35 mg)を室温で加えた。20分撹拌後、ヨウ化メチル(70 μl)を加え、1時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−[5−(メトキシメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−1−ナフトニトリル(38 mg)を得た(化合物126)。
mp 110-111 ℃.
H-NMR (300 MHz, CDCl) δ : 3.47 (3H, s), 3.47 (1H, dd, J=16.5 and 7.8 Hz), 3.59 (1H, dd, J=16.5 and 10.8 Hz), 3.66 (2H, d, J=4.5 Hz), 4.94-5.03 (1H, m), 7.58 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.70-7.79 (2H, m), 7.93 (1H, d, J=7.8 Hz), 8.30-8.33 (1H, m), 9.06-9.09 (1H, m).
IR (KBr) 2222, 1514 cm-1
Anal. Calcd. for C16H14NO: C, 72.16; H, 5.30; N, 10.52.
Found: C, 71.91; H, 5.19; N, 10.65.
実施例125(化合物127の製造)
4−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチル-1-ピロリジニル]−1−ナフトニトリル(1.12 g)、を酢酸エチル(10.0 mL)に溶解、4N−塩化水素−酢酸エチル(2 mL)を室温で加え、結晶化して、4−[4−(ヒドロキシメチル)−2−メチル-1-ピロリジニル]−1−ナフトニトリル塩酸塩(1.06 g)を得た(化合物127)。
mp 114−11 6 ℃.
H-NMR (200 MHz, DMSO-d6) δ : 1.13(3H, d, J=5.8 Hz), 1.30-1.60(1H, m), 2.10-2.40(2H, m), 3.25-4.20(6H, m), 6.92(1H, d, J=8.4 Hz), 7.50-7.80(2H, m), 7.91(1H, d, J=8.0 Hz), 7.91(1H, d, J=8.0 Hz), 8.24(1H, d, J=8.4 Hz).
IR (KBr) 2225, 1521, 1389 cm-1.
Anal. Calcd. for
C17H18NO・HCl・0.1AcOEt: C, 67.07; H, 6.40; N, 8.99.
Found:C, 67.00; H, 6.30; N, 9.20.
実施例126(化合物128の製造)
(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700 mg)をトルエン(2.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(440 mg)、炭酸カリウム(1.34 g)、ジメチルスルホキシド(10.0 mL)を加え100℃で4時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-[(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(119 mg)を得た(化合物128)。
mp 146−147 ℃.
[α]D=-284.7°(c=0.364, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.05-2.40 (2H, m), 2.46-2.70 (1H, m), 3.10-3.24(1H, m), 3.35-3.80(3H, m), 3.96-4.10(1H, m), 4.16-4.30(1H, m), 4.35-4.55(1H, m), 7.13 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.50-7.75 (2H, m), 7.80(1H, d, J=8.2 Hz), 8.12-8.40(2H, m).
IR (KBr) 2214, 1570 cm-1
Anal. Calcd. for
C16H16NO・0.1AcOEt: C, 70.08; H, 6.11; N, 10.11.
Found:C, 70.00; H, 6.14; N, 9.96.
実施例127(化合物129の製造)
(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700 mg)をトルエン(2.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(440 mg)、炭酸カリウム(1340 mg)、ジメチルスルホキシド(10.0 mL)を加え100℃で4時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-{[(2R,4R)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-4-ヒドロキシピロリジン-2-イル]メトキシ}-1-ナフトニトリル(50 mg)を得た(化合物129)。
mp 123−126 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.12-2.30 (2H, m), 2.76-2.94 (1H, m), 3.48-3.52(1H, m), 3.88-4.00(1H, m), 4.15-4.38(2H, m), 4.60-4.76(2H, m), 6.64 (1H, d, J=8.6 Hz), 7.19 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.40-7.85 (7H, m), 8.04-8.30(3H, m).
IR (KBr) 2214, 1570 cm-1.
Anal. Calcd. for
C27H21NO・0.2AcOEt: C, 76.39; H, 5.21; N, 9.61.
Found:C, 76.25; H, 5.18; N, 9.87.
実施例128(化合物130の製造)
(1−ベンジル-3,5-ジメチルピロリジン-3-イル)メタノール(1.88 g)、メタノール(60 mL)、1N-塩酸(8.6 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(1.10 g)の混合物を水素気流下に16時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(1.10 g)、炭酸カリウム(3.55 g)、ジメチルスルホキシド(30.0 mL)を加え100℃で4時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-[4-(ヒドロキシメチル)-2,4-ジメチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(480 mg)を得た(化合物130)。
mp 100−101 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.02(3H, s), 1.20(3H, d, J=5.8 Hz), 1.65-2.04(3H, m), 2.98 (1H, dd, J=1.0 Hz and 9.8 Hz), 3.66(2H, d, J=5.4 Hz), 4.00-4.26(2H, m), 6.88(1H, d, J=8.4 Hz), 7.42-7.70(2H, m), 7.23 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.12-8.26 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1564 , 1515cm-1
Anal. Calcd. for C18H20NO: C, 77.11; H, 7.19; N, 9.99.
Found:C, 77.09; H, 7.25; N, 9.90.
実施例129(化合物131の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(300 mg)、イソインドリン(250 mg)、炭酸カリウム(270 mg)、ジメチルスルホキシド(6.0 mL)の混合物を100℃で5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-(1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-1-ナフトニトリル(195 mg)を得た(化合物131)。
mp 156−158 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 5.00 (4H, s), 6.94 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.30−7.41 (4H, m), 7.48−7.72 (2H, m), 7.82 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.22 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.48 (1H, d, J=8.0Hz).
IR (KBr) 2201, 1561, 1413 cm-1
実施例130(化合物132の製造)
(2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-メトキシピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700 mg)をトルエン(2.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(300 mg)、炭酸カリウム(730 mg)、ジメチルスルホキシド(6.0 mL)を加え100℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2R,4R) -2-(ヒドロキシメチル)-4−メトキシ−1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(334 mg)を得た(化合物132)。
[α]D=-212°(c=0.316, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.00-2.30 (2H, m), 2.40-2.60 (1H, m), 3.20-3.40 (1H, m), 3.44 (3H, s), 3.50-3.76 (2H, m), 3.92-4.26 (3H, m), 7.09 (1H, d, J=8.6 Hz), 7.50-7.74 (2H, m) 7.80(1H, d, J=8.0 Hz), 8.16−8.30(2H, m).
IR (KBr) 3437, 2212, 1568 cm-1
実施例131(化合物133の製造)
4-[(2R,4R)-4-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(310 mg)をN,N-ジメチルホルミアミド(6.0 mL)に溶解、氷冷下に水素化ナトリウム(60%油性、100 mg)を加えた後、室温に戻し1時間撹拌した。ついで、ヨウ化メチル(0.3 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2R,4R)-4-メトキシ-2-(メトキシメチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(303 mg)を得た(化合物133)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.90−2.50 (1H, m), 2.50−2.70 (1H, m), 3.25(3H, s), 3.25−3.55(3H, m), 3.41(3H, s), 3.80−4.27(3H, m), 7.00 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.48−7.70(2H, m), 7.78 (1H, d, J=8.0Hz), 8.14−8.26(2H, m).
IR (KBr) 2212, 1568 cm-1
実施例132(化合物134の製造)
1-ベンジル-2,2-ジメチルピロリジン(1.00 g)をメチルアルコール(30 mL)に溶解、1N-塩酸(5.5 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(500 mg)を加え水素気流下に15時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(256 mg)、炭酸カリウム(825 mg)及びジメチルスルホキシド(6.0 mL)の混合物を100℃で20時間撹拌した。ついで、イミダゾール(210 mg)及び炭酸カリウム(280 mg)を加え100℃で3時間撹拌した。ついで、室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(2,2-ジメチル-1-ピロリジニル)-1-ナフトニトリル(46 mg)を得た(化合物134)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.17 (6H, s), 1.90−2.15 (4H, m), 7.34(1H, d, J=8.0 Hz), 7.48−7.70 (2H, m), 7.83 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.14−8.22 (1H, m), 8.42−8.49(1H, m).
IR (KBr) 2218, 1570 cm-1
実施例133(化合物135の製造)
D-プロリンアミド(800 mg)、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(1000 mg)及び炭酸カリウム(1000 mg)にジメチルスルホキシド(15.0 mL)を加え100℃で23時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣にへキサン:酢酸エチル=1:2を加え結晶化して、1-(4-シアノ-1-ナフチル)-D-プロリンアミド(570 mg)を得た(化合物135)。
mp 176−177 ℃.
[α]D=-194.6°(c=0.380, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.82−2.30 (3H, m), 2.50−2.72 (1H, m), 3.30−3.42(1H, m), 4.10−4.48(2H, m), 5.29(1H, br.s), 6.38(1H, br.s), 6.97(1H, d, J=8.0 Hz), 7.50−7.75 (2H, m), 7.78 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.20−8.32 (2H, m).
IR (KBr) 2210, 1690, 1568 cm-1
実施例134(化合物136の製造)
1-(4-シアノ-1-ナフチル)-D-プロリンアミド(160 mg)をジクロロメタン(10 mL)に溶解、無水トリフルオロ酢酸(0.25 mL)及びトリエチルアミン(0.56 mL)を加え、室温下に0.5時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリウム水でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、(2R)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)ピロリジン-2-カルボニトリル(113 mg)を得た(化合物136)。
[α]D=+92.3°(c=0.39, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.00−2.72 (4H, m), 3.35−3.50 (1H, m), 3.65−3.82(1H, m), 4.70−4.80 (1H, m), 7.88(1H, d, J=8.0 Hz), 8.04−8.15 (1H, m), 8.20−8.32 (1H, m).
IR (KBr) 2216, 1573cm-1
実施例135(化合物137の製造)
1-ベンジル-3-フェニルピロリジン(2.35 g)をメチルアルコール(30 mL)に溶解、1N-塩酸(10 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(1200 mg)を加え水素気流下に15時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(600 mg)、炭酸カリウム(1500 mg)、ジメチルスルホキシド(15.0 mL)を加え100℃で15時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(3-フェニル-1-ピロリジニル)-1-ナフトニトリル(628 mg)を得た(化合物137)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.01-2.57 (2H, m), 3.40−4.02 (5H, m), 6.73 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.20−7.50 (5H, m), 7.57−7.70 (1H, m), 7.75 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.12−8.32 (2H, m).
IR (KBr) 2205, 1563, 1518 cm-1
実施例136(化合物138の製造)
4-(3-ヒドロキシ-1-ピロリジニル)-1-ナフトニトリル(220 mg)、フェノール(175 mg)及びトリフェニルホスフィン(290 mg)をトルエン(6 mL)及びテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解、窒素気流下アゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、1.2 mL)を加え、室温下に15時間撹拌した。反応液を濃縮、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(3-フェノキシ-1-ピロリジニル)-1-ナフトニトリル(180 mg)を得た(化合物138)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.20−2.50 (2H, m), 3.50−4.10 (4H, m), 5.00−5.15(1H, m), 6.80 (1H, d, J=8.0 Hz), 6.82−7.06 (3H, m), 7.22−7.38 (2H, m), 7.42−7.70(2H, m), 7.76 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.12−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2213, 1568, cm-1
実施例137(化合物139の製造)
4-[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(110 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)に溶解、氷冷下に撹拌した。ついで、水素化ナトリウム(60%油性、35 mg)を加え、さらに室温で0.5時間撹拌した。ついで、よう化メチル ( 0.10 mL )を加えた後、室温下に15時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2S,3R)-3-メトキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(110 mg)を得た(化合物139)。
[α]D=-221°(c=0.45, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.14(3H, d, J=6.2 Hz), 1.80−2.20 (1H, m), 2.28−2.46 (1H, m), 3.20−3.38 (1H, m), 3.47(3H, s), 3.50−3.98 (3H, m), 6.90 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.46−7.68 (2H, m), 7.79 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.14−8.24 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1568, 1514 cm-
実施例138(化合物140の製造)
3-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(510 mg)をトルエン(2.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(2.0 mL)を加え室温下に1時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(171 mg)、炭酸カリウム(410 mg)、ジメチルスルホキシド(4.0 mL)を加え100℃で1.5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、[1-(4-シアノ-1-ナフチル)ピロリジン-3-イル]酢酸エチル(300 mg)を得た(化合物140)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.28(3H, d, J=7.2 Hz), 1.64−1.88 (1H, m), 2.20−2.40 (1H, m), 2.53(2H, d, J=7.8Hz), 2.62−2.70 (1H, m), 3.40(1H, dd, J=7.6Hz and 7.7Hz), 3.55−3.84 (3H, m), 4.17(2H, q, J=7.2 Hz), 6.70 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.40−7.68 (2H, m), 7.72 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.12−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2199, 1732, 1556, 1522 cm-1
実施例139(化合物141の製造)
3-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1200 mg)に4N-塩酸(酢酸エチル溶液)(10 mL)に溶解、1.5時間撹拌した。トルエンを加え濃縮乾固した。残渣にテトラヒドロフラン(35 mL)を加え、氷冷下に撹拌、水素化リチウムアルミニウム(530 mg)を少量ずつ加えた後、室温に戻し3時間撹拌した。反応液を氷冷した後、4N-水酸化ナトリウム(6 mL)及び水(6 mL)を加え分解した。テトラヒドロフランを加えデカント3回を行い、テトラヒドロフラン層を合わせ濃縮乾固した。残渣に飽和食塩水(5 mL)を加えジクロロメタンで抽出した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(340 mg)、炭酸カリウム(410 mg)、ジメチルスルホキシド(6.0 mL)を加え100℃で3.0時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[3-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(223 mg)を得た(化合物141)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.45(3H, t, J=5.0 Hz), 1.62−1.90 (3H, m), 2.10−2.60 (2H, m), 3.41(1H, J=9.2 Hz), 3.52−3.90 (5H, m), 6.65 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.36−7.68 (2H, m), 7.71 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.10−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2204, 1562 cm-1
実施例140(化合物142の製造)
2-[(1E)-プロパ-1-エニル]ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1600 mg)をメタノール(50mL)に溶解、酢酸(2 mL)及び10%パラジウム炭素(含水)(1600 mg)を加え水素気流下に19時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣にトルエン(2.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に1時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(520 mg)、炭酸カリウム(1450 mg)、ジメチルスルホキシド(10.0 mL)を加え100℃で3.5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(2-プロピル-1-ピロリジニル)-1-ナフトニトリル(310 mg)を得た(化合物142)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.89(3H, t, J=7.0 Hz), 1.20−1.45 (3H, m), 1.60−2.10 (4H, m), 2.20−2.40 (2H, m), 3.28−3.40 (1H, m), 3.80−4.10 (2H, m),6.80 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.40−7.70 (2H, m), 7.75 (1H, d, J=8.8 Hz), 8.10−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2209, 1560 cm-1
実施例141(化合物143の製造)
(2R)-2-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)ピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(1200 mg)をメチルアルコール(30 mL)に溶解、酢酸(2.0 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(600 mg)を加え水素気流下に2.5時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(390 mg)、炭酸カリウム(940 mg)、ジメチルスルホキシド(10.0 mL)を加え100℃で17時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−及び塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(Chromatorex NH 富士シリシア製)で精製して、4-[(2R)-2-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(120 mg)を得た(化合物143)。
[α]D=−337.2°(c=0.776, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.10(3H, s), 1.60−2.30 (5H, m), 3.10−3.22 (1H, m), 3.70−3.90 (1H, m), 4.23 (1H, t, J=7.6 Hz), 7.26 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.50−7.26 (2H, m), 7.72 (1H, d, J=8.8 Hz), 8.14−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2212, 1568 cm-1
実施例142(化合物144の製造)
(2R)-2-イソプロピルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(1700 mg)をメタノール(30 mL)に溶解、酢酸(2.0 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(1700 mg)を加え水素気流下に17時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(510 mg)、炭酸カリウム(1380 mg)、ジメチルスルホキシド(15.0 mL)を加え100℃で9時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2R)-2-イソプロピル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(220 mg)を得た(化合物144)。
[α]D=−337.2°(c=0.776, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.81(3H, d, J=7.0 Hz), 0.94(3H, d, J=7.0 Hz),1.60−2.20 (5H, m), 3.30−3.46 (1H, m), 3.88−4.08 (2H, m),6.85 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.40−7.68 (2H, m), 7.73 (1H, d, J=8.8 Hz), 8.10−8.22 (2H, m).
IR (KBr) 2210, 1560 cm-1
実施例143(化合物145の製造)
4-(3-ヒドロキシ-1-ピロリジニル)-1-ナフトニトリル(240 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)に溶解、氷冷下に撹拌した。ついで、水素化ナトリウム(60%油性、100 mg)を加え、さらに室温で0.5時間撹拌した。ついで、臭化ベンジル ( 0.17 mL )を加えた後、室温下に16時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製、エーテルより結晶化して、4-[3-(ベンジルオキシ)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(311 mg)を得た(化合物145)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.10−2.35 (2H, m), 3.50−3.95 (4H, m),4.26−4.40 (1H, m), 4.57 (2H, q, J=11.8 Hz), 6.73 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.30−7.68 (7H, m), 7.74 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.12−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2201, 1562 cm-1
実施例144(化合物146の製造)
4-[3-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(130 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)に溶解、氷冷下に撹拌した。ついで、水素化ナトリウム(60%油性、30 mg)を加え、さらに室温で0.5時間撹拌した。ついで、よう化メチル ( 0.05 mL )を加えた後、室温下に15時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[3-(2-メトキシエチル)-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(85 mg)を淡黄色油状物として得た(化合物146)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.60(3H, m), 2.10−2.55 (2H, m), 3.35 (3H, s), 3.38−3.85 (6H, m), 6.66 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.29−7.63 (2H, m), 7.71 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.10−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2207, 1563 cm-
実施例145(化合物147の製造)
1,4−ジブロモナフタレン(2.86 g)を無水テトラヒドロフラン( 100 mL)に溶解、−78℃に冷却下に撹拌し、1.6 M n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液、6.25 mL)を加え15分撹拌した。ついで、2−メチルシクロペンタノン(1.07 mL)を加え15分撹拌した。飽和塩化アンモニウムを加えた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、1-(4-ブロモ-1-ナフチル)-2-メチルシクロペンタノール(1.35 g)を得た(化合物147)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.26(3H, d, J=6.6 Hz), 1.80−2.50 (6H, m), 2.60−3.00 (2H, m), 7.54 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.60−7.81 (2H, m), 7.85 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.45−8.56 (2H, m), 8.85−8.90 (1H, m) .
実施例146(化合物148の製造)
1-(4-ブロモ-1-ナフチル)-2-メチルシクロペンタノール(310 mg)、シアン化亜鉛(72 mg)及びテトラキストリフェニルホスフィン(120 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(6 mL)に溶解、窒素気流下に100℃に加温、2時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、ヘキサンより結晶化して4-(1-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1-ナフトニトリル(174 mg)を得た(化合物148)。
mp 121−122 ℃.
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.06(3H, d, J=6.6 Hz), 1.60−2.15 (5H, m), 2.15−2.38 (1H, m), 2.42−2.85 (2H, m), 7.56−7.72 (3H, m), 7.86 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.24−8.34 (1H, m), 8.72−8.80 (1H, m) .
IR (KBr) 3493, 2965, 2217, 764 cm-1
Anal. Calcd. for C17H17NO : C, 81.24; H, 6.82; N, 5.57.
Found:C, 81.89; H, 6.92; N, 5.48.
実施例147(化合物149の製造)
1-ブロモ-4-(5-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-ナフタレン及び1-ブロモ-4-(2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-ナフタレン(約6:4の混合物)(290 mg)、シアン化亜鉛(71 mg)及びテトラキストリフェニルホスフィン(120 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(6 mL)に溶解、窒素気流下に100℃に加温、1時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して4-(5-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル及び4-(2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(約6:4の混合物)(224 mg)を得た(化合物149)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.93 (1.8H, d, J=7.0Hz), 1.48−1.55 (1.2H, m), 1.60−2.85 (4.8H, m), 3.20−3.40 (0.6H, m), 5.85−5.95 (0.6H, m), 7.25−8.50 (6H, m).
IR (KBr) 2220, 766 cm-1
実施例148(化合物150の製造)
4−フルオロ−1−ナフトニトリル(514 mg)、[1,4]オキセパン(506 mg)、炭酸カリウム(420 mg)、ジメチルスルホキシド(5.0 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-1-ナフトニトリル(281 mg)を得た(化合物150)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 2.10−2.30 (2H, m), 3.40−3.60 (4H, m), 3.90−4.10 (4H, m), 7.09 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.50−7.75 (2H, m), 7.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.18−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2215, 1571, 1512 cm-1
実施例149(化合物151、152の製造)
4-(5-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル及び4-(2-メチルシクロペンタ-1-エン-1-イル)-1-ナフトニトリル(約6:4の混合物、250 mg)メチルアルコール(20 mL)に溶解、10%パラジウム炭素(含水)(100 mg)を加え水素気流下に2時間、撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣をジクロロメタン (6 mL)に溶解、室温下にm―クロロ過安息香酸(170 mg)を加え1時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水、水の順で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-(2-メチルシクロペンチル)-1-ナフトニトリル(化合物151)(38 mg)及び4-(5-メチル-6-オキサビシクロ[3,1,0]ヘキサ-1-イル)-1-ナフトニトリル(化合物152)(62 mg)を得た。
化合物151
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.39(3H, d, J=7.4Hz), 1.35−1.58 (1H, m), 1.60−2.40 (5H, m), 2.52−2.80 (1H, m), 3.80−4.00 (1H, m), 7.43 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.58−7.74 (2H, m), 7.87 (1H, d, J=7.6 Hz), 8.20−8.32 (2H, m).
IR (KBr) 2221, 1579, 1514 cm-1
化合物152
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.20(3H, s), 1.60−2.40 (6H, m), 7.50−7.90 (4H, m), 7.93 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.22−8.35 (1H, m).
IR (KBr) 2223, 1514, 1390 cm-1
実施例150(化合物153の製造)
(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.01 g)をトルエン(4.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(1.71 g)、炭酸カリウム(2.77 g)、ジメチルスルホキシド(15.0 mL)を加え100℃で1.5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(119 mg)を得た(化合物153)。
[α]D=−263.9°(c=0.462, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.23(3H, d, J=6.4 Hz), 1.70−1.90 (1H, m), 2.04 (1H, d, J=6.0 Hz), 2.56−2.74 (1H, m), 3.25−3.39 (1H, m), 3.85−4.10 (2H, m), 4.35−4.55 (1H, m), 6.90 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.48−7.69 (2H, m), 7.79 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.16−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2212, 1567 cm-1
実施例151(化合物154の製造)
4-[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(310 mg)、酢酸(210 mg)及びトリフェニルホスフィン(645 mg)をトルエン(8 mL)に溶解、窒素気流下アゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、1 mL)を加え、室温下に15時間撹拌した。反応液にヘキサン(20 mL)を加え、析出した不溶物をろ去、ろ液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水、水の順で洗浄した後、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、目的物分画液を濃縮した。残渣をメチルアルコール(15 mL)に溶解、炭酸カリウム(680 mg)を加え室温下に1.5時間撹拌した。反応液を濃縮、残渣に水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-[(2S,4S)-4-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(119 mg)を得た(化合物154)。
mp 149−151 ℃.
[α]D=−211.8°(c=0.51, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.20(3H, d, J=5.8 Hz), 1.66 (1H, d, J=3.6 Hz), 1.80−2.00 (1H, m), 2.20−2.40 (1H, m), 3.28 (1H, dd, J=1.8 Hz and 11.0 Hz), 4.18−4.60 (3H, m), 6.90 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.40−7.68 (2H, m), 7.76 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.08−8.20 (2H, m).
IR (KBr) 3480, 2214, 1564 cm-1
実施例152(化合物155の製造)
4-[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(73 mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)に溶解、氷冷下に撹拌した。ついで、水素化ナトリウム(60%油性、17 mg)を加え、さらに室温で0.5時間撹拌した。ついで、よう化メチル ( 0.1 mL )を加えた後、室温下に15時間撹拌した。反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4-[(2S,4R)-4-メトキシ-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(72 mg)を得た(化合物155)。
mp 88−89 ℃.
[α]D=−225.1°(c=0.386, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.20(3H, d, J=6.2 Hz), 1.70−1.90 (1H, m), 2.50−2.70 (1H, m), 3.28−3.44 (1H, m), 3.40 (3H, s), 3.84−4.08 (3H, m), 6.88 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.48−7.70 (2H, m), 7.79 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.14−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2210, 1569 cm-1
実施例153(化合物156の製造)
(2S,3S)-2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸メチル(1.00 g)メタノール(20 mL)、酢酸(1.0 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(350 mg)の混合物を水素気流下に4時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(680 mg)、炭酸カリウム(1.66 g)、ジメチルスルホキシド(10.0 mL)を加え100℃で1.5時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、(2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-カルボン酸メチル(262 mg)を得た(化合物156)。
[α]D=-236.3°(c=0.408, MeOH) .
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.35(3H, d, J=6.4 Hz), 2.00−2.52 (2H, m), 3.10−3.48 (2H, m), 3.76 (1H, s), 4.05−4.45 (2H, m), 6.93 (1H, d, J=8.6 Hz), 7.50−7.70 (2H, m), 7.80 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.14−8.28 (2H, m).
IR (KBr) 2213, 1737, 1570 cm-1
実施例154(化合物157の製造)
(2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-カルボン酸メチル(62 mg)をメチルアルコール(2 mL)に溶解、1N-水酸化ナトリウム(0.63 mL)を加え、室温下に5時間撹拌した。酢酸でpH=2とした後、濃縮、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、(2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-カルボン酸(8.8 mg)を得た(化合物157)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.15(3H, d, J=6.2Hz), 2.08−2.55 (2H, m), 3.08−3.24 (1H, m), 3.35−3.50 (1H, m), 4.05−4.40 (2H, m), 6.98 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.50−7.76 (2H, m), 7.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.16−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2213, 1708, 1570 cm-1
実施例155(化合物158の製造)
2-{(2S,3S)-2-メチル-1-[(1S)-1-フェニルエチル]ピロリジン-3-イル}プロパン-2-オール(1.08 g)をメタノール(20 mL)に溶解、酢酸(1.0 mL)、10%パラジウム炭素(含水)(500 mg)を加え水素気流下に3時間撹拌した。触媒をろ去、ろ液を濃縮乾固した。残渣に4−フルオロ−1−ナフトニトリル(750 mg)、炭酸カリウム(1.81 g)、ジメチルスルホキシド(20.0 mL)を加え100℃で3.0時間撹拌した。室温に冷却後、反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、4-[(2S,3S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(543 mg)を得た(化合物158)。
[α]D=-225.5°(c=0.20, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.98(3H, d, J=6.6 Hz), 1.34 (3H, s), 1.39 (3H, s), 1.57 (1H, s), 2.05−2.16 (2H, m), 2.45−2.65 (1H, m), 3.20−3.40 (1H, m), 3.70−3.92 (1H, s), 4.35−4.55 (1H, m), 6.89 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.45−7.70 (2H, m), 7.77 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.06−8.24 (2H, m).
IR (KBr) 2211, 1569 cm-1
実施例156(化合物159の製造)
4-[(2S,3S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-メチル-1-ピロリジニル]-1-ナフトニトリル(130 mg)をジクロロメタン(2 mL)に溶解、−40℃に冷却撹拌下にクロロスルホニルイソシアナート(0.10 mL)を加え30分間撹拌した。反応液に水(10 mL)及びジクロロメタン(2 mL)を加え、30分加熱還流した。反応液を炭酸ナトリウム水でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、カルバミン酸1-[(2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-イル]-1-メチルエチル(19 mg)を得た(化合物159)。
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 0.94(3H, d, J=6.6 Hz), 1.63 (3H, s), 1.68 (3H, s), 2.10−2.30 (2H, m), 2.68−2.85 (1H, m), 3.70−3.90 (1H, m), 4.35−4.60 (3H, m), 6.90 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.46−7.70 (2H, m), 7.78 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.06−8.24 (2H, m).
IR (KBr) 2212, 1715, 1568 cm-1
実施例157(化合物160の製造)
(2S,3S)-3-(アミノカルボニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(760 mg)をトルエン(4.0 mL)に溶解、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え室温下に2時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、残渣に、4−フルオロ−1−ナフトニトリル(570 mg)、炭酸カリウム(1370 mg)、ジメチルスルホキシド(12 mL)を加え100℃で5時間撹拌した。室温に冷却後反応物に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。残渣にヘキサン:酢酸エチル=1:2を加え結晶化して、 (2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-カルボキサミド(158 mg)を得た。母液はシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、同化合物(289 mg)を得た(化合物160)。
mp 204−206 ℃.
[α]D=−276.7°(c=0.388, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl+DMSO-d6 ) δ : 1.17(3H, d, J=6.2 Hz), 2.00−2.50 (2H, m), 3.06−3.30 (2H, m), 4.05−4.30 (2H, m), 5.84 (1H, br.s), 6.51 (1H, br.s), 6.98 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.50−7.71 (2H, m), 7.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.12−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2210, 1664, 1567 cm-1
Anal. Calcd. for C17H17N3O: C, 73.10; H, 6.13; N, 15.04.
Found:C, 72.82; H, 6.03; N, 15.09.
実施例158(化合物161の製造)
(2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-カルボキサミド(160 mg)をジクロロメタン(3 mL)に溶解、無水トリフルオロ酢酸(0.2 mL)を加え、室温下に5時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリウム水でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して、(2S,3S)-1-(4-シアノ-1-ナフチル)-2-メチルピロリジン-3-カルボニトリル(124 mg)を得た(化合物161)。
mp 143−145 ℃.
[α]D=-192.6°(c=0.34, MeOH).
H-NMR (200 MHz, CDCl) δ : 1.36(3H, d, J=5.8 Hz), 2.20−2.50 (2H, m), 3.08−3.25 (1H, m), 3.38−3.50 (1H, m), 4.00−4.22 (2H, m), 6.96 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.50−7.78 (2H, m), 7.83 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.18−8.30 (2H, m).
IR (KBr) 2249, 2213, 1567 cm-1
前記実施例で得られた化合物の構造式を下記表1〜表12に示す。表中“実”は実施例番号を示す。また表中、B ring欄の「HCl」、「H2SO4」、「MsOH」などの表記は各々その化合物が「塩酸塩」、「硫酸塩」、「メタンスルホン酸塩」であることを示す。
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
Figure 0004426792
実験例1 AR結合阻害試験(野生型,LNCaP型)
野生型あるいはLNCaP型変異を有するアンドロゲン受容体(AR)を含む溶液に3nMのラジオラベルミボレロンおよび100nMの化合物を加え、4℃で3時間インキュベーションした後、デキストラン/チャ−コール法にてB (Bound) / F (Free)分離した。Bのラベルカウントを測定し、化合物の阻害率を算出した。結果を表13に示す。
[表13]
Figure 0004426792
実験例2 Cos7細胞を用いたレポーターアッセイ系での化合物評価
Cos-7を150cm2フラスコに5,000,000 cells播き、培養液(10% Dextran Charcoal (DCC)-Fetal Bovine Serum (FBS)、2mM glutamineを含むDMEM培地) 中で24時間培養後、AR遺伝子を含むベクターDNA、およびPSAプロモーター領域をタンデムに2つ連結して作製したアンドロゲン応答性プロモーターの下流にルシフェラーゼ遺伝子を結合させたベクターDNAをリポソーム法によってコトランスフェクションした。2時間後に培地交換して3時間培養し、1μMの5α-ジヒドロテストステロンまたは100nMの化合物を添加して、さらに24時間培養した後、ルシフェラーゼ活性を測定した。1μMの5α-ジヒドロテストステロン添加時に誘導されるルシフェラーゼ活性を100として、化合物の誘導率を求めた。結果を表14に示す。
[表14]
Figure 0004426792
実験例3 ヒト前立腺癌細胞株におけるPSA産生試験
ヒト前立腺癌細胞株LNCaP-FGCを96穴プレートに5,000 cells/100μL/wellで播き、翌日、試験化合物(最終濃度100 nM)、あるいは対照となるビークルまたはテストステロン(最終濃度0.35−350 nM)を添加し、薬物添加3日後に培養上清を回収する。アンドロゲン依存的に産生されるPSA(Prostate Specific Antigen)の培養上清中濃度をELISAにより測定し、ビークル添加群を0とし、350 nMのテストステロン添加群を100とした時の、試験化合物によるPSA産生促進率を算出した。結果を表15に示す。
[表15]
Figure 0004426792
実験例4 アンドロゲン受容体アゴニストのホルモン抵抗性癌細胞増殖率に対する影響
1) ホルモン抵抗性細胞株(LNCaP-hr およびMDA PCa 2b-hr細胞株)の樹立
LNCaP-FGCおよびMDA PCa 2b細胞株をアンドロゲンを除いた培養液 (LNCaP-FGC はRPMI1640+10% Dextran Charcoal (DCC)-Fetal Bovine Serum (FBS)、MDA PCa 2bはHam's F-12K + 25 ng/ml cholera toxin + 10 ng/ml EGF + 0.005 mM phosphoethanol amine + 100 pg/ml hydrocortisone + 45 nM selenious acid + 0.005 mg/ml insulin + 20% DCC-FBS) 中で培養した。当初は増殖しないが、3から8ヶ月以上培養を継続すると増殖するようになった。その細胞をそれぞれLNCaP-hr およびMDA PCa 2b-hrと名づけた。
2) アンドロゲン受容体アゴニスト存在下での細胞増殖率に対する影響
(方法) LNCaP-hr(アンドロゲンを除いた培養液で60週間培養)細胞を24穴プレートに40000 cells/mL/wellで播き、翌日0.01から10 nmol/Lの試験化合物を添加し、添加3日後に細胞数を計測した。また、MDA PCa 2b-hr(アンドロゲンを除いた培養液で61週間培養)細胞を24穴プレートに40000 cells/mL/wellで播き、翌日0.01から10 μmol/L の試験化合物を添加し、添加4日後に細胞数を計測した。
(結果) LNCaP-hrおよびMDA PCa 2b-hr 細胞の増殖は本願発明化合物により抑制された。
製剤例1 酢酸リュープロレリン含有マイクロカプセル
6.7mlの蒸留水に酢酸リュープロレリン5.8gを溶解した。これに別に溶解、濾過したポリ乳酸(重量平均分子量:15000)(51.6g)を含むジクロロメタン溶液138gを添加し、オートミニミキサーで9分間攪拌乳化(回転数:約6000rpm)した後、15℃に調整した。これを予め溶解、濾過し同じ温度に調整した0.1%ポリビニールアルコール(PVA)水溶液13.5Lに加えて乳化した。この場合、ホモミックラインフロー(特殊機化)を用い、ミキサーの回転数は約7000rpmで乳化した。このW/O/Wエマルションを軽く攪拌しながら約3時間ほど脱溶媒した(水中乾燥法)。
得られたマイクロカプセルを74μmのフルイを通して粗い粒子を除去した後、濾過あるいは遠心分離によって分離した。これを蒸留水で洗浄し、遊離の薬物、PVAを除去した後、少量の水で再分散しDマンニトール8.7gを溶解し、篩過後、凍結乾燥した。乾燥時の棚温度は徐々に上昇させ、最終52℃で69時間乾燥させた。これを篩過粉砕してマイクロカプセル末を得た。この操作で15%D−マンニトール含有のマイクロカプセル末58gが得られた。
製剤例2 実施例1記載の化合物含有注射剤
(1)実施例1記載の化合物 5.0mg
(2)食塩 20.0mg
(3)蒸留水 全量2mlとする
実施例1記載の化合物 5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとする。溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
製剤例3 テストステロン含有錠剤
(1)テストステロン 50mg
(2)ラクトース 34mg
(3)トウモロコシ澱粉 10.6mg
(4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg
(6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg
計 120mg
常法に従い前記(1)〜(6)を混合し、打錠機により打錠し、錠剤を得た。
製剤例4
製剤例1で得られた製剤と製剤例2で得られた製剤とを組み合わせる。
製剤例5
製剤例1で得られた製剤と製剤例3で得られた製剤とを組み合わせる。
製剤例6
製剤例1で得られた製剤と製剤例2で得られた製剤と製剤例3で得られた製剤とを組み合わせる。
本発明化合物は、アンドロゲン受容体モジュレーター(特にアゴニスト)として優れた作用を有し、アンドロゲンの投与が有効なハイポゴナディズム、男性更年期障害、骨粗鬆症、ホルモン抵抗性癌(特にLHRH誘導体抵抗性前立腺癌)の予防・治療に有用である。

Claims (12)

  1. 一般式
    Figure 0004426792
    〔式中、
    R7はシアノ基を
    R 8 は水素原子を、
    R 9 はC 1-6 アルキル基を、
    qは0を
    Z1はカルボニル基、または式
    Figure 0004426792
    (式中、R 10 は水素原子を、R 11 は(1)シアノ基、(2)水酸基、(3)水酸基もしくはC 1-6 アルコキシ基で置換されたC 1-6 アルキル基、(4)C 1-6 アルコキシ基、または(5)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基を示す。)で表される基を、
    Z2−CH −を示す。〕
    で表される化合物またはその塩
  2. 一般式
    Figure 0004426792
    〔式中、
    X3は硫黄原子を
    R7はシアノ基を
    R 8 は水素原子を、
    R 9 はC 1-6 アルキル基を、
    qは0を
    Z1はカルボニル基、または式
    Figure 0004426792
    (式中、R 10 は水素原子を、R 11 は(1)シアノ基、(2)水酸基、(3)水酸基もしくはC 1-6 アルコキシ基で置換されたC 1-6 アルキル基、(4)C 1-6 アルコキシ基、または(5)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基を示す。)で表される基を、
    Z2−CH −を示す。〕
    で表される化合物またはその塩
  3. −(3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−(3−メトキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ナフトニトリル、4−[3−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル、4−[3−(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリル、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−2−メチルピロリジン−3−カルボキサミド、1−(4−シアノ−1−ナフチル)−2−メチルピロリジン−3−カルボニトリル、4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−1−ピロリジニル)−1−ベンゾチオフェン−7−カルボニトリルもしくはその光学活性体またはその塩。
  4. 4−[3−(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)−2−メチル−1−ピロリジニル]−1−ナフトニトリルもしくはその光学活性体またはその塩。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の化合物またはその塩を含有する医薬。
  6. アンドロゲン受容体モジュレーターである請求項記載の医薬。
  7. アンドロゲン受容体アゴニストである請求項記載の医薬。
  8. イポゴナディズムまたは男性更年期障害の予防・治療剤である請求項5記載の医薬
  9. 粗しょう症の予防・治療剤である請求項5記載の医薬
  10. ルモン抵抗性癌の予防・治療剤である請求項5記載の医薬
  11. ホルモン抵抗性癌がLHRHアゴニスト抵抗性癌である請求項10記載の医薬
  12. 癌が前立腺癌である請求項10または11記載の医薬
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