JP4426577B2 - 無線送信機用擬似極変調 - Google Patents

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Description

本発明はワイヤレス通信送信機に関し、特に、擬似極変調を使用して情報信号の位相および振幅を変調する方法および無線送信機に関するものである。
任意タイプの無線搬送波変調を複素変調によって記述することができ、複素変調はデカルト(実および虚)波形成分または極(振幅および位相)成分によって記述できることが長い間知られている。単側波帯信号(位相および振幅が共に変動する)は定振幅信号から形成することができ、それはSSB信号の位相部により位相角変調され次にSSB信号の振幅部により定振幅信号を振幅変調する。
変動する位相および振幅からなるSSBは別として、他の多くの変調形式がある。隣接チャネルへのスペクトル流出を最小限に抑えて割当てられたチャネルへ信号の送信を含める1つの方法は振幅変動を伴う。それは位相しか変調されない信号は完全には帯域制限できないためである。送信スペクトルを含めるために振幅変動をより忠実に再生するのに線型電力増幅器が一般的に使用される。線型電力増幅器は振幅ピークを歪なしで通さなければならず、そのためその最大出力よりも低く、その最大効率よりも低いことがある平均で動作する。しかしながら、このような線型電力増幅器は、振幅−インから振幅−アウトへの伝達特性が完全には線形でないため、そのクリップ点よりも下で動作した時でもある歪を生じる。
極変調はこのような歪みを低減するのに使用することができる。極変調を使用して、増幅器は定振幅駆動信号で動作し、そのため線形振幅−インから振幅−アウトへの特性を有する必要がない。次に、たとえば、増幅器への電源を変調することにより、増幅の後で所望の振幅変調が適用される。しかしながら、それによりAM−PM変換と呼ばれるもう1つの形の歪みが生じ、振幅変調により不注意な位相変調を生じる。フィードバックおよびフィードフォワード技術を使用して振幅変調に依存する位相変調を調節することにより既知のAM−PM傾向を補償することができる。
極変調は純粋な位相変調信号または純粋な振幅変調信号だけの場合よりも密にスペクトルが含まれる伝送を作り出す。理想的には、振幅変調部の帯域外成分は位相変調部の帯域外成分を相殺する。しかしながら、完全な相殺は異なる帯域幅制約、位相変調に較べた振幅変調の遅延、および/または制限されたサンプリングレート等によるいずれかの部分のエラーにより損なわれる。
本発明のある実施例は無線送信機の変調方法を提供する。情報信号の同相(I)および直角位相(Q)成分に基づいて振幅変調信号が発生され、情報信号のIおよびQ成分の大きさに較べて低減された予め定められた特性を有するようにされる。複素信号と振幅変調信号の積が情報信号と実質的に等しくなるように、情報信号のIおよびQ成分と実質的に同じ位相角変動を有する複素信号が形成される。
本発明の別の実施例では、振幅変調信号は情報信号に関して低減されたピーク対トラフ振幅および/または低減されたスペクトル幅を有するように発生される。情報信号のIおよびQ成分を振幅変調信号で除することにより校正された情報信号が発生される。次に、校正された情報信号は振幅変調信号に基づく可変増幅で増幅される。振幅変調信号は次式に基づいて発生することができ、
Figure 0004426577

ここに、Cは非ゼロ定数である。
情報信号は搬送波信号と結合して少なくとも部分的にチャネル周波数範囲内であるチャネル情報信号を発生することができる。定数Cはチャネル周波数範囲外であるチャネル情報信号の一部の振幅を低減するように選択することができる。
本発明のさまざまな他の実施例は無線送信機内の電力増幅器の制御方法を提供し、かつ無線送信機を提供する。
次に、本発明の実施例が示される添付図を参照して本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明はここに記載された実施例に限定されるものではない。これらの実施例は本開示が綿密かつ完全なものであり、本発明の範囲を当業者に十分伝えるために提供される。全体を通して同じ番号は同じエレメントを示す。
また、ここで使用される「含んでいる(comprising)」または「含む(comprises)」という用語は幅広い解釈を許すものであり、1つ以上の記述されないエレメント、ステップおよび/または機能を除外することなく1つ以上の記述されたエレメント、ステップおよび/または機能を含むものとする。
以下に、本発明の実施例に従った方法およびワイヤレス受信機のブロック図および/または動作説明を参照して本発明を説明する。ブロック図の各ブロックおよび/または動作説明、およびブロック図の各ブロックおよび/または動作説明の組合せは無線周波数、アナログおよび/またはデジタルハードウェア、および/またはコンピュータプログラム操作により実現できることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、ASIC、および/またはワイヤレス端末または基地局内の他のプログラマブルデータ処理装置に与えて、コンピュータのプロセッサおよび/または他のプログラマブルデータ処理装置を介して実行する命令がブロック図および/または動作ブロック図内に指定された機能/作用を実現する手段を生成するようにすることができる。別の実施例では、ブロックに示された機能/作用は動作説明に示された順序では生じないことがある。たとえば、連続して示す2つのブロックは実際には実質的に同時に実行されることがあり、また、含まれる機能/作用に応じてブロックは逆順で実行されることがある。
ある波形の変調に関して本発明の実施例が検討されるが、本発明は任意特定の波形の使用に限定されるものではない。たとえば、任意の変調波形は、たとえば、多くの異なる符号化信号が同じ送信電力増幅器により加えられ増幅される符号分割多元接続(CDMA)システムにおいて生じることがあるノイズ状波形である。多くの独立した信号の和は中心極限定理に従ってガウスノイズ状統計的特性を得る傾向がある。複素ガウスノイズ信号は2次元のガウス分布を有し、その位相分布は360°周りに均一であり、その振幅(半径)分布はレイリー分布である。レイリー分布は無制限ピーク値を有するため、たとえば、その2または3シグマ限界で増幅する前に信号をクリップし、次に、クリップされた信号を帯域フィルタリングしてクリッピング産物を除去することによりピーク値を制限するのが有利なことがある。帯域フィルタリングによりいくらかのクリップされた振幅変動が再導入されるが、得られる信号は増幅に適した実質的により低い、したがって、限界のあるピーク振幅を有する帯域制限信号である。
本発明の実施例を使用してルート二乗余弦フィルタリング済み四位相偏移変調信号(RRC-QPSK)を変調することもできる。このような信号は複素平面内のそれらの複素(同相I,直角位相Q)または極(振幅R,位相THETA)ベクトル対時間の軌道により表現することができる。図1はユニバーサル移動通信システム(UMTS)の第3世代ワイヤレスシステムで使用されるようなルート二乗余弦フィルタリング済みQPSK信号の典型的な軌道を示す。この信号の理想的スペクトルが図2に示されている。理想的スペクトルは完全に帯域制限され、その割当チャネル内に含まれる。
図3は、以後「位相信号」と呼ばれる、定振幅(ハード制限)IおよびQ信号のスペクトルを示し、それは全てのIおよびQ値をそれらの二乗和の平方根(すなわち、I+Q2の平方根)により与えられるそれら自体の振幅で除すことにより単位長に正規化して得られる。この振幅波形のスペクトルが図4に示されている。
振幅信号と位相信号が乗ぜられると、オリジナル帯域制限IおよびQ信号が理想動作に従って図1のオリジナルスペクトルを有するように回復される。しかしながら、さまざまなスペクトル制限により完全に帯域制限されたスペクトル信号の回復は損なわれる。1つのこのような実際上のエラー源は振幅および位相信号間に生じることがある相対時間遅延である。図5はQPSKシンボル周期の僅か3%の相対時間エラーしかない場合の回復されたスペクトルを示す。図5に示すように、遅延エラーのため位相信号と振幅信号の再乗算により離れたスペクトルテールは10dBしか抑制されない。
遅延エラーによるスペクトル変動の高感度は振幅信号および位相信号波形を調べれば理解できる。たとえば、例示されたスペクトルプロットはdB/周波数オフセット目盛であるため、それぞれ図6A−Bに示すように、瞬時周波数偏差の測度である位相の変化率を調べると共に対数(デシベル)目盛りの振幅波形を調べると助けになる。図6A−Bの波形はシンボル周期に同期化されており、それは1つのシンボルからもう1つのシンボルへの遷移中に急峻な振幅降下が生じ位相の高い変化率に対応する。これらの高帯域幅イベントは、たとえば、I,Q軌道が原点近くまたは原点を通過する直径方向に対向するシンボル間の遷移中に最も顕著である。原点を通る軌道はゼロ振幅を伴う瞬時180°位相フリップを含んでいる。まさに位相フリップ時に振幅はゼロであるため、これらのイベントのスペクトル包含への有害な影響は制限される。しかしながら、振幅および位相信号間の小さな時間遅延不整合によりゼロまたは低振幅に同期化されない高帯域幅位相イベントを生じ、スペクトル包含が悪化することがある。
スペクトル包含は信号の振幅(A)および位相(ファイ)に課せられる帯域制限によっても悪化する。I,Q信号がサンプリングされた数値領域内にあり、たとえば、方程式
Figure 0004426577

に従ってデカルトから極への変換によりサンプル毎に振幅および位相に変換される場合、位相および振幅の計算されたサンプルは、次に、平滑補間フィルタにより連続波形に変換される。フィルタは信号をサンプルレートの半分のナイキストレート以下にカットオフする。したがって、各信号の帯域幅はサンプルレートの半分以下に制限される。利用できるオーバサンプリング量は実際上シンボルレートの少数倍、たとえば、4,8または16に制限され、したがって、振幅および位相信号の帯域幅は上シンボルレートの2,4または8倍に制限される。ローパスフィルタは連続サンプルの重み付けされた加算を有効に形成して出力サンプルを計算するため、フィルタは位相角に直接適用しなくてもよく、位相角はモジュロ−2Pi問題によりこのように加算できない。位相の変化率は、たとえば、制限された帯域幅を有する位相同期ループに連続位相サンプルを加えて制限することができる。あるいは、位相は数式またはアルゴリズムに従ってその現在のフィルタ出力値から次の目標サンプルの方向へ滑らかに遷移することができる。原点に近い遷移に対しては、位相が連続サンプル間で時計方向に回転すべきか反時計方向に回転すべきかについて曖昧なことがある。最適振幅および位相波形を定義する試みにおけるジレンマは、振幅が最小値に近くなるまで位相回転を待つ場合、利用可能なより短い残り時間内に位相をより高速で回転しなければならないことである。したがって、変調帯域幅が2倍になる毎にスペクトルテールは9dB改善することができる。振幅波形を帯域制限すると、逆に、スペクトルテールは悪化することがある。
図7は位相信号が帯域制限されない場合に、スペクトルに及ぼす振幅帯域制限の影響を示す。QPSKシンボルレートの10倍に等しい−3dB点を有するガウス帯域制限フィルタが使用される。図8は振幅をシンボルレートの10倍に帯域制限しシンボルレートの10倍の自然周波数を有する位相同期ループを使用して位相をフィルタリングする時のスペクトルへの影響を示す。図からお判りのように、両方の影響により理想的帯域制限スペクトルから逸脱して、離れたテールにエネルギを残す。
本発明のさまざまな実施例が完全にハード制限されず、ある振幅変動が残っている位相信号を発生することによりスペクトルテール内のエネルギを低減することができる。たとえば、位相の高変化率が生じる時に、位相信号の振幅は減少することを許される。不完全にハード制限された位相信号を補償するために、ある実施例において、振幅信号は修正された振幅信号と不完全にハード制限された位相信号の積が所望の複素変調信号に等しくなるように修正される。これらの実施例は送信増幅器を使用して位相信号を増幅することを含むことができ、増幅器は修正振幅信号により振幅変調され振幅および位相信号は乗じられる。ある実施例では、増幅器の理想乗算器からの逸脱は増幅器の出力において所望する増幅複素変調信号の正確な再構成を与えるように振幅変調信号を予修正して補償することができる。
不完全ハード制限された位相信号および修正振幅信号は次式を使用して引き出すことができる。
Figure 0004426577

ここに、IおよびQは複素信号の同相成分(実)および直角位相成分(虚部)であり、A(t)は修正振幅波形であり、I’およびQ’は不完全ハード制限された複素位相信号成分である。Cはピーク振幅の端数に等しい定数である。Cが、たとえば、0.01であれば、修正振幅A(t)は−20dBよりも小さくならないことがある。
図9はCが0.01に等しい場合の振幅信号のスペクトルを示す。図9を図4の非修正振幅スペクトルと比較すると、スペクトルテールはおよそ10dB低いことが判る。Cの値を高めるとスペクトルテールをさらに低減することができる。図3の非修正位相信号スペクトルのスペクトルと比較した場合、修正位相信号の位相信号スペクトルに10dBのスペクトルテール低減も見られる。
振幅および位相信号の10dBのスペクトルテール低減は、前に例示した図5に示す回復スペクトルと比較した場合、たとえば、シンボル周期の1/32の振幅および位相信号間の遅延エラーがある時の位相信号で振幅を再乗算して得られる出力信号へ持続することができる。図10は本発明のさまざまな実施例に従って修正振幅信号に、シンボル周期の3%の遅延エラーを有する、対応する修正位相信号を乗じて得られる再構成信号の回復スペクトルを示す。
たとえば、Cが0.1に等しい図11に示すように、より高い値の定数Cを使用してスペクトルテールのより大きい低減を得ることができる。したがって、振幅変動の一部が位相信号内に保持され、かつ振幅変動がピーク振幅に対して閾値よりも下になるように振幅および位相信号を修正することにより、振幅および位相信号間の遅延エラーに対する信号スペクトルの感度低減を得ることができる。
本発明のさまざまな実施例が振幅再変調信号の帯域幅制限に対する信号スペクトルの感度を低減することができる。信号スペクトルの感度低減は、たとえば、0.01に等しいCを使用する本発明のさまざまな実施例に対しては図12に示され、0.1に等しいCおよび、図7に示すスペクトルテールに較べて、QPSKシンボルレートの10倍の同じ振幅帯域幅制限を使用する実施例に対しては図13に示されている。
図14は本発明のある実施例に従った無線送信機90のブロック図を示す。無線送信機90は擬似極変調発生器100、直角位相変調器101、振幅変調器102、および電力増幅器103を含んでいる。無線キャリア周波数信号により変調される入力信号が擬似ドップラ変調発生器100に加えられる。擬似極変調発生器100は入力信号に基づいて実部I'(t)および虚部Q'(t)を有する複素位相信号および振幅変調信号A'(t)を発生する。複素位相信号I'(t)およびQ'(t)は直角位相変調器101へ供給されそこで無線キャリア周波数信号Cos(wt)およびSin(wt)により変調される。変調された複素位相信号は、振幅変調器102からの振幅変調信号に基づいて、電力増幅器103により増幅されて出力信号を発生する。振幅変調器102は擬似極変調発生器100からの振幅変調信号A'(t)に基づいて電力増幅器103に対する振幅変調信号を発生する。
限定はしないが、代表的なタイプの入力信号および対応する出力信号は下記の事柄を含んでいる。
1.入力信号はアナログ音声信号とすることができ、出力信号は単側波帯信号とすることができる。
2.入力信号はデジタルデータストリームとすることができ、出力信号はルート二乗余弦フィルタリング済み四位相偏移変調を使用してデジタル変調された無線信号とすることができる。
3.入力信号は電力増幅器の出力が無線周波数キャリア上に変調された入力信号の増幅部となるように複素位相信号のI'(t),Q'(t)およびA'(t)に変換される複素(I,Q)信号とすることができる。
4.入力信号A'(t)および複素位相信号のI'(t),およびQ'(t)は連続時間波形とすることができ、または離散時間サンプル波形値とすることができる。離散時間値は、離散時間サンプルを補間して連続時間波形を作り出す、直角位相変調器(101)および/または振幅変調器(102)内の1つ以上の平滑化フィルタにより平滑化することができる。
擬似極変調発生器100は、たとえば、デジタル信号処理等のデジタル処理を実施してA'(t),I'(t),およびQ'(t)信号の数値信号サンプルを処理することができ、次に、それはデジタル/アナログ(DからA)変換器およびローパス平滑化フィルタを使用して連続時間信号に変換することができる。擬似極変調発生器100は、既にその形式でなければ、入力信号をIおよびQ変調信号に変換し、次に、たとえば次式を使用してIおよびQ信号を複素位相信号I'(t)およびQ'(t)および振幅信号A'(t)に変換する。
Figure 0004426577
これらの方程式を使用して、I'(t)およびQ'(t)信号はオリジナルI(t)およびQ(t)信号と同じ位相角を保持するが振幅変動は低減されている。Cが0であれば、振幅変動はゼロであり入力信号はI'(t)およびQ'(t)信号と同じ振幅を有する。出力信号A'(t),I'(t)およびQ'(t)は、たとえば、電力増幅器103および/または振幅変調器102により後で導入されることがある歪みを補償するように修正することができる。たとえば、入力信号の位相角は非修正振幅信号A(t)および/または修正振幅信号A'(t)に基づいて修正して電力増幅器103内のAM/PM変換歪みを補償することができる。同様に、位相信号の振幅も電力増幅器103内の振幅歪みを補償するように修正することができ、信号A'(t)は振幅変調器102の非線形性を補償するように修正することができる。
直角位相変調器は平衡変調器101aを使用して無線キャリア周波数の余弦信号波形を乗じることによりI'(t)信号を変調する。もう1つの平衡変調器101bは無線キャリア周波数の正弦信号波形を乗じることによりQ'(t)信号を変調する。変調されたI'(t)およびQ'(t)信号は、次に、加算器101cにより加算されて複素変調駆動信号を発生し、それは電力増幅器103へ供給される。
前記したように、振幅変調信号A'(t)は振幅変調器102を介して電力増幅器103に加えられる。振幅変調器102は電力増幅器103への供給電圧、したがって、電力増幅器103のピーク電圧出力能力を変調する高レベル変調器とすることができる。電力増幅器103への供給電圧の変調により電力増幅器103は、たとえその出力信号を受信する装置とインピーダンス不整合であっても、複素変調駆動信号の振幅変動をより正確に再生する。供給電圧のこのようなハイレベル変調はスイッチングタイプレギュレータを使用して実施することができる。しかしながら、スイッチングレギュレータは出力信号スペクトルの悪化を回避するためにスイッチングコンポーネントの影響を除くのに使用されるフィルタリングにより帯域幅制限される。
図15はデジタル信号処理を使用する擬似極変調発生器199を示す。図15には別々のブロックが例示されているが、これらのブロックはデジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、特定用途インターフェイス回路、ルックアップテーブル、および/または他の処理装置により実行される、たとえば、プログラムコードにより実施することができる。たとえば、本開示の一部としてここに組み入れられている米国特許第5,944,774号に記述されているような対数アルゴリズムに基づくプロセッサを後述する操作の1つ以上を実施するのに使用することができる。変調信号発生器200は入力信号をサンプリングされた複素値I(i)およびQ(i)に変換し、このような変換は従来の方法で実施することができる。計算ブロック201は振幅値A'(i)およびそれらの逆数1/A'(i)を発生する。振幅値A'(i)は次式により発生することができる。
Figure 0004426577

次に、それぞれ、乗算器202および203を使用してサンプリングされた複素値I(i)およびQ(i)に逆数振幅値A-1(i)を乗じることによりI'(i)およびQ'(i)値が形成される。A'(i),I'(i)およびQ'(i)に対する値は、それぞれ、デジタル/アナログ(DからA)変換器204,205および206へ供給される。デジタル/アナログ変換器204,205および206および/またはそれらの出力をフィルタリングする後続するローパス平滑化フィルタは、たとえば、全てが本開示の一部としてここに組み入れられている下記の米国特許第6,429,798号、第5,867,537号、第5,629,655号、および第5,530,722号の1つ以上に記述されているように構成することができる。
従来の極変調のように定包絡線位相信号を使用するのではなく、位相信号内にある振幅変動を残せるようにしてスペクトルテールが低減される。たとえば、図14および15に関して、IおよびQ値はそれら自体の振幅から引き出された値によりそれらを除すことによりソフト制限されるが、それらの振幅がゼロとなる時にゼロとなるのを防止する。振幅がゼロとなるのを防止することにより数値計算の困難(たとえば、ゼロ除算によるレジスタオーバフロー)も回避される。
一部振幅変動が位相信号内に残るのを許す他の方法は、たとえば、電圧制御発振器および位相変調位相同期ループを使用して定包絡線位相信号を発生し、次に、低レベル振幅変調器を使用して信号を一部振幅変調して電力増幅器103に供給することを含むことができる。低レベル振幅変調器はハイレベル振幅変調器102よりも帯域幅制約および相対遅延を受けにくい。低レベル振幅変調器は、たとえば、ユニポーラ(すなわち、ゼロから正値)振幅変調を提供することができる平衡変調器の半分を含むことができる。位相信号に付加された振幅変動の一部、特に、振幅トラフに関連する振幅ダイナミックレンジの一部を残すことにより、スペクトルテールは位相信号とハイレベル振幅変調信号間の遅延エラーによるほど悪化しなくなることがある。
電力増幅器103が線型ではなく、その出力信号をその入力信号に関連付ける飽和曲線により特徴づけられる場合、振幅変調へのその応答は歪むことがある。本発明のある実施例に従った送信機の性能に対する電力増幅器飽和の影響が図17−20に示されており、典型的な電力増幅器飽和モデルの下記の説明の後で検討する。
電力増幅器相互変調が歪モデルを介してシミュレートされた。予歪補償技術等の抗歪策を開発するのに歪モデルが使用される場合、モデルはAM−AMおよびAM−PMの両方の歪モデリングを含むことができる。しかしながら、変動するバックオフによりスペクトルテールがどのように影響を受けるかの知識を得るためだけにモデルが使用される場合、AM−AM歪モデルを使用するだけで十分である。したがって、例示だけの目的で、I,Q入力信号は複素入力波形値で表され、複素出力波形は次式で定義されるものと仮定する歪モデルが使用されてきている。
Figure 0004426577

ここに、Vsatは飽和出力電圧である。この式に従って、I,Q入力信号の位相は不変であり(すなわち、AM−PM歪はない)、振幅はVsatの最大値に漸近的に圧縮(低減)される。たとえば、2または3等の「a」に対する低い値はVsatに達するよりも遥か前に始まる歪みを徐々に開始することができ、たとえば、6または12等の「a」に対する高い値は飽和に達するまで実質的に線型増幅を提供することができ、そこで出力信号は急に変化してクリップされる。値「a」は電力を最大値に到達させることが漸近的に予期されるものに駆動電力がほぼ等しい場合に得られる振幅圧縮に関連付けることもできる。この入力駆動レベルはここでは「ゼロdB入力バックオフ点」と呼ばれる。
ゼロdB入力バックオフ点において、値「a」と出力電力の振幅圧縮間の関係は次のようである。
「a」 出力電力圧縮
2 3dB
3 2dB
6 1dB
12 0.5dB
値「a」は線型操作から飽和すなわち非線型操作への遷移の急峻さを決定する。たとえば、図16は1および12間の「a」の値に基づいて変動する時の電力増幅器に対する入力レベルと出力レベル間の関係例を示す。
精巧な技術により線形化されない電力増幅器に対しては、1−2dBの圧縮が予期される、すなわち、「a」=3−6である。たとえば、デカルト帰還により線形化されている電力増幅器に対しては、電力が天井を突くまで帰還により線形に保持されるため、「a」の高い値が予期される。典型的な電力増幅器の測定データに適した値であるため、3の「a」値がシミュレーションに使用されてきている。
図16のいずれの曲線にも正確に一致しない電力増幅器に対しては、下記の説明において必要な瞬間ハイレベル振幅変調値は定められた瞬間駆動信号振幅を有する所望の各出力振幅に対して実験的に決定することができる。
「a」=3のAM/AM歪に対する記述されたモデルを使用して、図17はC=0.1および入力バックオフ量6dB,0dB,−3dBおよび−6dBで得られるスペクトルテールに及ぼす電力増幅器の飽和の影響を示す。バックオフの負値は電力増幅器がうまく飽和領域内に駆動されることを示す。図17において、振幅および位相信号間には遅延エラーがない。図18は入力バックオフが−3dBに設定され(すなわち、十分飽和領域内)、Cが0,0.01および0.1の場合のスペクトルテールを示す。Cが0であれば、電力増幅器はそのスペクトル出力がその非線形性により影響を受けない従来の電力変調に従って動作することに注目願いたい。したがって、Cの値が高いほど従来の極変調からの逸脱は大きく、遅延エラーに対する感度を低減することができるが、電力増幅器飽和に対する感度は増加することがある。
図19はI,Q遅延エラーに対する送信機の感度対電力増幅器飽和に対する増加した感度の関係の例を示す。曲線はスペクトルテール対−3dBの固定入力バックオフ(3dBの電力増幅器入力オーバドライブ)およびシンボル周期の1/32の振幅および位相信号間遅延エラーに対する0,0.01および0.1のC値を示す。図からお判りのように、スペクトルテールはたとえ電力増幅器が飽和領域内へうまく動作していく時でも低減される。電力増幅器の非線形性はチャネル中心からおよそ3チャネル帯域幅においてスペクトルエネルギに小さな増加を生じない。
前記したように、電力増幅器の非線形性はその駆動信号I’,Q’の振幅を予め歪ませて補償することができる。たとえば、電力増幅器が前記したモデルのようなAM/AMを有するものと仮定すると、修正値I’,Q’を計算することなくオリジナルI,Q波形を電力増幅器の駆動信号として使用して、駆動信号の全振幅変動を電力増幅器に供給できるようにすることができる。したがって、このような場合、乗算器202および203は図15から除去することができる。ここでは、ハイレベル振幅変調器102は利得を変えずに増幅器飽和レベルVsatを変調すると考えられる。たとえば、振幅変調器102は電力増幅器103のバイアスおよび零入力電流を一定に維持しながら電力増幅器103への供給電圧を変調することができる。Vsatが信号振幅|I,Q|に比例して変調されると、方程式1の分母は「a」の値に無関係に一定となることが判る。この状態は電力増幅器オーバドライブまたはバックオフの任意の値に当てはまる。出力信号の振幅は分子項の振幅に比例するようになる。図20は変動する電力増幅器駆動レベルに対する20シンボルレートの振幅再変調帯域幅限界へのスペクトルの感度を示す。電力増幅器が駆動されている時は(すなわち入力バックオフ)、入力信号振幅変動はより正確に再現され、より低いスペクトルテールを与える。増幅器がオーバドリブンされるとすなわち、駆動信号は0dB入力バックオフレベルよりも高い)、出力振幅は入力振幅により少なく決定され振幅変調器102からの帯域制限振幅変調信号により多く決定され(図14)、帯域幅限界はスペクトルテールにより悪影響を及ぼすことができる。
ハイレベル振幅変調信号を、シンボルレートの倍数で表される、異なる帯域幅に帯域制限する効果が0dB入力バックオフ点より3dB上の入力駆動レベルの場合について図21に示されている。
たとえば、定数Cの非ゼロ値を使用して帯域制限する前に振幅再変調信号を修正する効果が、7シンボルレートの帯域幅限界の固定値に対して図22示されている。7の値はシンボルレートの16倍の実際の信号オーバサンプリングに基づいて例示の目的で選択され、平滑化フィルタの帯域幅は実際のフィルタを設計できるようにする8シンボルレートのナイキスト周波数よりも幾分少ない。振幅再変調波形の修正により隣接および遠隔スペクトルエネルギ間のトレードオフが可能となり、それにより40dB程度の適切な隣接チャネル抑制値を得ながら遠隔エネルギを低減することができる。
図23はシンボル周期の1/32,1/16および1/8の遅延エラーがスペクトルテールに及ぼす影響を示し、3dBの電力増幅器入力オーバドライブを有する。
たとえば、信号が16サンプル/シンボル形式で発信され位相信号サンプルが振幅信号遅延に整合する最も近いサンプルに遅延される場合、シンボル周期の1/32の遅延エラーが生じ、サンプル周期の半分までのエラーを与える。図24は3dBの電力増幅器入力オーバドライブおよびシンボル周期の1/32の遅延エラーに対する定数Cのさまざまな非ゼロ値に対して得られるスペクトルテールの低減を示す。キャリアに近い隣接チャネルエネルギが僅かしか悪化しない改善されたスペクトルテールが得られる。
AM帯域幅制限のみのケースに対する定数Cを修正し、遅延エラーの無い、非ゼロ振幅波形を例示する図22、および帯域幅制限の無い遅延エラーのケースを例示する図24とは対照的に、図25は0,0.03,0.1および0.25のC値、シンボル周期の1/32の遅延エラー、7シンボルレートのAM帯域幅、および増幅器入力信号の3dBオーバドライブを有する帯域幅制限および遅延エラーの両方のケースを示す。
図26は、たとえば、図23−25に示すスペクトルテール低減を発生するのに使用できる本発明のある実施例に従った送信機90’のブロックを示す。図26および図23−25で同じエレメントは同じ番号を有する。しかしながら、たとえば、擬似極変調発生器100は同じ入力信号に応答して異なる信号を発生できるという違いを含むことができる。たとえば、図26に示す擬似極変調発生器100は、入力信号を所期のI,Q変調信号に変換した後で、これらの信号を修正せずに直角位相変調器101へ出力し、I2+Q2の平方根から振幅信号A(t)を発生して修正せずに振幅変調器102に供給することができる。図26の振幅変調器102は、図16の2つの漸近線「0dB入力バックオフ」間の交点として定義できる、飽和点が直角位相変調器101から出力される振幅の変動を追跡するように入出力曲線(たとえば、図16の曲線)を変調する。次に、電力増幅器103は全ての振幅レベルに対して同じ圧縮量dBで動作することができ、したがって、一定dB差を有する入力振幅に比例する出力信号を発生することができる。遅延エラーまたは振幅帯域幅制限が無ければ、電力増幅器103からの出力信号のスペクトルは無限振幅再変調帯域幅に対して図20に示すものと対応する。
擬似極変調発生器100の有限I,Qサンプリングレートは振幅再変調の帯域幅の制限を生じることがある。帯域制限I,Q信号自体に対して、サンプリングレート制限はさほど重要ではない。しかしながら、そこから引き出されるより広い帯域幅の振幅信号に対して、サンプルレートは重要となることがある。サンプルレート制限なしに振幅を引き出す代替操作はI,Qの数値サンプルを連続時間波形に変換し、次に、I2+Q2の平方根を連続的に有効に形成するアナログ回路を使用して連続時間I,Q波形を連続時間振幅波形に変換することを含むことができる。図27はこの目的で使用することができるアナログ回路300を示しており、それはFET等の二乗法則電流/電圧変換装置を使用する。4つのN型装置302,304,306,および308がそれらの制御電極に、それぞれ、I,−I,Qおよび−Qにより供給される。各N型装置302,304,306,および308は一象限だけに二乗法則機能を提供し、そのためIまたは−I装置(302または304)だけがI2に比例する電流を通し、同様に、Qまたは−Q装置(306または308)だけがQ2に比例する電流を通す。したがって、4つのN型装置302,304,306,および308により通される電流の和はI2+Q2となり、この電流は2つのP型装置310および312により形成されたカレントミラーにより反射される。P−装置の制御法則は一致している限り重要ではない。次に、反射された二乗和電流は出力装置314に加えられ、装置314の出力はその入力に帰還される。出力装置314の電圧はそれが通す電流が反射電流をシンクさせるまで上昇する。出力装置314も二乗法則装置であれば、その出力電圧はその出力電圧の二乗が所望のシンク電流に等しくなるまで増加する、すなわち、その出力電圧はシンク電流I2+Q2の平方根である。
図28は、本発明のある実施例に従って、時間連続I,Q波形I(t),Q(t)から連続振幅波形を発生するもう1つの送信機90”のブロック図である。波形I(t),Q(t)は正弦および余弦キャリア信号cos(wt)およびsin(wt)と共に直角位相変調器101に加えられる。I−変調余弦およびQ−変調正弦キャリアが加算され、次に、高調波フィルタ122を使用してローパスフィルタリングされて平滑化され変調された基本信号を発生する。たとえば、整流器ダイオードとすることができる振幅検出器121が高調波フィルタ122からの平滑化変調基本信号から振幅変調信号を発生する。振幅変調信号は振幅変調器102に加えられる。振幅変調器102は、たとえば、振幅検出器121から生じるリップルにより、キャリア周波数で振幅変調信号内に存在することのあるリップルを除去するのに十分に低い帯域幅制限しか必要としなくなる。振幅変調器102は高調波フィルタ122から電力増幅器103に加えられる平滑化変調基本信号の振幅を追跡するように電力増幅器103の圧縮点を変調する。
電力増幅器103に供給される駆動信号は、たとえば、電力増幅器103および/または振幅変調器102の振幅−振幅非線形性を補償するために予め歪ませることができる。次に、たとえば、図29に示すように、別個の直角位相変調器を使用して電力増幅器103に対する振幅変調信号および駆動信号を形成することができる。擬似極変調発生器100は第1対の連続時間I,Q信号(I1(t),Q1(t))および第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))を発生し、それはサンプリングされた入力信号からデジタル信号プロセッサ内で発生することができる。次に、サンプリングされたI,Q信号はデジタル/アナログ変換器によりアナログ信号に変換されかつローパスフィルタリングされて、擬似極変調発生器100が使用できる連続時間信号を形成する。
第1の直角位相変調器131が第1対の連続時間I,Q信号(I1(t),Q1(t))を高周波数信号上に変調する。第1の直角位相変調器131はその出力が検出器121により検出されて振幅変調器102へ供給される振幅変調波形を作り出すだけなので、必ずしも電力増幅器103の所望の出力周波数に関連しない任意のキャリア周波数で動作することができる。
第2の直角位相変調器101が第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))を電力増幅器103の出力信号の所望の周波数に等しい周波数を有するキャリア信号上に変調する。変調されたキャリア信号は、次に、駆動信号として電力増幅器103へ供給される。第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))は電力増幅器103内の振幅非線形性および/または振幅/位相変換(AM/PM歪み)を補償する振幅および/または位相補償を含むように形成することができる。たとえば、振幅変調器102は振幅トラフが理想的な尖った尖頭を示すのを防止できる帯域幅制限を有することができ、第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))は電力増幅器103から所望の出力信号を得るように誇張された下向き変調で形成することができる。あるいは、第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))は定包絡線駆動信号とすることができ、またはほぼ一定の振幅を有するがチャネル外スペクトルテールを振幅変調遅延および/または帯域幅制限等の欠点に対してより鈍感にさせる前記した実施例のようなある残留振幅変調を有することができる。図30はサンプリングされた(I,Q)/振幅変換を使用して得られるものと比較した連続時間(I,Q)/振幅変換を使用して得られるスペクトルテールを示す。図からお判りのように、振幅変調帯域幅制限がシンボルレートの10倍で変わらない場合でもおよそ10dBの改善が得られる。
図29に示す送信機により提供される連続時間I,Q/振幅変換は振幅波形と電力増幅器駆動「位相信号」との間に相対遅延を有することがあり、それはサンプリングされた振幅変換を使用する場合に生じる、I,Qサンプルレートで制限されない、より高い精度に調整することができる。たとえば、直角位相変調器131に供給される第1対の連続時間I,Q信号(I1(t),Q1(t))は定められたデータビット、チップまたはシンボルシーケンスから直角位相変調器101へ供給される第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))に較べて時間変位される値として発生することができる。第2対のI,Q信号(I2(t),Q2(t))はデータビット、チップまたはシンボルインパルスをルート二乗余弦その他の送信整形フィルタに通して発生することができ、それは既知の係数により定義される有限インパルス応答フィルタとすることができる。係数はフィルタインパルス応答のシンボル間隔サンプルとすることができる。シンボル間隔サンプルグリッドはインパルス応答を横切ってシフトさせて同じフィルタに対応するが異なる遅延を有する異なる係数セットを発生することができる。このようにして、適切な係数セットの選択により所望する細密分解能で遅延を調節することができる。これらの操作は図26および27に示す送信機が使用して、電力増幅器の入力を駆動するのに使用される駆動信号に較べて、電力増幅器出力信号の振幅を変調するのに使用される振幅変調信号の相対タイミングを調節することもできる。
図14,26,27,28および29に示す送信機は、典型的な電力増幅器の経験的測定値に基づくI,Q信号を使用して、出力信号の振幅変調に使用される振幅変調信号を形成することができる。経験的測定値を使用して、予期される各駆動信号振幅に対して、所望の出力振幅を与えるのに必要な振幅変調信号の値を決定し、したがって、電力増幅器振幅−振幅非線形性を予め補償することができる。
図31はワイヤレス端末400およびワイヤレス網450を含むワイヤレス通信システムを示す。ワイヤレス端末400は携帯ハウジング402、キーボード/キーパッド404、ディスプレイ406、スピーカ408、およびマイクロホン410を含むことができる。キーボード/キーパッド404および/またはマイクロホン410はユーザにより入力される情報から情報信号を発生するように構成されるユーザインターフェイスである。ワイヤレス端末400はプロセッサ412、メモリ414、およびトランシーバ416も含むことができる。非揮発性メモリ414は、たとえば、1つ以上の消去可能なプログラム可能読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュEPROM)、バッテリバックランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気、光学その他のデジタル記憶装置を含むことができ、プロセッサ412から分離されるか、あるいは少なくとも一部がその中にあることができる。トランシーバ416は典型的に送信機418と受信機420の両方を含み2方向通信を行うことができるが、本発明はこのような装置に限定されず、ここで使用される、「トランシーバ」は受信機420と送信機418の両方を含んだり、送信機418しか含まなかったりすることができる。したがって、ワイヤレス端末400は無線周波数信号を使用してワイヤレス通信網450と通信することができる。無線周波数信号はアンテナ422を介して少なくとも1つの通信チャネル424でワイヤレス通信網450と通信することができる。
送信機418は、たとえば、図14,26,27,28および29に示す送信機の1つとすることができる。送信機418は無線周波数、アナログおよび/またはデジタルハードウェア、および/またはコンピュータプログラム命令で実現することができる。したがって、送信機418は汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ、特殊目的コンピュータ、ASIC、および/または他のプログラマブルデータ処理装置を含むことができる。
ここで使用される用語「ワイヤレス端末」はマルチラインディスプレイの有るまたは無いセルラー無線電話機、セルラー無線電話機をデータ処理装置、ファクシミリおよびデータ通信能力と結合することができるパーソナル通信システム(PCS)端末、無線電話機、ページャ、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、オーガナイザ、カレンダおよび/または全地球測位システム(GPS)受信機を含むことができる個人用携帯情報端末(PDA)、および無線電話トランシーバを含む従来のラップトップおよび/またはパームトップポータブルコンピュータを含むことができる。ワイヤレス端末は「普及型コンピューティング」装置と呼ぶこともできる。
CDMAセルラー通信システムに関して本発明を記述し例示してきた。しかしながら、本発明の原理は、たとえば、ANSI−136、GSM、広帯域CDMA、CDMA2000、GSM進化型高速データレート(EDGE)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、周波数分割多元接続、Bluetooth(登録商標)、およびIEEE802.11bを含むワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコル等の1つ以上のエアインターフェイスを利用する任意のセルラーまたはワイヤレス装置に応用できることが理解される。さらに、本発明の原理は2つ以上のエアインターフェイスの組合せであるハイブリッドシステムで利用できることも理解しなければならない。さらに、ここに記述された方法および送信機はワイヤレス端末、ワイヤレス網(たとえば、基地局)、および/またはもう1つのワイヤレス通信装置内で実施することができる。
ここで説明したように、電力増幅器に対する振幅変調波形および駆動信号のさまざまな変調により改善されたスペクトル特性および/または相対遅延、電力増幅器非線形性および/または帯域幅制限等の欠点に対する低減された感度を有する極変調送信機を作り出すことができる。したがって、当業者ならば添付特許請求の範囲に明記された本発明の精神および範囲を逸脱することなく典型的な実施例を適合させることができる。
複素面内のルート二乗余弦フィルタリング済み四位相偏移変調(RRC−QPSK)信号を示す図である。 理想的な線型送信機からのRRC−QPSK信号の出力スペクトルを示す図である。 振幅変動を除去した(すなわち、ハード制限された)RRC−QPSK信号の出力スペクトルを示す図である。 RRC−QPSK信号の振幅スペクトルを示す図である。 シンボルレートの1/32の相対時間遅延を有するハード制限された信号に振幅信号を再度加えた後の出力スペクトルを示す図である。 シンボル周期間隔にわたる、それぞれ、対数振幅および位相角変化率(周波数オフセット)間の相関を示す図である。 シンボル周期間隔にわたる、それぞれ、対数振幅および位相角変化率(周波数オフセット)間の相関を示す図である。 出力信号のスペクトルテールに振幅再変調する前の振幅信号の帯域制限の効果を示す図である。 位相同期ループにより振幅信号を帯域制限し位相信号をフィルタリングすることが出力信号のスペクトルテールに及ぼす影響を示す図である。 IおよびQの二乗和プラス0.01の定数Cの平方根により発生される修正振幅信号のスペクトルを示す図である。 修正振幅信号にシンボル周期の3%の遅延エラーを有する修正位相信号を乗じて再構成される出力信号のスペクトルを示す図である。 C=0.1の定数により発生された出力信号のスペクトルを示す図である。 C=0.01の定数およびシンボルレートの10倍に制限された振幅再変調帯域幅により発生された出力信号のスペクトルを示す図である。 C=0.1の定数およびシンボルレートの10倍に帯域制限された振幅により発生された出力信号のスペクトルを示す図である。 本発明のある実施例に従った、無線送信機のブロック図である。 本発明のある実施例に従った、擬似極変調発生器のブロック図である。 電力増幅器の入力レベル対出力レベル比に対する典型的な歪み曲線関係を示す図である。 C=0.1および変動するバックドオフおよびオーバドリブン値を有する入力信号レベルにより得られるスペクトルテールに及ぼす電力増幅器の飽和の影響を示す図である。 3dBだけオーバドリブンされた入力信号レベルおよび変動するCの値を有する飽和領域で動作する電力増幅器からの出力信号のスペクトルテールを示す図である。 3dBオーバドリブンされた入力信号および変動するCの値を有する電力増幅器の出力スペクトルを示す図である。 シンボルレートの10倍に帯域幅制限された振幅変調および変動する振幅駆動信号を有する電力増幅器の出力スペクトルを示す図である。 シンボルレートの7倍に帯域幅制限された振幅変調および3dBだけオーバドリブンされた入力信号レベルを有する電力増幅器の出力スペクトルを示す図である。 振幅変調された駆動信号および修正振幅再変調信号を有する電力増幅器の出力スペクトルに及ぼすC値の影響を示す図である。 3dBだけオーバドリブンされた入力信号レベルを有する電力増幅器の出力スペクトルに及ぼす遅延エラーの影響を示す図である。 3dBだけオーバドリブンされた入力信号レベルおよびシンボル周期遅延エラーの1/32を有する電力増幅器の出力スペクトルに及ぼすC値の影響を示す図である。 3dBだけオーバドリブンされた入力信号レベル、シンボル周期の1/32の遅延エラー、およびシンボルレートの7倍に制限された振幅再変調帯域幅を有する電力増幅器の出力スペクトルに及ぼすC値の影響を示す図である。 本発明のある実施例に従った無線送信機に対するブロック図を示す。 本発明のある実施例に従った擬似極変調発生器に対する回路図を示す。 本発明のある実施例に従った無線送信機に対するブロック図を示す。 本発明のある実施例に従った無線送信機に対するブロック図を示す。 I,Q値の連続時間変換を使用する電力増幅器およびI,Q値のサンプリングされた変換を使用する電力増幅器の出力スペクトルを示す図である。 本発明のある実施例に従ったワイヤレス通信システムのブロック図を示す。

Claims (21)

  1. 無線送信機の変調方法であって、
    振幅変調信号A(t)を発生するステップであって、該発生するステップは、擬似極変調発生器によって実行され、前記振幅変調信号A(t)は、数式
    A(t)=(I (t)+Q (t)+C)の平方根
    を用いて導出され、前記I(t)は複素信号の同相成分であり、前記Q(t)は複素信号の直角位相成分であり、前記定数Cは前記複素信号のピーク振幅の端数に等しい非ゼロ定数であり、前記振幅変調信号は前記複素信号のI成分およびQ成分の大きさに較べて低減された前記定数Cを有する、前記振幅変調信号を発生するステップと、
    前記振幅変調信号(A(t))と、前記複素信号の同相成分(I(t))および前記複素信号の直角位相成分(Q(t))とから、複素位相信号を発生するステップであって、該発生するステップは、前記疑似極変調発生器によって実行され、前記複素位相信号は、数式
    (I’(t),Q’(t))=(I(t),Q(t))/A(t)
    を用いて導出され、前記I’(t)は複素位相信号の同相成分であり、前記Q’(t)は、複素位相信号の直角位相成分である、前記複素位相信号を発生するステップと、
    前記複素位相信号の同相成分(I’(t))および前記複素位相信号の直角位相成分(Q’(t))を無線キャリア周波数信号により変調し、変調された前記複素位相信号を、前記振幅変調信号に基づいて電力増幅器により増幅するステップを含み、
    前記定数Cは、割当チャネルの帯域外のスペクトルを低減するように選択される、前記方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記複素位相信号とキャリア信号を結合して少なくとも一部がチャネル周波数範囲内にあるチャネル情報信号を発生するステップであって、ここに、Cは前記チャネル周波数範囲外のチャネル情報信号スペクトルの一部を低減するように選択される前記ステップと、
    前記チャネル情報信号を前記振幅変調信号に基づいて可変増幅するステップと、
    更に含む方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    各々が同相(I)および直角位相(Q)成分を有する第1および第2の複素信号を入力信号から発生するステップと、
    前記第2の複素信号のIおよびQ成分の大きさに基づいて振幅変調信号を発生するステップと、
    前記第1の複素信号のIおよびQ成分に基づいて前記電力増幅器への駆動信号を発生するステップと、
    前記振幅変調信号に基づいて前記電力増幅器による前記駆動信号の増幅を変えるステップとを含み、
    前記第1の複素信号のIおよびQ成分に基づいて前記電力増幅器への駆動信号を発生する前記ステップは、
    第1の無線周波数で動作する第1の直角位相変調器を使用して前記第1の複素信号を変調して変調された該第1の複素信号を発生するステップと、
    第2の無線周波数で動作する第2の直角位相変調器を使用して前記第2の複素信号を変調して変調された該第2の複素信号を発生するステップと、を更に含み、前記第1の無線周波数は前記第2の無線周波数とは異なり、前記第2の無線周波数は時間にわたって実質的に一定の周波数を有し、前記第1の無線周波数は時間にわたって周波数が変動する前記方法。
  4. 請求項に記載の方法であって、振幅変調信号の発生は前記第2の複素信号のIおよびQ成分の二乗和の平方根に基づいている前記方法。
  5. 請求項に記載の方法であって、前記第2の複素信号のIおよびQ成分の大きさに基づいて振幅変調信号を発生する前記ステップは、
    前記第2の複素信号を無線周波数キャリア信号と結合して第2の無線周波数情報信号を形成するステップと、
    前記第2の無線周波数情報信号内の振幅変動を検出するステップと、
    を含む前記方法。
  6. 請求項に記載の方法であって、前記第2の無線周波数キャリア信号は前記駆動信号とは異なる無線周波数を有する前記方法。
  7. 請求項に記載の方法であって、各々が同相(I)および直角位相(Q)成分を有する第1および第2の複素信号を入力信号から発生する前記ステップは、前記第1および第2の複素信号の一方を前記第1および第2の複素信号の他方に関して遅延させるステップを含む前記方法。
  8. 請求項に記載の方法であって、各々が同相(I)および直角位相(Q)成分を有する第1および第2の複素信号を入力信号から発生する前記ステップは、前記第1の複素信号を第1の有限インパルス応答(FIR)フィルタによりフィルタリングし、前記第2の複素信号を第2のFIRフィルタによりフィルタリングするステップを含み、前記第1および第2のFIRフィルタは同じ信号伝達周波数応答および異なる遅延を有する前記方法。
  9. 請求項に記載の方法であって、さらに、前記第1および第2の複素信号の一方を前記第1および第2の複素信号の他方に関して遅延させて前記振幅変調信号と前記駆動信号間の遅延を補償するステップを含む前記方法。
  10. 請求項に記載の方法であって、前記入力信号はサンプリングされたデジタル信号であり、各々が同相(I)および直角位相(Q)成分を有する第1および第2の複素信号を入力信号から発生する前記ステップは、前記サンプリングされたデジタル信号を連続波形を有する前記第1および第2の複素信号に変換するステップを含む前記方法。
  11. 請求項に記載の方法であって、前記第2の複素信号のIおよびQ成分の大きさに基づいて振幅変調信号を発生する前記ステップは、前記第2の複素信号のIおよびQ成分の二乗和の平方根として前記振幅変調信号を発生するステップを含む前記方法。
  12. 請求項に記載の方法であって、前記第2の複素信号は前記電力増幅器からの前記出力信号と前記入力信号との比が実質的に線型となるように前記電力増幅器の既知の非線形性に基づいて発生される前記方法。
  13. 請求項に記載の方法であって、前記第1の複素信号のIおよびQ成分に基づいて前記電力増幅器への駆動信号を発生する前記ステップは、前記電力増幅器の前記非線形性の知識を使用して前記第1の複素信号のIおよびQ成分を形成するステップを含む前記方法。
  14. 請求項に記載の方法であって、前記第2の複素信号は前記第2の複素信号のチャネル外スペクトルテールが前記入力信号の前記振幅変動のスペクトル成分に関して低減されるように発生される前記方法。
  15. 振幅変調信号を発生するように構成される擬似極変調発生器であって、
    前記振幅変調信号は、数式
    A(t)=(I (t)+Q (t)+C)の平方根
    を用いて導出され、前記I(t)は複素信号の同相成分であり、前記Q(t)は複素信号の直角位相成分であり、前記定数Cは前記複素信号のピーク振幅の端数に等しい非ゼロ定数であり、前記振幅変調信号は前記複素信号のI成分およびQ成分の大きさに較べて低減された前記定数Cを有
    前記振幅変調信号(A(t))と、前記複素信号の同相成分(I(t))および前記複素信号の直角位相成分(Q(t))とから、複素位相信号を発生し、前記複素位相信号は、数式
    (I’(t),Q’(t))=(I(t),Q(t))/A(t)
    を用いて導出され、前記I’(t)は複素位相信号の同相成分であり、前記Q’(t)は、複素位相信号の直角位相成分である、前記複素位相信号を発生し、
    前記定数Cは、割当チャネルの帯域外のスペクトルを低減するように選択される、前記擬似極変調発生器と、
    前記複素位相信号をキャリア信号と結合してチャネル情報信号を発生するように構成される直角位相変調器と、
    前記チャネル情報信号を前記振幅変調信号に基づいて可変増幅するように構成される電力増幅器と、を含、無線送信機。
  16. 請求項15に記載の無線送信機であって、前記擬似極変調発生器は前記複素信号の前記振幅のスペクトルテールに較べて低減されたスペクトルテールを有する前記振幅変調信号を発生するように構成される前記無線送信機。
  17. 請求項15に記載の無線送信機であって、さらに、前記電力増幅器への供給電圧を前記振幅変調信号に基づいて変調するように構成される振幅変調器を含む前記無線送信機。
  18. 請求項15に記載の無線送信機であって、前記擬似極変調発生器は前記振幅変調信号をアナログ信号として発生するように構成されるアナログ回路を含む前記無線送信機。
  19. 請求項15に記載の無線送信機であって、前記擬似極変調発生器はアナログ二乗検波電圧/電流変換装置を含む前記無線送信機。
  20. 請求項19に記載の無線送信機であって、前記アナログ二乗検波電圧/電流変換装置は電界効果型トランジスタを含む前記無線送信機。
  21. 請求項15に記載の無線送信機であって、前記擬似極変調発生器は前記振幅変調信号をデジタル信号として発生するように構成されるデジタルプロセッサを含む前記無線送信機。
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