JP4426319B2 - ゲームシステム - Google Patents

Description

本発明は、特に賭博環境に用いられるが、大人及び子供が使用する玩具としてもまた使用される、ルーレットに似たゲームの競技場に関する。

カジノ及び他の賭博場には、プレイヤーが利用するための様々な賭博システムが設置されている。通常、賭博場にはルーレット、ポーカー、ブラックジャック、及びクラップスなどといったいくつかの「昔ながらの」賭博ゲームが含まれる。このようなタイプのゲームでは、複数のプレイヤーが同時にゲームの結果に賭けることが可能である。

カジノ内のゲーム設備の収益性は、いくつかの要因の制約を受ける。これらの要因には、ゲーム設備とプレイヤーに要する床空間の量、及び、運用やゲーム中の金銭の回収に必要な担当者の人数が含まれる。他の要因には、ゲームの評判、同時にゲームを行なうことができるプレイヤーの数、ゲーム一試合にかかる時間、及びゲームの配当率が含まれる。

よく知られている複数のプレイヤーの賭博ゲームはルーレットである。これは最も古いカジノゲームの一つであり、１９３３年まで６０年にもわたってモンテカルロカジノで独占的に行われていたものである。この運がものをいうゲームは、ホイール（回転盤）の周辺付近の上面にポケットがいくつか均等に配置された水平なホイールを用いる。このホイールは、垂直軸の周りを回転し、ボールを用いてポケットを無作為に選択する。賭けは、ボールが選択したポケットの同一性に基づいて行われる。

ホイールには、通常は３７個か３８個の別々に番号が振られたポケットがあり、その番号は１から３６、一つの０、及び一つの００である。それぞれの番号は、ホイール上で一度ずつしか用いられない。この様式のルーレットは、アメリカンルーレットと呼ばれる場合がある。これとは対照的に、ヨーロピアンタイプのルーレットには００のポケットがない。これらのポケットは、交互に赤と黒に塗り分けられ、例外的に０と００のポケットは緑色に塗られている。０と００のポケットは、回転軸の反対側に置かれるのが普通である。適切に設計された賭けの場と組み合わせて、その配置により様々な還付率若しくは配当率を持つ広範囲の賭けを作ることが可能となる。

ホイールの運動とボールを放出する方法は、無作為にポケットを選択することを保証しなければならない。このボールは、通常はホイールの周辺付近、又は周辺に沿って回転する。その周辺はボールをホイールのポケット領域に向けるように傾けてある。ホイールの回転速度が減少するにつれ、重力がボールを周辺付近に維持している求心力を超え、ボールは傾斜面を転がり落ちてポケットの中に入る。

ルーレットの変種がいくつか知られている。一例としては、米国特許第６，３０２，３９５号（アスタネハ）（特許文献１）は数字の識別符号を有するルーレット回転盤、さいころ、及びカードを含む組み合わせ賭博ゲームを記載している。プレイヤーは２種以上の異なるゲームの結果に賭ける。

ポーカーの持ち札を選択するためのトランプカードの識別符号が描かれたルーレットのようなホイールの使用を含むゲームもあって良い。このホイールは５回回転してポーカーの持ち札を提供し、それ自体で、ホイールによる一連の５回のカード選択の結果に応じて掛け金が支払われる。このようなゲームは家庭での使用には適しているかもしれないが、５回も回転する必要があり、従って賭けの結果を得るのに多大な時間が必要であるため、カジノでの使用には適していない。

ホイールを含む別の様式のゲームは、「ホイール・オブ・フォーチュン」ゲームである。これらのゲームでは、垂直方向の大きなホイールを水平軸の周りに回転させる。このホイールには面からその周辺付近に延びる等間隔の水平シャフトがいくつかある。このホイールには水平シャフトの間に置かれた等間隔に並んだ区画がいくつか含まれ、それぞれの区画の中には識別符号がある。通常は比較的柔軟な部品である区画選択及び制動の手段は、ホイールの軸に対して定位置に配置され、ホイールの周辺部に延び、水平シャフトと接触することができる。これらの区画のいくつかには他の区画に記されているのと同じ識別符号が含まれる。

使用中はホイールが回転し、該部品が等間隔のシャフトと接触することにより、ホイールの動作を妨げ、そして減速させるように働く。最終的に、ホイールは該部品を通過してシャフトを動かすための力が不十分になり、次いで該部品は選択された区画とその中にある識別符号を指し示すための針としての役割を果たす。

賭けはホイールの回転の結果に関して行われ、配当率はカジノの取り分、ホイール上の区画の総数、及びホイール上で同じ識別符号が発生する数によって決定される。適切に設計された賭けの区画を使用するルーレットとは対照的に、ホイール・オブ・フォーチュンは、ホイール上に選択された識別符号を複数含めることにより異なる賭け金及び配当率をもたらすので、この形態の運用は、ルーレット様のゲームとは異なる。
米国特許第６，３０２，３９５号

しかしながら、ゲームが陳腐化してくれば、顧客をさらに確保するために代わりとなるゲームを提供することが重要となる。そのゲームは、ジャックポット・サイド・ゲームであるのが好ましいであろう。その手のゲームは、最近カジノで人気があるからである。さらに、新規のプレイヤーをゲームに挑戦する気にさせるため、ゲームは複雑なシステムを避けるべきである。世間一般にゲームを広めるために、理想的にはこのゲームは既存のゲームに類似したルールを用いるべきである。

このゲームは、カジノで運営できるよう、賭博場にとって十分収益が多くなければならない。カジノは賭博ゲームのテーブルのセット数について認可条件で制限されている場合があり、従って１時間当たりの賭けを決める勝負の頻度が高いか、又は賭博場のマージンが高いか、又はその両方であるゲームが含まれるのが望ましい。またそのようなゲームは、１ゲーム毎の賭けを決める勝負の数を増やすため、一人のディーラーについて、同時に複数のプレイヤーで行うことができるものであるべきである。

発明の概要
本ゲームの第一の実施態様では、複数の選択可能な区画であってその各区画がトランプカードの識別符号と関連付けられている区画を有する回転可能なホイールを含む識別符号選択手段、及びホイールの選択可能区画を無作為に選択するための手段、及び識別符号選択手段を一度操作することにより選択される区画と結び付く識別符号に関する賭けを置くように適応された賭け領域を有するゲーム装置が提供される。

本発明の第二の実施態様は、一人又は複数のプレイヤーと運用者の間で経済効果を争う方法である。この方法には、各区画がトランプカードの識別符号と結び付く選択可能な区画を複数有する回転可能なホイールを含む識別符号選択手段、及び該ホイールの選択可能な区画を無作為に選択するための手段、及び識別符号選択手段を一度操作することにより選択される区画と結び付く識別符号に関する賭けを置くように適応された賭け領域を有するゲーム装置の使用が含まれる。この方法には次の諸工程が含まれる。
ａ） 賭ける工程。ここでは各プレイヤーが、現金又はトークンの賭け金を賭け領域に置 く、その賭けの位置がその賭けの勝敗条件を定める。
ｂ） 賭ける工程の後の操作工程。ここでは回転可能なホイールを回転させ、ホイール上 の区画を無作為に選択できるように、ボールを回転しているホイール上に置く。
ｃ） 結果の工程。ここではボールがホイール上の区画に入り、それにより区画とその区 画に結び付く識別符号が選択される。
ｄ） 結果の工程の後の成績の工程。ここではホイールの選択された識別符号を賭けの勝 敗条件と比較することにより各プレイヤーのそれぞれの賭けの評価を行い、比較の 結果に応じてプレイヤーに現金又はトークンの支払いを行う。

本発明の更なる実施態様では、本発明の第一の又は第二の実施態様での使用に適した賭け領域が提供される。

本発明の更なる実施態様では、上述のゲーム方法の範囲内でジャックポットゲームが提供される。

本発明の更なる実施態様には、上述のゲーム又は方法と共に使用するのに適したテーブルがある。このテーブルには、既に述べたホイールと、異なる勝敗条件を有する賭けを置くためのマークが付いた領域を有する賭け領域が含まれる。

本発明の更なる実施態様では、このゲームの電子的形態が提供される。この形態では該ゲームプロセスの一部又は全部がコンピュータ又はスロットマシーン装置により操作されるか、又はそれらで置き換えられる。プレイヤーは入力装置を介して賭けを行い、それはコンピュータで処理され、次いで操作、結果、及び成績の工程が実行される。このようなシステムでは、識別符号を選択する手段はホイールの回転及び区画選択手段の電子的なシミュレーションで置き換えられることがある。

本発明の更なる実施態様には、上述のゲーム、ゲーム装置を含む又は操作する、又はゲームの運用を管理若しくは制御するコンピュータを操作する、カジノハウス又は賭博場がある。

本発明は、トランプカードの識別符号をルーレット様のゲームに組み込み、ルーレットに類似のルールを使用でき、カジノでの使用に適した新種の賭博ゲームを作ることが可能であるとの発見に基づいている。

有利なことに、このようなゲームは既知のカジノゲームシステムに更なる多様性をもたらすことが可能であり、ジャックポット・サイド・ゲームを包含することが可能となる。

曖昧性を避けるため、トランプカードはトランプカードの１パックを構成する５４枚の１枚であり、ハート、クラブ、スペード、及びダイヤの四組のカードが１３枚（通常のトランプカード）と２枚のジョーカーが含まれる。この１３枚のカードには、１（エースとしても知られる）から１０までの１０枚の数字のカードと、ジャック、クイーン及びキングの絵札が含まれる。数字、又は絵のジャック、クイーン、若しくはキングはカードの値であり、従って通常のカードにはそれぞれ、値と組がある。

本明細書を通じて、トークンと呼ぶものはチップ、トークン、カジノドル、現金、又は金銭を表しギャンブルゲームで使用できる対象、を含むものと意図する。

発明の概要で記載したように、本発明の実施態様に関連して、ホイールの選択可能な区画は、種々のトランプカードに直接対応する識別符号又はプレイヤーの心の中で結び付けられる識別符号に結び付けられる。ホイール上の各区画に関連するそれぞれの識別符号は異なるトランプカードに対応し、従って他の識別符号とは異なっているのが好ましい。

この関連は、ホイール上の該区画内又は区画付近にトランプカードの絵表示を含めることにより達成することができる。この表示はトランプカード上で見られる色と絵柄を含む、完全表示であっても良い。しかしながら、小さな区画にカードからの絵柄全体を含ませると読みづらく理解し難く、混乱させうると思われる。従って、カード上の外見を部分的に表示するのが好ましい。可能性のある表示では、クラブのエースを

スペードの１０を

のように、数字と組マークを一緒に含める事ができるであろう。絵札は、組マークと共に、ジャック、クイーン、又はキングなど、カードに通常見られる頭部の絵柄で表すことができるであろう。或いは、絵札は組マークと一緒に、ジャック、クイーン、キングをそれぞれＪ、Ｑ、Ｋの文字で表すこともできるであろう。ジョーカーのカードは第一のジョーカーカードをＪ、第二のジョーカーカードをＪＪで、又はジョーカーカードの一部の絵柄で表すことができるであろう。ジョーカーカードには組マークはない。

該識別符号は、トランプカード表示の後ろ、又は表示付近に、色の付いた背景を含むこともできるであろう。この色の付いた背景は、伝統的なルーレットの様式に従って、赤、黒、又は緑色であるのが好ましいであろう。背景色を含むことは通常のカードでは必要ではない。というのは、カードの組に赤色か黒色が施されているからである。しかしながら、色の付いた背景を含むのが好ましく、その色は対応する通常のトランプカードの組の色と同じ色であるのが好ましい。このような取り決めは、色認識を容易にするはずであり、結果的に伝統的なルーレットゲームに似ているように見えるゲームを生ずることになろう。遊ぶ／賭ける根拠のために、ホイール上に赤と黒の背景を同数とすべきである。

ジョーカー（単数）又はジョーカー（複数）の識別符号には、他の（ジョーカーでない）識別符号とは異なる色の背景とすべきである。この色の違いは、プレイヤーがホイールの回転の色の結果に賭ける場合に、運用者（ハウスとも呼ばれる）に勝利マージンをもたらすことになる。これはさらに、ジョーカー符号をジャック符号と識別するのにも役立つ。

ホイールには５４枚のトランプカードに対応する５４の区画があるであろうと考えられる。しかしながら、より少ない区画と対応するより少ない識別符号をホイール上で用いてもよい。このような変化形には、５２枚の通常のトランプカードと一枚のジョーカーカードのの識別符号を有する、５３の区画の配置が含まれるであろう。別の変種は、ショートデッキ配置であり、この配置では５２枚の通常カードのいくつかが省かれている。一例としては、４２区画のホイールは、選択されたトランプカード（各組の１から１０又は４からキングなど）に対応する４０個の識別符号と、ジョーカーに対応する２個の識別符号と共に使用できる。

別の変種では、トランプカードの四つの組の２からキングに対応する４８個の区画があるホイールを使用する。このホイールは、さらにジョーカー又はエースの符号に対応する区画を一つ以上含むであろう。このエースには組がなく、緑色の背景など４８の区画の色とは異なる色であるか、又は異なる色と結び付けられる。この変種では、エースはジョーカーのように機能するであろう。

このゲームの別の変種には、ジョーカー符号の代わりに一つ又は二つのエース符号が含まれる。このエース符号はいずれも組はなく、緑色の背景に別々にＡ及びＡＡの符号で表すことができよう。または、ゲームには一つのジョーカー符号と一つの組のないエース符号が含まれることがある。

識別符号を選択する手段は、ルーレットのホイールと同様に作動するのが好ましい。ホイールの区画を無作為に選択する手段は、ホイールの選択可能な区画内に置くことができるボールであって良い。区画は、ホイールを回転させ、ボールをホイールの上に放すことによって選択することができよう。ボールは回転しているホイールの周辺付近又は周辺でホイールの周りを回転するであろう。周辺部は、ボールがホイールの選択可能な区画に向かうよう、傾斜しているべきである。ホイールの回転速度が下がるとき、重力はボールを周辺付近に維持している求心力を超え、そしてボールは傾斜面から選択可能な区画内へと転がり落ちることになる。区画の周りに低い仕切りを含めることにより、ボールの更なる動きに抵抗を与えるよう選択可能な区画を適応させてもよい。最終的にボールは区画内に補足され、それによりその区画とそれに結び付いた識別符号を選択するであろう。

ホイールは、ルーレットのホイールの様に、垂直又は垂直に近い軸の周りを回転するのが好ましいであろう。

賭けの場は、回転可能なホイール上にある識別符号と結び付けることができる識別符号を含むことが好ましい。賭けの場は、ホイールの各運転について賭けを置くための定められた区画を含むことが好ましい。賭けの場はルーレットの賭けの場と同じような配置であるのが好ましい。その場合、配置はいくつかの異なるタイプの賭けを可能にする。

賭けの場は、異なる勝敗条件及び配当率持つ、幾つかの異なるタイプの賭けを提供すべきである。含まれる賭けは、ルーレットに馴染んでいるプレイヤーがゲームをするのを容易にするため、ルーレットで用いられているものと類似しているのが好ましい。

プレイ可能な賭けには、ストレートアップ・ベット（トークンを

などの単一の識別符号のみに対応する定められた区画の中に完全に入れて置く賭け方）、スプリット・ベット（二つの隣接する領域を分割するいずれかの線の上にトークンを置く賭け方）、ストリート・ベット（区画の単一線）、コーナー・ベット（四つの隣接する区画の接合部をカバーする賭け方）、奇数か偶数への賭け、及び色（赤か黒）への賭けが含まれるであろう。選択された識別符号（１、２、３、ジャック、クイーンなど）の値、選択された識別符号の組（ハート、クラブ、スペード、又はダイヤ）の値、それが絵札か否か、及び選択されたトランプカードの識別符号に関するその他の賭けなど、ルーレットには存在しないオプションについての賭けを含むことも可能であろう。

好ましい賭けの組合せは、カードの値（２から１０、ジャック、クイーン、及びキング）が描かれた、３×４、又は２×６の組合せで配置される第一の配列を含む「インサイド」な賭けの場を提供することにより、４９又は５０区画のホイール上に現れるものに対応する識別符号を提示する。それぞれの値の指標の周囲には、通常のトランプカードそれぞれに可能な四つの組が描かれた、２×２の第二の配列が提供される。これは、ストレートアップ・ベット（個々の識別符号の選択に対する賭け）を迅速且つ明確に運ぶのに便利な手段を提供し、同時にスプリット・ベット、コーナー・ベット、及びバリュー・ベットも可能にする。

組のないジョーカーやエースは、インサイドな賭けの場の範囲内で、第一の配列と分かれているか又は配列の一端に配置されることがある。

このようなゲームは、カジノの環境で用いると有利性をもたらすかもしれない。組がない区画が一つ又は二つあり、２×６の賭けの場を有するおよそ４９又は５０区画のホイールに基づくゲームは、プレイヤーの関心を持続させるのに十分プレイヤーに返金される可能性があり、一方でゲームをカジノ用途に十分収益があるよう維持できるゲームを提供すると考えられる。

別の好ましい賭けの組合せは、３×４、又は２×６の組合せで並べられたカードの１３の数値のうち１２個の数値が描かれた第一の数値配列を含む、インサイドな賭けの場を提供することにより、５３又は５４区画のホイール上に現れる識別符号に対応する識別符号である。１３番目の数値は、この配列の一端に配置しても又はこの配列とは別にしてもよい。または、第一の数値の配列は、数値の区画の一端に若しくは両端に空の区画若しくは白紙の区画が二つある３×５の組合せで配置しても良い。これらの各数値の周囲には、カードの組が描かれた２×２の第二の配列が配置されている。一つのジョーカー（又は５４区画のホイールの場合はジョーカーボックスが２個）は、インサイドな賭けの場の一部として、数値の配列の一端に配置されていても該配列から分かれていても良い。

賭けの場には、「アウトサイド」な賭けの場としても知られる体系賭け（system wagering）の場が含まれることがある。この場は、インサイドな賭けの場に包含されない賭けを行うために、インサイドな賭けの場の近くに配置することができる。体系賭けは、選択された識別符号の色、組、数値の種類（２、４、６、８、１０、クイーンを包含する偶数、又は１、３、５、７、９、ジャック、キングを包含する奇数）や数値の範囲（２から７又は８からキング）に関する賭けを含むことができる。

トークン又は現金を公認されたやり方で賭けの場に置くことにより、別の種類の賭けが行われることがある。見た目が異なるトークンはあるプレイヤーと別のプレイヤーとを識別するために使用しうるので、トークンを使用することが好ましい。

特定の賭けに勝つ確率は、賭けのためのホイール上に勝利条件に合う識別符号が出現する数、及びホイールに含まれる識別符号の総数に依存するであろう。プレイヤーへの還付はこれらの要因に依存するものであり、カジノハウスやその他の賭博場で用いられる場合には、該還付はゲームで賭博場に利鞘が入るようにするため、勝利率よりも小さくしなければならない。ルールにより、特定の賭けに対して可能な支払い額に上限を設定しても良い。または、このゲームは玩具として用いても良く、そのような状況では賭けの側面は取り除いたり修正したりしても良い。

このゲームは賭けを置くための所定の場、及び識別符号選択手段を配置するための所定の場を有する特別なテーブルの上で行うことができる。このテーブルは、運用者およびプレイヤーの居場所を提供することもできるであろう。通常は、運用者がテーブルの片側に位置取り、プレイヤーは運用者側とは異なる側に一つ又は複数の場所を取る。このようなテーブルは、プレイヤーが現金やトークン、又は運用者に接近するのを防ぐことが安全面の理由として重要であるような、カジノの環境では有益であろう。

ゲームのさらなる一実施態様では、ゲームの電子形態が提供される。この形態においては、ゲームプロセスの一部又は全部がコンピュータ又はスロットマシン装置により作動されるか又はそれらで置き換えられる。プレイヤーは、入力装置を介して賭けを行い、それはコンピュータで処理され、次いで操作、結果、成績の工程の実行に進む。このようなシステムでは、識別符号選択手段はホイールの回転と区画を選択する手段の電子的なシミュレーションで置き換えることができる。

好ましい形態では、このゲームは「スロット」マシンなどを用いて、又はオンラインカジノ環境におけるインターネットのようなネットワークを介して、完全にコンピュータで行われるであろう。

さらなる一実施態様では、このゲームにはジャックポットゲームも含まれる。ジャックポットゲームは、主となるゲームの範囲内で行われる別のゲームである。プレイヤーは、通常は１トークンなどの固定額について副次の賭けを置くことによりジャックポットゲームをすることを選べば、ジャックポットボーナスを勝ち取る資格も得られる。このトークンは、主となるゲームの操作毎に支払いが可能であって良く、また主となるゲーム複数回に対して資格を与えても良い。

ジャックポットゲームの資格を保持するため、プレイヤーは主となるゲームの操作ごとにトークンを支払わねばならないとするのが好ましい。プレイヤーがジャックポットで勝つかもしれないと思った場合には、このことは主となるゲームの追加のゲームを続けて行うようにプレイヤーを誘惑するかもしれない。またこうすることにより、プレイヤーがジャックポットゲームの資格を保持していたとするならば、プレイヤーが賭博場を離れた後にジャックポットに勝つプレイヤーを探し出すという困難を避けられることにもなろう。

一つの形態では、プレイヤーは資格のあるプレイヤーになる条件を満たせば、そして主となるゲームの連続する複数の結果が予め決めておいた識別符号の組み合わせになれば、ジャックポットゲームに勝つであろう。求められる識別符号の組み合わせは、ロイヤルフラッシュや同一カード４枚など、伝統的に階級が高い（発生する確率が低い）ポーカーの手であって良い。連続する結果の数は、ジャックポットの勝利を引き起こすのに必要な識別符号の組み合わせに依存するものであろうし、ポーカーの手の組み合わせについて４か５であって良い。勝利条件を満たすことになる識別符号の複数の組み合わせがあっても良い。異なる組み合わせでジャックポットの懸賞金が異なっても良い。資格のあるプレイヤー二人以上がジャックポットに勝った場合は、彼らの間でジャックポットを分配できるであろう。

ジャックポット副ゲームが主となるゲームと共に含まれた場合には、主となるゲームの連続結果の必要数、及びプレイヤーの資格を記録する手段を含むことが好ましい。好ましい一つの形態では、ゲーム装置には、主となるゲームの少なくとも最新の４回分の連続結果を表示するための主ゲーム結果表示手段、及びプレイヤーが有資格者であることを表示する手段が含まれるであろう。プレイヤーの有資格表示手段は、プレイヤーがジャックポットトークン受取り装置にトークンを投入した際に点灯する、ＬＥＤのような一つ以上の光指示器であって良い。この表示器は、ジャックポットの連続賭け数を含むプレイヤーの現状を表示するための中間指示部を含んでいても良い。十分な数の連続賭けが置かれると、有資格プレイヤー指示部が点灯してプレイヤーが有資格者であることを示す。連続賭けの十分な数とは、ジャックポットに勝利できる組み合わせを得るのに必要な主ゲームの最小連続数と等しいのが普通である。有資格プレイヤーの状態は、中間指示器を全て点灯させるか、別の表示器により示すことができるであろう。

コンピュータは主ゲームの結果とプレイヤーが有資格者であるかをモニターするのが好ましく、有資格プレイヤーがいつジャックポットに勝つのかを決定するであろう。

ジャックポット装置は、従来のルーレットゲームに組み込むこともできるであろう。ルーレットゲームにおけるジャックポットの勝利組み合わせは、一つ以上の予め定められた数の配列であろう。

ここで、ゲームシステムの一つの形態を、図１、２及び３を参照しながら説明する。

図１及び２は、本出願のゲームで使用するためのホイールを描いたものである。ホイール（１）は、中心の実質的に垂直な軸（３）の周りを回転する。ホイールの中心軸付近にある周（７）と（９）の間の区域（５）は、高い方が周（７）と一致し、低い方が周（９）と一致する内部の傾斜した表面を提供する。

ホイールの周（９）と（１５）の間に位置する区域は、実質的に水平である。

ホイールの周辺（１５）と（１１）の間に位置する区域は、周（９）に低い部分、周（１１）に高い部分がある外部の傾斜面を提供する。

ホイールの周（９）と（１５）の間に位置する区域は、５４個の別々の区画に分割されており、それぞれの区画には隣接する区画とは異なる色の識別符号が施してある。この区画の３箇所の例は、（２０）、（２１）、及び（２２）である。区画（２０）と（２２）は色が赤であり、区画（２１）は黒である。

周（１３）と周（１５）の間に位置する区域は、５４個の部分に分割されており、それぞれがトランプカードと関連付けることができる異なる識別符号を有する。周（９）と周（１５）の間の区域にある各区画は、近接により（１５）と（１３）の間に位置する識別符号と関連付けることができる。一例として、区画（２０）は識別符号（３１）、即ちハートのキング（３１）と結び付き、区画（２１）はスペードの６の識別符号（３２）と結び付き、区画（２２）はダイヤの４の識別符号（３３）と結び付く。これらの識別符号は、この区域内に無作為に並べられる。この並べ方は完全に無作為であっても良く、又は無作為に選択した黒の組のカードと無作為に選択した赤の組のカードを交互にしても良い。図示された並べ方は後者の並べ方に基づいており、ジョーカーの識別符号とダブルジョーカー識別符号は軸（３）の反対側に配置されている。

区画と識別符号は、３色の異なる色、即ち、黒、赤、緑と結び付けられる。スペードかクラブである黒の組を持つ識別符号は、黒の区画と結び付く。赤の組と結び付く識別符号は赤で表示され、赤の区画と結び付く。ジョーカーのトランプカードは識別符号（２６）と（２８）で表され、緑色の背景の上に現れる。これらの識別符号は、対応する区画（２５）と（２７）にそれぞれ結び付く。背景が緑の「Ｊ」から成る識別符号（２８）はジョーカーを表し、一方背景がグリーンの識別符号「ＪＪ」（２６）はダブルジョーカーと呼ばれるもうひとつのジョーカーを表す。

ホイールの外周区域（１９）は、運用者がホイールに触れ、ホイールを回し、回転させるための面を提供する。

周（１１）には防壁（１７）があり、これはホイールとボールが動いている際にボールがホイールから飛び出すのを防ぐ役割を果たす。この防壁は垂直又はほぼ垂直な壁の形状を取って良い。外周区域（１９）の内側部分（１８）は内縁を形成し、（１１）と（１３）の間の区域の一部分の上部に延びる。この縁と壁は、使用中にボールがホイールから飛び出すのを防ぐ防壁としての役割も果たす。

作動中、ホイールは外周区域（１９）に力を加えることにより、中心軸（３）の周りを回転する。ボールは、回転中のホイール上の周（７）と壁（１７）の間に放たれる。ボールを放した後には、ホイールは通常それ以上は回さず、代わりに速度を落とし、停止させる。

一つの方法では、ボールは傾斜面（５）の上又はその付近に落とす。このボールは内部の傾斜面を転がり落ち、ホイールの外周に向かって外部傾斜面を上っていく。ボールは壁（１７）に妨げられ、従って（１１）と（１３）の間の外部傾斜面の周りを移動する。

別の一方法では、運用者がボールを壁（１７）に押し付けて放す。ここでもボールは壁（１７）に妨げられ、従って（１１）と（１３）の間の外部傾斜面の周りを移動する。

ホイールの回転速度が減少するにつれ、ボールは壁（１７）の表面を離れ、外部傾斜面の低い方に向かって外部傾斜面を転がり落ちていく。ボールは内側の方向に移動している間に突起部（３５）に接触する。これらの突起部はボールの動きを無作為にし、ボールをさらに減速させる。最終的に、ホイールの回転はボールが（１５）と（１９）の間の区画の方へと外部傾斜面を転がり落ちる程度に減速する。最終的に、ボールはこの区域に位置する５４個の区画の一つに停止することとなる。

ボールが明確に単一の区画内に停止するのを確実にするため、隣接する区画の間の境界には隆起部が上に伸びている。この隆起部は各区画を隔て、ボールが二つの区画の間で停止することを防ぐ助けとなる低い壁としての役割を果たす。

図３は、図１に示したような、ギャンブル用の選択装置と共に使用するための賭けの場（４０）の図である。賭けの場には１５個の囲い若しくはボックスを提供する５×３の第一配列を持つインサイドな賭けの場（４２）が含まれる。

通常のトランプカードの１３の数値に対応する識別符号を含む１３個の囲い（４４）から（６８）がある。この配列には、賭けを置いても無効となり得る使用しない囲い（４３）が２ヶ所含まれる。これらの囲いには、広告や販売促進の情報が含まれていても良い。

第一配列にある１３個の数値の識別符号それぞれの周りには、四つの組マークを図示する２×２の第二の組配列がある。例えばエースの数値（４４）には、中央の数値（４４）の周りに黒のクラブ（４４ｃ）、赤のハート（４４ｈ）、赤のダイヤ（４４ｄ）及び黒のスペード（４４ｓ）が配置されている。エースの数値（４４）はその中のＡと１の両方のシンボルで示されている。これはエースが１の数として扱われることを示すために行われるものである。

内側の賭けの場には、ジョーカー（７０）とダブルジョーカー（７２）への賭けを置く部分も含まれる。

賭けの場には、数値の配列の近くに配置された外側の賭けの場（８０）も含まれる。この外側の場は、適切な符号（８２）の上にトークンを置くことにより、そのカードの組について賭けを行うことを可能にする。ここには、選択された識別符号が２から７の間の数字（８４）であるか、偶数であるか（８６）、色が赤（即ち、ハートかダイヤの組）であるか（８８）、色が黒（即ち、スペードかクラブの組）であるか（９０）、奇数であるか（９２）、又は８からキングの値であるか（９４）についての賭けを置く領域も含まれる。外側の場は、選択された識別符号が２、５、８、若しくはジャックの数値であるか（９６）、３、６、９、若しくはクイーンの数値であるか（９８）、又は４、７、１０、若しくはキングの数値であるか（１００）についての賭けを行うためにも提供される。

使用に際しては、プレイヤーは幅広い賭けを賭けの場に置くことができる。ストレートアップ・ベット（一つの数字）は、内側の賭けの場にあるカードの数値に対応する組シンボルの上にトークンを置くことにより、行うことができる。例えば、クラブのエースに賭けを置きたかったのであれば、（４４ｃ）のボックスの完全に内部にトークンを置くことになるであろう。トークンをジョーカーボックス（７０）の中におくと、選択装置でジョーカーが選択された場合に勝ちとなる賭けが行われる。

内側の賭けの場（４２）の中の二つの隣接するシンボルを分割するいずれかの線の上にトークンを置くと、スプリット賭けを行うことができる。例えば、ハートのエースとスペードのエースにスプリットの賭けを置きたかったのであれば、ボックス（４４ｈ）と（４４ｓ）の分割線の上にトークンを置くことになろう。スプリット賭けは、ジョーカーとダブルジョーカーのボックス（７０）と（７２）を分割する線の上にトークンを置くことで行うこともできるであろう。この場合、選択装置がいずれかのジョーカーを選択した場合に勝ちとなるであろう。

コーナー賭けは、内側の賭けの場（４２）内にある四つの隣接するシンボルの接点にトークンを置くことにより行うことができる。例えば、（４４ｈ）、（４４ｓ）、（５４ｃ）、及び（５４ｄ）の接点にトークンを置いたのであれば、選択装置がハートのエース、スペードのエース、クラブの３、又はダイヤの３を選択した場合に、プレイヤーの勝ちとなるであろう。

コーナー賭けの変化形が、数値賭けである。プレイヤーが数値のシンボルの真上にトークンを置いたのであれば、これは組と関係なくカードの数値をカバーする。例えば、Ａ−１の上にトークンが置かれたのであれば、選択装置が何れかの組のエースを選択した場合に、プレイヤーが勝利することとなろう。

もう一つの賭けは、ストリート賭けである。ブレイヤーは、内側の賭けの場と外側の賭けの場を分割する線を跨いでトークンを置くことによってこの賭けを行うことを示す。例えば、プレイヤーがポイント（１０２）にトークンを置いたとすれば、プレイヤーはストリート賭けをしていることになるであろう。選択装置がクラブの２、ダイヤの２、クラブの３、ダイヤの３、クラブの４、又はダイヤの４を選択すれば、プレイヤーの勝ちとなるであろう。

もう一つの賭けの選択枝は、ライン賭けである。プレイヤーは、内側の賭けの場と外側の賭けの場を分割する線を跨ぎ且つ内側の賭けの場内部にある二つの隣接する組を分割する線を跨いでトークンを置くことにより、プレイヤーはライン賭けを行うことができる。例えば、プレイヤーがポイント（１０４）にトークンを置いたとすれば、プレイヤーはライン賭けをしたことになり、選択装置がハートかスペードの２、３、４、又はクラブかダイヤの５、６７を選択すれば、プレイヤーの勝ちとなるであろう。

全ての場合において、プレイヤーへの払い戻しはプレイヤーが賭けに勝つ可能性に依存するであろう。プレイヤーがストレートアップ・ベット（ジョーカー又はダブルジョーカーベットを含む）をしたとすると、図１及び図２の選択装置を使用した場合、１枚のトークンで通常５１枚のトークンが還付されるであろう。このような事象が発生する可能性は５４分の１である。それとは正反対に、プレイヤーが赤か黒に賭けたとすると、トークン１枚を賭けてトークン１枚が支払われるのが通常であり、プレイヤーには５４分の２６（４８％）の確率でこれが起こるチャンスがある。

図１と図２の選択装置、及び図３の賭けの場は、カジノハウスや賭博場で利用するのに便利なように一緒に一つのテーブルに配置しても良い。或いは、図１と図２の選択装置及び／又は図３の賭けの場を電子的に提示しても良い。

図４及び図５は、図３のレイアウトのデザイン上の変更を表す図である。

図４では、ジョーカーが一つだけある５３区画のホイール、又は同一のジョーカーが二つある５４区画のホイールが必要となる。

図６は、図８の賭けの場と共に用いられる５０区画のホイールを表す図である。このホールには組のないエースとジョーカーが一つずつある。ホイール上に組付きのエースはない。

図７は、賭けの場の代替レイアウトであり、図６のホイールのジョーカーを組のないエースに置き換える必要があるか、又は４９区画のホイールが必要であろう。

図８は賭けの場の好ましいレイアウトであり、図９には図６に示したホイールと組み合わせた図も示す。賭けの場のレイアウトは、以後に記す分析に基づいて、カジノにとって商業的に許容できるものであるべきである。

図７及び図８に挙げた賭けの場は、先に図３の賭けの場について記載したように、トークンを賭けの場に置くことにより賭けを行うことができる。

例えば、次に選択される区画がハートの７と結び付くであろうというストレートアップ賭けは、トークンをボックス（１１０）に置くことで示されるであろう。次の選択区画がスペードの９又はダイヤのジャックと結び付くであろうというスプリット賭けは、トークンをポイント（１１２）に置くことで行うことができるであろう。

次の選択区画がハートかスペードの１０、又はクラブかダイヤのクイーンに結び付くというコーナー賭けは、トークンをポイント（１１４）に置くことにより示される。

次に選択されるのがいずれかの組の８であろうという修正コーナー賭けは、トークンをボックス（１１６）に置くことにより示される。

ライン賭け及びストリート賭けも行なうことができるが、図３で述べたライン賭け及びストリート賭けと比べるとこの賭けによりカバーできる区画は少ない。例えば、ポイント（１１８）にトークンを置くと、選択される区画が任意の組の４か５（全部で８区画）と結び付くというストリート賭けを示すこととなろう。ポイント（１２０）にトークンを置くと、クラブかダイヤの６と７をカバーするライン賭けを示す。

図３で図示したものと同様に、図７と図８の外側の賭けの場には、他の種類の賭けを行なうためのボックスが含まれる。

例えば、プレイヤーはトークンをボックス（１２２）の中に置くことにより、選択される区画に結び付く識別符号の組がハートであろうという賭けを行うことができるであろう。トークンをボックス（１２４）の中に置くと、次に選択されるものが２から７の数字を持つという賭けを示すこととなろう。ボックス（１２６）の中のトークンは、選択されるものが奇数（ゲームのバランスのため、奇数は「エース」を除く）であるという賭けを示すことになる。選択される区画と結び付く識別符号の色についての賭けは、赤であればボックス（１２８）に、黒であればボックス（１３０）にトークンを置くことにより、行うことができる。

最後に、ボックス（１３２）の中のトークンは、選択されるものが内側の賭けの場のすぐ上の１６個の識別符号のいずれか、即ち、ハート、クラブ、スペード、又はダイヤの２、３、４、５のいずれかであるか否かについての賭けを示す。

図７又は図８のレイアウトにおける奇数への賭けには、組なしのエースは含まれない。

以下では、カジノ環境で該ゲームの様々な変化形を使用することによって生じる賭博場の利益を分析する。

この分析は、該ゲームをカジノで使用するためには、いくつかの特性が高度に望まれる又は求められるという信念に基づくものである。しかしながら、これらの特性は非商業的な事業における楽しみのためのゲームの操作という点では、あまり若しくは全く重要でない。
（１）主たる要求は、賭博場の利益が行われる賭けの１％から６％の間、好ましくは２ ％から５％の間であるべきであるということである。そうでなければ、このゲー ムはカジノにとってもプレイヤーにとっても満足いくものではないかもしれない 。標準的なルーレットでは、ゼロが一つのもので２．７％、ゼロが二つのもので ５．３％の利益をカジノにもたらす。

望ましいと思われる他の特性には、次のものが含まれる。
（２）賭け率は、勝者への支払い業務を単純にするため、可能な限り整数であるべきで ある。複雑な端数の賭け率はクルピエ（賭博台のゲーム進行補佐）の不評を買い 、或いは恐らく対応できないであろう。

（３）ルーレットの場合のように、様々なタイプの賭けがその結果において一貫してい ることも望まれる。例えば、スプリットに１００＄かけることは、２ヶ所の四角 に５０＄ずつ賭けるのと同じ結果であるべきである。この特性は、それぞれのタ イプの賭けに対する賭博場の利益が同じであると言うのと同じである。この特性 は、テーブルゲームで普遍的なものではない。例えば、クラップスにはこの特性 はない。

賭博場にとって、各種の賭けの利益率は次のものに依存する。
・賭けによってカバーされる個々の結果の数
・勝者に支払われる賭け率
・結果の総数（ジョーカーの数によって決まる）

カジノにおける利益を測る様々な方法がある。これらには、カジノを去る前にプレイヤーが損失した平均額、各プレイヤーがテーブルに居る間に損失した平均額、テーブルで１時間ごとに得られた利益が含まれる。これらはドルの絶対値で、又は購入されたチップのパーセンテージとして表すことができる。これらの尺度の一部は、テーブルに居た時間などの人間行動に依存し、経験によって見つけるしかない。ブラックジャックのように技能が関与する場合はそれはプレイヤーの技能に依存する。テーブルにいるプレイヤーの数は一部の尺度には入る。

単純化のため、これらの報告で用いる利益の数字は、プレイヤーによる各賭けの損失の平均パーセンテージとする。これはルーレットの様なゲームについては容易に計算される。プレイヤーのチップが一回のセッション中に何度も再利用されれば、損失量はそれに応じて増加する。

下の表１は、１枚又は２枚のジョーカーと、一組の標準的なトランプカードの５２枚のカードに対応するゲームの変化形に対する各種の賭けの利益率を示したものである。結果的にホイールは５３又は５４のスロットを含む。賭けの賭け率は、上で述べた許容可能な範囲内で利益を生ずるように選択した。

本ゲームの特定の変化形は一つ又は二つのジョーカーの何れかを選択し、どちらの賭けが利用可能とされるべきかを選択し、且つ、勝利した賭けに対して支払われるべき賭け率がいか程かを決定することにより得ることができる。これらの変形については、適切なカジノの利益、単純性及び一貫性という望ましい基準を同時に満たす組合せを選ぶことは容易でない。

上の表から一つを選択すれば、下記の表２に記載したようなタイプのゲームを得る。

残念ながら、プレイヤーはグループに賭けるよりもストレートアップに賭けることにより常により良い値を得ることができるという点で、ここに挙げた賭け率は一貫性がない。

これらの問題を克服する別の選択を行うことができるが、さらに複雑な賭け率を導入するという犠牲が伴う。表３はゲームの別の変化形の一例を示す。

この場合、賭け率は全て一貫しており、利益はその値がゼロが一つ又はダブルゼロの標準的なルーレットの値の間にあるので、極めて満足のいくものとなっている。これらを選択することにより満足のいくゲーム、及び賭け率が複雑な３のグループ及び６のグループへの賭けを排除することでさらに改善できるゲームを提供することができるであろう。

提案されるゲームの別の一変化形は、標準的な組の各カードに対応するスロットがホイール上にあるが、ジョーカーがなくエースが二つだけあるか、又はジョーカーとエースが一つずつあるか、又はジョーカーが二つあるものである。エース及び／又はジョーカーは、標準的な種類のルーレットにおけるゼロ、及びダブルゼロの役割を果たすであろう。

下記の表４は本ゲームのこの変化形の結果を示す。

この変化形はいくつかの魅力的な特徴があるので好ましい。標準的なルーレットでは生じない８のグループを含む、多数の異なるインサイド・ベット及びアウトサイド・ベットが可能となる。これらの賭けは全て、完全に一貫している。例えば、ダズンに賭けた結果は６のグループ二つに賭けたのと同じである。全ての支払いは整数なので、ディーラーには特殊な問題は何もない。

賭け当たりのカジノの利益はいずれの場合も約４％である。これはカジノおよび規制当局にとって満足がいくものであるべきである。これはまた、標準的なダブルゼロのルーレットゲームよりも良い払い戻しをプレイヤーにもたらす。

ゲームの他の変化形も可能である。変化形の一つには、６０枚のカードに２枚のジョーカーが加わった拡大型ゲームが含まれる。これは追加ランクを二つ導入するか、または追加組を１組導入するかのいずれかにより行えるであろう。１組の追加組を持つカードの組は既に存在し、スターズと呼ばれている。下の表５はこのような変化形の一つを示す。

このゲームは、提示される利益と配当に基づいて、満足いくものであると思われる。

このゲームの別の一変化形は、標準的な組の各カードに対応して一つのスロットがあるが、ジョーカーが一つ又はエースが一つしかないものである。ジョーカー又はエースは、標準的なルーレットにおけるゼロの役割を果たすであろう。下の表６はこのゲームにおける様々な賭けの結果を示す。

この形はエースが二つ（又はジョーカー一つとエースが一つ、又はジョーカーが二つ）の形と似ているが、カジノにもたらす利益がより少ない。同じ種類の賭けが可能であり、これらの賭けは全て一貫している。支払いは全て、これまでどおり整数である。

賭け当たりのカジノの利益率はここでは２．０４％であり、これはエース二つの場合に得られる利益のおおよそ半分である。これは、プレイヤーにとっては資金がずっと長く持続するので素晴らしいことであろう。しかしながら、一部のカジノは利益率が現行版のどのルーレット（２．７％以上）よりも低いゲームには興味を示さないかもしれない。

しかしながら、この変化形はそれでも下記の場合にはカジノに商業的に受け入れられる場合がある。
・その目新しさのため、沢山の活動（賭け）を誘い込んだ場合、
・最小の賭けの規模（数量）がより大きいのでより低いパーセンテージが受け入れられる 、高回転の場で、
・諸経費がより低い、オンライン／電子形態の場合。

当業者らは、特定の実施態様で示した本発明が、広く記載した本発明の精神又は範囲から逸脱しないで、多数の変形及び／又は修正の余地があることを認めるであろう。例えば、トランプ及び識別符号は、マージャン、パイガオ、又はシック・ボーなどの他のゲームに関する識別符号で置き換えても良い。従って、本発明の実施態様は、あらゆる点で制限的なものではなく、例示的なものであると解釈されるべきである。

本明細書、及び後続の請求項を通じて、論旨が別意を要求しない限り、語「含む（comprise）」、又はその変化形である「含む（comprises）」若しくは「含む（comprising）」などは、述べられた整数若しくは工程、又は整数若しくは工程の群の含有を意味するが、他の如何なる整数若しくは工程、又は整数若しくは工程の群の排除を意味するものではないと解する。

ここでは、本発明の好ましい実施態様を添付の図を参照して詳細に記載する。
本発明のゲームと共に用いられるホイールの平面図である。 図１に示すホイールの斜視図である。 本発明のゲームで用いられる賭けのレイアウトの平面図である。 図３の賭けのレイアウトの変化形である。 図３の賭けのレイアウトの変化形である。 本発明と共に使用される別のホイールの平面図である。 図６のホイールと共に用いられる賭けのレイアウトの平面図である。 図７の賭けの変化形の図である。 ホイールと賭けのレイアウトを組み合わせたものの斜視図である。

Claims (15)

1. 各区画がトランプカードの識別符号（indicia）と結び付く４９または５０の選択可能な区画を有する回転可能なホイール、及びホイールの選択可能な区画を無作為に選択する手段を含む識別符号選択手段及び識別符号選択手段を一度操作することによって選択される区画に結び付く識別符号に関する賭けを置くように適応された賭けの場を有し、
   前記選択可能な区画のそれぞれは、トランプカードの値に対応する識別符号を有しており、４８の区画がトランプカードの４つの組、すなわちスペード、ハート、ダイヤ、クラブに対応する組を構成する識別符号を有するとともに、残りの１または２の区画が組を構成しない識別符号を有しているゲーム装置。
2. 回転可能なホイールが実質的に垂直な軸の周りを回転できるものである、請求項１記載のゲーム装置。
3. 回転可能なホイールが４９個の区画を有し、そのうちの４８の区画が、４つの組の２から１０の数字、ジャック、クイーン及びキングに対応するトランプカードの値を含み組を構成する識別符号を持ち、１の区画がエース、ジョーカー若しくは他の鬼札に対応するトランプカードの組を構成しない識別符号を持つものである、請求項２記載のゲーム装置。
4. 回転可能なホイールが５０個の区画を有し、そのうちの４８の区画が、４つの組の２から１０の数字、ジャック、クイーン及びキングに対応するトランプカードの値を含み組を構成する識別符号を持ち、２の区画が２枚のジョーカー、又は２枚のエース、又はジョーカー１枚とエース１枚、又は２枚の他の鬼札に対応するトランプカードの組を構成しない識別符号を持つものである、請求項２記載のゲーム装置。
5. 賭けの場がその上に２から１０の数字を有する領域、その各数字にはクラブ、ダイヤ、ハート、及びスペードの組に対応する識別符号が結び付いている領域を含むものである、請求項１から請求項４のいずれか１項に記載のゲーム装置。
6. 賭けの場が、識別符号選択手段を一度操作することにより選択される区画と結び付く識別符号の組について賭けることを表明するための識別符号をその上に持つ領域を含むものである、請求項１から請求項５のいずれか１項に記載のゲーム装置。
7. 識別符号選択手段の一回以上のそれまでの操作の結果を記録する手段をさらに含む、請求項１から請求項６のいずれか１項に記載のゲーム装置。
8. 一人以上のプレイヤーと運用者の間の経済的結果を得る方法であって、各区画がトランプカードの識別符号と結び付く４９または５０の選択可能な区画を有する回転可能なホイールを含む識別符号選択手段、及びホイールの選択可能な区画を無作為に選択する手段、及び、識別符号選択手段を一回操作することにより選択される区画に結び付く識別符号に対する賭けを置くのに適した賭けの場を有するゲーム装置の使用を含み、前記選択可能な区画のそれぞれは、トランプカードの値に対応する識別符号を有しており、４８の区画がトランプカードの４つの組、すなわちスペード、ハート、ダイヤ、クラブに対応する組を構成する識別符号を有するとともに、残りの１または２の区画が組を構成しない識別符号を有しており、且つ、
   ａ）賭けの工程、ここでは、各プレイヤーが現金若しくはトークンの賭けを、その賭けの勝敗条件を定める賭けの場所である賭けの場に置く、
   ｂ）賭けの工程後の操作の工程、ここでは、回転可能なホイールを回転させ、ホイールの区画を無作為に選択できるようにボールを回転しているホイール上に置く、
   ｃ）結果の工程、ここでは、ボールがホイール上の一つの区画に入り、それにより区画、及びその区画と結び付く識別符号を選択する、
   ｄ）識別符号選択手段の前記一回の操作それぞれに関する結果の工程後の成績の工程、ここでは、ホイールの選択された識別符号とプレイヤーの勝敗条件とが比較され、その比較の結果に応じて現金又はトークンの支払いが行われることにより、各プレイヤーのそれぞれの賭けの評価が行われる、
   の諸工程を含む方法。
9. 請求項１から請求項７のいずれか１項に記載のゲーム装置を用いて行われる、請求項８記載の方法。
10. 成績の工程が、ジャックポットの賭けの勝敗条件が満たされたかどうかに関する評価、及びその評価に応じて現金又はトークンの支払いを行う工程を含むものである、請求項９記載の方法。
11. ジャックポットの賭けの勝敗条件が、該ゲーム装置の５回までの連続した操作の結果に依存するものである、請求項１０記載の方法。
12. ジャックポットの賭けの勝敗条件が、該ゲーム装置を５回連続して操作することにより選択される識別符号が、あらかじめ決めておいたポーカーの手と等しいかどうかに依存するものである、請求項１１記載の方法。
13. ゲームのプレイヤーとゲームの供給者との間の経済的結果を得るための電子ゲームであって、
    ａ）賭けの工程、ここでは、プレイヤーが、その賭けの勝敗条件を定める場所である賭けの場の中の場所を選択することにより賭けを行う、
    ｂ）賭けの工程後の操作の工程、ここでは、各区画がトランプカードの識別符号と結び付く４９または５０の選択可能な区画を有する回転しているホイール、及び該ホイールの区画を無作為に選択することを確認するために回転しているホイールの上に置かれたボールが電子的にプレイヤーに示され、ここでは、選択可能な区画のそれぞれは、トランプカードの値に対応する識別符号を有しており、４８の区画がトランプカードの４つの組、すなわちスペード、ハート、ダイヤ、クラブに対応する組を構成する識別符号を有するとともに、残りの１または２の区画が組を構成しない識別符号を有している、
    ｃ）結果の工程、ここでは、選択された区画とその区画と結び付く識別符号をプレイヤーに見せるため、ホイールの無作為に選択された区画の上に置かれたボールが表示される、
    ｄ）識別符号選択手段の前記一回の操作それぞれに関する結果の工程後の成績の工程、ここでは、ホイールの選択された識別符号とプレイヤーの賭けの勝敗条件を比較し、その比較結果に応じて現金又はトークンの支払いを行うことにより、プレイヤーの各賭けの評価が行われる、
    の諸工程を含むゲーム。
14. 請求項１に記載のゲーム装置であって、異なる勝敗条件を有する賭けを置くためのマークが付いた区域を有する賭けの場を含むゲーム装置。
15. 請求項１から請求項７のいずれか１項に記載のゲーム装置を含む、又は請求項１３に記載の電子式ゲームのゲームの運用を操作、管理又は制御する、カジノハウス又は賭博場。

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