JP4425360B2 - 多数区画室型消毒システム - Google Patents

多数区画室型消毒システム Download PDF

Info

Publication number
JP4425360B2
JP4425360B2 JP25194398A JP25194398A JP4425360B2 JP 4425360 B2 JP4425360 B2 JP 4425360B2 JP 25194398 A JP25194398 A JP 25194398A JP 25194398 A JP25194398 A JP 25194398A JP 4425360 B2 JP4425360 B2 JP 4425360B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disinfectant
disinfection
processing chamber
chamber
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25194398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11137650A (ja
Inventor
スー−ミン・リン
ポール・テイラー・ジェイコブス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ethicon Inc
Original Assignee
Ethicon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ethicon Inc filed Critical Ethicon Inc
Publication of JPH11137650A publication Critical patent/JPH11137650A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4425360B2 publication Critical patent/JP4425360B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/16Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor using chemical substances
    • A61L2/18Liquid substances or solutions comprising solids or dissolved gases
    • A61L2/186Peroxide solutions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/16Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor using chemical substances
    • A61L2/20Gaseous substances, e.g. vapours
    • A61L2/208Hydrogen peroxide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2202/00Aspects relating to methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects
    • A61L2202/10Apparatus features
    • A61L2202/12Apparatus for isolating biocidal substances from the environment
    • A61L2202/122Chambers for sterilisation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2202/00Aspects relating to methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects
    • A61L2202/20Targets to be treated
    • A61L2202/24Medical instruments, e.g. endoscopes, catheters, sharps

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医療装置の化学的消毒に用いられるシステムに関するものであり、特に、医療装置の化学的消毒用の多数の区画室を有するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
医療器具はこれまで蒸気による加熱処理またはガス状または蒸気状の薬品により消毒してきた。特に、過酸化水素蒸気を用いる消毒処理は他の化学的消毒処理に比していくつかの優れた点が知られている。
【0003】
例えば、1987年2月17日にJacobs他に付与された米国特許第4,643,876号は過酸化水素とプラズマの組み合わせによる特定の付加的な利点を教示しており、1988年7月12日に同Jacobs他に付与された米国特許第4,756,882号はプラズマ発生装置により生じる反応種の前駆体として過酸化水素水溶液から生じた過酸化水素蒸気の使用を開示している。すなわち、消毒すべき物品の付近に拡散する過酸化水素蒸気とプラズマの組み合わせにより、物品を効果的に消毒できると共に、残存する過酸化水素を効率よく除去することができる。しかしながら、この方法の効果は消毒を行う前に物品の付近に消毒蒸気を拡散させることに依存するため、長くて細い穴(lumen )を有する物品の消毒を効果的に行うことが極めて困難であった。それゆえ、長くて細い穴に適用する場合は、このような方法は高濃度の消毒剤、長時間の曝露および/または温度上昇を必要とすることが知られている。例えば、27センチよりも長くて0.3センチよりも小さい内径の穴は特に消毒することが困難であった。従って、このような長くて細い穴を有する物品の消毒はこれまで当業界における特別な課題であった。
【0004】
そこで、Cummings他の米国特許第4,744,951号は消毒処理において過酸化水素を蒸気の形態で供給する2個の処理室(Chamber )を有するシステムを開示している。この場合、消毒剤はまず一室において気化された後に、別の一室において消毒すべき物体に供給されるので、より効果的に凝縮された過酸化水素蒸気を生成することができる。この消毒方法は曲がりくねるまたは細い流通路を有する物品の内面に凝縮した過酸化水素蒸気を供給するために構成されている。しかしながら、このような消毒方法は有効な消毒に要する穴への過酸化水素蒸気の拡散に依存するために、穴あき装置の迅速な消毒には効果的ではなかった。
【0005】
Hatanaka他の米国特許第4,797,255号は2区画室型の消毒および貯蔵システムを開示しており、このシステムは単一の消毒室と当該消毒室に近接する消毒した容器を乾燥して貯蔵するための無菌室とから構成されている。
【0006】
Schmidt 他の米国特許第4,863,688号は液体過酸化水素気化室と消毒用の閉鎖容器(enclosure )とから成る消毒システムを開示しているが、この閉鎖容器は過酸化水素消毒剤の蒸気が容器の内部に接触しない状態で容器を保持する。このシステムは過酸化水素への曝露を制御するように構成されており、穴あき装置(lumen device)を消毒するように設計されていない。
【0007】
Cummings他の米国特許第4,952,370号は、まず水性の過酸化水素蒸気を消毒すべき物品上で凝縮し、次いで、真空供給源をこの消毒室に作用させて水と過酸化水素を物品からエバポレート除去する消毒方法を開示している。この方法は表面を消毒するのに適しているが、穴あき装置を消毒する場合にはその穴への過酸化水素蒸気の拡散に大きく依存するために、迅速な処理が効果的に行えない。
【0008】
Jacobs他の「穴を有する物品の蒸気消毒のための方法」と題する米国特許第4,943,414号は、少量の気化性液体消毒剤溶液を収容する容器を消毒する物品の穴に付着し、消毒中に圧力が減少する時に、その物品の穴の中に直接消毒剤を気化して流し込む方法を開示している。このシステムは差圧により水と過酸化水素の蒸気が穴の中に引き込まれる点で利点があり、穴の消毒速度を高めることができるが、上記の容器を消毒する穴のそれぞれに付着する必要がある点が不都合である。
【0009】
また、Anderson他の米国特許第4,937,046号、同第5,118,471号および同第5,227,132号は、それぞれ、消毒用にエチレンオキサイドガスを用いる消毒システムを開示している。このガスはまず小さな第1の閉鎖容器に供給された後に、消毒する物体が置かれている第2の閉鎖容器内にゆっくりと浸透する。次いで、媒体が第2の閉鎖容器内に導入されて、消毒ガスがこの第2の閉鎖容器を収容する第3の閉鎖容器内に流し出される。その後、排気システムがこの第3閉鎖容器から消毒ガスと空気を排気する。これらのシステムもまた消毒を行うために消毒剤の蒸気拡散に依存する点で不都合であり、穴あき装置の迅速消毒には適していない。
【0010】
Schmoegnerの米国特許第5,122,344号は消毒室内において液体化学消毒剤を気化することによって物品を消毒するための化学的消毒システムを開示している。この場合、消毒室の予備排気が消毒作用を高めている。消毒剤は第2の予備充填されたショットチャンバーから消毒室に注入される。このシステムもまた消毒を行うために消毒剤蒸気の拡散に依存しており、穴あき装置の迅速消毒には適していない。
【0011】
Faddisの米国特許第5,266,275号は器具を消毒するための消毒システムを開示している。この消毒システムは第1の消毒室と第2の安全室を含む。この第2の安全室は第1の消毒室から放出される全ての消毒剤を感知して分解室に排出する。しかしながら、このシステムも上述のシステムと同様に消毒を行うために消毒剤上記の拡散に依存しており、穴あき装置の迅速消毒には適していない。
【0012】
Childers他の米国特許第5,492,672号および同第5,556,607号は細い穴の消毒のための方法と装置をそれぞれ開示している。この方法および装置は多成分系の消毒剤蒸気を使用し、この消毒剤蒸気の断続的な流れの交互の期間を必須要件とし、複雑な構成の装置が当該方法を実行するために使用されている。さらに、これら米国特許第5,492,672号および同第5,556,607号の方法および装置は消毒室内の圧力を大気圧より低い所定の圧力に保つことを必要とする。
【0013】
さらに、Childers他の米国特許第5,527,508号は複雑な物体の穴および開口部内に低圧の薬品消毒剤蒸気の浸透効率を高める方法を開示している。この方法は密閉した消毒室内を大気圧より低い一定圧にするのに有効な量の空気または不活性ガスを繰り返し導入して拡散した消毒剤蒸気を物品内にさらに送り込んで消毒を行う。これら米国特許第5,527,508号、同第5,492,672号および同第5,556,607号のChildersによる発明は消毒剤の流れを断続的に繰り返して供給して消毒室の圧力を大気圧より低い所定の圧力に保つことが必要である点で類似している。
【0014】
Hillebrenner他の米国特許第5,534,221号は内視鏡等の穴あきの医療装置を消毒および貯蔵するための装置および方法を開示している。この装置は封じ可能なカセットを備えており、この中に内視鏡等の医療装置が置かれる。このカセットはコネクタを介して消毒剤を受容するための入力口と、コネクタを介して真空を供給することにより消毒剤を排除するための出力口と、各コネクタが各出入力口に連結する時にそれぞれの出入力口を開け、各コネクタが各出入力口から外れている時に各出入力口を封じて、内視鏡が消毒された後にカセットが開けられるまでその中に消毒されたままの状態で保持されるようにするための入出力口内のチェックバルブを供えている。すなわち、この米国特許第5,534,221号の方法は医療装置をカセット内に配置する工程と、当該装置をカセットの入力口または出力口のいずれかに連結する工程を含む。その後、このカセットは温度を適当に維持した恒温槽または加温室内に置かれる。接続はカセットの入力口および出力口を開口するように行われ、入力口を介して消毒剤を導入して内視鏡のような医療器具の外側を浸すことができるようにする一方で、当該内視鏡のような中空物体の一端部を出力口に連結して外部からの真空供給により消毒剤が当該内視鏡の内部流通経路を介してカセット内に排出できるようにする。この消毒処理が完了すると、加温室が開けられ、上記の入出力口がそれぞれの供給源から外された状態で、消毒用カセットが加温室から取り外される。その後、密封シールが保持されて、物体はカセットが開けられるまたは当該装置が使用されるまでそのカセットの消毒された内部に保持される。従って、米国特許第5,534,221号の発明は消毒した医療装置がその使用まで消毒状態のカセット内に保持できる手段の提供に関するものであり、それゆえ、環境への曝露や使用前の取り扱いによる汚染を完全に回避できる。加えて、米国特許第5,534,221号の発明は消毒する装置の穴が出力口に連結しており、特に、その装置が長くて細い穴を有している場合に、消毒剤をその穴を介してカセット外に排出するに要する時間が不都合に長くなることがある。また、穴あき装置が極めて柔軟である場合、穴がつぶれて蒸気の排出が遅くなったりまたはできなくなり、穴の破損も起こりやすくなる。
【0015】
また、Rickloff他の米国特許第5,445,792号および同第5,508,009号はそれぞれHillebrennerの同第第5,534,221号のシステムにほぼ等価な消毒システムを開示している。
【0016】
さらに、Langfordの米国特許第5,443,801号は輸送可能な洗浄/消毒装置と医療/歯科用器具の内外部消毒のための方法を教示している。この装置は器具を傷つける可能性のある熱、圧力、過酷な振動または腐食性の薬品を回避する。この発明はオゾンガスまたは溶液を消毒剤として使用し、消毒剤蒸気や消毒剤溶液の気化は採用しない。さらに、当該方法は柔軟な袋または容器を使用するために、真空下の操作には適さない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点を鑑みて、従来技術においては、簡単安全で有効な小孔の消毒方法がなかったといえる。従って、長くて細い穴および短くて広い穴の両方を有する物品の簡単で有効な蒸気消毒方法が依然として必要とされている。さらに、独立操作可能な区画室を有する簡潔で有効なシステムも必要とされている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は医療装置消毒用の多数区画室型消毒装置に関する。すなわち、この装置は少なくとも第1の固定の処理室と第2の固定の処理室を有する多数区画室部分と、当該第1および第2の処理室の間の開閉可能な介在手段(interface )と、第1処理室および/または第2の処理室内に消毒剤を供給するように構成された消毒剤供給源とから成り、第1処理室および第2の処理室の各々が消毒室として独立操作可能である。上記装置はさらに上記第1処理室および第2の処理室の間の流通経路から構成されている。好ましくは、上記介在手段は取り外し可能である。本発明の一実施形態において、上記介在手段は取り外し可能とすることにより開閉可能となる。上記装置はさらに通気性かつ消毒剤蒸気透過性であるが微生物非透過性であり、消毒する装置をその中に置くための容器を上記第1処理室または第2処理室内に備えている。この容器は消毒後に装置の浄化度を保つように作用する。消毒する装置は上記第1処理室または第2処理室内のいずれかに置くことができる。
【0019】
本発明の一実施形態においては、上記第1処理室および第2処理室の各々が拡散抑制環境を提供する。また、別の実施形態においては、上記第1処理室および第2の処理室がそれぞれ第1の封止可能なドアおよび第2の封止可能なドアを有しており、当該第2の封止可能なドアは第1の封じ可能なドアよりも小さくこの第1のドアの中に配置されている。本発明の一実施形態においては、上記介在手段が少なくとも1個の開口部を備えており、消毒する装置が穴(lumen )を有しており、当該装置の穴が上記開口部を通して置かれて、その穴が部分的に上記第1処理室および第2の処理室のそれぞれの中に存在している。この開口部は、その穴の周りに気密シールを形成可能であり、また、この開口部を介してその穴の外側に消毒剤を流すことのできる隙間嵌めシールをその穴の周りに形成可能であり、あるいは、その穴の周りに絞り嵌めシールを形成することができ、当該シールは通気性および/または通液性の材料から構成されている。また、上記介在手段は穴なしの開口部を備えることが可能である。
【0020】
本発明の一実施形態においては、上記流通経路は上記多数区画室部分の内側にある。好ましくは、当該流通経路は両方向の流れを可能にする。さらに、この流通経路は穴あき装置を貫通しているのが好ましい。別の実施形態においては、当該流通経路は上記多数区画室部分の外側にあって、両方向の流れを可能にする。
【0021】
上記装置はさらにこの第1の流通経路に加えて第2の流通経路を備えている。一実施形態においては、当該第2の流通経路は上記多数区画室部分の外側にあり、第1の流通経路は上記介在手段の中に存在する。さらに、別の実施形態においては、第1の流通経路は多数区画室部分の中にあって、第2の流通経路は多数区画室部分の外側にある。
【0022】
好ましくは、消毒剤の供給源は注射器、液体流通装置、液体または固体貯蔵器、またはアエロゾル噴霧装置から成る群から選択される。さらに、この消毒剤供給源は、好ましくは、上記第1の処理室、上記第2の処理室、上記多数区画室部分内に置かれた容器、当該多数区画室部分の外側に置かれた閉鎖容器から成る群から選択される場所の中に置かれる。一実施形態においては、上記閉鎖容器は上記第1処理室および第2の処理室の一方に接続しているか、あるいは、これら第1処理室および第2処理室の両方に接続している。また、別の実施形態においては、当該閉鎖容器は上記容器に接続している。上記消毒剤供給源は液体貯蔵器であってもよい。また、消毒剤は液体、固体あるいは凝縮蒸気から構成できる。好ましくは、液体消毒剤は過酸化水素または過酢酸から成る。さらに、消毒剤は固体の過酸化水素複合体であってもよく、当該過酸化水素複合体は尿素過酸化物複合体またはピロリン酸ナトリウム過酸化物複合体などから構成される。また、本発明の一実施形態においては、消毒剤は過酸化水素または過酢酸蒸気から成る凝縮蒸気である。
【0023】
さらに、上記流通システムは真空を供給するための真空ポンプ、消毒剤を循環するためのポンプまたは熱誘発性加圧手段から構成できる。本装置はさらに少なくとも1個の付加的な介在手段から構成できる。また、当該装置はさらに消毒剤を気化するためのヒーターを備えていてもよい。また、当該装置はさらに消毒する装置をプラズマに曝露するためのプラズマ発生装置を備えていてもよい。このプラズマ発生装置は別の容器内に置くことができ、本装置はさらに当該プラズマを上記多数区画室部分内に流す流通システムを備える。
【0024】
本発明の一実施形態においては、上記介在手段における開口部はアイリスダイアフラムを供えている。また、別の実施形態においては、当該開口部は2枚のプレートにより画定される。これらのプレートは上記開口部に近接する端部または表面に圧縮可能な材料を有しており、当該プレートの少なくとも一方は移動可能である。さらに別の実施形態においては、上記開口部は膨脹可能な材料を備えていて、この膨脹可能な材料が膨脹すると、開口部が縮小して消毒する装置を保持しかつシールするようになっている。
【0025】
また、本発明の別の態様は医療装置を消毒するための方法に関する。すなわち、本発明による穴あき装置の内部および外部を消毒するための方法は、(a)上記装置を第1室と、第2室および少なくとも1個の開口部を有する介在手段から構成される多数区画室部分内に置く工程から成り、上記装置の穴が上記介在手段を跨いで上記第1室内に部分的に存在し、かつ、上記第2室内に部分的に存在するように配置され、さらに、(b)消毒剤を消毒剤供給源から上記多数区画室部分内に導入する工程と、(c)上記第1室と第2室との間に上記穴を介する消毒剤の流れを生成する工程とから成る。
【0026】
上記工程(a)に先立って、上記装置を消毒剤上記透過性かつ微生物非透過性の容器内に置くことができ、当該容器は消毒処理後の装置の浄化度を保つ。さらに、穴なし装置も上記第1室または第2室内のいずれかで消毒することができる。上記工程(a)はさらに、上記介在手段を取り外す工程と、当該介在手段を異なる穴に適する異なる介在手段に取りかえる工程とから構成できる。本発明の一実施形態においては、上記第1室または第2室のいずれか、あるいは、これらの両方が拡散抑制環境である。また、上記第1室および第2室の大きさは異なっていてもよい。加えて、本方法はさらに上記穴を上記開口部内に置いて、その穴が部分的に上記第1室および第2室のそれぞれの中に存在するようにする工程を含む。上記開口部は、その穴の周りに気密シールを形成可能であり、また、この開口部を介してその穴の外側に消毒剤を流すことのできる隙間嵌めシールをその穴の周りに形成可能であり、あるいは、その穴の周りに絞り嵌めシールを形成することができ、当該シールは通気性および/または通液性の材料から構成されている。また、上記介在手段は穴なしの開口部を備えることが可能である。
【0027】
上記流通経路は上記多数区画室部分内にあって両方向の流れを可能にすることができる。さらに、上記第1の流通経路に加えて、本方法はさらに第2の流通経路を介して消毒剤を流す工程を含む。この態様に従う一実施形態においては、上記第1の流通経路は多数区画室部分内にあって、第2の流通経路は当該多数区画室部分の外側にある。消毒剤の供給源は、上記第1室、第2室、消毒用多数区画室部分の中に置かれた容器、第1室および第2室のいずれかまたはこれらの両方あるいは容器に接続可能で多数区画室部分の外側に置かれた閉鎖容器から成る群から選択される場所に置くことができる。本発明の一実施形態においては、消毒剤の供給源は液体貯蔵器である。消毒剤は液体、固体または凝縮蒸気とすることができる。一実施形態においては、当該消毒剤は過酸化水素または過酢酸から成る液体である。また、別の実施形態においては、消毒剤は固体の過酸化水素複合体である。この固体は尿素過酸化物複合体またはピロリン酸ナトリウム過酸化物複合体であってもよい。さらに別の実施形態においては、消毒剤は凝縮蒸気であり、上記方法はさらに消毒剤蒸気を凝縮する工程を含む。好ましくは、上記凝縮蒸気は過酸化水素または過酢酸蒸気である。流通システムは真空ポンプ、消毒剤を循環するためのポンプまたは熱誘発性加圧手段から構成できる。本発明の方法はさらに消毒する装置をプラズマに曝露する工程を含んでいてもよい。このプラズマは別の容器内で発生することができ、本方法はさらに当該プラズマをその容器から上記第1の消毒室または第2の消毒室内に流す工程を含む。
【0028】
本発明の方法はさらに、上記工程(b)に先立って、消毒する装置を加温する工程を含んでいてもよい。この消毒する装置は電場をかけることにより加温することができる。好ましくは、この装置は大気圧より低い圧力下で加温される。上記工程(b)および工程(c)は1回以上繰り返すことが可能である。また、上記工程(a)はさらに、上記介在手段の開口部を開ける工程と、当該開口部内に装置を挿入してその装置が部分的に上記第1室内にあり、かつ、部分的に上記第2室内にあるようにする工程と、当該開口部を閉じてその装置の周りにシールを形成する工程とからなる。また、工程(a)は消毒する装置の周りをシールできるアイリスダイアフラムを備える開口部内にその装置を置く工程、あるいは、その装置を2枚のプレートにより画定される開口部内に置く工程から成る。これらのプレートは開口部に近接するその端部または表面に圧縮可能な材料を備えており、当該プレートの少なくとも一方は移動可能であるために、互いに近づいて装置を保持しその周りをシールすることができる。また、工程(a)は膨脹可能な材料を備える開口部内に消毒する装置を置く工程から成り、その膨脹可能な材料が膨脹すると開口部が縮小して装置を保持しシールすることができる。本発明の一実施形態においては、工程(a)は伸縮可能な材料を備える開口部内に消毒する装置を置く工程と、当該伸縮可能な材料を伸ばして装置の周りをシールする工程とから構成されるか、あるいは、圧縮可能な材料を備える開口部内に消毒する装置を置く工程と、当該圧縮可能な材料を圧縮して装置の周りをシールする工程とから構成される。さらに、好ましい一実施形態においては、消毒する穴あき装置が内視鏡である。また、別の実施形態においては、その穴は少なくとも2個の端部を有しており、それら端部間において上記開口部を介して上記介在手段を跨いでいる。
【0029】
本発明の別の態様は医療装置を消毒するための方法に関する。この方法は、(a)消毒する装置を第1の固定の処理室と第2の固定の処理室と当該第1処理室および第2処理室の間の可動の介在手段を有する多数区画室部分内に置く工程と、(b)上記介在手段を調節して、上記第1処理室または第2処理室内に入れるには大きすぎる装置を当該第1処理室および第2処理室により形成されるより大きな処理室内で消毒できるようにする工程と、(c)消毒剤の供給源から消毒剤を上記多数区画室部分内に導入する工程とから成る。上記工程(a)に先立って、消毒する装置は消毒剤上記透過性かつ微生物非透過性の容器内に置かれ、この容器は消毒後の装置の浄化度を保持する。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の多数区画室型消毒装置は穴なしおよび穴あき装置の両方の消毒に適する。本発明の一態様によれば、多数区画室型消毒装置はシール可能および取り外し可能な介在手段により分離される少なくとも2個の処理室から構成されている。これらの処理室はそれぞれ独立して操作可能であり、消毒室として作用することができる。本発明の装置を用いての消毒処理においては、上記介在手段が異なる状況に対応して調節できる。例えば、消毒する装置が上記2個の処理室のいずれに対しても大きすぎる場合に、当該介在手段を取り外してその装置に対してより大きな空間を利用できるようにすることが可能である。また、消毒する装置がそれほど大きくない場合は、2個の処理室の一方においてそれを消毒することができ、別の装置を他方の処理室で消毒することができる。
【0031】
本発明の別の態様によれば、上記多数区画室型消毒装置は少なくとも第1の固定の処理室と、第2の固定の処理室と、当該第1処理室および第2処理室の間の開閉可能な介在手段と、第1処理室および第2処理室の間の流通経路と、第1処理室および/または第2処理室内に消毒剤を供給するように構成された消毒剤の供給源とを有する多数区画室部分を備える消毒システムから構成されている。上記流通経路は消毒する装置の穴とすることができ、消毒剤はその穴を直接通過して当該穴あき装置の内部を消毒することができる。異なる消毒方法および技法を本発明の消毒システムと併せて使用することが可能である。以下、これらの方法のいくつかの実施形態を説明する。
【0032】
所定量の液体消毒剤を供給する方法
従来の消毒剤を本発明において使用することができる。ホルムアルデヒド、エチレンオキサイド、過酸化水素溶液および過酸化水素蒸気等、当業界において、多数の消毒剤が入手可能である。これらの消毒剤はいずれも本発明の消毒装置において使用できるが、過酸化水素溶液および過酸化水素蒸気の使用が他の化学的処理に比していくつかの利点を有することが知られている。それゆえ、本発明においては過酸化水素溶液および過酸化水素蒸気を消毒剤として使用することが好ましい。さらに、過酸化水素溶液を消毒剤として用いる消毒処理においては、この消毒剤はいくつかの異なる方法で供給することができる。例えば、過酸化水素溶液をまず真空条件下および/または加熱条件下に真空処理室内で気化し、消毒する装置をその過酸化水素蒸気に曝露する。従って、本発明の一実施形態においては、満足できる消毒を行なうに要する処理の重要なパラメータとして、気化するために処理室内に供給される液体過酸化水素の量が挙げられる。それゆえ、液体過酸化水素を処理室に一定の量で供給することが重要である。
【0033】
従って、一定量の液体消毒剤を供給できる消毒装置を本発明の消毒システムに組み込むことができる。例えば、上記消毒室は既知の量を画定する少なくとも1個の井戸を有する底部を有している。すなわち、この井戸は、液体消毒剤が底部表面上に導入されて既知量の液体消毒剤がその井戸を満たし、液体消毒剤が表面から排除された後にその既知量の液体消毒剤が井戸に残り、次の消毒処理が底部表面上に置かれた装置上で行われる時にその底部に残った既知量の液体消毒剤を用いて行えるように、配置構成されている。この装置はその井戸内の液体消毒剤を気化するための熱源および/または真空供給源を備えており、必要に応じてプラズマ供給源を備えていてもよい。また、底部表面は当該表面から液体消毒剤を除去するための少なくとも1個の穴を備えていることが好ましい。さらに、当該底部表面に形成される井戸は湾曲状、平坦状または傾斜状に形成できる。また、当該井戸は内側に延在する半球状の突出部とすることができる。また、この井戸は丸みを持った端部を有する底部の内側に延在する方形状の突出部に形成することも可能である。さらに、この底部表面に形成される井戸は側壁部を有する方形の箱形であって一定の開口部を画定しているものであってもよい。底部表面に穴を設ける場合は、井戸の近接部に配置して概ね球状にできる。上方に延出する突出部は穴を備えていて、その穴は当該突出部の上部または側面に設けることができる。底部表面は傾斜した表面、凸状または凹状表面、またはV字形の表面とすることができる。さらに、底部表面はステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、液晶ポリマー、ポリエステル、ポリオレフィンポリマーまたはフッ素化ポリオレフィン等の種々の材料により形成できる。底部表面を複合材料で形成する場合は、当該複合材料に高熱伝導性の充填剤を含ませることができる。このような複合材料としては、金属充填ポリマー、セラミック充填ポリマーおよびガラス充填ポリマーが挙げられる。これらの材料は消毒処理室の側壁部およびドアにも適している。
【0034】
拡散抑制環境に基づく方法
拡散抑制環境における過酸化水素蒸気消毒の方法は本発明に基づいて使用できる。本発明のこの実施形態においては、消毒する装置(穴ありまたは穴なし)は過酸化水素溶液で予備処理された後に、当該消毒剤の蒸気圧よりも低い圧力に晒される。穴の内側はその穴の中の拡散抑制環境の作用効果により消毒される。
【0035】
ここで用いる用語「拡散抑制状態(diffusion-restricted)」は以下のような1個以上の特性を言う。すなわち、(1)40℃、10トール(Torr)で1時間後に0.17mg/L以上の過酸化水素溶液を保持する本発明の消毒システム内に置かれた物品の領域の特性、(2)内径9ミリ以下で長さ1センチ以上の単一の出入口により与えられる拡散抑制能力と同等かそれ以上の能力を有すること、(3)長さ27センチで内径3ミリの穴により与えられる拡散抑制能力と同等かそれ以上の能力を有すること、(4)長さと内径の比が50よりも大きい穴により与えられる拡散抑制能力と同等かそれ以上の能力を有すること、(5)40℃、10トールで1時間後に本発明の消毒システム内において17%以上の過酸化水素水溶液を保持する当該システム内に置かれた物品の能力、または(6)1ミリ×50センチのステンレス鋼排出管を備えるゴム栓を有する2,2センチ×60センチのガラス管内において、本発明に従う40℃、10トールの真空で1時間の条件下で、ステンレス鋼刃を完全に消毒するのに十分な拡散抑制状態にあること、を言う。上記(1)および(5)の特性は物品内に供給される過酸化水素の初期濃度によって変化するが、この特性は当業者の通常の技術により容易に決定できる。
【0036】
本発明のこの実施形態においては、穴を有する装置のように、一定の拡散抑制領域を有する装置の内部を消毒するための方法が本発明の消毒システムにおいて使用される。この方法は装置の内部に過酸化水素から成る液体溶液を接触させる工程と、完全に消毒を行うのに十分な時間当該装置を負圧に曝す工程を含む。一実施形態においては、上記液体溶液は過酢酸である。上記曝露工程が40℃、10トールで1時間行われる場合に、上記拡散抑制領域は好ましくは0.17mg/L以上の過酸化水素を保持するか、あるいは、17%以上の過酸化水素をその曝露工程後にその中に保持する。また、好ましい実施形態においては、上記拡散抑制領域は長さ27センチで内径3ミリの穴により与えられる拡散抑制効果と同等かそれ以上の能力を有するか、あるいは、長さと内径の比が50よりも大きい穴により与えられる拡散抑制効果と同等かそれ以上の能力を有する。上記の溶液は好ましくは25重量%以下の濃度である。また、上記の接触工程は注射、固定式浸漬、液体流通またはアエロゾルスプレー等の方法によって行うことができる。好ましい実施形態においては、上記拡散抑制領域は長さが少なくとも27センチで内径が3ミリ以下、より好ましくは内径が1ミリ以下の穴である。さらに、上記曝露工程は60分以下の時間で行われ、過酸化水素の蒸気圧よりも低い圧力で行われるのが好ましい。従って、本発明の条件下における好ましい圧力範囲は0トールから100トールの間である。特に好ましい実施形態においては、その圧力は約10トールであり、上記曝露工程は約23℃から約28℃の間の温度で行われる。この曝露工程は当該曝露工程を行う処理室を加熱する等により物品を加熱する工程を含む。さらに、この処理室は約40℃から約45℃に加熱することができる。また、上記溶液も約40℃乃至約45℃の温度に加熱できる。さらに、必要に応じて、上記装置をプラズマに曝す工程を上記装置を負圧に曝す工程の間に行うことができる。プラズマへの曝露を採用する一実施形態において、本発明の方法は第1の処理室内において行われ、プラズマは第2の別の処理室において発生される。この実施例はさらにプラズマを第1の処理室に流し込む工程を含む。さらに、上記接触および/または曝露工程は1回以上繰り返すことができる。
【0037】
非拡散抑制環境内における消毒方法
本発明は拡散抑制環境に依存することなく穴を有する装置を消毒する場合にも使用できる。
本発明者らは消毒する物品を置いた処理室の排気速度を制御することによって、拡散抑制環境内で得られる消毒効果と同様の効果が実現できることを見出している。それゆえ、本発明の一実施形態において、装置を消毒するための方法は本発明の消毒装置に伴って用いることができる。すなわち、当該方法は、第1の圧力下において消毒処理室の外側または内側で装置に液体消毒剤を接触させる工程と、当該接触工程の前または後に上記装置を上記処理室内に置く工程と、当該処理室の圧力を上記液体消毒剤の蒸気圧よりも低い第2の圧力に下げる工程とから成り、当該液体消毒剤の蒸気圧よりも低い圧力への減少の少なくとも一部が、空で乾燥している状態すなわち消毒する物品を全く収容せず目で見える量の液体が存在しない処理室を大気圧から20トールまで排気するのに要する時間に基づいて計算された、毎秒0.8リットル以下のポンプ吸引速度において行われる。この好ましい実施形態の一態様によれば、少なくとも上記液体消毒剤の蒸気圧の約2倍低い圧力減少が毎秒0.8リットル以下のポンプ吸引速度で行われる。この実施形態の別の態様によれば、上記液体消毒剤の蒸気圧の約4倍低い圧力減少が毎秒0.8リットル以下のポンプ吸引速度で行われる。好ましくは、上記のポンプ吸引速度は毎秒0.6リットル以下であり、より好ましくは、毎秒0.4リットル以下であり、最も好ましくは、毎秒0.2リットル以下である。さらに、最初の圧力は大気圧である。好ましくは、上記液体消毒剤は過酸化水素である。また、別の態様においては、消毒する装置は穴を有する医療器具である。
【0038】
また、本発明で使用する方法は、(a)消毒する装置を第1の圧力において消毒処理室の外側または内側で液体消毒剤に接触させる工程と、(b)上記接触工程の前または後に上記処理室内に装置を置く工程と、(c)上記処理室を上記第1の圧力よりも低い第2の圧力まで第1の吸引速度でポンプ吸引する工程と、(d)さらに、上記処理室を上記第2の圧力よりも低い第3の圧力までポンプ吸引する工程とから成り、上記第3の圧力までポンプ吸引する工程の少なくとも一部が上記第1の吸引速度よりも遅い第2の吸引速度で行われる。上記第2の圧力よりも高いおよび/または低いポンプ吸引速度は一定であってもよくまた可変であってもよい。特定の実施形態においては、上記第2圧力よりも高いおよび/または低いポンプ吸引速度は段階的に減少する。好ましくは、第2圧力は液体消毒剤の蒸気圧より高いか同等であり、より好ましくは、当該第2圧力は液体消毒剤の蒸気圧の約2倍より大きいか同等であり、最も好ましくは、当該第2圧力は液体消毒剤の蒸気圧の約4倍より大きいか同等である。さらに、空または乾燥状態において大気圧から20トールまで処理室を排気するのに要する時間に基づいて計算した結果、工程(d)におけるポンプ吸引速度は毎秒0.8リットル以下であり、より好ましくは、毎秒0.6リットル以下であり、さらに好ましくは、毎秒0.4リットル以下であり、最も好ましくは毎秒0.2リットル以下である。また、上記液体消毒剤は過酸化水素が好ましい。この実施形態の別の態様においては、上記装置は穴を有する医療器具である。好ましくは、上記工程(c)のポンプ吸引により、圧力を液体消毒剤の蒸気圧の約3倍よりも低く減少でき、より好ましくは、当該蒸気圧の約2倍よりも低く減少できる。
【0039】
本発明の別の好適な方法は、消毒処理室の内側または外側で物品に液体消毒剤を接触させる工程と、当該接触工程の前または後で上記装置を上記処理室の中に置く工程と、当該処理室における消毒剤の蒸発速度を制御するようにポンプ吸引を調節しながら、処理室の圧力を減少する工程を含む。上記の方法のいずれかにおいて、上記接触工程は液体または凝縮上記の供給を含む。上記の方法はさらに残余の消毒剤を除去するために処理室を排気する工程を含む。さらに、上記の方法は残余の消毒剤の除去または消毒効果の向上のために消毒する装置をプラズマに曝す工程を含む。加えて、上記接触工程は直接的または間接的接触のいずれの方法でもよい。以下に説明するように、間接的接触には、消毒剤を消毒するべき物品に直接接触させることなく処理室内に導入する方法が含まれる。
【0040】
他の実施形態において、本発明の消毒システムに2段階のポンプ吸引消毒処理の使用を可能にしている。すなわち、その方法は、消毒処理室の外側または内側で消毒する装置を消毒剤に接触させる工程と、当該接触工程の前または後で上記装置を上記処理室の中に置く工程と、上記処理室の圧力を非拡散抑制領域において液体消毒剤が気化する第1の圧力範囲に調節して当該非拡散抑制領域を消毒する工程と、上記処理室の圧力を拡散抑制領域において液体消毒剤が気化する第2の圧力範囲に調節して当該拡散抑制領域を消毒する工程とから成り、上記第2の圧力範囲における最低圧力値が上記第1の圧力範囲における最高圧力値よりも低い。
【0041】
好ましくは、上記第1の圧力範囲は20トール乃至760トールであり、より好ましくは、20トール乃至80トールであり、最も好ましくは40トール乃至50トールである。また、上記第2の圧力範囲は1トール乃至30トールが有利であり、5乃至10トールであればより有利である。この好ましい実施形態の一態様においては、上記消毒する装置は拡散抑制環境を含む。好ましくは、その装置は内部および外部表面を有する穴を備える医療器具である。また、上記消毒剤は過酸化水素であることが有利である。この好ましい実施形態の別の態様によれば、上記処理室は所定の温度に設定されており、上記第1の圧力はその所定温度における消毒剤の蒸気圧よりも高い。好ましくは、上記処理室の圧力は非拡散抑制領域を消毒するのに十分な時間だけ上記第1の圧力に一定に保持される。当該処理室の圧力は拡散抑制領域を消毒するのに十分な時間だけ上記第2の圧力に一定に保持されると有利である。さらに、上記処理室の圧力は、上記第1または第2の圧力範囲への到達後、すなわち、当該処理室内における消毒剤の蒸発後に、増加することが可能である。また、上記処理室の圧力は、上記第1の圧力範囲または第2の圧力範囲への到達後に、当該第1の圧力範囲および第2の圧力範囲の間で圧力を減少するために用いた速度よりも遅い速度で処理室をポンプ吸引することにより、減少することが可能である。好ましくは、上記の接触工程は液体または凝縮蒸気を使用する。本発明の方法はまた圧力を上記第2の圧力よりも低い第3の圧力に調節して残余の消毒剤を除去する工程および/または上記装置をプラズマに曝露して残余の消毒剤を除去し、消毒効果を高める工程を含む。
【0042】
消毒する装置の穴に消毒剤を直接流し込む方法
本発明によれば、液体または気体の消毒剤を消毒する装置の穴に直接流し込むことにより長くて細い穴を有する装置をより効果的に消毒することのできる消毒装置が提供できる。
【0043】
医療装置の穴を通過する消毒剤(溶液または蒸気)の流れはその穴の両端部間の圧力降下によって生じることができる。さらに、この圧力降下は一端部に真空または高圧のいずれかをかけることによって発生できる。すなわち、拡散に依存する以外に、圧力差により強制的な流れを生じることによって消毒の速度が実質的に増加し、消毒の所要時間を短縮することができる。
【0044】
上述したように、穴の両端部に圧力差をかけることが必要である。本発明はこのことを、シール可能な介在手段を上記2個の処理室の間に配置することによって実施している。この介在手段には1個の開口部が備えられており、消毒する穴あき装置はこの開口部の中に置かれて、当該装置の穴が2個の処理室の間の流通経路として作用する。
【0045】
この開口部は種々の方法で形成できる。その一例として、Edmund Scientific 社の高精度アイリスダイアフラムのようなアイリスダイアフラムを用いたカメラシャッターを使用する方法が挙げられる。必要に応じて、このシャッターの閉じ状態を固定するためにスプリングが使用できる。使用可能な開口部を形成する別の方法としては、2枚のプレート材を用いる方法があり、当該方法においては、2枚のプレートの間の領域にゴム材のような圧縮可能な材料が備えられている。つまり、穴あき装置がこれら2枚のプレートの間に置かれると、当該2枚のプレートが互いに近づいてガスや蒸気を通過させないシール部をその穴あき装置の周りに形成する。必要に応じて、上記の圧縮可能な材料としてスポンジのような多孔質材料や通気性の材料を使用することができる。この場合は、消毒剤によって、当該圧縮可能な材料と穴あき装置との間を流れることのできるものがある。しかしながら、大部分の消毒剤は穴あき装置の穴の中を流れる。さらに別の許容可能な介在手段としては、1個以上の穴あき装置に対する1個の穴または水平な開口部が挙げられ、このような穴または開口部はガスや液体に対して膨脹可能であるために、その穴または開口部の膨脹可能な材料を膨脹させることによって穴あき装置が保持されてシールされる。さらに別の例としては、膨脹可能な材料の上部に圧縮可能な材料を配置して穴あき装置の周りのシールを容易にする方法が挙げられる。なお、上記のプレート材やアイリスダイアフラムの開口部の開閉移動は従来の任意の機構によって機械的または電気的に制御することができる。
【0046】
上記開口部と穴あき装置の間のシール(封止)の程度は目的によって異なる。例えば、開口部が穴あき装置の周りに気密シールを形成すれば、穴あき装置の外側にはこの開口部を通って何も流れない。また、穴あき装置の周りに隙間嵌めシールを形成する場合は、消毒剤は開口部を通過して穴あき装置の外側を流れるので、開口部に近い穴あき装置の外部を消毒することができる。さらに、穴あき装置の周りに通気性および/または液体透過性の膜のような多孔質材料により絞り嵌めシールを形成する場合は、ガスおよび消毒剤が通過できると共に、その多孔質材料が穴あき装置の保持を補助する。つまり、上記介在手段は開閉可能であり、取り外し可能にすることができる。また、異なる処理室間の流通経路を消毒システムの外側に設けることも可能である。消毒効率を高めるために、本発明の全ての消毒装置はさらにヒーター、真空装置および/またはプラズマ装置を備えることが可能である。
【0047】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。なお、以下の図面においては、同一参照番号は同一部分を示す。まず、図1において、消毒装置は第1の処理室2と第2の処理室4を備えている。これら2個の処理室はシール可能で取り外し可能な介在手段6により分離されているために、2個の処理室はそれぞれ独立に操作することができ、異なる物品をこれら2個の処理室で同じに消毒することが可能であり、また、一方の処理室を消毒に使い、他方を不作動にすることもできる。消毒剤供給源12を収容する閉鎖容器10はバルブ14aおよびバルブ14bを介して各処理室4および処理室2にそれぞれ接続している。図1においては2個の閉鎖容器10を示している図であるが、これらを1個に組み合わせることも可能である。さらに、閉鎖容器10は処理室2および処理室4の壁の材料と同様の材料により構成できる。消毒剤供給源12は閉鎖容器10に接続することもでき、また、処理室2および処理室4に直接接続することも可能である。処理室2または処理室4に供給する消毒剤の量は必要であればいくつかの方法で制御することができる。例えば、バルブ14aおよびバルブ14bは計量バルブとすることができ、当該バルブ14aまたはバルブ14bによって、閉鎖容器10から処理室2および処理室4に流れる消毒剤の量を計測制御することができる。また、閉鎖容器10が容積読み取り装置を備えていて、閉鎖容器10内の消毒剤の容積が読み取れるようにしてもよい。また、各処理室内に消毒剤収容井戸(図示せず)を設けて液体消毒剤の量を制御することもできる。なお、消毒剤供給源12は処理室2および/または処理室4に直接接続できる。
【0048】
処理室2および処理室4は消毒処理中にこれらの処理室を真空にする真空ポンプ16を備えている。バルブ15aおよびバルブ15bは真空ポンプ16を処理室4および処理室2にそれぞれ接続するように備えられている。これらのバルブは個々に制御することができる。処理室2および処理室4は当該2個の処理室の間に消毒剤を循環させるためのポンプ18を備えている。処理室2および処理室4は所望の形状にすることができるが、介在手段6の使用を容易にする円筒形や方形が通常の形である。
【0049】
図2は処理室2および処理室4を介在手段とドアと共に詳細に示している図である。同図に示すように、処理室2および処理室4はドア8a,8b,9aおよび9bをそれぞれ備えている。ただし、1個の処理室が必ずしも2個以上のドアを有する必要はない。2個の処理室の間にはフレーム11aおよびガイド片11bが備えられている。介在手段6aおよび介在手段6bはフレーム11aとガイド片11bの間の間隙13の中に挿入することにより上記2個の処理室の間に固定される。必要であれば、介在手段6aまたは介在手段6bをネジやクランプのような従来の手段によってフレーム11aにさらに固定することもできる。シール用のO−リング(図示せず)をフレーム11aの周りに備えて2個の処理室の間を好適なシール状態にする。介在手段6aには穴あき装置を収容するように構成された開口部7が備えられている。この開口部7は異なる種類の穴あき装置に対応して異なる形状および大きさにすることができる。すなわち、異なる状況に応じて異なる介在手段を選択することが可能である。また、開口部7は制御可能である。例えば、本発明の一実施形態において、当該開口部は電気的に制御できるシャッター構造を有している。さらに、開口部の寸法を変化させることによって、当該開口部に保持される穴あき装置と開口部との間のシール状態を変化させることができる。
【0050】
図3は消毒する穴を通る消毒剤の流れを発生することのできる消毒装置を示している図である。図3に示すように、当該装置は第1の処理室2と第2の処理室4から構成されている。これら2個の処理室は開閉可能な介在手段6aにより分離されている。この介在手段6aは開口部7を備えている。穴42を有する穴あき装置40は開口部7内に挿入されて、穴42の一端部が処理室2の中にあり、その他端部が処理室4の中にある。穴42の内部を消毒する消毒処理の間の少なくとも一部において、開口部7は穴あき装置40の周りに気密シールを形成し、これによって、消毒剤の流体が2個の処理室2および処理室4の間の圧力降下により穴42の中を流れる。なお、当該装置においては液体の消毒剤を使用しているが、消毒剤蒸気が好ましい。この消毒剤蒸気は当業界で知られる適当な方法、または、既に参照した同時係属出願に記載される方法により発生することができる。一般的に、消毒システム内に蒸気を発生するための通常の方法として、熱および/または真空を利用する方法がある。本発明においては、消毒剤蒸気の発生にこれらの熱処理および真空処理の両方を採用することが可能である。
【0051】
穴42を通して消毒剤の流体を流すために、当該穴42の両端部間に圧力差を生じることが必要である。このような圧力差を生じるための一方法として、穴42の一端部を加圧する方法があるが、特に消毒剤蒸気を使用する場合には、真空ポンプ16により穴42の一端部を真空にする方法がより好適である。なお、2個の処理室は真空条件下または4気圧までの加圧条件下のいずれでも動作できる。また、2個の処理室の温度は従来の加熱装置(図示せず)により別個に制御することができる。ただし、これらの処理室の動作温度は消毒する装置を破損しない程度に調節する必要がある。すなわち、その温度は、通常、80℃以下であり、より好ましくは、20℃乃至55℃である。
【0052】
真空ポンプ16はバルブ15bおよびバルブ15aを介して処理室2または処理室4を真空にする。また、ポンプ18は処理室2および処理室4の間に消毒剤を循環するために用いられる。必要であれば、これらの真空ポンプ16および空気ポンプ18は同時にまたは連続的に動作できる。なお、穴あき装置40に加えて、複数の装置を両方の処理室2および4において消毒することができる。この実施形態においては、消毒する装置は液体消毒剤により1回または複数回処理することが可能である。さらに、消毒剤が穴42の中を循環するので、穴あき装置40の内部が主にこの消毒剤の流れによって消毒される。この消毒剤の直接の循環、特に、過酸化水素蒸気が穴42の中を循環する時に、穴42の内部の消毒が効率よく行うことができる。ドアは上記2個の処理室の任意の場所、例えば、図2に示すように設けることができる。消毒剤は閉鎖容器10から供給するか、あるいは消毒剤供給源12から直接供給できる。
【0053】
消毒剤の供給源12は注射器、固定浸漬装置、液流装置またはアエロゾルスプレーのような形態である。なお、液体消毒剤を処理室の底部表面に設けた井戸(図示せず)に溜めておいて真空および/または加熱処理することにより消毒中に気化してもよい。
なお、上述の図1において示した装置のすべての特徴と機能は図3に示す装置に適用できる。
【0054】
図4は本発明の別の実施形態における2個の処理室の上面図である。この装置は図2に示すものと同様の構成要素を備えているが、それらは異なる形態を有している。すなわち、処理室4が処理室2の中に配置されている。ただし、図4に示すように、処理室2および処理室4は真空ポンプ16、閉鎖容器10およびポンプ18とそれぞれ別に接続している。ポンプ18は上記2個の処理室の間に消毒剤の流れがない場合は特に必要がない。上記2個の処理室は独立操作可能である。このような配列構成の利点として、装置44のような相当に長い装置が処理室2と処理室4の間に配置できる点が挙げられる。
【0055】
処理室2および処理室4は上面と底面を共有しており、2個のシール可能なドアが備えられている。すなわち、処理室2はその上面に比較的大きなドアを有しており、処理室4はその上面に比較的小さなドアを有している。この小形ドアは大形ドアの中にあって、それぞれのドアは独立動作できる。
【0056】
図5は図4に示した装置と類似する本発明の装置を示している図である。図4と図5に示される2個の実施形態の違いは、図5において、処理室2および処理室4が穴あき装置40を介して液体で連通していることである。また、この装置は図4の装置の利点を全て備えている。加えて、当該装置は長くて細い穴を有する装置を効果的に消毒できる。この場合、開口部7を有する取り外し可能な介在手段6aが穴あき装置40に適応するように備えられている。この介在手段6aは上述の図2に示すような方法で備えることができる。さらに、ポンプ18と処理室との間にバルブ19aおよびバルブ19bが備えられている。
【0057】
図6は処理室2および4内における容器20の使用を示している図である。装置によっては、消毒後にその消毒された状態(浄化度)を維持する必要がある場合がある。この場合、消毒剤透過性で微生物非透過性の容器が通常、消毒後の装置から微生物を遠ざけるために使われる。図6に示すように、容器20は処理室2または処理室4あるいはその両方に配置される。その他の構成要素については図1に示す装置と同じである。この容器20は、消毒剤透過性で微生物非透過性であって当該容器の壁の都合のよい位置に配置できる膜(図示せず)を備えている。この消毒剤透過性で微生物非透過性の膜はTYVEK(登録商標)不織ポリエチレン布、SPUNGUARD(登録商標)不織ポリプロピレン等の当業界で知られる従来の材料によって形成できる。消毒処理の間、処理室2または処理室4において液体消毒剤により生じた消毒剤蒸気はこの膜を介して容器20の中に浸透して当該容器20の中に置かれた装置を消毒する。消毒する装置は液体消毒剤により繰り返して処理され、装置に含まれ、吸収された液体消毒剤が真空ポンプ16により供給される真空条件下に蒸発する。別の使用方法としては、消毒処理を始める前に液体消毒剤を容器20に供給して、容器20のシール可能なドアを閉じてから、当該容器20を真空状態にしてこの容器20の中に収容される液体消毒剤を気化する方法がある。消毒処理が完了すると、容器は処理室から除去される。微生物非透過性であるために、容器20は当該容器20の中の装置の浄化度を維持することができる。従って、この方法によれば、消毒した装置の取り扱い中に再汚染する可能性を低減することができる。
【0058】
図7(A)は図6と類似する消毒装置を示している図である。図7(A)に示す装置においては、穴あき容器40用の容器22が介在手段6cの開口部7bを跨いで配置されている。この開口部7bは、例えば、当該開口部7b内に取り付けたO−リングのような材料により容器22の外周をシールする。さらに、容器22は図7(B)に示すような開口部22bを有する介在手段22aを備えている。この開口部22bはさらに穴あき装置40の外周をシールして、当該シールが気密シール状態にある時には、ガスまたは蒸気が開口部22bと装置40との間に全く流れない。また、必要に応じて、この穴あき装置40の外表面と容器22の介在手段22aの開口部22bとの間のシールを除去して、当該シール部近傍の装置40の外表面を消毒することもできる。さらに、消毒剤蒸気透過性およびガス透過性で微生物非透過性の膜24が処理室2および処理室4の中の容器22の両方の部分に備えられている。この膜24は容器22の両端部のような当該容器22の任意の場所に配置できる。従って、この膜24および穴あき装置40の穴42を介して処理室2および処理室4は互いに液体により連通している。而して、真空ポンプ16によりいずれかの処理室を真空にして圧力差を生じることによって、これら2個の処理室の間に消毒剤の流れを生じることができる。なお、容器22は消毒後の穴あき装置40の浄化度を保つことができる。
【0059】
図8は容器26から成る消毒装置を示している図である。この容器26は介在手段6dにより分割されている。図3に基づいて説明した介在手段6aと同様に、介在手段6dはシール可能であって開口部7cを有している。また、容器26は消毒剤供給源12または閉鎖容器10と接続可能である。処理室2および処理室4の内側表面と容器26の外側表面との間の間隙は気密シールされているので、処理室2から処理室4へまたはこの逆に空気や消毒剤蒸気がこの間隙を通って全く流れない。図8に示す実施形態において、処理室2および処理室4の内側表面と容器26の外側表面との間の間隙のシールは介在手段6dが容器26を2部分に分割している場所とほぼ同じ場所に備えられる。介在手段6dにより分離された容器26の2部分は穴42を介して液体で連通している。開口部7cは図3に示される装置の場合と同様にして穴あき装置40の外周面をシールする。この場合も、消毒剤蒸気透過性およびガス透過性で微生物非透過性の膜が容器26の両方の部分に備えられる。従って、真空ポンプ16および/またはポンプ18の作用により、上記2個の処理室の間および容器26の2部分の間に圧力差を生じることができる。この容器26の2部分の間の圧力差により流体の消毒剤が穴42の中を流れ、穴あき装置40の内部および外部と容器26内にある他の装置が効果的に消毒される。この場合も、消毒後の容器26の中の装置の浄化度は位置される。
【0060】
以上、本発明を添付図面と種々の実施形態に基づいて説明したが、当業者においては、本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変形および変更が可能であることが明らかに理解されよう。
【0061】
本発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
(1)医療器具の消毒用装置において、
(a)第1の固定の処理室および第2の固定の処理室を内部に有する多数区画室部分と、
(b)前記第1および第2処理室の間に備えられた、シール可能かつ取り外し可能な介在手段と、
(c)前記第1および/または第2処理室に消毒剤を供給するように構成された消毒剤供給源と、を備え、
前記第1および第2処理室を、前記介在手段で分離することにより、前記第1および第2処理室の各々が、独立して消毒室として機能し、かつ、独立して操作できるように構成される、消毒用装置。
)さらに、前記第1処理室および第2処理室の間の流通経路と、当該流通経路を通して前記消毒剤を流す流通システムを備える実施態様(1)に記載の装置。
(3)前記介在手段が取り外し可能な固体プレートである実施態様(1)に記載の装置。
(4)前記器具が前記多数区画室部分内に配置される消毒剤蒸気透過性で微生物非透過性の容器内に置かれ、当該容器が消毒後に前記装置の浄化度を維持する実施態様(1)に記載の装置。
(5)前記器具が前記第1処理室または第2処理室のいずれかの中に置かれる実施態様(1)に記載の装置。
【0062】
(6)前記第1処理室および第2処理室の各々が拡散抑制環境を提供する実施態様(1)に記載の装置。
(7)前記第1処理室および第2処理室がそれぞれ第1および第2のシール可能なドアを備えており、当該第2のシール可能なドアが第1のドアよりも小さく、第1のドアの中に配置されている実施態様(1)に記載の装置。
(8)前記介在手段が少なくとも1個の開閉可能な開口部を有している実施態様()に記載の装置。
(9)前記器具が穴を備えており、当該器具の穴が前記開口部を通して置かれてその穴が前記第1処理室および第2処理室の各々に部分的に置かれる実施態様(8)に記載の装置。
(10)前記開口部が前記穴の周りに気密シールを形成する実施態様(9)に記載の装置。
【0063】
(11)前記開口部が前記穴の周りに隙間嵌めシールを形成して消毒剤が当該開口部を通って当該穴の外側を流れるようにする実施態様(9)に記載の装置。
(12)前記開口部が前記穴の周りに絞り嵌めシールを形成し、当該シールがガスおよび/または液体透過性材料から成る実施態様(9)に記載の装置。
(13)前記介在手段が穴のない開口部を有する実施態様(1)に記載の装置。
(14)前記流通経路が前記多数区画室部分の内側にある実施態様()に記載の装置。
(15)前記流通経路が両方向の流れを可能にする実施態様(14)に記載の装置。
【0064】
(16)前記流通経路が穴あき器具の中を通過している実施態様(15)に記載の装置。
(17)前記流通経路が前記多数区画室部分の外側にある実施態様()に記載の装置。
(18)前記流通経路が両方向の流れを可能にする実施態様(17)に記載の装置。
(19)前記流通経路が第1の流通経路であり、さらに、第2の流通経路を備える実施態様()に記載の装置。
(20)前記第2の流通経路が前記多数区画室部分の外側にある実施態様(19)に記載の装置。
【0065】
(21)前記第1の流通経路が前記介在手段の中にある実施態様(19)に記載の装置。
(22)前記第1の流通経路が前記多数区画室部分の内側にあり、前記第2の流通経路が当該多数区画室部分の外側にある実施態様(19)に記載の装置。
(23)前記消毒剤供給源が注射器、液送装置、液体または固体貯蔵器、もしくは、アエロゾルスプレー装置から成る群から選択される実施態様(1)に記載の装置。
(24)前記消毒剤供給源が前記第1処理室、前記第2処理室、前記多数区画室部分の中に置かれた容器、前記多数区画室部分の外側に置かれた閉鎖容器から成る群から選択される場所に置かれ、当該閉鎖容器が前記第1処理室および第2処理室の一方または両方に接続している実施態様(1)に記載の装置。
(25)前記閉鎖容器が前記容器に接続している実施態様(24)に記載の装置。
【0066】
(26)前記消毒剤供給源が液体貯蔵器である実施態様(24)に記載の装置。
(27)前記消毒剤が液体、固体または凝縮蒸気である実施態様(1)に記載の装置。
(28)前記消毒剤が過酸化水素または過酢酸から成る液体である実施態様(27)に記載の装置。
(29)前記消毒剤が過酸化水素の固体複合体である実施態様(27)に記載の装置。
(30)前記固体複合体が尿素過酸化物複合体またはピロリン酸ナトリウム過酸化物複合体を含む実施態様(29)に記載の装置。
【0067】
(31)前記消毒剤が過酸化水素または過酢酸蒸気から成る凝縮蒸気である実施態様(27)に記載の装置。
(32)前記流通システムが真空を供給する真空ポンプ、消毒剤を循環するためのポンプまたは熱加圧手段を備える実施態様()に記載の装置。
(33)さらに、少なくとも1個の付加的な介在手段を備える実施態様(1)に記載の装置。
(34)さらに、前記消毒剤を気化するためのヒーターを備える実施態様(1)に記載の装置。
(35)さらに、前記器具をプラズマに曝露するためのプラズマ発生装置を備える実施態様(1)に記載の装置。
【0068】
(36)前記プラズマ発生装置が分離した容器内に置かれており、さらに、プラズマを前記多数区画室部分の中に流す流通システムを備える実施態様(35)に記載の装置。
(37)前記介在手段の開口部がアイリスダイアフラムにより構成される実施態様(8)に記載の装置。
(38)前記開口部が当該開口部に近接する端部または表面上に圧縮可能な材料を備える2枚のプレートにより構成され、当該プレートの少なくとも一方が可動である実施態様(8)に記載の装置。
(39)前記開口部が膨脹可能な材料を備えており、当該膨脹可能な材料が膨脹して開口部が縮小することにより消毒する装置を保持しかつシールする実施態様(8)に記載の装置。
〔本発明の変形例〕
(A)(a)第1処理室と第2処理室と少なくとも1個の開口部を有する介在手段とを有する多数区画室部分の中に穴(lumen)を有する器具を置いて、当該器具の穴が、前記介在手段を跨いで、前記第1処理室内に部分的にあり、かつ、前記第2処理室内に部分的にあるようにする工程と、
(b)前記多数区画室部分内に消毒剤供給源から消毒剤を導入する工程と、
(c)前記第1処理室と前記第2処理室との間に前記穴を介して消毒剤の流れを生じる工程とから成る穴のあいた器具の内部および外部を消毒するための方法。
(40)前記工程(a)に先立って前記器具が消毒剤蒸気透過性で微生物非透過性の容器の中に置かれ、当該容器が消毒後の器具の浄化度を維持する実施態様(A)に記載の方法。
【0069】
(41)前記穴なし器具が前記第1処理室または第2処理室のいずれか一方の中で消毒される実施態様(A)に記載の方法。
(42)前記工程(a)が、
前記介在手段を取り外す工程と、
前記介在手段を別の穴に適応する別の介在手段に取りかえる工程とから成る実施態様(A)に記載の方法。
(43)前記第1処理室および第2処理室の一方または両方が拡散抑制環境を提供する実施態様(A)に記載の方法。
(44)前記第1処理室および第2処理室の大きさが異なる実施態様(A)に記載の方法。
(45)前記開口部が前記穴の周りに気密シールを形成する実施態様(A)に記載の方法。
【0070】
(46)前記開口部が前記穴の周りに隙間嵌めシールを形成して、消毒剤が当該開口部を通って当該穴の外側を流れることを可能にする実施態様(A)に記載の方法。
(47)前記開口部が前記穴の周りに絞り嵌めシールを形成し、当該シールがガスおよび/または液体透過性材料から成る実施態様(A)に記載の方法。
(48)前記介在手段が穴のない開口部を有する実施態様(A)に記載の方法。
(49)前記流通経路が前記多数区画室部分の内側にある実施態様(A)に記載の方法。
(50)前記流通経路が両方向の流れを可能にする実施態様(A)に記載の方法。
【0071】
(51)前記流通経路が第1の流通経路であり、さらに、第2の流通経路を備える実施態様(A)記載の方法。
(52)前記第1の流通経路が前記多数区画室部分の内側にあり、前記第2の流通経路が当該多数区画室部分の外側にある実施態様(51)に記載の方法。
(53)前記消毒剤供給源が前記第1処理室、前記第2処理室、前記多数区画室部分の中に置かれた容器、前記多数区画室部分の外側に置かれた閉鎖容器から成る群から選択される場所に置かれ、当該閉鎖容器が前記第1処理室および第2処理室の一方または両方に接続している実施態様(A)に記載の方法。
(54)前記閉鎖容器が前記容器に接続している実施態様(53)に記載の方法。
(55)前記消毒剤供給源が液体貯蔵器である実施態様(53)に記載の方法。
【0072】
(56)前記消毒剤が液体、固体または凝縮蒸気である実施態様(A)に記載の方法。
(57)前記消毒剤が過酸化水素または過酢酸から成る液体である実施態様(56)に記載の方法。
(58)前記消毒剤が過酸化水素の固体複合体である実施態様(56)に記載の方法。
(59)前記固体複合体が尿素過酸化物複合体またはピロリン酸ナトリウム過酸化物複合体を含む実施態様(58)に記載の方法。
(60)前記消毒剤が凝縮蒸気であり、さらに、消毒剤蒸気を凝縮する工程から成る実施態様(56)に記載の方法。
【0073】
(61)前記凝縮蒸気が過酸化水素または過酢酸蒸気である実施態様(60)に記載の方法。
(62)前記流通システムが真空ポンプ、消毒剤を循環するためのポンプまたは加熱式加圧手段を備える実施態様(A)に記載の方法。
(63)さらに、前記装置をプラズマに曝露する工程から成る実施態様(A)に記載の方法。
(64)前記プラズマを分離した容器内で発生し、さらに、プラズマを当該容器から前記第1または第2処理室の中に流す工程から成る実施態様(63)に記載の方法。
(65)さらに、前記工程(b)に先立って前記消毒する器具を加温する工程から成る実施態様(A)に記載の方法。
【0074】
(66)前記器具を電場を加えることにより加温する実施態様(65)に記載の方法。
(67)前記器具を大気圧よりも低い圧力下で加温する実施態様(65)に記載の方法。
(68)前記工程(b)および(c)が1回以上繰り返される実施態様(A)に記載の方法。
(69)前記工程(a)がさらに、
前記介在手段の前記開口部を開く工程と、
前記器具を前記開口部に挿入して、当該器具が前記第1処理室内に部分的にあり、かつ、前記第2処理室内に部分的にあるようにする工程と、
前記開口部を閉じて前記器具の周りにシールを形成する工程とから成る実施態様(A)に記載の方法。
(70)前記工程(a)が、前記器具の周りをシールすることができるアイリスダイアフラムを備える前記開口部の中に当該器具を置く工程から成る実施態様(A)に記載の方法。
【0075】
(71)前記工程(a)が、延伸可能な材料を備える前記開口部の中に前記器具を置く工程から成る実施態様(A)に記載の方法。
(72)前記工程(a)がさらに、前記延伸可能な材料を延伸して前記器具の周りをシールする工程から成る実施態様(71)に記載の方法。
(73)前記工程(a)が、圧縮可能な材料を備える前記開口部の中に前記器具を置く工程から成る実施態様(A)に記載の方法。
(74)前記工程(a)がさらに、前記圧縮可能な材料を圧縮して前記器具の周りをシールする工程から成る実施態様(73)に記載の方法。
(75)前記工程(a)が、開口部に近接する端部または表面上に圧縮可能な材料を備える2枚のプレートから構成される前記開口部の中に前記器具を置く工程から成り、当該プレートの少なくとも一方が可動であって、これらのプレートを互いに近づけることにより前記器具の周りにシールを形成する実施態様(A)に記載の方法。
【0076】
(76)前記工程(a)が、膨脹可能な材料を備える前記開口部の中に前記器具を置く工程から成り、当該膨脹可能な材料を膨脹することにより前記開口部を縮小して前記器具を保持しかつシールする実施態様(A)に記載の方法。
(77)前記穴あき器具が内視鏡である実施態様(A)に記載の方法。
(78)前記穴が少なくとも2個の端部を有しており、当該穴がその2個の端部間で前記介在手段を跨いで前記開口部の中を通過する実施態様(A)に記載の方法。
(B)(a)第1の固定の処理室と第2の固定の処理室と取り外し可能な介在手段を有する多数区画室部分の中に医療器具を置く工程と、
(b)前記介在手段を調節して、前記第1処理室または第2処理室に入れるには大きすぎる器具を当該第1処理室および第2処理室により形成されるより大きな装置内で消毒できるようにする工程と、
(c)前記多数区画室部分内に消毒剤供給源から消毒剤を導入する工程とから成る医療装置を消毒するための方法。
(79)前記工程(a)に先立って前記器具が消毒剤蒸気透過性で微生物非透過性の容器の中に置かれ、当該容器が消毒後の器具の浄化度を維持する実施態様(B)に記載の方法。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、小孔を有する物品の消毒、特に、長くて細い穴を有する医療装置を簡単安全かつ確実に消毒できる装置および方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、シール可能な介在手段により分離された2個の処理室を示している。
【図2】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、介在手段、ドアおよび2個の処理室を示している。
【図3】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、介在手段により分離され、穴あき装置を介して流体により連通する2個の処理室を示している。
【図4】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、1個の処理室が他の1個の処理室の中に置かれている状態を示している。
【図5】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、1個の処理室が他の1個の処理室の中に置かれ、これら2個の処理室が穴を介して接続している状態を示している。
【図6】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、2個の処理室がそれぞれ容器を収容している状態を示している。
【図7】(A)は本発明の装置の一実施形態の概略図であり、2個の処理室がそれぞれ容器を収容しており、互いに穴を介して接続している状態を示しており、(B)は(A)のシステムの断面図である。
【図8】本発明の装置の一実施形態の概略図であり、処理室の中の容器が介在手段により分離されている状態を示している。
【符号の説明】
2,4 処理室
6 介在手段
7 開口部
10 閉鎖容器
12 消毒剤供給源

Claims (7)

  1. 医療器具の消毒用装置において、
    (a)第1の固定の処理室および第2の固定の処理室を内部に有する多数区画室部分と、
    (b)前記第1処理室および第2処理室の間に備えられた、前記多数区画室部分に対してシール可能かつ取り外し可能な介在手段と、
    (c)前記第1処理室および/または第2処理室に消毒剤を供給するように構成された消毒剤供給源と、を備え、
    前記第1および第2処理室を、前記介在手段で分離することにより、前記第1および第2処理室の各々が、独立して消毒室として機能し、かつ、独立して操作できるように構成される、消毒用装置。
  2. 請求項1に記載の消毒用装置において、
    前記第1および第2処理室の各々が、シール可能なドアをさらに備える、消毒用装置。
  3. 請求項1または2に記載の消毒用装置において、
    前記第1および第2処理室の各々が、ポンプ手段をさらに備え、前記ポンプ手段が、真空を供給するための真空ポンプ、および消毒剤を循環させるためのポンプを含む、消毒用装置。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の消毒用装置において、
    前記医療器具が、前記多数区画室部分内に配置される容器内に置かれ、前記容器が、消毒剤蒸気透過性かつ微生物非透過性であり、消毒後に前記医療器具の浄化度を維持する、消毒用装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の消毒用装置において、
    前記第1および第2処理室の各々が、前記医療器具内に拡散抑制環境を提供することにより、前記消毒剤を前記医療器具内に保持して接触させ、前記医療器具を完全に消毒する、消毒用装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の消毒用装置において、
    前記消毒剤を気化するためのヒーターをさらに備える、消毒用装置。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の消毒用装置において、
    前記医療器具をプラズマに曝露させるためのプラズマ発生装置をさらに備える、消毒用装置。
JP25194398A 1997-08-21 1998-08-21 多数区画室型消毒システム Expired - Fee Related JP4425360B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US915922 1992-07-17
US08/915,922 US6066294A (en) 1997-08-21 1997-08-21 Multi-compartment sterilization system

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11137650A JPH11137650A (ja) 1999-05-25
JP4425360B2 true JP4425360B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=25436436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25194398A Expired - Fee Related JP4425360B2 (ja) 1997-08-21 1998-08-21 多数区画室型消毒システム

Country Status (6)

Country Link
US (3) US6066294A (ja)
EP (1) EP0898971B1 (ja)
JP (1) JP4425360B2 (ja)
AU (1) AU737537B2 (ja)
CA (1) CA2245396C (ja)
DE (1) DE69822943T2 (ja)

Families Citing this family (74)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6495100B1 (en) 1996-04-04 2002-12-17 Ethicon, Inc. Method for sterilizing devices in a container
US6977061B2 (en) * 1997-04-04 2005-12-20 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Method and apparatus for sterilizing a lumen device
US7803316B2 (en) * 1997-08-21 2010-09-28 Ethicon, Inc. Method and apparatus for processing a lumen device
US6815206B2 (en) * 1997-09-19 2004-11-09 Ethicon, Inc. Container monitoring system
US6083458A (en) * 1997-12-17 2000-07-04 Ethicon, Inc. Apparatus and method for providing fluid to devices with reduced or without occlusion
US6645430B1 (en) * 1997-12-17 2003-11-11 Ethicon, Inc. Method and apparatus for processing device with fluid submersion
US6596232B1 (en) 1997-12-17 2003-07-22 Ethicon, Inc. Device processing apparatus and method having positive pressure with two partitions to minimize leakage
US6685895B1 (en) 1997-12-17 2004-02-03 Ethicon, Inc. Method and apparatus for processing device with reduced occlusion
US6534002B1 (en) * 1998-12-30 2003-03-18 Ethicon, Inc. Flow of fluid through a lumen device from smaller-caliber end to larger-caliber end
CA2268042A1 (en) * 1999-04-06 2000-10-06 Scican, A Division Of Lux & Zwingenberger Ltd. Apparatus and method for steam sterilization of medical and dental instruments
IT1314311B1 (it) * 1999-12-22 2002-12-09 Air Liquide Italia S R L Metodo ed impianto per ottenere la disinfestazione di prodottimediante l'utilizzo di gas a pressione atmosferica con pretrattamento
CA2399268A1 (en) * 2000-02-09 2001-08-16 Osteotech, Inc. Cleaning of a bone workpiece by pulsatile pressure
US20030115768A1 (en) * 2001-10-25 2003-06-26 Hoffman Karl H. Upright vacuum dryer
US6919057B2 (en) * 2002-04-04 2005-07-19 Steris Inc. Automated endoscope reprocessor
US7351386B2 (en) 2002-04-04 2008-04-01 Steris Inc Cartridge holder for automated reprocessor
US7300637B2 (en) 2002-09-30 2007-11-27 Ethicon, Inc. Sterilization container kit
WO2005033198A1 (en) * 2003-10-07 2005-04-14 Coloplast A/S A composition useful as an adhesive and use of such a composition
US20050129571A1 (en) * 2003-12-10 2005-06-16 Steris Inc. Ozone enhanced vaporized hydrogen peroxide decontamination method and system
US20050147527A1 (en) * 2004-01-06 2005-07-07 I. Brown Microbial destruction using a gas phase decontaminant
WO2005070018A2 (en) * 2004-01-22 2005-08-04 Plasmasol Corporation Modular sterilization system
EP1736175A4 (en) * 2004-03-31 2009-07-29 Yuyama Mfg Co Ltd STERILIZATION METHOD AND APPARATUS THEREFOR
CA2563347C (en) 2004-04-20 2014-01-14 Genzyme Corporation Surgical mesh-like implant
US7291308B2 (en) * 2004-08-27 2007-11-06 Ethicon, Inc. Endoscope immersion tray
WO2006069361A2 (en) * 2004-12-22 2006-06-29 Intelligent Hospital Systems Ltd. Automated pharmacy admixture system (apas)
US7783383B2 (en) * 2004-12-22 2010-08-24 Intelligent Hospital Systems Ltd. Automated pharmacy admixture system (APAS)
US20060269442A1 (en) * 2005-05-31 2006-11-30 Nguyen Nick N Endoscope reprocessor connectors having reduced occlusion
AU2012244325B2 (en) * 2005-08-04 2015-02-05 Saban Ventures Pty Limited Improved aerosol
US8591808B2 (en) * 2005-08-04 2013-11-26 Saban Ventures Pty Limited Aerosol
US8658090B2 (en) 2006-03-03 2014-02-25 Langford Ic Systems, Inc. Apparatus and method for reprocessing lumened instruments
US9089880B2 (en) 2006-03-03 2015-07-28 Langford Ic Systems, Inc. Apparatus and method for reprocessing lumened instruments
US8690831B2 (en) 2008-04-25 2014-04-08 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Gas jet fluid removal in a trocar
US8747738B2 (en) * 2006-08-15 2014-06-10 Abbott Cardiovascular Systems Inc. Sterilization methods for medical devices
CA2677100C (en) 2007-02-02 2018-03-27 Saban Ventures Pty Limited Membrane vapour concentrator
US7744832B2 (en) 2007-02-05 2010-06-29 American Sterilizer Company Instrument container having multiple chambers with flow pathways therebetween
US7842257B2 (en) * 2007-12-14 2010-11-30 Uop Llc Fluid distributor for radial-flow reactor
WO2009119593A1 (ja) * 2008-03-26 2009-10-01 ノーリツ鋼機株式会社 滅菌装置および滅菌処理方法
US8273060B2 (en) 2008-04-28 2012-09-25 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Fluid removal in a surgical access device
US11235111B2 (en) 2008-04-28 2022-02-01 Ethicon Llc Surgical access device
US8636686B2 (en) 2008-04-28 2014-01-28 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Surgical access device
US9358041B2 (en) 2008-04-28 2016-06-07 Ethicon Endo-Surgery, Llc Wicking fluid management in a surgical access device
US8870747B2 (en) 2008-04-28 2014-10-28 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Scraping fluid removal in a surgical access device
US9166139B2 (en) * 2009-05-14 2015-10-20 The Neothermal Energy Company Method for thermally cycling an object including a polarizable material
DE102009042094B4 (de) * 2009-09-18 2012-05-31 Multivac Sepp Haggenmüller Gmbh & Co. Kg Transportbehälter
US8889081B2 (en) * 2009-10-15 2014-11-18 Medivators Inc. Room fogging disinfection system
EP2506884B1 (en) * 2009-12-03 2015-02-18 Minntech Corporation Container for decontaminating a medical device with a fog
US20120066850A1 (en) * 2010-08-20 2012-03-22 Ferdinand Frederick Pisacane Cleanroom cleaning apparatus
WO2012148589A2 (en) * 2011-04-27 2012-11-01 Sterilucent, Inc. Sterilization system and method with compression and expansion
WO2012173756A1 (en) 2011-05-27 2012-12-20 Minntech Corporation Decontamination system including environmental control using a decontaminating substance
US8641985B2 (en) 2011-08-25 2014-02-04 Tuttnauer Ltd. Control system for ozone sterilization in multiple compact chambers
KR101527770B1 (ko) * 2013-11-07 2015-06-12 주식회사 메가젠임플란트 올인원 세정기
US10022189B2 (en) 2013-12-16 2018-07-17 Stryker Sustainability Solutions, Inc. Apparatus and method for cleaning an instrument
US9364588B2 (en) 2014-02-04 2016-06-14 Abbott Cardiovascular Systems Inc. Drug delivery scaffold or stent with a novolimus and lactide based coating such that novolimus has a minimum amount of bonding to the coating
AU2015234224B2 (en) * 2014-03-18 2019-04-04 Coolsan Hygiene Solutions Pty Ltd Storage product and method
CN104001198B (zh) * 2014-06-13 2016-09-14 湖南宇环智能装备有限公司 一种灭菌方法及双腔体多层过氧化氢灭菌机
JP6402028B2 (ja) * 2014-12-25 2018-10-10 澁谷工業株式会社 無菌作業システムおよび無菌作業システムにおける物品搬入方法
US10279060B2 (en) * 2015-04-28 2019-05-07 Medivators Inc. System for decontamination of a lumen device
US10837977B2 (en) 2015-05-11 2020-11-17 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Rack for dispensing and dispensing system
WO2016181466A1 (ja) * 2015-05-11 2016-11-17 株式会社安川電機 分注システム、コントローラ及び制御方法
US10293965B2 (en) * 2015-05-27 2019-05-21 Becton, Dickinson And Company Packaging method to enable re-sterilization of medical device
KR101924992B1 (ko) * 2016-10-25 2018-12-04 주식회사 플라즈맵 멸균 장치 및 멸균 방법
CA3042863A1 (en) * 2016-11-07 2018-05-11 Medivators Inc. Decontamination system using forced air and methods of using the same
US20180147309A1 (en) * 2016-11-29 2018-05-31 Ethicon, Inc. Sterilization system with independent vacuum chambers
AU2018240113A1 (en) * 2017-03-20 2019-11-07 Tekdry International, Inc. Rapid sterilization in a drying chamber
US10918754B2 (en) 2017-03-27 2021-02-16 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Sterilisation method
JP6950927B2 (ja) * 2017-04-17 2021-10-13 長田電機工業株式会社 滅菌コンテナおよび滅菌装置
US11420085B2 (en) 2017-12-08 2022-08-23 Oshkosh Corporation Ozone cleaning system
US10864291B2 (en) 2017-12-26 2020-12-15 Asp Global Manufacturing Gmbh Process and apparatus for cleaning, disinfection, sterilization, or combinations thereof
CN108042829A (zh) * 2018-01-24 2018-05-18 西安华浦水处理设备有限公司 一种采用太阳能的臭氧消毒设备
US10792613B1 (en) 2019-03-11 2020-10-06 Oshkosh Corporation Cleaning device
NL2024409B1 (en) * 2019-12-09 2021-08-31 Log10 B V Method and apparatus for sterilizing medical instruments
CN110812516B (zh) * 2019-12-19 2021-12-31 北京大学深圳医院 消毒供应中心用手术钳消毒装置
CN112245609B (zh) * 2020-09-21 2021-05-18 宁波方太厨具有限公司 一种分层消毒柜
CN113458066B (zh) * 2021-07-09 2024-03-15 河南省农业科学院畜牧兽医研究所 牛胚胎移植枪组件清洗灭菌装置
CN115402997B (zh) * 2022-11-02 2023-02-10 澳诺(中国)制药有限公司 一种口服溶液剂生产用灌装装置及生产工艺

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4230663A (en) * 1979-07-10 1980-10-28 Moore-Perk Corporation Cold gas sterilization process using hydrogen peroxide at low concentrations
GB8427999D0 (en) * 1983-11-07 1984-12-12 American Sterilizer Co Vaporization method
JPS6311163A (ja) * 1986-03-24 1988-01-18 雪印乳業株式会社 殺菌方法及び装置
US4863688A (en) * 1986-12-31 1989-09-05 American Sterilizer Company Method of decontaminating surfaces on or near living cells with vapor hydrogen peroxide
US4798292A (en) * 1987-04-03 1989-01-17 Biomedical Laser Industries Sterilization, storage, and presentation container for surgical instruments
US4943414A (en) * 1987-07-30 1990-07-24 Johnson & Johnson Medical, Inc. Method for vapor sterilizaton of articles having lumens
US5227132A (en) * 1988-01-26 1993-07-13 H. W. Andersen Products, Inc. Sterilization method
US4937046A (en) * 1988-01-26 1990-06-26 H. W. Andersen Products Inc. Sterilization system and method
US5118471A (en) * 1988-01-26 1992-06-02 H.W. Andersen Products, Inc. Sterilization system
US5122344A (en) * 1990-01-31 1992-06-16 Mdt Corporation Chemical sterilizer system
US5443801A (en) * 1990-07-20 1995-08-22 Kew Import/Export Inc. Endoscope cleaner/sterilizer
US5445792A (en) * 1992-03-13 1995-08-29 American Sterilizer Company Optimum hydrogen peroxide vapor sterlization method
US5266275A (en) * 1992-09-04 1993-11-30 Faddis Chris G Ozone sterilization system secondary safety chamber
US5286448A (en) * 1993-02-04 1994-02-15 American Sterilizer Company Method of decontaminating a chamber that has movable shelves
US5667753A (en) * 1994-04-28 1997-09-16 Advanced Sterilization Products Vapor sterilization using inorganic hydrogen peroxide complexes
US5633424A (en) * 1994-12-29 1997-05-27 Graves; Clinton G. Device and methods for plasma sterilization
US5534222A (en) * 1995-07-11 1996-07-09 Purity Packaging A Division Of Great Pacific Enterprises Method for sterilizing internal surfaces of an edible liquid packaging machine
US5641464A (en) * 1995-12-01 1997-06-24 B & B Medical Technologies, Inc. Stethoscope cleansing device and method
US5711921A (en) * 1996-01-02 1998-01-27 Kew Import/Export Inc. Medical cleaning and sterilizing apparatus
US6030579A (en) * 1996-04-04 2000-02-29 Johnson & Johnson Medical, Inc. Method of sterilization using pretreatment with hydrogen peroxide
US5846484A (en) * 1997-03-20 1998-12-08 Osteotech, Inc. Pressure flow system and method for treating a fluid permeable workpiece such as a bone
US6162395A (en) 1998-08-17 2000-12-19 Enviromedical Systems, Inc. Sterilization of elongate lumens

Also Published As

Publication number Publication date
CA2245396A1 (en) 1999-02-21
US6224828B1 (en) 2001-05-01
AU737537B2 (en) 2001-08-23
CA2245396C (en) 2006-11-28
AU8084598A (en) 1999-03-04
JPH11137650A (ja) 1999-05-25
US6528015B1 (en) 2003-03-04
EP0898971A3 (en) 2000-09-27
US6066294A (en) 2000-05-23
DE69822943D1 (de) 2004-05-13
EP0898971A2 (en) 1999-03-03
DE69822943T2 (de) 2005-04-21
EP0898971B1 (en) 2004-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4425360B2 (ja) 多数区画室型消毒システム
US7468159B2 (en) Method for sterilizing a lumen device
US6656427B2 (en) Sterilization process without sterile rinse
US6423266B1 (en) Special container for cleaning or sterilizing lumen devices
US6187266B1 (en) Integrated cleaning/sterilization process with lumen devices
KR101416241B1 (ko) 막 살균
US6015529A (en) Tray/container system for cleaning/sterilization processes
US6596232B1 (en) Device processing apparatus and method having positive pressure with two partitions to minimize leakage
JP2001309966A (ja) コンテナ内の装置を滅菌処理するための方法
US7556767B2 (en) Integrated washing and sterilization process
US20050163655A1 (en) Integrated washing and sterilization process
US6312645B1 (en) Container with collapsible pouch for cleaning or sterilization
US7803316B2 (en) Method and apparatus for processing a lumen device
JP7022836B2 (ja) 低温滅菌装置を用いた滅菌方法
US6685895B1 (en) Method and apparatus for processing device with reduced occlusion
US6645430B1 (en) Method and apparatus for processing device with fluid submersion
MXPA98006874A (en) Multip compartment sterilization system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071120

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080220

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees