JP4423244B2 - 衝撃式作業工具 - Google Patents

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Description

本発明は、ハンマ、ハンマドリル等のように、工具ビットに打撃子を介して打撃動作を行わせて被加工材に所定の加工作業を遂行する衝撃式作業工具に関する。
特開2001−96474号公報(特許文献1)には、被加工材(例えば、コンクリート)の穴開け作業に用いられる電動ハンマドリルが開示されている。特許文献1に記載された電動ハンマドリルにおける工具ビットの打撃機構は、ハウジングに配置されたスリーブ内において、駆動モータを駆動源とする作動機構によって駆動子としてのピストンシリンダを直線運動させる方式である。ピストンシリンダは、筒孔の一端が塞がれた構成であり、スリーブ内を直線運動することによって当該ピストンシリンダ内に配置された打撃子としてのストライカをシリンダ室(筒孔)内の空気の圧力変化を利用して直線運動させ、当該ストライカの衝撃的な運動エネルギを中間子としてのインパクトボルトを介して工具ビットに伝達(打撃)する構成である。
特許文献1に記載された打撃機構の駆動子を構成するピストンシリンダは、言わばピストンとシリンダが一体化された構造であって、当該ピストンシリンダの外側に配置されるハウジング側スリーブと、内側に配置されるストライカとの双方に対して相対的に摺動動作を行う構成であり、その動作上、ハウジング側スリーブおよびストライカとの摺動性が極めて重要となる。
特開2001−96474号公報
本発明は、かかる点に鑑み、衝撃式作業工具における打撃機構を構成する複数部品が互いに擦り合って摺動動作を行う際の、それら複数部品の摺動性を向上する上で有効な技術を提供することを目的する。
上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明に係る衝撃式作業工具は、工具本体と、工具本体の先端領域に配置される工具ビットと、工具本体内に設けられた筒状部と、筒状部内に工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置されるとともに、一端が開放された筒孔を有する駆動筒体と、駆動筒体の筒孔内に工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置された打撃子と、駆動筒体を摺動動作させる作動機構と、を有する。そして作動機構により駆動筒体を摺動動作させることによって、当該駆動筒体内の空気の圧力変化を介して打撃子を摺動動作させ、これによって工具ビットを打撃する。
ここで「筒状部」は、工具本体に一体に設けられる態様、あるいは工具本体と別体で形成したものを後付けする態様のいずれも好適に包含する。また「駆動筒体内の空気の圧力変化」とは、典型的には、駆動筒体が摺動動作を行うことによって、当該駆動筒体の内壁面と打撃子の軸方向端面とによって区画される空間の空気の圧力を増減させる態様がこれに該当する。また「工具ビットを打撃する」とは、駆動筒体内の空気の圧力変化によって打撃子を工具ビットに直接衝突させて駆動する形態、駆動筒体内の空気の圧力変化によって駆動された打撃子を他の衝撃力発生要素(例えばインパクトボルト)に衝突させるとともに、当該衝撃力発生要素を工具ビットに衝突させるといった間接的な駆動形態のいずれも好適に包含される。本発明における「衝撃式作業工具」は、工具ビットが長軸方向の打撃動作を行うことによって被加工材にハンマ作業を遂行するハンマ、ハンマドリルがこれに該当する。
請求項1に記載の発明によれば、駆動筒体は、合成樹脂から形成されるとともに、その外周面には当該駆動筒体と筒状部との摺動面間の潤滑に用いられる潤滑剤を貯留する潤滑剤溜りが形成された構成とされる。なお本発明における「合成樹脂」としては、工具ビットの駆動時において、駆動筒体が高温の環境下に置かれること、筒状部と打撃子との2部材に対して相対的に摺動動作を行う関係で高い寸法精度を要求されること等を考慮した上で設定される。したがって、例えば、高い耐熱性、優れた寸法安定性、極めて小さい吸水率等の特性を有するものであることが好ましい。また「潤滑剤溜り」とは、典型的には、潤滑剤(グリス)を貯留することが可能な窪みあるいは溝等がこれに該当し、これら複数の窪みあるいは溝等が駆動筒体の外周面に点在する態様、周方向あるいは軸方向に直線状、傾斜状、あるいは曲線状に延びている態様等、広く包含する。
本発明によれば、駆動筒体を合成樹脂から形成し、筒状部の内周面に対して相対的に摺動動作する外周面に潤滑剤を貯留する潤滑剤溜りを設けた構成としている。これにより、摺動面に関する摩耗が低減されるとともに摩擦抵抗が低減され、しかも潤滑剤溜りから摺動面へと潤滑剤が適時補給される結果、筒状部に対する駆動筒体の摺動性を向上することが可能となる。また本発明においては、駆動筒体を合成樹脂製とすることによって、その軽量化が可能となり、その結果、当該駆動筒体を駆動する作動機構の駆動エネルギを効率的に利用できる。また駆動筒体を合成樹脂から形成する構成としたことによって、当該駆動筒体に対する、潤滑剤溜りを構成する窪みや溝の設定、あるいは駄肉を排除するための肉盗みの設定、更には駆動筒体が摺動動作するときの、当該駆動筒体内の空気の圧力変化を制御する呼吸孔(吸気孔)や空打ち防止孔の設定等を、型を用いて駆動筒体を成形する際に適正な位置精度および寸法精度で容易に形成することが可能となる。
なお駆動筒体を合成樹脂から形成する場合、例えば自己潤滑性の合成樹脂製とすることが考えられるが、これでは、成形材料の種類に制約を受けてしまう点で難点がある。本発明によれば、駆動筒体を合成樹脂から形成した上で、当該駆動筒体に潤滑剤溜りを設ける構成としたものであり、このことによって、当該潤滑剤溜りに貯留される潤滑剤によって駆動筒体を積極的に潤滑できるとともに、駆動筒体を自己潤滑性の合成樹脂製とする場合とは異なり、成形材料に制約を受けることなく衝撃式作業工具の駆動筒体として好適な樹脂材料を選択することができる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の衝撃式作業工具における潤滑剤溜りは、前記駆動筒体の外周面に軸方向に連続した領域が保有されるように設定された構成とされる。ここで「軸方向に連続した領域が保有される」とは、潤滑剤溜りが駆動筒体の周方向に螺旋状に延びる態様、潤滑剤溜りが駆動筒体の周方向に断続的に延びる態様、潤滑剤溜りが駆動筒体の軸方向に延びる態様等、広く包含する。このように、本発明によれば、駆動筒体の外周面は、潤滑剤溜りを有する構成でありながら、軸方向において連続した領域を保有する。つまり駆動筒体には軸方向に途切れのない外周面が形成される。これによって、駆動筒体が摺動動作する際の軸方向のガイド性が維持されることとなり、摺動動作の安定性が得られる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明に係る衝撃式作業工具は、工具本体と、工具本体の先端領域に配置される工具ビットと、工具本体内に設けられた筒状部と、筒状部内に工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置されるとともに、一端が開放された筒孔を有する駆動筒体と、駆動筒体の筒孔内に工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置された打撃子と、駆動筒体を摺動動作させる作動機構と、を有する。そして作動機構により駆動筒体を摺動動作させることによって、当該駆動筒体内の空気の圧力変化を介して打撃子を摺動動作させ、これによって工具ビットを打撃する。
ここで「筒状部」は、工具本体に一体に設けられる態様、あるいは工具本体と別体で形成したものを後付けする態様のいずれも好適に包含する。また「駆動筒体内の空気の圧力変化」とは、典型的には、駆動筒体が摺動動作を行うことによって、当該駆動筒体の内壁面と打撃子の軸方向端面とによって区画される空間の空気の圧力を増減させる態様がこれに該当する。また「工具ビットを打撃する」とは、駆動筒体内の空気の圧力変化によって打撃子を工具ビットに直接衝突させて駆動する形態、駆動筒体内の空気の圧力変化によって駆動された打撃子を他の衝撃力発生要素(例えばインパクトボルト)に衝突させるとともに、当該衝撃力発生要素を工具ビットに衝突させるといった間接的な駆動形態のいずれも好適に包含される。本発明における「衝撃式作業工具」は、工具ビットが長軸方向の打撃動作を行うことによって被加工材にハンマ作業を遂行するハンマ、ハンマドリルがこれに該当する。
請求項3に記載の発明によれば、駆動筒体は、合成樹脂から形成され、当該駆動筒体に対して相対的に摺動動作される筒状部および打撃子がそれぞれ金属材料から形成された構成とされる。なお本発明における「合成樹脂」としては、工具ビットの駆動時において、駆動筒体が高温の環境下に置かれること、筒状部と打撃子との2部材に対して相対的に摺動動作を行う関係で高い寸法精度を要求されること等を考慮した上で設定される。したがって、例えば、高い耐熱性、優れた寸法安定性、極めて小さい吸水率等の特性を有するものであることが好ましい。また「金属材料」としては、典型的には、筒状部については、例えば軽量化に有効なアルミが適用され、工具ビットを打撃する打撃子については、例えば所要の打撃力を確保する上で有効とされる比重の大きい鉄系材料が好適であるが、これらに限定されるものではない。
本発明においては、駆動筒体を合成樹脂から形成する一方、筒状部および打撃子をそれぞれ金属材料から形成したことによって、同じ材料同士で摺動動作する場合に起こり易い「カジリ」の問題を解消できる。すなわち、本発明によれば、駆動筒体を合成樹脂から形成することで、当該駆動筒体の外側に配置される筒状部、および内側に配置される打撃子に対する合理的なカジリ対策が実現され、筒状部と打撃子との双方に対する良好な摺動性を得ることができる。また本発明では、駆動筒体を合成樹脂製とすることにより、その軽量化が可能となる結果、当該駆動筒体を駆動する作動機構の駆動エネルギを効率的に利用できる。また駆動筒体を合成樹脂から形成する構成としたことによって、当該筒状部材に対する、駄肉を排除するための肉盗みの設定、あるいは駆動筒体内の空気の圧力変化を制御する呼吸孔(吸気孔)や空打ち防止孔の設定等を、型を用いて駆動筒体を成形する際に適正な位置精度および寸法精度で容易に形成することができる。
本発明によれば、衝撃式作業工具における打撃機構を構成する複数部品が互いに擦り合って摺動動作を行う際の、それら複数部品の摺動性を向上する上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態につき、図1〜図8を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、電動工具の一例として電動式ハンマドリルを用いて説明する。図1は本実施の形態に係る電動式ハンマドリルの全体構成を示す側断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係るハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103と、当該本体部103の先端領域(図示左側)にツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたドリルビット119と、本体部103のドリルビット119の反対側に連接された作業者が握るグリップ109とを主体として構成されている。本体部103は、本発明における「工具本体」に対応する。ドリルビット119は、ツールホルダ137に対し軸方向には相対移動可能とされ、周方向には一体回転するように装着される。このドリルビット119は、本発明における「工具ビット」に対応する。なお説明の便宜上、ドリルビット119側を前、グリップ109側を後という。
本体部103は、駆動モータ111を収容したモータハウジング105と、運動変換機構113、動力伝達機構114および打撃機構115を収容したギアハウジング107とによって構成されており、モータハウジング105とギアハウジング107とは、図示省略のネジ等によって互いに接合される。運動変換機構113は、本発明における「作動機構」に対応する。なおギアハウジング107には、モータハウジング105との接合側に当該ギアハウジング107の内部とモータハウジング105の内部とを仕切るインナハウジング106が配置されている。
駆動モータ111の回転出力は、運動変換機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃機構115に伝達され、当該打撃機構115を介してドリルビット119の軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。また駆動モータ111の回転出力は、動力伝達機構114によって適宜減速された上でドリルビット119に回転力として伝達され、当該ドリルビット119が周方向に回転動作される。なお駆動モータ111は、グリップ109に配置されたトリガ117の引き操作によって通電駆動される。
運動変換機構113は、駆動モータ111のアーマチュアシャフト112の先端(前端)に設けられて鉛直面内にて回転駆動される駆動ギア121、当該駆動ギア121に噛み合い係合する被動ギア123、当該被動ギア123と中間軸125を介して一体回転する回転体127、回転体127の回転によってドリルビット119の軸方向に揺動されるスワッシュプレート129、スワッシュプレート129の揺動によって直線状に往復移動するピストンシリンダ141を主体として構成される。中間軸125はドリルビット119の軸方向に平行(水平)に配置され、当該中間軸125に取り付けられた回転体127の外周面が中間軸125の軸線に対し所定の傾斜角度で傾斜状に形成されている。スワッシュプレート129は、回転体127の傾斜外周面にボールベアリング126を介して相対回転可能に取り付けられ、当該回転体127の回転動作に伴ってドリルビット119の軸方向に揺動される。またスワッシュプレート129は、上方(放射方向)に一体に突設された揺動ロッド128を有し、当該揺動ロッド128がピストンシリンダ141の後端部に設けた連接領域141aに連結軸124を介して相対回動可能に連結されている。なおピストンシリンダ141は、ギアハウジング107内に配置されたスリーブ135内に摺動動作可能に配置されるとともに、筒孔の後端部が連接領域141aによって塞がれている。スリーブ135は、本発明における「筒状部」に対応し、ピストンシリンダ141は、本発明における「駆動筒体」に対応する。
動力伝達機構114は、駆動モータ111から駆動ギア121および中間軸125を介して鉛直面内にて回転駆動される第1伝達ギア131、当該第1伝達ギア131に噛み合い係合する第2伝達ギア133、当該第2伝達ギア133とともに回転されるスリーブ135、当該スリーブ135とともに鉛直面内にて回転されるツールホルダ137を主体として構成されている。
打撃機構115は、図1に示すように、ピストンシリンダ141と、当該ピストンシリンダ141の筒孔内壁に摺動動作可能に配置されたストライカ143と、ツールホルダ137に摺動動作可能に配置されるとともに、ストライカ143の運動エネルギをドリルビット119に伝達するインパクトボルト145とを主体として構成されている。なおピストンシリンダ141には、当該ピストンシリンダ141のシリンダ室142内の圧力を制御する呼吸孔(吸気孔)144および空打ち防止孔146が設けられているが、これら各孔の作用については、従来公知の技術事項であり本発明には直接関係しないため、その説明については省略する。
上記のように構成されるハンマドリル101は、使用者によるトリガ117の引き操作によって駆動モータ111が通電駆動されると、その回転出力により、駆動ギア121が鉛直面内にて回動動作する。すると、駆動ギア121に噛み合い係合される被動ギア123、中間軸125を介して回転体127が鉛直面内にて回転動作され、これによってスワッシュプレート129および揺動ロッド128がドリルビット119の軸方向に揺動する。揺動ロッド128の揺動によってピストンシリンダ141が直線状に摺動動作され、それに伴うピストンシリンダ141のシリンダ室142内の空気の圧力変化、すなわち空気バネの作用により、ストライカ143はシリンダ141内を直線運動する。ストライカ143は、インパクトボルト145に衝突することで、その運動エネルギをドリルビット119に伝達する。
一方、中間軸125とともに第1伝達ギア131が回転されると、第1伝達ギア131に噛み合い係合される第2伝達ギア133を介してスリーブ135が鉛直面内にて回転され、更にスリーブ135とともにツールホルダ137およびこのツールホルダ137にて保持されるドリルビット119が一体状に回転される。かくして、ドリルビット119が軸方向のハンマ動作と周方向のドリル動作を行い、被加工材(コンクリート)に穴開け作業を遂行する。
なお本実施の形態に係るハンマドリル101は、上述したドリルビット119にハンマ動作と周方向のドリル動作とを行わせる、ハンマドリルモードでの作業態様のほか、ドリルビット119にドリル動作のみを行わせる、ドリルモードでの作業態様に切り換えることが可能とされているが、このモードの切換機構については、本発明に直接関係しないため、その説明については省略する。
本実施の形態に係るピストンシリンダ141は、合成樹脂から形成されている。合成樹脂としては、ドリルビット119の駆動時において、ピストンシリンダ141が高温の環境下で駆動されること、スリーブ135とストライカ143との2部品に対して相対的に摺動動作を行う関係で高い寸法精度を要求されること等を考慮し、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)やPEI(ポリエーテルイミド)が使用される。これらの樹脂は、高い耐熱性、優れた寸法安定性、極めて小さい吸水率等の性質を有し、ハンマドリル101のピストンシリンダ141として好適である。一方、ピストンシリンダ141に対して相対的に摺動動作するスリーブ135およびストライカ143は、それぞれ金属材料から形成されている。例えば、スリーブ135は軽量化を考慮してアルミ製とされ、ストライカ143は打撃力を考慮して鉄系材料製とされる。
ピストンシリンダ141は、図2〜図4に示すように、スリーブ135との摺動面である外周面に、摺動面を潤滑する潤滑剤(グリス)を貯留することが可能な潤滑剤溜り151を有する。潤滑剤溜り151は、図2に示す例では、ピストンシリンダ141の軸方向に直線状に延び、かつ周方向に適宜間隔で形成された複数の溝151aによって構成されている。この複数の溝151aは、潤滑剤が流出しないように軸方向の両端部においてそれぞれ塞がれた構造とされる。また潤滑剤溜り151は、図3に示す例では、ピストンシリンダ141の周方向に直線状に延び、かつ軸方向に適宜間隔で形成された複数の溝151bによって構成されている。この複数の溝151bは、周方向において断続的に形成される。更に潤滑剤溜り151は、図4に示す例では、ピストンシリンダ141の周方向にX字状をなし、かつ軸方向に適宜間隔で形成された複数の溝151cによって構成されている。
このように、本実施の形態によれば、ピストンシリンダ141を合成樹脂から形成するとともに、その外周面に複数の溝151a,151b、151cによって構成される潤滑剤溜り151を設けた構成としている。これにより、ハンマドリル101の駆動時において、潤滑剤溜り151に貯留された潤滑剤がスリーブ135の内周面へと適時補給されて摺動面が潤滑される。かくして、ピストンシリンダ141とスリーブ135との摺動面に関する摩耗が低減されるとともに摩擦抵抗が低減される結果、ピストンシリンダ141とスリーブ135間の摺動性を向上することができる。また本実施の形態に係る潤滑剤溜り151は、ピストンシリンダ141の外周面に軸方向に連続した領域が保有されるように設定されている。このため、ピストンシリンダ141の外周面は、潤滑剤溜り151を有する構成でありながら、軸方向に途切れのない構成とされ、これによってピストンシリンダ141が摺動動作する際の軸方向のガイド性が維持されることとなり、摺動動作の安定性が得られる。また本実施の形態によれば、ピストンシリンダ141を合成樹脂から形成する構成としたことによって、当該ピストンシリンダ141を軽量化できる。また型を用いてピストンシリンダ141を成形する際、潤滑剤溜り151を形成できるため、例えばピストンシリンダ141に機械加工による削り出しによって潤滑剤溜りを形成する場合に比べてコストを低減できる。
また図5に示すように、ピストンシリンダ141の揺動ロッド128との連接領域141aには、連結軸124が回動自在に嵌入される取付孔141bが形成されるが、本実施の形態では、この取付孔141bの内周面に、当該取付孔141bの軸方向に延びる複数の溝151dを周方向に適宜間隔で設けることで潤滑剤溜り151を構成している。かかる構成とすることで、連結軸124と取付孔内周面との摺動面につき、摩耗を低減するとともに摩擦抵抗を低減し、摺動性を向上することが可能となる。
そしてピストンシリンダ141に潤滑剤を貯留するべく設定される潤滑剤溜り151は、たとえ複雑な形状であっても、型を用いてピストンシリンダ141を樹脂成形する際に、同時に形成することが可能なことから、機械加工によって潤滑剤溜りを形成する場合に比べて容易に設定でき、コストダウンが図れる。
また図6に示すように、ピストンシリンダ141の連接領域141aには、当該ピストンシリンダ141の駄肉を除いて軽量化を図るべく肉盗み153を設けている。肉盗み153は、連接領域141aの外周部におけるスリーブ135内周面との摺動領域に、外径側が開口する窪みとして設定される。すなわち、本実施の形態では、肉盗み153の形状を利用して潤滑剤溜りを形成する構成としたものであり、これによりピストンシリンダ141の軽量化と摺動性の向上との2つの事柄を同時に実現できる。
また本実施の形態によれば、図8に示すように、ピストンシリンダ141とスワッシュプレート129の揺動ロッド128との連結構造につき、これを簡素化することが可能となる。すなわち、既存のピストンシリンダ141の場合、揺動ロッド128との連結は、図7に示すように、連結軸124を用いた連結構造である。本実施の形態では、ピストンシリンダ141の連接領域141aに、球面状の凹面141cを有する開口部141dを設定し、揺動ロッド128の先端に設けた球面部128aを開口部141dに差し込んで凹面141cに係合することによってピストンシリンダ141と揺動ロッド128とを連結する構成に変更することができる。このような構成は、ピストンシリンダ141を合成樹脂製とすることで、簡単に製作することが可能となる。そして部品点数が減少し、コストの低減が可能となるとともに、組付けが楽になる等、の点で図7に示す既存の連結構造に比べて有利となる。
ところで、本実施の形態のように、ドリルビット119の打撃機構115として、ピストンシリンダ141を軸方向に直線運動させ、当該ピストンシリンダ141のシリンダ室142内の空気の圧力変化を介してストライカ143を駆動する方式の場合は、打撃機構として、例えばシリンダ内においてピストンを直線運動させ、当該シリンダ内の空気の圧力変化を介してストライカを駆動する方式に比べ、形状的に小型化および軽量化し易く、スワッシュプレート129を用いた駆動方式を採用することができ、またピストンシリンダ141の後退動作に対するストライカ143の追従性が良いといった長所を有する。本実施の形態によれば、ピストンシリンダ141を合成樹脂から形成することで、上記長所の軽量化により有効となる。
また本実施の形態においては、ピストンシリンダ141を合成樹脂製とすることで軽量化が可能となるため、当該ピストンシリンダ141を駆動する駆動モータ111の駆動エネルギを効率的に利用でき、省エネを図る上で有効となる。またピストンシリンダ141を合成樹脂から形成する構成としたことによって、当該ピストンシリンダ141に形成される駄肉を排除するための肉盗みの設定、あるいはピストンシリンダ141内の空気の圧力変化を制御するべく設定される呼吸孔(吸気孔)144や空打ち防止孔146の設定等を、型を用いてピストンシリンダ141を成形する際に、適正な位置精度、寸法精度で容易に形成することができる。
また本実施の形態では、ピストンシリンダ141を合成樹脂から形成する一方、当該ピストンシリンダ141に対して相対的に摺動動作するスリーブ135およびストライカ143をそれぞれ金属材料から形成したことによって、同じ材料同士で摺動動作する場合に起こり易い「カジリ」の問題を解消し、スリーブ135とストライカ143との双方に対する好適な摺動性を得ることができる。
なお上述した実施の形態では、衝撃式作業工具としてハンマドリル101を例にとって説明しているが、ハンマドリル101のみに限られず、工具ビットにハンマ作業を行わせるハンマに適用できることは当然である。
本発明の実施の形態に係るハンマドリルの全体構成を示す側断面図である。 ピストンシリンダ外周面の潤滑剤溜りを示す一部切断側面図である。 ピストンシリンダ外周面の潤滑剤溜りを示す一部切断側面図である。 ピストンシリンダ外周面の潤滑剤溜りを示す一部切断側面図である。 ピストンシリンダの連接領域の潤滑剤溜りを示す側断面図である。 ピストンシリンダの連接領域の肉盗みを示す断面図である。 ピストンシリンダと揺動ロッドの連結構造を示す断面図である。 ピストンシリンダと揺動ロッドの連結構造の変更例を示す断面図である。
符号の説明
101 ハンマドリル(衝撃式作業工具)
103 本体部(工具本体)
105 モータハウジング
106 インナハウジング
107 ギアハウジング
109 グリップ
111 駆動モータ
112 アーマチュアシャフト
113 運動変換機構(作動機構)
114 動力伝達機構
115 打撃機構
117 トリガ
119 ドリルビット(工具ビット)
121 駆動ギア
123 被動ギア
124 連結軸
125 中間軸
126 ボールベアリング
127 回転体
128 揺動ロッド
128a 球面部
129 スワッシュプレート
131 第1伝達ギア
133 第2伝達ギア
135 スリーブ
137 ツールホルダ
141 ピストンシリンダ
141a 連接領域
141b 取付孔
141c 凹面
141d 開口部
142 シリンダ室
143 ストライカ
144 呼吸孔
145 インパクトボルト
146 空打ち防止孔
151 潤滑剤溜り
151a〜151d 溝
153 肉盗み

Claims (3)

  1. 工具本体と、
    前記工具本体の先端領域に配置される工具ビットと、
    前記工具本体内に設けられた筒状部と、
    前記筒状部内に前記工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置されるとともに、一端が開放された筒孔を有する駆動筒体と、
    前記駆動筒体の筒孔内に前記工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置された打撃子と、
    前記駆動筒体を摺動動作させる作動機構と、を有し、
    前記作動機構により前記駆動筒体を摺動動作させることによって、当該駆動筒体内の空気の圧力変化を介して前記打撃子を摺動動作させ、これによって前記工具ビットを打撃する衝撃式作業工具であって、
    前記駆動筒体は、合成樹脂から形成されるとともに、外周面には当該駆動筒体と前記筒状部との摺動面間の潤滑に用いられる潤滑剤を貯留する潤滑剤溜りが形成されていることを特徴とする衝撃式作業工具。
  2. 請求項1に記載の衝撃式作業工具であって、
    前記潤滑剤溜りは、前記駆動筒体の外周面に軸方向に連続した領域が保有されるように設定されていることを特徴とする衝撃式作業工具。
  3. 工具本体と、
    前記工具本体の先端領域に配置される工具ビットと、
    前記工具本体内に設けられた筒状部と、
    前記筒状部内に前記工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置されるとともに、一端が開放された筒孔を有する駆動筒体と、
    前記駆動筒体の筒孔内に前記工具ビットの長軸方向への摺動動作可能に配置された打撃子と、
    前記駆動筒体を摺動動作させる作動機構と、を有し、
    前記作動機構により前記駆動筒体を摺動動作させることによって、当該駆動筒体内の空気の圧力変化を介して前記打撃子を摺動動作させ、これによって前記工具ビットを打撃する衝撃式作業工具であって、
    前記駆動筒体は、合成樹脂から形成されるとともに、当該駆動筒体に対して相対的に摺動動作される前記筒状部および打撃子がそれぞれ金属材料から形成されていることを特徴とする衝撃式作業工具。
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