JP4422148B2 - 情報通信装置、情報通信方法及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、情報通信装置、情報通信方法及びプログラムに関する。
近年、無線伝送において、IEEE802.11aやIEEE802.11gにより高速な伝送モードが規格化され、これによりHDクオリティの映像信号の伝送が可能になっている。また、IEEE802.11eが現在審議中であり、これにより無線伝送時のQoS(Quality of service)制御を実現している。
図1は、IEEE802.11,11e,11iの基本的概念を示す。また、図2は、IEEE802.11のアクセス制御方式であるDCF(Distributed Coordination Function),PCF(Point Coordination Function)のタイムチャート及びアクセス制御機能であるEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)の優先順位の概念を示す。
図1に示すように、IEEE802.11eによる伝送制御ではパケットに優先順位をつけ、それにより優先度の高いパケットの送信可能確率を上げるEDCA方式(図2(4)参照)と、ポーリングにより通信路を占有できるHCCA(HCF(Hybrid Coordination Function) Controlled Channel Access)方式がある。このような技術の実現により、高品質なデジタルAVコンテンツの無線伝送を実現している。
なお、QoS制御は、所望の期間に所望のデータ量を送信できるよう通信路を確保する手法であり、IEEE802.11eにおけるHCCA方式は、ポーリングされたSTA(端末局)がTXOPと呼ばれる期間、通信路として占有できる仕組みのことである。また、IEEE802.11iにおけるSecurityは、送信内容を第三者が読めないようにする仕組みのことである。
一方、有線でデジタルAVコンテンツを伝送するための仕組みとしては、IEEE1394が有名である。IEEE1394では、同期データ伝送用のアイソクロナス(Isochronous)伝送と非同期データ伝送用のアシンクロナス(Asynchronous)伝送が規格化されている。
アイソクロナス伝送は、MPEG-TS等ストリームデータを流すのが主とした目的である。そのためQoSを保証する仕組みが取り入れられており、伝送データのQoSは帯域確保により保証される。アシンクロナス伝送は、コマンド伝送その他を目的としており、アイソクロナス伝送で確保された帯域の残りの部分を用いて伝送される。IEEE1394上で伝送されたコンテンツを、ブリッジを介してIEEE802.11による伝送方式で伝送する技術が昨今提案され始めている。例えばIEEE1394TAにおいてWireless Working Group等がその検討を行っている。
一方、IEEE802プロトコルからIEEE1394プロトコルへの変換する方法としては、IEEE802フレームをIEEE1394のアイソクロナスないしアシンクロナスパケットに変換する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−234754号公報
図1は、IEEE802.11,11e,11iの基本的概念を示す。また、図2は、IEEE802.11のアクセス制御方式であるDCF(Distributed Coordination Function),PCF(Point Coordination Function)のタイムチャート及びアクセス制御機能であるEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)の優先順位の概念を示す。
図1に示すように、IEEE802.11eによる伝送制御ではパケットに優先順位をつけ、それにより優先度の高いパケットの送信可能確率を上げるEDCA方式(図2(4)参照)と、ポーリングにより通信路を占有できるHCCA(HCF(Hybrid Coordination Function) Controlled Channel Access)方式がある。このような技術の実現により、高品質なデジタルAVコンテンツの無線伝送を実現している。
なお、QoS制御は、所望の期間に所望のデータ量を送信できるよう通信路を確保する手法であり、IEEE802.11eにおけるHCCA方式は、ポーリングされたSTA(端末局)がTXOPと呼ばれる期間、通信路として占有できる仕組みのことである。また、IEEE802.11iにおけるSecurityは、送信内容を第三者が読めないようにする仕組みのことである。
一方、有線でデジタルAVコンテンツを伝送するための仕組みとしては、IEEE1394が有名である。IEEE1394では、同期データ伝送用のアイソクロナス(Isochronous)伝送と非同期データ伝送用のアシンクロナス(Asynchronous)伝送が規格化されている。
アイソクロナス伝送は、MPEG-TS等ストリームデータを流すのが主とした目的である。そのためQoSを保証する仕組みが取り入れられており、伝送データのQoSは帯域確保により保証される。アシンクロナス伝送は、コマンド伝送その他を目的としており、アイソクロナス伝送で確保された帯域の残りの部分を用いて伝送される。IEEE1394上で伝送されたコンテンツを、ブリッジを介してIEEE802.11による伝送方式で伝送する技術が昨今提案され始めている。例えばIEEE1394TAにおいてWireless Working Group等がその検討を行っている。
一方、IEEE802プロトコルからIEEE1394プロトコルへの変換する方法としては、IEEE802フレームをIEEE1394のアイソクロナスないしアシンクロナスパケットに変換する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
先行技術に示された方法は、アイソクロナスないしアシンクロナスパケットへの変換に対してはプロトコルタイプ、ソースIPアドレス、ポート番号を情報源としてどちらのパケットに変換するかを決めている。しかしながら、先行技術では、IEEE802からIEEE1394への変換に着目しているため、逆にIEEE1394情報をIEEE802.11情報に変換する際、それぞれの伝送特性が異なることにより最適パラメータ設定が異なるべきであるという観点からは考慮されていない。
従来提案されているブリッジの手法は、ルーティングの手法やクロック同期の手法を主眼としている。しかしながら、IEEE802.11とIEEE1394は物理的特性が異なるため、それに起因する問題が発生する。
一点目は、パケット長とそれに対する遅延時間の問題である。IEEE802.11ネットワーク上でHDコンテンツのような広帯域を必要とするコンテンツを送信する場合には工夫が必要である。例えば日本のデジタル放送では24Mbps程度のコンテンツが存在する。これに対してIEEE802.11では、IEEE802.11aやIEEE802.11gといった高速モードでも30Mbps前後のスループットまでしか伝送できない。従って、帯域を有効利用できるような伝送パラメータの設定が必要である。
図3は、伝送レートとスループットの関係を示す説明図である。図3(1)に示すように、IEEE802.11による伝送制御方式では、パケット伝送ごとにACKを返し、伝送できたことを確認しながら送る方式を採用する。IEEE802.11eによる伝送制御方式では、いくつかのパケットをまとめて送り、それに対してACKを返す方法もあるが、ある情報量ごとにACKを返さなければならない点に関しては同様である。
ACKを返すことによりスループットが低下するため、スループットを向上させるためにはACKの回数を減らすことが必要となる。IEEE802.11の規格で認められた範囲でパケット毎のデータ量を大きくすることにより、相対的にACKの回数を減らすことが可能になる。
一方、IEEE802.11は、伝送エラーを解決する手法として、再送信という手法を採用する。パケット伝送後、送信側はACKが受信側から返ってくるのを待つが、受信側は正しく受信できない場合はACKを返さない。送信側は、ACKが返ってこない場合はデータを再送信する。
ところで、上記のように、スループットを向上させるためにはパケット長を長くする必要があるが、これは、パケットエラーレート(パケット毎のエラーが発生する確率)の点からは不利である。IEEE802.11aないしIEEE802.11gでは、変調方式としてOFDMを用いているため、ある程度までのマルチパスによる妨害はこれにより解決される。
以下、伝送エラーを受信感度劣化に伴いランダムに発生するエラーという前提で議論を進める。
ランダムノイズは、各ビット同等の確率で発生するため、パケット長を長くすることにより、パケットエラーレートは悪化する。従って、データを再送信する確率は増大する。MPEG-TSのようなストリームデータでは、全データの伝送が保証されている必要があるため、パケットが確実に伝送されるまで再送信を繰り返す必要がある。
ところで、受信側で再送信を許容しながらストリームデータを受信するには、バッファリングが必要となり遅延が発生する。従って、データを確実に伝送しようとするほど遅延が大きくなる。ストリーム伝送における遅延は一般的には望ましくはないが、上記のようにQoSと遅延がトレードオフになりうる場合には、必要とする性能により、遅延をある程度犠牲にしてもQoS性能を求める場合もありうる。
一方IEEE1394ネットワーク上でアシンクロナス伝送される情報はコマンド伝送等に限定した場合にはそれほど大きな情報量ではない。一方でIEEE1394の規定では、コマンドリクエストに対するレスポンスが返ってくるまでの最大時間の規定があり、あまり大きな遅延は認められない。従って、アシンクロナス伝送を無線で行う場合には遅延を小さくする方が望ましい。これは、アイソクロナス伝送を無線上で行うときの条件と必ずしも一致しない。
二つ目の問題は、帯域確保の問題である。IEEE1394において、アイソクロナス伝送では帯域確保を行い、アシンクロナス伝送は残り帯域を用いて行う。IEEE1394ネットワークからIEEE802.11ネットワークへのブリッジを行う場合、同様にアイソクロナス伝送では帯域確保を行い、アシンクロナス伝送では残り帯域を用いるべきであるが、現在そのようなブリッジ手法は提案されていない。本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
従来提案されているブリッジの手法は、ルーティングの手法やクロック同期の手法を主眼としている。しかしながら、IEEE802.11とIEEE1394は物理的特性が異なるため、それに起因する問題が発生する。
一点目は、パケット長とそれに対する遅延時間の問題である。IEEE802.11ネットワーク上でHDコンテンツのような広帯域を必要とするコンテンツを送信する場合には工夫が必要である。例えば日本のデジタル放送では24Mbps程度のコンテンツが存在する。これに対してIEEE802.11では、IEEE802.11aやIEEE802.11gといった高速モードでも30Mbps前後のスループットまでしか伝送できない。従って、帯域を有効利用できるような伝送パラメータの設定が必要である。
図3は、伝送レートとスループットの関係を示す説明図である。図3(1)に示すように、IEEE802.11による伝送制御方式では、パケット伝送ごとにACKを返し、伝送できたことを確認しながら送る方式を採用する。IEEE802.11eによる伝送制御方式では、いくつかのパケットをまとめて送り、それに対してACKを返す方法もあるが、ある情報量ごとにACKを返さなければならない点に関しては同様である。
ACKを返すことによりスループットが低下するため、スループットを向上させるためにはACKの回数を減らすことが必要となる。IEEE802.11の規格で認められた範囲でパケット毎のデータ量を大きくすることにより、相対的にACKの回数を減らすことが可能になる。
一方、IEEE802.11は、伝送エラーを解決する手法として、再送信という手法を採用する。パケット伝送後、送信側はACKが受信側から返ってくるのを待つが、受信側は正しく受信できない場合はACKを返さない。送信側は、ACKが返ってこない場合はデータを再送信する。
ところで、上記のように、スループットを向上させるためにはパケット長を長くする必要があるが、これは、パケットエラーレート(パケット毎のエラーが発生する確率)の点からは不利である。IEEE802.11aないしIEEE802.11gでは、変調方式としてOFDMを用いているため、ある程度までのマルチパスによる妨害はこれにより解決される。
以下、伝送エラーを受信感度劣化に伴いランダムに発生するエラーという前提で議論を進める。
ランダムノイズは、各ビット同等の確率で発生するため、パケット長を長くすることにより、パケットエラーレートは悪化する。従って、データを再送信する確率は増大する。MPEG-TSのようなストリームデータでは、全データの伝送が保証されている必要があるため、パケットが確実に伝送されるまで再送信を繰り返す必要がある。
ところで、受信側で再送信を許容しながらストリームデータを受信するには、バッファリングが必要となり遅延が発生する。従って、データを確実に伝送しようとするほど遅延が大きくなる。ストリーム伝送における遅延は一般的には望ましくはないが、上記のようにQoSと遅延がトレードオフになりうる場合には、必要とする性能により、遅延をある程度犠牲にしてもQoS性能を求める場合もありうる。
一方IEEE1394ネットワーク上でアシンクロナス伝送される情報はコマンド伝送等に限定した場合にはそれほど大きな情報量ではない。一方でIEEE1394の規定では、コマンドリクエストに対するレスポンスが返ってくるまでの最大時間の規定があり、あまり大きな遅延は認められない。従って、アシンクロナス伝送を無線で行う場合には遅延を小さくする方が望ましい。これは、アイソクロナス伝送を無線上で行うときの条件と必ずしも一致しない。
二つ目の問題は、帯域確保の問題である。IEEE1394において、アイソクロナス伝送では帯域確保を行い、アシンクロナス伝送は残り帯域を用いて行う。IEEE1394ネットワークからIEEE802.11ネットワークへのブリッジを行う場合、同様にアイソクロナス伝送では帯域確保を行い、アシンクロナス伝送では残り帯域を用いるべきであるが、現在そのようなブリッジ手法は提案されていない。本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
本発明の情報通信装置は、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を有する情報通信装置であって、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一変換手段と、前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二変換手段と、を備え、前記第一変換手段が変換したパケットのパケット長が、前記第二変換手段が変換したパケットのパケット長よりも長くなることを特徴とする。
本発明の情報通信方法は、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を用いた情報通信方法であって、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一のステップと、前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二のステップと、を備え、前記第一のステップで変換するパケットのパケット長を、前記第二のステップで変換するパケットのパケット長よりも長くする。
本発明のプログラムは、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を用いて情報通信を行うためのプログラムであって、コンピュータに、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一のステップと、前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二のステップと、を実行させるものであり、前記第一のステップで変換するパケットのパケット長を、前記第二のステップで変換するパケットのパケット長よりも長くする。
本発明の情報通信方法は、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を用いた情報通信方法であって、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一のステップと、前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二のステップと、を備え、前記第一のステップで変換するパケットのパケット長を、前記第二のステップで変換するパケットのパケット長よりも長くする。
本発明のプログラムは、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を用いて情報通信を行うためのプログラムであって、コンピュータに、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一のステップと、前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二のステップと、を実行させるものであり、前記第一のステップで変換するパケットのパケット長を、前記第二のステップで変換するパケットのパケット長よりも長くする。
なお、図中の符号、100は情報通信装置、200はIEEEE1394/IEEE802.11変換部、210はIEEE1394受信部、211はIEEE1394I/O回路、212はPHYレイヤ処理部、220はLinkレイヤ処理部、221はアイソクロナスデータ処理部、222は自ノード宛アイソクロナスデータ検出部、223はアシンクロナスデータ処理部、224は自ノード宛アシンクロナスデータ抽出部、230はパケット化部(1)(アイソクロナスデータパケット化部)、240はパケット化部(2)(アシンクロナスデータパケット化部)、300はIEEE802.11送信部である。
(実施形態1)
図4は、本発明の実施形態1を説明するための情報通信装置100の概略構成及び接続例を示す。図4に示すように、本実施形態の情報通信装置100は、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式の一例であるIEEE1394で規定される通信方式で受信した情報を、無線通信方式の一例であるIEEE802.11で規定される通信方式のパケット形式に変換するIEEE1394-IEEE802.11変換部200と、第二情報通信手段の一例であるIEEE802.11送信部300とを含み、IEEE1394バス11でIEEE1394機器10に接続され、IEEE802.11による無線通信路21でIEEE802.11受信機20に接続される。
図5は、本実施形態の情報通信装置100のブロック図を示す。本実施形態の情報通信装置100は、第一情報通信手段としてのIEEE1394受信部210と、Linkレイヤ処理部220と、アイソクロナスデータパケット化部(第一変換手段としてのパケット化部(1))230と、アシンクロナスデータパケット化部(第二変換手段としてのパケット化部(2))240と、IEEE802.11送信部300とを含む。
図5に示すように、本実施形態においては、アイソクロナスデータパケット化部(パケット化部(1))230で生成されるアイソクロナスデータ(同期通信情報)のパケット長mは、アシンクロナスデータパケット化部(パケット化部(2))240で生成されるアシンクロナスデータ(非同期通信情報)のパケット長nより大きい。
図6は、図5に示すIEEE1394受信部210の構成例を示す。IEEE1394受信部210は、IEEE1394 I/O回路211と、PHYレイヤ処理部212とを含み、IEEE1394 I/O回路211及びPHYレイヤ処理部212はIEEE1394規格により規定された構成により実現される。IEEE1394規格には、IEEE1394-1995、IEEE1394a、IEEE1394b等があり、それぞれで構成が異なる場合があるが、本実施形態はそのいずれでも構わない。
図7は、Linkレイヤ処理部220の構成例を示す。Linkレイヤ処理部220は、自ノード宛アイソクロナスデータ検出部222を有するアイソクロナスデータ処理部221と、自ノード宛アシンクロナスデータ抽出部224を有するアシンクロナスデータ処理部223とを含み、アイソクロナスデータ処理部221及びアシンクロナスデータ処理部223は、ハードロジックないしソフトウェア処理、あるいは両者のハイブリッド構成により実現される。これらは、IEEE1394規格におけるLinkレイヤないしトランザクションレイヤにより規定された処理により、アイソクロナスパケットないしアシンクロナスパケットを抽出する。
また、図5に示すパケット化部(1),(2)(230,240)は、ハードロジックないしソフトウェア処理、あるいは両者のハイブリッド構成により実現される。実際の動作は所望のアルゴリズムを実行することにより得られる。アルゴリズムの図示及び動作の詳細は作用の項において説明する。
図8は、図5に示すIEEE802.11送信部300の構成例を示す。IEEE802.11送信部300は、入力バッファ(1)301、入力バッファ(2)302、パケット選択回路303、MAC処理部304、ベースバンド処理部305、RF変調部306、増幅部307、送信アンテナ308を含む。
以下、本実施形態の情報通信装置100の動作を説明する。情報通信装置100は、IEEE1394で受信した情報をIEEE802.11方式による無線プロトコルに変換する。例えば、図1に示した左端のIEEE1394機器10から右端のIEEE802.11受信機20へ情報を送るときに用いられる。
このような構成を用いたとき、情報通信装置100は、IEEE1394プロトコルとIEEE802.11プロトコルとのブリッジとして機能する。ブリッジの構成は、さまざまな提案がなされており、本実施形態で用いることのできる手法も複数存在する。
本実施形態では、便宜上、図4に示されるIEEE1394バス11はブリッジ環境を考慮しないプロトコル動作とし、情報通信装置100は、IEEE1394上で自ノードに送られてきた信号を自動的にIEEE802.11上にルーティングする機能として説明する。
図9は、情報通信装置100でのフローチャートを示す。まず、IEEE1394ネットワークから受信し、パケット抽出するまでの動作を説明する。IEEE1394で伝送された情報は、図5に示すIEEE1394受信部210で受信される(ステップS1)。IEEE1394受信部210は、図6に示すようにI/O回路部211、PHY処理部212よりなる。I/O回路部211はコネクタと電気的インターフェース部から構成される。
PHY処理部212は、IEEE1394規格(IEEE1394-1995、IEEE1394a、IEEE1394b、IEEE1394c等方式は問わない)で定義された物理層処理を行う部分である。ここで電気的処理やアービトレーションの実行、バスリセット処理等が行われる。
次に、図5に示すLinkレイヤ処理部220において自ノード宛のパケットの検出(ステップS2)及び抽出が行われる(ステップS3)。図10に、アイソクロナスデータのパケット構造を示す。
IEEE1394上におけるデータ送信機と受信機は、IRM(Isochronous Resource Manager)に使用帯域と使用チャンネルの宣言を行う。IRMによりリソース使用許可が出されると、宣言したチャンネルを用いたアイソクロナス送信が可能になる。ここで、送信機と受信機のどちらが宣言を行うか等の取り決めは、機器の組み合わせにより一意ではないが、その一部はIEEE1394TA(IEEE1394 Trade Association)でガイドラインとして示されている。この結果、送信機は、上記パケット構造に従ってアイソクロナスデータを送信する。
本実施形態で示されるLinkレイヤ処理部220では、上記パケット中のchannelに示されている情報が受信したいチャンネルと合致した場合、そのパケットを受信し、後段に送る。チャンネルが異なる場合は、そのパケットは処理しない。
図11は、アシンクロナスデータのパケットの構造を示す。上記パケットのうち、Destination_IDとSource_IDは、self-IDプロセスにより、バスリセットごとに各ノードにユニークに付与されるIDに基づいており、IDの付与プロセスと各ノードが自身を含めたそれぞれのノードのIDを知るプロセスはIEEE1394規格に規定されている。本実施形態で示されるLinkレイヤ処理部220は、パケット中のDestination _IDが自己に付与されたIDであることを検出し、後段に送る。
以上の処理により、IEEE1394上で伝送された信号のうち、自ノードに送られたアイソクロナス信号とアシンクロナス信号をそれぞれ選択的に受信することが可能となる。次に、それぞれの信号を無線伝送用にパケッタイズする(ステップS4)。
IEEE802.11はパケットベースの伝送方式であるため、規格の中で1パケットあたりのパケット長に関しては定義されておらず、他のパラメータと矛盾しない限り自由な設定が可能である。そこで、アイソクロナスデータ伝送に適したパケット長について説明する。
IEEE1394におけるアイソクロナス送信はビデオ信号、オーディオ信号等通信品質(QoS)を要求する信号の伝送に適した方式となっている。従って、これらの信号を無線上で通信する場合でも同様にQoSが確保された通信方式を取ることが望ましい。
IEEE802.11ではQoS改善のためのMAC拡張規格としてIEEE802.11eが審議中であるが、この規格は、どの端末に通信権を与えるかについては規定されているが、無線環境の場合、電波状態悪化等により通信品質が劣化する場合もあるので、その場合でも確実に通信が行えるよう通信方式を考慮する必要がある。
IEEE802.11aやIEEE802.11gでは、通信レートとして最大54Mbpsまでの伝送レート(伝送速度)が規定されているが、実際にはレートが高くなるに従い伝送距離が短くなるという関係があるため、長距離の伝送を実現するためには、伝送レートは低く設定することが望ましい。
一方、例えばHD品質のビデオ信号を伝送するためには高いスループットが要求される。日本のデジタル放送の場合には24Mbpsのスループットが必要であるとされている。低い伝送レートで所望のスループットを伝送するためには、IEEE802.11規格で認められた範囲で可能な限り効率的な伝送方法が必要となる。
また、上記でも述べたように、無線の場合電波環境により通信品質が劣化し、正常に受信できない場合が発生する。IEEE802.11では、これを改善するため、再送ルールによる通信品質改善技術が盛り込まれている。
次に、パケット長という観点からの効率的伝送と、再送ルールとの関連について説明する。IEEE802.11による伝送方式においては、伝送エラーを考慮しない場合、ひとつのパケット長を長く取れば伝送効率が向上する。また、あるビット長のデータをいくつかのパケットに分けて送信する場合、パケット長が短いほどパケット数は増大する。従って、1パケットごとにACK返信を待つため、ACK返信期間はロスタイムとなる。つまり、パケット数が増えるほどACK数も増えるため、ロスタイムが増大する。
図12は、IEEE802.11におけるパケット構造を示す。例えば、図12におけるFrame Bodyの部分に188バイトからなるMPEG-TS信号を複数個入れたとき、1パケット当たりのMPEG-TSの数と1596個のTSパケットを送出するのに必要な時間との関係を図13に示す。PHYレートは36Mbpsである。
しかし、無線伝送では、有線とは異なり、様々な要因により伝送の確実性が損なわれる場合がある。例えば、送信機と受信機の距離が著しく離れるかないしは電波を遮蔽するものによる感度劣化、同一周波数帯で電波を発する他機器による妨害、マルチパス妨害等が挙げられる。
IEEE802.11では、デジタルデータ伝送を前提としているため、これらの影響により、受信ビットの誤判別、ないしは判定不能という状態が発生する。これらの問題を解決するため、IEEE802.11では以下のように再送アーキテクチャを用いている。
図12に示すIEEE802.11のパケット構造における最右部のFrame Check Sequenceは、いわゆるCRCチェック用のビットである。受信機はこのビットを用いて、データの正常受信を確かめることができる。データを正常に受信した場合は、送信機にACKを返し、受信できない場合にはACKを返さない。
送信機は、データパケット送信後、一定時間ACKを待つ。ACKが返って来ない場合は、正常に受信されなかった、ないし受信自体がなされなかったと判断し、再度送信を行う。無線の場合、なんらかの妨害ないし感度劣化で正常に受信できなかった場合でも、妨害状態自体が時間的に変動していく場合があるため、再送により受信成功確率は向上する。
パケット長を長く設定した場合、パケットあたりのエラー確率(パケットエラーレート、以下PER)は悪化する。ここでは、ビット当たりのノイズ発生確率がランダムであるという前提で以下の説明を進める。感度劣化の場合にはランダムという仮定は妥当である。
マルチパスの場合、端末が移動しない場合や移動しても移動速度が極めて遅い場合にはランダムではないケースがあり得る。しかしIEEE802.11aないしIEEE802.11gではOFDM変調技術を用いており、ある範囲内でのマルチパスは除去することが可能であるため、ランダムという仮定は正当性を有する。
このとき、パケット長sのときのPERをqとする。このとき、パケット長をn×sとすると、このときのPERは、PERn=1−(1−q)nで表される。0≦q≦1であるため、PER≦PERnとなり、エラーレートは悪化する。
また、ビットレートr(bps)の情報を伝送するとき、パケット長をn×sとすれば1秒あたりのパケット数は、P=r/(n×s)で表され、単位時間あたりのパケットエラー数は、P×PERnで表される。T時間送信を続けたときエラーとなるパケット数が1より小さくなるように再送回数を定義する。k回再送したときのパケットエラーレートはPERn kであるので、P×PERn k×T×3600<1であればよい。
従って、必要な再送回数は、k>{log(n)+ log(s)− log(r) − log(T) − 2−2log6}/log{1-(1-q)n }−1で表される。
一例として、1無線パケットに複数のMPEG-TSパケットを入れた場合のTSパケット数対再送回数を計算した結果を図14に示す。なお、式1においてT=10、q=0.05、r=24Mbpsとした。一方で、パケットエラーになったパケットが再送されることから、再送回数kの場合のトータルで送出が必要なパケット数は、P×Σ(1+PERn i)(i=1→k)で表される。上記を元に伝送時間を決定した場合を図15に示す。ここではパケットエラーレートは、1000byte伝送時0.05と仮定した。
例えば、24MbpsのMPEG−TSデータを送信するには、1秒間に15958TSパケット送出できなければいけない。100mSでは1596TSパケットの送出が必要となる。図15から、PHYレート36Mbpsの時に24Mbpsのデータを流すには、このエラーレート条件では1無線パケットあたりのTSパケット数は7以上であることが必要であることがわかる。このときの最大再送回数は7回である。したがって、アイソクロナスデータについては、上記のようなルールで無線伝送することにより、所望の条件に適合する通信が可能になる。この例では7つのTSパケットを含む無線パケットのパケット長を、無線パケットの最短パケット長となる。
次に、アシンクロナス伝送に適したパケット長について説明する。上記で述べたようにアイソクロナス伝送の場合はパケット長を長く設定した方が効率的伝送のためには有利であるが再送回数は増える。また、無線パケットで伝送するアイソクロナスデータは、無線パケットがその最大パケット長である2304Byteを超えないように設定しなければならない。また、例えばPHYレートを36Mbpsとしたとき24Mbpsのスループットを確保すると、残り帯域(アシンクロナス伝送用途で使える帯域)が少なくなる。
アシンクロナス伝送は、一部のアプリケーション例を除いてベストエフォート方式での伝送が許容されるデータ内容が多い。従って、無線上でも先ずIEEE1394からアイソクロナスモードで送られた情報の伝送に通信路を使用し、余った部分をアシンクロナスモードで送られてきた情報を伝送することが望ましい。
アイソクロナス情報は、上記のようにパケット長を長く設定した場合、再送の可能性が増えるため、IEEE1394で伝送されてきたときよりも通信路の占有確率が高くなる。従って、アシンクロナスモードで送られてきた情報は、受け取ってもすぐに無線上に伝送できない場合が多く発生し得るため、バッファリングしておいてアイソクロナス情報伝送の隙間で送信することとなる。
このとき、PHYレートと所要スループットとの関係及びパケット長ないし再送回数によってアイソクロナス情報伝送の隙間が決定される。少しずつでもアシンクロナス情報を伝送するには、短い隙間でも伝送可能なようにパケット長を短く設定した方が望ましい。従って、アシンクロナス伝送で情報を送信する場合には、アイソクロナス伝送とは逆にパケット長は短く設定する方が望ましい。
アシンクロナス伝送のパケット長を短く設定することによりもうひとつ効果が発生する。上記で考察したように、パケット長が短い場合、必要な再送回数も少なくなる。もともと送信チャンスの少ないアシンクロナス伝送時、再送回数が増えることにより、より所要情報の伝送に時間がかかることになる。これは、情報伝達の遅延につながる。
例えば、DTCPのオーセンティフィケーション情報を伝送するときは100ms以内のレスポンスが要求されている。ところが、アシンクロナス伝送方式でこの情報を送信する時、IEEE1394上の機器から発信された情報が無線に変換されて無線機器に伝わり、そのレスポンス情報が無線からIEEE1394に変換されてもとの送信機器に伝わるまでに時間がかかり、100msという規定に収まらない場合もあり得る。また、規定内に収まる場合でも、伝送遅延に起因する動作速度劣化といった問題が想定し得る。さらに送信待ち中に受信したアシンクロナス情報は全てバッファリングしないと情報が欠落してしまうため、遅延時間は短くする必要がある。従って、アシンクロナス情報送信時には、アイソクロナス伝送とは別の短いパケット長で送信することが望ましいことが分かる。
次に、図5に示すパケット化部230,240の動作について説明する。パケット化部230,240は、アイソクロナス情報とアシンクロナス情報それぞれに異なった長さのパケット化を行う部分と、それにヘッダ部を付ける部分とから構成される。
IEEE1394においてアイソクロナス情報のパケット化はIEC61883によって規定されている。例えば、MPEG-TS信号の場合は、TSパケットごとに分割可能な情報形態をとっている。そのため、ここでのパケット化は、TSパケットを複数個つなげてひとつの無線パケットのFrame Bodyとすることによりパケット化が可能になる。上記考察のケースでは7TSパケットをひとつのパケットとする。この場合、情報のフラグメンテーションは必要ないが、アプリケーションによってはフラグメンテーションを行うことを禁止するものではない。
アシンクロナスデータは、上記のようにアイソクロナスデータに比べて短いパケット長でパケット化されるようにする。なお、本手法はIEEE1394ネットワーク上でアイソクロナスデータのアシンクロナスデータに対して占める帯域が大きく、これらのデータを無線で伝送する場合に、特に有効である。なお、アシンクロナスデータは、情報内容によって長さが異なるため、アシンクロナスデータをそのままIEEE802.11パケットのFrameBodyに入れると、アイソクロナスデータを伝送するパケットのパケット長よりも、アシンクロナスデータを伝送するパケットのパケット長の方が長くなる場合がある。その場合には、アシンクロナスデータをフラグメンテーションすることによってアシンクロナスデータを伝送するパケットのパケット長を短くして伝達される場合もあり得る。このとき、アイソクロナスデータを伝送するパケットの最大長が、アシンクロナスデータを送信するパケットの最大長よりも長くなるように、フラグメンテーションにより分割するパケット長を設定するとより好ましい。なお、ここでのフラグメンテーションの手法は限定する必要がないので省略する。
次に、ヘッダ情報のうちdestinationアドレス及びsourceアドレス付与の方法について説明する。ここでの説明は、無線伝送を意識しないで送られたIEEE1394情報を無線で伝送する場合に関する。従って、IEEE1394では、IEEE1394/無線ブリッジのノードIDだけが指定されて情報が送られてきているため、この情報を無線でルーティングするには無線でのアドレスを付与する必要がある。以下、2つの方法について説明するが、これに限定はされるものではない。
(方法1)ここでのブリッジと無線受信端末がセットで構成されている場合には、(PtoPである場合には)、無線での送信者、受信者は必ず同一である。従って、ヘッダ付与時に与えるべきアドレスは一意に決定する。このため、受信端末のアドレスをdestinationアドレスとして、自身のアドレスをsourceアドレスとして指定することにより通信が可能になる。
(方法2)ブリッジは、IEEE1394情報送信機と無線受信端末のアドレスとの表(テーブル)を有する。IEEE1394情報を受信すると、ブリッジはこの表を参照することによりdestinationアドレスを決定する。これによりIEEE1394送信機種により異なった無線端末の情報を伝送することが可能になる。
以上により無線伝送するパケットが生成されるので、IEEE802.11ルールに従い無線伝送することにより、情報伝送が可能になる(ステップS5)。
本実施形態によれば、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信するIEEE1394受信部210と、前記情報を無線通信方式により送信するIEEE802.11送信部300を有する情報通信装置100であって、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換するパケット化部(1)230と、パケット化部(1)230で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換するパケット化部(2)240と、を備え、パケット化部(1)230が変換したパケットのパケット長が、パケット化部(2)240が変換したパケットのパケット長よりも長くなることにより、アイソクロナスデータとアシンクロナスデータそれぞれで無線伝送する際、要求されるパケット長の望ましい値が異なることに基づき、それぞれを異なったパケット長とすることが可能となる。この場合、アイソクロナスデータのパケット長を長く設定し、アシンクロナスデータのパケット長を短く設定することにより、アイソクロナスデータの効率的なQoS確保と、遅延の少ないアシンクロナスデータの伝送が可能になる。また、アイソクロナスデータのパケット長を長く設定することにより、PHYレートに比して高いスループットを得ることができる。また、その条件でQoSを確保することが可能になる。また、アシンクロナスデータのパケット長を短く設定することにより、アシンクロナスデータの遅延を短くすることができる。これにより、レスポンス遅延による情報伝達の失敗を回避し、動作速度の低下を防止し、バッファ容量を減少させることができる。
(実施形態2)
上記説明は、無線伝送されるアイソクロナスデータの帯域占有率が高く、アシンクロナスデータには狭い帯域しか確保されないことを前提とし、その場合、アシンクロナスデータのパケット長に工夫を加える必要性を述べたものである。しかしながら、アイソクロナスデータが伝送されていないか、あるいは伝送されていたとしても狭い帯域しか必要としていない場合には、アシンクロナスデータ伝送に広い帯域を割り当てることが可能である。
このように、アシンクロナスデータに与えるべき無線パケット長は、アイソクロナスデータの帯域占有率により条件が変わる。従って、この条件によりアシンクロナスデータの無線パケット長の制約を変動させることにより、より高品質なデータ伝送が可能となる。
アイソクロナスデータの帯域占有率は、無線上でのスループットとアイソクロナスデータのビットレートの比で導き出される。アイソクロナスデータが複数ある場合には、その総和である。無線上のスループットは電波条件により変動するが、条件が著しく変動しない場合には、PHYレートと相関を持つ。IEEE1394-無線ブリッジは無線送信部を含むか少なくとも通信が可能であるため、PHYレートを知ることは可能である。
一方、アイソクロナスデータのビットレートはIEEE1394上の送信装置のプラグレジスタにアクセスすることにより情報を入手することができ、IEEE1394-無線ブリッジはIEEE1394受信部を含むか少なくとも通信が可能であるため、アイソクロナスデータのビットレートを知ることが可能である。従って、これらふたつのデータより予め与えられた計算式によりアイソクロナスデータを送信する無線パケットのパケット長を決定することが可能となる。なお、IEEE802.11aないしIEEE802.11gでは、変調方式としてOFDMを用いているため、PHYレートを変調方式情報に基づいて求めることもできる。
(実施形態3)
実施形態2の派生として、伝送レートのみでなく実データ伝送レートである実無線スループットを用いる手法も可能である。実無線スループットは、無線受信端末でスループットを計測し、パケットエラーレートに基づいて知ることができる。その結果を無線送信端末に伝送することにより実現される。具体的手法はいくつかの既知の提案があるため、ここでは割愛する。
本出願は、2004年7月20日出願の日本特許出願(特願2004年−211327)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
図4は、本発明の実施形態1を説明するための情報通信装置100の概略構成及び接続例を示す。図4に示すように、本実施形態の情報通信装置100は、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式の一例であるIEEE1394で規定される通信方式で受信した情報を、無線通信方式の一例であるIEEE802.11で規定される通信方式のパケット形式に変換するIEEE1394-IEEE802.11変換部200と、第二情報通信手段の一例であるIEEE802.11送信部300とを含み、IEEE1394バス11でIEEE1394機器10に接続され、IEEE802.11による無線通信路21でIEEE802.11受信機20に接続される。
図5は、本実施形態の情報通信装置100のブロック図を示す。本実施形態の情報通信装置100は、第一情報通信手段としてのIEEE1394受信部210と、Linkレイヤ処理部220と、アイソクロナスデータパケット化部(第一変換手段としてのパケット化部(1))230と、アシンクロナスデータパケット化部(第二変換手段としてのパケット化部(2))240と、IEEE802.11送信部300とを含む。
図5に示すように、本実施形態においては、アイソクロナスデータパケット化部(パケット化部(1))230で生成されるアイソクロナスデータ(同期通信情報)のパケット長mは、アシンクロナスデータパケット化部(パケット化部(2))240で生成されるアシンクロナスデータ(非同期通信情報)のパケット長nより大きい。
図6は、図5に示すIEEE1394受信部210の構成例を示す。IEEE1394受信部210は、IEEE1394 I/O回路211と、PHYレイヤ処理部212とを含み、IEEE1394 I/O回路211及びPHYレイヤ処理部212はIEEE1394規格により規定された構成により実現される。IEEE1394規格には、IEEE1394-1995、IEEE1394a、IEEE1394b等があり、それぞれで構成が異なる場合があるが、本実施形態はそのいずれでも構わない。
図7は、Linkレイヤ処理部220の構成例を示す。Linkレイヤ処理部220は、自ノード宛アイソクロナスデータ検出部222を有するアイソクロナスデータ処理部221と、自ノード宛アシンクロナスデータ抽出部224を有するアシンクロナスデータ処理部223とを含み、アイソクロナスデータ処理部221及びアシンクロナスデータ処理部223は、ハードロジックないしソフトウェア処理、あるいは両者のハイブリッド構成により実現される。これらは、IEEE1394規格におけるLinkレイヤないしトランザクションレイヤにより規定された処理により、アイソクロナスパケットないしアシンクロナスパケットを抽出する。
また、図5に示すパケット化部(1),(2)(230,240)は、ハードロジックないしソフトウェア処理、あるいは両者のハイブリッド構成により実現される。実際の動作は所望のアルゴリズムを実行することにより得られる。アルゴリズムの図示及び動作の詳細は作用の項において説明する。
図8は、図5に示すIEEE802.11送信部300の構成例を示す。IEEE802.11送信部300は、入力バッファ(1)301、入力バッファ(2)302、パケット選択回路303、MAC処理部304、ベースバンド処理部305、RF変調部306、増幅部307、送信アンテナ308を含む。
以下、本実施形態の情報通信装置100の動作を説明する。情報通信装置100は、IEEE1394で受信した情報をIEEE802.11方式による無線プロトコルに変換する。例えば、図1に示した左端のIEEE1394機器10から右端のIEEE802.11受信機20へ情報を送るときに用いられる。
このような構成を用いたとき、情報通信装置100は、IEEE1394プロトコルとIEEE802.11プロトコルとのブリッジとして機能する。ブリッジの構成は、さまざまな提案がなされており、本実施形態で用いることのできる手法も複数存在する。
本実施形態では、便宜上、図4に示されるIEEE1394バス11はブリッジ環境を考慮しないプロトコル動作とし、情報通信装置100は、IEEE1394上で自ノードに送られてきた信号を自動的にIEEE802.11上にルーティングする機能として説明する。
図9は、情報通信装置100でのフローチャートを示す。まず、IEEE1394ネットワークから受信し、パケット抽出するまでの動作を説明する。IEEE1394で伝送された情報は、図5に示すIEEE1394受信部210で受信される(ステップS1)。IEEE1394受信部210は、図6に示すようにI/O回路部211、PHY処理部212よりなる。I/O回路部211はコネクタと電気的インターフェース部から構成される。
PHY処理部212は、IEEE1394規格(IEEE1394-1995、IEEE1394a、IEEE1394b、IEEE1394c等方式は問わない)で定義された物理層処理を行う部分である。ここで電気的処理やアービトレーションの実行、バスリセット処理等が行われる。
次に、図5に示すLinkレイヤ処理部220において自ノード宛のパケットの検出(ステップS2)及び抽出が行われる(ステップS3)。図10に、アイソクロナスデータのパケット構造を示す。
IEEE1394上におけるデータ送信機と受信機は、IRM(Isochronous Resource Manager)に使用帯域と使用チャンネルの宣言を行う。IRMによりリソース使用許可が出されると、宣言したチャンネルを用いたアイソクロナス送信が可能になる。ここで、送信機と受信機のどちらが宣言を行うか等の取り決めは、機器の組み合わせにより一意ではないが、その一部はIEEE1394TA(IEEE1394 Trade Association)でガイドラインとして示されている。この結果、送信機は、上記パケット構造に従ってアイソクロナスデータを送信する。
本実施形態で示されるLinkレイヤ処理部220では、上記パケット中のchannelに示されている情報が受信したいチャンネルと合致した場合、そのパケットを受信し、後段に送る。チャンネルが異なる場合は、そのパケットは処理しない。
図11は、アシンクロナスデータのパケットの構造を示す。上記パケットのうち、Destination_IDとSource_IDは、self-IDプロセスにより、バスリセットごとに各ノードにユニークに付与されるIDに基づいており、IDの付与プロセスと各ノードが自身を含めたそれぞれのノードのIDを知るプロセスはIEEE1394規格に規定されている。本実施形態で示されるLinkレイヤ処理部220は、パケット中のDestination _IDが自己に付与されたIDであることを検出し、後段に送る。
以上の処理により、IEEE1394上で伝送された信号のうち、自ノードに送られたアイソクロナス信号とアシンクロナス信号をそれぞれ選択的に受信することが可能となる。次に、それぞれの信号を無線伝送用にパケッタイズする(ステップS4)。
IEEE802.11はパケットベースの伝送方式であるため、規格の中で1パケットあたりのパケット長に関しては定義されておらず、他のパラメータと矛盾しない限り自由な設定が可能である。そこで、アイソクロナスデータ伝送に適したパケット長について説明する。
IEEE1394におけるアイソクロナス送信はビデオ信号、オーディオ信号等通信品質(QoS)を要求する信号の伝送に適した方式となっている。従って、これらの信号を無線上で通信する場合でも同様にQoSが確保された通信方式を取ることが望ましい。
IEEE802.11ではQoS改善のためのMAC拡張規格としてIEEE802.11eが審議中であるが、この規格は、どの端末に通信権を与えるかについては規定されているが、無線環境の場合、電波状態悪化等により通信品質が劣化する場合もあるので、その場合でも確実に通信が行えるよう通信方式を考慮する必要がある。
IEEE802.11aやIEEE802.11gでは、通信レートとして最大54Mbpsまでの伝送レート(伝送速度)が規定されているが、実際にはレートが高くなるに従い伝送距離が短くなるという関係があるため、長距離の伝送を実現するためには、伝送レートは低く設定することが望ましい。
一方、例えばHD品質のビデオ信号を伝送するためには高いスループットが要求される。日本のデジタル放送の場合には24Mbpsのスループットが必要であるとされている。低い伝送レートで所望のスループットを伝送するためには、IEEE802.11規格で認められた範囲で可能な限り効率的な伝送方法が必要となる。
また、上記でも述べたように、無線の場合電波環境により通信品質が劣化し、正常に受信できない場合が発生する。IEEE802.11では、これを改善するため、再送ルールによる通信品質改善技術が盛り込まれている。
次に、パケット長という観点からの効率的伝送と、再送ルールとの関連について説明する。IEEE802.11による伝送方式においては、伝送エラーを考慮しない場合、ひとつのパケット長を長く取れば伝送効率が向上する。また、あるビット長のデータをいくつかのパケットに分けて送信する場合、パケット長が短いほどパケット数は増大する。従って、1パケットごとにACK返信を待つため、ACK返信期間はロスタイムとなる。つまり、パケット数が増えるほどACK数も増えるため、ロスタイムが増大する。
図12は、IEEE802.11におけるパケット構造を示す。例えば、図12におけるFrame Bodyの部分に188バイトからなるMPEG-TS信号を複数個入れたとき、1パケット当たりのMPEG-TSの数と1596個のTSパケットを送出するのに必要な時間との関係を図13に示す。PHYレートは36Mbpsである。
しかし、無線伝送では、有線とは異なり、様々な要因により伝送の確実性が損なわれる場合がある。例えば、送信機と受信機の距離が著しく離れるかないしは電波を遮蔽するものによる感度劣化、同一周波数帯で電波を発する他機器による妨害、マルチパス妨害等が挙げられる。
IEEE802.11では、デジタルデータ伝送を前提としているため、これらの影響により、受信ビットの誤判別、ないしは判定不能という状態が発生する。これらの問題を解決するため、IEEE802.11では以下のように再送アーキテクチャを用いている。
図12に示すIEEE802.11のパケット構造における最右部のFrame Check Sequenceは、いわゆるCRCチェック用のビットである。受信機はこのビットを用いて、データの正常受信を確かめることができる。データを正常に受信した場合は、送信機にACKを返し、受信できない場合にはACKを返さない。
送信機は、データパケット送信後、一定時間ACKを待つ。ACKが返って来ない場合は、正常に受信されなかった、ないし受信自体がなされなかったと判断し、再度送信を行う。無線の場合、なんらかの妨害ないし感度劣化で正常に受信できなかった場合でも、妨害状態自体が時間的に変動していく場合があるため、再送により受信成功確率は向上する。
パケット長を長く設定した場合、パケットあたりのエラー確率(パケットエラーレート、以下PER)は悪化する。ここでは、ビット当たりのノイズ発生確率がランダムであるという前提で以下の説明を進める。感度劣化の場合にはランダムという仮定は妥当である。
マルチパスの場合、端末が移動しない場合や移動しても移動速度が極めて遅い場合にはランダムではないケースがあり得る。しかしIEEE802.11aないしIEEE802.11gではOFDM変調技術を用いており、ある範囲内でのマルチパスは除去することが可能であるため、ランダムという仮定は正当性を有する。
このとき、パケット長sのときのPERをqとする。このとき、パケット長をn×sとすると、このときのPERは、PERn=1−(1−q)nで表される。0≦q≦1であるため、PER≦PERnとなり、エラーレートは悪化する。
また、ビットレートr(bps)の情報を伝送するとき、パケット長をn×sとすれば1秒あたりのパケット数は、P=r/(n×s)で表され、単位時間あたりのパケットエラー数は、P×PERnで表される。T時間送信を続けたときエラーとなるパケット数が1より小さくなるように再送回数を定義する。k回再送したときのパケットエラーレートはPERn kであるので、P×PERn k×T×3600<1であればよい。
従って、必要な再送回数は、k>{log(n)+ log(s)− log(r) − log(T) − 2−2log6}/log{1-(1-q)n }−1で表される。
一例として、1無線パケットに複数のMPEG-TSパケットを入れた場合のTSパケット数対再送回数を計算した結果を図14に示す。なお、式1においてT=10、q=0.05、r=24Mbpsとした。一方で、パケットエラーになったパケットが再送されることから、再送回数kの場合のトータルで送出が必要なパケット数は、P×Σ(1+PERn i)(i=1→k)で表される。上記を元に伝送時間を決定した場合を図15に示す。ここではパケットエラーレートは、1000byte伝送時0.05と仮定した。
例えば、24MbpsのMPEG−TSデータを送信するには、1秒間に15958TSパケット送出できなければいけない。100mSでは1596TSパケットの送出が必要となる。図15から、PHYレート36Mbpsの時に24Mbpsのデータを流すには、このエラーレート条件では1無線パケットあたりのTSパケット数は7以上であることが必要であることがわかる。このときの最大再送回数は7回である。したがって、アイソクロナスデータについては、上記のようなルールで無線伝送することにより、所望の条件に適合する通信が可能になる。この例では7つのTSパケットを含む無線パケットのパケット長を、無線パケットの最短パケット長となる。
次に、アシンクロナス伝送に適したパケット長について説明する。上記で述べたようにアイソクロナス伝送の場合はパケット長を長く設定した方が効率的伝送のためには有利であるが再送回数は増える。また、無線パケットで伝送するアイソクロナスデータは、無線パケットがその最大パケット長である2304Byteを超えないように設定しなければならない。また、例えばPHYレートを36Mbpsとしたとき24Mbpsのスループットを確保すると、残り帯域(アシンクロナス伝送用途で使える帯域)が少なくなる。
アシンクロナス伝送は、一部のアプリケーション例を除いてベストエフォート方式での伝送が許容されるデータ内容が多い。従って、無線上でも先ずIEEE1394からアイソクロナスモードで送られた情報の伝送に通信路を使用し、余った部分をアシンクロナスモードで送られてきた情報を伝送することが望ましい。
アイソクロナス情報は、上記のようにパケット長を長く設定した場合、再送の可能性が増えるため、IEEE1394で伝送されてきたときよりも通信路の占有確率が高くなる。従って、アシンクロナスモードで送られてきた情報は、受け取ってもすぐに無線上に伝送できない場合が多く発生し得るため、バッファリングしておいてアイソクロナス情報伝送の隙間で送信することとなる。
このとき、PHYレートと所要スループットとの関係及びパケット長ないし再送回数によってアイソクロナス情報伝送の隙間が決定される。少しずつでもアシンクロナス情報を伝送するには、短い隙間でも伝送可能なようにパケット長を短く設定した方が望ましい。従って、アシンクロナス伝送で情報を送信する場合には、アイソクロナス伝送とは逆にパケット長は短く設定する方が望ましい。
アシンクロナス伝送のパケット長を短く設定することによりもうひとつ効果が発生する。上記で考察したように、パケット長が短い場合、必要な再送回数も少なくなる。もともと送信チャンスの少ないアシンクロナス伝送時、再送回数が増えることにより、より所要情報の伝送に時間がかかることになる。これは、情報伝達の遅延につながる。
例えば、DTCPのオーセンティフィケーション情報を伝送するときは100ms以内のレスポンスが要求されている。ところが、アシンクロナス伝送方式でこの情報を送信する時、IEEE1394上の機器から発信された情報が無線に変換されて無線機器に伝わり、そのレスポンス情報が無線からIEEE1394に変換されてもとの送信機器に伝わるまでに時間がかかり、100msという規定に収まらない場合もあり得る。また、規定内に収まる場合でも、伝送遅延に起因する動作速度劣化といった問題が想定し得る。さらに送信待ち中に受信したアシンクロナス情報は全てバッファリングしないと情報が欠落してしまうため、遅延時間は短くする必要がある。従って、アシンクロナス情報送信時には、アイソクロナス伝送とは別の短いパケット長で送信することが望ましいことが分かる。
次に、図5に示すパケット化部230,240の動作について説明する。パケット化部230,240は、アイソクロナス情報とアシンクロナス情報それぞれに異なった長さのパケット化を行う部分と、それにヘッダ部を付ける部分とから構成される。
IEEE1394においてアイソクロナス情報のパケット化はIEC61883によって規定されている。例えば、MPEG-TS信号の場合は、TSパケットごとに分割可能な情報形態をとっている。そのため、ここでのパケット化は、TSパケットを複数個つなげてひとつの無線パケットのFrame Bodyとすることによりパケット化が可能になる。上記考察のケースでは7TSパケットをひとつのパケットとする。この場合、情報のフラグメンテーションは必要ないが、アプリケーションによってはフラグメンテーションを行うことを禁止するものではない。
アシンクロナスデータは、上記のようにアイソクロナスデータに比べて短いパケット長でパケット化されるようにする。なお、本手法はIEEE1394ネットワーク上でアイソクロナスデータのアシンクロナスデータに対して占める帯域が大きく、これらのデータを無線で伝送する場合に、特に有効である。なお、アシンクロナスデータは、情報内容によって長さが異なるため、アシンクロナスデータをそのままIEEE802.11パケットのFrameBodyに入れると、アイソクロナスデータを伝送するパケットのパケット長よりも、アシンクロナスデータを伝送するパケットのパケット長の方が長くなる場合がある。その場合には、アシンクロナスデータをフラグメンテーションすることによってアシンクロナスデータを伝送するパケットのパケット長を短くして伝達される場合もあり得る。このとき、アイソクロナスデータを伝送するパケットの最大長が、アシンクロナスデータを送信するパケットの最大長よりも長くなるように、フラグメンテーションにより分割するパケット長を設定するとより好ましい。なお、ここでのフラグメンテーションの手法は限定する必要がないので省略する。
次に、ヘッダ情報のうちdestinationアドレス及びsourceアドレス付与の方法について説明する。ここでの説明は、無線伝送を意識しないで送られたIEEE1394情報を無線で伝送する場合に関する。従って、IEEE1394では、IEEE1394/無線ブリッジのノードIDだけが指定されて情報が送られてきているため、この情報を無線でルーティングするには無線でのアドレスを付与する必要がある。以下、2つの方法について説明するが、これに限定はされるものではない。
(方法1)ここでのブリッジと無線受信端末がセットで構成されている場合には、(PtoPである場合には)、無線での送信者、受信者は必ず同一である。従って、ヘッダ付与時に与えるべきアドレスは一意に決定する。このため、受信端末のアドレスをdestinationアドレスとして、自身のアドレスをsourceアドレスとして指定することにより通信が可能になる。
(方法2)ブリッジは、IEEE1394情報送信機と無線受信端末のアドレスとの表(テーブル)を有する。IEEE1394情報を受信すると、ブリッジはこの表を参照することによりdestinationアドレスを決定する。これによりIEEE1394送信機種により異なった無線端末の情報を伝送することが可能になる。
以上により無線伝送するパケットが生成されるので、IEEE802.11ルールに従い無線伝送することにより、情報伝送が可能になる(ステップS5)。
本実施形態によれば、同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信するIEEE1394受信部210と、前記情報を無線通信方式により送信するIEEE802.11送信部300を有する情報通信装置100であって、前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換するパケット化部(1)230と、パケット化部(1)230で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換するパケット化部(2)240と、を備え、パケット化部(1)230が変換したパケットのパケット長が、パケット化部(2)240が変換したパケットのパケット長よりも長くなることにより、アイソクロナスデータとアシンクロナスデータそれぞれで無線伝送する際、要求されるパケット長の望ましい値が異なることに基づき、それぞれを異なったパケット長とすることが可能となる。この場合、アイソクロナスデータのパケット長を長く設定し、アシンクロナスデータのパケット長を短く設定することにより、アイソクロナスデータの効率的なQoS確保と、遅延の少ないアシンクロナスデータの伝送が可能になる。また、アイソクロナスデータのパケット長を長く設定することにより、PHYレートに比して高いスループットを得ることができる。また、その条件でQoSを確保することが可能になる。また、アシンクロナスデータのパケット長を短く設定することにより、アシンクロナスデータの遅延を短くすることができる。これにより、レスポンス遅延による情報伝達の失敗を回避し、動作速度の低下を防止し、バッファ容量を減少させることができる。
(実施形態2)
上記説明は、無線伝送されるアイソクロナスデータの帯域占有率が高く、アシンクロナスデータには狭い帯域しか確保されないことを前提とし、その場合、アシンクロナスデータのパケット長に工夫を加える必要性を述べたものである。しかしながら、アイソクロナスデータが伝送されていないか、あるいは伝送されていたとしても狭い帯域しか必要としていない場合には、アシンクロナスデータ伝送に広い帯域を割り当てることが可能である。
このように、アシンクロナスデータに与えるべき無線パケット長は、アイソクロナスデータの帯域占有率により条件が変わる。従って、この条件によりアシンクロナスデータの無線パケット長の制約を変動させることにより、より高品質なデータ伝送が可能となる。
アイソクロナスデータの帯域占有率は、無線上でのスループットとアイソクロナスデータのビットレートの比で導き出される。アイソクロナスデータが複数ある場合には、その総和である。無線上のスループットは電波条件により変動するが、条件が著しく変動しない場合には、PHYレートと相関を持つ。IEEE1394-無線ブリッジは無線送信部を含むか少なくとも通信が可能であるため、PHYレートを知ることは可能である。
一方、アイソクロナスデータのビットレートはIEEE1394上の送信装置のプラグレジスタにアクセスすることにより情報を入手することができ、IEEE1394-無線ブリッジはIEEE1394受信部を含むか少なくとも通信が可能であるため、アイソクロナスデータのビットレートを知ることが可能である。従って、これらふたつのデータより予め与えられた計算式によりアイソクロナスデータを送信する無線パケットのパケット長を決定することが可能となる。なお、IEEE802.11aないしIEEE802.11gでは、変調方式としてOFDMを用いているため、PHYレートを変調方式情報に基づいて求めることもできる。
(実施形態3)
実施形態2の派生として、伝送レートのみでなく実データ伝送レートである実無線スループットを用いる手法も可能である。実無線スループットは、無線受信端末でスループットを計測し、パケットエラーレートに基づいて知ることができる。その結果を無線送信端末に伝送することにより実現される。具体的手法はいくつかの既知の提案があるため、ここでは割愛する。
本出願は、2004年7月20日出願の日本特許出願(特願2004年−211327)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
Claims (11)
- 同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、
前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を有する情報通信装置であって、
前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一変換手段と、
前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二変換手段と、
を備え、前記第一変換手段が変換したパケットのパケット長が、前記第二変換手段が変換したパケットのパケット長よりも長くなることを特徴とする情報通信装置。 - 請求項1記載の情報通信装置であって、
前記第一変換手段が変換したパケットの最大パケット長が、前記第二変換手段が変換したパケットの最大パケット長よりも長くなることを特徴とする情報通信装置。 - 請求項2記載の情報通信装置であって、
前記第二変換手段は、前記無線通信方式で用いる通信レートと前記同期通信方式により伝送される情報のビットレートの値とに基づいて前記非同期通信情報のパケットの最大長を求めることを特徴とする情報通信装置。 - 請求項3記載の情報通信装置であって、
前記第二変換手段は、前記無線通信方式で用いる通信レートを変調方式情報に基づいて求めることを特徴とする情報通信装置。 - 請求項3記載の情報通信装置であって、
前記第二変換手段は、前記無線通信方式で用いる通信レートを実データ伝送レートに基づいて求めることを特徴とする情報通信装置。 - 請求項5記載の情報通信装置であって、
前記第二変換手段は、前記実データ伝送レートをパケットエラーレートに基づいて求めることを特徴とする情報通信装置。 - 請求項3記載の情報通信装置であって、
前記第二変換手段は、前記同期通信方式により伝送される情報のビットレートの値を前記第一情報通信手段から取得することを特徴とする情報通信装置。 - 請求項7記載の情報通信装置であって、
前記第二変換手段は、前記同期通信方式により伝送される情報のビットレートの値を、前記第一情報通信手段のレジスタ情報から取得することを特徴とする情報通信装置。 - 請求項1から12のいずれか一項記載の情報通信装置であって、
前記第一情報通信手段はIEEE1394ネットワークに接続され、前記第二情報通信手段はIEEE802.11ネットワークに接続されることを特徴とする情報通信装置。 - 同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を用いた情報通信方法であって、
前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一のステップと、
前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二のステップと、
を備え、
前記第一のステップで変換するパケットのパケット長を、前記第二のステップで変換するパケットのパケット長よりも長くすることを特徴とする情報通信方法。 - 同期通信方式及び非同期通信方式を有する通信方式で伝送される情報を受信する第一情報通信手段と、前記情報を無線通信方式により送信する第二情報通信手段を用いて情報通信を行うためのプログラムであって、コンピュータに、
前記同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第一のステップと、
前記第一変換手段で変換した前記同期通信方式のパケットに基づいて前記非同期通信方式で伝送される情報を前記無線通信方式のパケットに変換する第二のステップと、
を実行させるものであり、
前記第一のステップで変換するパケットのパケット長を、前記第二のステップで変換するパケットのパケット長よりも長くすることを特徴とするプログラム。
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