JP4422057B2 - 電磁石及び加速器システム - Google Patents

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Description

本発明は、交流運転やパターン運転等により磁場が時間変化する電磁石に係わり、特に医療用、研究用、工業用加速器システムに用いるのに好適な電磁石及びこの電磁石を備えた加速器システムに関する。
近年、粒子加速器システムは、これまでの高エネルギー物理学の研究用はもとより、放射線同位元素の生成や癌の粒子線治療等の医療用、材料照射等の工業用、種子照射などの農業利用等、様々な用途に用いられており、また一台の加速器が多目的に使用されることもある。
一般に、医療用加速器システムの1つである陽子線治療システムでは、例えば70MeV−250MeVといった幅広い照射ビームエネルギーに対応するため、主加速器としてシンクロトロンを用いる。この陽子線治療システムでは、前段加速器から出射した低エネルギーの陽子ビームを主加速器のシンクロトロンに入射し、シンクロトロン内で陽子ビームを周回させて所定のエネルギーまで加速し出射する。出射された陽子ビームは、高エネルギービーム輸送系を通してビーム照射装置に輸送され、患部に照射される。
主加速器であるシンクロトロンには、ビーム軌道の偏向、ビームサイズの調整、ビームの色収差の補正、出射支援等を行うために、偏向電磁石、4極電磁石及び6極電磁石等の多数の電磁石が設置される。シンクロトロンの運転においては、陽子ビームのシンクロトロンへの入射、加速、出射、減速を1運転サイクルとするパターン運転が数秒程度の周期で繰り返し実施される。その際、加速器に設置した電磁石は、設定された電磁石の励磁パターンによりビームエネルギーに応じて所定の磁場を発生するように励磁電流を操作される。すなわち、前段加速器からのビーム入射時には数MeVの入射ビームがシンクロトロンを周回するように磁場強度が低く保持され、ビーム入射後にはビームの加速に伴って磁場強度が増加され、ビームが出射エネルギーに達したら磁場強度を一定に保持するように操作される。
このとき、ビームを効率良く入射、加速、出射するためには、電磁石の磁場を精度良く発生させる必要がある。しかしながら、一般に電磁石においてこのように磁場が時間変化する際には、発生する渦電流により励磁電流の時間変化に対して所定の磁場が発生するまでに時間遅れが生じる。なお、この渦電流による磁場安定までの時間遅れについては特許文献1に記述されている。
そこで従来より、この遅れを緩和するために、表面を絶縁した薄い鋼板を積層して形成した磁心を有する積層型電磁石が用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。
特開2002−246200号公報(第2頁、第7図) 熊谷教孝著、「OHO'84高エネルギー加速器入門 III電磁石」、1984年8月、III−p.16
上述したように、例えば図12に示すような磁心を一体型のブロックで構成した電磁石では、下向きに磁場の強度が増大するとそれを打ち消す向きに磁場が生じるように磁心内に渦電流60が発生し、磁場が安定するまでの時間遅れが生じる。そこで図13に示すように磁心を積層構造とすることにより、磁心内の渦電流60を抑制し、時間遅れを短縮することができる。
しかしながら、このように磁心を積層構造とした電磁石においても、依然として磁場が安定するまでの時間遅れが存在し、さらなる時間遅れの短縮の余地があった。
本願発明者等は、種々の検討を行うことにより、この時間遅れを生じさせる主要な原因が磁極端部付近に生じる漏洩磁場であることを突き止めた。すなわち、従来の積層型電磁石では、図13に示すように、磁極端部付近で漏洩磁場は一方側(ここでは上側)の磁心の電磁鋼板の表面から出て他方側(ここでは下側)の磁心の電磁鋼板の表面に入る向きに発生する。この磁束は積層方向に平行な成分を持ち、下側の磁心内に浸透する。この漏洩磁場の時間変化により積層してある一枚一枚の電磁鋼板の内部に図13に示すように渦電流61が流れる。この渦電流によって発生する磁場により、磁場が安定するまでの時間遅れが生じることを、本願発明者等は見出した。
本発明の目的は、磁場が安定するまでの時間遅れを短縮することができる電磁石及びこれを備えた加速器システムを提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、磁場を発生する磁極及び前記磁極に設けたヨークを有する複数の鋼板を積層して構成した磁心と、前記磁極を励磁するコイルとを備え、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1つの鋼板に、前記磁極側で閉塞し前記磁極側と反対側で開放したスリットを少なくとも1つ形成し、前記開放したスリットは、前記鋼板内に発生する渦電流の流路を分割するように前記磁極の近傍に至るまで形成されている形成したことにある。このスリットにより、磁極端部付近の漏洩磁場により積層鋼板内に発生する渦電流の流路を絶ち、渦電流の流路を小さく分割することができる。これにより、渦電流により発生する磁場を低減でき、電磁石の磁場が安定するまでの時間遅れを短縮することができる。また、この電磁石を備えた加速器システムによれば、磁場が安定するまでの時間遅れを短縮できる結果、運転周期を短縮でき、ビーム利用効率を向上することができる。
本発明によれば、磁場が安定するまでの時間遅れを短縮することができる。
以下、本発明の電磁石及び加速器システムの実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、例えば医療用加速器システムにおいてビーム軌道上に設けられる偏向電磁石に本発明を適用した例である。
図1は、本実施形態の偏向電磁石の磁心の全体構造を表す斜視図である。この図1に示すように、偏向電磁石(電磁石)1は、多数の電磁鋼板(鋼板)5を積層して構成した磁心2と、磁極6a,6bを励磁する励磁コイル(コイル)3,4とを有している。各電磁鋼板5は、荷電粒子ビームとしての陽子ビームの軌道中心O(図2参照)を挟んで対向して配置され磁場を発生させる一対の磁極6a,6bと、これら磁極6a,6bに設けられ、これら磁極6a,6bを接続して磁路を形成するリターンヨーク(ヨーク)7とを有している。
リターンヨーク7はビーム軌道中心Oを含む水平面(以下、軌道水平面という)上で上下に分割されており、上側のリターンヨーク7aと磁極6aとが一体的に接続され、それらが積層されて上部磁心2Aを構成し、下側のリターンヨーク7bと磁極6bとが一体的に接続され、それらが積層されて下部磁心2Bを構成している。上部磁心2Aと下部磁心2Bとが軌道水平面上で組み合わされ、磁心2が構成される。
磁極6aと磁極6bの対向する表面は互いに異なる極性となるように構成される。例えば、磁極6aの表面がN極のときに磁極6bの表面がS極となるように励磁コイル3,4に流す電流の向きを決定する。本実施形態では、磁極6aがN極、磁極6bがS極となるように、励磁コイル3,4に電流が流される(後述の図3参照)。
図2は図1中II−II断面による磁心2の断面図である。この図2に示すように、電磁鋼板5には、外周側(磁極6a,6b側と反対側)で開放されると共に内周側(磁極6a,6b側)で閉塞されたスリット8が形成されている。スリット8は、上・下側のリターンヨーク7a,7bのそれぞれにおいて各磁極6a,6bごとに1つずつ設けられる。すなわち、各電磁鋼板5に対し2つのスリット8が設けられている。各スリット8は、電磁鋼板5の外周淵部から各磁極6a,6bの近傍に至るまで、軌道水平面に対して略垂直な方向に沿って形成されている。なお、スリット8の内部は空気層となっている。
本実施形態では、図1に示すように上記構成の電磁鋼板5のみが積層されることにより、磁心2が構成されている。
偏向電磁石1における陽子ビームの動作について、図3を用いて説明する。本実施形態では、この図3に示すように励磁コイル3,4に流す電流の向きを設定することにより、上述したように磁極6aがN極、磁極6bがS極となり、磁極6a,6bにより形成される磁場の向きは矢印10に示すように磁極6aから磁極6bに向かう方向となる。これにより、陽子ビームが図3における紙面奥側から手前側に向かって進行すると、陽子ビームは矢印11に示す方向に力を受け、図3中右側に向かって偏向される。
以上のように構成される本実施形態の偏向電磁石1による効果を、スリットを有しない鋼板のみを積層した電磁石である比較例を用いて説明する。
図4は上記比較例である偏向電磁石1’の磁心2’の断面図である。この図4に示すように、比較例の磁心2’を構成する電磁鋼板5’には、スリット8が形成されていない。なお、スリット8が形成されていない点以外の構成については、本実施形態の偏向電磁石1と同様である。
前述した図13に示すように、積層型電磁石の磁極端部付近では漏洩磁場が生じる。図4に示す比較例の偏向電磁石1’では、磁心2’の積層方向両端部において、漏洩磁場は上側の磁心2A’の電磁鋼板5’の表面から出て下側の磁心2B’の電磁鋼板5’の表面に入る向きに発生する。したがって、偏向電磁石1’の磁場強度が増加する場合、磁心2’の積層方向両端部付近の電磁鋼板5’内において、図4に示すように漏洩磁場の増加を打ち消す向きに渦電流12が発生する。
これに対し、本実施形態の偏向電磁石1においては、磁心2を構成する各電磁鋼板5にスリット8を設けるので、電磁鋼板5内に発生する渦電流の流路を絶つことができ、渦電流の流路を小さく分割することができる。この分割された渦電流の流路を渦電流13として図3に示す。この分割された流路が漏洩磁場を囲む面積は、図4に示す比較例における渦電流の流路が囲む面積よりも小さくなるため、各流路における漏洩磁場の時間変化による誘導起電力が減少する。誘導起電力の減少により渦電流も減少し、渦電流により発生する磁場も低減する。その結果、励磁電流の時間変化に対して所定の磁場が発生するまでに生じる時間遅れを短縮することができる。
さらに、本実施形態によれば、内周側(磁極6a,6b側)において閉塞した形状となるようにスリット8を形成する。これにより、例えば磁極6a,6b側に開放したスリット8を形成した場合に比べ、磁極6a,6b間のビーム通過領域の磁場均一度を向上することができる。これは、スリット8を磁極6a,6b側で開放させてビーム対向面にスリット8の切れ込みが露出すると、切れ込み部の磁束密度が高くなり、磁場均一度が悪化するからである。なお、磁極側に開放したスリットを有する積層電磁石は、非特許文献(阿部充志、唐司茂樹、渡辺隆著、「J−PARC加速器マグネットの渦電流・熱解析」、(社)日本原子力学会、2004年9月15日〜17日、又は、唐司茂樹、阿部充志、渡辺隆、中村一信著、「J−PARC加速器マグネットの3次元熱設計」、(社)日本原子力学会、2004年9月15日〜17日)に開示されている。
なお、上記実施形態1ではスリット8を外周側(磁極6a,6bと反対側)で開放するように形成したが、これに限らず、例えば電磁鋼板5の外周淵部直前までスリットを形成し、スリットの外周側端部を閉塞するように形成してもよい(すなわち両端が閉塞したスリットとなる)。この場合にも、上記実施形態1とほぼ同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態1では、スリット8を磁極ごとに1つずつ設け、1つの電磁鋼板5に対し2つのスリット8を設けるようにしたが、本発明の主要な目的である磁場が安定するまでの時間遅れの短縮効果を得る上においては、必ずしも2つ設ける必要はない。すなわち、スリット8を片方の磁極に対してのみ設け、1つの電磁鋼板5に対し1つのスリット8を設けるようにしてもよい。また、スリット8の数は電磁鋼板ごとに2つに限定するものではなく、リターンヨーク7内における磁束の流れを阻害せず電磁石の機能として問題のない範囲内であれば、さらにスリット8の数を増やしてもよい。
さらに、上記実施形態1では、スリット8を形成した電磁鋼板5のみで磁心2を構成するようにしたが、磁心の積層構成については種々の変形例が考えられる。
すなわち、図5に示すように、スリット8を形成した電磁鋼板5と、スリット8を形成していない上記図4に示す電磁鋼板5’とを、1枚ずつ交互に積層して磁心2''を構成するようにしてもよい。これにより、磁場が安定するまでの時間遅れを短縮できるという効果を実施形態1とほぼ同様に得つつ、さらにスリット8の形成による強度の低下を抑制し、磁心2''の強度を増加することができる。なお、この図5ではスリット8を有する電磁鋼板5とスリット8を有さない電磁鋼板5’とを1枚ずつ交互に積層したが、これに限らず例えば複数枚ずつ(例えば2枚ずつ)交互に積層するようにしてもよい。
また、図6に示すように、磁心の積層方向における両端部付近においてはスリット8を形成した電磁鋼板5及びスリット8を形成しない電磁鋼板5’を1枚ずつ交互に積層し、それ以外の部分(積層方向中央部付近)においてはスリット8を形成しない電磁鋼板5’のみを積層することにより、磁心2'''を構成してもよい。前述したように、漏洩磁場は磁心の端部で発生することから、電磁鋼板内で発生する渦電流の影響が大きいのは磁心の積層方向における両端部付近であるので、図6に示すようにこの両端部付近については電磁鋼板5,5’を交互に積層し、影響の少ない中央部付近についてはスリット8のない電磁鋼板5’のみで構成するようにすれば、磁場安定までの時間短縮効果については上記変形例1とほぼ同様に得つつ、磁心2'''の強度をさらに増加することが可能である。なお、この図6では磁心2'''の両端部付近において電磁鋼板5,5’を交互に積層するようにしたが、この部分をスリット8を形成した電磁鋼板5のみで構成するようにしてもよい。また、1枚ずつでなく複数枚ずつ交互に積層するようにしてもよい。
(実施形態2)
本実施形態は、例えば医療用加速器システムにおいてビーム軌道上に設けられる4極電磁石に本発明を適用した例である。
図7は、本実施形態の4極電磁石(電磁石)14が有する磁心15の断面図である。4極電磁石14は、多数の電磁鋼板(鋼板)16を積層して構成した磁心15と、2対の磁極18a,18bをそれぞれ励磁する励磁コイル(コイル)20,21とを有している。各電磁鋼板16は、陽子ビームのビーム軌道中心Oに対して点対称に配置され磁場を発生させる2対の磁極18a,18bと、これら磁極18a,18bに設けられ、隣り合う磁極を接続して磁路を形成するリターンヨーク(ヨーク)22とを有している。
リターンヨーク22は、軌道水平面上で上下に分割され、さらにビーム軌道中心Oを含む垂直平面(以下、軌道垂直平面という)に対して左右に分割されている。このように4分割された各リターンヨーク22a,22b,22c,22dと各磁極18a,18bがそれぞれ一体的に接続され、それらが積層されて4分割された磁心15A,15B,15C,15Dをそれぞれ構成している。各磁心15A,15B,15C,15Dは、軌道水平面上及び軌道垂直平面上で組み合わされ、磁心15が構成される。
磁極18aの表面と磁極18bの表面は、互いに異なる磁極(N極またはS極)となるように構成されている。例えば、磁極18aの表面がN極のときに磁極18bの表面がS極となるように、励磁コイル20と21に流す電流方向を調整する。こうしてN極とS極が交互に配置されることにより、ビーム軌道上に4極磁場が構成される。
本実施形態においても、この図7に示すように、電磁鋼板16には、外周側(磁極18a,18b側と反対側)で開放されると共に内周側(磁極18a,18b側)で閉塞されたスリット23が形成されている。スリット23は、4つのリターンヨーク22a,22b,22c,22dのそれぞれにおいて各磁極18a,18bごとに1つずつ設けられる。すなわち、各電磁鋼板16に対し4つのスリット23が設けられている。各スリット23は、電磁鋼板16の外周淵部から各磁極18a,18bの近傍に至るまで、軌道水平面(又は軌道垂直平面)に対して略45°傾斜した方向に沿って形成されている。なお、スリット23の内部は空気層となっている。
本実施形態では、上記構成の電磁鋼板16のみが積層されることにより、磁心15が構成されている。
以上のような構成である実施形態2においても、上記実施形態1と同様に、スリット23により渦電流の流路を小さく分割することができるので、渦電流により発生する磁場を低減することができる。その結果、励磁電流の時間変化に対して所定の磁場が発生するまでに生じる時間遅れを短縮することができる。また、スリット23を内周側(磁極側)において閉塞した形状となるように形成することにより、例えば磁極側に開放したスリットを形成した場合に比べて磁極18a,18b間のビーム通過領域の磁場均一度を向上できる。
なお、上記実施形態2ではスリット23を外周側(磁極18a,18bと反対側)で開放するように形成したが、例えば電磁鋼板16の外周淵部直前までスリットを形成し、スリットの外周側端部を閉塞するように形成してもよい(すなわち両端が閉塞したスリットとなる)。この場合にも、上記実施形態2とほぼ同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態2では、スリット23を形成した電磁鋼板16のみで磁心15を構成するようにしたが、前述の実施形態1と同様に、図5及び図6で示すような積層構造により磁心15を構成するようにしてもよい。これにより、磁心15の強度を増加することができる。
(実施形態3)
本実施形態は、例えば医療用加速器システムにおいてビーム軌道上に設けられる6極電磁石に本発明を適用した例である。
図8は、本実施形態の6極電磁石(電磁石)24が有する磁心25の断面図である。6極電磁石24は、多数の電磁鋼板(鋼板)26を積層して構成した磁心25と、3対の磁極28a,28bをそれぞれ励磁する励磁コイル(コイル)30,31とを有している。各電磁鋼板26は、陽子ビームのビーム軌道中心Oに対して点対称に配置され磁場を発生させる3対の磁極28a,28bと、これら磁極28a,28bに設けられ、隣り合う磁極を接続して磁路を形成するリターンヨーク(ヨーク)32とを有している。
リターンヨーク32は、軌道垂直平面より60°ごとに6分割されている。このように6分割された各リターンヨーク32a,32b,32c,32d,32e,32fと各磁極28a,28bがそれぞれ一体的に接続され、それらが積層されて6分割された磁心25A,25B,25C,25D,25E,25Fをそれぞれ構成している。各磁心25A,25B,25C,25D,25E,25Fが60°おきに組み合わされ、磁心25が構成される。
磁極28aの表面と磁極28bの表面は、互いに異なる磁極(N極またはS極)となるように構成されている。例えば、磁極28aの表面がN極のときに磁極28bの表面がS極となるように、励磁コイル30と31に流す電流方向を調整する。こうしてN極とS極が交互に配置されることによりビーム軌道上に6極磁場が構成される。
本実施形態においても、この図8に示すように、電磁鋼板26には、外周側(磁極28a,28b側と反対側)で開放されると共に内周側(磁極28a,28b側)で閉塞されたスリット33が形成されている。スリット33は、6つのリターンヨーク32a,32b,32c,32d,32e,32fのそれぞれにおいて各磁極28a,28bごとに1つずつ設けられる。すなわち、各電磁鋼板26に対し6つのスリット33が設けられている。各スリット33は、電磁鋼板26の外周淵部から各磁極28a,28bの近傍に至るまで、軌道垂直平面に対して略60°ごとに傾斜した方向に沿って形成されている。なお、スリット33の内部は空気層となっている。
本実施形態では、上記構成の電磁鋼板26のみが積層されることにより、磁心25が構成されている。
以上のような構成である実施形態3においても、上記実施形態1及び実施形態2と同様に、スリット33により渦電流の流路を小さく分割することができるので、渦電流により発生する磁場を低減することができる。その結果、励磁電流の時間変化に対して所定の磁場が発生するまでに生じる時間遅れを短縮することができる。また、スリット33を内周側(磁極側)において閉塞した形状となるように形成するので、例えば磁極側に開放したスリットを形成した場合に比べて磁極28a,28b間のビーム通過領域の磁場均一度を向上できる。
なお、上記実施形態3ではスリット33を外周側(磁極28a,28bと反対側)で開放するように形成したが、これに限らず、前述の実施形態1及び実施形態2と同様に、例えば電磁鋼板26の外周淵部直前までスリットを形成し、スリットの外周側端部を閉塞するように形成してもよい(すなわち両端が閉塞したスリットとなる)。この場合にも、上記実施形態3とほぼ同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態3では、スリット33を形成した電磁鋼板26のみで磁心25を構成するようにしたが、前述の実施形態1と同様に、図5及び図6で示すような積層構造により磁心25を構成するようにしてもよい。これにより、磁心25の強度を増加することができる。
(実施形態4)
本実施形態は、本発明の加速器システムの一実施形態である。
図9は、本発明の加速器システムの好適な一実施形態である医療用加速器システムの全体概略構成を表す図である。医療用加速器システム35は、前段加速器36、低エネルギービーム輸送系37、シンクロトロン(加速器)38、高エネルギービーム輸送系(ビーム輸送系)39、ビーム照射装置(照射装置)40、これらの装置に電力を供給する電源(図示せず)、及びこれらの装置の個々の制御及び連携制御を行う制御装置(図示せず)等を有している。
低エネルギービーム輸送系37は、前段加速器36から出射した低エネルギーの陽子ビーム(荷電粒子ビーム)をシンクロトロン38に入射する。シンクロトロン38は、入射された低エネルギーのビームを設定された高エネルギーとなるまで加速する。高エネルギービーム輸送系39は、シンクロトロン38から出射された高エネルギービームをビーム照射装置40に輸送する。ビーム照射装置40は、治療室41内で患者42の患部に高エネルギービームを照射する。
低エネルギービーム輸送系37は、4極電磁石43、偏向電磁石44、及び入射セプタム電磁石45などから構成される。4極電磁石43は、水平方向にビームを収束(垂直方向にはビームを発散)する磁場か、水平方向にビームを発散(垂直方向にはビームを収束)する磁場を発生する。偏向電磁石44は、偏向面内においてビームを偏向する。入射セプタム電磁石45は、ビームをシンクロトロン38の静電インフレクタ46位置での入射軌道に一致するようにビームを偏向する。
シンクロトロン38は、上記した静電インフレクタ46、4極電磁石47、偏向電磁石48、6極電磁石49、ビーム位置モニタ50、ステアリング電磁石51、静電デフレクタ52、高周波加速空洞53などから構成される。入射器としての静電インフレクタ46は前段加速器36から出射された低エネルギーのビームをシンクロトロン38に入射する。対に配置された4極電磁石47,47は、一方がビームを水平方向に収束させる磁場を発生し、他方がビームを垂直方向に収束させる磁場を発生する。偏向電磁石48は、水平面内においてビームを偏向する。
高周波加速空胴53は、周回するビームに高周波電磁場を印加してビームを加速する。静電デフレクタ52は、高周波加速空胴53で加速されたビームをシンクロトロン38から出射する。この際、6極電磁石49から周回するビームに6極磁場を印加してビーム出射を支援する。
高エネルギービーム輸送系39は、出射セプタム電磁石54、4極電磁石55、及び偏向電磁石56などから構成される。対に配置された4極電磁石55は、上記シンクロトロン38の場合と同様に、一方がビームを水平方向に収束させる磁場を発生し、他方がビームを垂直方向に収束させる磁場を発生する。
本実施形態では、低エネルギービーム輸送系37と高エネルギービーム輸送系39の電磁石には従来のスリットのない電磁石を用い、シンクロトロン38に本発明のスリットを形成した電磁石を用いる。すなわち、シンクロトロン38の4極電磁石47、偏向電磁石48、6極電磁石49に本発明の電磁石(図7に示す4極電磁石14、図1に示す偏向電磁石1、図8に示す6極電磁石24)を用いる。
以上のように構成される本実施形態の医療用加速器システム35による効果を、従来のスリットを有しない積層電磁石を用いた医療用加速器システムである比較例を用いて説明する。
図10は比較例である医療用加速器システム35’のシンクロトロン38’(図示せず)における4極電磁石、偏向電磁石及び6極電磁石の1運転周期内における磁場強度の変化を示す図である。なお、医療用加速器システム35’は、特に図示して説明はしないが、従来のスリットを設けない積層電磁石である4極電磁石、偏向電磁石及び6極電磁石を設けたシンクロトロン38’を有しており、それ以外の構成については本実施形態の医療用加速器システム35と同様である。
図10に示すように、シンクロトロン38’の運転においては、陽子ビームのシンクロトロン38’への入射、加速、出射、減速を1運転サイクルとするパターン運転が数秒程度の周期で繰り返し実施される。その際、シンクロトロン38’に設置した電磁石は、設定された電磁石の励磁パターンによりビームエネルギーに応じて所定の磁場を発生するように励磁電流を操作される。すなわち、前段加速器36からのビーム入射時には数MeVの入射ビームがシンクロトロン38’を周回するように磁場強度が低く保持され、ビーム入射後にはビームの加速に伴って磁場強度が増加され、ビームが出射エネルギーに達したら一定の磁場強度に保持される。出射が終了すると、ビームの減速に伴って磁場強度が減少され、次のビーム入射に対応した低い磁場強度に保持される。このとき、前述したように磁極端部における漏洩磁場により発生する渦電流が主な原因となり、加速工程と出射工程との間、及び減速工程と次の運転周期の入射工程との間に、磁場が安定するまでの時間遅れが生じる。ここでは、加速工程と出射工程との間の時間遅れをTa、減速工程と入射工程との間の時間遅れをTbとする。
図11に、本実施形態の医療用加速器システム35のシンクロトン38における4極電磁石、偏向電磁石及び6極電磁石の1運転周期内における磁場強度の変化を示す。シンクロトロン38では、4極電磁石47、偏向電磁石48、6極電磁石49として本発明のスリットを形成した電磁石を用いるので、先の実施形態1乃至3で説明したように時間遅れを短縮することができる。その結果、この図11に示すように、加速工程と出射工程との間の時間遅れをTa’に短縮でき、かつ減速工程と入射工程との間の時間遅れをTb’に短縮できる。これにより、シンクロトロン38の運転周期を、1運転周期につき(Ta−Ta’)+(Tb−Tb’)分だけ短縮することができる。このようにして、シンクロトロン38の運転周期を短縮できることにより、図10に示す従来の運転周期よりも短い時間で同じ電荷量のビームを患部に付与することが可能となり、ビーム利用効率を向上することができる。また、運転周期を短縮できることにより、1治療室における1日当たりの治療人数を増加することができる。
なお、上記実施形態4では、シンクロトロン38の4極電磁石47、偏向電磁石48、6極電磁石49に対してのみ本発明のスリットを形成した電磁石を用いるようにしたが、これに限らず、高エネルギービーム輸送系39の4極電磁石55、及び偏向電磁石56に対しても本発明のスリットを形成した電磁石を用いるようにしてもよい。通常、ビーム輸送系では一定の励磁電流により電磁石を励磁する(すなわち電磁石の磁場強度が一定に保持される)設定値運転が行われるが、ビームエネルギーが変更される場合にはそのエネルギーに応じて電磁石の磁場強度を変更する必要がある。したがって、ビーム輸送系39に本発明の電磁石を用いることにより、ビームエネルギー変更に伴って磁場強度を変更した際の磁場が安定するまでの時間遅れを短縮できるので、ビームエネルギー変更時における追従性を向上することができる。本変形例は、ビームエネルギーを頻繁に偏向する運転、例えばインテンシティモジュレーションやスキャニング照射等を行う場合に有効である。
なお、以上の実施形態においては、本発明を医療用加速器システムに適用した例を示したが、これに限らず、放射線同位元素の生成、材料照射等の工業用、種子照射などの農業利用等、様々な用途に用いられる加速器システムに適用することが可能である。
本発明の電磁石の第1実施形態である偏向電磁石の磁心の全体構造を表す斜視図である。 図1中II−II断面による磁心の断面図である。 偏向電磁石における陽子ビームの動作、及び電磁鋼板内において発生する渦電流の流れを説明するための磁心の断面図である。 比較例として用いる、スリットを形成しない偏向電磁石の磁心の断面図である。 スリットを形成した電磁鋼板とスリットを形成していない電磁鋼板とを1枚ずつ交互に積層して構成した磁心の全体構造を表す斜視図である。 磁心の積層方向における両端部付近ではスリットを形成した電磁鋼板及びスリットを形成しない電磁鋼板を1枚ずつ交互に積層し、それ以外の部分ではスリットを形成しない電磁鋼板のみを積層することにより構成した磁心の全体構造を表す斜視図である。 本発明の電磁石の第2実施形態である4極電磁石が有する磁心の断面図である。 本発明の電磁石の第3実施形態である6極電磁石が有する磁心の断面図である。 本発明の加速器システムの一実施形態である医療用加速器システムの全体構成を表す図である。 比較例として用いる、シンクロトロンに設けられスリットを形成しない4極電磁石、偏向電磁石及び6極電磁石での1運転周期内における磁場強度の変化を示す図である。 本発明の第4実施形態のシンクロトロンに設けられスリットを形成した4極電磁石、偏向電磁石及び6極電磁石での1運転周期内における磁場強度の変化を示す図である。 磁心を一体型のブロックで構成した従来の電磁石における渦電流の発生を説明する図である。 磁心を積層構造とした従来の電磁石における漏洩磁場による渦電流の発生を説明する図である。
符号の説明
1 偏向電磁石(電磁石)
2,2'',2''' 磁心
3,4 励磁コイル(コイル)
5 電磁鋼板(鋼板)
6a,6b 磁極
7 リターンヨーク(ヨーク)
8 スリット
14 4極電磁石(電磁石)
15 磁心
16 電磁鋼板(鋼板)
18a,18b 磁極
20,21 励磁コイル(コイル)
22 リターンヨーク(ヨーク)
23 スリット
24 6極電磁石(電磁石)
25 磁心
26 電磁鋼板(鋼板)
28a,28b 磁極
30,31 励磁コイル(コイル)
32 リターンヨーク(ヨーク)
33 スリット
38 シンクロトロン(加速器)
39 高エネルギービーム輸送系(ビーム輸送系)
40 ビーム照射装置(照射装置)
47 4極電磁石(電磁石)
48 偏向電磁石(電磁石)
49 6極電磁石(電磁石)
55 4極電磁石(電磁石)
56 偏向電磁石(電磁石)

Claims (9)

  1. 磁場を発生する磁極及び前記磁極に設けたヨークを有する複数の鋼板を積層して構成した磁心と、
    前記磁極を励磁するコイルとを備え、
    前記複数の鋼板のうちの少なくとも1つの鋼板に、前記磁極側で閉塞し前記磁極側と反対側で開放したスリットを少なくとも1つ形成し、
    前記開放したスリットは、前記鋼板内に発生する渦電流の流路を分割するように前記磁極の近傍に至るまで形成されていることを特徴とする電磁石。
  2. 前記開放したスリットは、前記磁極側である内周側が閉塞して形成されることを特徴とする請求項1に記載の電磁石。
  3. 前記スリットは、前記磁極と同数形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁石。
  4. 前記スリットを形成した鋼板のみを積層することにより、前記磁心を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁石。
  5. 前記スリットを形成した鋼板及び前記スリットを形成しない鋼板を1枚又は複数枚ごとに交互に積層することにより、前記磁心を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁石。
  6. 前記磁心の積層方向における両端部付近においては前記スリットを形成した鋼板を積層し、それ以外の部分においては前記スリットを形成しない鋼板を積層することにより、前記磁心を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁石。
  7. 前記磁心の積層方向における両端部付近においては前記スリットを形成した鋼板及び前記スリットを形成しない鋼板を1枚又は複数枚ごとに交互に積層し、それ以外の部分においては前記スリットを形成しない鋼板を積層することにより、前記磁心を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁石。
  8. 荷電粒子ビームを設定されたエネルギーとなるまで加速する加速器と、
    前記加速器から出射された前記荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系と、
    前記ビーム輸送系により輸送された前記荷電粒子ビームを照射対象に対して出射する照射装置とを備え、
    前記加速器は、請求項1又は請求項2に記載の電磁石を有することを特徴とする加速器システム。
  9. 前記ビーム輸送系は、請求項1又は請求項2に記載の電磁石を有することを特徴とする請求項8記載の加速器システム。
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