JP4422031B2 - ワンピース型の小形嚢切開弁 - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性の円板状フラップ弁部材と可撓性の押さえ部とを含んでなる単一の小形嚢切開弁(MCV)装置に関し、この装置は、眼の介入治療中に形成された嚢切開口を密封するためのものである。
人間の眼は、本質的に3つの互いに異なる組織層を有し、3つの基本的な眼房に分割されている略球形の器官を備えている。強靭な外側の強膜は、眼の保護壁として機能し、光を眼内に通す透明な角膜を形作っている。強膜は、高密度のコラーゲン組織から成る。中間の脈絡膜は、虹彩、すなわち、瞳孔を通して眼内に進入し得る光の量を制御する隔膜を形成する。この虹彩の直後にあるのが、透明な水晶体である。水晶体は、それを包囲する毛様体筋に付着された小帯線維によって、適所に保持されている。小帯線維は、眼の懸架靭帯内に集められている。角膜と水晶体との間の領域は、前眼房と呼ばれ、水晶体の一部と虹彩との間に生じる間隙は、後眼房として知られている。毛様体筋は、前眼房と後眼房を満たす眼房水を生成する。眼房水は、血管のない角膜、水晶体、及び虹彩間において栄養素と代謝の交換をもたらす。水晶体の後極は、後部の硝子体眼房の硝子体窩と当接している。遠近調整、すなわち、遠い対象物と近い対象物との間で眼の焦点を変化させる過程は、水晶体に小帯靭帯を介して接続された毛様体筋の収縮と弛緩によって、達成される。毛様体筋のこのような運動は、水晶体の形状を、これらの対象物から構造的に網膜として知られている眼の内膜に光を集束させるための適切な光学的な形状に変化させるように、機能する。
水晶体は、より放物線状の後凸面よりも勾配が小さて曲率半径が大きい前凸面を有する両凸体である。この水晶体は、水晶体線維として知られている細長のプリズム状細胞から成る。水晶体線維は、密集して、層状構造を形成する。この水晶体線維内の細胞内粒状クリスタリンは、水晶体に透明性及び屈折特性を与える。水晶体における水晶体線維の構造と組成は、堅固な中核が軟質な周囲皮質から識別されるように変化している。水晶体の全体が、水晶体嚢、すなわち、小帯線維が挿入されている基底膜によって包囲されている。この弾性の水晶体嚢は、コラーゲン線維、グリコサミノグリカン、及び糖タンパクから成る。水晶体嚢は、この弾性特性によって、引き裂かれることなく、その外周が実質的に伸張することができる。
眼の正常な機能を低下させるか又は崩壊させる種々の疾患、例えば、白内障及び老視などの水晶体の疾患が知られている。白内障は、水晶体が除々に濁ることによって生じ、治療をせずに放置すると、最終的には、網膜への光線の集束を不鮮明にする。歴史的に、白内障は、外側の水晶体嚢と内側の水晶体物質を含む水晶体構造の全体を嚢内摘出する手法、又は前嚢の中心部と水晶体物質の嚢外摘出し、水晶体後嚢を残す、当技術分野においてECCE法として知られている手法のいずれかによって、外科的に治療されてきた。これらの治療は、網膜剥離、及び、水晶体嚢外摘出の場合、後嚢の混濁などの合併症を起こす傾向にある。
最近開発された水晶体再充填治療法は、従来の白内障治療手段と関連する多くの合併症の発生を低減させる可能性がある。このような治療法の1つが米国特許第4,002,169号明細書に開示されている。ここでは、回転咀嚼工具が、挿入された中空針を介して、水晶体組織内に導入される。白内障部を含む嚢組織の内容物、水晶体の皮質、及び水晶体の核が物理的に液化され、次いで、針を介する吸引によって、水晶体嚢から引き出される。このようなプロセスでは、水晶体嚢は、後眼房内に嚢袋(capsular bag)としてそのまま残される。
化学的処理又は超音波処理(水晶体乳化)は、水晶体を液化させるのに、物理的な咀嚼処理よりも好ましい。米国特許第5,674,282号明細書に開示されているように、液化された水晶体を吸引によって除去した後、嚢袋は、残っている破片を除去するために洗浄され、次いで、成形された合成水晶体によって再充填されるとよい。
代替的に、新しい水晶体は、自然のままの水晶体の機能に類似の適切な特性を有する充填材料によって、その場で生成されてもよい。眼の遠近調整を回復するように設計された多くの眼科治療法、例えば、老視及び白内障を矯正するための水晶体再充填治療法は、眼内水晶体素地材料を、それと類似の堅さ、屈折率、およびスペクトルを有する透明材料によって置換する技術に依存している。
水晶体嚢を充填するための好ましい材料の一部として、架橋を誘発するために紫外線に暴露させる必要があるUV硬化可能なポリマーが挙げられる。このような架橋は、典型的には、双手手術によって眼の壁に形成される2つの開口を必要とする。これは、眼科医の両手を塞ぐことを意味する。代替的に、架橋は、角膜を介して行なわれてもよいが、このような治療は、角膜の組織を損損させることがある。
人工水晶体は、比較的硬質な材料、比較的軟質な材料、又は両方の材料の組合せから成るとよい。例えば、メチルメタクリレート、ポリスルホン、又は他の比較的硬質な生物学的に不活性な光学材料が単独で用いられるか又は軟質な生物学的に不活性なシリコーン、ヒドロゲル、又は半剛性の熱不安定材料と組合せて用いられるとよい。
米国特許第5,391,590号明細書は、注入可能な人工水晶体材料として有用な組成物を開示している。重合可能な組成物の例として、ビニル機能性を有する1つ以上のポリオルガノシロキサン、シリコン結合水素化物などが挙げられる。このような組成物として、嚢袋内においてその場で重合が可能な軟質、速硬性、かつ低温加硫性のシリコーンゲルが挙げられる。高分子量で高粘度のシリコーン前駆体液が好ましい。何故なら、それらは重合前に注入部位から漏れにくいからである。このような高粘度材料は、人体の水晶体と類似の弾性係数を達成するために、低架橋密度のみを必要とする。しかし、これらのポリマーの架橋密度の低減によって、許容できない低弾性力を有するゴム状生成物が生じる。
特定の低粘度で低分子量の流体は、注入可能な水晶体に用いられる場合、硬化時において望ましい特性を有するが、注入部位から漏れ易い。漏れたゲルが硬化するとき、隆起物が再充填された嚢の表面に形成されることがある。このような隆起物は、虹彩を刺激し、角膜浮腫をもたらすことが知られている。この制限を克服するための試みとして、適切な低分子量の流体が、水晶体嚢袋内に注入される前に重合を誘発するように、予硬化されることがある。このような部分的に重合された材料がカニューレを通して注入されると、せん断応力を生じ、その結果、重合された材料の粗い領域をもたらし、合成水晶体の機能を阻害することがある。さらに、予硬化されたポリマー材料は、典型的には、過剰な硬化とカニューレ内の流速の低下を防ぐために、架橋が開始された後短時間の内に注入されねばならない。従って、このような材料は使用時の扱いが厄介である。
典型的には、4Mctよりも大きい粘度を有するゲルなどの極めて高密度の材料が用いられない限り、嚢袋への充填は不足になる傾向がある。前述したように、この目的のために嚢袋に導入される粘性流体及びゲルは、特に1Mct未満の粘度を有する流体又は軟質なゲルが注入されるとき、嚢袋から漏れることが多い。
前眼房へのこのような材料の漏れは、多数の眼の問題を生じさせ、繊細な眼の組織を危険に晒すことがある。例えば、眼内炎症は、漏れた材料に応じる眼の異物反応によって促進されることがある。さらに、嚢袋からの非同化作用液又はゲルの浸出は、小柱の封鎖及びそれに関連する眼房水の容積の増大による眼内圧力の増大によって、緑内障を生じることがある。虹彩の運動との緩衝及び眩しさによる眼の光学系の損傷のような望ましくない疾患も、嚢袋へ導入される粘性液およびゲルが漏れるときに生じることが知られている。
同様に、白内障の手術は、核物質を液化するための化学物質の導入、及び/又は水晶体上皮細胞を死滅させるか又はそれらの複製を阻害するための化学物質又は薬物の導入を必要とすることがある。抗有糸分裂性化合物又は低浸透圧溶液の漏れは、意図された水晶体上皮の過剰な増殖を防ぐ目的に反して、眼の健康な非再生角膜内皮及び網膜細胞を破壊する。
前嚢の切断、すなわち、嚢切開は、典型的には、嚢外摘出及び水晶体再充填療法と関連する術中及び術後の合併症の一部を低減させるために、用いられる。連続的な裂け目による嚢切開法によれば、円形又は丸い切開を前嚢に作成し、ECCEの場合、水晶体軸と実質的に同軸に、水晶体再充填の場合、周方向に沿って、本質的に円形の裂け目線を形成し、連続的な裂け目線によって描かれた前嚢の本質的に円形の部分を除去する。好ましくは、嚢切開は、水晶体前嚢の小帯のない領域内に位置させる。この種類の嚢切開は、水晶体前嚢に円形の開口を形成し、その開口を介して、白内障の水晶体素地が、例えば、超音波乳化及び吸引によって、摘出され得る。残存しているのは、弾性的な後嚢と、前嚢切開の周囲の前嚢残部と、その前嚢残部と後嚢の外周との間の環状の嚢袋皺部である。従って、小帯を介して周囲の毛様体筋に固着された嚢袋が残留し、この嚢袋は、遠近調整中、毛様体の収縮と弛緩に応答する。
連続な裂け目による嚢切開は、嚢切開に当接する比較的滑らかな連続的内縁を有する前嚢の残部又はリムをもたらすように設計されているが、この前嚢リムは、この治療中に引き裂かれ、半径方向に薄切りされ、または刻み目が付けられることがある。前嚢リムへのこのような損傷によって、特に水晶体素地を処理する器具が挿入されたとき、その前嚢リムが応力を受けて、半径方向に引き裂かれることがある。嚢切開中に生じる水晶体嚢の引き裂きによって、水晶体再充填中に、減圧された嚢袋内に注入される材料の都合の悪い漏れの傾向が増大される。このような引き裂きの危険を低減させるために、均衡用の食塩水又は粘弾性材料を前眼房の奥に充填することによって、前眼房は、手術の全体を通して一定に維持される。しかし、引き裂きは、このような予防措置を取るにもかかわらず、生じ得る。
眼内手術におけるこれらの進行中の問題のいくつかに対処する努力がなされる中、西らは、小切開手術用の新しいレンズを開発した(Graefe's Arch Clin Exp Ophthamol (1990) 228:582-588)。この新しいレンズは、嚢開口を密封する機能も有している。円形の小嚢切開及び水晶体乳化手順に続いて、嚢開口よりも大きいアクリルアミド合成レンズが開口内に挿入される。粘弾性材料を嚢袋と前眼房内に注入したあと、レンズが前眼房に挿入される。次いで、このレンズは、それを嚢の周方向の縁全体によって抑え、これによって、レンズを前嚢の失われた場所に適切に固定する、ように操作される。このレンズは水晶体嚢の開口を密閉するので、水晶体嚢袋は、再充填が可能になる。このようにして、置換材料、すなわち、ポリアクリルアミドゲルが、嚢袋に注入され、その嚢袋を拡張する。概して成功しているが、このプロセスには、充填中に嚢切開が拡大し、術中に漏れが生じるという欠点がある。さらに、西らは、挿入された合成レンズを嚢袋内に確実に保持するために、レンズを適切な寸法の円形切開の中心に再現可能に配置させることが困難であると、報告している。さらに、このような人工水晶体の移植を受ける患者は、嚢袋の膨張を発現させ、視覚の不鮮明さを生じることがある。
西及び西は、最近、患者の嚢袋に外科手術によって創成された嚢切開口に適合するように作製されたフランジを有するチューブを考案している(Arch Ophthalmol (1998) 116(10):1358-1361)。このチューブは、シリコーン基接着剤によって、嚢切開の縁に永久的に接合されている。これは、この装置が移植片であることを意味している。その後、透明ゲルが、30ゲージステンレス鋼カニューレを介して、チューブ内に注入される。嚢袋の充填後、チューブ内の接着剤がチューブを密封する。次いで、このチューブは、余分な長さを除去するように切断される。この場合、残りのチューブが、嚢袋から前眼房内にわずかに突出している。この移植片の突出は、虹彩の運動と機械的に干渉し、瞳孔の開閉を阻害することがある。虹彩の内面との接触は、眼の遠近調整を妨害し得る妨げになる。さらに、突出するチューブは、移植片を含む患者の目が擦られたとき、角膜の内皮に擦り傷を付けることがある、このような移植片は、生体適合性の問題を受けやすく、眼内に深刻な炎症反応を生じさせることもある。
1つのMCV装置が、各部品が互いに接着剤によって接着されたツーピース型の装置として設計されている。本出願人に譲渡された米国特許第6,358,279号明細書を参照されたい。この特許は、参照することによって、本明細書の一部をなすものとする。しかし、これらのツーピース型の装置を用いた場合、合併症を生じる可能性がある。2つの均一な部品を形成するための均一な厚みを有する装置を得ることが困難であることも多い。さらに、ツーピース型装置の2つの要素を正確に、再現可能に、かつ安全に接合するのは困難である。さらにこのような接合材料又は治療手順も、前述の生体適合性の問題の一因と成り得る。さらにまた、ツーピース型MCVの構造は、規制許可が遅れる可能性がある。すなわち、製品を市販するのが望ましくないとされる可能性がある。
本発明は、一実施形態として、可撓性の円板状フラップ弁部材を備えた単一の、すなわちワンピース型の嚢切開弁装置であって、好ましくは、この部材は眼の水晶体嚢袋の内面と整合するように形成されている。この装置は、一体化した可撓性の少なくとも1つの押さえ部をさらに備えており、好ましくは、この押さえ部は眼の水晶体嚢袋の外面と整合するように形成され、寸法が定められている。
本発明は、別の実施形態として、放射線に対して透過性の材料から作製される膜を備えた単一の嚢切開弁装置である。この膜は、好ましくは、約300nmから約1100nmの波長の透過性を有している。この材料は、ウレタン、シリコーン、架橋可能な末端基を有するトリメチルポリジメチルシロキサン、架橋可能な末端基を有するジメチルジフェニルシロキサン、コラーゲン、コラーゲン誘導体、ヒドロゲル、及びそれらの混合物からなる群から選択された生体適合性のあるエラストマーから作製される。好ましいヒドロゲルの例として、ポリアクリルアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)などのヒドロキシアルキルアクリレート、及び、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、及びポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)が挙げられる。この膜は、円板状部と、これと一体化した少なくとも1つの押さえ部とを有し、押さえ部は円板状部から放射状に外側方向へ延びている。
本発明は、さらに別の実施形態として、眼の水晶体にアクセスする方法である。角膜の縁に切開を形成して、前眼房を開口する。次いで、この前眼房を粘弾性溶液で満たす。水晶体嚢に前嚢切開口を形成する。次いで、単一の可撓性の嚢切開弁装置をこの嚢切開内に挿入する。この装置は、周縁を有する円板状部と、これと一体した可撓性の少なくとも1つの押さえ部とを備えており、装置のこの周縁を、水晶体嚢の外面に沿って配置し、前記可撓性の押さえ部を、水晶体嚢の外面に沿って配置して、水晶体嚢の壁をこれらの間に位置決めする。
本発明は、さらに別の実施形態として、縁切開を形成し、前眼房を開口するステップと、その前眼房を粘弾性溶液によって満たすステップとを含む眼の水晶体にアクセスする方法である。その後、前嚢切開口を水晶体嚢に形成し、この切開口内に、可撓性のフラップ弁部と可撓性の押さえ部材とを備えたMCV装置を挿入する。MCV装置は、MCVの可撓性のフラップ弁を、水晶体嚢の内面に沿って配置し、可撓性の押さえ特徴部を、水晶体嚢の外面に沿って配置して、水晶体嚢の壁をこれらの間で圧縮するようにして位置決めする。次いで、MCV装置を押し広げることによって、眼の水晶体へのアクセスを制御する入口を確定する。この方法は、MCV装置を介して、カニューレを挿入し、水晶体素地の除去と嚢充填材料による水晶体素地との置換えを可能とするステップをさらに含む。
さらに本発明は、MCV装置が、術中洗浄及び嚢袋の再充填中、抗有糸分裂性又は細胞毒性薬剤の漏れを防ぐ弁またはシールとして作用する、眼の水晶体にアクセスする方法である。
本発明を一般的な用語によって説明したが、以下、添付図面について説明する。なお、これらの図面は、必ずしも尺度通りには描かれていない。
以下、本発明の好ましい実施形態を示す添付図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、ここに述べる実施形態に制限されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示内容が綿密かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に知らしめるために提供されるものである。図面の全体にわたって、同じ符号は、同様の構成要素を示す。
本発明の好ましい実施形態において、図1aに示すように、単一のMCV弁装置10は、唯一の薄く、可撓性で、かつ好ましくは弾性を有する膜を含んでおり、この膜は円板状部12と実質的に涙滴形状の押さえアーム14、16とを有するように形成されている。アーム14、16における実質的に円形の開口18、20は、それぞれ、この装置の位置決めを補助する。図1bは、図1aの線A−Aに沿ったMCVの断面図である。本発明によれば、MCVは、平坦状に設計されてもよく、又は例えば嚢袋などの密封すべき膜の湾曲と実質的に適合するように湾曲状に設計されてもよい。図1cは、このように、外側又は後側のMCV表面32において、例えば嚢袋などの密封すべき膜(図示省略)の内側又は前側の表面の湾曲と実質的に適合する湾曲を有するように設計されたMCV30の断面図である。
図2は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態において、MCV40は、円板状部42と、実質的にスリット状の開口47、49がそれぞれある実質的に縦長の長方形状の押さえアーム48、50とを有している。
図3は、図2の装置を示しているが、ここでは、MCV40は、嚢袋44の嚢切開口41内に置かれている。点線46は、MCV40の外周を示し、嚢袋44の前側表面の下方に延びている。押さえアーム48、50は、嚢袋の外側表面上に置かれている。換言すれば、MCVが嚢袋の開口を密封するために、嚢切開口の外周は、好ましくは、MCVの押さえアーム48、50と円板状部42の外周との間に置かれている。図4は、図2及び図3のMCV40の拡大図である。
図5a及び5bは、嚢袋52内の適所に挿入された本発明のMCV50を示す断面図である。図5aに、嚢袋52の外側表面56上の適所に置かれている押さえアーム54を示す。図示するように、押さえアーム55は、まだ最終的な位置にはない。図5bには、開口58を介して、押さえアーム55を引っかけている位置決め工具60を示す。このようにして、位置決め工具60は、例えば、人力又は機械によって、必要な上向きの力を与え、MCV50の押さえアームとそこに接続された円板状部を適所に引っ張る。従って、嚢袋52の嚢切開口内に挿入されたとき、MCV50の円板状部51は、少なくとも部分的に嚢袋52内に配置されているが、押さえ部54、55は、嚢袋52の外面56の外側に配置されており、その結果、嚢袋52の壁がこれらの間に配置される。MCV50の円板状部51の直径は、嚢切開口の空間をより完全に塞ぐために、嚢切開口の直径よりもわずかに大きいように選択される。MCVの適切な位置決めと保持を確実にするために、押さえ部54、55の長さは、嚢切開よりも大きく、好ましくは、約2倍大きい。一体の押さえ部54、55は、可撓性の円板状部材51を支持し、意図した通りに位置決めするための機械的な留め具として機能する。
好ましくは、MCVの円板状部は、嚢袋の内面と整合するように湾曲した形状を有している。図1cを参照されたい。しかし、図5a及び図5bに示す形式の実質的に平坦な部分を有する薄く可撓性のMCVも良好に機能することがわかっている。さらに、円板状部は、真円形状でなくてもよく、例えば、楕円形状、角が丸められた矩形状、「西洋梨形状」、又は不規則な形状を有していてもよい。好ましくは、押さえアームは、嚢袋の前側(外側)表面の湾曲に実質的に適合するように湾曲している。図示するように、押さえ部54、55は、光彩との機械的な干渉を避けるために、アーチ状になるような垂直方向の寸法を有している。しかし、摘出により嚢が空になると、嚢は実質的に平坦になるので、この場合、実質的に湾曲していない薄く平坦なMCVも、そのMCVが適用される嚢の面に対して十分に合致すること、及び再充填がされると、ゲルによる嚢内からの圧力によって、可撓性のMCVと嚢が共に湾曲することが理解される。
図6は、図4のMCVの拡大平面図である。図6において、位置決め工具60は、MCV4の押さえアーム50の開口49内に挿入されている。MCVは、円板状部が嚢袋と実質的に面一になるように持上げられた後、特定の方向に向けられた力によって、操作され得る。すなわち、MCVは、所定位置に廻される(例えば、矢印によって示されるように、回転によって、位置決めされる)。図6は、開口47と49を比較的狭い、実質的に長円又は実質的に矩形のスリットとして示しているが、これらの開口は、任意の有用な形状であり得る。例えば、図7に示すように、MCV70の実質的に涙滴形状の押さえアーム72、74の開口76、78は、それぞれ実質的に円形である。点線82は、MCV70の外周を示している。このMCV70の外周は、MCV70が嚢袋80に形成された嚢切開84を通して移植されたとき、嚢袋80の下方に位置する。従って、MCV70の円板状部は、嚢袋80における切開口84の直径よりも大きい直径を有している。
図8及び図9は、嚢袋40の嚢切開口内に位置決めされた図4のMCV42を示している。MCVの円板状部46の表面と嚢切開43の縁との間から嚢袋40内に挿入されたカニューレ90が示されている。この位置において、図示するように、カニューレ90の遠位端92は、嚢袋40の内側の適切な位置に配置されている。図10は、カニューレ90の遠位端92を通して嚢袋40内に送達されるポリマー又は他の水晶体材料100を示している。
図11aは、本発明の他の実施形態を示している。この実施形態において、MCV108は、円板状部110を有している。図11bは、図11aの線B−Bに沿ったMCV108の断面図であり、薄い中央領域112と厚い周縁領域114とに分割された円板状部110を示している。MCVの円板状部におけるこのような厚み断面の配置によって、保持性を改善すると共に、嚢袋の前面との面一の密封を確実にするのに必要な縁部の強度を提供することができる。
本発明のMCV装置は、好ましくは、可撓性の生体適合性エラストマーから構成される。好ましくは、本発明のMCVは、可撓性である少なくとも1つの生体適合性エラストマー系又はヒドロゲル材料を含んでなり、これら材料は合成ポリマー又は生物由来のポリマーを含む。例えば、可撓性の生体適合性材料としては、例えば、コラーゲン、コラーゲン誘導体、羊膜、架橋されたヒアルロン酸ナトリウム化合物、又はその混合物などの生物由来のポリマーが挙げられる。また、生体適合性エラストマー材料としては、ウレタン、シリコーン、末端基重合可能ポリジメチルシロキサン、鎖に沿って又は鎖内において重合可能な基を含むポリジメチルシロキサン、及び架橋可能なジメチルジフェニルシロキサン、ヒドロゲル類、例えば、ポリアクリルアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)及びその混合物などのヒドロキシアルキルアクリレート、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)、又はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、生体適合性エラストマーとしては、10から80のショアAデュロメータ硬度を有する医療グレードの架橋可能なポリジメチルシロキサンが挙げられる。エラストマー材料のさらに好ましい例として、50のショアAデュロメータ硬度を有するシリコーン(エコシル(Eccosil)#4553、エマソン&カミング社(Emerson & Cumming)、カントン、マサチューセッツ州、米国)および医療グレードの架橋ポリジメチルシロキサン(シラスティク(Silastic)(登録商標)シリコーンエラストマー、ダウコーニング社(Dow Corning)、ミッドランド、ミシガン州、米国)を用いて、層流フード内において鋳造されたシリコーン膜が挙げられる。さらに好ましくは、生体適合性エラストマーとして、例えば、光活性化によって生体分解が可能な材料などの生体分解性材料が挙げられる。
一実施形態において、本発明のMCV装置は、MCV装置を通して、ゲル又はゾルなどの材料の光架橋を可能にする約300nmから約1100nm、好ましくは約300nmから約400nmの波長のUV線に対して透過性であるエラストマーを含んで成る。他の実施形態において、本発明のMCV装置は、約400nmから約700nmの波長の可視光線又は約700nmから1100nmの波長の近赤外線によって、ゲルを架橋可能とする。このような透過性材料は、その材料から成るMCV装置を通して、ポリマー材料のその場での架橋を可能とし、これによって、角膜が放射線の暴露によって損傷するのを避けることができる。
廃棄可能なMCV装置の場合、好ましくは、ウレタン、架橋可能なポリジメチルシロキサン、及び架橋可能なジメチルジフェニルシロキサンなどの医療グレードのポリマー材料が用いられるとよい。MCV装置は、従来の鋳造法及び成形法、好ましくは、射出成形によって製造されてもよいし、又は薄いシートから切断及び仕上げ加工によって、製造されてもよい。
本発明によれば、MCVは、移植可能であってもよいし、又は廃棄可能であってもよい。移植可能なMCVは、長期間にわたって、又は無期限に、生物学的な組織又は等価な合成組織内の適所に放置されるMCVである。廃棄可能なMCVは、治療中に用いられ、次いで、比較的短期間(例えば、その治療の直後から数週間)経過した後、生物学的組織又は等価な組織内のそれらの有用な箇所から取り出されるMCVである。
好ましくは、ワンピース型のMCV装置は、1つの連続的なエラストマーから作製される。本発明のMCVは一体成形された単一のワンピース型構造なので、別々の部品を接合する必要がない。これによって、潜在的に毒性のある接着剤の必要性をなくすとともに、時間の浪費かつ不正確である接合工程を必要としなくなるので、製造プロセスを簡素化することができる。MCVの一体成形されたワンピース型の特性によって、MCVの精度を高めることができる。何故なら、一つの部品に成形されるか又は「切り取られた」MCVは、円板状部に対する押さえ部を正確かつ繰り返し可能に方向付けることを確実にするからである。本発明のワンピース型MCVは、押さえ特徴部が、ワンピース型MCVの本体、すなわち、円板状部から分離することがないので、操作、配置、回復、及び取出しをより確実にする。移植、配置、及び取出し中にMCVに作用する最大の捩れの力は、通常、押さえ部の近位端が円板状部と交わる接点領域において生じる。従って、本発明のワンピース型MCVは、ツーピース型設計よりも著しく大きい強度と安全性を有する装置をもたらす。
さらに、本発明のワンピース型MCVは、円板状部に対する押さえ部の方向付けに関して、MCV自体の寸法と同様に、種々の構成を有しており、これらはその使用が開業医によって望まれるまで、製造され在庫管理され得る。特定の種類の切開、又は解剖学的なパラメータによって特定の必要条件を伴う患者は、特定の方向に位置決めされた押さえ部を有するMCVを必要とする。このような点に関して、本発明のワンピース型MCVは、様々な患者の集団の全体にわたって、それらの適切な使用を容易にするように、押さえ部の特徴(例えば、異なる角度、押さえ部長さ、幅など)を広い範囲にわたって異ならせて、製造され得る。すなわち、本発明によれば、再現性を向上させることができ、これは具体的な所望の特性を有する在庫管理されたMCVにとって不可欠なものである。
本発明によれば、円板状部は、それ自体が可撓性であり、特定の状況下において、嚢袋内に移植片として留置されてもよい。このような状況としては、とりわけ、十分に重合しないように設計されたゲルを嚢袋内に注入する場合、硬化時において十分に架橋することが意図されていたゲルを導入したが、硬化時において十分に架橋しなかった場合、及びMCV装置に強く付着する粘性液又はゲルを導入する場合が挙げられる。このような移植可能なMCV装置は、生体適合性のある移植グレードの材料から成る。
本発明のMCV装置を移植し、それを介して嚢充填材料を注入した後、可撓性の押さえ部は、典型的には極小剪刀を用いて、可撓性の円板状部材から分断されてもよい。次いで、分断された可撓性の押さえ部は、眼から取り出されるとよい。この点に関して、本発明によれば、ワンピース型MCVは、開業医を補助するように改良された特性を有する。具体的に述べると、MCVからの押さえ部の分断及び取出しに関して、好ましくは押さえ部の遠位端に位置する開口によって、MCVを損傷する押さえアームのMCVからの早すぎる又は望まれない分断を生じることなく、開業医は、押さえ部又はMCVの全体をより容易に把持し、方向付けし、必要に応じて、取り出すことが可能になる。
嚢袋内に注入される材料の物理化学的特性は、所定のMCV装置の材料の選択に影響を与える。理想的には、本発明のワンピース型MCV装置は、それを介して注入される粘性液又はゲルに付着しない材料から構成されねばならない。例えば、UV硬化可能なヒドロゲルなどの親水性ゲルは、殆ど、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの疎水性材料から作製されたMCV装置と適合する。対照的に、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(pHEMA)などの親水性材料から成るMCV装置は、疎水性の流体又はゲルが嚢に注入される場合に、好ましい。
廃棄可能又は移植可能なMCV装置のいずれかに対して選択されるどのような材料も、滅菌処置に耐えることができなければならない。知られている処置として、高分子化学の分野における当業者によって容易に理解され得るように、真空に晒した後に続く、オートクレーブ、γ線照射、及びエチレンオキシドガスなどによる滅菌が挙げられる。
さらに、本発明のワンピース型MCV装置を利用する眼科治療は、従来の方法を用いる治療よりも安全で、かつ効率的である。
本発明のワンピース型MCV装置は、手術中に、嚢の切開又は亀裂を閉鎖し、中毒性治療薬、粘性流体、及びゲルを漏れることなく嚢袋内に注入することを可能にする。MCV装置を配置した後、抗有糸分裂性薬による嚢の洗浄を行なうことによって、白内障手術に関連する術後の問題、例えば、乳白化や浮腫を低減させ得る。
さらに、切開を閉鎖するのに本発明のワンピース型MCV装置を用いることによって、水晶体再充填治療中の嚢内の圧力と容積の制御を改良することができる。また、生理的な嚢内圧力よりも高いレベルまで嚢袋を加圧することも、本発明のワンピース型MCV装置を用いることによって、達成され得る。これによって、嚢袋の完全な充填が確実になる。さらに、本発明のワンピース型MCV装置の移植は、遠近調整の要求に応じて、水晶体充填材料の必要とされる容積を調整することを可能にする。本発明のワンピース型MCV装置の配置によって嚢の開口を閉鎖することによって、充填不足の嚢袋によって生じる術後の合併症、とりわけ、老視性移行、後嚢の折重なり、水晶体の上皮細胞増殖と線維化を促す空間の形成が、回避される。さらに、本発明のワンピース型MCV装置と関連して、低強度の放射線を用いて、材料を従来の眼科療法よりも緩慢に架橋させるようにしてもよい。
本発明のワンピース型MCV装置は、外科手術と関連して、開業医をさらに支援する。例えば、眼科医は、単一の切開のみしか必要とせず、片手を用いて、ワンピース型MCV装置を挿入することができる。ワンピース型MCV装置が着座されると、更なる眼内操作、例えば、嚢袋への流体及びゲルの注入、光ファイバー光源による架橋可能な充填材料の照射などは、全て、片手で達成され得る。ワンピース型MCV装置を用いる場合、虹彩運動との干渉は生じない。何故なら、本発明の装置は、架橋されたゲルの突出を本質的に排除しているからである。さらに、本発明のワンピース型MCV装置は、前眼房の洗浄を可能とし、小さな気泡、水晶体の上皮細胞及び他の望ましくない組織(例えば、付着した水晶体皮層、核粒子)、及び嚢袋からの破片と材料を容易に除去することができる。
眼の水晶体を充填し、老視を矯正し、及び白内障を治療するように設計された治療手順は、本発明によるワンピース型MCV装置を用いることによって、改良され得る。本発明のワンピース型MCV装置の更に他の使用例として、小さな角膜の穿孔の一時的な継ぎ当て、及び眼以外の組織、例えば、臓器、血管、及び他の体内組織などの穿孔を充填するための継ぎ当て又は弁としての使用が挙げられる。
用いられる嚢切開に関して、図8〜10に示されるように、本発明のワンピース型MCVは、カニューレを円板状部と押さえ部との間から嚢袋内に挿入するときに生じ得るような嚢袋からの流体又はゲルの漏れを防ぐ。挿入時において、カニューレは前嚢の可撓性の壁とワンピース型MCV装置との間で圧縮される。カニューレ90の取出し時において、MCV装置42の押さえアーム48、50は、嚢袋の内面に対して円板状部46を圧縮し、嚢袋50を密封し、嚢袋内の注入された流体又はゲルを捕捉又は封止する。嚢開口を周囲環境から密封することによって、より安全かつより効率的な嚢内治療手順、例えば、白内障の患者の上皮増殖を遅延又は排除するための耐増殖又は耐細胞毒性化合物の導入を可能にする。このように、本発明によれば、5−フルオロウラシルなどの耐増殖薬又は耐細胞毒性薬と水の導入によって、術後の嚢白濁を防ぎ得る。また、本発明のMCV装置は、死滅した細胞及び破片を嚢から洗浄することを可能にする。さらに、MCV装置は、UV硬化可能なポリマーを嚢内に安全に注入し、MCV装置を介して眼内に挿入された光ファイバーUV源によって紫外線に暴露して、その場で架橋することを可能にする。
一実施形態において、本発明のワンピース型MCVの使用は、薬剤を含む治療薬の送達装置として検討されている。このような実施形態において、MCVには、治療薬が含浸され、この治療薬は、例えば、浸出または浸透作用によって、眼に送達される。治療薬は、例えば、MCVの全体を所定間隔で意図的に洗浄する水性溶液又は涙と類似の塩分を有する生理食塩水に溶解可能であるとよい。ある場合には、必要に応じて、治療薬が含浸されたMCV自体の一部が溶解し、これによって、治療薬を放出することもさらに考えられる。さらに他の場合、治療薬の放出は、放射線によって、例えば、光生体内分解によって、促進させるようにしてもよい。
嚢充填材料は、その嚢充填材料の屈折力を調整するために、MCV装置を通る注入または吸引によって、増減されるようにしてもよい。嚢充填材料から形成される新規の水晶体の屈折力の調整は、水晶体置換手術中に、又はもし移植可能なMCV装置が用いられる場合は、手術後のある時点において、達成され得る。従って、このような状況下では、MCVは弁のみならずシールとしても作用すると理解される。挿入に続いて、MCV装置は、随意的に、眼から除去されてもよい。例えば、水晶体再充填治療が完了し、水晶体嚢の更なる手術が予期されないときに、MCV装置が除去されるのが望ましい。
水晶体袋の周辺における嚢切開口の異なる大きさ、典型的には、約0.7mmから約1.5mmの直径に適合させるために、本発明のワンピース型MCV装置は、種々の寸法に設計されるとよい。好ましくは、円板状部は、約0.010mmから約0.150mm、さらに好ましくは、約0.02mmから約0.08mmの厚みを有する薄い、実質的に円形の円板である。
さらに、円板状部は、円状の周縁がより中心側の領域よりも厚くなるように構成されてもよい。円板状部の中心領域をこのように意図的に比較的「薄く」するのは、嚢に充填されたとき、MCVの円板状部が眼から外方にわずかに「跳ね上がる」ことを可能にし、その領域に生じる圧力または歪を低下させるためである。この改善された構成は、円板状部の周縁を厚くし、その円板状部に良好な「縁部の強度」及び周縁の強さを与え、さらに、嚢に充填されたときの突出を妨げる。
同様に、押さえ部は、実質的に平坦であってもよいし、不規則な形状であってもよい。好ましくは、押さえ部は、極めて薄く、実質的に矩形状、三日月形状、半月形状、長円形状、涙滴形状、V字形状などの形状を有し、好ましくは0.010mmから約0.150mm、さらに好ましくは約0.02mmから約0.08mmの厚みを有する。
円板状部の直径は、約1.0mmから約6.0mm、好ましくは約1.2mmから約1.8mmの範囲内にあるとよい。押さえ部の先端間の長さは、好ましくは約2.0mmから約4.0mm、さらに好ましくは約0.3mmから約1.5mmの幅、最も好ましくは約0.5mmから約1.0mmの幅である。本発明のワンピース型MCVの押さえ部の遠位端にある開口は、好ましくは、矩形の場合、約0.2mmから約0.5mmの幅と1.0mmから2.0mmの長さを有し、円形の場合、0.2mmから1.0mmの直径を有する。
外科的な嚢切開口の直径は、患者の角膜に対して配置された微小定規を用いることによって、又は眼内ゲージを用いることによって、評価されてもよいし、又は十字線を備える接眼レンズを有する顕微鏡を用いることによって。測定されてもよい。眼内ゲージは、典型的には、水晶体嚢の表面に対して直接配置されるのに適した長さマークを有する丸みの付いた滑らかなピン状装置である。角膜に対する嚢切開の位置に依存する角膜の屈折力、及び角膜における定規の位置決め(視差)によって、約10%の測定誤差が生じ得る。前述の眼内ゲージを用いるとき、誤差は最小限に押さえられる。
ワンピース型MCV装置は、好ましくは、嚢の内面と外面の準球形に適合するように湾曲される。押さえ部は、好ましくは、瞳孔の縁に適合し、手術中に虹彩の周辺との接触を避けるために、アーチ状の形状を有する。好ましい一実施形態において、ワンピース型MCV装置の成形は、好ましくは、ポリマー材料を成形する分野における当業者によって容易に理解されるように、成形ジグを用いて達成されてもよいし、又は、好ましくは、フッ化物エキシマレーザ(157nm)又はアルゴン−フッ化物エキシマレーザ(193nm)などの非接触レーザ光切除器具を用いて達成されてもよい。MCV装置の挿入は、好ましくは、歯のない滑らかな顎状の微小ピンセットを用いて達成される。
本発明の多くの修正形態および他の実施形態が、前述の説明及び関連する図面に提示される示唆の利得を有するこの発明が属する当技術分野における当業者に、想起されるだろう。従って、本発明は、開示された具体的な実施形態に制限されず、修正形態及び他の実施形態は、添付の請求項の範囲内に包含されることが意図されている、と理解されるべきである。ここでは、具体的な用語が用いられているが、それらは一般的および記述的な意味でのみ用いられ、制限するためのものではない。
本発明のMCV装置を示す平面図である。 MCVの好ましい一実施形態を示す断面図である。 MCVの別の一実施形態であって、MCVが嚢の自然な湾曲に近似する寸法の湾曲を有する場合を示す断面図である。 MCVの押さえアームが実質的に縦長の長方形状である本発明の一実施形態を示す図である。 図2のMCV装置が眼の嚢袋に挿入された状態を示す平面図である。 図2のMCV装置が眼の嚢袋に挿入された状態を示す拡大図である。 本発明の一実施形態であって、開口を覆うためにMCVを表面に配置している状態を示す断面図である。 実質的に長方形状の押さえアームを有する本発明のMCVの一実施形態であって、開口を実質的に覆うように配置している状態を示す平面図である。 押さえアームの開口が円形で、かつ押さえアームが実質的に涙滴形状の形状である本発明の一実施形態を示す図である。 水晶体嚢を充填するために配置されたカニューレを有する本発明の一実施形態を示す図である。 水晶体嚢を充填するために配置されたカニューレを有する本発明の一実施形態を示す図である。 水晶体嚢を充填するために配置されたカニューレを有する本発明の一実施形態を示す図である。 MCVの円形の円板状部の中央がその円形の周縁より薄くなっている本発明の一実施形態であって、(a)はその平面図を、(b)はその断面図を示す。

Claims (25)

  1. 水晶体嚢への挿入のための膜として形成されたワンピース型の除去可能な小形嚢切開装置であって、
    周縁領域と中心領域とを含んでなり、該中心領域が前記周縁領域と結合して複合径を有するように、前記膜に形成された、可撓性を有する単一の円板状部と、
    これと一体化した近位端および遠位端を有する押さえ部であって、前記遠位端が前記円板状部の前記中心領域から前記複合径を超える距離まで放射状に外方へと延びる押さえ部とを含んでなり前記周縁領域が水晶体嚢の内面に沿って配置され、前記押さえ部が水晶体嚢の外面に沿って配置されて、前記周縁領域の少なくとも一部と前記押さえ部の一部との間に水晶体嚢の壁を位置決めする小形嚢切開装置。
  2. 前記円板状部が、寸法的に、湾曲、平坦、及び円形からなる群から選択される一形状である請求項1に記載の装置。
  3. 前記装置が、前記円板状部と一体化した複数の押さえ部を含んでなり、各押さえ部が、前記円板状部から放射状に外方へと延びる請求項1に記載の装置。
  4. 前記円板状部が1.0mmから6.0mmの直径を有する請求項1に記載の装置。
  5. 前記遠位端が0.3mmから1.5mmの幅を有し、2.0mmから4.0mmの長さを有する請求項1に記載の装置。
  6. 前記押さえ部が前記遠位端に開口をさらに備えた請求項1に記載の装置。
  7. 前記開口が実質的に円形または矩形状のスリットである請求項に記載の装置。
  8. 前記装置が0.010mmから0.150mmの厚みを有する請求項1に記載の装置。
  9. 前記装置が、眼の水晶体嚢袋の内面の湾曲と実質的に同様な湾曲を有する請求項1に記載の装置。
  10. 前記装置は、それが適用される表面の形状と合致するために十分に可撓性である請求項1に記載の装置。
  11. 前記装置が生体適合性のあるエラストマー、合成ポリマー、有機ポリマーまたは滅菌可能なポリマーから作製される請求項1に記載の装置。
  12. 前記装置には治療薬が含浸している請求項1に記載の装置。
  13. 前記治療薬が前記装置から分散する請求項12に記載の装置。
  14. 前記治療薬が徐放される請求項12に記載の装置。
  15. 前記治療薬が光活性化によって放出される請求項12に記載の装置。
  16. 前記生体適合性エラストマーが、ウレタン、シリコーン、架橋可能なポリジメチルシロキサン、架橋可能なジメチルジフェニルシロキサン、ポリアクリルアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、及びポリエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択される請求項11に記載の装置。
  17. 前記生体適合性エラストマーが、光活性化時において生体分解することができる生体分解性材料である請求項11に記載の装置。
  18. 前記生体適合性エラストマーが、コラーゲン、コラーゲン誘導体、加工された羊膜材料、架橋されたヒアルロン酸ナトリウム、架橋された多糖類、及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項11に記載の装置。
  19. 前記生体適合性エラストマーが、10から80のショアAデュロメータ硬度を有する医療グレードの架橋可能なトリメチルポリジメチルシロキサンを含む請求項11に記載の装置。
  20. 前記エラストマーが、300nmから1100nmの波長の放射線に対して透過性である請求項11に記載の装置。
  21. 前記周縁領域は、周縁フランジを含む請求項1に記載の装置。
  22. 前記周縁フランジは、前記中心領域よりも厚みが厚いか、または、前記中心領域は、前記周縁フランジよりも厚みが厚い請求項21に記載の装置。
  23. 前記装置は、哺乳類に移植可能である請求項1に記載の装置。
  24. 前記装置が、位置合わせ用の印をさらに含んでなる請求項1に記載の装置。
  25. 放射線に対して透過性の材料から作製され、
    300nmから1100nmの波長に対して透過性を有しており、前記材料が、ウレタン、シリコーン、架橋可能なポリジメチルシロキサン、架橋可能なジメチルジフェニルシロキサン、ポリアクリルアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエチレングリコールジアクリレート、コラーゲン、コラーゲン誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択される生体適合性のエラストマーから作製されている請求項1に記載の装置。
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