JP4420787B2 - Seat retracting device for vehicle seat - Google Patents
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Description
本発明は、車両の前面衝突時に車両用シートのシートロックを解除してそのシートを後退させる車両用シートのシート後退装置に関するものである。 The present invention relates to a seat retracting device for a vehicle seat that releases the seat lock of the vehicle seat and retracts the seat when a frontal collision of the vehicle occurs.
従来、車両用シートのシート後退装置として、フロア上に車両の進行方向に延びて配設されたロアレールに対向するようにシートクッションに固定されたアッパレールをそのロアレールに前後方向に移動可能に取付け、アッパレールを前進させる方向に付勢する弾性体を設けるとともに、アッパレール又はロアレールに複数の被係止部を設け、その被係止部に選択的に係止可能に構成されアッパレールが弾性体の付勢力に抗して後退するのを許容しかつ弾性体の弾性力により前進するのを阻止する係止具を備える装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置では、車両が前面衝突して車両の前面が車室内に侵入することにより、シートクッションに所定値以上の後ろ向き荷重が作用すると、アッパレールが弾性体の弾性力に抗して後退し、クッションフレームがシートクッション及びシートバックとともに後方に移動することにより、運転者は衝突した車両から容易に脱出できるようになっている。 Conventionally, as a seat retracting device for a vehicle seat, an upper rail fixed to a seat cushion is attached to the lower rail so as to be movable in the front-rear direction so as to face a lower rail that extends in the traveling direction of the vehicle on the floor. An elastic body that urges the upper rail in the forward direction is provided, and a plurality of locked portions are provided on the upper rail or the lower rail, and the upper rail is configured to be selectively lockable to the locked portion. There has been known an apparatus including a locking tool that allows the actuator to move back against the movement and prevents it from moving forward due to the elastic force of an elastic body (see, for example, Patent Document 1). In this device, when the vehicle collides with the front and the front of the vehicle enters the vehicle interior, when a rearward load of a predetermined value or more acts on the seat cushion, the upper rail moves backward against the elastic force of the elastic body, and the cushion As the frame moves rearward together with the seat cushion and the seat back, the driver can easily escape from the vehicle that has collided.
しかし、上記従来の車両用シートのシート後退装置では、車両に後方から他の車両が追突した場合にもシートクッションに所定値以上の後ろ向き荷重が作用し、クッションフレームがシートクッション及びシートバックとともに後方に移動してしまう不具合があった。
この点を解消するために、図8に示すようなシート後退装置が考えられている。即ち、車両シートにハウジング3を設けて、フロアに車両の進行方向に延びて配設された一対の被係止部2,2に先端が臨む棒状部材4a,4aをそのハウジング3に車幅方向の両側部から基端が没入可能に設け、その棒状部材4a,4aがハウジング3から車幅方向外側に突出した状態で被係止部2,2に係止してシートの移動を禁止し棒状部材4a,4aの基端がハウジング3に没入状態で被係止部2,2と離間してシートの移動を許容する係止本体4b,4bを棒状部材4a,4aの先端に設け、復元力により棒状部材4a,4aを突出するように付勢するコイルスプリング4c、4cをその棒状部材4a,4aに嵌入することが考えられている。更にこの車両用シートの後退装置では、ハウジング3に摺動駒5を移動可能に収容し、一対の棒状部材4a,4aの基端の間の実線で示す第1位置6で一対の棒状部材4a,4aの没入を禁止し、一対の棒状部材4a,4aの基端から外れた破線で示す第2位置7で一対の棒状部材4a,4aの没入を許容するようにする。そして、この摺動駒5は車両が前面衝突したときに第1位置6から第2位置7に移動するように構成する。
However, in the above conventional seat retracting device for a vehicle seat, a rearward load of a predetermined value or more is applied to the seat cushion even when another vehicle collides with the vehicle from the rear, and the cushion frame moves rearward together with the seat cushion and the seat back. There was a bug that moved to.
In order to solve this problem, a sheet retracting device as shown in FIG. 8 is considered. That is, the
従って、このシート後退装置では、車両が前面衝突した場合に摺動駒5が第1位置6から第2位置7に移動するので、車両に後方から他の車両が追突した場合には摺動駒5は第1位置6に維持して一対の棒状部材4a,4aの没入を禁止する。これにより車両に後方から他の車両が追突した場合に、係止本体4b,4bが被係止部2,2から離間してシート2が後方に移動してしまうことを防止することができるようになっている。ここで、図8に示すシート後退装置におけるコイルスプリング4cは、棒状部材4a,4aに嵌入され一端がシートに固着されたシート側部材4d,4dに当接して圧縮され他端が棒状部材4a,4aの径方向に膨出して形成された膨出部4e,4eに係止し、その復元力により棒状部材4a,4aを突出するように付勢している。
しかし、図8に示すシート後退装置におけるコイルスプリング4cでは、シートを実際に組み付ける際には、コイルスプリング4c、4cを圧縮させて双方の棒状部材4a,4aの先端にそれぞれ設けられた係止本体4b,4bの間隔を一対の被係止部2,2の間隔より狭め、その状態でそれぞれの係止本体4b,4bが一対の被係止部2,2に臨むようにシートを組み付け、その後コイルスプリング4c、4cを復元させて棒状部材4a,4aを突出させてそれぞれの係止本体4b,4bを一対の被係止部2,2に係止させることを必要とし、コイルスプリング4c、4cを圧縮させた状態でシートを組み付ける作業は比較的困難になるという未だ解決すべき課題が残存していた。
However, in the
また、コイルスプリング4cの他端が係止する膨出部4e,4eを一体的なものとして棒状部材4a,4aに形成するために、その棒状部材4a,4aは金属のバルク材を切削加工することにより製作することが必要とされ、その棒状部材4a,4aの単価が押し上げられる不具合があった。また、膨出部4e,4eを一体的なものとして棒状部材4a,4aに形成すると、その膨出部4e,4eの位置が固定されてそれに他端が係止するコイルスプリング4c、4cの圧縮幅を調整することができなくなり、そのコイルスプリング4c、4cの圧縮幅を調整してシート後退時における衝撃力を変更調整することが困難になる問題点もあった。
本発明の目的は、シートの組み付けを比較的容易になし得る車両用シートのシート後退装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、比較的安価であってかつシート後退時における衝撃力の調整を容易にし得る車両用シートのシート後退装置を提供することにある。
Moreover, in order to form the bulging
An object of the present invention is to provide a seat retracting device for a vehicle seat that can be assembled relatively easily.
Another object of the present invention is to provide a seat retracting device for a vehicle seat that is relatively inexpensive and can easily adjust the impact force when the seat retracts.
請求項1に係る発明は、図1及び図7に示すように、キャブ11のフロア11aに車幅方向に所定の間隔を開けて車両の前後方向に延びて設けられた一対のロアレール16a,16bに前後方向に移動可能に設けられた車両用シート13と、一対のロアレール16a,16bの互いに対向する内側部に設けられた被係止部材31,31と、一対のロアレール16a,16bの中間のシート13に設けられたハウジング32と、ハウジング32に車幅方向から基端が没入可能に設けられ先端が被係止部材31,31に臨む棒状部材34,34と、棒状部材34,34の先端に設けられ棒状部材34,34がハウジング32から車幅方向外側に突出した状態で被係止部材31,31に係止してシート13の移動を禁止し棒状部材34,34の基端がハウジング32に没入状態で被係止部材31,31と離間してシート13の移動を許容する係止本体33,33と、棒状部材34,34に嵌入され一端がシート側部材32に当接して圧縮され他端が棒状部材34,34に係止して復元力により棒状部材34,34を突出するように付勢するコイルスプリング36,36とを備えた車両用シートの後退装置である。
その特徴ある構成は、図1に詳しく示すように、棒状部材34,34の周囲に雄ねじ34a,34aが形成され、棒状部材33,33に嵌入されたコイルばね36,36の他端に当接してコイルばね36,36を圧縮する第1ナット37,37が雄ねじ34a,34aに螺合され、圧縮されたコイルばね36,36の他端に係止する第1ナット37,37に当接して第1ナット37,37の回動を禁止する第2ナット38,38が雄ねじ34a,34aに螺合されたところにある。
As shown in FIGS. 1 and 7, the invention according to claim 1 is a pair of
As shown in detail in FIG. 1, the characteristic configuration is that
この請求項1に記載された車両用シートのシート後退装置では、シート13を実際に組み付ける際には、図6に示すように、雄ねじ34a,34aに螺合された第1ナット37,37及び第2ナット38,38の双方をそれぞれ回転して棒状部材34,34の軸方向に移動し、第1ナット37,37とシート側部材32との間隔を広げることにより棒状部材34,34の基端をハウジング32に没入させておくことができる。従って、その状態で係止本体33,33が一対の被係止部31,31に臨むようにシート13を組み付け、第1ナット37,37を再び回転移動して第1ナット37,37とハウジング32との間隔を狭め、図5に示すように、コイルばね36,36を圧縮することにより棒状部材34,34は突出し、それぞれの先端に設けられた係止本体33,33を一対の被係止部31,31に係止させることができる。この結果、コイルばねを圧縮させた状態でシートを組み付けることを必要とする従来に比較してシートの組み付けを容易に行うことができる。
In the vehicle seat retracting device described in claim 1, when the
また、この請求項1に記載された車両用シートのシート後退装置では、雄ねじ34a,34aに螺合された第1ナット37,37を回転して棒状部材34,34の軸方向に移動して第1ナット37,37とハウジング32との間隔を狭めるとコイルばね36,36の圧縮量は増加して、そのコイルばね36,36の棒状部材34,34を突出させる付勢力は増加する。逆に第1ナット37,37とハウジング32との間隔を広げるように第1ナット37,37を回転して棒状部材34,34の軸方向に移動させると、コイルばね36,36の圧縮量は減少して、そのコイルばね36,36の棒状部材34,34を突出させる付勢力も減少する。従って、第1ナット37,37を回転移動させて適正な付勢力が得られた時点で第2ナット38,38により第1ナット37,37の回動を禁止させるだけの比較的単純な作業で比較的容易にシート後退時における衝撃力を変更調整することが可能となる。
更に、この請求項1に記載された車両用シートのシート後退装置では、棒状部材34,34の周囲に雄ねじ34a,34aを形成して第1及び第2ナット37,38を螺合するだけであるので、従来のように金属のバルク材を切削加工して棒状部材34,34を得る必要はなく、その加工工数を低下させて比較的安価な棒状部材34,34を用いることにより全体として比較的安価な装置を得ることが可能になる。
In the seat retracting device for a vehicle seat according to the first aspect, the
Further, in the seat retracting device for a vehicle seat according to the first aspect, only the first and
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、シート側部材がハウジング32であることを特徴とする。
この請求項2に記載された車両用シートのシート後退装置では、コイルスプリング36,36の一端をハウジング32に当接させるので、その一端を当接させるために従来シートに独立して固着されたシート側部材を不要とすることができ、部品点数を減少させて更に安価な装置を得ることが可能になる。
The invention according to
In the seat retracting device for a vehicle seat according to the second aspect, one end of each of the
本発明の車両用シートのシート後退装置では、棒状部材の周囲に雄ねじを形成し、棒状部材に嵌入されたコイルばねの他端に当接してコイルばねを圧縮する第1ナットを雄ねじに螺合し、圧縮されたコイルばねの他端に係止する第1ナットに当接して第1ナットの回動を禁止する第2ナットを雄ねじに螺合したので、従来のように金属のバルク材を切削加工して棒状部材を得る必要はなく、その加工工数を低下させて比較的安価な棒状部材を用いることにより全体として比較的安価な装置を得ることができる。
また、シートを実際に組み付ける際には、雄ねじに螺合された第1ナット及び第2ナットの双方をそれぞれ回転移動し、第1ナットとシート側部材との間隔を広げることにより棒状部材の基端をハウジングに没入させておくことができる。従って、その状態でシートを組み付け、第1ナットを再び回転移動してコイルばねを圧縮することにより棒状部材は突出し、それぞれの先端に設けられた係止本体を一対の被係止部に係止させることができる。この結果、コイルばねを圧縮させた状態でシートを組み付けることを必要とせず、シートの組み付けを容易に行うことができる。
In the seat retracting device for a vehicle seat according to the present invention, a male screw is formed around the rod-like member, and a first nut that contacts the other end of the coil spring fitted in the rod-like member and compresses the coil spring is screwed into the male screw. Since the second nut, which is in contact with the first nut locked to the other end of the compressed coil spring and prohibits the rotation of the first nut, is screwed into the male screw, There is no need to obtain a rod-shaped member by cutting, and a relatively inexpensive device can be obtained as a whole by reducing the number of processing steps and using a relatively inexpensive rod-shaped member.
Further, when the seat is actually assembled, both the first nut and the second nut screwed into the male screw are rotated and moved to widen the gap between the first nut and the seat side member, thereby making the base of the rod-like member. The end can be immersed in the housing. Accordingly, the seat is assembled in this state, and the rod-shaped member protrudes by rotating and moving the first nut again to compress the coil spring, and the locking body provided at each end is locked to the pair of locked portions. Can be made. As a result, it is not necessary to assemble the sheet with the coil spring compressed, and the sheet can be easily assembled.
また、雄ねじに螺合された第1ナットを回転移動させることによりコイルばねの棒状部材を突出しようとする付勢力を変更することができ、適正な付勢力が得られた時点で第2ナットにより第1ナットの回動を禁止させるだけの比較的単純な作業で比較的容易にシート後退時における衝撃力を変更調整することが可能となる。
更に、シート側部材がハウジングであれば、コイルスプリングの一端を当接させるために独立して固着されたシート側部材を不要とすることができ、部品点数を減少させて更に安価な装置を得ることが可能になる。
Further, the urging force for projecting the rod-shaped member of the coil spring can be changed by rotating the first nut screwed to the male screw, and when the appropriate urging force is obtained, the second nut It is possible to change and adjust the impact force when the seat is retracted relatively easily by a relatively simple operation that prohibits the rotation of the first nut.
Further, if the seat side member is a housing, it is possible to eliminate the need for the seat side member that is independently fixed to abut one end of the coil spring, thereby reducing the number of parts and obtaining a more inexpensive device. It becomes possible.
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図7に示すように、キャブオーバ型トラック10のキャブ11にはステアリングシャフトを回転可能に保持するステアリングコラム12が設けられる。ステアリングコラム12はダッシュパネル10aにコラムサポートブラケット10bを介して支持され、ステアリングコラム12の上端から突出するステアリングシャフトにはステアリングホイール12aが固着される。ステアリングコラム12に対向するフロア11aには車両用シート13が設けられる。シート13は運転者の尻部を受けるシートクッション13aと、シートクッション13aの後端にリクライニングアジャスタ13bを介して取付けられ運転者の背部を受けるシートバック13cとを備える。シートクッション13aの下部にはそのシートクッション13aを支えるクッションフレーム13dが設けられる(図1)。キャブ11のフロア11a上にはトラック10の進行方向に延びて一対のロアレール16a,16bが配設され、この一対のロアレール16a,16bにそれぞれ対向するようにシートクッション13aには一対のアッパレール17a,17bが固定される。ロアレール16a,16bはフロア11a上にシートレッグ18及びシートブラケット19を介して取付けられる。
Next, the best mode for carrying out the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIG. 7, the
図1及び図2に示すように、一対のアッパレール17a,17bは一対のロアレール16a,16bと略同一の長さを有し、かつ一対のアッパレール17a,17bは一対のロアレール16a,16bのそれぞれの外側にその長手方向に沿って移動可能に取付けられる。図示しないが、アッパレール17a,17bとロアレール16a,16bの間にはローラ収容部が形成され、この収容部にはローラがそれぞれ収容される。そしてロアレール16a,16bのローラ転動面の前端及び後端にはアッパレール17a,17bの最も前進した位置及び最も後退した位置を決定する前進ストッパ(図示せず)及び後退ストッパ(図示せず)がそれぞれ突設される。
As shown in FIGS. 1 and 2, the pair of
また、一対のロアレール16a,16bには移動部材14が前後方向に移動可能に取付けられる。この実施の形態における移動部材14は、一対のロアレール16a,16bのそれぞれの内側にその長手方向に沿って移動可能に取付けられた一対の補助レール14a,14bと、その一対の補助レール14a,14bを連結する連結板14cとにより構成される。一対の補助レール14a,14bはロアレール16a,16bの長さより短く形成され、この補助レール14a,14bを含む移動部材14はその一対のロアレール16a,16bの間にその一対のロアレール16a,16bの前端と後端の間の範囲内で前後方向に移動可能に取付けられる。一方、一対のアッパレール17a,17bはその一対のアッパレール17a,17bの前後端から移動部材14が前方又は後方に突出不能に一対のロアレール16a,16bにそれぞれ取付けられる。そして、一対のアッパレール17a,17bをこの移動部材14の前後方向の任意の位置に選択的に固定するシート固定手段20が設けられる。
The moving
この実施の形態におけるシート固定手段20は、移動部材14に設けられた孔付プレート21と、アッパレール17a,17bの長手方向に沿ってそのアッパレール17a,17bに取付けられた調節ハンドル22とを備える。孔付プレート21は移動部材14の両側部にロアレール16a,16bに沿って設けられ、このレール16a,16bの長手方向に沿って多数の角孔21aがそれぞれ形成される。またアッパレール17a,17bの上面にはそれぞれハンドルホルダ23の基端が固着され、このハンドルホルダ23の先端には丸孔23aが形成される。この丸孔23aは調節ハンドル22が回動可能に挿入されてその軸心を回転中心として回転可能に構成される。この調節ハンドル22には爪部材24の基端が固着され、この爪部材24の先端は上記多数の角孔21aに選択的に挿入可能に曲げられる。アッパレール17a,17bの上面にそれぞれ設けられた調節ハンドル22はそれらの後端に設けられた連結部材27及び連結ワイヤ28を介して互いに連結され、一方の調節ハンドル22には、この調節ハンドル22を付勢してそれぞれの爪部材24の先端が角孔21aに挿入する方向にそれぞれの調節ハンドル22を回転させるねじりコイルばね26が巻回される(図2)。
The seat fixing means 20 in this embodiment includes a
このシート固定手段20では、調節ハンドル22を爪部材24とともに回転させてその先端を孔付プレート21における角孔21aから離脱させることにより、アッパレール17a,17bは移動部材14と独立してロアレール16a、16bに沿って前後方向に移動可能な状態になる。そして、最適な位置で調整ハンドル22をコイルばね26の付勢力に従って回転させ、爪部材24の先端を角孔21aに挿入することにより移動部材14に対するシート13の前後方向の移動を禁止するように構成される。
In the seat fixing means 20, the
図1〜図3に示すように、移動部材14には、所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用したときに一対のロアレール16a,16bに対してこのシート13を移動部材14とともに後退させる車両用シートの後退装置30が備えられる。この実施の形態における後退装置30は、一対のロアレール16a,16bの内側部にそれぞれ設けられた一対の被係止部材31と、一対の被係止部材31の間の移動部材14に設けられたハウジング32とを備える。被係止部材31は一対のロアレール16a,16bの内側部に長手方向に沿って設けられる。この被係止部材31には一対のロアレール16a,16bの長手方向に所定の間隔をあけて複数の被係止部31aが形成される(図3)。被係止部31aは、被係止部材31の内側に形成された鋸歯状の凹部であり、この被係止部31aの前面31bは略車幅方向に延びる起立面に形成され、かつ後面31cは後方に向うに従ってなだらかに登る傾斜面に形成される。
As shown in FIGS. 1 to 3, the moving
一方、ハウジング32には、先端が被係止部材31,31に臨む一対の棒状部材34,34の基端が車幅方向の両側から没入可能に設けられる。また、移動部材14の連結板14cには一対の棒状部材34,34の先端部分を支持する支持部材39,39が設けられ、一対の棒状部材34,34はハウジング32及びこの支持部材39,39により車幅方向に延びて基端がハウジング32に没入可能に設けられる。そして、この一対の棒状部材34,34の先端には、被係止部材31の被係止部31aに係止可能に構成された係止本体33,33がそれぞれ設けられる。係止本体33には、その後面33cが傾斜して形成され、被係止部31aにその先端が進入した状態で被係止部31aの前面31cに面接触するように形成される(図3)。また一対の棒状部材34,34には、一対の棒状部材34,34をハウジング32から突出するように付勢するコイルばね36がそれぞれに嵌入される。このコイルばね36により付勢される棒状部材34の先端における係止本体33はこのコイルばね36の弾性力により被係止部材31の被係止部31aに選択的に係止するように構成される。
On the other hand, the
従って、アッパレール17aに後向きの荷重が作用するとその荷重は移動部材14に伝達され、その移動部材14とともに一対の係止本体33,33はアッパレール17aとともに後方に移動しようとする。すると被係止部31aの傾斜した後面31c(図3)により一対の棒状部材34,34はコイルばね36の付勢力に抗してハウジング32に没入し、一対の係止本体33,33が後方に移動して一対の係止本体33,33が今まで係止していた被係止部31aより後方における次の被係止部31aに対向した時点でコイルばね36の付勢力により一対の棒状部材34,34が突出する。そしてそれらの先端に設けられた係止本体33,33が被係止部31aに係止する。即ち、被係止部材31及び係止本体33は、アッパレール17a,17bが前進するのを防止する一方で、アッパレール17a,17bが後退するのを許容するように構成される。
Accordingly, when a rearward load is applied to the
ここで、棒状部材34,34に嵌入されたコイルスプリング36,36は、その一端がシート側部材であるハウジング32に当接し、圧縮されてその他端が棒状部材34,34に係止され、その復元力により棒状部材34,34を突出するように付勢するものである。そして、一対の棒状部材34,34の周囲には雄ねじ34a,34aがそれぞれ形成され、棒状部材34,34に嵌入されたコイルばね36,36の他端が当接するようにその雄ねじ34a,34aに第1ナット37,37が螺合される。そして、圧縮されたコイルばね36,36の他端に係止する第1ナット37,37に当接してその第1ナット37,37の回動を禁止する第2ナット38,38が雄ねじ34a,34aに更に螺合される。
Here, the coil springs 36, 36 fitted into the rod-shaped
図3及び図4に示すように、ハウジング32の内部には摺動駒41が設けられる。摺動駒41は一対の棒状部材34,34のそれぞれの基端の間の実線で示す第1位置42と、その第1位置42の前方の一対の棒状部材34,34の基端から外れたハウジング32内部の破線で示す第2位置43を移動可能にハウジング32に収容される。また、ハウジング32には駒受け部材44が収容され、その駒受け部材44を付勢する維持スプリング46が更に設けられる。駒受け部材44は、第1位置42と第2位置43の間のハウジング32に収容され、駒受け部材44は、シート13に衝撃力が作用したときに加わる摺動駒41の慣性力によりその摺動駒41の移動方向に直交する方向に没入可能にハウジング32に収容される。維持スプリング46は、駒受け部材44の没入方向に延びてハウジング32に設けられ、駒受け部材44を突出するように付勢して摺動駒41を第1位置42又は第2位置43に維持させるように構成される。ここで符号47は摺動駒41が移動した際の衝撃を緩和するクッションスプリングを示す。
As shown in FIGS. 3 and 4, a sliding
このように構成された車両用シートの後退装置30では、トラック10の通常走行時にそのシート13に通常走行に伴う慣性力が作用するけれども、この慣性力は衝撃的な荷重ではないため、維持スプリング46の付勢力により摺動駒41は第1位置42に位置される。また、車両10が後方から衝突された場合、シート13に衝撃的かつ大きな前向き荷重が作用することはない。従って、車両10が後方から衝突された場合にあっても、摺動駒41が第1位置42から第2位置43に移動することはない。よって、摺動駒41が第1位置42に位置することにより一対の棒状部材34,34は没入不能な状態に維持される。この結果、係止本体33,33が被係止部材31,31と離間することはなく、車両10が後方から衝突された場合のシート13の後退は禁止される。
In the vehicle
一方、トラック10が前面衝突すると、シート13に前向き荷重が作用して、摺動駒41は第1位置42から第2位置43へ移動する。これにより一対の棒状部材34,34の没入は許容されることになるけれども、被係止部材31及び係止本体34によりアッパレール17a,17bが移動部材14とともに前進することは防止される。その後、ステアリングコラム12が後退してシートクッション13aに当接したり或いはエアバッグ(図示せず)が膨張したりすることにより、シート13に後向き荷重が作用すると、移動部材14はシート13とともに後方に移動しようとし、被係止部31aの傾斜した後面31c(図3)により一対の棒状部材34,34はコイルばね36の付勢力に抗してハウジング32に没入する。すると、移動部材14はシート13とともにロアレール16a,16bに沿って後退する。この結果、トラック10の前面衝突時に確実にシート13を後退でき、シート13の着席者の脱出性を向上できる。
On the other hand, when the
次に、このシート後退装置30におけるシート13の組み付け手順を説明する。
図6に示すように、このシート13の組み付けに際しては、摺動駒41を第2位置43に位置させた状態で、雄ねじ34a,34aに螺合された第1ナット37,37及び第2ナット38,38の双方をそれぞれ回転して棒状部材34,34の軸方向に移動し、第1ナット37,37とハウジング32との間隔を広げる。このように第1ナット37,37を移動させてコイルばね36,36の付勢力を減少させるとともに、第2ナット38,38を移動させて支持部材39,39に当接させることにより棒状部材34,34の基端をハウジング32に没入させて一対の棒状部材34,34の先端にそれぞれ設けられた係止本体33,33の間隔を一対の被係止部31,31の間隔より狭め、その状態を維持させる。その後実線矢印で示すようにそれぞれの係止本体33,33が一対の被係止部31,31に臨むようにシート13を移動して組み付ける。
Next, the procedure for assembling the
As shown in FIG. 6, when the
次に、図5に示すように、第1ナット37,37を再び回転移動して第1ナット37,37とハウジング32との間隔を狭め、コイルばね36,36を圧縮する。その圧縮に伴うコイルばね36,36の付勢力が適正値になったところで第1ナット37,37の回転を止め、次に第2ナット38,38を回転移動させてコイルばね36,36の他端に係止する第1ナット37,37に当接させ、その第1ナット37,37の回動を禁止する。これによりコイルスプリング36,36は復元しようとする付勢力により棒状部材34,34は突出しそれぞれの先端に設けられた係止本体33,33を一対の被係止部31,31に係止させる。そして、図示しない治具を用いて摺動駒41を実線矢印で示すように第2位置43から第1位置42に移動させ、シート13の組み付け作業を終了させる。
Next, as shown in FIG. 5, the
ここで、コイルばね36,36を圧縮する際に、雄ねじ34a,34aに螺合された第1ナット37,37を回転して棒状部材34,34の軸方向に移動して第1ナット37,37とハウジング32との間隔を狭めるとコイルばね36,36の圧縮量は増加して、そのコイルばね36,36の棒状部材34,34を突出させる付勢力が増加する。逆に第1ナット37,37とハウジング32との間隔を広げるように第1ナット37,37を回転して棒状部材34,34の軸方向に移動させると、コイルばね36,36の圧縮量は減少して、そのコイルばね36,36の棒状部材34,34を突出させる付勢力も減少する。従って、第1ナット37,37を回転移動させて所望の付勢力が得られた時点で第2ナット38,38により第1ナット37,37の回動を禁止させるだけの比較的単純な作業で比較的容易にシート後退時における衝撃力を変更調整することが可能となる。
Here, when compressing the coil springs 36, 36, the
なお、この実施の形態では、車両としてキャブオーバ型トラックを挙げたが、乗用車又はその他の車両でもよい。
また、この実施の形態では、アッパレールをロアレールに取付ける場合を示したが、アッパレールは移動部材に前後方向に移動可能に取付けても良い。
更に、この実施の形態では、シートとして運転席を挙げたが、助手席又はその他の座席でもよい。
In this embodiment, the cab-over type truck is used as the vehicle. However, a passenger car or other vehicles may be used.
In this embodiment, the upper rail is attached to the lower rail. However, the upper rail may be attached to the moving member so as to be movable in the front-rear direction.
Further, in this embodiment, the driver's seat is used as the seat, but a passenger seat or other seats may be used.
11 キャブ
11a フロア
13 車両用シート
16a,16b ロアレール
30 シート後退装置
31 被係止部材
32 ハウジング
33 係止本体
34 棒状部材
34a 雄ねじ
36 コイルスプリング
37 第1ナット
38 第2ナット
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記棒状部材(34,34)の周囲に雄ねじ(34a,34a)が形成され、
前記棒状部材(33,33)に嵌入された前記コイルばね(36,36)の他端に当接して前記コイルばね(36,36)を圧縮する第1ナット(37,37)が前記雄ねじ(34a,34a)に螺合され、
圧縮された前記コイルばね(36,36)の他端に係止する前記第1ナット(37,37)に当接して前記第1ナット(37,37)の回動を禁止する第2ナット(38,38)が前記雄ねじ(34a,34a)に螺合された
ことを特徴とする車両用シートの後退装置。 For vehicles provided on the floor (11a) of the cab (11) with a predetermined distance in the vehicle width direction and extending in the longitudinal direction of the vehicle so as to be movable in the longitudinal direction on a pair of lower rails (16a, 16b) The seat (13), the engaged members (31, 31) provided on the mutually opposed inner portions of the pair of lower rails (16a, 16b), and the sheet intermediate between the pair of lower rails (16a, 16b) A housing (32) provided in (13), and a rod-like member (34, 34) whose proximal end is provided in the housing (32) so as to be immersible from the vehicle width direction and whose distal end faces the locked member (31, 31). 34) and the locked member (31, 31) provided at the tip of the rod-shaped member (34, 34) and protruding in the vehicle width direction from the housing (32). ) And the movement of the sheet (13) is prohibited, and the base ends of the rod-shaped members (34, 34) are separated from the locked members (31, 31) while being immersed in the housing (32). Move the sheet (13) The locking main body (33, 33) that allows the compression and the rod-like member (34, 34) are inserted into the rod-like member (34, 34) and compressed at one end in contact with the seat-side member (32). A retractor device for a vehicle seat comprising a coil spring (36, 36) for engaging and biasing the rod-like member (34, 34) so as to protrude by a restoring force,
Male threads (34a, 34a) are formed around the rod-shaped members (34, 34),
A first nut (37, 37) that contacts the other end of the coil spring (36, 36) fitted in the rod-shaped member (33, 33) and compresses the coil spring (36, 36) is the male screw ( 34a, 34a)
A second nut that abuts against the first nut (37, 37) that is engaged with the other end of the compressed coil spring (36, 36) and prohibits the rotation of the first nut (37, 37). 38, 38) are screwed into the male screws (34a, 34a).
2. A vehicle seat retreating device according to claim 1, wherein the seat side member is a housing.
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