JP4420072B2 - 情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに詳細には光ディスクに対する情報記録に際して記録パワーの制御を行い最適な記録パワーによる記録処理を実行する情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
情報量の増大やマルチメディアの発展に伴い、データ記録(ストレージ)分野において、光学的情報記録媒体(光ディスク)の利用が高まっている。光ディスク自身も進化し、例えば青色レーザーを用いた構成など記録密度が高密度化し大容量化してきている。
しかし、光ディスクに対するデータ記録密度が高くなると、ナイキスト条件を満たさなくなり、MTF(Modulation Transfer Function)における高域周波数の振幅値が減少し、インパルス応答時のサイドロープが増大する。その結果、符号間干渉が発生しやすくなり正確に信号を読み取ることが困難となるという問題が発生する。
再生時の符号間干渉が発生する原因の一つとして、レーザーによるデータ記録時に発生するマークの熱干渉がある。これは、記録する際のレーザー出力記録パワーが適切でないために、光ディスクに形成されるマークピットが熱干渉を受け、隣接部のマックピットの形状に影響を与え、結果として再生時に符号間干渉が発生するものと推定される。
こうした熱干渉による符号間干渉を防止するためには、光ディスクに対するデータ記録を行う際、レーザー出力記録パワーを制御して適切な記録パワーになるように調整することが必要となる。
従来の一般的な光ディスクでは、OPC(Optimum Power Control)による記録パワー調整を実行している。この手法は、光ディスクを記録し始める前に試し書き領域にて記録パワーを変化させ、その試し記録部分のRF波形の振幅を参照して最適な記録パワーを算出して、記録パワーの制御を行う手法である。
従来のOPC(Optimum Power Control)による記録パワー調整処理としてβ法、γ法、κ法が知られている。以下、これらの手法について簡単に説明する。
[β法]
β法は、追記型光ディスクで多く用いられるOPC手法であり、記録時のレーザー記録パワーによりβ値が変化することを用いて最適な記録パワーを求める手法である。図1に示すグラフは、β法におけるβ値を説明する図であり縦軸がRF振幅を示している。この手法で用いるβ値は、
β=(A1+A2)/(A1−A2)
となる。
このβ値に基づいて最適な記録パワーを求める手法がβ法と呼ばれる。
[γ法]
γ法は、書き換え型光ディスクで多く用いられるOPC手法であり、記録時のレーザー記録パワーにより変調度が変化することを用いて最適な記録パワーを求める。図2に示すグラフは、γ法におけるγ値を説明する図であり縦軸がRF振幅を示している。この手法で用いる変調度mは、RF振幅における0レベルからの全振幅[IH]とDCレベルを差し引いた実質の読み取り振幅[I]の比率である以下の値、
m=I/IH
となる。
このm値に基づいて最適な記録パワーを求める手法がγ法と呼ばれる。
[κ法]
κ法は、青色レーザーディスクであるBD−R/REの光ディスクで多く用いられるOPC手法であり、記録時のレーザー記録パワーにより、上述のγ法と同様の変調度mが変化することを用いて最適な記録パワーを求める手法である。この手法で用いる変調度mは、上記手法と同様、
m=I/IH
となる。
このm値に基づいて最適な記録パワーを求める手法がκ法と呼ばれる。
上述のβ法、γ法、κ法等の従来のOPCはRF波形のみを参照して、アシンメトリや変調度を算出することにより最適記録パワー値の調整を行う手法である。しかし、高密度大容量化した次世代光ディスクでは符号間干渉によるビットエラーの発生が多くなり、RF波形のみを参照する従来方式では、符号間干渉によるビットエラーの発生についての考慮が不十分となる。つまり、従来のOPCは、高密度大容量化した次世代光ディスクに対して、最適な記録パワーを調整することが困難となる。また、高密度大容量化した次世代光ディスクでPRML(Partial Response Maximum Likelihood)技術が用いられることを想定しておらず、PRML再生の際の最適記録パワー値の調整としては不十分であるという問題もある。
また、従来型の光ディスクの再生においては、予め設定したスライスレベルを超える信号が読み取られたか否かで2値(1or0)の判定を行う2値スライスレベルを利用した再生が行われ、このような再生系ではTIA Jitter(Time Interval Analizer Jitter)値とビットエラーレートが原理的に合致していた。しかし、高密度大容量化した次世代光ディスクシステムでは2値スライスレベルを利用した再生ではなく、PRML技術を用いる場合が多く、従来からの2値化スライス信号検出によるTIA Jitter値では再生原理との合致がないため、評価値としての精度が問題となる。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、光ディスクに対するデータ記録に際して最適記録パワーに制御してデータ記録を行うことを可能とした情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
特に、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)による再生系に適した高密な光ディスクに対する最適記録パワー制御および高品質なデータ記録を行うことを可能とした情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
光ディスクに対する情報記録を行う情報記録装置であり、
レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行するデータ記録部と、
前記データ記録部の記録したデータの再生処理を実行するデータ再生部と、
前記データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出する最適記録パワー算出部を有し、
前記データ再生部は、前記データ記録部の記録したデータのPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理と、RF信号を取得する再生処理とを実行する構成であり、
前記最適記録パワー算出部は、
前記データ再生部の生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応する1次最適記録パワー値の算出する再生信号評価処理と、該1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理データの記録を行い、該記録された記録処理データを再生したときのRF信号に基づく評価値を評価指標として2次最適記録パワー値を算出する再生信号処理とを実行し、前記Eジッター値を利用して算出した1次最適記録パワー値と前記RF信号を利用して算出した2次最適記録パワー値の2つの記録パワー値に基づいて最適記録パワー値を決定する構成であることを特徴とする情報記録装置にある。
さらに、本発明の情報記録装置の一実施態様において、前記データ記録部は、レーザー光のパワーを、ランダム切り替え、または順次小さくする切り替え、または順次大きくする切り替え処理を実行する構成であり、前記最適記録パワー算出部は、前記データ記録部において設定したレーザーパワー各々に対応する複数のEジッター値を算出し、算出したEジッター値の中からEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録装置の一実施態様において、前記情報記録装置は、前記最適記録パワー算出部の算出した最適記録パワーの値を記録するメモリを有し、前記データ記録部は、前記メモリに格納された最適記録パワーの値を適用したデータ記録を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録装置の一実施態様において、前記データ記録部は、記録速度を変更可能な構成を有し、前記最適記録パワー算出部は、前記データ記録部において設定した記録速度各々に対応する最適記録パワーの算出を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録装置の一実施態様において、前記情報記録装置は、前記最適記録パワー算出部の算出した記録速度対応の最適記録パワーの値を記録するメモリを有し、前記データ記録部は、設定記録速度に応じて、前記メモリに格納された記録速度対応の最適記録パワーの値を適用したデータ記録を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の側面は、
光ディスクに対する情報記録を行う情報記録装置において最適記録パワーを算出する処理を実行する情報処理方法であり、
データ記録部が、レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行するデータ記録ステップと、
データ再生部が、前記データ記録部の記録したデータの再生処理を実行するデータ再生ステップと、
最適記録パワー算出部が、前記データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出する最適記録パワー算出ステップを有し、
前記データ再生ステップは、前記データ記録部の記録したデータのPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理と、RF信号を取得する再生処理とを実行するステップであり、
前記最適記録パワー算出ステップは、
前記データ再生ステップにおいて生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応する1次最適記録パワー値の算出する再生信号評価処理と、該1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理データの記録を行い、該記録された記録処理データを再生したときのRF信号に基づく評価値を評価指標として2次最適記録パワー値を算出する再生信号処理とを実行し、前記Eジッター値を利用して算出した1次最適記録パワー値と前記RF信号を利用して算出した2次最適記録パワー値の2つの記録パワー値に基づいて最適記録パワー値を決定するステップであることを特徴とする情報処理方法にある。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記データ記録ステップは、レーザー光のパワーを、ランダム切り替え、または順次小さくする切り替え、または順次大きくする切り替え処理を実行するステップであり、前記最適記録パワー算出ステップは、前記データ記録ステップにおいて設定したレーザーパワー各々に対応する複数のEジッター値を算出し、算出したEジッター値の中からEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出するステップであることを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記最適記録パワー算出部は、さらに、算出した最適記録パワーの値をメモリに記録する処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記データ記録部は、記録速度を変更可能な構成を有し、前記最適記録パワー算出ステップは、前記データ記録部において設定した記録速度各々に対応する最適記録パワーの算出を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記最適記録パワー算出部は、算出した記録速度対応の最適記録パワーの値をメモリに記録する処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の第3の側面は、
光ディスクに対する情報記録を行う情報記録装置において最適記録パワーを算出する処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
データ記録部に、レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行させるデータ記録ステップと、
データ再生部に、前記データ記録部の記録したデータの再生処理を実行させるデータ再生ステップと、
最適記録パワー算出部に、前記データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出させる最適記録パワー算出ステップを有し、
前記データ再生ステップは、前記データ記録部の記録したデータのPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理と、RF信号を取得する再生処理とを実行するステップであり、
前記最適記録パワー算出ステップは、
前記データ再生ステップにおいて生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応する1次最適記録パワー値の算出する再生信号評価処理と、該1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理データの記録を行い、該記録された記録処理データを再生したときのRF信号に基づく評価値を評価指標として2次最適記録パワー値を算出する再生信号処理とを実行し、前記Eジッター値を利用して算出した1次最適記録パワー値と前記RF信号を利用して算出した2次最適記録パワー値の2つの記録パワー値に基づいて最適記録パワー値を決定するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本発明の一実施例の構成によれば、レーザー光のパワーを順次変更しながら記録したデータに対するPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理を実行し、PRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する構成としたので、PRML再生に原理に適応したエラーの少ない良好な再生信号を得るための最適記録パワーを決定することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の情報記録装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムについて説明する。
本発明の情報記録装置は、光ディスクに対するデータ記録に際して最適記録パワーに制御してデータ記録を行うことを可能とした情報記録装置であり、特に、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)による再生系に適した高密な光ディスクに対する最適記録パワー制御およびデータ記録を行うことを可能とした情報記録装置である。
まず、光ディスクに対するデータ記録の概要について説明する。光ディスクに対する記録処理は、レーザー光線をディスクの記録面に集光させ記録面の状態を変化させる処理として行われる。例えば、追記型の光ディスクでは、集光されたレーザー光によって記録膜(有機色素材料、無機材料)が発熱し、記録膜の熱変形や屈折率変化を起こす。また、書き換え型の光ディスクでは、集光されたレーザー光によって記録膜(相変化材料)が熱せられ記録膜の相が変化する。再生時には、相の変化した記録膜の反射率の変化を検出する。
情報の読み取りエラーを無くすためには光ディスクの記録膜に対する適切なレーザー記録パワーによる照射を行う必要がある。レーザー記録パワーが適切でないと、記録マーク形成時の熱干渉により符号間干渉が発生する。なお、レーザー記録パワー以外にもライトストラテジ(時系列のレーザー発光パターン)等も符号間干渉の発生に影響する。記録用ディスクには通常、メディア(光ディスク)のメーカーによって設定される推奨記録パワー情報が付加されている。しかし、その値は各ディスク固有の最適記録パワーとなっている事は稀である。これは、記録膜の熱感度ムラや、値そのものの信用性に欠ける場合があるためである。従って、光ディスクに対して品質の高いデータ、すなわち良質な再生信号を取得可能なデータを記録するためには、データ記録を実行する際に記録パワーの調整を行うことが好ましい。
本発明の一実施例に係る情報記録装置によるパワー調整は、RF振幅値から導き出された評価値を基準とするのではなく、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)を用いたE値を最適記録パワー調整時の評価値とする。なお、E値については後段で説明する。E値を最適記録パワー調整時の評価値とすることにより、高密度大容量化した次世代光ディスクに対して最適な記録パワーを調整することが可能となる。また、高密度大容量化した次世代光ディスクでPRML技術が用いられることを想定しており、PRML再生の際の最適記録パワー値の精確な調整が可能となる。
発明の情報記録装置における記録パワー制御の説明の前に、光ディスクに対する高密度記録再生形において利用される技術として、
(a)RLL(Run Length Limited)符号、
(b)PRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生
これらの技術の概要について説明する。
(a)RLL(Run Length Limited)符号、
光ディスクの記録容量が増大するに従って、記録密度も向上してきている。記録密度が高くなるとナイキスト条件を満たすことができなくなり符号間干渉が発生しやすくなる。RLL(Run Length Limited)符号は記録密度の向上を実現しながら、エッジ間隔を広げることにより符号間干渉の発生を抑えることができる。RLL符号は、ランレングス符号化の1つの態様であり、記録データであるmビットデータを、mとは異なるnビットデータに変換してランレングス符号化を行う際に、最長ランレングスと最短ランレングスを制限して符号化を行う手法である。
RLL符号における最小反転間隔[Tmin]は以下の式で示される。
Tmin=(d+1)(m/n)Td
なお、上記式において、
Td、クロック幅、
であり、上記式において、dは、記録用変調データの[0]または[1]の値に応じてパルスの正負を反転させて生成する記録信号であるNRZI(Non Return to Zero Inverted)信号で[0]が連続する最大個数となり、(d+1)は最短ランレングスとなる。なお、Tmin/Tdは記録密度比と呼ばれ、光学的な制限があるため長いほうが好都合である。
また、RLL符号における最大反転間隔[Tmax]は以下の式で示される。
Tmax=(k+1)(m/n)Td
となる。
なお、上記式において、
Td、クロック幅、
であり、上記式において、kはNRZI(Non Return to Zero Inverted)信号で[0]が連続する最大個数となり、(k+1)は最長ランレングスとなる。なお、Tmax/Tdは安定的なクロック発生の観点より短いほうが好都合である。
また、検出窓幅[Tw]は以下の式で定義される。
Tw=(m/n)Td
これは、ジッター許容量となり得るので長いほうが好都合である。検出窓幅[Tw]が大きいほど、再生信号が読み取りやすいことになり、検出窓幅[Tw]が狭い場合は高精度な読み取りが必要となる。
(b)PRML再生
次に、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理の概要について説明する。上述のRLL符号により符号間干渉を起こりにくくして記録密度を向上させることが可能となる。しかし、他の様々な要因(光学的、機械的要因等)により符号間干渉を完全に排除することは困難である。ある一定の符号間干渉の発生を予め想定し、その後の復号過程において確率論的に符号間干渉を排除した適切な再生結果を得る手法がある。この再生手法がPRMLと呼ばれる。
PRMLは、一定の符号間干渉を許容するための伝送路として、パーシャルレスポンス伝送路を設ける。パーシャルレスポンス方式は、一定の符号間干渉を許容(想定)して再生信号レベルを多値化する技術である。最尤復号と組み合わせて用いることにより、記録密度を高めつつ、データ判定誤りを減少させる効果を得ることが出来る。
以下、PR(パーシャルレスポンス)クラス[PR(1,2,1)]を適用したPRMLについて説明する。パーシャルレスポンス伝送路はあるタップ係数を持った仮想的なFIR(Finit Impulse Response(有限インパルス応答))フィルタとみなすことができる。すなわち、図3に示す構成を持つフィルタである。
図3に示す例は、パシャルレスポンスクラス[PR(1,2,1)]を適用したPRMLの例である。図3に示すフィルタでは、入力(IN)を遅延部11,12に入力して、0〜2ビット遅延信号の各々に、係数乗算器21〜23において、係数(1,2,1)を乗算した結果を加算器24において加算してその結果を出力とするフィルタである。図3に示すフィルタにおいて、入力は0または1であり、出力は、0〜4の値をとる。
図3に示すフィルタの状態として4状態[Snm=S00,S01,S11,S10]がある。Snmのnは、図3に示すフィルタの係数乗算器22に対する入力値(0or1)、mは、図3に示すフィルタの係数乗算器23に対する入力値(0or1)に対応する。
4状態[Snm=S00,S01,S11,S10]の状態遷移図は図4に示すようになる。これらの各状態の遷移は、図3に示すフィルタにおける(入力/出力)によって決定される。例えば図4に示す状態遷移図において、現在のステート(状態)が[S00]である場合、フィルタ入力が0、出力が0である場合、すなわち、(0/0)の場合は、[S00]の後の状態は[S00]となる。また、現在のステート(状態)が[S00]である場合、フィルタ入力が1、出力が1である場合、すなわち、(1/1)の場合は、[S00]の後の状態は[S01]となる。
図5は、図4に示す状態遷移を時間経過に伴う遷移図として示したトレリス線図である。図5の左から右に時間が経過する場合の状態遷移を示している。図中各状態(S00〜S11)を接続する線に示す(0/0,1/1/0/1,1/3,0/3,1/4)は、前述したように図3に示すフィルタにおける(入力信号/出力信号)を示している。
また、出力信号と入力信号との差の2乗値をブランチメトリックと呼び、また各状態に対する時刻までのブランチメトリックの累積値をパスメトリックと呼ぶ。例えばある時刻tにおける各状態中、時刻t−1までのパスメトリックと各状態推移に対応するブランチメトリックの和が最小となる状態推移がもっとも確からしい状態推移(パス)として最尤パスとして選択することができる。
PRML再生処理は、図3に示すフィルタの入力信号としてディスクの読み取り信号を得て、図5に示すトレリス線図からもっとも確からしい状態推移(最尤パス)を選択することで、読み取り信号を識別していく方式である。この方式は、ビタビ復号方式を適用したものである。ビタビ復号は、加算,比較,選択という単純な処理の繰り返しと、最終的にデータを復号するトレースバック操作で畳込み符号の最尤復号(最ゆう復号)を実現する。ビタビ復号では、情報ビット1ビットに対応する符号化データ(受信データ系列)を得るごとに、その時点での各状態のパスの信号間距離(メトリック)を計算し、最も確からしいパスを求めるものである。
(E誤差について)
なお、最も確からしいパスを求める場合に、[E誤差]の算出が行われる。確からしさが近い2つのパス、例えば図6(1)に示すように、2つのパスA,Bがある場合、その出力は図6(2)に示すように異なるデータとなる。これらのパスから最も確からしいパスを求める場合に[E誤差]を求める。
[E誤差]は、最も確からしい最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分の加算値であり、を以下のように定義される。
Figure 0004420072
上記式において、
:再生信号値、
:2番目に確からしいパスメトリック値、
:最尤パスメトリッンク値、
である。
上記の式1によって算出される[E誤差]の値は再生信号の誤りやすさの指標となり得る。PRクラスに応じて、理論値を中心とした正規分布をとる。パスの誤りはエッジシフトとなり、ビットエラーレートとの関連性が強い指標となる。値が[0]になる場合は、再生信号値が最尤パスと2番目に確からしいパスの中心に位置しており、ビット誤りが起こりやすい状態となっている。値がマイナスになる場合は、パスの誤りが生じており、ビット誤りが発生する。
ここで、PRクラスより導き出される分布の理論値をEとすると、以下のジッター値、すなわちE誤差の分布の理論値Eからのずれに相当する以下のEジッター値が得られる。
Figure 0004420072
上記(式2)によって算出されるEジッター値は、ディスクに対する記録データに基づくマーク形成時の熱干渉による符号間干渉の程度と関連性があり、記録パワー調整時に利用することができる。E値の偏差の理論値Eを基準とした、その2倍の区間に存在するものとして、その割合をジッターとみなしている。
E値の偏差の理論値EはPRクラスの選択時に導き出される。その理論値からの差分の偏差を用いても同様にジッターとみなすことができる。すなわち、以下の式(式3)によって導かれる差分の偏差を用いた値(EJitter)である。
Figure 0004420072
上記(式2)によって算出されるEジッター値(EJitter)と、(式3)によって算出されるEジッター値(EJitter)の分布図を図7に示す。(式2)によって算出されるジッター値と、(式3)によって算出されるジッター値の分布は、その中心軸をずらしたものに相当する。
[本発明に従ったPRMLを用いた最適記録パワー調整処理]
(実施例1)
次に、本発明の一実施例に従ったPRMLを用いた最適記録パワー調整処理について説明する。
本発明のPRMLを用いた最適記録パワー調整処理では、RF振幅値から導き出された評価値を評価指標にした記録パワー調整を実行するのではなく、PRMLを利用した評価値EJitter(またはEJitter)値を指標にして記録パワー調整を実行する。
すなわち、PRMLを利用した評価値EJitter(またはEJitter)値が最小になるように記録パワー値を調整する。例えば、記録パワーの調整を実行する場合、メディアの提供者が提供しているメディア情報(DI:Disc Information)を参照して、そのメディア情報として記載されている記録パワーを基準として記録パワーの変更(記録パワースイープ)を行い、そのときのそれぞれの評価値を測定して最適記録パワー値を計算して割り出す。
具体的には、本発明の一実施例の情報記録装置では、レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行し、この記録データに対するPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理を実行して、PRML再生処理情報に基づいて、前述の(式1)で示すE誤差、すなわち最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、さらに、前述の(式2)または(式3)で説明した評価値であるEジッター値(EJitterまたはEJitter)、すなわち、E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する。
図8に本発明の一実施例に係る最適記録パワーの設定シーケンスを説明するフローチャートを示す。図9は、本発明の一実施例に係る情報記録装置の構成を示すブロック図であり、図8に示すフローに従った処理を実行する。図9の構成図を参照しながら、図8に示すフローの各ステップの処理の詳細について説明する。
まず、ステップS101において、ストラテジ設定処理を行う。
これは、最適記録パワーを設定する対象となるデータ記録を行うディスクタイプに応じて適切な記録ストラテジを設定する処理として行う。図9に示すブロック図において、全体制御を実行するのは、MCU(マシンコントロールユニット)102であり、メモリ131、またはROM103に格納されたプログラムやパラメータを読み取り、例えば図8に示すフローに従った処理の制御を行う。ステップS101のストラテジ設定処理は、図9に示す記録ストラテジ生成部103の処理として実行される。ストラテジは例えばディスクタイプに応じたストラテジ情報がROM103に格納されており、記録ストラテジ生成部103はディスク100のタイプに応じた記録ストラテジを選択する。
ステップS102では、初期記録パワー値の設定を実行する。この処理は、図9に示す記録パワー制御部104の処理として実行される処理である。記録パワー制御部104は、ディスク100の製造者から提供されるディスク情報(DI:Disc Information)から初期値となる記録パワー情報を取得する。これは、メディアメーカーが推奨する記録パワー値であり、記録パワースイープの初期値となりうる値である。なお、このようなディスク情報が得られない場合は、システムとして予め設定されたデフォルト情報を用いて、これを初期記録パワー値として利用してもよい。
ステップS103では、試し書き領域の設定を実行する。この処理は、ディスク100に対する試し書き領域の設定である。最適記録パワー値調整機能を実現するために使用する試し書き領域の設定をおこなう。通常、記録用のメディアには試し書き用の領域が予め用意されている。なお、追記型光ディスクは消去ができないため、試し書き領域の空きがあるか確認する必要がある。書き換え型光ディスクは、試し書き領域が使われている場合は、その領域を消去して領域を確保する必要がある。試し書きで用いる領域は、処理データ単位でおこなう。例えば、試し書きで消費する領域は、CDの場合はフレーム単位、DVDの場合はECCブロック単位、BDの場合はクラスター(RUB)単位として設定する。
ステップS104では、記録パワー切り替えの設定を行う。この処理は、図9に示す記録パワー制御部104の処理として実行される処理である。試し書きは、初期記録パワー値でスタートした後、記録パワーを、順次切り替えながら行う。記録パワーの切り替えは光ディスクフォーマットの記録データブロック単位でおこなわれる。例えば、CD−R/RW:セクター単位で記録パワー切り替えをおこなう。DVD−R/RW,DVD+R/RW:セクター単位で記録パワー切り替えをし、ECCブロック領域単位で使用する。BD−R/RE:セクター単位で記録パワー切り替えをし、RUBブロック領域単位で使用する。なお、記録パワー切り替え回数は、試し書き領域と記録パワー切り替え処理データ単位によって決定する。なお、データ記録再生処理は、図9に示すMCU102、コントローラ123の制御の下で実行される。
ステップS105では、記録パワー切り替え記録処理を実行する。記録パワーを予め定めたタイミングで順次切り替えて記録を行う。いわゆる記録パワースイープを実行する。記録パワーを変化(スイープ)させながら記録処理を実行する。
図10に記録パワースイープ態様について説明する図を示す。記録パワーを変化(スイープ)させながら記録処理を実行する場合、そのパワー変化態様とてしては、図10に示すように、
(a)レーザー記録パワーをランダムに切り替える方法。
(b)レーザー記録パワーが大きい方からレーザー記録パワーを順次小さくしていく方法。
(c)レーザー記録パワーが小さい方からレーザー記録パワーを順次大きくしていく方法。
これらの処理方法がある。
これらの処理態様のいずれかを適用して記録処理を実行する。
なお、このパワー変更を行いながら記録を実行する場合の記録パターンとしては、例えば、以下の記録パターンを利用する構成がある。
[a]ランダムデータを記録データとする方法
データパターンは定まっておらず、記録パターンには対応したRLL符号規約内のnTパターンが含まれる。
[b]データパターンを指定して記録データとする方法
データパターンは任意のパターンを指定することができる。高密度記録の光ディスクでは、短マークでのエッジシフトによるビット誤りが多くなるので短マークのみを記録データとすれば効率の良い評価ができる。例えば、BDでは最短マークである"2T"を記録データとするようにデータパターンを指定する。その他指定可能なデータパターンとしては、全てのゼロクロスエッジパターン、ポジティブエッジパターン、ネガティブエッジパターン、2〜5マークエッジ2〜5スペースエッジパターン、2〜5スペースエッジ2〜5マークエッジパターンがある。
ステップS106において記録終了が確認されると、ステップS107においてPRML再生処理を実行する。すなわち、先に説明したPRML再生処理を行う。この処理は、図9に示すブロック図において、PUH(ピックアップハブ)105より読み込んだ信号をプリアンプ106、フィルタ107、等化器108を介して、A/Dコンバータ110、等化器112においてデジタル変換したデータをPRMLブロック113に入力してPRML信号処理により再生信号を取得する。再生信号は、図9に示す品質評価部114に出力される。なお、通常再生処理においては、PRMLブロック113の再生信号は、RLLコーデック122、誤り訂正コーデック121においてコーデック処理がなされる。
ステップS108において再生終了が確認されると、ステップS109において、品質評価部114が、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)の取得を実行する。この処理では、記録パワーを切り替えて記録したデータ単位毎のEジッター値(EJitterまたはEJitter)を取得し、取得したEジッター値(EJitterまたはEJitter)はメモリ131に格納する。
Eジッター値(EJitterまたはEJitter)の取得方法としては、以下の[a]、[b]のいずれかを適用可能である。
[a]全パターンについてのEジッター値(EJitterまたはEJitter)値を取得する方法
前方・後方のエッジパターンに関わらず、記録パワー切り替え記録処理単位ごとのEジッター値(EJitterまたはEJitter)を計測する。
[b]パターン指定をしてEジッター値(EJitterまたはEJitter)値を取得する方法
前方・後方のエッジパターンを指定して、記録パワー切り替え処理単位ごとのEジッター値(EJitterまたはEJitter)を計測する。高密度記録の光ディスクでは、短マークでのエッジシフトによるビット誤りが多くなるので短マークのみをパターンマッチして評価する手法を考案した。例えば、ブルレイディスク(BD)では短マーク(2T等)でのエッジシフトによるEジッター値(EJitterまたはEJitter)を計測する。
この処理は、図9に示すブロック図においては、品質評価部114の処理として実行される。
品質評価部114は、先に説明した式(式1)に従ってE誤差を得ることができる。取得したE誤差はメモリ131に格納される。さらに、
品質評価部114は、先に説明した式(式2)または式(式3)に従って各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を算出する。算出したEジッター値(EJitterまたはEJitter)はメモリ131に格納される。
次に、ステップS110では、最適記録パワーの算出処理を実行する。取得した各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を参照して最適記録パワー値を算出する。
この処理は、図9に示すブロック図においては、MCU(マシンコントロールユニット)102の処理として実行される。MCU102は、メモリ131に格納された各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を参照して最適記録パワー値を算出する。Eジッター値(EJitterまたはEJitter)は符号間干渉の値と関連し、ビットエラーレートと関係している。従って、最適な記録パワーで記録された時のEジッター値(EJitterまたはEJitter)値は相対的に小さい値となる。
品質評価部114の処理によって取得された各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)は記録パワー値と一対一に対応したものとなっているため、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)が最小の時の記録パワーが最適記録パワーとなる。図11にEジッター値(EJitterまたはEJitter)の値が最小時の記録パワーを最適記録パワーとする設定を説明するグラフを示す。
Eジッター値(EJitterまたはEJitter)の取得段階でメモリ131に格納したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を、MCU102が読み出し、その値の最小値を探索する。探索されたEジッター値(EJitterまたはEJitter)に対応する記録パワーを最適記録パワー値として決定(ステップS111)する。
なお、最小値探索の方法には、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)そのものの最小値検索をする方法や、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)をプロットした後、近似曲線を算出し、そこから最小値を算出する方法がある。
以上の処理によって、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)を最小とする記録パワーを最適記録パワーとして決定する処理シーケンスが終了し、実際のデータ記録に際しては、この決定された記録パワーによる記録処理を行う。この記録処理によれば、ジッターの少ない高品質なデータ記録再生が実現される。
上述したように、本発明の一実施例に係る情報記録装置は、図9に示すように、光ディスク100に対する情報記録を行う情報記録装置であり、レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行するデータ記録部(図9に示す記録パワー制御部104等)と、データ記録部の記録したデータの再生処理を実行するデータ再生部(図9に示すPRML113等)と、データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出する最適記録パワー算出部(図9に示す品質評価部114、MCU102等)を有し、データ再生部は、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理を実行し、最適記録パワー算出部は、データ再生部の生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する構成を有する。
なお、前述したようにデータ記録部は、レーザー光のパワーを、ランダム切り替え、または順次小さくする切り替え、または順次大きくする切り替え処理を実行する構成であり、最適記録パワー算出部は、データ記録部において設定したレーザーパワー各々に対応する複数のEジッター値を算出し、算出したEジッター値の中からEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する。算出した最適記録パワー情報はメモリに記録される。
以上の処理によって、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)を最小とする記録パワーを最適記録パワーとして決定し、実際のデータ記録に際しては、この決定された記録パワーによる記録処理を行うことができ、ジッターの少ない高品質なデータ記録と再生が可能となる。
[その他の実施例]
(実施例2)
次に、図12に示すフローチャートを参照して、本発明の情報記録装置における第2の最適記録パワー設定処理例について説明する。
本処理例は、PRMLを利用した評価値による最適記録パワー値(1次最適記録パワー値)を算出した後、算出した記録パワー値を基準として、次にRF振幅値から導き出された評価値を評価指標にした最適記録パワー値(2次最適記録パワー値)を決定する処理例である。
図12に示すフローにおけるステップS201〜S209までの処理は、図8に示すフローのステップS101〜S109の処理と同様の処理である。本処理例では、ステップS210において、PRMLを利用した評価値による最適記録パワー値を算出して、これを1次最適記録パワー値としてメモリ131(図9参照)に格納する。
さらに、ステップS211において、再度パワー切り替え記録処理を実行する。この処理では、ステップS210で算出した1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理を行う。ステップS212において記録処理の終了確認後、ステップS213において、パワー切り替え記録処理データの再生処理を実行する。
ステップS214において再生終了を確認後、ステップS215において、再生信号に基づくRF振幅値から導き出された評価値を取得する。この評価値は例えば先に図1、図2を参照して説明した評価値を利用することが可能である。ステップS216では、ステップS215で取得したRF振幅値から導き出された評価値を評価指標として最適記録パワー値を算出し、これを2次最適記録パワー値としてメモリ131(図9参照)に格納する。なお、これらの処理は、図9に示すRF評価部109において実行される。
さらに、ステップS217において、最終的な最適記録パワーを決定する。この最終的な最適記録パワーの決定においては、例えば2次最適記録パワー値を最終的な最適記録パワーとする処理、あるいは、ステップS210において算出したPRMLを利用した評価値による1次最適記録パワー値と、ステップS216において算出したRF評価値を利用して決定した2次最適記録パワー値とに基づいて、最適記録パワーを決定する処理を行ってもよい。例えば、1次最適記録パワー値と2次最適記録パワー値の中間パワーを最適パワーとする設定や、1次最適記録パワー値と2次最適記録パワー値にそれぞれ予め設定した重みを考慮して、2つの値から最適記録パワーを算出するといった手法により最終的な最適記録パワーを決定する。この処理は、図9に示すMCU102において実行される。
本処理例ではEジッター値(EJitterまたはEJitter)値を用いる手法とRF振幅値からの評価値を用いる手法を組み合わせることにより、最適記録パワーの調整精度を向上させることができる。
(実施例3)
次に、図13に示すフローチャートを参照して、本発明の情報記録装置における第3の最適記録パワー設定処理例について説明する。
本処理例は、RF振幅値から導き出された評価値を評価指標にした最適記録パワー値(1次最適記録パワー値)を算出した後、算出した記録パワー値を基準として、次にPRMLを利用した評価値による最適記録パワー値(2次最適記録パワー値)を決定する処理例である。
図13に示すフローにおけるステップS301〜S306までの処理は、図8に示すフローのステップS301〜S306の処理と同様の処理である。本処理例では、ステップS307において、パワー切り替え記録処理データの再生処理を実行する。
ステップS308において再生終了を確認後、ステップS309において、再生信号に基づくRF振幅値から導き出された評価値を取得する。この評価値は例えば先に図1、図2を参照して説明した評価値を利用することが可能である。ステップS310では、ステップS309で取得したRF振幅値から導き出された評価値を評価指標として最適記録パワー値を算出し、これを1次最適記録パワー値としてメモリ131(図9参照)に格納する。
さらに、ステップS311において、再度パワー切り替え記録処理を実行する。この処理では、ステップS310で算出した1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理を行う。ステップS312において記録処理の終了確認後、ステップS313において、パワー切り替え記録処理データのPRML再生処理を実行する。
ステップS314において再生終了を確認後、ステップS315において、先に説明した式(式2)または式(式3)に従って各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を算出する。算出したEジッター値(EJitterまたはEJitter)はメモリ131に格納される。
次に、ステップS316で、最適記録パワーの算出処理を実行する。取得した各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を参照して最適記録パワー値を算出する。この処理は、図9に示すブロック図においては、MCU(マシンコントロールユニット)102の処理として実行され、MCU102は、メモリ131に格納された各記録パワー値に対応したEジッター値(EJitterまたはEJitter)を参照して最適記録パワー値を算出(図11参照)する。
次に、ステップS317において、最終的な最適記録パワーを決定する。この最終的な最適記録パワーの決定においては、例えば2次最適記録パワー値を最終的な最適記録パワーとする処理、あるいは、ステップS310において算出したRF評価値を利用して決定した1次最適記録パワー値と、ステップS316においてPRMLを利用した評価値による2次最適記録パワー値とに基づいて、最適記録パワーを決定する処理を行ってもよい。例えば、1次最適記録パワー値と2次最適記録パワー値の中間パワーを最適パワーとする設定や、1次最適記録パワー値と2次最適記録パワー値にそれぞれ予め設定した重みを考慮して、2つの値から最適記録パワーを算出するといった手法により最終的な最適記録パワーを決定する。
本処理例においても、Eジッター値(EJitterまたはEJitter)値を用いる手法とRF振幅値からの評価値を用いる手法を組み合わせることにより、最適記録パワーの調整精度を向上させることができる。
(実施例4)
実施例4は、記録速度に応じた最適記録パワー調整処理を行う処理例である。光ディスクに対するデータ記録を行う場合、記録処理時間短縮のために、高速記録方式が採られることがある。
しかし、記録速度が変わると、その記録速度に対応して最適な記録パワー値も異なってくる。従って、記録パワーは、記録速度に応じて変更することが好ましい。図14に示すフローチャートは、記録速度を変更することが可能なデータ記録部を有する情報記録装置において、記録速度の設定に応じて実行する処理である。
まず、ステップS401において、速度切り替えを実行する。この処理は、例えばデータ記録を実行するユーザによって設定される。システムが予め実行可能な複数の記録速度の中から1つの記録速度が選択されることになる。
ステップS402〜S403では、最適記録パワーの調整および算出処理を実行する。この処理は、ステップS401において設定された記録速度に応じて実行される。すなわち、設定された記録速度に応じて、先に説明した図9または図12、または図13のフローチャートに従った記録処理と評価処理による最適記録パワーの算出を実行する。なおこれらの処理においてデータ記録は、ステップS401において設定された記録速度で実行される。
ステップS404では、ステップS403において算出した最適記録パワー値をメモリ131に保存する。ステップS405で、新たな速度切り替えの有無を判定して、新たな速度切り替えがある場合は、ステップS401以下の処理を繰り返す。
以上の処理をシステムとして対象にしている記録速度毎に実行することで、各速度に対応する最適記録パワーが最適記録パワー算出部において算出される。この速度対応の最適記録パワー情報は、メモリ131のライブラリに例えばテーブル形式で格納する。
その結果、速度毎に対応した最適記録パワーがメモリから得られることになる。高速記録の際には、記録速度に対応した最適パワー値をメモリのライブラリから検索して用いる。この構成により、記録途中において調整時間を設ける必要がなく迅速な記録が可能となる。
(実施例5)
上述した各実施例では、記録処理の開始以前に最適記録パワーを算出して、実際のデータ記録に際しては、その算出した最適記録パワーで継続して記録処理を行う例として説明したが、データ記録の初めに最適記録パワー調整を実施したとしても記録品質が悪化する場合がある。
これは、例えば、長時間のレーザー発光によりパワー特性が変化する場合があり、またメディア特性の変化により最適記録パワー値が変動することなどに起因する。従って、記録中における記録品質の低下を防止し、記録品質を保持するために以下のような方法を施すことが考えられる。
記録パワー調整を実行した結果得られた最適記録パワー値で記録し、その時のPRML評価値をメモリ131に格納する。通常記録時にPRML評価値を測定し、メモリに保管しておいた記録パワー調整時の値と比較して品質が悪い場合は再度記録パワー調整を実施する。再度実行した記録パワー調整後のEジッター値(EJitterまたはEJitter)値と、メモリ131に保持されている過去の調整に基づいて算出したEジッター値(EJitterまたはEJitter)とを比較する。比較の結果が記録品質の適正さを判断する基準となる。例えば最新の測定値が、予め設定した許容範囲内にない場合には、再度記録パワーの調整を実行する。
または、予め設定した時間間隔ごとに逐次PRML評価値を算出して、算出結果に基づいて最適記録パワーの調整を実行する。逐次調整処理構成としてもよい。
[記録品質評価処理]
前述したように、従来からの2値スライスレベルを利用した再生系では、TIA Jitter値とビットエラーレートが原理的に合致しており、TIA Jitter値に基づく記録品質の評価が可能であったが、高密度大容量化した次世代光ディスクシステムにおいて適用される上述したPRML再生処理構成では、TIA Jitter値が、直接記録品質の評価値に対応するデータとならない。
PRML再生処理を行う構成においては、前述のE誤差、すなわち、最も確からしい最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分の加算値である[E誤差]の値を記録品質評価値として利用することが可能である。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本発明の一実施例の構成によれば、レーザー光のパワーを順次変更しながら記録したデータに対するPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理を実行し、PRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する構成としたので、PRML再生に原理に適応したエラーの少ない良好な再生信号を得るための最適記録パワーを決定することが可能となる。
従来のOPC(Optimum Power Control)による記録パワー調整処理であるβ法について説明する図である。 従来のOPC(Optimum Power Control)による記録パワー調整処理であるγ法について説明する図である。 PRML再生処理におけるフィルタ処理について説明する図である。 PRML再生処理における状態遷移について説明する図である。 PRML再生処理における状態遷移を示すトレリス線図について説明する図である。 PRML再生処理における状態遷移を示すトレリス線図と、E誤差について説明する図である。 PRML再生処理におけるE誤差から算出するジッター値について説明する図である。 本発明の一実施例に係る最適記録パワーの設定シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 本発明の一実施例に係る情報記録装置の構成例を示す図である。 記録パワースイープ態様について説明する図である。 Eジッター値(EJitterまたはEJitter)の値が最小時の記録パワーを最適記録パワーとする設定を説明する図である。 本発明の一実施例に係る最適記録パワーの設定シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 本発明の一実施例に係る最適記録パワーの設定シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。 本発明の一実施例に係る最適記録パワーの設定シーケンスを説明するフローチャートを示す図である。
符号の説明
11,12 遅延部
21〜23 係数乗算器
24 加算器
100 ディスク
101 MCU
102 ROM
103 記録ストラテジ生成部
104 記録パワー制御部
105 PUH(ピックアップハブ)
106 プリアンプ
107 フィルタ
108 等価器
109 RF評価部
110 A/Dコンバータ
111 PLL
112 等価器
113 PRML
114 品質評価部
121 誤り訂正コーデック
122 RLLコーデック
123 コントローラ
131 メモリ

Claims (11)

  1. 光ディスクに対する情報記録を行う情報記録装置であり、
    レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行するデータ記録部と、
    前記データ記録部の記録したデータの再生処理を実行するデータ再生部と、
    前記データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出する最適記録パワー算出部を有し、
    前記データ再生部は、前記データ記録部の記録したデータのPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理と、RF信号を取得する再生処理とを実行する構成であり、
    前記最適記録パワー算出部は、
    前記データ再生部の生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応する1次最適記録パワー値の算出する再生信号評価処理と、該1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理データの記録を行い、該記録された記録処理データを再生したときのRF信号に基づく評価値を評価指標として2次最適記録パワー値を算出する再生信号処理とを実行し、前記Eジッター値を利用して算出した1次最適記録パワー値と前記RF信号を利用して算出した2次最適記録パワー値の2つの記録パワー値に基づいて最適記録パワー値を決定する構成であることを特徴とする情報記録装置。
  2. 前記データ記録部は、
    レーザー光のパワーを、ランダム切り替え、または順次小さくする切り替え、または順次大きくする切り替え処理を実行する構成であり、
    前記最適記録パワー算出部は、
    前記データ記録部において設定したレーザーパワー各々に対応する複数のEジッター値を算出し、算出したEジッター値の中からEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
  3. 前記情報記録装置は、
    前記最適記録パワー算出部の算出した最適記録パワーの値を記録するメモリを有し、
    前記データ記録部は、
    前記メモリに格納された最適記録パワーの値を適用したデータ記録を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
  4. 前記データ記録部は、記録速度を変更可能な構成を有し、
    前記最適記録パワー算出部は、
    前記データ記録部において設定した記録速度各々に対応する最適記録パワーの算出を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
  5. 前記情報記録装置は、
    前記最適記録パワー算出部の算出した記録速度対応の最適記録パワーの値を記録するメモリを有し、
    前記データ記録部は、
    設定記録速度に応じて、前記メモリに格納された記録速度対応の最適記録パワーの値を適用したデータ記録を実行する構成であることを特徴とする請求項4に記載の情報記録装置。
  6. 光ディスクに対する情報記録を行う情報記録装置において最適記録パワーを算出する処理を実行する情報処理方法であり、
    データ記録部が、レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行するデータ記録ステップと、
    データ再生部が、前記データ記録部の記録したデータの再生処理を実行するデータ再生ステップと、
    最適記録パワー算出部が、前記データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出する最適記録パワー算出ステップを有し、
    前記データ再生ステップは、前記データ記録部の記録したデータのPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理と、RF信号を取得する再生処理とを実行するステップであり、
    前記最適記録パワー算出ステップは、
    前記データ再生ステップにおいて生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応する1次最適記録パワー値の算出する再生信号評価処理と、該1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理データの記録を行い、該記録された記録処理データを再生したときのRF信号に基づく評価値を評価指標として2次最適記録パワー値を算出する再生信号処理とを実行し、前記Eジッター値を利用して算出した1次最適記録パワー値と前記RF信号を利用して算出した2次最適記録パワー値の2つの記録パワー値に基づいて最適記録パワー値を決定するステップであることを特徴とする情報処理方法。
  7. 前記データ記録ステップは、
    レーザー光のパワーを、ランダム切り替え、または順次小さくする切り替え、または順次大きくする切り替え処理を実行するステップであり、
    前記最適記録パワー算出ステップは、
    前記データ記録ステップにおいて設定したレーザーパワー各々に対応する複数のEジッター値を算出し、算出したEジッター値の中からEジッター値が最小となる記録データに対応するレーザーパワーを最適記録パワーとして算出するステップであることを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 前記最適記録パワー算出部は、さらに、算出した最適記録パワーの値をメモリに記録する処理を実行することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  9. 前記データ記録部は、記録速度を変更可能な構成を有し、
    前記最適記録パワー算出ステップは、
    前記データ記録部において設定した記録速度各々に対応する最適記録パワーの算出を実行することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  10. 前記最適記録パワー算出部は、算出した記録速度対応の最適記録パワーの値をメモリに記録する処理を実行することを特徴とする請求項9に記載の情報処理方法。
  11. 光ディスクに対する情報記録を行う情報記録装置において最適記録パワーを算出する処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
    データ記録部に、レーザー光のパワーを順次変更しながら光ディスクに対するデータ記録処理を実行させるデータ記録ステップと、
    データ再生部に、前記データ記録部の記録したデータの再生処理を実行させるデータ再生ステップと、
    最適記録パワー算出部に、前記データ再生部の生成する再生信号に基づいて再生信号の品質評価を実行して最適な記録レーザーパワーを算出させる最適記録パワー算出ステップを有し、
    前記データ再生ステップは、前記データ記録部の記録したデータのPRML(Partial Response Maximum Likelihood)再生処理と、RF信号を取得する再生処理とを実行するステップであり、
    前記最適記録パワー算出ステップは、
    前記データ再生ステップにおいて生成するPRML再生処理情報に基づいて、最尤パスメトリック値と2番目に確からしいパスメトリック値との2乗ユークリッド距離との差分値であるE誤差を求め、該E誤差の分布の理論値Eからのずれに相当するEジッター値を算出してEジッター値が最小となる記録データに対応する1次最適記録パワー値の算出する再生信号評価処理と、該1次最適記録パワー値を基準としてパワー変更範囲を設定して記録処理データの記録を行い、該記録された記録処理データを再生したときのRF信号に基づく評価値を評価指標として2次最適記録パワー値を算出する再生信号処理とを実行し、前記Eジッター値を利用して算出した1次最適記録パワー値と前記RF信号を利用して算出した2次最適記録パワー値の2つの記録パワー値に基づいて最適記録パワー値を決定するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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