JP4419344B2 - ディスク型記録媒体用チェンジャ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク型記録媒体用のチェンジャに関するものである。同様のチェンジャは、ＵＳ ５ ７８１ ５２３において開示されている。
【０００２】
【従来の技術】
ＣＤならびに／またはＤＶＤ用チェンジャは、通常、駆動素子ならびに再生操作のための信号処理を行う電気モジュールを有するメインシャーシーから構成されている。ドロワは、シャーシー内に、滑動可能に実装されている。該ドロワは通常、シャーシー内に格納され、再生操作またはディスク交換の際には、シャーシーより引き出すことが可能である。該ドロワはまた、積み重なるように配置された複数のディスクプレートを有しており、各ディスクプレートは、ＣＤまたはＤＶＤを保持する。該ディスクプレートには、開口部が備えられており、ここからディスクプレート中のディスクを手動または機械的把持手段により把持することが可能であり、また、ディスク交換あるいは再生操作の際には、ここから取り出すことが可能である。従来の技術に基づくＣＤチェンジャでは、全てのディスクを一度に交換したり、ディスクの再生操作中に１枚あるいは複数のディスクを交換することは不可能であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、チェンジャ内の全てのディスクならびにピックアップ手段あるいは同様の読取機によって再生されているディスク以外の全てのディスクへのアクセスを可能にする、ディスク型記録媒体用チェンジャを提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、ディスクプレートはその一端がヒンジを介してドロワに結合する形で実装されているため、チェンジャのシャーシー水平軸のまわりに回転することが可能になっている。
【０００５】
本発明に基づくチェンジャには、様々な利点がある。ディスクプレートが回転するため、スプレッドしたつまり広がった配置が可能になり、チェンジャ内の全てのディスクならびにピックアップ手段あるいは同様の読取機によって再生されている１枚あるいは複数のディスク以外の全てのディスクへのアクセスが実現される。複数のディスクプレートが、スプレッドしてつまり広がって配置されるため、ディスクプレート内の該当する開口部から、１枚または複数のディスクを、手動あるいは電気機械的把持手段によりその周囲を把持し、再生位置へ運んだり、あるいは他のディスクと交換するために取り出すことが容易である。
【０００６】
本発明の実施形態のひとつは、ディスクプレートのディスク取出し口とは逆側の縁にピンが備え付けられていることである。該ピンは、ドロワの側壁中の開口部および／または、シャーシー内の側壁中の開口部と協同している。好ましくは、ディスクプレートは、その両縁にそれぞれ２つのピンを備えており、第１のピンはドロワの側壁中の開口部と協同し、第２のピンは、シャーシー内の側壁中の開口部と協同している。好ましくは、シャーシーの側壁中の開口部は、スロットの形態をしており、ディスクプレートの回転軸に対し垂直に延びている。
【０００７】
本発明の更なる実施形態のひとつは、シャーシーの側壁中のスロットが、水平な部分と、それに続く下方に傾斜する部分からなり、ディスクプレートがドロワ内で水平軸のまわりを回転することを可能にしていることである。好ましくは、最下段のディスクプレート用の最下段のスロットには、実質的な下方傾斜がなく、下方傾斜部分の長さは、上方のディスクプレート用のものほど長くなっているため、それぞれのディスクプレートは、最下段から上方にいくにつれ、回転可能な角度が大きくなり、互いに広がった配置が可能になる。
【０００８】
ディスクプレートのヒンジを軸とする回転操作は、手動でも、電気機械駆動でも可能である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１は、ディスクチェンジャのシャーシー（１）と、ひとつの側壁（２）を示したものである。ドロワ（３）は側壁（４，５）を備え、シャーシー（１）内に滑動可能に実装されている。すなわち、該ドロワは、手動または電気機械駆動手段によって、図１で示されているように、シャーシー（１）内を矢印（６）の方向に動くことが可能であり、シャーシー（１）から、引き出すことが可能である。ドロワ（３）は、側壁（４，５）の間に、積み重なるように配置された５つのディスクプレート（７）を支持しており、該ディスクプレート（７）はそれぞれ、対応するＣＤまたはＤＶＤをその中に保持する（図示なし）。各ディスクプレート（７）には、開口部（８）が備えられており、ディスクプレート（７）中のディスクを再生位置へと運んだり、ディスクプレート（７）中のディスクのうちの１枚を、他のＣＤと交換する際、その開口部から手動あるいは電気機械手段により把持することが可能である。
【００１０】
ディスクプレート（７）は、ヒンジを介してドロワ（３）の側壁（４，５）に回転可能に実装されている。かかる回転可能な実装は、ディスクプレート（７）の後方の縁に付いているピン（９）と、側壁（４，５）のスロット（１０）との協同動作により実現されている。図１においては、ディスクプレート（７）は、回転しない位置にある。
【００１１】
図２は、図１と同じ配置で、５つのディスクプレート（７）が、ピン（９）とスロット（１０）により形成されたヒンジのまわりを回転したものを示したものである。ディスクプレート（７）が各々、他のディスクから広がって配置されるよう、（ディスクプレートが）上方のものほど大きな角度で回転することがわかる。これにより、あるディスクプレート中に搭載された特定のディスク（図示なし）あるいは、５つのディスクプレート（７）の中にある全てのディスクを同時に把持し、ディスクプレート（７）から取り出すことが可能である。回転軸は、実質的にディスクプレート（７）後方の縁のピン（９）とスロット（１０）により決定される。
【００１２】
図３は、前述の原理に基づき動作する新しいＣＤプラッタである。図３においては見ることができないが、ピン（９）が側壁（５）ならびに対応する反対側の側壁（４）中にある穴（１１）と協同している。
【００１３】
図４は、ディスクプレート（７）の回転動作ならびに広がりの配置を実現する実施形態の一例である。各ディスクプレート（７）は、その対応する両縁に、側壁（４，５）中の対応する穴（１１）と協同する第１のピンを備えており、ディスクプレート（７）が、かかるピンならびに穴により形成された軸のまわりを回転することを可能にしている。シャーシー（１）の側壁（２）は、平行に延びた５つのスロット（１２）を備えている。各スロット（１２）は、実質的に水平な部分（１３）と、それに続く下方に傾斜する部分（１４）からなる。傾斜部分（１４）の長さは、最下段のスロット（１２ａ）では実質的にゼロであり、上方のスロットほど長くなる。ドロワ（３）がシャーシー（１）から引き出されると、各ディスクプレートの第２のピンは、最初に、水平な部分（１３）を右から左へと動く。水平な部分（１３）の左端まで第２のピンがたどり着くと、つまりそれは傾斜部分（１４）開始地点であるわけだが、第２のピンは、図４に示されるような５つのディスクプレート（７）の広がりのための回転動作を実現すべく、下方へと動く。傾斜部分（１４）の長さの違いが、回転角度の差を生み出し、ディスクプレート（７）の広がりを実現している。
【００１４】
本明細書中には示されていない別の実施形態として、下方傾斜部分（１４）は、プラッタ（７）が下方あるいは上方と下方に回転するように上方傾斜部分と置換または結合することができる。加えて、本明細書中には示されていない更なる実施形態として、プラッタ（７）ならびに、実質的に水平な部分（１３）は、回転するプラッタ（７）が上方ならびに／あるいは下方に動くように、下方傾斜させることができる。
【００１５】
図５は、上方のディスクプレート（７ａ）を拡大したものである。該ディスクプレート（７ａ）は、後方の縁に、該当する穴（１１）と協同する短いピン（１５）と、側壁（２）中のスロット（１２）（図５には図示されていない）と協同する長めのピン（１６）を備えており、図４につき説明された原理に従い、動く。
【００１６】
図６は、ディスクの動きのメカニズムを示したものである。
【００１７】
図７は、ディスク選択を行うプラッタである。
【００１８】
図８は、該当のディスクのプルバックプラッタである。
【００１９】
図９は、ディスク（１７）を再生位置に載せた、プルダウンプラッタである。
【００２０】
図１０は、ディスクプレート（７）から取り出されたディスク（１７）を再生中のドロワ（３）の中の様子である。
【００２１】
本明細書中には示されていない更なる実施形態として、チェンジャが垂直に配置され、それゆえディスクプレート（７）が、（該ディスクプレート（７）中に）ディスク（１７）を保持する手段を持つようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】非回転状態のディスクプレートを備えた発明に基づくディスクチェンジャを示す図である。
【図２】回転し、広がったディスクプレートを備えたディスクプレーヤーを示す図である。
【図３】回転し、広がったディスクプレートを備えたディスクプレーヤーの別の型を示す図である。
【図４】本発明の好ましい実施形態に基づき、広がり型のディスクプレートを備えたディスクプレーヤーを示す図である。
【図５】ディスクプレートのひとつを拡大図により示した、ディスクチェンジャを示す図である。
【図６】ディスクの動きのメカニズムを示す図である。
【図７】目的のディスクを選択するプラッタを示す図である。
【図８】プルバックプラッタを示す図である。
【図９】ディスクを再生位置に載せた、プルダウンプラッタを示す図である。
【図１０】ディスクの再生動作中のドロワの中の様子を示す図である。
【符号の説明】
１ シャーシー
２ シャーシーの側壁
３ ドロワ
４，５ ドロワの側壁
６ ドロワの可動方向
７ ディスクプレート
７ａ 上方のディスクプレート
７ｂ 最下段のディスクプレート
８ 開口部
９ ピン
１０ スロット
１１ 穴（ドロワの側壁中の開口部）
１２ スロット（シャーシーの側壁中の開口部）
１２ａ 最下段のスロット
１３ スロットの水平な部分
１４ スロットの下方傾斜部分
１５ 第１のピン
１６ 第２のピン
１７ ディスク

Claims (7)

1. チェンジャのシャーシー（１）内に滑動可能に実装され、ディスクを保持する、積み重なるように配置された複数回転可能なディスクプレート（７）を支持するドロワ（３）を備えたディスク型記録媒体用チェンジャにおいて、
   少なくともひとつのディスクプレート（７）の一端が、ドロワ（３）にヒンジ（９，１０）を介して結合し、該ディスクプレートがチェンジャのシャーシー（１）の水平軸のまわりに前記ディスクプレート（７）が相互に広がるように、最下段から上段のディスクプレート（７）に向けて増加する角度で回転可能なことを特徴とする、ディスク型記録媒体用チェンジャ。
2. ディスクの取出し口とは逆側の縁にピン（９）を備えるディスクプレート（７）において、該ピン（９）が、ドロワ（３）の側壁（５）にある開口部（１０）および／またはシャーシー（１）内の側壁（２）中の開口部と協同することを特徴とする、請求項１記載のチェンジャ。
3. ディスクプレート（７）が、その対応する両方の縁にそれぞれ２つのピン（１５，１６）を備え、第１のピン（１５）がドロワ（３）の側壁（５）中にある開口部（１１）と協同し、第２のピン（１６）がシャーシー（１）の側壁（２）中にある開口部（１２）と協同することを特徴とする、請求項１記載のチェンジャ。
4. シャーシー（１）の側壁（２）中にある開口部が、ディスクプレート（７）の回転軸に対して垂直なスロット（１２）の形態をしている、請求項３記載のチェンジャ。
5. シャーシー（１）の側壁（２）中にあるスロット（１２）が、水平な部分（１３）と、それに続く下方に傾斜する部分（１４）を備え、該ディスクプレート（７）が、ドロワ（３）内で水平軸方向に回転可能なことを特徴とする、請求項４記載のチェンジャ。
6. 最下段のディスクプレート（７ｂ）用の最下段のスロット（１２ａ）に実質的な下方傾斜部分がなく、下方傾斜部分（１４）が、上方のディスクプレート用のものほど長くなり、それぞれのディスクプレート（７）は最下段から上方のディスクプレート（７）にいくにつれ、回転可能な角度が増し、ディスクプレート（７）の互いに広がった配置を実現していることを特徴とする、請求項５記載のチェンジャ。
7. ディスクプレート（７）の回転操作を手動で行うことが可能であることを特徴とする、請求項１記載のチェンジャ。

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