JP4416953B2 - アルミナ鉱石からアルミニウムを硫化アルミニウム方法で製造する方法および装置 - Google Patents
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Description
本発明は、アルミナ鉱石から原アルミニウム(primary aluminium)を製造する方法およびこの方法を実施するに適した装置に関する。
【0002】
アルミナ鉱石から液状アルミニウムを製造する時に最も一般的に用いられている方法はHall−Heroult方法であり、この方法では、アルミナに分解を電解で受けさせている。このような方法では、アルミナを連続的に供給して液状アルミナと溶融しているクリオライト、即ちナトリウムとアルミニウムとカルシウムのフッ化物を含んで成る鉱物が入っている浴液に溶解させる。溶融しているクリオライトとアルミニウムが入っている浴液に炭素陽極を供給する。前記浴液が入っている槽の内部は導電性層で内張りされており、前記導電性層は内側に面していて陰極として働く。この陰極の所で液状のアルミニウムが生じ、これを前記槽の下部で集める。それをそこから周期的に取り出す。
【0003】
前記Hall−Heroult方法は数多くの欠点を有する。1つの欠点は電気エネルギーの消費量が大きい点にある。別の欠点は、フッ化物、例えばCF4およびC2F6[これらは悪名高い温室ガスであると見なされる]が放出されかつCOおよび重金属が放出される点にある。また、前記槽で用いられている内張り[スペントポットライニング(spent pot lining)として知られる]は、前記Hall−Heroult方法の環境に優しくないレジデュー(residu)である。このHall−Heroult方法で実用的な生産能力を得ようとすると多数の槽を用いる必要があり、それらは一緒になって大きな面積を占める。
【0004】
硫化アルミニウムを用いる代替方法は既に200年以上前に調査された。この調査は再び1980年代に行われたが、しかしながら、その時点では成功しなかったことから、そのような方法のさらなる遂行は行われなかった。
【0005】
米国特許第4,265,716号に、硫化アルミニウムを基とする方法の態様が開示されている。この資料では、硫黄含有気体とアルミナと炭素を1300Kから1500Kの温度で反応させて硫化アルミニウムと一酸化炭素を生じさせることが提案されている。前記硫黄含有気体に含まれている硫黄は数種形態の中の1つ以上の形態で存在し得、そのような形態にはS2、S6およびCS2が含まれる。更に、前記気体に炭素をCS2の状態で含有させてそれをコークスまたは他の固体として他の様式で導入される炭素の少なくとも一部の代わりに用いることができることも述べられている。米国特許第4,265,716号は溶融状態の硫化アルミニウムを得ることを目的にしたものである。次に、その溶融状態の硫化アルミニウムを約1600Kから1800Kの温度に加熱してそれを前記温度に分解が起こって溶融状態のAlSと硫黄ガスが生じるに充分な時間、即ち約15から16分間保持する。次に、前記溶融AlSをこれが不均化を起こしてアルミニウムと溶融アルミニウムが生じるに充分な温度にまで冷却する。この不均化は1200−1370Kの範囲の温度で行われる。
【0006】
前記米国特許第4,265,716号の発明は1981年に公開され、硫化アルミニウム工程は利点を持ち得るにも拘らず、その開示された方法は実用化されなかった。その提案された方法をアルミナからアルミニウムを製造する分野で実行するのは明らかに不可能であることが分かった。実際、本発明者らが実施した試験によってそれを実証した。驚くべきことに、Al2S3を用いる硫化アルミニウム方法を実行可能な独創的新規な様式で実施すると米国特許第4,265,716号で遂行された如き利点の全部を得ることができることを見いだした。その上、米国特許第4,265,716号に比較して追加的利点も得られる。
【0007】
アルミナから硫化アルミニウムへの変換をCS2含有気体とアルミナの反応を前記アルミナが主にγ−アルミナ[Hall Heroult方法で用いられたカレントアルミナ(current alumina)に類似]である温度Ta1で行う方法を用いて、そのような利点を得る。
【0008】
従来技術で提案された事とは異なり、γ−Al2O3とCS2の反応速度はα−Al2O3とCS2の間の反応速度に比較して非常に高いことを見いだした。従って、我々の発明の方法を用いると実用的品質のAl2S3を実用的時間枠内で生じさせることができる。本発明の方法は下記の正味反応を基にしている:
2Al2O3+6CS2→2Al2S3+6CO+3S2 (1)
COSが副生成物として生じ得る。
【0009】
試験を行った結果、γ−Al2O3からα−Al2O3への変換はかなり幅広い温度範囲で起こることが分かった。従って、Al2O3をAl2S3に変化させる反応の温度は他のパラメーターに応じて幅広い範囲内で選択可能である。
【0010】
実際、前記温度Ta1は1100℃未満、好適には1025℃未満、より好適には1000℃未満であるのが好適である。
【0011】
温度を1100℃より高くすると全てのAl2O3が迅速にα−Al2O3に変化してしまう。我々の実験において、CS2を用いてα−Al2O3からAl2S3を生じさせる反応の速度は非常に遅いことを確認した。従って、本発明に従う方法を1025℃未満、より好適には1000℃未満の温度Ta1で実施するのが好適である。特に、約1000℃より高くするとγ−Al2O3からα−Al2O3への変換が非常に急速に進行する。実際、このことは、Al2S3が充分な量で生じる前にγ−Al2O3の実質的部分がα−Al2O3に変化することを意味する。操作を1000℃未満の温度で行うと、α−Al2O3が有害な量で生じる前にAl2S3が実質的な量で生じ得る。Al2O3をCS2と反応させてAl2O3からAl2S3を生じさせる変換をまた硫化とも呼ぶ。
【0012】
本発明の方法では従来技術で公知の温度より実質的に低い温度で工程を実施することから、エネルギー消費のかなりの軽減を達成することができる。その上、我々の発明の方法では固体状のAl2S3が生じる[従来技術の方法では溶融状態のAl2S3が生じるが]。従って、我々の方法では、また、生じたAl2S3を溶融させる時の熱も節約されることからエネルギーの消費量が少なくなる。
【0013】
前記温度Ta1は好適には700℃より高い、好適には750℃より高い温度である。反応を700℃未満の温度で行うと、反応速度が産業用途にとってあまりにも遅くなってしまう。
【0014】
アルミナから硫化アルミニウムの変換を1バール絶対圧力より高い変換圧力で実施するのが好適である。
【0015】
試験を行った結果、式(1)に従う反応はこれを1バール(これは約1気圧に等しい)より高い変換圧力下で行うとより迅速に進行することが分かった。本発明のさらなる態様を用いて反応速度を更に速めることができ、このような態様は、変換圧力を5バールより高い、好適には15バールより高い圧力にすることを特徴とする。反応速度は実用の範囲内で変換圧力を高くすればするほど速くなることが分かった。従って、反応槽建造材料の入手性およびコスト、時間単位当たりの収率そして安全手段の費用および努力などの如きパラメーターを考慮に入れて、変換圧力をこれが実用上最適になるように選択する。
【0016】
我々の発明の方法では、この上に述べたように、固体状のAl2S3が生じる。大部分のAl2S3粒子の形状は実際のところさらなる処理にあまり適切でないことが分かっている。従って、本発明の方法の別の態様は、前記硫化アルミニウムを少なくともある程度それの溶融温度より高い温度に加熱することを特徴とする。この態様は、エネルギー消費量が少ないと言った利点が小さくなりはするが、以下に考察するようにAl2S3をさらなる処理に適する再現可能な形態で入手することができると言った利点を有する。
【0017】
前記段階でAl2S3が溶融している必要がないか或は望まれない場合の本発明のさらなる態様は、その溶融させた硫化アルミニウムを加熱前の硫化アルミニウムの平均粒子サイズより小さい平均粒子サイズを有する小型粒子が生じるように冷却することを特徴とする。この態様では取り扱いが容易な形態でAl2S3が生じる。この態様では、更に、本質的に固化熱を容易に取り戻すことができることからエネルギー消費の利点が減ずることはない。1つの可能な態様では、硫化で生じたAl2S3粒子の温度を若干高くすることでAl2S3粒子の外側表面を溶融させる。表面張力によって小さいサイズの濃密なAl2S3液滴または粒子が生じる。その後、そのような濃密なAl2S3液滴または粒子を反応槽の冷えた部分、例えば硫化を起こさせるゾーンに移送して、そのゾーン内で硫化と固化を起こさせる。そのように濃密にしたAl2S3粒子はさらなる処理で取り扱うのが容易である。
【0018】
硫化過程でCS2を反応体として用いる。このCS2を好適には硫黄と炭素質反応体から生じさせる。炭素質反応体として石炭、コークス、石油化学産業の廃棄材料または廃棄プラスチックを用いることができる。
【0019】
好適な態様では炭素質反応体にメタンもしくは天然ガスを含め、好適には主にそれを含有させる 。メタンを特に天然ガスの形態で多量に入手することができかつ反応体であるCH4とS2の両方を気相の状態で用いてCS2の生成を行うことができると言った利点がある。
【0020】
好適には、下記の反応に従って天然ガスと硫黄ガスから二硫化炭素(CS2)を生じさせる。
【0021】
CH4+2S2→CS2+2H2S (2)
この気相反応を550−650℃の温度ウインド(window)で実施すると変換率が100%に到達する。この反応をそのような温度レベルで行うと吸熱が起こり、反応体が25℃で生成物が750℃の時の理論的消費量は1kgのCS2当たり1950kJである。入力した熱は大部分が硫黄蒸気から反応種であるS2が生じる解離で用いられる。実際に必要な量は1kgのCS2当たり3000kJである。
【0022】
世界的生産量は1年当たり約1,000,000トンであり、その中の60%がビスコースとレーヨン産業で用いられそして25%がセロファンと四塩化炭素の生産で用いられる。CS2の生産量はセロファンが他のプラスチックフィルムに置き換わったことから低下して来ており、また四塩化炭素の使用量も劇的に低下して来ている、と言うのは、それの冷却剤およびエーロゾル噴射剤としての使用が後退して来ているからである。CS2と空気の混合物は幅広い範囲の濃度に渡って爆発性混合物である。着火温度を低くすることに加えて空気(酸素)の漏れがないように密封装置を大気圧より高い圧力で操作することが大部分で行われている。CS2を入れる装置の全部を可能な着火源、例えば開放炎、摩擦熱、火花、電球およびむき出しの蒸気パイプなどから充分に遠ざけて位置させる必要がある。しかしながら、実際には、そのような方法で保護すべき装置は液状のCS2を用いて操作する装置のみである。熱い装置部分から漏れが起こっても結果として危険なCS2雲が生じることはなく、CS2が酸素と反応してCO2とSO2が生じることから炎は僅かのみであり、従って、爆発の危険はない。
【0023】
CS2を生じさせる時にまた式(2)に従ってH2Sも生じる。本発明の方法の好適な態様は、CS2生成時に生じた硫化水素(H2S)を取り出しそしてそれに変換を受けさせて硫黄を生じさせて前記硫黄をCS2の生成に戻すことを特徴とする。この生じたH2Sに下記の反応を受けさせることができる:
3H2S+1.5O2→3S+3H2O (3)
この硫黄をCS2の生成で再び用いることができる。このようにして補給用硫黄の供給量を少なくすることができる。
【0024】
別の好適な態様は、CS2生成時の未反応硫黄を好適には凝縮で取り出してCS2の生成に戻す ことを特徴とする。このようにしてCS2を精製しかつ硫黄を再使用することで、外部源から供給する必要がある硫黄の量が少なくなる。
【0025】
本発明の方法の更に別の態様は、使用するCS2を前記硫化アルミニウムからアルミニウムを生じさせる時に行う分離の結果として得た主流(mainstream)に含まれる硫黄および/またはアルミナから硫化アルミニウムへの変換で生じる硫黄を本質的に用いて生じさせることを特徴とする。この態様では、実際に、Al2O3からAlへの変換(副生成物も生じる)で用いた硫黄の全部を再使用し、不可避的に失われて外部源から供給する必要がある量は少量のみである。
【0026】
また、アルミナから硫化アルミニウムへの変換(硫化)を行う前に前記アルミナを乾燥させて加圧した後、気体状CS2と固体状アルミナを含有する気体−固体混合物を好適には800℃から900℃の範囲の温度の反応槽に好適には5から35バールの圧力下で通すことで硫化を実施し、その後、固体を分離し、そして気体に未反応のCS2と副生成物、例えばCO、COSおよびS2を分離することによるさらなる処理を受けさせ、そして前記副生成物の少なくとも1種をCS2を生じさせる工程に戻す方法でも、本発明を具体化する。この方法では、建造パラメーター(constructional parameters)、エネルギー消費および不可避的副反応を考慮に入れた好適な温度および圧力範囲で硫化を実施する。この方法では副生成物を大きな度合で再使用することができる。
【0027】
特に有利な本発明の態様は、前記CS2含有気体を生じさせた後に本質的に中間的貯蔵を行うことなく反応槽に本質的に直接送り込んでアルミナと反応させて硫化アルミニウムを生じさせることを特徴とする。この態様に従い、Al2S3の生成と硫化を一体化することを提案し、この態様ではCS2を遠く離れた生産施設から入手する必要はない。
【0028】
CS2の生成とアルミニウム生成、特に硫化を一体化すると下記の利点が得られる:− 液状のCS2を貯蔵しかつ分配する手段を取る必要がない。必要なのは開始時にCS2を貯蔵するタンクのみである。
− 更に、この方法では硫黄を他の好適な態様に従ってほぼ完全に再利用することができることから液状の硫黄を多量に受け取って貯蔵する手段も必要としない。
− CS2工程における最終段階は一般に液状のCS2からH2Sを除去する蒸留であり、それによって純度が99.9%の液状CS2が得られる。H2Sが硫化過程に否定的な影響を与えることはないことから場合により前記段階を省くことができる。
− CS2をメタンもしくは天然ガスと硫黄から生じさせる時には完全に異なる反応槽設計を適用することができる。Al2S3の電気分解で生じる硫黄は熱硫黄ガスであることからCS2反応槽内で硫黄を蒸発させる必要がなくなる。このような新規な反応槽設計におけるメタンもしくは天然ガスと硫黄の反応は吸熱でなく発熱であることからより高い温度を選択することができる。それによって、メタンもしくは天然ガスをCS2反応槽に入れる燃料として用いる必要がなくなると言った追加的利点が得られる。
− 硫化反応槽のオフガスは未反応のCS2、S2およびCOを含有する。このガスをCS2プラントの気体浄化セクションで浄化することができる。COを最終的にClaus装置の燃焼チャンバに送り込んで硫黄を生じさせることができ、この装置内でCOが燃焼してCO2が生じ、これはClaus廃熱交換器内で生じさせる超加熱高圧蒸気の生成に貢献するであろう。
【0029】
前記CS2含有気体は好適には本質的にCS2である。硫化ではCS2含有気体として本質的にCS2を用いる必要はない。しかしながら、CS2含有気体として本質的にCS2を用いると起こり得る副反応を回避することができかつエネルギーを節約することができることから、その方が好適である。
【0030】
前記硫化で生じたAl2S3からアルミニウム金属を生じさせる。好適な態様では、硫化アルミニウムからのアルミニウムの分離を電気分解で実施する。
【0031】
上記のように、熔融した金属アルミニウムを電解により製造するHall−Heroult法は欠点をもっている。
【0032】
1980年代においては、塩化アルミニウムを製造してこれを電解する塩化物法によりアルミニウムを製造することを目指した実験が行なわれた。塩化物法は1985年には放棄された。その主な理由の一つは、塩化アルミニウムの製造中環境に対して危険な塩素化された炭化水素の発生が避けられないことである。そのため当業界の専門家はAl2S3からAlを分離するために電解を用いることから離れて行った。
【0033】
しかし本発明によれば、塩化アルミニウムをベースにした方法として開発されたこの電解法を硫化アルミニウムをベースにした方法に有利に適用し得ることが見出だされた。硫化アルミニウムををベースにした電解法は塩化アルミニウムをベースにした電解法をさらに発展させたものである。Hall−Heroult法に優る利点が得られ、他方硫黄を含むガスは塩化物を含むガスに比べて反応性が低いからそれに起因する欠点を少なくすることができる。また難熔性材料のような廃棄材料は容易に処理して環境に対して安全な廃棄物にすることができる。本発明で生じる使用済みの反応器のライニング材は硫黄および塩化物だけを含んでおり、フッ化物およびシアン化物を実質的に含んでいない。
【0034】
また、電解槽は空気が漏入してAl2S3を酸化することを防がねばならないため、電解槽周辺の作業条件は良好になるであろう。
【0035】
本発明方法の他の具体化例においては、電解を多極電解槽で行なうことを特徴としている。
【0036】
多極電解槽は、電解槽の抵抗値が低いため、電解操作中の電圧の低下を減少させ得るという利点をもっている。このような電解槽は例えば米国特許4,133,727号から公知である。
【0037】
本発明のさらに他の具体化例においては、熔融した硫化アルミニウムの浴の中で直接電解を行なうことを特徴としている。
【0038】
別法としては、熔融物に外部から添加する塩の量を非常に少なくして、好ましくは全く加えないで、隔膜を使用しまたは使用しないで、液体のAl2S3を直接(Al2S3が熔融物中の最も多量に存在する唯一の成分であるようにして)電解することができる。この具体化例の最も重要な利点は、電極間の間隔が小さい(電極間に供給原料が存在しなくなることがない)ことである。
【0039】
また本発明の一具体化例においては、CS2を製造する第1の反応器、CS2とAl2O3からAl2S3を製造する第2の反応器、およびAl2S3からAlを製造する第3の反応器から成り、該第3の反応器は好ましくは電解槽である装置が提供される。このような装置は、CS2の製造をアルミナからアルミニウムを製造する他の工程と一体化し、中間生成物の輸送には短い距離しか必要としないという利点をもっている。中間生成物が高い反応性をもつか或いは高温である場合、このことは特に有利である。
【0040】
本発明方法はまたCompact Aluminum Production Process(小型化アルミニウム製造法)即ちCAPPとも呼ばれる。この方法のキーとなる点は酸化アルミニウム(アルミナ)から硫化アルミニウムへ変化させ、これを好ましくは電解により硫黄(ガス)とアルミニウムに変える点である。
【0041】
次に添付図面を参照して本発明の具体化例を詳細に説明するが、これらの具体化例は本発明を限定するものではない。
【0042】
図1は本発明の主要な工程およびその相互間の連結関係を示す簡単なブロック図である。
【0043】
本発明方法の基本的な二つの単位操作は次のとおりである:
− 硫黄含有ガスを使用してAl2O3から硫化アルミニウム(Al2S3)を製造する操作。
【0044】
− 好ましくは電解を用いてAl2S3からアルミニウムを製造する操作。
別法としては米国特許4,265,716号記載のような不均化反応機構を使用することもできる。
【0045】
ここで生じる主反応は
CH4+2S→CS2+2H2S (4)
3H2S+1.5O2→3S+3H2O (5)
CH4の代わりに他の炭素性材料、例えば木材、油または石炭を使用することもできる。
【0046】
他の主要反応は硫化アルミニウムの生成、即ち硫化過程である。
【0047】
2Al2O3+6CS2→2Al2S3+6CO+3S2 (1)
或いは Al2O3+3CS2→Al2S3+3COS (1b)
本発明方法は好ましくは温度700〜1100℃、圧力1〜40バールの範囲、さらに好ましくは750〜1000℃、5〜35バールの範囲で行なわれる。典型的には固体のAl2S3が望まれるの場合、850℃のTalの温度および30バールの圧力をかける。次の工程に対する供給原料として液体またはガス状のAl2S3が望まれる場合には、適切な温度および圧力の範囲を選ぶことができ、或いは生成したAl2S3を再加熱することができる。実質的にCS2だけを使用してAl2O3と反応させて硫化を行なうことができることが好ましい。Al2O3は粉末の形または小さい粒径の粒子の形で使用することが好ましい。
【0048】
電解により反応式
2Al2O3→4Al+3S2 (6)
に従ってアルミニウムを得ることが好適である。
【0049】
従って、下記の4つの操作区域をもつことができる。
【0050】
− 天然ガスおよび硫黄から二硫化炭素ガスを製造する区域。
【0051】
− 酸化アルミニウムおよび二硫化炭素から硫化アルミニウムを製造する区域。
【0052】
− 硫化アルミニウムからアルミニウムを製造する区域。
【0053】
− エネルギーの回収区域。
【0054】
図1を参照すれば、参照番号1で二硫化炭素の製造装置が示されている。
【0055】
CS2の好適な製造方法は簡単に次のように述べることができる。
【0056】
高純度の液体硫黄および天然ガスまたはメタンをそれぞれ戻りライン2および供給ライン3を介して反応容器(図示せず)、好ましくは外部加熱式の管状反応器に供給する。また下記に説明するように、戻りライン2を通じてCOおよびCS2が装置5に戻されて供給される。この反応容器のガス状の反応生成物はCS2、H2SおよびS2を含んでいる。ガス状の反応生成物を容器1中で例えば150℃に冷却し、凝縮させてS2を除く。この液状の硫黄はCS2の反応容器に戻される。硫黄を除去した後、CS2とH2Sの混合物が残る。この二つの成分は装置1の吸収/抽出区画で分離される。H2S流を精製し、即ちH2S流中に残ったCS2を除去した後、転換ユニット、好ましくはClausユニットに入れ、ここでH2Sを液体の硫黄に変え、これをCS2を製造する反応装置へ戻す。通常のCS2製造装置では、好ましくは一組の蒸溜塔の中でCS2ガス流を精製して高純度のCS2を得る。本発明においては、このような高純度のCS2は必要なく、従っていくつかの精製段階を省略するか簡単化することができる。得られたCS2は供給ライン4を通してAl2O3からAl2S3を製造する装置5に供給する。
【0057】
装置5においては、ライン6を通じて供給されたアルミナおよびライン4を通じて供給されたCS2をAl2S3反応容器に供給する。CO、S2および恐らくはCOSのような副成物はライン2を通じて装置1に戻される。
【0058】
装置5から生じたAl2S3生成物はライン7を通じて装置8に供給される。装置8は好ましくはAl2S3の電気分解を行なうための電解槽から成っている。得られたアルミニウムはライン9を通じて回収される。電解工程で生じた硫黄は戻りライン10を介して装置1のCS2を製造する反応容器に戻される。
【0059】
Clausユニット中で生じた水蒸気および/または装置1の工程で得られたCOは供給ライン11を通じて動力装置12へ供給される。
【0060】
水蒸気はいくつかの場所、例えばCS2反応器およびClausユニットで生じる。Clausユニットの廃熱交換器が最も大きな生成場所であり、燃焼室の後方に位置している。この燃焼室の中でH2Sは(部分的に)SO2に変わり、大量の熱を発生する。燃焼室に入ってくるガスも硫化工程で生成されたすべてのガスを含んでおり、このガスはここで燃焼してCO2になりやはり水蒸気を発生する。動力は水蒸気または電力のような任意の形で動力出口13から取り出される。
【0061】
次に、図1の装置5の中で行なわれるAl2S3の製造を図2を参照して説明する。図2は本発明を限定しない本発明の一実施例の工程の流れ図である。
【0062】
アルミナは塊状の固体として、好ましくは粒子の形で供給ライン21(図1の供給ライン6に対応)を通じて供給され、貯蔵室22に貯蔵される。貯蔵室232からアルミナはロックホッパー23へ運ばれ、ここで好ましくは供給ライン54を通じて供給される窒素を用いて、乾燥され予熱される。アルミナは乾燥および予熱後、加圧ライン24を通じて供給される少量のガス、好ましくはCS2ガスで、所望の圧力、例えば31バールに加圧された後、稼働ロックホッパー25に装入される。機素22、23および25は一緒になってアルミナの供給装置を構成している。投与スクリューのような投与装置26を用い、加圧されたアルミナを供給ライン27を通じて予熱され加圧されたCS2の主流に供給する。CS2の主流は下記の方法で得られ、加圧ライン28を通して供給される。
【0063】
図1の装置1で製造されたCS2はポンプ(図示せず)で30バールに加圧された後、ライン30(図1の供給ライン4に相当)を通ってCS2予熱器31の中に入り、ここで、好ましくは上記のようにしてClausユニットの炉の中でつくられライン32を通じて供給される高圧の水蒸気を凝縮させることにより、CS2を蒸発させ約200℃に加熱する。凝縮物はライン33を介して取り出される。この加圧され加熱されたCS2流の小さい側流を使用しライン24および34を通してアルミナを注入することができる。
【0064】
アルミナおよびCS2を混合し、このガス/固体混合物をライン29および35を介して硫化反応器36に供給する。このガス/固体混合物は、硫化反応器に入る前にいわゆるペッパー・ボックス(pepper box)37を用いて例えば9個の部分に分けることができる。硫化反応器は好ましくは図1の装置のCS2反応容器のような外部加熱式の管状反応器から成り、温度約850℃、圧力約30バールで操作することが好ましい。ガス/固体混合物は天然ガスバーナーにより炉の中で加熱されたパイプを通って移動する。ガスおよび空気はライン38、39および最後に40を通して供給される。
【0065】
反応生成物(ガスおよび固体)はライン53を通って2個から成る一組の高温サイクロンに供給されて分離される。サイクロンから出たガス(未反応のCS2、CO、Sおよび恐らくはCOSを含む)は図1の装置1のガス処理区域に循環され、戻りライン2を通じてそこへ供給される。固体の硫化アルミニウムはロックホッパー42の中で加圧を解除され、稼働ロックホッパー42へ送られる。投与スクリュー44を用い硫化アルミニウムはライン45を介して中間貯蔵室(図示せず)へ供給される。上記のように、液体のAl2S3が得られるように硫化反応器36の操作条件を選ぶこともできる。液体のAl2S3は固化させるか、或いは液体の形で電解工程のような次の工程に供給することができる。
【0066】
硫化反応器36の廃ガス(天然ガスバーナーの煙道ガス)はライン46を通して熱交換器47へ運び、予熱および乾燥を行なうのに用いるガス、この場合は窒素ガスを加熱するのに使用することができる。窒素の補給はライン49を通じて行なわれる。フィードバックされた窒素および補給された窒素はライン50を通って熱交換器47に入る。循環流から蒸気を除去するために、このループにおいて窒素をライン51を通して若干流出させたり、或いは補給したりすることが必要である。
【0067】
硫化工程を試験するために一連の実験を行なった。この実験ではγ−アルミナの試料(250μm〜500μm)を蒸発させたCS2およびアルゴンガスと接触させた。各実験は異なった温度および圧力によって特徴付けられている。750℃と900℃の温度および1000℃を越える温度において試験を行なった。圧力は9〜20バールの範囲で変化させた。フーリエ変換赤外連続ガス分析計で廃ガスの分析を行なって反応速度を追跡した。この実験の間次のような現象が観測された:反応温度を上昇させると反応速度が増加し、反応圧力を上昇させても反応速度が増加した。1000℃を越えた実験では他の温度における実験結果を外挿して期待される値よりも速い変化は起こらなかった。この反応の主生成物は硫黄の蒸気、CO(ガス)、COS(ガス)および硫化アルミニウム(固体)であった。変化が40%になるまでの典型的な反応時間は、温度および圧力が増加することに対応して1時間ないし30分の範囲であった。
【0068】
次に硫化アルミニウムからアルミニウムを製造する方法について説明する。
【0069】
Al2S3は高温においては安定でないという事実を利用して、不均化によりAl2S3からアルミニウムを製造することができる。本発明の好適具体化例においては電解法を用いる。電解法による本発明を限定しない具体化例を参照してこの方法を以下に例示する。
【0070】
Al2S3の電解は熔融したフッ化物の塩または熔融した塩化物の塩の中で好適温度範囲700〜1000℃で行なわれる。
【0071】
この電解法自身の利点、特にHall−Heroult法に優る利点は次の通りである:
− 基本的に電解に必要な電圧(0.98V)が古典的なHall−Heroult法の場合(1.82V)に比べはるかに低い。
【0072】
− 電解槽から塩素またはフッ素ガスが放出されない。
【0073】
− 生成する硫黄S2は容易には炭素を侵さない(この電解法の温度および圧力ではCS2は発生しない)。
【0074】
− 生成した硫黄をCS2の製造に、従ってAl2O3からAl2S3への硫化に使用することができる。
【0075】
このことは、(非消耗性の)グラファイトの電極を用いる多極電解槽の使用が可能であることを意味する。熔融物の電気抵抗のためにエネルギー効率が低いにも拘らず電流密度を増加させることが十分可能である。その結果遥かに小さい設置面積をもった電解槽を用いることが可能になるであろう。
【0076】
この電解工程を例示するにおいて、Minhによる研究を参照する。彼はグラファイト電極(陽極−陰極の間隔3cm)を用い、MgCl2−NaCl−KCl共融混合物(10重量%のAlCl3を添加)中に5重量%のAl2S3を含む浴を使用し、実験室規模の電解によりアルミニウムをつくった。0.2〜1.2A/cm2の範囲の電流密度において約80%の電流効率(CE)を得た。
【0077】
下記表には最高2.0A/cm2の電流密度に対し、CEではなく電圧低下を示す。これらのデータを説明するために、外部の連結等による電圧低下を考慮し、アルミニウム1kg当たりの電力消費量を計算した(すべての場合においてCE=80%と仮定)。結果を下記表に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
Hall−Heroult法では電流密度の通常の値は0.8A/cm2である。
【0080】
別法として、隔膜を使用しまたは使用しないで、液体のAl2S3を直接(即ちAl2S3が熔融物中の最も多量の単一成分であるようにして)電解した。この別法の最も重要な可能性は電極間の間隔を小さくし得る(電極間に供給原料が存在しなくなるようなことがない)ことである。
【0081】
要約すれば、本発明方法では下記の利点が得られる。
【0082】
Hall−Heroult法に比べ、CAPP法では操作コストが30%低くなる。
【0083】
CAPP法の環境的な挙動は優れており、同時にフッ化物、CF4およびC2F6(悪名高い温室効果ガス)、重金属およびCOを全く排出しない。Hall−Heroult法に比べ、CO2およびSO2の放出量は実質的に低下している(それぞれ53%および35%)。
【0084】
CAPP法ではHall−Heroult法に比べて電力使用量は85%低い。
【0085】
経済的および環境的な利点の他に、CAPP法では作業条件が改善される。閉鎖したシステムだけを使うので作業員が危険な成分に曝されることが少ない。
【0086】
本発明を用いれば、環境的に安全な方法でアルミニウムを経済的に製造することができ、従って上記の利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の主要工程の連結関係を示す一般的なブロック図。
【図2】 アルミナおよび二硫化炭素から硫化アルミニウムを製造する装置の基本図。
Claims (24)
- アルミナを硫化アルミニウム(Al2S3)に変化させた後に硫化アルミニウムからアルミニウムを分離する段階を含んで成る、技術的に純粋なアルミナから原アルミニウムを製造する方法であって、アルミナから硫化アルミニウムへの変換を本質的に気体状のCS2 気体含有反応体とアルミナとを反応させることによって実施し、該反応を前記アルミナが実質的にγ−アルミナである温度Ta1で行うことを特徴とする方法。
- 前記温度Ta1が1100℃未満である、請求項1に記載の方法。
- 前記温度T a1 が1025℃未満である、請求項1に記載の方法。
- 前記温度T a1 が1000℃未満である、請求項1に記載の方法。
- 前記温度Ta1が700℃より高い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記温度T a1 が750℃より高い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記アルミナから硫化アルミニウムへの変換を1バール絶対圧力より高い変換圧力で実施する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記変換圧力が5バール絶対圧力より高い、請求項7に記載の方法。
- 前記変換圧力が15バール絶対圧力より高い、請求項7に記載の方法。
- 前記硫化アルミニウムを少なくともある程度それの溶融温度より高い温度に加熱する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 溶融させた硫化アルミニウムを加熱前の硫化アルミニウムの平均粒子サイズより小さい平均粒子サイズを有する小型粒子が生じるように冷却する、請求項10に記載の方法。
- 前記CS2を硫黄と炭素質反応体から生じさせる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記炭素質反応体がメタンもしくは天然ガスを含む、請求項12に記載の方法。
- CS2生成時の未反応硫黄を取り出してCS2の生成に戻す、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- CS 2 生成時の未反応硫黄を凝縮で取り出してCS 2 の生成に戻す、請求項14に記載の方法。
- CS2生成時に生じた硫化水素(H2S)を取り出しそしてそれに変換を受けさせて硫黄を生じさせて前記硫黄をCS2の生成に戻す、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 使用するCS2を前記硫化アルミニウムからアルミニウムを生じさせる時に行う分離の結果として得た主流に含まれる硫黄および/またはアルミナから硫化アルミニウムへの変換で生じる硫黄を用いて生じさせる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
- アルミナから硫化アルミニウムへの変換を硫化によって行う前に前記アルミナを乾燥させて加圧した後、気体状CS2と固体状アルミナを含有する気体−固体混合物を800℃から900℃の範囲の温度の反応槽に5から35バールの圧力下で通すことで硫化を実施し、その後、固体を分離し、そして気体に未反応のCS2とCO、COSおよびS 2 からなる群から選択される少なくとも1種の副生成物を分離することによるさらなる処理を受けさせ、そして前記少なくとも1種の副生成物の少なくとも1種をCS2を生じさせる工程に戻す、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記CS2含有気体を生じさせた後に中間的貯蔵を行うことなく反応槽に直接送り込んでアルミナと反応させて硫化アルミニウムを生じさせる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 硫化アルミニウムからのアルミニウムの分離を電気分解で実施する、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記電気分解を多極電解槽内で実施する、請求項20に記載の方法。
- 前記電気分解を溶融している硫化アルミニウムの浴内で直接実施する、請求項20に記載の方法。
- 請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法を実施するための装置であって、CS2を生じさせる1番目の反応槽、CS2とAl2O3からAl2S3を生じさせる2番目の反応槽そしてAl2S3からAlを生じさせる3番目の反応槽を含んでなる、装置。
- 前記3番目の反応槽が電解槽である、請求項23に記載の装置。
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