JP4416860B2 - 特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法 - Google Patents
特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4416860B2 JP4416860B2 JP10234899A JP10234899A JP4416860B2 JP 4416860 B2 JP4416860 B2 JP 4416860B2 JP 10234899 A JP10234899 A JP 10234899A JP 10234899 A JP10234899 A JP 10234899A JP 4416860 B2 JP4416860 B2 JP 4416860B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pump shaft
- electric pump
- shaft
- maximum diameter
- titanium material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動ポンプ分野における特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、海水や化学液を取扱う電動ポンプにあっては、海水や化学液と接触しやすい電動ポンプ軸にチタン材を使用して耐久性をはかることが検討されている。
【0003】
チタン材は、ステンレス鋼以上に耐食性があるが、非常に高価であり、モータとポンプの軸を総チタン材で製造すると電動ポンプが高価格となるとともに、非磁性体であるためモータの特性が悪くなるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、上記電動ポンプ軸のポンプ軸側だけをチタン材とし、安価な炭素鋼のモータ軸と溶接で接合することが考えられる。
【0005】
しかし、チタン材の溶接部分は、その組合せる材料の成分によって溶接強度のばらつきが生じやすく、接合強度が非常に不安定になるとともに、接合部をどの位置にするかが課題であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、海水や化学液を有する特殊液を吸入して吐出する電動ポンプの特殊液用の電動ポンプ軸であって、電動ポンプのモータ軸とポンプ軸を接続するその接続部を最大径として、ポンプ軸をチタン材で形成してこのチタン材のポンプ軸の端部を最大径とした接続部の炭素鋼材のモータ軸に嵌合し、この接続部にノックピンの弛み止め具を挿入して強固に接続するとともに、この接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に一体的に仕上げ、前記チタン材のポンプ軸を接続した最大径部の側部を段落した段落部を軸受部として電動ポンプに配設するようにしたことを特徴とするとする特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法を提供するにある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法は、海水や化学液を有する特殊液を吸入して吐出する電動ポンプの特殊液用の電動ポンプ軸であって、電動ポンプのモータ軸とポンプ軸を接続するその接続部を最大径として、ポンプ軸をチタン材で形成してこのチタン材のポンプ軸の端部を最大径とした接続部の炭素鋼材のモータ軸に嵌合し、この接続部にノックピンの弛み止め具を挿入して強固に接続するとともに、この接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に一体的に仕上げ、前記チタン材のポンプ軸を接続した最大径部の側部を段落した段落部を軸受部として電動ポンプに配設するようにしたことを特徴としている。
【0008】
特殊液用の電動ポンプ1の電動ポンプ軸2は、図1のようにポンプ軸3側をチタン材で形成して、このチタン材のポンプ軸3の端部を炭素鋼材のモータ軸4に嵌合し、これらの軸が弛まないように接続部5にノックピンの弛み止め具6を打ち込んで強固に一体的に接続している。
【0009】
特に、モータ軸4のポンプ軸3との接続部5を最大径としてその端部に嵌合孔7を設け、ポンプ軸3のモータ側の側端部を軸受部8として図2のように電動ポンプ1の軸受9に軸支するようにするとともに、その端側を段落部とした突出部10をモータ側に突出して上記したモータ軸4の嵌合孔7に螺合するなど接続するようにしている。
【0010】
上記ポンプ軸3とモータ軸4との接続は、図1のように螺着するほかに、焼嵌めしたり、これらの嵌合部に所定の接着剤を塗着して接合することができ、この接続部5の周面を研削または切削して仕上げるのが好ましい。
【0011】
なお、上記した電動ポンプ1は、海水や化学液の特殊液に適用できるものであるが、必要によりその他の電動ポンプにも転用することができる。11は回転子である。
【0012】
【実施例】
図1、図2は、本発明の小型の雑排水用水中ポンプの一実施例を示すものである。電動ポンプ1のケーシング12は所要の樹脂材で形成していて、その電動ポンプ軸2のモータ軸4をS35Cの炭素鋼で形成して、そのモータ部を30mm径、接続部5を35mm径の最大径としている。
【0013】
そして、ポンプ軸3をチタン材で形成して、インペラ13の挿着部14を25mm径とし、そのモータ側をやや太径とした軸受部8として電動ポンプ1の軸受9に軸支している。
【0014】
そしてまた、このポンプ軸3の軸受部8のモータ側を段落し、この突出部10に雄ねじ15を螺刻して、上記接続部5の端部の嵌合孔7の雌ねじ16に螺合して接続し、ノックピン孔17に弛み止め具のノックピン6を打ち込み、周面を研削して芯出しして仕上げている。
【0015】
そのため、回転子に嵌入して電動ポンプを組み立てて使用し、雑排水中に塩分や化学液等が混入していても、電動ポンプ軸のポンプ軸をチタン材としているため、防錆、耐食性に優れて耐久性を有するものである。
【0016】
また、電動ポンプ軸を上記のように接続しているため、高価なチタン材を有効に使用してできるだけ価格を抑えられ、しかもチタン材の端部を軸支して、モータ軸の最大径の接続部で強固に接続しているので、捻じり破壊、曲げ破壊、ヒートショックなどに対しても耐久性を有する。
【0017】
なお、上記では、チタン材を切削加工して形成しているが、温間、冷間の鍛造加工することもでき、必要なノックピン、ねじ孔のみを切削加工して一層の耐久性をはかることができる。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明にあっては、 電動ポンプのモータ軸とポンプ軸を接続するその接続部を最大径として、ポンプ軸をチタン材で形成してこのチタン材のポンプ軸の端部を最大径とした接続部の炭素鋼材のモータ軸に嵌合し、この接続部にノックピンの弛み止め具を挿入して強固に接続するとともに、この接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に一体的に仕上げることによって、チタン材のポンプ軸をモータ軸に強固に接続することができ、防錆、耐食性を必要とするポンプ軸側のみチタン材を使用するので、電動ポンプの価格が高騰するのを抑制できるとともに、モータの特性を悪くすることなく、海水や化学液を有する特殊液に耐久性よく使用することができる。
【0019】
また、上記チタン材のポンプ軸の接続部にノックピンの弛み止め具を挿入し、接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に一体的に仕上げるので、強固に接続できるとともに、捻じり、曲げ、ヒートショックに耐久性よく、インペラを回転駆動でき、上記接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に仕上げることによって、接続部を奇麗に仕上げられ、一本の軸のようにできる。
【0020】
またさらに、前記チタン材のポンプ軸を接続した最大径部の側部を段落した段落部を軸受部として電動ポンプに配設するようにしたことによって、上記したように強固に接続でき、接続した電動ポンプ軸を安定して軸支できてインペラを回転できる。
【0021】
さらにまた、チタン材のポンプ軸をモータ側の側端部の最大径とした接続部に螺着または焼嵌めして一体的に接続したことによって、強固に接続できて、捻じり、曲げ、ヒートショックに耐久性よく、インペラを回転駆動できる。
【0022】
さらにまた、チタン材のポンプ軸を鍛造加工して成形することによって、ポンプ軸を一層強固にできて強固に接続できるとともに、捻じり、曲げ、ヒートショックに耐久性よく、インペラを回転駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の側面図、
【図2】 同上の電動ポンプに使用した横半側断面図。
【符号の説明】
2…電動ポンプ軸 3…ポンプ軸 4…モータ軸
5…接続部 6…弛み止め具 7…嵌合孔
8…軸受部 10…突出部
Claims (4)
- 海水や化学液を有する特殊液を吸入して吐出する電動ポンプの特殊液用の電動ポンプ軸であって、
電動ポンプのモータ軸とポンプ軸を接続するその接続部を最大径として、ポンプ軸をチタン材で形成してこのチタン材のポンプ軸の端部を最大径とした接続部の炭素鋼材のモータ軸に嵌合し、この接続部にノックピンの弛み止め具を挿入して強固に接続するとともに、この接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に一体的に仕上げ、
前記チタン材のポンプ軸を接続した最大径部の側部を段落した段落部を軸受部として電動ポンプに配設したことを特徴とする特殊液用の電動ポンプ軸。 - チタン材のポンプ軸をモータ側の側端部の最大径とした接続部に螺着または焼嵌めして一体的に接続した請求項1に記載の特殊液用の電動ポンプ軸。
- チタン材のポンプ軸を鍛造加工して成形したものである請求項1または2に記載の特殊液用の電動ポンプ軸。
- 海水や化学液を有する特殊液を吸入して吐出する電動ポンプの特殊液用の電動ポンプ軸の製造方法であって、
電動ポンプのモータ軸とポンプ軸を接続するその接続部を最大径として、ポンプ軸をチタン材で形成してこのチタン材のポンプ軸の端部を最大径とした接続部の炭素鋼材のモータ軸に嵌合し、この接続部にノックピンの弛み止め具を打ち込んで挿入して強固に接続するとともに、この接続部の周面を研削または切削して電動ポンプ軸に一体的に仕上げ、
前記チタン材のポンプ軸を接続した最大径部の側部を段落した段落部を軸受部として電動ポンプに配設可能に形成することを特徴とする特殊液用の電動ポンプ軸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10234899A JP4416860B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10234899A JP4416860B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000297784A JP2000297784A (ja) | 2000-10-24 |
JP4416860B2 true JP4416860B2 (ja) | 2010-02-17 |
Family
ID=14324990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10234899A Expired - Fee Related JP4416860B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4416860B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100444941B1 (ko) * | 2002-03-05 | 2004-08-21 | 박희원 | 해수용 펌프의 회전축 결합시스템 |
KR100469682B1 (ko) * | 2002-12-10 | 2005-02-02 | (주) 에스엠씨 | 케미칼 프로세스 펌프 |
JP4604996B2 (ja) * | 2005-12-12 | 2011-01-05 | 株式会社ダイフク | モータ出力軸の連結構造および連結方法 |
JP6149099B2 (ja) * | 2012-03-15 | 2017-06-14 | ボーグワーナー インコーポレーテッド | 排気ガスターボチャージャ |
-
1999
- 1999-04-09 JP JP10234899A patent/JP4416860B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000297784A (ja) | 2000-10-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8137023B2 (en) | Coupling assembly for molten metal pump | |
US20050215328A1 (en) | Flexible shaft coupling | |
JP4416860B2 (ja) | 特殊液用の電動ポンプ軸およびその製造方法 | |
US20030100251A1 (en) | Power tool comprising a securement flange | |
US20100004574A1 (en) | Kneading massage device | |
EP2055894A3 (en) | Compressor Wheel Assembly | |
JP2002503308A (ja) | ポンプユニット | |
FR2900120A1 (fr) | Machoire emboutie de cardan d'une colonne de direction de vehicule automobile | |
US4353705A (en) | Sprocket and clutch drum assembly | |
EP1291526A3 (en) | Gear pump | |
US7156628B2 (en) | Wobblestick with helix | |
JP3320355B2 (ja) | 小型モータの製造方法 | |
WO2007037499A9 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
US20030156888A1 (en) | Device for fixing a subassembly to an essentially smooth driveshaft | |
CN210536435U (zh) | 电机轴与注塑件的装配结构及排水泵用电机 | |
JP2005003087A (ja) | 操舵軸及びこれを用いた舵取装置 | |
CN217413811U (zh) | 用于拆卸滤油器端盖的工装 | |
GB2034003A (en) | Shaft Coupling Assemblies | |
CN219041550U (zh) | 一种稳定型电机连轴结构 | |
CN213072239U (zh) | 转子组件及使用该转子组件的排水电机 | |
JPH0511962Y2 (ja) | ||
CN217735803U (zh) | 传动轴和潜水泵 | |
JPS58118341A (ja) | 繊維強化樹脂製板ばね | |
JP4216133B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP3881885B2 (ja) | 油圧式パワーステアリング用コントロールバルブ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060302 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090610 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090616 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090810 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090810 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091117 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091125 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4416860 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151204 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |