JP4415102B2 - メッセージを埋め込んだ画像を有する印刷物 - Google Patents

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本発明は、メッセージを埋め込んだ画像を有する印刷物に属する。
これまで有価証券や身分証明書等の貴重印刷物は、偽造変造を防ぐために工夫が凝らされてきた。例えば、絵柄に極度の細い線からなる模様が、特殊な材料を用いて、精度の高い印刷機で印刷されてきた。しかし、近年ではパーソナルコンピュータ及びその周辺機器の性能が従来の貴重印刷物の偽造防止策を上回る勢いにあるため、有価証券の偽造や身分証明書等の変造(改ざん)が多発している。このような事情から、これまでとは異なる偽造・変造防止策が必要となってきた。
従来の偽造防止技術のうち、特に写真やイラストのような階調画像に関する技術はバラエティが少ないため、汎用性の高い技術が求められている。中でも、階調画像に文字やコード等の各種の可変情報を容易に埋め込むことができる技術が必要となってきている。さらに、これまでの偽造防止技術に多く見られたような、細線や微小な図形を用いて肉眼では確認できない情報を埋め込む技術に加えて、肉眼で十分に確認できる情報埋め込み技術も必要になってきている。
階調画像に別の可視情報(メッセージ)を埋め込む方法の例として、「ハーフトーン画像にマシンが読むことのできるデジタル情報を埋め込む方法」等が知られている。これは、一組の双曲線より生成される特定の形状の画線を任意の向きに多数配置して図形(サーペンタインパターン)を生成するものである。
この発明は名称に「マシンが読むことのできる」とあるように、マシンが安定して情報を読めるように、埋め込む情報を表す形状に工夫が凝らされている。印刷物上に表すことのできる図形は双曲線で再現できるものに限定される。よって、人間が読み、その意味を理解できるような任意の情報、例えば文字、記号その他の図形等を階調画像に埋め込みたい場合には、他の方法が必要である(特許文献1参照)。
任意の可視情報、例えば文字、記号その他の図形等を階調画像に埋め込むことを目的とした技術としては、「ハーフトーン作成法及びその印刷物」が挙げられる。この技術は、印刷物上で階調を再現するための処理工程であるハーフトーン生成技術を応用したものである。この技術では、ハーフトーン生成処理の過程で必要なスクリーン形状を、複数の画像処理技術を組み合わせて作成している。漢字等の複雑な任意の図形を階調再現性の高いスクリーン形状とすることが可能で、印刷物上の階調画像にスクリーンという形態で任意の図形の埋め込みを実現している。
この技術は、主に印刷物をスキャナ入力あるいは光学的に撮影して画線を抽出して再現するような偽造行為を防止することを目的としている。この技術を用いて埋め込まれる図形は微小であるのが特徴である。これは、10倍程度の拡大鏡を用いて画線を観察し、真正物に埋め込まれた図形であるか否かで真偽を判別する場合に有効である。肉眼で観察して判別できる程度に十分大きい図形を埋め込むことも、技術的な手順としては可能である。しかし、現実としては、解像度的な問題により、埋め込まれる階調画像の詳細を表すことができない。よって、肉眼で観察できる大きさの図形を埋め込むには、他の方法が必要である(特許文献2参照)。
このように、肉眼にて確認するに十分な大きさの、図形その他の可変情報を、簡易な方法で、階調画像に対して埋め込む新しい技術が必要とされている。
特願平11−17183 特願平10−92250
本発明は、上述の問題に鑑み、肉眼で判別可能な任意のメッセージが埋め込まれた階調画像を有する印刷物を提供することを目的としている。
本発明は、複数の第1の階調再現要素及び複数の第2の階調再現要素を少なくとも有し、第1及び第2の階調再現要素は少なくとも第1色の領域及び第2色の領域を有し、複数の第1の階調再現要素で構成されたメッセージ領域と、複数の第2の階調再現要素で構成された背景領域からなる画像を備えることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1及び第2の階調再現要素の中心と、夫々隣接する階調再現要素の中心とが、夫々1ミリ以下の間隔で配置されていることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素が有する第1色の領域の形状と、第2の階調再現要素が有する第1色の領域の形状が、異なることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素が有する第1色の領域の形状と、第2の階調再現要素が有する第1色の領域の形状が、ネガポジの関係にあることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素の大きさと、第2の階調再現要素の大きさが、
異なることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素1個が有する第1色の領域の数と、第2の階調再現要素1個が有する第1色の領域の数が、異なることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素が有する第1色の領域の長手方向の向きと、第2の階調再現要素が有する第1色の領域の長手方向の向きが、異なることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素における第1の領域と、第2の階調再現要素における第1の領域との画線面積率が、同一である場合に、第1の階調再現要素が有する第1の領域の形状と、第2の階調再現要素が有する第1の領域の形状が、同一で、且つ、相互に点対称の関係にあることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素における第1の領域と、第2の階調再現要素における第1の領域との画線面積率が、同一である場合に、第1の階調再現要素が有する第1の領域の形状と、第2の階調再現要素が有する第1の領域の形状が、同一で、且つ、相互に点対称の関係にあることを特徴とする印刷物である。
本発明は、第1の階調再現要素における第1色の領域の形状と、第2の階調再現要素における第1色の領域の形状が、同一で、且つ、中心位置が相互に異なることを特徴とする印刷物である。
本発明は、階調画像に任意のメッセージを埋め込むことができる。
本発明の印刷物は、スキャナー又はコピー機で複製した場合に、適正な階調再現要素の大きさ及び形状を保持することができず、また、画像処理技術等を持ってしてもその復元には莫大な時間及び労力を要する。よって、本発明によれば、偽造或いは改ざんの牽制効果が高い印刷物を提供することができる。
本発明の印刷物は、第1の階調再現要素及び第2の階調再現要素の関係がネガポジの場合、第1の階調再現要素における輪郭付近の領域と第2階調再現要素における輪郭付近の領域とが、相互に異なる色の領域となる。よってこの場合、メッセージ領域及び背景領域が必ず第1色の領域と第2色の領域との境界を持って区分されるので、明瞭なメッセージを確実に画像に埋め込むことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
《印刷物の構成》
図1にメッセージを埋め込んだ画像を紙等の支持体の上に印刷した場合の例を示す。また、図2に、図1の部分aを拡大して示す。印刷物Pの表面には画像1が印刷されている。
印刷物とは、比較的平滑な面を有する物体、例えば紙、プラスティック、金属等を支持体とし、未加工の支持体とは別の光学的特性を施すことが可能な加工手段、例えば着色材料の付着やレーザー露光等を用いて、支持体に光学的に認識可能な情報を付与した物である。
光学的に認識可能な情報とは、可視光で人間の目による肉眼視或いはルーペ等の拡大手段を用いた拡大視で認識できる場合、例えば、色の違いの他に、可視光以外の領域の光を利用している装置或いは手段、例えば紫外線照射や赤外線ビューア等を用いて可視化する必要がある場合もある。また、印刷物には、印刷物作成途中の産物、例えば版面も含まれる。
印刷物Pに印刷されている画像1の大きさ、形状、及び絵柄は任意で、少なくともその一部に階調(色味の濃淡)を有している。この画像1の有する階調をベース階調と称する。
画像1は二つの領域より構成されている。二つの領域とは、任意のメッセージの形状をしている領域2とメッセージの背景である領域3である。以下、領域2のような任意のメッセージの形状をした領域を、メッセージ領域と称する(メッセージ領域の形状をメッセージ形状と称する)。また、領域3のようなメッセージ領域の背景に相当する領域を背景領域と称する。さらに、メッセージ領域と背景領域とから構成される画像1のような画像を、メッセージ提供画像と称する。メッセージ提供画像を有する印刷物Pのような印刷物をメッセージ提供画像印刷物と称する。メッセージ提供画像印刷物を肉眼で観察すると、ベース階調によって表現された絵柄と、メッセージの双方を確認することができる。
図3に、図2の部分bを拡大して示す。図1に示した印刷物Pの表面に印刷されたメッセージ提供画像1のベース階調は、階調再現要素4a及び4bによって再現されている。
《階調再現要素》
階調再現要素について、以下に説明する。まず、図3に示した階調再現要素の例4a及び4bの詳細を図4に示す。階調再現要素とは、少なくとも2色の領域を有する、印刷物上の微細な構成である。階調再現要素4a(4b)は、第1色の領域5a(5b)及び第2色の領域6a(6b)を有している。階調再現要素は、メッセージ提供画像印刷物においてベース階調を再現することを目的として用いられる。
階調再現要素の一般的な印刷物における例は、網点と呼ばれる構成である。網点は、円形、或いはそれに類似する形状のインキ着色部が縦横に一定の間隔Lsをもって印刷物上に配置されている構成である。網点を例に述べた場合、階調再現要素は、1個の網点及びその周辺の領域から成る構成である。その大きさ及び形状は、1辺の長さがLsであるような正方形である。網点は、第1の色領域に相当し、網点の周辺の領域は第2の色領域に相当する。
階調再現要素が少なくとも有する2色の領域は、例えば、印刷物におけるインキの色と用紙の色に相当する。階調再現要素がn(nは自然数)色の領域を有する場合、第1色の領域から第(n−1)の領域は、互いに重なり合うことがあるが、第n色の領域は、他の領域と重なり合うことはないような領域である。以下、第n色の領域を第n領域と称し、階調再現要素が第1領域及び第2領域の2つの領域を有する場合の例について説明する。階調再現要素がn(nは自然数)色の領域を有する場合、第1領域から第(n−1)領域については、以降に述べる第1領域の説明が該当するものとし、第n領域については第2領域の説明が該当するものとする。
また、階調再現要素は、メッセージ提供画像を構成するために、メッセージ提供画像印刷物上で多数が近接して配置されている。配置される階調再現要素の数はメッセージ提供画像の大きさによる。
階調再現要素の形状の例を図5に示す。階調再現要素の形状は任意であって、例えば、正方形7、長方形8、或いは六角形9等がある。ベース階調をできるだけ忠実に再現するには、階調再現要素の形状は、隣り合う他の階調再現要素と隙間を生じない形状であることが望ましいが、その限りではない。階調再現要素はさらに、大きな正方形10と小さな正方形11、或いは、六角形12と三角形13のように、複数の形状の組み合わせも可能である。さらに、長方形14のように、配置する向きも、任意である。以下、一例として階調再現要素が正方形の場合について説明する。
階調再現要素の大きさは、第1領域と第2領域が、肉眼では判別できない程度に小さいことが望ましい。従って、階調再現要素は、目安として概ね1mm以下となり、好ましくは0.2mm以下での間隔で配置されている(階調再現要素の形状を視覚的な効果として用いる場合にはこの限りではない)。この大きさは、代表的な視力検査手法であるランドルト氏環を用いた方法で、視力が1.0を有する人が判別できる限界である。
ランドルト氏環を用いた視力検査法では、5mの距離からC形の環が有する1.5mmの間隙を判別できる人の視力を1.0と定義している。判別できる間隙の大きさと観察する距離とが単純な比例関係に基づくと仮定すると、視力が1.0を有する人は、30cmの距離から印刷物を観察したとき、第1領域(或いは第2領域)が約0.1mm以上離れていれば、印刷物上の各々の領域を判別できてしまうことになる。
1個の階調再現要素は少なくとも2色の領域を有するので、各々の領域が約0.1mmの間隙を有するには、階調再現要素は0.2mm以下の間隔で配置されることとなる(1個の階調再現要素において2色の領域が同じ面積で存在する場合)。図5に示した階調再現要素の例では、例えば長さLが0.2mm以下となるような場合がこれに該当する。
階調再現要素が肉眼では判別できない程度に小さいとき、階調再現要素を肉眼にて観察すると、第1色と第2色が混色して見える。混色によって肉眼で観察される色は、第1領域と第2領域の面積比によって異なる。例えば第1色が比較的濃い色で、第2色が白に近い色の場合、1個の階調再現要素における第1領域の面積的割合(以下、面積的割合を面積率と称し、第1領域の面積的割合を第1領域面積率と称する)が高いほど、階調再現要素は濃く見える。同様に、第1領域面積率が低いほど、階調再現要素は淡く見える。階調再現要素は、第1領域面積率を、周辺の階調再現要素の有する第1領域面積率と異にして、相対的に画像の濃淡を再現している。
階調再現要素は、第1領域面積率が0%から100%までの任意の段階を有する。よって、階調再現要素は、第1領域面積率が互いに異なると、同一の階調再現要素同士でも第1領域が異なる。1つの階調画像を構成する階調再現要素は、同一の場合と複数の場合がある。同一の第1領域面積率を有しながら、何らかの点(例えば形状、階調再現要素における位置等)で互いに異なる階調再現要素は、互いに別の階調再現要素であるとする。
階調再現要素が有する第1領域及び第2領域の例を図6に示す。各々の階調再現要素は、第1領域と第2領域の面積的比率が異なる任意の段階を有する。階調再現要素16乃至19は、夫々10段階を有する階調再現要素であり、階調画像15を再現したものである。
階調画像15の大きさは、階調再現要素16乃至19が縦に10個、横に2個配置された大きさに相当する。階調再現要素を用いて画像の有する階調を再現するには、画像の面積に相当する数の階調再現要素を要する。図6に示した階調再現要素16乃至19は、縦2個、横10個の合計20個の階調再現要素が配置されたものである。
また、階調を有する画像15は10個のグレーレベルを有している。グレーレベルとは、階調における濃淡の度合いのことを称する。例えば8ビットのデジタル画像においては、グレーレベル0が黒を、グレーレベル255が白を意味し、256個のグレーレベルを有する。
階調を有する画像15では、各々のグレーレベルを有する部分が占める大きさは、階調再現要素16乃至19が縦に2個、横に1個配置された大きさに相当するので、図6に示した図では、階調再現要素16乃至19の各段階が横方向に10個ずつ2行並んでいる。画像の有するグレーレベル数と階調再現要素の有する段階数の関係は特に限定しない。以下、階調再現要素を表す方法として、階調再現要素16乃至19の例と同様に、階調を有する画像15を再現することで示す。
階調再現要素においては、各々の領域の「形状」、「大きさ」、「向き」及び「位置」から、階調を再現する各段階の構成が決定する。階調再現要素16は階調再現要素16における第1領域面積率がおよそ50%のとき、第1領域の形状が円形である階調再現要素の例である。以下、階調再現要素が有する領域の「形状」、「大きさ」、「向き」、及び「位置」については、第1領域面積率が50%付近の第1領域を代表して述べる。例えば、図6に示された階調再現要素17は線状の第1領域を有する階調再現要素、階調再現要素18は正方形の第1領域を有する階調再現要素、階調再現要素19は三角形の第1領域を有する階調再現要素と称する。
《メッセージ提供画像の構成》
次に、メッセージ提供画像の構成について説明する。メッセージ提供画像は、前述のようにメッセージ領域と背景領域の2つの領域から構成されている。さらに、メッセージ領域は、第1の階調再現要素(図2に示したメッセージ提供画像1の場合は図4(A)に示した線状の第1領域を有する階調再現要素)で構成されている。背景領域は、第1の階調再現要素とは様相が異なる第2の階調再現要素(図2に示したメッセージ提供画像1の場合は図4(B)に示した円形の第1領域を有する階調再現要素)で構成されている。
様相が異なるとは、第1の再現階調要素の有する第x領域(階調再現要素がn色の領域を有するとき、1<=x<=n−1)の形状、大きさ、向き、或いは、位置の少なくともいずれか一つが、第2の階調再現要素の有する第x領域のそれとは異なることをいう。
第1の階調再現要素及び第2の階調再現要素の様相が異なるとき、メッセージ領域と背景領域とを肉眼で区別することができる。これは、錯覚や、印刷によるインキのにじみ具合の違いが原因である。
メッセージは、階調再現要素の配置によってメッセージ領域としてメッセージ提供画像上に再現されている。従って、階調再現要素の配置で可能な限り、一つのメッセージ提供画像に埋め込むメッセージの形状、大きさ及び個数は任意に作成することができる。例えば、仮名或いはアルファベット等の各国の文字、数字、記号、ロゴ、マーク、或いは模様等、任意の図形をメッセージとすることができる。また、1つの画像に単数或いは複数種類のメッセージを任意の数だけ配置することができる。
図2では2種類の階調再現要素が用いられているが、用いる階調再現要素の数は2種類に限らない。例えば、メッセージ提供画像上に、複数のメッセージ領域を設け、各々別の階調再現要素を用いることも可能である。一例として2種類の階調再現要素を用い、第1の階調再現要素がメッセージ領域を、第2の階調再現要素が背景領域を構成する場合について述べる。以下、第1の階調再現要素を図形用階調再現要素、第2の階調再現要素を背景用階調再現要素と称する。
《階調再現要素の組み合わせ》
図形用階調再現要素と背景用階調再現要素の組み合わせの例を、下の実施例2乃至9に挙げる。これらは、図形用階調再現要素及び背景用階調再現要素が有する第1領域の形状、大きさ、向き、或いは位置の少なくともいずれか一つが相互に異なる関係にある組み合わせである。
(実施例2)
《領域の形状が異なる組み合わせの例1》
メッセージ提供画像を作成する階調再現要素の組み合わせの例として、図形用階調再現要素が有する第1領域の形状と、背景用階調再現要素が有する第1領域の形状が、異なるものを用いる。この場合の例として、図7に、線状の第1領域を有する階調再現要素17を図形用階調再現要素、円形の第1領域を有する階調再現要素16を背景用階調再現要素として用いてメッセージ提供画像を作成した場合の例を示す。具体的な領域の形状は、線状或いは円形以外であってもよい。
(実施例3)
《領域の形状がネガポジの関係にある組み合わせの例》
また、領域の形状が異なる組み合わせの応用例として、図形用階調再現要素が有する第1領域の形状と、背景用階調再現要素が有する第1領域の形状が、ネガポジの関係にあるものを用いる。
ネガポジの関係とは、図形用階調再現要素が有する第1領域の形状がポジ状(或いはネガ状)のとき、背景用階調再現要素が有する第1領域の形状がネガ状(或いはポジ状)であることを云う。ポジ状の形状とは、第1の領域の中心が階調再現要素の中心或いはその付近にあって、第1領域面積率が高くなるに従って階調再現要素の輪郭側へと伸張する形状である。ネガ状の形状とは、第1領域面積率が高くなるに従って第1領域が階調再現要素の輪郭から階調再現要素の中心或いはその付近へと伸張する形状である。
領域の形状がネガポジの関係にある組み合わせの例として、図8に、円形の第1領域を有する階調再現要素16を背景用階調再現要素、反転円形の第1領域を有する階調再現要素20を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。階調再現要素16はポジ状の形状を有する階調再現要素で、階調再現要素20はネガ状の形状を有する階調再現要素である。具体的な画線形状は、円形以外であってもよい。
(実施例4)
《領域の大きさが異なる組み合わせの例1》
メッセージ提供画像を作成する階調再現要素の組み合わせの例として、同一の第1領域面積率を有する場合に、図形用階調再現要素が有する第1領域の大きさと、背景用階調再現要素が有する第1領域の大きさが異なる物を用いる。
図形用階調再現要素の大きさと背景用階調再現要素の大きさが異なる場合、各々の第1領域の大きさが相対的に異なるので、領域の大きさが異なる組み合わせとなる。
この例として、図9に、円形の第1領域を有する階調再現要素16を背景用階調再現要素とし、階調再現要素の1辺の長さが階調再現要素16の半分である階調再現要素21を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。図9に示した例においては、同一の第1領域面積率を有する場合、図形用階調再現要素が有する第1領域の大きさは、背景用階調再現要素が有する第1領域に比べて、半分の大きさである。
階調再現要素の大きさは特に限定されるものではない。また、背景用階調再現要素は、図形用階調再現要素より大きくても小さくてもよい。
(実施例5)
《領域の大きさが異なる組み合わせの例2》
領域の大きさが異なる組み合わせの別の例として、図形用階調再現要素が有する第1領域の数と背景用階調再現要素が有する第1領域の数が異なる場合、領域の大きさが異なる組み合わせとなる。第1領域の数とは、他の領域で寸断されていないひとかたまりの第1領域の個数である。
図形用階調再現要素と背景用階調再現要素とが同一の第1領域面積率を有する場合、その第1領域の数が異なるとき、第1領域の大きさが領域の数に反比例して増減する。
この例として、図10に、1個の円形の第1領域を有する階調再現要素16を背景用階調再現要素とし、3個の円形の第1領域を有する階調再現要素21を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。図10に示した例においては、同一の第1領域面積率を有する場合、図形用階調再現要素が有する第1領域1個の大きさは、背景用階調再現要素が有する第1領域1個に比べて、3分の1の大きさである。
階調再現要素が有する第1領域の数は、特に限定されるものではない。また、背景用階調再現要素が有する第1領域の数は、図形用階調再現要素が有する第1領域の数より多くても少なくてもよい。
(実施例6)
メッセージ提供画像を作成する階調再現要素の組み合わせの例として、図形用階調再現要素が有する領域の向きと、背景用階調再現要素が有する領域の向きが、異なるものを用いる。向きが異なる組み合わせには、3種類の組み合わせがある。それらは、領域の長手方向が異なる組み合わせ、領域が点対称の関係にある組み合わせ、領域が線対称の関係にある組み合わせである。
《領域の長手方向の向きが異なる組み合わせの例》
領域の長手方向の向きが異なるような階調再現要素の組み合わせとは、図形用階調再現要素が有する第1領域の長手方向と背景用階調要素が有する第1領域の長手方向が異なることを云う。長手方向とは、領域の形状のうち、最も広い幅を示す方向のことを云う。この例として、図11に、横方向に伸びる線状の第1領域を有する階調再現要素23を背景用階調再現要素とし、縦方向に伸びる線状の第1領域を有する階調再現要素17を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。階調再現要素23の長手方向は横向きであり、階調再現要素17の長手方向は縦向きである。
階調再現要素が有する第1領域の形状、具体的な長手方向、及び図形用階調再現要素が有する第1領域の長手方向と背景用階調要素が有する第1領域の長手方向との差異の度合いは特に限定されるものではない。
(実施例7)
《領域が点対称の関係にある組み合わせの例》
領域が点対称の関係にある組み合わせとは、図形用階調再現要素が有する第1領域と、背景用階調要素が有する第1領域領域が、相互に点対称の関係にあることを云う。点対称とは、任意の図形F1を、任意の点piを回転の中心として、任意の角度An回転して、図形F2が得られるときの、F1とF2の関係を称する。
この例として、図12に、正方形の第1領域を有する階調再現要素18を背景用階調再現要素とし、階調再現要素18の有する第1領域を、階調再現要素の中心C24を回転の中心として、45度回転した場合に相当する第1領域を有する階調再現要素24を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。階調再現要素が有する第1領域の形状、及び具体的な回転角度と回転の中心は特に限定されるものではない。
(実施例8)
《領域が線対称の関係にある組み合わせの例》
領域が線対称の関係にある組み合わせとは、図形用階調再現要素が有する第1領域と、背景用階調要素が有する第1領域領域が、相互に線対称の関係にある場合を云う。線対称とは、2つの図形がある直線を軸として互いに鏡像の関係にあることをいう。
この例として、図13に、三角形の第1領域を有する階調再現要素19を背景用階調再現要素とし、階調再現要素の中心を通る垂直な線C25を軸として、階調再現要素19の有する第1領域と鏡像の関係にある第1領域を有する階調再現要素25を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。階調再現要素が有する第1領域の形状、及び図形用階調再現要素が有する第1領域と背景用階調要素が有する第1領域との対称軸は特に限定されるものではない。
(実施例9)
《領域の位置が異なる組み合わせの例》
領域の位置が異なる組み合わせとは、図形用階調再現要素における第1領域の中心位置と、背景用階調再現要素における第1領域の中心位置とが、異なることを云う。この例として、図14に、階調再現要素の中心を通る横線C23を中心線とする線状の第1領域を有する階調再現要素23を背景用階調再現要素とし、階調再現要素の上端付近を通る横線C26を中心線とする線状の第1領域を有する階調再現要素26を図形用階調再現要素として用いた場合を示す。階調再現要素が有する領域の具体的な位置及び形状は特に限定されるものではない。
以上の実施例2乃至9の階調再現要素の組み合わせを適宜用いて背景用階調再現要素及び図形用階調再現要素とする。図15に、実施例2に示した領域の形状が異なる組み合わせの例を示す。まず、円形の第1領域を有する階調再現要素16は図形用階調再現要素として「P」の字のように配置されている。その周囲には、線状の第1領域を有する階調再現要素23が背景用階調再現要素として配置されている。階調再現要素16及び階調再現要素23の組み合わせ27は、階調再現要素16及び階調再現要素23の100倍(10×10倍)の大きさを有する。
実施例2乃至9の階調再現要素の組み合わせについては、単独で用いるだけではなく、実施例によっては、複数の実施例に該当するような階調再現要素の組み合わせを用いることも可能である。例えば、実施例2のように階調再現要素の有する領域の形状が互いに異なり、なおかつ実施例5のように階調再現要素の有する領域の個数が異なるような場合を図16に示す。階調再現要素の組み合わせ29は、2本の線状の第1領域を有する階調再現要素28を図形用階調再現要素とし、1個の反転円形の第1領域を有する階調再現要素20を背景用階調再現要素として得たものである。
(実施例10)
《メッセージ提供画像の作成方法》
次にメッセージ提供画像の作成方法の一例について、説明する。メッセージ提供画像の作成方法の流れの例を、図17に示す。また、作成するメッセージ提供画像は、一例として、図15に示した階調再現要素の組み合わせ27を用いたものとする。
《作成に要する装置》
作成に要する装置については、図18にその一例を示す。この装置は、コンピュータの有する中央演算装置のような演算手段d1、内部メモリのような演算手段がデータの一時記憶に用いる一時記憶手段d2、ハードディスク或いは光磁気ディスクのようなデータを書き込んで保存が可能なデータ格納手段d3、スキャナ或いはデジタルカメラのような絵画や写真をデジタル情報に変換して入力することができる画像入力手段d4、市販の画像処理ソフトや描画ソフトを格納したハードディスクのような画像描画手段d5、キーボード或いはマウスのような装置利用者がデータを入力する場合に用いるデータ入力手段d6、プリンタ或いはフィルム出力機のような出力手段d7、及び、モニタのような表示手段d8によって構成されている。
作成過程にあるメッセージ提供画像及びメッセージ提供画像の作成過程で必要な素材は、デジタルデータとしてこれらの手段の間をやり取りされる。
《図形用階調再現要素を定義する画像の作成S1》
図形用階調再現要素を定義する画像を演算手段に作成させ、データ格納手段に保存させる(S1)。
図形用階調再現要素を定義する画像を、以下、図形用階調定義画像と称する。
図形用階調定義画像のピクセル寸法(1辺のピクセル数)は、定義される階調再現要素によって再現したい階調数に基づき決定する。階調数は任意である。階調再現要素は、自身が有するピクセル数に1を加えた数の階調を再現するので、再現したい階調数以上のピクセル数が必要である。例えば用いる階調再現要素が正方形であって、表現したい階調数が256階調である場合、階調再現要素は255ピクセル以上が必要で、ピクセル寸法は縦横16*16ピクセル以上である。
この大きさを満たす画像を画像描画手段に作成させる。作成された画像に第1領域面積率が50%程度になるように、第1領域を白で,残りの領域を黒で着色させる。次に、画像描画手段にこの画像に対してぼかし処理をさせる。必要に応じてぼかし処理によって生じたグレーの濃度を調整させる。得られた画像をデータ格納手段に保存させる。
図19に示した画像30乃至33は、図6に示した階調再現要素16乃至19を定義する画像である。
《背景用階調再現要素を定義する画像の作成S2》
背景用階調再現要素を定義する画像を演算手段に作成させ、データ格納手段に保存させる(S2)。
背景用階調再現要素を定義する画像を、以下、背景用階調定義画像と称する。
背景用階調定義画像における階調再現要素の定義方法は、図形用階調定義画像と同じ方法とする。よって、背景用階調定義画像の作成S2は、ステップS1と同様の処理を行う。
また、ステップS2で作成する画像によって定義される背景用階調再現要素は、ステップS1で作成した画像によって定義される図形用階調再現要素と組み合わせた場合に、図形実施例2乃至9の少なくとも1つに合致するようなものとする。
《メッセージ形状が描画された画像の作成S3》
画像描画手段を用いてメッセージ形状が描画された画像を演算手段に作成させ、データ格納手段に保存させる(S3)。
メッセージ形状が描画された画像を、以下、メッセージ形状画像と称する。
メッセージ形状画像は、メッセージ形状の部分と背景の部分の2色で作成する。
また、メッセージ形状画像のピクセル寸法は、メッセージ形状を再現する階調再現要素の数と同じとする。
図20に示した画像34は、階調再現要素の組み合わせ27に基づいたメッセージ形状画像の例である。メッセージ形状となる「p」を黒で背景を白で表している。画像36のピクセル寸法は、組み合わせ27における階調再現要素の数が縦10個、横10個なので、縦横10*10ピクセルである。画像34の部分的な拡大図c34に見られるpxは1個のピクセルに相当する。
《組み合わせ画像の作成S4》
図形用階調定義画像及び背景用階調定義画像が組み合わさって、メッセージ形状を構成している画像を作成する(S4)。ステップS4の詳細を図21に示す。
図形用階調定義画像及び背景用階調定義画像が組み合わさって、メッセージ形状を構成している画像を、以下、組み合わせ画像と称する。
まず、演算手段は、ステップS1で作成した図形用階調定義画像、ステップS2で作成した背景用階調定義画像、及び、ステップS3で作成したメッセージ形状画像を一時記憶手段に入力する(S4−1)。
作成される組み合わせ画像のピクセル寸法より十分に大きな、任意の画像(以下貼り付け用画像と称する)を作成し、一時記憶手段に入力する(S4−2)。
次に、演算手段は、ステップS4−3からS4−6の処理を行う。即ち、メッセージ形状画像が有する左上端のピクセルの色を調べ、そのピクセルがメッセージ形状に属するか、背景に属するかの判定を行う(S4−3)。判定結果に基づいて、図形用階調定義画像或いは背景用階調定義画像のいずれかを複製する(S4−4或いはS4−5)。複製した画像を貼り付け用画像の左端に貼り付けて、貼り付け用画像を一時記憶手段に入力する(S4−6)。
ステップS4−3からS4−6を、メッセージ形状画像のすべてのピクセルに対して繰り返す。複製した画像を貼り付ける位置は、前回の貼り付け処理で画像が貼り付けられた領域の右隣である。途中、メッセージ形状画像の右端まで判定してステップS4−6まで処理したら、メッセージ形状画像の左端まで戻って1段下のピクセルについて処理を繰り返す。そのとき、ステップS4−6では、前回の貼り付け処理で画像が貼り付けられた領域の下の領域に、貼り付け画像の左端から貼り付ける。
貼り付け画像のピクセル寸法を減じることで、ステップS4−6で画像を貼り付けなかった領域を削除して、組み合わせ画像とする(S4−7)。組み合わせ画像をデータ格納手段に保存する(S4−8)。
《ベース階調を有する多値画像の作成S5》
メッセージ提供画像のベース階調を有する多値画像を作成してデータ格納手段に保存する(S5)。多値画像は、例えば画像処理ソフトを格納した画像描画手段及びデータ入力手段を用いて演算手段に作成させる。或いは、スキャナやデジタルカメラ等の画像入力手段を用いて、写真や絵画を演算手段にデジタルデータ化させて用いる。多値画像は、階調を有するものであればどのような絵柄でもよい。
作成する多値画像のピクセル寸法は、メッセージ提供画像印刷物上での同画像の長さ寸法、同印刷物上での階調再現要素の長さ寸法、及び図形用階調定義画像並びに背景用階調定義画像のピクセル寸法を加味して決定する。
印刷物上の多値画像の長さ寸法は、任意である。
また、階調再現要素の長さ寸法は、前述の階調再現要素に必要な配置の間隔である0.2mm以下を考慮して決定する。
図形用階調定義画像並びに背景用階調定義画像のピクセル寸法は、ステップS1並びにステップS2で作成した画像のものである。両者のピクセル寸法が異なる場合は、ステップS4で作成した組み合わせ画像のピクセル寸法を、ステップS3で作成したメッセージ形状画像のピクセル寸法で除算して、階調定義画像1個あたりの平均ピクセル寸法を求めて利用する。
多値画像の各辺のピクセル寸法は、印刷する長さ寸法を、階調再現要素の長さ寸法で除算して、階調定義画像のピクセル寸法を乗じた数である。
《メッセージを有する二値画像の作成S6》
メッセージを有する二値画像を作成する(S6)。ステップS6の詳細を図22に示す。
まず、演算手段は、ステップS4で作成、保存した組み合わせ画像と、ステップS5で作成、保存したベース階調を有する多値画像を一時記憶手段に入力する(S6−1)。
次に演算手段は、ベース階調を有する多値画像と同じピクセル寸法の画像を作成する(S6−2)。これを仮画像と称する。
ベース階調を有する多値画像の左上端のピクセルと、組み合わせ画像の左上端のピクセル色を調べ、両者の比較判定を行う(S6−3)。ベース階調を有する多値画像のピクセルの方が白い(濃度が低い)場合には白、そうでない場合には黒にて、仮画像のピクセルを塗る(S6−4或いはS6−5)。塗るピクセルは、ステップS6−3で調べたピクセルの多値画像における座標と同じ位置である。
ステップS6−3からステップS6−5を、多値画像のすべてのピクセルに対して繰り返す。途中、組み合わせ画像の右端まで判定してステップS6−5まで処理したら、組み合わせ画像については同じ行の左端に戻る。さらに、多値画像の右端まで判定してステップS6−5まで処理したら、多値画像、組み合わせ画像ともに左端まで戻って一段下のピクセルから判定を行う。そのとき、判定したピクセルが組み合わせ画像の下端の場合は,組み合わせ画像の左上端に戻る。
以上の処理により、ベース階調を有する仮画像のすべてのピクセルを塗ると、仮画像はメッセージ提供画像となる。メッセージ提供画像をデータ記憶手段に保存して終了する(S6−6)。
得られたメッセージ提供用画像を出力手段にて出力する。出力物がフィルム等の印刷に供する途中生成物の場合は、同出力物を用いて印刷物を作成し、メッセージ提供印刷物を得る。
メッセージを埋め込んだ画像を紙等の支持体の上に印刷した場合の例の図 図1の部分的な例を示した拡大図 図2の一部をさらに拡大した例の図 階調再現要素の例を示した図 階調再現要素の形状の例を示した図 階調再現要素が有する第1領域及び第2領域の例を示した図 第1領域の形状が異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 第1領域の形状がネガポジの関係にある階調再現要素の組み合わせの例を示した図 大きさが異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 第1領域の数が異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 第1領域の長手方向が異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 第1領域が回転の関係にある階調再現要素の組み合わせの例を示した図 第1領域が線対称の関係にある階調再現要素の組み合わせの例を示した図 第1領域の位置が異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 領域の形状が異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 領域の形状及び数が異なる階調再現要素の組み合わせの例を示した図 メッセージ提供画像の作成方法の流れの例を示した図 メッセージ提供画像の作成装置の例を示した図 図形用階調定義画像の例を示した図 メッセージ形状画像の例を示した図 組み合わせ画像の作成方法の流れの例を示した図 メッセージを有する二値画像の作成方法の流れの例を示した図
符号の説明
1 印刷物Pの表面に印刷されているメッセージを埋め込んだ画像(メッセージ提供画像)
2 メッセージ領域
3 背景領域
4a 階調再現要素
4b 階調再現要素
5a 第1色の領域(第1領域)
5b 第1色の領域(第1領域)
6a 第2色の領域(第2領域)
6b 第2色の領域(第2領域)
7 階調再現要素
8 階調再現要素
9 階調再現要素
10 階調再現要素
11 階調再現要素
12 階調再現要素
13 階調再現要素
14 階調再現要素
15 階調を有する画像
16 円形の第1領域を有する階調再現要素
17 縦線状の第1領域を有する階調再現要素
18 正方形の第1領域を有する階調再現要素
19 三角形の第1領域を有する階調再現要素
20 反転円形の第1領域を有する階調再現要素
21 階調再現要素16とは大きさが異なる階調再現要素
22 3個の円形の第1領域を有する画線を有する階調再現要素
23 横線状の第1領域を有する階調再現要素
24 第1領域が階調再現要素18の有する第1領域と回転の関係にある階調再現要素
25 第1領域が階調再現要素19の有する第1領域と線対称の関係にある階調再現要素
26 階調再現要素23とは第1領域の位置が異なる階調再現要素
27 階調再現要素16及び階調再現要素23の組み合わせの例
28 2本の横線状の階調再現要素
29 階調再現要素28及び階調再現要素20の組み合わせ
30 図形用階調定義画像
31 図形用階調定義画像
32 図形用階調定義画像
33 図形用階調定義画像
34 メッセージ形状画像
a 印刷物Pの部分
b 印刷物Pの部分
C23 課長再現要素の中心を通る直線
C24 階調再現要素の中心
C25 階調再現要素の中心を通る直線
C26 階調再現要素の上端付近を通る直線
c34 画像34の部分
d1 演算手段
d2 一時記憶手段
d3 データ格納手段
d4 画像入力手段
d5 画像描画手段
d6 データ入力手段
d7 出力手段
d8 表示手段
L 階調再現要素の長さ
P メッセージ提供画像を有する印刷物(メッセージ提供画像印刷物)
px ピクセル
S1 図形用階調再現要素を定義する画像の作成
S2 背景用階調再現要素を定義する画像の作成
S3 メッセージ形状が描画された画像の作成
S4 組み合わせ画像の作成
S4−1 画像の入力
S4−2 貼り付け画像の作成
S4−3 ピクセルはメッセージ形状に属するか
S4−4 図形用階調定義画像の複製
S4−5 背景用階調定義画像の複製
S4−6 複製した画像の貼り付け
S4−7 不要領域の削除
S4−8 保存
S5 ベース階調を有する多値画像の作成
S6 メッセージを有する二値画像の作成
S6−1 画像の入力
S6−2 仮画像の作成
S6−3 多値画像のピクセルの方が白いか
S6−4 白で塗りつぶし
S6−5 黒で塗りつぶし
S6−6 保存

Claims (3)

  1. 階調画像を有する印刷物であって、
    前記階調画像には、肉眼で認識可能なメッセージ画像が形成され、
    前記階調画像は、メッセージ画像を形成するためのメッセージ領域と、前記メッセージ画像の背景となる背景領域から成り、
    前記メッセージ領域は、画線が形成される単位である複数の第1の階調再現要素によって形成され、画線が形成される単位である前記背景領域は複数の第2の階調再現要素によって形成され、
    各々の前記第1の階調再現要素内は、第1領域から成る前記画線と第2領域から成る非画線を有し、前記第1領域から成る画線は、前記階調画像の階調にあわせて面積比率が異なって形成されて、さらに、前記第1領域から成る画線及び前記第2領域から成る非画線は色が異なり、
    各々の前記第2の階調再現要素内は、第1領域から成る前記画線と第2領域から成る非画線を有し、前記第1領域から成る画線は、前記階調画像の階調にあわせて面積比率が異なって形成されて、さらに、前記第1領域から成る画線及び前記第2領域から成る非画線は色が異なり、
    前記各々の前記第1の階調再現要素内の前記第1領域から成る画線と前記各々の前記第2の階調再現要素内の前記第1領域の画線は、形状、大きさ、向き及び位置の少なくともいずれか一つが異なることを特徴とする印刷物。
  2. 前記第1の階調再現要素及び前記第2の階調再現要素は、1mm以下の間隔で配置されることを特徴とする請求項1記載の印刷物。
  3. 前記第1の階調再現要素が有する前記第1領域の形状と、前記第2の階調再現要素が有する前記第1領域の形状が、ネガポジの関係にあることを特徴とする請求項1又は2記載の印刷物。
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