JP4413838B2 - 給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば集合住宅のパイプシャフトや機械室に設置されるヒートポンプ式の給湯システムに関するものである。
従来、この種の給湯システムとしては、集合住宅の各戸毎に設けられたパイプシャフトや機械室に設置された貯湯タンクと、圧縮機、高温側熱交換器、膨張手段、低温側熱交換器及び送風機を有するヒートポンプユニットとを備え、貯湯タンク内の水をヒートポンプユニットによって加熱するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−90606号公報
しかしながら、従来の給湯システムにおいて、貯湯タンクはパイプシャフトや機械室等の所定空間内に設置されるとともに、ヒートポンプユニットは所定空間から離れた位置にあるバルコニー等に設置されているため、貯湯タンクとヒートポンプユニットを接続する配管の配管長が長くなり、配管材料及び配管の施工に伴うコストが高くなるという問題点があった。また、配管が長くなることによって配管からの放熱量が大きくなるため、給湯システムのエネルギー効率が低下するという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、貯湯タンクとヒートポンプユニットを接続する配管長を短くすることにより、配管材料及び配管の施工に伴うコストの低減を図るとともに、エネルギー効率の低下を防止することのできる給湯システムを提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、圧縮機、高温側熱交換器、膨張手段及び低温側熱交換器を有するヒートポンプユニットと、建築物の所定空間内に設けられた貯湯タンクとを備えた給湯システムにおいて、前記ヒートポンプユニットを貯湯タンクが設けられる所定空間内に配置し、所定空間を開閉する扉にヒートポンプユニットを設け、貯湯タンクとヒートポンプユニットとを可撓性の接続配管によって接続している。
これにより、貯湯タンク及びヒートポンプユニットが共に所定空間内に設置されることから、貯湯タンクとヒートポンプユニットが所定空間内において短い配管長の配管によって接続される。この場合、ヒートポンプユニットは、所定空間を開閉する扉に設けられるとともに、貯湯タンクと可撓性の接続配管によって接続されることから、ヒートポンプユニットと貯湯タンクとを配管によって接続した状態で扉を開放することができる。
本発明によれば、貯湯タンクとヒートポンプユニットを所定空間内において短い配管長の配管によって接続することができるので、配管材料及び配管の施工に伴うコストの低減を図るとともに、配管からの放熱によるエネルギー効率の低下を防止することができる。この場合、ヒートポンプユニットと貯湯タンクとを配管によって接続した状態で扉を開放することができるとともに、ヒートポンプユニットを外部に露出させることができるので、ヒートポンプユニットの保守点検を容易に行なうことができる。
図1乃至図3は本発明の一実施形態を示すもので、図1はパイプシャフトの側面断面図、図2は給湯システムの概略構成図、図3はヒートポンプユニットの収まりを示す要部斜視図である。
この給湯システムは、貯湯タンクユニット10と、貯湯タンクユニット10の貯湯タンク11内の水を加熱するためのヒートポンプユニット20と、ヒートポンプユニット20に空気を流通させるための送風機30とを備え、集合住宅の各戸毎に隣接して設けられた扉1を有する所定空間としてのパイプシャフトA内に設けられている。
貯湯タンクユニット10は、上水道からの給水を貯湯タンク11に供給するための給水配管12と、貯湯タンク11内の湯を住居内に供給するための給湯配管13と、貯湯タンク11内の水をヒートポンプユニット20に向かって流通させるためのタンク側循環往き配管14と、ヒートポンプユニット20において加熱された水を貯湯タンク11に向かって流通させるためのタンク側循環返り配管15とが貯湯タンク11に接続されている。
給水配管12には、上水道本管の給水圧力を所定の給水圧力に減圧するための減圧弁12aが設けられている。また、給水配管12は、減圧弁12aの下流側に分岐管12bが設けられ、混合弁13aを介して給湯配管13に接続されている。混合弁13aは、貯湯タンク11内の湯と給水配管12の水とを混合して所定温度の湯を給湯配管13に流通させるようになっている。タンク側循環往き配管14には、貯湯タンク11とヒートポンプユニット20に水を循環させるための電動ポンプ14aが設けられている。また、タンク側循環返り配管15には、貯湯タンク11内の圧力を所定の圧力以下とするための安全弁15aが設けられている。
ヒートポンプユニット20は、圧縮機21、高温側熱交換器としてのガスクーラ22、膨張手段としての膨張弁23及び低温側熱交換器としての蒸発器24を備え、扉1のパイプシャフトA側に取付けられている。また、ヒートポンプユニット20には、圧縮機21、ガスクーラ22、膨張弁23及び蒸発器24を銅またはステンレス等からなる冷媒流通用の配管によって順次接続することにより冷媒回路20aが構成され、冷媒回路20aには、高圧側が超臨界状態となる二酸化炭素が冷媒として用いられる。
ガスクーラ22は、冷媒流通路22aと水流通路22bを有するプレート型の熱交換器からなり、冷媒と水とを熱交換するようになっている。水流通路22bには、ガスクーラ22内を流通する水を貯湯タンク11に向かって流通させるためのガスクーラ側往き配管25と、貯湯タンク11内の水をガスクーラ22に向かって流通させるためのガスクーラ側返り配管26とが接続されている。
また、タンク側循環往き配管14の端部とガスクーラ側返り配管26の端部は、第1の接続配管31によって接続され、タンク側循環返り配管15の端部とガスクーラ側往き配管25は、第2の接続配管32によって接続されている。第1及び第2の接続配管31,32は、それぞれ耐熱性及び可撓性を有するホース等の部材からなり、第1及び第2の接続配管31,32を接続した状態で扉1が開閉可能に設けられている。
蒸発器24は、フィンチューブ型の熱交換器からなり、冷媒と空気とを熱交換するようになっている。また、蒸発器24が取付けられる扉1の所定位置には、外部の空気をパイプシャフトA内に流入させるための吸気ガラリ1aが設けられている。
送風機30は、有圧換気扇等の電動の送風機からなり、パイプシャフトAの側壁上部に設けられている。また、送風機30が取付けられる側壁の所定位置には、パイプシャフトA内の空気を外部に流出させるための排気ガラリ30aが設けられている。
以上のように構成された給湯システムにおいて、圧縮機21から吐出された冷媒は、ガスクーラ22を流通した後に膨張弁23を介して蒸発器24に流入し、蒸発器24から流出した冷媒は圧縮機21に吸入される。このとき、電動ポンプ14aによって貯湯タンク11及びガスクーラ22を循環する水は、ガスクーラ22において放熱する冷媒と熱交換することによって加熱され、貯湯タンク11内に貯えられる。また、送風機30によって吸気ガラリ1aからパイプシャフトAに流入する外部の空気は、蒸発器24において吸熱する冷媒と熱交換することにより冷却され、パイプシャフトA内を流通して排気ガラリ30aから外部に排出される。
このように、本実施形態の給湯システムによれば、ヒートポンプユニット20を貯湯タンクユニット10の設けられるパイプシャフトA内に配置したので、貯湯タンクユニット10とヒートポンプユニット20をパイプシャフトA内において短い配管長の第1及び第2の接続配管31,32によって接続することができ、配管材料及び配管の施工に伴うコストの低減を図るとともに、第1及び第2の接続配管31,32からの放熱によるエネルギー効率の低下を防止することができる。
また、送風機30によって蒸発器24と熱交換するための外部の空気を、吸気ガラリ1aからパイプシャフトA内に吸入し、パイプシャフトAを介して排気ガラリ30aから外部に排出するようにしたので、外部の空気を蒸発器24に流通させるためのダクトを必要とすることなく、設置スペースの省スペース化を図ることができる。
また、パイプシャフトAを開閉する扉1にヒートポンプユニット20を設け、貯湯タンクユニット10とヒートポンプユニット20とを可撓性の第1及び第2の接続配管31,32によって接続したので、貯湯タンクユニット10とヒートポンプユニット20とを第1及び第2の接続配管31,32によって接続した状態で扉1を開放することができるとともに、ヒートポンプユニット20を外部に露出させることができ、ヒートポンプユニット20の保守点検を容易に行なうことができる。
尚、前記実施形態では、貯湯タンクユニット10及びヒートポンプユニット20を集合住宅の各戸ごとに隣接して設けられた扉1を有するパイプシャフトA内に設置したものを示したが、パイプシャフトAの他、機械室や給湯システム専用の設置スペースに設置するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、パイプシャフトAを開閉する扉1にヒートポンプユニット20を設けたものを示したが、パイプシャフトAの側壁にヒートポンプユニット20を設けるとともに、蒸発器24が取付けられる側壁の所定位置に吸気ガラリ1aを設けるようにしても前記実施形態と同様に、配管材料及び配管の施工に伴うコストの低減を図るとともに、第1及び第2の接続配管31,32からの放熱によるエネルギー効率の低下を防止することができる。
本発明の一実施形態を示すパイプシャフトの側面断面図 給湯システムの概略構成図 ヒートポンプユニットの収まりを示す要部斜視図
符号の説明
1…扉、1a…吸気ガラリ、10…貯湯タンクユニット、11…貯湯タンク、20…ヒートポンプユニット、21…圧縮機、22…ガスクーラ、24…蒸発器、30…送風機、30a…排気ガラリ、31…第1の接続配管、32…第2の接続配管、A…パイプシャフト。

Claims (2)

  1. 圧縮機、高温側熱交換器、膨張手段及び低温側熱交換器を有するヒートポンプユニットと、建築物の所定空間内に設けられた貯湯タンクとを備えた給湯システムにおいて、
    前記ヒートポンプユニットを貯湯タンクが設けられる所定空間内に配置し
    所定空間を開閉する扉にヒートポンプユニットを設け、
    貯湯タンクとヒートポンプユニットとを可撓性の接続配管によって接続し
    ことを特徴とする給湯システム。
  2. 前記低温側熱交換器と熱交換するための空気を、所定空間外から所定空間内に吸入し、所定空間を介して所定空間外に排出する空気流通手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の給湯システム。
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