JP2004169946A - 住宅用冷暖房装置 - Google Patents

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JP2004169946A JP2002333674A JP2002333674A JP2004169946A JP 2004169946 A JP2004169946 A JP 2004169946A JP 2002333674 A JP2002333674 A JP 2002333674A JP 2002333674 A JP2002333674 A JP 2002333674A JP 2004169946 A JP2004169946 A JP 2004169946A
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Shigetoshi Hashimoto
茂利 橋本
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Abstract

【課題】ガス冷媒に対応した伝熱部に冷温水を供給しても、良好な冷暖房効果が得られる住宅用冷暖房装置を提供する。
【解決手段】冷房運転時に電力駆動式のヒートポンプ1の冷媒を凝縮させる凝縮機能を有し、かつ暖房運転時にヒートポンプ1の冷媒を蒸発させる蒸発機能を有する空気側熱交換器3と、ヒートポンプ1の冷媒と水とを熱交換して冷温水とする水側熱交換器5と、水側熱交換器5の冷温水が配管8,22,23を通して導かれる伝熱部24と、を備え、配管8,22,23において伝熱部24に直接接続される配管部23を複数の系統に分岐構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般住宅に設置されて室内の冷暖房を行うための住宅用冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅用冷暖房装置には、ヒートポンプ式の冷暖房装置がある。この冷暖房装置は、ベランダやバルコニーなどに室外機を設置し、この室外機により冷房時には室内の熱を吸収して大気中に熱を運び込む一方、暖房時には大気中の熱を吸収して室内に運び込むことにより、冷暖房を行っている。
【0003】
このような冷暖房装置は、フロンまたは代替フロン冷媒を使用するため、吹出口から吹き出される空気の温度を直接調節することができず、冷房時、常に5℃程度に冷却されたフロンまたは代替フロン冷媒が蒸発器(以下、伝熱部ともいう。)を循環している。そして、室内の温度を検知するセンサによって室内の温度が予め設定された温度以上に達したことを検知した場合、装置本体に運転指令を出力し、再度冷却空気を吹き出させ、室温を調節するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したヒートポンプ式の冷暖房装置における室内機の蒸発器は、循環するフロンまたは代替フロン冷媒に対応した構造に製造されているため、その構造を、そのまま冷温水を冷媒とした冷暖房装置に適応することが不可能であった。
【0005】
因みに、これはフロンまたは代替フロン冷媒は、気化した際にガス状であるため、圧縮機によりかなりの圧力が加えられるものの、上記冷温水の場合はその特性上、加えられる圧力がガス冷媒に比較して格段に低いからである。
【0006】
したがって、ガス冷媒に対応した冷暖房装置に、冷媒として冷温水を用いた場合には、一旦蒸発器に入った水が蒸発器から排出されるまで、その水に熱を吸収するだけのポテンシャルを持たないため、つまり冷媒として機能を果たすことができず、途中で室温と同じ温度近傍まで上昇してしまい、望ましい冷暖房効果が得られないという問題があった。
【0007】
そのため、ガス冷媒に対応した蒸発器では、冷媒として冷温水を用いることができないことから、冷媒として冷温水を用いる場合には、冷温水用の伝熱部を新たに製造して設置する必要がある。その分、製造時間および製造コストが増加するという問題があった。
【0008】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、ガス冷媒に対応した伝熱部に冷温水を供給しても、良好な冷暖房効果が得られる住宅用冷暖房装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明は、冷房運転時に電力駆動式のヒートポンプの冷媒を凝縮させる凝縮機能を有し、かつ暖房運転時に前記ヒートポンプの冷媒を蒸発させる蒸発機能を有する空気側熱交換器と、前記ヒートポンプの冷媒と水とを熱交換して冷温水とする水側熱交換器と、前記水側熱交換器の冷温水が配管を通して導かれる伝熱部と、を備え、前記配管において前記伝熱部に直接接続される配管部を複数の系統に分岐構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、水側熱交換器の冷温水が導かれる伝熱部に直接接続される配管部を複数の系統に分岐構成したことにより、水側熱交換器の冷温水が複数の系統の配管部から伝熱部に導かれるので、伝熱部に単位時間当たりに供給される冷温水の量が大幅に増加する。
【0011】
したがって、ガス冷媒に対応した既存の伝熱部に本発明のように冷媒として冷温水を用いた場合でも、伝熱部に供給された冷温水が排出されるまでに冷媒として機能を十分果たすことができ、望ましい冷暖房効果を得ることができるとともに、冷温水用の伝熱部を新たに製造する必要がなくなる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の住宅用冷暖房装置において、前記伝熱部に直接接続される配管部は、前記配管に介挿されたヘッダーから複数の系統に分岐された第1分岐配管からさらに複数の系統に分岐された第2分岐配管であることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、伝熱部に直接接続される配管部は、配管に介挿されたヘッダーから複数の系統に分岐された第1分岐配管からさらに複数の系統に分岐された第2分岐配管であることから、伝熱部に対して冷温水の流量および温度の均一化が図れ、常に一定の冷暖房効果が得られる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の住宅用冷暖房装置において、前記第2分岐配管は、冷媒用伝熱部に接続される配管に対して太径に形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、前記第2分岐配管を冷媒用伝熱部に接続される配管に対して太径に形成したことにより、伝熱部に単位時間当たりに供給される冷温水の量が大幅に増加するので、一段と望ましい冷暖房効果を得ることができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の住宅用冷暖房装置において、前記第1分岐配管を継目なし配管としたことを特徴とする。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、第1分岐配管を継目なし配管としたことにより、水漏れ事故を未然に防止し、冷温水の流れの抵抗を低減させることができる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の住宅用冷暖房装置において、前記第1分岐配管と前記第2分岐配管とをフレア式管継手を介して接続したことを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、第1分岐配管と第2分岐配管とをフレア式管継手を介して接続したことにより、配管作業の簡素化を図ることができる。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の住宅用冷暖房装置において、前記伝熱部は、ファンコイルユニット、床暖房パネルであることを特徴とする。
【0021】
請求項6記載の発明によれば、伝熱部をファンコイルユニット、床暖房パネルとしたことにより、室内において望ましい冷暖房効果を得ることができる。すなわち、ファンコイルユニットには冷温水を、床暖房パネルには温水を導くことで、暖房運転時には暑くなり過ぎず、また冷房運転時には冷え過ぎることなく、理想的な冷暖房を行うことができる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の住宅用冷暖房装置において、前記ファンコイルユニットのカバーに化粧板を着脱可能に設けたことを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の発明によれば、ファンコイルユニットのカバーに化粧板を着脱可能に設けたことにより、好ましい室内装飾効果が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は本発明に係る住宅用冷暖房装置の一実施形態を示す配管系統図、図2は図1におけるファンコイルユニットとヘッダーからの分岐配管との接続形態を示す分解図、図3は本発明に係る住宅用冷暖房装置の一実施形態を示す空調系統図である。
【0026】
図1に示すように、ヒートポンプとしてのヒートポンプチラー1は、屋外に設置され電力により駆動して冷媒を圧縮する圧縮機2を有し、この圧縮機2は、冷房運転時に冷媒を凝縮させる凝縮機能を有し、かつ暖房運転時に冷媒を蒸発させる蒸発機能を有する空気側熱交換器3と、冷媒と水とを熱交換して冷温水とする水側熱交換器5とそれぞれ接続されている。そして、空気側熱交換器3および水側熱交換器5は、ヒートポンプチラー1内に設置されている。
【0027】
冷房運転時には、圧縮機2で高温高圧に圧縮された冷媒を空気側熱交換器3によって凝縮して低圧液冷媒を水側熱交換器5で蒸発し冷水に変換し冷媒が圧縮機2に戻る。また、暖房運転時には、圧縮機2で高温高圧に圧縮された冷媒を水側熱交換器5で凝縮して温水に変換し、冷媒は空気側熱交換器3で蒸発し、圧縮機2に戻る。
【0028】
水側熱交換器5は、圧縮機2と空気側熱交換器3との間に介挿され、冷房運転時には空気側熱交換器3によって凝縮した冷媒が供給され、水側熱交換器5で屋内を循環する循環水と熱交換して循環水を冷水とする一方、暖房運転時には圧縮機2により圧縮された冷媒が供給され、水側熱交換器5で屋内を循環する循環水と熱交換して循環水を温水とする。
【0029】
また、水側熱交換器5には、上記冷水または温水となった循環水を循環させるために32A径の被覆銅管からなる配管としての往き配管8および戻り配管9の一端がそれぞれ接続され、これら往き配管8および戻り配管9の他端は、それぞれファンコイルユニット側の往きヘッダー10および戻りヘッダー11に接続されている。そして、往き配管8および戻り配管9は、それぞれ途中から分岐して床暖房側の往きヘッダー12および戻りヘッダー13に接続されている。
【0030】
ここで、ファンコイルユニット側の往きヘッダー10および戻りヘッダー11は、それぞれ例えば天井裏空間14内に配置される一方、床暖房側の往きヘッダー12および戻りヘッダー13は、それぞれ例えば床下空間15内に配置される。
【0031】
さらに、往き配管8および戻り配管9の水側熱交換器5の近傍には、それぞれ防振フレキシブル管16,17が介挿され、防振フレキシブル管16の上流側の往き配管8には循環ポンプ18が介挿され、この循環ポンプ18を駆動させることで、水側熱交換器5により熱交換された冷温水を循環させる。また、防振フレキシブル管16の下流側の往き配管8は分岐され、その分岐管19に加圧ポンプ20および開閉弁21が接続されており、開閉弁21を開けて加圧ポンプ20を駆動させることで、上記循環水が補給される。
【0032】
往きヘッダー10および戻りヘッダー11には、15.88mm径の被覆なまし銅管からなる第1分岐配管22の各一端が複数接続され、これらの第1分岐配管22は、銅管を折り曲げて配設する継目なし配管が用いられ、その各他端がさらに3本に分岐された6.35mm径の第2分岐配管23の一端に接続され、これらの第2分岐配管23の各他端が天井裏空間14内に複数配置された伝熱部としての天井カセット形のファンコイルユニット24に直接接続されている。すなわち、ファンコイルユニット24には、配管部としての3本の第2分岐配管23が直接接続されている。
【0033】
各第1分岐配管22の他端は、図2に示すようにそれぞれフレア式管継手25を介して各第2分岐配管23の一端と接続され、フレア式管継手25は、各第1分岐配管22の第2分岐配管23との接続側先端が円錐状に拡開形成された拡開部22aと、各第1分岐配管22に装着され内周面に雌ねじが刻設された締付けボルト26と、この締付けボルト26と螺合する第2分岐配管23の雄ねじ部27とを備えている。
【0034】
このように構成されたフレア式管継手25を介して第2分岐配管23に第1分岐配管22を接続するには、ファンコイルユニット24の伝熱管24aに直接接続された第2分岐配管23の雄ねじ部27に、図示しないシールテープを巻き付けた後、第2分岐配管23の雄ねじ部27先端に第1分岐配管22の拡開部22aを接合した後、雄ねじ部27に締付けボルト25の雌ねじを螺合させて締め付けることにより、接続作業を完了する。
【0035】
なお、ファンコイルユニット24の伝熱管24aには、エア抜き管28が接続され、このエア抜き管28を通して伝熱管24a内のエアを適宜抜き取るようにしている。
【0036】
一方、床暖房側の往きヘッダー12および戻りヘッダー13には、図1に示すように12.7mm径のなまし銅管からなる分岐配管31の各一端が複数接続され、これらの分岐配管31はなまし銅管を折り曲げて配設する継目なし配管が用いられ、各他端が床下空間15内に複数配置された伝熱部としての床暖房パネル32およびポリエチレン製の蛇行部33に接続されている。この蛇行部33は分岐配管31と図示しないユニオン継手を介して接続され、蛇行部33に温水が供給されてそのまま床暖房として用いられる。
【0037】
なお、往きヘッダー12側に接続された分岐配管31には、それぞれ電磁弁34が介挿され、床暖房が不要な時期には、これらの電磁弁34を閉止しておき、往きヘッダー12側に接続された分岐配管31に循環水が流通しないようにしておく。
【0038】
次に、各種タイプのファンコイルユニット24に接続される第2分岐配管23の径および本数を図3に基づいて説明する。
【0039】
上述したファンコイルユニット24は天井カセット形であり、ファンコイルユニット24に接続される3本の第2分岐配管23は、入口側および出口側の双方共6.35mm径を有している。これに対し、フロンまたは代替フロン冷媒を用いた従来例において伝熱管24aに接続される分岐配管は、図3に示すように入口側が6.35mm径2本で、出口側が6.35mm径1本から構成されている。このような天井カセット形のファンコイルユニット24は、暖房能力4.76kW、暖房目安木造7畳〜鉄筋8畳、広さ11〜14mであって、冷房能力2.54kW、冷房目安木造7畳〜鉄筋10畳、広さ11〜18mに適用可能である。
【0040】
また、壁掛け形のファンコイルユニット24の第2分岐配管23は、従来例では入口側が9.52mm径1本、出口側が6.35mm径1本から構成されているのに対し、本実施形態では入口側および出口側の双方共、それぞれ6.35mm径3本から構成されている。このような壁掛け形のファンコイルユニット24は、暖房能力4.76kW、暖房目安木造7畳〜鉄筋8畳、広さ11〜14mであって、冷房能力2.54kW、冷房目安木造7畳〜鉄筋10畳、広さ11〜18mに適用可能である。
【0041】
さらに、天井カセット大容量形のファンコイルユニット24の第2分岐配管23は、従来例では入口側が6.35mm径4本、出口側が9.52mm径3本から構成されているのに対し、本実施形態では入口側が9.52mm径4本、出口側が9.52mm径3本から構成されている。このような天井カセット大容量形のファンコイルユニット24は、暖房能力8.75kW、暖房目安木造14畳〜鉄筋17畳、広さ23〜29mであって、冷房能力4.94kW、冷房目安木造14畳〜鉄筋21畳、広さ23〜34mに適用可能である。
【0042】
そして、天井埋め込み形のファンコイルユニット24の第2分岐配管23は、従来例では入口側が9.52mm径2本、出口側が6.35mm径1本から構成されているのに対し、本実施形態では入口側および出口側の双方共9.52mm径2本から構成されている。このような天井埋め込み形のファンコイルユニット24は、暖房能力6.57kW、暖房目安木造7畳〜鉄筋8畳、広さ11〜14mであって、冷房能力3.48kW、冷房目安木造11畳〜鉄筋10畳、広さ11〜18mに適用可能である。
【0043】
このように本実施形態では、各種タイプのファンコイルユニット24に接続される第2分岐配管23の径または本数のいずれか一方を従来例より増加させているので、その増加分だけファンコイルユニット24の伝熱管24aに単位時間当たりに供給される冷温水の量を増加することができる。
【0044】
次に、本実施形態の空調系統を図4に基づいて説明する。
【0045】
住宅の壁面には、新鮮空気を取り入れる取入口35および屋内の汚れた空気を屋外に排出する吐出口36がそれぞれ取り付けられ、取入口35には吸気ダクト37の一端が接続され、この吸気ダクト37にはフィルタ38が介挿されて他端が全熱換気扇39に接続されている。この全熱換気扇39には吐出口36に一端が接続された排気ダクト40の他端も接続されている。
【0046】
また、全熱換気扇39には、吸気ダクト41および供給ダクト42の一端がそれぞれ接続され、吸気ダクト41の他端に設けられた吸気口43が室内に臨んでいる。そして、供給ダクト42にはファン44が配設され、その他端がチャンバボックス45に接続されている。
【0047】
チャンバボックス45には、6本の排気ダクト46の一端がそれぞれ接続され、これらの排気ダクト46における2本の他端は、それぞれファンコイルユニット24に接続される一方、4本の他端には外気を直接室内に供給する排気口47が設けられている。各ファンコイルユニット24には、上述したように水側熱交換器5によって熱交換された冷温水が供給されており、この冷温水によって熱交換された冷風または温風が各ファンコイルユニット24の吹出口から室内に吹き出される。
【0048】
このように構成された空調系統では、ファン44を駆動させると、取入口35から新鮮空気を取り入れ、この新鮮空気が吸気ダクト37を通りフィルタ38にて粉塵などが除去された後、全熱換気扇39および供給ダクト42を経てチャンバボックス45に供給される。
【0049】
このチャンバボックス45に供給された新鮮空気は、4本の排気ダクト46を通り、各排気口48から直接室内に排気されるとともに、2本の排気ダクト46を通り、水側熱交換器5から供給された冷温水により冷風または温風に熱交換されて各ファンコイルユニット24の吹出口から吹き出される。
【0050】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0051】
図1に示すように冷房運転時には、空気側熱交換器3によって凝縮した冷媒が水側熱交換器5で蒸発し冷水とする。この冷水は循環ポンプ18を駆動させることにより、往き配管8を経て往きヘッダー10に供給される。次いで、往きヘッダー10に供給された冷水は、天井裏空間14に配置された複数の第1分岐配管22により分岐された後、さらに複数に分岐された第2分岐配管23を経て各ファンコイルユニット24に供給される。
【0052】
そして、各ファンコイルユニット24には、図4に示す空調系統により外気が供給されており、この外気が冷水によって熱交換されて冷風となり、この冷風が各ファンコイルユニット24の吹出口から室内に吹き出されて冷房が行われる。
【0053】
ここで、夏季における外気温に対する本実施形態の冷水温度と、ガス冷媒に対応した冷暖房装置による冷媒温度の15分おきの推移を図5に示す。図5において、外気温を黒四角で示し、本実施形態の冷水温度を黒丸で示し、またガス冷媒に対応した冷暖房装置の冷媒温度を黒三角で示している。図5に示すように、ガス冷媒に対応した冷暖房装置の冷媒温度は、短時間に急激に変化するものの、本実施形態の冷水温度は、急激に変化しないため、ほぼ一定温度の冷風が各ファンコイルユニット24の吹出口から室内に吹き出されることになり、居住者に対して快適な冷房を提供することができる。
【0054】
また、各ファンコイルユニット24にて熱交換されて温まった循環水は、複数の第2分岐配管23および第1分岐配管22を経て戻りヘッダー11に戻された後、この戻りヘッダー11からは戻り配管9を経て水側熱交換器5に戻り、再度冷水とされて上記と同様に屋内を循環する。
【0055】
なお、冷房時には、床暖房用の分岐配管31に介挿された電磁弁34を閉止しておき、分岐配管31に循環水が流通しないようにしておく。
【0056】
一方、暖房運転時には、圧縮機2により圧縮された冷媒が水側熱交換器5に供給され、屋内を循環する循環水と熱交換して循環水を温水とする。この温水は循環ポンプ18を駆動させることにより、往き配管8を経て往きヘッダー10,12に供給される。次いで、往きヘッダー10に供給された温水は、複数の第1分岐配管22および第2分岐配管23により分岐されて各ファンコイルユニット24に供給される。また、往きヘッダー12に供給された温水は、複数の分岐配管31により分岐されて床下空間15内に複数配置された床暖房パネル32および蛇行部33に供給される。
【0057】
また、各ファンコイルユニット24にて熱交換されて冷却された循環水は、複数の第2分岐配管23および第1分岐配管22を経て戻りヘッダー11に戻された後、この戻りヘッダー11からは戻り配管9を経て水側熱交換器5に戻り、再度温水とされて上記と同様に屋内を循環する。
【0058】
一方、床暖房パネル32および蛇行部33に供給された温水は、各室の暖房を行い、熱交換された循環水は、複数の分岐配管31を経て戻りヘッダー13に戻された後、この戻りヘッダー13からは戻り配管9を経て水側熱交換器5に戻り、再度温水とされて上記と同様に屋内を循環する。
【0059】
このように本実施形態によれば、ファンコイルユニット24に直接接続される第2分岐配管23を複数の系統に分岐構成したことにより、水側熱交換器5の冷温水が複数の系統の第2分岐配管23からファンコイルユニット24に導かれるので、ファンコイルユニット24に単位時間当たりに供給される冷温水の量が大幅に増加する。
【0060】
したがって、ガス冷媒に対応した既存のファンコイルユニットに本実施形態のように冷媒として冷温水を用いた場合でも、ファンコイルユニット24に供給された冷温水が排出されるまでに冷媒として機能を十分果たすことができ、望ましい冷暖房効果を得ることができるとともに、冷温水用のファンコイルユニットを新たに製造する必要がなくなるため、設備費を削減することができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、往きヘッダー10および戻りヘッダー11から複数の系統に第1分岐配管22を分岐し、さらに複数の系統に第2分岐配管23を分岐したことにより、ファンコイルユニット24に対して冷温水の流量および温度の均一化が図れ、常に一定の冷暖房効果が得られる。
【0062】
さらに、本実施形態によれば、第2分岐配管23を冷媒用伝熱部に接続される配管に対して太径に形成したことにより、ファンコイルユニット24に単位時間当たりに供給される冷温水の量が大幅に増加するので、一段と望ましい冷暖房効果を得ることができる。
【0063】
そして、本実施形態によれば、第1分岐配管22を継目なし配管としたことにより、水漏れ事故を未然に防止し、冷温水の流れの抵抗を低減させることができる。
【0064】
また、本実施形態によれば、第1分岐配管22と第2分岐配管23とをフレア式管継手25を介して接続したことにより、配管作業の簡素化を図ることができる。
【0065】
本実施形態によれば、伝熱部としてのファンコイルユニット24には冷温水を、床暖房パネル32には温水をそれぞれ導くことで、暖房運転時には暑くなり過ぎず、また冷房運転時には冷え過ぎることなく、理想的な冷暖房を行うことができる。
【0066】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、水側熱交換器5から往き配管8、往きヘッダー10、および分岐配管22および分岐配管23を経て各ファンコイルユニット24に冷温水を供給するようにしたが、これに限定されることなく、水側熱交換器5から往き配管8および分岐配管23を経て各ファンコイルユニット24に直接冷温水を供給するようにしてもよい。
【0067】
また同様に、本実施形態では、水側熱交換器5から往き配管8、往きヘッダー12および分岐配管31を経て床暖房パネル32および蛇行部33に温水を供給するようにしたが、これに限定されることなく、水側熱交換器5から往き配管8を経て床暖房パネル32および蛇行部33に直接温水を供給するようにしてもよい。
【0068】
しかしながら、冷温水の流量および温度の均一化を図るためには、上記実施形態のように水側熱交換器5から往き配管8、往きヘッダー10および分岐配管22および分岐配管23を経て各ファンコイルユニット24に冷温水を供給するとともに、往き配管8、往きヘッダー12および分岐配管31を経て床暖房パネル32および蛇行部33に温水を供給することが望ましい。
【0069】
さらに、本実施形態では、伝熱部としての各ファンコイルユニット24に直接接続される第2分岐配管23を複数の系統に分岐したが、これに限らず伝熱部としての床暖房パネル32および蛇行部33に温水を供給する分岐配管31をさらに複数の系統に分岐して床暖房パネル32および蛇行部33に単位時間当たりに供給される温水の量を増加させるようにしてもよい。
【0070】
図6(A),(B)は本発明に係る住宅用冷暖房装置の他の実施形態におけるファンコイルユニットを示す正面図、概略構成図である。
【0071】
図6(A)に示すファンコイルユニット50は、4方向天井カセット形であり、カバー51がほぼ正方形状をなす空気吸込口52と、この空気吸込口52の外側4方向に配置された空気吹出口53とを備えている。
【0072】
空気吸込口52の前面には吸込みグリル54が取り付けられ、この吸込みグリル54の隅角部には図6(B)に示すように4つのチェーン金具55によって化粧板56が着脱可能に掛け止めされて吊り下げられている。なお、吸込みグリル54に対する化粧板56の取付間隔は、空気を吸い込む際に支障とならないように50mmに設定されている。このように本実施形態によれば、ファンコイルユニット50のカバー51に化粧板56を着脱可能に設けたことにより、季節や雰囲気などに応じて化粧板56を交換すれば、好ましい室内装飾効果が得られる。
【0073】
図7(A),(B)は本発明に係る住宅用冷暖房装置の他の実施形態の変形例におけるファンコイルユニットを示す正面図、概略構成図である。
【0074】
図7(A)に示すファンコイルユニット60は、2方向天井カセット形であり、カバー61がほぼ長溝形状をなし両側近傍にそれぞれ設けられた空気吸込口62と、これらの空気吸込口62の外側にそれぞれオートベーン63を介して設けられた空気吹出口64とを備えている。
【0075】
各空気吸込口62の近傍には、図7(B)に示すようにそれぞれ保持具65が取り付けられ、これらの保持具65間に化粧板66がスライド可能に取り付けられる。このように本実施形態によれば、ファンコイルユニット60のカバー61に化粧板66を着脱可能に設けたことにより、図6の実施形態と同様に好ましい室内装飾効果が得られる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、水側熱交換器の冷温水が導かれる伝熱部に接続される配管部を複数の系統に分岐構成したことにより、水側熱交換器の冷温水が複数の系統の配管部から伝熱部に導かれるので、伝熱部に単位時間当たりに供給される冷温水の量が大幅に増加する。その結果、ガス冷媒に対応した既存の伝熱部に本発明のように冷媒として冷温水を用いた場合でも、望ましい冷暖房効果を得ることができるとともに、冷温水用の伝熱部を新たに製造する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る住宅用冷暖房装置の一実施形態を示す配管系統図である。
【図2】図1における第1分岐配管と第2分岐配管との接続形態を示す分解図である。
【図3】本発明に係る住宅用冷暖房装置の一実施形態を示す空調系統図である。
【図4】本発明に係る住宅用冷暖房装置の一実施形態を示す空調系統図である。
【図5】夏季における外気温に対する本実施形態の冷水温度と、ガス冷媒に対応した冷暖房装置による冷媒温度の15分おきの推移を示すグラフである。
【図6】(A),(B)は本発明に係る住宅用冷暖房装置の他の実施形態におけるファンコイルユニットを示す正面図、概略構成図である。
【図7】(A),(B)は本発明に係る住宅用冷暖房装置の他の実施形態の変形例におけるファンコイルユニットを示す正面図、概略構成図である。
【符号の説明】
1 ヒートポンプチラー(ヒートポンプ)
2 圧縮機
3 空気側熱交換器
5 水側熱交換器
8 往き配管(配管)
9 戻り配管(配管)
10 往きヘッダー
11 戻りヘッダー
12 往きヘッダー
13 戻りヘッダー
14 天井裏空間
15 床下空間
16 防振フレキシブル管
17 防振フレキシブル管
18 循環ポンプ
19 分岐管
20 加圧ポンプ
21 開閉弁
22 第1分岐配管
23 第2分岐配管(配管部)
24 ファンコイルユニット(伝熱部)
25 フレア式管継手
31 分岐配管
32 床暖房パネル(伝熱部)
33 蛇行部(伝熱部)
34 電磁弁
35 取入口
36 吐出口
37 吸気ダクト
38 フィルタ
39 全熱換気扇
40 排気ダクト
41 吸気ダクト
42 供給ダクト
43 吸気口
44 ファン
45 チャンバボックス
46 排気ダクト
47 排気口
50 ファンコイルユニット
51 カバー
56 化粧板
60 ファンコイルユニット
61 カバー
66 化粧板

Claims (7)

  1. 冷房運転時に電力駆動式のヒートポンプの冷媒を凝縮させる凝縮機能を有し、かつ暖房運転時に前記ヒートポンプの冷媒を蒸発させる蒸発機能を有する空気側熱交換器と、
    前記ヒートポンプの冷媒と水とを熱交換して冷温水とする水側熱交換器と、
    前記水側熱交換器の冷温水が配管を通して導かれる伝熱部と、
    を備え、
    前記配管において前記伝熱部に直接接続される配管部を複数の系統に分岐構成したことを特徴とする住宅用冷暖房装置。
  2. 請求項1記載の住宅用冷暖房装置において、
    前記伝熱部に直接接続される配管部は、前記配管に介挿されたヘッダーから複数の系統に分岐された第1分岐配管からさらに複数の系統に分岐された第2分岐配管であることを特徴とする住宅用冷暖房装置。
  3. 請求項2記載の住宅用冷暖房装置において、
    前記第2分岐配管は、冷媒用伝熱部に接続される配管に対して太径に形成されていることを特徴とする住宅用冷暖房装置。
  4. 請求項2記載の住宅用冷暖房装置において、
    前記第1分岐配管を継目なし配管としたことを特徴とする住宅用冷暖房装置。
  5. 請求項2記載の住宅用冷暖房装置において、
    前記第1分岐配管と前記第2分岐配管とをフレア式管継手を介して接続したことを特徴とする住宅用冷暖房装置。
  6. 請求項1記載の住宅用冷暖房装置において、
    前記伝熱部は、ファンコイルユニット、床暖房パネルであることを特徴とする住宅用冷暖房装置。
  7. 請求項6記載の住宅用冷暖房装置において、
    前記ファンコイルユニットのカバーに化粧板を着脱可能に設けたことを特徴とする住宅用冷暖房装置。
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