JP4413793B2 - ろう付け方法及びろう付け構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、ろう付け部に優れた耐食性、耐酸化性が得られるろう付け方法及びその方法によって製作されるろう付け構造物に関する。前記ろう付け構造物としては、ラジエーター、ガスクーラーなどの熱交換器の流路構造を挙げることができる。
近年、国際的に環境問題への関心が高まっており、その一環として自動車の排気ガスの浄化が強く要求されるようになってきている。その排気ガス浄化対策として、排気ガスの一部を熱交換器に通して温度を下げ、これをエンジンに供給して再燃焼させ、COやHCをCO2 やH2O に化学変化させるサーマルリアクターや触媒コンバーターなどの各種浄化装置が実用化されている。
前記熱交換器は、例えばステンレス鋼で形成された接合部材がろう材の溶融、凝固によって形成されたろう付け部を介してろう付け(ろう接)されることにより製作される。前記ろう材としては、1000℃以上の融点を持つ、耐食性の良好な銅ろうが主に用いられる。
最近、排ガス組成の変化などによって熱交換器内の腐食環境が一段と厳しくなってきており、排ガスの凝縮液による腐食の問題も生じている。このため、熱交換器の流路構造を構成する接合部材同士を接合するろう付け部の耐食性のより一層の向上が求められている。
このような要求に対して、特許第3350667号公報(特許文献1)には、ろう付け用の接合部材の素材として、鉄鋼材から耐食性を劣化させるFe原子がろう付け部に拡散侵入するのを防止するために、鉄鋼材で形成された基板に純NiあるいはNiを主成分とするNi基合金で形成された拡散抑制層を備えたクラッド材が提案されている。さらに、特開2003−145290号公報(特許文献2)には、ろう付け部の耐酸化性、耐食性を向上させるために拡散抑制層を10〜30mass%のCrを含むNi−Cr合金で形成し、ろう付け部をCu−Ni−Cr合金化することが提案されている。
特許第3350667号公報 特開2003−145290号公報
上記のように、拡散抑制層を備えたクラッド材を用いることにより、熱交換器のろう付け部における耐食性、耐酸化性をある程度向上させることができる。しかし、近年、排気ガスの浄化が更に厳しく要求されるようになってきており、これらの技術では排ガス凝縮液に対し、接合部材同士を接合するろう付け部の耐食性が十分でないことが明らかになってきた。
本発明はかかる問題に鑑みなされたもので、接合部材のろう付けに際し、ろう付け部に優れた耐食性が得られるろう付け方法及びろう付け部の耐食性に優れたろう付け構造物を提供することを目的とする。
本発明者は、NiあるいはNi−Cr合金で形成した拡散抑制層を有するクラッド材から加工された接合部材に他の接合部材をろう付けした際に形成されたろう付け部の耐食性を調査したところ、前記拡散抑制層を設けることによりろう付け部の耐食性は向上するが、Ni濃度がある程度高くなると耐食性が却って低下することを確認した。本発明者は、かかる原因について鋭意研究したところ、ろう付け部のNi量が高くなると、デンドライト(樹枝状晶)が発達し、凝固偏析によりCuリッチ部(Ni量減少部)が生じて、その部分が選択的に腐食され、Cr酸化膜による不動態化膜が形成されても、耐食性が劣化することを見出した。本発明はかかる知見に基づきなされたものである。
すなわち、本発明のろう付け方法は、第1接合部材に第2接合部材をろう材の溶融凝固によって形成されたろう付け部を介してろう付けするろう付け方法であって、鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成され、ろう付けの際に前記基板からFe原子がろう付け部に拡散するのを抑制する拡散抑制層を備え、前記拡散抑制層がmass%で20〜40%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成された第1接合部材、並びに20〜60μm の厚さを備え、mass%で10〜20%のNi、1.0〜3.0%のSnを本質的成分として含有するCu−Ni−Sn合金で形成されたろう材を準備する工程と、前記第1接合部材の拡散抑制層と第2接合部材との間に前記ろう材を配置した仮組立体を組み立てる工程と、前記仮組立体を1180〜1200℃のろう付け温度で30〜60min 保持し、前記ろう材を溶融させ、溶融したろう材に前記拡散抑制層からNi原子及びCr原子を拡散させてろう付け部を形成し、前記Ni原子及びCr原子の拡散により前記ろう付け部のろう材の融点を上昇させることによってろう付け部を自ら凝固させた後、冷却するろう付け工程を有する。以下、成分含有量は単に「%」と表示する場合がある。また、「本質的成分」とは、ろう付け部の自己凝固作用や耐食性、耐酸化性を害さない範囲で適宜の元素を含めてもよいことを意味する。また、数値範囲を示す「〜」の記号は、その数値範囲に同記号の両側の数値が含まれることを意味する。
このろう付け方法によると、前記第1接合部材の拡散抑制層と第2接合部材との間にろう材が配置された仮組立体をろう材の融点以上のろう付け温度で保持することにより、前記ろう材が溶融されると共に前記拡散抑制層からNi原子、Cr原子が溶融したろう材に拡散したろう付け部が形成される。このろう付け部を形成するろう合金は、Ni原子、Cr原子の拡散により、その融点がろう付け温度よりも上昇するようになり、前記ろう付け温度において自ずから凝固する。このような凝固形態を「自己凝固」と呼ぶ。自己凝固した金属組織は、デントライト組織を形成せず、よって凝固偏析が生じず、高濃度のNi及びCrがCu中に均一に固溶した組織となり、ろう付け部は優れた耐食性と耐酸化性を備える。
また、ろう材を10〜20%のNi、1.0〜3.0%のSnを含有したCu−Ni−Sn合金で形成すると共に、その厚さ(後述するろう材層を備えた第1接合部材を用いる場合は、そのろう材層の厚さ)を20〜60μmとし、拡散抑制層をCrを20〜40%含有したNi−Cr合金で形成したので、仮組立体を1180℃以上、1200℃以下の比較的低いろう付け温度で、30〜60min 保持することにより、ろう付け部のNi量が30%以上、及びCr量が10%以上となるように、Ni量及びCr量を容易に高濃度化して自己凝固させることができる。前記ろう付け部は、自己凝固した組織を有し、Niの作用によりろう付け部を形成するCu合金の耐食性が向上すると共に、Crの作用によりろう付け部の表面が高耐食性、高耐酸化性のあるCr酸化膜で覆われる。これらの作用によって、優れた耐食性及び耐酸化性を有するろう付け部が形成される。また、本発明は、ろう付け温度を1200℃以下とすることができるので、汎用の加熱炉を用いて容易にろう付けを実施することができる。
上記ろう付け方法における準備工程では、前記基板と拡散抑制層を備える第1接合部材とは別にろう材を準備したが、第1接合部材として前記基板に積層された拡散抑制層の上にさらに前記ろう材で形成されたろう材層を積層したものを準備することができる。このようなろう材層を備えた第1接合部材を用いることにより、ろう材を別途準備する必要がなくなり、ろう付けを容易に実施することができる。
また、上記ろう付け方法において、前記第2接合部材は、前記第1接合部材と同様、鉄鋼材で形成した基板と、前記基板に積層形成した拡散抑制層を備えた構造とすることができる。これにより、第2接合部材も基板を安価な鉄鋼材で形成しながら、ろう付け部の耐食性劣化を防止することができる。また、前記基板を形成する鉄鋼材としては、ステンレス鋼が耐食性に優れるので好ましい。
また、前記ろう付け方法において、前記ろう材のSn量は、ろう材の融点の低下によるNi原子及びCr原子の拡散促進の観点から、1.5%以上とすることが好ましい。
また、本発明のろう付け構造物は、第1接合部材と第2接合部材とが10〜20mass%のNi、1.0〜3.0mass%のSnを本質的成分として含有するCu−Ni−Sn合金のろう材の溶融凝固によって形成されたろう付け部を介してろう付けされたものであって、前記第1接合部材は、鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成された拡散抑制層を備え、前記拡散抑制層はろう付けの際に前記基板からFe原子が当該拡散抑制層の上に形成されたろう付け部に拡散するのを抑制するものであり、20〜40mass%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成され、前記ろう付け部は、30mass%以上のNi、10mass%以上のCrを含有し、かつ凝固偏析を有しないCu−Ni−Cr−Sn合金で形成される。
このろう付け構造物によれば、Snを1.0〜3.0%含有した所定のCu−Ni−Sn合金ろう材を用い、第1接合部材の拡散抑制層にはCrを20〜40%含有したNi−Cr合金を用いるので、比較的低温のろう付け温度でろう付けしても自己凝固して形成された、凝固偏析のない、30%以上のNi、10%以上のCrを均一に固溶したろう付け部を形成することができ、ろう付け部の耐食性、耐酸化性に優れる。このため、このろう付け構造物は耐久性に優れる。
前記ろう付け構造物において、前記第2接合部材についても、前記第1接合部材と同様、鉄鋼材で形成した基板と、前記基板に積層形成した拡散抑制層を備えた構造とすることができる。これにより、第2接合部材も基板を安価な鉄鋼材で形成しながら、ろう付け部の耐食性の劣化を防止することができる。また、前記基板を形成する鉄鋼材としては、ステンレス鋼が耐食性に優れるので好ましい。
また、前記ろう付け構造物は、前記第2接合部材を第1接合部材と同様の積層構造とし、それぞれ平坦状の中央部とその縁端に曲げ形成された端部とを有する形態として、前記第1接合部と第2接合部とが対向して配置され、前記第1接合部の端部と前記第2接合部の端部とが前記ろう付け部を介してろう付けされた構造とすることができる。
このろう付け構造物によれば、第1接合部材と第2接合部材との間を腐食性流体の流路とすることができ、両端部のろう付け部が耐食性に優れるので、ろう付け部が腐食され難く、腐食性流体が外部へ流出し難い、安価で耐久性に優れた熱交換器などの流路構造を提供することができる。また、前記第1、第2接合部材の基板をステンレス鋼で形成することにより、ろう付け構造物の耐久性をより向上させることができる。
上記ろう付け構造物において、ろう材の融点を低下させ、比較的低温のろう付け温度でろう付けすることができるように、ろう材中のSn量を1.5%以上とすることが好ましい。
本発明のろう付け方法によれば、第1接合部材と第2接合部材とを所定のろう材あるいはろう材層を用いて、1180〜1200℃の比較的低温のろう付け温度で30〜60min 保持するろう付けにより、ろう付け部のNi量、Cr量が増大し、30%のNi、10%以上のCrを含むろう付け部が自己凝固した、凝固偏析のない、均一組織、均一成分のCu−Ni−Cr−Sn合金で形成されるため、ろう付け部の耐食性及び耐酸化性に優れる。また、本発明のろう付け構造物によれば、ろう付け部が30%のNi、10%以上のCrを含む、凝固偏析のないCu−Ni−Cr−Sn合金で形成されるため、ろう付け部が耐食性及び耐酸化性に優れ、引いては耐久性に優れる。
以下、図面を参照して本発明のろう付け方法、その方法に用いられるろう付け用複合材、及びろう付け構造物にかかる実施形態について説明する。
図1は本発明のろう付け構造物の実施形態にかかる熱交換器ユニット101を示しており、このユニットは排気ガス等の高温ガスを流す高温ガスユニットや冷却水を流す冷却ユニットとして用いられる。これらの高温ガスユニットと冷却ユニットとは積層されて熱交換器の流路構造を構成する。
前記熱交換器ユニット101は、平坦状の中央部4とその両縁端に曲げ形成された端部5,5を有する第1接合部材1と、前記第1接合部材1と同様、平坦状の中央部4および端部5,5を有する第2接合部材2とを備えている。前記第1接合部材1の中央部4と第2接合部材2の中央部4とは対向して配置され、その間に蛇腹状のフィン(仕切部材)3が配置される。前記フィン3の外側上部は第1接合部材1の中央部4の裏面に、また前記フィン3の外側下部は、第2接合部材2の中央部4の裏面にそれぞれろう付けされている。また、前記第1接合部材1の端部5の内面と第2接合部材2の端部5の外面とが、図2に示すように、ろう付け部6を介してろう付けされている。
前記ろう付け部6は、30%以上のNi、10%以上のCr、さらに3.0%未満のSn含み、残部Cu及び不純物からなるCu−Ni−Cr−Sn合金で形成され、またその組織はデンドライトの晶出がなく、従ってろう付け部6の基地は、凝固偏析のない均一な組織、成分を有している。このため、ろう付け部6は、30%以上のNiの含有により耐食性が向上し、またその表面には緻密なCr酸化膜が形成されるので、優れた耐食性及び耐酸化性を有する。かかるろう付け部を形成するためのろう付け方法は後述する。ろう付け部の基地に凝固偏析があると、Cuリッチ部が生じて、局部的に耐食性が低下し、Crによる表面酸化膜の形成にもかかわらず、厳しい腐食環境では十分な耐食性が得られないが、本実施形態のろう付け部6にはこのような欠陥がない。
前記第1接合部材1、第2接合部材2は、図3に示すように、ステンレス鋼で形成された基板12と、前記基板12の両面に接合された拡散抑制層13,13と、一方の拡散抑制層13の上に接合されたろう材層14とを有するクラッド材(すなわち、ろう付け用複合材)11を加工したものである。また前記フィン3はステンレス鋼薄板を蛇腹状に屈曲成形したものである。
前記クラッド材11は、前記基板12及び拡散抑制層13の元になる金属シートを重ね合わせてロール圧接し、圧接されたシートを1000〜1100℃程度の温度で保持する拡散焼鈍を施すことによって製作される。必要に応じて、さらに前記のようにして製作されたクラッド材に仕上圧延(冷間圧延)を施して、基板及び拡散抑制層の厚さを調整するようにしてもよい。さらに、仕上圧延後、クラッド材の材質を軟化させるため、必要に応じて焼鈍を施してもよい。焼鈍は、表面酸化を防止する観点から窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素ガス等の還元性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
前記クラッド材11の基板12を形成するステンレス鋼としては、例えばJIS規格のSUS304,SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼、SUS430,SUS434等のフェライト系ステンレス鋼などのステンレス鋼を用いることができるが、加工性、耐食性の点でオーステナイト系ステンレス鋼が好適である。基板12の厚さは、通常、300〜600μm 程度でよい。
前記拡散抑制層13は、20〜40%のCrを本質的成分として含み、残部Ni及び不純物からなるNi−Cr合金により形成される。Cr量が20%未満では、ろう付け部へのCr原子の拡散が不十分になり、一方40%を超えるとNi−Cr合金の延性が劣化し、クラッド化が困難になる。このため、Cr量の下限を20%、好ましくは30%とし、その上限を40%とする。
また、前記ろう材層14は10〜20%のNi、1.0〜3.0%のSnを本質的成分として含み、残部Cu及び不純物からなるCu−Ni−Sn合金により形成される。Ni量が10%未満では、ろう付け部のNi量が不足し、これに伴いCrも固溶し難くなり、Cr量も不足するようになる。一方、Ni量が20%を超えると、融点低下作用を有するSnを所定量添加しても、ろう材の融点が高くなり過ぎ、1200℃以下の低温でのろう付けが困難になる。このため、Ni量の下限を10%、その上限を20%とする。また、Snは3.0%程度以下ではろう付け部の耐食性を劣化させない元素であり、Sn量が1.0%未満では、ろう材の融点低下量が過少であり、低温でのろう付けが困難になる。一方、Sn量が3.0%を超えると延性が低下し、クラッド化が困難になる。このため、Sn量の下限を1.0%、好ましくは1.5%とし、その上限を3.0%とする。この程度のSn量であれば、ろう付け部の耐食性は低下しない。
前記拡散抑制層13の厚さは、Fe原子の拡散抑制の観点からは10μm 程度以上あれば十分であるが、ろう付け部にNi原子、Cr原子を十分供給するには、ろう材層14の厚さ程度以上とすることが好ましい。もっとも、100μm 程度あれば十分である。
また、前記ろう材層14の厚さ、すなわち前記第1接合部材1と第2接合部材2とのろう付けに際し、端部5,5の重ね合わせ部でのろう材の厚さは、20〜60μm 程度とすることが好ましい。20μm 未満では、ろう材が過少であり、ろう付け不良が生じるおそれがある。一方、60μm を超えると、ろう材が過多となるほか、1200℃以下の温度でろう付けする場合、ろう付け部全体が均一組成になるようにNi原子、Cr原子を拡散させるのには保持時間が長くかかるようになり、生産性が低下する。
前記熱交換器ユニット101を製作するには、まず図1及び図2に示すように、第1接合部材の端部5,5のろう材層14の内側に第2接合部材2の端部5の拡散抑制層13の外側が接するように第1接合部材1の内側に第2接合部材が嵌め込まれ、その内部にフィン3が収容された仮組立体を組み立てる。そして、この仮組立体を加熱炉にて1180℃以上のろう付け温度にて加熱保持し、冷却する。その結果、第1接合部材1、第2接合部材2の端部5,5同士、フィン3と平坦状の中央部4,4とがろう付けされる。ろう付けは、表面酸化を防止するため、非酸化性雰囲気、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気、水素ガス等の還元性ガス雰囲気、真空雰囲気下で行うことが好ましい。
ここで、第1接合部材1の端部5と第2接合部材2の端部5とのろう付けの条件、すなわちろう付け温度及び保持時間について図4を用いて説明する。
第1接合部材1と第2接合部材2の各端部5,5の拡散抑制層13,13に挟持されたろう材層(ろう材)14は、1180℃以上の温度Tに加熱すると溶融し、同温度での保持により拡散抑制層13からNi原子、Cr原子が溶融したろう材に拡散してろう付け部6(図2参照)を形成する。ろう付け部6においては、Ni原子、Cr原子の拡散によりこれらの元素の濃度が上昇し、融点が上昇すると共に液相から連続的にCu−Ni固相が晶出する。そして、液相が無くなった時点で自己凝固し、自己凝固後のt1にて冷却する。このような加熱冷却方法を採ることで、自己凝固により連続的に晶出した固相はお互いに成分同士が拡散して均一化する。このため、デンドライトは生成せず、凝固偏析のない、均一成分、均一組織のろう付け部6が形成される。なお、1180℃以上の温度で保持しても、固液共存状態にある時点t2から冷却すると、液相からデンドライトが晶出し、基地にCuリッチ部が生成して不均一な成分、組織となり、耐食性が劣化する。なお、図4はCu−Ni二元系部分状態図を示しているが、Niが30%以上含まれるような場合、10〜20%程度のCrもNi−Cuの固相に容易に固溶する。また、ろう材にはSnが含まれるため、ろう付け部にはSnが不可避的に含まれるが、ろう材に含まれるSnは多くても3.0%であるので、Snも前記Ni−Cu固相に固溶する。
ろう付け温度は、その下限を1180℃とし、その上限を1200℃、好ましくは1195℃°とすることが好ましい。1170℃未満では拡散抑制層13のNi原子、Cr原子がろう付け部6へ拡散して、ろう合金中のNi量が30%以上、Cr量が10%以上になるのに長時間かかり、生産性が低下する。一方、1200℃を超えると、耐火性の高い、特殊な耐火材で炉壁を形成した特殊な加熱炉が必要となり、また基板のステンレス鋼の結晶粒が粗大化し、強度、靭性が劣化するようになる。このため、ろう付け温度の上限は、汎用加熱炉でろう付けすることができるように1200℃以下、好ましくは1195℃以下とすることが好ましい。前記ろう材層14の厚さを20〜60μm 程度とし、ろう付け温度を1180℃以上、1200℃以下とする場合、ろう付け部6におけるNi量を30%以上、Cr量を10%以上にするのに要する保持時間は30〜60min 程度である。
この実施形態では、フィン3をろう付けするため、基板12の全面に拡散抑制層13およびろう材層14を積層したクラッド材11を用いたが、用途によっては第1接合部材と第2接合部材とのろう付けする部分のみに拡散抑制層やろう材層を積層してもよい。また、ろう材層14は必ずしも拡散抑制層13に積層する必要はなく、別途準備したろう材箔を接合部材の組立の際、第1接合部材の拡散抑制層と第2接合部材の拡散抑制層との間に付設するようにしてもよい。
また、本発明のろう付け方法、ろう接構造は、上記熱交換器ユニットの場合に限らず、腐食性流体を取り扱う各種化学装置、配管接続などに好適に利用される。この場合、ろう付け用複合材の基板は、ステンレス鋼に限らず、適宜、炭素鋼や低合金鋼などによって形成することができる。また、前記第1接合部材にろう付けする第2接合部材としては、上記実施形態のように、第1接合部材と同様の積層構造を有する複合材に限らず、耐食性の良好なNi合金などの非鉄金属により形成された板材を適宜用いることができる。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定的に解釈されるものではない。
ステンレス鋼(SUS304)で形成された、板厚1200μm の基板に、拡散抑制層の元になる、表1に示す種々のCr量を含有し、残部NiのNi−Cr合金のシートを圧下率65%程度で圧接して2層圧接材を得た。この圧接材を水素中で1050℃で3分間保持する拡散焼鈍を施して、基板に拡散抑制層が拡散接合したクラッド材を得た。このクラッド材の全板厚が350μm になるまでさらに仕上圧延を施した。
このようにして製作されたクラッド材を、図5に示すように、基板22に接合された拡散抑制層23が外側になるようにL字形に折り曲げてL字形部材21を製作した。次に、一対のL形部材21,21の一辺を、それらの拡散抑制層23,23の間に、表1に示す種々のNi量、Sn量を含有し、残部CuのCu−Ni合金あるいはCu−Ni−Sn合金で形成されたろう材箔24を挟み込んで重ね合わせた仮組立体を組み立て、これを真空中にて表1に示すろう付け温度に加熱し、同表に示す時間で保持してろう付けした。ろう材24のNi量、Sn量及びその厚さ、拡散抑制層23のCr量及びその厚さを表1に併せて示す。
このようにしてろう付けされたT字形ろう付け部材を、ろう付けした一辺の中央部Cで切断して腐食試験片を製作し、その切断部における拡散抑制層とろう付け部との境界からろう付け部の厚さ方向に沿って1μm 間隔でNi及びCrの濃度をEPMAによって測定し、平均濃度、濃度の変動幅(最大濃度−最小濃度)を求めた。これらの測定結果を表1に併せて示す。なお、前記濃度測定によって得られた濃度分布の例を図6(発明例の試料No. 5)、図7(比較例の試料No. 1)に示す。図7の(B)において、Cr濃度が急上昇している部分はろう付け部中に生成した粒状Crによる部分である。
また、前記腐食試験片を用いて腐食試験を行った。腐食試験は、下記の模擬排ガス凝縮液を調製し、100℃に加熱した前記排ガス凝縮液中に各試料を500hr浸漬し、試験片の切断面に露呈したろう付け部の腐食状態を目視観察した。耐食性の評価は、ろう付け部が露呈した切断部全長(50mm)に対し、腐食が皆無のものを優(A)、腐食領域(腐食部の長さの合計)が5%以下のものを良(B)、腐食領域が5%超のものを不可(C)と評価した。腐食領域が5%以下では耐食性に優れるものと評価できる。試験結果を表1に併せて示す。
・模擬排ガス凝縮液の組成(pH2.0)
Cl-:20ppm 、NO3 -:80ppm 、SO4 2-:400ppm
CH3COO-:1300ppm 、NH4 +:300ppm 、HCOO-:500ppm
Figure 0004413793

表1より、発明例の試料No. 3〜6は、ろう付け温度が1180℃と低く、保持時間も30min という短時間であるにもかかわらず、ろう付け部の平均Ni量が30%以上、平均Cr量が10%以上であり、しかもNi、Cr濃度の変動幅が小さい。これより、ろう付け部にはデンドライトに起因した凝固偏析は生じておらず、ろう付け部内の成分、組織が均一であることが分かる。このため、強酸の模擬排ガス凝縮液に対する耐食性も優れた結果が得られている。特に、Sn量が1.5%以上の試料No. 4〜6では耐食性が非常に優れている。
一方、ろう材のSn量が0.5%以下である比較例の試料No. 1及び2は、Sn量が過少であるため、1180℃、30分保持のろう付け条件では、ろう付け部へのNi原子、Cr原子の拡散が不足し、Ni及びCrの濃度変動幅が大きくなり、耐食性が劣化している。
また、比較例の試料No. 7及び8はろう材のNi量が過少であり、これによりろう付け部のNi量が不足し、それに伴ってCrの拡散が進まず、Cr量も不足して、十分な耐食性が得られていない。
また、試料No. 9は、ろう材のNi量が過多であるので、ろう材の融点が高くなり、Ni原子、Cr原子の拡散が進まず、ろう付け部のNi量、Cr量が不足し、耐食性が低下している。
また、試料No. 10は、ろう材、拡散抑制層の成分は適正であるが、ろう材の厚さが80μm と厚いため、Ni、Crの拡散の距離が長くなり、1180℃、30分保持というろう付け条件では、両成分の平均濃度が不足し、またろう付け部に凝固偏析が生じて、耐食性が低下している。試料No. 11及び12は、ろう付け条件が不適当であるため、拡散抑制層からのNi原子、Cr原子の拡散が不十分となり、ろう付け部のNi量、Cr量が不足し、また凝固偏析を生じて、耐食性が劣化している。
本発明の実施形態にかかる熱交換器ユニットの断面斜視図である。 熱交換器ユニットの端部のろう付け状態を示す拡大断面図である。 第1、第2接合部材の素材となるクラッド材の要部断面図である。 Cu−Ni二元系合金の部分平衡状態図である。 耐食性試験に用いたT字形ろう付け部材の断面図である。 試料No. 5(発明例)のろう付け部における厚さ方向の濃度分布測定結果を示すグラフであり、(A)はNi、(B)はCrの濃度分布を示す。 試料No. 1(比較例)のろう付け部における厚さ方向の濃度分布測定結果を示すグラフであり、(A)はNi、(B)はCrの濃度分布を示す。
符号の説明
1 第1接合部材
2 第2接合部材
3 フィン
4 中央部
5 端部
6 ろう付け部
11 クラッド材(ろう付け用複合材)
12 基板
13 拡散抑制層
14 ろう材層
101 熱交換器ユニット(ろう付け構造物)

Claims (10)

  1. 第1接合部材に第2接合部材をろう材の溶融凝固によって形成されたろう付け部を介してろう付けするろう付け方法であって、
    鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成され、ろう付けの際に前記基板からFe原子がろう付け部に拡散するのを抑制する拡散抑制層を備え、前記拡散抑制層が20〜40mass%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成された第1接合部材、並びに20〜60μm の厚さを備え、10〜20mass%のNi、1.0〜3.0mass%のSnを本質的成分として含有するCu−Ni−Sn合金で形成されたろう材を準備する工程と、
    前記第1接合部材の拡散抑制層と第2接合部材との間に前記ろう材を配置した仮組立体を組み立てる工程と、
    前記仮組立体を1180〜1200℃のろう付け温度で30〜60min 保持し、前記ろう材を溶融させ、溶融したろう材に前記拡散抑制層からNi原子及びCr原子を拡散させてろう付け部を形成し、前記Ni原子及びCr原子の拡散により前記ろう付け部のろう材の融点を上昇させることによってろう付け部を自ら凝固させた後、冷却するろう付け工程を有する、ろう付け方法。
  2. 第1接合部材に第2接合部材をろう材の溶融凝固によって形成されたろう付け部を介してろう付けするろう付け方法であって、
    鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成され、ろう付けの際に前記基板からFe原子がろう付け部に拡散するのを抑制する拡散抑制層と、前記拡散抑制層に積層形成されたろう材層を備え、前記拡散抑制層は20〜40mass%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成され、前記ろう材層は20〜60μm の厚さを備え、10〜20mass%のNi、1.0〜3.0mass%のSnを本質的成分として含有するCu−Ni−Sn合金のろう材で形成された第1接合部材を準備する工程と、
    前記第1接合部材のろう材層に接するように第2接合部材を配置した仮組立体を組み立てる工程と、
    前記仮組立体を1180〜1200℃のろう付け温度で30〜60min 保持し、前記ろう材層を溶融させ、溶融したろう材に前記拡散抑制層からNi原子及びCr原子を拡散させてろう付け部を形成し、前記Ni原子及びCr原子の拡散により前記ろう付け部のろう材の融点を上昇させることによってろう付け部を自ら凝固させた後、冷却するろう付け工程を有する、ろう付け方法。
  3. 前記第2接合部材は、鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成され、ろう付けの際に前記基板からFe原子がろう付け部に拡散するのを抑制する拡散抑制層を備え、前記拡散抑制層が20〜40mass%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成された請求項1又は2に記載したろう付け方法。
  4. 前記第1接合部材及び第2接合部材のそれぞれの基板がステンレス鋼で形成された請求項3に記載したろう付け方法。
  5. 前記ろう材は、1.5mass%以上のSnを含有する請求項1から4のいずれか1項に記載したろう付け方法。
  6. 第1接合部材と第2接合部材とが10〜20mass%のNi、1.0〜3.0mass%のSnを本質的成分として含有するCu−Ni−Sn合金のろう材の溶融凝固によって形成されたろう付け部を介してろう付けされたろう付け構造物であって、
    前記第1接合部材は、鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成された拡散抑制層を備え、前記拡散抑制層はろう付けの際に前記基板からFe原子が当該拡散抑制層の上に形成されたろう付け部に拡散するのを抑制するものであり、20〜40mass%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成され、
    前記ろう付け部は、30mass%以上のNi、10mass%以上のCrを含有し、かつ凝固偏析を有しないCu−Ni−Cr−Sn合金で形成された、ろう付け構造物。
  7. 前記第2接合部材は、鉄鋼材により形成された基板と、前記基板に積層形成され、ろう付けの際に前記基板からFe原子がろう付け部に拡散するのを抑制する拡散抑制層を備え、前記拡散抑制層は、20〜40mass%のCrを本質的成分として含有するNi−Cr合金で形成された請求項に記載したろう付け構造物。
  8. 前記第1接合部材及び第2接合部材のそれぞれの基板がステンレス鋼で形成された請求項に記載したろう付け構造物。
  9. 前記第1接合部及び第2接合部は、それぞれ平坦状の中央部とその縁端に曲げ形成された端部とを有し、前記第1接合部と第2接合部とが対向して配置され、前記第1接合部の端部と前記第2接合部の端部とが前記ろう付け部を介してろう付けされた請求項に記載したろう付け構造物。
  10. 前記ろう材は、1.5mass%以上のSnを含有する請求項6から9のいずれか1項に記載したろう付け構造物。
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