JP4413541B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、詳細には、遊技者の生体情報を、大当たり判定結果を報知する際に行う演出に反映させることができる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機等の遊技機では、始動入賞口への遊技球の入賞を契機に、例えばループカウンタ等から乱数を取得し、取得した乱数に基づき遊技者が遊技球を多数獲得することができる大当たり遊技状態の判定が行われている。その判定結果の報知は、パチンコ機に設けられた図柄表示装置に表示させる複数の図柄の組み合わせによって行われている。そして、図柄表示装置に表示された特別図柄が、あらかじめ大当たりと決められた組み合わせであった場合、遊技者に大当たり遊技を行わせている。
【0003】
通常、図柄表示装置に図柄の組み合わせの表示が行われる際には、まず、変動表示(複数の図柄のうち少なくとも1つが停止されていない状態)が行われたのち確定表示(すべての図柄が停止している状態)が行われる。ここで、例えば、図柄表示装置に表示される複数の図柄のすべてが同じ図柄であった場合に大当たりと決められている場合、変動表示中に1つの図柄を除き他の図柄が同一となった状態をリーチ状態という。そのリーチ状態となると、遊技者は、残る図柄が他の図柄と同一の図柄となって確定表示されることを望み、大当たりに対する期待感が高まる。
【0004】
このリーチ状態を含め、変動表示中の図柄表示装置には、遊技者を飽きさせないための様々な演出画面が表示される。そして、その演出には複数のパターンが設けられており、判定結果が大当たりか否か、リーチ状態をするか否かによって異なる演出パターンが表示される。例えば、リーチ状態でない場合に表示される通常変動パターン、リーチ状態となった場合に表示されるリーチ変動パターン、さらに、リーチ状態となった場合で判定結果が大当たりの場合に表示されやすい演出パターンであり、それ故に遊技者の大当たりに対する期待感を高めやすいスーパーリーチ変動パターンなどである。一般的に、リーチ変動パターンによる演出は、通常変動パターンよりも比較的長い時間かけて行われ、スーパーリーチ変動パターンによる演出は、そのリーチ変動パターンよりもさらに、比較的長い時間かけて行われる。これにより、通常変動パターンに織り交ぜてリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンによる演出が行われると、遊技者の注意を惹きやすく、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
【0005】
ところで、演出パターンが遊技者に与える心理的な効果は、例えば、発汗量や心拍数などの外面的な変化として表れ、生体情報として測定することができる。例えば、特許文献1では、遊技球を発射するハンドルに複数の電極を埋設し、遊技者の掌の発汗量に基づいて電極間の抵抗値が変化することを利用して、遊技者の発汗量を測定している。そして、発汗量が多い場合には興奮状態、少ない場合には平常状態であると判断し、遊技者への特典の提供を行っている。
【0006】
そして、特許文献1では、遊技者に提供される特典として普段は見られない図柄変動表示を実施することが開示されているが、通常変動パターンに替えて普段見られるリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンなどによる演出を行うだけでも、遊技者の大当たりに対する期待感を高めるには十分効果があることがわかっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−331093号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常変動パターン、リーチ変動パターンおよびスーパーリーチ変動パターンのそれぞれの演出時間が異なることから、例えば通常変動パターンをスーパーリーチ変動パターンに差し替える場合、本来行われる予定であった通常変動パターンの演出時間が経過すると次の演出パターンによる演出を開始する指示が出され、差し替えられたスーパーリーチ変動パターンによる演出が中断されてしまうなどの不都合が生じるため、差し替えを行うことができる演出パターン同士が、その演出時間が同じものに限られてしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、大当たり判定結果を報知する際の演出パターンを、遊技者の生体情報に基づいて差し替えることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の遊技機は、遊技領域が盤面に形成された遊技盤と、前記遊技盤の遊技領域を遊技球が流下するように、その遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、前記発射装置を遊技者が操作するための発射ハンドルと、前記発射ハンドルに設けられ、遊技者の生体情報を測定するための生体情報センサと、前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を記憶する生体情報記憶手段と、前記遊技盤に設けられ、遊技球が入賞する始動入賞口と、前記始動入賞口への遊技球の入賞を契機に乱数の取得を行う乱数取得手段と、前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、遊技者が多数の遊技球を取得可能な大当たり状態とするか否かの判定を行う大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段により、大当たりとなる条件が成立したと判断された場合に、遊技者が多数の遊技球を獲得できるように、大入賞口を開閉する大入賞口開閉制御手段と、その大入賞口への遊技球の入賞を検出する大入賞口遊技球検出手段と、当該大入賞口遊技球検出手段が検出した遊技球に対して、所定数の遊技球を払い出す遊技球払出手段と、前記大当たり判定手段の判定結果に基づいて、その判定結果を報知するための図柄を表示する図柄表示手段と、前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、前記図柄表示手段によって前記判定結果の報知が行われる際に行う演出のパターンを決定する演出パターン決定手段と、所定の条件の成立に応じて前記演出パターン決定手段に決定された演出のパターンから他の演出パターンへの差し替えを行うこととなった場合に、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報に基づいて、前記演出パターンの差し替えを行う演出パターン差替手段と、生体情報の基準となる基準生体情報を記憶した基準生体情報記憶手段と、前記基準生体情報記憶手段に記憶された前記基準生体情報と、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報とを比較する生体情報比較手段と、前記大当たり判定手段の判定結果の報知が最後に行われてから経過した時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時によって所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、前記経過時間判断手段によって前記所定時間が経過したと判断された場合に、前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を、前記基準生体情報として、前記基準生体情報記憶手段が記憶するように制御を行う基準生体情報初期化手段とを備え、前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段の比較結果に基づいて、前記演出パターン決定手段に決定された演出パターンから他の演出パターンへの差し替えを行う一方で、前記演出パターンの差し替えを行うこととなった場合でも、所定の演出時間を確保できなかった場合には、前記演出パターンの差し替えを行わないことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に係る発明の遊技機は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記図柄表示手段に表示される図柄よりも遊技者の視覚的注意を集め、前記判定結果を報知するための図柄であるデモ図柄を表示するデモ図柄表示手段を備え、前記演出パターンの表示は、前記デモ図柄表示手段によって行われることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係る発明の遊技機は、遊技領域が盤面に形成された遊技盤と、前記遊技盤の遊技領域を遊技球が流下するように、その遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、前記発射装置を遊技者が操作するための発射ハンドルと、前記発射ハンドルに設けられ、遊技者の生体情報を測定するための生体情報センサと、前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を記憶する生体情報記憶手段と、前記遊技盤に設けられ、遊技球が入賞する始動入賞口と、前記始動入賞口への遊技球の入賞を契機に乱数の取得を行う乱数取得手段と、前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、遊技者が多数の遊技球を取得可能な大当たり状態とするか否かの判定を行う大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段により、大当たりとなる条件が成立したと判断された場合に、遊技者が多数の遊技球を獲得できるように、大入賞口を開閉する大入賞口開閉制御手段と、その大入賞口への遊技球の入賞を検出する大入賞口遊技球検出手段と、当該大入賞口遊技球検出手段が検出した遊技球に対して、所定数の遊技球を払い出す遊技球払出手段と、前記大当たり判定手段の判定結果に基づいて、その判定結果を報知するための図柄を表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段に表示される図柄よりも遊技者の視覚的注意を集め、前記判定結果を報知するための図柄であるデモ図柄を表示するデモ図柄表示手段と、前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、前記デモ図柄表示手段によって前記判定結果の報知が行われる際に行う演出のパターンを決定する演出パターン決定手段と、所定の条件の成立に応じて前記演出パターン決定手段に決定された演出のパターンから他の演出パターンへの差し替えを行うこととなった場合に、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報に基づいて、前記演出パターンの差し替えを行う演出パターン差替手段とを備え、前記演出パターン差替手段は、前記演出パターンの差し替えを行うこととなった場合でも、所定の演出時間を確保できなかった場合には、前記演出パターンの差し替えを行わないことを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に係る発明の遊技機は、請求項に記載の発明の構成に加え、生体情報の基準となる基準生体情報を記憶した基準生体情報記憶手段と、前記基準生体情報記憶手段に記憶された前記基準生体情報と、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報とを比較する生体情報比較手段とを備え、前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段の比較結果に基づいて、前記演出パターン決定手段に決定された演出パターンから他の演出パターンへの差し替えを行うことを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に係る発明の遊技機は、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記生体情報センサによる遊技者の生体情報の測定は、少なくとも2回以上行われ、前記基準生体情報は、先に前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に係る発明の遊技機は、請求項4または5に記載の発明の構成に加え、前記生体情報センサによる遊技者の生体情報の測定が所定回行われるごとに、前記生体情報センサによって最後に測定された遊技者の生体情報を、前記基準生体情報として、前記基準生体情報記憶手段が記憶するように制御を行う基準生体情報設定手段を備えている。
【0016】
また、請求項7に係る発明の遊技機は、請求項4乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記大当たり判定手段の判定結果の報知が最後に行われてから経過した時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時によって所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、前記経過時間判断手段によって前記所定時間が経過したと判断された場合に、前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を、前記基準生体情報として、前記基準生体情報記憶手段が記憶するように制御を行う基準生体情報初期化手段とを備えている。
【0017】
また、請求項8に係る発明の遊技機は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記生体情報センサは、遊技者の体温、心拍数、血圧、発汗量の少なくとも1つを測定するためのセンサであり、前記演出パターンは、遊技者に前記判定結果が大当たりとなることを期待させにくい通常変動パターンと、大当たりとなることを期待させやすいリーチ変動パターンと、リーチ変動パターンよりさらに大当たりとなることを期待させやすいスーパーリーチ変動パターンとのいずれかの変動パターンであって、前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段による生体情報の前記比較結果が上昇であれば、前記決定された演出パターンからリーチ変動パターンへの差し替えを行うことを特徴とする。
【0018】
また、請求項9に係る発明の遊技機は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記生体情報センサは、遊技者の体温、心拍数、血圧、発汗量の少なくとも1つを測定するためのセンサであり、前記演出パターンは、遊技者に前記判定結果が大当たりとなることを期待させにくい通常変動パターンと、大当たりとなることを期待させやすいリーチ変動パターンと、リーチ変動パターンよりさらに大当たりとなることを期待させやすいスーパーリーチ変動パターンとのいずれかの変動パターンであって、前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段による生体情報の前記比較結果が下降であれば、前記決定された演出パターンからスーパーリーチ変動パターンへの差し替えを行うことを特徴とする。
【0019】
また、請求項10に係る発明の遊技機は、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記演出パターンは、遊技者に前記判定結果が大当たりとなることを期待させにくい通常変動パターンと、大当たりとなることを期待させやすいリーチ変動パターンと、リーチ変動パターンよりさらに大当たりとなることを期待させやすいスーパーリーチ変動パターンとのいずれかの変動パターンであって、前記判定結果の報知の際の演出が行われている最中であり、かつ、その演出パターンがリーチ変動パターン、またはスーパーリーチ変動パターンの場合には、前記生体情報センサによる遊技者の生体情報の測定が行われないように制御する生体情報測定制御手段を備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態のパチンコ機について、図面を参照して説明する。まず、図1〜図3を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1は、パチンコ機1の正面図である。図2は、遊技盤2の正面図である。図3は、表示装置8の正面図である。
【0021】
図1に示すように、パチンコ機1の正面の上半分の部分には、発射装置11から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり、前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。パチンコ機1の遊技盤2の下方部には、発射装置11に遊技球を供給し、かつ、賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には発射ハンドル7が、下皿6の上にはスピーカー48がそれぞれ設けられている。
【0022】
発射ハンドル7の表面部分には、後述する生体情報センサ77が設けられている。そして、利用者がパチンコ機1で遊技を行う際には、遊技者の指や掌などがその生体情報センサ77に触れた状態で発射ハンドル7が把持されるようになっている。また、パチンコ機1の内部では、発射ハンドル7の上方に向かってガイドレール3が延設されており、その端部に、遊技球をガイドレール3に沿って発射するための発射装置11が設けられている。発射装置11は、遊技球を打撃により打ち出す発射槌11bと、その発射槌11bを駆動するための発射モータ11aとで構成されている。そして、遊技者が発射ハンドル7を操作することにより、発射槌11bの打撃の強さが調整できるようになっている。
【0023】
図2に示すように、遊技盤2前面中央に位置する遊技領域4の略中央には、LCDから構成された図柄表示画面28や各種ランプ、LEDを備えた表示装置8が設けられている。この表示装置8の左右上方には電飾風車9,10がそれぞれ設けられ、また、表示装置8の左側方には普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、表示装置8の下側には特別図柄始動電動役物15が設けられており、さらにその特別図柄始動電動役物15の下方に、大入賞口16が設けられている。そして、特別図柄始動電動役物15の左右には普通入賞口19,20がそれぞれ設けられており、大入賞口16の左右にも普通入賞口17,18がそれぞれ設けられている。なお、特別図柄始動電動役物15が、本発明における「始動入賞口」に相当する。また、表示装置8が、本発明における「図柄表示手段」に相当する。
【0024】
また、表示装置8の下部には、遊技盤2の表面から遊技盤2の奥方向に向かって遊技球を暫時載置可能なステージ21が略水平に設けられ、また、表示装置8の左右両肩にはワープ口22,23がそれぞれ設けられている。これらのワープ口22,23を通過した遊技球は表示装置8の内部(ワープゾーン)を通ってステージ21へ現出するようになっており、ステージ21に現出した遊技球が、ステージ21の直下に設けられている特別図柄始動電動役物15に向かって落下しやすくなるように、ステージ21に若干の勾配が設けられている。
【0025】
次に、図3に示すように、表示装置8の図柄表示画面28の上方には、7セグメントLEDから構成される普通図柄表示部24が設けられており、1桁の数字や1文字のアルファベット等の図柄を表示できるようになっている。また、表示装置8の上部には4個のLEDから成る特別図柄記憶数表示LED60が設けられており、特別図柄始動電動役物15(図2参照)に入賞し、図柄表示画面28に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、いわゆる特別図柄作動保留球数を4個まで、LEDの点灯で表示することができるようになっている。さらに、特別図柄記憶数表示LED60の下方に設けられた4個のLEDからなる普通図柄記憶数表示LED59は、普通図柄始動ゲート12(図2参照)を通過し、普通図柄表示部24に当たりの判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、いわゆる普通図柄作動保留球数を、特別図柄作動保留球数と同様に4個まで、LEDの点灯で表示することができる。なお、遊技盤2(図2参照)には、上記以外に、種々の電飾ランプ63(図4参照)、その他のLED、風車および多数の障害釘等が設けられている。
【0026】
本実施の形態のパチンコ機1では、通常遊技状態において、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞すると乱数が取得され、この乱数に基づき大当たりの判定が行われる。この大当たり判定の結果が大当たりとなると、パチンコ機1が大当たり遊技状態となり、大入賞口16が開放され、遊技者は多数の遊技球を獲得することができる。この大当たり判定の結果は特別図柄表示部L1に表示され、さらに、デモ図柄表示部D1〜D3にも表示される。また、特別図柄表示部L1やデモ図柄表示部D1〜D3への大当たり判定結果の表示は、図柄表示画面28の背景画面やその他の種々の電飾ランプ63やスピーカー48から出力される効果音等の演出と同期して行われ、遊技者の大当たり判定結果への関心や期待感を高める働きをしている。
【0027】
そこで、特別図柄表示部L1について説明する。特別図柄表示部L1は、1桁の数字や1文字のアルファベット、マーク等の図柄を表示できるように構成されている。特別図柄表示部L1に表示される図柄としては、本実施の形態の例では数字の「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」および「9」の10種類があり、また、図柄の表示される背景色の種類として、「赤」、「橙」、「黄」、「緑」、「水色」、「青」、「紫」、「白」の8種類が用意されている。特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞して大当たりの判定が行われると、これら10種類の図柄が原則としてこの順序で順次表示され、図柄と背景色との組み合わせにより判定結果が表示される。また、大当たりである場合には、次の大当たりの判定を行う際に大当たりとなる確率(大当たり確率)が高くなる高確率状態に移行する確率変動当たりであるか否かの判定も行われ、特別図柄表示部L1にはその判定結果も報知される。つまり、特別図柄表示部L1に表示される結果は、「大当たり(確率変動当たり)」、「大当たり(確率変動はずれ)」、「はずれ」の3種類である。例えば、本実施の形態では、以下のように構成されている。
【0028】
図柄と背景色の組み合わせを(図柄,背景色)と示すと、「大当たり(確率変動当たり)」である組み合わせは、(0,赤),(0,橙),(1,橙),(1,黄),(2,黄),(2,緑),(3,緑),(3,水色),(4,水色),(4,青),(5,青),(5,紫),(6,紫),(6,白),(7,白),(7,赤),(8,赤),(8,橙),(9,橙),(9,黄)の20種類である。また、「大当たり(確率変動はずれ)」である組み合わせは、(0,黄),(0,緑),(1,緑),(1,水色),(2,水色),(2,青),(3,青),(3,紫),(4,紫),(4,白),(5,白),(5,赤),(6,赤),(6,橙),(7,橙),(7,黄),(8,黄),(8,緑),(9,緑),(9,水色)の20種類である。なお、大当たりであると判定された場合に、これらの40種類の図柄と背景色の組み合わせが、特別図柄表示部L1に出現する割合は等しい。つまり、大当たりと判定された場合に、どの図柄が表示されるかの確率はそれぞれ40分の1である。また、確率変動当たりの組み合わせが20種類、確率変動はずれの組み合わせが20種類であるので、大当たりである場合に、確率変動当たりとなる確率は2分の1である。また、数字10種類、背景色8種類なので、全組み合わせは80種類となり、「はずれ」となる組み合わせは、上記40種類以外の組み合わせであるので、40種類となる。これらの組み合わせは、後述するROM53の特別図柄組合せパターン記憶エリア5305(図5参照)に記憶されている。
【0029】
次に、デモ図柄表示部D1〜D3について説明する。このデモ図柄表示部D1〜D3は、大当たり判定の報知を、特別図柄表示部L1で行うよりも自由度をもたせて行うためのものである。図3に示すように、図柄表示画面28には、左から、デモ図柄表示部D1,デモ図柄表示部D3,デモ図柄表示部D2の順に、3つのデモ図柄表示部が横一列に配置されている。このデモ図柄表示部D1〜D3には、後述する図柄が上から下方向にスクロールするように変動表示され、デモ図柄表示部D1、デモ図柄表示部D2、デモ図柄表示部D3の順に停止するようになっている。また、図柄表示画面28にはデモ図柄表示部D1〜D3の背景にも画像が表示されており、また、常にデモ図柄表示部D1〜D3に図柄が表示されているわけではなく、図柄表示画面28の全体にデモ図柄表示部D1〜D3に替えて動画やメッセージ等も表示できるようになっている。なお、このデモ図柄表示部D1〜D3の配置、図柄の変動表示を停止させる順序、スクロールの方向などは任意に変更できることはいうまでもない。また、デモ図柄表示部D1〜D3が、本発明における「デモ図柄表示手段」に相当する。
【0030】
デモ図柄表示部D1〜D3に各々表示される図柄としては、本実施の形態の例では数字の「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の10種類があり、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞して大当たりの判定が行われると、特別図柄表示部L1と同様に、これら10種類の図柄が順次表示される。そして、大当たりである場合には、横1列に表示された3つの図柄が同じ数字や文字の図柄で揃った状態(例えば、「7,7,7」のように3つ揃った場合)で大当たり図柄が構成されて表示され、遊技者に大当たりが報知される。なお、大当たりを報知する図柄の種類やその組み合わせはこれに限られるものではなく、自由に定めることができる。また、確率変動当たりである場合には、デモ図柄表示部D1〜D3も最終的には確率変動当たりを示す確率変動図柄が揃って表示された状態となる。本実施の形態では、「1」,「3」,「5」,「7」および「9」を確率変動図柄とし、それ以外の「2」,「4」,「6」,「8」および「0」を非確率変動図柄とする。
【0031】
次に、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、パチンコ機1の電気的回路構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47、およびサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
【0032】
パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムにしたがって各種の処理を行うCPUユニット50が設けられている。このCPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、フラグやカウンタ等の演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは一つのLSIとして一体にモールディングされている。また、CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続され、この割込信号発生回路57は、例えば、0.002秒(以下、「2ms」と略す。)毎にCPU51に割込信号を与えるようになっている。CPU51は、この割込信号が入力される毎にROM53に記憶されている制御プログラムを実行し、この制御プログラムにしたがってパチンコ機1の制御を行う。
【0033】
また、主基板41にはCPUユニット50と接続してI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等のサブ基板と接続されている。さらに、音基板43、図柄表示基板44および電飾基板46は、サブ統合基板58を介して主基板41に接続されている。払出制御基板45は賞品球払出装置49の制御を行い、中継基板47はスイッチやソレノイドの配線の中継を行っている。また、サブ統合基板58は音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46の総合的な制御を行っており、音基板43はパチンコ機1の効果音の発生を制御し、図柄表示基板44は表示装置8の図柄表示画面28に表示される図柄の制御を行い、電飾基板46はパチンコ機1の各電飾の発光態様を制御している。
【0034】
なお、サブ統合基板58にはCPU581、RAM582およびROM583が設けられ、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45および電飾基板46にも図示外のRAMおよびROMが内蔵されており、CPU43a,44a,45a,46aや図示外の入出力インタフェイス等がそれぞれ搭載されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
【0035】
電飾基板46には電飾風車9,10、4個のLEDから構成された普通図柄記憶数表示LED59、4個のLEDから構成された特別図柄記憶数表示LED60、電飾用のLED62および電飾ランプ63が接続されている。また、図柄表示基板44には表示装置8、および普通図柄表示部24が接続され、音基板43にはスピーカー48が接続され、払出制御基板45には賞品球払出装置49が接続されている。さらに、中継基板47には、大入賞口の開閉部材を開放・閉鎖する大入賞口開放ソレノイド70、特別図柄始動電動役物15の開閉部材15a,15bを開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド71、特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ72、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16内のVゾーンに入賞した遊技球を検出するVスイッチ74、大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するためのカウントスイッチ75、普通入賞口17,18,19,20に入賞した入賞球を検出する入賞口スイッチ76、発射ハンドル7(図1参照)に内蔵され、遊技者の生体情報を測定するための生体情報センサ77、および、発射槌11bを駆動させるための発射モータ11aが接続されている。
【0036】
ここで、生体情報について説明する。生体情報とは、遊技者の心理的な変化を外面的な変化として確認することができる情報である。例えば、心拍数、体温、血圧、発汗量などがこれに相当する。遊技者が心理的に興奮状態となれば、遊技者の外面的な変化として、心拍数、体温、血圧、発汗量が、平常状態と比べてそれぞれ上昇することが知られている。逆に、落胆状態となれば、通常状態と比べてそれらは下降する。本実施の形態のパチンコ機1では、遊技者の生体情報を生体情報センサ77で測定し、その測定値をRAM582に記憶することで、生体情報の測定を行っている。そして、その測定結果を大当たり判定結果の表示の際に行う演出に反映させる制御を行っている。
【0037】
心拍数は、公知のパルスセンサを内蔵した心拍数測定器によって測定が可能である。また、体温は公知のサーミスタ等の温度センサ、血圧は公知の血圧センサデバイスによって測定できる。発汗量は、2つの電極間の電流値により測定することができる。これは、電極間に電位差を設け、遊技者の指や掌などでその電極間を導通させた場合に、遊技者の発汗量によって電極間の抵抗値が異なってくることを利用して、電極間の電流値の変化として測定するものである。本実施の形態では、このような生体情報センサ77を遊技者が把持する発射ハンドル7に設け、遊技者の手から生体情報を取得するのである。なお、生体情報センサ77は、上記した、心拍数、体温、血圧、発汗量のいずれかを測定するセンサであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0038】
また、電源基板42は、主基板41、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46およびサブ統合基板58に各々接続されて、直流の安定化された電力が供給されるようになっている。なお、電源基板42には、交流24Vが供給されている。電源基板42には、図示外のシリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており、安定化された直流の12Vおよび5V等を供給できるようになっている。なお、特に図示しないが、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47およびサブ統合基板58は、すべてアースラインで接続されている。
【0039】
パチンコ機1では、一定間隔の時間(本実施例では2ms)毎に割込信号発生回路57の発生する割込信号によって、主基板41のCPU51が図11に示すメインルーチン処理を繰り返し実行しており、2ms以内に終了するようにプログラミングされている。このメインルーチン処理が繰り返し実行されることにより、パチンコ機1の主要動作が実施される。メインルーチン処理は主基板のCPU51が実行しており、メインルーチン処理の中で、サブ統合基板58のCPU581へ様々なコマンド(例えば、特別図柄表示部L1の変動表示を開始するコマンドや停止するコマンド、大入賞口16を開放するコマンドや閉鎖するコマンド等)の送信が行われている。
【0040】
サブ統合基板58のCPU581では、主基板41のCPU51から送信されてきたコマンドに基づいて、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される動画やメッセージ等を決定したり、その出現タイミングを決定したり、スピーカー48から出力される効果音を決定したり、その出力タイミングを決定したり、その他の電飾ランプ63等を点滅させるタイミングを決定したりして、図柄表示基板44のCPU44a、音基板43のCPU43a、電飾基板46のCPU46aへの指示を行っている。
【0041】
パチンコ機1では、特別図柄表示部L1に表示される特別図柄と、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄とで、ともに、同一の大当たり判定結果、すなわち、「大当たり(確率変動当たり)」、「大当たり(確率変動はずれ)」、「はずれ」の報知を行っている。遊技者は、特別図柄およびデモ図柄の変動表示(図柄が非停止の状態で、仮停止の状態も含む)が行われてからなされる確定表示(図柄の変動が完全に停止された状態)によって、大当たり判定の結果を知ることができる。本実施の形態では、「大当たり」が報知される場合には、大当たりと決められている特別図柄の組み合わせが確定表示され、また、3つのデモ図柄はすべて同一の図柄が確定表示される。なお、特別図柄の変動表示および確定表示と、デモ図柄の変動表示および確定表示とは同期して行われている。
【0042】
デモ図柄の変動表示中には、パチンコ機1では、遊技者を飽きさせないための様々な演出画面が表示される。前述したように、その演出には複数のパターンが設けられており、大当たりの判定結果と、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞した際に取得される乱数とに基づいて、後述する変動パターンテーブル(図10参照)より通常変動パターン、リーチ変動パターン、スーパーリーチ変動パターンのうちのいずれかに該当する演出パターンとしての変動パターンが決定されて、演出が行われる。通常変動パターンは大当たり判定が大当たりであった場合には選択されない変動パターンである。リーチ状態とはならないので大当たりを報知する図柄の組み合わせは表示されず、遊技者に大当たりに対する期待感を抱かせることはできない。
【0043】
ここで、リーチ状態とは、複数の条件がすべて満たされたときに大当たりとなる各条件のうち、1つを除く他の条件がすべて満たされた状態をいう。本実施の形態のパチンコ機1では、特別図柄とデモ図柄とによって大当たり判定の結果の報知を行っており、前述したように、「大当たり」が報知される場合には、大当たりと決められている特別図柄の組み合わせが確定表示され、また、3つのデモ図柄はすべて同一の図柄が確定表示される。そこで、遊技者の大当たりに対する期待感を高めるため、デモ図柄によってリーチ状態の演出が行われ、リーチ状態を視覚的にわかりやすくなるように演出が行われる。すなわち、上記したリーチ変動パターンおよびスーパーリーチ変動パターンが、そのリーチ状態を演出するために行われるデモ図柄の変動表示の変動パターンであり、デモ図柄表示部D1,D2に同一の図柄を表示させることによって、遊技者に、デモ図柄表示部D3にもそれらと同一の図柄が表示されることに対する期待感を抱かせるものである。
【0044】
リーチ状態の演出が行われる場合には、リーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンのいずれかが選択されて行われる。スーパーリーチ変動パターンは、大当たりの判定結果が大当たりの場合に、リーチ変動パターンと比べ、より選択されやすく設定された変動パターンである。このスーパーリーチ変動パターンは、リーチ変動パターンよりも遊技者の注意を惹くように、デモ図柄の変動表示が行われる時間が通常変動パターンよりも比較的長く設定されたリーチ変動パターンよりもさらに、比較的長くなるように設定され、また、演出内容もより派手になるように構成されている。そのため、遊技者は、通常変動パターンよりもリーチ変動パターン、リーチ変動パターンよりもスーパーリーチ変動パターンによる演出が行われたときに、より大当たりに対する期待を募らせ、興奮状態となるのである。
【0045】
このように、パチンコ機1では、デモ図柄の変動表示を様々な変動パターンによって演出することで、また、通常変動パターンに織り交ぜて、より大当たりへの期待を抱かせることのできるリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンを表示させることで、遊技者を飽きさせないような制御が行われている。しかし、各変動パターンは乱数に基づき決定されるため、長期間、通常変動パターンが連続して選択される場合がある。この場合、遊技者の大当たりに対する期待感が薄れるため、遊技者が心理的に落胆状態となることがある。落胆状態が続けば遊技を継続して行う楽しみが失われ、遊技者が遊技を中断してしまうことがある。また、リーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンが連続して選択される場合がある。この場合、遊技者の大当たりに対する期待感が煽られて、遊技者が心理的に興奮状態となることがある。特に、スーパーリーチ変動パターンがたて続けに選択され、遊技者の興奮状態が最高潮に達すると、その後、大当たりとならなければ遊技者が心理的に大きく落ち込んでしまうことがある。
【0046】
そこで、本実施の形態のパチンコ機1では定期的に遊技者の生体情報の測定を行い、その測定結果を変動パターンに反映させている。すなわち、遊技者から取得したその遊技者の生体情報と、前回取得した遊技者の生体情報とを比較して、その比較結果が上昇していれば、遊技者が興奮状態にあるとみなしてリーチ変動パターンによる演出が行われるように制御を行っている。また、比較結果が下降していれば、遊技者が落胆状態となったとみなしてスーパーリーチ変動パターンによる演出が行われるように制御を行うのである。
【0047】
しかし、上記したように、各変動パターンの演出にかかる時間は一定していない。例えば、リーチ変動パターンを、より変動表示時間の長いスーパーリーチ変動パターンに差し替えた場合、特別図柄の変動表示時間とデモ図柄の変動表示時間が一致せず、不都合が生じる。そこで、パチンコ機1では、生体情報が反映される際には、特別図柄の変動表示および確定表示と、デモ図柄の変動表示および確定表示とを非同期に行って、例えば、複数回分の特別図柄の変動表示および確定表示が行われている間に、その合計時間と一致した演出時間を有するデモ図柄によるスーパーリーチ変動パターンの演出を行うことで、特別図柄とデモ図柄の各演出時間に整合性を持たせている。そして、特別図柄の変動表示時間および確定表示時間の制御は主基板41で行い、デモ図柄の変動表示時間および確定表示時間の制御をサブ統合基板58で行っている。
【0048】
以下、図5〜図13を参照して、上記した特別図柄の変動表示およびその停止の制御を行うために、まず、主基板41のCPU51によって実行されるメインルーチン処理、メインルーチン処理の中で行われる処理、それらの処理で使用されるデータについて説明する。また、そのメインルーチン処理において送出される各制御コマンドに基づいて、サブ統合基板58のCPU581によって行われる各処理については後述する。図5は、主基板41のROM53の記憶エリアを示す概念図である。図6は、主基板41のRAM52の記憶エリアを示す概念図である。図7は、RAM52のカウンタ記憶エリア5201を示す概念図である。図8は、RAM52の普通当たり関係情報記憶エリア5203を示す概念図である。図9は、RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。図10は、ROM53の変動パターン記憶エリア5304に記憶された変動パターンテーブルを示す概念図である。図11は、主基板41のCPU51が実行するメインルーチン処理のフローチャートである。図12,図13は、メインルーチン処理でコールされる特別図柄処理のフローチャートである。
【0049】
図5に示すように、ROM53には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア5301、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア5302、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア5303、大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンが決定される際に参照される変動パターンテーブルを記憶する変動パターン記憶エリア5304、および、特別図柄表示部L1に表示する図柄と背景色との組み合わせを記憶する特別図柄組合せパターン記憶エリア5305が設けられている。さらに、ROM53には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
【0050】
図6に示すように、RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア5201、各ゲートに遊技球が通過したか否かや、各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する入賞球フラグ記憶エリア5202、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過した場合に取得される乱数を記憶する普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過数のうち、未消化の保留球の数を作動保留球数として記憶する普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、特別図柄始動電動役物15への遊技球の通過時に取得される乱数や、その乱数に基づく判定結果を記憶する大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞数のうち、未消化の保留球の数を作動保留球数として記憶する特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、主基板41からサブ統合基板58へ出力される制御コマンドを記憶するコマンド関係記憶エリア5207、および、大当たり遊技状態であるか否かを示す大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示部L1の状態を示す表示状態フラグ、高確率状態とするか否かを示す確率変動フラグ等のフラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5208が設けられている。さらに、RAM52には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。なお、RAM52には、パチンコ機1の電源切断時にも記憶内容が保持されるように、バックアップ用のバッテリ(図示外)が接続されている。
【0051】
図7に示すように、カウンタ記憶エリア5201には、普通当たり判定カウンタLC1、大当たり判定カウンタLC2、特別図柄選択カウンタLC3、デモ図柄作成第1カウンタLC4、デモ図柄作成第2カウンタLC5、デモ図柄作成第3カウンタLC6、変動パターン決定カウンタLC7、特別図柄変動時間カウンタTC1、および、特別図柄停止時間カウンタTC2等が各々記憶されている。これらの値は、後述する普通図柄処理や特別図柄処理などにおいて、普通当たり関係情報記憶エリア5203や大当たり関係情報記憶エリア5205などに各々取り込まれて格納されるようになっている。
【0052】
なお、普通当たり判定カウンタLC1、大当たり判定カウンタLC2、特別図柄選択カウンタLC3、デモ図柄作成第1カウンタLC4、デモ図柄作成第2カウンタLC5、デモ図柄作成第3カウンタLC6、および変動パターン決定カウンタLC7の値は、割込信号発生回路57(図4参照)からの割込信号に基づいて実行されるパチンコ機1の制御プログラムのメインルーチンのカウンタ更新処理(図11参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ加算される。そして、各カウンタには最小値(下限値)および最大値(上限値)が設けられており、最小値から最大値まで範囲の数値内を循環するように構成されている。つまり、更新の結果、カウンタの値が最大値と同じ値になると、次の更新でカウンタの値は最小値を取ることとなる。また、特別図柄変動時間カウンタTC1および特別図柄停止時間カウンタTC2は、経過時間を計測するためのタイマカウンタとして使用され、カウンタ更新処理(図11参照)にて所定量(例えば、「1」)ずつ減算される。以下、各カウンタについて詳述する。
【0053】
普通当たり判定カウンタLC1の値は、普通当たりを判定するために使用される。普通当たりの判定は普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過を契機に行われ、普通当たりと判定されると特別図柄始動電動役物15の開閉部材が所定時間(例えば、30秒)開放される。普通当たり判定カウンタLC1の最大値は「255」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「256」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、普通当たり判定カウンタLC1の値は「0」から「255」までのいずれかの値を取り、1周期は512msとなる。
【0054】
大当たり判定カウンタLC2の値は、大当たりを判定するために使用される。大当たり判定カウンタLC2の最大値は「314」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「315」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、大当たり判定カウンタLC2の値は「0」から「314」までのいずれかの値を取り、1周期は630msとなる。また、パチンコ機1の起動時に、大当たり判定カウンタLC2には初期値として「0」がセットされており、更新により値が一巡して初期値「0」と同じ値となると新たな初期値を取得し、その初期値に対して「1」ずつの加算がなされる。この新たな初期値は、CPU51が、メインルーチン処理(図11参照)を行わない間(メインルーチン処理が終了し、次の割込信号によりメインルーチン処理が開始されるまでの間)に繰り返し実行されている図示外の初期値乱数処理(所定のアルゴリズムによって乱数を発生させる処理)によって生成された乱数が用いられる。例えば、初期値乱数処理により生成された乱数が「18」であった場合には、更新により「19」、「20」と加算され、「314」となったら、「0」へ戻り、「1」、「2」と加算され、「18」となったら、新たな初期値を取得する。なお、大当たり判定カウンタLC2の最大値は単一の設定値としてもよいし、設定1、設定2、設定3というように、異なる値を選択して設定できる設定手段を設けてもよい。
【0055】
特別図柄選択カウンタLC3の値は、大当たり判定の結果を報知するために特別図柄表示部L1に表示される図柄と背景色との組み合わせを、大当たりの40種類、または、はずれの40種類の中から1つ選択するために使用される。この特別図柄選択カウンタLC3の最大値は「39」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「40」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、特別図柄選択カウンタLC3の値は「0」から「39」までのいずれかの値を取り、1周期は80msとなる。
【0056】
デモ図柄作成第1カウンタLC4の値は、大当たりである場合に、デモ図柄表示部D1,D2,D3に表示される大当たり図柄を決定するために使用される。また、リーチとなるはずれの場合には、デモ図柄表示部D1に表示される第1停止図柄(左図柄)、および、デモ図柄表示部D2に表示される第2停止図柄(右図柄)を決定するために使用される。さらに、リーチとならないはずれの場合には、デモ図柄表示部D1に表示される第1停止図柄(左図柄)を決定するために使用される。このデモ図柄作成第1カウンタLC4の最大値は「9」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「10」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、デモ図柄作成第1カウンタLC4の値は「0」から「9」までのいずれかの値を取り、1周期は20msとなる。
【0057】
デモ図柄作成第2カウンタLC5の値は、リーチとなるはずれの場合には、デモ図柄表示部D3に表示される第3停止図柄(中図柄)を決定するために使用される。また、リーチとならないはずれの場合には、デモ図柄表示部D2に表示される第2停止図柄(右図柄)を決定するために使用される。このデモ図柄作成第2カウンタLC5の最大値は「9」、最小値は「0」であり、10割込毎(20ms毎、デモ図柄作成第1カウンタLC4の1周期毎)に「1」加算され「10」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、デモ図柄作成第2カウンタLC5の値は「0」から「9」までのいずれかの値を取り、1周期は200msとなる。
【0058】
デモ図柄作成第3カウンタLC6の値は、リーチとならないはずれの場合に、デモ図柄表示部D3に表示される第3停止図柄(中図柄)を決定するために使用される。このデモ図柄作成第3カウンタLC6の最大値は「9」、最小値は「0」であり、100割込毎(200ms毎、デモ図柄作成第2カウンタLC5の1周期毎)に「1」加算され「10」以上となった際に「0」へ戻る。したがって、特別図柄作成第3カウンタLC6の値は「0」から「9」までのいずれかの値を取り、1周期は、2000msとなる。
【0059】
変動パターン決定カウンタLC7の値は、変動パターンを決定するために使用される。変動パターンは、大当たり判定の結果を報知する際の演出様態の種類であり、変動パターン決定カウンタLC7の値や大当たり判定の結果により選択される。選択された変動パターンは、変動パターン指定コマンドとしてサブ統合基板58へ送信され、サブ統合基板58からさらに音基板43、図柄表示基板44および電飾基板46へ送信される。なお、特別図柄表示部L1に表示される特別図柄の変動表示開始から全図柄の停止までの時間はこの変動パターン毎に決定されており、変動パターン記憶エリア5304に記憶された変動パターンテーブル(図10参照)に基づいて設定される。また、本実施の形態では変動パターンは62種類設けられている。そして、この変動パターン決定カウンタLC7の最大値は「65535」、最小値は「0」であり、10割込毎(2ms毎)に「1」加算され「65536」以上となった際に「0」へ戻る。そして、変動パターンテーブル(図10参照)に基づいて、それぞれ「0」〜「65535」の値に対して、はずれの場合には32種類、大当たりの場合には30種類の変動パターンのいずれかが割り振られる。
【0060】
特別図柄変動時間カウンタTC1は、特別図柄表示部L1の特別図柄が変動表示を開始してから停止するまでの時間(変動時間)を計るために使用されるタイマカウンタである。初期値として変動時間が記憶され、カウンタ更新処理において1割込(2ms)毎に「1」減算されて、値が「0」となることで変動表示を終了させるタイミングを判断する。例えば、変動時間が10秒である場合には、初期値として「5000」がセットされる。なお、変動時間は変動パターン毎に決められており、変動パターンテーブル(図10参照)に記憶された演出時間に基づき設定される。
【0061】
特別図柄停止時間カウンタTC2は、特別図柄表示部L1に図柄が確定表示されている時間(停止時間)を計るために使用されるタイマカウンタである。初期値として停止時間が記憶され、カウンタ更新処理において1割込(2ms)毎に「1」減算されて、値が「0」となることで確定表示を終了させるタイミングを判断する。例えば、停止時間が3秒である場合には、初期値として「1500」がセットされる。
【0062】
ここで、演出時間は、変動時間と停止時間とを合計した時間である。停止時間は変動パターンによらず一定に設けられており、特別図柄変動時間カウンタTC1には、決定された演出時間から停止時間を減算した値がセットされる。
【0063】
次に、普通当たり関係情報記憶エリア5203について説明する。図8に示すように、普通当たり関係情報記憶エリア5203には、判定エリアR0および保留記憶エリアR1〜R4が設けられている。この普通当たり関係情報記憶エリア5203は、メインルーチン処理の普通図柄処理(図11、S16参照)において使用される。保留記憶エリアR1〜R4には、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球について取得された普通当たり判定カウンタLC1の値で、まだ普通当たりの判定結果が報知されていない遊技球(普通図柄作動保留球)についての値が普通当たり乱数として記憶される。判定エリアR0には、現在行われている普通当たり判定の結果の報知、または普通当たり遊技の動作の基になった普通当たり乱数が記憶されている。
【0064】
普通図柄処理において普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過が確認された場合には、保留記憶エリアR1〜R4の中で、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値(普通図柄作動保留球数)に対応する番号の保留記憶エリアに各値が記憶される。例えば、普通図柄作動保留球数が「3」であれば、保留記憶エリアR3に記憶される。そして、判定エリアR0に記憶されている入賞球に対する処理が終了したら、次の普通図柄作動保留球の処理が行われる。そこで、保留記憶エリアR1に記憶されている値が判定エリアR0にシフトされ、その判定エリアR0に記憶されている値に基づいて普通当たりの判定結果の報知が行われる。また、保留記憶エリアR1が判定エリアR0にシフトされたことにともない、保留記憶エリアR2の値を保留記憶エリアR1へ、保留記憶エリアR3の値を保留記憶エリアR2へ、保留記憶エリアR4の値を保留記憶エリアR3へと順にシフトさせ、保留記憶エリアR4の値がクリアされる。ここで、保留記憶エリアの数は4つである。すなわち、普通図柄始動ゲート12へ入賞した遊技球に対して、乱数を記憶して作動を保留しておくことができる数は4つである。したがって、普通図柄作動保留球数の上限は4個であり、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値も「4」より大きい値を取ることはない。
【0065】
次に、大当たり関係情報記憶エリア5205について説明する。図9に示すように、大当たり関係情報記憶エリア5205には、判定エリアM0および保留記憶エリアM1〜M4が設けられている。この大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメインルーチン処理の特別図柄処理(図11、S14参照)において使用される。保留記憶エリアM1〜M4には、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞し、まだ大当たりの判定結果の報知がなされていない遊技球(特別図柄作動保留球)が取得した乱数や、その乱数に基づいて決定された変動パターンに関する情報が記憶される。判定エリアM0には、現在行われている大当たり判定の結果の報知、または大当たり遊技の動作の基になった乱数が記憶される。
【0066】
特別図柄処理において特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が確認された場合には、保留記憶エリアM1〜M4の中で、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値(特別図柄作動保留球数)に対応する番号の保留記憶エリアに各値が記憶される。例えば、特別図柄作動保留球数が「2」であれば、保留記憶エリアM2に記憶される。そして、判定エリアM0に記憶されている入賞球に対する処理が終了したら、次の特別図柄作動保留球の処理が行われる。そこで、保留記憶エリアM1に記憶されている値が判定エリアM0にシフトされ、判定エリアM0に記憶されている値に基づいて大当たりの判定結果の報知が実行される。また、保留記憶エリアM1が判定エリアM0にシフトされたことにともない、保留記憶エリアM2の値を保留記憶エリアM1へ、保留記憶エリアM3の値を保留記憶エリアM2へ、保留記憶エリアM4の値を保留記憶エリアM3へと順にシフトさせ、保留記憶エリアM4の値がクリアされる。ここで、保留記憶エリアの数は4つである。すなわち、特別図柄始動電動役物15へ入賞した遊技球に対して、乱数を記憶して作動を保留しておくことができる数は4つである。したがって、特別図柄作動保留球数の上限は4個であり、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値も「4」より大きい値を取ることはない。
【0067】
この判定エリアM0および保留記憶エリアM1〜M4のそれぞれには、大当たり乱数カラムCLM1、変動パターン乱数カラムCLM2、特別図柄乱数カラムCLM3、デモ図柄第1乱数カラムCLM4、デモ図柄第2乱数カラムCLM5、デモ図柄第3乱数カラムCLM6が設けられており、大当たり乱数、変動パターン乱数、特別図柄乱数、デモ図柄第1乱数、デモ図柄第2乱数、デモ図柄第3乱数の各値が記憶される。大当たり乱数カラムCLM1には大当たり判定カウンタLC2の値が、変動パターン乱数カラムCLM2には変動パターン決定カウンタLC7の値が、特別図柄乱数カラムCLM3には特別図柄選択カウンタLC3の値が、デモ図柄第1乱数カラムCLM4にはデモ図柄作成第1カウンタLC4の値が,デモ図柄第2乱数カラムCLM5にはデモ図柄作成第2カウンタLC5の値が,デモ図柄第3乱数カラムCLM6にはデモ図柄作成第3カウンタLC6の値がそれぞれ記憶される。
【0068】
さらに、判定エリアM0および保留記憶エリアM1〜M4のそれぞれには、変動パターン番号カラムCLM7と、変動グループカラムCLM8と、演出時間カラムCLM9と、特別図柄組合せカラムCLM10とが設けられている。変動パターン番号カラムCLM7と、変動グループカラムCLM8と、演出時間カラムCLM9とには、大当たり乱数および変動パターン乱数の値をもとに参照される変動パターンテーブル(図10参照)に基づいてそれぞれ決定される変動パターン番号と、変動グループと、演出時間とが記憶される。また、特別図柄組合せカラムCLM10には、大当たり乱数および特別図柄乱数の値をもとに参照される特別図柄組合せパターン記憶エリア5305に基づいて決定される特別図柄の組み合わせが記憶される。
【0069】
次に、変動パターン記憶エリア5304に記憶された変動パターンテーブルについて説明する。図10に示すように、変動パターンテーブルは、大当たり判定結果と、変動パターン乱数の値とに基づいて、演出パターンとして62種類の変動パターンのいずれかを決定するためのテーブルである。パチンコ機1では、変動パターン乱数の値(「0」〜「65535」のいずれか)に基づいて、大当たり判定結果がはずれ場合には変動パターン番号「1」〜「32」の32種類の変動パターン、また、大当たりの場合には、変動パターン番号「33」〜「62」の30種類の変動パターンのうちのいずれかが選択されるように対応付けられている。個々の変動パターンは、変動パターン乱数の値の範囲によって、選択されやすさ、すなわち選択率がそれぞれ異なるように設定されている。
【0070】
また、各変動パターンは、その演出時間が同じパターンごとにグループ分けされている。はずれの場合の変動パターンは「A」〜「N」の14種類の変動グループに分別され、大当たりの場合の変動パターンについては「W」の1種類のみに割り当てられている。なお、変動パターンの「J」〜「N」については、変動パターン乱数の値が対応付けられてなく、変動パターンが決定される際に選択されることはない。
【0071】
例えば、大当たり判定結果がはずれであって、変動パターン乱数の値が「32768」であったとすると、変動パターン番号には「1」、変動グループには「A」、演出時間には「10秒(5000カウント)」が選択される。そして、それぞれ、大当たり関係情報記憶エリア5205の対応する保留記憶エリアM1〜M4の変動パターン番号カラムCLM7、変動グループカラムCLM8、演出時間カラムCLM9に記憶されることにより設定される。この変動パターンはリーチ状態にならない通常変動パターンである。
【0072】
また、変動パターン乱数の値が「64800」であった場合、変動パターン番号には「2」〜「17」のうちの対応付けられた変動パターン番号(例えば「16」とする。なお、対応付けの詳細については省略する。)が設定される。そして、「16」の属する変動グループ「E」と、演出時間「35秒(17500カウント)」とが設定されるのである。この変動パターンは、リーチ変動パターンである。同様に、変動パターン乱数の値が「64998」であったならば、変動パターン番号には「18」〜「27」のいずれか(例えば「23」とする。)が設定され、その属する変動グループとして「G」が、演出時間として「35秒(17500カウント)」がそれぞれ設定される。このときの変動パターンはスーパーリーチ変動パターンである。
【0073】
なお、大当たり判定結果が大当たりであった場合、上記同様、変動パターン番号には「33」〜「62」のいずれか対応付けられた番号が設定され、変動グループとしては「W」が設定される。演出時間については、図示していないが、各変動パターン番号毎に異なった演出時間が設けられ対応付けられている。大当たりの場合の変動パターンは、リーチ変動パターンか、スーパーリーチ変動パターンのいずれかである。
【0074】
次に、図11〜図13に示すフローチャートを参照し、主基板41で実行されるパチンコ機1の動作の詳細について説明する。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
【0075】
パチンコ機1の制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリア5302(図5参照)に記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメインルーチン処理は、割込信号発生回路57(図4参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込信号は一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メインルーチン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。この1回のメインルーチン処理は、2ms以内に終了するように構築されている。なお、パチンコ機1の電源切断時にはRAM52のチェックサムの計算や例えばハッシュ関数によるパスワードの生成が行われ、次回電源投入時には、同様の処理を行って計算されたRAM52のチェックサムや生成されたパスワードとの同一性チェックが行われる。前回電源終了時との同一性が認められない場合、パチンコ機1のCPU51は初期設定記憶エリア5301に記憶された値を使用して、例えば、各カウンタの値や各フラグのクリアを行うなど、パチンコ機1のリセットを行う。また、図示外のリセットボタンを押しながらパチンコ機1の電源が投入された場合にも、パチンコ機1のリセットが行われる。パチンコ機1のリセットが行われない場合には、RAM52の各記憶エリアの値の状態が前回電源切断時と同じ状態に戻される、いわゆる復帰処理が行われる。
【0076】
割込信号の感知によって図11に示すメインルーチン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58に出力される。制御コマンドとは、例えば、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞を通知するとともに、デモ図柄の確定表示の際に表示する図柄の種類や変動パターン番号、変動グループを指定するデモ図柄指定コマンド、特別図柄の変動表示の開始を指示するとともに、大当たり乱数の通知や、特別図柄の確定表示の際に表示する図柄の組み合わせを指定する特別図柄指定コマンド、特別図柄の変動表示を停止させて確定表示を指示する全図柄停止コマンド、普通図柄の変動表示の開始や確定表示の指示など、普通図柄に関連するコマンド、その他、大当たり遊技状態の際に作動される各役物を制御するためのコマンドやその作動状態を通知するためのコマンド等である。ここで出力される制御コマンドは、前回実行されたメインルーチン処理においてコマンド関係記憶エリア5207に出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
【0077】
なお、サブ統合基板58への制御コマンドの出力は、1回のメインルーチン処理で1つのコマンドだけが送信される。コマンド関係記憶エリア5207に複数の制御コマンドが記憶されている場合、次回以降のメインルーチン処理の処理にて、順次1つずつ出力されるようになっている。
【0078】
次に、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理は、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、大入賞口16、普通入賞口17,18,19,20等への遊技球の入賞を検出するものである。具体的には、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72、普通図柄始動ゲート12に各々設けられている普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16のVゾーンに設けられているVスイッチ74、大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75、普通入賞口17,18,19,20等の入賞口からの遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチ76が用いられる。入賞と判断された場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶された各スイッチに対応したフラグに「1」が記憶されて「ON」とされる。
【0079】
なお、スイッチ読込処理を行っているメインルーチン処理はCPU51が割込信号を受信する間隔、すなわち2ms毎に実行されている。そこで、遊技球がスイッチを通過する速度と遊技球の大きさを考慮すると、1球の遊技球がスイッチを通過する間にスイッチ読込処理は複数回実施される。よって、1球の遊技球の入賞が連続した複数回のスイッチ読込処理で検出されることになる。そこで、例えばスイッチ読込処理の連続した3回の実行において「非検出」・「検出」・「検出」の状態となった場合に初めて遊技球が入賞したと判断する。なお、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリア5202の全てのフラグがリセットされる。
【0080】
スイッチ読込処理が終了すると、次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリア5201(図7参照)に各々記憶されている普通当たり判定カウンタLC1、大当たり判定カウンタLC2、特別図柄選択カウンタLC3、デモ図柄作成第1カウンタLC4、デモ図柄作成第2カウンタLC5、デモ図柄作成第3カウンタLC6、変動パターン決定カウンタLC7の各値が上記の所定量だけ加算され、特別図柄変動時間カウンタTC1、特別図柄停止時間カウンタTC2の各値が上記の所定量だけ減算される。なお、普通当たり判定カウンタLC1、大当たり判定カウンタLC2、特別図柄選択カウンタLC3、デモ図柄作成第1カウンタLC4、デモ図柄作成第2カウンタLC5、デモ図柄作成第3カウンタLC6、変動パターン決定カウンタLC7の値が各カウンタの最大値を越える場合には、各カウンタの値は最小値に戻るようにプログラムされている。
【0081】
カウンタ更新処理が終了すると、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理では、大入賞口16を開閉する大当たり遊技状態の動作の制御が行われる。具体的には、大入賞口開放表示コマンド、大入賞口閉鎖表示コマンド、大当たり開始画面表示コマンド、大当たり終了画面表示コマンド等の制御コマンドがサブ統合基板58へ送信される。この特別電動役物処理は、RAM52のフラグ関係記憶エリア5208に記憶されている大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」となっている場合に実行される。この大当たり遊技状態フラグは、大当たりの報知が終了した際に特別図柄処理(S14)でセットされる。そして、次のメインルーチン処理の実行時にこの特別電動役物処理で大当たり遊技状態の動作が開始される。また、大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態の動作を終了させる際に「0」が記憶されて「OFF」となる。
【0082】
また、大当たり遊技状態の動作を終了させる際には、確率変動フラグのセットも行う。停止図柄が確率変動図柄であった場合、すなわち大当たり関係情報記憶エリア5205の判定エリアの特別図柄乱数カラムCLM3の値が「0」〜「19」のいずれかである場合には、次の大当たりの確率が高くなる高確率状態となる。また、停止図柄が非確率変動図柄であった場合、すなわち特別図柄乱数カラムCLM3の値が「20」〜「39」である場合には、次の大当たりの確率は通常の確率であり、低確率状態となる。そこで、確率変動図柄であった場合には、確率変動フラグに「1」が記憶されて確率変動フラグが「ON」となり、非確率変動図柄であった場合には、「0」が記憶されて「OFF」となる。
【0083】
特別電動役物処理が終了すると、特別図柄処理(S14)が行われる。大当たりの判定、特別図柄表示部L1に表示される特別図柄の組み合わせ、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄や変動パターンなどの決定、指示、図柄の変動表示の開始および終了の指示等が行われる。この特別図柄処理については、図12,図13に示すフローチャートを参照して後述する。
【0084】
特別図柄処理が終了すると、次いで普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理では、普通当たりとなり、その結果が普通図柄表示部24に表示された後に遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞しやすくなるように、特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材(いわゆるチューリップ)の開閉(普通当たり状態の動作)の制御が行われる。なお、普通当たりの判定および普通図柄表示部24への図柄の表示は、次のS16の普通図柄処理にて行われる。
【0085】
次の普通図柄処理(S16)では、普通当たり乱数の取得、普通図柄当たりの判定、普通図柄当たりの判定結果の普通図柄表示部24への報知の指示等が行われる。S11のスイッチ読込処理にて入賞球フラグ記憶エリア5202の普通図柄作動スイッチ73に対応したフラグが立てられている場合には、普通当たり判定カウンタLC1の値が取得され、その遊技球についての普通当たり乱数として、RAM52の普通当たり関係情報記憶エリア5203の保留記憶エリアR1〜R4の中で、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204に記憶されている値に対応する番号の保留記憶エリアに記憶される。そして、先に入賞した遊技球についての普通当たりの判定結果の報知、または、普通当たり状態の動作が実行中でなければ、大当たり関係情報記憶エリア5205と同様に、保留記憶エリアR1,R2,R3,R4の値がそれぞれ判定エリアR0,保留記憶エリアR1,R2,R3へシフトされ、判定エリアR0に記憶されている普通当たり乱数に基づいて普通当たりの判定が行われる。
【0086】
普通当たり乱数の値の基となる普通当たり判定カウンタLC1の値は「0」から「255」までの値を取るので、普通当たり乱数も「0」から「255」までの値をとる。そこで、本実施の形態では、普通当たり乱数が「64」から「255」の場合は普通当たりとし、「0」から「63」の場合ははずれとする。そして、サブ統合基板58に対して、普通図柄表示部24に判定結果の報知の指示を行うために、普通図柄変動パターン指定コマンド、普通図柄指定コマンド、普通図柄全図柄停止コマンド等の制御コマンドが送信される。普通当たりの場合には、普通図柄表示部24に当たり図柄として「7」が表示され、はずれの場合には、はずれ図柄として「−」が表示される。普通図柄表示部24に当たり図柄が表示された後には、前述した普通電動役物処理(S15)において特別図柄始動電動役物15の開閉部材の開閉が行われる。
【0087】
普通図柄処理が終了すると、賞品球の払い出しを行う払出制御が行われ(S17)、次いでエラーチェックが行われる(S18)。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示装置8にエラー表示を行わせたり、電飾ランプ63にエラー時の点灯・点滅パターンを行わせたり、スピーカー48からエラー音を発音させたりするため、S10のコマンド出力処理にてサブ統合基板58に送信するためのエラーコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。次いで、情報出力処理が行われる(S19)。この情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の大当たり情報、始動情報、確率変動情報、時間短縮情報等の各種の情報が出力ポート55を介して出力される。情報出力処理が終わるとメインルーチンの処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、繰り返しメインルーチン処理が実行される。
【0088】
ここで、ある遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞し、大当たりと判定された場合のパチンコ機1の動作を例に挙げて、メインルーチン処理の一連の流れを説明する。遊技者が、遊技盤2の下側に設けられた発射ハンドル7を操作して遊技球を遊技領域4に発射すると、遊技球は遊技領域4を流下する。その遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞すると、スイッチ読込処理において、遊技球の特別図柄始動電動役物15への入賞が検出され、入賞球フラグ記憶エリア5202の対応するフラグが「ON」とされる(S11)。そして、特別図柄処理(S14)にて大当たり判定が行われ、特別図柄表示部L1の特別図柄、およびデモ図柄表示部D1〜D3のデモ図柄の変動表示が開始される。メインルーチン処理が繰り返し実行される中で特別図柄表示部L1の特別図柄が確定表示され、大当たりの場合の組み合わせが表示される。このとき、フラグ関係記憶エリア5208の大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」とされるので(S14)、次回実行されるメインルーチン処理の特別電動役物処理(S13)では大入賞口16の開放が行われ、大当たり遊技状態の動作が開始される。そして、メインルーチン処理が繰り返し実行される中で、特別電動役物処理(S13)で所定条件にしたがって大当たり遊技状態の動作が実施される。大当たり遊技状態の終了の際には大当たり遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされ、この遊技球に係る一連の動作が終了する。
【0089】
次に、メインルーチン処理の特別図柄処理(S14)の詳細について、図12,図13に示すフローチャートを参照して説明する。前述したように、特別図柄処理では、大当たりの判定、図柄表示画面28の特別図柄表示部L1に表示する特別図柄の決定、デモ図柄表示部D1〜D3に表示するデモ図柄の決定、変動パターン等の決定、サブ統合基板58へのコマンド出力等が行われる。
【0090】
初めに、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。フラグ関係記憶エリア5208に記憶されている表示状態フラグには、特別図柄表示部L1の特別図柄が変動表示されている場合(変動表示中)には「1」、特別図柄が確定表示されている場合(確定表示中)には「2」、変動表示中、確定表示中のいずれでもない場合には「0」がセットされる。フラグ関係記憶エリア5208に記憶されている大当たり遊技状態フラグには、大当たり遊技状態である場合には、「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となっている。
【0091】
また、確率変動フラグは、大当たりの判定が行われる際に、大当たり乱数との一致が確認される大当たりとなる特定の値について、その種類の増減を行うために使用される。前述したように、大当たり終了後に、特別図柄乱数の値に基づき「1」または「0」が記憶される。「1」が記憶され高確率状態となった場合には、「0」〜「314」のいずれかの値をとる大当たり乱数に対し、大当たりとなる特定の値の種類を増やすことで、「0」である場合と比べて大当たり確率を上昇させている。
【0092】
図12に示すように、メインルーチンの特別図柄処理が開始されると、特別図柄始動電動役物へ遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。メインルーチンのスイッチ読込処理(図11、S11参照)において、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出した場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202の始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」となっている。そこで、S21ではこの始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」であるか否かの判断がされ、「ON」でない場合には(S21:NO)、特別図柄始動電動役物15に遊技球は入賞していないので、そのままS51へ進む。
【0093】
始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」である場合には(S21:YES)、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているので、その遊技球についての乱数が取得され、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶される。しかし、乱数を取得して記憶することができる特別図柄作動保留球の数は4個である。そこで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かの判断が行われる(S22)。そしてその値が「4」である場合には(S22:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS51へ進む。
【0094】
特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」でない場合、すなわち「0」〜「3」のいずれかである場合には(S22:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205の保留記憶エリアM1〜M4のうち、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に対応する番号の保留記憶エリア(以下、「現行の保留記憶エリア」という。)に乱数が記憶される(S24)。具体的には、大当たり乱数カラムCLM1には大当たり判定カウンタLC2の値が大当たり乱数として、変動パターン乱数カラムCLM2には変動パターン決定カウンタLC7の値が変動パターン乱数として、特別図柄乱数カラムCLM3には特別図柄選択カウンタLC3の値が特別図柄乱数として、デモ図柄第1〜第3乱数カラムCLM4〜CLM6のそれぞれにはデモ図柄作成第1〜第3カウンタLC4〜LC6の値が各デモ図柄第1〜第3乱数として、それぞれ記憶される。なお、S24の乱数取得処理において、大当たり乱数の取得を行うCPU51が、本発明における「乱数取得手段」に相当する。
【0095】
次いで、大当たり判定が行われ、変動パターンの選択やデモ図柄表示部D1〜D3に表示される図柄の選択が行われる(S31〜S38)。まず、取得した大当たり乱数、すなわち、現行の保留記憶エリアの大当たり乱数が大当たり条件を満たすか否かにより、大当たりか否かの判定が行われる(S31)。大当たり条件は、大当たり乱数が大当たりとして決められている特定の値、例えば「7」であることである。また、確率変動フラグに「1」が記憶され高確率状態である場合には、大当たりとなる特定の値は「7」に限らず複数の値、例えば、大当たり乱数が「3」,「7」,「33」,「77」,「177」となる。なお、大当たり乱数は大当たり判定カウンタLC2の値から取得されており、大当たり判定カウンタLC2は「0」〜「314」の間をとるので、大当たり乱数も「0」〜「314」のいずれかになっている。なお、S31において、大当たり乱数に基づいて大当たりか否かの判定を行うCPU51が、本発明における「大当たり判定手段」に相当する。
【0096】
大当たりであると判定された場合には(S31:YES)、大当たり時のデモ図柄の変動パターン決定処理(S32)と、特別図柄およびデモ図柄の停止図柄決定処理(S33)とが行われる。変動パターン決定処理では、変動パターンの決定、変動グループの決定、特別図柄の演出時間の決定が行われ、停止図柄決定処理では、確定表示の際に、特別図柄表示部L1に表示する特別図柄の組み合わせ、および、デモ図柄表示部D1〜D3に表示するデモ図柄が決定される。具体的には、変動パターン決定処理(S32)では、大当たりである場合の変動パターンテーブル(図10参照)が参照され、変動パターン乱数(現行の保留記憶エリアの変動パターン乱数カラムCLM2の値)に対応付けられた変動パターンが決定される。そして、決定された変動パターンの番号が、現行の保留記憶エリアの変動パターン番号カラムCLM7に記憶される。同様に、変動パターンテーブルより決定された変動グループと特別図柄の演出時間とが、現行の保留記憶エリアの変動グループカラムCLM8と演出時間カラムCLM9とのそれぞれに記憶される。
【0097】
また、停止図柄決定処理(S33)では、大当たりとするため、特別図柄乱数カラムCLM3の値に基づいて、特別図柄組合せパターン記憶エリア5305に記憶されている40種類の大当たり時の停止図柄の組み合わせの中から1つが選択され、現行の保留記憶エリアの特別図柄組合せカラムCLM10に記憶される。さらに、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄が全て同じ図柄に設定される。そこで、上記同様、現行の保留記憶エリアのデモ図柄第1乱数カラムCLM4の値が、現行の保留記憶エリアのデモ図柄第2乱数カラムCLM5、およびデモ図柄第3乱数カラムCLM6のそれぞれに記憶される。
【0098】
一方、大当たりでない場合には(S31:NO)、はずれ時のデモ図柄の変動パターン決定処理(S35)と、特別図柄およびデモ図柄の停止図柄決定処理(S36)とが行われる。大当たりの場合と同様に、変動パターン決定処理(S35)では変動パターンテーブルが参照されて、変動パターン番号、変動グループ、および特別図柄の演出時間が決定される。そして、現行の保留記憶エリアの変動パターン番号カラムCLM7、変動グループカラムCLM8、および演出時間カラムCLM9とのそれぞれに記憶される。なお、S32またはS35の変動パターン決定処理において、変動パターンテーブルに基づき変動パターン番号等の決定を行うCPU51が、本発明における「演出パターン決定手段」に相当する。
【0099】
同様に、停止図柄決定処理(S36)では、40種類のはずれ時の停止図柄の組み合わせの中から1つが選択され、現行の保留記憶エリアの特別図柄組合せカラムCLM10に記憶される。さらに、はずれの場合にデモ図柄表示部D1〜D3に表示するデモ図柄が決定される。ここで、変動パターンがリーチ状態の演出を行う変動パターンである場合、すなわち、現行の保留記憶エリアの変動パターン番号が「2」〜「27」のいずれかである場合には、デモ図柄表示部D1とデモ図柄表示部D2とに表示される図柄が同じ図柄となり、デモ図柄表示部D3のみが異なる図柄となる。そこで、現行の保留記憶エリアのデモ図柄第2乱数の値がデモ図柄第3乱数に記憶され、デモ図柄第1乱数の値がデモ図柄第2乱数に記憶される。なお、ここでデモ図柄第1乱数の値とデモ図柄第3乱数の値とが同じになってしまった場合には、例えば「1」加算したり、減算したりしてデモ図柄第3乱数の値を変更する。
【0100】
さらに、変動パターンがリーチ応対の演出を行わない変動パターンである場合、すなわち、現行の保留記憶エリアの変動パターン番号が「1」である場合には、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される図柄が全て異なる図柄となる。そこで、デモ図柄第1乱数の値と、デモ図柄第2乱数の値と、デモ図柄第3乱数の値との中で同じ値がある場合には異なる値となるように、現行の保留記憶エリアのデモ図柄第1〜第3乱数カラムCLM4〜CLM6の記憶値が変更される。
【0101】
そして、上記大当たりの場合、はずれの場合のいずれの場合においても、設定されたデモ図柄第1〜第3乱数の値と、決定された変動パターン番号と、変動グループとをサブ統合基板58に送信するためのデモ図柄指定コマンドが、コマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S38)。その後、S51に進む。
【0102】
次に、図13に示すように、大当たり遊技状態フラグにより大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S51)。大当たり遊技状態である場合には大当たり遊技を継続させるので、大当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば(S51:YES)、なにもせずにメインルーチン処理へ戻る。
【0103】
大当たり遊技状態フラグが「ON」でない場合には(S51:NO)、大当たり遊技状態でないので、特別図柄表示部L1の制御に関する処理が行われる。まず、表示状態フラグにより、特別図柄表示部L1に表示される特別図柄が変動表示中であるか否かの判断が行われる(S52)。表示状態フラグが「1」でなければ変動表示中ではなく(S52:NO)、次いで、表示状態フラグにより確定表示中であるか否かの判断が行われる(S61)。表示状態フラグが「2」でなく、確定表示中でない場合には(S61:NO)、特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われる(S71〜S83)。
【0104】
そこで、大当たり判定を行うべき遊技球、すなわち、特別図柄作動保留球が存在するか否かの確認が行われる(S71)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でなければ(S71:NO)、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメインルーチン処理へ戻る。「1」以上であれば(S71:YES)、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するので特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算される(S72)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205の保留記憶エリアM1の記憶値が判定エリアM0へ、保留記憶エリアM2の記憶値が保留記憶エリアM1へ、保留記憶エリアM3の記憶値が保留記憶エリアM2へ、保留記憶エリアM4の記憶値が保留記憶エリアM3へそれぞれシフトされ、保留記憶エリアM4の値がクリアされる(S73)。
【0105】
次に、S81では、特別図柄の変動表示の開始を指示する特別図柄指定コマンドが、判定エリアの特別図柄組合せカラムCLM10に記憶された図柄と背景色の組み合わせについて、それを示すコードとともにコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S81)。そして、判定エリアの演出時間カラムCLM9に記憶された演出時間から所定の停止時間を減算した変動時間が特別図柄変動時間カウンタTC1の値としてセットされ(S82)、また、表示状態フラグに特別図柄表示部L1が変動表示中であることを示す「1」が記憶される(S83)。その後、特別図柄処理を終了してメインルーチンへ戻る。
【0106】
次回以降の特別図柄処理では、表示状態フラグが「1」となっていることから、特別図柄表示部L1が変動表示中であると判断され(S52:YES)、変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S53)。この判断は、特別図柄変動時間カウンタTC1の値により行われる。S82でセットされた特別図柄変動時間カウンタTC1の値が「0」より大きい値である場合には(S53:NO)、特別図柄の変動表示を継続させるため、特別図柄処理を終了してメインルーチンへ戻る。メインルーチン処理が繰り返し実行されて特別図柄変動時間カウンタTC1の値が「0」となった場合には、変動時間が経過したとして(S53:YES)、特別図柄の確定表示を行うため、コマンド関係記憶エリア5207に全図柄停止コマンドが記憶される(S54)。そして、所定の停止時間(例えば3秒)が特別図柄停止時間カウンタTC2に記憶され(S55)、表示状態フラグに特別図柄表示部L1が確定表示中であることを示す「2」が記憶される(S56)。その後、特別図柄処理を終了してメインルーチンへ戻る。
【0107】
表示状態フラグに「2」が記憶され、特別図柄の確定表示中であると判断されると(S61:YES)、停止時間が経過したか否かの判断が行われる(S62)。この判断は、特別図柄停止時間カウンタTC2の値により行われる。S55でセットされた特別図柄停止時間カウンタTC2の値はカウンタ更新処理において減算されるが、「0」より大きい値である場合には(S62:NO)、特別図柄の確定表示を継続させるため、特別図柄処理を終了してメインルーチンに戻る。メインルーチンが繰り返し実行されて特別図柄停止時間カウンタTC2の値が「0」となれば(S62:YES)、表示状態フラグに特別図柄表示部L1が確定表示中でも変動表示中でもないことを示す「0」が記憶される(S63)。
【0108】
そして、特別図柄組合せカラムCLM10に記憶された特別図柄の図柄と背景色の組み合わせが大当たりを示す組み合わせであるか否か、その特別図柄と、特別図柄組合せパターン記憶エリア5305に記憶されている40種類の大当たり時の停止図柄の組み合わせとの照合が行われる(S64)。大当たりである場合には(S64:YES)、大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」とし(S65)、特別図柄処理を終了してメインルーチンへ戻る。大当たりでない場合には(S64:NO)、そのまま特別図柄処理を終了し、メインルーチンへ戻る。
【0109】
以上説明したように、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞すると(S21:YES)、各種乱数が取得され(S24)、大当たり判定が行われて変動パターンや特別図柄表示部L1、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される図柄が決定され(S31〜S36)、デモ図柄に関する情報については先にサブ統合基板58へ送信される(S38)。特別図柄の変動表示や確定表示が行われていなければ、特別図柄に関する情報がサブ統合基板58へ送信され、特別図柄の変動表示が開始される(S81)。そして、繰り返しメインルーチンが実行される中で特別図柄処理も繰り返し実行され、変動時間が経過すると(S52:YES、S53:YES)、変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドが記憶されて(S54)、確定表示が行われる。さらに特別図柄処理が繰り返し実行され、停止時間が経過すると(S61:YES、S62:YES)、大当たり判定結果の報知は終了する。このとき、大当たりであった場合には、大当たり遊技状態へ移行するために大当たり遊技状態フラグが「ON」とされる(S65)。そして、メインルーチンへ戻る。
【0110】
このように、主基板41では、大当たりの判定や、その判定結果を報知するための特別図柄やデモ図柄の決定、デモ図柄の変動パターンの決定などが行われている。そして、それら決定された図柄や変動パターンや、特別図柄の変動表示および確定表示のタイミングなどのサブ統合基板58への通知が、制御コマンドの出力によって行われている。サブ統合基板58では、主基板41から受信した制御コマンドにしたがって、特別図柄表示部L1への特別図柄の変動表示および確定表示の制御や、デモ図柄表示部D1〜D3へのデモ図柄の変動表示および確定表示の制御などを行っている。また、サブ統合基板58では、主基板41から伝達される制御コマンドによって指示される特別図柄の変動表示および確定表示のタイミングと同期して、デモ図柄の変動表示や確定表示のタイミングの制御が行われている。
【0111】
さらに、サブ統合基板58では、前述した生体情報を演出パターンに反映するための制御が行われている。演出パターンに生体情報を反映させる場合において、サブ統合基板58では、特別図柄の変動表示および確定表示と、デモ図柄の変動表示および確定表示とを非同期に行い、デモ図柄の変動パターンの差し替えを行っている。このとき、特別図柄の組み合わせや変動表示および確定表示のタイミングについては、主基板41から指示される通りに実行している。すなわち、特別図柄処理の変動パターン決定処理(図12、S32またはS35)で決定された演出時間は不変である。このため、サブ統合基板58では、変動パターンの差し替えの際に、変動パターン毎に特別図柄の演出時間が異なることに基づき、デモ図柄と特別図柄との間でタイミングの不整合が生じないように、特別図柄作動保留球ごとに決定された演出時間の情報を主基板41から得ている。そして、複数の特別図柄作動保留球についてそれぞれ決定された演出時間の合計と、差し替えを行う変動パターンの演出時間とを一致させることで、タイミングの整合を行っている。
【0112】
以下、図14〜図24を参照して、サブ統合基板58のCPU581によって実行されるサブ統合基板処理、そのサブ統合基板処理野中で行われる処理、それらの処理で使用されるデータについて説明する。ここでは、主基板41のCPU51から伝達される制御コマンドに従い、図柄表示基板44に対して行われる図柄表示画面28の制御に関して説明する。主基板41から送られてくる制御コマンドは、デモ図柄指定コマンド、特別図柄指定コマンド、全図柄停止コマンド、その他のコマンド等である。デモ図柄指定コマンドには、デモ図柄の第1〜第3停止図柄、変動パターン番号、および変動グループが指定されている。特別図柄指定コマンドには、特別図柄表示部L1に表示される図柄と背景色の組み合わせが指定され、この制御コマンドによって特別図柄の変動表示の開始が指示される。全図柄停止コマンドでは、特別図柄の確定表示の指示が行われる。その他、普通図柄に関連するコマンド、大当たり中の制御に関連するコマンド、エラーコマンド等があるが、それらの詳細については説明を省略する。
【0113】
図14は、サブ統合基板58のROM583の記憶エリアを示す概念図である。図15は、サブ統合基板58のRAM582の記憶エリアを示す概念図である。図16は、RAM582の図柄関係情報記憶エリア5823を示す概念図である。図17は、ROM53の差替パターン記憶エリア5836に記憶された差替パターンテーブルを示す概念図である。図18は、サブ統合基板58のCPU581が実行するサブ統合基板処理のフローチャートである。図19,図20は、サブ統合基板処理でコールされる特殊演出処理のフローチャートである。図21は、サブ統合基板処理でコールされる変動パターン差替処理のフローチャートである。図22は、サブ統合基板処理でコールされる特別図柄変動開始処理のフローチャートである。図23は、サブ統合基板処理でコールされる差替図柄変動開始処理のフローチャートである。図24は、サブ統合基板処理でコールされる生体情報測定処理のフローチャートである。
【0114】
図14に示すように、ROM583には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値が記憶された初期設定記憶エリア5831、CPU581がサブ統合基板58を制御するための各種プログラムが記憶された制御プログラム記憶エリア5832、サブ統合基板58が図柄表示基板44、音基板43、電飾基板46に出力する制御コマンドのテーブルを記憶した制御コマンドテーブル記憶エリア5833、特別図柄表示部L1に表示される図柄と背景色の組み合わせが、大当たりであるか、はずれであるかの情報を記憶した特別図柄組合せパターン記憶エリア5834、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄の変動パターンを含め、表示装置8や各種電飾で演出するための演出パターンと、図10に示す変動パターンテーブルとを記憶した演出パターン記憶エリア5835、および、変動パターンの差し替えを行う際に参照する差替パターンテーブルを記憶した差替パターン記憶エリア5836が設けられている。さらに、ROM583には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
【0115】
図15に示すように、RAM582には、デモ図柄表示部D1〜D3を制御するために使用する各種カウンタを記憶するカウンタ記憶エリア5821、デモ図柄表示部D1〜D3の制御に利用される休止状態フラグ、差替フラグ、SRフラグ等のフラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5822、主基板41から制御コマンドとともに伝達される特別図柄やデモ図柄に関する情報を記憶する図柄関係情報記憶エリア5823、測定した生体情報を基準値として記憶する生体情報基準値記憶エリア5824、測定した生体情報を最新の測定値として上書き記憶する生体情報測定値記憶エリア5825、主基板41でカウントされる特別図柄作動保留球数と連動して大当たり判定結果のまだ報知されていない遊技球の個数を保留変動数としてカウントするための保留変動数記憶エリア5826、および、変動パターンの差し替えを行う際に差し替えられた変動パターンの数をカウントするための差替保留数記憶エリア5827が設けられている。さらに、RAM582には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。なお、生体情報測定値記憶エリア5825が、本発明における「生体情報記憶手段」に相当し、生体情報基準値記憶エリア5824が、本発明における「基準生体情報記憶手段」に相当する。
【0116】
なお、カウンタ記憶エリア5821には、測定回数カウンタNC1、測定間隔時間カウンタTC3、休止時間カウンタTC4、および演出時間カウンタTC5が記憶されている。測定回数カウンタNC1は、生体情報の測定回数をカウントするためのカウンタであり、生体情報測定処理(図24参照)においてカウントされ、「0」〜「4」の値が記憶される。「0」の場合は生体情報の基準値が設定されていない場合を示し、「1」の場合は基準値設定後の初回の測定がまだ行われていない場合を示す。「2」〜「4」の場合は基準値設定後に測定が行われ、生体情報の反映を行ってもよい状態であることを示す。また、「4」が記憶されているときに再度生体情報の測定が行われると、その測定値は基準値として記憶され、測定回数カウンタNC1には「1」が設定される。
【0117】
測定間隔時間カウンタTC3、休止時間カウンタTC4、および演出時間カウンタTC5は、経過時間を計測するためのタイマカウンタとして使用され、サブ統合基板58のCPU581で実施されているカウンタ更新処理プログラム(図示外)により、一定間隔の時間(例えば2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ減算される。各タイマカウンタは、ROM583の初期設定記憶エリア5831に記憶された各初期値(カウント値)が設定されると減算を行い、その値が「0」となると、「0」のまま維持するようになっている。なお、休止時間カウンタTC4が、本発明における「計時手段」に相当する。
【0118】
次に、図柄関係情報記憶エリア5823について説明する。図16に示すように、図柄関係情報記憶エリア5823には、実行エリアQ0および保留記憶エリアQ1〜Q4が設けられている。この図柄関係情報記憶エリア5823には、主基板41から制御コマンドとともに伝達される特別図柄やデモ図柄に関する情報が記憶される。保留記憶エリアQ1〜Q4には、まだ大当たりの判定結果の報知がなされていない遊技球(特別図柄作動保留球)に関する情報が記憶される。実行エリアQ0には、現在行われている特別図柄による大当たり判定の結果の報知の基になった情報が記憶される。
【0119】
デモ図柄指定コマンドとともに伝達されるデモ図柄第1〜第3乱数、変動パターン番号、および変動グループは、保留記憶エリアQ1〜Q4の中で、保留変動数記憶エリア5826の値(保留変動数)に対応する番号の保留記憶エリアにそれぞれ記憶される。例えば、保留変動数が「2」であれば、保留記憶エリアQ2に記憶される。そして、実行エリアQ0に記憶されている情報に対する処理が終了したら、次の情報に関する処理が行われる。すなわち主基板41の大当たり関係情報記憶エリア5205と同様に、保留記憶エリアQ1に記憶されている値が実行エリアQ0にシフトされ、実行エリアQ0に記憶されている値に基づいて大当たりの判定結果の報知が実行される。また、保留記憶エリアQ1が実行エリアQ0にシフトされたことにともない、保留記憶エリアQ2,Q3,Q4の値がそれぞれ保留記憶エリアQ1,Q2,Q3へと順にシフトされ、保留記憶エリアQ4の値がクリアされる。保留記憶数は特別図柄作動保留球数と連動しており、保留記憶エリアの上限は4個である。
【0120】
この実行エリアQ0および保留記憶エリアQ1〜Q4のそれぞれには、デモ図柄第1番号カラムCLM14、デモ図柄第2番号カラムCLM15、デモ図柄第3番号カラムCLM16、変動パターン番号カラムCLM17、変動グループカラムCLM18が設けられており、デモ図柄指定コマンドとともに伝達されるデモ図柄第1番号としてのデモ図柄第1乱数、デモ図柄第2番号としてのデモ図柄第2乱数、デモ図柄第3番号としてのデモ図柄第3乱数、変動パターン番号、変動グループがそれぞれ記憶される。また、実行エリアQ0および保留記憶エリアQ1〜Q4のそれぞれには差替図柄第1番号カラムCLM21、差替図柄第2番号カラムCLM22、差替図柄第3番号カラムCLM23、差替パターン番号カラムCLM24がそれぞれ設けられており、生体情報の反映の際に差し替えられる変動パターンを、差替パターンとしてその実行順に記憶される。さらに、実行エリアQ0には特別図柄組合せカラムCLM20が設けられており、特別図柄指定コマンドとともに伝達される特別図柄の組み合わせが記憶される。
【0121】
次に、差替パターン記憶エリア5836に記憶された差替パターンテーブルについて説明する。図17に示すように、差替パターンテーブルは、生体情報の反映が行われる際に差し替えを行う変動パターンの組み合わせを対応付けたテーブルである。図柄関係情報記憶エリア5823(図16参照)の変動グループカラムCLM18の保留記憶エリアQ1〜Q3に記憶された変動グループを、スーパーリーチ変動パターンに差し替える場合と、リーチ変動パターンに差し替える場合とのそれぞれの場合において、差し替え前の変動グループと、差し替え後の変動グループとがそれぞれ対応付けられている。なお、説明の便宜上、演出時間の合計についてテーブル中に掲載している。
【0122】
変動パターンの差し替えが行われる条件として、本実施の形態の場合、少なくとも30秒分の演出時間が確保される必要がある。これは、図10の変動パターンテーブルに示すように、比較的演出時間の長いスーパーリーチ変動パターンの最低限必要な演出時間が30秒である(変動グループ「F」のスーパーリーチ変動パターン)ことに起因する。このため、演出時間の短い、例えば変動グループ「A」の変動パターンが選択されているとき、そのままスーパーリーチ変動パターンへの差し替えが行われると、特別図柄による当たり判定結果の報知が10秒で終了するのに対してデモ図柄による演出が30秒かかることとなり、演出時間の不一致による不都合が生じてしまう。そのような不都合の発生を防止するため、パチンコ機1では、保留記憶エリアQ1〜Q3に記憶された変動グループの演出時間の合計が少なくとも30秒以上である場合に変動パターンの差し替えを行っている。このとき、演出時間に不整合が生じないように、差し替えが行われる変動パターン同士の組み合わせがあらかじめ決められており、差替パターンテーブルとして記憶されている。なお、差替パターンテーブルに基づいて、変動パターン差替処理(図21参照)で変動パターンの差し替えを行うCPU581が、本発明における「演出パターン差替手段」に相当する。
【0123】
例えば、保留記憶エリアQ1,Q2,Q3に記憶された変動グループがそれぞれ「A」,「A」,「A」であった場合、変動グループ「A」の演出時間は10秒であることから(図10参照)、30秒の合計演出時間が確保される。これをスーパーリーチ変動パターンに差し替える場合には、演出時間が30秒である変動グループ「F」が選択される。そして、図10の変動パターンテーブルが参照され、変動グループ「F」に対応付けられた変動パターン番号「18」〜「20」のうち任意の変動パターン番号が選択される(例えば、図示外の乱数発生器を設け、発生された乱数に基づきいずれかの変動パターンが選択されるようにすればよい。)ことにより差し替えが行われる。なお、変動パターンテーブルは、ROM583の演出パターン記憶エリア5835にも記憶されており、サブ統合基板58では演出パターン記憶エリア5835に記憶された変動パターンテーブルが参照される。
【0124】
また、例えば、保留記憶エリアQ1,Q2に記憶された変動グループがそれぞれ「A」,「G」であった場合、各変動グループの演出時間はそれぞれ10秒,35秒であることから、45秒の合計演出時間が確保される。これをリーチ変動パターンに差し替える場合には、合計の演出時間が45秒となる変動グループ「E」,「A」、または、変動グループ「C」,「A」,「A」のいずれかが選択される。なお、テーブル中、「−」は、変動パターンの実行順を示し、「E−A」であれば、変動グループ「E」の変動パターンが実行された後に変動グループ「A」の変動パターンが実行されることを意味する。そして、前記同様、変動パターンテーブルから、各変動グループに対応付けられた変動パターンがそれぞれ選択されることとなる。
【0125】
さらに、例えば、保留記憶エリアQ1に記憶された変動グループが「E」であった場合、この変動グループの演出時間が35秒であることから、1つの変動パターンによって上記した30秒以上の演出時間の条件が満たされている。この変動グループに属する変動パターンをスーパーリーチ変動パターンに差し替える場合には、演出時間が35秒の変動グループ「G」が選択され、前記同様、その変動グループに属する変動パターンのうち任意の変動パターンが選択されるのである。
【0126】
サブ統合基板58では、電源が投入されて、RAM582やROM583の動作確認や各種フラグやカウンタ等の初期値設定等の初期処理が終了した後にサブ統合基板処理が実行される。サブ統合基板処理では、主基板41から出力される各種制御コマンドにしたがって処理を行い、デモ図柄や特別図柄の変動表示および確定表示の制御を行う。さらに、定期的に遊技者の生体情報の測定を行い、その測定結果に基づき、デモ図柄の変動パターンの差し替えが行われる。生体情報の測定では、初回の測定時の測定結果を基準値として記憶し、それ以降に測定した測定結果は測定値として基準値とは別に記憶する。
【0127】
生体情報の測定値と基準値との比較の結果、測定値が、あらかじめ実験等で求められた誤差を基準値に加えた値よりも大きければ、前述したように、遊技者が興奮状態となったと判断し、次回のリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンによる演出が、リーチ変動パターンによる演出に差し替えられる。一方、測定値が、基準値から誤差を減算した値よりも小さければ、遊技者が落胆状態になったと判断し、次回のリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンによる演出が、スーパーリーチ変動パターンによる演出に差し替えられる。また、測定値が基準値の誤差範囲内であれば、遊技者が平常状態を保っていると判断し、次のデモ図柄による演出の際に、その変動パターンがリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンに差し替えられる。
【0128】
生体情報の測定は、例えば3回測定が行われる毎に基準値の測定を再度行うように制御されている。そして、定期的に取得される遊技者の生体情報は、基準値、あるいは測定値として更新され、利用されるようになっている。また、しばらく遊技が行われなかった場合には、遊技が再開されてから次に測定される生体情報があらたな基準値として設定される。これにより、遊技中に遊技者が入れ替わっても、そのあらたな遊技者から取得した生体情報をあらたな基準値として設定することができるようになっている。さらに、生体情報の測定を行う際にリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンによる演出が行われている場合には生体情報の測定が行われないように制御されている。
【0129】
このような制御を行うサブ統合処理について、図18〜図24のフローチャートを参照しながら説明する。最初に、サブ統合基板処理で使用されるフラグについて説明する。前述したように、フラグ関係記憶エリア5822には、休止状態フラグ、差替フラグ、SRフラグが記憶されている。
【0130】
休止状態フラグは、パチンコ機1で遊技が行われなくなったと想定するために、特別図柄作動保留球数がなくなってからの経過時間(休止時間)を計時する際に、その計時を行っている状態を示すためのフラグである。特別図柄作動保留球数と連動される保留変動数や休止時間の計時結果に基づいてセットされる。「0」であれば、保留変動数があって遊技が行われている場合を示し、「1」であれば、保留変動数がなくなってから開始される所定時間の計時の最中であることを示す。また、「2」であれば、保留変動数がなくなってから休止時間が経過した後であることを示す。なお、初期値は「2」である。
【0131】
差替フラグは、生体情報の測定結果が演出に反映される際に、その時々の状態を示すフラグである。「0」であれば、変動パターンの差し替えが行われていない状態を示し、「1」であれば、変動パターンの差し替えを開始する状態を示す。また、「2」であれば、既に変動パターンの差し替えが行われて差し替えられた変動パターンによる演出が行われている状態を示す。「3」,「4」,「5」は、変動パターンの差し替えの種類を指定するために利用され、生体情報の比較結果が平常状態であれば「3」が、興奮状態であれば「4」が、落胆状態であれば「5」がセットされる。また、落胆状態において、最低限必要な演出時間が確保され次第、変動パターンの差し替えを行う場合には「6」がセットされる。なお、初期値は「0」である。
【0132】
SRフラグは、差し替える変動パターンを、リーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンのいずれとするかを指定するために利用される。「1」であれば、差替パターンテーブルでスーパーリーチ変動パターンに差し替える場合のテーブルが参照され、「0」であれば、リーチ変動パターンに差し替える場合のテーブルが参照される。
【0133】
図18に示すように、サブ統合基板処理が実行されると、主基板41からデモ図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S102)。デモ図柄指定コマンドを受信しないうちは(S102:NO)、次に、特別図柄指定コマンドの受信の有無が確認される(S107)。同様に、特別図柄指定コマンドを受信しないうちは(S107:NO)、差替図柄変動開始処理のサブルーチンがコールされる(S111)。しかし、図23に示すように、差替フラグに「2」がセットされ変動パターンの差し替えによる演出が行われている最中でなければ(S301:NO)、そのまま図18に示す、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0134】
そして、全図柄停止コマンドの受信の有無が確認され(S112)、全図柄停止コマンドを受信しないうちは(S112:NO)、その他のコマンド、例えば、普通図柄に関連するコマンド、大当たり中の制御に関連するコマンド、エラーコマンド等に係る処理が行われる(S117)。次いで、生体情報測定処理のサブルーチンがコールされる(S118)。しかし、図24に示すように、まだ特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞がないうちは、休止状態フラグには初期値として「2」がセットされており(S351:YES)、生体情報の測定は行われず、そのまま図18に示す、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0135】
次のS120〜S123の処理は、遊技者が入れ替わった場合にあらたな生体情報の基準値を設定できるようにするために、パチンコ機1で遊技が行われていない可能性がある状態を検知するための処理である。パチンコ機1では、特別図柄作動保留球がなくなったときに休止時間カウンタTC4による計時が開始され、所定の休止時間、例えば2分が経過しても特別図柄作動保留球が「0」のままであった場合に、遊技が行われていないとの判断がなされる。休止状態フラグは、休止時間の計時が行われている場合に「1」とされ、「0」または「2」であれば(S120:NO)、S102の処理に戻り、上記した各処理が繰り返し実行される。
【0136】
遊技者がパチンコ機1の遊技を開始し、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞し、主基板41よりデモ図柄指定コマンドが伝達されると(S102:YES)、特別図柄作動保留球数と保留変動数とを同期させるため、保留変動数記憶エリア5826の値に「1」が加算される(S103)。そして、デモ図柄指定コマンドとともに伝達されるデモ図柄に関する情報の記憶が行われる(S105)。すなわち、図柄関係情報記憶エリア5823の各保留記憶エリアQ1〜Q4のうち、保留変動数で指定される番号の保留記憶エリアにおいて、デモ図柄第1〜第3番号カラムCLM14〜CLM16と、変動パターン番号カラムCLM17と、変動グループカラムCLM18との各記憶エリアに、デモ図柄第1〜第3番号と、変動パターン番号と、変動グループとがそれぞれ記憶される。さらに、休止状態フラグに「0」が記憶され(S106)、S102に戻る。
【0137】
続いて主基板41から特別図柄指定コマンドが伝達されると(S107:YES)、特別図柄指定コマンドとともに伝達される特別図柄に関する情報の記憶が行われる(S108)。すなわち、図柄関係情報記憶エリア5823の実行エリアQ0の特別図柄組合せカラムCLM20に、特別図柄の確定表示が行われる際に表示される図柄と背景色の組み合わせを示すコードが記憶される。
【0138】
次に、特殊演出処理のサブルーチンがコールされる(S109)。そして、図19に示す、特殊演出処理が実行されると、まず、差替フラグの値が「3」以上であるか否かが確認される(S151)。後述するS153の処理では、変動パターンの差し替えを行うか行わないかの決定がなされるが、前述したように、差し替えを行うことが決定され、差替フラグに「3」〜「6」のいずれかの値が設定されても、最低限必要となる演出時間(例えば30秒)が確保できなければ差し替えを行うことができない。この場合、特殊演出処理が実行される度にS152〜S162の処理を行わなくても済むように差替フラグの値が保持される。このため、差替フラグの値が「3」以上であれば(S151:YES)、S163に進む。
【0139】
一方、差替フラグの値が「0」〜「2」であれば(S151:NO)、さらにそれが「0」であるか否かが確認される(S152)。差替フラグが「2」である場合、すでに変動パターンの差し替えが行われ、それに基づく演出がなされている状態であるので(S152:NO)、特殊演出処理を終了し、サブ統合基板処理(図18参照)のメインルーチンに戻る。なお、特殊演出処理に次いでコールされる特別図柄変動開始処理のサブルーチン(図18、S110参照、図22参照)において、差替フラグが「1」である場合は、所定の処理が行われた後に「2」がセットされるので、特殊演出処理の実行の際に差替フラグが「1」となっている場合はない。
【0140】
差替フラグの値が「0」であって変動パターンの差し替えが行われていなければ(S152:YES)、それを行うか否かについての判断がなされる(S153)。変動パターンの差し替えは、例えば図示外の乱数発生器によって発生された乱数の値に基づいて抽選を行い、その抽選の結果、当選すれば行うこととされている。この場合、S153は特別図柄の変動表示の開始の度に実行されるので、一例として、その当選確率を1/32などとするとよい。また、このとき、測定回数カウンタNC1の値が確認され、「1」以下であれば、生体情報の基準値の設定がまだ行われてなく(「0」の場合)、その後の生体情報の測定がまだ行われていない(「1」の場合)として、変動パターンの差し替えは行われない(S153:NO)。変動パターンの差し替えを行わないときは、特殊演出処理を終了し、サブ統合基板処理(図18参照)のメインルーチンに戻る。
【0141】
図18に示す、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻ると、次に、特別図柄変動開始処理のサブルーチンがコールされる(S110)。図22に示すように、特別図柄変動開始処理が実行されると、主基板41から受信した特別図柄指定コマンドに基づき特別図柄の変動表示を開始するため、図柄表示基板44に対して特別図柄変動開始コマンドが送信される(S251)。そして、図柄関係情報記憶エリア5823の実行エリアQ0の特別図柄組合せカラムCLM20に記憶された図柄と背景色の組み合わせを示すコードが、特別図柄変動開始コマンドとともに送信される。図柄表示基板44は、この特別図柄変動開始コマンドにしたがって、図柄表示画面28の特別図柄表示部L1に表示する特別図柄の変動表示を開始する。このとき、保留変動数記憶エリア5826の値から「1」が減算され(S252)、特別図柄作動保留球数と保留変動数との同期が計られている。
【0142】
次に、図柄関係情報記憶エリア5823に記憶されたデモ図柄に関する情報が、実行エリアQ0へシフトされる(S253)。この処理では、デモ図柄の変動表示を開始するために、図柄関係情報記憶エリア5823のデモ図柄第1〜第3番号カラムCLM14〜CLM16、変動パターン番号カラムCLM17、および変動グループカラムCLM18の各記憶値で、保留記憶エリアQ1の各記憶値が実行エリアQ0へ、保留記憶エリアQ2の記憶値が保留記憶エリアQ1へ、保留記憶エリアQ3の記憶値が保留記憶エリアQ2へ、保留記憶エリアQ4の記憶値が保留記憶エリアQ3へそれぞれシフトされ、保留記憶エリアQ4の値がクリアされる。
【0143】
そして、差替フラグが「1」であるか、確認が行われる(S255)。この時点ではまだ変動パターンの差し替えを行う状態ではなく、差替フラグの値が「1」でないので(S255:NO)、次いで、差替フラグが「2」であるか、確認が行われる(S256)。同様に、変動パターンの差し替えが行われている最中ではなく、差替フラグの値が「2」ではないので(S256:NO)、特別図柄の変動表示および確定表示のタイミングと同期してデモ図柄による演出を行うため、図柄表示基板44に対してデモ図柄演出開始コマンドが送信される(S257)。このデモ図柄演出開始コマンドとともに、実行エリアQ0へシフトされたデモ図柄に関する情報で、デモ図柄第1〜第3番号と変動パターン番号とが送信される。このように、差替フラグの値が「0」であって変動パターンの差し替えが行われない場合には、特別図柄の変動表示および確定表示のタイミングとデモ図柄による演出は同期して行われる。その後、特別図柄変動開始処理を終了し、サブ統合基板処理(図18参照)のメインルーチンに戻る。
【0144】
なお、図柄表示基板44のROM(図示外)には、変動パターン番号と、デモ図柄の変動時間および停止時間と、演出内容とが対応付けられたテーブルが設けられており、伝達される変動パターン番号によって指定された変動パターンに従い、大当たり判定の結果が報知される。また、図示しないが、サブ統合基板58では、変動パターン番号で指定されているデモ図柄の変動時間やリーチ動作を行うか否か等の演出条件に加えて、特定のキャラクターをデモ図柄表示部D1〜D3に表示させるか、キャラクターにどのような動きをさせるか等の付加演出条件を抽選により決定され、デモ図柄演出開始コマンドに付加して図柄表示基板44に送信される。さらに、図示しないが、変動パターン番号は、音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46に送信され、各基板において、デモ図柄の変動表示と同期した演出が行われる。
【0145】
図18に示す、サブ統合基板処理の各処理が繰り返し実行される中、主基板41での制御に基づいて出力される全図柄停止コマンドを受信すると(S112:YES)、図柄表示基板44に対して停止コマンドが送信される(S113)。図柄表示基板44では、変動表示中の特別図柄が停止され、確定表示が行われる。デモ図柄については、デモ図柄演出開始コマンドとともに伝達された変動パターン番号により決定された変動時間および停止時間に基づいて、その変動表示および確定表示が制御されるので、結果的に特別図柄と同期してその変動表示および確定表示が行われる。
【0146】
次に、サブ統合基板58では、保留変動数記憶エリア5826の値が「0」であるか否かの確認が行われる(S115)。前述したように、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞すると、主基板41よりデモ図柄指定コマンドが伝達され、特別図柄作動保留球数と同期して保留変動数が加算される。したがって、特別図柄の変動表示中などに遊技球の入賞があって保留変動数が「1」〜「4」のいずれかの値となっていれば(S115:NO)、そのままS102に戻る。しかし、遊技球の入賞がなく保留変動数が「0」となっていれば(S115:YES)、休止時間の計時を開始するために休止状態フラグに「1」が記憶され(S116)、ROM583の初期設定記憶エリア5831に記憶された休止時間の初期値(カウント値)が休止時間カウンタTC4にセットされて、休止時間の設定が行われる(S117)。例えば、休止時間が2分であれば、カウント値として60000(2msあたり1カウントが計時される場合)がセットされる。そして、S102へ戻る。
【0147】
以後、休止状態フラグが「1」となっていることから、S120の判断処理ではS121に進む(S120:YES)。前述したように、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞がなければ休止状態フラグに「0」はセットされない。その間、休止時間カウンタTC4による計時は継続される。そして、セットされた休止時間が経過したか否かの判断が行われ(S121)、休止時間カウンタTC4の値が「0」となる前は(S121:NO)、S102へ戻る。サブ統合基板処理が繰り返し実施される中、遊技球の入賞がなくそのまま休止時間が経過して休止時間カウンタTC4の値が「0」となれば(S121:YES)、測定回数カウンタNC1に「0」が記憶され(S122)、後述する生体情報測定処理のサブルーチンにおいて生体情報の測定が行われる際に、その測定結果が基準値として設定されることとなる。また、休止状態フラグには「2」が記憶され(S123)、休止時間の計時は終了する。そして、S102へ戻る。なお、S121の判断処理で、休止時間が経過したか否かの判断を行うCPU581が、本発明における「経過時間判断手段」に相当する。また、S122の処理で、休止時間が経過した場合に測定回数カウンタNC1に「0」を記憶して、次回測定される生体情報が基準値として設定されるようにするCPU581が、本発明における「基準生体情報初期化手段」に相当する。
【0148】
このように、サブ統合基板処理では、主基板41から伝達される各制御コマンドに基づいて、特別図柄、およびこれと同期したデモ図柄による大当たり判定結果の報知などの制御が行われる。そして、パチンコ機1による遊技が継続され、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すれば、休止状態フラグに「0」がセットされる。すると、S118からコールされる、図24に示す、生体情報処理のサブルーチンではS352に進み(S351:NO)、測定間隔時間カウンタTC3の値が確認される(S352)。測定間隔時間のセットは後述するS362で行われ、この時点では計時が行われていないので、測定間隔時間カウンタTC3の値は「0」となっている(S352:YES)。
【0149】
そして、休止状態フラグが参照され(S353)、「0」であれば(S353:YES)、図柄関係情報記憶エリア5823の実行エリアQ0の変動グループカラムCLM18が参照される(S354)。リーチ状態の演出中は遊技者が心理的に平常状態であるとは想定しにくく、このタイミングに生体情報を測定しても、遊技者の心理状態に基づいた結果が得られるとは限らない。このため、演出中の変動グループが「A」でなければ(S354:NO)、リーチ変動パターンもしくはスーパーリーチ変動パターンのいずれかによる演出が行われているので(図10参照)、生体情報の測定を行わずサブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。記憶された変動グループが「A」であって通常変動パターンによる演出が行われていれば(S354:YES)、生体情報の測定が行われる(S355)。また、休止状態フラグが「1」である場合には(S353:NO)、遊技球の入賞はないが遊技が行われているとして生体情報の測定が行われる。なお、公知のタッチセンサ等を発射ハンドル7に設け、その検出結果に基づき遊技中か否かを判断するようにしてもよい。また、S354の判断処理で、リーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンによる大当たり判定の演出が行われる場合には遊技者の生体情報の測定が行われないようにするCPU581が、本発明における「生体情報測定制御手段」に相当する。
【0150】
生体情報の測定については前述した通りである。すなわち、遊技者が把持する発射ハンドル7に設けられた生体情報センサ77によって、遊技者の手から心拍数、体温、血圧、発汗量などの生体情報を測定する。そして、測定回数カウンタNC1の値が「1」,「2」,「3」のいずれかであるか否かの確認が行われる(S356)。前述したように、生体情報の基準値と測定値との比較結果を演出に反映させるので、そのためには比較元となる基準値が設定されていなければならない。このため、まだ生体情報の測定を行っておらず測定回数カウンタNC1の値が「0」であれば(S356:NO)、測定した生体情報は基準値として、RAM582の生体情報基準値記憶エリア5824に記憶される(S357)。そして、測定回数カウンタNC1に「1」が記憶され(S358)、S362に進む。
【0151】
本実施の形態のパチンコ機1では、最新の測定結果が演出に反映されるように、生体情報の測定を定期的、例えば5分毎に行って、測定結果の更新を行っている。このため、測定間隔時間カウンタTC3に初期設定記憶エリア5831に記憶された測定間隔時間を初期値(カウント値)としてセットして(S362)、計時を開始し、生体情報を測定するタイミングを計っている。例えば、測定間隔時間が5分であれば、カウント値として150000(2msあたり1カウントが計時される場合)がセットされる。そして、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0152】
以降、測定間隔時間カウンタTC1による計時中には生体情報の測定が行われない(S352:NO)。そして、測定間隔時間カウンタTC1の値が「0」となって測定間隔時間が経過し、そのときリーチ状態における演出中でなければ、再度、生体情報の測定が行われる。前回の測定時に生体情報の基準値が設定されたならば測定回数カウンタNC1の値が「1」となっているので(S356:YES)、生体情報の測定結果は測定値として生体情報測定値記憶エリア5825に記憶される(S360)。さらに測定回数カウンタNC1の値が「1」加算され(S361)、前記同様、測定間隔時間の設定が行われた後に(S362)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0153】
このようにして測定間隔時間毎に生体情報の測定が行われ、その都度、測定回数カウンタNC1の値が加算される。3回目の生体情報の測定が行われると測定回数カウンタNC1の値は「4」となり、さらに測定間隔時間の経過後、次に測定される生体情報は、基準値として、生体情報基準値記憶エリア5824に記憶される(S356:NO,S357)。これにより、生体情報の基準値および測定値は、定期的に更新される。なお、S357の処理で、測定した生体情報を基準値として生体情報基準値記憶エリア5824に記憶するCPU581が、本発明における「基準生体情報設定手段」に相当する。
【0154】
パチンコ機1での遊技が進行し、図18に示す、サブ統合基板処理が実施される中で、主基板41からの特別図柄指定コマンドを受信する度に特殊演出処理のサブルーチンがコールされる(S109)。そして、図19に示す、特殊演出処理で、前述した変動パターンの差し替えを行う抽選に当選し、さらに生体情報の基準値が設定され、その後の初回の生体情報の測定が行われていれば(S153:YES)、差し替えの内容の決定が行われる(S154〜S162)。
【0155】
まず、生体情報基準値記憶エリア5824と生体情報測定値記憶エリア5825とのそれぞれに記憶された生体情報の基準値と測定値とが比較され、基準値に誤差(あらかじめ実験等で設定され、初期設定記憶エリア5831に記憶されている。)を加えた値よりも測定値が大きければ(S154:YES)、差替フラグに「4」が記憶され(S155)、SRフラグに「0」が記憶される(S156)。すなわち、遊技者の心理状態が興奮状態にあるとして、次にリーチ状態が発生した場合に、その変動パターンがリーチ変動パターンに差し替えられるように設定される。そして、S163に進む。
【0156】
同様に、生体情報の基準値から誤差を引いた値よりも測定値が小さければ(S154:NO,S157:YES)、差替フラグには「5」が記憶され(S158)、SRフラグに「1」が記憶される(S161)。すなわち、遊技者の心理状態が落胆状態にあるとして、次にリーチ状態が発生した場合に、その変動パターンがスーパーリーチ変動パターンに差し替えられるように設定される。そして、S163に進む。
【0157】
また、生体情報の基準値の誤差範囲内に測定値があれば(S154:NO,S157:NO)、差替フラグには「3」が記憶される(S159)。さらに、図示外の乱数発生器によって発生された乱数の値に基づく抽選が行われ、その抽選の結果、スーパーリーチ変動パターンへの差し替えに当選すれば(S160:YES)、SRフラグに「1」が記憶され(S161)、S163に進む。当選しなかった場合には(S160:NO)、SRフラグに「0」が記憶され(S162)、リーチ変動パターンへの差し替えが設定された後にS163に進む。すなわち、遊技者の心理状態が平常状態にあると判断された場合には、次に行われる演出の変動パターンがリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンに差し替えられるように設定される。なお、S154およびS157の判断処理において、生体情報の測定値と基準値とを比較するCPU581が、本発明における「生体情報比較手段」に相当する。
【0158】
差し替えの内容が決定されると、次に、図柄関係情報記憶エリア5823の保留記憶エリアM1〜M4の変動グループカラムCLM18が参照される(S163)。そしていずれかの保留記憶エリアM1〜M4に変動グループとして「W」が記憶されていた場合(S163:YES)、差替フラグに「0」が記憶され(S164)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。図10に示すように、変動グループ「W」は、大当たりの場合の変動パターンである。すなわち、大当たり判定の結果がまだ報知されていない特別図柄作動保留球がそれぞれ取得した大当たり乱数の中に大当たりが含まれていれば、デモ図柄指定コマンドとともにサブ統合基板58に伝達される変動グループには「W」が含まれている。よって近々大当たりが報知されることが確定しているので、この場合には変動パターンの差し替えを行わない。
【0159】
保留記憶エリアM1〜M4に変動グループ「W」が記憶されていなければ(S163:NO)、差替保留数記憶エリア5827に「1」が記憶される(S165)。この処理で、以降の処理で更新される差替保留数の初期値が設定される。
【0160】
次に、差替フラグが参照され、その値が「3」であるか否かの確認が行われる(S166)。なお、S166の判断処理が行われる前にはS151の判断処理やS155,S158,S159を経ているので、差替フラグの値は「3」以上となっている。差替フラグの値が「4」,「5」,「6」のいずれかであれば(S166:NO)、次回のリーチ状態が発生した特別図柄の変動開始時に変動パターンの差し替えが行われるように、S169〜S183の処理によって制御される。
【0161】
まず、差替保留数記憶エリア5827に記憶された値に対応する番号の保留記憶エリア、すなわち、ここでは差替保留数が「1」であることから保留記憶エリアQ1の変動グループカラムCLM18が参照され、変動グループが「A」であるか否かが確認される(S169)。変動グループが「A」であれば(S169:YES)、次回の特別図柄の変動時に行われる演出のパターンが通常変動パターンであるので、後述するS179の処理を経て差替フラグに「6」がセットされていなければ(S170:NO)、そのまま特殊演出処理を終了してサブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。これは、上記したように、変動パターンの差し替えを次回のリーチ状態の発生時に行うためである。このとき差替フラグには「4」または「5」が記憶されているので、次回の特殊演出処理では、また、S169の判断処理が行われる。
【0162】
そして、保留記憶エリアQ1の変動グループが「A」でない場合(S169:NO)、すなわち、リーチ状態の演出が行われる場合には、差替フラグの値が「4」であるか否かの確認が行われる(S171)。「4」であれば(S171:YES)、リーチ変動パターンへの差し替えを行うが、差し替え元の変動パターンがもともとリーチ変動パターンであれば差し替える必要がない。したがって、保留記憶エリアQ1の変動グループが「B」,「C」,「D」,「E」のいずれかであれば(S173:YES)、差替フラグに「0」を記憶して変動パターンの差し替えを行わないように設定し(S174)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0163】
一方、S173で保留記憶エリアQ1の変動グループが「F」,「G」,「H」,「I」のいずれかであれば(S173:NO)、変動パターン差替処理のサブルーチンがコールされる(S182)。なお、コールされる変動パターン差替処理(図21参照)については後述する。その後、差替フラグに「1」が記憶され(S183)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。図18に示す、サブ統合基板処理で、特殊演出処理(S109)に続いて特別図柄変動開始処理(S110)がコールされることは前述したとおりであるが、その特別図柄変動開始処理で、差替フラグの値が「1」である場合に行われる処理については後述する。
【0164】
図19の特殊演出処理のS171の判断処理において、差替フラグの値が「5」または「6」であってスーパーリーチ変動パターンへの差し替えが行われる場合(S171:NO)、前記同様、差し替え元の変動パターンがもともとスーパーリーチ変動パターンであれば差し替える必要がない。したがって、保留記憶エリアQ1の変動グループが「F」,「G」,「H」,「I」のいずれかであれば(S175:YES)、差替フラグに「0」を記憶して変動パターンの差し替えを行わないように設定し(S176)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0165】
S175で保留記憶エリアQ1の変動グループが「B」,「C」,「D」,「E」のいずれかであって(S175:NO)、さらに、その変動グループが「D」または「E」であれば(S177:NO)、この段階で差し替えに最低限必要となる演出時間(例えば30秒)が確保できているので(図10の変動パターンテーブル参照)、変動パターン差替処理のサブルーチンがコールされた後に(S182)、差替フラグに「1」が記憶され(S183)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。なお、変動パターン差替処理(図21参照)については後述する。
【0166】
一方、保留記憶エリアQ1の変動グループが「B」または「C」であった場合(S175:NO,S177:YES)、このリーチ変動パターンだけでは差し替えに最低限必要な演出時間(例えば30秒)が確保できない。このため、まず、保留変動数記憶エリア5826の値が参照され(S178)、保留変動数が「1」であれば(S178:NO)、今回の特殊演出処理では変動パターンの差し替えができないと判断される。そして、差替フラグに「6」が記憶され(S179)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。特別図柄作動保留球数が「1」であると、連続した複数回分の特別図柄の変動時間および停止時間を利用して差し替えを行うことができない。そこで、次回以降の特殊演出処理で最低限必要な演出時間を確保できればすぐにスーパーリーチ変動パターンへの差し替えを行えるように、差替フラグに「6」が記憶される。このとき、SRフラグには「1」が記憶された状態で保持される。
【0167】
しかし、S178の判断処理において保留変動数「2」以上であれば(S178:YES)、変動グループ「B」または「C」と、いずれかの変動パターン(「W」は除外)とを組み合わせることで最低限必要な演出時間(例えば30秒)を確保することができる(図17の差替パターンテーブル参照)。したがって、差替保留数に「2」が記憶され(S180)、後述する変動パターン差替処理のサブルーチンがコールされる(S182)。その後、差替フラグに「1」が記憶され(S183)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0168】
なお、差替フラグに「6」が記憶されている場合、保留記憶エリアQ1の変動グループが「A」でなければ、前述したS171,S175〜S183の処理が行われてスーパーリーチ変動パターンへの差し替えが行われるが、「A」であった場合、S170の判断処理では後述するS201(図20参照)に進み(S170:YES)、最低限必要な演出時間が確保できるようであれば変動パターンの差し替えを行うように処理される。
【0169】
次に、S166の判断処理において、差替フラグが「3」であった場合(S166:YES)、S165の処理で差替保留数に「1」が記憶されていることに基づき、保留記憶エリアQ1の変動グループカラムCLM18が参照される(S167)。前述したように、差替フラグが「3」のとき、すなわち、遊技者が心理的に平常状態であると判断された場合や、落胆状態であると判断されスーパーリーチ変動パターンへの差し替えを行うときに、最低限必要な演出時間が確保できなかった場合には、最低限必要な演出時間さえ確保できればすぐに変動パターンの差し替えが行われる。
【0170】
記憶された変動グループが「A」でなければ(S167:NO)、すでに演出パターンとしてリーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンのいずれかが決定されているので、差し替えを行う必要がない。そこで、差替フラグに「0」を記憶して変動パターンの差し替えを行わないように設定し(S174)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0171】
記憶された変動グループが「A」であれば(S167:YES)、最低限必要な演出時間が確保可能か否かの確認と、確保可能な場合に変動パターンの差し替えが行われるように、S201〜S211の処理が行われる。図20に示すように、S201の判断処理では保留変動数記憶エリア5826の値が参照され、保留変動数が「2」以上であるか否かが確認される(S201)。保留変動数が「1」であれば(S201:NO)、今回の特殊演出処理では変動パターンの差し替えができないと判断される。そして、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻るが、差替フラグには「3」または「6」が記憶されたままであるので、次回以降の特殊演出処理で変動グループが「A」であれば、また、S201〜S211の処理が行われることとなる。
【0172】
保留変動数が「2」以上であれば(S201:YES)、差替保留数に「2」が記憶される(S202)。そして差替保留数に「2」が記憶されていることに基づき、保留記憶エリアQ2の変動グループカラムCLM18が参照され、変動グループが「A」であるか否かが確認される(S203)。保留記憶エリアQ2の変動グループが「A」でなければ(S203:NO)、最低限必要な演出時間を確保できるので(図17の差替パターンテーブル参照)、S210に進む。しかし、「A」である場合(S203:YES)、保留記憶エリアQ1の変動グループ「A」の演出時間と、保留記憶エリアQ2の変動グループ「A」の演出時間とを組み合わせても、その合計の演出時間が最低限必要な演出時間に満たない。そのため、さらに保留変動数が「3」以上であるか否かの確認が行われる(S205)。
【0173】
保留変動数が「2」であれば(S205:NO)、前記同様、今回の特殊演出処理では変動パターンの差し替えができないと判断され、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。保留変動数が「3」以上であれば(S205:YES)、差替保留数に「3」が記憶される(S206)。保留された変動パターンが3つ以上であれば、保留記憶エリアQ3の変動グループがいずれであっても最低限必要な演出時間を確保できるので(図10の変動パターンテーブル、および、図17の差替パターンテーブル参照)、変動パターン差替処理のサブルーチンがコールされる(S210)。
【0174】
図21に示す、変動パターン差替処理が実行されると、まず、保留記憶エリアQ1の変動グループカラムCLM18が参照され、記憶された変動グループが「A」〜「I」のいずれであるかが確認される(S221)。次に、差替保留数が「1」であればS227に進むが(S222:NO)、「2」以上であれば(S222:YES)、同様に、保留記憶エリアQ2の変動グループカラムCLM18に記憶された変動グループが「A」〜「I」のいずれであるかが確認される(S223)。さらに同様に、差替保留数が「2」であればS227に進むが(S225:NO)、「3」以上であれば(S225:YES)、保留記憶エリアQ3の変動グループカラムCLM18に記憶された変動グループが「A」〜「I」のいずれであるかが確認される(S226)。
【0175】
そして、差替パターンテーブル(図17参照)が参照され、前述したように、それぞれ確認された変動グループと、SRフラグの値とに基づいて、差し替えられる変動グループおよびその順が決定される。さらに、変動パターンテーブル(図10参照)が参照され、図示外の乱数発生器によって発生された乱数に基づいて、決定された各変動グループごとに変動パターン番号が決定される。決定された各変動パターン番号は、差替パターン番号として、保留記憶エリアQ1〜Q3(差替パターンテーブルはその一例として、差し替えられる変動パターンを連続した3つ分の変動パターンまで記してあり、本実施の形態では保留記憶エリアQ4は使用されない。)の差替パターン番号カラムCLM24に、その差し替え順に記憶される(S227)。
【0176】
そのとき、差し替えられる変動パターンの数が、差替保留数として、差替保留数記憶エリア5827に記憶される(S228)。さらに、図示外の乱数発生器から発生される乱数に基づいて、主基板41におけるデモ図柄の決定の場合と同様に、差し替えられた各変動パターンの停止図柄が差替図柄として決定される(S229)。決定された差替図柄は、保留記憶エリアQ1〜Q3の各差替パターン番号カラムCLM24に対応する差し替え図柄第1〜第3番号カラム21〜CLM23のそれぞれに記憶される。
【0177】
例えば、変動グループ「A」,「G」の差し替えが行われる場合、もとの差替保留数は「2」であって、保留記憶エリアQ1の変動グループが「A」,保留記憶エリアQ2の変動グループが「G」であることが確認される(S221,S223)。リーチ変動パターンへ差し替えられることが決まっていたとして、差替パターンテーブル(図17参照)より変動グループ「C」,「A」,「A」が選択された場合、変動パターンテーブル(図10参照)より、変動パターン番号がそれぞれ選択される。例えば、変動グループ「C」より変動パターン番号「7」,変動グループ「A」より変動パターン番号「1」,変動グループ「A」より変動パターン番号「1」がそれぞれ選択され、その順に、差替パターン番号として、保留記憶エリアQ1,Q2,Q3に各々記憶される(S227)。そして、差し替えられる変動パターンの数は3つであるので、差替保留数には「3」が記憶される(S228)。さらに、保留記憶エリアQ1の差替パターン番号「7」より、リーチ状態における停止図柄、例えば「2」,「2」,「3」が決定され、保留記憶エリアQ1の差替図柄第1〜第3番号としてそれぞれ記憶される。同様に、保留記憶エリアQ2の差替パターン番号「1」より非リーチ状態における停止図柄、例えば「3」,「1」,「5」が、また、保留記憶エリアQ3の差替パターン番号「1」より非リーチ状態における停止図柄、例えば「1」,「8」,「4」が、各保留記憶エリアQ2,Q3の差替図柄第1〜第3番号として、それぞれ記憶される(S229)。
【0178】
このようにして、変動パターンの差し替えのための一連の処理が終了すれば、図20に示す、特殊演出処理のサブルーチンに戻る。特殊演出処理では、次に、差替フラグに「1」が記憶され(S211)、変動パターンの差し替えを開始する状態となる。その後、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0179】
図18に示す、サブ統合基板処理では、特殊演出処理(S109)に次いで、特別図柄変動開始処理(S110)のサブルーチンがコールされる。特殊演出処理において差替フラグに「1」がセットされれば、図22に示す、特別図柄変動開始処理では、特別図柄の変動表示の開始が指示された後にS260に進み(S255:YES)、差し替えられたデモ図柄(差替図柄)の変動表示による演出が行われるように処理が行われる。
【0180】
本実施の形態のパチンコ機1では、差し替えによる演出が行われないときは、デモ図柄に関し、その変動表示および確定表示のタイミングの制御は図柄表示基板44において行われ、サブ統合基板58では変動表示開始のタイミングの指示のみが行われる。デモ図柄の変動表示開始のタイミングは特別図柄の変動表示開始のタイミングと同期しているので、実質的には主基板41でそのタイミングの制御が行われることになる。しかし、差し替えによる表示が行われるときには、特別図柄の変動表示および確定表示のタイミングと、差替図柄による変動表示および確定表示のタイミングとは非同期であり、差替図柄による一連の演出のうち初回の演出における差替図柄の変動表示開始のタイミングのみ、特別図柄の変動表示開始のタイミングと同期している。
【0181】
まず、図柄関係情報記憶エリア5823に記憶された差替図柄に関する情報が、実行エリアQ0へシフトされる(S260)。この処理では、差替図柄の変動表示を開始するために、デモ図柄の場合と同様に、図柄関係情報記憶エリア5823の差替図柄第1〜第3番号カラムCLM21〜CLM24、および差替パターン番号カラムCLM24の各記憶値で、保留記憶エリアQ1の各記憶値が実行エリアQ0へ、保留記憶エリアQ2の記憶値が保留記憶エリアQ1へ、保留記憶エリアQ3の記憶値が保留記憶エリアQ2へそれぞれシフトされ、保留記憶エリアQ3の値がクリアされる。
【0182】
次いで、差替図柄による演出を行うため、図柄表示基板44に対して差替図柄演出開始コマンドが送信される(S261)。差替図柄の変動表示開始のタイミングの制御はサブ統合基板58において行われるため、この差替図柄演出開始コマンドは、デモ図柄演出開始コマンドと実質同一である。このとき、変動パターンテーブル(図10参照)が参照され、実行エリアQ0に記憶された差替パターン番号の属する変動グループの演出時間が確認され、そのカウント値が演出時間カウンタTC5にセットされる(S262)。
【0183】
そして、差替保留数が「1」減算される(S263)。変動パターン差替処理(図21参照)で差し替えられた一連の変動パターンの数が「1」であれば、この処理により「0」となるので(S270:YES)、差し替え図柄演出開始コマンドの送信に基づいてこれから開始される差替図柄による演出が終了すれば、それ以上、変動パターンの差し替えが行われないように、差替フラグに「0」が記憶されてから(S271)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。しかし、差替保留数が「0」でなければ(S270:NO)、差替フラグに「2」が記憶されて、変動パターンの差し替えによる演出が行われている最中となるように設定される(S272)。その後、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0184】
このように、変動パターンの差し替えが行われる場合には、特殊演出処理(S109)によって差し替えられるデモ図柄(差替図柄)が決定され、特別図柄変動開始処理(S110)によって特別図柄および差替図柄の変動表示が開始される。サブ統合基板処理が繰り返し実施される中で、差替図柄変動開始処理(S111)も繰り返し実施される。図23に示すように、差替図柄変動開始処理において、上述した特別図柄変動開始処理(図22参照)で差替フラグに「2」が設定された後は(S301:YES)、演出時間カウンタTC5の値が参照され、演出時間の計時中であり「0」となる前は(S302:NO)、そのままサブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0185】
しかし、演出時間が経過して演出時間カウンタTC5の値が「0」となると(S302:YES)、次の差替図柄による演出が行われる。すなわち、特別図柄変動開始処理のS260〜S263(図22参照)と同様に、図柄関係情報記憶エリア5823に記憶された次の差替図柄に関する情報が、実行エリアQ0へシフトされる(S303)。次いで、実行エリアQ0へシフトされた差替図柄に関する情報に基づく演出を行うため、図柄表示基板44に対して差替図柄演出開始コマンドが送信される(S305)。前述したように、特別図柄の変動表示および確定表示は、図22に示す、特別図柄変動開始処理にて行われるが、差し替えフラグが「2」となっていることから、デモ図柄演出開始コマンドが出力されることはない(S256:YES)。そのため、変動パターンの差し替えが行われている間、差替図柄の変動表示の開始と特別図柄の変動表示の開始とは、そのタイミングが非同期に行われる。
【0186】
図23に示すように、差替図柄演出開始コマンドの送信(S305)後には、前記同様、変動パターンテーブル(図10参照)の参照により決定される演出時間が演出時間カウンタTC5にセットされ(S306)、差替保留数が「1」減算される(S307)。このとき、差替保留数が「0」とならなければ、まだ演出が行われていない差替図柄に関する変動パターンが記憶されているので、そのままサブ統合基板処理のメインルーチンに戻る(S308:NO)。しかし、差替保留数が「0」となれば(S308:YES)、前記同様、それ以上、変動パターンの差し替えが行われないように、差替フラグに「0」が記憶されてから(S310)、サブ統合基板処理のメインルーチンに戻る。
【0187】
差し替えられた各変動パターンの演出時間の合計は、差し替えが行われている間に変動表示および確定表示が行われる単一あるいは連続した複数回分の特別図柄の変動時間および停止時間と一致する。よって、差し替えによる演出の終了後に、次の特別図柄の変動表示の開始と同期して、次のデモ図柄の変動表示を開始することができる。
【0188】
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ機1の主基板41では、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞すると(S21:YES)、各種乱数が取得され(S24)、その乱数に基づいて、大当たりか否かの判定が行われる(S31)。このとき、デモ図柄の変動パターンの決定(S32またはS35)や、特別図柄の停止図柄の決定(S33またはS36)などが行われ、サブ統合基板58に対してデモ図柄に関する情報が出力される(S38)。そして、繰り返し実施される特別図柄処理において、特別図柄の変動開始のタイミングや確定表示のタイミングなどの制御が行われ、それらの指示を行うための制御コマンドがサブ統合基板58に対して出力される(S54、S81)。
【0189】
サブ統合基板58では、主基板41から受信したデモ図柄に関する情報の記憶が行われる(S105)。そして、特別図柄の変動開始の指示を受けると(S107:YES)、特別図柄の変動表示の開始のタイミングに同期して、デモ図柄の変動表示を開始させるように、図柄表示基板44に対して制御コマンドが出力される(S251、S257)。そして、特別図柄の確定表示と同期して、デモ図柄の確定表示も行われる。
【0190】
サブ統合基板処理が繰り返し実施される中で遊技者の生体情報の取得は行われており(S355)、演出パターンへの生体情報の反映を行うこととなった場合(S153:YES)、先に取得した生体情報の基準値と、最後に取得された生体情報の測定値とが比較される(S154,S157)。比較の結果、遊技者が心理的に興奮状態にあると判断されれば、次回のリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンによる演出が、リーチ変動パターンによる演出に差し替えられるように設定される(S155,S156)。落胆状態にあると判断されれば、次回のリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンによる演出が、スーパーリーチ変動パターンによる演出に差し替えられるように設定される(S158,S161)。そして、平常状態を保っていると判断されれば、次のデモ図柄による演出の際に、その変動パターンがリーチ変動パターン、もしくはスーパーリーチ変動パターンに差し替えられるように設定される(S159〜S162)。
【0191】
そして、S166〜S211の処理で、最低限必要な演出時間が確保されれば、差替パターンテーブルに基づき、上記各状態にあわせた単一あるいは連続した複数回分の特別図柄の変動表示および確定表示が行われる間に行われるデモ図柄による演出が差し替えられる。遊技者の心理状態にあわせた変動パターンの差し替えが行われ、この間、特別図柄の変動表示および確定表示と、デモ図柄の変動表示および確定表示とは非同期に行われる。そして、差し替えによる演出が終了すれば、再び、特別図柄の変動表示および確定表示と、デモ図柄の変動表示および確定表示とが同期して行われ、次の生体情報の反映を行うか否かの抽選や、遊技者の最新の生体情報の取得などが行われる。
【0192】
なお、本発明は、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、タイマカウンタは、その値を加算していき、設定された値となった場合に時間が経過したと判断するようにしてもよい。
【0193】
また、本実施の形態では、主基板41と図柄表示基板44との間にサブ統合基板58を設けて、主基板41から出力される制御コマンドに基づいて図柄表示基板44等の制御を行ったが、主基板41から図柄表示基板44に直接制御コマンドを発し、その制御コマンドに基づいた制御が、図柄表示基板44によって行われるようにしてもよい。また、特殊演出処理や生体情報測定処理など主基板41で行うようにしてもよい。
【0194】
また、生体情報測定処理で、測定結果として予測される標準の値の範囲を実験などにより決定し、測定値がその範囲外であれば測定結果が異常であるとして、その測定結果を破棄するようにしてもよい。また、発射ハンドル7に公知のタッチセンサ等を設け、その検出結果に基づいて発射ハンドル7が把持されているか否か判断し、把持されていなければ各フラグの値にかかわらず生体情報処理を終了するようにしてもよい。また、生体情報が3回取得される毎にその基準値が設定されるようにしたが、必ずしも3回ごとである必要はなく、例えば基準値の測定と演出への反映を行うための測定とが交互に行われてもよい。
【0195】
また、本実施の形態では生体情報の反映を演出パターンの差し替えによるものとしたが、例えば、図柄表示画面28の背景画面の色などに変化を持たせたり、種々の電飾ランプ63の点灯、点滅、あるいは全消灯などを行ったり、スピーカー48から通常とは異なる効果音を出力させたりなどし、遊技者の大当たり判定結果への関心や期待感を高めてもよい。もっとも、遊技者の心理状態への影響は、上記変形例と比べ、本実施の形態のように通常変動パターンをリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンへ差し替えた場合の方が高いことはいうまでもない。また、生体情報の反映の際に、変動パターンテーブル(図10参照)をその変動パターン乱数値が異なるテーブルに切り替えるなどしてもよい。このようにすれば、生体情報の反映の際に、例えばスーパーリーチ変動パターンの選択率を上昇させることなどが可能となる。
【0196】
また、生体情報センサ77は、遊技者が発射ハンドル7を把持した際に必ず触れる位置に配設することが望ましい。さらに、遊技者が気付きにくい位置であればなおよい。
【0197】
また、図19のS153の処理で、図示外の乱数発生器によって発生された乱数の値に基づく抽選の結果、当選すれば変動パターンの差し替えを行うとしたが、所定の条件を設け、それが満たされた場合に行ってもよい。例えば、デモ図柄指定コマンドがサブ統合基板58に伝達される毎にともに伝達される変動グループを確認し、それが連続して「A」である回数のカウントを行って、変動グループ「A」が所定回数以上連続して選択された場合を、上記所定条件が成立した場合としてもよい。また、例えば、単にデモ図柄指定コマンドの伝達回数が所定回数に達した場合を、上記所定条件が成立した場合としてもよい。また、例えば、単にデモ図柄指定コマンドの伝達回数をカウントし、保留変動数が「0」となったらそのカウントをゼロにリセットし、カウント回数が所定回数となった場合、すなわち、特別図柄の変動が連続して所定回行われた場合を、上記所定条件が成立した場合としてもよい。また、例えば、遊技盤2を流下する遊技球がどの入賞口にも入賞しなかった場合に、その遊技球を遊技盤2上から排出するためのアウト口を通過する、いわゆるアウト球の数をカウントし、アウト球の数が所定個となった場合を、上記所定条件が成立した場合としてもよい。また、例えば、所定時間内に複数回、遊技者の生体情報の測定を行って、各回の測定値がすべて、あらかじめ定められた所定値または基準値よりも大きかった場合、あるいは小さかった場合を、上記所定条件が成立した場合としてもよい。
【0198】
また、生体情報センサ77で測定した遊技者の生体情報の測定値を図柄表示装置28に表示して、遊技者のヘルスチェックを行うようにしてもよい。また、例えば公知のICカード等の読み書きを行うための装置を設け、遊技者から取得した生体情報の測定値をそのICカードに書き込み、遊技者がパチンコ機1から離れてもその測定結果を医療等に利用できるようにしてもよい。
【0199】
また、本実施の形態では、「第一種」と呼ばれるパチンコ機を例としたが、このタイプのパチンコ機に限られるものではなく、また、パチコン機、パチスロ機等の各種の遊技機に適用してもよい。また、上記した大当たり確率や抽選確率、各テーブルの内容などは一例に過ぎず、任意に設定可能なことはいうまでもない。
【0200】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明の遊技機では、遊技者の生体情報に基づいて演出パターンの差し替えを行うことができるので、生体情報から得られる遊技者の心理状態にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
また、基準生体情報と遊技者の生体情報とを比較した結果に基づく演出パターンの差し替えを行うので、生体情報から得られる遊技者の心理状態を明確にすることができ、比較結果にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
また、遊技者が入れ替わった場合に、その遊技者から測定した生体情報を新たな基準生体情報とすることができるので、遊技者にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
【0201】
また、請求項2に係る発明の遊技機では、請求項1に係る発明の効果に加え、遊技者の視覚的注意を集めやすいデモ図柄表示手段によって演出パターンの表示が行われるので、遊技者の心理状態に影響を与えやすく、演出パターンの差し替えを行って遊技者の心理状態を変動させやすい。
【0202】
また、請求項3に係る発明の遊技機では、遊技者の生体情報に基づいて演出パターンの差し替えを行うことができるので、生体情報から得られる遊技者の心理状態にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
【0203】
また、請求項4に係る発明の遊技機では、請求項に係る発明の効果に加え、基準生体情報と遊技者の生体情報とを比較した結果に基づく演出パターンの差し替えを行うので、生体情報から得られる遊技者の心理状態を明確にすることができ、比較結果にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
【0204】
また、請求項5に係る発明の遊技機では、請求項4に係る発明の効果に加え、基準生体情報が遊技者の生体情報であるので、遊技者の心理的状態の変化にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
【0205】
また、請求項6に係る発明の遊技機では、請求項4または5に係る発明の効果に加え、基準生体情報を定期的に更新することができるので、遊技者の心理的状態の変化にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
【0206】
また、請求項7に係る発明の遊技機では、請求項4乃至6のいずれかに係る発明の効果に加え、遊技者が入れ替わった場合に、その遊技者から測定した生体情報を新たな基準生体情報とすることができるので、遊技者にあわせた演出を行って遊技者を飽きさせない。
【0207】
また、請求項8に係る発明の遊技機では、請求項1乃至7のいずれかに係る発明の効果に加え、生体情報の比較結果が上昇して遊技者が心理的に興奮状態であると判断できる場合には、演出パターンをリーチ変動パターンに差し替えて、遊技者の興奮状態をさらに高めないようにすることができる。
【0208】
また、請求項9に係る発明の遊技機では、請求項1乃至7のいずれかに係る発明の効果に加え、生体情報の比較結果が下降して遊技者が心理的に落胆状態であると判断できる場合には、演出パターンをスーパーリーチ変動パターンに差し替えて、遊技者の落胆状態からの回復を促すことができる。
【0209】
また、請求項10に係る発明の遊技機では、請求項1乃至9のいずれかに係る発明の効果に加え、リーチ変動パターン、またはスーパーリーチ変動パターンによる演出が行われている場合に遊技者の生体情報の測定を行わないようにすることで、遊技者の一時的な心理状態の変化が、生体情報に基づく演出に反映されないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機1の正面図である。
【図2】遊技盤2の正面図である。
【図3】表示装置8の正面図である。
【図4】パチンコ機1の電気的回路構成を示すブロック図である。
【図5】主基板41のROM53の記憶エリアを示す概念図である。
【図6】主基板41のRAM52の記憶エリアを示す概念図である。
【図7】RAM52のカウンタ記憶エリア5201を示す概念図である。
【図8】RAM52の普通当たり関係情報記憶エリア5203を示す概念図である。
【図9】RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。
【図10】ROM53の変動パターン記憶エリア5304に記憶された変動パターンテーブルを示す概念図である。
【図11】主基板41のCPU51が実行するメインルーチン処理のフローチャートである。
【図12】メインルーチン処理でコールされる特別図柄処理のフローチャートである。
【図13】メインルーチン処理でコールされる特別図柄処理のフローチャートである。
【図14】サブ統合基板58のROM583の記憶エリアを示す概念図である。
【図15】サブ統合基板58のRAM582の記憶エリアを示す概念図である。
【図16】RAM582の図柄関係情報記憶エリア5823を示す概念図である。
【図17】ROM53の差替パターン記憶エリア5836に記憶された差替パターンテーブルを示す概念図である。
【図18】サブ統合基板58のCPU581が実行するサブ統合基板処理のフローチャートである。
【図19】サブ統合基板処理でコールされる特殊演出処理のフローチャートである。
【図20】サブ統合基板処理でコールされる特殊演出処理のフローチャートである。
【図21】サブ統合基板処理でコールされる変動パターン差替処理のフローチャートである。
【図22】サブ統合基板処理でコールされる特別図柄変動開始処理のフローチャートである。
【図23】サブ統合基板処理でコールされる差替図柄変動開始処理のフローチャートである。
【図24】サブ統合基板処理でコールされる生体情報測定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機
2 遊技盤
7 発射ハンドル
8 表示装置
11 発射装置
15 特別図柄始動電動役物
51 CPU
77 生体情報センサ
581 CPU
5824 生体情報基準値記憶エリア
5825 生体情報測定値記憶エリア
D1〜D3 デモ図柄表示部

Claims (10)

  1. 遊技領域が盤面に形成された遊技盤と、
    前記遊技盤の遊技領域を遊技球が流下するように、その遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、
    前記発射装置を遊技者が操作するための発射ハンドルと、
    前記発射ハンドルに設けられ、遊技者の生体情報を測定するための生体情報センサと、
    前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を記憶する生体情報記憶手段と、
    前記遊技盤に設けられ、遊技球が入賞する始動入賞口と、
    前記始動入賞口への遊技球の入賞を契機に乱数の取得を行う乱数取得手段と、
    前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、遊技者が多数の遊技球を取得可能な大当たり状態とするか否かの判定を行う大当たり判定手段と、
    前記大当たり判定手段により、大当たりとなる条件が成立したと判断された場合に、遊技者が多数の遊技球を獲得できるように、大入賞口を開閉する大入賞口開閉制御手段と、
    その大入賞口への遊技球の入賞を検出する大入賞口遊技球検出手段と、
    当該大入賞口遊技球検出手段が検出した遊技球に対して、所定数の遊技球を払い出す遊技球払出手段と、
    前記大当たり判定手段の判定結果に基づいて、その判定結果を報知するための図柄を表示する図柄表示手段と、
    前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、前記図柄表示手段によって前記判定結果の報知が行われる際に行う演出のパターンを決定する演出パターン決定手段と、
    所定の条件の成立に応じて前記演出パターン決定手段に決定された演出のパターンから他の演出パターンへの差し替えを行うこととなった場合に、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報に基づいて、前記演出パターンの差し替えを行う演出パターン差替手段と
    生体情報の基準となる基準生体情報を記憶した基準生体情報記憶手段と、
    前記基準生体情報記憶手段に記憶された前記基準生体情報と、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報とを比較する生体情報比較手段と、
    前記大当たり判定手段の判定結果の報知が最後に行われてから経過した時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段の計時によって所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、
    前記経過時間判断手段によって前記所定時間が経過したと判断された場合に、前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を、前記基準生体情報として、前記基準生体情報記憶手段が記憶するように制御を行う基準生体情報初期化手段と
    を備え、
    前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段の比較結果に基づいて、前記演出パターン決定手段に決定された演出パターンから他の演出パターンへの差し替えを行う一方で、前記演出パターンの差し替えを行うこととなった場合でも、所定の演出時間を確保できなかった場合には、前記演出パターンの差し替えを行わないことを特徴とする遊技機。
  2. 前記図柄表示手段に表示される図柄よりも遊技者の視覚的注意を集め、前記判定結果を報知するための図柄であるデモ図柄を表示するデモ図柄表示手段を備え、
    前記演出パターンの表示は、前記デモ図柄表示手段によって行われることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技領域が盤面に形成された遊技盤と、
    前記遊技盤の遊技領域を遊技球が流下するように、その遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、
    前記発射装置を遊技者が操作するための発射ハンドルと、
    前記発射ハンドルに設けられ、遊技者の生体情報を測定するための生体情報センサと、
    前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を記憶する生体情報記憶手段と、
    前記遊技盤に設けられ、遊技球が入賞する始動入賞口と、
    前記始動入賞口への遊技球の入賞を契機に乱数の取得を行う乱数取得手段と、
    前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、遊技者が多数の遊技球を取得可能な大当たり状態とするか否かの判定を行う大当たり判定手段と、
    前記大当たり判定手段により、大当たりとなる条件が成立したと判断された場合に、遊技者が多数の遊技球を獲得できるように、大入賞口を開閉する大入賞口開閉制御手段と、
    その大入賞口への遊技球の入賞を検出する大入賞口遊技球検出手段と、
    当該大入賞口遊技球検出手段が検出した遊技球に対して、所定数の遊技球を払い出す遊技球払出手段と、
    前記大当たり判定手段の判定結果に基づいて、その判定結果を報知するための図柄を表示する図柄表示手段と、
    前記図柄表示手段に表示される図柄よりも遊技者の視覚的注意を集め、前記判定結果を報知するための図柄であるデモ図柄を表示するデモ図柄表示手段と、
    前記乱数取得手段が取得した乱数に基づいて、前記デモ図柄表示手段によって前記判定結果の報知が行われる際に行う演出のパターンを決定する演出パターン決定手段と、
    所定の条件の成立に応じて前記演出パターン決定手段に決定された演出のパターンから他の演出パターンへの差し替えを行うこととなった場合に、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報に基づいて、前記演出パターンの差し替えを行う演出パターン差替手段と
    を備え、
    前記演出パターン差替手段は、前記演出パターンの差し替えを行うこととなった場合でも、所定の演出時間を確保できなかった場合には、前記演出パターンの差し替えを行わないことを特徴とする遊技機。
  4. 生体情報の基準となる基準生体情報を記憶した基準生体情報記憶手段と、
    前記基準生体情報記憶手段に記憶された前記基準生体情報と、前記生体情報記憶手段に記憶された遊技者の生体情報とを比較する生体情報比較手段と
    を備え、
    前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段の比較結果に基づいて、前記演出パターン決定手段に決定された演出パターンから他の演出パターンへの差し替えを行うことを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  5. 前記生体情報センサによる遊技者の生体情報の測定は、少なくとも2回以上行われ、前記基準生体情報は、先に前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報であることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記生体情報センサによる遊技者の生体情報の測定が所定回行われるごとに、前記生体情報センサによって最後に測定された遊技者の生体情報を、前記基準生体情報として、前記基準生体情報記憶手段が記憶するように制御を行う基準生体情報設定手段を備えたことを特徴とする請求項4または5に記載の遊技機。
  7. 前記大当たり判定手段の判定結果の報知が最後に行われてから経過した時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段の計時によって所定時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、
    前記経過時間判断手段によって前記所定時間が経過したと判断された場合に、前記生体情報センサによって測定された遊技者の生体情報を、前記基準生体情報として、前記基準生体情報記憶手段が記憶するように制御を行う基準生体情報初期化手段と
    を備えたことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記生体情報センサは、遊技者の体温、心拍数、血圧、発汗量の少なくとも1つを測定するためのセンサであり、
    前記演出パターンは、遊技者に前記判定結果が大当たりとなることを期待させにくい通常変動パターンと、大当たりとなることを期待させやすいリーチ変動パターンと、リーチ変動パターンよりさらに大当たりとなることを期待させやすいスーパーリーチ変動パターンとのいずれかの変動パターンであって、
    前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段による生体情報の前記比較結果が上昇であれば、前記決定された演出パターンからリーチ変動パターンへの差し替えを行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記生体情報センサは、遊技者の体温、心拍数、血圧、発汗量の少なくとも1つを測定するためのセンサであり、
    前記演出パターンは、遊技者に前記判定結果が大当たりとなることを期待させにくい通常変動パターンと、大当たりとなることを期待させやすいリーチ変動パターンと、リーチ変動パターンよりさらに大当たりとなることを期待させやすいスーパーリーチ変動パターンとのいずれかの変動パターンであって、
    前記演出パターン差替手段は、前記生体情報比較手段による生体情報の前記比較結果が下降であれば、前記決定された演出パターンからスーパーリーチ変動パターンへの差し替えを行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
  10. 前記演出パターンは、遊技者に前記判定結果が大当たりとなることを期待させにくい通常変動パターンと、大当たりとなることを期待させやすいリーチ変動パターンと、リーチ変動パターンよりさらに大当たりとなることを期待させやすいスーパーリーチ変動パターンとのいずれかの変動パターンであって、
    前記判定結果の報知の際の演出が行われている最中であり、かつ、その演出パターンがリーチ変動パターン、またはスーパーリーチ変動パターンの場合には、前記生体情報センサによる遊技者の生体情報の測定が行われないように制御する生体情報測定制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
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