JP4411569B2 - Nondestructive measurement of spot welds - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁性体のスポット溶接部の特定の寸法や溶接強度を非破壊で測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車産業はじめ各種薄板金属製品の組立に用いられる溶接として、スポット溶接が一般的に用いられている。スポット溶接は、重ね合わせた金属の母材を、先端を適当に成形した電極の先端ではさみ、比較的小さい部分に電流および加圧力を集中して局部的に加熱し、同時に電極で加圧して行う抵抗溶接である。
【0003】
通常スポット溶接部は図20に示す断面構造となる。溶接部の表面は、加圧によって溶接部外に比べ凹んでいる。この凹部を「インデンテーション部」と言い、凹みの寸法をインデンテーション径と言う。溶接部の内部は、溶接部の中心であるナゲット部(溶着部)とその周辺の圧着部とで形成される。ナゲット部は、金属が一旦溶解して固化した部分である。一方、圧着部は、金属の表面同士で圧着された部分である。ナゲット部の寸法をナゲット径と言い、ナゲット部と圧着部との和(実際に接合している部分)の寸法を接合径と言う。スポット溶接では、重ね合わせた金属の母材を点で溶接するために、溶接強度が十分であるか否かを検査する場合がある。
【0004】
溶接強度の測定を非破壊で行う方法として、溶接部のナゲット(溶着部)径を測定することにより溶接強度を推定する非破壊測定方法が有効である。従来から、ナゲット径を測定する方法として、高周波電流を流したコイルにより発生した交流磁界を、スポット溶接部に印加し、その結果発生したコイルのインダクタンスの変化からナゲット径を求める方法が知られている。従来方法は、ナゲット部とナゲット部外とではそれらの透磁率が変化する性質を利用して、透磁率の変化をインダクタンスの変化として検出し、ナゲット径を求めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インデンテーション部は厚みが薄くなるため、構造的な強度に影響し、一方、ナゲット径および接合径は接合強度に影響する。従って、スポット溶接部の溶接強度を正確に求めるためには、ナゲット径を求めるだけでは不十分である。しかし、上述した従来の方法では、ナゲット径を測定できるだけであり、他の部分の寸法を測定することは不可能であった。また、溶接部の強度を精度良く求めることができないという問題もあった。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、スポット溶接部の構造的な特性値(スポット溶接部の特定の部分の寸法や強度など)を精度良く測定することのできる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の非破壊測定方法は、磁性体のスポット溶接部の所定の特性値を非破壊で測定する方法であって、(a)スポット溶接部に対して特定の経時変化を示す磁場を印加するとともに、前記スポット溶接部の近傍の複数位置における磁束密度を測定する工程と、(b)前記複数位置の磁束密度の測定値に基づいて、前記スポット溶接部内の特定の電磁気的特性値分布を求める工程と、(c)前記電磁気的特性値分布のほぼ中央に形成される凹領域または凸領域の面積を求める工程と、(d)前記凹領域または凸領域の面積に基づいて、前記スポット溶接部の構造的な特性に関する所定の特性値を決定する工程と、を備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、「特定の経時変化を示す磁場を印加する」という文言は、磁場を実際に変化させる場合のみでなく、一定の磁場を保持するような場合も含む広い意味を有している。
【0009】
この方法では、スポット溶接部の電磁気的特性値分布は、スポット溶接部の構造や物性の変化を反映しており、特にそのほぼ中央にある凹領域または凸領域はスポット溶接部の中心付近の構造や物性の変化を反映している。従って、この凹領域や凸領域の面積を利用すれば、スポット溶接部の構造的な特性に関する所定の特性値を精度良く決定することが可能である。
【0010】
なお、前記工程(d)は、前記所定の特性値として、前記スポット溶接部の強度を示す強度指標値を決定する工程を含むようにしてもよい。
【0011】
こうすれば、この強度指標値を用いてスポット溶接部の強度を評価することが可能である。
【0012】
スポット溶接部の強度を評価する際に、前記工程(a)は、(a1)前記スポット溶接部に静磁場を印加する工程と、(a2)前記静磁場を遮断した後に、前記複数位置における微分磁束密度の過渡変化を測定する工程と、を含むようにしてもよい。また、前記工程(b)は、(b1)前記微分磁束密度の過渡変化から、前記電磁気的特性値分布として、前記スポット溶接部に発生する渦電流に関するインダクタンスの分布と電気抵抗の分布とを求める工程を含むようにしてもよい。前記工程(b1)は、(i)前記微分磁束密度の過渡変化を、前記静磁場によって生起された第一の磁束密度の減衰に対応する第一の微分磁束密度の過渡変化と、前記第一の磁束密度の減衰により誘導される渦電流によって生起される第二の磁束密度の減衰に対応する第二の微分磁束密度の過渡変化との合成とみなして、前記第一の微分磁束密度の過渡変化を決定する第一の時定数と、前記第二の微分磁束密度の過渡変化を決定する第二の時定数とを求める工程と、(ii)前記複数位置における前記第一と第二の時定数の分布から、前記インダクタンス分布と前記電気抵抗分布とを求める工程と、を含むようにしてもよい。さらに、前記工程(d)は、前記前記インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の第1の面積と、前記電気抵抗分布のほぼ中央に形成される凸領域の第2の面積との重み付け和を用いて前記強度指標値を決定する工程を含むようにしてもよい。
【0013】
第一と第二の時定数は、スポット溶接部内の構造や物性値に関係しており、これらの時定数からスポット溶接部におけるインダクタンス分布と電気抵抗分布とを求めることができる。また、インダクタンス分布の凹領域の面積と、電気抵抗分布の凸領域の面積との重み付け和は、スポット溶接部の強度と密接な関係があることが見いだされた。従って、この重み付け和を用いてスポット溶接部の強度指標値を決定するようにすれば、スポット溶接部の強度を精度良く評価することが可能である。
【0014】
なお、前記工程(b)は、さらに、(b2)前記電磁気的特性値分布として、前記静磁場の印加時における静磁束密度の分布を求める工程を含み、前記工程(d)は、前記前記インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の第1の面積と、前記電気抵抗分布のほぼ中央に形成される凸領域の第2の面積と、前記静磁束密度分布のほぼ中央に形成される凹領域の第3の面積と、の重み付け和を用いて前記強度指標値を決定する工程を含むようにしてもよい。
【0015】
こうすれば、更に精度良くスポット溶接部の強度を評価できる可能性がある。
【0016】
なお、前記工程(d)は、前記所定の特性値として、前記前記スポット溶接部の特定部分の寸法を決定する工程を含むようにしてもよい。
【0017】
スポット溶接部の特定部分の寸法として、ナゲット部の寸法を決定することが可能である。この際、前記工程(a)は、(a1)前記スポット溶接部に静磁場を印加する工程と、(a2)前記静磁場を遮断した後に、前記複数位置における微分磁束密度の過渡変化を測定する工程と、を含むようにしてもよい。また、前記工程(b)は、(b1)前記微分磁束密度の過渡変化から、前記電磁気的特性値分布として、前記スポット溶接部に発生する渦電流に関するインダクタンスの分布を求める工程を含み、前記工程(d)は、前記インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の面積に基づいて、前記ナゲット部の寸法を求める工程を含むようにしてもよい。
【0018】
インダクタンス分布は、ナゲット部の寸法と特に密接な関係にあることが見いだされた。従って、インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の面積を利用すれば、ナゲット部の寸法を精度良く求めることが可能である。
【0019】
なお、前記工程(b1)は、(i)前記微分磁束密度の過渡変化を、前記静磁場によって生起された第一の磁束密度の減衰に対応する第一の微分磁束密度の過渡変化と、前記第一の磁束密度の減衰により誘導される渦電流によって生起される第二の磁束密度の減衰に対応する第二の微分磁束密度の過渡変化との合成とみなして、前記第一の微分磁束密度の過渡変化を決定する第一の時定数を求める工程と、(ii)前記複数位置における前記第一の時定数の分布から、前記インダクタンス分布を求める工程と、を含むようにしてもよい。
【0020】
こうすれば、インダクタンス分布をうまく求めることが可能である。
【0021】
スポット溶接部の特定部分の寸法として、インデンテーション部の寸法を決定することが可能である。この際、前記工程(a)は、一定の磁場の印加状態において前記複数位置における静磁束密度を測定する工程を含み、前記工程(b)は、前記電磁気的特性値分布として前記静磁束密度の分布を求める工程を含み、前記工程(d)は、前記静磁束密度分布のほぼ中央に形成される凹領域の面積に基づいて、前記インデンテーション部の寸法を求める工程を含むようにしてもよい。
【0022】
静磁束密度分布は、インデンテーション部の寸法と特に密接な関係にあることが見いだされた。従って、静磁束密度分布のほぼ中央に形成される凹領域の面積を利用すれば、インデンテーション部の寸法を精度良く求めることが可能である。
【0023】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、非破壊測定方法および装置、非破壊検査方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.溶接部形状の測定原理:
B.測定装置の構成:
C.測定の詳細:
D.測定装置の他の実施例:
E.変形例:
【0025】
A.測定原理:
図1は、本発明の一実施例としての測定装置の概略構成とその動作とを示す概念図である。この測定装置は、励磁コイルCLと、励磁コイル駆動回路(電圧源VとスイッチSWと抵抗R)DCと、鉄鋼板IP近傍の磁束密度変化を検出するアレーセンサ(磁気感応素子を複数配列したもの)SRとを備えている。この装置は、鉄鋼板IPに静磁場を印加し、その後、静磁場の遮断を行って、遮断後の磁束密度の変化をアレーセンサSRによって測定するものである。
【0026】
図1(a)は、スイッチSWを「オン」にして電圧源Vから出力される電圧を励磁コイルに印加することにより、静磁場を鉄鋼板IPに印加した状態を示す。鉄鋼板IP内の磁束通過部分は、その磁場に応じて磁化されている。
【0027】
図1(a)の状態において、アレーセンサSRを用いて測定される静磁束密度は、被測定物の表面の凹凸に応じた分布を示すことが知られている。従って、静磁束密度の分布から、インデンテーション部(図20)の形状を測定することが可能である。
【0028】
図1(b)は、スイッチSWを「オフ」にして静磁場を遮断した後の状態を示す。この時、磁束のループは、励磁コイルCLの周辺の閉ループと鉄鋼板IPの周辺の閉ループとに分離する。励磁コイルCL周辺の磁束の閉ループは急速に減少して消失する。一方、鉄鋼板IP周辺における磁束の閉ループは、直ちには消失せず(残留磁気)、磁気エネルギーとして磁性体に保持され、徐々に消失していき最終的には静磁場印加以前の状態に戻る。
【0029】
この時、鉄鋼板IPの表面近傍に配置されたアレーセンサSRにより、鉄鋼板IPの近傍における磁束の変化を検出する。静磁場遮断後にアレーセンサSRで検出される磁束の変化は、理想的には指数的に単調減少するはずである。しかし、現実には損失があるので、理想値から逸脱する。この損失は、鉄鋼板IPに蓄えられた磁気エネルギーの消失過程において、鉄鋼板IP内の磁化の変化に誘導された渦電流の発生によるものと考えられる。そこで、この実施例では、静磁場の遮断後の磁束変化を与えるモデルとして、以下に説明するモデルを仮定した。
【0030】
図2は、本実施例で仮定した残留磁気の消失過程モデルを示す。この磁気エネルギー消失過程では、図2(a)に示すように、アレーセンサSRの任意の一つを通過する磁束密度をφ1 とする。また、磁束密度φ1 の変化によって誘導される渦電流をIn1、In2、In3…とし、それらの誘導係数をそれぞれM1 、M2 、M3 …とする。磁束密度φ1 の変化から誘導された渦電流In1、In2、In3…はそれぞれ独立であると考える。このとき、渦電流In1、In2、In3…は、磁束密度φ1 の変化に応じて、誘導係数M=ΣMi (i=1,2,3,…)で誘導されるひとつの渦電流i2 に置き換えることができる。すなわち、アレーセンサSRの任意の一つを通過する磁束の消失過程は、磁束密度φ1 と、磁束密度φ1 から誘導係数Mで誘導される渦電流i2 で表すことができる。 図2(b)は、図2(a)の等価回路を示している。ここで、R2 は渦電流i2 の電気抵抗を示し、L2 は渦電流i2 のインダクタンスを示す。
【0031】
図3は、図2(b)の磁束密度φ1 の閉ループを磁気等価回路に置き換えたものである。ここで、R1 は与えられた磁束の戻りにくさに相当し、L1 は磁気回路のインダクタンスに相当する。また、i1 は磁束密度(図2のφ1 )である。誘導係数Mは、磁気回路のインダクタンスL1と、渦電流回路のインダクタンスL2 の相互インダクタンスとしての意味を有する。
【0032】
磁気回路のインダクタンスL1 は、以下に説明するように、磁束密度i1 を保持している全磁束空間の体積に相当している。図4は、静磁界を遮断した直後のアレーセンサSRの任意の一つを通過する磁束i1 (=φ1 )の閉ループC0 を示している。この時、静磁場印加中に蓄えられた磁気エネルギーは、直ちに消失せずに、徐々に消失していく。この磁気エネルギーは磁束の閉ループ空間に保持され、空間の与えられた磁束の戻りにくさによって徐々に消失していくと考えられる。磁気エネルギーWは、次の(1)式であらわすことができる。
【0033】
【数1】
【0034】
ここで、Lは磁束を保持している空間(すなわち、磁気エネルギーを保持する空間)の体積に比例する値である。一方、(1)式は、インダクタンスLのコイルに電流i1 を流した時に蓄積されるエネルギーと同じ式である。これらのことから、図3のインダクタンスL1 は、磁束を保持している全空間の体積に相当することがわかる。
【0035】
図2(b)に示す等価回路の動作については、次の(2a),(2b)式が成立する。
【0036】
【数2】
【0037】
(2a),(2b)式を解くと次の(3a),(3b)式が得られる。
【0038】
【数3】
【0039】
ここで、初期条件として、静磁界遮断時(t=0)の磁束密度i1 をI0 として、(3a),(3b)式の係数α,γ,A1,A2,B1,B2を定める。誘導係数Mが小さく、磁束密度i1 の変化から誘導される渦電流i2 が小さいときには(すなわち、L1・L2》M・Mが成立するときには)、これらの係数に関して次の(4a)〜(4f)式が得られる。
【0040】
【数4】
【0041】
(4a),(4b)式を(3a)式に代入すると、次の(5)式が得られる。
【0042】
【数5】
【0043】
現実に測定できる値は、(5)式の左辺の磁束密度i1 である。図5(a)は(5)式で与えられる磁束密度i1 の過渡変化を示す。ここで、(4d)式から明かなように、(5)式の右辺第2項は無視することができ、第1項のみで近似できる。一方、磁気センサとして一般に用いられるループコイルで測定される電圧は、磁束密度の変化率、すなわち微分磁束密度に比例した値である。そこで、(5)式を時間tで微分し、下式に示す微分磁束密度の式を得る。
【0044】
【数6】
【0045】
但し、(6)式の2行目から3行目への変形では、t=0でdi1 /dt=0となるように(A2・τ1/A1・τ2)=1としている。また、(6)式の3行目から4行目への変形では、上記(4c)式を用いてA1 をI0 で置き換えている。
【0046】
図5(b)は(6)式で与えられる微分磁束密度の過渡変化を示す。この波形は、磁気センサとしてループコイルを用いて現実に測定した結果とほぼ一致していることがわかった。従って、図2ないし図4で説明したモデルは現象を正しく反映したものであることが確認できた。(5)式はセンサで得られる磁束密度i1 の変化を示す式であり、(6)式は微分磁束密度(di1 /dt)の変化を示す式であるといえる。
【0047】
ここで、(6)式の右辺第1項の時定数τ1 は、(4a)式で与えられるようにL1 /R1 に等しい。従って、この項は、図3に示す磁束密度i1 の磁気回路の時定数に相当する。すなわち、(6)式の右辺第1項は、静磁場遮断後の鉄鋼板IP近傍における磁束密度が指数的に減少する理想的な単調減少特性、すなわち磁気エネルギーの減衰特性を示す項である。図5(c)は、この磁気エネルギーの減衰特性f1(t)を示している。
【0048】
ところで、(6)式の右辺第2項の時定数τ2 は、(4b)式で与えられるように、L2 /R2 に等しい。従って、この項は、図3に示す渦電流i2 の等価回路の時定数に相当する。すなわち、(6)式の右辺第2項は、渦電流損失の減衰特性を示す項である。図5(d)は、この渦電流損失の減衰特性f2(t)を示している。なお、R2 は渦電流の抵抗(すなわち材料の電気抵抗)に相当する。また、インダクタンスL2 は、渦電流の磁化空間の体積に担当する。
【0049】
上記(4a),(4b)式から、2つの時定数τ1 ,τ2 には次の(7)式の関係が成立する。
【0050】
【数7】
【0051】
これを、電気抵抗R2 について解くと、次の(8)式が得られる。
【0052】
【数8】
【0053】
ところで、磁気回路のインダクタンスL1 は、次の(9)式で示されるように、図6(a)に示すような2つのインダクタンスL0',L2 の合成で与えられるものと考えることができる。
【0054】
【数9】
【0055】
ここで、L0'は空気中のインダクタンス成分であり、L2 は渦電流回路のインダクタンス成分(すなわち鉄鋼板中のインダクタンス成分)、kは係数である。なお、渦電流回路のインダクタンス成分L2 の項に係数kを乗じているのは、磁気回路全体のインダクタンスL1 が、渦電流回路のインダクタンス成分L2 に比例するものと考えられるからである。
【0056】
空気中のインダクタンス成分L0'は、図6(b)に示すように、鉄鋼板が存在しない場合における磁気回路のインダクタンスL0 に等しい。このインダクタンスL0 はまた、次の(10)式に示すように、鉄鋼板が存在しない場合の磁気回路の時定数τ0 (上記(6)式のτ1 に相当する値)と、磁気回路の抵抗R1 との積に等しい。
【0057】
【数10】
【0058】
上記の(9)式、(10)式を利用すると、渦電流の電気抵抗R2 を表す(8)式は、次の(11)式のように変形することができる。
【0059】
【数11】
【0060】
(11)式の右辺における時定数τ0 ,τ1 ,τ2 は、アレーセンサSRの測定値を解析することによって決定することができる。すなわち、時定数τ0 は、空気中において励磁コイルCLの励磁を遮断した直後の磁束密度i1 の過渡変化から得られる。また、時定数τ1 ,τ2 は、上記(6)式から理解できるように、スポット溶接部の直上において励磁コイルCL(図1)の励磁を遮断した直後の磁束密度i1 の過渡変化から得られる。
【0061】
なお、後述する説明から理解できるように、スポット電気抵抗R2 の真の値を知る必要はなく、その分布形状を求めることができればスポット溶接部の強度を評価することができる。従って、定数Cに関してもその真の値を求める必要はなく、任意の値を設定することが可能である。例えば、C=1と仮定してもよい。
【0062】
渦電流回路のインダクタンスL2 は、次の(12)式で与えられる。
【0063】
【数12】
【0064】
すなわち、インダクタンスL2 は、2つの時定数τ0 ,τ2 から決定することができる。
【0065】
発明者は、上述した種々の電磁気的な特性値(インダクタンスL2 や電気抵抗R2 など)を用いて、スポット溶接部の各部の寸法や、溶接強度を精度良く測定できることを見いだした。図7は、スポット溶接部の各部の寸法と、電磁気的特性値の分布との関係を示す説明図である。
【0066】
静磁束密度I0 (図1(a)の状態で測定された磁束密度)は、インデンテーション部の形状に対応した分布を示す。具体的には、インデンテーション部では静磁束密度I0 は凹状の分布を示し、インデンテーション部の外側の平坦な部分では静磁束密度I0 はほぼ一定である。この静磁束密度分布(「静磁束密度曲線」とも呼ぶ)のほぼ中央に形成される凹領域の面積Sbは、インデンテーション径(インデンテーション部の直径)に強い相関があることが見いだされた。従って、静磁束密度分布の凹領域の面積Sbから、インデンテーション径を精度良く推定することが可能である。この面積Sbは、例えば、両端の平坦部の共通接線(一点破線で示す)と、静磁束密度分布とで挟まれた領域を積分することによって求めることができる。あるいは、静磁束密度分布の凹領域の概略の幅と深さとを乗ずることによって得られた面積Sbの近似値を用いて、インデンテーション径を推定するようにしてもよい。
【0067】
渦電流回路のインダクタンスL2 は、スポット溶接部の両端近傍においてそれぞれピーク(極大値)を有する二こぶ山状の分布を示す。このインダクタンス分布(「インダクタンス曲線」とも呼ぶ)のほぼ中央に形成される凹領域の面積Siは、ナゲット径(ナゲット部の直径)に強い相関があることが見いだされた。従って、インダクタンス分布の凹領域の面積Siから、ナゲット径を精度良く推定することが可能である。この面積Siは、例えば、2つのピークの共通接線(一点破線で示す)と、インダクタンス分布とで挟まれた領域を積分することによって求めることができる。あるいは、インダクタンス分布の凹領域の概略の幅と深さとを乗ずることによって得られた面積Siの近似値を用いて、ナゲット径を推定するようにしてもよい。
【0068】
材料内部の電気抵抗R2 は、渦電流回路のインダクタンスL2 とは逆に、スポット溶接部の両端近傍においてそれぞれ下方ピーク(極小値)を有する逆二こぶ山状の分布を示す。この電気抵抗分布(「電気抵抗曲線」とも呼ぶ)に関しても、そのほぼ中央に形成される凸領域の面積Srが算出される。この面積SRは、例えば、2つの下方ピークの共通接線(一点破線で示す)と、電気抵抗分布とで挟まれた領域を積分することによって求めることができる。あるいは、電気抵抗分布の凹領域の概略の幅と深さとを乗ずることによって得られた面積Srの近似値を用いるようにしてもよい。
【0069】
また、スポット溶接部の溶接強度(引っ張り強度)は、次の(13)式で与えられる指標Pと強い相関を示すことが判明した。
【0070】
【数13】
【0071】
ここで、Sbは静磁束密度I0 の分布の凹領域の面積であり、SiはインダクタンスL2 の分布の凹領域の面積、Srは電気抵抗R2 の分布の凸領域の面積、Kb ,Ki ,Kr は係数である。すなわち、この指標P(「溶接強度指標」と呼ぶ)は、3つの面積Sb,Si,Srの重み付け和として与えられる。
【0072】
3つの係数Kb ,Ki ,Kr は、実際の引っ張り強度と、各面積Sb,Si,Srの測定値との関係に応じて実験的に決定される。これらの係数Kb ,Ki ,Kr は、スポット溶接部の形状(例えばインデンテーション部とナゲット部と接合部との間の寸法的な比)に依存するが、スポット溶接部の形状は、スポット溶接機の電極の構造によってほぼ決まる。従って、これらの係数Kb ,Ki ,Kr は、各スポット溶接機毎に(あるいは電極構造毎に)それぞれ実験的に求めることが好ましい。これらの3つの係数Kb ,Ki ,Kr は、いずれも0でない正の値に設定することが好ましい。但し、スポット溶接機によっては、静磁束密度分布の凹領域の面積Sbに関する係数Kbを0と設定することも可能である。この場合にも、他の2つの係数Ki ,Kr はいずれも0でない正の値に設定することが好ましい。
【0073】
図8は、溶接強度指標Pとスポット溶接部の引張り強度との関係を示すグラフである。このような較正曲線を予め作成しておけば、溶接強度指標Pを計算することによって、スポット溶接部の引っ張り強度を評価することが可能である。なお、このような較正曲線を用いる代わりに、溶接強度指標Pに関してしきい値を実験的に予め定めておき、各スポット溶接部の溶接強度指標Pがそのしきい値を満足するか否かによって、スポット溶接部の強度が十分か否か(すなわちスポット溶接部の良否)を判定するようにしてもよい。
【0074】
以上の説明から理解できるように、次の処理を行うことによって溶接部の形状や強度を評価することが可能である。
(A)空間中での測定:
(A−1)静磁場を印加した後に遮断し、複数の磁気センサを用いて磁束密度i1 の変化を測定する。
(A−2)各センサにおける微分磁束密度の過渡変化から、各センサ位置における空間中での磁気エネルギー減衰特性の時定数τ0 (これは(6)式のτ1 に相当する)を求める。
【0075】
(B)スポット溶接部上での測定:
(B−1)スポット溶接部に静磁場を印加した状態で、複数の磁気センサを用いて静磁束密度I0 を測定する。
(B−2)静磁場を遮断した後の磁束密度i1 の変化を測定する。
(B−3)各センサにおける微分磁束密度の過渡変化から、各センサ位置における磁気エネルギー減衰特性の時定数τ1 と、渦電流損失の減衰特性の時定数τ2 とを求める((6)式))。
(B−4)3つの時定数τ0 ,τ1 ,τ2 から、各センサ位置における渦電流回路の電気抵抗R2 と、インダクタンスL2 とを推定する((11)式、(12)式)。
(B−5)静磁束密度I0 の分布の凹領域の面積Sbから、インデンテーション径を推定する(図7)。
(B−6)インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siから、ナゲット径を推定する(図7)。
(B−7)静磁束密度I0 の分布の凹領域の面積Sbと、インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siと、電気抵抗R2 の分布の凸領域の面積Srとに基づいて、溶接強度を評価する((13)式)。
【0076】
但し、上記の「(A)空間中での測定」で得られる時定数τ0 は、センサの構造に特有の値であり、スポット溶接部の構造や物性に依存しない。従って、時定数τ0 の値は、一度求めておけば、すべてのスポット溶接部に共通する同じ値として使用することが可能である。
【0077】
図9は、インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siと、ナゲット径の実測値との関係を示すグラフである。図9では、3つのサンプルについて、面積Siとナゲット径との関係が示されている。この図から解るように、インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siとナゲット径とには極めて強い正の相関関係がある。このような関係を較正曲線として予め求めておけば、インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siから、ナゲット径を精度良く推定可能である。
【0078】
図10は、インデンテーション径の推定値と実測値との関係を示すグラフである。インデンテーション径の推定値は、図9と同様な較正曲線を用いて推定された値である。インデンテーション径についても、推定値と実測値とが良く一致していることが理解できる。
【0079】
B.測定装置の構成:
図11は、上記の測定原理を利用して、鉄鋼板のスポット溶接部の溶接状態(インデンテーション径、ナゲット径、および溶接強度)を検査する装置の構成を示すブロック図である。この装置は、センサ部10と、制御部20と、データ処理部30とを備える。データ処理部30は、例えば一般的なコンピュータシステムで実現される。制御部20は、データ処理部30に汎用バスを介して接続される制御回路であり、コンピュータシステムの汎用スロットに接続される制御基板である。
【0080】
センサ部10は、図11に示すように、励磁部11とアレーセンサ12とセンサ出力切換部13とバッファアンプ14とセンサ電源切換部15とを備える。励磁部11は制御部20からの駆動信号CLSに応じて静磁場の印加・遮断を行うための鉄心入りの励磁コイルである。アレーセンサ12は、16個の磁気センサSR0〜SR15を一列にならべて実装したものである。また、アレーセンサ12は、励磁部11の直下に所定の間隔で保持されて、その長手方向に沿って配置されており、静磁場印加中および遮断後における被測定物近傍の磁気変化を検知して電圧として出力する。センサ出力切換部13は、各磁気センサ出力のうち一出力のみを選択してバッファアンプ14に出力する回路であり、4ビットのセンサ出力切換信号SWSによって、各磁気センサ出力を順次選択して出力する。バッファアンプ14はセンサ出力切換部13の出力信号を検出信号SRSとして制御部20に出力するバッファ回路 である。センサ電源切換部15は各磁気センサの電源供給を「オン/オフ」する切換回路である。アレーセンサ12を除く他の回路は、通常の電気回路で使用される一般的な回路である。
【0081】
図12はセンサ部10の実装例を示す。センサ部10は、回路基板PK上に実装され、長さ84mm、幅40mm、高さ82mmの箱状の筐体に実装して使用される。センサ部10と制御部20との接続は、ケーブルを介して行う。従って、センサのみを被測定物の測定位置に接触させて測定できるため、フレキシブルな測定が可能である。
【0082】
図13にアレーセンサ12の構成例を示す。図13(a)はアレーセンサ12の一つの磁気センサの実装概念図である。一つの磁気センサは、回路基板PKの部品面PKPに実装される一個のホール素子HDと、ホール素子HDの出力端子O1 にスルーホールTHを介して接続される半田面PKSの半田面パターンSPと、出力端子O2 に接続される部品面パターンPPにより形成される。これらの配線パターンがループコイルLCを形成している。端子V1および端子V2はホール素子HDの電源端子である。ループコイルLCは図13(b)に示すように、出力端子O2 とホールチップHC(ホール素子HDの半導体チップ部分)とを接続するリード線LP2 と、ホールチップHCと出力端子O1 とを接続するリード線LP1 と、出力端子O1 とスルーホールTHを介して接続され、出力端子O2 の直下までループ状に配線された半田面パターンSPにより形成される。また、センサ出力への配線パターンは部品面パターンPPと半田面パターンSPで構成されるが、部品面パターンPPと半田面パターンSPを上下に平行に配線することで磁場の影響を受けないようにする。従って、ループコイルLCが半田面PKSで形成されるため、ホール素子HDとループコイルLCからなる磁気センサの実装間隔は、図13(c)に示すようにホール素子のサイズ間隔とすることができる。また、ループコイルで検出される微分磁束密度の変化は、実効的に図13(d)に示すループパターンで囲まれた面積の重心CT0における変化とみなされる。従って、ループコイルの形状を適当に設計することで、ループコイルの検出位置を設定することができる。
【0083】
図13(d)は、磁気センサSR0のループコイル重心CT0が、となりの磁気センサSR2のホール素子HD1の中心位置(ホールチップ実装位置)となる例を示している。また、ループコイル重心を磁気センサ間隔の中間位置となるような形状とすることもできる。後者の場合には、ループコイルにより検出される磁気変化は、実効的に、隣接するホール素子の中間位置の磁気変化となるため、これを利用すれば、磁気センサ間隔をホール素子間隔の1/2とすることができ、測定精度向上を図ることができる。もちろんホール素子のみの構成とし、測定された磁束密度から微分磁束密度を計算により求めてもよい。また、ループコイルのみの構成とし、測定された電圧(微分磁束密度)から磁束密度を計算により求めてもよい。
【0084】
図13に示す磁気センサで磁気変化を測定する場合は、磁気センサの構成上、ホール素子による検出信号には、ループコイルによる検出信号が加算される。従って、ホール素子による真の検出信号を得るには、ホール素子への印加電源を遮断し、ホール素子を非活性状態として、ループコイルによる検出出力のみを測定し、(ホール素子+ループコイル)の検出信号から差し引く必要がある。
【0085】
図11に示すように、制御部20は、センサ部10を制御するセンサ制御部20aと、検出信号SRSをデジタルデータに変換する信号処理部20bとを備える。センサ制御部20aは、励磁制御部24とセンサ出力制御部25とセンサ電源制御部26を備える。励磁制御部24は励磁部11で静磁場の発生および遮断を行うための駆動信号CLSを出力する。励磁部11として励磁コイルを使用する場合には、駆動信号CLSは励磁コイルの印加電圧である。従って、励磁制御部24の回路構成は、励磁コイルを駆動可能な印加電圧を印加および遮断できる一般的な回路構成であればよい。センサ出力制御部25はアレーセンサ12の16個の磁気センサ出力を順次選択する4ビットのセンサ出力切換信号SWSを出力する。センサ電源制御部26は、磁気センサ中のホール素子の電源供給をオン/オフするセンサ電源切換信号PWSを出力する。
【0086】
信号処理部20bは、アレーセンサ12からの検出信号SRSをA/D変換部22の入力仕様に整合させる波形整形部21と、入力された検出信号をA/D変換するA/D変換部22と、A/D変換後のデジタルデータを記憶するデュアルポートメモリ23と、A/D変換部22のタイミングを制御するA/D制御部22aと、デュアルポートメモリ23の書き込み/読み出しを制御するメモリ制御部23aとを備える。検出信号SRSの過渡変化特性のうち、渦電流損失の影響が顕著に現れるのは、鉄鋼板の場合には、静磁場遮断後10μs程度以下(平均3μs〜6μs程度)である。この事実と、データ処理精度とを考慮すると、A/D変換部22は、変換速度4Msps以上、変換精度12ビット以上とすることが好ましい。
【0087】
データ処理部30では、図11に示すセンサ部10から出力され、信号処理部20bによって信号処理された検出データを処理して、スポット溶接部のインデンテーション径、ナゲット径および接合径が求められる。データ処理部30は、図示しないCPUやメインメモリを含むコンピュータシステムである。後述する種々のデータ処理は、メインメモリに記憶されたコンピュータプログラムをCPUが実行することによって実現される。なお、このようなコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROMのようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体から、コンピュータのハードディスクにインストールされて使用される。
【0088】
非破壊測定装置の構成は、上述の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、図11に示す構成において、センサ出力切換部13を省略し、信号処理部20bを磁気センサの数だけ備え、各磁気センサ出力の信号処理を並列に行う構成としてもよい。
【0089】
C.測定の詳細:
鉄鋼板のスポット溶接部の測定は、次のような手順で行われる。図14は磁気センサの出力信号と、そのデータ処理によって得られた信号の例を示している。
【0090】
(1)静磁場の印加および遮断:
まずはじめに、図11に示す励磁制御部24から駆動信号CLSを出力し、励磁部11における静磁場の発生および遮断を制御する。この際、図14(a)に示すように、まず高速に静磁場を発生させるため、駆動信号CLSを期間tH において高電圧信号VH とする。次に、測定対象内の磁束密度を安定させるために必要な期間tL において、駆動信号CLSを低電圧信号VL とする。その後、静磁場を遮断するため、遮断時間tR で駆動信号CLSを遮断する。遮断時間tRは、静磁場遮断後において渦電流損失による影響が最も顕著に測定できる値とすることが好ましい。例えば、鉄鋼板の場合tR は約3μs〜約6μsの間とするのがよい。
【0091】
(2)磁気変化測定:
上記静磁場の印加および遮断の過程において、被測定物近傍の磁束変化を図11に示すアレーセンサ12で測定する。図15は、磁束変化測定の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1では、センサ電源制御部26のセンサ電源切換信号PWSにより、各磁気センサのホール素子に電源を供給する。ステップS2では、センサ出力制御部25からセンサ出力切換信号SWSを出力し、アレーセンサ12の中から磁気センサを一つ選択する。ステップS3では、静磁場の印加および遮断を行い、磁気センサの出力を検出する。図14(b)は、こうして得られた磁気センサの出力変化を示している。前述したように、ホール素子が動作している場合には、磁気センサの出力SRSはホール素子の出力電圧HO とループコイルの出力電圧LO とが加算された値を示す。検出信号SRSは、信号処理部20bで信号処理される。そして、ステップS2、S3を繰り返すことによって各磁気センサSR0〜SR15のホール素子出力について磁束変化の測定を行う。
【0092】
次に、ステップS5では、センサ電源制御部26のセンサ電源切換信号PWSにより、各磁気センサのホール素子の電源を遮断する。ホール素子の電源を遮断すると、アレーセンサ12の出力はループコイルの出力のみとなる。ステップS6では、センサ出力制御部25からセンサ出力切換信号SWSを出力し、磁気センサを選択する。ステップS7では、静磁場の印加および遮断を行って、磁気センサの出力を検出する。図14(c)は、ステップS7で得られる磁気センサの出力変化、すなわちループコイル出力LO を示している。この検出信号SRSも信号処理部20bで信号処理される。そして、ステップS6、S7を繰り返すことにより、各磁気センサSR0〜SR15のループコイルについて順次磁束変化の測定を行う。なお、信号処理部20bでは、検出信号SRSが、A/D変換部22により、変換速度4Mspsで12ビットのデジタルデータに変換されて、デュアルポートメモリ23に記憶される。
【0093】
(3)データ処理:
上述した測定データが得られると、図11に示すデータ処理部30において、デュアルポートメモリ23に記憶された各磁気センサSR0〜SR15の検出データのそれぞれに関して以下のようなデータ処理が行われる。
【0094】
図16は、データ処理部30におけるデータ処理のながれを示すフローチャートである。まず、ステップS10では、図14(b)に示す磁束変化(HO +LO )を表すデータD1から、図14(c)に示す磁束変化(LO )を示すデータD2を減算し、真のホール素子出力HO (図14(d))を得る。ステップS11では、このホール素子出力HO から静磁束密度I0 を求める。磁束密度が変化していなければ、ループコイルの出力は0なので、静磁束密度I0 は図14(b)の初期のセンサ出力からも求められる。
【0095】
ところで、図14(c)に示すループコイル出力LO は、前述した(6)式で与えられる微分磁束密度に比例した値であり、磁気エネルギー減衰特性(右辺第1項)と渦電流損失減衰特性(右辺第2項)の合成として表される。そこで、図16のステップS12、S13では、ループコイル出力LO のデータを分析することによって、磁気エネルギー減衰特性の時定数τ1 および渦電流損失の減衰特性τ2 を求める。例えば、ループコイル出力LO の経時変化を表す関数式(高次多項式)を最小2乗法により求め、(6)式をテーラー展開した高次多項式との係数比較により、τ1 およびτ2 を導出することができる。図14(e)、(f)は、こうして得られた時定数τ1 、τ2 で表される減衰特性をそれぞれ示している。
【0096】
なお、センサ部10をスポット溶接部上に押し当てない状態において空気中で測定されたループコイル出力L0 からは、空気中における磁気エネルギー減衰特性の時定数τ0 が得られる(ステップS12)。3つの時定数τ0 ,τ1 ,τ2 は、各磁気センサSR0〜SR15の位置毎に決定される。
【0097】
ステップS14では、これらの3つの時定数τ0 ,τ1 ,τ2 を用いて、各磁気センサ位置における電気抵抗R2 とインダクタンスL2 とが決定される。なお、ステップS12〜S14の機能は、本発明における電磁気特性決定手段に相当する。
【0098】
ステップS15では、静磁束密度I0 の分布の凹領域の面積Sb(図7)から、インデンテーション径を求める。また、ステップS16では、インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siから、ナゲット径を求める。さらに、これらの面積Sb,Siと、電気抵抗R2 の分布の凸領域の面積Srとから、溶接強度指標Pを求める。なお、ステップS15〜S17で用いられる較正曲線(例えば図8,図9)は、予め実験的に決定されている。ステップS15〜S17の機能は、本発明の構造特性決定手段に相当する。
【0099】
以上のように、上記実施例では、スポット溶接部上で測定された静磁束密度分布の中央付近の凹領域の面積Sbからインデンテーション径を推定し、また、インダクタンス分布の中央付近の凹領域の面積Siからナゲット径を推定するようにしたので、従来に比べて高精度にこれらの寸法を測定することができる。また、これらの面積Sb,Siと、電気抵抗分布の中央付近の凸領域の面積Srとを用いて溶接強度を推定するようにしたので、従来に比べて高精度に溶接強度を評価することが可能である。
【0100】
D.測定装置の他の実施例:
図17(A)は、センサ部の第2の実施例を示す正面図であり、図17(B)はその側面図である。このセンサ部100は、底部に測定面102を有している。測定時には、センサ部100を手で保持して測定面102をスポット溶接部に押し当てた状態で測定を実行する。
【0101】
図18(A)は、センサ部100の要部側断面図であり、図18(B)はそのB−B断面を、また、図18(C)はC−C断面を示す。図18(A)に示すように、センサ部100の下端近傍には、水平に配置された第1のフェライト板110と、第1のフェライト板110の下面の端部に垂直に設けられた第2のフェライト板112と、第1のフェライト板110の下面のほぼ中央部に垂直に設けられた第3のフェライト板114(鉄心)とを有している。第3のフェライト板114の周囲には、励磁コイル120が巻き回されている。また、第3のフェライト板114と、測定面102を構成する底面部材104との間には間隙が設けられており、この間隙にフレキシブル基板130が挿入されている。フレキシブル基板130には、第3のフェライト板114の下方に相当する位置に、図13に示した構成を有するアレーセンサ12(図18では図示省略)が設けられている。
【0102】
図18(A)には、磁束のループが例示されている。磁束は、第3のフェライト板114の下端のN極から出て、フレキシブル基板130上のアレーセンサ(図示せず)を通過し、更に、測定面102に押し当てられたスポット溶接部(図示せず)を通った後に第2のフェライト板112および第1のフェライト板110を通過する。
【0103】
図18(C)に示すように、第2のフェライト板112の長手方向の幅W112は、第3のフェライト板114の長手方向の幅114よりも大きく設定されている。こうすれば、図18(C)に示す矢印のように、第3のフェライト板114から出た磁束がスポット溶接部でやや放射状広がった後に、第2のフェライト板112に効率良く回収される。なお、図18の例では、第2のフェライト板112の幅W112は、第3のフェライト板114の幅114の約1.5倍に設定されている。第1のフェライト板110の幅は、第2のフェライト板112の幅W112に等しく設定されることが好ましい。
【0104】
また、第3のフェライト板114の長手方向の幅114(すなわち、励磁コイル120の長手方向の幅)は、被測定対象となるスポット溶接部の径(図20に示した接合部の直径)の約2倍以上に設定することが好ましい。こうすれば、溶接部の各部の寸法や、溶接強度の測定精度を高める上で効果的であることが確認された。
【0105】
図19は、センサ部の第3の実施例の構成を示す説明図である。このセンサ部200は、スポット溶接部SPを挟み込む磁路を形成することが可能な構成を有している。すなわち、スポット溶接部SPが挿入される位置の上方と下方には、第1と第2の励磁部210,220が設けられている。これらの励磁部210,220は、フェライト鉄心212,222とコイル214,224とをそれぞれ有している。また、各励磁部210,220とスポット溶接部SPとの間には、アレーセンサ230,232が設けられている。これらのアレーセンサ230,232も、複数の磁気センサを一直線状に配列したものである。2つの励磁部210,220は、断面略コの字状のヨーク(磁路形成部材)240によって連結されている。この結果、磁束(図19に複数の磁束の例を示す)はスポット溶接部SPを透過し、また、第1のアレーセンサ230と、第1の励磁部210と、ヨーク240と、第2の励磁部220と、第2のアレーセンサ232とを通過するように形成される。
【0106】
このように、磁束がスポット溶接部SPを透過するようにセンサ部200を構成すれば、スポット溶接部の特定の寸法や溶接強度の測定精度がさらに向上する。これは以下のような理由による。スポット溶接部SPの表面に凹凸が存在する場合には、図12や図18に示したセンサ部では、センサ部とスポット溶接部の表面との位置関係に応じて磁路が変動し、この結果、測定値にバラツキが生じることがある。これに対して、図19のセンサ構造では、磁束がスポット溶接部SPを通過するので、磁路がセンサ部とスポット溶接部の表面との位置関係にあまり依存せずに安定しており、この結果、安定した測定値を得ることが可能である。
【0107】
なお、図19のセンサ部200では、アレーセンサ230,232は、スポット溶接部SPの端面(図19ではスポット溶接部SPの右端の側面)が伸びる方向(紙面に垂直な方向)に対して垂直な方向に沿って配列されている。しかし、アレーセンサ230,232を、スポット溶接部SPの端面が伸びる方向に沿って配列するようにしてもよい。
【0108】
また、図19のセンサ部200では、2つのアレーセンサ230,232を有していたが、このうちの一方を省略することが可能である。こうすれば、装置を簡略化できるという利点がある。但し、図19のようにスポット溶接部SPの上方と下方にアレーセンサをそれぞれ設けるようにすれば、より高い測定精度を達成できるという利点がある。同様に、2つの励磁部210,220のうちの一方を省略することも可能である。
【0109】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0110】
E1.変形例1:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、データ処理部30(図11)の処理機能の一部を専用のハードウェア回路で実現するようにすることも可能である。
【0111】
E2.変形例2:
上記実施例では、図7で説明したように、静磁束密度分布とインダクタンス分布と電気抵抗分布の凹領域または凸領域の面積を用いて、インデンテーション径とナゲット径と溶接強度指標とを決定していたが、これら以外の電磁気的特性値分布を用いてスポット溶接部の構造に関連する他の種類の特性値を決定するようにしてもよい。すなわち、本発明では、一般に、電磁気的特性値分布のほぼ中央に形成される凹領域または凸領域の面積に基づいて、スポット溶接部の構造的な特性に関する所定の特性値(特定部分の寸法や溶接部の強度など)を決定するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の測定装置の概略構成とその動作とを示す概念図。
【図2】残留磁気の消失過程モデルを示す説明図。
【図3】図2(b)の磁束密度φ1 の閉ループを磁気等価回路に置き換えた説明図。
【図4】静磁界を遮断した直後のアレーセンサSRの任意の一つを通過する磁束i1 (=φ1 )の閉ループC0 を示す説明図。
【図5】アレーセンサSRで測定される磁束の変化を説明する説明図。
【図6】磁気回路のインダクタンスL1 が2つのインダクタンス成分L0',L2 の合成で表されることを示す説明図。
【図7】スポット溶接部の各部の寸法と、測定値との関係を示す説明図。
【図8】溶接強度指標Pとスポット溶接部の引張り強度との関係を示すグラフ。
【図9】インダクタンスL2 の分布の凹領域の面積Siと、ナゲット径の実測値との関係を示すグラフ。
【図10】インデンテーション径の推定値と実測値との関係を示すグラフ。
【図11】鉄鋼板のスポット溶接部の溶接状態を測定する装置の構成を示すブロック図。
【図12】センサ部の実装例を示す図。
【図13】アレーセンサ12の構成例を示す概念図。
【図14】磁気センサの出力信号と、そのデータ処理で得られた信号の例を示す説明図。
【図15】磁束変化測定の手順を示すフローチャート。
【図16】データ処理部30におけるデータ処理のながれを示すフローチャート。
【図17】センサ部の第2の実施例を示す正面図とその側面図。
【図18】センサ部100の要部断面図。
【図19】センサ部の第3の実施例の構成を示す説明図。
【図20】スポット溶接部の断面構造を示す説明図。
【符号の説明】
10…センサ部
11…励磁部
12…アレーセンサ
13…センサ出力切換部
14…バッファアンプ
15…センサ電源切換部
20…制御部
20a…センサ制御部
20b…信号処理部
21…波形整形部
22…A/D変換部
23…デュアルポートメモリ
23a…メモリ制御部
24…励磁制御部
25…センサ出力制御部
26…センサ電源制御部
30…データ処理部
100…センサ部
102…測定面
104…底面部材
110,112,114…第1のフェライト板
120…励磁コイル
130…フレキシブル基板
200…センサ部
210,220…励磁部
212,222…フェライト鉄心
214,224…コイル
230,232…アレーセンサ
240…ヨーク[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a technique for nondestructively measuring a specific dimension and welding strength of a spot welded portion of a magnetic material.
[0002]
[Prior art]
Spot welding is generally used as welding used for assembling various sheet metal products including the automobile industry. Spot welding is a method in which a superposed metal base material is sandwiched by the tip of an appropriately shaped tip, and the current and pressure are concentrated and heated locally in a relatively small part, and simultaneously pressed by the electrode. Resistance welding to be performed.
[0003]
Usually, the spot welded portion has a cross-sectional structure shown in FIG. The surface of the welded portion is recessed by pressurization compared to the outside of the welded portion. This recess is referred to as an “indentation portion”, and the size of the recess is referred to as an indentation diameter. The inside of the welded portion is formed by a nugget portion (welded portion) that is the center of the welded portion and a peripheral crimp portion. The nugget portion is a portion where the metal is once dissolved and solidified. On the other hand, a crimping | compression-bonding part is a part crimped | bonded by metal surfaces. The dimension of the nugget portion is referred to as the nugget diameter, and the sum of the nugget portion and the crimped portion (the portion that is actually bonded) is referred to as the bonding diameter. In spot welding, in order to weld the overlapped metal base materials with dots, it may be inspected whether or not the welding strength is sufficient.
[0004]
A nondestructive measurement method that estimates the weld strength by measuring the nugget (welded portion) diameter of the welded portion is effective as a method for measuring the weld strength nondestructively. Conventionally, as a method for measuring the nugget diameter, an AC magnetic field generated by a coil through which a high-frequency current is applied is applied to a spot weld, and the nugget diameter is determined from the resulting change in coil inductance. Yes. The conventional method uses the property that the magnetic permeability changes between the nugget portion and the outside of the nugget portion, and detects the change in magnetic permeability as a change in inductance to obtain the nugget diameter.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, since the indentation portion is thin, it affects the structural strength, while the nugget diameter and the joint diameter affect the joint strength. Therefore, it is not sufficient to obtain the nugget diameter in order to accurately obtain the weld strength of the spot weld. However, in the conventional method described above, only the nugget diameter can be measured, and the dimensions of other portions cannot be measured. Moreover, there also existed a problem that the intensity | strength of a welding part could not be calculated | required accurately.
[0006]
The present invention has been made to solve the above-described problems in the prior art, and accurately measures the structural characteristic values (such as the size and strength of a specific portion of a spot weld) of a spot weld. It aims at providing the technology that can do.
[0007]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
In order to solve at least a part of the above-described problems, a nondestructive measurement method of the present invention is a method for nondestructively measuring a predetermined characteristic value of a spot welded portion of a magnetic material, and (a) Applying a magnetic field showing a specific temporal change to the spot welding, and measuring the magnetic flux density at a plurality of positions in the vicinity of the spot weld, and (b) measuring the spot based on the measured values of the magnetic flux density at the plurality of positions. Obtaining a specific electromagnetic characteristic value distribution in the weld, (c) obtaining an area of a concave region or a convex region formed substantially at the center of the electromagnetic characteristic value distribution, and (d) the concave region or And a step of determining a predetermined characteristic value related to a structural characteristic of the spot weld based on the area of the convex region.
[0008]
Here, the phrase “applying a magnetic field indicating a specific change over time” has a broad meaning including not only a case where the magnetic field is actually changed but also a case where a constant magnetic field is maintained.
[0009]
In this method, the electromagnetic characteristic value distribution of the spot weld reflects the change in the structure and physical properties of the spot weld, and in particular, the concave or convex region at the center is the structure near the center of the spot weld. And changes in physical properties. Therefore, by using the area of the concave region or the convex region, it is possible to accurately determine a predetermined characteristic value related to the structural characteristic of the spot weld.
[0010]
The step (d) may include a step of determining a strength index value indicating the strength of the spot weld as the predetermined characteristic value.
[0011]
If it carries out like this, it is possible to evaluate the intensity | strength of a spot weld part using this intensity | strength index value.
[0012]
When evaluating the strength of the spot weld, the step (a) includes: (a1) applying a static magnetic field to the spot weld; and (a2) differentiating at the plurality of positions after blocking the static magnetic field. Measuring a transient change in magnetic flux density. In the step (b), (b1) an inductance distribution and an electric resistance distribution relating to eddy currents generated in the spot weld are obtained as the electromagnetic characteristic value distribution from the transient change of the differential magnetic flux density. A process may be included. The step (b1) includes (i) a transient change of the differential magnetic flux density, a transient change of the first differential magnetic flux density corresponding to the attenuation of the first magnetic flux density caused by the static magnetic field, and the first The first differential flux density transient is considered to be a combination of the second differential magnetic flux density transient corresponding to the second magnetic flux density decay caused by the eddy current induced by the magnetic flux density decay of Determining a first time constant for determining a change and a second time constant for determining a transient change in the second differential magnetic flux density; (ii) the first and second times at the plurality of positions; A step of obtaining the inductance distribution and the electric resistance distribution from a constant distribution may be included. Further, in the step (d), a weight of a first area of a concave region formed substantially at the center of the inductance distribution and a second area of a convex region formed substantially at the center of the electrical resistance distribution A step of determining the intensity index value using a sum may be included.
[0013]
The first and second time constants are related to the structure and physical property values in the spot welded portion, and the inductance distribution and the electrical resistance distribution in the spot welded portion can be obtained from these time constants. Further, it has been found that the weighted sum of the area of the concave region of the inductance distribution and the area of the convex region of the electric resistance distribution is closely related to the strength of the spot weld. Therefore, if the strength index value of the spot weld is determined using this weighted sum, the strength of the spot weld can be accurately evaluated.
[0014]
The step (b) further includes (b2) a step of obtaining a distribution of a static magnetic flux density when the static magnetic field is applied as the electromagnetic characteristic value distribution, and the step (d) includes the inductance. A first area of a concave region formed substantially at the center of the distribution, a second area of a convex region formed substantially at the center of the electrical resistance distribution, and a concave formed substantially at the center of the static magnetic flux density distribution. A step of determining the intensity index value using a weighted sum of the third area of the region may be included.
[0015]
By doing so, there is a possibility that the strength of the spot welded portion can be evaluated with higher accuracy.
[0016]
The step (d) may include a step of determining a dimension of a specific portion of the spot weld as the predetermined characteristic value.
[0017]
It is possible to determine the dimension of the nugget part as the dimension of the specific part of the spot welded part. At this time, the step (a) includes (a1) a step of applying a static magnetic field to the spot weld, and (a2) measuring a transient change in the differential magnetic flux density at the plurality of positions after the static magnetic field is cut off. And a process. In addition, the step (b) includes a step (b1) of obtaining an inductance distribution relating to an eddy current generated in the spot weld as the electromagnetic characteristic value distribution from the transient change of the differential magnetic flux density. (D) may include a step of obtaining a dimension of the nugget portion based on an area of a concave region formed substantially at the center of the inductance distribution.
[0018]
It has been found that the inductance distribution is particularly closely related to the dimensions of the nugget portion. Therefore, the size of the nugget portion can be obtained with high accuracy by using the area of the concave region formed at the approximate center of the inductance distribution.
[0019]
The step (b1) includes (i) a transient change in the differential magnetic flux density, a transient change in the first differential magnetic flux density corresponding to the attenuation of the first magnetic flux density caused by the static magnetic field, The first differential magnetic flux density is regarded as a combination with a transient change of the second differential magnetic flux density corresponding to the attenuation of the second magnetic flux density caused by the eddy current induced by the attenuation of the first magnetic flux density. And (ii) obtaining the inductance distribution from the distribution of the first time constant at the plurality of positions.
[0020]
In this way, it is possible to obtain the inductance distribution well.
[0021]
It is possible to determine the dimension of the indentation part as the dimension of the specific part of the spot welded part. At this time, the step (a) includes a step of measuring the static magnetic flux density at the plurality of positions in a state of applying a constant magnetic field, and the step (b) includes the step of measuring the static magnetic flux density as the electromagnetic characteristic value distribution. The step (d) may include a step of obtaining a distribution, and the step (d) may include a step of obtaining a dimension of the indentation portion based on an area of a concave region formed substantially at the center of the static magnetic flux density distribution.
[0022]
It was found that the static magnetic flux density distribution is particularly closely related to the dimensions of the indentation. Therefore, the size of the indentation can be obtained with high accuracy by using the area of the concave region formed at substantially the center of the static magnetic flux density distribution.
[0023]
Note that the present invention can be realized in various modes, for example, a nondestructive measurement method and apparatus, a nondestructive inspection method and apparatus, a computer program for realizing the functions of these methods or apparatuses, The present invention can be realized in the form of a recording medium that records a computer program, a data signal that includes the computer program and is embodied in a carrier wave, and the like.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described in the following order based on examples.
A. Weld shape measurement principle:
B. Configuration of measuring device:
C. Measurement details:
D. Other examples of measuring devices:
E. Variations:
[0025]
A. Measuring principle:
FIG. 1 is a conceptual diagram showing a schematic configuration and operation of a measuring apparatus as one embodiment of the present invention. This measuring apparatus includes an exciting coil CL, an exciting coil drive circuit (voltage source V, switch SW, and resistor R) DC, and an array sensor (a plurality of magnetically sensitive elements arranged to detect a change in magnetic flux density near the steel plate IP. ) SR. In this apparatus, a static magnetic field is applied to the steel sheet IP, and then the static magnetic field is interrupted, and the change in magnetic flux density after the interruption is measured by the array sensor SR.
[0026]
FIG. 1A shows a state in which a static magnetic field is applied to the steel sheet IP by applying the voltage output from the voltage source V to the exciting coil with the switch SW turned “ON”. The magnetic flux passage portion in the steel plate IP is magnetized according to the magnetic field.
[0027]
In the state of FIG. 1A, it is known that the static magnetic flux density measured using the array sensor SR shows a distribution according to the unevenness of the surface of the object to be measured. Therefore, the shape of the indentation part (FIG. 20) can be measured from the distribution of the static magnetic flux density.
[0028]
FIG. 1B shows a state after the switch SW is turned “OFF” to shut off the static magnetic field. At this time, the magnetic flux loop is separated into a closed loop around the exciting coil CL and a closed loop around the steel plate IP. The closed loop of the magnetic flux around the exciting coil CL decreases rapidly and disappears. On the other hand, the closed loop of the magnetic flux around the steel plate IP does not disappear immediately (residual magnetism), but is held in the magnetic material as magnetic energy, gradually disappears, and finally returns to the state before applying the static magnetic field.
[0029]
At this time, a change in magnetic flux in the vicinity of the steel plate IP is detected by the array sensor SR arranged in the vicinity of the surface of the steel plate IP. The change in the magnetic flux detected by the array sensor SR after the static magnetic field is cut off should ideally monotonously decrease exponentially. However, since there is a loss in reality, it deviates from the ideal value. This loss is thought to be due to the generation of eddy currents induced by changes in magnetization in the steel sheet IP during the disappearance process of the magnetic energy stored in the steel sheet IP. Therefore, in this embodiment, a model described below is assumed as a model for giving a change in magnetic flux after the static magnetic field is interrupted.
[0030]
FIG. 2 shows a remanence process model of remanence assumed in this embodiment. In this magnetic energy disappearance process, as shown in FIG. 2A, the magnetic flux density passing through any one of the array sensors SR is φ1. Further, the eddy currents induced by the change of the magnetic flux density φ1 are defined as In1, In2, In3, and the induction coefficients thereof are defined as M1, M2, M3,. The eddy currents In1, In2, In3,... Induced from the change in the magnetic flux density φ1 are considered to be independent. At this time, the eddy currents In1, In2, In3,... Are replaced with one eddy current i2, which is induced by an induction coefficient M = ΣMi (i = 1, 2, 3,...) According to the change of the magnetic flux density φ1. Can do. That is, the disappearance process of the magnetic flux passing through any one of the array sensors SR can be expressed by the magnetic flux density φ1 and the eddy current i2 induced by the induction coefficient M from the magnetic flux density φ1. FIG. 2B shows an equivalent circuit of FIG. Here, R2 represents the electric resistance of the eddy current i2, and L2 represents the inductance of the eddy current i2.
[0031]
FIG. 3 is obtained by replacing the closed loop of the magnetic flux density φ1 in FIG. 2B with a magnetic equivalent circuit. Here, R1 corresponds to the difficulty of returning the given magnetic flux, and L1 corresponds to the inductance of the magnetic circuit. Further, i1 is a magnetic flux density (φ1 in FIG. 2). The induction coefficient M has a meaning as a mutual inductance of the inductance L1 of the magnetic circuit and the inductance L2 of the eddy current circuit.
[0032]
The inductance L1 of the magnetic circuit corresponds to the volume of the entire magnetic flux space that holds the magnetic flux density i1, as will be described below. FIG. 4 shows a closed loop C0 of the magnetic flux i1 (= φ1) passing through any one of the array sensors SR immediately after the static magnetic field is cut off. At this time, the magnetic energy stored during the application of the static magnetic field does not immediately disappear but gradually disappears. This magnetic energy is held in the closed loop space of the magnetic flux, and it is considered that it gradually disappears depending on the difficulty of returning the magnetic flux given to the space. The magnetic energy W can be expressed by the following equation (1).
[0033]
[Expression 1]
[0034]
Here, L is a value proportional to the volume of the space holding the magnetic flux (that is, the space holding the magnetic energy). On the other hand, the equation (1) is the same as the energy stored when the current i1 is passed through the coil having the inductance L. From these facts, it can be seen that the inductance L1 in FIG. 3 corresponds to the volume of the entire space holding the magnetic flux.
[0035]
Regarding the operation of the equivalent circuit shown in FIG. 2B, the following equations (2a) and (2b) are established.
[0036]
[Expression 2]
[0037]
When the equations (2a) and (2b) are solved, the following equations (3a) and (3b) are obtained.
[0038]
[Equation 3]
[0039]
Here, as initial conditions, the coefficients α, γ, A1, A2, B1, B2 of the equations (3a) and (3b) are determined by setting the magnetic flux density i1 at the time of static magnetic field interruption (t = 0) as I0. When the induction coefficient M is small and the eddy current i2 induced from the change in the magnetic flux density i1 is small (that is, when L1 · L2 >> M · M is established), the following (4a) to (4f) are related to these coefficients. The formula is obtained.
[0040]
[Expression 4]
[0041]
Substituting equations (4a) and (4b) into equation (3a) yields the following equation (5).
[0042]
[Equation 5]
[0043]
The value that can be actually measured is the magnetic flux density i1 on the left side of equation (5). FIG. 5A shows a transient change in the magnetic flux density i1 given by the equation (5). Here, as is clear from the equation (4d), the second term on the right side of the equation (5) can be ignored and can be approximated only by the first term. On the other hand, the voltage measured by a loop coil generally used as a magnetic sensor is a value proportional to the rate of change of magnetic flux density, that is, the differential magnetic flux density. Therefore, the equation (5) is differentiated with respect to time t to obtain a differential magnetic flux density equation shown in the following equation.
[0044]
[Formula 6]
[0045]
However, in the transformation from the second row to the third row in the equation (6), (
[0046]
FIG. 5B shows a transient change in the differential magnetic flux density given by equation (6). It was found that this waveform almost coincided with the actual measurement result using a loop coil as a magnetic sensor. Therefore, it was confirmed that the model described in FIGS. 2 to 4 correctly reflects the phenomenon. The expression (5) is an expression indicating a change in the magnetic flux density i1 obtained by the sensor, and the expression (6) is an expression indicating a change in the differential magnetic flux density (di1 / dt).
[0047]
Here, the time constant τ1 of the first term on the right side of the equation (6) is equal to L1 / R1 as given by the equation (4a). Therefore, this term corresponds to the time constant of the magnetic circuit having the magnetic flux density i1 shown in FIG. That is, the first term on the right side of the equation (6) is an ideal monotonously decreasing characteristic in which the magnetic flux density in the vicinity of the steel plate IP after the static magnetic field interruption exponentially decreases, that is, a term indicating the magnetic energy attenuation characteristic. FIG. 5C shows the attenuation characteristic f1 (t) of this magnetic energy.
[0048]
By the way, the time
[0049]
From the above equations (4a) and (4b), the relationship of the following equation (7) is established between the two time constants τ1 and τ2.
[0050]
[Expression 7]
[0051]
When this is solved for the electric resistance R2, the following equation (8) is obtained.
[0052]
[Equation 8]
[0053]
Incidentally, it can be considered that the inductance L1 of the magnetic circuit is given by the combination of two inductances L0 'and L2 as shown in FIG.
[0054]
[Equation 9]
[0055]
Here, L0 'is an inductance component in the air, L2 is an inductance component of the eddy current circuit (that is, an inductance component in the steel sheet), and k is a coefficient. The reason why the term of the inductance component L2 of the eddy current circuit is multiplied by the coefficient k is that the inductance L1 of the entire magnetic circuit is considered to be proportional to the inductance component L2 of the eddy current circuit.
[0056]
As shown in FIG. 6B, the inductance component L0 ′ in the air is equal to the inductance L0 of the magnetic circuit when there is no steel plate. This inductance L0 also has a magnetic circuit time constant τ0 (a value corresponding to τ1 in the above formula (6)) and a magnetic circuit resistance R1 as shown in the following formula (10). Is equal to the product of
[0057]
[Expression 10]
[0058]
Using the above formulas (9) and (10), the formula (8) representing the electric resistance R2 of the eddy current can be transformed as the following formula (11).
[0059]
## EQU11 ##
[0060]
The time constants τ0, τ1, and τ2 on the right side of the equation (11) can be determined by analyzing the measurement values of the array sensor SR. That is, the time
[0061]
As can be understood from the description to be described later, it is not necessary to know the true value of the spot electric resistance R2, and if the distribution shape can be obtained, the strength of the spot weld can be evaluated. Therefore, it is not necessary to obtain the true value for the constant C, and an arbitrary value can be set. For example, it may be assumed that C = 1.
[0062]
The inductance L2 of the eddy current circuit is given by the following equation (12).
[0063]
[Expression 12]
[0064]
That is, the inductance L2 can be determined from the two time constants τ0 and τ2.
[0065]
The inventor has found that the dimensions and welding strength of each part of the spot welded part can be accurately measured using the various electromagnetic characteristic values (inductance L2, electrical resistance R2, etc.) described above. FIG. 7 is an explanatory diagram showing the relationship between the dimensions of each part of the spot weld and the distribution of electromagnetic characteristic values.
[0066]
The static magnetic flux density I0 (magnetic flux density measured in the state of FIG. 1A) shows a distribution corresponding to the shape of the indentation part. Specifically, the static magnetic flux density I0 exhibits a concave distribution in the indentation portion, and the static magnetic flux density I0 is substantially constant in the flat portion outside the indentation portion. It has been found that the area Sb of the concave region formed almost at the center of this static magnetic flux density distribution (also referred to as “static magnetic flux density curve”) has a strong correlation with the indentation diameter (the diameter of the indentation portion). Therefore, the indentation diameter can be accurately estimated from the area Sb of the concave region of the static magnetic flux density distribution. The area Sb can be obtained by, for example, integrating a region sandwiched between a common tangent line (shown by a one-dot broken line) of flat portions at both ends and a static magnetic flux density distribution. Alternatively, the indentation diameter may be estimated using an approximate value of the area Sb obtained by multiplying the approximate width and depth of the concave region of the static magnetic flux density distribution.
[0067]
The inductance L2 of the eddy current circuit exhibits a double-hump distribution having peaks (maximum values) in the vicinity of both ends of the spot weld. It has been found that the area Si of the concave region formed almost at the center of this inductance distribution (also referred to as “inductance curve”) has a strong correlation with the nugget diameter (nugget diameter). Therefore, the nugget diameter can be accurately estimated from the area Si of the concave region of the inductance distribution. The area Si can be obtained, for example, by integrating a region sandwiched between a common tangent line of two peaks (indicated by a one-dot broken line) and an inductance distribution. Alternatively, the nugget diameter may be estimated using an approximate value of the area Si obtained by multiplying the approximate width and depth of the concave region of the inductance distribution.
[0068]
Contrary to the inductance L2 of the eddy current circuit, the electric resistance R2 inside the material exhibits a reverse double hump-like distribution having lower peaks (minimum values) in the vicinity of both ends of the spot weld. Regarding this electrical resistance distribution (also referred to as “electrical resistance curve”), the area Sr of the convex region formed almost at the center is calculated. This area SR can be obtained, for example, by integrating a region sandwiched between the common tangent line of two lower peaks (indicated by a dashed line) and the electrical resistance distribution. Alternatively, an approximate value of the area Sr obtained by multiplying the approximate width and depth of the concave region of the electrical resistance distribution may be used.
[0069]
Further, it was found that the weld strength (tensile strength) of the spot welded portion shows a strong correlation with the index P given by the following equation (13).
[0070]
[Formula 13]
[0071]
Here, Sb is the area of the concave region of the distribution of the static magnetic flux density I0, Si is the area of the concave region of the distribution of the inductance L2, Sr is the area of the convex region of the distribution of the electric resistance R2, and Kb, Ki, Kr are It is a coefficient. That is, this index P (referred to as “welding strength index”) is given as a weighted sum of the three areas Sb, Si, and Sr.
[0072]
The three coefficients Kb, Ki, and Kr are experimentally determined according to the relationship between the actual tensile strength and the measured values of the areas Sb, Si, and Sr. These coefficients Kb, Ki, and Kr depend on the shape of the spot welded portion (for example, a dimensional ratio between the indentation portion, the nugget portion, and the joint portion). This is almost determined by the electrode structure. Therefore, these coefficients Kb, Ki and Kr are preferably obtained experimentally for each spot welder (or for each electrode structure). These three coefficients Kb, Ki and Kr are preferably set to positive values other than zero. However, depending on the spot welder, the coefficient Kb related to the area Sb of the concave region of the static magnetic flux density distribution can be set to zero. In this case as well, the other two coefficients Ki and Kr are preferably set to positive values other than zero.
[0073]
FIG. 8 is a graph showing the relationship between the weld strength index P and the tensile strength of the spot weld. If such a calibration curve is prepared in advance, it is possible to evaluate the tensile strength of the spot weld by calculating the welding strength index P. Instead of using such a calibration curve, a threshold value is experimentally determined in advance for the welding strength index P, and whether or not the welding strength index P of each spot weld satisfies the threshold value. Further, it may be determined whether or not the strength of the spot welded portion is sufficient (that is, whether the spot welded portion is good or bad).
[0074]
As can be understood from the above description, the shape and strength of the welded portion can be evaluated by performing the following processing.
(A) Measurement in space:
(A-1) After applying a static magnetic field, the magnetic field is interrupted and a change in the magnetic flux density i1 is measured using a plurality of magnetic sensors.
(A-2) The time constant τ0 (corresponding to τ1 in the equation (6)) of the magnetic energy attenuation characteristic in the space at each sensor position is obtained from the transient change of the differential magnetic flux density in each sensor.
[0075]
(B) Measurement on spot weld:
(B-1) The static magnetic flux density I0 is measured using a plurality of magnetic sensors in a state where a static magnetic field is applied to the spot weld.
(B-2) The change in the magnetic flux density i1 after the static magnetic field is cut off is measured.
(B-3) Obtain the time constant τ1 of the magnetic energy attenuation characteristic and the time constant τ2 of the eddy current loss attenuation characteristic at each sensor position from the transient change of the differential magnetic flux density in each sensor (Equation (6))) .
(B-4) The electric resistance R2 and inductance L2 of the eddy current circuit at each sensor position are estimated from the three time constants τ0, τ1, and τ2 (Equations (11) and (12)).
(B-5) The indentation diameter is estimated from the area Sb of the concave region of the distribution of the static magnetic flux density I0 (FIG. 7).
(B-6) The nugget diameter is estimated from the area Si of the concave region of the distribution of inductance L2 (FIG. 7).
(B-7) Based on the area Sb of the concave region of the distribution of the static magnetic flux density I0, the area Si of the concave region of the distribution of the inductance L2, and the area Sr of the convex region of the distribution of the electric resistance R2, the welding strength is determined. Evaluate (formula (13)).
[0076]
However, the time
[0077]
FIG. 9 is a graph showing the relationship between the area Si of the concave region of the distribution of inductance L2 and the measured value of the nugget diameter. FIG. 9 shows the relationship between the area Si and the nugget diameter for three samples. As can be seen from this figure, there is a very strong positive correlation between the area Si of the concave region of the distribution of inductance L2 and the nugget diameter. If such a relationship is obtained in advance as a calibration curve, the nugget diameter can be accurately estimated from the area Si of the concave region of the distribution of inductance L2.
[0078]
FIG. 10 is a graph showing the relationship between the estimated value of the indentation diameter and the actually measured value. The estimated value of the indentation diameter is a value estimated using a calibration curve similar to that in FIG. As for the indentation diameter, it can be understood that the estimated value and the actually measured value are in good agreement.
[0079]
B. Configuration of measuring device:
FIG. 11 is a block diagram showing the configuration of an apparatus for inspecting the welding state (indentation diameter, nugget diameter, and welding strength) of a spot welded portion of a steel sheet using the above measurement principle. The apparatus includes a
[0080]
As shown in FIG. 11, the
[0081]
FIG. 12 shows an example of mounting the
[0082]
FIG. 13 shows a configuration example of the array sensor 12. FIG. 13A is a conceptual diagram of mounting one magnetic sensor of the array sensor 12. One magnetic sensor includes one Hall element HD mounted on the component surface PKP of the circuit board PK, and a solder surface pattern SP of the solder surface PKS connected to the output terminal O1 of the Hall element HD via the through hole TH. The component surface pattern PP is connected to the output terminal O2. These wiring patterns form a loop coil LC. Terminals V1 and V2 are power supply terminals of the Hall element HD. As shown in FIG. 13B, the loop coil LC connects the lead wire LP2 connecting the output terminal O2 and the Hall chip HC (the semiconductor chip portion of the Hall element HD), and the Hall chip HC and the output terminal O1. The lead line LP1 is connected to the output terminal O1 through the through-hole TH, and is formed by a solder surface pattern SP wired in a loop to the position directly below the output terminal O2. The wiring pattern to the sensor output is composed of the component surface pattern PP and the solder surface pattern SP. However, by wiring the component surface pattern PP and the solder surface pattern SP in parallel vertically, it is not affected by the magnetic field. To do. Accordingly, since the loop coil LC is formed by the solder surface PKS, the mounting interval of the magnetic sensor composed of the Hall element HD and the loop coil LC can be set to the size interval of the Hall element as shown in FIG. . The change in the differential magnetic flux density detected by the loop coil is effectively regarded as a change in the center of gravity CT0 of the area surrounded by the loop pattern shown in FIG. Therefore, the detection position of the loop coil can be set by appropriately designing the shape of the loop coil.
[0083]
FIG. 13D shows an example in which the loop coil center of gravity CT0 of the magnetic sensor SR0 is the center position (hall chip mounting position) of the Hall element HD1 of the adjacent magnetic sensor SR2. The center of gravity of the loop coil can also be shaped to be an intermediate position of the magnetic sensor interval. In the latter case, since the magnetic change detected by the loop coil is effectively a magnetic change at an intermediate position between adjacent Hall elements, using this, the magnetic sensor interval is reduced to 1 / Hall element interval. 2 and the measurement accuracy can be improved. Of course, only the Hall element may be used, and the differential magnetic flux density may be obtained by calculation from the measured magnetic flux density. Alternatively, only the loop coil may be configured, and the magnetic flux density may be obtained by calculation from the measured voltage (differential magnetic flux density).
[0084]
When measuring a magnetic change with the magnetic sensor shown in FIG. 13, the detection signal by a loop coil is added to the detection signal by a Hall element on the structure of a magnetic sensor. Therefore, in order to obtain a true detection signal by the Hall element, the power supply to the Hall element is cut off, the Hall element is deactivated, only the detection output by the loop coil is measured, and (Hall element + loop coil) It is necessary to subtract from the detection signal.
[0085]
As shown in FIG. 11, the
[0086]
The signal processing unit 20b includes a waveform shaping unit 21 that matches the detection signal SRS from the array sensor 12 with the input specifications of the A /
[0087]
In the
[0088]
The configuration of the nondestructive measuring apparatus is not limited to the above-described configuration, and various modifications can be made. For example, in the configuration shown in FIG. 11, the sensor
[0089]
C. Measurement details:
The spot welded part of the steel sheet is measured in the following procedure. FIG. 14 shows an example of an output signal of the magnetic sensor and a signal obtained by the data processing.
[0090]
(1) Application and interruption of static magnetic field:
First, a drive signal CLS is output from the
[0091]
(2) Magnetic change measurement:
In the process of applying and blocking the static magnetic field, the magnetic flux change in the vicinity of the object to be measured is measured by the array sensor 12 shown in FIG. FIG. 15 is a flowchart showing a procedure for measuring a change in magnetic flux. First, in step S1, power is supplied to the Hall elements of each magnetic sensor by a sensor power switch signal PWS of the
[0092]
Next, in step S5, the sensor power supply switching signal PWS of the sensor power
[0093]
(3) Data processing:
When the measurement data described above is obtained, the
[0094]
FIG. 16 is a flowchart showing the flow of data processing in the
[0095]
Incidentally, the loop coil output L0 shown in FIG. 14 (c) is a value proportional to the differential magnetic flux density given by the above-described equation (6), and the magnetic energy attenuation characteristic (first term on the right side) and the eddy current loss attenuation characteristic. It is expressed as a composition of (the second term on the right side). Therefore, in steps S12 and S13 in FIG. 16, the data of the loop coil output L0 is analyzed to obtain the time constant τ1 of the magnetic energy attenuation characteristic and the attenuation characteristic τ2 of the eddy current loss. For example, a function expression (high-order polynomial) representing the change over time of the loop coil output L0 is obtained by the least square method, and τ1 and τ2 are derived by comparing coefficients with a high-order polynomial obtained by Taylor expansion of equation (6). it can. FIGS. 14E and 14F show the attenuation characteristics represented by the time constants τ1 and τ2 thus obtained, respectively.
[0096]
Note that the time constant τ0 of the magnetic energy attenuation characteristic in the air is obtained from the loop coil output L0 measured in the air in a state where the
[0097]
In step S14, the electric resistance R2 and the inductance L2 at each magnetic sensor position are determined using these three time constants τ0, τ1, and τ2. The functions of steps S12 to S14 correspond to the electromagnetic characteristic determining means in the present invention.
[0098]
In step S15, the indentation diameter is obtained from the area Sb (FIG. 7) of the concave region of the distribution of the static magnetic flux density I0. In step S16, the nugget diameter is obtained from the area Si of the concave region of the distribution of inductance L2. Further, a welding strength index P is obtained from these areas Sb, Si and the area Sr of the convex region of the distribution of electric resistance R2. Note that the calibration curves (for example, FIGS. 8 and 9) used in steps S15 to S17 are experimentally determined in advance. The functions of steps S15 to S17 correspond to the structure characteristic determining means of the present invention.
[0099]
As described above, in the above embodiment, the indentation diameter is estimated from the area Sb of the concave region near the center of the static magnetic flux density distribution measured on the spot weld, and the concave region near the center of the inductance distribution is estimated. Since the nugget diameter is estimated from the area Si, these dimensions can be measured with higher accuracy than in the past. Further, since the welding strength is estimated using these areas Sb, Si and the area Sr of the convex region near the center of the electrical resistance distribution, the welding strength can be evaluated with higher accuracy than in the past. Is possible.
[0100]
D. Other examples of measuring devices:
FIG. 17A is a front view showing a second embodiment of the sensor unit, and FIG. 17B is a side view thereof. The
[0101]
18A is a cross-sectional side view of a main part of the
[0102]
FIG. 18A illustrates a magnetic flux loop. The magnetic flux exits from the N pole at the lower end of the
[0103]
As shown in FIG. 18C, the longitudinal width W112 of the
[0104]
Further, the
[0105]
FIG. 19 is an explanatory diagram showing the configuration of the third embodiment of the sensor unit. The
[0106]
Thus, if the
[0107]
In the
[0108]
19 has two
[0109]
E. Variations:
The present invention is not limited to the above-described examples and embodiments, and can be implemented in various modes without departing from the gist thereof. For example, the following modifications are possible.
[0110]
E1. Modification 1:
In the above embodiment, a part of the configuration realized by hardware may be replaced with software, and conversely, a part of the configuration realized by software may be replaced by hardware. For example, a part of the processing function of the data processing unit 30 (FIG. 11) can be realized by a dedicated hardware circuit.
[0111]
E2. Modification 2:
In the above embodiment, as described with reference to FIG. 7, the indentation diameter, nugget diameter, and welding strength index are determined using the area of the concave or convex areas of the static magnetic flux density distribution, the inductance distribution, and the electrical resistance distribution. However, other types of characteristic values related to the structure of the spot weld may be determined using other electromagnetic characteristic value distributions. That is, in the present invention, in general, based on the area of the concave region or the convex region formed almost at the center of the electromagnetic characteristic value distribution, a predetermined characteristic value (such as a dimension of a specific portion or What is necessary is just to determine the intensity | strength etc. of a welding part.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing a schematic configuration and operation of a measuring apparatus according to an embodiment.
FIG. 2 is an explanatory view showing a disappearance process model of residual magnetism.
FIG. 3 is an explanatory diagram in which the closed loop of the magnetic flux density φ1 in FIG. 2B is replaced with a magnetic equivalent circuit.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a closed loop C0 of a magnetic flux i1 (= φ1) passing through an arbitrary one of the array sensors SR immediately after blocking a static magnetic field.
FIG. 5 is an explanatory diagram for explaining a change in magnetic flux measured by the array sensor SR.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing that an inductance L1 of a magnetic circuit is represented by a combination of two inductance components L0 ′ and L2.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing the relationship between the dimensions of each part of the spot weld and the measured values.
FIG. 8 is a graph showing the relationship between a welding strength index P and the tensile strength of a spot weld.
FIG. 9 is a graph showing the relationship between the area Si of the concave region of the distribution of inductance L2 and the measured value of the nugget diameter.
FIG. 10 is a graph showing the relationship between an estimated value of an indentation diameter and an actual measurement value.
FIG. 11 is a block diagram showing a configuration of an apparatus for measuring a welding state of a spot weld portion of a steel plate.
FIG. 12 is a diagram showing a mounting example of a sensor unit.
13 is a conceptual diagram showing a configuration example of an array sensor 12. FIG.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing an example of an output signal of a magnetic sensor and a signal obtained by data processing thereof.
FIG. 15 is a flowchart showing a procedure for measuring a change in magnetic flux.
FIG. 16 is a flowchart showing the flow of data processing in the
FIG. 17 is a front view and a side view showing a second embodiment of the sensor section.
18 is a cross-sectional view of a main part of the
FIG. 19 is an explanatory diagram showing a configuration of a sensor unit according to a third embodiment.
FIG. 20 is an explanatory diagram showing a cross-sectional structure of a spot welded portion.
[Explanation of symbols]
10 ... Sensor part
11 ... Excitation part
12 ... Array sensor
13 ... Sensor output switching part
14 ... Buffer amplifier
15 ... Sensor power supply switching part
20 ... Control unit
20a ... Sensor control unit
20b ... Signal processing unit
21 ... Waveform shaping part
22 ... A / D converter
23 ... Dual port memory
23a ... Memory control unit
24 ... Excitation control unit
25. Sensor output control unit
26 ... Sensor power supply controller
30: Data processing unit
100: Sensor unit
102 ... Measuring surface
104 ... Bottom member
110, 112, 114 ... first ferrite plate
120 ... Excitation coil
130: Flexible substrate
200: Sensor unit
210, 220 ... Excitation part
212, 222 ... Ferrite core
214, 224 ... Coil
230, 232 ... Array sensor
240 ... York
Claims (9)
(a)スポット溶接部に対して特定の経時変化を示す磁場を印加するとともに、前記スポット溶接部の近傍の複数位置における磁束密度を測定する工程と、
(b)前記複数位置の磁束密度の測定値に基づいて、前記スポット溶接部内の特定の電磁気的特性値分布を求める工程と、
(c)前記電磁気的特性値分布のほぼ中央に形成される凹領域または凸領域の面積を求める工程と、
(d)前記凹領域または凸領域の面積に基づいて、前記スポット溶接部の構造的な特性に関する所定の特性値を決定する工程と、
を備えることを特徴とする非破壊測定方法。A method for nondestructively measuring a predetermined characteristic value of a spot weld of a magnetic material,
(A) applying a magnetic field indicating a specific temporal change to the spot weld, and measuring a magnetic flux density at a plurality of positions in the vicinity of the spot weld;
(B) obtaining a specific electromagnetic characteristic value distribution in the spot weld based on the measured values of the magnetic flux density at the plurality of positions;
(C) obtaining an area of a concave region or a convex region formed substantially at the center of the electromagnetic characteristic value distribution;
(D) determining a predetermined characteristic value related to a structural characteristic of the spot weld based on the area of the concave region or the convex region;
A non-destructive measuring method comprising:
前記工程(d)は、前記所定の特性値として、前記スポット溶接部の強度を示す強度指標値を決定する工程を含む、非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 1,
The step (d) is a nondestructive measurement method including a step of determining a strength index value indicating the strength of the spot weld as the predetermined characteristic value.
前記工程(a)は、
(a1)前記スポット溶接部に静磁場を印加する工程と、
(a2)前記静磁場を遮断した後に、前記複数位置における微分磁束密度の過渡変化を測定する工程と、を含み、
前記工程(b)は、
(b1)前記微分磁束密度の過渡変化から、前記電磁気的特性値分布として、前記スポット溶接部に発生する渦電流に関するインダクタンスの分布と電気抵抗の分布とを求める工程を含み、
前記工程(b1)は、
(i)前記微分磁束密度の過渡変化を、前記静磁場によって生起された第一の磁束密度の減衰に対応する第一の微分磁束密度の過渡変化と、前記第一の磁束密度の減衰により誘導される渦電流によって生起される第二の磁束密度の減衰に対応する第二の微分磁束密度の過渡変化との合成とみなして、前記第一の微分磁束密度の過渡変化を決定する第一の時定数と、前記第二の微分磁束密度の過渡変化を決定する第二の時定数とを求める工程と、
(ii)前記複数位置における前記第一と第二の時定数の分布から、前記インダクタンス分布と前記電気抵抗分布とを求める工程と、を含み、
前記工程(d)は、前記前記インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の第1の面積と、前記電気抵抗分布のほぼ中央に形成される凸領域の第2の面積との重み付け和を用いて前記強度指標値を決定する工程を含む、非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 2,
The step (a)
(A1) applying a static magnetic field to the spot weld,
(A2) after cutting off the static magnetic field, measuring a transient change in the differential magnetic flux density at the plurality of positions,
The step (b)
(B1) including a step of obtaining an inductance distribution and an electric resistance distribution related to eddy current generated in the spot weld as the electromagnetic characteristic value distribution from the transient change of the differential magnetic flux density;
The step (b1)
(I) A transient change of the differential magnetic flux density is induced by a transient change of the first differential magnetic flux density corresponding to the attenuation of the first magnetic flux density caused by the static magnetic field and the attenuation of the first magnetic flux density. The first differential flux density transient change is considered as a combination with the second differential flux density transient change corresponding to the second flux density decay caused by the eddy current being Obtaining a time constant and a second time constant for determining a transient change in the second differential magnetic flux density;
(Ii) obtaining the inductance distribution and the electrical resistance distribution from the distribution of the first and second time constants at the plurality of positions,
In the step (d), a weighted sum of a first area of a concave region formed substantially at the center of the inductance distribution and a second area of a convex region formed approximately at the center of the electrical resistance distribution is calculated. A non-destructive measurement method including a step of determining the strength index value by using.
前記工程(b)は、さらに、
(b2)前記電磁気的特性値分布として、前記静磁場の印加時における静磁束密度の分布を求める工程を含み、
前記工程(d)は、前記前記インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の第1の面積と、前記電気抵抗分布のほぼ中央に形成される凸領域の第2の面積と、前記静磁束密度分布のほぼ中央に形成される凹領域の第3の面積と、の重み付け和を用いて前記強度指標値を決定する工程を含む、非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 3,
The step (b) further includes:
(B2) including a step of obtaining a distribution of a static magnetic flux density when the static magnetic field is applied as the electromagnetic characteristic value distribution,
The step (d) includes a first area of a concave region formed substantially at the center of the inductance distribution, a second area of a convex region formed substantially at the center of the electrical resistance distribution, and the static magnetic flux. A non-destructive measurement method including a step of determining the strength index value by using a weighted sum of a third area of a concave region formed at substantially the center of the density distribution.
前記工程(d)は、前記所定の特性値として、前記前記スポット溶接部の特定部分の寸法を決定する工程を含む、非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 1,
The step (d) is a nondestructive measurement method including a step of determining a dimension of a specific portion of the spot weld as the predetermined characteristic value.
前記特定部分の寸法は、ナゲット部の寸法であり、
前記工程(a)は、
(a1)前記スポット溶接部に静磁場を印加する工程と、
(a2)前記静磁場を遮断した後に、前記複数位置における微分磁束密度の過渡変化を測定する工程と、を含み、
前記工程(b)は、
(b1)前記微分磁束密度の過渡変化から、前記電磁気的特性値分布として、前記スポット溶接部に発生する渦電流に関するインダクタンスの分布を求める工程を含み、
前記工程(d)は、前記インダクタンス分布のほぼ中央に形成される凹領域の面積に基づいて、前記ナゲット部の寸法を求める工程を含む、非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 5,
The dimension of the specific part is the dimension of the nugget part,
The step (a)
(A1) applying a static magnetic field to the spot weld,
(A2) after cutting off the static magnetic field, measuring a transient change in the differential magnetic flux density at the plurality of positions,
The step (b)
(B1) including a step of obtaining an inductance distribution relating to an eddy current generated in the spot weld as the electromagnetic characteristic value distribution from a transient change in the differential magnetic flux density;
The step (d) is a non-destructive measurement method including a step of obtaining a dimension of the nugget portion based on an area of a concave region formed substantially at the center of the inductance distribution.
前記工程(b1)は、
(i)前記微分磁束密度の過渡変化を、前記静磁場によって生起された第一の磁束密度の減衰に対応する第一の微分磁束密度の過渡変化と、前記第一の磁束密度の減衰により誘導される渦電流によって生起される第二の磁束密度の減衰に対応する第二の微分磁束密度の過渡変化との合成とみなして、前記第一の微分磁束密度の過渡変化を決定する第一の時定数を求める工程と、
(ii)前記複数位置における前記第一の時定数の分布から、前記インダクタンス分布を求める工程と、
を含む非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 6,
The step (b1)
(I) A transient change of the differential magnetic flux density is induced by a transient change of the first differential magnetic flux density corresponding to the attenuation of the first magnetic flux density caused by the static magnetic field and the attenuation of the first magnetic flux density. The first differential flux density transient change is considered as a combination with the second differential flux density transient change corresponding to the second flux density decay caused by the eddy current being Obtaining a time constant;
(Ii) obtaining the inductance distribution from the distribution of the first time constant at the plurality of positions;
Non-destructive measuring method.
前記特定部分の寸法は、インデンテーション部の寸法であり、
前記工程(a)は、一定の磁場の印加状態において前記複数位置における静磁束密度を測定する工程を含み、
前記工程(b)は、前記電磁気的特性値分布として前記静磁束密度の分布を求める工程を含み、
前記工程(d)は、前記静磁束密度分布のほぼ中央に形成される凹領域の面積に基づいて、前記インデンテーション部の寸法を求める工程を含む、非破壊測定方法。The nondestructive measurement method according to claim 5,
The dimension of the specific part is the dimension of the indentation part,
The step (a) includes a step of measuring a static magnetic flux density at the plurality of positions in an application state of a constant magnetic field,
The step (b) includes a step of obtaining a distribution of the static magnetic flux density as the electromagnetic characteristic value distribution,
The step (d) is a non-destructive measurement method including a step of obtaining a dimension of the indentation part based on an area of a concave region formed substantially at the center of the static magnetic flux density distribution.
スポット溶接部に対して特定の経時変化を示す磁場を印加する磁場印加手段と、
前記スポット溶接部の近傍の複数位置における磁束密度を測定する磁束密度測定手段と、
前記複数位置の磁束密度の測定値に基づいて、前記スポット溶接部内の特定の電磁気的特性値分布を求める電磁気特性決定手段と、
前記電磁気的特性値分布のほぼ中央に形成される凹領域または凸領域の面積を求めるとともに、前記凹領域または凸領域の面積に基づいて、前記スポット溶接部の構造的な特性に関する所定の特性値を決定する構造特性決定手段と、
を備えることを特徴とする非破壊測定装置。An apparatus for nondestructively measuring a predetermined characteristic value of a spot weld of a magnetic material,
Magnetic field applying means for applying a magnetic field showing a specific temporal change to the spot weld,
Magnetic flux density measuring means for measuring magnetic flux density at a plurality of positions in the vicinity of the spot weld,
Based on the measured values of the magnetic flux density at the plurality of positions, electromagnetic characteristic determining means for obtaining a specific electromagnetic characteristic value distribution in the spot weld,
A predetermined characteristic value related to a structural characteristic of the spot welded portion is obtained based on the area of the concave region or the convex region formed at substantially the center of the electromagnetic characteristic value distribution and based on the area of the concave region or the convex region. Structural characteristic determination means for determining
A nondestructive measuring apparatus comprising:
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