JP4411138B2 - データフロー制御方式、その回路、およびその方法 - Google Patents

データフロー制御方式、その回路、およびその方法 Download PDF

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Description

本発明は、データの送受信に際してデバイス間でデータ送信の停止/再開などの制御をソフトウェアで行う方式、その回路、およびその方法に関し、特に、ボタン電話装置のように、主装置側およびボタン電話機側それぞれのプロセッサ間の定期的なデータ伝送をするデータフロー制御方式、その回路、およびその方法に関する。
フロー制御方式は、「ハンドシェイク方式」と呼ばれることもある。従って、以後、この種の「フロー制御」を「ハンドシェイク」と呼称する。
例えば、プロセッサ間でのデータ通信で、データ転送が高速で、システムがこれに追従できない場合、システムはプロセッサに対して一時的にデータの転送の中止を通知する必要がある。このように、二つのノード間でデータを送受信する場合、受信バッファが満杯などの理由で受信データの処理が間に合わないなど、主に受信側の都合によって、データの送信速度を下げ、または停止して、データの流れ(フロー)が制御される。フロー制御の方法には、ハードウェアフロー制御とソフトウェアフロー制御の2種類がある。
また、従来のソフトウェアによるデータフロー制御方式としては、例えば、下記特許文献1に提案された情報受け渡し仲介装置に採用された技術がある。
この技術では、ハンドシェイク通信回路は、二つの情報処理系のそれぞれに割り当てられる二つのポートと、それらのポート間に並列的に介在される二つの共有メモリと、制御部とを備える。制御部は、それらポートにおけるそれぞれの側からの「アクセス開始読出し」に応答して、同一共有メモリに対する両ポートの側からの同時アクセスを回避しつつ、複数の共有メモリの一つを「アクセス開始読出し」のあった側のポートに接続する。このような構成により、ハンドシェイク通信回路は、両ポートから同時にアクセス要求が到来した場合にも、それぞれのポートに割り当てられるべき共有メモリを相違させることにより、アクセス待ち時間の生ずる確率を低減している。
また、この特許文献1では、制御部が各共有メモリ毎に設けられる場合を提案している。この場合における制御部は、この共有メモリのアクセス権がいずれのポートの側にあるかを示すメモリ別の「アクセス権フラグ」を有し、いずれかのポートの側から「アクセス開始読出し」が到来すると、その時点で「アクセス権フラグ」の内容が当該ポートの側にある共有メモリの一つにアクセス権を獲得して、「アクセス開始読出し」が到来したポートを接続すると共にポート先のプロセッサから読み出されたデータが送られ、書込みされる。次いで、共有メモリに書き込まれたデータは、他方のポート先のプロセッサに読み出されるので、読み出されたデータの書込みが終了した通知としてそのプロセッサから「アクセス終了書込み」が到来するのを待つ。「アクセス終了書込み」が到来した際には、このポートは共有メモリから切り離され、かつ「アクセス権フラグ」の内容が反対側ポートの側に変更される。このような構成により、各共有メモリ毎に「アクセス権フラグ」を設けると共に、これを「アクセス終了書込み」が到来するのを待って反対側ポートの側に変更するようにするので、複数の共有メモリのうちでどの共有メモリにアクセス権が有るかの判断が容易となる。
上述したように、従来のハンドシェイク方式は、二つのプロセッサ間のバスデータでのハンドシェイク伝送にデュアルポートRAM(Random Access Memory)相当のデバイスを用いてRAMのメモリ空間を別々に割り付け、または外部にフラグ回路を用いて伝送する場合が多い。更に、アクセス権フラグが、読出しからアクセス権獲得、共有メモリアクセス、および書込みまでの一連の動作を繰り返している。
また、図7に示されるように、例えばボタン電話装置など、主装置に備えられる主プロセッサ(以後、M側CPUと略称する)2とボタン電話機などを接続する複数のオプション回路1におけるサブプロセッサ(以後、S側CPUと略称する)3とを備える場合、各オプション回路1では主プロセッサ2とサブプロセッサ3との間にハンドシェイク通信回路10が設けられる。
図8は従来のボタン電話装置におけるハンドシェイク通信回路110の全体構成を示すブロック図である。ハンドシェイク通信回路110は、M側CPUとS側CPUとの間に備えられる。M側CPUからS側CPUへのデータを下りデータ、またS側CPUからM側CPUへのデータを上りデータと呼称することとする。
ハンドシェイク通信回路110は、M側およびS側それぞれのCPUインタフェース111,112、M側CPUとS側CPUとの間で送受信する下りおよび上りそれぞれのデータを一時蓄積するデータバッファメモリ113,114、およびM側CPUとS側CPUとの信号を使用してフラグを生成する下りおよび上りそれぞれの完了フラグ生成回路117,118から構成される。
まず、M側CPUがM側CPUインタフェース111を介して下りデータバッファメモリ113に送信データを書き込む。下り完了フラグ生成回路117は、M側CPUから下りデータを受け、下りデータバッファメモリ113に4バイトのデータ書き込み終了後、自動的にS側CPUへ割り込み信号(もしくは内部レジスタフラグ変化)を通知する。通知を受けたS側CPUは、M側CPUから受けた4バイトデータを下りデータバッファメモリ113から読み出す。
S側CPUからM側CPUへデータ送信する場合、S側CPUがS側CPUインタフェース112を介して上りデータバッファメモリ114に送信データを書き込む。上り完了フラグ生成回路118は、S側CPUから上りデータを受け、上りデータバッファメモリ114に4バイトのデータ書き込み終了後、自動的にM側CPUへ割込み信号(もしくは内部レジスタフラグ変化)を通知する。通知を受けたM側CPUは、S側CPUから受けた4バイトデータを上りデータバッファメモリ113から読み出す。
上記ハンドシェイク通信動作を定期的に行うことにより、S側CPUとM側CPUとの間でデータが送受信される。
ボタン電話装置における従来のプロセッサ間のハンドシェイク通信回路では、1回の通信で固定長4バイトのデータしか伝送できなかった。従って、二つのプロセッサの伝送効率が非常に悪かった。
上述する従来のボタン電話装置におけるハンドシェイク通信回路は、M側CPUとS側CPUとで4バイトより多いデータを送りたい場合、そのデータを数回に分けて送らなければならない。このため、送信時の分割されたデータに対する無駄な処理時間が発生し、更に双方のCPUにおいて保留データに対する待ち時間が発生していた。その待ち時間が双方のCPUの処理遅れを発生し、その分、待ちデータを一時、メモリに格納するという余分な動作を行っていた。
例えば、現状の制御は、十数ミリ秒に1回、定期的にM側CPUからS側CPUへ下りデータを送信し、S側CPUがM側CPUから下りデータを受信した後に、M側CPUへ上りデータを送っている。例えば8バイト通信を行いたい場合は、4バイトをまず送信し、十数ミリ秒後に残りの4バイトを送信していた。データ量が多くなると、データ送信が徐々に遅延し始め、通信制御上オーバーランエラーを起こす可能性があった。
8バイト送信するため、例えば、M側CPUから4バイトの書込み、S側CPUへ割込み通知、S側CPUで4バイトの読出し、およびM側CPUでS側CPUの受信完了フラグを確認までの一連の動作を2回連続して繰り返すことで可能になる。しかしながら、データ転送時間以外の各CPUの割込み待ち時間、フラグ確認の時間なども2倍になる。従って、プロセッサ側の仕様を変更せずに例えば64バイトの通信データを16回連続して送受することは、システム全体の安定した動作上、困難であった。また、一度にデータ量を多く通信しなければならない場合、別のインタフェースを組み込んで、対処していた。
一方、ボタン電話装置では、内線制御、外線制御等、種々のサービス動作を常に円滑に行うため、十数ミリ秒に1回のM側CPUとS側CPUとの通信が、動作上で最も安定する。従って、その十数ミリ秒の通信間隔を変更することはソフトウェアの各種サービス制御時間の割当て上、困難であった。
特開2000−194673号公報(図1、図2)
解決しようとする課題は、二つのプロセッサ間で通信できる一回のデータ量を固定長、例えば4バイト、でしか伝送できないので、ハンドシェイク通信回路により扱われるプロセッサ間の伝送効率が悪いことである。また、サービス種別により多量なデータ通信を必要とする場合、インタフェースの付加が必要なため、プロセッサにおけるソフトウェアが複雑化することである。
本発明は、ボタン電話装置のように小型化を要求されるボタン電話機側に備えられるハンドシェイク通信回路で、多量な伝送データの高速処理に対してプロセッサ間の伝送効率向上と、構成回路およびプログラムの統一化と複雑化の回避とを図ることを目的とするものである。
すなわち、上り下り何れのデータ伝送の際も、ハンドシェイク通信回路は、送信側からデータを受ける場合、送信側プロセッサからハンドシェイク通信回路へ一回の実質のデータ量として有効データ長の通知を受けて記録し、バッファメモリに通知量のデータが書込み蓄積された際に受信側プロセッサに書込み完了を通知し、書込み完了通知を受けた受信側プロセッサでハンドシェイク通信回路の蓄積データの読出しを開始させる。また、受信側へデータを送る場合、ハンドシェイク通信回路は、書込み完了通知を送った受信側プロセッサにより一回のデータ量の読出しと蓄積データの読出し開始とがあり、読出しが終了した際に送信側プロセッサに読出し完了を通知して次の送信を許可することを主要な特徴としている。
ハンドシェイク通信回路では、受信側プロセッサに書込み完了を通知した際に送信側プロセッサに書込み禁止のためのフラグ「1」を立て、送信側プロセッサに読出し完了を通知した際には送信側プロセッサに書込み許可のためのフラグ「0」を立てる。また、ハンドシェイク通信回路は、書込み完了「オン」の際には読出し完了「オフ」を、また読出し完了「オン」の際には書込み完了「オフ」を、それぞれ対応するプロセッサに通知して相手プロセッサの処理を把握させている。
具体的な一つのデータフロー制御方式は、データの送受信に際して二つのプロセッサ間にハンドシェイク通信回路を備えてデータ伝送の制御をソフトウェアで行うものであって、前記ハンドシェイク通信回路は、二つのプロセッサ間で送受信されるデータの伝送路を上り下りの二系統それぞれに分離し、データを一時蓄積する所定容量のメモリと、送信側から受けるデータの有効データ長を前記メモリに受付け書込みする手段と、有効データ長に続いて送信側から受ける前記データ長分のデータを前記メモリに受付け書込みする手段と、前記有効データ長と書込みデータ量とを比較して一致した際に書込み完了「オン」を通知すると共に書込み禁止フラグ「1」を立てる手段と、受信側から指定され、書き込まれた有効データ長およびデータ長分のデータを読出しする手段と、前記有効データ長と読出しデータ量とを比較して一致した際に読出し完了「オン」を通知すると共に書込み許可フラグ「0」を立てる手段と、初期化して前記メモリを空にした際にフラグ「0」を立てる手段とを備えている。また、前記プロセッサは、送信データが発生した際に、自己の送信手順が終了し、前記ハンドシェイク通信回路の送信系統の書込み許可フラグ「0」を確認してから、送信するデータの有効データ長、続いてそのデータそれぞれを前記ハンドシェイク通信回路の前記メモリに書込み要求する手段と、前記ハンドシェイク通信回路の受信系統から書込み完了「オン」通知を受けた際に他の処理に優先して前記ハンドシェイク通信回路の前記メモリに読出し要求し、受信するデータの有効データ長、続いてそのデータそれぞれを読出しする手段とを備えている。
また、具体的な一つのハンドシェイク通信回路は、データの送受信に際して二つのプロセッサ間に備えられ、データ伝送の制御をソフトウェアで行うデータフロー制御方式に用いられるハンドシェイク通信回路において、二つのプロセッサ間で送受信されるデータの伝送路を上り下りの二系統それぞれに分離するインタフェースと、上り下りの二系統それぞれにあって送信側から受けるデータを書込みする一方、受信側からの要求で書き込まれたデータを読み出す所定容量のデータバッファメモリと、上り下りの二系統それぞれにあって受けるデータの有効データ長を送信側から受けて書込みする一方、受信側からの要求で書き込まれた有効データ長を読み出す所定容量のデータ長設定レジスタと、初期化して前記メモリを空にした際に書込み許可フラグ「0」を立て、前記有効データ長と書込みされたデータ量とを比較して一致した際に前記インタフェースを介して書込み完了「オン」を通知すると共に書込み禁止フラグ「1」を立てる一方、前記有効データ長と読出しされたデータ量とを比較して一致した際に前記インタフェースを介して読出し完了「オン」を通知すると共に書込み許可フラグ「0」を立てる完了フラグ生成回路とを備えることを特徴とする。
本発明のデータフロー制御方式は、送信側プロセッサが任意の有効データ長を実質の伝送データ量としてハンドシェイク通信回路に設定することができるので、送信側プロセッサは通信毎にデータ長を可変させて受信側プロセッサに送信できる。従って、通常の取扱いデータ量を一度で伝送可能であり、データの分割による伝送効率の低下を回避できるという効果がある。
また、上述したようにデータ長を設定することができるので、送信側プロセッサから最終データの書込みがあった際に、ハンドシェイク通信回路から受信側プロセッサへ、送信完了通知を自動的に即刻通知できる。従って、伝送効率を更に向上させることができるという効果がある。
また、ハンドシェイク通信回路の回路構成を統一できるのでプロセッサの送受信制御が単一化され、特に主プロセッサが異種のデータ伝送を有するオプション回路を制御する場合でも、データ量を設定できるので、制御の複雑化を避けることができる。
ハンドシェイク通信回路で、多量な伝送データの高速処理に対してプロセッサ間の伝送効率向上と構成回路の制御の複雑化回避という目的を、ボタン電話主装置およびボタン電話機それぞれの構成および制御に大幅な変更を加えることなく実現した。すなわち、送信側プロセッサが任意の有効データ長を実質的データ量としてハンドシェイク通信回路に設定でき、従って、送信側プロセッサは通信毎にデータ長を可変させて受信側プロセッサに送信できる。
ここで、図7を参照してハンドシェイク通信回路10を備えるボタン電話装置の構成について説明する。
例えばボタン電話装置の主装置に備えられる主プロセッサ(以後、M側CPUと略称する)2と例えばボタン電話機を含む複数のオプション回路1におけるサブプロセッサ(以後、S側CPUと略称する)3とを備える場合、各オプション回路1ではM側CPU2とS側CPU3との間にハンドシェイク通信回路10が設けられる。ここで、M側CPU2からS側CPU3へのデータの流れ方向を「下り」とし、逆のS側CPU3からM側CPU2へのデータの流れ方向を「上り」とする。
本発明により、ハンドシェイク通信回路10に1回の送信データ量をデータ長により設定可能なので、ハンドシェイク通信におけるデータが固定長から可変長となり、4バイト以上のデータ送信でも、1回の割込み動作および1回のフラグ確認という1回の通信動作により可能となる。従って、データ量が多くても効率よく、かつ速い通信が二つのプロセッサ間で可能となる。
例えば、高速動作の64バイト通信のオプション回路も最繁時はデータ長設定レジスタを64バイト設定により通信することになる。一方、通信データが少ないため通信待ちが発生する状態では、設定するデータ長を最小4バイトに設定することとする。このように可変して動作することが可能なので、無駄なハンドシェイク通信時間を削減することが可能となる。
また、例えば、動作が比較的遅い4バイト通信のオプション回路と、動作の速い64バイト通信のオプション回路とがあった場合、M側CPUでオプション回路のハンドシェイク通信回路にデータ長を個別に設定して通信することができる。これにより、遅い動作のオプション回路と速い動作のオプション回路とが、M側CPUのソフトウェア上、同一の制御で最も有効に共存することが可能となる。すなわち、全てのオプションが同じハンドシェイク通信のインタフェースで統一される。
本発明の実施例1の構成について図1に図7を併せ参照して説明する。
図1は、本発明によるハンドシェイク通信回路10の実施の一形態を示すブロック図である。
ハンドシェイク通信回路10は、M側CPUインタフェース11、S側CPUインタフェース12、下りデータバッファメモリ13、上りデータバッファメモリ14、下りデータ長設定レジスタ15、上りデータ長設定レジスタ16、下り完了フラグ生成回路17、および上り完了フラグ生成回路18により構成されている。
図1と従来の構成を示す図8との相違は、上り下りでデータ長設定レジスタ15,16が追加されていることである。
M側CPUインタフェース11はM側CPU2とのインターフェース部、S側CPUインタフェース12はS側CPU3とのインターフェース部、それぞれの機能を有する。下りデータバッファメモリ13はM側CPU2からS側CPU3への下りデータのバッファ、上りデータバッファメモリ14はS側CPU3からM側CPU2への上りデータのバッファ、それぞれの機能を有する。下りデータ長設定レジスタ15にはM側CPU2から入力される送信データ長、上りデータ長設定レジスタ16にはS側CPU3から入力される送信データ長、それぞれが設定される。下り完了フラグ生成回路17はM側CPU2からS側CPU3への下りデータの状態を示すフラグの生成回路であり、具体例を示す図2,3を参照して後に詳細を説明する。上り完了フラグ生成回路18はS側CPU3からM側CPU2への上りデータの状態を示すフラグの生成回路であり、具体例を示す図4,5を参照して後に詳細を説明する。
次に、図1を用いて本発明によるハンドシェイク通信回路10の動作手順の概略について説明する。
まず、M側CPUがM側CPUインタフェース11を介してS側CPUに送信するデータ長を下りデータ長設定レジスタ15へ書込みする。次いで、M側CPUは下りデータバッファメモリ13に送信データを書込みする。M側CPUは、最終データの書込み後、自動的にS側CPUへ割込み信号を送出し、または内部レジスタフラグ変化として通知される。次いで、S側CPUはS側CPUインタフェース12を介して下りデータ長設定レジスタ15のM側CPUから受けた送信データ長を読出しし、そのデータ長分のデータを下りデータバッファメモリ13から読出しする。
次に、S側CPUがS側CPUインタフェース12を介してM側CPU宛てに送信するデータ長を上りデータ長設定レジスタ16へ書込みする。次いで、S側CPUは上りデータバッファメモリ14に送信データを書込みし、最終データの書込み後、自動的にM側CPUへ割込み信号を送出し、または内部レジスタフラグ変化として通知される。次いで、M側CPUはM側CPUインタフェース11を介して上りデータ長設定レジスタ16のS側CPUから受けた送信データ長を読出しし、そのデータ長分のデータを上りデータバッファメモリ14から読出しする。
上述した動作を交互に繰り返してM側CPUとS側CPUとの間のハンドシェイク通信が行われる。処理手順の詳細は後にチャートを参照して説明する。
このように、本発明によるハンドシェイク通信回路は、データ長設定レジスタを追加して、伝送するデータ長をデータ送信側のCPUから受け取ることができるので、伝送データが、例えば、4バイトに限定されることはない。また、データ長を受取り書込みした後、最後のデータを受け取るので、最後のデータを書込みした際に、直ちに受信側CPUに通知して読出しさせることができる。従って、多量な伝送データの高速処理に対してプロセッサ間の伝送効率向上を実現できる効果がある。
本発明の実施例2として図1の下りおよび上りの完了フラグ生成回路17,18の具体化構成を図示して、その詳細について説明する。
まず、図2および図3を参照して下り完了フラグ生成回路17について説明する。
図2の下り完了フラグ生成回路17は、フラグ変化アドレス選択回路21、書込みアドレス比較回路22、読出しアドレス比較回路23、書込み側信号合成回路24、読出し側信号合成回路25、フラグ生成クロック選択回路26、フラグ生成Tフリップフロップ回路27および下り完了フラグ送出回路28により構成される。下り完了フラグ生成回路17は、下りデータ長設定レジスタ15とM側CPU、S側CPUとから受ける各種信号により、M側CPUからの書込み完了フラグ兼S側CPUからの読出し完了フラグがS側CPU、M側CPUそれぞれに出力される。
フラグ変化アドレス選択回路21は、下りデータ長設定レジスタ15から、それに書込みされた有効データ長に基づきフラグを変化させる終了アドレスを選択する。書込みアドレス比較回路22は、送信側から下りデータバッファメモリ13に書込みされるデータのアドレスとフラグ変化アドレス選択回路21で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を「書込み終了」と検出する。読出しアドレス比較回路23は、受信側で下りデータバッファメモリ13から読出しされるデータのアドレスとフラグ変化アドレス選択回路21で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を「読出し終了」と検出する。書込み側信号合成回路24は、送信側プロセッサの書込み信号チップセレクト信号と書込みアドレス比較回路22の書込み終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する。読出し側信号合成回路25は、受信側プロセッサの読出し信号チップセレクト信号と読出しアドレス比較回路23の読出し終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する。
フラグ生成クロック選択回路26は、書込み側信号合成回路24からフラグ生成タイミングを受けた際、または読出し側信号合成回路25からフラグ生成タイミングを受けた際に、フラグ生成用のクロック信号を選択する。フラグ生成Tフリップフロップ回路27は、フラグ生成クロック選択回路26で選択されたクロック信号を受けてフラグ生成用の駆動信号を送出する。下り完了フラグ送出回路28は、初期状態で書込み許可を意味するフラグ「0」を立て、フラグ生成Tフリップフロップ回路27から駆動信号を受けた際にフラグ「0」を書込み禁止を意味するフラグ「1」に切替えて受信側プロセッサに書込み完了フラグの「オン」を、またフラグ「1」が立っている場合はフラグ「0」に切替えて送信側プロセッサに読出し完了フラグの「オン」をそれぞれ送出する。
次に、図3に図1および図2を併せ参照して、データがM側CPUからS側CPUへ伝送される、下り完了フラグ生成回路17の動作について説明する。
まず、完了フラグの「オン・オフ」と下り完了フラグ送出回路28のフラグとについて定義する。回路の初期化は下り完了フラグ送出回路28のフラグを「0」とする。M側CPUにより下りデータバッファメモリ13に書込みが完了した際に、M側CPUによる書込み完了フラグは「オン」となり、下り完了フラグ送出回路28はフラグを「1」にする。フラグ「1」への変化はS側CPUによる読出し完了フラグを「オフ」にする。一方、S側CPUにより下りデータバッファメモリ13から読出しが完了した際に、S側CPUによる読出し完了フラグは「オン」となり、下り完了フラグ送出回路28はフラグを「0」にする。フラグ「0」への変化はM側CPUによる書込み完了フラグを「オフ」にする。
まず、M側CPUが下りデータ長設定レジスタ15に送信データ長として下りデータバッファメモリ13の書込み終了アドレスを設定する。下りデータバッファメモリ13に対するM側CPUの最終書込みサイクル時に、書込みアドレス比較回路22は、M側CPUから受けるアドレスとフラグ変化アドレス選択回路21が出力するアドレスとを比較し、一致した場合に「0」を出力する。書込み側信号合成回路24は、書込みアドレス比較回路22の出力とM側CPU書込み信号チップセレクト信号とを論理和して、フラグ生成クロック選択回路26へ送出する。
下り完了フラグ送出回路28でフラグが「0」の場合では、下り完了フラグ生成回路17はフラグ生成クロック選択回路26の出力をフラグ生成Tフリップフロップ回路27のクロック入力へ接続する。このフラグ生成Tフリップフロップ回路27の出力を受けて、下り完了フラグ送出回路28は、M側CPUによる書込み完了フラグを「オン」に設定する一方、フラグ「0」を「1」に変更する。下り完了フラグ送出回路28で設定されたM側CPUによる書込み完了フラグの「オン」がS側CPUへ外部信号としてフラグ「1」により通知される。下り完了フラグ送出回路28は、M側CPUへもフラグ「1」により、S側CPUによる読出し完了フラグの「オフ」が通知される。この通知により、M側CPUは送信先のハンドシェイク通信回路10でのデータ受信完了を確認できる。
一方、フラグ「1」を検出したS側CPUは、割込みを発生し優先してデータの受信動作を開始する。すなわち、S側CPUは、下りデータ長設定レジスタ15のデータ長を読み出して確認し、そのデータ長分のデータを下りデータバッファメモリ13から読出しする。S側CPUが最終データの読出しサイクルに達した際には、読出しアドレス比較回路23がS側CPUから送られるアドレスとフラグ変化アドレス選択回路21が出力するアドレスとを比較し、一致した場合に「0」を出力する。読出し側信号合成回路25は、読出しアドレス比較回路23の出力とS側CPU読出し信号チップセレクト信号とを論理和して、フラグ生成クロック選択回路26へ送出する。
下り完了フラグ送出回路28でフラグが「1」の場合では、フラグ生成クロック選択回路26は自己の出力をフラグ生成Tフリップフロップ回路27のクロック入力へ接続する。このフラグ生成Tフリップフロップ回路27の出力を受けて、下り完了フラグ送出回路28は、S側CPUによる読出し完了フラグを「オン」に設定する一方、フラグ「1」を「0」に変更する。下り完了フラグ送出回路28で設定されたS側CPUによる読出し完了フラグの「オン」がM側CPUへ外部信号としてフラグ「0」により通知される。下り完了フラグ送出回路28は、S側CPUへもフラグ「0」により、M側CPUによる書込み完了フラグの「オフ」が通知される。これらの通知により、M側CPUでは次のデータ送信が可能であり、S側CPUでは割込み解除が実行される。
次に、図4および図5を参照して図1の上り完了フラグ生成回路18について説明する。
図4の上り完了フラグ生成回路18は、フラグ変化アドレス選択回路31、読出しアドレス比較回路32、書込みアドレス比較回路33、読出し側信号合成回路34、書込み側信号合成回路35、フラグ生成クロック選択回路36、フラグ生成Tフリップフロップ回路37および上り完了フラグ送出回路38により構成される。上り完了フラグ生成回路18は、上りデータ長設定レジスタ16とM側CPU、S側CPUとから受ける各種信号により、S側CPUからの書込み完了フラグ兼M側CPUからの読出し完了フラグがM側CPU、S側CPUそれぞれに出力される。
フラグ変化アドレス選択回路31は、上りデータ長設定レジスタ16から、それに書込みされた有効データ長に基づき、フラグを変化させる終了アドレスを選択する。読出しアドレス比較回路32は、受信側で上りデータバッファメモリ14から読出しされるデータのアドレスとフラグ変化アドレス選択回路31で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を「読出し終了」と検出する。書込みアドレス比較回路33は、送信側から上りデータバッファメモリ14に書込みされるデータのアドレスとフラグ変化アドレス選択回路31で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を「書込み終了」と検出する。読出し側信号合成回路34は、受信側プロセッサの読出し信号チップセレクト信号と読出しアドレス比較回路32の読出し終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する。書込み側信号合成回路35は、送信側プロセッサの書込み信号チップセレクト信号と書込みアドレス比較回路33の書込み終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する。
フラグ生成クロック選択回路36は、書込み側信号合成回路35からフラグ生成タイミングを受けた際、または読出し側信号合成回路34からフラグ生成タイミングを受けた際に、フラグ生成用のクロック信号を選択する。フラグ生成Tフリップフロップ回路37は、フラグ生成クロック選択回路36で選択されたクロック信号を受けてフラグ生成用の駆動信号を送出する。下り完了フラグ送出回路38は、初期状態でフラグ「0」を立て、フラグ生成Tフリップフロップ回路37から駆動信号を受けた際にフラグ「0」を「1」に切替えて受信側プロセッサに書込み完了フラグの「オン」を、またフラグ「1」が立っている場合はフラグ「0」に切替えて送信側プロセッサに読出し完了フラグの「オン」をそれぞれ送出する。
次に、図5に図1および図4をあわせ参照して、データがS側CPUからM側CPUへ伝送される、上り完了フラグ生成回路18の動作について説明する。
完了フラグの「オン・オフ」および完了フラグ送出回路38のフラグについて定義する。回路の初期化は上り完了フラグ送出回路38のフラグを「0」とする。S側CPUにより上りデータバッファメモリ14に書込みが完了した際に、S側CPUによる書込み完了フラグは「オン」となり、上り完了フラグ送出回路38はフラグを「1」にする。フラグ「1」への変化はM側CPUによる読出し完了フラグを「オフ」にする。一方、M側CPUにより上りデータバッファメモリ14から読出しが完了した際に、M側CPUによる読出し完了フラグは「オン」となり、上り完了フラグ送出回路38はフラグを「0」にする。フラグ「0」への変化はS側CPUによる書込み完了フラグを「オフ」にする。
まず、S側CPUが上りデータ長設定レジスタ16に送信データ長として上りデータバッファメモリ14の書込み終了アドレスを設定する。上りデータバッファメモリ14に対するS側CPUの最終書込みサイクル時に、書込みアドレス比較回路33は、S側CPUから受けるアドレスとフラグ変化アドレス選択回路21が出力するアドレスとを比較し、一致した場合に「0」を出力する。書込み側信号合成回路35は、書込みアドレス比較回路33の出力とS側CPU書込み信号チップセレクト信号とを論理和して、フラグ生成クロック選択回路36へ送出する。
上り完了フラグ送出回路38でフラグが「0」の場合では、上り完了フラグ生成回路18はフラグ生成クロック選択回路36の出力をフラグ生成Tフリップフロップ回路37のクロック入力へ接続する。このフラグ生成Tフリップフロップ回路37の出力を受けて、上り完了フラグ送出回路38は、S側CPUによる書込み完了フラグを「オン」に設定する一方、フラグ「0」を「1」に変更する。上り完了フラグ送出回路38で設定されたS側CPUによる書込み完了フラグの「オン」がM側CPUへ外部信号としてフラグ「1」により通知される。上り完了フラグ送出回路38は、S側CPUへもフラグ「1」により、M側CPUによる読出し完了フラグの「オフ」が通知される。この通知により、S側CPUは送信先のハンドシェイク通信回路10でのデータ受信完了を確認できる。
一方、フラグ「1」を検出したM側CPUは、フラグの「0」から「1」への変化を受付するので、優先してデータの受信動作を開始する。すなわち、M側CPUは、上りデータ長設定レジスタ16のデータ長を読み出して確認し、そのデータ長分のデータを上りデータバッファメモリ14から読出しする。M側CPUが最終データの読出しサイクルに達した際には、読出しアドレス比較回路32がM側CPUから送られるアドレスとフラグ変化アドレス選択回路31が出力するアドレスとを比較し、一致した場合に「0」を出力する。読出し側信号合成回路34は、読出しアドレス比較回路32の出力とM側CPU読出し信号チップセレクト信号とを論理和して、フラグ生成クロック選択回路36へ送出する。
上り完了フラグ送出回路38でフラグが「1」の場合では、フラグ生成クロック選択回路36は自己の出力をフラグ生成Tフリップフロップ回路37のクロック入力へ接続する。このフラグ生成Tフリップフロップ回路37の出力を受けて、上り完了フラグ送出回路38は、M側CPUによる読出し完了フラグを「オン」に設定する一方、フラグ「1」を「0」に変更する。上り完了フラグ送出回路38で設定されたM側CPUによる読出し完了フラグの「オン」がS側CPUへ外部信号としてフラグ「0」により通知される。上り完了フラグ送出回路38は、M側CPUへもフラグ「0」により、S側CPUによる書込み完了フラグの「オフ」が通知される。これらの通知により、S側CPUでは次のデータ送信が可能であり、M側CPUではフラグの変化が確認できる。
上述したデータ長がオプション回路で扱う1回の最大伝送量、最高伝送速度などに基づいて固定して設定できる場合、データバッファメモリはこの設定値に基づいたの容量を有することになる。
上述したように、下りおよび上りそれぞれの完了フラグ生成回路は同一の回路構成でよく、また、上述した回路構成は一例であり、本発明を限定するものではない。
上記説明のとおり、完了フラグ生成回路でのフラグ「0」は初期状態または書込み許可状態を意味し、この表示の間、読出し完了フラグは「オン」また書込み完了フラグは「オフ」の状態を維持することとなり、送信側プロセッサは送信データを書込みする。フラグ「1」は書込み禁止状態を意味し、この表示の間、書込み完了フラグは「オン」また読出し完了フラグは「オフ」の状態を維持することとなり、受信側プロセッサは書き込まれたデータを読出しする。
本発明の実施例3として図1に示されるハンドシェイク通信回路10に接続するCPUの主要動作手順について、図6に図1、図3、および図5を併せ参照して説明する。図示される動作手順はM側とS側と何れのCPUにも適用される。以後、M側CPUとして説明する。従って、送信では上り、受信では下り、それぞれの回路が用いられる。S側の場合は、下記説明の下りと上りとを入れ替えることとなる。
送信側となるM側CPUは、受信側となるS側CPUへの送信データが発生(手順S1)した場合、ハンドシェイク通信回路10の下り完了フラグ生成回路17のフラグを調査(手順S2)する。
ハンドシェイク通信回路10では、初期化、または下りデータバッファメモリ13が空になって下り完了フラグ生成回路17から読出し完了フラグ「オン」を送出した際に、フラグ「0」が生成されている。
下り完了フラグ生成回路17がフラグ「0」(手順S3のYES)の場合、M側CPUは、ハンドシェイク通信回路10へ有効データ長を書込み(手順S4)し、次いで有効データ長分のデータを書込み(手順S5)する。
上記手順S3が「NO」の場合、M側CPUは、上記手順S2に戻り、上記手順S3が「YES」で、フラグ「0」を確認したのち、データ書込みの上記手順S4および手順S5に進む。
ハンドシェイク通信回路10では、送られる所定のデータ量が有効データ長として下りデータ長設定レジスタ15に書き込まれ、続いてその有効データ長分のデータが下りデータバッファメモリ13に書き込まれる。データの書込みが完了した際に下り完了フラグ生成回路17からデータの読出し完了フラグ「オフ」がM側CPUに送出される。
M側CPUは、受信側のハンドシェイク通信回路10で書込み完了したことを自己のデータ送信結果で判断できるが、ハンドシェイク通信回路10からデータの読出し完了フラグ「オフ」を受付け(手順S6)した場合、受信側で書込み完了し、読出し完了フラグが「オフ」になったことを確認できる。
CPUでは通常、完了フラグの「オン・オフ」は状態として保持していない。従って、M側CPUは、データ送信先のハンドシェイク通信回路10から、受信完了を意味する読出し完了フラグ「オフ」を受ける必要はないので、通常、上記手順S6は省略される。
ハンドシェイク通信回路10では、書き込まれたデータが受信されるS側CPUにより読出し(手順S7)され、下り完了フラグ生成回路17からデータの読出し完了フラグ「オン」がM側CPUに送出される。
従って、送信側であるM側CPUは、上記手順S5のデータ書込みの後、ハンドシェイク通信回路10からデータの読出し完了フラグ「オン」を受付け(手順S8)する。この結果、M側CPUは、受信側で読出しを完了し、下りデータバッファメモリ13が空になって、次のデータ送信が可能になったことを知り、一巡の送信手順を終了する。
この送信手順の終了でハンドシェイク通信回路10は、読出し完了フラグ「オフ」と同時に受信側CPUに書込み完了フラグ「オン」を送出する。
従って、受信側となったM側CPUは、上り完了フラグ生成回路18から書込み完了フラグ「オン」を受付け(手順S10)した際に、例えばS側CPUが受信した場合であれば走行中のプログラムに割り込むなどの、所定の受付処理(手順S11)を行い、最優先でハンドシェイク通信回路10から有効データ長を読出し(手順S12)し、次いで、有効データ長分の受信データを読出し(手順S13)する。
ハンドシェイク通信回路10では、受信データの読出しが終了した際に、上り完了フラグ生成回路18から書込み完了フラグ「オフ」がM側CPUに送出される。
M側CPUは、上り完了フラグ生成回路18から書込み完了フラグ「オフ」を受付け(手順S14のYES)したことにより上りデータバッファメモリ14から受信データの読取り完了を確認する。
各プロセッサは、完了フラグ生成回路から読出しおよび書込みの完了フラグを「オン・オフ」発生時点で受けるとしてのみ説明しているが、その「オン・オフ」を交互に受け、「オン・オフ」の状態を次の更新の際までそのまま保持してもよい。また、各プロセッサは、「オン・オフ」を受付けの都度、完了フラグ生成回路のフラグ「0,1」に対応させて変換し保持してもよい。
この構成の結果、各プロセッサは、送受信相手のプロセッサに対してハンドシェイク通信回路内のバッファにおける受信データの読出し状態および送信データの書込み状態を常に監視できる。この動作を二つのプロセッサ間で相互に行いながら、毎回確実にデータを送受信し、かつ通信時間を最小限に抑えることができる。
ボタン電話装置のように定期的にデータを送受信する場合、上りと下りの二方向それぞれに、余裕の容量を有するデータバッファメモリを備えることにより、実質伝送されるデータの量を有効データ量として、一方の多量データは高速で、他方の少量データは低速で、それぞれ伝送することも可能である。一括されるデータを分割されることなく伝送できるので、ソフトウェア処理は統一化されるのでプログラム構成が単純化される。
送信側プロセッサが任意の有効データ長を実質的データ量としてハンドシェイク通信回路に設定できるので、送信側プロセッサは通信毎にデータ長を可変させて受信側プロセッサに送信できる。一方、ハンドシェイク通信回路は有効データ長から、例えば一回の伝送データの最終アドレスを選択するので、データの書込み完了または読出し完了が容易にかつ早期に検出できる。従って、データの送受信において、一つの伝送路で、毎回のデータ量、データ速度などが異なる用途、または複数伝送路それぞれで、データ量、データ速度などが異なる用途に対して有効に適用できる。
本発明によるデータフロー制御方式のハンドシェイク通信回路における回路構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例1) 図1の下り完了フラグ生成回路17における回路構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例2) 図2の下り完了フラグ生成回路17におけるCPUとの間の動作手順に対する実施の一形態を示したシーケンスチャートである。(実施例2) 図1の上り完了フラグ生成回路18における回路構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例2) 図4の上り完了フラグ生成回路18におけるCPUとの間の動作手順に対する実施の一形態を示したシーケンスチャートである。(実施例2) 本発明によるデータフロー制御方式のハンドシェイク通信回路とインタフェースするCPUにおける動作手順の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例3) 典型的なデータフロー制御方式におけるブロック構成の一例を示した説明図である。 従来のデータフロー制御方式のハンドシェイク通信回路における回路構成の一例を示した説明図である。
符号の説明
1 オプション回路
2 主プロセッサ(M側CPU)
3 サブプロセッサ(S側CPU)
10 ハンドシェイク通信回路
11、12 CPUインタフェース
13、14 データバッファメモリ
15、16 データ長設定レジスタ
17、18 完了フラグ生成回路
21、31 フラグ変化アドレス選択回路
22、33 書込みアドレス比較回路
23、32 読出しアドレス比較回路
24、35 書込み側信号合成回路
25、34 読出し側信号合成回路
26、36 クロック選択回路
27、37 Tフリップフロップ回路
28、38 完了フラグ送出回路

Claims (3)

  1. データの送受信に際して二つのプロセッサ間にハンドシェイク通信回路を備えてデータ伝送の制御をソフトウェアで行うデータフロー制御方式において、
    前記ハンドシェイク通信回路は、
    二つのプロセッサ間で送受信されるデータの伝送路を上り下りの二系統それぞれに分離し、データを一時蓄積する所定容量のメモリと、
    送信側から受けるデータの有効データ長を前記メモリに受付け書込みする手段と、
    有効データ長に続いて送信側から受ける前記データ長分のデータを前記メモリに受付け書込みする手段と、
    受信側から指定され、書き込まれた有効データ長およびそのデータ長分のデータを読出しする手段と、
    書込みされた有効データ長からフラグを変化させる終了アドレスを選択するアドレス選択手段と、
    送信側から前記メモリに書込みされるデータのアドレスと前記アドレス選択手段で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を書込み終了と検出する書込みアドレス比較手段と、
    受信側で前記メモリから読出しされるデータのアドレスと前記アドレス選択手段で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を読出し終了と検出する読出しアドレス比較手段と、
    送信側プロセッサの書込み信号チップセレクト信号と前記書込みアドレス比較手段の書込み終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する書込み側信号合成手段と、
    受信側プロセッサの読出し信号チップセレクト信号と前記読出しアドレス比較手段の読出し終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する読出し側信号合成手段と、
    前記書込み側信号合成手段からフラグ生成タイミングを受けた際、または前記読出し側信号合成手段からフラグ生成タイミングを受けた際に、フラグ生成用のクロック信号を選択するクロック選択手段と、
    前記フラグ生成クロック選択手段で選択されたクロック信号を受けてフラグ生成用の駆動信号を送出するフラグ生成用駆動信号出力手段と、
    初期状態で書込み許可フラグを立て、前記フラグ生成用駆動信号手段から駆動信号を受けた際に書込み許可フラグを書込み禁止フラグに切替えて受信側プロセッサに書込み完了フラグの「オン」を、また書込み禁止フラグが立っている場合は書込み許可フラグに切替えて送信側プロセッサに読出し完了フラグの「オン」をそれぞれ送出する完了フラグ送出手段と
    を備え、
    前記プロセッサは、送信データが発生した際に、自己の送信手順が終了し、前記ハンドシェイク通信回路の送信系統の書込み許可フラグを確認してから、送信するデータの有効データ長、続いてそのデータそれぞれを前記ハンドシェイク通信回路の前記メモリに書込み要求する手段と、前記ハンドシェイク通信回路の受信系統から書込み完了通知を受けた際に他の処理に優先して前記ハンドシェイク通信回路の前記メモリに読出し要求し、受信するデータの有効データ長、続いてそのデータそれぞれを読出しする手段とを備える
    ことを特徴とするデータフロー制御方式。
  2. データの送受信に際して二つのプロセッサ間に備えられ、データ伝送の制御をソフトウェアで行うデータフロー制御方式に用いられるハンドシェイク通信回路において、
    二つのプロセッサ間で送受信される伝送路を上り下りの二系統それぞれに分離するインタフェースと、上り下りの二系統それぞれにあって送信側から受けるデータを書込みする一方で、受信側からの要求で書き込まれたデータを読出しする所定容量のデータバッファメモリと、上り下りの二系統それぞれにあって受けるデータの有効データ長を送信側から受けて書込みする一方、受信側からの要求で書き込まれた有効データ長を読み出す所定容量のデータ長設定レジスタと、初期化して前記メモリを空にした際に書込み許可フラグを立て、前記有効データ長と書込みされたデータ量とを比較して一致した際に前記インタフェースを介して書込み完了を通知すると共に書込み禁止フラグを立てる一方、前記有効データ長と読出しされたデータ量とを比較して一致した際に前記インタフェースを介して読出し完了を通知すると共に書込み許可フラグを立てる完了フラグ生成回路とを備え、
    前記完了フラグ生成回路は、
    前記データ長設定レジスタからそれに書込みされた有効データ長からフラグを変化させる終了アドレスを選択するアドレス選択回路と、
    送信側から前記データバッファメモリに書込みされるデータのアドレスと前記アドレス選択回路で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を書込み終了と検出する書込みアドレス比較回路と、
    受信側で前記データバッファメモリから読出しされるデータのアドレスと前記アドレス選択回路で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を読出し終了と検出する読出しアドレス比較回路と、
    送信側プロセッサの書込み信号チップセレクト信号と前記書込みアドレス比較回路の書込み終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する書込み側信号合成回路と
    受信側プロセッサの読出し信号チップセレクト信号と前記読出しアドレス比較回路の読出し終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する読出し側信号合成回路と
    前記書込み側信号合成回路からフラグ生成タイミングを受けた際、または前記読出し側信号合成回路からフラグ生成タイミングを受けた際に、フラグ生成用のクロック信号を選択するクロック選択回路と、
    前記フラグ生成クロック選択回路で選択されたクロック信号を受けてフラグ生成用の駆動信号を送出するTフリップフロップ回路と、
    初期状態で書込み許可フラグを立て、前記Tフリップフロップ回路から駆動信号を受けた際に書込み許可フラグを書込み禁止フラグに切替えて受信側プロセッサに書込み完了フラグの「オン」を、また書込み禁止フラグが立っている場合は書込み許可フラグに切替えて送信側プロセッサに読出し完了フラグの「オン」をそれぞれ送出する完了フラグ送出回路と
    有することを特徴とするハンドシェイク通信回路。
  3. データの送受信に際して二つのプロセッサ間にハンドシェイク通信回路を備えてデータ伝送の制御をソフトウェアで行うデータフロー制御方法において、
    前記ハンドシェイク通信回路は
    データ長設定レジスタからそれに書込みされた有効データ長からフラグを変化させる終了アドレスを選択するアドレス選択回路と、送信側からデータバッファメモリに書込みされるデータのアドレスと前記アドレス選択回路で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を書込み終了と検出する書込みアドレス比較回路と、受信側で前記データバッファメモリから読出しされるデータのアドレスと前記アドレス選択回路で選択した終了アドレスとを引き込み比較して一致を読出し終了と検出する読出しアドレス比較回路と、送信側プロセッサの書込み信号チップセレクト信号と前記書込みアドレス比較回路の書込み終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する書込み側信号合成回路と、受信側プロセッサの読出し信号チップセレクト信号と前記読出しアドレス比較回路の読出し終了情報とを引き込み、フラグ生成タイミングを送出する読出し側信号合成回路と、前記書込み側信号合成回路からフラグ生成タイミングを受けた際、または前記読出し側信号合成回路からフラグ生成タイミングを受けた際に、フラグ生成用のクロック信号を選択するクロック選択回路と、前記フラグ生成クロック選択回路で選択されたクロック信号を受けてフラグ生成用の駆動信号を送出するTフリップフロップ回路と、初期状態で書込み許可フラグを立て、前記Tフリップフロップ回路から駆動信号を受けた際に書込み許可フラグを書込み禁止フラグに切替えて受信側プロセッサに書込み完了フラグの「オン」を、また書込み禁止フラグが立っている場合は書込み許可フラグに切替えて送信側プロセッサに読出し完了フラグの「オン」をそれぞれ送出する完了フラグ送出回路と有し、
    初期化して前記メモリを空にした際に書込み許可フラグを立て、有効データ長と書込みされたデータ量とを比較して一致した際に前記インタフェースを介して書込み完了を通知すると共に書込み禁止フラグを立てる一方、前記有効データ長と読出しされたデータ量とを比較して一致した際に前記インタフェースを介して読出し完了を通知すると共に書込み許可フラグを立てる完了フラグ生成回路とを備え
    送信データの書込み可能状態を初期状態の書込み許可フラグで示し、
    送信側プロセッサは、送信データを発生した際、前記ハンドシェイク通信回路の書込み許可フラグを確認して送信データの有効データ長を前記ハンドシェイク通信回路に書込みし、次いで、送信データを書込みし、
    前記ハンドシェイク通信回路は、送信データの書込みを受け、有効データ長分の送信データの書込み終了を検知した際に、受信側プロセッサに書込み完了を通知すると共に書込み許可フラグ」を書込み禁止フラグに変換し、
    前記受信側プロセッサは、書込み完了の通知を受けた際に前記ハンドシェイク通信回路にアクセスして書込みされた有効データ長を読出しし、次いで書込みされたデータを読出しし、
    前記ハンドシェイク通信回路は、有効データ長分のデータの読出しを受け、有効データ長分のデータの読出し終了を検知した際に、送信側プロセッサに読取り完了を通知すると共に書込み禁止フラグを書込み許可フラグに置換する
    手順を有することを特徴とするデータフロー制御方法。
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