JP4410003B2

JP4410003B2 - 用便用遮蔽具

Info

Publication number: JP4410003B2
Application number: JP2004079776A
Authority: JP
Inventors: 緑長谷川
Original assignee: 緑長谷川
Priority date: 2004-03-19
Filing date: 2004-03-19
Publication date: 2010-02-03
Anticipated expiration: 2024-03-19
Also published as: JP2005261700A

Description

本発明は、遮蔽された空間以外で用便の際に使用する用便用遮蔽具に関する。

災害時、或いはキャンプ等で屋外に宿泊する場合や、走行中の道路が渋滞したり、歩行が困難でトイレに行けない場合には、やむを得ず遮蔽されていない空間で用を足さなければならないことがある。
このような場合は、周囲に気を使うと共に、恥ずかしさで非常な苦痛を感ずることが多い。
そこで、用便中に布カバーで下腹部を隠蔽できる介護用具が提案されている（特許文献１参照）。
しかし、このような器具は構造が複雑であるばかりか、下腹部を隠しただけでは、用便中であることが周囲から見られてしまい、使用者の苦痛を完全に無くすことはできない。

実開平７−２４３２３号公報

本発明が解決しようとする課題は、用便中に全身を隠蔽することができるので、安心して用を足すことができ、構造が簡単で、設置に手間や時間がかからない用便用遮蔽具を提供することにある。

本発明の用便用遮蔽具は、使用者の頭部に装着可能な傘部と、該傘部の周縁から下方に垂れ下がる筒状の遮蔽幕とから成り、該遮蔽幕は、座った状態で使用者の頭部から足に達する長さを有すると共に、前記遮蔽幕に開閉可能な開口部を形成し、該筒状の遮蔽幕の上縁に沿って引き絞り紐を摺動自在に通し、前記遮蔽幕の上部を前記傘部の上面に被せ、該引き絞り紐を絞って前記遮蔽幕の上縁を縮めることにより、前記傘部の上面に遮蔽幕を着脱自在に取り付けてある。
前記開口部は、前記遮蔽幕の上端部から下端部に達するスリットとし、該スリットに沿って内側からのみ開閉操作するスライドファスナを装着することもできる。

本発明によれば、用便中に遮蔽幕で全身を隠すことができるので、野外等の遮蔽されていない空間でも、羞恥心を引き起こすことなく安心して用を足すことができる。
また、構造が簡単であり、使用者が傘部を頭部に装着することによって支持されるので、設置するのに時間や手間がかからない。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の用便用遮蔽具は、図１及び図２に示すように、使用者の頭部に装着可能な傘部１と、傘部１の周縁から下方に垂れ下がる筒状の遮蔽幕２とから成る。
傘部１は、折り畳み傘とほぼ同様な構造であって、図３に示すように、短い支軸３の周囲に開閉可能な複数の骨４を放射状に張り出し、骨４の上面にシート５を張って成る。
また、傘部１を頭部に取り付けるために、支軸３の下端には冠状で顎紐６’を有する係止具６が設けられる。

遮蔽幕２は、外部から透けて見えない不透明な布或いはプラスチックシートを素材とし、図４に示すように、上下両端が開口した筒状に形成される。
遮蔽幕２の直径は傘部１の直径よりやや大きく、遮蔽幕２の高さは、使用者が座った状態でその頭部から足に達する長さ（１２０ｍｍ〜１５０ｍｍ程度）とする。
また、遮蔽幕２の前面には、上端から下端に達するスリットより成る開口部７が軸方向に沿って形成され、開口部７に沿って、内側からのみ開閉操作するスライドファスナ８が装着されている。

遮蔽幕２の上端は折り返して縫製され、上縁に沿って紐通し部９が形成される。紐通し部９には引き絞り紐１０が摺動自在に挿通され、遮蔽幕２を傘部の上面に被せ、引き絞り紐１０を絞って遮蔽幕２の上縁を縮めることにより、遮蔽幕２が傘部１の上面に取り付けられる（図１及び図２）。
従って、引き絞り紐１０を緩めると、遮蔽幕２と傘部１とを簡単に分離することができる。

用を足す際には、傘部１の上面に遮蔽幕２を取り付けて、遮蔽幕２を傘部１の周縁から垂れ下げておき、開放した開口部７を通して遮蔽幕２の内側へ入ってから、係止具６により傘部１を頭部に装着する。
この状態で、図１に示すように、使い捨て便器に腰掛け、次いで、図２に示すように、内側からスライドファスナ８を閉じる。
すると、使用者の頭部から足までが完全に遮蔽幕２で隠蔽されるので、安心して用を足すことができる。

この用便用遮蔽具の内部で使用する使い捨て便器は、市販のものでも良いが、ダンボール箱の内面にプラスチック袋を重ねたものを用いることもできる。
ダンボール箱は、使用しないときは平らに畳んでおき、使用する際には、四方の蓋を内側に折り畳んで側壁を二重にし、使用者の体重に耐えられるようにする。
また、用便用遮蔽具を使用しない時は、遮蔽幕２を傘部１と分離して折り畳み、傘部１を閉じると、全体が非常に小型になり、上記したように使い捨て便器に用いるダンボール箱も平らに折り畳むことができるので、嵩張らず、収納や携帯に便利である。

なお、傘部１の係止具６は、ベルト状或いはヘルメット状としても良く、傘部１の周縁に遮蔽幕２の上縁を固定しても良い。
また、開口部７を開閉するために、スライドファスナ８以外の止め具、例えば、ベルベットクロスファスナ、ボタン等を用いることも可能である。

本発明の実施例を示す用便用遮蔽具の開口部開放状態における斜視図。本発明の実施例を示す用便用遮蔽具の開口部開放状態における斜視図。本発明の実施例に係る傘部の斜視図。本発明の実施例に係る遮蔽幕の斜視図。

符号の説明

１傘部
２遮蔽幕
３支軸
４骨
５シート
６係止具
６’ 顎紐
７開口部
８スライドファスナ
９紐通し部
１０引き絞り紐

Claims

使用者の頭部に装着可能な傘部と、該傘部の周縁から下方に垂れ下がる筒状の遮蔽幕とから成り、該遮蔽幕は、座った状態で使用者の頭部から足に達する長さを有すると共に、前記遮蔽幕に開閉可能な開口部を形成し、該筒状の遮蔽幕の上縁に沿って引き絞り紐を摺動自在に通し、前記遮蔽幕の上部を前記傘部の上面に被せ、前記引き絞り紐を絞って前記遮蔽幕の上縁を縮めることにより、前記傘部の上面に遮蔽幕を着脱自在に取り付けたことを特徴とする用便用遮蔽具。
前記開口部は、前記遮蔽幕の上端部から下端部に達するスリットから成り、該スリットに沿って内側からのみ開閉操作するスライドファスナを装着した請求項１に記載の用便用遮蔽具。