JP4409949B2 - 記録媒体および走査装置 - Google Patents

Description

本発明はユーザ情報および制御情報を記録するための光学記録媒体に関する。更に、本発明はこのような記録媒体においての読み込み、および／または、書き込みをするための光学走査装置にも関する。更に、本発明はこのような記録媒体を製造する装置にも関する。

光学記録媒体のいくつかのタイプ、特に、所謂ＣＤ−ＲおよびＤＶＤ＋Ｒのような１回だけの書き込み型の光学記録媒体、並びに、所謂ＣＤ−ＲＷおよびＤＶＤ＋ＲＷのような再書き込みが可能な型の光学記録媒体は、いわゆる制御情報が空のディスクに埋め込まれていることが必要である。ユーザ情報を記録媒体に書き込む、読み込む、および／または、消去する過程を制御するために、この制御情報が読み込み／書き込み装置によって使用される。制御情報は、記録媒体のタイプの識別子；トラックピッチ、参照速度、およびディスク型の記録媒体における直径のような記録媒体のパラメータ；書き込みパワー、書き込み信号の波形、読み込みパワー、消去パワーのような、（ときには記録媒体の異なる位置や異なる速度に対する）読み込み・書き込み・消去のパラメータ値；ユーザ情報の形式；著作権情報が例とされるユーザ情報の保護についての情報；バーコードの存在、およびそのバーコードの構造についての情報のような、記録媒体におけるバーコードの情報；ユーザ情報の内容一覧表を含む。記録セッションの間に、情報が記録媒体の制御情報のブロックに加えられ、例えば、内容一覧表の追加項目の形で追加される。読み込み専用の記録媒体の制御情報は、その製造過程において前記記録媒体に記録される。また、１回だけの書き込み型、または再書き込みが可能な型の記録媒体においては、制御情報の一部がその製造過程において前記記録媒体に記録され得る。

制御情報は、記録媒体の予め割り当てられた一定の場所に記録される。もし、記録媒体の情報層が、装置の読み取りヘッドがトラックできる溝を具備していれば、制御情報はウォブルチャネルとも呼ばれる、溝のウォブルに書き込まれ得る。代替として、記録媒体の情報の一層は、ピッチ若しくは他のエンボス構造、またはユーザが書き込めるマーク、例えば情報層の予め割り当てられた区域に記録されることができる。新しい記録媒体が挿入されたとき、装置の最初の動作の１つは制御情報を読むことである。この制御情報から、装置は特定の記録媒体の扱い方を知る。

記録媒体、例えば１回だけの書き込みバージョンと再書き込みが可能な型バージョンのように異なるバージョンとの間で、制御情報の内容が異なることがある。高速バージョンの記録媒体では、低速や高速での動作について規定された多種の書き込み方法についてのパラメータの値を与える。

制御情報の中身が１つのバージョンから別のバージョンに変わる場合がある一方で、制御情報がディスクに記録される形式は、好ましくは変わらない。さもなければ、走査装置は制御情報の読み取り方がわからない、なぜなら、制御情報を読む前には記録媒体のバージョンがわからないからである。

制御情報についての固定された形式は、以下の問題を引き起こす。一方で、制御情報を読むために必要な時間を減らすために、制御情報は可能な限り短くあるべきである。制御情報が、時に低いデータレートを持っているチャネルであるウォブルのチャネル、すなわち、再書き込み可能なＤＶＤ＋ＲＷの所謂ＡＤＩＰの補助部分に記録されるとき、制御情報を読むために必要とされる時間は比較的長い。更に、制御情報のブロックは、通常、記憶装置において複数回続けて書き込まれる。このことは、もし制御情報が短ければ、繰り返しの回数が増え、後続のブロックの開始位置が共により近くなることを意味する。従って、ブロックで占められた区域においてランダムの位置に移動された読み取りヘッドがブロックの開始点により近くなるため、制御情報のブロックの開始点にアクセスする時間を減らすことができる。従って、もし、制御情報が限りなく短く作られていれば、アクセス時間と読み取り時間の両方が短縮されるはずである。制御情報へのアクセスと読み取りに必要となる合計時間は、装置の起動時間に加算されるため、できる限り短縮されるべきである。

他方で、制御情報ブロックは、初期のバージョンについてだけではなく高速またはマルチ速度のバージョンのようなディスクの将来的なバージョンにおいても、必要な全ての情報を収録できるような十分な長さでなければならない。

従って、このジレンマは、制御情報が可能な限り短くあるべきであるが、他方では十分に長くあるべきであるというものである。例えば、再書き込み可能なＤＶＤ＋ＲＷは、２５６バイトの制御情報ブロックを規定しているが、ＤＶＤ＋ＲＷの最初に市場に出たバージョンでは初めの５７バイトしか使われておらず、他の１９９バイトは将来に使うために確保してある。このことは、０．２２（５７／２５６）というブロックの記憶容量を使うことにおける「効率」、および、４．５（２５６／５７）倍の追加情報まで加える可能性を意味する。また、低い効率はアクセス時間を不必要に長いものにする。前記バイト数は２５６に固定されているので、もし、将来のバージョンにおいて、現在は予測外である理由でバイト数の修正が必要とされても、修正することができない。制御情報の耐性を上げるために、いくつかの形式においては、エラー訂正コーディング（ＥＣＣ）が制御情報に適用されている。その場合は、エラー訂正情報を検索できるように、制御情報ブロックの全てのバイトが読み込まれなければならない。従って、低効率は長い読み取り時間につながる。

本発明の目的は、上記の不都合がない記録媒体を提供することである。もう１つの目的は、このような記録媒体を走査するための走査装置を提供することである。更なる目的は、このような記録媒体の製造方法を提供することである。

もし、制御情報を均等な長さのフレームのブロックに配列し、前記ブロックが前記ブロック内における前記フレーム総数の識別子を含み、光学記録媒体がユーザ情報と制御情報を記憶するならば、第一の目的は達成される。前記識別子は、フレーム総数を表す数字の形式でもよい。ブロック内の順応性のあるフレーム数が、制御情報についての記憶容量の必要とされる適応度を与える。フレームの均等な長さは、簡単な情報検索のための標準化された記憶を与える。

ブロックにおけるフレーム総数は少なくとも１に等しくなくてはならない。相対的に少量である制御情報を持つ記録媒体の最初のバージョンは、１フレームを含む場合であり、よって素早くアクセスされることができる。フレームの長さは相対的に短く選ぶことができ、記憶容量における高い効率を保証できる。前記フレーム数は、第二の記憶媒体の制御情報を記憶するために必要とされる長さに作ることができる。各ブロックは、ブロック内のフレーム数の指標を含んでいるので、制御情報の程度を規定する。この指標は、前記ブロック中のフレームの１つ、好ましくは、最初のフレームに記憶される。このフレームは、前記走査装置にこのフレームが前記指標を含んでいることを知らせる固有の識別子を具備する。

好ましくは、各フレームは、ブロック中のフレーム総数の識別子を含んでいる。任意の１つのフレームを読み込んだ後、走査装置はブロックの中のフレーム数を知ることができ、当該フレーム数を走査するようにできる。

記録媒体の好ましい実施例では、連続番号が各フレームに記録され、この連続番号はブロック内でのフレームの位置を表す。最後の連続番号はブロック内のフレーム数の指標である。連続番号はフレーム数についての他の指標なしに、または、フレーム総数の指標に加えて記録され得る。ブロックで満たされた区域内のランダムな位置に動かされている読み取りヘッドは、フレームの連続番号を読むことができる。もし、一連のブロックが記録媒体に記録されたら、前記の連続番号を持つ次のフレームまで、装置は後続のフレーム中の情報を読み続けることができる。この時、装置はブロックの中に記憶された完全な制御情報を読むであろう。

好ましくは、各フレームは、当該フレームに記録された制御情報のタイプの識別子を含む。もし、装置が、著作権情報を例とする特定の制御情報のみを必要とするならば、装置はこの情報を含んでいるフレームのみを読むことができる。

制御情報にアクセスすることを容易にするために、一連のブロックが連続的に記録されることがある。ブロックで満たされた区域内にランダムに置かれた読み取りヘッドは、情報の開始点を探す必要なく、フレームを読み始めることができる。

もし、本発明による光学記録媒体を読むための光学走査装置が、読み取りヘッドおよび前記記録媒体から情報を検索するための信号処理手段を含んでいれば、本発明の第二の目的は達成され、ここで前記処理手段はブロック内のフレーム総数の識別子を読むことおよび総数に等しいフレームの番号における制御情報を読むことに適合している。装置がブロックのどのフレームの始まりからも読み始めることができるので、装置が記録媒体を読むアクセス時間は改良される。従来の処理方法装置は読み始めるためのブロックの開始点を探さなければならなかった。

前記の走査装置の好適な実施例では、処理手段がフレームの連続番号を読むことに適合している。連続番号はブロックの最初のフレームを見つけること及び当該フレームから始まるブロックにおける制御情報を読み始めることに使われ得る。また、連続番号は任意の連続番号で始まり、同じ連続番号を持つフレームよりも前の最後のフレームで終わる、一連の連続したフレームを読むことにも使われ得る。

走査装置が特定のタイプの制御情報を読めるようにさせるために、好ましくは、処理手段はフレームに記録された制御情報のタイプの識別子を読むことに適合している。

本発明の第三の目的は、もし、ユーザ情報および制御情報を記憶するための記録媒体を製造する方法が、均等な長さのフレームから成るブロックに配列された前記制御情報を記録するステップを含んでいれば達成され、ここで各ブロックは当該ブロックの総数の識別子を含んでいる。ブロックにおけるフレーム数は１かそれ以上である。また、走査装置はユーザによって書かれたマークを使ってブロック構造の中の制御情報を書き込むことができる一方で、フレーム中の下位区分およびブロック内のフレーム数についての識別子を含むブロック構造を記録することで、例えば埋め込みを使うような記録媒体の製造の過程において、ブロック構造を記録媒体における消すことのできない部分にすることも可能である。前記光学記録媒体の前記製造方法は従来の製造方法である場合があるが、本発明によるブロック構造を表すマークのパターンを与えるために、または、ブロック構造を表すウォブルを与えるように、制御される。

本発明の、目的、利点および特徴は、添えた図に描写されているように、本発明の好適な実施例についてのより詳細な記述から明らかになるであろう。

図１は、本発明による光学記録媒体１の実施例を示す。示した実施例はディスクの形をしているが、前記記録媒体は、例えば長方形のカードのような、どんな形もとることができる。前記記録媒体は、ユーザ情報を記録するための区域２、および、制御情報を記録するための区域３を有する。前記情報は区域２の内半径に始まり、区域３の外半径に終わるらせん状のトラックに記録されることができる。トラックの短い部分４は当該図中に示されている。当該図中の区域２は、記録媒体の記録可能区域の内半径に位置されているが、区域２は記録可能区域において、例えば、記録可能区域の外半径のように、予め割り当てられたどんな区域にも示すことができる。

図２は、トラックの一部分４を拡大したものである。当該図は連続番号１、２、および３を持つ３つのフレーム５、６および７を含む制御情報のブロックを示している。同一のブロックはトラックに連続的に記憶される。当該図は、先行するブロックのフレーム３、および、後続のブロックのフレーム１を示しており、参照番号８および９によって当該図に示されている。

図３は、ＤＶＲタイプと呼ばれる記録媒体で使われるような、ブロックのフレーム１の構造を示している。フレームの長さは１１２バイトである。バイト０および１は、当該フレームがタイプディスク情報の制御情報を含んでいることを示す。当該記録媒体の他の実施例におけるフレームは、著作権情報またはエラー訂正情報のための識別子を持つことができる。バイト４はそのブロック内のフレーム数を示し、この実施例では３である、更に、バイト５はそのブロック内のフレームの連続番号を示す。

当該実施例は制御情報のためのフレーム構造の自由度が２つの側面を持っていることを示している。１つ目の側面として、フレームは固定された長さを持っているが、フレーム数は固定されていない。どのフレームも制御情報のブロックにおけるフレーム総数を記述する短いヘッダで始まり、当該ヘッダは前記ブロックのこの特定フレームの連続番号を与える。また、２つ目の側面として、各フレームのヘッダは当該の特定フレームに含まれている情報のタイプを示す識別子を含んでいる。例えば、当該識別子は、ディスク情報を示す「ＤＩ」又はコピー保護のための情報を示す「ＣＰ」となることが可能である。

このフレキシブルなフレーム構造を使うことで、制御情報のブロックの長さは、記録媒体の全てのバージョンについて必要とされる長さに限られると同時に、将来のバージョンにおいて制御情報の量を拡張すること、及び、ディスク情報を超えた情報の異なるタイプにも拡張することが実現可能な状態にあり続けることができる。

ＤＶＲ形式で実施されるフレームは、ブロックにつき１フレームのみによるＤＩタイプの制御情報のみを持つ。各フレームの構造は、バイト４が１という値を持つことを除いては、図３に示したフレームの構造と同じである。区域２におけるブロックの、好ましくは５よりも大きい適当な反復数を持つために、この形式におけるフレームの最大数は３２に等しいことが好ましい。制御情報フレームにおいて、１１２バイトから充てられる７５バイトは使われ、３７バイトは確保される。従って、当該効率は、ＤＶＤ＋ＲＷにおける僅か０．２２に比べ、０．６７（＝７５／１１２）に等しい。当該ＤＶＲ形式はＤＶＤ＋ＲＷにおける僅か４．５に比べ、４８倍（＝３２＊１１２／７５）拡張できる可能性を持つ。

図４は本発明による光学走査装置を示している概念図である。回転モーター２は記録媒体１を軸３について回転させる。光学ヘッド４は矢印５で示された半径方向に動かせる。記録媒体の回転および光学ヘッドの並進運動によって記録媒体のどの場所にもアクセスすることができる。光学ヘッド４は光学ヘッドと信号処理ユニット７の間で信号を伝達するために、信号処理ユニットに７接続されている。当該信号は光学ヘッドにおいてレーザーで放出され、記録媒体を走査するために使われる放射線ビームのパワーを設定するための信号、記録媒体から反射され、記録媒体の中の情報によって変調された放射線ビームに配された検出器からの信号、記録媒体のトラックエラーを表す信号、及び、記録媒体に対しての放射線ビームの位置を制御するアクチュエータのための信号を含む。前記処理ユニットは、記録媒体に対して、放射線ビームのパワーおよび光学ヘッドの位置を制御することにより、光学ヘッドの読み込みと書き込みと消去の処理を制御する。

走査装置が、走査装置に挿入された記録媒体においての読み込み、書き込み、または消去を始める前に、走査装置は記録媒体に記憶された制御情報を読むことになる。それに加えて、光学ヘッドは、ブロックを有す区域２に制御情報で位置を定められる。光学ヘッドは、放射線ビームが焦点を合わせられたトラックにおいて、読み込みを開始する。トラック内での位置はトラックのウォブルチャネルの中、フレームの中、または、フレームの開始点を識別する情報に記録された固有識別子の存在からの、アドレス情報から得ることができる。処理ユニットはフレームのバイト４からブロック内のフレーム数を得ることができる。各フレームの固定された形式によって、フレーム中での番号の位置は知られる。処理装置は、制御情報を記憶するべく装置内のメモリを確保するために、ブロック内のフレームの番号を使うことができる。フレームの連続番号もまた、フレームから読むことができる。装置は、最初に読まれる連続番号としての同じ連続番号を持ったフレームまで、トラック内に記録された連続フレームを読むことことになる。読まれるフレームの連続は、制御情報ブロックの全ての制御情報を含むことになる。処理装置は連続番号の順序で情報を配列する。もう１つのモードでは、走査装置は、著作権情報を例とするような特定タイプの制御情報を具備するべきである。走査ヘッドは、フレームを読み、各フレームの情報タイプを検索する。走査ヘッドは正しい情報タイプを持つフレームの制御情報を読むことになる。
書き込み動作の間、走査装置は制御情報を修正すること、または、パラメータ値を変える、若しくは内容一覧にエントリを加えることを例とする、新しい情報を加えることができる。

図１は、本発明による記録媒体を示す。 図２は、制御情報のブロックを含むトラックの一部分を示す。 図３は、制御情報が記録されたフレームを示す。 図４は、本発明による走査装置を示す。

Claims (6)

1. ユーザ情報および制御情報を記憶するための光学記録媒体であって、前記制御情報は等しい長さのフレームのブロックに配列されており、前記ブロックの各フレームが、前記ブロック内の前記フレーム総数の識別子を含む光学記録媒体。
2. ブロック内の前記フレームの少なくとも１つが、前記フレームに記録された制御情報のタイプの識別子を含む、請求項１に記載の光学記録媒体。
3. ユーザ情報および制御情報を記憶するための光学記録媒体であって、前記制御情報は等しい長さのフレームのブロックに配列されており、前記ブロックは前記ブロック内の前記フレーム総数の識別子を含み、ブロック内の前記フレームの少なくとも１つが、前記フレームに記録された制御情報のタイプの識別子を含む光学記録媒体。
4. 同一の制御情報を持つ連続のブロックが記録されている、請求項１から３いずれか１項に記載の光学記録媒体。
5. 請求項１から４いずれか１項に記載の光学記録媒体を読み込むための光学走査装置であり、読み取りヘッドおよび前記記録媒体から情報を読み込むための信号処理手段を含み、前記処理手段が前記ブロックの前記フレーム総数の前記識別子を読み込み、前記総数に等しい数のフレームにおける制御情報を読み込む光学走査装置。
6. 請求項２または３に記載の光学記録媒体を読み込むための請求項５に記載の光学走査装置であり、前記処理手段が前記フレームに記録された前記制御情報のタイプの前記識別子を読み込む光学走査装置。

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