JP4409287B2 - Hivrtダイマー形成阻害剤を特定するアッセイ - Google Patents

Hivrtダイマー形成阻害剤を特定するアッセイ Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
技術分野
本発明は、HIV−1逆転写酵素(RT)のダイマー形成過程を測定する新規なアッセイに関する。本発明は特に、前記ダイマー形成過程を阻害する薬剤のための高処理スクリーニングへの応用に適した新規な方法に関する。
背景技術
ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)の逆転写酵素(RT)は、一本鎖ゲノムRNAを二本鎖プロウイルスDNAに変換することによってHIVの複製に主要な役割を果たし、エイズ治療の開発において主要な標的の1つとなっている。これまでに報告されたRT阻害剤の大半は、ヌクレオシド類似体であれ非ヌクレオシド阻害剤であれ、RTのポリメラーゼ活性を標的にしていたが、毒性および耐性株の出現を含むいくつかの限界を有する。
感染性ビリオンで見出されるHIV RTの生物学的に適切で活性な形態は2つのポリペプチド(p66およびp51)を含むヘテロダイマーである。p51は、ウイルス成熟時にp66のC−末端ドメインのタンパク分解切断によってp66から派生する。66kDaおよび51kDa形の2つのサブユニットは1対1の比で存在する。このヘテロダイマーRTは二工程のダイマー形成過程で生成される。そのカイネティクスは、2つのサブユニットが急速に会合して未成熟ダイマーを形成する工程、続いて緩徐な構造変化により完全に活性な形態が生成される工程を含む(p66+p51−>未成熟p66/p51−>活性なp66/p51(Divita et al. 1995, J. Mol. Biol. 245:508-521,12,13))。
HIV−1RTのDNAポリメラーゼおよびリボヌクレアーゼH活性は本酵素のダイマー構造に依存する(Restle et al. 1990, J. Biol. Chem. 265:8986-8988; Restle et al. 1992, FEBS Letters 300:97-100)。これらのサブユニットのダイマー形成が酵素活性に必要であるため、HIV−1RTのダイマー形成阻害は抗HIV化合物の開発に適切な目標となろう。該当事例:RTのp51サブユニットの親指ドメインに由来する合成ペプチドは“成熟”過程を阻害する(Morris et al. 1999, Biochemistry 38:15097-15103)。RTダイマーの生成および/または安定性を損なう化合物はしたがって新規な部類の抗ウイルス化合物となろう。
いくつかの文献でp51−p66ダイマー形成過程のカイネティクスの測定を目的とする会合−解離アッセイが開示された(Cabodevilla et al. 2001, Eur. J. Biochem. 2681:1163-1172; Morris et al. 1999, J. Biol. Chem. 274(35):24941-24946; Divita et al. 1995, Biochemistry 34:16337-16346; Divita et al. 1994, J. Biol. Chem. 269(18):13080-13083; Divita et al. 1993, FEBS Letters 324(2):153-158; Becerra et al. 1991, Biochemistry 30:11707-11719)。前記アッセイは全て以下のいずれかによってダイマー形成を測定する:サイズ排除HPLC;サンプルのRNA依存DNAポリメラーゼ活性の測定;免疫沈澱;またはタンパク質の固有蛍光放出のモニタリング。前記文献のいずれもHTS様式に適した結合アッセイを開示していない。
Tachedjianら(2000, PNAS 97(12):6334-6339)は、RTダイマー形成の会合−解離過程を調べるために酵母2ハイブリッド系を開示した。しかしながら、前記系は大量の潜在的阻害剤を評価する高処理アッセイには容易に適合させることができない。
Howardら(1991, J. Biol. Chem., 266(34):23003-23009)は、ダイマー形成を阻害することによって作用する治療剤をモニターするアッセイ系を提唱した。この文献にもまた、ヘテロダイマー形成の潜在的阻害剤の特定に適した高処理スクリーニングに使用することができる結合アッセイは開示されていない。
発明の要旨
本発明は、HIV RTのダイマー形成に抗する活性について極めて多数の化合物を判定するために適切な高処理アッセイを提供する。本発明のアッセイの一般的原理は、限定濃度の解離剤(すなわち変性剤(例えば尿素))の存在下でp66/p66ホモダイマー(検出可能な成分で適切に標識されてあるか、および/またはアフィニティータグが付加されてある)を解離させ、前記とp51RTサブユニットとを接触させ、さらに変性剤を含まない(または変性剤が減少した)緩衝液の存在下で前記混合物をインキュベートしてRTサブユニットを再会合させ、続いて再構成された一切のp51/p66RTヘテロダイマーをアフィニティー捕捉することを含む。洗浄して未結合物質を除去した後、アフィニティー結合物質の量は、検出可能成分のレベルを測定することによって(また別には、再構成されたRTポリメラーゼ活性を測定することによって(この場合p66サブユニットは必ずしも標識する必要はない))評価され、前記はアフィニティー結合標識p66/p51RTヘテロダイマーの量に比例する。本アッセイはテスト化合物の存在下または非存在下で実施され、それによって、コントロールと比較してテスト化合物存在下のp66モノマーサブユニットとp51サブユニットとの会合における変化は、前記テスト化合物がRTダイマー形成の調節物質であることを示す。
本発明の第一の特徴では、HIV RTのヘテロダイマー形成を測定する方法が提供される。前記方法は以下の工程を含む:
a)解離剤の存在下でp66サブユニットホモダイマーを含む第一の溶液を提供し;
b)前記第一の溶液をp51RTサブユニットと接触させ、再会合緩衝液の存在下でインキュベートしてp66/p51RTサブユニット複合体の会合を可能にし、ここで前記サブユニットの1つはアフィニティータグを含み、前記サブユニットの他方は検出可能標識を含み;
c)工程b)のインキュベート物とアフィニティー媒体とを、p66/p51複合体が前記アフィニティー媒体と結合することができる条件下で接触させ;さらに
d)前記アフィニティー媒体と結合した検出可能標識のレベルを測定することによって(または再構成されたRTポリメラーゼ活性を測定することによって)、生成された複合体の量を決定する。
本発明の第二の特徴では、以下を含むHIV RTヘテロダイマー形成を調節することができる化合物を特定する方法が提供される:
上記a)からd)の工程をテスト化合物の存在下または非存在下で実施し;さらに
e)テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較して、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p51複合体形成の調節が前記化合物のヘテロダイマー形成調節能力を示す。
本発明の第三の特徴では、以下を含むHIV RTヘテロダイマー形成を妨害することができる化合物を特定する方法が提供される:
上記a)からd)の工程をテスト化合物の存在下または非存在下で実施し;さらに
e)テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較して、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p51複合体形成の減少が前記化合物のヘテロダイマー形成阻害能力を示す。
本発明の第四の特徴では、以下を含むHIV RTヘテロダイマー形成を強化することができる化合物を特定する方法が提供される:
上記a)からd)の工程をテスト化合物の存在下または非存在下で実施し;さらに
e)テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較して、それにより、テスト化合物のサンプルのp66/p51複合体形成の増加が前記化合物のヘテロダイマー形成強化能力を示す。
本発明の第五の特徴では、以下の工程を含むHIV RTのホモダイマー形成を測定する方法が提供される:
a)解離剤の存在下で第一のp66サブユニットホモダイマーを含む第一の溶液を提供し;
b)前記第一の溶液を第二のp66サブユニットホモダイマーと前記解離剤の存在下で接触させ、さらに再会合緩衝液の存在下でインキュベートしてp66/p66RTサブユニット複合体の会合を可能にし、ここで前記サブユニットの1つはアフィニティータグを含み、前記サブユニットの他方は検出可能標識を含み;
c)工程b)のインキュベート物とアフィニティー媒体とを、前記p66/p66複合体が前記アフィニティー媒体と結合することができる条件下で接触させ;さらに
d)前記アフィニティー媒体と結合した検出可能標識のレベルを測定することによって(または再構成されたRTポリメラーゼ活性を測定することによって)、生成された複合体の量を決定する。
本発明の第六の特徴では、以下を含むHIV RTホモダイマー形成を調節することができる化合物を特定する方法が提供される:
上記a)からd)の工程をテスト化合物の存在下または非存在下で実施し;さらに
e)テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較して、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p66複合体形成の調節が前記化合物のホモダイマー形成調節能力を示す。
本発明の第七の特徴では、以下を含むHIV RTホモダイマー形成を妨害することができる化合物を特定する方法が提供される:
上記a)からd)の工程をテスト化合物の存在下または非存在下で実施し;さらに
e)テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較して、それにより、テスト化合物のサンプルのp66/p66複合体形成の減少が前記化合物のホモダイマー形成阻害能力を示す。
本発明の第八番目の特徴では、以下を含むHIV RTホモダイマー形成を強化することができる化合物を特定する方法が提供される:
上記a)からd)の工程をテスト化合物の存在下または非存在下で実施し;さらに
e)テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較して、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p66複合体形成の増加が前記化合物のホモダイマー形成強化能力を示す。
本発明の第九番目の特徴では、HIV RTヘテロダイマー形成を調節する潜在能力をもつ化合物をテストするキットが提供される。前記キットは、複数のアフィニティータグ付加p66サブユニットホモダイマー、複数の標識p51RTサブユニット、解離剤、再会合緩衝液、アフィニティー媒体、および前記転写酵素と結合するテスト化合物を特定するために前記サブユニットを使用する態様についての指示物を含む。
本発明の第十番目の特徴では、HIV RTホモダイマー形成を調節する潜在能力をもつ化合物をテストするキットが提供される。前記キットは、複数のアフィニティータグ付加p66サブユニットホモダイマー、複数の標識p66RTサブユニット、解離剤、再会合緩衝液、アフィニティー媒体、および前記転写酵素と結合するテスト化合物を特定するために前記サブユニットを使用する態様についての指示物を含む。
本発明の他の目的、利点および特色は、添付の図面(前記は典型例であり、本発明の範囲を制限するものと解してはならない)を参考にしながら以下の好ましい実施態様の非制限的記述を読むことにより明白となるであろう。
好ましい実施態様の説明
定義
また別に特定しないかぎり、本明細書で用いられる全ての技術的および学術的用語は当業者が一般的に理解している意味と同じ意味を有する。
本明細書で用いられるように、“標識”、“検出可能標識”または“検出可能マーカー”という用語は、p66またはp51に連結させて直接的または間接的にサブユニットを検出、測定および定量できるようにサブユニットの認識を可能にする任意のグループを指す。そのような“標識”の例には蛍光標識、化学発光標識、比色標識、酵素マーカー、放射性同位元素およびアフィニティータグ(例えばビオチン)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。そのような標識はp66またはp51に周知の方法によって結合される。本発明では1つの標識または複数の標識をp66またはp51の任意の場所に導入することができる。例えば前記標識は、このタンパク質のC−末端もしくはN−末端またはその主要な鎖の内部のいずれかに存在することができる。
本明細書で用いられるように、“アフィニティー標識”または“アフィニティータグ”という用語は標識を指し、前記は相補的なアフィニティーリガンドによって特異的に捕捉される。アフィニティータグ/アフィニティーリガンド対の例には、マルトース結合タンパク質(MBP)/マルトース;グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)/グルタチオン;ストレプトアビジンタグ/ストレプトアビジンもしくはニュートラビジン;またはヒスチジン(His)/金属が含まれるが、ただしこれらに限定されない。アフィニティーリガンドとして用いられる金属は、コバルト、亜鉛、銅、鉄およびニッケルから成る群から選択することができる(Wong et al. (1991), Separation and Purification Methods, 20(1):49-106)。本発明のアフィニティータグはp66またはp51の任意の場所に導入することができる。例えば前記タグは、本タンパク質のC−末端もしくはN−末端またはその主要鎖内のいずれかに存在することができるが、好ましくは本タンパク質のN−末端に存在する。好ましくは前記選択される金属はニッケルである。前記アフィニティーリガンドは固相、例えばビーズ、マイクロプレートのウェル、またはアフィニティークロマトグラフィーによる分離を容易にするためにカラムにセットすることができる。前記アフィニティータグは、周知の方法を用い遺伝子組換えによりp66またはp51に導入することができる。
“モノマー”および“モノマーp66”または“モノマーサブユニット”という用語は、ダイマーp66の単体サブユニットを指す。前記モノマーサブユニットは天然に存在するモノマーサブユニットの正確な複製物であってもよいし、生物学的に活性な類似体もしくは生物学的に不活性な類似体(ネガティブドミナント)であってもよい。
本明細書で用いられる“サブユニット”という用語は、p66またはp51のいずれかを指す場合は、ホモダイマーRT(p66/p66)またはヘテロダイマーRT(p66/p51)の1つまたは2つの構成成分を意味する。
本明細書で用いられる“ホモダイマー”という用語は、両サブユニットが同じものであるダイマー分子(例えばp66/p66)を指す。
本明細書で用いられる“ホモダイマー形成”という用語は、同じサブユニット(すなわちp66)がダイマーを形成する過程を指す。
本明細書で用いられる“ヘテロダイマー”という用語は、2つの構成サブユニットが異なっている(例えばp66およびp66)ダイマー分子を指す。
本明細書で用いられる“ヘテロダイマー形成”という用語は、2つの異なるサブユニット(すなわちp66およびp51)がダイマーを形成する過程を指す。
本明細書で用いられる“解離剤”という用語は、マルチ成分複合体を個々のサブユニットに解離させることができる物質を指す。
本明細書で用いられる“再会合緩衝液”という用語は、個々のサブユニットのマルチ成分複合体への会合を促進する緩衝液を指す。
本明細書で用いられる“変性剤を含まない”という用語は、解離剤が大半のサブユニットの結合を妨げるために十分な量ではもはや存在しない状態を指す。
本明細書で用いられる“アフィニティー媒体”という用語は、アフィニティータグの捕捉に適したアフィニティーリガンドで被覆された固相支持体、例えばマイクロタイタープレートのウェル、ビーズまたはカラムである。
好ましい実施態様
第一の実施態様の第一の好ましい特徴では、HIV RTのヘテロダイマー形成を測定する方法が提供される。前記方法では、好ましくは工程a)の第一の溶液はトリス−塩酸、HEPESまたはビス−トリスから選択される緩衝液を含む。より好ましくは、前記緩衝液は0mMから50mMの濃度のトリス−塩酸である。もっとも好ましくは前記緩衝液は25mMの濃度のトリス−塩酸である。
好ましくは、工程a)の第一の溶液はNa2SO4またはMgCl2から選択される塩を含む。より好ましくは、前記塩は0mMから100mMの濃度のMgCl2である。
第一の実施態様の好ましい特徴では、工程a)の解離剤は、尿素、塩酸グアニジンまたはアセトニトリルから選択される。より好ましくは、前記解離剤は1から3.5Mの濃度の尿素である。
好ましくは、工程b)の再会合緩衝液はp66/p66サブユニットの解離に用いられた緩衝液と同じであるが、好ましくは変性剤を含まない。より好ましくは、前記再会合緩衝液は前記変性剤緩衝液に対して過剰な量で存在し、p66およびp51サブユニットの再会合を許容するために十分に前記解離剤を希釈することができる。もっとも好ましくは、前記再会合緩衝液は前記解離緩衝液に対して10倍過剰で添加される。
好ましくは、工程b)の再会合緩衝液はさらにNa2SO4またはMgCl2から選択される塩を含む。より好ましくは、前記塩は0mMから100mMの濃度のNa2SO4である。もっとも好ましくは、前記塩は50mMの濃度のNa2SO4である。
好ましくは、工程b)のp51はアフィニティータグが付加されてあるか、または検出可能標識を有する。より好ましくは、前記工程b)のp51はアフィニティータグが付加されてある。
好ましくは、工程b)のp66は検出可能標識を有するか、またはアフィニティータグが付加されてある。より好ましくは、前記工程b)のp66は検出可能標識を有する。
好ましくは、工程b)のアフィニティータグは、ヘキサヒスチジンタグ、FLAG、T7、HA、GSTまたはビオチンから成る群から選択される。より好ましくは、前記アフィニティータグはヘキサヒスチジンである。
第一の実施態様の別の好ましい特徴では、工程b)において、検出可能標識は以下から成る群から選択される:蛍光標識(例えばフルオレセイン、オレゴングリーン、ローダミン、テキサスレッド、フィコエリスリンまたはEu3+)、放射性原子(例えば3Hまたは125I)、化学発光標識(例えばルシフェリン)、p66に特異的またはp66に結合させたタグに特異的な検出可能な抗体(好ましくは前記p66のタグはヘキサヒスチジンタグ、FLAG、T7、HA、GSTまたはビオチンから成る群から選択される)、および酵素マーカー(例えばβ−ガラクトシダーゼまたはセイヨウワサビペルオキシダーゼ)。より好ましくは、前記標識は、フルオレセイン、オレゴングリーン、ローダミン、テキサスレッド、フィコエリスリンおよびEu3+から成る群から選択される蛍光標識である。もっとも好ましくは前記蛍光標識はEu3+である。
好ましくは、工程b)の検出可能標識は、p66のN−末端プロリン残基の代わりに遺伝子組換えにより導入されたシステイン残基に付加される。
前記検出可能標識は、当業者に周知の適切な手段、例えばフルオロメーター、放射能カウンター、比色計または化学発光計測装置によって測定される。
第一の実施態様の別の好ましい特徴では、工程c)において、アフィニティー媒体は固相である。前記は例えばマイクロプレートウェルまたはビーズであり、アフィニティータグの捕捉に適切なアフィニティーリガンドで被覆されている。より好ましくは、前記マイクロプレートウェルは、Ni2+、抗タグ抗体、グルタチオンまたはストレプトアビジンから成る群から選択されるレセプターで被覆される。もっとも好ましくは、前記マイクロタイターウェルはNi2+で被覆され、好ましくはアフィニティータグはヒスチジンタグである。アフィニティータグとアフィニティーリガンドの適切な組合せは当業者には理解されよう。
第一の実施態様の別の好ましい特徴では、工程d)はさらに未結合物質を除去するための洗浄工程を含み、アフィニティー媒体に結合した標識の量は適切な態様で測定され(または再構成されたRTのポリメラーゼ活性が測定され)、この場合、前記アフィニティー媒体に結合する物質は標識p51/p66RTヘテロダイマーの量に比例する。
当業者には容易に理解されるところであるが、p66モノマーとp51のインキュベーションをもたらす本アッセイの一連の工程を改変して同じ結果を得ることができる。例えば、p51RTサブユニットはp66サブユニットとのインキュベーションの前に固相に固定することができる。同様に、サブユニット会合を促進する緩衝液の希釈は、p66とp51サブユニットの混合と同時に、またはp66溶液をp51と接触させた後で実施してもよい。
同様に、テスト化合物の接触は本アッセイの原理に影響を与えないで別個の工程で実施してもよい。例えば、テスト化合物は、解離剤の添加前に;p51サブユニットとの混合前に;再会合緩衝液による希釈前に;または再会合緩衝液による希釈と同時にp66ホモダイマー溶液に添加することができる。
実施例
材料と方法
1.RT発現プラスミド
HIV−1RT(HXB2株)の51kDaサブユニットの遺伝子をpBADHisB原核細胞発現系(Invitrogen)のXhoIおよびHindIII制限部位の間でクローニングし、pBAD-HisRT51を得た。この構築物は、適切な細菌株(例えば大腸菌のJM109株)の形質転換後に、アラビノースで誘発してN−末端ポリペプチドヒスチジン(6xHis)融合タンパク質としてRTp51サブユニットの発現を可能にする。
蛍光検出を可能にする試薬を含む66kDaRTサブユニットの特異的標識を提供するために、クイックチェンジ(Quick Change(登録商標))位置特異的突然変異誘発キット(Stratagene)を用いて位置特異的突然変異誘発を実施し、P2C/C38S/C280SRTを作製した。前記は野生型(WT)RTの2つのシステイン残基(C38、C280)が除去され、サブユニットのN−末端近くに1個のCys残基が挿入されている。
HIV−1RTの野生型およびP2C/C38S/C280SRT(配列番号1)の66kDaサブユニットの遺伝子をpKK223-3原核細胞発現系(Amersham Pharmacia Biotech)のEcoR1とHindIII制限部位の間でクローニングし、それぞれpKK-RT66WTおよびpKK-RT66-P2Cを得た。これらのベクターはHISタグ非付加66kDaRTサブユニットのIPTG依存発現を提供する。
2.RTダイマー形成のTRFアッセイのための試薬
デルフィア(Delfia)Eu−N1−ヨードアセトアミドキレートおよびEu+3標準物、デルフィア強化溶液およびデルフィア洗浄濃縮液はパーキンエルマー(Perkin Elmer)から購入した。
超精製尿素、トリス(オキシメチル)アミノメタンおよび水はフルカ(Fluka)から入手した。塩化マグネシウム(SigmaUltra)およびジエチレントリアミン−四酢酸(DTPA)はシグマ(Sigma)から得た。
96ウェルのNi−NTA HisSorbプレート(無色)はキアゲン(Qiagen)またはピアス(Pierce)から購入した。蛍光測定は、スペクトラマックス(SpectraMAX)ジェミニ(Gemini)XSマイクロプレートフルオロメーター(Molecular Devices)で実施した。
3.RTp51サブユニットモノマーおよびRTp66/p66ホモダイマーの発現と精製
pBAD-HisRT51で形質転換させた大腸菌JM109を“テリフィックブロス(Terrific broth)”で中間対数増殖期まで増殖させた(OD600は0.5)。続いてp51RTの発現を1%アラビノースの添加により誘発した。さらに3時間インキュベートした後、細胞を遠心沈澱で採集し、バグバスター(BugBuster(登録商標))タンパク抽出試薬(Novagen)を用いて溶解させた。His-Bind樹脂(Novagen)を用いNi+2−NTAアフィニティークロマトグラフィーによりp51RTを溶解物から精製した。溶解および抽出はともに製造元の説明書にしたがって実施した。Ni+2−NTA樹脂から溶出させた後、NAP(登録商標)25カラム(Amersham Pharmacia Biotech)を2回通過させて60mM塩化マグネシウムおよび50%グリセロールを含む50mMトリス−塩酸(pH7.5、4℃)にp51RTの緩衝液を交換し、最終的なタンパク質サンプルを部分標本として−80℃で保存した。精製p51RTはもっぱらモノマーとして存在する。
野生型および変異体p66RTの発現は、1リットルの適切に形質転換させた中間対数増殖期の大腸菌JM109細胞(“テリフィックブロス”で37℃で増殖)に1mMのIPTGを添加して誘発させた。IPTGの添加後、細菌の増殖をさらに5時間32℃で継続した。遠心沈澱により細胞を採集した。p66RTの精製は以前に報告されたように実施した(Fletcher et al. 1996, “Single step purification of HIV-1 recombinant wild type and mutant reverse transcriptase”, Protein Expression & Purification 7:27-32)。精製p66RTはもっぱらホモダイマーとして存在する。
4.P2C/C38S/C280Sのp66/p66RTのEu +3 −N1−ヨードアセトアミドキレートによるアルキル化
精製したP2C/C38S/C280Sのp66/p66RTを、100mMのNaClおよび1mMのTCEP−塩酸(トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィンヒドロクロリド(Pierce))を含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.9、20℃)中で約20μM(約2.5mg/mL)に室温で濃縮した。Eu−N1−ヨードアセトアミドキレートタンパク質−改変試薬の部分標本(DMSOで5mMのストック溶液として調製)を添加して、p66サブユニット濃度に対して約20倍モル過剰にした。アルキル化反応を室温で6時間進行させた。また別には、前記反応は4℃で一晩実施してもよい。反応終了時に、過剰のDTTを添加して未反応Eu−N1−ヨードアセトアミドキレートを消費させた。60mM塩化マグネシウムおよび50%グリセロールを含む25mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5、20℃)で平衡化させたNAP(登録商標)25カラムに2回通して、アルキル化したp66/p66RTをDTT−試薬共役物から分離した。標識の化学量論については、p66RTサブユニット1モルにつきEu−N1−ヨードアセトアミドは概して0.7−1モルであることが判明した(すなわち、1.5−2モル/モルp66/p66RTホモダイマー)。
変異体と化学的改変RTタンパク質のカイネティクスの特徴から、P2C/C38S/C280Sのp66/p66RTは、野生型p66/p66ホモダイマー酵素に匹敵するRNA依存DNAポリメラーゼ(RDDP)比活性を有することが示された(データは提示されていない)。Eu−N1−ヨードアセトアミドキレート樹脂で化学的にアルキル化したP2C/C38S/C280Sのp66/p66RTは、非改変タンパク質のRDDP活性の約80%を保持する(表1)。さらにまた、改変RTは、未改変P2C/C38S/C280Sp66/p66RT変異体のように、TSAOe3Tによる阻害に等しく感受性を示し(表2)、したがって野生型p66/p66RTと同等な感受性を有する(データは提示されていない)。したがって、ダイマー形成アッセイのための試薬の調製に要求されるRTの遺伝的および化学的加工は、本アッセイプロトコルのパラメーター内では酵素の反応に対してほとんど影響を与えないように思われる。
表1:P2C/C38S/C280Sp66/p66RTのRNA依存DNAポリメラーゼ
(RDDP)およびDNA依存DNAポリメラーゼ(DDDP)比活性
Figure 0004409287
表2:P2C/C38S/C280Sp66/p66RTのHIV RT阻害剤による阻害
Figure 0004409287
5.p66−p51RTダイマー形成をモニターするマイクロプレートアッセイ
本アッセイの原理は、His6X−p51と蛍光発光団標識p66RTの溶液中での混合、それに続く生成されたHis6X−p51/蛍光発光団標識p66RTヘテロダイマーのNi2+−NTAマイクロプレート上での固相捕捉を含む。未結合物質除去のための洗浄後、マイクロプレートに結合した蛍光の量を適切な蛍光プレート読取装置で測定する。また別には、再構成されたRTのポリメラーゼ活性を蛍光性RNA/DNAインターカレーター(例えばピコグリーン(PicoGreen(登録商標))を用いて決定することができる。
精製されたリコンビナントp51RTがモノマーとして存在する場合は、精製p66RTはもっぱらダイマーである。p66/p66RTホモダイマーのサブユニット会合エネルギーはp51/p66RTヘテロダイマーのそれよりほんのわずか小さいだけであるので、p51とp66/p66RTの単純な混合後のヘテロダイマーの形成は非常に遅く、高処理アッセイでは不便である。したがって、タンパク質の二次構造に顕著な影響を与えることなくp66/p66ホモダイマーを解離させるために必要な変性剤の最適タイプおよび濃度を決定するために検索を実施した。尿素が変性剤として塩化グアニジンよりも優れていることが判明した。p66/p66解離およびタンパク質の変性(タンパク質の二次構造における変化)に対する尿素濃度の影響は図1に示されている。本ダイマー形成アッセイ系におけるTRFシグナルの最大化に最適な尿素濃度は図3に提示される。
図1、2および3に示したデータを含む種々のデータにより1−3.5Mの尿素が最適であることが判明した。HIV−1RTのサブユニットの境界面に多数のトリプトファン残基が存在する。これらは本質的に“埋没されてあり”、したがってRTが280−295nmの間の波長で励起されるとき約335nmの蛍光が放射される。図1Aに示されているように、これらの残基は、λmax emのレッドシフトが350nmに向かうことによって示されるように、尿素濃度の増加にしたがいだんだんと“溶媒に露出される”ようになる。しかしながら同時に、この尿素濃度はRT分子の楕円率にほとんど影響をもたず(図1B)、タンパク質の二次構造は顕著には変化しないであろうと示唆される(すなわち、タンパク質の顕著な“変性”は発生しなかった)。このことは、タンパク質のトリプトファン残基の溶媒露出の増加は主としてRTサブユニットの解離から生じることを示唆している。尿素濃度を関数としたRTへのANS結合の変化(図1C)はこの解釈と一致する。
図2は、サイズ排除クロマトグラフィーによって決定した場合の尿素を関数としたp66/p66RTのダイマー形成の変化を示す。この事例では、ホモダイマーの解離は本質的に2Mの尿素で完了するようであり、p66モノマーの変性/凝集の進行は、尿素濃度の増加にしたがってピークがより大きな分子量にゆっくりとシフトするときに生じるように思われる。図3は、標識RTp66/p66ホモダイマーとHisタグ付加p51モノマーを0−6Mの間の尿素濃度でインキュベートし、その後でニッケル被覆マイクロプレートに前記混合物を添加したときに時間決定(time resolved)RTサブユニット再会合アッセイで得られたシグナルを示す。したがって、RT二次構造に対する有害な影響が最小で最高レベルの再会合を提供するように思われる濃度範囲として1−3.5Mの尿素を選択した。
さらに別の実験によって、再生緩衝液で100mMのMgCl2よりも50mMのNa2SO4を使用した方が、アッセイのバックグラウンドに対してTRF特異的シグナルが顕著に強化されることが示された(表3)。
表3:再生緩衝液の塩濃度を関数としたRTダイマー形成アッセイの
シグナル対ノイズ比
Figure 0004409287
6.RTサブユニット破壊物質およびRTサブユニット会合阻害剤の抗ウイルス活性
アッセイプロトコル
アッセイ概念は図5Aに示されている。総容積を20μLとして、100pmolの精製His6x−p51RTサブユニットおよび200pmolのEu−N1−ヨードアセトアミドキレート標識p66RTサブユニット(すなわち100pmolのRTp66/p66ホモダイマー)を尿素(25mMのトリス−塩酸(pH7.5、20℃、100mMのMgCl2含有)で調製)とともに混合し、3.5Mの尿素最終濃度を提供する。前記混合物を室温で1時間インキュベートする。
この溶液を、96ウェルのNi-NTA HiSorbプレートのウェル中の問題の化合物溶液200μL(50mM, Na2SO4を含むトリス−塩酸緩衝液(25mM、pH7.5、20℃)で調製)で希釈する。
前記希釈工程は10倍希釈を提供し、尿素濃度を3.5Mから0.35Mに低下させ、それによってRTp66/p51ヘテロダイマーの形成を可能にする。ダイマー形成を6時間進行させ、続いてプレートを200μMのDTPAを含むデルフィア(Delfia)洗浄緩衝液で3回洗浄する。洗浄後、200μLのデルフィア強化溶液を各ウェルに添加し、続いて室温で30分インキュベートする。蛍光測定は、モレキュラーデバイシーズ(Molecular Devices)スペクトラマックス(SpectraMAX)ジェミニ(Gemini)XS装置により、それぞれ335nm、615nmおよび530nmの励起、照射およびカットオフ波長を用いて実施した。前記様式を用いて、TSAOm3Tは本アッセイでシグナルを低下させる(図5B)。TSAOm3Tは、TSAO類の一部分であり、TSAOe3Tと同程度にRTダイマー形成を阻害すると考えられる。さらにネビラピン(nevirapine)およびエファビレンズ(efavirenz)はともに非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤で、RTダイマー形成を介する酵素を阻害しない。実際、前記2つのNNRT阻害剤はHIV−1RTのダイマー形成の化学的強化剤で、有害な構造変化によりポリメラーゼ活性の阻害をひき起こすことが報告された(Tachedjian et al. 2001, PNAS, 7188-7193)。本固有アッセイ様式では、図5Bに示したコントロールに対する%シグナルは前記の仮説を支持し、HIV RTダイマー形成過程の阻害剤/強化剤の特定に本アッセイが有用であることを示している。
また別には、再構成されたp66/p51逆転写酵素のポリメラーゼ活性を測定してもよい。この様式では、ダイマー形成工程に続いて適切な緩衝液(DTT、GSHおよびChapを含むトリス、pH7.8)中に存在する必要物質(鋳型プライマー、ヌクレオチド、塩化マグネシウム)を直接ウェルに添加し、さらに1時間インキュベートし、その後で重合化反応の量を蛍光性RNA/DNAインターカレーターを添加して測定する。一例は以下のとおりである:ホモダイマーp66/p66(10−20pmol)を1M尿素(250mMの塩化ナトリウムを含む20mMトリス−塩酸(pH8.0)で調製)中のHis−p51(25−50pmol)の存在下で最終容積10μLで1時間インキュベートし、ホモダイマーを解離させる。続いて再会合緩衝液(50mMトリス−酢酸(pH8.0)、500mM塩化ナトリウム、0.05%Tween-20、0.01%BSA)で最初の5倍希釈を会合緩衝液中のテスト化合物とともに1−2時間実施し、尿素濃度を200mMに低下させることによってヘテロダイマーを形成させる。最終工程は、100μLの再会合緩衝液を含むニッケルプレートのウェルにサンプルを移すことによる再構成Hisタグ付加ヘテロダイマーの捕捉および1時間のインキュベーションから成る。3回の洗浄後に37℃で1−2時間反応を進行させてから、ポリメラーゼアッセイカクテルを添加し、伸長RNA/DNA生成物を蛍光性インターカレーター、ピコグリーン(PicoGreen(登録商標))により検出する。
7.別のアッセイ様式
感染性ビリオンで見出されるHIV RTの生物学的に適切で活性を有する形態は2つのポリペプチド(p66およびp51)を含むヘテロダイマーである。p51は、ウイルス成熟時にそのC−末端ドメインのタンパク分解切断によってp66から派生する。66kDaおよび51kDa形の2つのサブユニットは1対1の比で存在する。このヘテロダイマーRTは二工程のダイマー形成過程で生成される。そのカイネティクスは、p66およびp51サブユニットが急速に会合して未成熟ダイマーを形成し、続いて緩徐な構造変化により完全に活性な形態が生成される工程を含む(p66+p51−>未成熟p66/p51−>活性なp66/p51(Divita et al. 1995, J. Mol. Biol. 245:508-521,12,13))。
しかしながら、さらに最近になって得られた証拠によってまた別のRT生成機構が示唆された。前記機構は第一にp66サブユニットからp66/p66ホモダイマー形成、続いてHIVプロテアーゼ切断によるp66/p51ヘテロダイマーの形成を含む(口頭発表、Retrovirus 2001 Cold Spring Harbor, NY, May 26, 2001)。どの機構がウイルス複製中に支配的であるかはこの時点では明確ではなく、各経路を個々に調べるためにデザインされたスクリーニングアッセイは新規な治療方法を提供できよう。したがって、p66サブユニットのホモダイマー形成を阻害する潜在的能力をもつ化合物を探索することは本発明のまた別の特徴である。
図1は、HIV−1p66/p66RTタンパク質構造に対する尿素濃度の影響を示す。パネルAは、尿素濃度の関数として固有タンパク質蛍光放射の最大波長における変化を示す。F350/335比の増加は、通常は埋没しているトリプトファン残基の水性溶媒への露出の増加を示す。222nmでの分子の楕円率の増加は、RT二次構造消失の大きさである。パネルCは、8−アニリノ−1−ナフタレン−スルホン酸(ANS)とRTとの結合の変化を示す。前記変化はRTダイマーサブユニットの完全性に対応する。 図2は、サイズ排除クロマトグラフィーによって決定した、尿素濃度を関数としてp66サブユニットのダイマー形成状態を示す。 図3は、HIV−1RTp66/p51ヘテロダイマー形成についてのTRF(Time Resolved Fluorescence(時間決定蛍光))アッセイで使用される最適尿素濃度を示す。 図4は、尿素で変性させたHis6X−p51RTサブユニットとEu−N1−ヨードアセトアミドキレート標識p66RTサブユニットを100mMのMgCl2を含む“サブユニット会合”緩衝液に希釈した後の時間を関数として特異的TRFシグナルを示す。詳細は実施例に記載されている。 図5は、アッセイ概念(パネルA)およびTRFによって測定した、TSAO−m3Tおよび他のNNRTIによるHIV−1RTダイマー形成阻害(パネルB)を示す。

Claims (27)

  1. HIV RTのp66/p51サブユニットのヘテロダイマー形成を測定する方法であって、
    a)タンパク質の二次構造に影響を与えることなくp66サブユニットホモダイマーを解離させるのに十分な1〜3.5Mの濃度の解離剤としての尿素の存在下でp66サブユニットホモダイマーを含む第一の溶液を提供する工程、
    b)前記第一の溶液をp51RTサブユニットと接触させ、さらに前記解離剤の濃度を元の濃度の10分の1に減少させる量の、前記解離剤を含まない再会合緩衝液(50mM Na 2 SO 4 を含む25mM トリス−塩酸、pH7.5、20℃)の存在下でインキュベートしてp66/p51RTサブユニットの再構成RT複合体の会合を可能にする工程であって、前記サブユニットの一方はアフィニティータグを含み、さらに前記サブユニットの他方は検出可能標識を含む工程、
    c)工程b)のインキュベート物とアフィニティー媒体とを、p66/p51複合体が前記アフィニティー媒体と結合することができる条件下で接触させる工程、及び
    d)洗浄して前記アフィニティー媒体と結合しなかった物質を除去した後、前記アフィニティー媒体と結合した検出可能標識のレベルを測定することによって生成した複合体の量を決定する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 工程d)において、前記複合体の量を、前記再構成RT複合体のポリメラーゼ活性を測定することによって決定する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記尿素が3.5Mの濃度である、請求項に記載の方法。
  4. 工程b)のp51が、アフィニティータグが付加されてあるかまたは検出可能標識を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 工程b)のp51にアフィニティータグが付加されている、請求項に記載の方法。
  6. 工程b)のp66が、検出可能標識を有するかまたはアフィニティータグが付加されてある、請求項1に記載の方法。
  7. 工程b)のp66が検出可能標識を有する、請求項に記載の方法。
  8. 工程b)のアフィニティータグが、ヘキサヒスチジンタグ、FLAG、T7、HA、GSTおよびビオチンから成る群から選択される、請求項またはに記載の方法。
  9. 前記アフィニティータグがヘキサヒスチジンである、請求項に記載の方法。
  10. 前記検出可能標識が、蛍光標識、放射性原子、化学発光標識、p66特異的またはp66に結合させたタグに特異的な検出可能抗体、および酵素マーカーから成る群から選択される、請求項またはに記載の方法。
  11. 前記検出可能標識が、フルオレセイン、オレゴングリーン、ローダミン、テキサスレッド、フィコエリスリンおよびEu3+から成る群から選択される蛍光標識である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記蛍光標識がEu3+である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記工程b)の検出可能標識が、配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるp66のN−末端システイン残基に付加される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記工程c)のアフィニティー媒体が、再構成された一切の標識p66/タグ付加p51/RTヘテロダイマーを捕捉する、請求項1に記載の方法。
  15. 工程c)において、前記アフィニティー媒体が、前記アフィニティータグの捕捉に適したレセプターで被覆された固相である、請求項1に記載の方法。
  16. 前記固相が、Ni2+、抗タグ抗体、グルタチオンおよびストレプトアビジンから成る群から選択されるレセプターで被覆される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記固相が、Ni2+で被覆される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記アフィニティータグがヒスチジンである、請求項15に記載の方法。
  19. 前記固相がマイクロプレートである、請求項15に記載の方法。
  20. 工程d)が、さらに未結合物質を除去する目的の洗浄工程を含み、アフィニティー媒体結合標識の量を適切な態様で測定し(または再構成RTのポリメラーゼ活性を測定し)、前記アフィニティー媒体と結合した物質が標識p51/p66RTヘテロダイマーの量と比例する、請求項1に記載の方法。
  21. HIV RTヘテロダイマー形成を調節することができる化合物を特定する方法であって、
    請求項1に記載の工程a)からd)を、テスト化合物の存在下または非存在下で実施する工程、及び
    e)前記テスト化合物のサンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較し、それにより、前記テスト化合物サンプルのp66/p51複合体形成の調節が、前記化合物のヘテロダイマー形成調節能力を示す工程
    を含むことを特徴とする方法。
  22. HIV RTヘテロダイマー形成を妨害することができる化合物を特定する方法であって、
    請求項1に記載の工程a)からd)を、テスト化合物の存在下または非存在下で実施する工程、及び
    e)前記テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較し、それにより、テスト化合物のサンプルのp66/p51複合体形成の減少が、前記化合物のヘテロダイマー形成阻害能力を示す工程
    を含むことを特徴とする方法。
  23. HIV RTヘテロダイマー形成を促進することができる化合物を特定する方法であって、
    請求項1に記載の工程a)からd)を、テスト化合物の存在下または非存在下で実施する工程、及び
    e)前記テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較し、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p51複合体形成の増加が前記化合物のヘテロダイマー形成促進能力を示す工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  24. HIV RTのp66サブユニットのホモダイマー形成を測定する方法であって、
    a)1〜3.5Mの濃度の解離剤としての尿素の存在下で第一のp66サブユニットホモダイマーを含む第一の溶液を提供する工程、
    b)前記第一の溶液と第二のp66サブユニットホモダイマーとを前記解離剤の存在下で接触させ、さらに前記解離剤の濃度を元の濃度の10分の1に減少させる量の、前記解離剤を含まない再会合緩衝液(50mM Na 2 SO 4 を含む25mM トリス−塩酸、pH7.5、20℃)の存在下でインキュベートしてp66/p66RTサブユニット複合体の会合を可能にする工程であって、前記サブユニットの一方はアフィニティータグを含み、前記サブユニットの他方は検出可能標識を含む工程、
    c)工程b)のインキュベート物とアフィニティー媒体とを、前記p66/p66複合体が前記アフィニティー媒体と結合することができる条件下で接触させる工程、及び
    d)前記アフィニティー媒体と結合した検出可能標識のレベルを測定することによって(または再構成RTポリメラーゼ活性を測定することによって)、生成した複合体の量を決定する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  25. HIV RTホモダイマー形成を調節することができる化合物を特定する方法であって、
    請求項24に記載の工程a)からd)を、テスト化合物の存在下または非存在下で実施する工程、及び
    e)前記テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較し、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p66複合体形成の調節が、前記化合物のホモダイマー形成調節能力を示す工程
    を含むことを特徴とする方法。
  26. HIV RTホモダイマー形成を妨害することができる化合物を特定する方法であって、
    請求項24に記載の工程a)からd)を、テスト化合物の存在下または非存在下で実施する工程、及び
    e)前記テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較し、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p66複合体形成の減少が、前記化合物のホモダイマー形成阻害能力を示す工程
    を含むことを特徴とする方法。
  27. HIV RTホモダイマー形成を促進することができる化合物を特定する方法であって、
    請求項24に記載の工程a)からd)を、テスト化合物の存在下または非存在下で実施する工程、及び
    e)前記テスト化合物サンプルと前記テスト化合物を欠くコントロールサンプルとを比較し、それにより、テスト化合物サンプルのp66/p66複合体形成の増加が、前記化合物のホモダイマー形成促進能力を示す工程
    を含むことを特徴とする方法。
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