JP4408535B2 - 光磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報の記録や再生を行うことができる光磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスクを記録媒体として光ピックアップにより読取り再生する光ディスク装置は、小型化、高性能化が進んでおり、携帯用の光ディスク装置としてミニディスク(MD)を用いた携帯用MDプレーヤが一般的に普及している。
【0003】
図9〜図14は従来の携帯型の録音再生MDプレーヤを示し、記録するために必要な磁気ヘッドをMDに対して接近離間させる具体的な構造を中心に説明する。
【0004】
100はシャーシで、カートリッジホルダ109を開閉自在に枢支するとともに、その下部には、カートリッジホルダ109にセットされたカートリッジ52に内蔵されたMD51を乗せ回転させるスピンドルモータ101と、前記MD51の情報を読み込む光ピックアップ102などが組み付けられている。さらにシャーシ100には、前記MD51に音楽情報を記録する磁気ヘッドユニット103が前記光ピックアップ102に連結して組み付けられているとともに、シャーシ100の下部には、磁気ヘッドユニット103の磁気ヘッド104をMD51に対して昇降させる昇降モータ105が組み付けられている。
【0005】
昇降モータ105の駆動力は、中継歯車群107と駆動レバー108を介してカートリッジホルダ109の上面に設けられた連結レバー110に連結され、連結レバー110が昇降板106を介して磁気ヘッドユニット103を前記MD51に対して昇降させる方向に駆動する。
【0006】
このように構成されたユニットは、底ケース113とカートリッジホルダ109に取り付けられて開閉する蓋111とで構成される外装ケースに配線基板112とともに納められている。
【0007】
MD51を記録するためには、磁気ヘッドユニット103の磁気ヘッド104をディスク51に接触させる必要がある。そこで、昇降モータ105を回転させ、この駆動力を中継歯車群107、駆動レバー108、連結レバー110を経て昇降板106に伝える。この時、連結レバー110の端部110aにカム部が設けられており、昇降板106の連結部106aと接触している。また、昇降板106は、支持部106b,106cとホルダ109の連結部109a,109bと昇降板106がここを中心に回動できるよう支持固定されている。そのため、連結レバー110が矢印A方向へ移動すると、前記支持部を中心に昇降板106が回動し、磁気ヘッド104が昇降板106に乗せられ上昇している状態から降下する方向へ移動し、最後には、磁気ヘッド104が、MD51に接触し、記録可能になる。図14に磁気ヘッドユニット103の磁気ヘッド104が上昇している時の断面図を示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された従来の光磁気記録再生装置においては、磁気ヘッドユニット103の磁気ヘッド104の昇降を、シャーシ100の下部に設けられた昇降モータ105により行わせているため、昇降モータ105の厚み分だけセットの厚みが大きくなり、また、連結レバー110が側面に設けられているので、セットの幅方向も大きくなってしまい、結果として携帯型のMDプレーヤとしてはセットサイズが大きくなるため、携帯性という点で扱いにくい製品になっているという問題点を有している。
【0009】
本発明は、セットの厚みならびに幅寸法を従来品よりも小型化できる光磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の光磁気記録再生装置は、カートリッジホルダの上部に磁気ヘッドの昇降のためのブラシレスモータを配置し、これと連結する一連の歯車を有するものである。
【0011】
これにより、シャーシの下部には、昇降モータが無くなるため、また、連結レバーも側面を通ることがないため、セットサイズとして、厚み、幅方向を小型化することが可能となる。
【0012】
本発明の請求項1記載の光磁気記録再生装置は、カートリッジホルダにセットされたカートリッジに内蔵されたディスクに対して磁気ヘッドを近接させて記録する状態と、磁気ヘッドを離間させて再生する状態とに動作モードを切り換えられる光磁気記録再生装置であって、前記カートリッジホルダに駆動源と連動機構とを設けて前記磁気ヘッドを動作モードに応じて前記ディスクに接近離間方向に移動させるように構成するとともに、磁気ヘッドを近接させる記録状態または磁気ヘッドを離間させる再生状態に前記連動機構が達した状態で一時的に状態を保持させるロック機構を設け、前記駆動源として前記カートリッジホルダにブラシレスモータを設け、前記連動機構として、前記ブラシレスモータのモータ歯車と噛み合う減速歯車と、前記減速歯車とかみ合うハスバ歯車と、前記ハスバ歯車とかみ合うウォーム歯車とを設け、前記ハスバ歯車とウォーム歯車とは同一支軸を中心に回転し、前記ウォーム歯車の両端に中立位置に保つためのバネを設け、前記ウォーム歯車のウォーム部の両端に溝部を設けてかみ合っているナット板の歯を終端部で外し、この終端部に位置した時に磁気ヘッドを上昇位置または降下位置に設定するとともに、この終端部に位置した時に前記ナット板をその位置に一時的に保持させるロック機構を設けたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項2記載の光磁気記録再生装置は、請求項1において、前記ロック機構を、カートリッジホルダに設けた係合片と、前記ナット板に設けられナット板の歯が前記ウォーム歯車のウォーム部の溝部に到達した状態で前記係合片に係合してナット板の移動を規制する弾性片とで構成したことを特徴とする。
【0015】
以下、本発明の各実施の形態を図1〜図11に基づいて説明する。
なお、シャーシにカートリッジホルダが開閉自在に枢支されている点については従来例と同じであるが、カートリッジホルダにセットされたカートリッジに内蔵されたディスクに対して磁気ヘッドを近接させて記録する状態と、磁気ヘッドを離間させて再生する状態とに動作モードを切り換える具体的な構造が、従来例とは異なっている。この実施の形態では、シャーシの下部ではなくてカートリッジホルダに駆動源と連動機構とを設けている。
【0016】
(実施の形態1)
図1と図2は本発明の光磁気記録再生装置の分解斜視図を示し、図1において、シャーシ26にスピンドルモータ27が設けられている。28は蓋、29はMD51の情報を再生記録させるための電気回路が構成された配線基板、30は底ケースである。
【0017】
シャーシ26に開閉自在に枢支されたカートリッジホルダ1の上部に、扁平型のブラシレスモータ2が2本の止めビス4a,4bにてビス締め固定されている。カートリッジホルダ1の上部に植設された減速歯車軸5には、減速歯車3が枢支されており、減速歯車3の上部の平歯車3aはブラシレスモータ2のモータ歯車2aに噛み合っている。6はワッシャであり、減速歯車3が減速歯車軸5に組み立てられた後、このワッシャ6を減速歯車軸5にセットして減速歯車3の抜け止めをしている。また、図1では隠れているが減速歯車3の下部はウォーム歯車3bになっている。
【0018】
ウォーム歯車3bの近傍では、カートリッジホルダ1の上部に切り起こし加工で形成された支持部1a,1bに歯車軸9をカートリッジホルダ1の前後方向に取り付け、この支持部1a,1bの間の歯車軸9にハスバ歯車7とコイルばね10とウォーム歯車8およびコイルばね11を取り付け、ハスバ歯車7に前記ウォーム歯車3bが噛み合っている。
【0019】
なお、ブラシレスモータ2のベースには、カートリッジホルダ1に載置されたヘッド配線基板25を押圧する第1のアーム2bと、歯車軸9が支持部1bから外れないように上方から押圧する第2のアーム2cとが一体に形成されている。
【0020】
また、図3に示すように、ハスバ歯車7の一端に連結部7aが設けられ、その連結部7aは、ウォーム歯車8の連結部8aに連結し、ハスバ歯車7の回転をウォーム歯車8に伝える。
【0021】
また、コイルばね10はハスバ歯車7とウォーム歯車8の各々の連結部7a,8aの中に設けられ、コイルばね11はワッシャ13とワッシャ14の間に設けられている。ワッシャ13の役目は、ウォーム歯車8の回転が直接にコイルばね11に伝わらないようにしている。ワッシャ14と、ハスバ歯車7側に設けられたワッシャ12とは、ハスバ歯車7とウォーム歯車8が歯車軸9より抜けないような役割をしている。
【0022】
一方、磁気ヘッドユニット19は、ヘッド抑えばね20とともに、止めビス21をヘッドアングル22にねじ締め固定することで固定される。また、ヘッドアングル22は、止めビス23により、光ピックアップ24に固定されている。
【0023】
先端のリフト部18dが磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aと接触する位置に設定された昇降板18は、基端の支持部18b,18cがカートリッジホルダ1の固定部1e,1fにこの支持部18b,18cを中心に回動可能な状態で支持されている。昇降板18の連結部18aの下面には、連結レバー16のカム部16aが当接している。
【0024】
連結レバー16は、カートリッジホルダ1の面に沿って矢印Aまたは矢印B方向へスライド自在になるように、孔16b,16cにカートリッジホルダ1に設けられたリブ1c,1dが係合するとともにカートリッジホルダ1に設けられた切り起こし片1gが連結レバー16の端部に係合して取り付けられている。
【0025】
この連結レバー16の端部にはナット板15が接着固定されている。ナット板15の歯部15aが前記ウォーム歯車8のウォーム部8bに係合している。また、ナット板15の一端には押しリブ15bが設けられており、押しリブ15bがヘッド配線基板25のスイッチ17を押すことにより連結レバー16の位置検出を行えるように構成されている。
【0026】
なお、カートリッジホルダ1にはナット板15に係合するガイド片1hが切り起こしによって形成されている。ナット板15には、歯部15aの背面側に突部15cを有する弾性片15dが一体に樹脂成形されている。さらに、突部15cに係合可能な係合片1iがカートリッジホルダ1に切り起こしによって形成されている。
【0027】
上記の構成を図4〜図6に示す動作工程に基づいて詳細に説明する。
なお、ここでは、説明の便宜上、減速歯車3の平歯車の部分は一部削除し、ハスバ歯車7、ウォーム歯車8などの動きが見られるようにしてあるが、実際は、減速歯車3の平歯車は全周存在する。
【0028】
図4は磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aが上昇している状態を示している。図8に再生状態の磁気ヘッドの上昇状態を示す。
ウォーム歯車8のウォーム部8cのねじれ方向は右である。この状態では、ナット板15の歯部15aは、ウォーム歯車8の溝部8bに入り込んでいるが、コイルばね11は圧縮されており、矢印B方向へウォーム歯車8を常に押している状態である。
【0029】
次に、ブラシレスモータ2が回転し、一連の歯車群を伝わり、ウォーム歯車8が右回転する(ねじが進む方向)と、コイルばね11はウォーム歯車8を矢印B方向へ押しているので、ナット板15の歯部15aは、ウォーム歯車8の溝部8bよりウォーム部8cに入る。よって、ウォーム歯車8が右回転するにつれて、ナット板15および連結レバー16は矢印A方向へ移動する。
【0030】
図5はナット板15および連結レバー16が移動中の状態を示している。
この状態からナット板15が矢印A方向へもう少し移動すると、ナット板15の押しリブ15bがスイッチ17のレバー17aを押す。これによって、ヘッド配線基板25は、ナット板15が磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aが降下した位置に到達したと認識し、スイッチ17のレバー17aのオン認識後、数百ミリ秒後にブラシレスモータ2の回転は停止するように設定されている。図6はブラシレスモータ2が停止した位置を示している。
【0031】
図5と図6における係合片1iとナット板15の弾性片15dの中間部に形成された突部15cとの関係に注目すると、矢印A方向にナット板15が駆動されて図5に示す状態では、突部15cが係合片1iの先端を通過する際に弾性片15dが弾性変形を始め、図6に示すようにウォーム歯車8のウォーム部8cの溝部8dに歯部15aが位置する状態では、カートリッジホルダ1の係合片1iにナット板15の突部15cが係合しており、ウォーム歯車8が回転しても歯部15aが溝部8dの中で矢印A方向または矢印B方向に移動しないようにロックされる。
【0032】
つまり、ウォーム歯車8は、ナット板15および連結ロッドを矢印A方向へ送り、ナット板15の歯部15aがウォーム歯車8のウォーム部8cから溝部8dに入りこむ。この状態が、昇降板18のリフト部18dが降下した位置であり、磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aがMD51に接触している状態である。
【0033】
このとき、もう一方のコイルばね10は圧縮された状態であり、ウォーム歯車8の回転が停止してもウォーム歯車8を矢印A方向へ絶えず押している。つまり、ウォーム歯車8のウォーム部8cの終端のネジ部がナット板15の歯部15aを矢印A方向へ絶えず押していることになり、コイルばね10はナット板15および連結レバー16の位置を安定させている働きがある。
【0034】
この状態をさらに詳しく見ると、コイルばね10がナット板15および連結レバー16の位置を幾分でも安定させているものの、ロック機構としての前記弾性片15dと係合片1iが形成されていない場合には、厳密には次のような問題がある。
【0035】
ウォーム歯車8のウォーム部8cの終端のネジ部は、そのネジ山の高さが終端部にいくほど低くなっている。その徐々にネジ山の高さが低くなる範囲は、1回転分(約1ピッチ分)である。もし、ロック機構としての前記弾性片15dと係合片1iが形成されていない場合には、ウォーム歯車8の止まった位置によりナット板15の位置がネジ山1回転分(約1ピッチ分)動いてしまって不安定になる。つまり、図6においてはウォーム歯車8のネジ山は絶えずナット板15の歯部15aを矢印A方向へ押しているが、ナット板15はスイッチ17のレバー17aから作用する押し戻そうとする力が働いて矢印B方向に押されて、ナット板15の歯部15aはウォーム歯車8の終端のウォーム部に絶えず押し当てられた状態になっていて、ウォーム歯車8の止まった位置によりナット板15の位置が約1ピッチ分だけ動いてしまって不安定になる。
【0036】
この(実施の形態1)では、上記のように弾性片15dと係合片1iが形成されているので、スイッチ17のレバー17aから作用する押し戻そうとする力がナット板15に働いても、ナット板15は弾性片15dと係合片1iとの係合によるロックによって、矢印B方向へは移動しない。つまり、ウォーム歯車8の終端のウォーム部8cの終端のネジ山でナット板15の歯部15aを送りきった後は、ナット板15はその位置に保持されているので動作が安定し、磁気ヘッド19a位置をより安定にできる。
【0037】
そして、磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aを上昇させる場合には、ブラシレスモータ2の回転を前記とは逆方向に回転させる。すると、ウォーム歯車8が逆回転し、前記コイルばね10がウォーム歯車8を矢印A方向へ押しているため、ナット板15の歯部15aは、ウォーム歯車8の溝部8dからウォーム部8cへ移り、ナット板15が矢印B方向に移動を始め、係合片1iからナット板15の突部15cが外れて、先ほどの説明とは逆で、図6から図5を経て図4に示す状態になり、磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aの上昇が完了する。図9に記録状態の磁気ヘッドの降下状態を示す。
【0038】
図7に示すように、磁気ヘッドユニット19の磁気ヘッド19aの昇降用のモータに、薄型が可能なブラシレスモータ2を用い、これと連結する一連の歯車をカートリッジホルダ1の上部に配置することで、シャーシ26の下部の空間を空けることなく、配線基板29を配置できるので、底ケース30を薄くでき、また、従来例のように、連結レバーが側面にはみ出ることがないので、MDプレーヤとして、薄型化、小型化が実現できる。
【0039】
また、ウォーム歯車8のウォーム部8cの両端部に溝部8b,8dを設けてあるので、終端でウォーム歯車8が長く回転していて、ナット板15はその位置に止まっており、ウォーム歯車8が、空回り状態になるだけで済み、ウォームの回転のオーバーランによる終端でのロック状態(一般に云うウォームロック)は発生しないという効果もある。ロック機構として前記弾性片15dと係合片1iを設けたので、図9における隙間g1を一定に保持して記録状態での磁気ヘッド19aの位置をより安定に保持できる。
【0040】
(実施の形態2)
図10と図11は本発明の(実施の形態2)を示す。
(実施の形態1)ではロック機構として弾性片15dと係合片1iを設けて記録状態での磁気ヘッド19aの位置を安定に保持したが、この(実施の形態2)では弾性片15dの形状を(実施の形態1)のそれとは変更して、記録状態での隙間g1ならびに再生状態(磁気ヘッド部9aが上昇した図8に示す状態)での隙間g2を一定に保持して磁気ヘッド19aの位置を安定に保持している。
【0041】
再生状態では、ナット板15の歯部15aを矢印A方向へ押し戻そうとする力は働いていないが、図11に示すようにウォーム歯車8がハスバ歯車7に近づいた状態で停止した時には、コイルバネ11の圧縮量は少ないので、矢印A方向へ押し戻す力は弱くなる。そのため、ナット板15や連結レバー16が衝撃などで動かされた場合などには、再生状態の位置にまで戻らない可能性があるが、弾性片15dの形状を図10に示すように構成することによって、これを防止できる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の光磁気記録再生装置は、カートリッジホルダにセットされたカートリッジに内蔵されたディスクに対して磁気ヘッドを近接させて記録する状態と、磁気ヘッドを離間させて再生する状態とに動作モードを切り換えられる光磁気記録再生装置であって、前記カートリッジホルダに駆動源と連動機構とを設けて前記磁気ヘッドを動作モードに応じて前記ディスクに接近離間方向に移動させるように構成したため、セットサイズを従来のようにシャーシの下部に駆動機構を設けていた従来のセットに比べて小型化、薄型化を実現できる。しかも、磁気ヘッドを近接させる記録状態または磁気ヘッドを離間させる再生状態に前記連動機構が達した状態で一時的に状態を保持させるロック機構を設けたため、記録状態または再生状態における磁気ヘッドの位置を安定に保持できる。
【0043】
さらに、上記の駆動源としてカートリッジホルダにブラシレスモータを設け、連動機構として、前記ブラシレスモータのモータ歯車と噛み合う減速歯車と、前記減速歯車とかみ合うハスバ歯車と、前記ハスバ歯車とかみ合うウォーム歯車とを設け、前記ハスバ歯車とウォーム歯車とは同一支軸を中心に回転し、ウォーム歯車の両端に中立位置に保つためのバネを設け、前記ウォーム歯車のウォーム部の両端に溝部を設けてかみ合っているナット板の歯を終端部で外し、この終端部に位置した時に磁気ヘッドを上昇位置または降下位置に設定することによって、機構の全体の高さを薄くできるとともに安定した動作を期待でき、この終端部に位置した時に前記ナット板をその位置に一時的に保持させるロック機構を設けることによって、記録状態または再生状態における磁気ヘッドの位置を安定に保持できる。
【0044】
具体的には、前記ロック機構を、カートリッジホルダに設けた係合片と、前記ナット板に設けられナット板の歯が前記ウォーム歯車のウォーム部の溝部に到達した状態で前記係合片に係合してナット板の移動を規制する弾性片とで構成することによって、携帯型の光磁気記録再生装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるユニット毎の分解斜視図
【図2】同実施の形態の要部の分解斜視図
【図3】同実施の形態の要部の拡大平面図
【図4】同実施の形態の磁気ヘッド19aが上昇している状態の動作説明図
【図5】同実施の形態のナット板15が移動中の状態の動作説明図
【図6】同実施の形態の磁気ヘッド19aが下降している状態の動作説明図
【図7】同実施の形態の断面図
【図8】同実施の形態の再生状態の磁気ヘッドの上昇状態を示す断面図
【図9】同実施の形態の記録状態の磁気ヘッドの降下状態を示す断面図
【図10】別の実施の形態の要部の平面図
【図11】図10の拡大平面図
【図12】従来例における分解斜視図
【図13】同従来例の斜視図
【図14】従来例における分解斜視図
【符号の説明】
1 カートリッジホルダ
1i カートリッジホルダの係合片
2 ブラシレスモータ(駆動源)
3 減速歯車
3a 減速歯車の上部の平歯車
3b 減速歯車の下部のウォーム歯車
5 減速歯車軸
7 ハスバ歯車
8 ウォーム歯車
8b,8d 溝部
9 歯車軸
10,11 コイルばね
15 ナット板
15a ナット板の歯部
15c ナット板の突部
15d ナット板の弾性片
16 連結レバー
18 昇降板
19 磁気ヘッドユニット
19a 磁気ヘッド
20 ヘッド抑えばね
21,23 止めビス
22 ヘッドアングル
24 光ピックアップ
51 ミニディスク(ディスク)
52 カートリッジ

Claims (2)

  1. カートリッジホルダにセットされたカートリッジに内蔵されたディスクに対して磁気ヘッドを近接させて記録する状態と、磁気ヘッドを離間させて再生する状態とに動作モードを切り換えられる光磁気記録再生装置であって、
    前記カートリッジホルダに駆動源と連動機構とを設けて前記磁気ヘッドを動作モードに応じて前記ディスクに接近離間方向に移動させるように構成するとともに、
    磁気ヘッドを近接させる記録状態または磁気ヘッドを離間させる再生状態に前記連動機構が達した状態で一時的に状態を保持させるロック機構を設け
    前記駆動源として前記カートリッジホルダにブラシレスモータを設け、
    前記連動機構として、前記ブラシレスモータのモータ歯車と噛み合う減速歯車と、前記減速歯車とかみ合うハスバ歯車と、前記ハスバ歯車とかみ合うウォーム歯車とを設け、
    前記ハスバ歯車とウォーム歯車とは同一支軸を中心に回転し、前記ウォーム歯車の両端に中立位置に保つためのバネを設け、前記ウォーム歯車のウォーム部の両端に溝部を設けてかみ合っているナット板の歯を終端部で外し、この終端部に位置した時に磁気ヘッドを上昇位置または降下位置に設定するとともに、この終端部に位置した時に前記ナット板をその位置に一時的に保持させるロック機構を設けた
    光磁気記録再生装置。
  2. 前記ロック機構を、
    カートリッジホルダに設けた係合片と、
    前記ナット板に設けられナット板の歯が前記ウォーム歯車のウォーム部の溝部
    に到達した状態で前記係合片に係合してナット板の移動を規制する弾性片と
    で構成した請求項1記載の光磁気記録再生装置。
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