JP4408517B2 - 商品情報入力装置、及びそれを備えた商品情報出力装置 - Google Patents

商品情報入力装置、及びそれを備えた商品情報出力装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品情報入力装置、及びそれを備えた商品情報出力装置、特に、複数の商品情報データを表示画面に選択可能に表示して入力手段から選択入力させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
商品に貼付するラベルや商品の広告を行うPOP広告、消費者に発行するレシート等には、商品名や価格、添加物など、表示すべき項目が多数存在している。例えば、生鮮食品の原産地なども、表示すべき項目の1つである。したがって、ラベル発行機能を有するラベルプリンターや包装値付既装置、POP作成装置、レシートを発行するレジスターなどの装置では、指定の商品に関する各項目を入力する作業が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、原産地など長い文字列から成る比較的入力に手間がかかる項目を入力する場合を考えると、同じ文字列(原産地名など)を何度も入力する作業が想定される。しかし、そのような繰り返し作業は効率が悪い。この繰り返し作業を回避するために、予め登録されている複数の商品情報データ(原産地名データなど)から選択入力できるようにすることが考えられるが、商品情報データの数が多い場合には選択作業も容易なものではない。
【0004】
本発明の課題は、商品情報の入力作業が容易になる商品情報入力装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る商品情報入力装置は、表示画面と、入力手段と、産地名データ記憶部と、ブランド名記憶部と、制御部と、既選択産地名データ記憶部とを備えている。入力手段は、商品情報の入力を可能とする手段である。産地名データ記憶部には、複数の産地名データが記憶されている。ブランド名記憶部には、産地に関係する複数のブランド名データが記憶されている。制御部は、入力手段による商品番号あるいは商品名の入力後に、表示画面に複数の産地名データを選択可能に表示させ、その商品の産地名を選択入力させる制御を行う。既選択産地名データ記憶部は、選択入力された商品の産地名データを、その商品あるいはその商品が属する商品群にリンクさせて既選択産地名データとして記憶する。また、制御部は、表示画面に複数の産地名データを選択可能に表示させるときに、既選択産地名データを他の産地名データに優先させて表示する制御を行う。また、ブランド名記憶部に記憶されたブランド名データと産地名データとはリンクしている。制御部は、入力手段による商品番号あるいは商品名の入力後に、まず表示画面に複数のブランド名データを選択可能に表示させてその商品のブランド名を選択入力させ、次に選択入力されたブランド名とリンクしている産地名データを自動入力あるいは選択入力させる制御を行う。
【0006】
本請求項の装置では、商品の産地名を入力させるときに、産地名データ記憶部にある複数の産地名データが選択可能に表示画面上に表示される。このため、オペレータは、初めて入力する産地名であっても選択によって入力を行うことができる。
【0007】
また、本装置では、選択入力された産地名データが、その商品(あるいはその商品が属する商品群)にリンクさせた形で、既選択産地名データとして蓄積されていく。そして、商品に対して既選択産地名データが存在するときには、入力を支援する表示画面の表示において、既選択産地名データを他の産地名データに優先させて表示する。これにより、オペレータは、以前入力しており選択する可能性の高い既選択産地名データを見た上で、該当しない場合に他の産地名データを見るということが自然にできるようになる。また、ブランド名の選択によって産地名を絞り込み、産地名データの選択を容易な作業にしている。それぞれを全く別に選択入力させる場合に較べて作業が容易となる。このため、オペレータの入力作業にかかる時間がトータルとして短縮されることになる。
【0008】
なお、選択入力したブランド名にリンクする産地名データが1つの場合には自動的にその産地名データが入力されるようにし、選択入力したブランド名にリンクする産地名データが複数の場合には、それらから選択入力させるように制御を行えばよい。
【0009】
請求項2に係る商品情報入力装置は、請求項1に記載の装置であって、産地名データには、価格データがリンクしている。そして、制御部は、入力された商品番号あるいは商品名の商品に対して為される産地名データの選択入力に従い、その産地名データにリンクしている価格データを選択肢として表示画面に表示する制御を行う。
【0010】
商品は、その産地によって、価格帯が異なることがある。すなわち、産地と価格との間には、相対関係が存在することも多い。
【0011】
これに鑑み、本請求項の装置では、産地名データそれぞれに単数あるいは複数の価格データを対応させ、産地名データが選択入力されたときに、その産地名データに対応(リンク)している価格データを表示画面に選択肢として表示させる。これにより、オペレータは、商品の価格の入力において、それらの選択肢の中から選ぶ入力方法を採ることができる。もちろん、その商品に対して選択される可能性のある全ての価格データを選択可能に表示させることも考えられるが、本装置のように産地名データによって価格データの数を限定しておいたほうが、より選択作業が容易となる。
【0012】
なお、表示された選択肢と異なる価格を別の選択肢から選択入力したり手入力したりすることを可能としておけば、商品が通常と異なる価格となった場合にも対応することができる。
【0013】
請求項3に係る商品情報入力装置は、請求項1に記載の装置であって、産地名データ記憶部は、大項目産地名データ記憶部と、小項目産地名データ記憶部とを有している。大項目産地名データ記憶部には、大項目の産地名が記憶されている。小項目産地名データ記憶部には、大項目の産地名に従属する複数の小項目の産地名が記憶されている。
【0014】
商品によっては、産地名として都道府県名や国名(あるいは国産か輸入品か)だけを入力すれば十分なものもあれば、さらに詳細な小項目、例えば地名や生産業者名などを都道府県名などと合わせて入力すべきものも存在する。すると、都道府県名などの大項目の産地名だけならば産地名データの総数はそれ程多くならないが、この大項目の産地名に小項目の産地名が従属したものを合わせると産地名データの総数はかなり多い数となる。そして、これら全てを並列に記憶させていると、表示画面に選択可能に表示される産地名データの表示件数が多くなり、検索して選択入力する作業時間が増大することになる。
【0015】
そこで、本請求項に係る装置では、産地名データを、大項目産地名データ記憶部と、小項目産地名データ記憶部とに分けて記憶させている。このように構成することで、制御部は、まず大項目の産地名を入力させ、その大項目の産地名に対応する小項目の産地名だけを表示画面に表示させることができるようになる。この表示では、入力された大項目の産地名に対応するものだけが表示されるため、その表示件数は必要最小限に抑えられる。これにより、オペレータが産地名データを入力する際の作業が容易となり、作業時間も短くなる。
【0016】
また、産地名を大項目の産地名と小項目の産地名とに分けているので、産地名データを修正するような場合にもその修正に係る労力が少なくなる。
【0017】
請求項4に係る商品情報入力装置は、請求項3に記載の装置であって、制御部は、入力手段による商品番号あるいは商品名の入力後に、表示画面に複数の大項目の産地名データを選択可能に表示させて商品の大項目の産地名を選択入力させ、さらに小項目の産地名を入力させる場合には、選択入力された大項目の産地名に従属する複数の小項目の産地名を選択可能に表示させて商品の小項目の産地名を選択入力させる。
【0018】
本請求項に係る装置の制御では、まず、複数の大項目の産地名データから選択的に大項目の産地名を入力させている。そして、大項目の産地名の入力だけで事足りる場合には、そこで産地名の入力を終了させる。一方、オペレータが望む場合、あるいは商品の特性から更に小項目の産地名の入力が必要な場合には、入力された大項目の産地名に従属している複数の小項目の産地名を小項目産地名データ記憶部から呼び出し、それらを表示画面に選択可能に表示させてオペレータに入力を促す。
【0019】
請求項5に係る商品情報出力装置は、請求項1から4のいずれかに記載の商品情報入力装置と、出力手段とを備えている。出力手段は、指定商品に対して入力手段により入力された商品情報、及びその商品に関係する他の商品情報を出力する。
【0020】
なお、出力手段による出力には、表示画面への出力、ラベルへの出力、レシートへの出力、POP広告への出力、記憶装置への出力など、種々の形態の出力が含まれる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る計量ラベラー(商品情報出力装置)を図1に示す。計量ラベラー50は、商品に貼付するラベルを発行する装置であって、精肉などの商品を計量し単価及び重量から価格を演算する機能を有している。
【0022】
<計量ラベラーの概略構成>
この計量ラベラー50は、ほぼ直方体状の本体51を有している。本体51の手前側の側面には、オペレータによる操作のための操作パネル52やデータ表示のための液晶の表示画面53が設けられている。操作パネル52は、選択した商品に関する各種の情報(データ)を呼び出すための呼出キー55、商品等を選択するためのテンキー56、直接タッチすることによって商品名などを指示し商品に関するデータを呼び出すためのPLU(Price Look Up)キー57等が設けられている。
【0023】
また、本体51の上部には、商品の重量を検出するための計量部58が設けられている。計量部58は、図1において示された計量台58a、及びこの計量台58aの下方に設けられたロードセル等(図示せず)から構成されている。
【0024】
さらに、本体51の内部の右側方部分には、ラベル発行のためのラベル発行部62が設けられている。そして、操作パネル52の側方にはラベル発行口63が形成されており、このラベル発行口63から印字されたラベルが排出される。ラベル発行部62は、複数のラベルLが連続して貼付されたロール状のラベル台紙が収納されたラベル収納部64と、ラベル収納部64からラベルを取り出すとともにラベル発行口63までラベルを搬送する搬送機構65と、ラベルに対して印字を行う印字部66とを備えている。
【0025】
<計量レジスターの制御部の構成>
図2は、計量ラベラー50の概略制御ブロック図である。計量ラベラー50の制御を司る制御部70は、本体51の内部に配置されている。この制御部70は、主として、CPU71,ROM72,RAM73,HDD(ハードディスク)74等を有するマイクロコンピュータから構成されている。そして、この制御部70には、操作パネル52、表示画面53、計量部58、搬送機構65、印字部66などが接続されている。
【0026】
制御部70のHDD74内には、商品マスターテーブル74a、及び原産地マスターテーブル74bが記憶される。商品マスターテーブル74aには、図3に示すように、各呼出番号(商品番号)に対応して、商品名、商品コード、単価(価格)、風袋重量等が格納される。原産地マスターテーブル74bは、図4(b)に示すようなテーブルであり、原産地番号に対応する形で原産地名のテキストデータが格納される。原産地名には、都道府県名の他、タイやカナダといった外国の国名が記憶される。
【0027】
これらのテーブル74a〜74cは、店舗内のネットワークや接続されている上位コンピュータなどからデータを受けて作成されることもあるが、原則的にはオペレータの手入力によって作成される。
【0028】
<商品情報の入力操作>
本計量ラベラー50においては、商品販売における使用を始める前に、必要な商品情報を入力する必要がある。オペレータは、操作パネル52を操作することによって、各商品の情報の手入力を行う。上位コンピュータなどから基本的な商品情報データを受け取っている場合にも、追加の商品が出たときや商品情報が修正されたときには手入力が行われる。
【0029】
オペレータは、商品毎に、商品名、商品コード、単価などの各項目について入力していく。これらには順番に呼出番号が付けられるが、後に呼出番号を付け替えることも可能である。したがって、青果商品群、精肉商品群、鮮魚製品群などの商品群を連続する呼出番号にまとめておくことができ、商品販売において商品を呼び出すときに便宜である。このように入力された商品名等の商品情報データは、商品マスターテーブル74aに記憶・蓄積される。
【0030】
(原産地の入力操作)
商品名や商品コードに続き、ラベルに原産地を印字する必要のある商品の場合には、オペレータは原産地データの入力をすることになる。
【0031】
原産地データの入力は青果物や精肉など特定の商品群についてのみ行えばよいため、表示画面53における原産地データの入力を促す表示は特定の商品群の場合にだけ出される。ここでは、商品コードの一部分が商品群の種類を表していることを利用して、入力された商品コードから特定の商品群であるか否かを判断している。しかし、これに代えて、他の方法(制御)を採ることも可能である。例えば、部門番号を入力させるようにし、それが生鮮部門の番号であれば原産地を入力させるようにしたり、予め原産地入力の対象となる商品名テーブルを作成しておいて、それに一致する商品名が入力されたときに原産地入力させたりする制御が考えられる。
【0032】
原産地データの入力は、原則として、テキストデータの手入力である。このときには、表示画面53に、図5に示すような表示がされる。対象商品に対する既入力の原産地データがあれば、それが表示画面53の右サイドに選択可能に表示されるが、最初の入力時は、操作パネル52内のタッチパネル式のキーボードからの手入力となる。
【0033】
原産地の入力が終わると、その入力された原産地のテキストデータ(以下、原産地データという。)は、原産地マスターテーブル74bに記憶される。制御部70は、原産地データに自動的に原産地番号と付加し、両者を原産地マスターテーブル74bに記憶する。また、制御部70は、商品マスターテーブル74a内のその商品の原産地番号欄に、その原産地データに対応する原産地番号を記憶する。
【0034】
また、原産地入力の対象となる各商品は日や月、季節などによって仕入先が異なるため、オペレータは、原産地の修正入力を何回も行うことになる。このように入力が繰り返されていくと、段々と原産地マスターテーブル74b内に原産地データが蓄積されていく。一方、商品マスターテーブル74a内の原産地番号欄は原産地の修正の度に書き換えられるが、以前の原産地番号については、商品マスターテーブル74a内の別の欄(図示せず)に頻度を表す数値とともに記憶される。ここでは、この頻度を表す数値(頻度データ)として、選択されて原産地番号欄に登場した回数を用いている。この数値は、登場した日数にしてもよい。
【0035】
このように、原産地マスターテーブル74bに原産地データが蓄積されていくとともに、商品マスターテーブル74aに各原産地番号が頻度を表す数値を伴って記憶されるため、原産地の入力作業は、日を追う毎に楽になる。以下に、これらのデータを用いた入力支援の制御について詳述する。
【0036】
ある程度原産地データの入力がされると、原産地の入力において、選択入力が可能となる。例えば、「若鶏ササミ」という商品名の商品に対して既入力の原産地データがあり、それらが頻度の高い順に「愛知県」、「高知県」、「岩手県」、「宮崎県」、「滋賀県」、「京都府」、「兵庫県」、「秋田県」、「アメリカ」、「青森県」だったとする。この場合には、図5に示すように、これらの既入力の原産地データが表示画面53の右サイドに選択可能に表示される。表示順序は、頻度の高い順である。表示しきれないものについては、画面をスクロールさせることで表示されるようにしている。
【0037】
ここで、原産地として「愛知県」を入力したい場合には、キーボードによる手間のかかる入力を行わなくても、「愛知県」の部分をタッチするだけで入力を行うことができる。
【0038】
また、選択肢の中にあるものと同じ原産地をキーボードから手入力しようとした場合、入力された最初の文字を先頭に含む選択肢が表示画面53の右サイドに表示される。例えば、図5に示す表示画面53において「秋田県」と入力するために「あ」を入力し始めると、制御部70は、図6に示すように、選択肢の中で「あ」で始まる原産地を検索して表示画面53の右サイドに表示する。この段階で、オペレータが、「秋田県」が選択肢に存在することを認識するとともに、キーボード入力を止めて図7に示すように選択入力を行えば、比較的短い時間で入力作業を終えることができる。
【0039】
(商品名の検索操作)
原産地の修正等、商品マスターテーブル74a内のデータを修正・変更する際には、商品を特定して、その商品に関するデータを表示画面53に呼び出さなくてはならない。そこで、計量ラベラー50では、種々の検索機能を有している。商品を特定するためには商品名を検索することが便宜であるが、計量ラベラー50の商品名の検索機能として、登録商品の一覧表示機能が存在する。一覧表示の方法としては、均等振り表示が採用されている。これは、例えば呼び出したい商品が呼出番号100番付近にあると思われる場合に、100番を中心にその前後の商品を一覧表示する機能である。さらに、ページ送り/戻しの機能もあり、複数ページのスクロール表示が可能となっている(図8及び図9参照)。
【0040】
また、100番付近からページ送りを連続的に行ったが該当する商品を見つけられなかった場合にページ戻しを行わなければならないのでは不便であるため、最初の100番付近の表示に一気に戻れるように、「初期」キーを設けている(図8等参照)。このキーを押せば、ページ送りやページ戻しを行う前に最初の画面に戻すことができる。これにより、例えば100番付近から1度ページ戻しを行った画面に該当する商品名がある場合に逆のページ送りを多数回行ってしまったときにも、「初期」キーを押して100番付近の画面に戻し、そこからページ戻しを行うことができる。
【0041】
さらに、商品名の検索をサポートする機能として、表示切り換え機能が存在する。1ページ内に表示する商品名の数が多ければページを送ったり戻したりする手間が軽減されるが、それを増やしすぎると情報量(例えば、商品名の文字数)が減って、選択ミスが発生する恐れが出てくる。これに鑑みて設けられた機能が表示切り換え機能であり、表示される商品名の数を2段階に切り換えることが可能とされている。切換キー(図示せず)を押すと、図8に示す表示状態と図10に示す表示状態とが切り換わる。
【0042】
(その他の操作)
各データテーブルの名称は、使用者の操作によって、変更が可能である。これにより、使用者がデータテーブルの内容を別の用途に使いたいと思った場合に、名称変更によって別の用途で便宜に使うことが可能である。
【0043】
<計量ラベラーのラベル発行動作>
販売対象の各商品に関する商品情報の入力が終わると、計量ラベラー50は、商品販売に使うことが可能になる。
【0044】
客が商品(例えば、精肉)を希望すると、オペレータは、呼出番号や商品名を基に対象商品を表示画面53に呼び出す。そして、客が希望する重量に相当する位の量を計量部58の計量台58aに商品を載せる。商品の重量を調整して客の希望する量になれば、そこでラベル発行のキーを押す。この段階では、表示画面53に商品重量、単価、及び演算された価格が表示されている。これらの商品情報を含む内容が印字部66においてラベルに印字され、ラベル発行口63から印字済のラベルLが発行される(図1参照)。このラベルLの一例を、図11に示す。ここに示すように、ラベルLには、商品名、原産地名、ブランド名、単価、重量、価格、他の商品情報の他、バーコードなどが印字される。
【0045】
<第1実施形態の計量ラベラーの特徴>
(1)
第1実施形態の計量ラベラー50では、操作パネル52からの原産地名称の入力作業中に、以前に入力して原産地マスターテーブル74bに記憶されている既入力の原産地データが、表示画面53上に選択可能に表示される。このため、入力作業を行うオペレータは、同じ内容を繰り返し入力するという効率の低い作業から解放される。
【0046】
また、ここでは予め選択肢である複数の原産地データを記憶させておいて一覧表示させるのではなく、入力に応じて原産地マスターテーブル74b及び商品マスターテーブル74aにデータが蓄積されていく構成を採っている。このため、実際の使用に即した選択表示が為されることになる。すなわち、選択される可能性のある原産地データ全てを予め記憶させておいたのでは、そのデータ数が膨大となることが多く、表示画面53上での選択作業が困難になるが、ここでは入力実績のある既入力の原産地データが表示されるため、選択作業が容易且つ迅速になる。
【0047】
(2)
第1実施形態の計量ラベラー50では、手入力で原産地入力を始めると、最初の文字を先頭に有する既入力の原産地データが表示画面53の右サイドに表示される。このため、オペレータは、該当する原産地データが表示された場合には、全ての手入力を終える前に表示画面53上の原産地データを選択することによって、より少ない労力で入力を終えることができる。
【0048】
また、手入力し始めることによって該当する既入力の原産地データが絞られてくるため、表示画面53上において段々と表示される原産地データの数が減り、それに従って選択する作業も容易となっていく。例えば、既入力の原産地データの数が多くなりスクロール表示や分割表示しなければ表示画面に表示しきれなくなった場合にも、原産地入力において文字を手入力し始めれば、該当する原産地データが少なくなり、オペレータによる選択作業が容易となる。
【0049】
(3)
第1実施形態の計量ラベラー50では、既入力の原産地データが、商品マスターテーブル74aにおいて、頻度を表す数値に関連づけられている。すなわち、商品マスターテーブル74a内の原産地番号の欄は原産地の修正の度に書き換えられるが、以前の原産地番号については、商品マスターテーブル74a内の別の欄に頻度を表す数値とともに記憶されている。そして、原産地入力において、選択実績の高い、すなわち頻度を表す数値が大きいものを優先的に表示させるようにしている。これにより、原産地データの数が増えた場合においても、選択実績の高いものが優先して表示画面53に表示されるため、複数の原産地入力作業のトータルとしての作業時間は短縮されることになる。
【0050】
<変形例>
(A)
上記第1実施形態では、原産地入力時において対象商品に対する既入力の原産地データが表示画面53の右サイドに選択可能に表示されるようになっているが、対象商品に対する既入力の原産地データに限らず、さらに対象商品が属する商品群に対する既入力の原産地データも表示させるようにしてもよい。
【0051】
(B)
上記第1実施形態では、オペレータの手入力によって商品マスターテーブル74aや原産地マスターテーブル74bを作成することを前提にしているが、入力される可能性のある商品情報データを積極的に店舗内のネットワークや接続されている上位コンピュータなどから受け取るようにして、入力を支援させてもよい。このようにすれば、オペレータは、初めて入力する商品情報であっても選択入力をすることができる。
【0052】
この場合、原産地入力において選択入力を促す表示画面53の右サイドへの原産地データの表示については、その商品に関して以前入力のあった既入力の原産地データを他の商品情報データに優先させて表示させることが望ましい。
【0053】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る計量ラベラー(商品情報出力装置)も、外観及び構成は図1に示すものである。計量ラベラーの概略構成については、上記第1実施形態と同じである。
【0054】
<計量レジスターの制御部の構成>
計量ラベラーの制御ブロック構成についても、第1実施形態と同様であり、制御部70は、CPU71,ROM72,RAM73,HDD74等を有するマイクロコンピュータから構成され、操作パネル52、表示画面53、計量部58、搬送機構65、印字部66などが接続されている。また、本実施形態の計量ラベラーの制御部70は、図12に示すように、店舗内ネットワークを介して、店舗の商品情報を統括するストアコントローラ(上位コンピュータ)に接続されている。
【0055】
制御部70のHDD74内には、商品マスターテーブル74a、原産地マスターテーブル74bの他に、図13に示すブランド名マスターテーブル74cが記憶される。ブランド名マスターテーブル74cには、ブランド番号に対応する形でブランド名のテキストデータが格納されている。また、各ブランド番号にリンクする原産地番号も格納されている。
【0056】
これらのテーブル74a〜74cは、店舗内のネットワークを介してストアコントローラから送られてくるテーブルが基本となっている。このテーブル74a〜74cを基本として、オペレータは、日々の商品情報の修正や変更に対応して、テーブル74a〜74cへの入力を行うことになる。
【0057】
また、制御部70のHDD74には、後述する単価・価格履歴マスターテーブル74dも用意されている。
【0058】
<商品情報の修正操作>
(原産地入力の操作)
オペレータは、操作パネル52を操作することによって、各商品の情報を修正するための入力を行う。ここでは、その一例として、原産地の確定が為されておらず、あるいは対象商品の仕入れに変化があって原産地を修正入力しなければならないときの原産地入力について説明する。
【0059】
対象商品に対する初めての原産地入力においては、ストアコントローラから送られてきた膨大な原産地データの中から選択を行い、原産地名を入力することになる。この選択は容易ではないため、選択を支援する制御が行われている。操作パネル52にあるキーボードから選びたい原産地の最初の1文字を入力すると、入力された文字を先頭に含む選択肢が表示画面53の右サイドに表示される。これにより、選択肢が絞られるため、選択を比較的容易に行うことができるようになる。
【0060】
何回か原産地の変更を行っている商品について原産地変更入力を行う場合には、以下のような支援制御が働き、選択入力の労力が軽減される。
【0061】
ある商品に対して原産地の変更が繰り返されると、商品マスターテーブル74a内の原産地番号が書き換えられるとともに、以前の原産地番号については、商品マスターテーブル74a内の別の欄に頻度を表す数値とともに記憶される。この頻度を表す数値は、選択されて原産地番号の欄に登場した回数である。そして、原産地変更入力においては、頻度を表す数値が大きい原産地番号に対応する原産地データが、表示画面53に優先的に表示される。このため、選択入力を行うオペレータは、選ぶ可能性の薄い原産地データを後回しにして、以前に選んだ実績のある原産地データを頻度の高いものから見ることができる。
【0062】
(ブランド名及び原産地の入力の操作)
また、精肉などの商品では、「松阪牛」や「神戸牛」といった産地に関連するブランド名をラベルに印字させることが多い。このようなブランド名の表示は、商品に高級感を出すとともに、品質を保証する役割を果たす。このブランド名と原産地とを両方ともラベルに印字させる場合には、まず対象商品に対してブランド名及び原産地を関連づけなければならない。この作業は、ブランド番号及び原産地番号の商品マスターテーブル74aへの登録作業となるが、以下のような操作で入力(登録)することになる。
【0063】
商品名や呼出番号によって対象商品を表示画面53に呼び出すと、原産地の入力画面ではなく、先にブランド名の入力画面が表示される。すなわち、ここでは、従来からラベルに印字させることが多くオペレータも入力慣れしているブランド名の入力を先行させている。
【0064】
一覧表示からブランド名を選択すると、ブランド名マスターテーブル74cの対応するブランド番号が商品マスターテーブル74aのブランド番号欄に登録されるとともに、ブランド名マスターテーブル74cの対応する原産地番号が商品マスターテーブル74aの原産地番号欄に登録される。これは、ブランド名と原産地とが1対1に対応している場合であり、ブランド名マスターテーブル74cにおいて1つのブランド名に対し複数の原産地が登録されている場合には、ブランド名の選択に従い、ブランド名マスターテーブル74cの対応する複数の原産地番号を持つ原産地データが原産地マスターテーブル74bから読み出されて表示画面53に選択可能に表示される。ここでは、ブランド名の選択入力によって絞られた原産地データのみが表示されるため、選択入力作業は容易である。
【0065】
(単価・価格履歴マスターテーブル)
図12に示す制御部70のHDD74には、単価・価格履歴マスターテーブル74dが用意されている。
【0066】
特価商品の単価や価格を印字する場合において、通常の単価(以下、特価前単価という。)や通常の価格(以下、特価前価格という。)を二重線などで消して、その近くに特価となった単価や価格を表示することがある。この場合には、消費者に安さをアピールすることができるが、間違って特価期間が終わったにもかかわらず上記のような表示を続けていると、店舗の信用を失うことになる。そこで、この計量ラベラーにおいては、単価・価格履歴マスターテーブル74dを設けている。
【0067】
単価・価格履歴マスターテーブル74dには、各商品の値付けを行う毎に、その日付及び単価(定額の場合には価格)のデータが追加される。そして、特価商品の単価や価格を設定する際には、単価・価格履歴マスターテーブル74dを参照して、過去3ヶ月間の間に特価前単価あるいは特価前価格で販売を行っていた実績があるか否かを判断し、履歴に該当するデータが存在しない場合にはエラー表示を行う。このエラー表示は、過去3ヶ月において販売実績のない単価(価格)を特価前単価(特価前価格)として表示することに対するエラー表示であり、この場合には特価前単価あるいは特価前価格の変更を行い表示を是正することになる。
【0068】
なお、単価・価格履歴マスターテーブル74dの個々のデータは、3ヶ月経過後に自動的に消去される。
【0069】
<第2実施形態の計量ラベラーの特徴>
生鮮食品の原産地名を表示する機構として、一般には、商品名の一部として原産地名を登録しておく方法と、商品とは別に登録された原産地名のテキストデータの中から1商品について1つの原産地名をリンクさせる方法とがある。
【0070】
前者の問題点としては、同一商品名に対して原産地が数多くある場合には産地毎に商品情報を持つ必要があり、記憶メモリの浪費や呼び出しにかかる時間が長くなるといった不具合が想定される。
【0071】
後者の問題点としては、前者のように産地毎に商品名を登録する必要はないが、登録及びリンクは1商品に対して1産地のみとなるため、通常の登録操作でいちいち産地名を選択する手間がかかる。この作業は全商品に対応している原産地マスター内の膨大な産地データの中から産地を選択する作業であり、手間が大きい。
【0072】
これに対して、第2実施形態の計量ラベラーでは、原産地入力において、予めストアコントローラから送られてきている原産地マスターテーブル74bにある複数の原産地データから選択を行うことができる。そして、以前に選択入力された原産地データが、原産地番号をその商品にリンクさせた形で、商品マスターテーブル74aに既選択データとして蓄積されていく。そして、商品に対して以前に選択された原産地データが存在するときには、表示画面53において、既選択の原産地データが他の原産地データに優先して表示される。これにより、オペレータの入力作業にかかる時間がトータルとして短縮される。
【0073】
<変形例>
上記第2実施形態では、ブランド名と原産地とをリンクさせることによって、原産地入力にかかる労力を軽減しているが、ブランド名や原産地が決まると商品の価格帯もある程度絞られることが多いため、これを利用してブランド名や原産地に単価のデータ(価格データ)をリンクさせてもよい。この場合には、商品の価格(単価)を入力するオペレータの労力を軽減することができる。
【0074】
[第3実施形態]
図14に示すような商品情報管理システムに属している計量ラベラーの場合には、上記のように各計量ラベラー内で入力支援制御を行う他に、接続している上位コンピュータ(サーバー)による入力支援を受けることも可能である。
【0075】
図14に示す商品情報管理システムは、チェーン展開を行っているスーパーマーケットの複数の店舗3、それらの店舗3を管理する本部2、及び本部2からの指令で商品の仕入れを行う仕入れ担当者の間で商品に関する情報を送り、商品情報を管理するシステムである。
【0076】
仕入れ担当者は、ハンディ端末(携帯端末機)1を持っており、このハンディ端末1を利用して生鮮商品の仕入れ作業を行う。ハンディ端末1での原産地の入力は、アイテム毎に複数の原産地データが表示画面に表示されるので、その中から仕入れしたものの原産地を選べばよい。ハンディ端末1内には本部2から送られた原産地マスターテーブルM2が収められており、アイテムを呼び出すと、原産地マスターテーブルM2からデータが呼び出されて表示画面に表示される。
【0077】
本部2は、各仕入れ担当者に生鮮商品の仕入れに関する指示を与え、仕入れに関する情報を仕入れデータ送信ファイルの形で仕入れ担当者から受け取る。また、本部2は、当日の早朝(あるいは前日)に仕入れられた生鮮商品の仕入れ情報を基に売価を決定して、原産地情報や有機農法の有無に関する情報とともに各店舗3に送信する。なお、本部2にあるLANには、原産地マスターテーブルM2や商品マスターテーブルM1を有するサーバー20の他、操作端末21などが接続されている。商品マスターテーブルM1には、商品毎に、商品コード、商品名、価格、原産地番号、有機農法の有無といったデータの他、特売情報や売り上げ情報、在庫数などの種々のデータが記憶される。この商品マスターテーブルM1は、店舗3毎に作成されており、商品編成が変わったときに本部2で変更が加わり各店舗3に配布される。
【0078】
仕入れ担当者のハンディ端末1から仕入れデータ送信ファイルが送られてくると、本部2は、仕入れ価格からその生鮮商品の売価を決定する。そして、以前に各店舗3に対して送っているデータからデータの変更があったアイテムについてのみを各店舗3に送信する。
【0079】
各店舗3は、本部2からの変更データ送信ファイルを毎営業日の朝に受信し、生鮮商品を含む各商品に関する変更データを反映させて、その日の朝に入荷された生鮮商品についても最新の仕入れ情報を基にした商品情報を生鮮商品とともに消費者に提供する。
【0080】
店舗3内のLANには、サーバー30と、操作端末31と、POP作成装置32と、ラベル印字機能付き装置33と、POSシステム34と、ESLシステム35とが接続されている。
【0081】
サーバー30は、ストアコントローラとも呼ばれるもので、内部に商品マスターテーブルM1及び原産地マスターテーブルM2を有している。これらのテーブルM1,M2は、本部2で作成され各店舗3に送られてくるものである。サーバー30は、商品マスターテーブルM1を基に、商品の価格管理、在庫管理、発注入庫管理、売上管理等の店舗内の各業務に関する管理を行う。
【0082】
POP作成装置32は、商品の紹介やセール内容の広告等を行うために店頭あるいは商品近傍に付されるPOP広告を作成する装置であって、例えば、POP作成ソフトウェアがインストールされたコンピュータと、それに接続されたプリンターとから構成される。このPOP作成装置32は、サーバー30の商品マスターテーブルM1から必要な商品情報を取り込み、操作画面上で適当に印字内容を配置した上で、プリンターによってPOP広告を出力する。
【0083】
ラベル印字機能付き装置33は、商品に関する情報を消費者に提示するために商品に付されるラベルへの印字を行う機能を有する装置である。具体的には、ラベルだけを発行するラベル発行装置、商品の包装及びラベルの貼付を行う包装値付装置、商品の計量を行い計量値を基に価格を決定してラベル貼付を行う計量ラベラー、計量から包装・ラベル貼付までを一貫して行う計量包装値付装置などのうち幾つかが、必要に応じて店舗3内に配備されている。
【0084】
この装置33は、サーバー30内の商品マスターテーブルM1から原産地番号や有機農法の有無を含む商品情報を取り込み、これらの情報を発行するラベルに印字する。
【0085】
例えば、装置33の1つが図1に示す計量ラベラー50であるとすると、計量ラベラー50は、サーバー30から原産地マスターテーブルM2をコピーして取り込むとともに、商品マスターテーブルM1を取り込むことができる。さらに、計量ラベラー50は、その日の朝に入荷された生鮮商品についての最新の仕入れ情報(原産地データ含む)を取り込むことができるため、オペレータの入力作業を不要としたりオペレータの商品情報の入力作業を大幅に軽減したりすることが可能となる。
【0086】
また、野菜などの商品についても、本部2のサーバー20で納品や検品時に原産地マスターテーブルM2を販売予定日毎に作成しておけば、それを取り込むことになる各店舗3の計量ラベラー50における原産地入力の作業が極めて簡単なものとなる。
【0087】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る計量ラベラー(商品情報出力装置)も、外観及び構成は図1に示すものである。計量ラベラーの概略構成については、上記第1実施形態と同じである。
【0088】
<計量レジスターの制御部の構成>
計量ラベラーの制御ブロック構成についても、第1実施形態と同様であり、制御部70は、CPU71,ROM72,RAM73,HDD74等を有するマイクロコンピュータから構成され、操作パネル52、表示画面53、計量部58、搬送機構65、印字部66などが接続されている。
【0089】
制御部70のHDD74内には、図15に示すように、商品マスターテーブル74a、原産地マスターテーブル74e、及び複数の原産地サブマスターテーブル74fが記憶される。これらのテーブル74a,74e,74fは、店舗内のネットワークを介してストアコントローラから送られてくるテーブルが基本となっている。このテーブル74a〜74cを基本として、オペレータは、日々の商品情報の修正や変更に対応して、テーブル74a〜74cへの入力を行うことになる。
【0090】
商品マスターテーブル74aには、図3に示すように、各呼出番号(商品番号)に対応して、商品名、商品コード、単価(価格)、風袋重量等が格納される。
【0091】
原産地マスターテーブル(大項目産地名データ記憶部)74eには、「国産」、「輸入品」といった大項目の原産地名の他に、都道府県名や外国の国名といった大項目の原産地名、鮮魚の水揚げ漁港名や遠洋でとれた鮮魚の海域名といった大項目の原産地名が、原産地番号とともに記憶されている(図16参照)。
【0092】
原産地サブマスターテーブル(小項目産地名データ記憶部)74fは、原則として、原産地マスターテーブル74eに納められている大項目の原産地データに対してそれぞれ設けられている。但し、小項目の原産地名が存在しない大項目の原産地データに対しては、原産地サブマスターテーブルは設けられない。
【0093】
原産地サブマスターテーブル74fには、大項目の原産地データに従属する小項目の原産地データが納められている。例えば、図16に示すように、原産地マスターテーブル74e内にある原産地番号「0028」,大項目の原産地名「兵庫県」という原産地データに対しては、「兵庫県サブマスターテーブル」という原産地サブマスターテーブル74fが存在する。この「兵庫県サブマスターテーブル」には、詳細な地名や生産業者の名称などが小項目の原産地名(サブ原産地名)として記憶されている。
【0094】
<商品情報の修正操作>
(原産地入力の操作)
オペレータは、操作パネル52を操作することによって、各商品の情報を修正するための入力を行う。ここでは、その一例として、原産地の確定が為されておらず、あるいは対象商品の仕入れに変化があって原産地を修正入力しなければならないときの原産地入力について説明する。
【0095】
対象商品に対する初めての原産地入力においては、ストアコントローラから送られてきた膨大な原産地データの中から選択を行い、原産地名を入力することになる。この選択は容易ではないため、本装置では、図15及び図16に示すように、原産地データを原産地マスターテーブル74eと原産地サブマスターテーブル74とに分けて記憶させている。そして、制御部70は、以下のような制御を行う。
【0096】
オペレータに原産地名を選択によって入力してもらうために、制御部70は、まず、商品名や呼出番号によって指定された対象商品に対応する複数の大項目の原産地名を原産地マスターテーブル74eから呼び出して、それらを選択可能に表示画面53に列挙する。呼び出される大項目の原産地名は商品の種類によって異なり、例えば、青果であれば都道府県名や国名などが呼び出され、鮮魚であれば、近海物は水揚げ漁港名、遠洋物は海域名、養殖物は都道府県名が呼び出される。
【0097】
ここで、オペレータが大項目の原産地名を選択入力すると、次に、サブマスターテーブル使用許可フラグが立っている商品の場合にのみ小項目の原産地名が原産地サブマスターテーブル74fから呼び出される。サブマスターテーブル使用許可フラグは、商品マスターテーブル74aに納められている商品情報の1つであって、商品毎、あるいは商品種別毎に設定されるデータである。このサブマスターテーブル使用許可フラグは、小項目の原産地名を入力する可能性のある商品に対して立てられるものである。したがって、サブマスターテーブル使用許可フラグが立っていない商品については、大項目の原産地名の選択入力によって原産地入力が終了する。一方。サブマスターテーブル使用許可フラグが立っている商品については、原産地サブマスターテーブル74fから呼び出された小項目の原産地名(サブ原産地名)が表示画面53に列挙される。ここで、小項目の原産地名を選択入力すると、大項目の原産地名に小項目の原産地名が付加された形で原産地名が確定し、原産地入力が終了する。ここで選ばれた大項目の原産地データの原産地番号及び小項目の原産地データのサブ原産地番号(図16参照)は、商品マスターテーブル74aに記憶される。
【0098】
例えば、大項目の原産地名について「兵庫県」を選択し、小項目の原産地名について「イシダ漁協」を選択したとすると、原産地名は「兵庫県イシダ漁協」に確定して、その表示が表示画面53に為される。そして、ラベルを発行するときには、「兵庫県イシダ漁協」が原産地名の欄に印字されることになる。
【0099】
また、何回か原産地の変更を行っている商品について原産地変更入力を行う場合には、以下のような支援制御が働き、選択入力の労力が軽減される。
【0100】
ある商品に対して原産地の変更が繰り返されると、商品マスターテーブル74a内の原産地番号及びサブ原産地番号が書き換えられるとともに、以前の原産地番号及びサブ原産地番号については、商品マスターテーブル74a内の別の欄に頻度を表す数値とともに記憶される。この頻度を表す数値は、選択されて原産地番号(あるいはサブ原産地番号)の欄に登場した回数である。そして、原産地変更入力においては、頻度を表す数値が大きい原産地番号(サブ原産地番号)に対応する原産地データが、表示画面53に優先的に表示される。このため、選択入力を行うオペレータは、選ぶ可能性の薄い原産地データを後回しにして、以前に選んだ実績のある原産地データを頻度の高いものから見ることができる。
【0101】
<第4実施形態の計量ラベラーの特徴>
第4実施形態に係る計量ラベラーでは、原産地データを、原産地マスターテーブル74eと、複数の原産地サブマスターテーブル74fとに分けて記憶させている。このように構成した上で、制御部70は、まず大項目の原産地名を入力させ、その大項目の原産地データに対応する小項目の原産地名だけを表示画面53に表示させている。この小項目の原産地名の一覧表示では、入力された大項目の原産地データに対応するものだけが表示されるため、その表示件数は必要最小限に抑えられる。これにより、オペレータが原産地入力する際の作業が容易となり、作業時間も短くなる。
【0102】
また、原産地データを大項目と小項目とに分けているので、原産地データを修正するような場合にもその修正に係る労力が少なくなる。
【0103】
<変形例>
上記第4実施形態では、大項目の原産地データの選択入力に従って小項目の原産地名(サブ原産地名)が表示画面53に列挙されるように制御を行っているが、これに加えて、「サブ原産地名表示」といったファンクションキーを設け、現在表示画面53に表示されている原産地名の大項目の原産地名に対応するサブ原産地名を呼び出すことができるようにしてもよい。こうすれば、例えば「兵庫県イシダ漁協」が選択されていて「兵庫県淡路島」に変更したい場合に、直接「兵庫県サブマスターテーブル」にあるサブ原産地名を呼び出すことが可能となり、変更作業が非常に早くなる。
【0104】
[他の実施形態]
本発明は、上記のような計量ラベラーに限らず、連続的に商品の計量,ラベルの発行,及び商品へのラベルの貼付を行う自動計量値付装置、対面販売において使用される計量値付装置、計量から包装・ラベル貼付までを一貫して行う自動計量包装値付装置、商品を広告するためのPOPラベルをパソコン等を利用して作成するPOP作成システムなど、種々の装置において適用が可能である。
【0105】
【発明の効果】
本発明では、産地名入力において、産地名データ記憶部にある複数の産地名データが選択可能に表示画面上に表示されるため、オペレータは、初めて入力する産地名であっても選択によって入力を行うことができる。また、選択入力された産地名データが商品にリンクした形で蓄積され、表示画面において既選択産地名データが他の産地名データに優先して表示されるため、オペレータの入力作業にかかる時間が短縮される。また、ブランド名の選択によって産地名を絞り込み、産地名データの選択を容易な作業にしている。それぞれを全く別に選択入力させる場合に較べて作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る計量ラベラーの一部透視斜視図。
【図2】 第1実施形態の制御部のブロック構成図。
【図3】 商品マスターテーブルの構成図。
【図4】 原産地マスターテーブルの構成図。
【図5】 原産地入力時の表示画面の一表示例。
【図6】 原産地入力時の表示画面の一表示例。
【図7】 原産地入力時の表示画面の一表示例。
【図8】 商品選択時の表示画面の一表示例。
【図9】 商品選択時の表示画面の一表示例。
【図10】 商品選択時の表示画面の一表示例。
【図11】 ラベルの印字構成図。
【図12】 第2実施形態の制御部のブロック構成図。
【図13】 ブランド名マスターテーブルの構成図。
【図14】 第3実施形態の商品情報管理システムのブロック構成図。
【図15】 第4実施形態の制御部のブロック構成図。
【図16】 原産地マスターテーブル及び原産地サブマスターテーブルの構成図。
【符号の説明】
51 計量ラベラー(商品情報出力装置)
52 操作パネル(入力手段)
53 表示画面
70 制御部
74 HDD
74a 商品マスターテーブル(既入力データ記憶部;既選択産地名データ記憶部)
74b 原産地マスターテーブル(既入力データ記憶部;商品情報データ記憶部;産地名データ記憶部)
74c ブランド名マスターテーブル(ブランド名記憶部)
74e 原産地マスターテーブル(大項目産地名データ記憶部)
74f 原産地サブマスターテーブル(小項目産地名データ記憶部)

Claims (5)

  1. 表示画面と、
    商品情報の入力が可能な入力手段と、
    複数の産地名データが記憶されている産地名データ記憶部と、
    産地に関係する複数のブランド名データが記憶されているブランド名記憶部と、
    前記入力手段による商品番号あるいは商品名の入力後に、前記表示画面に複数の産地名データを選択可能に表示させ、その商品の産地名を選択入力させる制御部と、
    選択入力された商品の産地名データを、その商品あるいはその商品が属する商品群にリンクさせて既選択産地名データとして記憶する既選択産地名データ記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記表示画面に複数の産地名データを選択可能に表示させるときに、既選択産地名データを他の産地名データに優先させて表示し、
    前記産地名データと前記ブランド名データとがリンクしており、
    前記制御部は、前記入力手段による商品番号あるいは商品名の入力後に、まず前記表示画面に複数のブランド名データを選択可能に表示させてその商品のブランド名を選択入力させ、次に選択入力されたブランド名とリンクしている産地名データを自動入力あるいは選択入力させる、
    商品情報入力装置。
  2. 前記産地名データには、価格データがリンクしており、
    前記制御部は、入力された商品番号あるいは商品名の商品に対して為される産地名データの選択入力に従い、その産地名データにリンクしている価格データを選択肢として前記表示画面に表示する、
    請求項1に記載の商品情報入力装置。
  3. 前記産地名データ記憶部は、大項目の産地名が記憶されている大項目産地名データ記憶部と、前記大項目の産地名に従属する複数の小項目の産地名が記憶されている小項目産地名データ記憶部とを有している、請求項1に記載の商品情報入力装置。
  4. 前記制御部は、前記入力手段による商品番号あるいは商品名の入力後に、前記表示画面に複数の大項目の産地名データを選択可能に表示させて商品の大項目の産地名を選択入力させ、さらに小項目の産地名を入力させる場合には、選択入力された大項目の産地名に従属する複数の小項目の産地名を選択可能に表示させて商品の小項目の産地名を選択入力させる、請求項3に記載の商品情報入力装置。
  5. 前記請求項1から4のいずれかに記載の商品情報入力装置と、
    指定商品に対して前記入力手段により入力された商品情報、及びその商品に関係する他の商品情報を出力する出力手段と、
    を備えた商品情報出力装置。
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