JP4407653B2 - 駆動伝達機構及びそれを備えた用紙搬送装置 - Google Patents

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本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置に適用可能な、駆動伝達機構及びそれを備えた用紙搬送装置に関する。
上述の画像形成装置では、給紙カセット等に収納した用紙を画像形成処理部に搬送して用紙に画像処理を行って排出する一連の用紙搬送動作が行われているが、用紙搬送動作は、一般にモータ等の駆動源を用いて歯車機構やクラッチ等の駆動伝達機構により各搬送ローラに回転駆動力を伝達して行われる。例えば、特許文献1では、1つのモータにより排紙ローラ及び反転搬送ローラの駆動制御を行うための歯車等の駆動伝達機構が記載されている。また、特許文献2では、クラッチを介して連結される第1回転部材と、歯車及びトルクリミッタを介して連結されて第1回転部材と協働する第2回転部材とを備えた正転逆転制御機構が記載されている。
特開2004−269232号公報 実開平5−37790号公報
従来の画像形成装置では、装置のコンパクト化が進められており、駆動源や駆動伝達機構についてもコンパクト化することが要請されている。しかしながら、駆動源を最小限とするとその分駆動源から駆動力を伝達する駆動伝達機構が増加し、そのための設置スペースも大きくならざるを得ない。
そこで、本発明は、設置スペースを抑えてコンパクト化することが可能な駆動伝達機構及びそれを備えた用紙搬送装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る用紙搬送装置は、駆動源からの駆動力を伝達する第一歯車列と、前記第一歯車列に伝達された駆動力を給紙ローラの回転軸に伝達する当該回転軸に固定された電磁クラッチと、前記回転軸に回転自在に軸支された歯車を介してフィードローラに前記駆動源からの駆動力を常時伝達する第二歯車列とを備え、前記給紙ローラは、前記電磁クラッチのオン及びオフにより間欠動作し、前記フィードローラは、前記歯車が前記給紙ローラの間欠動作に影響を受けることなく回転することで常時回転して用紙搬送動作を行うことを特徴とする。さらに、前記回転軸には、負荷が加えられていることを特徴とする。
上記のような構成を有することで、電磁クラッチに取り付けられた回転軸を歯車の支持軸に兼用したので、回転軸の周辺スペースに歯車を設置して歯車列を配列することができ、スペースの有効活用ができる。また、従来は、回転軸を回り込むように歯車列を配列していたため、その分歯車の数を増加させる必要があったが、回転軸に歯車を軸支することで、歯車列を短くすることができ、駆動伝達機構をコンパクト化することが可能となる。そして、回転軸に歯車を回転自在に軸支しているので、電磁クラッチをオンさせた場合に回転軸が回転駆動してもそれとは独立して第二歯車列に駆動伝達することができる。また、回転軸に負荷が加えられていることで、第二歯車列に駆動伝達されて回転軸に軸支された歯車が回転しても回転軸が供回りすることが防止できる。
また、用紙搬送装置の搬送ローラに駆動源から駆動力を伝達する駆動伝達機構においても電磁クラッチに取り付けた回転軸を歯車の支持軸に兼用することで、第一用紙搬送ローラと第二用紙搬送ローラが近接配置されている場合でも歯車列の配置設計が容易になり、コンパクトな構成の用紙搬送装置とすることが可能となる。そして、第一用紙搬送ローラが給紙ローラである場合には、摩擦パッド等に当接して回転軸に負荷が加わることで回転軸が歯車の回転に伴って供回りすることが防止されて正確な用紙搬送制御を行うことが可能となる。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態を備えた画像形成装置全体の概略断面図である。画像形成装置1の上部には用紙排紙トレイ10が設けられ、その下部には、記録部2及び給紙部3が配されている。
給紙部3では、給紙カセット11が配置されており、フラッパ12に所定のサイズの用紙が複数枚積載されている。給紙カセット11の右端部には、給紙ローラであるピックアップローラ13が配置されている。フラッパ12は、積載された用紙の上面がピックアップローラ13に圧接するように、図示しないバネ部材により上方に付勢されている。この状態でピックアップローラ13が回転駆動すると、摩擦力により用紙が1枚ずつ用紙搬送路に給紙されるようになる。
給紙された用紙は、まずフィードローラ14及びプレスローラ15により記録部2に搬送される。記録部2では、搬送された用紙に記録するために、現像器16、クリーニング機構17、コロナ帯電器18、感光体ドラム19、転写ローラ20、露光手段21及び定着ローラ22が備えられている。
クリーニング機構17は、転写後の感光体ドラム19の表面に付着した残留トナーや紙粉等の異物をクリーニングローラにより捕捉して感光体ドラム19の表面を清掃する。
コロナ帯電器18は、放電ワイヤからのコロナ放電により感光体ドラム19の表面を一様に帯電する。一様に帯電された感光体ドラム19に、露光手段21で画像記録信号に応じて露光することで静電潜像が形成される。
そして、現像器16内のトナーを感光体ドラム19に形成された静電潜像に転移させて、静電潜像を可視像化する。転写ローラ20は、用紙を挟んで感光体ドラム19と対向する位置に設置されており、所定の電圧が印加されると感光体ドラム19表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。
そして、転写されたトナー像は、定着ローラ22及びプレスローラ23によって挟持されて加熱・プレスされ用紙に定着される。定着された用紙は、フィードローラ34及びプレスローラ35により排出経路に送られて、排出ローラ24及びプレスローラ25の間に挟持されて用紙排紙トレイ10に搬出される。
また、装置本体の側面には、手差し給紙機構及び反転搬送機構が設けられており、手差し給紙を行う場合には、側面カバー26を開いて給紙ローラ27に用紙を差し込むことで行われる。差し込まれた用紙は、給紙ローラ27によりフィードローラ14及びプレスローラ15に搬送されて記録動作が行われる。
また、反転搬送を行う場合には、片面に記録した用紙が一旦排出ローラ24及びプレスローラ25の間に挟持されて搬出された後排出ローラ24を逆回転して反転搬送路に搬送して、フィードローラ28及びプレスローラ29、フィードローラ30及びプレスローラ31の2対の搬送ローラにより下方に向けて搬送する。そして、フィードローラ32及びプレスローラ33により上方に向けて搬送されて、再度フィードローラ14及びプレスローラ15に搬送されてもう一方の面に記録動作が行われ、用紙の両面に記録されるようになる。
また、画像形成装置1の中央部には、内部にトナーが貯留されているトナーカートリッジ36が画像形成装置1から脱着可能に装着されており、トナーカートリッジ36内のトナーは、図示されない経路により、現像器16に適宜補充されるようになっている。
以上の構成において、給紙部3から排出ローラ24に至る用紙搬送機構、手差し給紙機構及び反転搬送機構が用紙搬送装置に相当する。
図2は、ピックアップローラ13及びフィードローラ14の回転駆動を行う駆動伝達機構に関する概略斜視図である。駆動源としてモータ40を用いており、モータ40の回転駆動軸に固定された駆動歯車41に中間歯車42が噛合している。中間歯車42は、2段歯車43の下段に噛合しており、2段歯車43の上段が電磁クラッチ44に連結した歯車45に噛合している。
電磁クラッチ44は、公知のものを用いればよく、回転軸46が固定された本体部内の電磁石をオン・オフすることで、歯車45と連結又は解除されるようになっており、歯車45と連結された場合に歯車45の回転が回転軸46に伝達されて回転するようになる。
回転軸46には、ピックアップローラ13が固定されており、電磁クラッチ44のオン・オフによりピックアップローラ13が選択的に回転駆動されるようになる。ピックアップローラ13には摩擦パッド47が常時圧接されるように付勢されており、給紙カセット11内に収納された用紙がピックアップローラ13と摩擦パッド47の間に挟持されて給紙動作が行われる。
以上のように、ピックアップローラ13の回転駆動を行うために、駆動歯車41、中間歯車42、2段歯車43及び連結歯車45からなる第一歯車列が設けられている。
一方、回転軸46には、中間歯車48が回転自在に軸支されており、中間歯車48は、2段歯車43の上段と噛合している。また、中間歯車48は、2段歯車49の上段と噛合しており、2段歯車49の下段には軸歯車50が噛合している。軸歯車50は、フィードローラ14の回転軸51に固定されており、軸歯車50を回転駆動することによりフィードローラ14が回転し、フィードローラ14に圧接されたプレスローラ15との間に給紙された用紙が挟持されて用紙の搬送動作が行われる。
以上のように、フィードローラ14の回転駆動を行うために、駆動歯車41、中間歯車42、2段歯車43、中間歯車48、2段歯車49及び軸歯車50からなる第二歯車列が設けられている。
したがって、モータ40を回転駆動すると、第一歯車列及び第二歯車列が共に動作して駆動伝達が行われるが、ピックアップローラ13は、電磁クラッチ44のオン・オフにより間欠動作して給紙が行われる。一方、フィードローラ14については、中間歯車48が回転軸46に回転自在に軸支されているため、回転軸46の間欠回転動作に影響を受けることなく回転し、フィードローラ14は常時回転して用紙搬送動作を行うようになる。
また、ピックアップローラ13には摩擦パッド47が常時圧接されて負荷が加わっているため、回転軸46は中間歯車48の回転動作に伴って供回りすることはない。
このように、フィードローラ14の回転駆動を、回転軸46に回転自在に軸支された中間歯車48を介した第二歯車列で行うようにしているので、回転軸46を回り込むように歯車列を配列する必要がなく、直線状に短い歯車列とすることができ、コンパクトで確実に駆動伝達が行える機構とすることができる。
また、フィードローラ14がピックアップローラ13に近接配置される場合でも、電磁クラッチ44の周辺スペースを有効に活用して容易に駆動伝達機構を設計することが可能となる。
中間歯車45,48を一体の長尺歯車としても、上述した駆動伝達と同様の駆動を行うことが可能となるが、その場合回転軸46との接触面積が増加して歯車回転時の抵抗が増加してしまう。よって、歯車及び回転軸の接触面積がより少ない上述の構造が好ましい。
本発明に係る実施形態備えた画像形成装置全体の概略外観斜視図である。 ピックアップローラ及びフィードローラの回転駆動を行う駆動伝達機構に関する概略斜視図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 記録部
3 給紙部
13 ピックアップローラ
14 フィードローラ
15 プレスローラ
40 モータ
41 駆動歯車
42 中間歯車
43 2段歯車
44 電磁クラッチ
45 歯車
46 回転軸
47 摩擦パッド
48 中間歯車
49 2段歯車
50 軸歯車
51 回転軸

Claims (2)

  1. 駆動源からの駆動力を伝達する第一歯車列と、前記第一歯車列に伝達された駆動力を給紙ローラの回転軸に伝達する当該回転軸に固定された電磁クラッチと、前記回転軸に回転自在に軸支された歯車を介してフィードローラに前記駆動源からの駆動力を常時伝達する第二歯車列とを備え、前記給紙ローラは、前記電磁クラッチのオン及びオフにより間欠動作し、前記フィードローラは、前記歯車が前記給紙ローラの間欠動作に影響を受けることなく回転することで常時回転して用紙搬送動作を行うことを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記回転軸には、負荷が加えられていることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
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