本発明は、基板上に形成された有機EL層を封止用キャップにより封止して、有機EL層の長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関するものである。
一般的に、基板上に発光性を有する有機EL層を形成した有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す)は、自発光で高速応答性を有し、視野角依存性がなく、耐衝撃性も優れ、低消費電力が期待される表示素子であり、次世代ディスプレイ用として期待されている。また、有機EL素子は、有機材料を主たる原料として用いているので、分子設計の自由度が高く、多色化が可能であり、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各有機EL層をマトリック状又はストライプ状にパターン化したフルカラー表示が実用化されている。
上記したようにRGB3色フルカラー表示も可能であることから、低電圧で駆動し、各色の有機EL層から各色ごとに高輝度の発光光を生じさせて、色再現性の高い有機EL素子を得ようとする種々の研究が行われている。
上記した有機EL層の典型的な構造は、例えば透明なインジウム−スズ酸化物(ITO)等の下部電極(陽極)が膜付けされた透明基板上に有機材料からなる発光層を成膜し、更に、発光層上に例えばAl又はAg等の上部電極(陰極)を積層したものである。
この際、有機EL層中の発光層の有機材料は、蛍光性を有する共役及び非共役高分子材料から低分子材料,金属錯体さらには燐光発光性を有し非常に高発光効率で発光する重金属錯体まで幅広く使用されており、発光層を形成する場合に発光層の有機材料の種類により溶液からの塗布等の湿式法とか、真空蒸着等の乾式法とか、発光層の転写法などが選択されている。
更に、有機EL素子は、単一の発光層よりなる単層型と、複数の異なる有機材料を用いて電荷注入層,電荷輸送層,発光層,電子注入層等を機能別に順に積層した積層型とがあり、発光層から出射した発光光は透明な下部電極(陽極)を膜付けした透明基板側、又は、上部電極(陰極)を透明に形成した時には陰極側を通して取り出すことができる。
上記した有機EL層が発光する原理は、陰極(上部電極)から注入された電子と、陽極(下部電極)から注入された正孔とが発光層内で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る時に光を放出すると考えられている。励起状態には一重項状態からの発光(蛍光)と三重項状態からの発光(燐光)とがある。有機EL層の発光輝度は数千〜数万cd/m2におよぶことから、原理的に表示装置などへの応用が可能であると考えられている。
そして、上記のような有機EL素子は各種の構造形態が開発されているが、基板上に少なくとも下部電極,発光層,上部電極を順次成膜して有機EL層を形成するにあたって、基板上に形成した有機EL層の長寿命化及び信頼性向上を図るために、有機EL層に対して水分や酸素から遮断することが重要であり、基板上に形成した有機EL層を封止用キャップで覆って外部空間に対して封止することが一般的に行われている。
この際、金属材又はガラス材もしくは樹脂材などによる封止用キャップを基板上に接着剤を用いて接着しているが、封止用キャップを基板上に接着する時に封止用キャップの外形寸法に合わせて接着剤を用いて基板上に周回させた接着剤層の一部に切れ目を形成して、この切れ目から封止用キャップによって囲まれた内部の封止空内の気体を外部に逃がした後に切れ目に接着剤を充填させる有機EL素子の封止法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−25764号公報(第3−4頁、図1及び図3)。
図10(a),(b)は従来の有機EL素子の封止法を説明するための上面図,縦断面図である。
図10(a),(b)に示した従来の有機EL素子の封止法は、上記した特許文献1(特開2002−25764号公報)に開示されているものであり、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図10(a),(b)に示した従来の有機EL素子の封止法において、有機EL素子100は、透明基板101上に有機EL積層膜102を形成した後、封止用キャップ103が透明基板101の外周に沿って紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(以下、接着剤と記す)を用いて周回させた接着剤層104により接着されている。この際、封止用キャップ103は、厚さ0.5mmのステンレス板からなり、縦35mm×横75mm×高さ2mmの角形キャップであって外周部に幅5mmの鍔部103aが形成されている。
そして、封止用キャップ103の鍔部103aの外周端から2mm内側に、接着剤層104が切れ目105を有して環状に周回されている。
ここで、上記した切れ目105は、封止用キャップ103で囲まれた内部の封止空間FK内の気体を外部に逃がしており、これにより封止空間FKと外部空間GKとを等圧に保つ機能を備えている。この後、切れ目105を接着して封止空間FK内を密閉するために紫外線照射又は加熱等を行うと、切れ目105の付近の接着剤層104が温度上昇により膨脹し、これにより切れ目105が塞がれて封止空間FKと外部空間GKとの連通が遮断される。
ところで、上記した従来の有機EL素子の封止法によれば、透明基板101上に有機EL積層膜102を形成した後、この有機EL積層膜102を覆う封止用キャップ103を接着剤層104により透明基板101上に接着し、且つ、接着剤層104の一部に形成した切れ目105から封止空間FK内の気体を逃がした後に切れ目105を塞いでいるものの、この切れ目105だけでは封止空間FK内及びこの封止空間FK内の有機EL積層膜102中に含まれる水分や酸素を完全に除去し得ず、これにより有機EL積層膜102の長寿命化及び信頼性向上が達成できないと共に、有機EL積層膜102の発光輝度も低下するなどの問題点が発生している。
また、封止用キャップ103を透明基板101上に接着する際に、封止用キャップ103の鍔部103aのみを接着剤層104により接着しているので、接着剤層104中に接着剤が良好に付いていない箇所があった場合に、ここから外部の空気が封止空間FK内に侵入する恐れがある。
そこで、基板上に形成された有機EL層を封止用キャップにより封止して、有機EL層の長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法が望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、基板上に有機EL層を形成する工程と、
前記有機EL層を覆う封止用キャップの外形に沿って前記基板上に形成し、且つ、前記封止用キャップ内に封止用ガスを注入するための第1の切れ目(ガス注入口)と、前記第1の切れ目とは異なる位置に形成して前記封止用キャップ内の水分や酸素を前記封止用ガスと共に前記封止用キャップの外部に排出するための第2の切れ目(ガス排出口)とを有する接着剤層を形成する工程と、
前記封止用キャップを前記接着剤層を介して前記基板上に接着した後、前記第1の切れ目から前記封止用ガスを注入して、前記封止用キャップ内の前記水分や前記酸素を前記封止用ガスと共に前記第2の切れ目から前記封止用キャップの外部に排出する工程と、
前記第1,第2の切れ目を接着剤で封止する工程とからなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法である。
上記した第1の発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によると、とくに、基板上に形成された有機EL層を封止用キャップにより封止する際に、封止用キャップを基板上に接着するための接着剤層中に形成した第1の切れ目から注入した封止用ガスが封止用キャップで囲まれた内部の封止空間内に充満し、この封止用ガスが封止用キャップ内の基板,有機EL層,封止用キャップ,接着剤層等の各材料の表面に触れるために、各材料の表面に付着した水分や酸素が封止用ガス中に拡散していくので、封止用キャップ内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目から封止用キャップの外部に確実に排出することができ、更にこの後、第1,第2の切れ目を接着剤で封止することにより、封止用キャップによって囲まれた封止空間内が完全に密閉されるので、この製造方法により製造された有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる。
以下に本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法の一実施例を図1乃至図9を参照して実施例1,2の順に詳細に説明する。
図1(a),(b)は本発明に係る実施例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図、
図2(a),(b)は実施例1において、接着剤層中に形成した第1,第2の切れ目を接着剤により封止した状態を示した一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
図1(a),(b)に示した如く、本発明に係る実施例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を適用した実施例1の有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す)10Aでは、基板11として矩形状の透明なガラス基板又は透明な樹脂基板を用い、この基板11上に透明なインジウム−スズ酸化物(ITO)等による下部電極(陽極)12と、有機材料を用いて赤色(R),緑色(G),青色(B)をマトリック状(又はストライプ状)にパターン化した発光層13と、CaやMg等の仕事関数が小さい上部電極(陰極)14とを少なくとも上記した順に成膜した有機EL層15が形成されている。
上記した基板11として透明なガラス基板を用いる場合には、バリウムホウケイ酸ガラス基板やアルミノホウケイ酸ガラス基板が適している。一方、基板11として透明な樹脂基板を用いる場合には、ポリイミド,ポリスチレン,ポリプロピレン,ポリカーボネートなどの有機材料や、ガラス繊維入りのエポキシ樹脂,フェノール樹脂,ユリア樹脂などが適しており、透明な樹脂基板は透明なガラス基板よりも軽量化が可能である。特に、ガラス繊維入りの樹脂基板は耐熱温度が高く且つ吸水率も低いため、使用環境下での基板材料の変形が少なく好適である。この際、樹脂基板を用いた場合には、基板表面を酸化珪素,窒化珪素,酸化アルミなどの無機酸化物薄膜,無機窒化物薄膜で覆うことにより、水分や酸素の透過率が減少するために、基板11上に形成された有機EL層15の劣化を防ぐことができる。
また、有機EL層15中の発光層13は、有機材料の種類により溶液からの塗布等の湿式法とか、真空蒸着等の乾式法とか、発光層の転写法などにより形成されており、R(赤)色,G(緑)色,B(青)色にそれぞれ対応した有機材料を用いてマトリック状(又はストライプ状)にパターン化して成膜されている。この際、発光層13は、単一の発光層よりなる単層型、又は、複数の異なる有機材料を用いて電荷注入層,電荷輸送層,発光層,電子注入層等を機能別に順に積層した積層型のいずれかであっても良い。
また、矩形状の基板11上に形成した有機EL層15を覆い且つ内部の封止空間FK内に注入した封止用ガスを封止するための封止用キャップ16が、ガラス材又は樹脂材もしくは金属材を用いて直方形キャップ状に形成されている。
また、矩形状の基板11の上面外周部位には、封止用キャップ16の外形寸法に合わせて紫外線硬化樹脂接着剤やエポキシ樹脂接着剤などを用いて接着剤層17が周回して形成されている。この際、上記した接着剤層17の厚みは、5μm〜20μm程度の範囲が好ましく、接着剤層17の幅は接着する封止用キャップ16の板厚に応じて設定されるが通常は1mm〜10mm程度の範囲が好ましい。この際、接着剤層17に紫外線硬化樹脂接着剤を用いる場合に、この紫外線硬化樹脂接着剤は溶剤を使用しないため、封止用キャップ16を接着した後、封止空間FK内に不要な溶剤蒸気が発生することがない。また、紫外線硬化樹脂脂接着剤中にガラス繊維,ガラス球などの水分を吸収しない材料を分散させておくことは好適である。なぜならば、このような水分を吸収しない材料の比率が紫外線硬化樹脂接着剤中で増加することで、紫外線硬化樹脂接着剤の水分吸収量が相対的に低下するため、封止空間FK中への水分拡散を抑えることができ、封止空間FK内の水分量が低い状態を保つことができる。また、接着剤層17にエポキシ樹脂接着剤を用いる場合も、エポキシ樹脂接着剤は溶剤を使用しないため、封止用キャップ16を接着した後、封止空間FK内に不要な溶剤蒸気が発生することがない。
そして、封止用キャップ16の左右の内側面に乾燥剤18,18を取り付けた状態で、この封止用キャップ16が接着剤層17により基板11上に接着され、且つ、封止用キャップ16によって囲まれた内部の封止空間FK内に高純度化して乾燥した窒素,ヘリウム,アルゴン,クリプトン,ネオンから選ばれた不活性ガスの一種または複数種の封止用ガス(不活性ガス)を充填させている。
この際、封止用キャップ16の左右の内側面に取り付けた乾燥剤18,18は、酸化バリウム(BaO),酸化カリウム(K2O),酸化マグネシウム(MgO)などのアルカリ土類金属の酸化物を用いており、これらの乾燥剤18,18で封止空間FK内の水分や酸素を化学的に吸収することにより、封止空間FK内の封止用ガスの露点を下げている。例えば、乾燥剤18,18として酸化バリウム(BaO)を用いた場合には、水(H2O)と反応して水酸化バリウム{Ba(HO)2}となり、更に{Ba(HO)2・nH2O}からなる水和物となって、多量の水分や酸素を吸収することができる。
尚、図1中では、有機EL層15を駆動する駆動回路及び有機EL層15の各電極12,14に接続して外部に引き出すための引出電極の図示を省略しているものの、駆動回路及び引出電極は周知の方法で形成すれば良いものである。
上記のように構成した実施例1の有機EL素子10Aは、基板11に透明なガラス基板又は透明な樹脂基板を用いているために、基板11側から有機EL層15で発光したR色光,G色光,B色光を取り出している。
尚、上記に対して封止用キャップ16側から有機EL層15で発光したR色光,G色光,B色光を取り出すことも可能であり、この場合には基板11は透明である必要はないものの、有機EL層15中の上部電極14を透明な電極材料で成膜し、且つ、封止用キャップ16も透明なガラス材又は透明な樹脂材を用いて形成すれば良い。
ここで、実施例1の要部について説明すると、封止用キャップ16の外形寸法に合わせて紫外線硬化樹脂接着剤やエポキシ樹脂接着剤などを用いて基板11上に周回させた接着剤層17中には、封止用キャップ16内(封止空間FK内)に封止用ガスを注入するための第1の切れ目(ガス注入口)19Aと、封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に封止用キャップ16の外部に排出するための第2の切れ目20(ガス排出口)Aとが、接着剤を付けずに間隔を隔てて両者が異なる位置に形成されている。
より具体的には、上記した接着剤層17は、基板11上で互いに対向する長辺のうちで一方の長辺の略中央部位に接着剤が付いていない第1の切れ目19Aが形成され、且つ、一方の長辺に対して間隔を隔てた他方の長辺の略中央部位に接着剤が付いていない第2の切れ目20Aが形成され、これら第1,第2の切れ目19A,20Aは一時的に開口した状態で形成されている。
そして、封止用キャップ16を接着剤層17を介して基板11上に接着して、封止用キャップ16で封止空間FK内を一時的に仮に封止した後、第1の切れ目19Aから封止用ガスを注入すると、この封止用ガスが封止用キャップ16内(封止空間FK内)に充満して封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料の表面に触れるために、各材料の表面に付着した水分や酸素が封止用ガス中に拡散していくので、封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目20Aから封止用キャップ16の外部に確実に排出することができ、これにより有機エレクトロルミネッセンス素子10Aの長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる。
ここで、接着剤層17中に形成した第1の切れ目19Aから封止用ガスを封止用キャップ16内(封止空間FK内)に注入する際に、封止用ガスを注入しながら加熱処理又は加熱冷却サイクル処理を行っている。
この際、第1の切れ目19Aから封止用ガスを注入しながら加熱処理を行う場合には、加熱時の温度で封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料に付着した水分の脱水処理ができる。
一方、封止用キャップ16内の左右に乾燥剤18,18を取り付けた状態で第1の切れ目19Aから封止用ガスを注入しながら加熱冷却サイクル処理を複数回繰り返して行う場合には、封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料が加熱時の膨張と冷却時の収縮とを繰り返して、内部応力を解放するので前記した各材料の分子間に付着した水分や酸素などの放出が起きるために注入した封止用ガスと共に封止空間FKの外部に排出でき、更に、加熱時の温度で脱水処理ができると共に、冷却時の温度により乾燥剤18,18中で例えば酸化バリウム(BaO)の反応を促進できる。
そして、加熱冷却サイクル処理を行う時の加熱温度としては、高ければ高いほど、封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料から水分や酸素などの放出が促進されるが、有機EL層15の劣化も促進するために、120°C以下が望ましく、90°C以下が最適である。120°Cの温度とすると、水の沸点以上の温度となり、接着剤層17中に吸収されている水分の放出が加速されるため好ましい温度である。一方、90°C以下とした場合、有機EL層15の劣化を防止でき最適である。
また、加熱冷却サイクル処理を行う時の冷却温度としては、−30°C以内が好適である。−30°C以下の温度とすると、封止用ガスの露点が−50°Cであったとしても加熱冷却サイクル中に封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料の応力解放で放出される水分や酸素などにより、封止用ガスの露点温度が上昇してしまい、封止用キャップ16内での結露現象が生じるおそれがあり好ましくない。
上記から封止用ガスを封止用キャップ16内(封止空間FK内)に注入しながら加熱冷却サイクル処理を行う時の温度範囲は、120°C以下〜−30°C以内が望ましく、90°C以下〜−30°C以内が最適であり、加熱冷却による温度サイクルを複数回繰り返すことで、実施例1の有機EL素子10Aへの信頼性テストも兼ねることができる。
そして、第1の切れ目19Aから封止用ガスを封止用キャップ16内に注入して、封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目20Aから封止用キャップ16の外部に排出した後に、図2(a),(b)に示した如く、第1,第2の切れ目19A,20Aに紫外線硬化樹脂接着剤21,21を充填させ、紫外線照射により紫外線硬化樹脂接着剤21,21を硬化させることで、封止用キャップ16によって囲まれた封止空間FK内が完全に密閉され、実施例1の有機EL素子10Aの製造が完了する。
そして、封止用キャップ16内が完全に密閉された実施例1の有機EL素子10Aは、長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる。尚、上記した紫外線硬化樹脂接着剤21,21に代えてエポキシ樹脂接着剤を用いても良い。
上記から実施例1の有機EL素子10Aの製造方法は、基板11上に有機EL層15を形成する工程と、
有機EL層15を覆う封止用キャップ16の外形に沿って基板11上に形成し、且つ、封止用キャップ16内に封止用ガスを注入するための第1の切れ目(ガス導入口)19Aと、第1の切れ目19Aとは異なる位置に形成して封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に封止用キャップ16の外部に排出するための第2の切れ目(ガス排出口)20Aとを有する接着剤層17を形成する工程と、
封止用キャップ16を接着剤層17により基板11上に接着した後、第1の切れ目19Aから封止用ガスを注入して、封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目20Aから封止用キャップ16の外部に排出する工程と、
第1,第2の切れ目19A,20Aを接着剤21,21で封止する工程とからなることを特徴とするものである。
次に、実施例1を一部変形させた変形例1及び変形例2について、図3〜図6を用いて簡略に説明する。
図3(a),(b)は本発明に係る実施例1を一部変形させた変形例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図、
図4(a),(b)は実施例1を一部変形させた変形例1において、接着剤層中に形成した第1,第2の切れ目を接着剤により封止した状態を示した一部破断正面図,X−X’矢視平面図、
図5(a),(b)は本発明に係る実施例1を一部変形させた変形例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図、
図6(a),(b)は実施例1を一部変形させた変形例2において、接着剤層中に形成した第1,第2の切れ目を接着剤により封止した状態を示した一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
図3及び図4に示した実施例1を一部変形させた変形例1と、図5及び図6に示した実施例1を一部変形させた変形例2は、共に先に説明した実施例1に対して接着剤層17中に形成した第1,第2の切れ目の形状が異なるだけであり、ここでは説明の便宜上、実施例1と同じ構成部材に対しては同一の符号を付して図示し、且つ、実施例1に対してそれぞれ異なる点のみを説明する。
まず、図3(a),(b)に示した如く、実施例1を一部変形させた変形例1の有機エEL素子10Bにおいて、矩形状の基板11上に有機EL層15が形成され、この有機EL層15を覆い且つ内部の封止空間FK内に注入した封止用ガスを封止するための封止用キャップ16を、この封止用キャップ16の外形寸法に合わせて紫外線硬化樹脂接着剤(又はエポキシ樹脂接着剤)を用いて基板11上に周回させた接着剤層17により接着する場合に、接着剤層17は、互いに対向する長辺のうちで一方の長辺の略中央部位に第1の切れ目(ガス注入口)19Bが斜めに傾斜して形成され、且つ、一方の長辺に対して間隔を隔てた他方の長辺の略中央部位に第2の切れ目(ガス排出口)20Bが斜めに傾斜して形成され、これら第1,第2の切れ目19B,20Bは一直線上で互いに対向せずに僅かにズレて一時的に開口した状態で形成されている。
即ち、第1の切れ目19Bは外部から内部に向かって右斜めに傾斜し、第2の切れ目20Bは内部から外部に向かって右斜めに傾斜して形成されている。
上記により、この変形例1では、第1の切れ目19Bから封止用キャップ16内(封止空間FK内)に注入した封止用ガスが第2の切れ目20Bに一直線に向かうことを防ぐことができ、第1の切れ目19Bから注入した封止用ガスの流れが封止空間FK内で乱流状態となるので、封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料の表面に乱流状態の封止用ガスが触れるために、各材料の表面に付着した水分や酸素が効率よく封止用ガス中に拡散していくので、封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目20Bから封止用キャップ16の外部に実施例1よりも確実に排出することができる。
そして、封止用キャップ16内の水分や酸素を排出した後に、図4(a),(b)に示した如く、第1,第2の切れ目19B,20Bに紫外線硬化樹脂接着剤21,21,21を充填させ、紫外線照射により紫外線硬化樹脂接着剤21,21,21を硬化させることで、封止用キャップ16によって囲まれた封止空間FK内が完全に密閉され、実施例1を一部変形させた変形例1の有機EL素子10Bの製造が完了する。尚、上記した紫外線硬化樹脂接着剤21,21に代えてエポキシ樹脂接着剤を用いても良い。
次に、図5(a),(b)に示した如く、実施例1を一部変形させた変形例2の有機エEL素子10Cにおいて、矩形状の基板11上に有機EL層15が形成され、この有機EL層15を覆い且つ内部の封止空間FK内に注入した封止用ガスを封止するための封止用キャップ16を、この封止用キャップ16の外形寸法に合わせて紫外線硬化樹脂接着剤(又はエポキシ樹脂接着剤)を用いて基板11上に周回させた接着剤層17により接着する場合に、接着剤層17は、互いに対向する長辺のうちで一方の長辺の左右に分かれて第1の切れ目(ガス注入口)19C1,19C2が形成され、且つ、一方の長辺に対して間隔を隔てた他方の長辺の略中央部位に第2の切れ目(ガス排出口)20Cが形成され、これら第1の切れ目19C1,19C2と、第2の切れ目20Cは互いに対向し合うことなく一時的に開口した状態で形成されている。この際、第1の切れ目19C1,19C2は、外部に接する側が幅広く形成され、封止空間FK内に接する側が幅狭く形成されている。
上記により、この変形例2でも、第1の切れ目19C1,19C2から封止用キャップ16内(封止空間FK内)に注入した封止用ガスが第2の切れ目20Cに一直線に向かうことを防ぐことができ、第1の切れ目19C1,19C2から注入した封止用ガスの流れが封止空間FK内で乱流状態となるので、封止用キャップ16内の基板11,有機EL層15,封止用キャップ16,接着剤層17等の各材料の表面に乱流状態の封止用ガスが触れるために、各材料の表面に付着した水分や酸素が効率よく封止用ガス中に拡散していくので、封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目20Cから封止用キャップ16の外部に実施例1よりも確実に排出することができる。
そして、封止用キャップ16内の水分や酸素を排出した後に、図6(a),(b)に示した如く、第1の切れ目19C1,19C2及び第2の切れ目20Cに紫外線硬化樹脂接着剤21,21を充填させ、紫外線照射により紫外線硬化樹脂接着剤21,21を硬化させることで、封止用キャップ16によって囲まれた封止空間FK内が完全に密閉され、実施例1を一部変形させた変形例2の有機EL素子10Cの製造が完了する。尚、上記した紫外線硬化樹脂接着剤21,21に代えてエポキシ樹脂接着剤を用いても良い。
以上、説明したように、実施例1及び実施例1を一部変形させた変形例1,2では、基板11上に形成した有機EL層15を封止用キャップ16により封止した封止空間FK内に、高純度の封止用ガス(不活性ガス)を充填するのみでなく、封止空間FK内の有機EL層15を完全に封止する前に封止用キャップ16を接着剤層17により基板11上に接着して封止空間FK内を仮に封止し、且つ、接着剤層17に形成した第1の切れ目19A,(又は19B),(もしくは19C1,19C2)から封止用ガスを注入し、加熱処理や、加熱冷却サイクル処理を行いながら封止用キャップ16内の水分や酸素を封止用ガスと共に第2の切れ目20A,(又は20B),(もしくは20C)から封止用キャップ16の外部に確実に排出した後、封止されていない第1,第2の切れ目を接着剤で封止して、封止空間FK内を完全に密閉し、この封止空間FK内で封止用ガス中に残留する水分や酸素を50ppm以下、好ましくは1ppm以下とすることで、有機EL層15の劣化を低減させることができる。この第1,第2の切れ目への接着剤の注入はマイクロシリンジ等で行った後、紫外線を照射して接着剤を硬化させることで、封止空間FK内は封止用ガスが充填された状態で密閉されることとなる。つまり接着剤の塗布が接着剤層17を形成する際の1回目と、第1,第2の切れ目を封止する際の2回目とに分けて行われることとなるが、2回目の封止工程は封止用ガス注入室内で行うことが好ましい。
そして、封止用キャップ16により封止空間FK内が完全に密閉して製造された有機EL素子10A,(又は10B),(もしくは10C)は、長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる。
図7(a),(b)は本発明に係る実施例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
尚、以下に説明する実施例2おいて、実施例1と同じ機能を有する構成部材の符号に30番台を付与することで、実施例1と同じ機能を有する構成部材についての詳細な説明を省略する。
図7(a),(b)に示した如く、本発明に係る実施例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を適用した実施例2の有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す)30Aでは、基板31Aとして矩形状の透明なガラス基板又は透明な樹脂基板を用い、この基板31Aの上面31a上に透明なITO等による下部電極(陽極)32と、有機材料を用いて赤色(R),緑色(G),青色(B)をマトリック状(又はストライプ状)にパターン化した発光層33と、CaやMg等の仕事関数が小さい上部電極(陰極)34とを少なくとも上記した順に成膜した有機EL層35が形成されている。
そして、矩形状の基板31A上に有機EL層35を成膜した後に、ガラス材又は樹脂材もしくは金属材を用いて直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36が基板31Aの外周に沿って紫外線硬化樹脂接着剤やエポキシ樹脂接着剤などの接着剤37を用いて接着され、且つ、封止用キャップ36の左右の内側面には、酸化バリウム(BaO),酸化カリウム(K2O),酸化マグネシウム(MgO)などのアルカリ土類金属の酸化物を用いた乾燥剤38,38が取り付けられている。
ここで、実施例2の要部について説明すると、矩形状の基板31Aは、前後左右の外周に沿って段差部31bが上面31aより下方に向かって1段低く矩形状に周回して形成されており、且つ、段差部31bは直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36の下面36a,内側面36bが嵌まり込む大きさに形成されている。
そして、直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36を上方から基板31Aの段差部31bに嵌め込みながら、基板31Aの段差部31bと封止用キャップ36の下面36aとの間、及び、基板31Aの段差部31bと封止用キャップ36の内側面36bの下方部位との間に接着剤37をそれぞれ充填することで、封止用キャップ36が接着剤37により基板31Aの段差部31b上に接着される。この際、接着剤37の厚みは5μm〜20μm程度の範囲が好ましく、接着剤層17の幅は接着する封止用キャップ16の板厚及び基板31Aの段差部31bの深さに応じてそれぞれ設定されるが通常は1mm〜10mm程度の範囲が好ましい。
尚、基板31Aの接着面と封止用キャップ36の接着面の少なくとも一方を粗面にしておけば接着強度がより一層強力になる。
また、封止用キャップ36を基板31A上に接着する際には、封止用キャップ36に囲まれた内部の封止空間FK内に高純度の封止用ガス(不活性ガス)を必要に応じて注入しているが、この実施例2では、基板31Aの外周に沿って段差部31bを周回して形成した都合上、実施例1のような接着剤層中の切れ目を形成することなく、封止用ガス注入室内で封止用キャップ36を基板31A上に接着しながら封止用ガス(不活性ガス)を注入している。
上記のように封止用キャップ36の下面36aと、内側面36bの下方部位とによる2面を接着することで、封止用キャップ36の基板31Aへの接着強度が高まり、封止用キャップ36によって囲まれた封止空間FK内がより一層確実に密閉されるので、実施例2の有機EL素子30Aの長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる。
次に、実施例2を一部変形させた変形例1及び変形例2について、図8及び図9を用いて簡略に説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る実施例2を一部変形させた変形例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図、
図9(a),(b)は本発明に係る実施例2を一部変形させた変形例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
図8に示した実施例2を一部変形させた変形例1と、図9に示した実施例を一部変形させた変形例2は、共に先に説明した実施例2に対して封止用キャップを基板上に接着する際の接着面が異なるだけであり、ここでは説明の便宜上、実施例2と同じ構成部材に対しては同一の符号を付して図示し、且つ、実施例2に対してそれぞれ異なる点のみを説明する。
まず、図8(a),(b)に示した如く、実施例2を一部変形させた変形例1の有機エEL素子30Bにおいて、矩形状の基板31Bの上面31a上に有機EL層35が形成され、この有機EL層35を覆い且つ内部の封止空間FKを封止するための封止用キャップ36が接着剤37により接着されている。
この際、矩形状の基板31Bは、上面31aで且つ外周部より僅かに内側の前後左右に凹状溝部31cが上面31aより下方に向かって凹ませて溝状に周回して形成されており、且つ、凹状溝部31cは直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36の下面36a,内側面36b,外側面36cが嵌まり込む大きさに形成されている。
そして、直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36を上方から基板31Bの凹状溝部31c内に嵌め込みながら、基板31Bの凹状溝部31cと封止用キャップ36の下面36aとの間、及び、基板31Bの凹状溝部31cと封止用キャップ36の内側面36bの下方部位との間、並びに、基板31Bの凹状溝部31cと封止用キャップ36の外側面36cの下方部位との間に接着剤37をそれぞれ充填することで、封止用キャップ36が接着剤37により基板31Bの凹状溝部31c内に接着される。この際、接着剤37の厚みは5μm〜20μm程度の範囲が好ましく、接着剤層17の幅は接着する封止用キャップ16の板厚及び基板31Bの凹状溝部31cの深さに応じてそれぞれ設定されるが通常は1mm〜10mm程度の範囲が好ましい。
尚、基板31Bの接着面と封止用キャップ36の接着面の少なくとも一方を粗面にしておけば接着強度がより一層強力になる。
また、封止用キャップ36を基板31B上に接着する際には、封止用キャップ36に囲まれた内部の封止空間FK内に高純度の封止用ガス(不活性ガス)を必要に応じて注入しているが、この変形例1では、基板31Bの外周部の内側に凹状溝部31cを周回して形成した都合上、実施例1のような接着剤層中の切れ目を形成することなく、封止用ガス注入室内で封止用キャップ36を基板31B上に接着しながら封止用ガス(不活性ガス)を注入している。
上記のように封止用キャップ36の下面36aと、内側面36bの下方部位と、外側面36cの下方部位とによる3面を接着することで、封止用キャップ36の基板31Bへの接着強度が高まり、封止用キャップ36によって囲まれた封止空間FK内がより一層確実に密閉されるので、実施例2を一部変形させた変形例1の有機EL素子30Bの長寿命化及び信頼性向上をより一層確実に図ることができる。
次に、図9(a),(b)に示した如く、実施例2を一部変形させた変形例2の有機エEL素子30Cにおいて、矩形状の基板31Cの上面31a上には、直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36全体が嵌まり込むことができる大きさの凹部31dが上面31aより下方に1段凹ませて形成されている。そして、基板31Cの凹部31d上に有機EL層35が形成されている。
そして、直方形キャップ状に形成した封止用キャップ36を上方から基板31Cの凹部31d内に嵌め込みながら、基板31Cの凹部31dと封止用キャップ36の下面36aとの間、及び、基板31Cの凹部31dと封止用キャップ36の外側面36cの下方部位との間に接着剤37をそれぞれ充填することで、封止用キャップ36が接着剤37により基板31Cの凹部31d内に接着される。この際、接着剤37の厚みは5μm〜20μm程度の範囲が好ましく、接着剤層17の幅は接着する封止用キャップ16の板厚及び基板31Cの凹部31dの深さに応じてそれぞれ設定されるが通常は1mm〜10mm程度の範囲が好ましい。
尚、基板31Cの接着面と封止用キャップ36の接着面の少なくとも一方を粗面にしておけば接着強度がより一層強力になる。
また、封止用キャップ36を基板31C上に接着する際には、封止用キャップ36に囲まれた内部の封止空間FK内に高純度の封止用ガス(不活性ガス)を必要に応じて注入しているが、この変形例2では、基板31Cの上面31a上に凹部31dを形成した都合上、実施例1のような接着剤層中の切れ目を形成することなく、封止用ガス注入室内で封止用キャップ36を基板31C上に接着しながら封止用ガス(不活性ガス)を注入している。
上記のように封止用キャップ36の下面36aと、外側面36cの下方部位とによる2面を接着することで、封止用キャップ36の基板31Cへの接着強度が高まり、封止用キャップ36によって囲まれた封止空間FK内がより一層確実に密閉されるので、実施例2を一部変形させた変形例2の有機EL素子30Cの長寿命化及び信頼性向上を一層確実に図ることができる。
以上、説明したように、実施例2及び実施例2を一部変形させた変形例1,2では、とくに、基板31A,(又は31B),(もしくは31C)上に形成した有機EL層35を形成した後に、この有機EL層35を覆うように封止用キャップ36を接着剤37を介して基板31A,(31B,31C)上に接着する際に、接着剤37は、基板31A,(31B,31C)と封止用キャップ36の下面36aとの間、及び、基板31A,(31B),31C)と封止用キャップ36の側面36b,36cの下方部位との間にそれぞれ充填させため、封止用キャップ36の基板31A,(31B,31C)への接着強度が高まり、封止用キャップ36によって囲まれた封止空間FK内がより一層確実に密閉されるものである。
(a),(b)は本発明に係る実施例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は実施例1において、接着剤層中に形成した第1,第2の切れ目を接着剤により封止した状態を示した一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は本発明に係る実施例1を一部変形させた変形例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は実施例1を一部変形させた変形例1において、接着剤層中に形成した第1,第2の切れ目を接着剤により封止した状態を示した一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は本発明に係る実施例1を一部変形させた変形例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は実施例1を一部変形させた変形例2において、接着剤層中に形成した第1,第2の切れ目を接着剤により封止した状態を示した一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は本発明に係る実施例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。ハンドスキャナの実施方法を示した説明図である。
(a),(b)は本発明に係る実施例2を一部変形させた変形例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
(a),(b)は本発明に係る実施例2を一部変形させた変形例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明するための一部破断正面図,X−X’矢視平面図である。
従来の有機EL素子の封止法を説明するための図であり、(a),(b)は封止用キャップを接着材により透明基板上に接着した状態を示した上面図,縦断面図である。
符号の説明
10A…実施例1の有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、
10B…実施例1を一部変形させた変形例1の有機エレクトロルミネッセンス素子、
10C…実施例1を一部変形させた変形例2の有機エレクトロルミネッセンス素子、
11…基板、
12…下部電極(陽極)、13…発光層、14…上部電極(陰極)、
15…有機EL層、16…封止用キャップ、17…接着剤層、18…乾燥剤、
19A,19B,19C1,19C2…第1の切れ目、
20A,20B,20C…第2の切れ目、
21…接着剤、
30A…実施例2の有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、
30B…実施例2を一部変形させた変形例1の有機エレクトロルミネッセンス素子、
30C…実施例2を一部変形させた変形例2の有機エレクトロルミネッセンス素子、
31A,31B,31C…基板、
31a…上面、31b…段差部、31c…凹状溝部、31d…凹部、
32…下部電極(陽極)、33…発光層、34…上部電極(陰極)、
35…有機EL層、
36…封止用キャップ、36a…底面、36b…内側面、36c…外側面、
37…接着剤、38…乾燥剤。