JP4407213B2 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

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本発明は、便器等に設置して使用し、人体局部を洗浄水により洗浄する衛生洗浄装置に関するものである。
一般に人体の局部を衛生的に洗浄する衛生洗浄装置は、洗浄水を温水化装置によって加熱して40℃前後に沸き上げ、この温水を洗浄ノズルから人体局部に向けて噴出することで洗浄するものである。
この種の衛生洗浄装置では、洗浄時に洗浄ノズルを人体局部の近傍に進出させて洗浄水を噴出させることにより洗浄するので、洗い落ちた汚水等が洗浄ノズルの噴出孔部分に付着しやすく、従って洗浄ノズルの先端部を洗浄水でノズル洗浄することが一般的に行われている。このようなノズル洗浄は、人体局部の洗浄の前もしくは後に局部洗浄用の洗浄水を利用し、洗浄ノズルに吹き付けて汚水や汚物を洗い流すものである(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、ノズル洗浄後における洗浄ノズルは、濡れた表面の水膜面には空中に浮遊する細菌群や真菌類が付着しやすく、特に近年の住宅の高気密、高断熱化に伴い、これら細菌や真菌の増殖しやすい環境となっており、長期使用により洗浄ノズルの表面部で増殖することが考えられる。これら増殖した細菌群や真菌類は上記したような40℃前後のノズル洗浄の動作では除菌することはできず、清潔性の向上が要望されている。
このため、近年ではノズル洗浄に薬剤を適用するというものが提案されている(例えば特許文献2参照)。図4は特許文献2に記載された衛生洗浄装置を示したものである。同図において、1は洗浄ノズルであり、噴出孔2および洗浄ノズル1の収納位置において噴出孔2からの洗浄水を跳ね返らせてノズル洗浄を行うためのクリーニングキャップ3を有している。4は薬液タンクであり、薬注ポンプ5によって薬剤供給路6に供給され、元電磁弁7および洗浄水供給路8を経てきた洗浄水と混合されて洗浄ノズル1に流入し、噴出孔2から噴出することで洗浄ノズル1が薬液によって洗浄されるというものである。
また特許文献2には、薬液として水を電気分解することによって生成される、次亜塩素酸をノズル洗浄に適用することも開示されている。
しかしながら、上記従来の衛生洗浄装置では、薬液タンクの薬液が消費されると当然のことながら薬液を補填する必要があり、取り扱いが面倒である。また、薬液の消費状態は通常の使用状態では使用者に分からないので、薬液の交換、補填時期を報知する格別の部材が必要となり、装置の複雑化や高コスト化につながる。
一方、水を電気分解する構成では、薬液を補給する必要は無くなるものの、電気分解装置が必要となり、構成がさらに複雑化するとともに装置の大型化につながる。
実開昭61−155478号公報 特開平8−93034号公報
前記背景技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、人体局部の洗浄を行う人体洗浄ノズルを、薬剤を用いることなく清潔に保てるようにした衛生洗浄装置を提供することにある。
前記の目的を達成するために本発明の衛生洗浄装置は、人体を洗浄する洗浄水を噴出する噴出孔を有する人体洗浄ノズルと、前記人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から前記人体洗浄ノズルに温水または高温水または高温蒸気のノズル洗浄水を吐出させて洗浄を行うノズル洗浄機構を有し、前記人体洗浄ノズルは前記ノズル洗浄機構から吐出されたノズル洗浄水によって洗浄される少なくとも被洗浄部にステンレス鋼を用いたものである。
これによって、人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から温水または高温水または高温蒸気のノズル洗浄水が人体洗浄ノズルに向けて吐出され、ステンレス鋼の人体洗浄ノズルの被洗浄部が洗浄されるように作用し、人体洗浄ノズルから人体に向けて高温水または高温蒸気が吐出される心配がなく、人体洗浄ノズルは従来一般的であった樹脂製の人体洗浄ノズルと比較して、表面自由エネルギーが高くなるので、ノズル表面の親水性が増し、ノズル洗浄機構により人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から温水または高温水または高温蒸気のノズル洗浄水が人体洗浄ノズルに向けて吐出され、人体洗浄ノズルの表面に付着した汚物を容易に洗い流すことができる。従って、カビや細菌の栄養となる有機物が少なくなり、カビや細菌の発生を抑えることができ、薬剤を用いることなく衛生的に保てる人体洗浄ノズルを有する衛生洗浄装置を提供することができる。
以上のように本発明の衛生洗浄装置は、人体洗浄ノズルにステンレス鋼を用いたので、ノズル洗浄水で汚物を洗い流しやすくなり、薬剤を用いることなく常に清潔に維持することができるとともに、取り扱いが便利になる。
第1の発明は、人体を洗浄するための洗浄水を噴出する噴出孔を有する人体洗浄ノズルと、前記人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から人体洗浄ノズルに温水または高温水または高温蒸気の洗浄水を吐出させて洗浄を行うノズル洗浄機構を有し、人体洗浄ノズルはノズル洗浄機構から吐出されたノズル洗浄水によって洗浄される少なくとも被洗浄部にステンレス鋼を用いており、前記ノズル洗浄機構は、前記ノズル洗浄水の温度を調節可能であり、高温水と高温蒸気を吐出可能である衛生洗浄装置で、人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から温水または高温水または高温蒸気のノズル洗浄水が人体洗浄ノズルに向けて吐出され、ステンレス鋼の人体洗浄ノズルの被洗浄部が洗浄されるように作用し、人体洗浄ノズルから人体に向けて高温水または高温蒸気が吐出される心配がなく、ステンレス鋼の人体洗浄ノズルは樹脂製の洗浄ノズルと比較して表面自由エネルギーが高くなるので、ノズル表面の親水性が増し、ノズル洗浄機構により人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から温水または高温水または高温蒸気のノズル洗浄水が人体洗浄ノズルに向けて吐出され、人体洗浄ノズルの表面に付着した汚物を容易に洗い流すことができる。従って、人体洗浄ノズルを常に清潔に維持でき、かつカビや細菌の栄養となる有機物が少なくなりカビや細菌の発生を抑えることができる。なお、ノズル洗浄機構はノズル洗浄水の温度を調節可能であり、高温水と高温蒸気を吐出可能であることにより、高温蒸気によって汚れ成分を加熱膨潤させ、洗浄ノズルと汚れ成分の結合力を低下させるとともに高温水あるいは通常のノズル洗浄水で汚物を洗い流すことができ、人体洗浄ノズルを清潔に保つことができる。
第2の発明は、第1の発明の衛生洗浄装置における人体洗浄ノズルに用いたステンレス鋼は抗菌効果を有することにより、ステンレス鋼SUS304と抗菌効果を有するステンレス鋼で作られたそれぞれの人体洗浄ノズルの比較実験結果によれば、抗菌効果を有するステンレス鋼では、ノズル表面の菌の繁殖を抑えることが可能であることが分かる。
第3の発明は、第1の発明の衛生洗浄装置における人体洗浄ノズルに用いたステンレス鋼は銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が存在することにより、銅を主体とする第2相がステンレス表面にも分散して存在するために、銅イオンとなって表面に溶出し、銅イオンが菌類に対して抗菌効果を発揮し菌類の繁殖を抑えることができる。
第4の発明は、第1から第3の発明のいずれかの衛生洗浄装置における人体洗浄ノズルにおいてノズル表面に凹凸形状がないように形成したもので、汚物が凹凸形状に付着して汚物が除去できないということが少なくなり、ノズル洗浄水によってノズル表面の洗浄が容易に可能になる。
第5の発明は、第1から第4の発明のいずれかの衛生洗浄装置における人体洗浄ノズルは、ステンレス鋼を絞り加工で一体形成したもので、ノズル構成部品どうしの継ぎ目や隙間がなくなり、汚物が継ぎ目や隙間に付着して汚れが除去できないということが少なくなり、ノズル洗浄水によってノズル表面の洗浄が容易に可能になる。
第6の発明は、第1から第5の発明のいずれかの衛生洗浄装置における人体洗浄ノズルに用いたステンレス鋼の厚みを0.2mm〜0.6mmに設定したものである。これによれば、厚みを0.2mm以上とすることで洗浄ノズルの加工性が向上し、厚みを0.6mm以下とすることで人体洗浄ノズルの重量増加による洗浄時の動きの低下を防止し、円滑に動き得るようにできる。
以上のように本発明の衛生洗浄装置は、第1から第の発明を実施の形態の要部とすることにより本発明の目的を達成できるので、以下には各請求項に対応する実施の形態の詳細を、図面を参照して説明し本発明を実施するための最良の形態の説明とする。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施例1における衛生洗浄装置の斜視図である。図1において、衛生洗浄装置10は便器11上に設置され、衛生洗浄装置10の本体12、便蓋13、使用者が座るための便座14、人体洗浄ノズル15等から構成されている。
また、衛生洗浄装置10の本体12の内部には、使用者が肛門の洗浄を行うためのおしり洗浄機能、小用後の女性局部を洗浄するビデ洗浄機能、洗浄後の人体局部を乾燥するための乾燥機能、寒冷時にトイレ空間を暖房する部屋暖房機能等が備えてあり、各々の操作は壁面に取り付けたリモートコントローラ16(以下、リモコンと略す)によってなされる。
また、本体12には使用者の着座を検知する着座検知手段17を備えており、着座検知状態時のみ洗浄機能や乾燥機能が動作可能である。この着座検知手段17は、赤外線により使用者の便座14への着座の有無を検知するものであるが、方式としては便座の静電容量を検知するもの、超音波等を用いて使用者の便座への着座を検知するもの、さらにはトイレに入室あるいは退室したことを検知するものや、例えばトイレの照明に連動して使用者の存在を検知する方式等でも可能である。
図2はリモコン16の斜視図である。図2において、リモコン16にはお尻洗浄スイッチ20、ビデ洗浄スイッチ21や洗浄の停止を入力する停止手段としての停止スイッチ22、さらには乾燥機能や脱臭機能の入り切りを行う乾燥スイッチ23や脱臭スイッチ24、また、それぞれの機能のレベルあわせを行うためのレベルスイッチ25、および後述する人体洗浄ノズル15のノズル洗浄を動作させるノズル洗浄スイッチ26を有している。
そして使用者が行う操作による信号は赤外線信号によって衛生洗浄装置本体12へと送られ、無線で本体12の操作が可能な構成となっている。
図3は衛生洗浄装置10の水回路を示す模式図である。同図において、30は給水源31に接続された分岐水栓、32はストレーナ、33は逆止弁、34は定流量弁、35は元電磁弁、36は余剰の水を廃棄する捨て水回路、37は洗浄水の流量を計測する流量センサ、38は局部洗浄用の洗浄水を加熱する温水ユニットであり、洗浄時のみ加熱する瞬間湯沸かし型もしくは所定量のお湯を常時、所定温度に加熱して貯湯しておく貯湯型が適用できる。
39は水ポンプであり、お尻洗浄ノズル40、ビデノズル41およびこれらの洗浄ノズル15のノズル洗浄を行うノズル洗浄管42にノズル切換手段43を介して洗浄水を択一的に供給可能に構成されている。ノズル洗浄管42の開放端は、収納位置にある、お尻洗浄ノズル40、ビデノズル41に温水のノズル洗浄水を噴出して各々ノズル洗浄可能に配置されており、一方、お尻洗浄ノズル40、ビデノズル41の少なくとも被ノズル洗浄部は100℃前後の温度のノズル洗浄水に対して物性変化を起こさない耐熱部材から構成されている。
すなわち、お尻洗浄ノズル40、ビデノズル41は筒状をなし、ノズル洗浄水による汚れ除去が容易に行え衛生的に維持できるようにするため、少なくとも被ノズル洗浄部(洗浄水の噴出する孔の存在する部分付近)は100℃前後の温度のノズル洗浄水に対して物性変化を起こさない耐熱部材として、抗菌効果を有するステンレス鋼を用いて形成している。そして、前記ステンレス鋼は銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が存在するものであり、厚さ0.2mm〜0.6mmもので、ノズル表面に凹凸形状のないように深絞り加工で一体に形成している。
44は内部にヒータ45を有し、ノズル洗浄管42の途中に設けたノズル洗浄機構であり、ノズル切換手段43から供給される洗浄水を加熱可能に構成されている。ここでノズル切換手段43はお尻洗浄ノズル40およびビデ洗浄ノズル41の流量を調節する機能を有するとともに、ノズル洗浄機構44へ供給するノズル洗浄水の流量調節手段としても機能する。
46は制御器であり、元電磁弁35、温水ユニット38、水ポンプ39を制御するとともに、例えばヒータ45を所定の通電量で制御するとともに、ノズル切換手段43によってノズル洗浄機構44へのノズル洗浄水流量を調整することで蒸気および高温度の温水の異なる複数の物性のノズル洗浄水でノズル洗浄可能に構成されている。なお、洗浄水の供給方法として水ポンプ39を用いることなく、給水源31の水圧を利用して各洗浄水を供給する形態も適用可能である。
以上のように構成された衛生洗浄装置10について、以下その動作、作用を説明する。着座検知手段17により着座検知状態と判断されている時は、おしり洗浄スイッチ20やビデ洗浄スイッチ21が押されて元電磁弁35が開き、温水ユニット38からの40℃前後の洗浄温水が水ポンプ39に加圧され、ノズル切換手段43を経てお尻洗浄ノズル40またはビデ洗浄ノズル41から噴出して人体局部の洗浄を行う。
一方、人体局部の洗浄後、停止スイッチ22が押され洗浄が停止すると、衛生洗浄装置10に組み込まれている制御器46が洗浄終了信号を受けて、ノズル切換手段43を駆動し、温水ユニット38からの40℃前後の温水をノズル洗浄機構44に供給して、人体洗浄ノズル15を洗浄するように制御することにより自動的にノズル洗浄が開始される。
なお、ここでは温水ユニット38から供給された40℃前後の温水をノズル洗浄機構44に供給しているが、ノズル洗浄機構44で40℃前後の温水を作っても何ら問題ない。また、着座検知手段17により着座非検知状態と判断されている時は、ノズル洗浄スイッチ26が押されると衛生洗浄装置10に組み込まれている制御器46がノズル洗浄モード信号を受けて、ノズル切換手段43を駆動し、温水ユニット38からの40℃前後の温水がノズル洗浄機構44に供給されて、ノズル洗浄機構44で更に加熱することで高温蒸気や高温水を作り、人体洗浄ノズル15を洗浄するように制御する。また、着座時にはノズル洗浄スイッチ26を機能させないように制御することで、着座中の使用者に高温蒸気、高温水がかかることを防止できる。
これらのノズル洗浄によってブラシを用いて掃除するといったように、人の手を煩わせることなく人体洗浄ノズル15を容易に洗浄することができ、カビや菌類による汚染が発生せず衛生的に保つことができる。なお、ここでは温水ユニット38で40℃前後まで沸き上げたあと、ノズル洗浄機構44で更に加熱することによって高蒸気、高温温水を作り出しているが温水ユニット38のみで加熱して高温水、高温蒸気を作り出しても、ノズル洗浄機構44のみで高温蒸気、高温水を作り出しても何ら問題ない。
特に本実施の形態では、人体洗浄ノズル15はノズル洗浄機構44から吐出されたノズル洗浄水によって洗浄される、少なくとも被ノズル洗浄部にステンレス鋼を用いているため、一般的な樹脂製の洗浄ノズルと比較して表面自由エネルギーが高くなるので、ノズル表面の親水性が増し、ノズル洗浄機構44により人体洗浄ノズル表面に付着した汚物を容易に洗い流すことができる。その結果、カビや細菌の栄養となる有機物が少なくなりカビや細菌の発生を抑えることができ、カビや菌類による汚染が発生せず衛生的に保つことができる。
また、この時の高温水や高温蒸気の温度は70℃以上110℃以下が望ましく、好ましくは80℃前後に設定する。すなわち、食品分野において、ビールの殺菌が55〜60℃、清酒の殺菌も55〜60℃、味噌の殺菌が60℃前後などの例があり、ちなみに病原細菌の死滅温度は、赤痢菌、腸チフス菌、パラチフス菌、大腸菌、腸炎ビブリオ、ブルセラ菌、連鎖球菌、ブドウ球菌などいずれも60℃であるといわれている。高温水や高温蒸気の温度は高いほど除菌効果も大きいが、温度を70℃〜110℃にすることによって、衛生洗浄装置10を構成している各部の耐熱温度を含め、装置の故障や損傷させることなく、かつ効果的にカビや菌類による汚染を防止することを両立させることができる。また、ノズルにはステンレス鋼を用いているため、拭き掃除のときには傷がつきにくい。
また本実施の形態では、ステンレス鋼は抗菌効果を有するものを採用している。これは、ステンレス鋼SUS304と抗菌効果を有するステンレス鋼で作られた人体洗浄ノズル15を大腸菌の培地に浸漬し、1日1回の割合で洗浄ノズル15を取り出し1L/minの水を7秒間かけてノズル表面を洗い流すという作業を1週間行って大腸菌数を測定したところ、ステンレス鋼SUS304の人体洗浄ノズルでは2.0×105CFU、抗菌効果を有するステンレス鋼の人体洗浄ノズルでは10CFU以下という結果が得られた。
ここで、抗菌効果の指標として、抗菌率(%)={(SUS304を用いた人体洗浄ノズルに付着していた大腸菌数)−(抗菌効果を有するステンレス鋼を用いた人体洗浄ノズルに付着していた大腸菌数)}/(SUS304を用いた人体洗浄ノズルに付着していた大腸菌数)×100と定義すると、抗菌率は99%以上となり高い抗菌性を示すことがわかる。この結果より、ノズル表面の菌の繁殖を抑えることが可能であることが分かる。
また本実施の形態では、人体洗浄ノズルのステンレス鋼は銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が存在するもので、第2相がステンレス表面にも分散して存在するた
めに、銅イオンとなって表面に溶出し、銅イオンが各種菌類に対して抗菌効果を発揮し菌類の繁殖を抑えることができる。この時、オーステナイト系ステンレス鋼では1%〜5%の銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が0.2%以上存在することが望ましく、フェライト系ステンレス鋼では0.4%〜3%の銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が0.2%以上存在することが望ましく、マルテンサイト系ステンレス鋼では0.4%〜5%の銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が0.2%以上存在することが望ましい。
また本実施の形態では、人体洗浄ノズル15の表面に凹凸形状がないように形成してあるので、汚物が凹凸形状に付着して汚物が除去できないということが少なくなり、ノズル洗浄水によってノズル表面が容易に洗浄可能となり、人体洗浄ノズルを清潔に保つことができる。
また本実施の形態では、人体洗浄ノズル15は、ステンレス鋼を絞り加工で一体形成したので、ノズル構成部品どうしの継ぎ目や隙間がなくなり、汚物が継ぎ目や隙間に付着して汚れが除去できないということが少なくなり、ノズル洗浄水によってノズル表面が容易に洗浄可能となり、人体洗浄ノズル15を清潔に保つことができる。
また本実施の形態では、人体洗浄ノズル15は厚みが0.2mm〜0.6mmのステンレス鋼で形成している。これは、厚みを0.2mm以上とすることで洗浄ノズル15の加工性が向上する。
すなわち、厚みを0.2mm以下とした場合は、絞り加工においてステンレス鋼の一部で孔があくことがあり、加工に不具合が生じてしまう。また、厚みを0.6mm以下とすることで、人体洗浄ノズルの重量増加による人体洗浄ノズルの出没性能の低下を防止できる。つまり、厚みを0.6mm以上とした場合は、洗浄ノズル15の重量が樹脂製ノズルと比較して重くなり、洗浄位置まで人体洗浄ノズル15が突出するのに時間がかかったり、人体洗浄ノズル15が十分に洗浄位置まで突出せずに途中で止まってしまうという不具合が生じるからである。
また本実施の形態では、ノズル洗浄機構44はノズル洗浄水の温度を調節可能であり、高温水と高温蒸気を吐出可能にしているので、高温蒸気によって汚れ成分を加熱膨潤させ、人体洗浄ノズルと汚れ成分の結合力を低下させるとともに高温水あるいは通常のノズル洗浄水で汚物を洗い流すことができ、人体洗浄ノズル15を清潔に保つことができる。
なお、上記実施の形態ではお尻洗浄ノズル40、ビデノズル41の少なくとも被ノズル洗浄部を、100℃前後の温度のノズル洗浄水に対して物性変化を起こさない耐熱部材としてステンレス鋼で形成したが、お尻洗浄ノズル40、ビデノズル41の全体を厚さ0.2mm〜0.6mmのステンレス鋼で一体に深絞り加工してもよいものである。
以上のように本発明の衛生洗浄装置は、人体洗浄ノズルにステンレス鋼を用いることで清潔に維持できるもので、建造物内のトイレ室の便器、搬送可能な便器に設置して使用でき、人体洗浄ノズルを清潔にする技術に適用できる。
本発明の実施の形態1における衛生洗浄装置の外観斜視図 同実施の形態1における衛生洗浄装置のリモコンの斜視図 同実施の形態1における衛生洗浄装置の水回路構成のブロック図 従来例の衛生洗浄装置の断面図
15 人体洗浄ノズル
42 ノズル洗浄管
44 ノズル洗浄機構

Claims (6)

  1. 人体を洗浄する洗浄水を噴出する噴出孔を有する人体洗浄ノズルと、
    前記人体洗浄ノズルに流入しないノズル洗浄管の開放端から前記人体洗浄ノズルに温水または高温水または高温蒸気のノズル洗浄水を吐出させて洗浄を行うノズル洗浄機構を有し、
    前記人体洗浄ノズルは前記ノズル洗浄機構から吐出されたノズル洗浄水によって洗浄される少なくとも被洗浄部にステンレス鋼を用いており、
    前記ノズル洗浄機構は、前記ノズル洗浄水の温度を調節可能であり、高温水と高温蒸気を吐出可能であることを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記ステンレス鋼は抗菌効果を有することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記ステンレス鋼は銅を含有し、且つ母相中に銅を主体とする第2相が存在することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記人体洗浄ノズルは、表面に凹凸形状がないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
  5. 前記人体洗浄ノズルは、前記ステンレス鋼を絞り加工で一体形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
  6. 前記ステンレス鋼の厚みは0.2mm〜0.6mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
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