JP4405874B2 - ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP4405874B2
JP4405874B2 JP2004239569A JP2004239569A JP4405874B2 JP 4405874 B2 JP4405874 B2 JP 4405874B2 JP 2004239569 A JP2004239569 A JP 2004239569A JP 2004239569 A JP2004239569 A JP 2004239569A JP 4405874 B2 JP4405874 B2 JP 4405874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
rubber
less
parts
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004239569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006056979A (ja
Inventor
鉄也 國澤
俊朗 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2004239569A priority Critical patent/JP4405874B2/ja
Publication of JP2006056979A publication Critical patent/JP2006056979A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4405874B2 publication Critical patent/JP4405874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関し、とりわけ、加工性、耐摩耗性、ウェット性能およびグリップ性能の向上、ならびに優れた低燃費化をバランスよく達成することができるゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。
近年、車の低燃費化を達成し、さらにタイヤのウェット性能を向上させる方法として、シリカを補強用フィラーとしてタイヤ用ゴム組成物に配合することが行なわれている。しかし、シリカを配合することで、該ゴム組成物の加工性が悪化するという問題があった。また、シリカを配合することにより、熱ダレ(走行によりタイヤゴムが発熱して操縦安定性が悪化する現象)が発生するという問題も知られている。
また、耐摩耗性を向上させる方法としては、タイヤ用ゴム組成物の硬度を上げることが行なわれている。しかし、硬度が上昇する一方で、グリップ性能が減少するという問題があった。
前記問題を解決するために、特許文献1には、変性液状ブタジエンゴムを用いる方法が開示されているが、加工性、耐摩耗性、ウェット性能、グリップ性能の向上、および優れた低燃費化をバランスよく達成したものではなかった。
以上のように、加工性、耐摩耗性、ウェット性能、グリップ性能の向上、および優れた低燃費化をバランスよく達成したタイヤ用ゴム組成物およびそれにより得られるタイヤは、今まで得られていない。
特開2003―12860号公報
本発明は、加工性、耐摩耗性、ウェット性能およびグリップ性能の向上、ならびに優れた低燃費化をバランスよく改善することができるゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、スズまたはケイ素によりカップリングされ、カップリング率が40%以下、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムを50重量%以上、天然ゴムを40重量%以下、およびポリブタジエンゴムを40重量%以下含有するゴム成分、ならびにチッ素吸着比表面積が100〜250m2/g、ヨウ素吸着量が110〜200mg/g、およびヨウ素吸着量に対するセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積の比が0.85〜1.2であるカーボンブラック、および該ゴム成分100重量部に対して20〜100重量部のシリカを含む補強用フィラーを50〜120重量部含有するゴム組成物に関する。
また、本発明は、スズまたはケイ素によりカップリングされ、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムを50重量%以上、天然ゴムを40重量%以下、およびポリブタジエンゴムを40重量%以下含有するゴム成分、チッ素吸着比表面積が100〜250m2/g、ヨウ素吸着量が110〜200mg/g、およびヨウ素吸着量に対するセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積の比が0.85〜1.2であるカーボンブラック、および該ゴム成分100重量部に対して20〜100重量部のシリカを含む補強用フィラーを50〜120重量部、ならびに両末端に水酸基を有し、重量平均分子量が600〜6000であるポリブタジエンを含有するゴム組成物に関する。
末端に水酸基を有し、重量平均分子量が600〜6000であるポリブタジエンの含有量は2〜30重量部であることが好ましい。
さらに、前記ゴム組成物は重量平均分子量が5000以下のスチレンブタジエンゴムを、スズまたはケイ素によりカップリングされ、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムとの合計含有量に対して、25〜40重量%含有することが好ましい。
前記ゴム組成物は、トルエン膨潤率が180〜320%であることが好ましい。
また、本発明は、前記ゴム組成物からなるトレッドを有するタイヤに関する。
本発明の第一の態様によれば、カップリング率が40%以下である溶液重合SBR、および補強用フィラーを含有することにより、加工性、耐摩耗性、ウェット性能およびグリップ性能の向上、ならびに優れた低燃費化をバランスよく達成したゴム組成物およびそれを用いたタイヤの提供することができる。
また、本発明の第二の態様によれば、特定の溶液重合SBR、補強用フィラー、および両末端に水酸基を有し、重量平均分子量が600〜6000であるポリブタジエンを含有することにより、加工性、耐摩耗性、ウェット性能およびグリップ性能の向上、ならびに優れた低燃費化をバランスよく達成したゴム組成物およびそれを用いたタイヤの提供することができる。
本発明の第一の態様におけるゴム組成物は、ゴム成分および補強用フィラーからなる。
ゴム成分としては、重量平均分子量(Mw)が50万以上の溶液重合スチレンブタジエンゴム(高分子量S−SBR)、天然ゴム(NR)およびポリブタジエンゴム(BR)を用いる。
高分子量S−SBRは、溶液重合により得られる。SBRとしては、乳化重合により得られるもの(乳化重合SBR)も知られているが、本発明においては乳化重合SBRは、乳化剤を含んでおり、熱ダレに対して不利になり、また、低燃費化が溶液重合SBRの場合と比較して劣るため、溶液重合により得られるSBRを用いる。
高分子量S−SBRの重量平均分子量(Mw)は50万以上、好ましくは60万以上である。Mwが50万未満では、耐摩耗性が悪化して好ましくない。また、Mwは250万以下であることが好ましく、200万以下であることがより好ましい。Mwが250万をこえると、混練り工程において加工性が著しく悪化し、また、高分子量であるため、現在のポリマー生産技術では製造が困難であるため高コストになる傾向がある。
高分子量S−SBRとしては、スズやケイ素でカップリングされて高分子量化されたものが用いられる。高分子量S−SBRのカップリング方法としては、常法に従って、たとえば、S−SBRの分子鎖末端のアルカリ金属(Liなど)またはアルカリ土類金属(Mgなど)を、ハロゲン化スズまたはハロゲン化ケイ素と反応させる方法があげられる。
高分子量S−SBRのカップリング率は40%以下、好ましくは35%以下である。カップリング率が40%をこえると、耐摩耗性が悪化する。また、カップリング率は5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましい。カップリング率が5%未満では、混練り工程で加工性が著しく悪化し、また、カップリング率が小さいため、現在のポリマー生産技術では製造が困難となる。ここでカップリング率は、クロマトグラフにより分子量分布を測定し、低分子側(カップリングしていないポリマー)と高分子側(カップリングしているポリマー)の量の比を計算することにより算出される。カップリング率を40%以下として分子末端を減少させることにより、エネルギーロスを低減し、低燃費化の達成が可能となる。
高分子量S−SBRのスチレン含有量は20%以上、好ましくは25%以上である。スチレン含有量が20%未満では、グリップ性能が低下する。また、スチレン含有量は40%以下、好ましくは35%以下である。スチレン含有量が40%をこえると、低温でのタイヤ走行時において、ゴムが硬くなり、グリップ性能の低下を引き起こす。
高分子量S−SBRのビニル量は30%以上、好ましくは35%以上である。ビニル量が30%未満では、グリップ性能が低下するため、好ましくない。また、ビニル量は60%以下、好ましくは55%以下である。ビニル量が60%をこえると、低燃費化が達成されない。
高分子量S−SBRの含有率は、ゴム成分中に50重量%以上、好ましくは60重量%以上である。含有率が50重量%未満では、グリップ性能が低下して好ましくない。また、高分子量S−SBRの含有率は100重量%以下であることが好ましく、95重量%以下であることがより好ましい。含有率が95重量%をこえると、タイヤの低温走行時において、ゴムが硬くなり、グリップ性能が低下する傾向がある。
天然ゴム(NR)としては、RSS♯3グレードなどのゴム工業において一般的なものが使用される。
NRの含有率は、ゴム成分中に40重量%以下、好ましくは38重量%以下である。NRの含有率が40重量%をこえると、グリップ性能が低下する。
ポリブタジエンゴム(BR)としては、重量平均分子量(Mw)が5万〜150万のものを用いることが好ましい。Mwが5万未満では、耐摩耗性が著しく低下する傾向があり、Mwが150万をこえると、加工性が悪化して好ましくない傾向がある。
BRの含有率は、ゴム成分中に40重量%以下、好ましくは38重量%以下である。BRの含有率が40重量%をこえると、ウェットグリップ性能が低下する。
補強用フィラーは、カーボンブラックおよびシリカを含有する。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、100m2/g以上、好ましくは110m2/g以上である。N2SAが100m2/g未満では、補強性が低下するため、耐摩耗性およびグリップ性能が低下する。また、N2SAは、250m2/g以下であることが好ましく、240m2/g以下であることがより好ましい。N2SAが250m2/gをこえると、低燃費化が達成されない傾向がある。
カーボンブラックのヨウ素吸着量(IA)は110mg/g以上、好ましくは115mg/g以上である。IAが110mg/g未満では、耐摩耗性およびグリップ性能が低下する。また、IAは200mg/g以下、好ましくは195mg/g以下である。IAが200mg/gをこえると、低燃費化が達成されず、加工性が悪化する。
カーボンブラックのセチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)吸着比表面積は、94〜240ml/100gであることが好ましい。CTAB吸着比表面積が94ml/100g未満では、耐摩耗性およびグリップ性能が低下する傾向があり、240ml/100gをこえると、低燃費化が達成されず、加工性が悪化する傾向がある。
ヨウ素吸着量(IA)に対するセチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)吸着比表面積の比(CTAB/IA)は0.85以上、好ましくは0.87以上である。CTAB/IAが0.85未満では、低燃費化が達成されない。また、CTAB/IAは1.2以下、好ましくは1.15以下である。CTAB/IAが1.2をこえると、熱ダレが悪化する。
カーボンブラックの含有量は、前記ゴム成分100重量部に対して20重量部以上であることが好ましく、25重量部以上であることが好ましい。含有量が20重量部未満では、ドライ路面におけるグリップ性能および耐摩耗性が低下する傾向がある。また、カーボンブラックの含有量は100重量部以下であることが好ましく、95重量部以下であることがより好ましい。含有量が100重量部をこえると、ゴムの粘度が上昇し、加工性が悪化する傾向がある。
シリカとしては、とくに制限はなく、湿式法または乾式法により調製されたものを用いることができる。
シリカの含有量は、前記ゴム成分100重量部に対して20重量部以上、好ましくは25重量部以上である。含有量が20重量部未満では、ウェット路面におけるグリップ性能。また、シリカの含有量は100重量部以下、好ましくは95重量部以下である。含有量が100重量部をこえると、ゴムの粘度が上昇することで加工性が悪化し、電気抵抗が大きくなる。
補強用フィラーの含有量は、前記ゴム成分100重量部に対して50重量部以上、好ましくは55重量部以上である。含有量が50重量部未満では、耐摩耗性およびグリップ性能が低いため、好ましくない。また、補強用フィラーの含有量は120重量部以下、好ましくは115重量部以下である。含有量が120重量部をこえると、低燃費化が達成されない。
補強用フィラーとしては、前記カーボンブラックおよびシリカ以外とともに、炭酸カルシウム、クレーなどを使用することができる。
前記ゴム成分と補強用フィラーを混練りする際には、ゴム成分とシリカとの反応を効率よく行なうため、混練り機(バンバリーミキサーなど)中での反応温度を高く設定することが好ましい。具体的には、150℃以上、とくには160〜180℃に設定することが好ましい。反応温度が150℃未満では、シリカとカップリング剤の反応が完結しにくい傾向があり、180℃をこえると、混練時ゴムの粘度が上昇しすぎる傾向がある。
この場合、シリカ用のカップリング剤(シランカップリング剤)を従来のSi69(1分子中に硫黄原子4個)などからSi266(1分子中に硫黄原子2個含む、高純度)などに変更して、耐熱性を向上させたうえで混練りすることが望ましい。
シランカップリング剤は、シリカ100重量部に対して2〜12重量部使用することが好ましい。シランカップリング剤が2重量部未満ではシリカの性能を充分に引き出せずに、ウェットグリップ性能および耐摩耗性が劣る傾向があり、12重量部をこえるとカップリング剤が過多でコスト高になり、摩耗が劣る傾向がある。
本発明の第二の態様におけるゴム組成物は、ゴム成分、補強用フィラー、および両末端に水酸基を有するポリブタジエン(水酸基含有BR)からなる。なお、ゴム成分、補強用フィラー、シランカップリング剤、およびゴム成分と補強用フィラーの混練りにおける反応温度に関しては、第一の態様のゴム組成物において説明したものと同様である。ただし、ゴム成分中の溶液重合スチレンブタジエンゴムのカップリング率については、特に規定しない。
本発明の第二の態様のゴム組成物は、水酸基含有BRを含有する。シリカを用いる配合系にて、水酸基含有BRを配合することで、転がり抵抗の増大を極力抑え、シリカとの反応性を向上させることができ、ウェット性能の向上および優れた低燃費化を可能にする。水酸基含有BRは、とくに液状であることが好ましい。
水酸基含有BRの重量平均分子量(Mw)は600以上、好ましくは650以上である。Mwが600未満では、ゴム表面にブルームを生じやすく、外観を黒色に保つことが困難となる。また、Mwは6000以下、好ましくは5700以下である。Mwが6000をこえると、ゴム粘度が高くなり、加工性が好ましくない。
水酸基含有BRの含有量は、前記ゴム成分100重量部に対して2重量部以上であることが好ましく、5重量部以上であることがより好ましい。含有量が2重量部未満では、ウェット性能の向上と優れた低燃費化との両立を達成することができない傾向がある。また、含有量は30重量部以下であることが好ましく、25重量部以下であることがより好ましい。30重量部をこえると、ゴム強度が低下するため好ましくない傾向がある。
本発明のゴム組成物は、さらに、重量平均分子量(Mw)が5000以下のスチレンブタジエンゴム(低分子量SBR)を含有することが好ましい。
低分子量SBRの重量平均分子量(Mw)は5000以下であることが好ましく、4500以下であることがより好ましい。Mwが5000をこえると、ゴムの粘度が上昇し、混練り工程などにおいて加工性が悪化する傾向がある。また、Mwは200以上であることが好ましく、250以上であることがより好ましい。Mwが200未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。
スズまたはケイ素によりカップリングされ、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムと低分子量SBRとの合計含有量に対して、低分子量SBRの含有率は25重量%以上であることが好ましく、27重量%以上であることがより好ましい。含有率が25重量%未満では、熱ダレ、およびドライ路面におけるグリップ性能が低下する傾向がある。また、含有率は40重量%以下であることが好ましく、38重量%以下であることがより好ましい。含有率が40重量%をこえると、低分子量SBRを配合することにより得られる性能向上効果があまり得られず、コストがかかる傾向がある。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分、補強用フィラー、シランカップリング剤、低分子量SBRおよび水酸基含有BRの配合剤以外にも、添加剤として配合されるオイルなどの軟化剤、硫黄などの加硫剤、老化防止剤、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛、加硫促進剤を配合することができる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやオープンロールなどで前記配合剤、必要であれば添加剤を混練したのち、加硫することによりゴム組成物を製造することができる。
本発明のゴム組成物のトルエン膨潤率は180%以上であることが好ましく、220%以上であることがより好ましい。トルエン膨潤率が180%未満では、ゴムの耐久性が劣り、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、トルエン膨純度は320%以下であることが好ましく、310%以下であることがより好ましい。トルエン膨純度が320%をこえると、グリップ性能や転がり抵抗の低減効果が劣る傾向がある。ここで、トルエン膨潤率は、一辺が5mm程度に調整されたゴムの立方体を、トルエン中に24時間浸漬したのち、浸漬後と浸漬前の重量比率を測定することにより求められる。
本発明のタイヤは、ゴム組成物からなるトレッドを有する。
本発明のタイヤは、タイヤ工業において一般的な方法で製造される。すなわち、前記のように混練したのち、得られた混練物をタイヤ成型機上にてトレッド形状に成形し、他のタイヤ各部材と貼りあわせたのち、加硫することにより本発明のタイヤを製造することができる。
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例において用いられた各種薬品について説明する。
天然ゴム:RSS♯3グレード
ブタジエンゴム:宇部興産(株)製のBR150B(重量平均分子量50〜70万)
高分子量SBR1:日本ゼオン(株)製のSBR NS116(スズ化合物でカップリングした溶液重合SBR、重量平均分子量60万〜70万、カップリング率60〜70%、スチレン含有量20%、ビニル量60%、オイル含有率27.3重量%)
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のN110(チッ素吸着比表面積130m2/g、ヨウ素吸着量145mg/g、ヨウ素吸着量に対するセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積の比0.87)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシールVN3
シランカップリング剤:Si266
プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセス PS32
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:フレキシス社製のサントフレックス13
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
水酸基含有BR:出光石油化学(株)製のR−45HT(液状、両末端に水酸基を含有、重量平均分子量2800)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
加硫促進剤2:住友化学工業(株)製のソクシノールD
(試作SBR(高分子SBR2および低分子量SBR)の製造)
カップリング剤の量を調整することで、カップリング率をコントロールして得られた高分子SBRから調製したものと、低分子量時に重合を止めたものを混合することにより試作SBR(高分子量SBR2および低分子量SBR)を合成した。(高分子量SBR2:スズ化合物でカップリングした溶液重合SBR、重量平均分子量100万、カップリング率20%、スチレン含有量30%、ビニル量50%)(低分子量SBR:重量平均分子量1200、SBR全量に対する低分子量SBR含有率27.3重量%)。
実施例1〜8および比較例1〜2
(ゴム組成物の調製)
硫黄および加硫促進剤を除く表1および2の配合内容を(株)神戸製鋼製1.7Lバンバリーを用いて混練りした後、得られた混練り物に硫黄、加硫促進剤を加えて、二軸ローラーにて練り込んだ混合物を175℃において10分間加硫することでゴム組成物を調製した。
<測定項目>
(粘弾性測定)
(株)岩本製作所製のVES−F−3を用いて、周波数10%、動歪2%で60℃における調製したゴム組成物のtanδ(損失正接)を測定した。tanδ値が小さいほど転がり抵抗が低減され、好ましいことを示す。
(耐摩耗性)
ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温、負荷荷重1.0kgf、ストップ率30%の条件で、調製したゴム組成物の、摩耗量を測定した。摩耗量の逆数を、比較例2を100として指数表示をした。数値が大きいほど耐摩耗性が高いことを示す。
(ムーニー粘度)
JIS K6300にしたがい島津製作所(株)のMV200を用いて、130℃における調製したゴム組成物のムーニー粘度を測定した。ムーニー粘度の値が低いほど、加工性に優れていることを示す。
(ゴム強度)
JIS−K6251に準じて3号ダンベルを用いて、調製したゴム組成物の引っ張り試験を実施した。破断時のモジュラス(TB)、および破断時の伸び(EB)の値が高い方ほど強度が高いことを示す。ゴム強度の指標としてTB×EBの値を用いる。
(トルエン膨潤率)
ゴム組成物から、一辺が5mmのゴムの立方体を切り出し、トルエン中に24時間浸漬したのち、浸漬前に対する浸漬後の重量比率(%)を測定した。
また、前記ゴム組成物からなるトレッドを有する、サイズ195/65R15のタイヤを作製し、該タイヤを用いて以下の試験をおこなった。
(グリップ性能)
ドライアスファルト路面のテストコースにて、前記タイヤを装着した普通乗用車実車走行を行ない、この際におけるグリップ性能(グリップ感、ブレーキ性能、トラクション性能)について、つぎの5段階のフィーリング評価を行なった。
5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:やや劣る、1:劣る
(熱ダレ性能)
ドライアスファルト路面のテストコースにて、前記タイヤを装着した普通乗用車を使用して実車走行を行ない、周回を重ねたときのグリップ性能(グリップ感、ブレーキ性能、トラクション性能)低下について、つぎの5段階のフィーリング評価を行なった。
5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:やや劣る、1:劣る
(ウェット性能)
前記タイヤを装着した普通乗用車で水が散布されているアスファルト路面のテストコースにおいて円旋回し、スリップするときの最高速度を測定し、実施例6の場合を100として指数で表わした。指数が大きいほどウェット性能に優れて好ましい。
測定結果を表1および表2に示す。
Figure 0004405874
Figure 0004405874

Claims (5)

  1. スズまたはケイ素によりカップリングされ、カップリング率が40%以下、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムを50重量%以上、
    天然ゴムを40重量%以下、および
    重量平均分子量が5万〜150万であるポリブタジエンゴムを40重量%以下含有するゴム成分、ならびに
    チッ素吸着比表面積が100〜250m2/g、ヨウ素吸着量が110〜200mg/g、およびヨウ素吸着量に対するセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積の比が0.85〜1.2であるカーボンブラック、および該ゴム成分100重量部に対して20〜100重量部のシリカを含む補強用フィラーを50〜120重量部含有し、重量平均分子量が5000以下のスチレンブタジエンゴムを、前記溶液重合スチレンブタジエンゴムとの合計含有量に対して、25〜40重量%含有する
    ゴム組成物。
  2. スズまたはケイ素によりカップリングされ、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムを50重量%以上、
    天然ゴムを40重量%以下、および
    重量平均分子量が5万〜150万であるポリブタジエンゴムを40重量%以下含有するゴム成分、
    チッ素吸着比表面積が100〜250m2/g、ヨウ素吸着量が110〜200mg/g、およびヨウ素吸着量に対するセチルトリメチルアンモニウムブロマイド吸着比表面積の比が0.85〜1.2であるカーボンブラック、および該ゴム成分100重量部に対して20〜100重量部のシリカを含む補強用フィラーを50〜120重量部、ならびに
    両末端に水酸基を有し、重量平均分子量が600〜6000であるポリブタジエンを該ゴム成分100重量部に対して2〜30重量部含有するゴム組成物であり、
    トルエン膨潤率が180〜320%であるゴム組成物
  3. さらに、重量平均分子量が5000以下のスチレンブタジエンゴムを、スズまたはケイ素によりカップリングされ、スチレン含有量が20〜40%、ビニル量が30〜60%および重量平均分子量が50万以上である溶液重合スチレンブタジエンゴムとの合計含有量に対して、25〜40重量%含有する請求項記載のゴム組成物。
  4. トルエン膨潤率が180〜320%である請求項記載のゴム組成物。
  5. 請求項1、2、3または4記載のゴム組成物からなるトレッドを有するタイヤ。
JP2004239569A 2004-08-19 2004-08-19 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ Expired - Fee Related JP4405874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004239569A JP4405874B2 (ja) 2004-08-19 2004-08-19 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004239569A JP4405874B2 (ja) 2004-08-19 2004-08-19 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006056979A JP2006056979A (ja) 2006-03-02
JP4405874B2 true JP4405874B2 (ja) 2010-01-27

Family

ID=36104723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004239569A Expired - Fee Related JP4405874B2 (ja) 2004-08-19 2004-08-19 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4405874B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4354512B2 (ja) 2007-10-17 2009-10-28 住友ゴム工業株式会社 トレッド用ゴム組成物およびそれからなるトレッドを有するタイヤ
JP5134592B2 (ja) 2008-08-08 2013-01-30 住友ゴム工業株式会社 キャップトレッド用ゴム組成物およびそれからなるキャップトレッドを有するタイヤ
US9309389B2 (en) * 2012-03-08 2016-04-12 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Rubber composition for use in tire treads
JP7434703B2 (ja) 2018-08-06 2024-02-21 住友ゴム工業株式会社 トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
EP3842487B1 (en) * 2018-09-20 2023-09-20 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tread rubber composition and pneumatic tire
WO2020066527A1 (ja) 2018-09-27 2020-04-02 住友ゴム工業株式会社 タイヤ及びタイヤのグリップ性能の評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006056979A (ja) 2006-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4138729B2 (ja) ゴム組成物およびそれからなるタイヤ
JP4421547B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有するタイヤ
JP5200134B2 (ja) トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5485650B2 (ja) トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
EP3299413B1 (en) Rubber composition for a tire tread
JP2010270207A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物および空気入りタイヤ
EP3584092B1 (en) Rubber composition and tire
JP2015209540A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP5860684B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法
JP5658098B2 (ja) トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2005146115A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP5002186B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP7009768B2 (ja) ゴム組成物およびタイヤ
JP2010215830A (ja) ブレーカートッピング用ゴム組成物及びタイヤ
JP2019001898A (ja) タイヤ用ゴム組成物、トレッドおよびタイヤ
JP7172061B2 (ja) ゴム組成物およびタイヤ
JP4405874B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2006188571A (ja) ゴム組成物およびそれからなるタイヤ
JP2006083301A (ja) サイドウォール用ゴム組成物およびそれからなるサイドウォールを有する空気入りタイヤ
JP2009007422A (ja) ゴム組成物およびタイヤ
JP2006307039A (ja) ゴム組成物およびそれからなる乗用車用ラジアルタイヤ
JP6024390B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP5485651B2 (ja) トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2019052218A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP6141118B2 (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091027

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091105

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131113

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees