JP4405604B2 - 情報処理装置及び定義方法 - Google Patents

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Description

【0010】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンドユーザによるグラフ作成機能を行う情報処理装置に関する。
【0040】
現在のグラフ作成機能は、たとえば、次のようなものである。ユーザは、グラフ化したいデータの項目名の一覧を表示している画面上で、所望のデータ項目をポインティングした上、システムに予め用意(登録)されているグラフ様式の中から所望の様式を選択し、各様式毎に定められたグラフ作成メニュー画面(図示せず)を出し、そのメニュー画面の中でシステムが提示する各種グラフ様式項目(グラフ種別、サイズ等)について所望の条件または値を選択指示する。システムは、上記表の画面で選択指示されたデータ項目につき上記メニュー画面で選択指示されたグラフ様式項目にしたがって、目的のグラフを画面に出力またはプリント出力する。
【0050】
また、エンドユーザ向けグラフ作成機能として、たとえば表計算ソフトのEXCELのグラフ作成機能がある。それは、グラフ化したい表データに対して、該当するメニュー指示によってグラフ化の指示のおこない、続いて表示されるメニュー画面においてグラフ種類の指定をおこなうと、自動的に表データを表わす該当種類のグラフを生成表示するものである。簡単で迅速な操作によりグラフ作成をおこなえるが、グラフの配置、形状、大きさなどを指定するユーザの自由度ないしオプションは制限されている。グラフ種類、グラフの色などは多種類用意されているが、例えば、棒グラフの幅、棒グラフの輪郭線の種別は指定できず、また、書面上に記入した地図の任意の位置に棒グラフを表示するようなことはできない。
近年、標準図形作成ソフトで作成した多様な図形を用いて、それにグラフ化したいデータを与え、グラフを作成表示する機能も発表されてでいるが、上記した各種のグラフ様式項目とグラフ化したいデータとの対応付けに面倒な指定操作を要することは変わりはない。
【0060】
【発明が解決しようとする課題】
ユーザの求めるグラフの形態は多様性を帯びてきている。データを視覚化するグラフ本来の意義からすれば、グラフの出し方、描き方には無限といってよい程の多様性があり、その中から各ユーザが望み通りの配置、形状、大きさ、色、模様等でグラフを表現できることが今日のグラフ作成システムに最も求められている機能である。さらに、一般エンドユーザが利用するグラフ作成システムは、操作が簡単で覚えごと(マニュアル事項)が少ないことも大事な点である。つまり、操作手順が少なくて、効率的に所望のグラフが作成されるものでなければならない。
【0080】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、ユーザにとって、思いどおりの多様で表現力のあるグラフを簡単迅速なエンドユーザ操作によって作成できるようにした情報処理装置および定義方法を提供することを目的とする。
【0110】
本発明の他の目的は、ユーザの覚えごとが非常に少ない簡単な指定操作で効率的に所望のグラフを作成できるようにした情報処理装置および定義方法を提供することにある。
【0120】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の中、請求項1に記載の方法は、情報処理システムにおける方法であって、
(1)グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に固定して得られる例示グラフ図形とグラフ軸などその他のグラフ書式を表わす文字列と図形とを含む例示グラフ書面を、スキャナを含む入力装置を介して、画像情報などの可視情報の形で入力するステップと、
(2)上記入力情報に基いて、例示グラフ書面上の例示グラフ図形とその他のグラフ書式情報の各図形と各文字列について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成するステップと
(3)例示グラフ書面上の例示グラフ図形、および、その他のグラフ書式情報について作成した図形データと文字列データ、および、該当する個々のグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を識別した上、グラフ種別毎に定まり、グラフの図形としての特徴を表わすグラフ図形属性項目とグラフ化したい元のデータであるグラフ化元データのデータ項目とを対応付ける「グラフ図形属性項目/元データ項目対応データ」を得るステップと、
(4)例示グラフ図形とその他のグラフ書式情報について作成された図形データと文字列データ、および、上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」、および、該当する個々のグラフ書式情報に関連付けて、別に装置に入力された特定情報とに基づいて、グラフ図形属性の各属性項目ごとに、その属性値と該当グラフ化元データデータ項目のデータ値との対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を得るステップと、
(5)グラフ化元データ収めた装置のグラフ化元データ格納手段内から、その構成単位であるレコードを取り出し、
(5.1)
各グラフ図形属性項目について、対応するグラフ化元データのデータ項目を上記図形属性項目/データ項目対応データに基づいて識別した上、取り出したレコード中の該当データ項目のデータ値と上記グラフ図形属性値/元データデータ値対応データとに基づいて、該当するグラフ図形属性項目のグラフ図形属性値を求め、
(5.2)
各グラフ図形属性項目のグラフ図形属性値が上記手順で求めたグラフ図形属性値に等しくなるように、例示グラフ図形の図形データ中の該当する位置情報に対して変更を加えることによって、目的のグラフ図形の図形データを求めるステップと、
(6)
上記作成した目的のグラフ図形の図形データを、グラフ図形以外のグラフ書式情報について作成している文字列データと図形データと併せて、プリンタなどの可視化出力装置に送りグラフ書面を出力するステップと、
を有することを特徴とする。
【0130】
また、請求項2に記載の方法は、請求項1に記載の発明において、
棒グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に設定した例示棒グラフ図形、および、グラフ軸などのその他のグラフ書式情報とを含む例示棒グラフ書面を、入力装置を介して入力するステップと、
入力された例示棒グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、図形データ、または、文字列データを作成するステップと、
例示グラフ図形の図形データ、または、例示グラフ図形に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を棒グラフとして識別するステップと、
特定のグラフ軸などのグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報に基づいて、「棒グラフの可変方向」、および、「棒グラフ可変方向の書面上単位寸法」とを識別するステップと、
グラフ化元データとの照合などによって、グラフ化元データのデータ項目を書面上において表わすグラフ書式情報として識別された文字列とグラフ軸などのグラフの配置を指定するグラフ書式情報図形との対応関係を、相互の書面上位置関係、または、関連付けて別に入力された特定情報に基づいて識別することによって、
棒グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目「棒グラフ可変方向寸法」に対応するグラフ化元データの第1のデータ項目、および、棒グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に対応するグラフ化元データの第2のデータ項目とを識別し、各々、上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」に登録するステップと、
グラフ化元データとの照合などによって、グラフ化元データの各データ値を書面上において表わすグラフ書式情報として識別された文字列の書面上位置情報に基いて、
第1のグラフ図形属性項目「棒グラフ可変方向寸法」の属性値に対応するグラフ化元データ第1のデータ項目のデータ値との対応関係、および、
第2のグラフ図形属性項目「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」の属性値に対応するグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との対応関係とを識別し、
得られた対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を各々、グラフ図形属性項目ごとに作成するステップと、
グラフ化元データから1つのレコードを取り出し、
その第1のデータ項目のデータ値と、上記のように得た「棒グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」、および、該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「棒グラフ可変方向寸法」を求め、
その第2のデータ項目のデータ値と該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」を求めるステップと、
例示グラフ図形の「棒グラフ可変方向寸法」を伸縮した上、それを「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に配置したグラフ図形を表わすグラフ図形データを、例示グラフ図形データの該当する位置情報を変更することによって作成することを、グラフ化元データの各レコードについて繰り返して、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に出力するステップと、
からなることを特徴とする。
【0140】
また、請求項3に記載の方法は、請求項1に記載の発明において、
折れ線グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に設定した例示折れ線グラフ図形、および、グラフ軸などのその他のグラフ書式情報とを含む例示折れ線グラフ書面を、入力装置を介して入力するステップと、
入力された例示折れ線グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、図形データ、または、文字列データを作成するステップと、
例示グラフ図形の図形データ、または、例示グラフ図形に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を折れ線グラフとして識別するステップと、
特定のグラフ軸などのグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報に基づいて、「折れ線グラフの可変方向」、および、「折れ線グラフ可変方向の書面上単位寸法」とを識別するステップと、
グラフ化元データとの照合などによって、グラフ化元データのデータ項目を書面上において表わすグラフ書式情報として識別された文字列とグラフ軸などのグラフの配置を指定するグラフ書式情報図形との対応関係を、相互の書面上位置関係、または、別に関連付けて入力された特定情報に基づいて識別することによって、
折れ線グラフ種別のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」に対応するグラフ化元データの第1のデータ項目、および、折れ線グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」に対応するグラフ化元データの第2のデータ項目とを識別し、各々、
上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」に登録するステップと、
グラフ化元データとの照合などによって、書面上においてグラフ化元データの各データ値を表わすグラフ書式情報として識別された文字列の書面上位置情報に基いて
第1のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」の属性値とグラフ化元データ第1のデータ項目のデータ値との対応関係、および、
第2のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との対応関係とを識別し、その対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を、グラフ図形属性項目ごとに各々作成するステップと、
グラフ化元データから1つのレコードを取り出し、
その第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「折れ線グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」、および、該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」を求め、
その第2のデータ項目のデータ値と該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」を求めるステップと、
例示折れ線グラフの各屈曲点の位置情報を、該当図形データ中の各構成線素の端点位置情報として求め、
その中の「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」が、該当レコードデータから求めた上記の値を共有するものを取り出し、その対をなす「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」の値を該当レコードデータから求めた上記の値に変更することを、グラフ化元データの各レコードについて繰り返して、目的の折れ線グラフを表わすグラフ図形データを作成し、
その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に出力するステップと、
からなるからなることを特徴とする。
【0150】
また、請求項4に記載の方法は、請求項1に記載の発明において、
グラフ書面上においてグラフ書式を表わす、個々の文字列と図形に関連付けて入力される特定情報は、グラフ化元データのデータ項目名であることを指定する情報と
グラフ化元データのデータ値であることを指定する情報と
関係する2つのグラフ書式情報を指定する情報と、
を含むことを特徴とする。
【0160】
また、請求項5に記載の情報処理装置は、
(1)グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に固定して得られる例示グラフ図形とグラフ軸などその他のグラフ書式を表わす文字列と図形とを含む例示グラフ書面を、スキャナを含む入力装置を介して、画像情報などの可視情報の形で入力する手段と、
(2)上記入力情報に基いて、例示グラフ書面上の例示グラフ図形とその他のグラフ書式情報の各図形と各文字列について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成する手段と
(3)例示グラフ書面上の例示グラフ図形、および、その他のグラフ書式情報について作成した図形データと文字列データ、および、該当する個々のグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を識別した上、グラフ種別毎に定まり、グラフの図形としての特徴を表わすグラフ図形属性項目とグラフ化したい元のデータであるグラフ化元データのデータ項目とを対応付ける「グラフ図形属性項目/元データ項目対応データ」を得る手段と、
(4)例示グラフ図形とその他のグラフ書式情報について作成された図形データと文字列データ、および、上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」、および、該当する個々のグラフ書式情報に関連付けて、別に装置に入力された特定情報とに基づいて、グラフ図形属性の各属性項目ごとに、その属性値と該当グラフ化元データデータ項目のデータ値との対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を得る手段と、
(5)グラフ化元データ収めた装置のグラフ化元データ格納手段内から、その構成単位であるレコードを取り出し、
(5.1)
各グラフ図形属性項目について、対応するグラフ化元データのデータ項目を上記図形属性項目/データ項目対応データに基づいて識別した上、取り出したレコード中の該当データ項目のデータ値と上記グラフ図形属性値/元データデータ値対応データとに基づいて、該当するグラフ図形属性項目のグラフ図形属性値を求め、
(5.2)
各グラフ図形属性項目のグラフ図形属性値が上記手順で求めたグラフ図形属性値に等しくなるように、例示グラフ図形の図形データ中の該当する位置情報に対して変更を加えることによって、目的のグラフ図形の図形データを求める手段と、
(6)
上記作成した目的のグラフ図形の図形データを、グラフ図形以外のグラフ書式情報について作成している文字列データと図形データと併せて、プリンタなどの可視化出力装置に送りグラフ書面を出力する手段と、
を有することを特徴とする。
【0170】
また、請求項6に記載の方法は、請求項5に記載の発明において、
棒グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に設定した例示棒グラフ図形、および、グラフ軸などのその他のグラフ書式情報とを含む例示棒グラフ書面を、入力装置を介して入力する手段と、
入力された例示棒グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、図形データ、または、文字列データを作成する手段と、
例示グラフ図形の図形データ、または、例示グラフ図形に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を棒グラフとして識別する手段と、
特定のグラフ軸などのグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報に基づいて、「棒グラフの可変方向」、および、「棒グラフ可変方向の書面上単位寸法」とを識別する手段と、
グラフ化元データとの照合などによって、グラフ化元データのデータ項目を書面上において表わすグラフ書式情報として識別された文字列とグラフ軸などのグラフの配置を指定するグラフ書式情報図形との対応関係を、相互の書面上位置関係、または、関連付けて別に入力された特定情報に基づいて識別することによって、
棒グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目「棒グラフ可変方向寸法」に対応するグラフ化元データの第1のデータ項目、および、棒グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に対応するグラフ化元データの第2のデータ項目とを識別し、各々、上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」に登録する手段と、
グラフ化元データとの照合などによって、グラフ化元データの各データ値を書面上において表わすグラフ書式情報として識別された文字列の書面上位置情報に基いて、
第1のグラフ図形属性項目「棒グラフ可変方向寸法」の属性値に対応するグラフ化元データ第1のデータ項目のデータ値との対応関係、および、
第2のグラフ図形属性項目「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」の属性値に対応するグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との対応関係とを識別し、
得られた対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を各々、グラフ図形属性項目ごとに作成する手段と、
グラフ化元データから1つのレコードを取り出し、
その第1のデータ項目のデータ値と、上記のように得た「棒グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」、および、該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「棒グラフ可変方向寸法」を求め、
その第2のデータ項目のデータ値と該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」を求める手段と、
例示グラフ図形の「棒グラフ可変方向寸法」を伸縮した上、それを「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に配置したグラフ図形を表わすグラフ図形データを、例示グラフ図形データの該当する位置情報を変更することによって作成することを、グラフ化元データの各レコードについて繰り返して、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に出力する手段と、
からなることを特徴とする。
【0180】
また、請求項7に記載の方法は、請求項5に記載の発明において、
折れ線グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に設定した例示折れ線グラフ図形、および、グラフ軸などのその他のグラフ書式情報とを含む例示折れ線グラフ書面を、入力装置を介して入力する手段と、
入力された例示折れ線グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、図形データ、または、文字列データを作成する手段と、
例示グラフ図形の図形データ、または、例示グラフ図形に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を折れ線グラフとして識別する手段と、
特定のグラフ軸などのグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報に基づいて、「折れ線グラフの可変方向」、および、「折れ線グラフ可変方向の書面上単位寸法」とを識別する手段と、
グラフ化元データとの照合などによって、グラフ化元データのデータ項目を書面上において表わすグラフ書式情報として識別された文字列とグラフ軸などのグラフの配置を指定するグラフ書式情報図形との対応関係を、相互の書面上位置関係、または、別に関連付けて入力された特定情報に基づいて識別することによって、
折れ線グラフ種別のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」に対応するグラフ化元データの第1のデータ項目、および、折れ線グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」に対応するグラフ化元データの第2のデータ項目とを識別し、各々、
上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」に登録する手段と、
グラフ化元データとの照合などによって、書面上においてグラフ化元データの各データ値を表わすグラフ書式情報として識別された文字列の書面上位置情報に基いて
第1のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」の属性値とグラフ化元データ第1のデータ項目のデータ値との対応関係、および、
第2のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との対応関係とを識別し、その対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を、グラフ図形属性項目ごとに各々作成する手段と、
グラフ化元データから1つのレコードを取り出し、
その第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「折れ線グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」、および、該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」を求め、
その第2のデータ項目のデータ値と該当の「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」を求める手段と、
例示折れ線グラフの各屈曲点の位置情報を、該当図形データ中の各構成線素の端点位置情報として求め、
その中の「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」が、該当レコードデータから求めた上記の値を共有するものを取り出し、その対をなす「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」の値を該当レコードデータから求めた上記の値に変更することを、グラフ化元データの各レコードについて繰り返して、目的の折れ線グラフを表わすグラフ図形データを作成し、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に出力する手段と、
からなることを特徴とする。
【0190】
請求項8に記載の記録媒体は、
(1)グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に固定して得られる例示グラフ図形とグラフ軸などその他のグラフ書式を表わす文字列と図形とを含む例示グラフ書面を、スキャナを含む入力装置を介して、画像情報などの可視情報の形で入力するステップと、
(2)上記入力情報に基いて、例示グラフ書面上の例示グラフ図形とその他のグラフ書式情報の各図形と各文字列について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成するステップと
(3)例示グラフ書面上の例示グラフ図形、および、その他のグラフ書式情報について作成した図形データと文字列データ、および、該当する個々のグラフ書式情報に関連付けて入力された特定情報とに基づいて、グラフ種別を識別した上、グラフ種別毎に定まり、グラフの図形としての特徴を表わすグラフ図形属性項目とグラフ化したい元のデータであるグラフ化元データのデータ項目とを対応付ける「グラフ図形属性項目/元データ項目対応データ」を得るステップと、
(4)例示グラフ図形とその他のグラフ書式情報について作成された図形データと文字列データ、および、上記「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」、および、該当する個々のグラフ書式情報に関連付けて、別に装置に入力された特定情報とに基づいて、グラフ図形属性の各属性項目ごとに、その属性値と該当グラフ化元データデータ項目のデータ値との対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を得るステップと、
(5)グラフ化元データ収めた装置のグラフ化元データ格納手段内から、その構成単位であるレコードを取り出し、
(5.1)
各グラフ図形属性項目について、対応するグラフ化元データのデータ項目を上記図形属性項目/データ項目対応データに基づいて識別した上、取り出したレコード中の該当データ項目のデータ値と上記グラフ図形属性値/元データデータ値対応データとに基づいて、該当するグラフ図形属性項目のグラフ図形属性値を求め、
(5.2)
各グラフ図形属性項目のグラフ図形属性値が上記手順で求めたグラフ図形属性値に等しくなるように、例示グラフ図形の図形データ中の該当する位置情報に対して変更を加えることによって、目的のグラフ図形の図形データを求めるステップと、
(6)
上記作成した目的のグラフ図形の図形データを、グラフ図形以外のグラフ書式情報について作成している文字列データと図形データと併せて、プリンタなどの可視化出力装置に送りグラフ書面を出力するステップと、
からなるグラフ作成方法機能させるためのプログラムを記録することを特徴とする。
【0240】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照して本発明の実施例を説明する。
【0250】
図1に、本発明の一実施例における情報処理装置のハードウェア上のシステム構成を示す。このシステムにおいて、カラーイメージ・スキャナ10、キーボード12、マウス14およびディジタイザ15が入力装置として、内部メモリ16および外部メモリ18が記憶装置として、表示装置20および印字装置22が出力装置として、それぞれ適当なインタフェース回路(図示せず)を介してCPU24に接続されている。また、CPU24は、通信装置26を介して電話回線または通信回線27とも接続されている。
【0260】
カラーイメージ・スキャナ10は、用紙上に記載された文書中の文字、記号および図形をカラー画像情報として読み取る。内部メモリ16および外部メモリ18には、CPU24の処理または制御動作を規定する各種プログラムのほか、各種電子辞書、キャラクタフォント等が格納されている。通信装置26は、ファクシミリ通信機能を有している。
【0270】
図2に、本実施例のシステムにおいて帳表の作成に関する動作モードの一覧を示す。「メイン」、「定義」、「環境設定」等の主モードが設定されており、これらの主モードはそれぞれ「取り出し」…、「定義解釈」…、「定義区別設定」等のサブモードに分岐している。
【0280】
図3に、表示装置20のディスプレイ画面20aに表示される「主モード一覧メニュー」を示す。このメニュー画面では、画面の右下部に「メイン」、「定義」、「環境設定」の主モード選択ボタンが表示される。
【0290】
上記の「主モード一覧メニュー」で、「環境設定」ボタンをクリックすると、環境設定モードが選択される。この環境設定モードに切り替わると、ディスプレイ画面20aに図4に示すような画面が映し出され、画面の右下部に「定義区別設定」、「定義情報設定」等のサブモード選択ボタンが表示される。ここで、「定義情報設定」ボタンをクリックすると、定義情報設定モードに入り、図5および図6に示すような「定義要素/記入情報対照表」が画面に表示される。
【0300】
図5および図6において、本実施例では、「共通」、「データ管理」、「書式定義」、「編集校正定義」等の複数の定義系が用意され、各定義系の中に複数の定義要素が設定されている。これらの定義系のうち、「データ管理」の各定義要素は帳表等のデータ管理上のフォーマットを設定するために用いられ、「書式定義」および「編集校正定義」の各定義要素は文書の書式上のフォーマットを設定するために用いられる。「共通」の各定義要素は、「データ管理」、「書式定義」、「編集校正定義」の各フォーマットに共用される。
【0310】
図5および図6に示すように、各定義要素には、1種類または複数種類の所定の文字(文字列)、記号または図形が対応づけられている。定義要素の中には、たとえば「データ管理」系の定義要素「丸め方」に対応する“切上げ”のようにその記入情報だけで目的の定義内容を表すものもあれば、たとえば「共通」系の「項目」に対応する“< >”のように、他の記入情報を指定し、その指定した他の記入情報に定義内容を委ねるものもある。また、「共通」系の定義要素「定義要素指定」に対応する“〇”のように、この記入情報によって指定された領域内に記入されている文字または文字列、記号等を通常記入情報から定義要素の記入情報に転化させたり、あるいはそのような文字、文字列、記号等については応用用語辞書を参照したうえで特定の定義内容に認識すべきことを指示するものもある。
【0320】
上記のような定義要素と記入情報との対応付けは、システムが最初から用意していてもよく、あるいはユーザが画面入力で随時設定登録できるようにしてもよい。いずれにしても、たとえば図7に示すようなデータフォーマットで、各定義要素毎に図5および図6の対照表に相当する可変データ長の定義要素識別データが設定される。各定義要素識別データは、後述する定義情報認識部の定義情報識別データ記憶部48(図28)に保持される。
【0330】
なお、図7において、「定義系」のデータ・フィールドには当該定義要素(たとえば「右づめ」)の属する定義系(書式定義)のコードがセットされ、「定義要素種別」のデータ・フィールドには当該定義要素(右づめ)のコードがセットされ、「構成文字列/記号列」の各データ・フィールドには当該定義要素(右づめ)に対応する文字(文字列)または記号(「右」,「右づめ」,「右寄せ」)のコードが所定の区切り識別データを挟んでセットされ、末尾のフィールドにはこのデータの終端を示す所定の終端識別データが付けられる。
【0340】
上記のように、本実施例では、文書上で各種の定義を行うための定義要素が、通常の文書内容を表す通常記入情報としても利用可能な文字、記号または図形と対応づけられている。ただし、後述するように、定義要素として用いられるときは、当該記入情報に特別の修飾情報(たとえば色情報)を付し、文書内容を表す通常記入情報とは区別するようにしている。つまり、ユーザにあっては、普段使い慣れている記入情報を、文書内容を表すための通常記入情報としてそのまま使えるだけでなく、これに特別の修飾情報を付加することで定義内容を示すための定義情報としても使えるようになっている。
【0350】
図4の「環境設定モード画面」において「定義区別設定」のサブモード選択ボタンを選択すると、ディスプレイ画面20aには図8に示すような「定義情報区別指示画面」が現れる。
【0360】
図8において、[定義系]の欄には「データ管理」、「書式定義」、「編集校正定義」等の定義系がリストされている。ユーザは、各定義系の記入情報に用いる[色]、[線修飾]、[線太さ」、[手書き/印刷]の修飾情報または識別情報を各位置に入力すればよい。図8の例の場合は、「データ管理」には(青)、「書式定義」、「編集校正定義」にはそれぞれ(赤)を[色]の欄に入力している。なお、上記のように「共通」の各定義要素は「データ管理」、「書式定義」および「編集校正定義」の各フォーマットに共用されるので、「共通」固有の修飾情報を設定する必要はない。
【0370】
この定義情報区別指示の入力操作に応動してシステム内では、たとえば図9に示すようなデータフォーマットで各定義系についての定義情報区別データが設定される。この定義情報区別データは、後述する定義情報認識部の定義情報区別データ記憶部50(図28)に保持される。
【0380】
図10に、主モードの1つである「メイン」モードの画面を示す。この「メイン」モード画面では、画面の右下部に「取り出し」、「格納」、「次」、「実行」等のサブモード選択ボタンが表示され、各サブモード選択ボタンをクリックすると各ボタンで表示されたサブモードに切り替わるようになっている。なお、電源投入直後のディスプレイ画面20a上にはデフォルトでこの「メイン」モード画面が現れ、画面の左下隅部に常時表示されている「モード」ボタンをクリックすると、上記の「主モード一覧メニュー」画面に切り替わるようになっている。
【0390】
次に、このシステムにおいて複数の書面または頁の間で任意の文書内容を複写する機能について説明する。
【0400】
図11、図12および図13に、一例として、3枚の書面PA1 ,PA2 ,PA3 の文書内容をそれぞれ示す。
【0410】
第1の書面PA1 は購入依頼用紙であり、購入依頼に関する定型的事項のみが記載されている。第2の書面PA2 には、或る品目の「購入計画」が記述されている。第3の書面PA3 には、特定の「収納ボックス」に関する仕様が記載されている。各書面PA1 ,PA2 ,PA3 上の文書内容はいずれも黒色で記されているとする。
【0420】
ユーザは、第1の書面PA1 の購入依頼用紙に第2および第3の書面PA2 ,PA3 の文書内容の一部を複写または転写して、たとえば図14に示すような文書内容の個別的な購入依頼書PA1'を作成したいと希望したとする。このシステムで、この目的を果たすには、各書面PA1 ,PA2 ,PA3 に以下に説明するような仕方で所要の定義情報を手書きで追記入すればよい。
【0430】
購入依頼用紙である書面PA1 には、定義情報を記入するに先立ち、図15に示すように、“5月10日までに入手致したく、よろしくお願い致します。”の一文を黒色で追記入する。この追記文は、目的の購入依頼書PA1'の文書内容の中で書面PA1 ,PA2 ,PA3 のいずれにも含まれていないものである。
【0440】
次に、図16に示すように、書面PA1 に所要の「書式定義」または「編集構成定義」系の定義支援情報を赤色で記入する。
【0450】
ここで、定義支援情報とは、定義区別修飾(たとえば赤色)を有する記入情報であり、主として定義要素記入情報から構成される。各定義情報は、1つまたは複数の定義支援情報のみから構成されるか、あるいは定義支援情報とそれに関連する通常記入情報とから構成される。
【0460】
先ず、主文“首題の件につき、……よろしくお願い致します。”が記載されている領域を左右から挟むように所望の長さを有する「左マージン」および「右マージン」の定義要素記入情報“]”、“[”を(赤)で記入する。これにより、『この主文が複数行にわたる連続文字列であり、かつこの連続文字列の配置位置ないし範囲はこのマージン“] [”で指示した位置・範囲とすること』を規定したことになる。
【0470】
さらに、この主文の先頭文字“首”の左側に「固定指示」の定義要素記入情報“△”を(赤)で記入するとともに、この固定指示記号“△”を(赤)の結合線“−”で“首”と結ぶ。これによって、『該主文の先頭文字“首”の位置は、書面PA1 上の実際の位置(実測値)に設定されるべきこと』を規定したことになる。
【0480】
また、該主文の中で、最初の文である“首題の件につき、……購入手続をお願い致します。”の末尾と第2文(追加文)である“5月10日までに……よろしくお願い致します。”の先頭との間に、「文字列挿入位置」の定義要素記入情報“V”を(赤)で記入するとともに、この文字列挿入位置記号“V”の開口部付近に「複写先」の定義要素記入情報“→”および識別符号“A”を(赤)で記入する。これによって、『この主文中の第1文と第2文との間に、他の任意の書面において同一の識別符号“A”を付した複写元として定義した文字列が挿入複写されるべきこと』を規定したことになる。
【0490】
また、上記マージン“] [”で指示した領域の下の空欄部分において、左端部から中央部にわたる領域を指示するように「範囲指定」の定義要素記入情報“「”,“」”を(赤)で記入するとともに、この領域の上部に隣接して「複写先」の定義要素記入情報“→”を(赤)で記入する。これにより、『この範囲指定“「 」”で指示した矩形の空き領域に、他の任意の書面において同種の範囲指定“「 」”により複写元として定義した矩形領域内の文書内容が複写されるべきこと』を規定したことになる。
【0500】
また、この矩形範囲指定記号“「 」”のうちの左上端部の位置を規定する記入情報“「”と書面PA1 の左端との間に「間隔指示線」の定義要素記入情報“←→”を水平方向に(赤)で記入するとともに、この間隔指示線記号“←→”に近接して「固定指示」の定義要素記入情報“△”を(赤)で記入する。これにより、『この複写先の矩形領域(「 」)の左端の位置は、書面PA1 の左端位置(基準位置)から横方向に実際の距離(原寸)だけ間隔を置いた位置に設定されるべきこと』を規定したことになる。
【0510】
また、該記入情報“「”からほぼ同じ高さ位置で右側に少し隔てた位置に「間隔指示補助線」の定義要素記入情報“−”を横方向に(赤)で記入する。一方、この間隔指示補助線“−”の上方において、主文の末行部分“お願い致し”の部分に下線のように「間隔指示補助線」の定義要素記入情報“−”を(赤)で記入し、これら相対向する一対の間隔指示補助線“−”,“−”の間に「間隔指示線」の定義要素記入情報“←→”を縦方向に(赤)で記入する。さらに、この間隔指示線“←→”の隣に所望の距離値たとえば“25”を(赤)で記入する。
【0520】
これにより、『この複写先の矩形領域(「 」)の上端の位置は、該主文の末尾位置(基準位置)から縦方向に25mmの距離だけ間隔を置いた位置に設定されるべきこと』を規定したことになる。
【0530】
また、上記複写先となる空き領域(「 」)の右隣の空欄部分に、適当な長さを有する「左マージン」および「右マージン」の定義要素記入情報“]”、“[”を互いに適当な間隔を置いてそれぞれ(赤)で記入する。そして、これら一対のマージン線“] [”で指示した領域の上端付近に「複写先」の定義要素記入情報“→”および識別符号“B”をそれぞれ(赤)で記入する。これにより、『これら一対のマージン線“] [”で指示した空き領域に、他のいずれかの書面において識別符号Bを付された複写元として定義した領域内の文書内容が複写されるべきこと』を規定したことになる。
【0540】
次に、購入計画書である書面PA2 には、図17に示すような「書式定義」系または「編集校正定義」系の定義支援情報を赤色で記入する。すなわち、主文“当部の新棟移転に伴い、……”が記載されている領域を左右両側から挟むように所望の長さを有する「左マージン」および「右マージン」の定義要素記入情報“]”、“[”を(赤)で記入する。これにより、『この主文が複数の行にわたる連続文字列であり、この連続文字列の配置位置ないし範囲はこれら一対のマージン線“] [”で指示した位置・範囲とすること』を規定したことになる。
【0550】
そして、この主文の中で今回の引用箇所となるべき文節または文字列“当部の新棟移転に伴い、下記品目の調達が必要になりました。”を括るように「範囲指定」の定義要素記入情報“[”、“]”を(赤)で記入する。これにより、『この範囲指定“[ ]”で指示される文字列“当部の新棟移転に……必要になりました。”は、上記マージン線“] [”の範囲内で他から区別された特定の文字列であること』を規定したことになる。
【0560】
そして、この範囲指定“[ ]”で指示した文字列に隣接して「複写元」の定義要素記入情報“→”と識別符号“A”をそれぞれ(赤)で記入する。これにより、『この範囲指定“[ ]”で指示した文字列が、他の書面(PA1 )で同じ識別符号Aを付した複写(挿入)先の位置に複写(挿入)されるべきこと』を規定したことになる。
【0570】
次に、今回の購入目的物「収納ボックス」の仕様書である書面PA3 には、図18に示すような定義支援情報を赤色で記入する。すなわち、この仕様書の表題“工具類収納ボックス 仕様”とこの収納ボックスの図を含むように、「範囲指定」の定義要素記入情報“「”、“」”を(赤)で記入する。そして、この範囲指定“「 」”で指示した領域の上部に隣接して「複写元」の定義要素記入情報“→”を(赤)で記入する。これにより、『この範囲指定“「 」”で指示した矩形領域内の文書内容が、他の書面(PA1 )において同種の範囲指定“「 」”により複写元として定義した領域に複写されるべきこと』を規定したことになる。
【0580】
また、書面PA3 の下部に記載の当該収納ボックスの寸法、重量等の仕様に関する備考の文に対して、左右両側に「左マージン」および「右マージン」の定義要素記入情報“]”、“[”を(赤)で記入するとともに、これら一対のマージン線“] [”で指示した領域の上端部付近に「複写元」の定義要素記入情報“→”および識別符号Bをそれぞれ(赤)で記入する。そして、このマージン線“] [”で指示された文字列の中で今回の引用箇所となるべき文節または文字列(この例では全文)を括るように(赤)の「範囲指定」の定義要素記入情報“[]”を記入するとともに、この引用文字列の近傍に「複写元」の定義要素記入情報“→“と識別符号“B”をそれぞれ(赤)で記入する。これにより、『この範囲指定“[ ]”で指示した文字列が、他の書面(PA1 )で同じ識別符号“B”を付した複写先の位置に複写されるべきこと』を規定したことになる。
【0590】
次に、上記したような定義情報記入済みの3枚の書面PA1 ,PA2 ,PA3 から本実施例のシステムにおいて目的の購入依頼書PA1'を作成するための諸機能について説明する。
【0600】
図19に、本実施例のシステムにおける文書入力および文書要素データ生成部の構成を示す。文書画像入力部30は、カラー・イメージスキャナ10、キーボード12およびマウス14等の入力装置と、入力ルーチンを実行するCPU24と、入力されたカラー画像をいったん取り込む内部メモリ16または外部メモリ18とによって構成される。文書画像記憶部32、文字/図形パターン辞書36および文書要素データ記憶部38は、内部メモリ16または外部メモリ18の記憶領域を用いている。文字・図形要素認識部34は、文字・図形認識処理プログラムを実行するCPU24によって構成される。文書画像出力部40は、主として、表示制御プログラムを実行するCPU24と、このCPU24の制御の下で文書画像の表示出力を行う表示装置20あるいは文書画像の伝送出力を行う通信装置26とによって構成される。
【0610】
文書画像記憶部32および文書要素データ記憶部38においては、入力された各書面または各頁PAi 毎に画像データを記憶する画像データエリア32(i) および文書要素データを記憶する文書要素データエリア38(i) がそれぞれ設定される。図20および図21に示すように、各画像データエリア32(i) および各文書要素データエリア38(i) に対するメモリ管理は、入力された各書面または各頁PAi 毎にシートデータエリア管理部35に設定されるシートデータエリア管理データCD(i) を用いて行われる。
【0620】
ユーザの目的とする購入依頼書PA1'(図14)を作成するために、このシステムでは、上記のような定義情報を記入した書面PA1 (図16)、書面PA2 (図17)、書面PA3 (図18)の文書情報を各書面毎にカラー・イメージスキャナ10で読み取る。
【0630】
この場合、これら複数の書面PA1 ,PA2 ,PA3 は、相互間で所定の処理(この例では複写処理)が行われる関係にあり、本システムでは相関連する1つのグループ(以下「シートグループ」と称する)に属するものとして扱われる。複数の書面または頁をシートグループとしてグルーピングすることをユーザからシステムに伝えるためには、種々の方法が可能である。たとえば、ユーザが所定のボタン操作を行った上でイメージスキャナ10より複数の書面または頁を連続して入力したときは、これらの書面または頁はシートグループであるとシステムが判断するようにしてよい。
【0632】
別の方法として、図119に示すように、ディスプレイ画面20a上でシートグルーブを設定することも可能である。図119において、画面上に表示されている文書(図示せず)をグルーピングしたいときは、「グループ」ボタンを選択指示すればよい。1つの画面上に複数の文書を表示できる場合は、該当する各文書をクリックしてから「グループ」ボタンを選択指示すればよい。複写元(データ元)の文書については「元」ボタンを選択指示し、複写先(データ出力先)の文書の場合は「先」ボタンを選択指示する。システムでは、「実行」ボタンの指示に応動して上記と同様にシートグループを識別し、シートデータエリア管理データを設定する。
【0634】
あるいは、ディスプレイ画面20a上に複数の文書を表示でき、かつ文書をアイコン化できる機能が付いている場合(公知技術)は、図120に示すように、画面上の適当な場所にグルーピング領域を設定表示し、1つのシートグルーブに納めたい文書をアイコン化し、このアイコンを該グループ領域内にドラグすることによっても、シートグループを設定することができる。
【0640】
各書面PA1 ,PA2 ,PA3 についてイメージスキャナ10による読取動作が行われると、各々の文書内容(全記入内容)を表すカラー画像信号が入力部30の画像記憶部に取り込まれる。入力部30に取り込まれた各書面毎のカラー画像信号は、信号の形態で(黒),(青),(赤)の各色画像信号に分解され、文書画像記憶部32内では(黒)の画像信号,(青)の画像信号,(赤)の画像信号としてそれぞれ黒画像記憶部32a,青画像記憶部32b,赤画像記憶部32cに蓄積される。
【0650】
次に、文字・図形要素認識部34は、文書画像記憶部32に蓄積された各書面毎の画素データについて、各色(黒,青,赤)毎に文書中の個々の文字、図形要素を認識する。ここで、図形要素とは、線分、矩形、円形のようにその形状が容易に画像認識され得るパターン化された簡単な図形群である。
【0660】
本実施例における画像認識に際しては、たとえば図22に示すようなデータフォーマットで予め設定されている「画像管理データ」が参照される。この「画像管理データ」では、図23に示すように入力画像はマトリクス状に配置された多数の画素PXによって構成されているものとして、画素PXの個数、寸法、ピッチ等を表すデータをセットしている。
【0670】
文字・図形要素認識部34における文字・図形の認識は、基本的には個々の文字、図形要素を構成する線素を認識することによって行われる。線素の識別については従来公知の種々の方法を用いてよい。たとえば、先ず特定の色を有するドットの集合を見い出し、次に隣接領域または周囲をサーチしてそのドットの集合が延長する方向を判定する。この処理を繰り返して、ドットの集合の描く軌跡をそれが消滅(終端)するまで追跡していく。その追跡の途中で、軌跡の向きが急激に変化する箇所があれば、その箇所を屈曲点または尖点として識別する。
【0680】
このようにして抽出された線素は、その形状、大きさにより予め設定された線素パターンの1つとして識別され得る。本実施例では、文字/図形パターン辞書36に、個々の文字、図形毎にそれを構成する線素の種別と、構成線素間の有意な位置関係とが所定の電子辞書方式で予め記憶(設定登録)されている。文字・図形要素認識部34は、上記のようにして抽出した線素を隣接するもの同士で互いに組み合わせてこれを文字/図形パターン辞書36と照合する処理を繰り返すことで、個々の文字、記号、図形を認識する。
【0690】
また、たとえば一覧表のような表を構成する罫線については、次のようにして認識処理を行う。すなわち、上記したような線素の認識において直線とみなして抽出した線素が他の線素よりも桁違いに長く、かつその直線方向が水平線(X軸)または垂直線(Y軸)に対して或る角度内の傾きに収まる場合は、この直線を水平罫線または垂直罫線とみなし、水平線または垂直線と平行になるようにその位置情報を補正する。また、抽出された2つの罫線の端点同士の距離あるいは一方の罫線の端点と他方の罫線との距離が或る値以内にあるときは、両罫線の端点同士が互いに重なり合っている、あるいは片方の罫線の端点が他方の罫線上に重なっているとみなし、両罫線がそのように重なるようにそれぞれの位置情報を補正する。
【0700】
文字・図形要素認識部34は、画像入力した文書の各色(黒,青,赤)画像について上記のような文字・図形認識処理を行うことによって、各文字、各図形要素、各記号につきたとえば図24〜図27に示すようなデータフォーマットで文書要素データを生成する。
【0710】
図24は、1個の文字に対応する文書要素データ(文字データ)のデータフォーマット例である。図示のように、当該文字のコード、書体、色、線の太さ、線修飾(実線、点線、鎖線等)、手書き/印刷(手書き文字なのか印刷文字なのかの区別)、記入位置および大きさ(文字サイズ)をそれぞれ表すデータが順次所定のデータ・フィールドにセットされ、末尾にこの文書要素データの終端を示す終端識別データが付けられる。
【0720】
図25、図26および図27は、それぞれ1つの図形要素または記号に対応する文書要素データ(図形要素データ)のデータフォーマット例である。図25に示すように、線分については始端位置および終端位置のデータが組み込まれる。図26に示すように、長円については中心位置(X,Y方向)と径サイズ(X,Y方向)のデータが組み込まれる。図27に示すように、矩形や“<”等については始端および終端位置に加えて屈曲点または尖点(線分の方向が急峻に変化する点)の位置を示すデータが組み込まれる。
【0730】
上記のようにして、画像入力された各書面中の全ての記入情報が個々の文字、記号、図形に分解されて文字・図形要素認識部34により文書要素データに変換される。これらの文書要素データは、各書面単位で文書要素データ記憶部38に蓄積される。なお、文字・図形認識処理を受けて文書要素データに変換された記入情報に対応する画像情報は、文書画像記憶部32から抹消されてよい。
【0740】
文書画像出力部40は、文書画像記憶部32に保持されている画像信号に基づいて文書画像を出力できるだけでなく、文書要素データ記憶部38に格納されている文書要素データからもそれを文字/図形パターン辞書36を介して画像信号に変換したうえで文書画像を出力することができるように構成されている。
【0750】
図28に、本実施例のシステムにおける定義情報認識およびフォーマット設定部の構成を示す。定義要素データ生成部42および定義データ生成部46は、定義要素データおよび定義データ生成処理を実行するCPU24によって構成される。結合則(構成則)メモリ45、定義情報識別データ記憶部48、定義情報区別データ記憶部50、応用用語辞書52、定義データ記憶部54およびシートグループ定義データ記憶部56は内部メモリ16または外部メモリ18の所定の記憶領域上に展開されている。
【0760】
文書要素データ記憶部44および定義データ記憶部54においては、入力された各書面または各頁PAi 毎に文書要素データを記憶する文書要素データエリア44(i) および定義データを記憶する定義データエリア54(i) がそれぞれ設定される。図20および図21に示すように、各文書要素データエリア44(i) および各定義データエリア54(i) に対するメモリ管理は、入力された各書面または各頁PAi 毎にシートデータエリア管理部35に設定されるシートデータエリア管理データCD(i) を用いて行われる。
【0770】
この定義情報認識およびフォーマット設定部においては、先ず定義要素生成部42が、定義要素識別データ記憶部48および定義情報区別データ記憶部50にそれぞれ保持されている定義要素識別データ(図7)および定義情報区別データ(図9)を参照して、文書要素データ記憶部38に格納されている文書要素データ(図24〜図27)を基に各書面または頁に記入されている各定義情報毎に定義要素データを生成する。
【0780】
図29に、定義要素データのデータフォーマット例を示す。当該定義要素記入情報を識別する「定義系コード」および「定義要素コード」がセットされるとともに、当該定義要素記入情報を構成する文字、図形、記号に対応する文書要素データを参照するためのポインタがセットされる。たとえば、「範囲指定」の“[”の場合は、その記入情報“[”に対応する文書要素データのアドレスを指定するポインタがセットされる。
【0790】
定義要素データを生成するには、特定の修飾情報たとえば(赤)の色情報を有する文書要素データをサーチする。このサーチの結果、たとえば“[”の記入情報を抽出した場合は、それと対をなす他方の記入情報“]”を割り出すことで、「範囲指定」の定義要素記入情報“[ ]”を判別する。これにより、「定義系コード」と「定義要素コード」が決まり、当該定義要素記入情報を構成する“[”および“]”の文書要素データ(図形要素データ)のアドレスをそれぞれ指定するポインタも決まる。
【0800】
上記のようにして定義要素データ生成部42より得られた各定義要素データは各書面また頁単位で定義要素データ記憶部44の該当定義要素データエリアに格納され、シートデータエリア管理部35によって管理される。
【0810】
次に、定義データ生成部46が、定義情報区別データ記憶部50に保持されている定義情報区別データ(図9)を参照して、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データ(図29)、文書要素データ記憶部38に蓄積されている文書要素データ(図24〜図27)および結合則(構成則)メモリ45に格納されている結合則(構成則)アルゴリズムを参照して各書面または頁に、あるいは異なる書面または頁にわたって記入されている各定義情報(単位定義情報、複合定義情報)毎のデータ(定義データ)を生成する。
【0820】
上記のような購入依頼書PA1'を作成する場合は、以下に説明するように、「書式定義」系の定義データとして「マージン定義データ」および「間隔定義データ」が生成され、「編集校正定義」系の定義データとして「文字列複写定義データ」および「領域複写定義データ」が生成される。本例の場合、「文字列複写定義データ」および「領域複写定義データ」は、複数の書面または頁の間で所定の処理を定義する定義データつまりシートグループ定義データである。
【0830】
また、後述するように、「文字列複写定義データ」または「領域複写定義データ」を生成するに際しては、定義データ生成部46において、各書面または頁毎に、「文字列データ」が追加の文書要素データとして生成されるとともに、「文字列挿入位置指示データ」、「文字列範囲指示データ」および「領域指示データ」が複写対象を表すオペランド情報の定義データとして生成される。
【0840】
先ず、「マージン定義データ」は、(赤)で記入されているマージンの定義要素記入情報“]”、“[”から、特にその位置情報に基づいて、たとえば図30に示すようなデータフォーマットで作成される。ここで、「マージン幅方向の位置」は、当該書面上の幅方向または横方向における左マージン線“]”および右マージン線“[”の各記入位置を指示する。「マージン縦方向の範囲」は、両マージン線“]”、“[”の縦方向の長さおよび位置を指示する。
【0850】
このように、マージンの定義要素記入情報“] [”はこれ単独で定義上の最小単位の意味(マージン)を有する単位定義情報を与える。そして、この単位定義情報に基づいて「マージン定義データ」が生成される。
【0860】
「文字列データ」は、次のようにして作成される。本実施例において、「文字列データ」は連続文字列単位で生成される。ここで、連続文字列とは、意味的につながる文字の集合であって、文字列の入力時あるいは編集校正時に一定の配置規則にしたがって互いに関連づけて各文字の位置が決まるものをいう。かかる配置規則として、たとえば、▲1▼各行内に一定の文字間隔で左から右に並んで配置する、▲2▼当該連続文字列に対して「マージン」が定義されている場合は、右マージン線に突き当たるような文字は次の行の先頭位置つまり左マージン線に隣接する位置に配置する、▲3▼たとえば“100”のような数字列が、その途中で(たとえば末尾の“0”で)右マージンに突き当たったときは、該数字列全体を次の行の先頭位置から配置する等の規則が設定可能である。
【0870】
具体的には、1行内で文字間の隙間が文字ピッチよりもはるかに小さいときは連続文字列と判定してよい。また、マージン内の文字列である場合は、次のような判定基準にしたがって複数行にわたる連続文字列を識別する。すなわち、各行の文字列について、▲1▼両端の文字がそれぞれ左右マージン線“]”,“[”に所定のしきい値以内(たとえば図31に示すように、マージン線と端の文字との間隔または隙間Gが文字幅Wよりも小さい)で近接するか否か、▲2▼各行間の間隔(ピッチ)がほぼ等しいか否か、つまり図32に示すように、各ピッチ間のバラツキが各ピッチPと比べてはるかに小さいか否か等を検査し、これらの条件が全て満たされたときに連続文字列であると判定する。
【0880】
上記のようにして生成される新規な文字列データについては、行間隔(行ピッチ)および文字間隔(文字ピッチ)の平均をとり、それぞれの平均値に最も近似する量子化値またはシステム値(システムで用意している値)の行ピッチおよび文字ピッチで行間および字間を揃える。また、複数行にわたる場合は、縦方向(Y方向)における末行の位置を登録しておく。図33に、文字列データのデータフォーマット例を示す。
【0890】
なお、文字列データを生成する際の原データとなる各文字毎の文字データ(図25)は、他の定義データ(たとえば「間隔定義データ」、「文字列挿入位置指示データ」)の生成処理において参照されるため、それらの定義データが生成されるまで該当する文字列データと関連付けてメモリに保存しておく。その際、処理の便利のため、該当する文字列データ内で各対応する文字の配置順または位置が判るように、各文字データの記憶位置を管理する。
【0900】
図34および図35に、「文字列挿入位置指示データ」のデータフォーマット例および機能(定義内容)をそれぞれ示す。
【0910】
「文字列挿入位置指示データ」を生成する処理は次のようにして行われる。先ず、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データの中から「文字列挿入位置」の定義要素記入情報“V”に対応する定義要素データを抽出する。この抽出した「文字列挿入位置」の定義要素データのポインタから、この定義要素記入情報“V”に対応する文書要素データを検索し、この定義要素記入情報“V”の記入位置を識別するとともに、該当する文字列データを識別する。次に、この定義要素記入情報“V”の位置と各文字の位置とをそれぞれの文書要素データを通じて照合することで、当該文字列データ上の「文字列挿入位置」を割り出す。
【0920】
このように、「文字列挿入位置」の定義要素記入情報“V”はこれ単独で定義上の最小単位の意味(文字列挿入位置)を有する単位定義情報であり、この単位定義情報に基づいて「文字列挿入位置指示データ」が生成される。
【0930】
図36および図37に、「文字列範囲指示データ」のデータフォーマット例および機能(定義内容)をそれぞれ示す。
【0940】
「文字列範囲指示データ」を生成する処理は次のようにして行われる。先ず、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データの中から「範囲指定」の定義要素記入情報“[”,“]”にそれぞれ対応する定義要素データを抽出する。この抽出した「範囲指定」の定義要素データのポインタから、これら一対の定義要素記入情報“[”,“]”にそれぞれ対応する文書要素データを検索して、これら一対の定義要素記入情報“[”,“]”の記入位置を識別するとともに、該当する文字列データを識別する。次に、これら一対の定義要素記入情報“[”,“]”の位置と各文字の位置とをそれぞれの文書要素データを通じて照合することで、当該文字列データにおいて指定された文字列の「範囲」(開始データ位置、終端データ位置)を割り出す。
【0950】
図38および図39に、「領域指示データ」のデータフォーマット例および機能(定義内容)をそれぞれ示す。
【0960】
「領域指示データ」を生成する処理は次のようにして行われる。先ず、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データの中から「範囲指定」の定義要素記入情報“「”,“」”にそれぞれ対応する定義要素データを抽出する。この抽出した「範囲指定」の定義要素データのポインタから、これら一対の定義要素記入情報“「”,“」”にそれぞれ対応する文書要素データを検索し、これら一対の定義要素記入情報“「”,“」”の記入位置(x1 ,y1 ),(x2 ,y2 )を識別する。そして、これら一対の記号“「”,“」”が互いに内側で対向しているときは、「領域指示データ」であると判定する。
【0970】
このように、「範囲指定」の定義要素記入情報“[ ]”および“「 」”はそれぞれ単独で定義上の最小単位の意味を有する単位定義情報であり、これらの単位定義情報からそれぞれ「文字列範囲指示データ」および「領域指示データ」が生成される。
【0980】
上記のようにして定義データ生成部46より生成された「文字列データ」は各書面毎に文書要素データ記憶部38に格納され、「マージン定義データ」、「文字列挿入位置指示データ」、「文字列範囲指示データ」および「領域指示データ」は各書面毎に定義データ記憶部54に格納される。
【0990】
次に、定義データ生成部46において、「文字列挿入位置指示データ」、「文字列範囲指示データ」および「領域指示データ」等に基づいて、シートグループ定義データである「文字列複写定義データ」および「領域複写定義データ」が生成される。
【1000】
図40および図41に、「文字列複写定義データ」のデータフォーマット例および機能(定義内容)を示す。
【1010】
「文字列複写定義データ」を生成するには、先ず各書面毎に「複写先」および「複写元」を識別し、次に「複写先」と「複写元」の組み合わせを識別する。この組み合わせは異なる書面または頁の間でも可能である。「複写先」か「複写元」かの識別は、「文字列挿入位置指示データ」と「文字列範囲指示データ」との組み合わせから結合則にしたがって類推的に決めることも可能であるが、「複写先」、「複写元」を明示する定義要素記入情報“→”をも結合条件に含めることで、より確実な識別を行える。さらに、複数の「複写先」および「複写元」が存在するときは、定義区別修飾(この例では「赤」)の付いた関連する識別符号(図16,図17の例では“A”)をも結合条件に含めることで、各対の「複写先」および「複写元」を識別することができる。
【1020】
このように、本システムでは、定義データ生成部46が、結合則メモリ45に登録されている結合則アルゴリズムを参照することで、複数個の定義要素記入情報によってそれぞれ与えられる複数個の単位定義情報を組み合わせて1つの複合的な定義情報を認識し、さらには複数個の単位定義情報と複合定義情報または複合定義情報同士を組み合わせてより複合的または高度な定義情報を認識し、その認識結果に応じて各定義内容を規定する所要の定義データを作成する。
【1030】
また、本実施例では、マージン線“] [ ”で指示される領域内が未記入(空欄)であるときは、この空欄領域も「複写先」とみなすようにしている。
【1040】
図42および図43に、「領域複写定義データ」のデータフォーマット例および機能(定義内容)を示す。
【1050】
「領域複写定義データ」を生成するには、先ず「マージン定義データ」や「領域指示データ」を基に「複写先」、「複写元」を割り出す。この場合、「複写先」、「複写元」を直接的に示す定義要素記入情報“→”および定義区別修飾の付いた関連する識別符号(図16,図18の例では“B”)をも結合条件とすることで、各対応する「複写先」と「複写元」の組み合わせを判別する。こうして、「複写先情報」および「複写元情報」が得られる。
【1060】
このように、「領域複写定義データ」も、複数個の単位定義情報を結合則にしたがって組み合わせることで構成され、異なる紙面または頁の間でも成立し得るものである。
【1070】
図41および図43に示すように、このシステムでは、「文字列複写定義データ」および「領域複写定義データ」の形態で、一定範囲内(この例ではシートグループ内)で行われるべき文字列の複写および領域の複写を電子的またはデータ的に定義する。これらの複写定義データを実行することで、ユーザの希望する複写を行うことになる。その際、そのような複写によって複写先における各部間の位置関係が変わるため、かかる位置関係を「固定指示定義データ」や「間隔定義データ」等で予め定義しておく必要がある。
【1080】
図44に、「固定指示定義データ」のデータフォーマット例を示す。「固定指示定義データ」を生成する処理は次のようにして行われる。先ず、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データの中から(赤)の「固定指示」の定義要素記入情報“△”に対応した定義要素データを抽出する。この抽出した「固定指示」の定義要素データのポインタから、この定義要素記入情報“△”の位置を識別する。次に、この定義要素記入情報“△”の付近に位置しているか、または「結合線」の定義要素記入情報“−”を介して結ばれている文書要素(通常記入情報または定義要素記入情報)を割り出し、その割り出した文書要素に対応する文書データを参照するためのポインタを「指示対象の文書要素データへのポインタ」としてセットする。なお、そのような文書情報の割出しは、それぞれ対応する文書要素データの中の「位置」データを順次参照または照合し合うことによって行う。
【1090】
また、その「指示対象の文書要素データ」が文字列データである場合は、この定義要素記入情報“△”によって直接指示されている文字の順位位置から、先頭の文字を固定するのか、それとも終端の文字を固定するのかを識別し、この区別情報をセットしておく。
【1100】
なお、「結合線」の定義要素記入情報“−”は、複数個の個別的な記入情報を互いに結び付け、ひいては複数個の単位定義情報を互いに関連付ける結合則の機能を有している。
【1110】
図45に、「間隔定義データ」のデータフォーマット例を示す。「間隔定義データ」を生成する処理は次のようにして行われる。先ず、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データの中から(赤)の「間隔指示線」の定義要素記入情報“←→”に対応した定義要素データを抽出する。この抽出した「間隔指示線」の定義要素データのポインタで指示される文書要素データを検索して、この定義要素記入情報“←→”の位置および方向を識別する。次に、この定義要素記入情報“←→”の両端に近接する文書要素(通常記入情報または定義要素記入情報)あるいは間隔指示補助線“−”の延長方向に近接する文書要素をそれぞれ割り出し、その割り出した“←→”の両側の文書要素を「指示対象」とし、各々の対応する文書要素データを参照するためのポインタをセットする。
【1120】
また、各々の対象区分(用紙端、定義要素、通常の文書要素の区別)もセットし、その「指示対象」が文字列である場合は、開始部分または終端部分のいずれを指示しているのかを識別し、その区別情報をセットしておく。また、片方の「指示対象」における「対象区分」が用紙端であるときは「基準区分」を“1”にセットし、そうでなければ「基準区分」を“0”にセットする。
【1130】
また、「間隔距離」には、書式定義用の定義区別修飾(この例では赤色)の付いた距離値(数値)が付近に記入されているか、または(赤)の結合線“−”で結ばれているときはその記入された数値をセットし、「固定指示」の定義要素記入情報“△”が記入されているときは実測値をセットする。
【1140】
上記のようにして、1つのシートグループとして関連づけられた複数の書面について全ての定義データを生成し終えたところで、本システムがこれまで行った処理、特に認識処理(文字/図形認識、位置/大きさ等の補正、定義内容の確定)の結果を表示出力し、ユーザ側の確認を取る。
【1150】
この表示出力では、システムが認識した各書面の文書内容をたとえばトグル方式で順にディスプレイ画面20a上に表示する。その際、画面右下の「次」ボタンをクリックすると、画面上の文書画像が次のものに切り換わるようにする。
【1160】
したがって、上記の例では、シートグループの書面PA1 ,PA2 ,PA3 に対応してそれぞれ図46,図47および図48に示すような文書画像PA1 ,PA2 ,PA3 がディスプレイ画面20a上に順に表示される。これらの文書画像を表示するために、文書画像出力部40は、文書要素データ記憶部38に蓄積されている各書面毎の文書要素データを文字/図形パターン辞書36に照会して各文書要素のパターンを識別し、各パターンを展開プログラムによってビットマップ形式の画像データに変換して、映像信号を生成する。
【1170】
文書要素のうち、文字列にあっては、これを構成する個々の文字に位置情報が付いていないので(図33)、出力する段階で次のような各構成文字の配置位置を決める文字列配置処理を行う。
【1180】
すなわち、文字列データ(図33)を参照して、「先頭文字位置」から「文字ピッチ」情報で決まる文字間隔で1文字ずつ順番に各文字の配置位置を決めていく。その途中で別の「文字ピッチ」情報が現れたなら、それ以降の文字間隔をその新たな「文字ピッチ」に変える。そして、図49に示すように、右マージン線の外側にはみ出て配置されるような文字については、その配置位置をキャンセルし、「行ピッチ」情報で決まる次の行の先頭位置に置き換える。以下、同様の処理を繰り返していく。最後に、図50に示すように、末尾の行の位置が決まったなら、その位置を「末尾行位置」に登録する。
【1190】
文字列中に、または文字列に関連付けて追加記入した定義要素([,],V)に対しては、次のような配置処理を行う。「範囲指定」の定義要素([,])については、これらの記号に対応する文字コードが当該文字列データ中に入り込んでいる。しかし、表示出力の段階では、図51に示すように、これらの記号に1文字分の配置スペースを与えず、前後(両側)の文字の隙間に配置する。また、「文字列挿入位置」の定義要素(V)については、上記のような文字列配置で改めて決まった前後(両側)の文字の配置位置に合わせる。
【1200】
このようにして文字列の各文字および関連文書要素の配置位置が所定の規則にしたがって順次決められていく。その結果、各文字の位置が入力時の位置からずれることがある。
【1210】
上記のようにして、システムの認識処理結果に応じた各書面の文書内容がディスプレイ画面20a上に表示された時点で、ユーザはキーボード12やマウス14あるいはディジタイザ15を用いて画面上から各文書に補正を行ったり新たな記入情報を入力することができる。キーボード12より入力された記入情報については、文字・図形認識の処理を行うことなく、文字・図形要素入力部37(図19)で文書要素データを生成することができる。マウス14またはディジタイザ15より入力された記入情報については、文字・図形要素入力部37で各記入情報を入力し、文字・図形要素認識部34で逐次(入力記入情報毎に)文字/図形認識処理を行い、文書要素データを生成する。
【1220】
これら画面入力方式の入力装置12,14,15により定義情報を入力する際にも、「環境設定」の「定義情報区別」モード(図8)で各定義系の修飾情報を設定入力する。
【1230】
画面入力方式を用いると、記入情報に対する着色の指示を、記入情報の入力前だけでなく、入力の後に行うことも可能である。つまり、色メニューの使い方としては、文字列等の入力や罫線引きの操作に先立って「色メニュー」の中の所望の「色」ボタンを選択指示してもよく、あるいは標準色で入力したものの中で所望の部分を画面上で指示(特定)し、続けて所望の「色」ボタンを選択指示する方法を採ることもできる。
【1240】
また、所定の定義用サブモード下で画面上から記入情報を入力すれば、システムの方でその入力された記入情報にそのサブモードで指定されている定義区別修飾を付して、画面上に表示することも可能である。この場合、該定義区別修飾を付けられた記入情報から定義情報が認識されることになる。
【1250】
このように画面上で記入情報が入力された場合は、記入情報が入力される度毎にその入力データに基づいて文字・図形要素入力部37(図19)が各記入情報に対応した文書要素データを生成または変更することになる。
【1260】
画面上から入力された記入情報(文字列、記号、図形)は、用紙からイメージ入力された場合と同様に、システム内では文書要素データ(図24〜図27、図33)の形態で表現される。
【1270】
実際の使用レベルでは、このような画面入力方式を上記したイメージ入力方式と併用する形態が便利である。用紙からイメージで入力された記入情報も画面上からコマンドで入力された記入情報もシステム内では同じ文書要素データの形で管理されるため、帳表の元々の記入情報(通常記入情報)かその上に追記される定義用記入情報かに拘りなく、イメージ入力または画面入力のどちらからでも任意の記入情報を入力することができる。
【1280】
このように、ユーザは、文書内容が予め記載されている書面をイメージスキャナ10により入力した後に、上記のような確認のための出力表示の段階で、各書面の文書内容ないし定義内容を確認しながら、キーボード12、マウス14またはディジタイザ15より任意の記入情報、特に定義支援情報を追記することが可能であり、さらには画面上からコマンドで所望の定義情報を入力することも可能である。
【1290】
さらに、ユーザは、いったん入力された定義情報について、その定義情報を形成する記入情報に画面上で所望の編集校正機能を実行することにより、定義情報の変更や取り消し等を行うことも可能である。
【1300】
上記のような画面入力方式においてコマンドによる定義情報の設定入力を可能とするために、本システムでは、図52に示すようにコマンド入力部60およびコマンド認識・実行処理部62を設けている。コマンド入力部60は、キーボード12、マウス14またはディジタイザ15より入力されたコマンドを受け付ける。コマンド認識・実行処理部62は、上記したような入力コマンドの解析とピッキング処理を行い、所要の定義データを生成、変更または削除する。コマンド入力部60およびコマンド認識・実行処理部62は、内部メモリ16に保持されているコマンド入力プログラムおよび文書作成プログラムと、それらのプログラムを実行するCPU24により構成される。
【1310】
メインモード下で「実行ボタン」が選択指示されると、定義実行処理部58(図28)において、システムに何らかの処理を求めるコマンド系の定義データについてそれぞれの定義内容を実行する。この際、定義実行処理部58は、定義データ記憶部54およびシートグループ定義データ記憶部56を検索して「定義データ種別」を基にコマンド系の定義データを抽出し、定義実行順序則メモリ59に蓄積されている「定義実行順序則手順(プログラム)またはデータ」にしたがってそれらの定義データの実行順序を決定する。図53に、「定義実行順序則データ」のデータフォーマット例を示す。
【1320】
本例のような複写処理では、図54に示すように、先ず「文字列複写定義」または「領域複写定義」を実行し、次に複写先で「間隔定義」を実行する。
【1330】
「文字列複写定義」の実行処理では、先ず図41に示すように、「文字列複写定義データ」を基に、「文字列範囲指示データ」を介して複写元の文字列データおよびその中の指定複写部分(文字コード)を検索するとともに、「文字列挿入位置指示データ」を介して複写先の文字列データおよびその中の文字列挿入位置を割り出す。そして、図55に示すように、複写元から読み出した複写部分(文字コード)を複写先の文字列データの文字列挿入位置に挿入する。そして、この文字コードの挿入によって変動した複写先の文字列データについては、図56に示すように、改めて「文字列配置処理」を行って、新しい末尾の行の位置を割り出し、その位置情報を更新登録しておく。
【1340】
「領域複写定義」の実行処理では、先ず図43に示すように、「領域複写定義データ」を基に、「領域指示データ」を介して複写元の領域を識別し、この領域内に含まれる文書要素に対応する文書要素データの全てを抽出する。次に、図57に示すように、抽出した各文書要素データについて複写元領域内の位置座標(x,y)を複写先領域内の対応位置座標(x’,y’)に変換し、この座標変換後の文書要素データを複写先の書面に系属する文書要素データとする。
【1350】
上記の座標変換は、次のようにして行う。すなわち、図58に示すように、複写元および複写先の領域について、各々の縦方向/横方向の長さ(サイズ)を割り出し、両領域間の倍率(m,n)を求める。
【1360】
次に、図59に示すように、複写元領域における各文書要素の相対座標位置(X,Y)を求める。ここで、複写元領域内の基準位置に「範囲指定」の左上側の定義要素記入情報“「”の位置を選択して、これを(x0 ,y0 )とすると、(X,Y)はX=x−x0 ,Y=y−y0 で与えられる。そうすると、複写先領域において対応する文書要素の領域内相対座標位置(X’,Y’)はX=mX、Y=nY’で与えられる。そして、複写先領域内の基準位置である「範囲指定」の左上側の定義要素記入情報“「”の位置を(x0 ,y0 )とすると、複写先領域内の文書画像の位置座標(x’,y’)は、x’=X’+x0',y’=Y’+y0'で与えられる。
【1370】
上記のようにして「文字列複写定義」および「領域複写定義」が実行される結果、複写先の書面においては、複写元から複写された分の文書要素データが加わって、文書内容が更新される。次に、「間隔定義」を実行することにより、更新された複写先書面の文書内容の各部の配置位置を決定する。
【1380】
「間隔定義」の実行処理では、「間隔定義データ」(図45)の「基準区分」を参照して、当該「間隔指示線」“−”で規定される間隔定義が「基準間隔定義」であるのか否かを判別する。ここで、「基準間隔定義」とは、「間隔指示線」“−”で指示される両側の指示対象の1つが用紙端であるか、または「固定指示」“△”で指示されるような「間隔定義」である。
【1390】
図16の書面PA1 の記入例において、左上側の「範囲指定」“「”と用紙端との間に記入された横方向の「間隔指示線」“←→”で規定される間隔定義は、指示対象の1つが用紙端であるから、「基準間隔定義」である。また、主文“首題の件につき、……よろしくお願い致します。”の末行部と上記左上側の「範囲指定」“「”との間に記入された縦方向の「間隔指示線」“←→”で規定される間隔定義も、該主文が先頭文字“首”にて「固定指示」“△”で固定指示されるいるから、「基準間隔定義」である。
【1400】
このような「基準間隔定義」で規定される文書要素については、その固定位置を基準としてその配置位置を決定する。また、図16の記入例にはないが、「基準間隔定義」の「間隔指示線」に隣接する(指示対象の1つを共有する)ような「非基準間隔定義」の「間隔指示線」があれば、その「非基準間隔定義」を「基準間隔定義」の後に実行する。これにより、最初に「基準間隔定義」の両指示対象(文書要素)の位置が決まり、次に「非基準間隔定義」の他方の指示対象(文書要素)の位置が決まる。
【1410】
なお、「間隔定義」の指示対象が「領域指示」の定義要素記入情報“「”であるときは、「間隔定義」の実行処理において、その定義要素“「”に対応する文書要素データの位置情報を更新するだけでなく、それに対応する「領域複写指示データ」の位置情報および当該「領域指示」の対をなす他方の定義要素記入情報“」”に対応する文書要素データの位置情報をも更新する。
【1420】
しかして、上記したような「文字列複写定義」、「領域複写定義」および「間隔定義」の実行結果として、書面PA1 に関するシートデータエリアSD(1) 、特に文書要素データエリア38(1) には、書面PA1 の元々の文書内容に同じシートグループ内の他の書面PA2 ,PA3 から複写された文書内容が加わったものに対応する文書データが格納される。
【1430】
なお、定義実行後は、記入情報のうちの(黒)の通常記入情報のみを出力の対象とし、(青)や(赤)等の記入情報(定義用の記入情報)を出力しない方が便利なことが多い。このような記入情報の選択的出力を行うため、文書要素データエリア38(1) から、定義用の記入情報に対応する文書要素データを除去してよい。
【1440】
したがって、文書画像出力部40において、この文書要素データエリア38(1) に蓄積されている文書要素データを文字/図形パターン辞書36に照会して各文書要素のパターンを識別し、各パターンを展開プログラムによってビットマップ形式の画像データに変換することにより、図14に示すような目的の購入依頼書PA1'を出力することができる。
【1450】
上記の例では、シートグループの書面または頁を紙面に記載してイメージスキャナ10よりシステムに入力したが、ワープロ機能でキーボード12より入力した文書や、文書メモリから画面切換、画面スクロールまたはマルチウィンドウ操作により画面上に呼び出した文書等を本実施例のシートグループに含めることも可能である。
【1460】
また、上記の例では、シートグループに属する複数の書面または頁間で文書内容の複写を行う処理について説明したが、他の「文書書式」または「編集校正定義」系の処理(たとえば移動や入れ替え等)についても上記と同様の機能によって行うことができる。
【1470】
また、シートグループでなくても一定の範囲内たとえば同一の書面または頁内で、上記と同様の定義方法によって任意の書式上またはデータ管理上の処理を行えることはもちろん可能である。
【1480】
さらに、この実施例のシステムでは、後述するように、一定の範囲内たとえばシートグループでグルーピングされた複数の書面または頁間でデータ管理上の処理を行うこともできる。
【1490】
以下に、このシステムにおける帳表作成機能およびグラフ作成機能について説明し、併せて異なる書面間にわたるデータ処理の例として、たとえば図60に示すような帳表に数値として記載されているデータをたとえば図61に示すようなグラフフォーマット図にグラフとして出力(転記)する機能について説明する。なお、これらの帳表およびグラフフォーマット図は、印書されたものでも手書きのものでもよく、別個の書面または頁に黒色で記載されているものとする。
【1500】
この場合も、ユーザは、所望のグラフ出力図をイメージし、所定の定義情報区別修飾を付した所要の定義支援情報を両書面に手書きで、たとえば図62および図63に示すように記入してよい。
【1510】
図62の帳表において、各項目文字列のうち“年度”、“商品”、“売上高”を(青)の「項目」の定義要素記入情報“<”,“>”で括り、それぞれ“<年度>”、“<商品>”、“<売上高>”とする。これにより、「年度」、「商品」、「売上高」をデータ管理上のデータ項目であると定義したことになる。
【1520】
また、“<売上高>”と同じセル(欄)内に記載されている“M¥”を(青)の「定義要素指定」の定義要素記入情報“〇”で囲む。これにより、データ項目「売上高」の単位はM¥(100万円)であることを定義したことになる。
【1530】
また、各項目「年度」、「商品」、「売上高」、「阪神地区売上高」、「対阪神地区売上高比」のフィールドには、最上段のセルおよび最下段のセルに(青)で「範囲指定」の定義要素記入情報“[”、“]”をそれぞれ記入する。これにより、各フィールドは各対応する項目のデータが記入されるデータ記入欄であることを定義したことになる。
【1540】
また、この帳表の下の空欄に(青)で代数文字“A”、“B”、“C”を記入するとともに、これらの代数文字“A”、“B”、“C”を(青)の「結合線」の定義要素記入情報“−”を介してそれぞれ「売上高」、「阪神地区売上高」、「対阪神地区売上高比」のフィールドに結ぶ。そして、空欄にそれらの代数文字“A”、“B”、“C”を用いた演算式“C=A/B”を(青)で記入する。これにより、この帳表の各レコードにおいて「対阪神地区売上高比」のセル内の数値(C)は東京地区の「売上高」のセル内の数値(A)を「阪神地区売上高」のセル内の数値(B)で除して求められるべきことを定義したことになる。
【1550】
なお、「年度」のデータ「93」、「94」、「95」、「96」は、それぞれ1993(年)、1994(年)、1995(年)、1996(年)の略記である。
【1560】
このように、帳表定義においても、ユーザは、所望の帳表フォーマットを日常見慣れた文字、記号、図形からなる所定の定義情報を用いて所定の結合則(構成則)の下で思い通りに定義することができるため、定義付けのための作業つまり記入作業が簡単であり、作業(記入)時間も非常に短くて済む。
【1570】
上記のように定義支援情報を追記入された帳表(図62)の文書情報は、カラー・イメージスキャナ10より本システムに入力される。
【1580】
そうすると、本システムでは、上記と同様の処理部(図19、図28)によりこの帳表書面について▲1▼「文書要素(文字/図形等)の認識」、▲2▼「文書要素(文字/図形等)の補正」、▲3▼「定義要素記入情報の抽出・識別(定義要素データの生成)」および▲4▼「定義内容の解釈(定義データの生成)」を順次行う。
【1590】
その結果、定義データとしては、「項目定義データ」(図64)、「項目定義データ・チェイン」(図65)、「セルデータ」(図66)、「フィールド内セルデータ・チェイン」(図67)、「レコード内セルデータ・チェイン」(図68)、「計算式定義データ」(図69)および「帳表管理データ」(図72)を作成する。
【1600】
先ず、「セルデータ」(図66)の作成は次のようにして行われる。各セル(データ記入枠)に対応する文書要素データを識別し、当該セルの位置を示すデータとともに、同一のフィールドおよびレコード内で次のセルとの繋がりをもたせるためのポインタをセットする。また、当該セル内に文字列が記入されているか否かを文書要素データを介して調べ、記入されていればその対応文書要素データを参照するためのポインタをセットする。
【1610】
また、(青)の範囲指定“[ ]”で区画されたセル列が検出され、かつ(青)の項目“< >”で括られた文字列が該セル列(フィールド)の延長方向に隣接しているか、または(青)の結合線“−”で該セル列に結ばれているときは、結合則にしたがって該文字列は該フィールド内セル列に対応するデータ項目名であると判定し、「項目定義データ」(図64)を作成する。併せて、「フィールド内セルデータ・チェイン」(図67)を作成する。
【1620】
また、複数のフィールドセル列がフィールドセル列に対して直角の方向に隣接し合う場合は、結合則にしたがってこれらの隣接し合うセル列を「レコード内セル列」であると判定して、「レコード内セルデータ・チェイン」(図68)を作成する。併せて、「項目定義データ・チェイン」(図64)を作成する。
【1630】
図62において(青)で記入された計算式“C=A/B”については、この式中の演算記号“=”、“/”を応用用語辞書52内の登録用語と照合し、結合則からこの計算式の意味を識別し、「計算式定義データ」(図69)を作成する。
【1640】
図70に、応用用語辞書52に収載される用語の例を示す。「単位」、「計算式」、「合計」等の各サプ定義系毎に用語として使用可能な文字、文字列、記号が登録されている。図71に、応用用語辞書52に収載される用語データのデータフォーマット例を示す。ヘッダの「処理系種別」のデータ・フィールドには各サブ定義系(「単位」、「計算式」、「合計」等)のコードがセットされる。このヘッダに続けて「文字コード列」のデータ・フィールドに、当該サブ定義系に属する各文字、文字列、記号を構成する文字コード列が羅列型式で順次セットされる。「区切り識別データ」は図70で各用語を区切っているカンマ(,)に対応している。
【1650】
図62の帳表において全ての「項目定義データ」ないし「項目定義データ・チェイン」および「計算式定義データ」を作成し終えたなら、それらの定義データを一括して管理するための「帳表管理データ」(図72)を作成する。なお、本例の「計算式定義データ」における計算式(C=A/B)の識別符号A,Bは項目定義データチェインのフィールドを指示していることから、この計算式も帳表の一部(構成要素)であると判定し、「帳表管理データ」により「計算式定義データ」を管理する。
【1660】
図63において、この例では、上記帳表に記載の商品(テレビ、ラジオ、カーナビ)について[94,95,96]の各年度における東京地区の「売上高」を棒グラフで示すためのグラフ定義図を作成している。
【1670】
この棒グラフ定義図において、予め決まったデータを有する第1のデータ項目は「年度」であり、第1のデータ項目の個々のデータに対応した可変のデータ値を有する第2のデータ項目は「売上高」である。
【1680】
一般のグラフは、グラフ出力時に第2のデータ項目のデータ値に応じて所定の図形属性(たとえば棒グラフの場合には棒の長さ、折れ線グラフの場合にはデータ点の位置等)が変化して表示される可変グラフ要素と、そのような第2のデータ項目のデータ値と無関係に一定の文書内容で表示される共通グラフ要素とからなる。この作成例では、図61のグラフフォーマット図に共通グラフ要素が用意(記載)されている。
【1690】
図61のグラフフォーマット図における共通グラフ要素には、次のようなものがある。
【1700】
▲1▼水平方向(X方向)のグラフ軸は、第1のデータ項目の「年度」をパラメータとしてグラフを軸方向に展開させるための「グラフ展開軸」である。
【1710】
▲2▼左端の垂直方向(Y方向)のグラフ軸は、「グラフ展開軸」上の第1のデータ項目「年度」の個々のデータに対応する第2のデータ項目のデータ値を表すための「グラフ対応軸」である。
【1720】
▲3▼「グラフ展開軸」の近傍に記入された文字列“年度”は第1のデータ項目「年度」を示す「データ項目名文字列」であり、「グラフ対応軸」の近傍に記入された文字列“売上高”は第2のデータ項目[売上高]を示す「データ項目名文字列」である。
【1730】
▲4▼「グラフ展開軸」の各目盛“|”に近接して記入された文字列“94”,“95”,“96”は第1のデータ項目「年度」の個々のデータ[94,95,96]を示す「データ名文字列」である。なお、「グラフ展開軸」上に記入された各目盛“|”も共通グラフ要素である。
【1740】
▲5▼「グラフ対応軸」の目盛“−”に近接して記入された数字文字列“50”,“100”は「目盛数値」である。なお、「グラフ対応軸」上に記入された各目盛“−”も共通グラフ要素である。
【1750】
▲6▼データ項目名文字列“売上高”の近傍に記入された文字列“M¥”は単位名を示す「単位名文字列」である。
【1760】
ユーザは、上記のような共通グラフ要素を記入したグラフフォーマット図(図61)の用紙の上に、自己の希望するグラフの中で可変グラフ要素となる部分のパターンを図63のように記入すればよい。
【1770】
図63において、「グラフ展開軸」上の[94]年度の位置に閉図形として記入した部分的な棒グラフ図形は、今回の所望のグラフの中で第2のデータ項目「売上高」に対応する可変グラフ要素のパターンを例示的に示す例示グラフ図形である。
【1780】
このように、例示グラフ図形は、ユーザの希望するグラフの中で可変グラフ要素となる部分のパターンを示す最小限の図形であってよい。この例では、「グラフ展開軸」上のマッピングデータである各年度[94,95,96]毎に同一パターンの棒グラフ図形が繰り返されるため、例示棒グラフ図形は1つの年度(図62の例では94年度)に関してのみ記入されるだけでよく、各年度毎の反復記入は不要である。もっとも、異なる年度でグラフ図形のパターンに差異を与えたい場合は、その差異を盛り込むべく、別の年度についても所望の例示棒グラフ図形を記入すればよい。
【1790】
このように共通グラフ要素に例示グラフ図形を記入したものは、ユーザの希望するグラフのフォーマットまたは様式を通常記入情報で表すものである。すなわち、ユーザ側から見たグラフ様式である。しかし、このままの内容で本システムに入力されたならば単なる文書情報として認識されるにすぎず、実質的にフォーマット情報としての意味をなさない。
【1800】
そこで、このシステムでは、グラフフォーマット図に加えてその中の個々のフォーマットの定義付けを支援するための定義情報をシステムに入力することで、ユーザがグラフフォーマット図で表現した通りのグラフフォーマットをシステムに認識させるようにしている。
【1810】
図63の記入例では、グラフフォーマット図(図61)に(黒)で記入していたデータ項目名文字列“年度”,“売上高”を(青)の「項目名」の定義要素記入情報“< >”で括る。これにより、データ項目の「年度」,「売上高」を定義したことになる。
【1820】
そして、これらの定義されたデータ項目名文字列“<年度>”,“<売上高>”を(青)の「結合線」の定義支援要素図形“−”によってそれぞれ対応する「グラフ展開軸」または「グラフ対応軸」に結ぶ。これにより、「グラフ展開軸」には第1のデータ項目の「年度」を対応付け、左側の「グラフ対応軸」には第2のデータ項目の「売上高」を対応付けたことになる。
【1830】
「グラフ展開軸」の各目盛“|”の近傍に(黒)で記入した文字列“94”,“95”,“96”を(青)の「結合線」“−”で「グラフ展開軸」に結び、ひいてはデータ項目名文字列“<年度>”に結ぶ。これにより、[94],[95],[96]は、「グラフ展開軸」上にマッピングされたデータであり、ひいては第1のデータ項目の「年度」の個々のデータであると定義したことになる。
【1840】
左側の「グラフ対応軸」の各目盛“−”の近傍に(黒)で記入した文字列“50”,“100”を(青)の「結合線」の定義支援要素図形“−”で該「グラフ対応軸」に結ぶ。これにより、これらの文字列“50”,“100”は、この左側の「グラフ対応軸」にマッピングされたデータ値であり、ひいてはデータ項目「売上高」のデータ値の目盛数値であると定義したことになる。
【1850】
「売上高」の目盛数値文字列“100”の傍らに(青)で「固定指示」の定義要素記号“△”を記入する。これで、この文字列“100”の記入位置はこの「グラフ対応軸」の固定(基準)目盛位置であると定義したことになる。
【1860】
また、第2のデータ項目名文字列“<売上高>”の近傍に(黒)で記入していた文字列“M¥”を、(青)の「定義要素指定」の定義要素図形“〇”で囲む。これで、右側の「グラフ対応軸」上の[売上高]の単位はM¥(100万円)であると定義したことになる。
【1870】
グラフ図形領域の上部余白に(黒)で記入していた表題文字列“年度別売上高分析”および注釈文字列“(注)96年度は推定積上げ値”をそれぞれ(青)の「定義情報非指定」の定義要素記号“{ }”で括っている。これで、これらの表題文字列および注釈文字列(注記情報)は、データ管理上の定義とは無関係な通常記入情報であること、したがって後述するグラフ出力定義解釈の対象から除外すべきことを定義している。
【1880】
このように、グラフ定義においても、ユーザは、自分で思い通りに記入したグラフフォーマット図に含まれる個々のフォーマットを日常見慣れた文字、記号、図形からなる所定の定義支援要素記入情報を用いて所定の結合則(構成則)の下で思い通りに定義することができるため、定義付けのための作業つまり記入作業が簡単であり、作業(記入)時間も非常に短くて済む。
【1890】
上記のように定義情報を追記入されたグラフ定義図(図63)の文書情報は、カラー・イメージスキャナ10より本システムに入力される。
【1900】
そうすると、本システムでは、上記と同様の処理部(図19、図28)によりこのグラフ定義図について▲1▼「文書要素(文字/図形等)の認識」、▲2▼「文書要素(文字/図形等)の補正」、▲3▼「定義要素記入情報の抽出・識別(定義要素データの生成)」および▲4▼「定義内容の解釈(定義データの生成)」を順次行う。
【1910】
図73に、棒グラフに関するグラフ定義解析の全体手順を示す。
【1920】
先ず、グラフ定義図(図63)に(青)で記入された定義要素記入情報に対応する定義要素データの全部を定義要素データ記憶部44より取り出す(ステップS1 )。
【1930】
次に、上記のようにして取り出した定義要素データを基に、グラフ対応軸および例示グラフ図形を識別する(ステップS2 )。ここで、グラフ対応軸は次のようにして識別する。先ず、グラフ定義図(図63)の中で(青)の項目記号“<>”によりデータ項目名として定義されている文字列(“年度”、“売上高”)を順次取り出し、そのデータ項目名文字列が(青)の結合線“−”を介して或る直線と結ばれている場合、該直線をグラフ軸とみなす。
【1932】
なお、そのようなデータ項目名文字列は、(青)の項目記号“< >”に対応する定義要素データを抽出して、その項目記号“< >”の位置を割り出すとともに、文書要素データ記憶部38を検索して当該グラフ定義図内で該項目記号“< >”の中に位置しているような文字列を割り出すことで、識別することができる。グラフ軸についても、同様に、文書要素データ記憶部38に登録されている結合線をサーチし、当該グラフ定義における「テータ項目名」、「結合線」、「直線」の3者の位置関係を照合することで、「グラフ軸」となる「直線」を割り出すことができる。
【1940】
次に、上記のようにして割り出したグラフ軸の種別を決定する。先ず、当該グラフ軸に結合線“−”で結ばれているデータ名文字列が数字文字列からなり、または数字と応用用語辞書52に登録されている「m」等の単位名称とからなる場合は、該グラフ軸を数値軸とみなす。
【1950】
数値軸を判別したなら、次に例示グラフ図形を識別する(ステップS3 )。例示グラフ図形の識別に際しては、先ず図74に示すような条件▲1▼,▲2▼または▲3▼を満たすような線素の集合を判別し、これを例示グラフ図形候補とする。ここで、条件▲1▼は構成線素の両端が他の構成線素の上に位置する場合であり、条件▲2▼は構成線素の両端が他の構成線素の両端と端点を共有する場合であり、条件▲3▼は構成線素がグラフ軸線上に位置している場合である。この解析は、文書要素データ記憶部38を検索し、公知のアルゴリズムにより各線素データの端点位置を照合することによって行われる。
【1960】
上記のような例示グラフ図形候補が上記数値軸と(青)の結合線“−”で結ばれていれば、この数値軸をグラフ対応軸とみなすとともに、この例示グラフ図形候補を正規の例示グラフ図形とみなす。以後の解析おいて、グラフ可変方向を決定するときは、このグラフ対応軸の軸方向に一致させればよい。
【1970】
上記のようにして識別した例示グラフ図形を構成する線素や面素に対応する文書要素データを集め、「単位棒グラフ図形データ」(図75)の形でまとめる。なお、後述するグラフ出力図における各単位棒グラフ図形も、この「単位棒グラフ図形データ」の形式で表現される。
【1980】
上記「単位棒グラフ図形データ」における各線素の位置情報は、例示グラフ図形の実読取り値で表現されている。次に、この実読取り値を一般形式、つまり全ての単位棒グラフに共通する図形的属性を表す正規化したデータに変換して、「棒グラフ代表図形データ」(図77)とする。
【1990】
ここで、単位棒グラフに共通する図形的属性としては、たとえば「棒グラフの形状(特に幅)」、「構成線素の属性(実線、破線等)」、「構成面素の属性(面模様、塗り潰し等)」がある。
【2000】
かかる「棒グラフ代表図形データ」を作成するには、図76に示すような方法で、各構成線素、構成面素のグラフ可変方向の位置座標を実読取り値から変数または正規化値に置き換える。図63のグラフ定義図では、グラフ可変方向がY方向であるから、各Y座標を変数(Yi)に置き換える。一方、X方向は可変方向ではないので、X方向(幅方向)のグラフ中心点を基準点にとり、その基準点からX方向の相対値を正規化値とする。こうして、出力される全ての単位棒グラフ図形に共通する図形的属性を与える棒グラフ代表図形データが得られる。
【2010】
次に、グラフ対応軸の解析を行う(ステップS4 )。上記のようにして識別したグラフ対応軸とこれに対応するデータ項目について、数値軸展開解析を行う。この解析では、単位名文字列やデータ名文字列(目盛、数字文字列)等の記入位置を求めて、「数値軸展開定義データ」(図78)を作成する。
【2020】
ここで、「単位名」には、本例では「M¥」が該当し、「データ名」(目盛数字」には「100」、「50」が該当する。単位名文字列(M¥)は、(青)の定義要素指定“〇”で囲まれた文字列“M¥”を応用用語辞書52に登録されている単位名の文字列と照合することで、識別することができる。データ名文字列(たとえば100)は、対応するグラフ軸線と結合線“−”で結ばれているか否かで判別できる。また、グラフ軸以外の線分で、グラフ軸と交わり、かつ近傍にデータ名文字列が記入されていれば、この線分を目盛線とみなす。さらに、それぞれの対応する文書要素データを参照することで上記目盛線とグラフ原点との間の距離を求める。そして、その目盛線に対応するデータ名文字列(たとえば100)の意味する数値(100M¥)で上記の距離を除算すれば、グラフ軸における単位名(M¥)の1単位分(1M¥)に相当する文書上の寸法が求まり、これを「単位長さ」として登録する。
【2030】
次に、上記のようなグラフ数値をデータとするデータ項目(つまり、グラフ対応軸を展開軸としているデータ項目)以外で、グラフ定義図(図63)においてデータ項目として定義されている文字列を順次取り出し、その展開形態にしたがって、該当する展開解析へ分岐する(ステップS5 )。
【2040】
上記のようにして取り出されたデータ項目の文字列が(青)の結合線“−”を介して或る直線に結ばれているときは、この直線をグラフ軸とみなす。そして、このグラフ軸が上述した判定法により数値軸とみなされる場合は、数値軸展開解析処理(ステップS6 )に入り、上記と同様の解析処理を行う。もっとも、本例のグラフ定義図(図63)では、グラフ対応軸以外には数値軸がないので、この解析処理は行われない。
【2050】
上記のグラフ軸を数値軸とはみなせない場合は、このグラフ軸を名称軸とみなし、名称軸解析処理(ステップS7 )に分岐する。本例(図63)ては、データ項目文字列<年度>に(青)の結合線“−”で結ばれているグラフ軸が名称軸に該当する。この解析では、上記した数値軸展開解析と同様の手法で、該当するデータ名文字列および目盛線を識別し、「名称軸展開定義データ」(図79)を作成する。
【2060】
「名称軸展開定義データ」において、「両端データ名文字列の位置」、「データ名位置」は、それぞれ対応する目盛線の位置でもある。各目盛線の位置は、実測値ではなく、補正値である。この目盛線補正位置は、たとえば両端データ名文字列(94,96)にそれぞれ対応する両端の目盛線間の距離をその区間内の目盛線分割数(2)で除算して「隣接目盛間距離」を求め、グラフ軸上にこの「隣接目盛間距離」のビッチで目盛線を配置することで、求められる。
【2070】
なお、(赤)の「固定指示」の定義要素記入情報で指示されるような目盛線があれば、この目盛線の位置(実測値)を基準として他の目盛線の補正位置を求めることができる。また、各データ名文字列における文字のサイズ/ピッチ等を揃えて、文字列中心位置を各対応する目盛線補正位置に一致させる。
【2080】
最後に、当該グラフ定義図に関してグラフ代表図形データ(例示グラフ図データ)および全ての展開定義データを一括して管理するための「グラフ管理データ」(図80)を作成する(ステップS8 )。この「グラフ管理データ」では、グラフ対応軸の展開定義データを他から区別するために、その展開定義データを参照するためめのポインタを他の展開定義データへのポインタよりも前(先頭)に配置する。他の展開定義データ同士の配置順は任意(順不同)でよく、たとえば作成順であってもよい。
【2090】
次に、上記のようにしてシステム内に定義されたグラフ定義を実行して所望のグラフを出力する動作について説明する。たとえば、上記のように所望の定義情報を記入した帳表(図62)およびグラフ定義図(図63)がシートグルーブとして互いにグルーピングされているものとする。
【2100】
この場合、上記のように一定範囲(シートグループ)内で「帳表管理データ」と「グラフ管理データ」が生成されている。そして、▲1▼「グラフ管理データ」で定義されているデータ項目の集合(「年度」、「売上高」)が「帳表管理データ」で定義されているデータ項目の集合(「年度」、「商品」、「売上高」…)に含まれていること、▲2▼両者間で共通するデータ項目(「年度」、「売上高」)において、そのデータ値が一方の書面(グラフ定義図)上では未記入であり、他方の書面(帳表)上では記入されている。
【2110】
上記の判定条件▲1▼,▲2▼が成立することから、定義データ生成部46は、結合則(構成則)にしたがって、「帳表管理データ」に係る帳表から「グラフ管理データ」に係るグラフ定義図への共通データ項目のデータ転記が定義されているとみなし、上位の定義データである「データ転記定義データ」(図81)をシートグループ定義データとして生成する。
【2120】
この「データ転記定義データ」を作成した段階で、システムは、それまでの認識処理の結果をユーザに確認させる。そして、「実行ボタン」が選択指示されたなら、定義実行処理部58において、「定義実行順序則手順またはデータ」(図53)にしたがって、システムに実行処理を求めるコマンド系の定義データのそれぞれの定義内容を所定の順序で実行する。
【2130】
本例では、先ず転記元である帳表(図62)において「C=A/B」の「計算式定義」を実行し、次いで帳表(図62)からグラフ定義図(図63)への共通項目(「年度」、「売上高」)についての「データ転記定義」を実行して目的のグラフを出力する。
【2140】
帳表における「計算式定義」の実行処理では、計算式「C=A/B」の中の被演算文字または文字列(“A”,“B”)と結合線“−”で結ばれた(あるいは該文字または文字列がその中に記入された)フィールドを識別し、そのフィールド内の各レコードにおいて各被演算文字または文字列(“A”,“B”)に対応するフィールドセルを識別し、その中のデータについて当該「計算式定義」により定義された演算(A/B)を実行する。
【2150】
定義実行処理部58は、この演算によって求めた各フィールドセル分のCの値(数値データ)を、データ/文字コード変換テーブル(図示せず)を介して該当数値を表す文字または文字列コードに変換する。そして、予め設定している配置書式にしたがって該数値文字列の文字サイズや配置位置等を決定して文書要素データを生成し、この文書要素データを文書要素データ記憶部38に格納する。
【2160】
「データ転記定義」はグラフ出力処理(図82)として実行される。すなわち「出力元データの作成」、「単位グラフデータの作成」、「単位棒グラフ図形データの作成」、「グラフ出力図文書データの作成」が順次実行される。
【2170】
「出力元データの作成」では、セルデータ(図66)およびレコード内セルデータ・チェイン(図68)に基づいて転記元の帳表から1レコードずつ順次データを取り出す。そして、取り出したレコードのうち、出力先のグラフ定義図の中でデータ名として記入定義されているデータを持たないレコードは除去する(セレクト処理)。本例のグラフ定義図(図63)の場合、「年度」が「94」,「95」,「96」以外のレコード(93年度分のレコード)を除去することになる。
【2180】
次に、上記のセレクト処理で残ったレコードについて、グラフ定義図の中で定義されている共通のデータ値を有するレコード同士を加算して1つの合成データを生成する(集計処理)。たとえば、「94」年度分について、「ラジオ」、「テレビ」、「カーナビ」にそれぞれ対応するレコードを加算して(より詳細には集計項目としてみなされる「売上高」の数値を加算して)、1つの合成データを生成する。この集計処理を全てのレコードについて行い、得られた合成データの集合を「出力元データ」とする。
【2190】
ここで、帳表において「売上高」を集計項目としてみなせるのは、転記先の「グラフ定義データ」における全てのデータ項目(「年度」,「売上高」)の1つのパラメータの組み合わせ(たとえば「94年度」,「売上高」)に対して、転記元の帳表では複数のレコード(「ラジオ」,「テレビ」,「カーナビ」分の3つのレコード)が存在するからである。
【2200】
もっとも、「集計項目」であることを明示的に指示する定義要素記入情報(たとえば「●」)を設定登録しておき、ユーザが「集計項目」としたいデータ項目名文字列の近傍に該定義要素記入情報(「●」)を付記するようにしてもよい(たとえば<売上高>●)。
【2210】
「出力元データ」は、グラフフォーマットとして定義されているデータ項目(「年度」、「売上高」)から構成され、かつグラフ定義図(図63)上で定義されているデータ名(「94」,「95」,「96」)をデータ値として有するレコードの集合である。なお、グラフフォーマットとして定義されているデータ項目は全てグラフ管理データ(図80)に登録されて管理されており、各データ項目に対応する展開定義データも同グラフ管理データからポイントされている。
【2220】
次に、出力元データにおいて、各データ項目に対応するデータは、グラフ管理データにおいてポイントされる各対応する展開定義データの配置順に一致するように並べ変えられる。
【2230】
図83に示すように、本例では、グラフ管理データ(図80)において「売上高」に対応するグラフ対応軸(数値軸)展開定義データへのポインタが「年度」に対応する名称軸展開定義データへのポインタよりも前に配置されているため、出力元データでは「売上高」のデータが前に配置され、「年度」のデータが後に配置されることになる。
【2240】
「単位グラフデータの作成」では、上記のようにして得られた各「出力元データ」を各対応する「単位グラフデータ」(図84)に変換する。「単位グラフデータ」は、「出力元データ」を構成するデータに対応するグラフパラメータの組み合わせからなる。本例ては、「出力元データ」の構成データは「売上高」および「年度」であり、これらに対応するグラフパラメータは「垂直軸方向の長さ」および「水平軸方向位置」である。したがって、たとえば「出力元データ」の「売上高」が15(M¥)で、「年度」が95(年度)であるときは、「単位グラフデータ」における「垂直軸方向の長さ」は20(mm)で、「水平軸方向位置」は70(mm)となる。
【2250】
なお、出力側(グラフ側)で定義されている単位(たとえばM¥)と出力元(帳表側)で定義されている単位(たとえば$)とが相違する場合は、所定のメモリに予め備えられている単位換算テーブルを用いて数値の変換を行う。
【2260】
このような「出力元データ」から「単位グラフデータ」への変換に際して、「売上高」から「垂直軸方向の長さ」へのパラメータ変換については数値軸展開定義データ(図78)を参照し、「年度」から「水平軸方向位置」へのパラメータ変換については名称軸展開定義データ(図79)を参照する。
【2270】
上記のようにして全ての「単位グラフデータ」を作成し終えたなら、これらのデータを基に「単位棒グラフ図形データ」(図85)を作成する。この「単位棒グラフ図形データ」は、上記「棒グラフ代表図形データ」(図77)と同じ形式のデータ構造を有する。
【2280】
図86に示すように、「棒グラフ代表図形データ」において変数表現または正規化されている各線素または面素の位置情報に、「単位グラフデータ」の出力値(出力すべき各単位棒グラフ図形毎の実際の数値)を代入することによって、「単位棒グラフ図形データ」が得られる。
【2290】
定義実行処理部で得られた「単位棒グラフ図形データ」(図85)は、「グラフ出力図文書データ」の可変グラフ要素として文書要素データ記憶部38内に、より詳細には対応するシートデータエリアSD(i) の文書要素データエリア38(i) に格納される。この場合、グラフフォーマット図に対応する文書要素データ(共通グラフ要素)が格納されているエリア(第1のエリア)とは異なる第2のエリアに格納される方が好ましい。該グラフ共通要素が第1のエリアから第2のエリアへデータコピーされることで、第2のエリアには共通グラフ要素と可変グラフ要素とが合成された文書要素データが格納される。
【2300】
なお、定義実行後は、記入情報のうちの(黒)の通常記入情報のみを出力の対象とし、(青)や(赤)等の記入情報(定義用の記入情報)を出力しない方が便利なことが多い。このような記入情報の選択的出力を行うため、第2のエリアに蓄積する段階で、定義用の記入情報に対応する文書要素データを除去してよい。
【2310】
したがって、文書画像出力部40において、この第2のエリアに蓄積されている文書要素データを文字/図形パターン辞書36に照会して各文書要素のパターンを識別し、各パターンを展開プログラムによってビットマップ形式の画像データに変換することにより、図87に示すような目的のグラフ図を出力することができる。
【2320】
同様にして、帳表(図61)に対応して定義実行後に出力される帳表は、図88に示すようなものとなる。
【2330】
なお、上記のように帳表またはグラフフォーマット図に「データ管理」系の定義支援情報を記入してデータ管理上の定義付けを行い、マスタファイルまたは出力元ファイルから所望のデータを所定のレコード形式で取り出して該帳表のフィールドに出力(転記)したり、グラフに変換して出力することももちろん可能である。
【2340】
上記の例では棒グラフについて説明したが、他のグラフたとえば折れ線グラフについても上記と同様のグラフ定義方法によって任意に作成することができる。
【2350】
図96に、折れ線グラフ定義図の一例を示す。この定義図において、(青)の部分は定義専用記入情報である。
【2352】
この折れ線グラフ定義書において、例示記入された折れ線グラフは、上記した棒グラフ定義図と同様に、「売上高」を示すグラフ対応軸に(青)の「結合線」“−”で結ばれている。この折れ線グラフ例示図形から、たとえば図97に示すようなデータフォーマットで「折れ線グラフ図形データ」が作成される。この「折れ線グラフ図形データ」の中の「データ点位置座標」は例示グラフからの読み取り値である。
【2354】
そして、この「折れ線グラフ図形データ」を基に、上記した棒グラフと同様の処理により、たとえば図98に示すようなデータフォーマットで当該折れ線グラフの図形的特徴を表す「折れ線グラフ代表図形データ」が作成される。
【2360】
この「折れ線グラフ代表図形データ」と上記と同様の処理で得られる単位グラフデータ(図83)とに基づいて再び「折れ線グラフ図形データ」(ただし、今度の各データ点の位置情報は出力値)を作成し、たとえば図99に示すような折れ線グラフを出力することができる。
【2370】
図100に、棒グラフ平面展開の定義図の一例を示す。この定義例では、グラフ数値を例示する数字文字列として「×××」を使用し、他の所要の定義専用記入情報も追記する。なお、グラフ対応軸も定義専用記入情報(青)で追記する。また、平面上で展開されている各データ名(「東京」、「名古屋」、「大阪」)と該当するグラフ記入基準点(“。”で記されている)とを(青)の「結合線」で結んでおく。
【2372】
この定義図から、本システムでは、図101に示すような「棒グラフ代表図形データ」および図102に示すような「平面展開定義データ」を作成する。この際、「棒グラフ代表図形データ」としては、上記のグラフ数値を例示する「×××」が記入されていることから、その各棒グラフに対する相対位置(y0 )を持つ型式のデータフォーマット(図101)を用いる。この「棒グラフ代表図形データ」の中の「データ数値文字列相対位置(y0 )」は、上記グラフ定義図上においてグラフ例示図形と例示数値文字列(“×××”)との間の距離を読み取ることによって得られる。
【2374】
なお、この棒グラフ平面展開では、グラフ対応軸方向(棒グラフ可変方向)の相対位置のみを読み取る。グラフ対応軸と直交する方向については、デフォルトとして同方向におけるグラフ図形の中心線に文字列の同方向中心を合わせる(センタリングする)ことで、読み取る必要はない。データ名(東京、名古屋、大阪等)は下線の定義要素“−”で定義されている。別な方法として、認識対象外の文字列(“地区別売上高分析”)を「定義情報指定外」の記入情報“{ }”で括り、システムに他の記入情報のうちデータ項目以外の通常記入情報の文字列をデータ名とみなして認識させることも可能である。なお、図100に示すような簡略的な地図は、多角形で近似して認識する。
【2380】
この際、図73の処理において、「名称軸展開解析」が「平面展開解析」に置き代わって「平面展開定義データ」が作成される。そして、これらの定義データに基づいて、たとえば図103の帳表のデータ元から、たとえば図104に示すような棒グラフ平面展開図を出力することができる。このグラフ出力において、出力グラフ図形の下(陰)に隠れる地図の部位は公知の隠線除去処理によって除去(マスク)する。
【2382】
なお、図103の帳表では、帳表内のデータが転記元になるため、「データ転記」の定義要素記入情報“□→”を外向きに記入している。一方、図100のグラフ定義図では、グラフをデータ転記元にするため、「データ転記」の定義要素記入情報“□→”を内向きに記入する。
【2390】
なお、図100のグラフ定義書には、定義情報として“<商品>[カーナビ]”が記入されている。この記入情報のうち、(青)の“< >”は「項目」の定義要素記入情報であり、(青)の“[ ]”は「範囲指定」の定義要素記入情報である。この1組の定義情報“<商品>[カーナビ]”から、「商品」を項目とし、「カーナビ」をデータ名とする「項目定義データ」(図64)がグラフ定義における「セレクト共通データ」として作成される。
【2400】
「セレクト共通データ」(項目定義データ)の中の「先頭セルデータへのポインタ」で指示されるダミーのセルデータは位置情報を持たず、専らそのセル内の文字列を指示するためのポインタとして機能する。「グラフ管理データ」(図80)は、他のグラフ展開定義データと共通の扱いで「セレクト共通データ」をポイントする。
【2410】
そして、グラフ出力処理の中のセレクト処理において、上記「セレクト共通データ」で指示されるデータ項目(商品 カーナビ)に合致しないレコードも除去する(除去対象の1つとする)。
【2420】
本システムでは、或る帳表から別の帳表へのデータ転記も可能である。この場合も、「定義実行順序則手順またはプログラム」にしたがい、転記元の帳表におけるコマンド系の定義を最初に実行し、次に転記元の帳表から転記先の帳表へのデータ転記を実行し、最後に転記先の帳表において他のコマンド系の定義を実行することになる。
【2430】
次に、本システムにおいて、或る書面または頁上に定義された表(リスト)にしたがって別の書面または頁の文書を自動的にFAX送信する機能について説明する。
【2440】
一例として、図89に示すような「業務関連部署リスト」に記載されている任意の担当者宛に図14の購入依頼書をFAX送信する例をとりあげる。
【2450】
この場合、「業務関連部署リスト」には図90に示すように「共通」および「データ管理」系の定義情報を記入すればよい。すなわち、データ項目名とすべき文字列(部署、役職、氏名、……)を(青)の「項目」の定義要素記入情報“<>”で括るとともに、各文字列(データ項目)に対応するフィールド(縦方向のセル列)を(青)の「範囲指定」の定義要素記入情報“[ ]”で範囲指定する。これにより、この「業務関連部署リスト」において「項目定義」関連の定義情報を記入したことになる。
【2460】
また、データ項目名である文字列“FAX番号”の中の“FAX”を(青)の「定義要素指定」の定義要素記入情報“〇”で囲む。文字列“FAX”は、「コマンド定義」系の定義要素記入情報として、定義要素識別データ記憶部48に登録されている。したがって、(黒)の通常記入情報である文字列“FAX”を(青)の「定義要素指定」の定義要素記入情報“〇”で囲むことで、定義要素または単位定義情報の「FAX」に転化させ、「FAX送信」のコマンドを定義したことになる。
【2470】
さらに、リスト表の外側で、送り先の該当者(東海太郎、東京一郎)が記入されている欄(行)とほぼ等しい高さ位置に「対象指定」の定義要素記入情報“レ”を(青)で記入する。これにより、「FAX」送信の宛先は両名(東海太郎、東京一郎)であることを定義したことになる。
【2480】
一方、図14の「購入依頼書」には、図91に示すような定義情報を記入すればよい。すなわち、この「購入依頼書」の送り先記入欄に「フィールド」の定義要素記入情報“□”を(青)で記入するとともに、その左横に記入項目とすべきデータ項目名<部署>、<氏名>を(青)で記入する。これらのデータ項目名<部署>、<氏名>は、上記「業務関連部署リスト」の中で定義したデータ項目名<部署>、<氏名>に対応するものである。
【2490】
なお、図91に示すように、この「購入依頼書」の右上部の「承認」、「作成」および「日時」の各欄に、手書きまたは画面入力で該当者、該当日付を(黒)の通常記入情報で記入しておく。
【2500】
上記のようにして定義情報を記入した「業務関連部署リスト」(図90)および「購入依頼書」(図91)は、カラーイメージ・スキャナ10で読み取られるか、あるいは画面20a上からコマンド入力によって本システムに入力される。その際、両書面または頁がシートグループとしてグルーピング指定される。
【2510】
そうすると、本システムでは、上記と同様の処理部(図19、図28)により「業務関連部署リスト」(図90)および「購入依頼書」(図91)について、▲1▼「文書要素(文字/図形等)の認識」、▲2▼「文書要素(文字/図形等)の補正」、▲3▼「定義要素記入情報の抽出・識別(定義要素データの生成)」および▲4▼「定義内容の解釈(定義データの生成)」を順次行う。
【2520】
本例の場合、「業務関連部署リスト」(図90)については、データ項目名<部署>、<役職>、<氏名>、…について「項目定義データ」(図64)および「項目定義データ・チェイン」(図65)、「セルデータ」(図66)、「フィールド内セルデータ・チェイン」(図67)および「レコード内セルデータ・チェイン」(68)がそれぞれ上位定義データとして作成される。
【2530】
なお、「項目定義データ」や「セルデータ」の作成に際して、関連する項目文字列やセル内文字列について「文字列データ」(図33)が作成され、文字サイズ、文字ピッチ、字体等が揃えられる。
【2540】
また、「対象指定」の定義要素記入情報“レ”によってリスト内の第1行および第3行が指定されていることから、それらの行に対応する「レコード内セルデータ・チェイン」を指示する「レコード/フィールド指定データ」(図93)が作成される。
【2550】
また、コマンドの「FAX」を定義されていることから、「FAX定義データ」(図94)を作成する。この場合、定義情報“FAX”が記入されている「FAX番号」のフィールドを識別するとともに、このフィールドが上記対象指定“レ”によって指定された行(レコード)に含まれていることを識別して、それらの行(レコード)群を「FAX送信先」とみなし、「FAX定義データ」で該当「レコード/フィールド指定データ」(図93)をポイントする。
【2560】
なお、この段階では、まだFAX送信されるべき対象(文書)が未定であり、「FAX定義データ」(図94)内の「送り情報」のオペランドデータ欄は開けておく。
【2570】
「購入依頼書」(図91)については、2つのデータ項目名<部署>および<氏名>について「項目定義データ」(図64)および「項目定義データ・チェイン」(図65)、「セルデータ」(図66)、「フィールド内セルデータ・チェイン」(図67)および「レコード内セルデータ・チェイン」(68)が作成される。
【2580】
この例でも、上記した帳表(図61)およびグラフ定義図(図63)の場合と同様に、「業務関連部署リスト」(図90)および「購入依頼書」(図91)の両書面または頁がシートグルーブとして互いにグルーピングされており、かつ互いに共通するデータ項目名<部署>および<氏名>について一方の「業務関連部署リスト」(図90)ではデータが記入されているのに他方の「購入依頼書」(図91)では記入されていないことから、データ転記条件が成立する。したがって、「データ転記定義データ」(図81)が作成される。
【2590】
ただし、本例では、「購入依頼書」(図91)には1つのレコードしかないのに対し、「業務関連部署リスト」(図90)には複数のレコードが存在しているため、転記対象が一義的には定まらない。したがって、この場合は、他の定義情報(“FAX”、“レ”)を結合条件に組み込んで、「データ転記定義データ」を確定する。
【2600】
さらに、「業務関連部署リスト」(図90)および「購入依頼書」(図91)がシートグルーブとして互いにグルーピングされていることから、「業務関連部署リスト」で定義されているコマンド「FAX」の送信対象は「購入依頼書」(図91)であると判定し、上記「FAX定義データ」(図94)の「送り情報」のオペランドデータ欄に「購入依頼書」(図91)を管理する「シートデータエリア管理データ」(図21)へのポインタをセットする。
【2610】
上記のようにして全ての定義データを作成し終えた時点で、本システムは、それまでの認識処理の結果をユーザに確認させる。そして、「実行ボタン」が選択指示されたなら、定義実行処理部58において、「定義実行順序則手順またはデータ」(図53)にしたがって、システムに実行処理を求めるコマンド系の定義データのそれぞれの定義内容を所定の順序で実行する。
【2620】
本例では、「データ転記定義データ」と「FAX定義データ」がコマンド系の定義データであり、上記定義実行順序則にしたがって最初に「データ転記定義」が実行され、次いで「FAX定義」が実行される。
【2630】
「データ転記定義」の処理では、共通するデータ項目名<部署>および<氏名>について転記元の「業務関連部署リスト」(図90)から転記先の「購入依頼書」(図91)へ該当データを転記する。すなわち、転記元の該当データ名文字列に対応する文字列データを検索するとともに、転記先の該当フィールドを識別し、該文字列データにおける文字列位置情報を該フィールドまたはセル内の適当位置(たとえば文字列であればセンタリング、数字であれば右詰めして)に変換して、転記先側の文字列位置情報とする。そして、この転記先側の位置情報をセットして該文字列データを転記先の「購入依頼書」に対応する文書要素データエリア38(i) に格納し、そのエリア内格納位置を該当の「セルデータ」(図66)からポイントする。
【2640】
この結果、図92に示すように、「購入依頼書」にはデータ項目名<部署>および<氏名>の各該当データ(たとえば「購買1課」、「東海太郎」)が該当フィールドまたはセル位置に転記される。
【2650】
「FAX定義」の処理では、上記「データ転記」処理が実行された後の「購入依頼書」(図92)に係る文書要素データをビットマップ形式の画像データに展開(変換)する。ただし、定義用の(青)の記入情報は除去する。そして、展開した画像データを通信装置26内のバッファメモリに転送する。
【2660】
次いで、「FAX定義データ」(図94)および「レコード/フィールド指定データ」(図93)を介して識別される「FAX番号」の数字データを、送り先のFAX番号として通信装置26内のFAXボードにセットする。この場合、FAX番号の数字データのうち、( )内の数字列が局番としてセットされ、その後(右)側の数字列が局番内番号としてセットされる。
【2670】
その後は、通信装置26が、相手先のFAX受信装置にダイヤルして回線を接続し、所定のファクシミリ通信手順にしたがって、「購入依頼書」(図92)の画像データを送信する。このFAX送信動作は、他の送り先に対しても繰り返される。
【2680】
以上、本実施例によるシステムの主な機能について説明したが、種々の変形例が可能である。たとえば、図95に、画面上からコマンドで定義情報を入力する例を示す。図95に示すように、入力した帳表文書の文書内容をディスプレイ画面20aに表示し、入力した文書内容を確認しながら、キーボード12またはマウス14等より所定のコマンドを入力することにより、所望の定義情報を入力することができる。
【2690】
図95において、たとえば「定義」モードの下で通常記入情報の“売上数”を指示してクリックすると、この指示された箇所90が特定表示(たとえば反転表示)されると同時に、ディスプレイ画面20a内の適当な位置に「1.フィールド」、「2.データ項目」、「3.単位名」等の各種定義項目をリストした副画面94が現れる。ここで、「2.データ項目」を選択指示すると、通常記入情報“売上数”がデータ項目の「売上数」に転化する。同様にして、“売上数”の欄の下の領域92を指示してクリックし、この領域92について「1.フィールド」を指定すると、領域92は「売上数」のデータを記入するフィールドとして定義される。
【2700】
なお、図95では、説明の便宜上、データ項目の箇所90とフィールドの領域92が同時に選択指示されている様子を示しているが、実際には1回のクリック毎に1箇所ずつ選択指示される。
【2710】
システム内では、上記のようなユーザ操作に対し、コマンド認識・実行処理部62において、入力されたコマンドを解析するとともに、そのコマンドの対象とする画面上の位置(クリック位置)と、文書要素データ記憶部38に保持されている文書要素データの「位置」情報との照合を繰り返して、該当する文書要素データを識別する(ピッキング処理)。そして、識別した文書要素データと入力コマンドの指示内容とから、所要の定義データを生成する。
【2720】
次に、本システムにおける優先的文字・図形認識処理法について説明する。図104にこの文字・図形認識処理を行うためのシステムの要部の構成を示し、図105にこの処理の手順を示す。
【2730】
図104に示すように、文字・図形要素認識部34および定義データ生成部46に関連して認識範囲・方法決定部64、アプリケーション・ファイル66およびデータ辞書68が追加されている。
【2740】
この優先的文字・図形認識処理法では、スキャナ入力された画像文書(画像データ)のうち先ず定義要素を表す記入情報だけを選択的に認識する(ステップE1 )。この場合、切り出し位置で識別された「隣接する線素の組み合わせ」を専ら定義要素を構成する文字/図形/記号のパターン(辞書)とのみ照合する。定義要素が区別修飾(たとえば特定の色)を有する場合は、予めその修飾情報を有する線素のみの組合わせを識別して、上記のパターン・マッチング(照合)を行う。
【2750】
次に、上記のようにして得られた定義要素の文書要素データを基に定義要素データを生成し(ステップE2 )、生成した定義要素データを組み合わせて定義データを仮作成する(ステップE3 )。
【2760】
ここで、定義データを仮作成するうえで、関連する通常記入情報も必要に応じて認識する。この場合、当該定義要素との関連性に基づいて、該通常記入情報を選択的または予見的に認識する。
【2770】
たとえば、「項目」の定義要素記入情報“< >”と結合線“−”で結ばれた直線の線素がある場合は、その直線の線素をグラフ軸と認識し得るかどうかを最初に検査する。別の例として、「項目」の定義要素記入情報“< >”と「範囲指定」の記入情報“[ ]”が互いに近接しているか、または連結している場合は、「範囲指定」の記入情報“[ ]”の周囲に罫線またはセルを構成する直線線素があるか否かを先ず調べる。
【2780】
また、上記した文字列複写定義データ(図41)やデータ転記定義データ(図81)等の「組み合わせ定義データ」も、該当するものがあれば、この定義データ仮作成処理(ステップE3 )の中で仮作成しておく。
【2782】
たとえば、1つのシートグループ内において、2つの帳表管理データの対、または1つの帳表管理データと1つのグラフ管理データの対が仮作成され、各々の文書内で転記記号「□→」により「転記元」、「転記先」の指定がある場合は、この両者間に係る「データ転記定義データ」を仮作成する。
【2790】
次いで、認識範囲・方法決定部64が、上記のようにして仮作成された各種定義データないし組合わせ定義データを参照し、アルゴリズム化またはデータ化されている所定の認識方法決定則にしたがい入力画像文書(画像データ)の中で未だ認識されていない記入情報について認識の範囲および方法を決定する(ステップE5)。
【2800】
文字・図形要素認識部34は、上記認識範囲・方法の決定内容にしたがって、未だ残っている記入情報について下記のような認識処理を優先的に行う。
【2810】
たとえば、項目定義データに関連し、「項目」の記入情報“< >”内で切り出される文字候補については、該文字候補(文書要素)の文字コードをデータ辞書68に登録されているデータ項目名またはその同義語を構成する文字の文字コードと公知の方法で、つまり文字パターンを順次照合する方法で、比較照合する認識処理を優先的に行う。
【2820】
図107に、データ辞書68のソースとなるデータ定義書の一例を示す。データ定義書は、アプリケーションで使用され得るデータ項目名およびその属性を一覧表で定義したものである。データ辞書68には、この一覧表の各行(レコード)に対応するデータ定義データが所定のデータフォーマットで格納されている。
【2830】
また、「範囲指定」の記入情報“[ ]”内で切り出される文字候補については、アプリケーション・マスタファィル66を参照して、見出し語データの構成文字と上記と同様なパターン・マッチングで比較照合して、該当するデータ項目名に属するデータ名文字列に対する認識を優先的に行う。
【2840】
図108および図109に、アプリケーション・ファイル66に格納されるマスタ・ファイルの例として「商品管理ファイル」、「支店管理ファイル」の定義書を示す。この定義書に対応するファイル定義データが所定のデータフォーマットで登録されている。
【2850】
一般にマスタ・ファイルのデータ量は膨大であり、1つのファイル内で同じ見出し語(たとえば「商品管理ファイル」の「テレビ」、「支店管理ファイル」の「神田」)が複数のレコードに存在していることも多々ある。したがって、マスタ・ファイルそのものではなく、各データ項目名とそれに属する全ての見出し語とを対応させたファイルを使用することもできる。
【2860】
また、「定義要素指定」の記入情報“〇”内で切り出された文字候補については、応用用語辞書52を参照して上記と同様のパターン・マッチングの比較照合を行い、この辞書に登録されている文字列であるか否かを優先的に判断する。
【2870】
また、グラフ定義データにおいて、たとえば名称軸・数値軸または平面展開定義データに関連し、「項目」の記入情報“< >”や「定義要素指定」の記入情報“〇”内で切り出された文字または文字列についても、上記と同様にデータ辞書68や応用用語辞書52を参照する文字認識を優先的に行う。
【2880】
名称軸展開定義データに関連し、垂直軸の左側近傍の文字列あるいは水平軸の下側近傍の文字列については、上記のようなアプリケーション・ファイル66を参照するデータ名の文字認識を優先的に行う。
【2890】
数値軸展開定義データに関連し、垂直軸の左側近傍の文字列あるいは水平軸の下側近傍の文字列については、数字を前提とした文字認識を優先的に行う。
【2900】
上記のような平面展開の定義情報が記入されている文書においては、定義要素記入情報(“< >”、“〇”、“{ }”)や特定の通常記入情報(“×××”)以外の全ての文字列について、アプリケーション・ファイル66を参照するデータ名の文字認識を優先的に行う。
【2910】
「組合わせ定義データ」が作成されている場合、たとえば2つの文書の間で「データ転記定義データ」が定義されている場合は、転記元側と転記先側とに共通のデータ項目名、データ名があることから、転記元側の認識処理の後に行われる転記先の認識処理においては対応するレベル同士(たとえば“< >”同士、データ名同士)を比較照合する認識処理を優先的に行う。
【2920】
複数の文書間で「複写定義データ」が作成されている場合、複写元側では「範囲指定」の定義要素記入情報“「 」”、“] [”等で指定される領域内の記入情報に対する処理を優先させる。たとえば、複写元の文書では、範囲指定された領域の外にある文字・図形等は認識対象から除外する。
【2930】
以上のような優先的文字・図形認識法によって文書上の記入情報を効率的に認識し、結果的には短時間で全ての文書要素データを生成することができる。そして、全ての文書要素データが揃った段階で、正式な定義データを確定する(ステップE7 )。
【2940】
次に、本システムにおいて定義要素の使用を出来る限り少なくして所要の文字・図形認識ないし定義認識を行う方法について説明する。
【2950】
この方法の1つは、たとえば図110に示すように、或るデータ項目名とこれに対応する1つまたは複数個のデータ名文字列とを所定の定義要素記入情報を用いて1つの文字列グループを定義する方法である。
【2960】
図110の(A)では、データ項目名の“年度”とこれに関連する複数個のデータ名文字列〇,〇…とを串刺し状に貫くように、(青)の「範囲指定」の定義要素記入情報“−”を記入して、1つの文字列グループを定義している。
【2970】
図110の(B)では、データ項目名の“年度”とこれに関連する複数個のデータ名文字列〇,〇…とを(青)の「範囲指定」の定義要素記入情報“〇”で囲んで、1つの文字列グループを定義している。
【2980】
図110の(C)では、データ項目名の“年度”とこれに関連する複数個のデータ名文字列〇,〇…とを(青)の「結合線」の定義要素記入情報“−”でチェイン状に連結して、1つの文字列グループを定義している。
【2990】
図110の(D)では、データ項目名の“年度”とこれに関連する複数個のデータ名文字列〇,〇…とを(青)の「範囲指定」の定義要素記入情報“[ ]”で括って、1つの文字列グループを定義している。
【3000】
図110の(E)では、(青)の「範囲指定」の“[ ]”で同類のデータ名文字列〇,〇…だけを括って1つのサブグループを定義し、このサブグループに(青)の「結合線」“−”で文字列“年度”を繋いでいる。
【3010】
システムでは、このようなグループ定義を認識したなら、先ずデータ辞書68を参照し、パターン・マッチングで当該文字列グループ内のデータ項目名文字列(“年度”)を識別する。次に、応用用語辞書52を参照し、パターン・マッチングで当該文字列グループ内の応用用語(たとえば単位名等)を識別する。そして、最後にアプリケーション・ファイル66を参照してデータ名文字列を識別する。数字文字列もデータ名文字列として識別する。
【3020】
もっとも、図110の(E)の方法では、サブグループの外のデータ項目文字列“年度”を最初からデータ項目文字列として認識し、次いでサブグループ内の各文字列を応用用語またはデータ名として識別することができる。
【3030】
上記のようにして相関連するデータ項目名とデータ名とを識別したなら、次に当該文字列グループの付近に記入されている関連通常記入情報を所定の位置関係で識別し、該当する定義データを生成する。
【3040】
たとえば、図110のように当該文字列グルーブの上側近傍に平行な(X方向の)1本の直線を識別したときは、これをグラフ展開軸とみなし、「名称軸展開定義データ」を作成する。
【3050】
また、図111に示す場合には、周囲にセル列またはセルを識別するので、「項目定義データ」を作成することになる。図111において、表外の“○○○”および表内の“〇“は文字列を概略的に示している。
【3060】
なお、図110の(B)に示すような「範囲指定」の閉ループ形定義要素記入情報“〇”の曲線部は、図112に示すように多角形で近似して認識できる。
【3070】
図110の(B)に示すような閉ループ形の「範囲指定」“〇”で表される閉図形内に各文字列“〇”が含まれている否かの判定は、たとえば図113および図114に示すような方法で行う。
【3080】
図113に示すように、当該文字列の外接矩形Rに縦方向および横方向の中心線Cy ,Cx を定義し、各中心線Cy ,Cx が当該文字列の両側で(点対象の位置)で閉図形LPと交わるかどうかを検査することで、当該文字列の全部が閉図形LP内に含まれているか否かを判定できる。なお、この検査では、該閉図形LPを構成する全ての線分または近似円弧を対象として交点の有無を調べる。
【3090】
また、図114に示すように、文字列外接矩形Rを構成する各辺と閉図形LPとの交わりを検査し、交点が少なくとも2箇所以上あるときは、両者が重なりを持っている、つまり当該文字列の一部が閉図形LPに含まれていると判定する。
【3100】
図110の(D)または(E)に示すような両側から挟む方式の「範囲指定」の定義要素記入情報“[ ]”でグループが定義されているときは、図115に示すように「範囲指定」の記入情報“[ ]”の両端を結ぶ仮想線(一点鎖線)を引いて閉領域を定義した上で、図113または図114と同様の判定処理を行う。
【3110】
また、図116に示すように、ディスプレイ画面20a上で上記と同様のグルーピング(GR)を行うことも可能である。
【3120】
上記した文字列グループ定義方式においては、システムが、その都度各種辞書を参照してグループ内のデータ項目、データ名を識別する処理が必要となる。
【3130】
システム側の処理をより簡略化するには、たとえば図117に示すようにデータ項目別にグループ定義情報の属性(たとえば輪郭線の線種、色、形状)を予めテーブル型式で設定しておく方法がある。この設定値テーブルは、所定のメモリたとえばデータ辞書68に付録として登録される。ユーザは、各データ項目1,2,3,…に所望の項目名(たとえば売上高、売上数、年度等)を割り当てて、たとえば図118に示すような仕方で文書上にグルーブ定義情報を記入する。
【3140】
このように、複数の図形属性(線種、色、形状等)の組み合わせによって多種類のデータ項目を区別して定義することができる。
【3150】
上記したような各種辞書を参照する認識処理を発展させることにより、定義要素を実質的に用いないで記入情報の内容からシステムに定義図を認識させ、該当する定義データを作成させることも可能である。
【3160】
たとえば、図121のグラフ定義図では、定義対象から外す文字列を「定義情報指定外」の定義要素記入情報“{ }”で括るだけである。システムでは、他の記入情報(通常記入情報)の全てを認識対象とし、各種辞書(データ辞書、アプリケーション・マスタファイル、応用用語辞書等)を参照して上記と同様な仕方でデータ項目やデータ名、グラフ軸等を認識し、所要の定義データを作成する。
【3170】
図122は、定義情報を入れるべき文書において、所要のデータ項目名やデータ名等が通常記入情報では入っていない場合、あるいは記入されていてもそれが略称(図の例では“地方”、“東海”)であって正式名称でない場合は、定義専用記入情報で正式名称(“地区”、“名古屋”)を補充追記する例である。
【3180】
なお、本発明は、上記した本発明の機能を実現するためのプログラムまたはソフトウェアを用いる。かかるソフトウェアは、任意の媒体を介して、たとえば蓄積媒体あるいはオンライン等により本発明のシステムにインストールされ得るものである。したがって、本発明を実施するためのソフトウェアを格納した蓄積媒体を業として譲渡する行為や、該ソフトウェアをオンラインでシステムにインストロールする行為等は本発明の実施の一形態である。
【3190】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザは欲しいグラフのイメージを例示的に表わすグラフ書面を自由に作成した上、その上に簡単な定義操作を加えるだけでグラフ書式の定義をおこない、さらに、そのグラフ書式に対して、グラフ化する元データを指定するだけで、グラフを自動的に作成することができるので、思い通りの多様なグラフを、誰もが、簡単迅速に作成することができる。
【3220】
また、例示的に作成したグラフ書面におこなう定義操作は、グラフ書面上の個々の文字列、図形に対する簡単な指定なので、思い通りの多様なグラフを、誰もが、覚えごと少なく作成することができる
【3230】
また、異なる書面または頁にわたる処理を望む場合は、各書面に所要の定義情報を記入するだけでよいので、非常に便利である。
【3240】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による情報処理装置のハードウェア上のシステム構成例を示すブロック図である。
【図2】実施例のシステムにおいて帳表の作成に関する動作モードの一覧を示す図である。
【図3】実施例のシステムにおける「主モード一覧メニュー画面」を示す図である。
【図4】実施例のシステムにおける「環境設定モード画面」を示す図である。
【図5】実施例のシステムにおける「定義要素/記入情報対照表」を示す図である。
【図6】実施例のシステムにおける「定義要素/記入情報対照表」を示す図である。
【図7】実施例のシステムにおける「定義要素識別データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図8】実施例のシステムにおける「定義情報区別指示画面」を示す図である。
【図9】実施例のシステムにおける「定義情報区別データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図10】実施例のシステムにおける「メインモード画面」を示す図である。
【図11】実施例のシステムに文書入力される第1の書面の文書内容例を示す図である。
【図12】実施例のシステムに文書入力される第2の書面の文書内容例を示す図である。
【図13】実施例のシステムに文書入力される第3の書面の文書内容例を示す図である。
【図14】実施例のシステムにおける複写機能により得られる文書内容の一例を示す図である。
【図15】図11の第1の書面に通常記入情報を追記した例を示す図である。
【図16】図15の第1の書面に定義情報を追記した例を示す図である。
【図17】図12の第2の書面に定義情報を追記した例を示す図である。
【図18】図13の第3の書面に定義情報を追記した例を示す図である。
【図19】実施例のシステムにおける文書入力および文書要素データ生成部の構成を示すブロック図である。
【図20】実施例のシステムにおけるシートデータ管理機能を模式的に示す図である。
【図21】実施例のシステムにおける「シートデータエリア管理データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図22】実施例のシステムにおける「画像管理データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図23】実施例のシステムにおける「画像管理データ」の対象となる入力画像の構成を示す図である。
【図24】実施例のシステムにおける「文字データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図25】実施例のシステムにおける線分に対応する「図形要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図26】実施例のシステムにおける長円に対応する「図形要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図27】実施例のシステムにおける矩形等に対応する「図形要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図28】実施例のシステムにおける定義情報認識およびフォーマット設定部および定義実行処理部の構成を示すブロック図である。
【図29】実施例のシステムにおける「定義要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図30】実施例のシステムにおける「マージン定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図31】実施例のシステムにおいて「マージン定義データ」で定義される連続文字列についての判定基準を説明するための図である。
【図32】実施例のシステムにおいて「マージン定義データ」で定義される連続文字列についての判定基準を説明するための図である。
【図33】実施例のシステムにおける「文字列データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図34】実施例のシステムにおける「文字列挿入位置指示データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図35】実施例のシステムにおける「文字列挿入位置指示データ」の機能(定義内容)を示す図である。
【図36】実施例のシステムにおける「文字列範囲指示データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図37】実施例のシステムにおける「文字列範囲指示データ」の機能(定義内容)を示す図である。
【図38】実施例のシステムにおける「領域指示データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図39】実施例のシステムにおける「領域指示義データ」の機能(定義内容)を示す図である。
【図40】実施例のシステムにおける「文字列複写定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図41】実施例のシステムにおける「文字列複写定義データ」の機能(定義内容)を示す図である。
【図42】実施例のシステムにおける「領域複写定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図43】実施例のシステムにおける「領域複写定義データ」の機能(定義内容)を示す図である。
【図44】実施例のシステムにおける「固定指示定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図45】実施例のシステムにおける「間隔定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図46】実施例のシステムにおいてユーザ確認のため画面上に表示出力された定義情報記入済みの第1の書面の文書内容を示す図である。
【図47】実施例のシステムにおいてユーザ確認のため画面上に表示出力された定義情報記入済みの第2の書面の文書内容を示す図である。
【図48】実施例のシステムにおいてユーザ確認のため画面上に表示出力された定義情報記入済みの第3の書面の文書内容を示す図である。
【図49】実施例のシステムにおける「文字列配置処理」を説明するための図である。
【図50】実施例のシステムにおける「文字列配置処理」を説明するための図である。
【図51】 実施例のシステムにおける「文字列配置処理」を説明するための図である。
【図52】 実施例のシステムにおいて画面入力方式による文書の記入情報および定義情報の処理を行うための構成を示すブロック図である。
【図53】 実施例のシステムにおける「定義実行順序則データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図54】 実施例のシステムにおける異なる書面(頁)間の複写処理の実行手順を示す図である。
【図55】 実施例のシステムにおける「文字列複写処理」の作用を示す図である。
【図56】 実施例のシステムにおける「文字列複写処理」の作用を示す図である。
【図57】 実施例のシステムにおける「領域複写処理」の作用を示す図である。
【図58】 実施例のシステムにおける「領域複写処理」の作用を示す図である。
【図59】 実施例のシステムにおける「領域複写処理」の作用を示す図である。
【図60】 実施例のシステムに文書入力される帳表の一例を示す図である。
【図61】 実施例のシステムに文書入力されるグラフフォーマット図の一例を示す図である。
【図62】図60の帳表に定義情報を追記した例を示す図である。
【図63】図61のグラフフォーマット図に定義情報を追記してグラフ定義図とした例を示す図である。
【図64】実施例のシステムにおける「項目定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図65】実施例のシステムにおける「項目定義データ・チェイン」の構造を示す図である。
【図66】実施例のシステムにおける「セルデータ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図67】実施例のシステムにおける「フィールド内セルデータ・チェイン」の構造を示す図である。
【図68】実施例のシステムにおける「レコード内セルデータ・チェイン」の構造を示す図である。
【図69】実施例のシステムにおける「計算式定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図70】実施例のシステムにおける応用用語辞書に収載されている用語の例を示す図である。
【図71】実施例のシステムにおける「辞書用語データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図72】実施例のシステムにおける「帳表管理データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図73】実施例のシステムにおける「棒グラフに関するグラフ定義解析」の全体手順を示す図である。
【図74】実施例のシステムにおける「例示グラフ図形」の識別のための条件を説明するための図である。
【図75】実施例のシステムにおける「単位棒グラフ図形データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図76】実施例のシステムにおいて「単位棒グラフ図形データ」を「棒グラフ代表図形データ」に変換する処理を説明するための図である。
【図77】実施例のシステムにおける「棒グラフ代表図形データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図78】実施例のシステムにおける「数値軸展開定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図79】実施例のシステムにおける「名称軸展開定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図80】実施例のシステムにおける「グラフ管理データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図81】実施例のシステムにおける「データ転記定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図82】実施例のシステムにおける「グラフ出力」の全体手順を示す図である。
【図83】実施例のシステムにおける「グラフ出力」処理(「出力元データの作成」、「単位グラフデータの作成」)を説明するための図である。
【図84】実施例のシステムにおける「単位グラフデータ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図85】実施例のシステムにおける「単位棒グラフ図形データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図86】実施例のシステムにおける「グラフ出力」処理(「単位棒グラフ図形データの作成」)を説明するための図である。
【図87】実施例のシステムにおける「グラフ出力図」の一例を示す図である。
【図88】実施例のシステムにおいて定義実行後に出力される帳表の文書内容を示す図である。
【図89】実施例のシステムにおいてFAX送信機能のために入力される「業務関連部署リスト」の文書内容を示す図である。
【図90】図89のリストに定義情報を記入した例を示す図である。
【図91】実施例のシステムにおいてFAX送信の対象となる「購入依頼書」に定義情報を記入した例を示す図である。
【図92】実施例のシステムにおいて「データ転記定義」の実行によって得られる「購入依頼書」の文書内容である。
【図93】実施例のシステムにおける「レコード/フィールド指定データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図94】実施例のシステムにおける「FAX定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。
【図95】実施例のシステムにおいてコマンドを用いて画面上から定義情報を入力する例を示す図である。
【図96】実施例のシステムにおける折れ線グラフ定義図の一例を示す図である。
【図97】実施例のシステムにおける「折れ線グラフ図形データ」のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図98】実施例のシステムにおける「折れ線グラフ代表図形データ」のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図99】実施例のシステムにおける折れ線グラフ出力図の一例を示す図である。
【図100】実施例のシステムにおける棒グラフ平面展開定義図の一例を示す図である。
【図101】実施例のシステムにおける棒グラフ平面展開定義に対応する「棒グラフ代表図形データ」のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図102】実施例のシステムにおける「平面展開定義データ」のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図103】実施例のシステムにおける棒グラフ平面展開で使用されるデータ元の帳表の一例を示す図である。
【図104】実施例のシステムにおける棒グラフ平面展開の出力の一例を示す図である。
【図105】実施例のシステムにおいて優先的文字・図形認識処理を行うための要部の構成を示す図である。
【図106】実施例のシステムにおける優先的文字・図形認識処理の主な手順を示すフローチャート図である。
【図107】実施例のシステムにおけるデータ定義書の一例を示す図である。
【図108】実施例のシステムにおけるアプリケーション・ファイルを構成するマスタ・ファイルの一例を示す図である。
【図109】実施例のシステムにおけるマスタ・ファイルの別の例を示す図である。
【図110】実施例のシステムにおける文字列グループ定義の一例を示す図である。
【図111】実施例のシステムにおける文字列グループ定義の別の例を示す図である。
【図112】実施例のシステムにおいて閉ループ形記入情報の曲線部を認識する方法の一例を示す図である。
【図113】実施例のシステムにおいて閉ループで規定される領域内に文字列が全部含まれているか否かを判定する方法を示す図である。
【図114】実施例のシステムにおいて閉ループで規定される領域内に文字列が一部含まれているか否かを判定する方法を示す図である。
【図115】実施例のシステムにおいて両側挟み込み式の領域内に文字列が一部含まれているか否かを判定する方法を示す図である。
【図116】実施例のシステムにおいて文字列グループを画面上で設定する方法を示す図である。
【図117】実施例のシステムにおいてデータ項目別に文字列グループを定義するための記入情報を設定するためのテーブルを示す図である。
【図118】実施例のシステムにおいて図117のテーブルを用いて文字列グループを定義する方法を示す図である。
【図119】実施例のシステムにおいて画面上でボタンを用いてシートグループを設定する方法を示す図である。
【図120】実施例のシステムにおいて画面上でアイコンを用いてシートグループを設定する方法を示す図である。
【図121】実施例のシステムにおいて定義要素記入情報を実質的な用いないで辞書参照機能による認識・定義作成を行わせる例を示す図である。
【図122】実施例のシステムにおいて定義情報の記入において正式名が略されている場合に定義情報で補充する例を示す図である。
【符号の説明】
10 カラーイメージスキャナ
12 キーボード
14 マウス
15 ディジタイザ
16 内部メモリ
18 外部メモリ
20 表示装置
24 CPU(マイクロプロセッサ)
27 通信装置
34 文字・図形要素認識部
35 シートデータエリア管理部
37 文字・図形要素入力部
38 文書要素データ記憶部
40 文書画像表示出力部
42 定義要素データ生成部
46 定義データ生成部
48 定義要素識別データ記憶部
50 定義情報区別データ記憶部
52 応用用語辞書
54 定義データ記憶部
56 シートグルーブ定義データ記憶部
58 定義実行処理部
60 コマンド入力部
62 コマンド認識実行処理部
64 認識範囲・方法決定部
66 アプリケーション・ファイル
68 データ辞書

Claims (6)

  1. グラフ化の対象となるデータであるグラフ化元データの入力に基づいて棒グラフを生成する、情報処理装置における方法であって、
    (1) 棒グラフ図形のグラフ可変寸法を任意の値に設定した例示棒グラフ図形、および、グラフ軸を含むその他のグラフ書式を表わすグラフ書式情報とからなる例示棒グラフ書面を、スキャナを含む装置の入力手段を介して、画像情報などの可視情報の形で入力するステップと、
    (2) 入力された例示棒グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成するステップと、
    (3) 例示棒グラフ図形、および、例示棒グラフ図形と関連付けられて入力されているグラフ軸などのグラフの配置を指示する書式情報とを、各図形データの構成図形要素情報を参照することによって、書面上において識別した上、
    識別した配置指示書式情報に基いて「棒グラフの可変方向」を判定するとともに、
    例示棒グラフ図形、または、上記配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定数値情報と、例示棒グラフ図形の「棒グラフ図形可変方向」の書面上寸法とに基づいて「棒グラフ可変方向の書面上単位寸法」を求めるステップと、
    (4) 装置のグラフ化元データ格納手段に収めたグラフ化元データを参照することによって、グラフ化元データのデータ項目を表わすデータ項目文字列、または、グラフ化元データのデータ値を表わすデータ値文字列を書面上において識別した上、
    各図形データの構成図形要素情報の参照によってグラフ軸などの配置指示書式情報と判定される書式情報の中から、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と特定の位置関係にある書式情報、または、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と別に入力された特定情報によって関連付けられている書式情報を識別することによって、
    棒グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目である「棒グラフ可変方向寸法」とグラフ化元データの第1のデータ項目との対応関係、および、棒グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」とグラフ化元データの第2のデータ項目との対応関係を表わす「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」を作成するステップと、
    (5) グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上位置情報、または、グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上の配置を指示するために、該当する配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定書式情報を書面上において識別することによって、
    棒グラフ種別のグラフ図形属性項目「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との間の対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を作成するステップと、
    (6)グラフ化元データから、その構成単位であるレコードを順に取り出し、
    (6.1)第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「棒グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」とに基づいて「棒グラフ可変方向寸法」を求め、その第2のデータ項目のデータ値と「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」を求めるステップと、
    (6.2)例示棒グラフ図形に対して、その「棒グラフ可変方向寸法」が上記算出した「棒グラフ可変方向寸法」になるように伸縮を加えた上、上記算出した「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に配置することによって得られるグラフ図形を表わすグラフ図形データを、例示棒グラフ図形データの各特徴点の位置情報に対して該当する変更を加えることによって作成するステップを、
    グラフ化元データから入力される各レコードについて繰り返して、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に可視情報として出力するステップと、
    からなる方法。
  2. グラフ化の対象となるデータであるグラフ化元データの入力に基づいて折れ線グラフを生成する、情報処理装置における方法であって、
    (1) 折れ線グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に設定した例示折れ線グラフ図形、および、グラフ軸を含むその他のグラフ書式を表わすグラフ書式情報とからなる例示折れ線グラフ書面を、スキャナを含む装置の入力手段を介して、画像情報などの可視情報の形で入力するステップと、
    (2) 入力された例示折れ線グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成するステップと、
    (3) 例示折れ線グラフ図形、および、例示折れ線グラフ図形と関連付けられて入力されているグラフ軸などのグラフの配置を指示する書式情報とを、各図形データの構成図形要素情報を参照することによって、書面上において識別した上、
    識別した配置指示書式情報に基いて、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向」を判定するとともに、
    例示折れ線グラフ図形、または、上記配置指示書式情報に関係付けて入力された特定数値情報と、例示折れ線グラフ図形の「折れ線グラフ図形屈曲点の可変方向位置」とに基づいて「折れ線グラフ屈曲点可変方向の書面上単位寸法」を求めるステップと、
    (4) 装置のグラフ化元データ格納手段に収めたグラフ化元データを参照することによって、グラフ化元データのデータ項目を表わすデータ項目文字列、または、グラフ化元データのデータ値を表わすデータ値文字列を書面上において識別した上、
    各図形データの構成図形要素情報の参照によってグラフ軸などの配置指示書式情報と判定される書式情報の中から、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と特定の位置関係にある書式情報、または、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と別に入力された特定情報によって関連付けられている書式情報を識別することによって、
    折れ線グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目である「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」とグラフ化元データの第1のデータ項目との対応関係、および、折れ線グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」とグラフ化元データの第2のデータ項目との対応関係を表わす「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」を作成するステップと、
    (5) グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上位置情報、または、グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上の配置を指示するために、該当する配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定書式情報を書面上において識別することによって、
    折れ線グラフ種別のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との間の対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を作成するステップと、
    (6)グラフ化元データから、その構成単位であるレコードを順に取り出し、
    (6.1)第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「折れ線グラフ屈曲点の可変方向」と「折れ線グラフ屈曲点可変方向の書面上単位寸法」とに基づいて「折れ線グラフ図形屈曲点の可変方向位置」を求め、その第2のデータ項目のデータ値と「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」を求めるステップと、
    (6.2) 例示折れ線グラフの各屈曲点を、該当する図形データにおける線分構成線素の端点として識別した上、識別した各屈曲点の中から、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」が該当レコードから求めた上記値を共有するものを選択し、選択した屈曲点の「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」の値を該当レコードから求めた上記値に変更するステップを、
    グラフ化元データから入力される各レコードについて繰り返して、目的の折れ線グラフを表わすグラフ図形データを作成し、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に可視情報として出力するステップと、
    からなる方法。
  3. グラフ書面上においてグラフ書式を表わす、個々の文字列と図形に関連付けて入力される特定情報は、グラフ化元データのデータ項目名であることを指定する情報とグラフ化元データのデータ値であることを指定する情報と関係するグラフ書式情報を指定する情報と、
    を含むことを特徴とする請求項1、および、請求項2に記載の方法。
  4. グラフ化の対象となるデータであるグラフ化元データの入力に基づいて棒グラフを生成する情報処理装置であって、
    (1) 棒グラフ図形のグラフ可変寸法を任意の値に設定した例示棒グラフ図形、および、グラフ軸を含むその他のグラフ書式を表わすグラフ書式情報とからなる例示棒グラフ書面を、スキャナを含む装置の入力手段を介して、画像情報などの可視情報の形で入力する手段と、
    (2) 入力された例示棒グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成する手段と、
    (3) 例示棒グラフ図形、および、例示棒グラフ図形と関連付けられて入力されているグラフ軸などのグラフの配置を指示する書式情報とを、各図形データの構成図形要素情報を参照することによって、書面上において識別した上、
    識別した配置指示書式情報に基いて「棒グラフの可変方向」を判定するとともに、
    例示棒グラフ図形、または、上記配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定数値情報と、例示棒グラフ図形の「棒グラフ図形可変方向」の書面上寸法とに基づいて「棒グラフ可変方向の書面上単位寸法」を求める手段と、
    (4) 装置のグラフ化元データ格納手段に収めたグラフ化元データを参照することによって、グラフ化元データのデータ項目を表わすデータ項目文字列、または、グラフ化元データのデータ値を表わすデータ値文字列を書面上において識別した上、
    各図形データの構成図形要素情報の参照によってグラフ軸などの配置指示書式情報と判定される書式情報の中から、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と特定の位置関係にある書式情報、または、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と別に入力された特定情報によって関連付けられている書式情報を識別することによって、
    棒グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目である「棒グラフ可変方向寸法」とグラフ化元データの第1のデータ項目との対応関係、および、棒グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」とグラフ化元データの第2のデータ項目との対応関係を表わす「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」を作成する手段と、
    (5) グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上位置情報、または、グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上の配置を指示するために、該当する配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定書式情報を書面上において識別することによって、
    棒グラフ種別のグラフ図形属性項目「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との間の対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を作成する手段と、
    (6)グラフ化元データから、その構成単位であるレコードを順に取り出し、その第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「棒グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」とに基づいて「棒グラフ可変方向寸法」を求め、その第2のデータ項目のデータ値と「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」を求める手段と、
    (7)例示棒グラフ図形に対して、その「棒グラフ可変方向寸法」が上記算出した「棒グラフ可変方向寸法」になるように伸縮を加えた上、上記算出した「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に配置することによって得られるグラフ図形を表わすグラフ図形データを、例示棒グラフ図形データの各特徴点の位置情報に対して該当する変更を加えることによって作成する手段と、
    を備え、グラフ化元データから取り出した各レコードについて上記(6)、(7)に記載の手段を実行し、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に可視情報として出力する情報処理装置。
  5. グラフ化の対象となるデータであるグラフ化元データの入力に基づいて折れ線グラフを生成する情報処理装置であって、
    (1) 折れ線グラフ図形のグラフ可変数値を任意の値に設定した例示折れ線グラフ図形、および、グラフ軸を含むその他のグラフ書式を表わすグラフ書式情報とからなる例示折れ線グラフ書面を、スキャナを含む装置の入力手段を介して、画像情報などの可視情報の形で入力する手段と、
    (2) 入力された例示折れ線グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成する手段と、
    (3) 例示折れ線グラフ図形、および、例示折れ線グラフ図形と関連付けられて入力されているグラフ軸などのグラフの配置を指示する書式情報とを、各図形データの構成図形要素情報を参照することによって、書面上において識別した上、
    識別した配置指示書式情報に基いて、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向」を判定するとともに、
    例示折れ線グラフ図形、または、上記配置指示書式情報に関係付けて入力された特定数値情報と、例示折れ線グラフ図形の「折れ線グラフ図形屈曲点の可変方向位置」とに基づいて「折れ線グラフ屈曲点可変方向の書面上単位寸法」を求める手段と、
    (4) 装置のグラフ化元データ格納手段に収めたグラフ化元データを参照することによって、グラフ化元データのデータ項目を表わすデータ項目文字列、または、グラフ化元データのデータ値を表わすデータ値文字列を書面上において識別した上、
    各図形データの構成図形要素情報の参照によってグラフ軸などの配置指示書式情報と判定される書式情報の中から、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と特定の位置関係にある書式情報、または、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と別に入力された特定情報によって関連付けられている書式情報を識別することによって、
    折れ線グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目である「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」とグラフ化元データの第1のデータ項目との対応関係、および、折れ線グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」とグラフ化元データの第2のデータ項目との対応関係を表わす「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」を作成する手段と、
    (5) グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上位置情報、または、グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上の配置を指示するために、該当する配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定書式情報を書面上において識別することによって、
    折れ線グラフ種別のグラフ図形属性項目「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との間の対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を作成する手段と、
    (6)グラフ化元データから、その構成単位であるレコードを順に取り出し、第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「折れ線グラフ屈曲点の可変方向」と「折れ線グラフ屈曲点可変方向の書面上単位寸法」とに基づいて「折れ線グラフ図形屈曲点の可変方向位置」を求め、その第2のデータ項目のデータ値と「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」を求める手段と、
    (7)例示折れ線グラフの各屈曲点を、該当する図形データにおける線分構成線素の端点として識別した上、識別した各屈曲点の中から、「折れ線グラフ屈曲点の可変方向に直角する方向位置」が該当レコードから求めた上記値を共有するものを選択し、選択した屈曲点の「折れ線グラフ屈曲点の可変方向位置」の値を該当レコードから求めた上記値に変更する手段と、
    を備え、グラフ化元データから取り出した各レコードについて上記(6)、(7)に記載の手段を実行すること繰り返すことによって、目的の折れ線グラフを表わすグラフ図形データを作成し、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に可視情報として出力する情報処理装置。
  6. グラフ化の対象となるデータであるグラフ化元データの入力に基づいて棒グラフを生成する、情報処理装置における方法を機能させるためのプログラムを記録する媒体であって、
    (1) 棒グラフ図形のグラフ可変寸法を任意の値に設定した例示棒グラフ図形、および、グラフ軸を含むその他のグラフ書式を表わすグラフ書式情報とからなる例示棒グラフ書面を、スキャナを含む装置の入力手段を介して、画像情報などの可視情報の形で入力するステップと、
    (2) 入力された例示棒グラフ図形とその他のグラフ書式情報について、その書面上位置と文字コード列などの情報からなる文字列データ、または、その各構成図形要素についての図形種別、および、特徴点の書面上位置などの情報からなる図形データを作成するステップと、
    (3) 例示棒グラフ図形、および、例示棒グラフ図形と関連付けられて入力されているグラフ軸などのグラフの配置を指示する書式情報とを、各図形データの構成図形要素情報を参照することによって、書面上において識別した上、
    識別した配置指示書式情報に基いて「棒グラフの可変方向」を判定するとともに、
    例示棒グラフ図形、または、上記配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定数値情報と、例示棒グラフ図形の「棒グラフ図形可変方向」の書面上寸法とに基づいて「棒グラフ可変方向の書面上単位寸法」を求めるステップと、
    (4) 装置のグラフ化元データ格納手段に収めたグラフ化元データを参照することによって、グラフ化元データのデータ項目を表わすデータ項目文字列、または、グラフ化元データのデータ値を表わすデータ値文字列を書面上において識別した上、
    各図形データの構成図形要素情報の参照によってグラフ軸などの配置指示書式情報と判定される書式情報の中から、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と特定の位置関係にある書式情報、または、識別したデータ項目文字列、または、データ値文字列と別に入力された特定情報によって関連付けられている書式情報を識別することによって、
    棒グラフ種別の第1のグラフ図形属性項目である「棒グラフ可変方向寸法」とグラフ化元データの第1のデータ項目との対応関係、および、棒グラフ種別の第2のグラフ図形属性項目である「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」とグラフ化元データの第2のデータ項目との対応関係を表わす「グラフ図形属性項目/元データデータ項目対応データ」を作成するステップと、
    (5) グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上位置情報、または、グラフ化元データの第2のデータ項目に関わる各データ値文字列の書面上の配置を指示するために、該当する配置指示書式情報に関係付けて入力されている特定書式情報を書面上において識別することによって、
    棒グラフ種別のグラフ図形属性項目「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」の属性値とグラフ化元データ第2のデータ項目のデータ値との間の対応関係を表わす「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」を作成するステップと、
    (6)グラフ化元データから、その構成単位であるレコードを順に取り出し、
    (6.1)第1のデータ項目のデータ値と上記のように得た「棒グラフ可変方向」と「単位書面上寸法」とに基づいて「棒グラフ可変方向寸法」を求め、その第2のデータ項目のデータ値と「グラフ図形属性値/元データデータ値対応データ」とに基づいて「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」を求めるステップと、
    (6.2)例示棒グラフ図形に対して、その「棒グラフ可変方向寸法」が上記算出した「棒グラフ可変方向寸法」になるように伸縮を加えた上、上記算出した「棒グラフ固定基準点のグラフ書面上位置」に配置することによって得られるグラフ図形を表わすグラフ図形データを、例示棒グラフ図形データの各特徴点の位置情報に対して該当する変更を加えることによって作成するステップを、
    グラフ化元データから入力される各レコードについて繰り返して、その他のグラフ書式情報を表わす図形データ、または文字列データと共に可視情報として出力するステップと、
    からなる方法を機能させるためのプログラムを記録する媒体。
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