JP4405390B2 - 離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体 - Google Patents

離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体 Download PDF

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Description

本出願は、2002年8月29日受理された米国仮特許出願S/N60/406,740号の利益を主張するものである。
本発明は、人間の血管のカテーテル法を補助する侵襲的医療装置に関する。とりわけ本発明は、離脱可能に固定(錠止)する拡張器と裂けて分離する鞘(ティア・アウェイ・シース)との組立体に関し、それは、血管へのカテーテルの挿入の間、患者の血管の開口を広げ、次いでカテーテライズされる(カテーテルを入れられる)血管にカテーテルを案内するために使われる。
カテーテルは多くの医学的処置に使用されている。とりわけ、カテーテルは、血液透析のような、種々の静脈領域及び体中の血管への流体の導入、或いはそこからの除去のために使用される。これらのカテーテルを体に導入する処置は、デリケートで複雑である。特にカテーテル法のための難解な課題は、血液損失及び患者のトラウマ(外傷)を最小限にしながら、カテーテライズされる肉及び血管の穴を拡大することである。
一般に、全てのカテーテルを血管に挿入するには、セルディンガー技術に従って、長い中空針を用いる吸引により血管を同定する。この針に取りつけた注射器に血が入り、血管が見つかったことを示すと、細い案内ワイヤが、典型的には注射器の針又は他の導入具を通じて、血管内部に導入される。次いで、この導入具は案内ワイヤを血管内に残して除去される。この案内ワイヤは皮膚の表面を越えて突き出す。
このとき、医師はカテーテルの設置のために幾つかの選択肢を入手する。最も簡単な選択肢は、この案内ワイヤの上にカテーテルを直接血管まで通すことである。その後、案内ワイヤは除去される。しかしながら、この技術は、カテーテルが堅い材料で作られた比較的小さな直径を有するものであり、且つ案内ワイヤより有意に大きくないものである場合にのみ使用できる。しかしながら、もし、カテーテルが比較的大きい直径を有するか、及び/又は、堅い材料で作られていないならば、カテーテルを血管に挿入する好ましい方法の一つは導入用の鞘を通じるものである。この導入用の鞘は、簡単には、堅く壁の薄い管であり、置かれるカテーテルのための一時的な導管として役立つ。この鞘は、その前後軸に沿う中空の通路を有する拡張器を、その鞘の内側に置き、この拡張器及び鞘の両方を一緒に、案内ワイヤの上で血管に通すことで設置される。この拡張器は、血管内の開口を拡張し、カテーテルの血管への挿入を可能とする。次いで、案内ワイヤと拡張器とが、壁の薄い鞘をその場に残して除去される。次いで、カテーテルがこの鞘を通じて挿入される。
そのカテーテルの端にハブ或いはその他の付属部品を有するカテーテルが、鞘の内径のより大きい特徴を持つ設定においては、鞘が患者から取り除かれるとき、カテーテルから分離可能な、裂けて分離する鞘を有することが必要である。鞘が患者から取り除かれるとき、その鞘をその前後軸に沿って裂くことにより、挿入している医師は、患者から取り除かれる部分が割れるように、鞘を引き抜くことができるようになり、それによりカテーテル上の何らかの邪魔物に干渉することがないようにしている。一般に、裂けて分離する鞘は、その鞘の周りの二つの対向する点で鞘が割れることを助けるように製造されており、それにより、鞘がその鞘の中心を通って前後方向に二つに分離するものである。
鞘は一般的に、その手元端にハブを有するように構成される。このハブは、ハンドル、拡張器のための噛み合いポイント、及び血液損失又は汚染の予防の助けとなる平らな表面としても役立つ。カテーテルをその場に残しながら、鞘を体からうまく取り去るために分割する必要があるとき、そのハブもカテーテルを放すために分割しなければならない。好ましくは、このハブも鞘と同一の線に沿って分割される。このことを達成するために、このハブは、鞘の弱化部分(ウイークネス)に整列した2本の前後線に沿うリビール(窓枠、枠、抱き)、又はその他の弱化部分を有するように設計されなければならない。これらの弱化部分の以前の例は、2つに分かれたハブを連結するタブ又はウエブや、ハブを構成する材料のリセス(凹部)である。ハブの弱化部分は、ハブを鞘の裂き継ぎ目(ティア・シーム)の線に沿って分裂することで、挿入する医師を助ける。
このハブのその他の重要な面は、中心から突き出したタブの組にある。これらのタブは、鞘を整列させ、挿入して引き抜くことだけではなく、カテーテルをその場に残しながら鞘がカテーテルの周りから除去され得るように鞘を引くことでも、挿入する医師を助ける。数多くの異なるタブの構成があるが、容易な操作性、制御及び『てこ』の力(レバレッジ)を可能にするものを有することが重要である。一つのデザインは、ハブから、鞘の裂き継ぎ目及び鞘の前後軸を含む平面に、垂直に突き出たタブ(複数)、を有するハブを含むものである。このデザインでは、タブ(複数)は、互いに正反対で対向しており、このタブ(複数)が掴まれて互いに引き離されたとき、鞘及びそのハブがその中間で分割されるように、間隔を置かれている。タブ(複数)のその他の望ましい特徴は、タブ(複数)が、体の切開口に外傷を招くことのないやり方でハブを分割するために、『てこ』の力を提供することである。
鞘が小さな直径や小さい尖端を持たない場合、拡張器がしばしば鞘の挿入を補助するために使われる。この拡張器は、長い管状部分を有し、その外径は鞘の内径より僅かに小さい。拡張器は又、その末端に尖ったチップを有し、且つ拡張器の全長に沿って延びる中空の中心部を有する。この拡張器は、その中心部を通じて延びる案内ワイヤを用いて体内に挿入され、それにより拡張器のチップが、カテーテライズされるべき場所まで、案内ワイヤに従うことを可能にしている。その手元端(プロキシマル・エンド)において、拡張器はハブを有する。鞘のハブと同様に、このハブは数多くの目的に役立つ、例えば拡張器を静脈に導くことを助けるために安定したハンドルを提供したり、固定された接続を形成するために鞘のハブと噛み合うことのできるメカニズムとして役立つ。
拡張器と鞘との間に接続部を含む幾つかの拡張器と鞘との組立体が知られている。ギッセルベルグ(Gisselberg)他に与えられた米国特許第5,885,217号は、拡張器と鞘とが、挿入中、拡張器をその場所に保持するストップ(止め)を提供するロッキング・タブにより、一緒に保持される、拡張器と鞘との組立体を開示している。しかしながら、この構成では、拡張器がその前後軸を中心として、その鞘に関して回転できるので、拡張器が鞘から不慮に又早過ぎるように離れることになる。フライッシュハッカー(Fleischhacker)他に与えられた米国特許第5,098,392号は、拡張器が鞘にクランプを通じて取り付けられ、そのクランプが拡張器のハブの一部である、拡張器と鞘との組立体を開示している。しかしながら、このデザインは、アンクランプの状態になって、拡張器が鞘から後退する(手を引く、見捨てる)可能性を提示している。グロッソン(Groshong)に与えられた米国特許第4,772,266号は、拡張器のハブと鞘とが圧縮によって一緒に固定されている、拡張器と鞘との組立体を開示している。しかしながら、この構成においては、もし過剰な力が拡張器のチップに加えられたなら、拡張器が鞘から後退する可能性がある。
米国特許第5,855,217号 米国特許第5,098,392号 米国特許第4,772,266号
挿入中、拡張器が前後方向に鞘から後退することを防止し、使用中にアンロック状態になったり離脱することのない、安定的に離脱可能なロッキング・メカニズムを組込んだ拡張器と鞘との組立体を提供することは有益であろう。更に、このタイプのメカニズムにとって、挿入する医師に、鞘を分離する過程で、『てこ』の力を与えることを可能にするハンドルを持つことは有益であろう。
つまり、本発明は、離脱可能に固定(錠止)する拡張器と鞘との組立体、及び拡張器を鞘から離脱させ、カテーテルをカテーテライズすべき所望の血管に挿入する過程で、その鞘を前後方向に分割する方法を提供するものである。
本発明は、拡張器及び鞘を含む、離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体を提供する。前記拡張器は、末端チップ(ディスタル・チップ)、細長い拡張器胴(ステム)、拡張器手元端、及びその拡張器手元端に固定的に接続された拡張器ハブを有する。前記拡張器ハブは、その末端(ディスタル・エンド)にねじ部分を含んでいる。前記鞘は、末端、細長い中空の管状部分、鞘手元端及びその鞘手元端に固定的に接続された鞘ハブを含む。前記鞘は又、鞘手元端と鞘末端との間に延びる前後軸、及び鞘表面上で前後方向に配置された少なくとも一つの裂き継ぎ目をも含む。前記鞘ハブは、手元部分及びその手元端に噛み合うねじ部分を有している。前記拡張器ハブのねじ部分と鞘ハブの噛み合うねじ部分とは、拡張器と鞘との間を離脱可能に固定(ロック)する係合(エンゲージメント、噛み合い)を提供する。前記鞘は、拡張器を摩擦的に保持するような寸法とされている。
本発明は更に、前記拡張器が、手元端とその拡張器手元端に固定的に接続された拡張器ハブとを有する細長い拡張器胴を含む、離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体を提供する。更に、前記鞘は、前後軸を有する細長い管状部分、鞘手元端及び鞘末端を含む。前記鞘の管状部分は、拡張器胴を摩擦的に保持するような寸法とされている。前記鞘は又、鞘手元端と鞘末端との間に延びる少なくとも一つの裂き継ぎ目、及び鞘手元端に固定的に接続された鞘ハブを含んでいる。前記拡張器と鞘との組立体は、鞘ハブの末端部分と拡張器ハブの手元部分との間に離脱可能に固定(ロック)する係合を提供する手段を含んでいる。
本発明は又、前記拡張器が細長い拡張器胴、拡張器手元端、及びその末端に拡張器手元端と固定的に接続されているねじ部を有する拡張器ハブを含む、離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体を含んでいる。前記鞘は、鞘手元端、鞘末端、及びその鞘手元端と鞘末端との間に延びる前後軸を有する細長い管状部分を含む。前記鞘は更に、その鞘手元端と鞘末端との間の管状部分に沿って延びる二つの裂き継ぎ目を含み、その二つの裂き継ぎ目は、鞘の対向する側に配置され、且つ鞘の前後軸と同一面にある。前記鞘は更に、第一及び第二の鞘ハブ部分を含み、その各々が鞘に固定的に接続された反転した半円形の縁を含む。この第一及び第二の鞘ハブ部分は、その第一及び第二の鞘ハブ部分の間に間隔を置きながら、管状の鞘を概ね取り囲んでいる。前記第一及び第二の鞘ハブ部分は、それぞれの手元端に、第一及び第二のねじ部分を含んでいる。前記第一及び第二のねじ部分は組み合わさって、鞘の手元端を形成する円形のねじ部分を含むようになるが、これは、拡張器と鞘との間を離脱可能に固定(ロック)する係合を提供する。
本発明は更に、鞘から拡張器を分離する方法も提供する。前記方法は、前後軸に沿って延びる拡張器胴とその拡張器胴の手元端に接続された拡張器ハブとを有する拡張器の提供を含み、前記拡張器ハブは雄ねじ部分を含んでいる。前記方法は又、雌ねじ部分及び直角部分と斜めの部分とを有する翼付きタブ、を含む鞘ハブを有する鞘の提供を含み、それにより、拡張器が、その拡張器ハブ上のねじを鞘ハブ上のねじと噛み合わせることにより、鞘に離脱可能に接続されている。前記方法は更に、拡張器を鞘に関しその前後軸を中心に回転させることを含み、それにより拡張器と鞘とのねじを弛め、鞘との係合を解く。
本発明は更に、鞘をカテーテル組立体の周りから取り除く方法も含み、その際、前記カテーテル組立体と鞘とは両者共、カテーテライズすべき所望の血管内に部分的に置かれている。前記鞘は、前後軸、その鞘の前後軸に整列した中空部分を有する末端チップを持つ末端部分、鞘の全前後軸を横切っている中空の通路を含む細長い管状構造、その手元端に手元チップを有する手元部分、鞘の前後軸に沿う中空の通路、及び鞘の全長に沿って走り、鞘の前後軸と同一平面にある二つの対向する裂き継ぎ目を含むものである。前記鞘は又、その鞘の手元部分に固定的に接続された鞘ハブを含む。前記鞘ハブは、管状の鞘の前後軸と平行に走り、鞘の表面及び鞘の前後軸に沿って走る裂き継ぎ目と同一平面上にある二つの対向するリビールを含むものである。前記鞘ハブは又、二つの対向する翼付きタブを含み、各タブは、直角部分と斜めの部分とを含む。前記直角部分は、鞘ハブから鞘の前後軸及び二つの対向するリビールを含む平面に垂直な面内で側方に延びている。前記タブの斜めの部分は、直角部分から延び、直角部分の手元表面と斜めの部分との角度は、90°と179°との間にある。前記方法は更に、翼付きタブの各々の斜めの部分の手元表面に末端方向の力(ディスタル・フォース)を加えること;末端方向の力が手元表面に加えられている点より鞘の中心に近いタブ上の点でのタブの各々の末端表面に手元方向の力(プロキシマル・フォース)を加えること;及び鞘のタブを掴み、且つそれらを鞘の中心から外向きに引っ張りそれにより、鞘の長さにわたって走る裂き継ぎ目に沿って、鞘を二等分に分離し;且つ鞘を手元方向に引き寄せることを含む。
図面において、類似の数字は全体を通じ類似の要素を示している。便宜上、ここでは特定の専門用語が用いられているが、本発明を限定するために解釈されるべきでない。『末(端)』及び『手元(端)』の用語は、それぞれ拡張器と鞘との組立体を患者に挿入している医師の身体に対して、『離れる』及び『近付く』方向を指すものである。前記専門用語は、特に上述した前記用語、その派生語及び同様の意味の用語を含んでいる。
以下は、本発明の好ましい実施例を説明している。しかしながら、この開示に基づき、本発明がここに説明した好ましい実施例に限定されないことは理解されるべきである。さて、図面を詳細に参照すると、図1には、離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体10の一実施例が示されている。それを通じて示されているように、前記組立体は拡張器12と鞘14とを含み、それらは互いに離脱可能に固定されている。拡張器12は、鞘14よりも長く、図1に示すように、鞘14に離脱可能に固定された位置で、拡張器12の末端チップ36が鞘14の末端56を越えて延びるように、鞘14を貫通している。
鞘14は、図2に示すように、当該技術では良く知られているカテーテライズされるべき血管(図示せず)へのカテーテル(図示せず)の挿入を助けるために使われる器具である。鞘14は概ねカテーテルよりも硬いので、鞘14はカテーテルより少ない労力と患者に対する少ないトラウマ(外傷)で、所定の位置まで操作できる。その結果、カテーテルは鞘14を通じて血管に挿入される。カテーテルが所定位置に置かれれば、鞘14は取り除かれ、その結果、カテーテルは所望の位置に残される。もし、カテーテルの手元端に、ハブのような何らかの邪魔物があれば、鞘14は、患者の体内からカテーテルを所定の位置に残しながら取り除くために、分割されなければならないことになる。
鞘14は、テーパー状末端チップ56、細長い管状部分43及び鞘ハブ40を含む手元端54を有する。少なくとも一つの裂き継ぎ目58が、鞘14の全長に沿って前後方向に配置されている。この好ましい実施例では、2本の裂き継ぎ目58が示されている。これらの裂き継ぎ目58は、鞘14の両側に置かれ、2本の裂き継ぎ目58を含む面『P』が鞘14を前後方向に二等分するようになっている。この面『P』は、図3に示すように、前後軸『L』を含み、線『L』から紙の面に垂直に広がっている。
図2及び3を参照すると、二つの正反対に対向するリビール48が鞘ハブ40上に配置されている。好ましくは、各リビール48を鞘14の裂き継ぎ目58の一つと整列させて、それらリビール48と裂き継ぎ目58とが同一平面上にあるようにする鞘ハブ40は、鞘14の手元端52に、例えば接着、超音波溶接、インサート成形又は当該技術に熟達した者に知られた他の方法により、固定的に接続されている。前後軸『L』は、鞘14及び鞘ハブ40を通じて延びている。鞘ハブ40は、第一及び第二の正反対に対向する翼付きのタブ42を含む;第一及び第二のタブ42は、それぞれ鞘14の前後軸『L』に垂直な直角部分44と斜めの部分46を含む。翼付きのタブ42は、鞘ハブ40の正反対に対向するリビール48及び鞘14の裂き継ぎ目58を含む面から離れて広がっている。図3に示すように、角『β』は、翼42の各々の直角部分44と斜めの部分46との間に広がっている。角『β』は約90°から約179°までの範囲にある。角『β』は、好ましくは約130°と約140°との間にあるが、当該技術に熟達した者は、角『β』が他の範囲でもあり得ることに気付くだろう。翼付きタブ42の斜めの部分(複数)46は、タブ42を掴むことを助けるために、それらの手元面上に盛り上った畦47を含む。その代わりとして、バンプス又はクロスハッチド・パターン(図示せず)のような他のタブ42上の盛り上った特徴でも、翼付きのタブ42を掴むことを助けることができる
図3に最も良く示されるように、鞘ハブ40は、鞘14の手元端52に固定的に接続され、鞘14の管状部分43の外側が鞘ハブ40の内側の一部分に固定的に接続されるようになっている。図2に戻り参照すると、鞘ハブ40は、開口51及び頂部表面50を有するが、それは開口51の全円周にわたって概ね面一である。この面一の頂部表面(フラッシュ・トップ・サーフェス)50は、拡張器12が鞘14から取り除かれるとき、血液損失の防止を助ける。挿入する医師は、親指を鞘ハブ40の手元端の全開口51にわたって置くことにより、頂部表面50を血液損失の防止のために活用できる。鞘ハブ40の手元端の開口51は又、鞘管状部分43の手元端としても役立つ。鞘14に固定的に接続されていない鞘ハブ40の内部の一部分は、鞘14を拡張器12に噛み合わせて、離脱可能に固定する接続を形成するのに役立つ特徴をも含み得る。本実施例では、雌ねじ53を有する、鞘ハブ40の内部の一部分を示している。
図4を参照すると、拡張器12は、手元端28、末端32及び手元端28と末端32との間に延びる胴(ステム)26を含む細長い器具である。拡張器胴26の末端32において、遷移部分34が円錐形状の末端チップ36まで直径を減少して行く。拡張器12が鞘14の内側で離脱可能に接続された状態にあるとき、拡張器12と鞘14とは同一の前後軸『L』を共有する。拡張器12の胴26の外径は、鞘14の内側と拡張器12の外側との間の僅かな摩擦係合を可能とする寸法とされている。この摩擦係合は、拡張器12と鞘14との間にシールを形成し、且つ拡張器12と鞘14とが離脱可能に接続されている間、鞘14を通じる血液の漏出を減少又は防止するのに役立つ。好ましくは、拡張器12は、末端チップ36から拡張器ハブの手元端23までの拡張器12の全長にわたって、中空の通路31を有する。中空の通路31は、拡張器12が案内ワイヤ(図示せず)上で挿入され、カテーテライズされるべき血管内側の所望の位置まで案内ワイヤについて行くことを可能にする。
拡張器12の手元端28は、例えば接着、超音波接合、インサート成形及びその他の当該技術に熟達した者に知られる技術により、拡張器12に固定的に接続された拡張器ハブ20を含む。拡張器ハブ20は、雄ねじ部分25と底面24を有するリップ22とを持つ手元端23を含んでいる。拡張器12の手元端23のねじ部分25は、拡張器12に取り付けることを要する任意の装置(図示せず)のための一時的な取り付け具として用いることができる。底面24はその円周で面一である。拡張器ハブ20の末端29は又、リップ22と胴部26との間に配置されている外面雄ねじ部分30も含んでいる。
鞘14は、好ましくは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、又はポリテトラフルオロエチレンで作られる。鞘ハブ40は、好ましくは、高密度ポリエチレン又はポリプロピレンで作られる。拡張器は、好ましくは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン又はポリプロピレンで作られる。拡張器ハブは、好ましくは、高密度ポリエチレン又はポリプロピレンで作られる。
図1を参照すると、拡張器と鞘との組立体10は、拡張器12及び鞘14を含み、その拡張器12と鞘14とは互いに離脱可能に固定されている。この離脱可能に固定された状態であるとき、拡張器12は、鞘14の内側に置かれ、その拡張器の末端チップ36が鞘14の末端56から突き出した状態にある。図3を再び参照すると、拡張器ハブ20の雄ねじ30が、鞘ハブ40の雌ねじ53と係合可能である。この拡張器12と鞘14との離脱可能な係合は更に、血液が拡張器12と鞘14との間を流れるのを防ぐのにも役立つ。この好ましい実施例においては、拡張器ハブ20の外面雄ねじ30は、鞘ハブ40の雌ねじ53と、拡張器12をその前後軸『L』を中心として時計方向に約四分の一回転(90°)回すことにより係合可能になる。しかしながら、当該技術に熟達した者は、拡張器12と鞘14との係合が、時計方向又は反時計方向の任意の数の回転を要するものであっても良いことに気付くだろう。
鞘ハブ40の雌ねじ部分53は、挿入する医師に、拡張器12の除去と鞘14へのカテーテルの挿入との間の期間中に、自分の親指を頂部の面一面50の開口51に当てることを要求することなしに、鞘14を通じる血液損失を防ぐためにキャップ用具(図示せず)と噛み合っても良い。もし、この遷移時間が短ければ、親指の使用が好ましいが、もし、拡張器12の除去とカテーテルの挿入との間に幾らかの遅れがあったならば、キャップ用具が、挿入する医師に鞘14を通じる血液損失又は汚染を減少させることを、可能にするだろう。この構成では、キャップ用具が鞘ハブ40の雌ねじ53部分を活用し、且つ拡張器12の除去に活用したのと同一の固定解除過程を利用して、離脱可能に固定及び固定解除可能である。
図5に示す別の実施例の鞘ハブ140は、鞘14に固定的に接続された二つの別々のハブ部分145、148を含むハブ140であり、第一のハブ部分145及び第二のハブ部分148の各々が一以上のウエビング149により他方に接続されている。ハブ部分145、148の間には空間141がある。これらの空間141は、第一及び第二のハブ部分145、148をつなぐウエビング149により結ばれている。この二つのハブ部分145、148は、ウエビング149により接続されて鞘14に結合された時、単一の鞘ハブ140として役立つ。この二つのハブ部分145、148は、組み合わされたときに鞘ハブ40が持つ、拡張器12上にある片割れと噛み合う離脱可能に固定するメカニズム、及び鞘14を通じる血液損失の防止を助ける面一の頂部表面150を含む、全ての特徴を有する。鞘ハブ140はさらに、斜めの部分146と畦147とを含む。この二つのハブ部分145、148を接続するウエビング149は、鞘ハブ140の二つの部分の間の一以上の場所に置かれている。ウエビング149と鞘ハブ140の二つのハブ部分145、148間の空間141とは、鞘14に沿う一以上の裂き継ぎ目58を含む面と同一面に配置されている。鞘ハブ140の特徴は、鞘ハブ40に関して先のパラグラフで述べたものと事実上一致するが、一つの注目すべき差異は、鞘ハブ140の二つのハブ部分145、148の間に小さな空間141があり、且つこれらの部分をつなぐウエビング149があることである。二つのハブ部分145、148は、概ね半円形の内表面を有し、二つのハブ部分145、148が鞘14に固定的に接続された時、二つのハブ部分145、148は、ハブ40に含まれる面一の表面50及び雌ねじ部分53と、機能的に等価な物となる。二つのハブ部分145、148は、鞘14の手元端としても役立つ。空間141は、鞘ハブ40における鞘ハブ40の分割を助ける弱化点として、対向するリビール48に取って代わるものである。二つのハブ部分145、148をつなぐウエビング149は、ハブ140の他の部分より少ない強度を有する。この強度の局部的な減少は、鞘ハブ140が二つの別々のハブ部分145、148に割れることを可能にする。ウエビング149は、面一の頂部表面150が損なわれないように、根元開口151に沿って配置される。鞘ハブ140の構成は、一体構造を利用して製造できる。
さて、この拡張器と鞘との組立体10を使用する好ましい方法を説明する。この方法を上記した拡張器と鞘との組立体10を参照して説明するが、上記したものに代わる装置、又は同一の工程を達成することのできる装置も使用可能であることは理解されるべきである。図1に示すように、拡張器と鞘との組立体10は、拡張器12が鞘14の内側に配置され、拡張器12と鞘14とが互いに離脱可能に固定されている原型の構成を有する。この状態では、拡張器12の末端チップ36は、鞘14の末端33から突き出している。また、この状態では、拡張器12と鞘14とは、拡張器ハブ20と鞘ハブ40とに各々配置されている雄ねじ30と雌ねじ53とにより離脱可能に固定されている。
図6のフローチャートを参照すると、患者へのカテーテルの挿入の間、拡張器と鞘との組立体10は、カテーテライズすべき血管(図示せず)に挿入され、拡張器12の末端チップ36がカテーテライズすべき領域にあるようにする。これは、カテーテライズすべき領域に所望の血管を見出すことを最初に綿密に調べることによりなされる。次いで、セルディンガー技術により、その血管の近くに切開がなされ、細い中空のチップ付き針(図示せず)がこの切開口を通じてカテーテライズすべき血管に挿入される。一旦、この針の中空のチップがカテーテライズすべき血管に置かれると、細い案内ワイヤ(図示せず)がこの針を通じて血管に通される。この案内ワイヤは、その案内ワイヤの末端がカテーテライズすべき所望の位置付近に行くように、血管に挿入される。この所望の位置に案内ワイヤを置いて、針は除去される。拡張器と鞘との組立体10は、この案内ワイヤに沿って挿入されるが、その案内ワイヤは拡張器12の中空の通路31を通じて挿入されている。この手順において、案内ワイヤの手元端は、中空の通路31に、拡張器12の末端チップ36から始めて、拡張器と鞘との組立体10が拡張器12の末端チップ36がカテーテライズすべき領域に達するまで、案内ワイヤ上を末端方向に滑らされることで、挿入される。案内ワイヤは、拡張器と鞘との組立体10を所望の位置に置き、その案内ワイヤを拡張器12を通じて手元方向に引くことにより除去され、拡張器と鞘との組立体10をその位置に残す。
一旦、この拡張器と鞘との組立体10が所望の位置に置かれると、拡張器12は鞘14から除去される。拡張器12は、その前後軸を中心として、鞘14に関して拡張器12が鞘14から解放されるまで、反時計方向に回される。そこで、拡張器12は、拡張器ハブ20の雄ねじ30がもはや鞘ハブ40の雌ねじ部53と係合しないようになった時、鞘14から解放される。一旦、拡張器12が鞘14から解放されると、拡張器12は、その拡張器12の末端チップ36が鞘ハブ40の手元端52の面一の頂部表面50を通過するまで、鞘14に関して手元方向に引かれる。拡張器12が鞘14を通過したことで、鞘14を通じる中空の通路ができる。この好ましい実施例おいて、拡張器12は、拡張器12と鞘14との係合を解くために、鞘14に関して約90°回される。
しかしながら、もし、拡張器12と鞘14上の雄ねじ30と雌ねじ53の代わりに、他の離脱可能に固定する装置があれば、拡張器12は、適切な方法を用いて鞘14から離脱するものであっても良い。これらの代わりの方法としては、これらに限定されないがスナップ・フィット、スクリュー・フィット及びロッキング・タブが挙げられる。
一旦、拡張器12が鞘14を通じ中空の通路を残して鞘14から除去されると、カテーテル(図示せず)がカテーテライズすべき所望の血管に鞘14を通して挿入できる。カテーテルの末端チップは鞘14の手元開口51に挿入され、カテーテルは、鞘14を通して、そのカテーテルの末端チップがカテーテライズすべき血管内側の所望の位置に届くまで、末端方向に滑らされる。鞘14を通じる血液漏れを減少又は防止するために、カテーテルが鞘14を通じて挿入される前に、挿入する医師は、シールを形成するために鞘ハブ40の面一の頂部表面50に自分の親指を当てても良い。あるいは、挿入する医師は、キャップ用具(図示せず)を鞘40上の位置に、鞘ハブ上の噛み合う手段及び拡張器12上の噛み合う手段と同一の特徴を持つ、キャップ用具上の噛み合う手段を利用して、離脱可能に固定しても良い。
カテーテルが所望の場所に置かれると、そのカテーテルだけをカテーテライズすべき血管に残して、すぐに鞘14を取り除くことができる。カテーテルはその手元領域に、ある種の邪魔物、例えばハブ、イングロウス・カフ(内に伸びるそで口)、カラー(えり)、その他のフィッティング(付属品)を持つことが普通であり、これが、鞘14がカテーテル上を単純に滑らされるだけで除去されることを妨ぐことがある。この邪魔物は、カフ、ハブ又は他のフィッティングであり得る。そのような邪魔物を持つカテーテル上での鞘14の除去を達成するためには、鞘14を前後方向に割れば良い。本発明による鞘14の除去の好ましい方法は、鞘14を患者の近位に引きながら、鞘14を前後軸『L』に沿って割ることである。鞘14及び鞘ハブ40は、前後方向にほぼ二等分に割られる。この方法は、鞘14に沿う裂き継ぎ目58及び鞘ハブ40上に配置された二つの対向するリビール48を利用する。
図7を参照すると、鞘14は、二つの翼付きタブ42を掴み、この翼付きタブ42の各々の斜めの部分46の手元又は頂部表面に、下向き又は末端方向の力(ディスタル・フォース)Fd1、Fd2を加え、且つそのことを、翼付きタブ42の各々の末端表面の各翼付きタブ42の下向きの力が加えられている点よりも鞘14の前後軸『L』に近い各タブ上の場所に、手元方向の力(プロキシマル・フォース)Fp1、Fp2を加えながら行うことにより、裂かれる。好ましくは、挿入する医師は、翼付きタブ(複数)42を、自分の親指を各翼付きタブ42の傾斜した部分46の頂部に置き、且つ自分の人指し指を各タブ42の下に滑らせることにより、掴む。末端方向の力Fd1、Fd2は、挿入する医師の親指により加えられ、手元方向の力Fp1、Fp2は、挿入する医師の人指し指により加えられる。この相反する力Fd1、Fd2及びFp1、Fp2の戦略的な位置における印加は、挿入する医師が鞘ハブ40及び鞘14を分割するのを助ける本発明の翼付きタブ42のデザインを利用するカップルを作り出す。挿入する医師は、末端方向及び手元方向の力Fd1、Fd2及びFp1、Fp2の印加点の間に直接位置している二つの点の周りに、モーメントを作り出し、その結果、翼付きタブ42の線A1及びA2に沿う回転が生じ、それが、鞘ハブ40を、鞘ハブ40の対向するリビール48及び鞘14の裂き継ぎ目58を含む面に沿って分割するように強いる。本質的に、鞘ハブ40の翼付きタブ42は、鞘ハブ40の中心上で、上向きに(手元方向に)引き離す『てこ』として使われる。これは、手元方向の力Fp1、Fp2が各翼付きタブ42の底部に加えられている点を支点として利用し、末端方向の力Fd1、Fd2を各翼付きタブ42の斜めの部分46の手元表面上の点に加えることにより達成される。各翼付きタブ42には二つの相反する力Fd1、Fd2及びFp1、Fp2が加えられているので、鞘ハブ40の自然な反応は、鞘40の対向するリビール48及び鞘14の裂き継ぎ目58を含む面『P』に沿って割れることである。この鞘14及び鞘ハブ40の割れは、翼付きタブ(複数)42がそれぞれ、相反する末端方向及び手元方向の力Fd1、Fd2及びFp1、Fp2により作り出され、力Fd1、Fd2及びFp1、Fp2の印加点間に置かれた、概ねA1、A2にある軸を中心に回転することを可能とする。おおよその回転方向は、図7にR1及びR2で示す。このデザインは、挿入する医師に、末端方向の力Fd1、Fd2を翼付きタブ(複数)42の各々の外側に、及び手元方向の力Fp1、Fp2を鞘14の前後軸『L』により近い点に加えさせることで、結果的に、手元方向で外向きの力Fp01、Fp02を鞘ハブ40の中心に加えることを可能にしている。
翼付きタブ42の各々の傾斜したデザインは、挿入する医師が鞘14と共に作業している間に有する『てこ』の力を大幅に向上させる。翼付きタブ42の各々の斜めの部分46は、挿入する医師が所望の位置に鞘14を持って行く操作を助ける。翼付きタブ42の斜めの部分46は又、挿入する医師が、鞘14が患者の体に完全に挿入される時、自分の指をタブ42の各々の下まで伸ばすことを可能にし、それにより、挿入する医師に少なくとも一つの指を各タブ42の下に置き、カテーテルをその場に残しながら鞘14を引き抜くために、鞘14を前後方向に割る労力でより大きな『てこ』の力を得ることを可能にする。
本発明は、従来の直角にタブを付けたデザインに対する改良である、と言うのは、翼付きタブ42のデザインが、分割する間、挿入する医師に与える『てこ』の力、及び翼付きタブ42の斜めの部分46が、挿入する医師に、患者に対して最小限の外乱でタブ42の下に自分の指を置かせることを可能にするからである。従来の直角タブに対する、この『てこ』及び支点形式の翼付きタブ42の利点は、鞘14を割くのに要する労力の削減、並びに改善されたエルゴノミックス(人間工学)及び患者へのトラウマ(外傷)の潜在的削減である。本発明のデザインは、挿入する医師に、自分の手を鞘14の中心に関して、比較的静止した位置に保つことを可能にする。本発明は、挿入する医師に、鞘14を二つの異なる方向に引っ張ることなしに、鞘ハブ40の第一及び第二の翼付きタブ42のカップルを作り出すことにより、鞘ハブ40を割ることを可能にする。この鞘14への外向きの力の削減は、二等分に割られた鞘14が、患者の肉体に設けた切開口を広げる機会を大幅に削減する。
好ましくは上述したように、鞘14を割くのに要する力Fd1、Fd2及びFp1、Fp2を加えながら、挿入する医師は、自分の手を、ほぼ二等分に割れた鞘14を自分自身に向けて手元方向に動かすこともできる。この力の組合せは、挿入する医師に、自分が鞘14を患者の体から引っ張る時に、鞘14を割くことを可能にし、それにより、患者の体内にまだある鞘14の一部分を残しながら、カテーテル上の全ての邪魔物を避けることになる。鞘14が患者の体内から除去されるにしたがって、挿入する医師にとって、鞘14がその全長にわたって割けることを可能にし、且つカテーテル上の全ての邪魔物を避けるために、自分の手を互いに僅かに離すように動かすことは好ましい。このほぼ二等分の手元端(複数)の、手元方向で互いに離れる曲線的な平行移動は、鞘14が、カテーテルの手元の障害物をなくすのに充分に広がりながら、カテーテル上を手元方向に滑ることを可能にする。この過程は、鞘ハブ40の翼付きタブ42を掴むことからタブ42を互いに離れるように引っ張ることまでの全ての上述の工程が、鞘14をカテーテルの周りからスムーズに除去できるように、流れるような動作で同時になされた時、カテーテルを所望の位置に残しながら鞘14をカテーテルの周りから除去する目的を、最も良く達成する。一旦、鞘14が所望の位置に置かれ、カテーテルが除かれると、切開口は、当該技術に熟達した者に知られた手順に従って、カテーテルの周りで閉じられる。
本発明のこれらの、及びその他の利点は、これまでの明細書から当該技術に熟達した者に明らかとなるであろう。したがって、本発明の広い発明概念から逸脱することなしに上記した実施例に変更又は改良がなされ得ることは、当該技術に熟達した者に認識されるだろう。それゆえ、本発明がここに記述した特定の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲で定義された発明の範囲及び精神内にある全ての変更及び改良を含むことを意図していることは理解されるべきである。
ここに組み合わされ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の現在好ましいとされる実施例を解説するもので、上記の概要説明及び以下の詳細な説明と共に、本発明の特徴を記述するのに役立つものである。
図1は、本発明の実施例による離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体の固定した状態での透視図である。 図2は、図1の鞘のみの透視図である。 図3は、離脱状態における、離脱可能に固定する拡張器と鞘との組立体の手元端の断面での拡大上平面図である。 図4は、図1の拡張器のみの透視図である。 図5は、本発明の他の実施例による鞘の一部分の透視図である。 図6は、本発明を利用したカテーテルの挿入の手順を説明するフローチャートである。 図7は、除去に際し、鞘を前後方向に裂くのに使われる好ましい力の印加を示す図である。
符号の説明
10 組立体
12 拡張器
14 鞘
20 拡張器ハブ
22 リップ
24 底面
25 雄ねじ部分
26 胴
28、52 手元端
29、32、33 末端
30 雄ねじ
31 中空の通路
34 遷移部分
36、56 末端チップ
40、140 鞘ハブ
42 翼付きタブ
43 管状部分
44 直角部分
46 斜めの部分
47 畦
48 リビール
50、150 頂部表面
51、151 (手元)開口
53 雌ねじ
58 裂き継ぎ目
141 空間
145、148 ハブ部分
149 ウエビング

Claims (10)

  1. a)1)拡張器手元端を有する細長い拡張器胴;及び
    2)拡張器手元端に固定的に接続された拡張器ハブ;
    を有する拡張器;
    b)1)前後軸、鞘手元端及び鞘末端を有する、前記拡張器胴を摩擦的に保持する寸法とされている細長い管状部分;
    2)前記鞘手元端と前記鞘末端との間に延びる少なくとも一つの裂き継ぎ目;及び
    3)前記鞘手元端に固定的に接続された鞘ハブ、
    を有する鞘:及び
    c)前記拡張器ハブの末端部分と前記鞘ハブの手元部分との間に離脱可能に固定する係合を提供する手段;
    を含む拡張器と鞘との組立体であって、
    前記鞘ハブは、前記細長い管状部分の前後軸に平行に配置され且つ前記少なくとも一つの裂き継ぎ目を含む面に位置する両側の対向する弱化部分に沿って互いに接合される2つの対向するハブ部分を備え、
    前記対向する弱化部分は、前記対向するハブ部分と接合される複数のウエブ部材により形成され、
    前記複数のウエブ部材は、空間によって互いに分離されている、
    拡張器と鞘との組立体。
  2. a)細長い拡張器胴、拡張器手元端及び拡張器手元端に固定的に接続された、その末端部分にねじ部分を有している拡張器ハブ、を有する拡張器;及び
    b)i)鞘手元端、鞘末端及びその鞘手元端と鞘末端との間に延びる前後軸、を有する細長い管状部分;
    ii)前記鞘手元端と鞘末端との間の管状部分に沿って延びる、鞘の対向する側に配置され且つ前記鞘の前後軸を含む面にある二つの裂き継ぎ目;及び
    iii)反転した半円形の縁(インバーテッド・セミサーキュラー・エッジ)を含み、それにより、管状の鞘をほぼ取り囲む、鞘に固定的に接続された、第一及び第二の対向する鞘ハブ部分であって、前記第一及び第二の鞘ハブ部分の間に小さな空間を置き、前記第一及び第二の鞘ハブ部分の間の空間は、鞘の二つの裂き継ぎ目と整列しており、前記第一及び第二の鞘ハブ部分の各々は、その手元端にねじ部分を含み、それにより第一及び第二のねじ部分が鞘の手元端を形成する円形のねじ部分となり、且つそのねじ部分が前記拡張器ハブのねじ部分と噛み合って、前記拡張器と前記鞘との間に離脱可能に固定する係合を提供するものである、第一及び第二の対向する鞘ハブ部分;
    を有する鞘;
    を含む、拡張器と鞘との組立体であって、
    前記第一及び第二の対向する鞘ハブ部分は、前記前後軸の対向する側上の少なくとも一つのウエブにより、前記前後軸の何れかの側で互いに接続されており、前記少なくとも一つのウエブは、鞘の周囲に完全円形を形成するように、前記鞘ハブ部分(複数)に結合して前記鞘ハブにおける弱化部分を構成するものであり、前記鞘ハブの抗張力より少ない抗張力を有し
    前記少なくとも一つのウエブは、前記鞘ハブの手元開口に沿って配置されており、前記少なくとも一つのウエブと前記二つの鞘ハブ部分とが面一の頂部表面を形成し、前記面一の頂部表面が前記鞘ハブの手元開口の全円周にわたって概ね平らであり、前記面一の頂部表面が前記鞘の前後軸に対して垂直であり、且つ前記面一の頂部表面が管状部分の手元端を定義している、拡張器と鞘との組立体。
  3. a)1)拡張器手元端を有する細長い拡張器胴;及び
    2)拡張器手元端に固定的に接続された、その末端部分にねじ部分を含む拡張器ハブ;
    を有する拡張器;及び
    b)1)鞘手元端、鞘末端、及びその鞘手元端と鞘末端との間に延びる前後軸を有する、前記拡張器胴を摩擦的に保持する寸法とされている細長い管状部分;
    2)前記鞘手元端と前記鞘末端との間に延びる少なくとも一つの裂き継ぎ目(ティアシーム);及び
    3)前記鞘手元端に固定的に接続された、手元部分とその手元端で噛み合うねじ部分とを含む鞘ハブ、
    を有する鞘:
    を含み、
    前記拡張器ハブのねじ部分と前記鞘ハブの噛み合うねじ部分とが、前記拡張器と前記鞘との間に離脱可能に固定する係合を提供する、拡張器と鞘との組立体。
    前記鞘ハブはその手元部分に面一の表面を含み、前記面一の表面は管状の鞘の前後軸に垂直であり、前記面一の表面が前記鞘ハブの手元開口の全円周にわたって概ね平らであり、且つ前記開口が管状部分の手元端を定義するものである、請求項1記載の拡張器と鞘との組立体。
  4. 前記第一及び第二の対向する鞘ハブ部分は、各側に置かれた部材により、前記前後軸の何れかの側で互いに接続されており、前記部材は、鞘の周りに完全円形を形成するように前記鞘ハブに結合され、前記部材は、前記鞘ハブ部分の抗張力より少ない抗張力を有しており、鞘の分割、及び前記鞘の前後軸と前記二つの裂き継ぎ目とを含む面に沿う鞘の分離、を助けるようにされている、請求項2記載の拡張器と鞘との組立体。
  5. 前記少なくとも一つの裂き継ぎ目は、面に配置された二つの裂き継ぎ目を含み、前記面は、鞘を前後方向に二分するものである、請求項3記載の拡張器と鞘との組立体。
  6. 前記鞘ハブは更に、前記管状部分の前後軸に平行に配置された二つの対向するリビールを含み、前記対向するリビールは、前記少なくとも一つの裂き継ぎ目を含む面に配置されている、請求項5記載の拡張器と鞘との組立体。
  7. 前記拡張器ハブは更に、雄雌ねじの一方を含み、且つ前記鞘ハブは、雄雌ねじの他方を含み、前記拡張器ハブと噛み合って前記拡張器と前記鞘との間に離脱可能に固定する係合を提供するものである、請求項2又は3記載の拡張器と鞘との組立体。
  8. 前記鞘ハブはその手元部分に面一の表面を含み、前記面一の表面は管状の鞘の前後軸に垂直であり、前記面一の表面が鞘ハブの開口の全円周にわたって概ね平らであり、且つ前記開口が管状部分の手元端を定義するものである、請求項1記載の拡張器と鞘との組立体。
  9. 前記鞘ハブは二つの対向する翼付きタブを含み、前記各翼付きタブは直角部分と斜めの部分とを含み、前記直角部分は管状部分の前後軸に垂直な面で前記鞘ハブから側方に延びており、前記翼付きタブの斜めの部分は前記直角部分から延びており、前記直角部分と前記斜めの部分との間の角度が、約90°と約179°との間にある、請求項1又は3記載の拡張器と鞘との組立体。
  10. 前記角度が、約130°と約140°との間にある、請求項記載の拡張器と鞘との組立体。
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