JP4405294B2 - デジタル放送信号系統切替装置 - Google Patents

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Description

この発明は、現用・予備の二重化構造を有するデジタル放送送出システムに係り、特に現用・予備の切替制御を行なうデジタル放送信号系統切替装置に関する。
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が普及し、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送が開始されている。
地上波放送システムの放送送出設備にあっても、アナログ放送で実施されているように、機器の故障及び保守のために、現用・予備の二重化構成とするが考えられている。
現行のアナログ放送システムの放送送出設備では、現用系から予備系に切り替える場合に、切替時に送出信号に対して切り替えの影響を全く与えないようにするために、移相器を用いた切替装置を用いるようにしている(例えば、特許文献1)。
このような切替装置にあっては、同一周波数かつ同一波形の二系統の信号を切替前と切替後とで連続させるためには、各系統の信号の遅延量と信号レベルを同一とし、信号間の位相関係を管理する必要がある。この場合、二系統の同一の信号を受けて、各々独立した送信装置で周波数変換、電力増幅といった処理を行う場合、全く同一構成のハードウエアの場合には遅延の問題はほとんど無く、出力レベルに関してもALC機能によって系毎の実現が可能である。
一方、周波数についても、系毎に独立したローカル発信器を備える場合についても、同一の外部基準信号源により制御することによって同一周波数を維持することが可能である。
特開2002−151903号公報。
ところが、系統間の位相関係については、温度変動、接続ケーブルの変更、経年変化によって変動する可能性が十分あり、上記移相器を用いた切替装置の場合では位相関係が設計値と異なる関係になると切替時に出力のレベル変動を生じる問題があった。
さらに、上記切替装置では、同軸スイッチと比較すると系統間のアイソレーション、つまり選択しない側からの信号の伝達の阻止能力が低く、特にSHF帯での応用においては、十分なアイソレーションが得られないという問題があった。
そのため、切替装置の入力側に信号を遮断するスイッチ回路を設ける、あるいは、予備側、つまり待機側の出力を停止させる方法が考えられるが、上記スイッチオフ時においては、片系の信号が存在しなくて、系統間位相監視ができない問題があった。
そこで、この発明の目的は、デジタル放送信号の系統切替を送出信号に乱れを生じさせることなくスムーズに行うことが可能なデジタル放送信号系統切替装置を提供することにある。
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
第1及び第2系統のデジタル放送信号を、系統切替信号に応じて選択的に切り替えて送出するデジタル放送信号系統切替装置であって、第1系統に設けられ、該第1系統を伝送すべくデジタル放送信号を送信周波数に変換する第1の送信手段、及び第2系統に設けられ、該第2系統を伝送すべくデジタル放送信号を送信周波数に変換する第2の送信手段と、移相量を任意に設定可能で、第1の送信手段に入力すべくデジタル放送信号を設定された移相量だけ移相する第1の移相手段、及び第2の送信手段に入力すべくデジタル放送信号を与えられた移相量だけ移相する第2の移相手段と、第1の送信手段の出力及び第2の送信手段の出力のいずれか一方を送出信号として選択的に導出する切替手段と、第1及び第2系統の両信号間の位相差を検出する位相差検出手段と、系統切替信号が入力されたとき、第1及び第2の送信手段のうち待機状態にある系統の送信手段の処理を実行させ、位相差検出手段による検出結果に基づいて、第1及び第2系統の両信号間の位相が一致するように第1及び第2の移相手段それぞれの移相量を制御した後に、切替手段を送出系統から待機系統に切替制御する制御手段とを備えるようにしたものである。
この構成によれば、系統切替信号が入力された場合に、まず第1及び第2系統のうち待機状態にある系統の送信機が駆動され、これら両系統の信号間の位相差が検出され、この検出結果に基づいて、送出状態にある系統の信号を基準に待機状態にある系統の信号の位相が合わせられ、しかる後に送出系統から待機系統に切り替えられる。従って、デジタル放送信号の系統切替を送出信号に乱れを生じさせることなくスムーズに行うことができ、しかも切替出力の信号品質を良好に維持することができる。
第1及び第2の移相手段は、入力信号に対し4象限で連続的に位相変化を与えるエンドレス型移相器であり、制御手段は、位相差検出手段により検出される位相差に応じて、エンドレス型移相器に対し位相変化方向となる位相回転方向を決定することを特徴とする。
この構成によれば、エンドレス型移相器を用いることで、検出された位相差が4象限のうちどの象限に該当するかを判定し、この判定結果に基づいて位相回転方向を決定するようにしている。従って、象限ごとに適切な位相合わせを行なうことができ、これにより位相制御処理を短時間で完了することができる。
制御手段は、位相差検出手段による検出結果から、位相差がしきい値以下である場合に、第1及び第2の移相手段に対する移相量の制御を停止することを特徴とする。
この構成によれば、位相差がしきい値以下である場合には、位相誤差が許容範囲内であるので、第1系統及び第2系統の信号間の位相合わせを行なうまでもなく、各系統の移相器に対する移相量の制御を停止するようにしている。このため、不要な位相合わせを防止することができ、これにより短時間で切替処理を完了することができる。
制御手段は、系統切替信号が入力されたとき、予め設定される所定の条件に従って切替手段に切り替えを実行させ、切替完了時に、切替前に送出中であった系統を待機系統としてその系統の送信手段に対し停止制御を行うことを特徴とする。なお、所定の条件の判断に、第1の送信手段及び第2の送信手段それぞれの送信出力レベルの監視結果、位相同期状態の監視結果が用いられる。
この構成によれば、系統切替信号が入力されたときに、各系統の送信出力レベルが規定値以上であるか否かまたは系統間で位相同期がとれているか否かを確認した上で、系統切替を行なうようにしているので、切替処理上の信頼性をさらに高めることができる。
第1及び第2の送信手段は、それぞれ自系統の障害を検出する障害検出手段を備え、制御手段は、障害検出手段により送出中の系統に障害が検出された場合に、送出系統から待機系統に切り替えるように切替手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、送出系統で障害が発生した場合に、自動的に正常な系統へ切り替わり、これにより送出信号を継続して出力することができる。
以上詳述したようにこの発明によれば、デジタル放送信号の系統切替を送出信号に乱れを生じさせることなくスムーズに行うことが可能なデジタル放送信号系統切替装置を提供することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態としての無停波切替による系統切替冗長システムを示すブロック図である。
図1において、全角連続移相回路111、周波数変換回路112および電力増幅回路113は1系の送信装置の一部を、全角連続移相回路121、周波数変換回路122および電力増幅回路123は2系の送信装置の一部を構成する。符号200はシームレス切替回路であり、300は1系および2系共通の制御回路である。
中間周波信号入力端子11には、図示しない前段からの1系の中間周波信号(以下、IF信号と称する)が入力され、全角連続移相回路111を介して周波数変換回路112に入力される。周波数変換回路112は、入力されたIF信号に対し基準入力端子12に入力された図示しない基準信号源からの信号を乗算することで、無線周波信号(以下、RF信号と称する)に変換する。RF信号は、電力増幅回路113で電力増幅されてシームレス切替回路200に供給される。
同様に、中間周波信号入力端子21には、図示しない前段からの2系のIF信号が入力され、全角連続移相回路121を介して周波数変換回路122に入力される。周波数変換回路122は、入力されたIF信号に対し基準入力端子22に入力された図示しない基準信号源からの信号を乗算することで、RF信号に変換する。RF信号は、電力増幅回路123で電力増幅されてシームレス切替回路200に供給される。
シームレス切替回路200は、1系および2系の入力信号を受けて、その一方の信号を図示しないアンテナへの出力端子31へ、もう一方の信号をダミーロード端子32へ出力する構成であって、1系入力は方向性結合器201を介して第1の3dBハイブリイド回路202の入力端子に接続され、2系入力は方向性結合器203を介して同じ第1の3dBハイブリイド回路202のもう一方の入力端子に接続される。
一方、アンテナへの出力端子31およびダミーロード端子32は第2の3dBハイブリイド回路204の二つの出力端子に接続される。前述の第1の3dBハイブリイド回路202の二つの出力端子と前述の第2の3dBハイブリイド回路204の二つの入力端子の間には各々移相器205,206が介挿接続されており、これら各々移相器205,206の移相量を変化させることにより、系統切替を行なえるようになっている。
この移相器205,206は、回路中に設けられた誘電体を機械的に変位させることにより移相量を可変するもので、駆動部207はその誘電体の位置を機械的に移動させる電動駆動機構である。
方向性結合器201,203の結合出力は、それぞれ位相差検出回路208に供給される。位相差検出回路208は、1系、2系それぞれのRF信号の相互相関をとり、信号間の位相差を検出し、この検出結果を位相差情報I1として制御回路300に出力する。
制御回路300には、駆動部207からの切替完了信号I3が入力される。駆動部207には、制御回路300からの切替制御信号I2が与えられる。
制御回路300は、全角連続移相回路111,121に対し、系統間位相誤差情報I4,I8および待機モード制御信号I5,I9を出力する。また、制御回路300は、電力増幅回路113,123に対し、停止制御信号I6,I10を出力し、電力増幅回路113,123から出力監視信号I7,I11を入力する。
図2は、上記制御回路300の具体的構成を示す回路図である。
図2において、上記位相差情報I1は、LPF301を介して直流増幅器302に入力される。直流増幅器302は正極性および負極性の出力を各々系統間位相誤差情報I4,I8として全角連続移相回路111,121に出力する。同時に、LPF301の出力は、位相同期監視回路303に供給される。すると、位相同期監視回路303は、位相同期状態情報S1を切替シーケンス回路304に出力する。
切替シーケンス回路304には、端子305を介して系統選択信号である1系選択信号P1が与えられ、端子306を介して2系選択信号P2が与えられる。1系選択信号P1及び2系選択信号P2は、図示しない操作スイッチ、図示しない自動制御回路信号あるいは図示しないリモコン信号に基づいて発生されるものである。
また、切替シーケンス回路304には、切替完了信号I3及び出力監視信号I7,I11が供給される。
切替シーケンス回路304は、受けた信号とシーケンス論理に基づいて、切替制御信号I2、待機モード制御信号I5,I9および停止制御信号I6,I10を出力する。
上記全角連続移相回路111,121は、具体的に図3に示すようなエンドレス型移相器として構成される。ここでは、全角連続移相回路111を代表して説明する。図3において、信号入力端子401からの信号は90度分配器402に供給される。この90度分配器402は、入力した信号を90°位相シフトすることで、互いに直交する2つの周波数信号sinωot、cosωotを生成するもので、各周波数信号sinωot、cosωotはそれぞれ電圧制御可変減衰器403,404を介して合成回路405に供給される。
合成回路405は、入力された周波数信号sinωot、cosωotを加算し、この加算結果を出力端子406を介して出力する。
また、移相量の制御情報は系統間位相誤差情報端子407を介して入力される。この制御情報は、電圧コンパレータ408,409にそれぞれ供給される。電圧コンパレータ408は、入力信号から所定しきい値Th1以上の正極性の信号レベルを検出し、この検出結果をアップダウンカウンタ410に出力する。また、電圧コンパレータ409は、入力信号から所定しきい値Th2以下の負極性の信号レベルを検出し、この検出結果をアップダウンカウンタ410に出力する。
アップダウンカウンタ410は、各電圧コンパレータ408,409それぞれの出力に基づいて、クロック信号入力端子411を介して入力されたクロックパルスを計数して、計数値のデジタルデータを角度情報としてサイン・コサイン関数回路412に出力する。なお、上記待機モード制御信号はカウント許可信号端子413を介してアップダウンカウンタ410に供給される。
サイン・コサイン関数回路412は、入力された角度情報をアナログ値に変換して電圧制御可変減衰器403,404を制御する。
次に、上記構成による切替動作について説明する。
1系中間周波信号入力端子11および2系中間周波信号入力端子21の両系統の中間周波信号は全く同一の信号であり、基準入力端子12および基準入力端子22の基準信号周波数も同一であるものとする。
先ず、1系を選択している状態の動作を説明する。この状態は1系の送信機出力がアンテナに接続された状態であって、1系現用あるいは2系待機と表現する。
各々の系の送信装置はその出力レベルを同一に設定してあって、周波数変換回路112,122のローカル発信周波数を基準入力端子12および22からの同一基準周波数で制御しているので、各系の送信装置の出力周波数も同一にすることができる。
次に、位相関係について説明する。
全角連続移相回路111は、機能オンに設定されている期間のみ移相量を制御することが可能であって、機能オフに設定すると直前の移相量を保持したまま可変機能を停止する機能オン・オフ制御端子を備えたものであって、待機モード制御信号が待機モード時のみ機能オンとするように制御する。
全角連続移相回路111に対する待機モード制御信号I5が「オフ」を示す場合、全角連続移相回路111は、系統間位相誤差情報I4の値にかかわらず固定移相量の移相回路として動作する。一方、全角連続移相回路121に対する待機モード制御信号I9が「オン」を示す場合、全角連続移相回路121は系統間位相誤差情報I8の信号電圧がほとんどゼロとなるまではその電圧極性に従ってその移相方向に移相量を増加させ続ける動作をする。
全角連続移相回路111,121は、90度分配器402により直交して出力された信号を上記角度情報に相当するサイン・コサイン関係を保ちながらその係数を正負の極性を含んで制御することによって、系統間位相誤差情報に基づいてその移相量を±180度の範囲のいかなる値にも連続的に制御して設定することができる。つまり、入力信号に対し4象限で連続的に位相変化を与えることができる。
ここで、シームレス切替回路200の動作について説明する。
切替過渡期において、シームレス切替回路200の出力に全く影響を与えないためには、その位相関係が正確に保たれている必要があり、その位相関係は上記シームレス切替回路200に設けられた位相差検出回路208の出力による。
位相差検出回路208は位相検波器であって、乗算回路出力の直流成分を上記制御回路300内部に設けられたLPF301により抽出するもので、ちょうど90度の位相差において電圧ゼロを出力し、90度より進むか遅れるかによってその極性が決定され、90度からの差が大きくなると電圧も増加する。
こうして得られる位相差情報は、2系の全角連続移相回路121に入力され、自動的にその電圧がゼロになるように移相量を変化させつづけるように動作する。こうして、2系の送信装置の無線周波出力位相が1系との差90度に保たれつづけるのである。90度ハイブリッド回路を用いたシームレス切替回路304においては、ちょうど90度位相差が切換過渡期の出力変動を皆無にする関係であり都合がよいのである。
最初に、1系の送信装置と2系の送信装置が共に起動状態であるシステム、いわゆるホット・スタンバイの場合についての切替動作について説明する。
例えば操作スイッチの操作によって選択信号P2が入力されると、制御回路300よりシームレス切替回路200への切替制御信号が送出されて、シームレス切替回路200の駆動部207の動作により移相器205,206それぞれの移相量が変位し、移相器205,206それぞれの移相量の変化につれて1系出力から徐々に2系出力へとアンテナへの出力端子31へ出力される信号が移行する。
この時、制御回路300から2系の全角連続移相回路121への待機モード制御信号I9は「オン」のままであって2系の送信無線周波信号位相を上記位相差検出回路208からの位相差情報のDC(直流)成分をゼロにすべく2系の全角連続移相回路121が必要な移相量に制御され保持しつづけるので、シームレス切替回路200のアンテナへの出力端子31の信号には切替による影響を与えることが無く、切替完了後に駆動部207から出力される切替完了信号I3に応答して制御回路300の切替シーケンス回路304が新たに待機モード制御信号I9を「オフ」、待機モード制御信号I5を「オン」に変更することで、新たに現用系に設定された2系送信装置の全角連続移相回路121の可変移相機能は停止して移相制御による位相変動の無い無線周波信号を送信することができる。逆の2系現用から1系への切替動作についても全く同様であるので説明を省略する。
次に、待機側の系の送信装置を停止状態で待機するコールド・スタンバイの切替動作の場合について説明する。1系現用状態から2系現用に切り替える場合、例えば操作スイッチの操作によって選択信号P2が出力されると、この時点以前では、切替シーケンス回路304の各出力は、
待機モード制御信号I5=「オフ」
待機モード制御信号I9=「オン」
停止制御信号I6=「オフ」
停止制御信号I10=「オン」
切替シーケンス回路304への各入力は、
出力監視信号I7=「オン」(正常出力)
出力監視信号I11=「オフ」(出力なし)
切替完了信号I3=「1系アンテナ側」
である。尚、位相同期状態情報S1は、2系の出力がオフのためゼロもしくは不定である。
選択信号P2が出力された時点で、シーケンス回路304の各出力は、
待機モード制御信号I5=「オフ」(不変)
待機モード制御信号I9=「オン」(不変)
停止制御信号I6=「オフ」(不変)
停止制御信号I10=「オン」→「オフ」
切替シーケンス回路304への各入力は、
出力監視信号I7=「オン」(正常出力)
出力監視信号I11=「オフ」(出力なし)→「オン」(正常出力)
切替完了信号I3=「1系アンテナ側」(不変)
と一部変化する。
出力監視信号I11の変化は停止制御信号I10の変化に応答して2系送信装置の停止制御が解かれるからである。
この結果、シームレス切替回路200の位相差検出回路208は2系統のRF信号間の位相差情報を出力し、制御回路300へ位相差情報I1として入力されるので、位相同期監視回路303でその同期状態を監視すると共に、2系の全角連続移相回路121を制御して、系統間の位相差を管理した位相同期状態を実現する。
位相同期監視回路303では、位相同期状態であるか否かを判定し、この判定結果を位相同期状態情報S1として切替シーケンス回路304に出力するため、切替シーケンス回路304ではその情報によって同期状態に達したことを確認することができる。さらに、出力監視信号I7,I11により双方が正規のレベルであることを確認することができる。
この位相同期状態であることと双方が正規のレベルであることを確認した後、制御回路300はシームレス切替回路200へ切替制御信号I2を送出することで、ホット・スタンバイの場合と同様に無停波切替が実現され、その後、切替完了時に、シームレス切替回路200の駆動部207から切替完了信号I3を受信することにより2系アンテナに変化したことを確認する。この切替完了信号I3によって、新たに待機側となった1系送信装置へ停止制御信号I6を送出すると共に、現用系としての2系送信装置の待機モード制御信号I9を「オフ」に変更する。
この結果、シーケンス回路304の入出力信号は変化することになり、入出力シーケンス論理条件を備えたシーケンス回路を構成することにより、コールド・スタンバイの場合においても無停波の切替動作がなされるのである。2系から1系への切替の場合も全く同様に考えることができるので、その説明については省略する。
以上のように上記第1の実施形態では、系統選択信号が制御回路300に入力された場合に、まず1系及び2系のうち待機状態にある系の送信装置を駆動し、位相差検出回路208にてこれら両系の信号間の位相差を検出し、制御回路300にてこの検出結果に基づいて、送出状態にある系統の信号を基準に待機状態にある系統の信号の位相を合わせるように全角連続移相回路111,121の移相量を制御し、しかる後にシームレス切替回路200の移相器205,206を制御して送出系から待機系に切り替えるようにしている。
従って、デジタル放送信号、つまり無停波の系統切替を送出信号に乱れを生じさせることなくスムーズに行うことができ、しかも切替出力の信号品質を良好に維持することができる。
また、上記第1の実施形態によれば、全角連続移相回路111,121にエンドレス型移相器を用いているため、制御回路300では、位相差検出回路208で検出された位相差が4象限のうちどの象限に該当するかを判定し、この判定結果に基づいて全角連続移相回路111,121に対する位相回転方向を決定するようにしている。従って、象限ごとに適切な位相合わせを行なうことができ、これにより位相制御処理を短時間で完了することができる。
さらに、上記第1の実施形態では、制御回路300において、系統選択信号が入力されたときに、シーケンス論理として各系の送信出力レベルが規定値以上であるか否かまたは系統間で位相同期がとれているか否かを確認した上で、系統切替を行なうようにしているので、切替処理上の信頼性をさらに高めることができる。
(第2の実施形態)
図4は、この発明の第2の実施形態において、制御回路300の具体的構成を示す回路図である。なお、図4において、上記図2と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
切替シーケンス回路304の入力端子には、アラーム判定回路307,308が接続されている。アラーム判定回路307は、端子309を介して図示しない異常検出回路からの1系のアラーム信号I12を受信し、その故障内容によって緊急切替情報S2を切替シーケンス回路304に出力する。
アラーム判定回路308は、端子310を介して図示しない異常検出回路からの2系のアラーム信号I13を受信し、その故障内容によって緊急切替情報S3を切替シーケンス回路304に出力する。
切替シーケンス回路304は、上記緊急切替情報S2,S3を受信することにより、無条件に切替制御信号I2を送出するようにすることで、障害発生時のみ切替に要する時間を短縮することを実現できる。
次に、上記構成による処理動作について説明する。
先の第1の実施形態では、停止状態で待機する場合、その系統切替時に完全な無停波を実現しようとして、切替シーケンス回路304のシーケンス論理に従って、双方の送信機出力レベルが正規のレベルに達し、かつ系統間の同期が達成されるまでの間を確認時間として、シームレス切替回路200への切替制御信号の送出を禁止していたために切替に要する時間が確認時間の分だけ多く必要であった。そこで、本第2の実施形態では、送出系で障害が発生した場合に、自動的に正常な系へ切り替わり、これにより送出信号を継続して出力することができる。従って、障害発生時のみ切替に要する時間を短縮することができる。
(その他の実施形態)
この発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、位相差検出回路により検出される位相差がしきい値以下である場合には、各系の全角連続移相回路に対する移相量の制御を停止するようにしてもよい。このようにすれば、不要な位相合わせを防止することができ、これにより短時間で切替処理を完了することができる。また、系統間位相差管理の誤差を許容する動作を可能とすることができ、全角連続移相回路の可変動作を緩やかにすることも可能である。
その他、システムの構成や種類、全角連続移相回路の構成や種類、シームレス切替回路の構成、制御回路の構成、切替制御手順やシーケンス論理の内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
この発明の第1の実施形態として無停波切替による系統切替冗長システムを示すブロック図。 同第1の実施形態における制御回路の具体的構成を示す回路図。 同第1の実施形態における全角連続移相回路の具体的構成を示す回路図。 この発明の第2の実施形態に係る制御回路の具体的構成を示す回路図。
符号の説明
11,21…中間周波信号入力端子、12,22…基準入力端子、31…出力端子、32…ダミーロード端子、111,121…全角連続移相回路、112,122…周波数変換回路、113,123…電力増幅回路、200…シームレス切替回路、201,203…方向性結合器、201,203…方向性結合器、202,204…3dBハイブリイド回路、205,206…移相器、207…駆動部、208…位相差検出回路、300…制御回路、301…LPF、302…直流増幅器、303…位相同期監視回路、304…切替シーケンス回路、305,306…端子、307,308…アラーム判定回路、309,310…端子、401…信号入力端子、402…90度分配器、403,404…電圧制御可変減衰器、405…合成回路、406…出力端子、407…系統間位相誤差情報端子、408,409…電圧コンパレータ、410…アップダウンカウンタ、411…クロック信号入力端子、412…サイン・コサイン関数回路、413…カウント許可信号端子。

Claims (5)

  1. 第1及び第2系統のデジタル放送信号を、系統切替信号に応じて選択的に切り替えて送出するデジタル放送信号系統切替装置であって、
    前記第1系統に設けられ、デジタル放送信号を送信周波数に変換する第1の送信手段、及び前記第2系統に設けられ、デジタル放送信号を前記送信周波数に変換する第2の送信手段と、
    移相量を任意に設定可能で、前記第1の送信手段に入力すべくデジタル放送信号を設定された移相量だけ移相する第1の移相手段、及び前記第2の送信手段に入力すべくデジタル放送信号を与えられた移相量だけ移相する第2の移相手段と、
    前記第1の送信手段の出力及び前記第2の送信手段の出力のいずれか一方を送出信号として選択的に導出する切替手段と、
    前記第1及び第2系統の両信号間の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記系統切替信号が入力されたとき、前記切替手段を送出系統から待機系統に切替制御する制御手段とを具備し、
    前記第1及び第2の送信手段は、送信出力レベルを監視する出力監視手段を備え、
    前記制御手段は、前記位相差検出手段による検出結果から位相同期状態を監視する位相同期監視手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1及び第2の送信手段が共に起動状態となるホットスタンバイ状態である場合に、前記位相差検出手段による検出結果に基づいて、前記第1及び第2系統の両信号間の位相が一致するように前記第1及び第2の移相手段のうち待機系統側の移相量を制御した後に、前記切替手段を送出系統から待機系統に切替制御し、前記第1及び第2の送信手段のうち待機側で停止状態となるコールドスタンバイ状態である場合に、待機状態にある系統の送信手段の処理を実行させ、前記位相差検出手段による検出結果に基づいて、前記第1及び第2系統の両信号間の位相が一致するように前記第1及び第2の移相手段のうち待機系統側の移相量を制御して前記位相同期監視手段による監視結果から位相同期状態であることを確認した後、前記出力監視手段による監視結果から前記第1及び第2の送信手段の出力が所定レベル以上である場合に、前記切替手段を送出系統から待機系統に切替制御することを特徴とするデジタル放送信号系統切替装置。
  2. 前記第1及び第2の移相手段は、入力信号に対し4象限で連続的に位相変化を与えるエンドレス型移相器であり、
    前記制御手段は、前記位相差検出手段により検出される位相差に応じて、前記エンドレス型移相器に対し位相変化方向となる位相回転方向を決定することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送信号系統切替装置。
  3. 前記制御手段は、前記位相差検出手段による検出結果から、位相差がしきい値以下である場合に、前記第1及び第2の移相手段に対する移相量の制御を停止することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送信号系統切替装置。
  4. 前記制御手段は、前記系統切替信号が入力されたとき、予め設定される所定の条件に従って前記切替手段に切り替えを実行させ、切替完了時に、切替前に送出中であった系統を待機系統としてその系統の送信手段に対し停止制御を行うことを特徴とする請求項1記載のデジタル放送信号系統切替装置。
  5. 前記第1及び第2の送信手段は、それぞれ自系統の障害を検出する障害検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記障害検出手段により送出中の系統に障害が検出された場合に、前記送出系統から待機系統に切り替えるように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送信号系統切替装置。
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