JP4403706B2 - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子形燃料電池に係り、特にそのセパレータに備えられるガス流路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子形燃料電池は、白金触媒を含む触媒層および反応ガスを透過する拡散層からなる電極をイオン交換膜の両面に配して形成される膜電極接合体と、その外面に配されるガス不透過性のセパレータとを、交互に複数層積層して構成される。セパレータには、膜電極接合体の電極に反応ガスを供給するためのガス流路となる溝が備えられており、溝と溝の間のリブを介してセパレータは電極と接している。
この固体高分子形燃料電池は、運転温度が常温〜100℃程度と比較的低い温度であること、電解質膜は乾燥すると特性が低下するので、反応ガスを加湿して供給する必要があること、さらに、電池反応に伴って反応生成水が生じること等の要因が重なって、運転条件によっては、セパレータのガス流路内に水滴が凝縮する可能性がある。凝縮した水滴がガス流路内に滞留すると反応ガスの流れに偏りを生じて電池特性に悪影響を及ぼすので、通常の固体高分子形燃料電池では、凝縮した水滴をガス流によって外部に排出する構成が採られている。
【0003】
図5は、従来の固体高分子形燃料電池のガス流路の構成例を示すセパレータの正面図で、膜電極接合体の酸化剤電極に対向して配される面の正面図である。図に見られるように、方形平板状のセパレータ1には、周辺部に酸化剤入口マニホールド2、酸化剤出口マニホールド3、燃料入口マニホールド4、燃料出口マニホールド5が設けられ、中央部にガス流路8が設けられている。この従来例の構成では、並列に配した4本の蛇行する等断面積の流路によりガス流路8が形成されており、酸化剤入口マニホールド2より導入された酸化剤ガスは、ガス流路8を蛇行して流れて電池反応に寄与したのち、残余のガスは酸化剤出口マニホールド3へと排出される。本構成では、ガスの加湿や電池反応に伴ってガス流路8で凝縮した水滴は、供給される酸化剤ガスの圧力によりガス流路8から酸化剤出口マニホールド3へと排出される。
【0004】
なお、図5において、燃料入口マニホールド4から導入された燃料ガスは、膜電極接合体の燃料電極に対向する、セパレータ1の裏面の図示しないガス流路を通流して、電池反応に寄与し、燃料出口マニホールド5へと排出される。また、図5に示されている6および7は、燃料電池の温度調整用の冷却水を給排するための冷却水入口マニホールドおよび冷却水出口マニホールドである。
上記のごときガス流路8を備え、所定の流速の酸化剤ガスを供給すれば、ガス流路8に水滴が凝縮しても酸化剤ガスの圧力によって酸化剤出口マニホールド3へと排出することができるが、固体高分子形燃料電池が部分負荷条件で運転される場合には、負荷電流の減少に対応して供給される反応ガスの流量も減少するので、例えば水滴を重力に逆らって移動させる必要のある上向きの流路や、拡散層を通してのガス透過に起因してガス流速が低下する蛇行流路の折り返し部分等においては、凝縮した水滴の排出が困難となり、ガス流路に滞留しやすくなる。
【0005】
このうち反応ガスの流れが上向きとなる流路は、例えば図5の構成のセパレータ1を、酸化剤入口マニホールド2が酸化剤出口マニホールド3より低い位置となるように配設した場合に存在することとなる。また、蛇行流路が、例えば後述の図4(a)の構成に見られるごとく、上下端で折り返すよう構成されたガス流路の場合にも反応ガスが上向きに流れる流路が存在する。電池を水平に配置して反応ガスを水平方向に通流させる構成では、反応ガスが上向きに流れる流路は存在しないし、燃料ガスと酸化剤ガスを共に上方に配した入口マニホールドから下方に配した出口マニホールドへと通流させれば、ガスの流れが上向きとなる流路を回避することができるが、電池内部の燃料ガスと酸化剤ガスの間の水循環を促進するために、一般に、燃料ガスと酸化剤ガスの流れ方向を対向、あるは交差させる方式が採られるので、電池を水平に配置する場合を除いて、いずれかの反応ガスの流路に上向き流路が存在することとなる。
【0006】
一方、図5に見られる蛇行流路においては、屈曲した蛇行流路のうち特に最も内側の流路が折り返し近接して配置されているので、上流側流路と下流側流路との反応ガスの圧力差によって、その間を隔てる拡散層を通してガスの透過が生じる。このため、この蛇行流路を流れるガスの流量は屈曲部に近づくに従って低下する。このガス流量の低下の度合は、複数の蛇行流路のうち内側に位置する流路ほど大きくなる。供給ガス流量が多い定格運転条件においては、このように蛇行流路の屈曲部で流量低下が生じても、セル電圧を大きく変化させるような反応ガスの濃度分布を生じることはないが、供給ガス流量の少ない部分負荷条件においてこのような蛇行流路の屈曲部での流量低下が生じると、上向き流路はもとより水平流路においても凝縮した水滴の排出が困難となるので、ガス流路内へ水滴が滞留し、並列に連結された各流路への反応ガスの分配が不均等になり、セル電圧が不安定となる。
【0007】
この拡散層を通しての反応ガスの透過に起因する不具合を回避する方策として特許文献1および特許文献2には以下の方式が提言されている。
図6は、特許文献1に基づく従来の固体高分子形燃料電池のガス流路の構成例を示すセパレータの正面図である。本方式は、屈曲した複数の蛇行流路を互いに隔てるリブの幅を特に広くとることによって、上記の拡散層を通しての反応ガスの透過量を低減し、不具合を解消しようとするものである。また、図7は、同じく特許文献1に基づく従来の固体高分子形燃料電池のガス流路の他の構成例を示すセパレータの正面図で、本方式は、屈曲した複数の蛇行流路を互いに隔てるリブの幅を流路間の圧力差に対応して設定したものである。すなわち、本構成では、流路間の圧力差が相対的に小さい屈曲部近傍ほどリブの幅を狭くし、流路間の圧力差が相対的に大きくなる屈曲部から離れるにしたがってリブの幅を広くしている。また、図8は、特許文献2に基づく従来の固体高分子形燃料電池のガス流路の構成例を示すセパレータの正面図である。本方式は、屈曲した複数の蛇行流路を互いに隔てるリブに接する部分の拡散層に、部分的な圧縮や充填、あるいは透過防止シートの付設を行って、拡散層のガス透過率を局部的に低下させ、ガスの透過を抑制する方式である。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−76746号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2003−17091号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、膜電極接合体の電極に対向して配されるセパレータに複数の蛇行流路からなる反応ガス流路を備えた固体高分子形燃料電池においては、反応ガスの供給が低下する部分負荷条件で運転する際に、蛇行流路の屈曲部およびその近傍や、重力に逆らって上向きに流れる上向き流路において、発電運転に伴って生成された水滴の排出が不十分となって、水滴の滞留が生じ、反応ガスの均等な配分が損なわれてセル特性が低下するという問題点がある。
この問題点を解決するものとして前述のごとき方策がすでに提言されているが、これらの方策においても、面内の反応ガス濃度分布の均一度の低下や製作コストの上昇等の難点があり、未だ決定的な方策は得られていない。
【0011】
本発明はかかる従来技術の現状を考慮してなされたもので、本発明の目的は、セパレータに備えた複数の蛇行通流溝の並列接続体からなる反応ガス流路によって膜電極接合体の電極に反応ガスを供給するものにおいて、部分負荷条件で運転する際にも、ガス流路への水滴の滞留が回避され、安定して発電運転が行える固体高分子形燃料電池を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記の目的を達成するために、
電解質膜をアノードとカソードとにより挟んで構成された膜電極接合体と、アノードおよびカソードに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給するためのガス流路を備えたカーボンを主成分とするガス不透過性材料よりなるセパレータとを備え、上記のガス流路が、流れ方向を反転させながら蛇行する複数の蛇行通流溝を並列に形成されたものである固体高分子形燃料電池において、
(1)ガス流路を構成する蛇行通流溝の流れ方向が反転する屈曲部分を含む区間の流路断面積を、その前後の区間より小さくすることとする。
【0013】
(2)さらに(1)において、小さな流路断面積を有する区間の長さを、並列に形成された複数の各蛇行通流溝で同一とする。
(3)また、ガス流路を構成する蛇行通流溝の重力に抗して流れる区間の流路断面積を、その前後の区間より小さくすることとする。
流路断面積を減少させると、反比例してガスの流速が増大する。したがって上記の(1)のごとく、蛇行通流溝の流れ方向が反転する屈曲部分を含む区間の流路断面積を小さくすれば、反応ガスが拡散層を透過して通流溝を流れる反応ガスの流量が低下しても、通流溝中の反応ガスの流速を高く維持できるので、部分負荷条件等の反応ガスの流量が低下する場合にあっても、凝縮した水滴の反応ガスにより排出が可能となる。したがって、通流溝への水滴の滞留は回避されて適正な反応ガスの濃度分布が得られることとなる。
【0014】
さらに(2)のごとく、小さな流路断面積を有する区間の長さを複数の各蛇行通流溝で同一とすれば、各蛇行通流溝を流れる反応ガスの流路抵抗を同一にすることが可能となり、各蛇行通流溝の反応ガスの流量を均等にすることができる。また(3)のごとく、凝縮した水滴の排出がより困難な、重力に抗して流れる区間について、選択的に流路断面積が小さく設定すれば、この区間の反応ガスの流速が高く維持される。したがって、部分負荷条件等の反応ガスの流量が低下する場合にあっても、水滴を排出して反応ガスを適正に流すことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。なお、本発明は以下に示した実施例に限定されるものではなく、同一理念に基づく固体高分子形燃料電池に広く適用されるものである。
<実施例1>
図1(a)は、本発明の固体高分子形燃料電池の第1の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、図1(b)は、図1(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図で、縦軸は溝の深さ、横軸はガスの流れに沿った溝の位置である。なお、図1(a)において、図5に示した従来例と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
本実施例の特徴は、酸化剤入口マニホールド2と酸化剤出口マニホールド3との間に配設された酸化剤ガスのガス流路8が、図1(a)に見られるように、流れ方向を反転させながら蛇行する4本の同一幅を有する蛇行通流溝より構成され、かつ図1(b)に見られるように、蛇行通流溝の流れ方向が反転する屈曲部分を含む区間、すなわち、図中のe〜f、g〜h、i〜j、k〜lの区間の流路断面積が、その前後の区間より小さく形成されていることにある。特に本実施例では溝の深さが連続的に変化するよう構成されており、例えば e〜fの区間においては、eから中央部aに至る区間は直線的に溝の深さを浅くし、中央部aからfに至る区間は直線的に溝の深さを深くしている。
【0017】
図1(b)の縦軸に用いられているDは通流溝の最も深い位置の深さ、KDは最も浅い位置の深さであり、典型的な値は、D= 0.5〜1.0 mm、K=0.5〜0.9である。セパレータ1は、一般に、樹脂によりガス不透過性を付与したカーボンを主成分とする材料を用いて形成され、上記の形状の通流溝は、圧縮成形、射出成形、あるいは機械加工等によって形成される。
本実施例の構成では、上記のように、蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間の通流溝の深さを浅くすることによって流路断面積を減少させているので、この区間の酸化剤ガスの流速は増大する。したがって、部分負荷条件のために供給量が低下し、さらに拡散層を介しての透過によって酸化剤ガスの流量が減少しても、凝縮した水滴の排出が可能となる。また、上記のe〜f、g〜h、i〜j、k〜lの区間は、並列に接続された4本の通流溝の区間の長さが同一となるよう選定されているので、各蛇行通流溝の流路抵抗はほぼ同一に保持され、反応ガスの流量を均等に保持することができる。
【0018】
なお、本実施例では、蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間の通流溝の深さを、上記のe〜f、g〜h、i〜j、k〜lの区間で同一の深さで変化させるものとしているが、各区間で異なる深さに選定して流速を調節することとしてもよい。また、本実施例は、酸化剤ガスのガス流路について蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間の通流溝の深さを浅くする措置を講じた例であるが、燃料ガスのガス流路についても同様の措置を講ずれば、同様にガス流路への水滴の滞留を防止して、燃料ガスを供給することができる。燃料ガスは、一般的に発電に伴うガスの消費によって流速が低下しやすいので、本実施例のごとき措置を講ずれば大きな効果が得られることとなる。
【0019】
<実施例2>
図2(a)は、本発明の固体高分子形燃料電池の第2の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、図2(b)は、図2(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図で、縦軸は溝の深さ、横軸はガスの流れに沿った溝の位置である。
本実施例の構成と第1の実施例の構成との相違点は、図2(b)に見られるように、前後の区間より流路断面積を小さく形成した蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間e〜f、g〜h、i〜j、k〜lの溝の深さにあり、第1の実施例では溝の深さが連続的に変化するよう選定されていたのに対して、本実施例では、一様な深さKDに選定して、この区間の酸化剤ガスの流速を上昇させ、凝縮した水滴を排出している。
【0020】
本構成では、溝の深さが不連続に変化するためガス流路の圧力損失が増大するという難点があるが、この種の溝は機械加工で容易に形成することができるので、低コストで製作できるという利点がある。
<実施例3>
図3(a)は、本発明の固体高分子形燃料電池の第3の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、図3(b)は、図3(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図で、縦軸は溝の深さ、横軸はガスの流れに沿った溝の位置である。
【0021】
本実施例の構成の特徴は、蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間の始点と終点を蛇行通流溝の直線部の中央部にとり、図3(a)に見られるごとく、深さがDとなる場所をこの中央部のe,f,g,h,iに限定し、蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間を e〜f、f〜g、g〜h、h〜iと連続させてガス流路を構成した点にある。
この構成においては、蛇行通流溝の深さが全長に渡って浅くなるので、圧力損失を第1の実施例と同等に抑えるためには、Dの値を第1の実施例のDより大きくする必要がある。
【0022】
<実施例4>
図4(a)は、本発明の固体高分子形燃料電池の第4の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、図4(b)は、図4(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図で、縦軸は溝の深さ、横軸はガスの流れに沿った溝の位置である。
本実施例は、セパレータが垂直に配置され、反応ガスが重力に抗して上方に流れるガス流路を有する固体高分子形燃料電池に係る実施例で、図4(a)のセパレータ1は紙面の下方を下部に、紙面の上方を鉛直方向上部に配して設置される。したがって、酸化剤入口マニホールド2より導入された酸化剤ガスは、上方あるいは下方に流れる直線状流路と上下端の折り返し流路よりなる同一幅の蛇行通流溝を流れて、酸化剤出口マニホールドより排出される。
【0023】
本実施例の構成の特徴は、上記の流路のうち上方に流れる区間、すなわち、図4(a)のe〜f、g〜h、i〜jの区間の溝の深さが、図4(b)に見られるごとく、その前後の区間の深さ(D)より小さい値(KD)に設定されていることにある。したがって、この上方に流れる区間ではガスの流速がその前後の区間のガスの流速の(1/K)倍に上昇するので、Kの値を適正に選定することによって、ガスの供給流量が低下する部分負荷条件においても、凝縮した水滴を排出するに足る流速を得ることが可能となる。
本実施例においては、ガスが上方に流れる区間のみ溝の深さを浅くして流路断面積を減少させているが、第1〜第3の実施例のごとく蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間の流路断面積を減少させる構成を同時に採用することもできる。
【0024】
なお、本実施例は、酸化剤ガスのガス流路についてガスが上方に流れる区間の通流溝の深さを浅くした例であるが、燃料ガスのガス流路についても同様の措置を講ずれば、同様にガス流路への水滴の滞留を防止して、燃料ガスを安定して供給することが可能となる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明においては、固体高分子形燃料電池を、
(1)請求項1に記載のごとく構成することとしたので、蛇行通流溝の屈曲部分を含む区間の流速が上昇し、部分負荷条件で運転する際にも、ガス流路への水滴の滞留が回避され、安定して発電運転が行える固体高分子形燃料電池が得られることとなった。また、さらには請求項2に記載のごとく構成すれば、反応ガスが各ガス流路に均等に分散して供給されるのでより安定して発電運転が行える固体高分子形燃料電池が得られる。
【0026】
(2)また、請求項3に記載のごとく構成することとすれば、蛇行通流溝の反応ガスが上方に流れる区間の流速が上昇し、部分負荷条件で運転する際にも、ガス流路への水滴の滞留が回避されることとなるので、安定して発電運転が行える固体高分子形燃料電池として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、(b)は、(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図
【図2】(a)は、本発明の第2の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、(b)は、(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図
【図3】(a)は、本発明の第3の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、(b)は、(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図
【図4】(a)は、本発明の第4の実施例のガス流路の構成を示すセパレータの正面図、(b)は、(a)のガス流路の溝の深さの変化を示す特性図
【図5】固体高分子形燃料電池のガス流路の従来例を示すセパレータの正面図
【図6】固体高分子形燃料電池のガス流路の他の従来例を示すセパレータの正面図
【図7】固体高分子形燃料電池のガス流路の他の従来例を示すセパレータの正面図
【図8】固体高分子形燃料電池のガス流路の他の従来例を示すセパレータの正面図
【符号の説明】
1 セパレータ
2 酸化剤入口マニホールド
3 酸化剤出口マニホールド
4 燃料入口マニホールド
5 燃料出口マニホールド
8 ガス流路

Claims (3)

  1. 電解質膜をアノードとカソードとにより挟んで構成された膜電極接合体と、前記のアノードおよびカソードに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給するためのガス流路を備えたカーボンを主成分とするガス不透過性材料よりなるセパレータとを備え、前記ガス流路が、流れ方向を反転させながら蛇行する複数の蛇行通流溝を並列に形成されたものである固体高分子形燃料電池において、
    前記ガス流路を構成する蛇行通流溝が、流れ方向が反転する屈曲部分を含む区間において、その前後の区間より小さな流路断面積を有することを特徴とする固体高分子形燃料電池。
  2. 小さな流路断面積を有する前記の区間の長さが、並列に形成された複数の各蛇行通流溝で同一であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  3. 電解質膜をアノードとカソードとにより挟んで構成された膜電極接合体と、前記のアノードおよびカソードに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給するためのガス流路を備えたガス不透過性材料よりなるセパレータとを備え、前記ガス流路が、流れ方向を反転させながら蛇行する複数の蛇行通流溝を並列に形成されたものである固体高分子形燃料電池において、
    前記ガス流路を構成する蛇行通流溝が、重力に抗して流れる区間において、その前後の区間より小さな流路断面積を有することを特徴とする固体高分子形燃料電池。
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