JP4402434B2 - 差異物品検出装置 - Google Patents

Description

この発明は物品に添付した識別ＩＣタグを読取って物品の受入業務等を効率化する装置に関するものである。

物品の受入ではなく、従来の発送側のシステムとして、特許文献１に示す構成によれば、発送計画に添った物品リストが出庫サイトに送られてきて、この物品リストに従ってＩＣタグが付けられた個別物品をピッキングカートに順次ピッキングを行うシステムが示されている。このシステムによれば、物品リストに指示された物と異なる物をピッキングした場合には、そのことを誤ピッキングとして検出して、表示をすることも示されている。
特開２００２−１２８２３０号公報

従来の差異物品検出システムは上記のように構成されており、先ず正しい指示書があって、その指示書中に指定された物品と、ピッキングした物品に添付されているＩＣチップの情報とが一致するか否かを、一対一で比較する構成である。ピッキングに際しては、手に持ったＩＣチップリーダがＩＣチップの情報を十分読取れるよう近づけて、内容表示されることを確かめるので、読取り誤りは生じない。しかし入庫業務のように多数の物品を受入れる業務では、物品を一つずつピッキングして比較することは困難であるという課題がある。

この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、大量の物品を効率よく受入れ検査することを目的とする。

この発明に係る入庫差異物品検出装置は、検査対象の物品の有無と間違いを検査する装置において、
検査対象の物品情報を一括して記載したリスト情報を読取るリスト情報読取り部と、
個別物品に添付されたチップの情報を読取るチップ情報読取り部と、
所定の設定回数、上記チップ情報読取り部の読取り条件相当を変更制御する制御部と、
上記制御部が指定する設定回数、上記リスト情報と上記チップの情報とを比較・抽出する情報比較・抽出部と、
上記所定回数の比較・抽出によっても不一致の物品がある場合に通知を行う不一致通知部、とを備えた。

この発明によれば、リスト情報読取り部と、チップ情報読取り部と、読取り条件か検出用のアンテナゲートの出力や位置等を変更制御する制御部と、情報比較・抽出部と、不一致通知部とを備えたので、大量の物品の入庫検査が効率よく行える効果がある。

実施の形態１．
大量の物品の入庫検査に適したシステムを図に基づいて説明する。
図１は入庫検査システムのハードウェア構成と、複数回にわたって物品が検査用アンテナゲートを潜った場合に発生するＩＣチップによるＩＤタグ、例えばＲＦＩＤの読取り例を示す図である。図１（ａ）において、入庫差異物品検出装置は、以下の要素から構成されている。即ち、アンテナゲート１１、このアンテナゲート１１からのＲＦＩＤ情報を読取るチップ情報読取り部１２、別途に磁気媒体、ＣＤ等に納められた電子リスト、またはオンラインで送られてきている、入庫対象の納入品目の詳細情報を読取るリスト情報読取り部１３、入庫対象の納入品目の詳細情報を記憶するデータベース１５、これらの両読取り部からの情報を比較し、不一致品目を抽出する情報比較・抽出部１６、不一致品目があると、送られてきた詳細情報を出力する不一致通知部１７、それに入庫物品を搭載したカートが、複数回アンテナゲートを潜る際に、チップ情報読取り部１２の増幅器利得を変更したり、アンテナゲート１１に加える電圧を変更したり、またはアンテナゲートの向き、角度または間隔を変更制御する制御部１４である。
また図示していないが、ハードウェア構成としては、プロセッサ及び内部メモリがあって、チップ読取部１２ないし不一致通知部１７の要求を調整し、図２に示すフローチャートで、各部間の動作調整を行う。

図２に示す動作フローチャートにより、動作を説明する。
入庫検査の前に、入庫対象の物品に関する情報が発送元から例えば電子リストとして送られてくる。リスト情報読取り部１３はステップ（以下、Ｓと略記する）１で、全入庫物品の情報を読取る。一方、物品には個々に内容や関連情報を埋め込んだＲＦＩＤ２１が貼り付けられ、これらの複数の物品がカートに載せられて、図１（ａ）に示すようにアンテナゲート１１の間を進んでくる。アンテナゲート１１の間を進む際に、その情報をアンテナゲート１１が検出してチップ情報読取り部１２に送る。チップ情報読取り部１２はＳ２で、例えば図１（ｂ）のタイミングｔ１に示すように、物品１と物品３のＲＦＩＤを読取る。この場合、読取りを４回繰返すと設定されていると、Ｓ３で第１回目はＮｏであり、Ｓ２に戻る。もう一度カートが逆方向に進み、制御部の指示により例えばアンテナの角度が変えられて、カートがアンテナゲート１１をくぐると、Ｓ２でタイミングｔ２の、物品１、物品２、物品３、物品４のＲＦＩＤが読取られる。こうしてカートが二往復し、アンテナや増幅器利得が設定変更されて、ｔ１からｔ４まで計４回の読取りが行われた結果、各回の情報のｏｒ条件で情報が得られると判断して、物品１ないし物品５のＲＦＩＤの読取りが行われたとする。情報比較・抽出部１６はＳ４で、不一致の物品を抽出し、同時に不一致通知部１７がリストに有ってチップ情報読取り部が読取れなかった物品、例えば物品６について、その詳細情報、例えば大きさ、形状、特徴等を表示する。

なお、上記では複数回の読取りを、回数設定により行う例を説明した。この場合、カードが往復する回数をカウンタが数えて、所定回数になると受入れ検査終了信号を出すようにすればよい。
または、繰返す毎に制御部が設定変更する内容を順次指定しておき、任意の繰返し回数後に、受入れ検査終了を示すＲＦＩＤチップをカートの最後部分に追加投入するようにしてもよい。チップ情報読取り部は、予めこのＲＦＩＤチップ情報が終了を示すことを知らされているとすると、このチップを検出することで比較・抽出動作を終了する。
またそれに代わり、アンテナゲートを複数個設けるようにしてもよい。この場合は、アンテナ間の距離や角度やフェーズを互いに変えて設定しておく。更に検査終了はカートが一回、これらのアンテナゲート群を通過するだけで完了する。
この変形として、以下の構成と動作を行うようにしてもよい。
制御部１４は、リスト情報読取り部１３が読取ったリストに記載された物品とは異なるＲＦＩＤを検出すると、カートを停止制御、または停止指示する。つまり位置制御をする。これは動作として、図２（ｂ）に示すようにＳ６を設けて、情報比較・抽出部１６は、不一致チップを検出すると、制御部に伝えて、制御部１４はカートに停止指示する。つまりその部分に不一致の、余分なチップを貼った物品が通過中であることを示している。そして同時に、チップ情報読取り部１２がＲＦＩＤに埋め込まれた情報を読取って、それを不一致通知部１７が表示する。この際の表示は、簡単にはブザーでもよいが、ＲＦＩＤチップの情報自体を表示する。また第２のハンディなチップ情報読取り部を設けて、Ｓ６の不一致検出後に、これによる検出を情報比較・抽出部１６に伝え、改めてＳ６の内容読取り動作を行なわせるようにしてもよい。

この発明の実施の形態１における入庫差異物品検出装置の構成と、チップ情報読取り部の動作例を示す図である。 実施の形態１における入庫差異物品検出装置が行う動作を示すフロー図である。

符号の説明

１１ アンテナゲート、１２ チップ情報読取り部、１３ リスト情報読取り部、１４ 制御部、１５ データベース、１６ 情報比較・抽出部、１７ 不一致通知部、２１ ＲＦＩＤ、Ｓ１ リスト情報読取りステップ、Ｓ２ チップ情報読取り・比較ステップ、Ｓ３ 所定回数確認ステップ、Ｓ４ 不一致情報表示ステップ、Ｓ６ 不一致チップ検出ステップ。

Claims (3)

1. 検査対象の物品情報が記載されたリスト情報を読取るリスト情報読取り部と、
   複数の物品を載せて移動するカートと、
   上記カートが移動する経路の所定の位置へ電波を放射可能に設置されたアンテナと、
   上記アンテナが電波を放射可能な位置を上記カートが移動する際、上記アンテナから電波を放射して、上記複数の物品の各物品に添付されたチップの情報を読取るチップ情報読取り部と、
   所定の設定回数、上記アンテナが電波を放射可能な位置を上記カートが通るように上記カートを制御するとともに、上記アンテナが電波を放射可能な位置を上記カートが通る度に、上記アンテナの角度と上記アンテナの増幅器の利得とを変更して、上記チップ情報読取り部に上記各物品に添付されたチップの情報を読取りさせる制御部と、
   上記リスト情報読取り部が読取った上記リスト情報と、上記アンテナが電波を放射可能な位置を上記カートが通る度に上記チップ情報読取り部が読取った上記チップの情報をＯＲ条件で集約した情報とを比較して、上記リスト情報に記載された物品情報が示す物品と上記カートに載った物品との間の不一致を抽出する情報比較抽出部と、
   上記情報比較抽出部が不一致を抽出した場合に通知を行う不一致通知部と
   を備えたことを特徴とする差異物品検出装置。
2. 上記制御部は、リスト情報に記載されていない物品についての情報を上記チップ情報読取り部が読取ると、直ちに、上記カートを停止させる
   ことを特徴とする請求項１記載の差異物品検出装置。
3. 上記差異物品検出装置は、さらに、
   上記各物品の詳細情報を記憶するデータベースを備え、
   上記不一致通知部は、上記情報比較抽出部が不一致を抽出した場合に、上記データベースを参照して、不一致の物品の詳細情報を出力する
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の差異物品検出装置。

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