JP4401869B2 - レーザマーキング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザマーキング装置に関する。
ガルバノスキャニング方式を採用したレーザマーキング装置として、レーザ光源及びレーザ光源からのレーザ光のビーム径(ビーム幅・ビームの広がり角を含む)を拡大するビームエキスパンダを備えるレーザ発振ユニットと、具体的にはガルバノミラー装置やこのガルバノミラー装置からのレーザ光を集光するfθレンズ等から構成されビームエキスパンダからのレーザ光を所定の印字位置に照射する光学系を備える走査ユニットと、レーザ発振ユニットと走査ユニットとを連結する連結手段とから構成されて、これらが一列状に配されているものが知られている。
上記構成のレーザマーキング装置は、連結手段がレーザ発振ユニットまたは走査ユニットに対して回動可能に保持されており、これによって、走査ユニットがレーザ発振ユニットに対して回動可能とされている。
そして、例えばライン上を流れるワークの横面にマーキング情報を印字する場合に用いられており、レーザマーキング装置をライン側方に配置し、走査ユニットをレーザ発振ユニットに対して回動させてレーザ光をラインと平行に出射させることで、ワークの横面にマーキング情報を印字することができるのである(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2000−701088公報 特開平7−116869号公報
ところで、ワーク上に集光されるレーザ光のスポット径やワークディスタンスがユーザー毎の使用環境によって異なるという現実があり、これらを調整するために、ビームエキスパンダから出射されるレーザ光のビーム径を変更する機構が設けられている。
例えば、上記特許文献では、コリメータレンズを収容する第1のレンズホルダ内周に形成された螺子切りと、発散レンズを収容する第2のレンズホルダ外周に形成された螺子切りとを螺合させ、第2レンズホルダを正逆両方向に回転させることで、両レンズの間隔を調整し、これによりビーム径を変更する機構が挙げられている。
この機構の問題として、螺子切りの形成精度を高精度にしておかないと、第2レンズホルダが第1レンズホルダに対して光軸と直交する方向に微動するから、両レンズの光軸を一致させることが困難となる。また、高い精度が要求されるだけに所望の歩留まりを確保することが難しく、コスト高となることは否めない。
また、両レンズホルダを直動レール上を移動するステージにそれぞれ載置し、これらステージをレールに沿って移動させることで、両レンズ間距離を変更する機構がある。また、実際にはステージに駆動部が設けられて、外部からの制御信号により、直動レール上を進退両方向に移動させるようになっている。
この機構については、駆動部による部品点数の増加に伴って精度管理の負担が増すことで、結果として、コスト高を招くという欠点がある。
尚、製造上最も重要な事項の1つに、レーザ光源からのレーザ光の光軸、ビームエキスパンダの光軸及び連結手段の回動軸をそれぞれ一致させるということが挙げられる。これを蔑ろにすると、所定の印字位置に正確にレーザ光が照射されなくなり、結果として、印字品質の低下を招くこととなる。従って、上述調整を厳密に行うことは必至事項である。
しかしながら、上記構成では、3つの要素を一致させなければならないので、その分だけ誤差要因が増加し、高い精度で調整を行なうことが困難なばかりか、調整作業にも膨大な時間を要するため、結局、製造コストや精度の面で不具合が生じ易いという欠点がある。また、レーザ光源、ビームエキスパンダ及び連結手段が一列上に配置されているために、マーキング装置が長尺化し、設置スペースに制約を受ける虞がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、低コストかつ高精度にビームエキスパンダから出射されるレーザ光のビーム径を変更することができるレーザマーキング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、レーザ光源からのレーザ光をビームエキスパンダを介することでそのビーム径を変更し、そのレーザ光を光学系により印字領域上に集光させるとともに、走査させることで、文字・記号・図形等のマーキング情報を印字するレーザマーキング装置において、前記ビームエキスパンダは少なくとも2つのレンズから構成されており、かつ、一方のレンズを収容する第1のレンズホルダと他方のレンズを収容する第2のレンズホルダとを備えるとともに、前記第1又は第2のレンズホルダのうち少なくとも一方のレンズホルダを移動させることによりそれらの光軸方向に沿って相対移動可能に支持するガイド手段と、調整ブロックを有し、前記調整ブロックを前記光軸方向と交差する方向に直線的に変位させる調整手段と、前記一方のレンズホルダ側及び前記調整ブロックの少なくとも一方に設けられ前記調整ブロックの変位に基づき前記レンズホルダを前記光軸方向に沿って移動させるためのテーパ面と、前記一方のレンズホルダを、前記光軸方向に沿って前記調整ブロックと前記テーパ面とを密着させる方向に付勢する付勢手段とを備え、前記一方のレンズホルダには、レーザ光の入射または出射側の端面の周囲に前記光軸に対して所定角度傾斜させることにより前記テーパ面を形成するとともに、前記調整ブロックには、少なくとも前記一方のレンズホルダのテーパ面に対して前記光軸を挟んだ位置で接触する調整用テーパ面が形成されているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のものにおいて、前記テーパ面は前記入射または出射側の端面全体を前記光軸に対して所定角度傾斜させることにより形成されており、
調整用テーパ面は前記光軸が通る領域に通過孔部が形成されているとともに、前記テーパ面のうち前記光軸の外周領域全体に当接し得るようにされているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1または請求項に記載のものにおいて、前記ガイド手段は、前記第1及び前記第2のレンズホルダのうちの一方に形成した前記光軸を中心とする嵌合孔部に、他方のレンズホルダを同軸状に嵌合して構成されているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のものにおいて、前記調整手段の調整量を表示する調整量表示手段を備えたところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のものにおいて、前記調整手段は前記調整ブロックを変位させるために回転させるシャフト部を有し、前記調整量表示手段は、前記シャフト部の回転運動を減速した回転運動に変換する減速機構を有するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のものにおいて、前記調整手段は、前記調整ブロックを変位させるために回転させるシャフト部を有し、このシャフト部は前記光軸と直交する方向に設けたネジ軸を有し、
前記調整ブロックには前記ネジ軸と螺合するネジ孔が形成され、
前記ネジ軸を回転させることにより前記調整ブロックが螺進退するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のものにおいて、前記ビームエキスパンダにはその入射側のうちレーザ光が通過する通過部を除いた部分を覆う入射側防塵部と、出射側を覆う出射側防塵部とからなる防塵カバーが設けられ、その入射側防塵部に前記ネジ軸が回転可能に支持されているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項または請求項に記載のものにおいて、少なくとも前記レーザ光源を収容するレーザ発振ユニットと、
少なくとも前記光学系を収容する走査ユニットと、
前記レーザ発振ユニットと前記走査ユニットとを連結するとともに、前記ビームエキスパンダを収容する収容部を有する連結手段を備え、
前記走査ユニットが前記レーザ発振ユニットに対して前記連結手段の連結方向における軸を中心に回動可能に保持されるように構成しているとともに、
前記連結手段を前記レーザ発振ユニットに対して固定することにより、前記光軸と前記レーザ光の光軸とが一致するように位置決めされる構成としているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項または請求項に記載のものにおいて、前記連結手段は、前記レーザ発振ユニットに対して回動不能に固定されているとともに、前記走査ユニットに対して回動可能に保持されているところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載のものにおいて、前記マーキング情報から生成される複数の座標データを含む印字用マーキングデータに基づいてガルバノスキャナの駆動を制御して前記レーザー光を所定の印字位置に走査させる制御手段と、前記ビームエキスパンダの備える前記二つのレンズ間の距離の変動或いは前記調整ブロックの移動における変化量の大きさに応じた補正信号を前記制御手段に対して出力する信号出力手段とを備え、前記制御手段には、印字する際の基準となる基準マーキングデータが記憶されるとともに、同制御手段は前記基準マーキングデータを構成する座標データから前記印字用マーキングデータの複数の座標データを生成する際に、前記信号出力手段からの補正信号のレベルに応じて前記基準マーキングデータの座標データを補正して補正マーキングデータを生成するところに特徴を有する。
請求項11の発明は、請求項10に記載のものにおいて、複数の前記補正信号のレベルに対応した複数個の補正係数データを記憶する補正係数記憶手段を備えてなるとともに、前記制御手段は前記補正信号のレベルに応じて、前記補正係数記憶手段から対応する補正係数データを読み出し、読み出された補正係数データに基づいて前記基準マーキングデータの座標データの補正を行うところに特徴を有する。
請求項12の発明は、請求項10又は請求項11に記載のものにおいて、前記基準マーキングデータが、前記マーキング情報から生成される各線分における線種データと、この線種データの始点及び終点位置の座標データとから構成される一次データとからなるとともに、この一次データの線種データに基づいて所定の間隔毎に前記始点及び終点を含む複数個の座標データに変換することで同一次データを前記印字用マーキングデータである二次データに変換し、この二次データに基づいて前記制御手段が前記レーザー光を走査させるものであり、前記制御手段は前記補正を前記二次データが生成される前段階で、前記一次データの座標データに対して行うところに特徴を有する。
本発明では、いわゆる直線運動変換により、レンズホルダを移動させる構成としているから、簡単な構成でビーム径を変更可能としつつ、光軸ずれを防止することが可能となる(請求項1の発明)。
また、入射又は出射側のうち全体を光軸に対して所定角度傾けた傾斜面としつつ、調整ブロックに調整用テーパ面を形成し、この調整用テーパ面をテーパ面のうち光軸を挟んだ位置又は光軸の外周領域全体に当接するように構成すれば、光軸ずれを一層確実に防止することが可能となる(請求項又は請求項の発明)。
ガイド手段を両レンズホルダのうち一方に形成されて光軸を中心とする嵌合孔部に他方のレンズホルダをこの嵌合孔部に同軸状に嵌合する構成とすれば、組み付け段階で両レンズの光軸を一致させることができ、しかも、従来の螺子切りを用いたものに比べて格段に低コストで精度を確保することができる(請求項の発明)。
調整手段の調整量を表示する調整量表示手段を備える構成とすれば、調整手段の調整量を決める目安を容易に作ることができる(請求項の発明)。
調整手段が調整ブロックを変位させるために回転させるシャフト部を有し、調整量表示手段が、シャフト部の回転運動を減速した回転運動に変換する減速機構を有する構成にすれば、調整手段の調整量の表示が正確に行える(請求項の発明)。
調整手段は、前記調整ブロックを変位させるために回転させるシャフト部を有し、このシャフト部は光軸と直交する方向に設けたネジ軸を有し、調整ブロックにはネジ軸と螺合するネジ孔が形成され、ネジ軸を回転させることにより調整ブロックが螺進退する構成にすれば、調整ブロックの移動に伴う調整動作の空間的範囲を最小限に止めることができる(請求項の発明)。
また、防塵カバーにネジ軸を回転可能に支持する構成とすれば、ネジ軸を支持するための専用部材が不要となるから、部品点数の削減を図ることができ、さらには、ネジ軸で防塵カバーが密閉されているから、防塵性能を確実に維持することができる(請求項の発明)。
また、連結手段に収容部を設け、この収容部にビームエキスパンダを収容することで、連結手段の連結方向における中心軸とビームエキスパンダの光軸とが一致するように位置決めされるから、光軸調整時の誤差要因を低減されて光軸調整の高精度化を図ることが可能とされるとともに、その調整を一層容易化することが可能となる。また、これによって調整に要する手間が大幅に低減されることにより製造コストを低減化することができるという効果も得られる。
さらに、連結手段にビームエキスパンダを収容したことにより、装置の短尺化を図ることができる(請求項の発明)。
さらに、走査ユニットのみを回動させるように構成しているから、例えば、レーザ発振ユニットに対して連結手段と走査ユニットとを回動させる構成に比べて、連結手段に生じる応力が低減されるから、耐久性の向上を図ることができる(請求項の発明)。
請求項10の発明によれば、マーキングデータが信号出力手段からの補正信号に基づいて補正されるから、光学系の焦点距離の調整に拘わらず、印字される文字或いは図形等のサイズが常に一定となる。
請求項11の発明によれば、基準マーキングデータの補正が補正信号の大きさに応じた補正係数に基づいて行われる。このような補正形式であれば、単一の補正係数に基づいて補正を行う場合に比べて、補正の精度が高まる(印字される文字が所望の文字サイズに近いものとなる)。
請求項12の発明によれば、マーキングデータの補正は二次データが生成される前段階で、一次データの座標データに対して行われる。このような補正タイミングであれば、二次データが生成される際に行う場合(二次データはマーキング情報を座標データのみで表すものであるため補正が必要とされるデータ、すなわち座標データの数が一次データに比べて多い)に比べて、補正処理が少なくて済むから、処置も早くなる。
<実施形態1>
本発明に係るレーザマーキング装置の実施形態1を図1ないし図9を参照して説明する。
図1に示すように、レーザマーキング装置は、レーザ光源14を有する発振ユニット10と、ガルバノミラー装置24・収束レンズ(例えば、fθレンズ25)等の光学部材を有するヘッドユニット20と、両者10,20を連結する連結部材30と、この連結部材30内に収容されるビームエキスパンダ50と、ビームエキスパンダを調整する調整機構60から構成されている。
<発振ユニット>
発振ユニット10のハウジング11は断面略矩形状の筒形状をなしており、前後に壁部を有する縦長のベース部12と天板の左右側部から垂下した板面を有するカバー部13との2部品から構成されている。
ハウジング11内部にはレーザ光を出射するレーザ光源14が備えれており、例えば、CO2レーザ光源から構成されて、ベース部12前側の壁部12Aに形成された円形状のレーザ出射口15からヘッドユニット20に不可視光であるレーザ光を出射する。また、ベース部12の底面には板状のベース部材12Aが設けられており、この上に積み重ねられた調整用ブロック16上にレーザ光源14が載置されている。
レーザ光源14と壁部12Aとの間には断面コ字状のカバー部17(入射側防塵部に相当)が底面から直立した状態で形成されており、そのうち壁部12Aと平行な壁部18にはレーザ光を通過させる通過孔H(φ=5mm)、(通過部に相当)が設けられているとともに、レーザ光源14のハウジングの出射端面がこの壁部18に当接しており、且つ、レーザ光源14からのレーザ光が通過孔Hを通過するように位置決めされている。また、壁部12Aと直交する壁部19には径の異なる2つのネジ孔が同軸状に形成されたネジ孔部19Aが形成されている。
<ヘッドユニット>
ヘッドユニット20のハウジング21は発振ユニット10と同じく断面略矩形状の筒形状をなしており、後端に壁部22Aを有するベース部22と天板の左右側部及び前端から垂下した板面を有するカバー部23の2部品から構成されている。尚、これら2部品により走査ユニット20内が密閉状態とされ、防塵機能を発揮する(出射側防塵部に相当)。
ハウジング21内部にはガルバノミラー装置24・fθレンズ25等を備えており、ベース部22後側の壁面22Aに形成された円形状のレーザ入射口26を通って内部に入射したレーザ光を、ガルバノミラー装置24を介して向きを変更し、fθレンズ25で収束光にしてワーク(図示せず)の印字領域上に照射する。レーザ光の照射位置はガルバノミラー装置24に備えられているガルバノミラー24A,24Bの回動角によって決まり、所望の文字・記号・図形等のマーキング情報に基づいてこのガルバノミラー24A,24Bを回動動作させることにより、収束光を印字領域上で走査させてマーキング情報を印字する。
尚、fθレンズ25は周縁部分に螺子切りが形成されており、ベース部22に形成され、内周縁に螺子切りが施された穴部に螺合されている。
<連結部材>
連結部材30は、発振ユニット10のレーザ出射口15とヘッドユニット20のレーザ入射口26との間を橋渡しする筒状連結部31と、この筒状連結部31の周囲に形成されて両者10,20を一体的に固定する固定部40とから構成されている。
筒状連結部31はレーザ出射口15よりも発振ユニット10の内部側に配される環状基部32と、この環状基部32の内環部分から垂直方向に延設されてレーザ入射口26へと進入する円筒部33(本発明の「収容部」に相当する)とからなる。環状基部32は内環径がレーザ出射口15よりも円筒部33の肉厚分だけ小さくされており、外環径は逆に大径とされている。また、環状基部32にはその周方向に螺子孔34が複数形成されており、側面部分を発振ユニット11の壁面12Aに宛がって螺子止めすることで、発振ユニット11に固定されている。 円筒部33の外径はレーザ出射口15及びレーザ入射口26の径と略同一とされており、これによって、円筒部33は発振ユニット10及びヘッドユニット20に対して密嵌した状態となっている。円筒部33の内周には、レーザ入射口26側に形成されている段部35を境にして小径部と大径部とが形成されており、後述するビームエキスパンダ50が収容されると、このビームエキスパンダ50のハウジング51が段部35に係止して連結方向における両者のずれ防止を手助けする機能を有している。
また、円筒部33には、その軸方向に沿って肉薄とされる部分が設けられ、環状基部32のうち、この肉薄の部分に対応する部位に穴部32Aが形成されている。
固定部40は、発振ユニット10の壁面12Aにおいてレーザ出射口15の周囲からヘッドユニット20に向けて突出形成された第1環状突出部41と、ヘッドユニット20の壁面22Aにおいてレーザ入射口26の周囲から発振ユニット10へ向けて突出形成された第2環状突出部42と、これら環状突出部41,42を当接させるとともに、周方向全体に亘って加締める(かしめる)ことで発振ユニット10とヘッドユニット20とを相対変位不能に固定する加締リング43とからなる。
第1環状突出部41は一角が鋭角とされている断面角型形状をなしており、このうち外環部分は壁面12Aに対してオーバーハング状に起立する環状斜面部41Aが形成され、他方、内環部分には直立する環状壁面部41Bが形成されている。また、外環部分と内環部分との間には壁面12Aに対して平行な環状平面部41Cが形成されている。
第2環状突出部42は、第1環状突出部41と同じく一角が鋭角とされている断面角型形状をなしており、このうち外環部分は壁面26に対してオーバーハング状に起立する環状斜面部42Aが形成され、他方、内環部分には直立する筒壁部42Bが形成されている。また、筒壁部42Bの外周と外環部分との間には壁面22Aと平行な環状平面部42Cが形成されている。
第1環状突出部41の環状平面部41Cと第2環状突出部42の環状平面部42Cとは内環径及び外環径が一致して互いに接触するようになっているとともに、第1環状平面部41の環状壁面部41Bの内側に第2環状平面部42の筒壁部42Bの一部が入り込む形態とされている。
加締リング43は有端環状をなしており、内環部分にはV字状の凹部43Aが形成されて、この凹部43Aに第1及び第2環状突出部41,42の各環状斜面部41A,42Aが入り込むようになっている。また、両端部にはボルト穴が形成されており(図示せず)、ボルト締めすることにより、第1及び第2環状突出部41,42の全周に亘って径方向内側に加締めることができるようになっている。
第2環状突出部42の壁筒部42Bと筒状連結部31との間には、筒状樹脂44が介在されている。この筒状樹脂44はベアリングのように機能するもので、これによって、壁筒部42Cと筒状連結部31とが周方向に円滑に相対移動されるようになっている。
<ビームエキスパンダ>
ビームエキスパンダ50は、円筒状をなすハウジング内にコリメータレンズ53と、発散レンズ54と、スプリング部55とを備えている。
ハウジングはコリメータレンズ53を収容する第1のレンズホルダ51と発散レンズ54を収容する第2のレンズホルダ52とから構成されており、第1のレンズホルダ51の発振ユニット10側に形成されている嵌合孔部51Aに第2のレンズホルダ52が同軸状に嵌合されている。さらに、第1のレンズホルダ51が筒状連結部31に収容された状態とされ、これによって筒状連結部31の連結方向における中心軸Cとビームエキスパンダ50の光軸LCとが一致するように位置決めされている。
また、円筒部33の肉薄の部分と第1のレンズホルダ51との間には空洞Aが形成されて、この空洞Aに電線を配索することで発振ユニット10とヘッドユニット20とを電気的に接続できるようになっている。
第1のレンズユニット51は円筒状をなしており、その外周面のうちヘッドユニット20側には段部51Bが形成されており、この段部51Bが筒状連結部31の段部35に係止する。また、内周面にも段部51Cが形成されており、ここに、スプリング部55の一端を宛がうようになっている。また、この第1のレンズホルダ51に収容されるコリメータレンズ53はヘッドユニット20側の端面側に配されており、端面から蓋締めされることで第1のレンズホルダ51の段部51Dと蓋51Eとにより挟まれて移動不能状態とされている。
また、第1のレンズホルダ51のうち発振ユニット10側には、第2のレンズホルダ52の位置調整をする調整機構60を構成する調整ブロック61(これについては後述する。)を通すための円形の貫通孔51Fが形成されて発振ユニット10内部に配されている。
第2のレンズホルダ52は第1のレンズホルダ51と同様に円筒状をなしており、その外径が前述した嵌合孔部51Aの径と略同一径とされて密嵌状態とされるようになっている(本発明の「ガイド手段」に相当する)。このうち、発振ユニット10側の端面には全体が傾斜状をなすテーパ面52Aが形成されて、後述する調整ブロック61のテーパ面61Bが当接するようになっている。
スプリング部55(付勢手段)はいわゆるコイルバネから構成されており、前述した段部51Cと第2のレンズホルダ52との間に配されている。このスプリング部55は段部51Cに当接していることで、その弾性力が第2のレンズホルダ52に付与され、これを発振ユニット10側へ移動させるように働きかけている。
<調整機構>
調整機構60(調整手段に該当)は、調整ブロック61と、調整用ブロック61を支持するシャフト部62と、シャフト部62を壁部12Cに支持する支持部63とから構成されている。
支持部63は径の異なるボルト部材63A,63Bが同軸状に配された異径2段筒形状をなしており、中心軸にはシャフト部62を通す貫通孔63Cが形成されている。このうち、大径のボルト部材63Aの端面には2つの孔部63Dが中心軸に対して対称となるように形成されている。この支持部63は壁部に設けられたネジ孔部19Aに螺合された状態とされている。
シャフト部62は円柱形状をなしており、基端面には直線状の溝部62Aが形成されており、基端面からみて先端側よりの位置に大径部62Bが形成されている。一方、先端側には螺子きりが施されたネジ軸62Cが形成されており、ネジ軸62Cよりも基端側にはシャフト部62の延び方向に対して直角にピン孔が設けられている。このピン孔はシャフト部62に通されるリング64に設けられた孔とともにロックピン65が嵌め込まれるようになっており、これによってリング64がシャフト部62に固定されることとなる。また、この大径部62Bとピン孔との間隔は支持部63の中心軸方向に沿った方向における寸法と略同一とされている。
尚、シャフト部62と支持部63の貫通孔63Cとの間には筒状の樹脂Jが介在されている。これはベアリングの機能を有するもので、シャフト部62が空回りするようにされている。
調整ブロック61は円盤状の基端部61Aから直立する円柱を斜めに切り欠いたような形状とされており、その切り欠かれた部分にテーパ面61B(調整用テーパ面)が設けられている。このテーパ面61Bは前述した第2のレンズホルダ52のテーパ面52Aのうち光軸LCの外周領域全体に当接するようになっている。また、調整ブロック61のうち光軸LC1を取り囲むようにして通過孔61Cが形成されており、左右方向に長い長円形状をなしている。
基端部61Aから貫通孔61C側にかけてネジ孔61Dが穿設されており、前述したネジ軸62Cが螺合されている。これによって、シャフト部62を回転させることにより、この調整ブロック61が左右方向(光軸と直交する方向)に移動可能とされている。
<調整量表示装置>
調整量表示装置90(調整量表示手段に該当)は、表示板を兼ねたハウジング92と、ハウジング92に回動可能に軸支されたインジケータ91を備えている。インジケータ91は、ハウジング92にベアリング93を介して回動可能に取り付けられている軸部91Aの両端に、シャフト部62と一体に回動する小径ギヤ62Dと噛合して、ネジ軸62Cの回転を減速してインジケータ91に伝える大径ギヤ91Bと、指示矢印(図9示)が形成された指示板91Cが、それぞれ設けられている。小径ギヤ62Dとインジケータ91により、減速機構を構成しており、小径ギヤ62Dと大径ギヤ91Bの歯数は、大径ギヤ91Bが1回転する間に、小径ギヤ62Dが複数回転するように設定されている。
一方、ハウジング92には、その図7において下面に調整機構60の調整量を表す目盛DGが印刷されている(図9示)。また、ハウジング92には、シャフト部62もベアリング(符号なし)を介して回動可能に貫通している。シャフト部62およびネジ軸62Cが回転することにより、小径ギヤ62Dおよび大径ギヤ91Bを介して、減速された上でインジケータ91の指示板91Cが回転することで、その上に形成された指示矢印が目盛DGを指し示し、調整機構60の調整量が表示される。本実施形態におけるハウジング92上の目盛DGは、レーザマーキング装置の標準的なワークディスタンスを0とし、それに対する増減量にて表示を行っている。減速機構によって減速されたインジケータ91が目盛DGを指し示すことにより、ネジ軸62Cがたとえ1回転を超えて回転し、調整するものであっても、調整量の表示を正確に表示することが可能である。
本実施形態のレーザマーキング装置の構成は以上であり、その作用について説明する。
まず、筒状連結部31を発振ユニット10内部からレーザ出射口15に通して環状基部32を螺子止めし、筒状連結部31の外環部分に筒状樹脂44を通す。 続いて、ビームエキスパンダ50を筒状連結筒部31に収めた後、円筒部33をヘッドユニット20のレーザ入射口26に進入させる。そうすると、第1環状突出部41と第2環状突出部42とが当接するから、加締めリング44を取り付け、螺子締めする。これによって筒状連結部31の中心軸Cとビームエキスパンダ50の光軸LCとが一致した状態で位置決めされる。
次に、レーザ光源14から出射されるレーザ光の光軸LC1とビームエキスパンダ50の光軸LCとを一致させるため、ベース部材12Bに調整用ブロック16を積み重ねる。積み重ねる調整用ブロック16の個数は理論上想定される個数を予め積み重ねておき、その後、実際に装置を動作させて微調整をするようにしても良く、又は、装置を動作させ、その結果に基づいて個数を調整するようにしても良い。
ところで、ワーク上に集光されるレーザ光のスポット径やワークディスタンスを調整したい場合には、調整ブロックを左右方向(光軸LC1と直交(交差)する方向)に移動させて、第1及び第2のレンズホルダ51,52の光軸LC1方向における離間距離を調整することで、ビームエキスパンダ50から出射されるレーザ光のビーム径(ビーム幅及びビームの広がり角を含む)を変更するようにすれば良い。
例えば、レーザ光のビーム径を絞る場合には、シャフト部62の溝部62Aに器具を宛がってシャフト部62を例えば反時計回りの方向に回転させる。そうすると、ネジ孔61Dがネジ軸62Cに対して螺退するから、テーパ面61Bが左側に変位するに伴って、第2のレンズホルダ52の嵌合孔部51Aへの嵌合深さが増大する(直線運動変換)。これにより、両レンズ53,54間の距離が縮小されるからビーム径を絞ることができる(図10参照)。
一方、レーザ光のビーム径を拡大する場合には、シャフト部62の溝部62Aに器具を宛がってシャフト部62を時計回りの方向に回転させる。そうすると、ネジ孔61Dがネジ軸62Cに対して螺進するから、テーパ面61Bが右側に変位するに伴って、第2のレンズホルダ52の嵌合孔部51Aへの嵌合深さが減少する(直線運動変換)。これにより、両レンズ53,54間の距離が拡大されるからビーム径を拡大することができる(図11参照)。シャフト部62を回転させる際、指示板91Cの指示矢印が指し示す目盛DGにより、その調整量を把握することができる。
上記の作業が完了したら、発振ユニット10及びヘッドユニット20のカバー部13,23をそれぞれ被せる。
また、ヘッドユニット20のレーザ出射口の位置を変更するには、加締めリング44の螺子を緩めヘッドユニット20を回動操作させれば良い。回動操作させると、ヘッドユニット20が筒状連結部31の中心軸Cに対して回動するから、所望の位置まで回動させて加締めリング44を螺子締めすればよい。これにより、ヘッドユニット20が所定の姿勢に固定されることとなる。
本実施形態では、いわゆる直線運動変換により、両レンズホルダ51,52を移動させる構成としているから、簡単な構成でビーム径を変更可能としつつ、光軸ずれを防止することが可能となる。また、テーパ面52Aとして、入射側の端面全体を光軸LC1に対して所定角度傾けた傾斜面としているから、光軸ずれを一層確実に防止される。
また、第1のレンズホルダ51に形成されている嵌合孔部51Aに第2のレンズホルダ52が同軸状に嵌合した構成としたことにより、組み付け段階で両レンズの光軸を一致させることができ、しかも、従来の螺子切りを用いたものに比べて格段に低コストで精度を確保することができる。
調整機構60の調整量を表示する調整量表示装置90を備えているため、調整機構60の調整量を決める目安を容易に得ることができる。
調整ブロック60を光軸LC1と直交する方向にネジ軸62Cに設け、ネジ軸62Cの回転によってこの調整ブロック60を螺進退させるようにしているから、調整ブロック60の移動に伴う調整操作の空間的範囲を最小限に止めることができる。
また、ネジ軸62Cが回転することにより調整ブロック61を螺進退させ、調整量表示機構90が、ネジ軸62Cの回転運動を減速した回転運動に変換する減速機構62D、91と、減速機構62D、91の回転量を表示する目盛DGを有しているため、調整機構60の調整量の表示が正確に行える。
また、カバー部19にシャフト部62を回転可能に支持する構成としているから、シャフト部62を支持するための専用部材が不要となり、部品点数の削減を図ることができる。さらには、支持部63によりネジ孔部19Aが密閉されているから、防塵性能を確実に維持することができる。尚、通過孔Hの径(φ)は約5mm程度の極小孔であり、しかも、レーザ光源14の出射端面により塞がれた状態とされているから、防塵性能の劣化要因とはならない。
筒状連結部31にビームエキスパンダ50を収容することで、筒状連結部31の連結方向における中心軸Cとビームエキスパンダ50の光軸LCとが一致するように位置決めされるから、光軸調整時の誤差要因が低減され、もって光軸調整の高精度化を図ることが可能とされるとともに、その調整を一層容易化することが可能となる。また、これによって調整に要する手間が大幅に低減されることにより製造コストが低減化されるという効果も得られる。
また、筒状連結部31にビームエキスパンダ50を収容したことにより、装置の短尺化を図ることができる。
さらに、ヘッドユニット20のみを回動させるように構成しているから、例えば、発振ユニット10に対して筒状連結部31とヘッドユニット20とを回動させる構成に比べて、筒状連結部31に生じる応力が低減されるから、耐久性の向上を図ることができる。
参考例1
参考例1は、図12に示すように第2のレンズホルダ52の外周面のうち、入射端面側に光軸LC1と直交する方向に向けて延設された板部材70にテーパ面70Aを設け、このテーパ面70Aに調整ブロックのテーパ面61Bを当接させたところが実施形態1と相違しており、このように構成しても上記実施形態と同様に直線運動変換がなされる。
<実施形態
実施形態は、図13に示すように第2のレンズホルダ52の入射端面に形成されたテーパ面52Aのうち、レーザ光の光路から外れた部分に調整ブロック61のテーパ面61Bを当接させた構成とされている。
<実施形態
実施形態は、図14に示すように、調整ブロック60の先端側から基端部側に向けて光軸LC1と直交する方向に沿ってU字状の通過溝80が形成されており、この通過溝80をレーザ光が通過する構成とされている。
参考例2
参考例2は、図15(A)に示すように、調整ブロックを円柱状に形成した構成としており、また、図15(B)に示すように、第2のレンズホルダ52を円柱状に形成する構成としている。このようにしても、第2のレンズホルダ52を光軸方向に沿って移動させることができる。
<実施形態
実施形態を図16ないし図21を参照して説明する。
図16に示す110は制御部(本発明の制御手段に相当する)である。制御部110はCPU111と基準マーキングデータ記憶部115とから構成されるとともに、同制御部110には信号線を介してマーキング情報入力用の操作パネル160、文字・記号・図形等のフォントデータが記憶されるフォントデータ記憶部130が接続されている。
また、レーザー光源14、ビームエキスパンダ50、ガルバノ装置24、Fθレンズ25については、実施形態1と同じ構成である。
操作パネル160からマーキング情報が入力されると、制御部110はそのマーキング情報並びにフォントデータに基づいて印字用マーキングデータ(詳細は後述する)を生成し、生成された印字用マーキングデータに基づいてガルバノ装置(本発明のガルバノスキャナに相当)24を駆動させ、ワークW上の印字位置に所定のマーキング情報を印字する。
また、実施形態1で既に述べたように、ビームエキスパンダ50には調整ブロック61が備えられており、例えば、ワークWの厚みが設定値と異なる場合には印字作業に先だって、同調整ブロック61を光軸LCと交差する方向に進退させることで、第1・第2のレンズホルダ51、52の相対距離を変動させ、これによりワークディスタンスの調整(光学系の焦点距離をワークに合わせて調整)をすることとしている(図17、18参照)。
しかし、こうしたワークディスタンスの調整を行った場合に、図17に示すように基準となる焦点距離Loより調整後の焦点距離L1が短くなると、ワークW上に印字される文字の大きさが予め設定された基準文字サイズ(焦点距離がLoである場合の文字サイズ)に比べて焦点距離の変動比率(L1/Lo)にほぼ比例して小さくなり、調整後の焦点距離がL2が焦点距離Loより長くなると、変動比率(L2/Lo)にほぼ比例して文字サイズが大きくなってしまう。これは、制御部110によるガルバノ装置24の駆動制御が焦点距離Loを基準としているためである。
そこで、本実施形態では、ビームエキスパンダ50に検出部(本発明の信号出力手段に相当する)150を設けるとともに、この検出部150から出力される補正信号Sに基づいて後述する基準マーキングデータ(文字、図形、記号等のサイズに関して焦点距離Loに対応したデータ)を補正することとしている。
尚、ここでいう補正とは、光学系の焦点距離の調整(ワークディスタンスの調整)に拘わらずワークW上に印字されるマーキング情報の文字、図形、記号サイズを一定とするため、焦点距離の調整に伴う文字、記号、図形サイズの変動を修正するような補正である。
検出部150は、図18に示すように調整ブロック61の進退方向の前方(同図において上方)に配置されている。この検出部150は位置検出センサにより構成されている。本実施形態において位置検出センサは近接センサを採用しているが、この他に光電式或いは静電容量式のものであってよい。
印字作業に先だってワークディスタンスの調整をすべく調整ブロック61の進退動作がなされると、検出部150は同進退動作を検出するとともに、調整ブロック61の変位量(初期位置からの変位量)に応じた大きさの補正信号SをCPU111に対して出力するようになっている。CPU111では、この補正信号Sを一時的に記憶するようになっている。
尚、図18は調整ブロック61が基準となる位置(図7に示す位置)から下降した状態を示している。
次に、フォントデータ、基準マーキングデータ、基準マーキングデータの補正、並びに印字用マーキングデータについて説明する。
フォントデータは線種データと、この線種データの始点及び終点の座標データから構成されている(図19参照)。例えば、文字AのフォントデータであればS1sとS1e、S2sとS2e、S3sとS3eがそれぞれ組みになった3つの線種データを備えている。S1sとS1eの組であれば、まず線種としては直線である(大文字のS)ことを示しており、更に、S1sが線分の始点を、終点がS1eであることを示している。
そして、S1sが座標データb1(Xf1、Yf1)と対応しており、S1sが座標データb2(Xf2、Yf2)と対応している。これにより、フォントデータAを構成する3つの線分のうちのラインS1が特定されるようになっている。また、S2sとS2eの組によってラインS2が特定され、S3sとS3eの組によってラインS3が特定されるようになっている。尚、各フォントデータの座標はポイントZが基準点(0、0)とされている。
操作パネル160からマーキング情報に関する入力信号が送られると、CPU111はフォントデータ記憶部130より対応するフォントデータを読み出し、これを印字領域L上に割り付けを行うことで基準マーキングデータ(一次データ)を生成するようになっている(図20のステップ1参照)。より具体的に説明すると、フォントデータの割り付けは読み出されたフォントデータの座標を印字領域L上の座標値に変換するものである。図20では、フォントデータとして文字Aが読み出されており、この場合には基準点Zの座標が(0、0)から(m、n)に置き換えられ、基準点Zの座標の置き換えと同様の置き換えが各座標データb1〜b5においてなされる。
例えば、基準マーキングデータにおける点b1の座標は(X1、Y1)であるが、これはフォントデータの点b1の座標(Xf1、Yf1)に(m、n)を加算したものである(X1=Xf1+m、Y1=Yf1+n)。
上記要領で基準マーキングデータが生成されると、CPU111は、一旦基準マーキングデータを基準マーキングデータ記憶部115に対して記憶する。
その後、CPU111は先に述べた検出部150からの補正信号Sが記憶されている場合には、基準マーキングデータの補正を行って、補正マーキングデータを生成する。より具体的に説明すると、CPU111には信号線を介して補正係数記憶部(本発明の補正係数記憶手段に相当する)140が接続されている。この補正係数記憶部140には、図21に示すように複数個の補正係数(β1、β2・・・βn)が格納されている。
補正係数βは、ワークディスタンスの調整量(調整ブロックの変位量)を種々変更し、そのときの文字サイズの拡大・縮小率を各調整量ごとに測定する試験を行って、その試験結果から算出されたものである。例えば、ある調整量のときに文字の縮小率が0.9であったとすると、これを元の文字サイズに戻してやるには文字が縮小された分だけ文字サイズを拡大するような補正を行ってやればよいから補正係数βの値は1.1となる。
これら各補正係数βは補正信号Sのレベルと対応付けされており、CPU111に補正信号Sが入力されるとCPU111は入力された補正信号Snと対応する補正係数βnを補正係数記憶部140より読み出すようになっている。例えば、補正信号SのレベルがS1であれば、補正係数β1のものが読み出されるようになっている。
その後、CPU111は補正係数β1に基づいて、基準マーキングデータを構成する座標データの変換を行い、補正マーキングデータを生成する。例えば、b1の座標データであれば、(X1、Y1)から(X1’、Y1’)に補正される(表1参照)。尚、基準マーキングデータの補正係数βによる補正は、文字の拡大・縮小率の調整を行うものであって、線種の変更を伴うものでないから、線種データに関しては何ら変更は行われない。
Figure 0004401869
次に、印字用マーキングデータ(2次データ)について説明すると、補正マーキングデータ(基準マーキングデータ)では割り付けられたフォントデータを線種データと座標データとで表したが、印字用マーキングデータはこれを線分の始点及び終点を含む複数個の座標データによって表す(座標データのみ)ものである。具体的には線分上の各点(座標データ)を所定の間隔毎(本実施形態ではレーザ光のスポット径の半分のピッチ)に抽出することで得られる(図20におけるSTEP2参照)。
また、印字作業に先だってワークディスタンスの調整がされなかった場合(補正信号の出力がない場合)であれば、CPU111は基準マーキングデータに基づいて印字用マーキングデータの生成を行う。
その後、CPU111は生成された印字用マーキングデータに基づいて、ガルバノ装置24を駆動させる。これにより、ワークW上の印字位置には所定のマーキング情報が印字されることとなる。
このように、本実施形態によれば、印字作業に先だってワークディスタンスの調整がされたときには、検出部150がこれを検出して補正信号SをCPU111に出力する。一方、CPU111では補正信号Sが入力されると、これを一時的に記憶しておき、基準マーキングデータを生成した後に、補正係数記憶部140から補正信号Sのレベルに応じた補正係数βを読み出して補正マーキングデータを生成する。
これにより、補正後のマーキングデータは調整後の光学系の焦点距離Lに合ったデータに補正されることとなるから、ワークW上には予め設定された所望の文字、記号、図形サイズ(基準サイズ)でマーキング情報が印字される。
また、マーキングデータを補正する場合には、例えば、基準マーキングデータに対して補正を行わず、印字用マーキングデータが生成された後に、印字用マーキングデータに対して行うことも可能であるが、本実施形態では印字用マーキングデータが生成される前段階で基準マーキングデータに対して補正を行うこととしている。というのも、基準マーキングデータの座標データは線分の始点・終点のデータ(マーキング情報が文字Aである場合には、5つのデータ)であるのに対して、印字用マーキングデータはマーキング情報を座標データのみで表すものであるためデータ数が多い。従って、基準マーキングデータに対して補正を行えば、印字用マーキングデータに対して補正を行う場合に比べて補正処理が少なくて済むから、処理が早くなる。
加えて、基準マーキングデータの補正が補正信号Sの大きさに応じた補正係数βに基づいて行われる。このような補正形式であれば、単一の補正係数に基づいて補正を行う場合に比べて、補正の精度が高まる(印字される文字が所望の文字サイズにより近いものとなる)。
また、本実施形態では、ワークディスタンスの調整のために、調整ブロック61を介してコリメータレンズ53と発散レンズ54のレンズ間距離を変位させたが、このような調整はレーザ光のスポット径の調整にも行われる。従って、この場合にも、基準マーキングデータの補正を行ってやることで、スポット径の調整に拘らず、予め設定された所望の文字、図形、記号サイズでワークW上にマーキング情報を印字することが可能となる。
<マーキングデータの生成方法>
レーザー光源からのレーザー光を少なくとも二つのレンズを備えるビームエキスパンダを介することで前記レーザー光のビーム径を変更し、変更されたレーザ光を光学系によりワーク上に集光させるとともに、制御手段を介して、所定の印字用マーキングデータに基づいてガルバノスキャナの駆動を制御することで前記レーザー光をワーク上の所定の印字位置に走査させ、更に、調整手段により前記ビームエキスパンダの備える前記二つのレンズ間の距離を調整することで前記ワークに対する前記レーザー光の焦点距離の調整を行うようにしたレーザーマーキング装置のマーキングデータ生成方法において、前記レーザーマーキング装置には前記ビームエキスパンダの備える前記二つのレンズ間の距離の変動或いは前記調整ブロックの移動における変化量の大きさに応じた補正信号を前記制御手段に対して出力する信号出力手段が設けられるとともに、前記印字用マーキングデータは、基準となる焦点距離に対応した基準マーキングデータの座標データに対して前記補正信号に基づいて補正を行い、補正された補正マーキングデータに基づいて生成される。
仮に、焦点距離Lの調整を行った場合に、基準マーキングデータに対して何ら補正をおこなわずに、印字用マーキングデータを生成するといった方法をとると、焦点距離Lの変動比率にほぼ比例して印字される文字、図形、記号等のサイズが変動してしまい、マーキング情報が所望のサイズで印字されないといった事態を招く。
この点に関して、上記のマーキングデータ生成方法であれば、信号出力手段からの補正信号に基づいて基準マーキングデータの補正行い、補正されたマーキングデータに基づいて印字用マーキングデータが生成される。従って、生成された印字用マーキングデータは調整後の光学系の焦点距離に合ったものとなるから、焦点距離Lの調整に拘わらず所望の文字サイズでの印字したい場合に有効となる。尚、特に、このマーキングデータ生成方法について言えば、調整手段には、実施形態1におけるビームエキスパンダ50に加えて、後述する実施形態における焦点距離調整手段(ビームエキスパンダ200)などの他の調整手段も含まれる。
<実施形態
実施形態は、実施形態に対して検出部150の構成を変えたものである。実施形態では検出部150を位置検出センサによって構成したが、実施形態においては検出部170を位置検出センサに変えてポテンションメータによって構成している。この場合には、ポテンションメータに係合する連動軸171をインジケータ91の備える大径ギヤ91Bに設けておく(図22参照)。
これにより、シャフト部62が回動されると、その回動動作が大径ギヤ91B、連動軸171を介してポテンションメータに対して伝達されるから、ポテンションメータの抵抗値がシャフト部62の回動量に応じて変化する。従って、検出部170からはシャフト部62の回動量、すなわち調整ブロック61の変位量に応じた補正信号SがCPU111に対して出力されることとなる。
その他の構成については、実施形態1と同様であるため、同一部品には同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
<実施形態
実施形態は、実施形態に対して検出部150の構成を変えたものである。実施形態では検出部150を位置検出センサによって構成したが、実施形態においては検出部を、キーパネル181を備えたコンソール180により構成したものである。図23に示すように、コンソール180にはインジケータ183が設けられており、そこには調整ブロック61の調整量が表示されるようになっている。作業者はインジケータ183の表示に基づいて所定の補正値(例えば、マニュアル書を参照して)をキー入力する。これにより、補正信号SがCPU111に出力される。このように、補正値を人手により入力する構成であっても、実施形態並びに実施形態と同様の補正効果が得られる。
その他の構成については、実施形態と同様であるため同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略するものとする。
<実施形態
実施形態は、実施形態に対してビームエキスパンダ(焦点距離調整手段)の構成を変えたものである。実施形態ではテーパ面61Bを備えた調整ブロック61を光軸LCと交差する方向に変位させ、これによりコリメータレンズ53と発散レンズ54のレンズ間距離を変位させたが、実施形態におけるビームエキスパンダ200は、コリメータレンズ53にスライド機構210を付設している(図24参照)。スライド機構210は水平方向に相対移動可能な一対のレール211、212と、これを駆動させるモータMとから構成されており、作業者がスイッチ(図示せず)を投入するとモータMが駆動してレール211、ひいてはコリメータレンズ53を水平移動させるようになっている。これにより、コリメータレンズ53と発散レンズ54のレンズ間距離を変位させることが出来る。
そして、図24における220は近接センサよりなる検出部であって、コリメータレンズ53或いはレール211の移動を検出し、その変位量に応じた補正信号SをCPU111に対して出力する。
一方、CPU111は出力された補正信号Sを一時的に記憶するようになっており、その後、操作パネル160を介してマーキング情報が入力されると、CPU111は基準マーキングデータを生成した後に、同基準マーキングデータの補正を実施形態の補正と同じ手順で行う。これにより、実施形態の場合と同様に光学系の焦点距離の調整に拘らず、ワークW上には予め設定された所望の文字サイズでマーキング情報が印字される。
つまり、レーザ光源からのレーザ光を少なくとも一つの光学部品を備えた光学系を通じて印字領域上に集光させるとともに、光学部品を光軸方向に移動させることにより前記集光される光の焦点位置を調整する焦点距離調整手段と、所定の印字用マーキングデータに基づいてガルバノスキャナの駆動を制御して前記レーザー光を所定の印字位置に走査させる制御手段と、光学部品の前記光軸方向に関する移動を検知し、その移動量の大きさに応じた補正信号を前記制御手段に対して出力する信号出力手段とを備えたものレーザーマーキング装置であって、
前記制御手段には印字する際の基準となる基準マーキングデータが記憶され、この基準マーキングデータが前記マーキング情報から生成される各線分における線種データと、この線種データの始点及び終点位置の座標データとから構成される一次データとからなるとともに、この一次データの線種データに基づいて所定の間隔毎に前記始点及び終点を含む複数個の座標データに変換することで同一次データを前記印字用マーキングデータである二次データに変換し、この二次データに基づいて前記制御手段が前記レーザー光を走査させるものであり、前記制御手段は前記二次データが生成される前段階で、前記一次データの座標データに対して前記補正信号のレベルに応じて補正を行うこととしている。
ワークディスタンスの調整(焦点距離の調整)を行う場合には、焦点距離調整手段を設けておけばよいが、この場合に、基準マーキングデータに対して何ら補正を行わずにおくと、焦点距離Lの変動比率にほぼ比例して印字される文字、図形、記号等のサイズが変動してしまい、マーキング情報が所望の文字サイズで印字されないといった事態を招く。
この点に関して、上記の構成によれば、信号出力手段からの補正信号に基づいて基準マーキングデータの補正を行い、補正されたマーキングデータ(補正マーキングデータ)に基づいて印字用マーキングデータが生成される。従って、生成された印字用マーキングデータは調整後の光学系の焦点距離Lに合ったものとなるから、焦点距離Lの調整に拘わらず所望の文字サイズで印字したい場合に有効となる。
また、マーキングデータを補正する場合には、例えば、基準マーキングデータに対して補正を行わず、印字用マーキングデータが生成された後に、印字用マーキングデータ(二次データ)に対して行うことも可能であるが、上記構成では印字用マーキングデータが生成される前段階で基準マーキングデータ(一次データ)に対して補正を行うこととしている。というのも、基準マーキングデータの座標データは線分の始点・終点のデータであるのに対して、印字用マーキングデータはマーキング情報を座標データのみで表すものであるためデータ数が多い。従って、基準マーキングデータに対して補正を行えば、印字用マーキングデータに対して補正を行う場合に比べて補正処理が少なくて済むから、処理が早くなる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、第2のレンズホルダ52の入射端面及び調整ブロック61にテーパ面52A,61Cを形成した構成を示した
(2)これに対して、第2レンズホルダ52の入射端面にテーパ面52Aを形成した構成の他に、このレンズホルダ52の出射端面にテーパ面を形成するようにしても良い。
(3)例えば、第1のレンズホルダ51に発散レンズ54を収容し、第2のレンズホルダ52にコリメータレンズ53を収容するように構成する構成としても良い。この場合は、第2のレンズホルダ52をヘッドユニット20側に配されるように構成し、この第2のレンズホルダ52を第1のレンズホルダに対して相対移動させるように構成すれば良い。
(4)上記実施形態では、筒状連結部31を発振ユニット10に対して固定し、ヘッドユニット20のみを回動操作する構成としたが、例えば、筒状連結部31をヘッドユニット20に対して固定し、筒状連結部31とヘッドユニット20を発振ユニット10に対して回動させる構成であっても良いし、筒状連結部31を両ユニット10,20に対して回動可能に取り付け、ヘッドユニット20のみを回動させたり、ヘッドユニット20と筒状連結部31とを発振ユニット10に対して回動させるように構成しても良い。
(5)また、上記実施形態では、筒状連結部31が発振ユニット10及びヘッドユニット20に対して別体に設けられた構成を示したが、ヘッドユニット20が発振ユニット10に対して回動可能とされていればよいから、例えば、発振ユニット10の壁部12Aあるいはヘッドユニット20の壁部22Aのどちらか一方に一体的に形成された構成としても良い。要するに、本発明の「連結手段」は、発振ユニット10とヘッドユニット20とを連結する機構のことであり、両ユニット10,20に対して一体か別体かは問題とならない。
(6)また、上記実施形態では、走査ユニット20を発振ユニット10に対して回動可能となるように構成したが、走査ユニット20を発振ユニット10に対して回動不能に固定した構成としてもよい。
(7)また、上記実施形態の通過孔Hに、例えば、レーザ光(赤外光)を透過させる光透過部材を嵌めこんだ構成としても良い。このようにすれば、防塵性能を一層高めることができる。
(8)調整量表示装置90に減速機構を設けずに、目盛DGがシャフト部62あるいはネジ軸62Cの回転量を表すようにしてもよい。
(9)調整量表示装置90の目盛DGは、ワークディスタンスを示すものでなく、第1のレンズホルダ51あるいは第2のレンズホルダ52の移動量、レンズ53、54間の距離を示すものでもよい。
(10)ハウジング92に指示矢印を形成し、インジケータ91の指示板91Cに目盛DGを形成してもよい。
(11)例えば、第1のレンズホルダ51に収束レンズ(コリメータレンズ)53を収容し、第2のレンズホルダ52にも収束レンズ53’を収容するように構成する構成としても良い。この場合は、第1のレンズホルダ51を第2のレンズホルダ52に対して相対移動されるようにしても良いし、第2のレンズホルダ52を第1のレンズホルダに対して相対移動させるように構成しても良い。
(12)例えば、第1のレンズホルダ51と第2のレンズホルダ52とが互いに相対移動可能に構成されていても良い。
本実施形態のレーザマーキング装置の全体構成を示す上側面図 レーザマーキング装置の全体構成を示す横側面図 ヘッドユニット内部の構成を示す側面図 ヘッドユニット内部から連結筒部側を見たときの側面図 発振ユニット内部から連結筒部側を見たときの側面図 連結筒部及びその周辺構造を示すA−A断面図 連結筒部及びその周辺構造を示すB−B断面図 調整機構及びその周辺構造を示した斜視図 調整量表示装置の正面図 調整機構及びその周辺構造を示すA−A断面図 調整機構及びその周辺構造を示すA−A断面図 参考例1を概念的に示した図 実施形態を概念的に示した図 実施形態を概念的に示した図 参考例2を概念的に示した図 実施形態におけるレーザマーキング装置のブロック図 焦点調整動作を示す図 検出部による検出動作を示す図 フォントデータを示す図 基準マーキングデータ、印字用マーキングデータを示す図 補正係数記憶部に複数の補正係数が記憶されていることを示す図 実施形態における検出部の構造を示す図 実施形態における検出部の構造を示す図 実施形態におけるビームエキスパンダの構造を示す図
符号の説明
10…発振ユニット
20…ヘッドユニット
30…連結部材
50…ビームエキスパンダ
51…第1のレンズホルダ
52…第2のレンズホルダ
52A…テーパ面
55…スプリング部
61…調整ブロック
61C…テーパ面
61D…ネジ孔
62…シャフト部
62C…ネジ軸
62D…小径ギヤ
91…インジケータ
92…ハウジング
C…連結部材の中心軸
LC…ビームエキスパンダの光軸
LC1…レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸
DG…目盛

Claims (12)

  1. レーザ光源からのレーザ光をビームエキスパンダを介することでそのビーム径を変更し、そのレーザ光を光学系により印字領域上に集光させるとともに、走査させることで、文字・記号・図形等のマーキング情報を印字するレーザマーキング装置において、
    前記ビームエキスパンダは少なくとも2つのレンズから構成されており、かつ、一方のレンズを収容する第1のレンズホルダと他方のレンズを収容する第2のレンズホルダとを備えるとともに、
    前記第1又は第2のレンズホルダのうち少なくとも一方のレンズホルダを移動させることによりそれらの光軸方向に沿って相対移動可能に支持するガイド手段と、
    調整ブロックを有し、前記調整ブロックを前記光軸方向と交差する方向に直線的に変位させる調整手段と、
    前記一方のレンズホルダ側及び前記調整ブロックの少なくとも一方に設けられ前記調整ブロックの変位に基づき前記レンズホルダを前記光軸方向に沿って移動させるためのテーパ面と、
    前記一方のレンズホルダを、前記光軸方向に沿って前記調整ブロックと前記テーパ面とを密着させる方向に付勢する付勢手段とを備え
    前記一方のレンズホルダには、レーザ光の入射または出射側の端面の周囲に前記光軸に対して所定角度傾斜させることにより前記テーパ面を形成するとともに、
    前記調整ブロックには、少なくとも前記一方のレンズホルダのテーパ面に対して前記光軸を挟んだ位置で接触する調整用テーパ面が形成されていることを特徴とするレーザマーキング装置。
  2. 前記テーパ面は前記入射または出射側の端面全体を前記光軸に対して所定角度傾斜させることにより形成されており、
    調整用テーパ面は前記光軸が通る領域に通過孔部が形成されているとともに、前記テーパ面のうち前記光軸の外周領域全体に当接し得るようにされていることを特徴とする請求項1に記載のレーザマーキング装置。
  3. 前記ガイド手段は、前記第1及び前記第2のレンズホルダのうちの一方に形成した前記光軸を中心とする嵌合孔部に、他方のレンズホルダを同軸状に嵌合して構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザマーキング装置。
  4. 前記調整手段の調整量を表示する調整量表示手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーザマーキング装置。
  5. 前記調整手段は前記調整ブロックを変位させるために回転させるシャフト部を有し、前記調整量表示手段は、前記シャフト部の回転運動を減速した回転運動に変換する減速機構を有することを特徴とする請求項4に記載のレーザマーキング装置。
  6. 前記調整手段は、前記調整ブロックを変位させるために回転させるシャフト部を有し、このシャフト部は前記光軸と直交する方向に設けたネジ軸を有し、
    前記調整ブロックには前記ネジ軸と螺合するネジ孔が形成され、
    前記ネジ軸を回転させることにより前記調整ブロックが螺進退することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のレーザマーキング装置。
  7. 前記ビームエキスパンダにはその入射側のうちレーザ光が通過する通過部を除いた部分を覆う入射側防塵部と、出射側を覆う出射側防塵部とからなる防塵カバーが設けられ、その入射側防塵部に前記ネジ軸が回転可能に支持されていることを特徴とする請求項に記載のレーザマーキング装置。
  8. 少なくとも前記レーザ光源を収容するレーザ発振ユニットと、
    少なくとも前記光学系を収容する走査ユニットと、
    前記レーザ発振ユニットと前記走査ユニットとを連結するとともに、前記ビームエキスパンダを収容する収容部を有する連結手段を備え、
    前記走査ユニットが前記レーザ発振ユニットに対して前記連結手段の連結方向における軸を中心に回動可能に保持されるように構成しているとともに、
    前記連結手段を前記レーザ発振ユニットに対して固定することにより、前記光軸と前記レーザ光の光軸とが一致するように位置決めされる構成としていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のレーザマーキング装置。
  9. 前記連結手段は、前記レーザ発振ユニットに対して回動不能に固定されているとともに、前記走査ユニットに対して回動可能に保持されていることを特徴とする請求項または請求項8に記載のレーザマーキング装置。
  10. 前記マーキング情報から生成される複数の座標データを含む印字用マーキングデータに基づいてガルバノスキャナの駆動を制御して前記レーザー光を所定の印字位置に走査させる制御手段と、
    前記ビームエキスパンダの備える前記二つのレンズ間の距離の変動或いは前記調整ブロックの移動における変化量の大きさに応じた補正信号を前記制御手段に対して出力する信号出力手段とを備え、
    前記制御手段には、印字する際の基準となる基準マーキングデータが記憶されるとともに、同制御手段は前記基準マーキングデータを構成する座標データから前記印字用マーキングデータの複数の座標データを生成する際に、前記信号出力手段からの補正信号のレベルに応じて前記基準マーキングデータの座標データを補正して補正マーキングデータを生成することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のレーザーマーキング装置。
  11. 複数の前記補正信号のレベルに対応した複数個の補正係数データを記憶する補正係数記憶手段を備えてなるとともに、
    前記制御手段は前記補正信号のレベルに応じて、前記補正係数記憶手段から対応する補正係数データを読み出し、読み出された補正係数データに基づいて前記基準マーキングデータの座標データの補正を行うところを特徴とする請求項10に記載のレーザーマーキング装置。
  12. 前記基準マーキングデータが、前記マーキング情報から生成される各線分における線種データと、この線種データの始点及び終点位置の座標データとから構成される一次データとからなるとともに、
    この一次データの線種データに基づいて所定の間隔毎に前記始点及び終点を含む複数個の座標データに変換することで同一次データを前記印字用マーキングデータである二次データに変換し、この二次データに基づいて前記制御手段が前記レーザー光を走査させるものであり、
    前記制御手段は前記補正を前記二次データが生成される前段階で、前記一次データの座標データに対して行うところを特徴とする請求項10又は請求項11記載のマーキング装置。
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