JP4401795B2 - 光軸ずれの調整方法、及び光軸調整装置 - Google Patents

光軸ずれの調整方法、及び光軸調整装置 Download PDF

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Description

本発明は、光軸ずれの調整方法、及び光軸調整装置に関する。
従来、発光素子と光ファイバとをレンズを介して光結合した光出力装置では、装置の組立工程において避けられない光結合のばらつきを調整するために、光ファイバの支持部品にレーザ光を照射し、レーザ光を照射した部位の歪みを利用して光軸系のずれを修正していた(例えば特許文献1参照)。この構成を図1に示す。
図1に示すように、光出力装置1は、発光素子40を支持する支持部材10と、集光レンズ50を支持する支持部材20と、光ファイバ60の入光面を支持する支持部材30とを有する。この構成において、レーザ光11を用いて支持部材30をスポット溶解することで、集光レンズ50で集光された光41が光ファイバ60の入光面に照射するように、支持部材30を変形させていた。
特開昭63−163416号公報
しかしながら、特許文献1に開示された光軸系の修正方法では、光ファイバ60からの出力をモニタリングしつつ、支持部材30にレーザ光11を照射して溶解させて調整を行っているため、調整前の光軸ずれを検知しておらず、結果として高精度に光結合量を最大化できないという問題点があった。また、特許文献1には、上述の光軸ずれを調整前に検出する方法及び動作については何ら開示がなされていなかった。
そこで本発明は、上記のような問題を鑑み、効率的且つ高精度な光軸調整を容易に実現するための光軸ずれの調整方法及びこれを用いた光軸調整装置を提供することを目的とする。また、高精度に光軸調整された光モジュールを容易且つ効率的に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、請求項1記載のように、複数の光学系部品を有する光モジュールの複数の位置に外部からエネルギを印加し、前記複数の位置へ前記エネルギを印加する毎に前記複数の光学系部品間の光結合量を取得しメモリに記録するステップと、前記メモリから前記光結合量が最適となる前記光モジュールの修正方向を特定するステップとを含み、前記光結合量が最適となる方向に対して印加した前記エネルギの総量に基づいて、対応する前記光モジュールの前記修正方向における検出時の最大光軸ずれ量を取得し、前記最大光軸ずれ量の修正を実現するパワーを上限として、前記光モジュールの光軸を修正する修正用レーザのレーザ光のパワーを決定する光軸ずれの検出工程と、前記検出工程の後に、前記検出工程において決定された前記パワーを有する前記修正用レーザのレーザ光を前記光モジュールに照射する光軸ずれの修正工程と、を有し、前記外部から印加される前記エネルギは、検出用レーザを用いて前記光モジュールの被照射領域を溶融させない条件で照射されるレーザ光、又は前記光モジュールと接触する押圧手段よる加圧力であり、前記修正用レーザのレーザ光は前記光モジュールの被照射領域を溶融させる条件で照射されることを特徴とする光軸ずれの調整方法と表される。このような調整方法によれば、外部から印加されたエネルギによって光モジュールを変形させ、エネルギ印加中に生じる光結合量出力の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向特定するため、光モジュールの修正方向を効率的且つ高精度に特定することが可能となる。
請求項1記載の光軸ずれの調整方法は、例えば請求項記載のように、前記光モジュールの前記修正方向に前記修正用レーザを複数回照射する間に、少なくとも1回は前記光結合量を取得するように実行しても良い。
請求項1記載の光軸ずれの調整方法は、例えば請求項記載のように、前記光モジュールの前記複数の位置に印加される前記エネルギは、同一のエネルギ量であるように実行しても良い。
請求項記載の光軸ずれの調整方法は、例えば請求項記載のように、前記押圧手段の押圧部は、前記光モジュールと接触しつつ前記光モジュール周りを回転して前記光モジュールの表面全周に連続的に前記加圧力を加えつつ前記光結合量を取得するように実行しても良い。
また、本発明は、請求項記載のように、複数の光学系部品を有する光モジュールの複数の位置に外部からエネルギを印加するエネルギ印加手段と、前記エネルギ印加手段及び前記光モジュールを前記光モジュールの中心軸を中心として相対的に回転させる回転手段と、前記複数の位置へ前記エネルギを印加する毎に前記複数の光学系部品間の光結合量を取得する光結合量取得手段と、前記光結合量取得手段により取得された前記光結合量が最適となる前記光モジュールの修正方向における、前記光モジュールの最大光軸ずれ量の修正を実現するパワーを上限とするレーザ光を照射して、前記光モジュールの光軸を修正する修正用レーザと、を有し、前記エネルギ印加手段は、前記光モジュールの被照射領域を溶融させない条件で照射される検出用レーザ、又は前記光モジュールと接触する押圧手段であり、前記修正用レーザのレーザ光は前記光モジュールの被照射領域を溶融させる条件で照射されることを特徴とする光軸調整装置として構成される。このような光軸調整装置によれば、外部から印加されたエネルギによって光モジュールを変形させ、エネルギ印加中に生じる光結合量出力の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向特定するため、光モジュールの修正方向を効率的且つ高精度に特定することが可能となる。また、外部から印加されたエネルギによって光モジュールを変形させ、エネルギ印加中に生じる光結合量出力の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向を特定する光軸ずれの調整方法を用いるため、効率的且つ高精度な光軸調整を容易にするための光軸調整装置が実現できる。
請求項記載の光軸調整装置は、例えば請求項記載のように、前記光軸調整装置が、前記光モジュールと接触する追従手段を含み、前記エネルギ印加手段と前記追従手段との位置関係を固定する連結手段を有するように構成しても良い。
請求項記載の光軸調整装置は、例えば請求項記載のように、前記エネルギ印加手段及び前記追従手段が、前記連結手段によって対向する位置又は同方向位置に固定されているように構成しても良い。
また、請求項5から7のうちいずれか1つに記載の光軸調整装置は、請求項記載のように、前記検出装置のエネルギ印加手段と前記修正用レーザとの位置関係を固定する連結手段をさらに有することを特徴とする光軸調整装置として構成することもできる。
また、請求項5から7のうちいずれか1つに記載の光軸調整装置は、請求項記載のように、前記検出装置のエネルギ印加手段と前記修正用レーザとの位置関係を固定する連結手段をさらに有する光軸調整装置であって、前記エネルギ印加手段及び前記修正用レーザが、前記連結手段によって対向する位置又は同方向位置に固定されているように構成することもできる。
請求項からのうちいずれか1つに記載の光軸調整装置は、例えば請求項10記載のように、前記検出装置のエネルギ印加手段及び前記修正用レーザが、それぞれ複数設けられているように構成しても良い。
本発明によれば、効率的且つ高精度な光軸調整を容易にするための光軸ずれの調整方法及びこれを用いた光軸調整装置が実現できる。また、高精度に光軸調整された光モジュールを容易且つ効率的に製造できる製造方法が実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明の実施例1について図面を用いて詳細に説明する。図2は、本実施例1による光出力装置101の全体構成を示す内部透視図である。光出力装置101は、光通信分野やその他の技術分野で光源として使用することができる発光モジュールである。図2に示すように、光出力装置101は、主筐体102と副筐体150とを有し、副筐体150の先端にコネクタ部143を介して光ファイバ142が接続された構成を有している。以下上述の発光モジュールの主筐体外部の部分を光モジュールと呼ぶ。
主筐体102内部には、シリコン(Si)やガリウム・砒素(GaAs)やインジウム・リン(InP)等の半導体材料を用いて作製された発光素子110と、発光素子110を駆動する駆動回路111と、発光素子110から出力されたレーザ光103を平行光に変換するコリメートレンズ120とが収納されている。発光素子110と駆動回路111とは主筐体102に取り付けられることで固定されている。コリメートレンズ120は主筐体102内部に設けられた支持部材121により固定されている。発光素子110から出力された後、コリメートレンズ120で平行光に変換されたレーザ光103は、主筐体102の壁に設けられた窓160を介して主筐体102外部(副筐体150内部)に出射される。窓160は、例えば石英やガラス等を用いて構成される。
窓160の外部には副筐体150が取り付けられており、主筐体102から出射されたレーザ光103は副筐体150内部の空洞に進入する。副筐体150は、所定のレーザ照射手段を用いて主筐体102に溶接されるか、はんだやその他の接着剤等を用いて主筐体102に接着される。副筐体150内部には、レーザ光103を集光するための集光レンズ130と、光ファイバ142への光導入部であるフェルール140とが収納されている。副筐体150は、集光レンズ130とフェルール140とを保持する第1の筐体151と、第1の筐体151を主筐体102に対して保持する第2の筐体152とを有して構成された組立体である。第1の筐体151は、集光レンズ130で集光されたレーザ光103がフェルール140の入光面141に照射するように、集光レンズ130とフェルール140とを保持する。第1の筐体151には、集光レンズ130を保持するためのくびれ部153が設けられている。尚、くびれ部153における断面(光の伝搬方向に対して垂直な面)の外径は、該くびれ部153以外の副筐体150における断面(前記断面と平行な面)の外径よりも細い。また、くびれ部153における外壁の肉厚は、該くびれ部153以外の副筐体150における外壁の肉厚と等しくても良いが、好ましくはこれよりも薄く作製する。第1の筐体151と第2の筐体152とは、所定のレーザ照射手段を用いて溶接されるか、はんだやその他の接着剤等を用いて主筐体102に接着される。尚、第1の筐体151と第2の筐体152とは、それぞれ単一の部材で構成された部材であっても良いし、複数の部材を溶接又は接着して構成された組立体であってもよい。
コリメートレンズ120と集光レンズ130とフェルール140の入光面141とは光学的結合部品として機能する。本実施例1では、個々の光学的結合部品を介して光結合される領域における光軸のずれを調整するために、副筐体150の胴体部側面に所定のレーザ照射手段を用いてレーザ光をスポット照射する。このレーザ光のスポット照射方法については後述する。副筐体150におけるレーザ光が照射された部位は溶融した後、冷却して固化する。このときの凝固収縮により、副筐体150が変形し、各光学的結合部品の光軸が変動する。この変動を利用して、光学的結合部品を介して光結合される領域における光軸の位置や傾きを調整することで、例えば複数の領域で生じた光軸のずれを所望の状態に調整する、すなわち入光面141における光結合量を最大化することができる。尚、光軸を調整するために使用するレーザ照射手段には、上記において各部材を接合する際に使用したレーザ照射手段を用いても、該レーザ照射手段とは異なるレーザ照射手段を用いてもよい。また、レーザ照射手段には、YAGレーザ装置等のレーザ溶接装置を適用することが可能である。
図3に、本実施例1による光軸調整装置101Aの構成を示す。光軸調整装置101Aは、上述した光出力装置101と、光出力装置101から出力され、光ファイバ142に伝送されるレーザ光の光量を検出する光量検出手段191と、光軸のずれを検出しその修正を行うためのエネルギ入力手段193と、エネルギ入力手段193を保持し所定の位置へと移動させる位置決め手段192と、光量検出手段191で検出されたレーザ光の光量に基づいて位置決め手段192及びエネルギ入力手段193の動作を制御する制御コンピュータ194とを有して構成される。本実施例1におけるエネルギ入力手段は、例えば所定のレーザ照射手段であり、例えばYAGレーザ、CO2レーザ、半導体レーザ等が用いられる。また、レーザ照射手段は、短時間のパルス出力を行うパルスレーザ又は連続的な出力を得られるCWレーザを用いることが可能である。制御コンピュータ194は、位置決め手段192及びエネルギ入力手段193を制御するためのプログラム等を記憶しかつ光量検出手段から入力される光結合量データを記録することができるメモリ(図示せず)を含んでいる。このような構成を有する光軸調整装置101Aを用いることで、光軸のずれや調整量若しくは入光面141へ入光された光量等を確認しながら光軸調整を行うことが可能となる。
次に、本実施例1による光軸ずれの調整方法の原理を図面を用いて説明する。図4は、本実施例1による光軸ずれの調整方法を用いた検出工程を示しており、図4(a)は光出力装置101の副筐体150の検出用レーザ照射前後の状態を示す図であり、図4(b)は図4(a)の状態変化における時刻と検出される光結合量出力との関係を示す図である。本実施例1では、光軸ずれ検出のためにレーザ照射手段によって副筐体150を非溶融状態で加熱し、加熱中の副筐体150の膨張による変形によって生じる光結合量出力の変化を時系列で記録して、光結合量が最大となるための修正量すなわち副筐体150に加える変形量を光軸ずれとして検出する。このとき、光軸ずれ量は、光結合量が最適となる方向に印加したエネルギすなわちレーザ照射したエネルギの総量として表される。つまり、図4(a)に示すように、初期状態の副筐体150の任意の位置にレーザ照射手段を用いてレーザ光を照射すると、レーザ光による入熱によってレーザ照射領域近傍が加熱されて副筐体150が熱膨張する。その後レーザ照射を停止すると、副筐体150は溶融していないため元の初期状態の形状に戻る。この一連の工程における光結合量出力は、図4(b)に示すように、初期状態での出力レベルからレーザ照射(時刻t11)において光結合量が急激に増加し、その後徐々に減少して時刻t12において元の出力レベルに戻る。この例では、レーザ照射による熱膨張によって光軸ずれが改善される方向に副筐体150が変形したことを示している。このような動作を副筐体150の全周又は一部の領域において実行することによって、測定領域内での光結合量出力を最大にできる領域すなわち修正すべき箇所を特定することが可能となる。また、本実施例1における光軸ずれ検出工程では、副筐体150を溶解させない範囲の任意のパワー出力のレーザ光を用いることができるが、検出工程を通じて同一のパワー出力で実行した場合、入熱量すなわち熱膨張の変形量が一定となるため有利となる。
続いて図5に、図4で示された光軸ずれ検出工程の後に実行される光軸修正工程を示す。本実施例1では、副筐体150が中心軸に対して対称な円筒状であるため、光軸ずれ検出工程において、修正すべき箇所を特定する条件は2通り考えられる。すなわち、例えば図4(b)に示すようにレーザ照射に伴って光結合量出力が増加する場合、及びレーザ照射に伴って光結合量出力が減少する場合である。図5に示すように、例えば光結合量出力の増加が顕著に現れた場合、修正用レーザを照射すべき箇所は、検出工程でレーザ照射した場所と副筐体150を挟んで対向する副筐体150の表面となる。これは、修正用レーザ照射によって副筐体150を溶解させると、上述のように、凝固収縮によってレーザ照射した側に副筐体150が傾斜するためである。これに対して、光結合量出力の減少が顕著に現れた場合、副筐体150をレーザ照射した方向に変形させるために、修正用レーザを照射すべき箇所は、検出工程でレーザ照射した場所と同一の位置となる。
次に、本実施例1による光軸調整装置又は光モジュール製造装置を図面を用いて説明する。図6は、本実施例1による光軸調整装置又は光モジュール製造装置の基本構成を示す正面図である。これ以後は光軸調整装置として説明する。本実施例1による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ検出用レーザ照射手段171を保持して位置決めを行う位置決め手段162と、レーザ発振源からレーザ光を受け入れる光ケーブル172を有しかつ光軸ずれ検出用レーザ光L1を発する検出用レーザ照射手段171とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。位置決め手段162は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部と検出用レーザ照射手段171を回転自在に保持するアーム部とを含み、アーム部は一端に回転機構を有して検出用レーザ照射手段171を保持しもう一端で本体部と結合されている。上記のような構成の光軸調整装置160は、図4で説明された原理に基づいて光モジュールの光軸ずれを検出する。その後本実施例1による光軸調整装置160は、修正用レーザ照射手段(図示せず)を用いて検出された修正すべき位置におけるレーザ照射を行い、光軸の修正を実行する。このとき、修正用レーザ照射手段は、検出用レーザ照射手段171と同一のものをレーザパワーを調整して用いても良い。
図7は、図6で示した本実施例1による光軸調整装置160を用いて測定された検出データの一例を示している。図7に示すように、レーザ照射は、副筐体150に対して(1)から(8)の順序で行った。その結果、位置(1)では、レーザの照射によらず光結合量は初期値8.295dBmのままほぼ一定の出力となり、位置(2)、(4)、(6)及び(8)では、レーザ光照射によって光結合量が低下し、位置(3)、(5)及び(7)では、レーザ光照射によって光結合量が増加した。レーザ照射によって光結合量が減少した位置のうち、位置(4)が最も減少量が大きくなった。これに対してレーザ照射によって光結合量が増加した位置のうち、位置(3)が最も増加量が大きくなった。これら一連の結果によって、修正用レーザは位置(4)に照射すべきであると判断される。本実施例1においては、レーザ照射による光結合量出力ピークの増減によって判断したが、例えば所定時間内の光結合量の平均値を算出し、その差異を用いて修正用レーザの照射位置を特定することも可能である。
図8は、本実施例1による光軸調整装置160の第1の変形例を示している。本実施例1の第1の変形例による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ検出用レーザ照射手段171を保持して位置決めを行う位置決め手段162と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ修正用レーザ照射手段181を保持して位置決めを行う位置決め手段163と、レーザ発振源からレーザ光を受け入れる光ケーブル172を有しかつ光軸ずれ検出用レーザ光L1を発する検出用レーザ照射手段171と、レーザ発振源からレーザ光を受け入れる光ケーブル182を有しかつ光軸ずれ修正用レーザ光L3を発する修正用レーザ照射手段181とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。位置決め手段162及び163は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部とレーザ照射手段を回転自在に保持するアーム部とを含み、アーム部は一端に回転機構を有して検出用レーザ照射手段171又は修正用レーザ照射手段181を保持しもう一端で本体部と結合されている。図8では、検出用レーザ照射手段171を保持する位置決め手段162と修正用レーザ照射手段181を保持する位置決め手段163とが対向するように配置されているが、図8に示すように、各々が対向するように固定されても、各々が独立して可動となるように配置されても良い。上記のような構成の光軸調整装置160は、図4で説明された原理に基づいて光モジュールの光軸ずれを検出する検出工程とその後の修正工程とを一連の動作として実行することができる。
図9は、本実施例1による光軸調整装置160の第2の変形例を示している。本実施例1の第2の変形例による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ検出用レーザ照射手段171及び修正用レーザ照射手段181を保持して位置決めを行う第1の位置決め手段162と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ検出用レーザ照射手段173及び修正用レーザ照射手段183を保持して位置決めを行う第2の位置決め手段163と、光軸ずれ検出用レーザ光L1を発する検出用レーザ照射手段171及び173と、光軸ずれ修正用レーザ光L3を発する修正用レーザ照射手段181及び183とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。第1の位置決め手段162及び第2の位置決め手段163は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部とレーザ照射手段を回転自在に保持するアーム部とを含み、アーム部は一端に回転機構を有して検出用レーザ照射手段又は修正用レーザ照射手段を保持しもう一端で本体部と結合されている。図9では、第1の位置決め手段162と第2の位置決め手段163とが対向するように配置されているが、図9に示すように、各々が対向するように固定されても、各々が独立して可動となるように配置されても良い。上記のような構成の光軸調整装置160は、図4で説明された原理に基づいて光モジュールの光軸ずれを検出する検出工程とその後の修正工程とを一連の動作として実行することができる。また、上記のような構成の光軸調整装置160は、検出用レーザ照射手段によって修正すべき位置が特定された場合に、位置決め装置が移動することなく同一の位置に直ちに修正用レーザ照射手段によってレーザ光を照射することが可能となり、工数及び工程時間の短縮を図ることができる。
図10は、本実施例1による光軸調整装置160の第3の変形例を示している。本実施例1の第3の変形例による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部(図示せず)から設けられた複数の位置決め手段(図示せず)と複数のレーザ照射手段とによって構成されている。図10は、4つのレーザ照射手段171、173、181、183を有する場合を示している。各々のレーザ照射手段は、図10に示すように、2つのレーザ照射手段が一対となって対向するように配置されても良いし、各々のレーザ照射手段が対応する位置決め手段によって独立に可動となるように配置されても良い。また、各々のレーザ照射手段は、そのレーザパワーを調整することによって検出用レーザ及び修正用レーザのどちらにも用いることが可能である。上記のような構成の光軸調整装置160は、図4で説明された原理に基づいて光モジュールの光軸ずれを検出する検出工程とその後の修正工程とを一連の動作として実行することができる。また、上記のような構成の光軸調整装置160は、光モジュールの副筐体150周囲の複数の位置における光軸のずれを連続的に検出し、位置決め装置が移動することなくそのまま同一の位置で直ちに修正用レーザ光を照射することが可能となり、工数及び工程時間の短縮、さらには正確な位置決めによる光軸ずれ修正の効率向上を図ることができる。
図11は、本実施例1による光軸調整装置160の第4の変形例を示している。本実施例1の第4の変形例による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつレーザ照射手段171を保持して位置決めを行う第1の位置決め手段162と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ追従手段185を保持して位置決めを行う第2の位置決め手段164と、光軸ずれ検出用レーザ光L1を発する検出用レーザ照射手段171と、光モジュールの副筐体150の外周と点接触するローラ186を有する追従手段185とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。第1の位置決め手段162は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部とレーザ照射手段171を回転自在に保持するアーム部とを含み、アーム部は一端に回転機構を有して検出用レーザ照射手段171を保持しもう一端で本体部と結合されている。第2の位置決め手段164は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部と追従手段185が固定されるアーム部とを含み、アーム部は一端に追従手段185を光モジュールに向けて垂直になるように固定しもう一端で本体部と結合されている。追従手段185は、先端に例えばゴム製の回転式ローラ186を有し、光軸ずれ検出中すなわち検出用レーザの照射中及び位置決め手段164の移動中は、常に副筐体150と点接触するように配置されている。また、第1の位置決め手段162と第2の位置決め手段164とは対向するように配置されており、レーザ照射手段171と追従手段185に設けられたローラ186の先端との位置関係は常に一定となる。上記のような構成を用いることによって、追従手段185からレーザ照射手段171までの位置決めが正確にかつ一定に実行できるようになるため、レーザ照射の効率と精度とを向上させることが可能となる。
以上のような構成及び動作とすることによって、本実施例1による光軸調整装置160は、非溶融条件でのレーザ光を光モジュールに照射してその入熱による熱膨張を利用して光モジュールを変形させ、レーザ照射中に生じる光出力装置101の光結合量出力の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向を特定する光軸ずれの調整方法を用いるため、効率的且つ高精度な光軸調整を容易にするための光軸ずれの調整方法及びこれを用いた光軸調整装置が実現できる。また、高精度に光軸調整された光モジュールを容易且つ効率的に製造できる製造方法が実現できる。
尚、本実施例1による光軸ずれ検出方法は、光出力装置1の製造方法における一部のステップとして使用することが可能であり、これにより、工数を増大させることなく、高精度且つ効率的に光軸調整可能な光モジュール製造装置を実現できる。
次に、本発明による実施例2について図面を用いて詳細に説明する。尚、本実施例2では、特記しない限り、光出力装置、光モジュール及び光軸調整装置の構成及び動作は、実施例1と同様である。
実施例1では、図3に示す光軸調整装置101Aのエネルギ入力手段として、例えばYAGレーザ、CO2レーザ、半導体レーザ等の所定のレーザ照射手段を非溶融照射条件のもとで用いることによって、検出用レーザ照射前後での光モジュールの変形を残留させないようにして光軸ずれの位置及び方向を検出した。これに対して、本実施例2では、上述のレーザ照射手段を溶融照射条件のもとで用いる。すなわち、微弱な検出用レーザ照射後に僅かに残留する光モジュールの変形量から光軸ずれの位置及び方向とその修正量とを求めて、続く光軸修正工程を実行する。
図12は、本実施例2による光軸ずれ検出方法を用いた検出工程を示しており、図12(a)は光出力装置101の副筐体150の検出用レーザ照射前後の状態を示す図であり、図12(b)は図12(a)の状態変化における時刻と検出される光結合量出力との関係を示す図である。本実施例2では、光軸ずれ検出のためにレーザ照射手段によって副筐体150を溶融状態で加熱し、加熱後の副筐体150の凝固収縮による変形によって生じる光結合量出力の変化を時系列で記録して、光結合量が最大となるための修正量すなわち副筐体150に加える変形量を光軸ずれとして検出する。このとき、光軸ずれ量は、光結合量が最適となる方向に印加したエネルギすなわちレーザ照射したエネルギの総量として表される。つまり、図12(a)に示すように、初期状態の副筐体150の任意の位置にレーザ照射手段を用いてレーザ光を照射すると、レーザ光による入熱によってレーザ照射領域近傍が加熱されて副筐体150が熱膨張する。その後レーザ照射を停止すると、副筐体150は凝固収縮して元の初期状態よりレーザ光照射側に倒れるような形で変形が残留する。この一連の工程における光結合量出力は、図12(b)に示すように、初期状態での出力レベルからレーザ照射(時刻t21)において光結合量が急激に増加し、その後徐々に減少して時刻t22において元の出力レベルに戻り、その後初期状態以上に収縮して変形が残留する(時刻t23)ことによって出力レベルの減少が生じる。この例では、レーザ照射による熱膨張及び収縮によって光軸ずれが助長される方向に副筐体150が変形したことを示している。このような動作を副筐体150の全周又は一部の領域において実行することによって、測定領域内での光結合量出力を最大にできる領域すなわち修正すべき箇所を特定することが可能となる。また、図12(b)によって、照射したレーザ光の入熱条件と残留変形による光結合量との関係が求められるため、この関係を修正工程における修正用レーザの照射条件を算出するための参考条件として用いることが可能となる。
続いて図13に、図12で示された光軸ずれ検出工程の後に実行される光軸修正工程を示す。本実施例2では、副筐体150が中心軸に対して対称な円筒状であるため、光軸ずれ検出工程において、修正すべき箇所を特定する条件は2通り考えられる。すなわち、例えば図12(b)に示すようにレーザ照射後に光結合量出力が増加する場合、及びレーザ照射後に光結合量出力が減少する場合である。図13に示すように、例えばレーザ照射後に光結合量出力が増加した場合、修正用レーザを照射すべき箇所は、検出工程でレーザ照射した場所と同一の副筐体150の表面となる。これは、修正用レーザ照射によって副筐体150を溶解させると、上述のように、凝固収縮によってレーザ照射した側に副筐体150が傾斜するため、残留した光結合量の変化が増加傾向にあるときには、更に同一の位置を溶融させて凝固収縮させれば良いからである。これに対して、光結合量出力が減少した場合、副筐体150は凝固収縮によって所望の方向とは逆に変形してしまったと判断して、修正用レーザを照射すべき箇所を、検出工程でレーザ照射した場所と副筐体150を挟んで対向する位置と設定する。また、修正用レーザ光を照射する場合、上述のように、検出用レーザの照射条件と照射前後の光結合量との関係がわかっているため、修正用レーザの照射条件を所望の変形量に対応してこの関係から算出することが可能である。尚、上記の光軸ずれ検出方法を用いた光軸調整装置の構成及び動作は、実施例1と同様のものを用いることができるため、ここでは説明を省略する。
以上のような構成及び動作とすることによって、本実施例2による光軸調整装置は、溶融条件でのレーザ光を光モジュールに照射してその入熱による凝固収縮によって光モジュールに変形を残留させ、レーザ照射後すなわち光モジュールの変形後に生じる光出力装置101の光結合量出力の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向、並びに修正用レーザの照射条件を特定可能な光軸ずれ検出方法を用いるため、効率的且つ高精度な光軸調整を容易にするための光軸ずれ検出方法及びこれを用いた光軸調整装置が実現できる。また、高精度に光軸調整された光モジュールを容易且つ効率的に製造できる製造方法が実現できる。
尚、本実施例2による光軸ずれ検出方法は、光出力装置1の製造方法における一部のステップとして使用することが可能であり、これにより、工数を増大させることなく、高精度且つ効率的に光軸調整可能な光モジュール製造装置を実現できる。
次に、本発明による実施例3について図面を用いて詳細に説明する。尚、本実施例3では、特記しない限り、光出力装置、光モジュール及び光軸調整装置の構成及び動作は、実施例1と同様である。
実施例1では、図3に示す光軸調整装置101Aのエネルギ入力手段として、例えばYAGレーザ、CO2レーザ、半導体レーザ等の所定のレーザ照射手段を用いることによって、検出用レーザ照射中の光モジュールの変形による光結合量の変化を時間とともに記録して光軸ずれの位置及び方向を検出した。これに対して、本実施例3では、光モジュールに接触型のエネルギ入力手段を用いて変形を与え、その変形に伴う光結合量の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向を検出する。すなわち、図3に示すエネルギ入力手段として、図11に示した追従手段と同様のものを用いて光モジュールの副筐体150に直接的に変形を付与して光軸ずれの位置及び方向とその修正量とを求めて、続く光軸修正工程を実行する。
次に、本実施例3による光軸調整装置又は光モジュール製造装置を図面を用いて説明する。図14は、本実施例3による光軸調整装置又は光モジュール製造装置の基本構成を示す正面図である。これ以後は光軸調整装置として説明する。本実施例3による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ押圧手段271を保持して位置決めを行う位置決め手段162と、先端に例えばゴム製の回転式ローラ272を有し光モジュールの副筐体150と点接触する押圧手段271とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。位置決め手段162は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部と押圧手段271を光モジュールの副筐体150と垂直に接触するように固定するアーム部とを含み、アーム部は一端に押圧手段271を保持しもう一端で本体部と結合されている。また、アーム部は、押圧手段271が副筐体150に付加する圧力を所定値に維持する例えばバネ加重による一定加重方式の加圧手段(図示せず)を更に含む。上記のような構成の光軸調整装置160は、図3に示す光量検出手段から得られる光出力装置の光結合量と押圧手段271の加圧力とを記録して、押圧手段が加圧した位置及び加圧力と光結合量変化との関係に基づいて光モジュールの光軸ずれを検出する。その後本実施例3による光軸調整装置160は、修正用レーザ照射手段(図示せず)を用いて検出された修正すべき位置におけるレーザ照射を行い、光軸の修正を実行する。
図15は、本実施例3による光軸調整装置160の第1の変形例を示している。本実施例1の第1の変形例による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ押圧手段271を保持して位置決めを行う位置決め手段162と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ追従手段185を保持して位置決めを行う第2の位置決め手段164と、先端に例えばゴム製の回転式ローラ272を有し光モジュールの副筐体150と点接触する押圧手段271と、光モジュールの副筐体150の外周と点接触するローラ186を有する追従手段185とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。第1の位置決め手段162は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部と押圧手段271を光モジュールの副筐体150と垂直に接触するように固定するアーム部とを含み、アーム部は一端に押圧手段271を保持しもう一端で本体部と結合されている。また、アーム部は、押圧手段271が副筐体150に付加する圧力を所定値に維持する例えばバネ加重による一定加重方式の加圧手段(図示せず)を更に含む。第2の位置決め手段164は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部と追従手段185が固定されるアーム部とを含み、アーム部は一端に追従手段185を光モジュールに向けて垂直になるように固定しもう一端で本体部と結合されている。追従手段185は、先端に例えばゴム製の回転式ローラ186を有し、光軸ずれ検出中すなわち検出用レーザの照射中及び位置決め手段164の移動中は、常に副筐体150と点接触するように配置されている。また、第1の位置決め手段162と第2の位置決め手段164とは対向するように配置されており、押圧手段271に設けられたローラ272の先端と追従手段185に設けられたローラ186の先端との位置関係は常に一定となる。上記のような構成を用いることによって、追従手段185から押圧手段271までの位置決めが正確にかつ一定に実行できるようになるため、押圧手段271の押圧力の精度及び光結合力の変化の精度を向上させることが可能となる。
図16は、本実施例3による光軸調整装置160の第2の変形例を示している。本実施例3の第2の変形例による光軸調整装置160は、略円盤状の回転支持部161と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ押圧手段271を保持して位置決めを行う位置決め手段162と、回転支持部161から延長するアームに固定されかつ修正用レーザ照射手段181を保持して位置決めを行う位置決め手段163と、先端に例えばゴム製の回転式ローラ272を有し光モジュールの副筐体150と点接触する押圧手段271と、レーザ発振源からレーザ光を受け入れる光ケーブル182を有しかつ光軸ずれ修正用レーザ光L3を発する修正用レーザ照射手段181とによって構成されている。光軸調整装置160は、光出力装置101の図示上上方に配置され、回転支持部161の回転中心は、主筐体102に設けられた光モジュールの中心軸すなわち光ファイバ142の中心軸と一致している。位置決め手段162は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部と押圧手段271を光モジュールの副筐体150と垂直に接触するように固定するアーム部とを含み、アーム部は一端に押圧手段271を保持しもう一端で本体部と結合されている。また、アーム部は、押圧手段271が副筐体150に付加する圧力を所定値に維持する例えばバネ加重による一定加重方式の加圧手段(図示せず)を更に含む。位置決め手段163は、横方向及び高さ方向の移動を行う本体部とレーザ照射手段を回転自在に保持するアーム部とを含み、アーム部は一端に回転機構を有して検出用レーザ照射手段171又は修正用レーザ照射手段181を保持しもう一端で本体部と結合されている。図16では、押圧手段271を保持する位置決め手段162と修正用レーザ照射手段181を保持する位置決め手段163とが対向するように配置されているが、図16に示すように、各々が対向するように固定されても、各々が独立して可動となるように配置されても良い。上記のような構成の光軸調整装置160は、図3で示される光量検出手段から得られる光出力装置の光結合量と押圧手段271の加圧力とを記録して、押圧手段が加圧した位置及び加圧力と光結合量変化との関係に基づいて光モジュールの光軸ずれを検出する検出工程とその後の修正工程とを一連の動作として実行することができる。
以上のような構成及び動作とすることによって、本実施例3による光軸調整装置は、光モジュールの副筐体150と点接触する押圧手段271によって副筐体150を押圧し、光モジュールの変形中に生じる光出力装置101の光結合量出力の変化に基づいて光軸ずれの位置及び方向を特定可能な光軸ずれの調整方法を用いるため、効率的且つ高精度な光軸調整を容易にするための光軸ずれの調整方法及びこれを用いた光軸調整装置が実現できる。また、高精度に光軸調整された光モジュールを容易且つ効率的に製造できる製造方法が実現できる。
また、本実施例3による光軸調整装置160は、例えば図17に示すように、押圧手段又はこれと同等な機能を有するエネルギ入力手段と置換して用いることが可能である。図17(a)は、基部273とバネ部274とボールポイント型の接触部275とで構成されるエネルギ入力手段を示している。ローラの代わりにボールポイント型接触部を用いることによって、副筐体150の形状によってローラが入り込めない場合に有効となる。また、押圧部がより局部的になるため、高い角度分解能での押圧が可能となる。図17(b)は基部273と接触加熱手段を有する接触部276とで構成されるエネルギ入力手段を示している。このような構成によれば、レーザ照射による短時間の加熱及び急冷ではなく、接触しつつ徐々に熱膨張を生じさせることが可能となり、簡単かつ安価に光軸ずれの検出を実行することができる。図17(c)は、基部273とスポットヒータ又はスポットクーラ手段を有する加熱部又は冷却部277とを有するエネルギ入力手段を示している。このような構成によれば、非接触型でありながら図17(b)に示すような緩やかな熱膨張を得ることが可能となり、レーザ照射手段より安価に光軸ずれの検出を実行することができる。
尚、本実施例3による光軸ずれ検出方法は、光出力装置1の製造方法における一部のステップとして使用することが可能であり、これにより、工数を増大させることなく、高精度且つ効率的に光軸調整可能な光モジュール製造装置を実現できる。
以上の実施例から、本発明による光軸ずれの調整方法の構成を用いれば、効率的且つ高精度な光軸調整を容易にする光軸調整装置が実現できる。また、高精度に光軸調整された光モジュールを容易且つ効率的に製造できる製造方法が実現できる。
また、上記した各実施例では、円筒形の光モジュール(特に副筐体150参照)を使用した場合について例に挙げたが、本発明ではこれに限定されず、例えば断面が楕円や多角形等の形状を有する光モジュールにも同様に適用することが可能である。更に、この他にも、平坦な基板や歪曲した基板等を光学的結合部品の保持部材として使用した光モジュールにも同様に適用することが可能である。
例えば平坦な基板を保持部材として使用した場合、図18に示すように、レンズ光学系等の光学的結合部品(例えば発光素子310及び光ファイバ342等)は基板302の一方の面(これを表面とする)に搭載される。このような構成において、基板302の表面側又は裏面側にレーザ溶接装置等を用いてレーザ光を照射することで、上述した各実施例と同様に、保持部材である基板302を変形させることができ、結果として光結合される2つの領域における光軸ずれを調整することが達成できる。尚、基板及びこれに搭載された1以上の光学的結合部品は、そのままの状態を1つの光モジュールとして取り扱うことも可能であるが、これら全体が筐体の内部に収納された状態を1つの光モジュールとして取り扱うことも可能である。
以上のように、本発明では、保持部材の形状や形態に依存することなく、種々の光モジュールを適用することができ、これらの光モジュールで同様に光軸調整を行うことが可能である。
以上、説明した実施例は、本発明を実施するための最良の形態の一つにすぎず、本発明はその主旨を逸脱しない限り種々変化及び変形して実施可能である。
従来技術における発光素子と光ファイバとをレンズを介して光結合した光出力装置の構成を示す図である。 本発明の実施例1における光出力装置1の全体構成を示す内部透視図である。 本発明の実施例1における光軸調整装置101Aの構成を示すブロック図である。 本実施例1による光軸ずれ検出方法を用いた検出工程を示しており、図4(a)は光出力装置101の副筐体150の検出用レーザ照射前後の状態を示す図であり、図4(b)は図4(a)の状態変化における時刻と検出される光結合量出力との関係を示す図である。 図4で示された光軸ずれ検出工程の後に実行される光軸修正工程の修正方向を示す図である。 本実施例1による光軸調整装置又は光モジュール製造装置の基本構成を示す正面図である。 本実施例1による光軸調整装置160を用いて測定された光軸ずれ検出データの一例を示している。 本実施例1による光軸調整装置160の第1の変形例を示す正面図である。 本実施例1による光軸調整装置160の第2の変形例を示す正面図である。 本実施例1による光軸調整装置160の第3の変形例を概略的に示す図である。 本実施例1による光軸調整装置160の第4の変形例を示す正面図である。 本実施例2による光軸ずれ検出方法を用いた検出工程を示しており、図12(a)は光出力装置101の副筐体150の検出用レーザ照射前後の状態を示す図であり、図12(b)は図12(a)の状態変化における時刻と検出される光結合量出力との関係を示す図である。 図12で示された光軸ずれ検出工程の後に実行される光軸修正工程の修正方向を示す図である。 本実施例3による光軸調整装置又は光モジュール製造装置の基本構成を示す正面図である。 本実施例3による光軸調整装置160の第1の変形例を示す正面図である。 本実施例3による光軸調整装置160の第2の変形例を示す正面図である。 本実施例3によるエネルギ入力手段の変形例を示す図である。 本発明の変形例である平坦な基板上に配置された光学的結合部品を有する光モジュールの側面図である。
符号の説明
1、101 光出力装置
101A 光軸調整装置
102 主筐体
11、103、L1、L2、L3 レーザ光
110 発光素子
120 コリメートレンズ
121 支持部材
130 集光レンズ
140 フェルール
141 入光面
142 光ファイバ
150 副筐体
160 光軸調整装置
161 回転支持部
162、163、164 位置決め手段
171、173、181、183 レーザ照射手段
185 追従手段
191 光量検出手段
192 位置決め手段
193 エネルギ入力手段
194 制御コンピュータ
271 押圧手段

Claims (10)

  1. 複数の光学系部品を有する光モジュールの複数の位置に外部からエネルギを印加し、前記複数の位置へ前記エネルギを印加する毎に前記複数の光学系部品間の光結合量を取得しメモリに記録するステップと、前記メモリから前記光結合量が最適となる前記光モジュールの修正方向を特定するステップとを含み、前記光結合量が最適となる方向に対して印加した前記エネルギの総量に基づいて、対応する前記光モジュールの前記修正方向における検出時の最大光軸ずれ量を取得し、前記最大光軸ずれ量の修正を実現するパワーを上限として、前記光モジュールの光軸を修正する修正用レーザのレーザ光のパワーを決定する光軸ずれの検出工程と、
    前記検出工程の後に、前記検出工程において決定された前記パワーを有する前記修正用レーザのレーザ光を前記光モジュールに照射する光軸ずれの修正工程と、を有し、
    前記外部から印加される前記エネルギは、検出用レーザを用いて前記光モジュールの被照射領域を溶融させない条件で照射されるレーザ光、又は前記光モジュールと接触する押圧手段よる加圧力であり、
    前記修正用レーザのレーザ光は前記光モジュールの被照射領域を溶融させる条件で照射されることを特徴とする光軸ずれの調整方法。
  2. 前記光モジュールの前記修正方向に前記修正用レーザを複数回照射する間に、少なくとも1回は前記光結合量を取得することを特徴とする請求項1記載の光軸ずれの調整方法。
  3. 前記光モジュールの前記複数の位置に印加される前記エネルギは、同一のエネルギ量であることを特徴とする請求項1記載の光軸ずれの調整方法。
  4. 前記押圧手段の押圧部は、前記光モジュールと接触しつつ前記光モジュール周りを回転して前記光モジュールの表面全周に連続的に前記加圧力を加えつつ前記光結合量を取得することを特徴とする請求項記載の光軸ずれの調整方法。
  5. 複数の光学系部品を有する光モジュールの複数の位置に外部からエネルギを印加するエネルギ印加手段と、前記エネルギ印加手段及び前記光モジュールを前記光モジュールの中心軸を中心として相対的に回転させる回転手段と、前記複数の位置へ前記エネルギを印加する毎に前記複数の光学系部品間の光結合量を取得する光結合量取得手段と、前記光結合量取得手段により取得された前記光結合量が最適となる前記光モジュールの修正方向における、前記光モジュールの最大光軸ずれ量の修正を実現するパワーを上限とするレーザ光を照射して、前記光モジュールの光軸を修正する修正用レーザと、を有し、
    前記エネルギ印加手段は、前記光モジュールの被照射領域を溶融させない条件でレーザ光を照射する検出用レーザ、又は前記光モジュールと接触する押圧手段であり、
    前記修正用レーザのレーザ光は前記光モジュールの被照射領域を溶融させる条件で照射されることを特徴とする光軸調整装置。
  6. 前記光軸調整装置は、前記光モジュールと接触する追従手段を含み、前記エネルギ印加手段と前記追従手段との位置関係を固定する連結手段を有することを特徴とする請求項記載の光軸調整装置。
  7. 前記エネルギ印加手段及び前記追従手段は、前記連結手段によって対向する位置又は同方向位置に固定されていることを特徴とする請求項記載の光軸調整装置。
  8. 前記検出装置のエネルギ印加手段と前記修正用レーザとの位置関係を固定する連結手段をさらに有することを特徴とする請求項5から7のうちいずれか1つに記載の光軸調整装置。
  9. 前記検出装置のエネルギ印加手段と前記修正用レーザとの位置関係を固定する連結手段をさらに有する光軸調整装置であって、
    前記エネルギ印加手段及び前記修正用レーザは、前記連結手段によって対向する位置又は同方向位置に固定されていることを特徴とする請求項5から7のうちいずれか1つに記載の光軸調整装置。
  10. 前記検出装置のエネルギ印加手段及び前記修正用レーザが、それぞれ複数設けられていることを特徴とする請求項からのうちいずれか1つに記載の光軸調整装置。
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