JP4401578B2 - 情報処理装置及び方法及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置及び方法及び記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報処理装置及び方法及び記憶媒体、詳しくは画像中に付加情報を多重化して印刷させる装置及びその印刷物を読み取り付加情報を抽出する情報処理装置及び方法及び記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像情報中に、該画像情報とは別の情報を付加情報として、視覚的に目立たぬように多重化して合成する研究が盛んに行われている。
【0003】
近年では、電子透かし技術と称し、写真、絵画等の画像情報中に、その著作者名や、使用許可の可否等の付加情報を視覚的に判別しづらい様に多重化して、インターネット等のネットワークを通じて流通する技術が標準化されつつある。
【0004】
また、他の応用分野としては、複写機、プリンタ等の画像出力装置の高画質化に伴い、紙幣、印紙、有価証券等の不正な偽造を防止する目的で、紙上に出力された画像から出力機器、及び、その機体番号を特定する為に、画像中に付加情報を埋め込む技術がある。
【0005】
例えば、特開平7-123244号公報では、視覚的に感度の低い色差成分、及び彩度成分の高周波域に付加情報を埋め込むことにより情報の多重化を行う技術を提案している。
【0006】
しかし、以上述べた方法を用いたのでは、大容量の情報を、印字物の中に、しかもその変化が視認できないように多重化することは、非常に困難である。
【0007】
そこで、上記問題を解決する手段として、本願出願人は先に、熱溶融型転写プリンタ、レーザープリンタ等、プリンタエンジンの特性を考慮し、疑似階調処理の1つである誤差拡散法によって生じるテクスチャを利用し、通常の疑似階調処理では発生し得ない量子化値の組み合わせを人工的に作成することにより符号の埋め込みにする方法を提案した。この方法は、テクスチャの形状が微視的に多少変化するだけなので、視覚的には画質が劣化するものではない。また、誤差拡散法の量子化閾値を変更する方法を用いれば、視覚的に面積階調の濃度値も保たれる為、極めて容易に異種信号の多重化が実現できる。
【0008】
図11は、上記本願出願人が既に提案された発明の、画像処理システムの構成を表すブロック図である。同図(a)において、1100、及び1101はともに入力端子を示し、1100からは多階調の画像情報を、1101からは、画像情報の中に埋め込むべき必要な付加情報が入力される。この付加情報は、入力端子1100にて入力される画像情報とは別の情報、例えば入力端子1100にて入力される画像に関する著作権情報等、様々な応用が考えられる。1102は、付加情報多重化部を示し、視覚的に判別しづらいように、画像情報中に付加情報を埋め込ませる装置である。この付加情報多重化部は、付加情報の多重化とともに、入力した多階調の画像情報の量子化をも司る。1103はプリンタを示し、付加情報多重化部で作成された情報をプリンタエンジンにて出力する。プリンタは、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ等、疑似階調処理を用いることにより階調表現を実現するプリンタを想定する。
【0009】
一方、出力された印字物は、同図(b)におけるスキャナ1104を用いて印字物上の情報を読みとり、付加情報分離部1105によって、印字物中に埋め込まれた付加情報を分離し、出力端子1106に出力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる技術には以下の問題点がある。
【0011】
以上述べた技術を用いることで、従来方法に比べ、大容量の情報を、画像情報中に、該画像情報の品質を劣化させることなく多重化することが可能になったが、多重化情報復号時における読み取り率は、かならずしも100%にはならない。読み取り誤りの原因には、任意の情報を多重化する画像の性質、プリンタの打ち込み精度、復号時に使用するスキャナの読み取り精度、印刷媒体の品質、使用するインク、トナーの耐久性、印刷面に付着したよごれ等様々な要因があるためである。かかる理由により、100%復号可能な多重化技術を実現することは非常に困難となる。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、画像に付加情報を多重化させ印刷させた場合に、高い精度でその付加情報を抽出することを可能ならしめる情報処理装置及び方法及び記憶媒体を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、例えば本発明の情報処理装置は以下に示す構成を備える。すなわち、
画像情報に付加情報を多重化して、刷手段で印刷媒体上に印刷させる情報処理装置であって、
記付加情報のサイズを示す情報と、前記印刷媒体のタイプを示す情報と、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報と、を含むヘッダブロック情報を生成するヘッダ生成手段と、
予め設定されたビット数で構成されるブロックにおいて、情報を格納するための情報ビット数、及び、前記情報ビット数で示される情報を誤り訂正するための誤り訂正符号情報を格納するための誤り訂正符号ビット数を、前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じて決定し、決定した前記情報ビット数にしたがって前記付加情報を分割し、分割した付加情報のそれぞれの部分付加情報に、決定した前記誤り訂正符号ビット数の第2の訂正符号情報を付加することで、複数のブロックで構成されるブロック情報を生成するブロック生成手段と、
前記ヘッダ生成手段により生成されたヘッダブロック情報と、前記ブロック生成手段で生成されたブロック情報とを、前記印刷手段で前記画像情報に多重化して印刷させる印刷制御手段と、
を備え、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高いことを特徴とする
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。尚、実施形態における画像処理装置は、主として、プリンタエンジンへ出力すべき画像情報を作成するコンピュータ内のプリンタドライバソフト、もしくは、アプリケーションソフトとして内蔵することが効率的であるが、複写機、ファクシミリ、プリンタ本体等にハードウエア、及びソフトウエアとして内蔵することも効果がある。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における画像処理システムのブロック構成図である。
【0016】
同図(a)において、100及び101はともに入力端子を示し、100からは多階調の画像情報を、101からは、画像情報の中に埋め込むべき必要な、大きさsizeビットの付加情報x(i)が入力される。この付加情報x(i)は、入力端子100にて入力される画像情報とは別の情報、例えば入力端子100にて入力される画像に関する著作権情報等、様々な応用が考えられる。該付加情報は、誤り訂正符号化部103に入力され、誤り訂正処理が行われる。
【0017】
誤り訂正符号は様々なものが提案されており、代表的なものとしては、リードソロモン符号、BCH符号、ファイア符号、ピーターソン符号等があげられる。誤り訂正方式として、これらのうちいずれを用いてもかまわないが、本実施形態では、その構成の容易さや符号化率の高さから、既に様々なシステムに採用されているBCH符号を取り上げて説明する。なお、BCH符号のアルゴリズムに関しては、既に様々な場所で説明されているため、本稿では割愛することとする。また、本実施形態内においては、BCH符号をBCH(n,k,d)と表現するが、これは、BCH符号の符号長がnビットで、そのうちkビットが情報ビットであり、残りのn−kビットが検査ビット、この構成で、t=[d/2]ビットまでの誤りを訂正することが可能であることを示している。なお、ここで[]は、自身を超えない最大の整数を意味している。誤り訂正符合部103は、入力された付加情報x(i)に対して検査ビットが付加し、その結果多重化情報y(j){j>size}を出力する。
【0018】
102は、付加情報多重化部を示し、視覚的に判別しづらいように、画像情報中に多重化情報y(j)を埋め込ませる装置である。この付加情報多重化部102は、付加情報の多重化とともに、入力した多階調の画像情報の量子化をも司る。104はプリンタを示し、付加情報多重化部で作成された情報をプリンタエンジンにて出力する。プリンタは、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ等、疑似階調処理を用いることにより階調表現を実現するプリンタを想定する。
【0019】
出力された印字物は、同図(b)におけるスキャナ105を用いて印字物上の情報を読みとり、付加情報分離部106によって、印字物中に埋め込まれた付加情報を分離し、読みとった多重化情報y’(j)を、誤り訂正復号化部107に入力する。誤り訂正復号化部では、誤り訂正符号化部と同一の手法により、誤り訂正処理を行い、その結果得られた付加情報x'(i)を出力端子108に出力する。
【0020】
図2は、誤り訂正符号化部103の流れ図を示したものである。以下は、同図に沿って、各部の説明をしてゆく。なお、同図に示した処理は、図3の300に示すような制御部によって実行されることになる。図3において、305はシステムバスであり、それにCPU301、ROM302、RAM303、ハードディスク等の2次記憶装置304が接続されている。この2次記憶装置304は図2に示すフローチャートに係るプログラムを格納し、動作時にRAM303にロードされCPU301により実行されることになる。なお、図示には示していないが、画像及び付加情報を入力する構成を備えるのは勿論である。画像情報を入力する手段としては、イメージスキャナやネットワーク上のサーバよりダウンロードするためのネットワークインタフェースがあり、付加情報についてはそれを入力するキーボードや、文書をダウンロードするネットワークインタフェースで構わない。
【0021】
図2に戻って、ステップS201では、入力された付加情報x(i)のビット数であるsizeから、BCH(n,k,d)を用いて誤り訂正を行う際のブロック数bmaxを、次式において求める。
【0022】
max=[(size+k)/k] (1.1)
この説明を図4(a)を用いて行う。図4は、付加情報x(i)を符号化ブロック単位であるkビット毎に区切った様子を示している。よく知られているように、BCH符号はブロック符号なので、このkビットに対してn−kビットの検査ビットを付加することになる。もし、sizeがkで割り切れない場合は、先頭(b=0)から数えて、bmax−1番目のブロックが、size−k(bmax−1)ビットだけ余ってしまう。本実施形態では、付加情報の最後のブロックには、k・bmax−sizeビットの0を追加して、bmax番目のブロックを構成するものとする。
【0023】
次に、ステップS203で多重化情報のヘッダ部を生成する。本実施形態では、ヘッダ部には1符号化ブロック内の情報ビット数であるkビットを割り当て、そこに付加情報のビット数であるsizeを格納している。このようにすることで、復号時にはまず先頭の符号化ブロック(nビット)を復号化することにより、付加情報のビット数sizeを知ることができる。また、この結果、最後のブロックに付加したダミーのビット0の個数も知ることができるようになる。本実施形態では、ヘッダ内に格納する情報として、付加情報のビット数sizeを選択したが、これはもちろん付加情報のバイト数であっても構わない。
【0024】
ステップS204において、上記ヘッダに対してBCH(n,k,d)を用いた誤り訂正符号化を行う。その後、ステップS205において初期化(b=0)を行い、ステップS206〜S209において付加情報x(i)のすべてのブロックに対して、BCH(n,k,d)を用いた誤り訂正符号化を行う。
【0025】
これまで述べた処理を行った結果、出力された多重化情報y(j):(0≦j≦n(bmax+1))は図4(b)示す如くになる。
【0026】
以上の様にして、多重化しようとする付加情報について誤り訂正符号付きの多重化情報を生成されると、実際に画像にそれを埋め込み、プリンタ104で印刷出力することになる。
【0027】
次に、上記のようにして印刷された印刷物を読み取り、再現する側の動作を説明する。
【0028】
図5は、本実施形態における誤り訂正復号化部107の流れ図を示している。以下、同図に沿って説明を行う。
【0029】
付加情報分離部106から入力されたy'(i)のうち、ステップS501において先頭のnビットを取り出し、誤り訂正復号化処理を施す。その結果、付加情報のビット数である値sizeを得ることができる。この値が求められると、符号化の場合と同様に、式(1.1)を用いて符号化ブロック数であるbmax を得ることができる(ステップS502)。
【0030】
以下の処理は符号化の場合と全く同様で、ステップS503において初期化(b=0)を行い、ステップS504〜S507において多重化情報y'(i)のすべてのブロックに対して、BCH(n,k,d)を用いた誤り訂正復号化処理を行う。
【0031】
この結果、各ブロックの有意なビットをリンクすることで誤り訂正復号されたk・bmaxビット(>size)のビットストリームが得られるので、ステップS508において先頭からsizeビットのみを切り出し、復号された付加情報として出力(例えば、画像と付加情報とをそれぞれ表示する等)する。
【0032】
以上の結果、本第1の実施形態によれば、これまでより格段に信頼性のある付加情報の抽出が可能になる。
【0033】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、画像中に多重化する付加情報に対して誤り訂正符号化を行うことで、安定した付加情報の読み取りが可能となった。しかし、第1の実施形態には以下のような問題点が存在する。
【0034】
通常、誤り訂正符号を用いる場合、誤り率の大きい通信路を使用して情報を伝達する場合には、検査ビット数を多くする必要があり、その場合、相対的に、伝送させたい情報容量が減少することになる。逆に、伝送させたい情報量を増やすためには検査ビット数を減らさねばならず、その場合は訂正能力が低下することになる。つまり、誤り訂正符号の訂正能力と伝送対象の情報量はトレード・オフの関係になっており、誤り率の少ない通信路に対して、過大な訂正能力を持った誤り訂正を行うと、不必要な検査ビットが無駄になってしまう。このため、無駄なく情報を伝送するためには、通信路に応じて、誤り訂正符号を最適に設計する必要がある。
【0035】
本実施形態では、この通信路は、紙等の記録媒体ということになり、上記考察からすれば、誤り訂正符号は記録媒体の種類に応じて最適に設計するべきであるが、第1の実施形態では、ある1種類の誤り訂正符号のみを用いた例にとどまっていた。本第2の実施形態は、上記問題を鑑みたものである。
【0036】
以下、図面を参照して本発明に係る好適な第2の実施形態を詳細に説明する。尚、実施形態における画像処理装置は、主として、プリンタエンジンへ出力すべき画像情報を作成するコンピュータ(例えばパーソナルコンピュータ等)内のプリンタドライバソフト、もしくは、アプリケーションソフトとして内蔵することが効率的であるが、複写機、ファクシミリ、プリンタ本体等にハードウエア、及びソフトウエアとして内蔵することも効果がある。
【0037】
図6は、第2の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。第1の実施形態との相違点は、印刷媒体選択手段604が加わっていることである。印刷媒体には様々なものが考えられるが、本実施形態では、図7のテーブル700に示すような4種類の媒体に応じて適宜決定する。同テーブルに示すように、通常、多重化情報読み取り時の平均検出率は、記録媒体によって異なっているため、あらかじめ各種媒体用に、最適な誤り訂正符号パラメータn,k,dを設計しておき、媒体識別パラメータpと関連付けておく。なお、同テーブル(以後、パラメータテーブル700)は図3のROM302または2次記憶装置304にあらかじめ記憶されていることとする。印刷媒体選択手段では、印刷する媒体を、アプリケーション上のGUIからユーザが直接入力したり、また印刷機が紙種を自動判別するなどして選択し、媒体識別パラメータpを得るようにすれば良い。得られた値pは、誤り訂正符号化部に入力され、使用するn、k、dが決定される。
【0038】
図8は、誤り訂正符号化部603の流れ図を示したものである。以下、同図に沿って説明を行う。
【0039】
まず、ステップS801では、印刷媒体選択手段604によって得られた媒体識別パラメータpを用いて、パラメータテーブル700を参照し、BCH符号の符号化パラメータn',k',d'を決定する。次に、ステップ803で、第1の実施形態に示したのと同様に、式(1.1)を用いて、付加情報の符号化ブロック数bmaxを得る。
【0040】
さらに、ステップS805ではヘッダ部を生成するが、この説明を図9を用いて行う。本実施形態では、ヘッダ部はBCH(n,k,d)を用いて誤り訂正符号を行い、このパラメータはいなかる印刷媒体でも固定とする。多重化情報のヘッダ部は、いかなる印刷媒体でも確実に解読されなければならないため、通常は図7のパラメータテーブルに示したものよりも訂正能力が高い符号、例えばBCH(255,45,87)等を用いて、ステップS805において符号化する。
【0041】
図9(a)は、生成したヘッダ部の例を示している。同図では、付加情報の容量であるsizeを、先頭の32ビットを使用して格納し、媒体識別パラメータpはその後の8ビットを使用して格納している。例えばこのヘッダ部をBCH(255,45,87)を用いて誤り訂正を行うのであれば、k=45であるので、残りの5ビットは余りビットとなる。
【0042】
ヘッダ部の符号化が終了すると、次は、ステップS806において初期化(b=0)を行い、ステップS807〜S810において、ステップS801で決定した符号化パラメータに従って、BCH(n’,k’,d’)による誤り訂正符号化を行う。その結果出力された多重化情報y(i)を、図9(b)に示す。先頭のヘッダ部のみBCH(n,k,d)による符号化が行われており、残りの付加情報部はBCH(n’,k’,d’)で符号化が行われている点に注意されたい。
【0043】
次に、図10に従い、誤り訂正復号化部の処理手順を説明する。
【0044】
まず、ステップS1001において、印刷媒体の種類に関わらず、付加情報分離部から入力されたy'(i)の先頭部分nビットに対し、BCH(n,k,d)を用いて誤り訂正復号化を行う。その結果、ステップS1002において、ヘッダ部に格納されていた付加情報の容量sizeから、式(1.1)を用いて、符号化ブロック数bmaxを、またその他にも紙種識別パラメータpを得る。次に、ステップS1002において、得られたpより、あらかじめ記憶されていたパラメータテーブル700を参照して、復号化パラメータn’,k’,d’を得る。
【0045】
なお、パラメータpをヘッダに埋め込むのではなく、n’,k’,d’を直接埋めこんでもよいが、この場合、データ数が3つになるので、エラーとなる全てが完全に復号できる確率は低くなる。従って、上記のようにパラメータpを埋め込むことが望ましい。
【0046】
以降の処理は、得られた復号化パラメータを用いて、第1の実施形態の場合と全く同様に復号化処理を行う。
【0047】
以上、付加情報多重化装置、及び、付加情報分離装置の各々について説明してきたが、本発明は、この組み合わせに限定するものではない。
【0048】
また、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用しても良い。
【0049】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータ(例えばパーソナルコンピュータ等)が読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0050】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、誤差拡散法の量子化条件変更に伴うテクスチャ発生の変化を符号埋め込みに利用することにより、画像情報に、該画像情報の品質を劣化させることなく付加情報を多重化する際に、付加情報に対して誤り訂正符号を施し、検査ビットも同時に該画像中に多重化することにより、多重化情報読み取り時に発生した誤りを訂正することができ、付加情報を誤りなく読み取ることが可能となる。
【0052】
また、誤り訂正符号の訂正能力を印刷媒体によって可変にすることで、付加情報を多重化する際の無駄を減少させることが可能となる。
【0053】
また、容易に画像情報への付加情報の多重化が実現できる為、画像情報中に音声情報や秘匿情報を埋め込むサービス、アプリケーションが提供できる。また、紙幣、印紙、有価証券等の不正な偽造行為を抑制したり、画像情報の著作権侵害を防止したりすることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像に付加情報を多重化させ印刷させた場合に、高い精度でその付加情報を抽出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における情報多重化装置のブロック図である。
【図2】誤り訂正符号化部103の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】実施形態における制御部のブロック構成図である。
【図4】実施形態における誤り訂正符号化前後のビットストリームの例を示す図である。
【図5】実施形態に誤り訂正復号化部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施形態における情報多重化装置のブロック図である。
【図7】第2の実施形態における誤り訂正パラメータテーブルの一例を示す図である。
【図8】第2の実施形態における誤り訂正符号化部の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態におけるヘッダ部と誤り訂正符号化後のビットストリームの例を示す図である。
【図10】第2の実施形態における誤り訂正復号化部の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本願出願人が既に提案している情報多重化装置を示すブロック構成図である。

Claims (9)

  1. 画像情報に付加情報を多重化して、刷手段で印刷媒体上に印刷させる情報処理装置であって、
    記付加情報のサイズを示す情報と、前記印刷媒体のタイプを示す情報と、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報と、を含むヘッダブロック情報を生成するヘッダ生成手段と、
    予め設定されたビット数で構成されるブロックにおいて、情報を格納するための情報ビット数、及び、前記情報ビット数で示される情報を誤り訂正するための誤り訂正符号情報を格納するための誤り訂正符号ビット数を、前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じて決定し、決定した前記情報ビット数にしたがって前記付加情報を分割し、分割した付加情報のそれぞれの部分付加情報に、決定した前記誤り訂正符号ビット数の第2の訂正符号情報を付加することで、複数のブロックで構成されるブロック情報を生成するブロック生成手段と、
    前記ヘッダ生成手段により生成されたヘッダブロック情報と、前記ブロック生成手段で生成されたブロック情報とを、前記印刷手段で前記画像情報に多重化して印刷させる印刷制御手段と、
    を備え、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高いことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記印刷媒体のタイプを設定する設定手段と、
    印刷媒体のタイプ別の1ブロックにおける前記情報ビット数、前記誤り訂正符号ビット数を示すテーブルとを有し、
    前記ブロック生成手段は、前記設定手段で設定した印刷媒体のタイプに従って、前記テーブルを参照して、1ブロックにおける前記情報ビット数、前記誤り訂正符号ビット数を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1の訂正符号情報、及び前記第2の訂正符号情報はBCH符号を用いて生成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 画像情報に付加情報を多重化して、刷手段で印刷媒体上に印刷させる情報処理方法であって、
    記付加情報のサイズを示す情報と、前記印刷媒体のタイプを示す情報と、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報と、を含むヘッダブロック情報を生成するヘッダ生成工程と、
    予め設定されたビット数で構成されるブロックにおいて、情報を格納するための情報ビット数、及び、前記情報ビット数で示される情報を誤り訂正するための誤り訂正符号情報を格納するための誤り訂正符号ビット数を、前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じて決定し、決定した前記情報ビット数にしたがって前記付加情報を分割し、分割した付加情報のそれぞれの部分付加情報に、決定した前記誤り訂正符号ビット数の第2の訂正符号情報を付加することで、複数のブロックで構成されるブロック情報を生成するブロック生成工程と、
    前記ヘッダ生成工程により生成されたヘッダブロック情報と、前記ブロック生成工程で生成されたブロック情報とを、前記印刷手段で前記画像情報に多重化して印刷させる印刷制御工程と、
    を備え、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高いことを特徴とする情報処理方法。
  5. コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータを、画像情報に付加情報を多重化して、刷手段で印刷媒体上に印刷させる情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読記憶媒体であって、
    記付加情報のサイズを示す情報と、前記印刷媒体のタイプを示す情報と、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報と、を含むヘッダブロック情報を生成するヘッダ生成手段、
    予め設定されたビット数で構成されるブロックにおいて、情報を格納するための情報ビット数、及び、前記情報ビット数で示される情報を誤り訂正するための誤り訂正符号情報を格納するための誤り訂正符号ビット数を、前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じて決定し、決定した前記情報ビット数にしたがって前記付加情報を分割し、分割した付加情報のそれぞれの部分付加情報に、決定した前記誤り訂正符号ビット数の第2の訂正符号情報を付加することで、複数のブロックで構成されるブロック情報を生成するブロック生成手段、
    前記ヘッダ生成手段により生成されたヘッダブロック情報と、前記ブロック生成手段で生成されたブロック情報とを、前記印刷手段で前記画像情報に多重化して印刷させる印刷制御手段、
    として機能させ、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高くしたコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
  6. 付加情報が多重化された印刷媒体上の原稿画像を画像読み取り手段で読み取り、多重化された付加情報を抽出する情報処理装置であって、
    前記画像読み取り手段で読み取って得られた画像データから、前記付加情報のサイズを示す情報、前記印刷媒体のタイプを示す情報、並びに、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報とを含むヘッダブロック情報を抽出し、前記第1の訂正符号情報にしたがって前記付加情報のサイズを示す情報、前記印刷媒体のタイプを示す情報を誤り訂正を行う第1の誤り訂正手段と、
    前記付加情報が前記付加情報のサイズを示す情報によって決定される数のブロックに分割され、各ブロックには前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じた第2の誤り訂正符号情報が付加されているものと見なし、各ブロックの分割された部分付加情報を、各ブロックに付加された前記第2の訂正符号情報に従って誤り訂正を行う第2の誤り訂正手段と、
    該第2の誤り訂正手段で訂正された、各ブロックの部分付加情報をリンクして前記付加情報を抽出する手段と
    を備え、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高いことを特徴とする情報処理装置。
  7. 印刷媒体のタイプ別の1ブロックにおける前記情報ビット数、前記誤り訂正符号ビット数を示すテーブルを有し、
    前記第2の誤り訂正手段は、前記第1の誤り訂正手段で得られた印刷媒体のタイプを示す情報を用いて、前記テーブルから、1ブロックにおける前記情報ビット数、前記誤り訂正符号ビット数を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 付加情報が多重化された印刷媒体上の原稿画像を画像読み取り手段で読み取り、多重化された付加情報を抽出する情報処理方法であって、
    前記画像読み取り手段で読み取って得られた画像データから、前記付加情報のサイズを示す情報、前記印刷媒体のタイプを示す情報、並びに、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報とを含むヘッダブロック情報を抽出し、前記第1の訂正符号情報にしたがって前記付加情報のサイズを示す情報、前記印刷媒体のタイプを示す情報を誤り訂正を行う第1の誤り訂正工程と、
    前記付加情報が前記付加情報のサイズを示す情報によって決定される数のブロックに分割され、各ブロックには前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じた第2の誤り訂正符号情報が付加されているものと見なし、各ブロックの分割された部分付加情報を、各ブロックに付加された前記第2の訂正符号情報に従って誤り訂正を行う第2の誤り訂正工程と、
    該第2の誤り訂正工程で訂正された、各ブロックの部分付加情報をリンクして前記付加情報を抽出する工程と
    を備え、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高いことを特徴とする情報処理方法。
  9. コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータを、付加情報が多重化された印刷媒体上の原稿画像を前記画像読み取り手段で読み取り、多重化された付加情報を抽出する情報処理装置として機能させるコンピュータプログラム格納したコンピュータ可読記憶媒体であって、
    前記画像読み取り手段で読み取って得られた画像データから、前記付加情報のサイズを示す情報、前記印刷媒体のタイプを示す情報、並びに、前記付加情報のサイズを示す情報および前記印刷媒体のタイプを示す情報の誤り訂正のための第1の訂正符号情報とを含むヘッダブロック情報を抽出し、前記第1の訂正符号情報にしたがって前記付加情報のサイズを示す情報、前記印刷媒体のタイプを示す情報を誤り訂正を行う第1の誤り訂正手段、
    前記付加情報が前記付加情報のサイズを示す情報によって決定される数のブロックに分割され、各ブロックには前記印刷媒体のタイプを示す情報に応じた第2の誤り訂正符号情報が付加されているものと見なし、各ブロックの分割された部分付加情報を、各ブロックに付加された前記第2の訂正符号情報に従って誤り訂正を行う第2の誤り訂正手段、
    該第2の誤り訂正手段で訂正された、各ブロックの部分付加情報をリンクして前記付加情報を抽出する手段
    として機能させ、前記第1の訂正符号情報のビット数は前記印刷媒体のタイプに依存せず固定であり、かつ、前記第1の訂正符号情報の訂正能力は前記第2の訂正符号情報の訂正能力よりも高くしたコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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