JP4401150B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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本発明は、火花放電を行う電極にチップを接合した内燃機関用のスパークプラグの製造方法に関するものである。
従来、内燃機関には点火のためのスパークプラグが用いられている。このスパークプラグでは、一般的には、中心電極が挿設された絶縁碍子を保持する主体金具の先端部に接地電極を溶接して、接地電極の他端部を中心電極の先端部と対向させて、火花放電間隙を形成している。そして、中心電極と接地電極との間で火花放電が行われる。さらに、中心電極と接地電極との火花放電間隙を形成している部位に、耐火花消耗性向上のための貴金属チップが形成されている。
ところで、上記スパークプラグの中心電極に貴金属チップを接合する方法として、中心電極の先端部に凹部(小径部)を設け、この凹部にチップ(放電貴金属電極)を抵抗溶接し、さらにチップの側面部を全周にわたって中心電極の先端部にレーザ溶接することで、チップと中心電極の先端部との接合強度を高めている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−22155号公報
しかしながら、特許文献1のように、単にレーザ溶接を行っただけの場合、そのレーザ光の溶接深度が浅ければ貴金属チップと電極(中心電極や接地電極)との溶融による両材料の混ざり具合が少なくなり、接合強度が弱くなる。そこで、溶接深度を深くして、貴金属チップと電極との溶融による混ざり具合を多くするが、単純に溶接深度を深くしても接合強度が弱くなることがある。
つまり、ニッケルや鉄等を主成分とした電極に貴金属チップをレーザ溶接によって接合するため、単純に溶接深度を深くして貴金属チップと電極とを溶融させると、溶融部には、貴金属チップより融点の低い電極の材料のほうが混ざりやすくなる。これにより、エンジン等の内燃機関の冷却サイクルによって溶融部と貴金属チップの境界面に裂け目(クラック)が発生しやすくなり、チップが剥離するおそれがあった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、レーザ溶接によって接合した貴金属チップと電極との溶接強度が弱くなることを抑制することができるスパークプラグの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグの製造方法は、中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部に、前記中心電極と対向する柱状の貴金属チップを溶接した接地電極と、を備え、前記貴金属チップと前記接地電極の他端部との溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、前記接地電極の他端部の前記中心電極と対向する側の面である他端部内面と、前記貴金属チップの対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と、前記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記接地電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記接地電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、を備えている。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグの製造方法は、自身の先端部に柱状の貴金属チップを溶接した中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極に対向する接地電極と、を備え、前記中心電極の先端部と前記貴金属チップとの溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、前記中心電極の先端部と、前記貴金属チップの前記接地電極に対向する対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と、前記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記中心電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記中心電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、を備えている。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記抵抗溶接工程では、前記貴金属チップの軸線方向における前記鍔部の断面積が、前記対向面の面積の1.3倍以上となるように、前記貴金属チップの抵抗溶接が行われることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグの製造方法は、中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部に、前記中心電極と対向する柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとをそれぞれ溶接した接地電極と、を備え、前記貴金属チップと前記接地電極の他端部との溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、前記接地電極の他端部の前記中心電極と対向する側の面である他端部内面に接合された前記台座チップと、前記貴金属チップの対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と、前記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記接地電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記接地電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、を備えている。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグの製造方法は、自身の先端部に柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとを溶接した中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極に対向する接地電極と、を備え、前記中心電極の先端部と前記貴金属チップとの溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、前記中心電極の先端部に接合された前記台座チップと、前記貴金属チップの前記接地電極に対向する対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と、前記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記中心電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記中心電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、を備えている。
また、請求項6に係る発明のスパークプラグの製造方法は、中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部に、前記中心電極と対向する柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとをそれぞれ溶接した接地電極と、を備え、前記貴金属チップと前記接地電極の他端部との溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、前記接地電極の他端部の前記中心電極と対向する側の面である他端部内面と、前記貴金属チップの対向面とは反対側の底面に接合された前記台座チップとの抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と、前記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記接地電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記接地電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、を備えている。
また、請求項7に係る発明のスパークプラグの製造方法は、自身の先端部に柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとを溶接した中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極に対向する接地電極と、を備え、前記中心電極の先端部と前記貴金属チップとの溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、前記中心電極の先端部と、前記貴金属チップの前記接地電極に対向する対向面とは反対側の底面に接合された前記台座チップとの抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と、前記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記中心電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記中心電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、を備えている。
また、請求項8に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項4乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記抵抗溶接工程では、前記貴金属チップの軸線方向における前記鍔部の断面積が、前記対向面の面積の1.2倍以上となるように、前記貴金属チップの抵抗溶接が行われることを特徴とする。
本発明者等の実験によれば、その溶融部と貴金属チップ側の非溶融部との境界面よりも溶融部の内部側へ略0.05mm離れた位置において、貴金属の含有量が60%以上であれば、接合強度を維持することができ、境界面におけるクラックの発生が抑制されることがわかった。
そこで、請求項1に係る発明のスパークプラグの製造方法では、接地電極の他端部内面に接合する貴金属チップの底部に鍔部を形成し、その鍔部にレーザ光の照射を行って貴金属チップと接地電極とのレーザ溶接を行うので、レーザ光が照射された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグの製造方法では、中心電極の先端部に接合する貴金属チップの底部に鍔部を形成し、その鍔部にレーザ光の照射を行って貴金属チップと中心電極とのレーザ溶接を行うので、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグの製造方法では、請求項1または2に係る発明の効果に加え、貴金属チップの鍔部の断面積を対向面の面積の1.3倍以上とすれば、レーザ溶接後の溶融部における貴金属含有量を確実に60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。なお、貴金属チップの鍔部の断面積とは、抵抗溶接後の鍔部の最大径のことをいう。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグの製造方法では、接地電極の他端部内面に接合する貴金属チップの底部に鍔部を形成し、その鍔部にレーザ光の照射を行って貴金属チップと接地電極とのレーザ溶接を行うので、レーザ光が照射された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。さらに、鍔部の形成時に両者間に介在させた台座チップが鍔部を覆うようにして押しつぶされるので、鍔部の膨らみをあまり大きくしなくとも、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを効果的に防止することができる。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグの製造方法では、中心電極の先端部に接合する貴金属チップの底部に鍔部を形成し、その鍔部にレーザ光の照射を行って貴金属チップと中心電極とのレーザ溶接を行うので、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。さらに、鍔部の形成時に両者間に介在させた台座チップが鍔部を覆うようにして押しつぶされるので、鍔部の膨らみをあまり大きくしなくとも、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを効果的に防止することができる。
また、請求項6に係る発明のスパークプラグの製造方法では、接地電極の他端部内面に接合する貴金属チップの底部に鍔部を形成し、その鍔部にレーザ光の照射を行って貴金属チップと接地電極とのレーザ溶接を行うので、レーザ光が照射された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。さらに、鍔部の形成時に両者間に介在させた台座チップが鍔部を覆うようにして押しつぶされるので、鍔部の膨らみをあまり大きくしなくとも、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを効果的に防止することができる。
また、請求項7に係る発明のスパークプラグの製造方法では、中心電極の先端部に接合する貴金属チップの底部に鍔部を形成し、その鍔部にレーザ光の照射を行って貴金属チップと中心電極とのレーザ溶接を行うので、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。さらに、鍔部の形成時に両者間に介在させた台座チップが鍔部を覆うようにして押しつぶされるので、鍔部の膨らみをあまり大きくしなくとも、レーザ光が照射され両者が溶融された溶融部において貴金属含有量を60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを効果的に防止することができる。
また、請求項8に係る発明のスパークプラグの製造方法では、請求項4乃至7のいずれかに係る発明の効果に加え、台座チップを介在させることで、貴金属チップの鍔部の断面積を対向面の面積の1.2倍以上とすれば、レーザ溶接後の溶融部における貴金属含有量を確実に60%以上とすることができ、溶融部と非溶融部との間で剥離が発生することを防止することができる。
なお、前記抵抗溶接工程において、前記接地電極の他端部内面、または前記中心電極の先端部に抵抗溶接される前記貴金属チップの突出寸法は、0.3mm以上1.5mm以下の大きさであり、その軸線方向の横断面の断面積は、0.12mm以上1.15mm以下であることが望ましい。貴金属チップの突出寸法が0.3mmより小さければ、内燃機関の燃焼室内で点火時にかかる負荷の影響が小さいため、溶融部と非溶融部との間で剥離は発生しにくい。また、貴金属チップの突出寸法を1.5mmより大きくした場合、火花放電間隙で形成される火炎核に対する消炎作用の低減の効果がそれ以上向上せず、耐火花消耗性が低下する。また、貴金属チップの断面積を0.12mmより小さくすると、火花放電間隙で形成される火炎核の熱を、接地電極あるいは中心電極に効果的に逃がすことが難しくなり、耐火花消耗性が低下する。また、貴金属チップの断面積を1.15mmより大きくすれば、貴金属チップと接地電極あるいは中心電極との接合部分において、抵抗溶接による部分に対してレーザ溶接による部分の割合が少なくなるため、たとえ剥離が生じても両者間の接合に影響を及ぼしにくい。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの製造方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、第1の実施の形態におけるスパークプラグの一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁体を構成する絶縁碍子1と、絶縁碍子1の長手方向略中央部に設けられ、この絶縁碍子1を保持する主体金具5と、絶縁碍子1内に軸線方向に保持された中心電極2と、主体金具5の先端部57に一端部(基部62)を溶接され、他端部(先端部61)が中心電極2の先端部22に対向する接地電極60と、中心電極2の上端部に設けられた端子金具4とから構成されている。
次に、このスパークプラグ100の絶縁体を構成する絶縁碍子1について説明する。絶縁碍子1は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その後端部(図1における上部)には、沿面距離を稼ぐためのコルゲーション11が形成されている。また、絶縁碍子1の先端部(図1における下部)には、内燃機関の燃焼室に曝される脚長部13が設けられている。さらに、絶縁碍子1の軸中心には中心貫通孔12が形成され、この中心貫通孔12には中心電極2が保持されている。中心電極2は、インコネル(商標名)600または601等のニッケル系合金等からなる電極母材21を少なくとも表層部に有している。なお、中心貫通孔12が、本発明における「軸孔」に相当する。
中心電極2の先端部22は絶縁碍子1の先端面から突出しており、先端側に向かって径小となるように形成されている。その先端部22の先端面25には、柱状の貴金属チップ90が、中心電極2の軸線方向に溶接されている。また、中心電極2は、中心貫通孔12の内部に設けられたシール体14およびセラミック抵抗3を経由して、上方の端子金具4に電気的に接続されている。そして端子金具4には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加されるようになっている。
次に、主体金具5について説明する。図1に示すように、主体金具5は、絶縁碍子1を保持し、図示外の内燃機関にスパークプラグ100を固定するためのものである。絶縁碍子1は主体金具5に囲まれて支持されている。主体金具5は低炭素鋼材で形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部である六角部51と、図示外の内燃機関上部に設けられたエンジンヘッドに螺合するねじ部52とを備えている。このねじ部52の規格の一例としては、M14等が用いられる。主体金具5は、かしめ部53をかしめることにより、板パッキン8を介して段部56に絶縁碍子1が支持されて、主体金具5と絶縁碍子1とが一体にされる。かしめによる密閉を完全なものとするため、主体金具5と絶縁碍子1との間に環状のリング部材6,7が介在され、リング部材6,7の間にはタルク(滑石)9の粉末が充填されている。また、主体金具5の中央部には鍔部54が形成され、ねじ部52の後端部側(図1における上部)近傍、すなわち鍔部54の座面55にはガスケット10が嵌挿されている。なお、六角部51の対辺寸法は、一例として16mmであり、主体金具5の座面55から先端部57までの長さは、一例として19mmである。
次に、接地電極60について説明する。接地電極60は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601等のニッケル合金が用いられる。この接地電極60は自身の長手方向の横断面が略長方形を有しており、基部62が主体金具5の先端部57に溶接により接合されている。また、接地電極60の先端部61は、中心電極2の先端部22に対向するように屈曲されている。この中心電極2に対向する側の面である接地電極60の内面63は、中心電極2の軸線方向に略直交している。この内面63には前記同様の円柱状の貴金属チップ90が突設され、その貴金属チップ90の対向面91が、中心電極2の貴金属チップ90の対向面91に対向されている。対向面91同士は、貴金属チップ90の軸線方向に対して直交する平面となっている。
貴金属チップ90には、その一例として耐消耗性に優れたプラチナを主成分とするプラチナ−ロジウム合金が用いられている。なお、この貴金属チップ90には、プラチナを主成分として、イリジウム、ニッケル、タングステン、パラジウム、ルテニウム、オスミウムのうち少なくとも一つが添加された合金を用いてもよい。あるいは、イリジウムを主成分として、ロジウム、プラチナ、ニッケル、タングステン、パラジウム、ルテニウム、オスミウムのうち少なくとも一つが添加された合金を用いてもよい。貴金属チップ90としてこれらの貴金属からなる合金を用いるのは、耐消耗性を高めるためである。
[実施例1]
まず、実施例1では、剥離を防止するための貴金属含有量を調べた。図2は、溶融部80の測定部位の貴金属含有量と剥離の発生の有無との関係を示す表である。
なお、このときの実験条件は、以下の通りである。貴金属チップ90は、その外径が、0.7mm、高さが0.8mmのプラチナ−ロジウム合金製である。また、接地電極60は、その幅(短手方向の長さ)が2.5mm、厚みが1.4mmのニッケル系合金製である。この貴金属チップ90を接地電極60の内面63に当接させ、1000Aの電流を印加して抵抗溶接を行って仮接合した。さらに、仮接合された貴金属チップ90の全周にわたって、レーザパルスエネルギーが2J、パルス幅2msecのYAGレーザを照射して、レーザ溶接を行った。そして、この貴金属チップ90が接合された接地電極60に対して1000℃による加熱を2分間行った後、自然冷却を1分間行い、これを1サイクルとして1000サイクルの冷熱試験を行った。これを1000個のサンプルについて行った。その後、冷熱試験後に採取したサンプルより、貴金属チップ90と溶融部80との境界面83から溶融部80の内部方向に向かって略0.05mm離れた位置(測定部位)における貴金属含有量と、境界面83における剥離性との関係を調べた結果を図2に示す。なお、貴金属含有量は、スパークプラグ100を軸線を通る断面にて切断し、その切断面にて測定部位をEPMAやSEM等を使用して計測している。
図2に示すように、溶融部80の測定部位の貴金属含有量が5%以上50%未満であった場合、冷熱試験後に、溶融部80と非溶融部95との間には必ず裂け目(クラック)が生じ、剥離が発生した。また、溶融部80の測定部位の貴金属含有量が50%以上60%未満であった場合、剥離が発生したものもあれば、発生しなかったものもあった。さらに、溶融部80の測定部位の貴金属含有量が60%以上95%未満であった場合、剥離は発生しなかった。これにより、第1の実施の形態において、溶融部80の測定部位における貴金属含有量が60%以上であれば、溶融部80と非溶融部95との間の剥離は発生しないことがわかった。なお、実施例1では貴金属チップ90と接地電極60との間の溶接部分について行った実験を例として挙げたが、貴金属チップ90と中心電極2との間の溶接部分についても同様である。
そこで、溶融部80の測定部位の貴金属含有量を増やすため、第1の実施の形態では、貴金属チップ90と、接地電極60,中心電極2のそれぞれとの接合を、以下の溶接工程を実施することによって行っている。まず、図3〜図5を参照して、貴金属チップ90と接地電極60の内面63との接合について説明する。図3〜図5は、第1の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
まず、主体金具5に接地電極60が接合されたスパークプラグ100が溶接治具(図示外)に保持され、貴金属チップ90を保持した溶接治具の溶接電極85による溶接位置の位置決めが行われる。接地電極60はあらかじめ非屈曲状態で主体金具5に接合されており、接地電極60の内面63と、中心電極2の軸線を含み内面63に直交する面との交線上で、貴金属チップ90の位置決めが行われる。
そして、図3に示すように、内面63に対して位置決めされた貴金属チップ90は、溶接電極85によって、対向面91とは反対側の底面92が内面63に対して押圧された状態で、抵抗溶接が行われる(抵抗溶接工程)。このとき、貴金属チップ90の底面92付近(底部)を除く部分は溶接電極85によって保持されており、貴金属チップ90が内面63に向けて押圧されることで貴金属チップ90の露出した部分は膨らみ、鍔部94が形成される。
なお、この内面63に向けて押圧される貴金属チップ90の抵抗溶接時に、貴金属チップ90には、後述する実験結果(実施例2)に基づいて、貴金属チップ90の鍔部94の断面積(図4中Aで示す鍔部94の外径が最大となる部分における貴金属チップ90の軸線方向横断面の面積)が円柱状の貴金属チップ90の対向面91の面積の1.3倍以上となるように、押圧力が与えられる。
次に、図5に示すように、貴金属チップ90の鍔部94へのレーザ光の照射が行われる。レーザ溶接は公知のYAGレーザによって行われ、貴金属チップ90の全周にわたって溶接が行われる(レーザ溶接工程)。このとき、レーザ光が照射された部分には、鍔部94と接地電極60の内面63とが溶融した溶融部80が形成される。この溶融部80では、両者を形成する各々の材料が溶け合って混合される。このとき、貴金属チップ90の膨らんだ鍔部94を主に溶かし込むようにレーザ溶接が行われるので、溶融部80は、鍔部94を形成する材料、すなわち貴金属が多く溶け込んだ状態となる。
[実施例2]
ここで、貴金属チップ90の対向面91の面積に対する鍔部94の断面積と、溶融部80の測定部位の貴金属含有率との関係について、図6を参照して説明する。図6は、貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量と、溶融部80の測定部位の貴金属含有率との関係を示す表である。
第1の実施の形態では、実施例2として、以下のような実験を行った。抵抗溶接時に貴金属チップ90の鍔部94を、貴金属チップ90の対向面91の面積に対する鍔部94の断面積の割合(以下、「膨らみ量」という。)を1倍から1.5倍の範囲とした場合において、溶融部80の測定部位の貴金属含有率を調べた。このときの各実験条件は、以下の通りである。貴金属チップ90は、その外径が、0.7mm、高さが0.8mmのプラチナ−ロジウム合金製である。これを荷重150Nにてニッケル系合金製の接地電極60の内面63に押し当て、1000Aの電流を印加して抵抗溶接を行った。また、レーザ溶接は、レーザパルスエネルギーが2J、パルス幅2msecのYAGレーザによって行った。これを図6の表に示す、各膨らみ量ごとに、例えば1000個のサンプルについて溶融部80の測定部位の貴金属含有率を調べ、分別した。
図6に示すように、膨らみ量が1倍、すなわち膨らみがない場合、溶融部80の測定部位の貴金属含有量は全サンプルにおいて60%未満であった。また、膨らみ量が1.05倍,1.1倍,1.15倍,1.2倍,1.25倍であるとき、溶融部80の測定部位の貴金属含有量は60%以上のものと未満のものとが混在した。また、膨らみ量が1.3倍,1.35倍,1.4倍,1.45倍,1.5倍であるとき、溶融部80の測定部位の貴金属含有量は全サンプルにおいて60%以上となった。
以上の実験結果より、鍔部94を形成することで、溶融部80の測定部位における貴金属含有量が60%以上となることがわかる。さらに、膨らみ量、すなわち貴金属チップ90の対向面91の面積に対する鍔部94の断面積が1.3倍以上であれば、溶融部80の測定部位における貴金属含有量が確実に60%以上となることがわかる。従って、抵抗溶接工程において鍔部94の膨らみ量が1.3倍以上となるように貴金属チップ90の抵抗溶接を行えば、上記のレーザ溶接工程を経て接地電極60の内面63に接合される貴金属チップ90は、その溶融部80の測定部位において貴金属含有率が確実に60%以上となる。これにより、第1の実施の形態のスパークプラグの製造方法によれば、貴金属チップ90と接地電極60との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
以上、接地電極60の内面63に貴金属チップ90を接合する場合について説明したが、中心電極2の先端部22の先端面25に貴金属チップ90を溶接する場合も、上記同様である。以下、図7を参照して説明する。図7は、第1の実施の形態における中心電極2の先端面25への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
接地電極60の内面63に貴金属チップ90を接合する場合と同様に、スパークプラグ100が溶接治具(図示外)に保持され、貴金属チップ90の溶接位置の位置決めが行われる。そして、抵抗溶接工程において底部に鍔部94が形成される。このとき、前記同様、貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量が1.3倍以上となるように、抵抗溶接が行われる。
次に、図7に示すように、レーザ溶接工程において、前記同様、貴金属チップ90の鍔部94へのレーザ光の照射が行われる。このとき、鍔部94の膨らみ量が1.3倍以上となっているので、実施例2で示すように、レーザ溶接後の溶融部80の測定部位における貴金属含有量は確実に60%以上となる。すなわち、実施例1で示すように、貴金属チップ90と中心電極2との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態のスパークプラグ200について説明する。なお、スパークプラグ200は、上述したスパークプラグ100の接地電極60と貴金属チップ90との接合部が異なる形態であり、その接合部の要部拡大断面図を図8に示す。上記接合部以外については、第1の実施の形態のスパークプラグ100と同様の構成であり、同一部分に関しては同一符号で示しており、接地電極60と貴金属チップ90との接合部について主に説明する。
図8に示すように、スパークプラグ200は、接地電極60の先端部61に貴金属チップ90が台座チップ75を介して接合されている。この台座チップ75は、接地電極60と貴金属チップ90との間の熱膨張率を有しており、具体的には、プラチナ−ニッケル合金等が挙げられる。接地電極60と貴金属チップ90とが台座チップ75を介することで、貴金属チップ90の接地電極60に対する接合強度がより向上する。
次に、第2の実施の形態のスパークプラグの製造方法について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、接地電極60の内面63、および中心電極2の先端部22の先端面25への貴金属チップ90の溶接を行う。この際に、貴金属チップ90の熱膨張率と、中心電極2または接地電極60の熱膨張率との間の熱膨張率を有する台座チップ75を、両者間に介在させる。まず、第2の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程について、図9〜図12を参照して説明する。図9〜図12は、第2の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
第2の実施の形態のスパークプラグ200の製造方法では、第1の実施の形態と同様に、スパークプラグ200が溶接治具(図示外)に保持され、貴金属チップ90の溶接位置の位置決めが行われる。このとき、貴金属チップ90の溶接位置として決定された接地電極60の内面63上の位置には、あらかじめ台座チップ75が載置される。そして、図9に示すように、溶接電極86によって台座チップ75の抵抗溶接が行われ、内面63に仮接合される。
図10〜図12で示す、貴金属チップ90の抵抗溶接工程、およびレーザ溶接工程については、第1の実施の形態と略同様である。なお、第1の実施の形態では、接地電極60の内面63に対して位置決めを行い、その内面63に対して抵抗溶接を行ったが、第2の実施の形態では、台座チップ75に対して位置決めを行い、その台座チップ75に対して抵抗溶接を行っている。このとき、図11に示す、台座チップ75を介して接地電極60の内面63に仮接合された貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量が、後述する実験結果(実施例3)に基づき、円柱状の貴金属チップ90の対向面91の面積の1.2倍以上となるように、この抵抗溶接時に押圧力が与えられる。なお、この場合の膨らみ量の基準となる貴金属チップ90の鍔部94の断面積とは、図中Bで示す鍔部94の外径が最大となる部分における貴金属チップ90の軸線方向横断面の面積である。台座チップ75は、貴金属チップ90の鍔部94を取り囲むように押しつぶされることとなる。
[実施例3]
ここで、貴金属チップ90の対向面91の面積に対する鍔部94の断面積と、溶融部80の測定部位の貴金属含有率との関係について、図13を参照して説明する。図13は、貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量と、溶融部80の測定部位の貴金属含有率との関係を示す表である。
第2の実施の形態では、実施例3として、以下のような実験を行った。台座チップ75を介在させた状態で貴金属チップ90の抵抗溶接を行ったときの貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量を1倍から1.5倍の範囲で膨らませた場合において、溶融部80の測定部位の貴金属含有率を調べた。このときの各実験条件は、以下の通りである。台座チップ75は、円形ディスク状のチップであり、直径が1mm、厚みが0.1mmのプラチナ−ニッケル合金製である。その他の実験条件は、実施例2と同様である。そして、図13の表に示す、各膨らみ量ごとに、例えば1000個のサンプルについて溶融部80の測定部位における貴金属含有率を調べ、分別した。
図13に示すように、膨らみ量が1倍、すなわち膨らみがない場合、溶融部80の測定部位の貴金属含有量は全サンプルにおいて60%未満であった。また、膨らみ量が1.05倍,1.1倍,1.15倍であるとき、溶融部80の測定部位の貴金属含有量は60%以上のものと未満のものとが混在した。また、膨らみ量が1.2倍,1.25倍,1.3倍,1.35倍,1.4倍,1.45倍,1.5倍であるとき、溶融部80の測定部位の貴金属含有量は全サンプルにおいて60%以上となった。
以上の実験結果より、鍔部94を形成することで、溶融部80の測定部位における貴金属含有量が60%以上となることがわかる。さらに、貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上であれば、貴金属を含む台座チップ75が介在したまま形成された溶融部80の測定部位における貴金属含有量が確実に60%以上となることがわかる。従って、抵抗溶接工程において、鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように貴金属チップ90の抵抗溶接を行えば、前記したレーザ溶接工程において、台座チップ75を介在させて接地電極60に接合される貴金属チップ90は、その溶融部80の測定部位の貴金属含有率が確実に60%以上となる。これにより、第2の実施の形態のスパークプラグの製造方法によれば、貴金属チップ90と接地電極60との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
以上、接地電極60の内面63への貴金属チップ90の接合について説明したが、中心電極2の先端部22の先端面25に貴金属チップ90を溶接する場合も、上記同様である。以下、図14を参照して説明する。図14は、第2の実施の形態における中心電極2の先端面25への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
接地電極60の内面63に貴金属チップ90を接合する場合と同様に、スパークプラグ200が溶接治具(図示外)に保持され、貴金属チップ90の溶接位置の位置決めが行われる。このとき、貴金属チップ90の溶接位置として決定された先端面25上の位置にはあらかじめ台座チップ75が載置され、抵抗溶接によってその先端面25上に接合される。
次に、前記同様の抵抗溶接工程によって、中心電極2への貴金属チップ90の仮接合が行われる。この抵抗溶接工程では、台座チップ75を介して先端面25に仮接合された貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように、貴金属チップ90に押圧力が与えられる。台座チップ75は、貴金属チップ90の鍔部94を取り囲むように押しつぶされることとなる。そして、図14に示すように、レーザ溶接工程によって鍔部94の全周にわたってレーザ光が照射され、中心電極2への貴金属チップ90の接合が行われる。
抵抗溶接工程において鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように鍔部94の形成が行われるので、レーザ溶接工程において形成される溶融部80の測定部位における貴金属含有量は、実施例3に基づき確実に60%以上となる。すなわち、実施例1で示すように、貴金属チップ90と中心電極2との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
次に、第3の実施の形態のスパークプラグの製造方法について説明する。第3の実施の形態はスパークプラグ200の他の実施の形態である。第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、接地電極60の内面63、および中心電極2の先端部22の先端面25への貴金属チップ90の溶接を行う。この際に、第2の実施の形態と同様に、貴金属チップ90の熱膨張率と、中心電極2または接地電極60の熱膨張率との間の熱膨張率を有する台座チップ75を、両者間に介在させる。まず、第3の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程について、図15〜図17を参照して説明する。図15〜図17は、第3の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
第3の実施の形態のスパークプラグ200の製造方法では、第1の実施の形態と同様に、スパークプラグ200が溶接治具(図示外)に保持され、貴金属チップ90の溶接位置の位置決めが行われる。このとき、第2の実施の形態と同様の台座チップ75があらかじめ底面92に接合された貴金属チップ90を、第1の実施の形態と同様の溶接電極85に保持させる。
そして、図15に示すように、第2の実施の形態と同様に、溶接電極85によって貴金属チップ90の底面92が接地電極60の内面63に対し押圧された状態で、台座チップ75をその間に介在させたまま抵抗溶接が行われる。このとき、図16に示すように、第2の実施の形態と同様に、貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように、貴金属チップ90には押圧力が与えられる。台座チップ75は、鍔部94を取り囲むように押しつぶされることとなる。
次いで行われる図17に示す、貴金属チップ90のレーザ溶接工程については、第1の実施の形態と同様である。なお、台座チップ75を介在させることによって、上記した実施例3に基づき、貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量を1.2倍以上とすれば、溶融部80の測定部位の貴金属含有量が確実に60%以上となることは、第2の実施の形態と同様である。
抵抗溶接工程において鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように鍔部94の形成が行われるので、レーザ溶接工程において形成される溶融部80の測定部位における貴金属含有量は、実施例3に基づき確実に60%以上となる。これにより、第3の実施の形態のスパークプラグの製造方法によれば、実施例1で示すように、貴金属チップ90と接地電極60との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
以上、接地電極60の内面63への貴金属チップ90の接合について説明したが、中心電極2の先端部22の先端面25に貴金属チップ90を溶接する場合も、上記同様である。以下、図18を参照して説明する。図18は、第3の実施の形態における中心電極2の先端面25への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
接地電極60の内面63に貴金属チップ90を接合する場合と同様に、スパークプラグ200が溶接治具(図示外)に保持され、貴金属チップ90の溶接位置の位置決めが行われる。このとき、第2の実施の形態と同様の台座チップ75があらかじめ底面92に接合された貴金属チップ90を、第1の実施の形態と同様の溶接電極85に保持させる。
次に、前記同様の抵抗溶接工程によって、中心電極2への貴金属チップ90の仮接合が行われる。この抵抗溶接工程では、台座チップ75を介して先端面25に仮接合される貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように、貴金属チップ90に押圧力が与えられる。台座チップ75は、貴金属チップ90の鍔部94を取り囲むように押しつぶされることとなる。そして、図18に示すように、レーザ溶接工程によって鍔部94の全周にわたってレーザ光が照射され、中心電極2への貴金属チップ90の接合が行われる。
抵抗溶接工程において鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上となるように鍔部94の形成が行われるので、レーザ溶接工程において形成される溶融部80の測定部位における貴金属含有量は、実施例3に基づき確実に60%以上となる。すなわち、実施例1で示すように、貴金属チップ90と中心電極2との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
以上説明したように、第1の実施の形態におけるスパークプラグの製造方法では、貴金属チップ90を接地電極60の内面63、または中心電極2の先端部22の先端面25に抵抗溶接によって仮接合し、レーザ溶接を行って接合している。抵抗溶接の際には、貴金属チップ90を内面63または先端面25に対して押圧し、膨らみ量が1.3倍以上となるように鍔部94を形成する。そして、レーザ溶接の際に、レーザ光をその鍔部94に対して照射することで、貴金属チップ90と溶融部80との境界面83から溶融部80の内部方向に向かって略0.05mm離れた位置(測定部位)における貴金属含有量が確実に60%以上となるようにしている。これにより、貴金属チップ90と中心電極2との溶融部80と、貴金属チップ90の非溶融部95との境界面83において、両者間の剥離を防止することができる。
また、第2の実施の形態におけるスパークプラグの製造方法では、貴金属チップ90の熱膨張率と接地電極60の熱膨張率との間の熱膨張率を有する台座チップ75を、接地電極60の内面63、あるいは中心電極2の先端面25に仮接合する。そして、この台座チップ75を貴金属チップ90と接地電極60あるいは中心電極2との間に介在させて、貴金属チップ90の抵抗溶接を行う。台座チップ75もまた貴金属を含むため、貴金属チップ90に形成させる鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上あれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。従って、貴金属チップ90の抵抗溶接時に必要な押圧力あるいは処理に要する時間を減らすことができる。
また、第3の実施の形態におけるスパークプラグの製造方法では、第2の実施の形態と同様に、台座チップ75を貴金属チップ90と接地電極60あるいは中心電極2との間に介在させるが、その台座チップ75を貴金属チップ90の底面92にあらかじめ接合させておく。そして、第2の実施の形態と同様に、貴金属チップ90と接地電極60あるいは中心電極2との抵抗溶接時に鍔部94を形成し、両者をレーザ溶接によって接合させる。台座チップ75を介在させるため、形成する鍔部94の膨らみ量が1.2倍以上あれば足りることは、第2の実施の形態と同様である。
なお、本発明は上記の第1の実施の形態に限られず、各種の変形が可能である。例えば、貴金属チップ90は円柱としたが、角柱でもよいし、角錐あるいは円錐であってもよい。また、主体金具5に接合した接地電極60を非屈曲状態のまま貴金属チップ90の接合を行ったが、貴金属チップ90の接合後に内面63と中心電極2とが対向するように屈曲させる向きとは反対向きに屈曲させて、貴金属チップ90の接合を行ってもよい。
本発明は、スパークプラグに限られず、平面に柱状のチップを溶接して接合する各種の加工物に対し、本実施の形態の製造方法を適用することができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 溶融部80の測定部位の貴金属含有量と剥離の発生の有無との関係を示す表である。 第1の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第1の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第1の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量と、溶融部80の測定部位の貴金属含有率との関係を示す表である。 第1の実施の形態における中心電極2の先端面25への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 スパークプラグ200の接地電極60と貴金属チップ90との接合部の要部拡大断面図である。 第2の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第2の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第2の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第2の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 貴金属チップ90の鍔部94の膨らみ量と、溶融部80の測定部位の貴金属含有率との関係を示す表である。 第2の実施の形態における中心電極2の先端面25への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第3の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第3の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第3の実施の形態における接地電極60の内面63への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。 第3の実施の形態における中心電極2の先端面25への貴金属チップ90の溶接工程を示す図である。
1 絶縁碍子
2 中心電極
5 主体金具
12 中心貫通孔
60 接地電極
61 先端部
62 基部
63 内面
75 台座チップ
80 溶融部
83 境界面
90 貴金属チップ
91 対向面
92 底面
94 鍔部
95 非溶融部
100,200 スパークプラグ

Claims (8)

  1. 中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部に、前記中心電極と対向する柱状の貴金属チップを溶接した接地電極と、を備え、前記貴金属チップと前記接地電極の他端部との溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極の他端部の前記中心電極と対向する側の面である他端部内面と、前記貴金属チップの対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と
    記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記接地電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記接地電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 自身の先端部に柱状の貴金属チップを溶接した中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極に対向する接地電極と、を備え、前記中心電極の先端部と前記貴金属チップとの溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、
    前記中心電極の先端部と、前記貴金属チップの前記接地電極に対向する対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と
    記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記中心電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記中心電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  3. 前記抵抗溶接工程では、前記貴金属チップの軸線方向における前記鍔部の断面積が、前記対向面の面積の1.3倍以上となるように、前記貴金属チップの抵抗溶接が行われることを特徴とする請求項1または2に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部に、前記中心電極と対向する柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとをそれぞれ溶接した接地電極と、を備え、前記貴金属チップと前記接地電極の他端部との溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極の他端部の前記中心電極と対向する側の面である他端部内面に接合された前記台座チップと、前記貴金属チップの対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と
    記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記接地電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記接地電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  5. 自身の先端部に柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとを溶接した中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極に対向する接地電極と、を備え、前記中心電極の先端部と前記貴金属チップとの溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、
    前記中心電極の先端部に接合された前記台座チップと、前記貴金属チップの前記接地電極に対向する対向面とは反対側の底面との抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と
    記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記中心電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記中心電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  6. 中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部に、前記中心電極と対向する柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとをそれぞれ溶接した接地電極と、を備え、前記貴金属チップと前記接地電極の他端部との溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極の他端部の前記中心電極と対向する側の面である他端部内面と、前記貴金属チップの対向面とは反対側の底面に接合された前記台座チップとの抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と
    記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記接地電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記接地電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  7. 自身の先端部に柱状の貴金属チップと、前記貴金属チップと自身との間に、前記貴金属チップと自身との間の熱膨張率を持つ台座チップとを溶接した中心電極と、軸線方向に軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子の周囲を取り囲み、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極に対向する接地電極と、を備え、前記中心電極の先端部と前記貴金属チップとの溶融部と、前記貴金属チップの非溶融部との境界面より、溶融部の内部方向へ略0.05mm離れた位置における貴金属の含有率が60%以上となるスパークプラグの製造方法であって、
    前記中心電極の先端部と、前記貴金属チップの前記接地電極に対向する対向面とは反対側の底面に接合された前記台座チップとの抵抗溶接を行って、前記貴金属チップの底部にその貴金属チップの外径を膨らませた鍔部を形成する抵抗溶接工程と
    記貴金属チップの全周にわたって、前記貴金属チップの軸線方向に対する斜め方向から、前記鍔部へのレーザ光の照射を行って、前記鍔部全体を溶かしつつ前記中心電極に溶かし込んで、前記貴金属チップと前記中心電極との溶接を行うレーザ溶接工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  8. 前記抵抗溶接工程では、前記貴金属チップの軸線方向における前記鍔部の断面積が、前記対向面の面積の1.2倍以上となるように、前記貴金属チップの抵抗溶接が行われることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のスパークプラグの製造方法。
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