JP4401133B2 - Iii−v族系窒化物半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
上記課題を解決するための第2の本発明のIII−V族系窒化物半導体素子は、基板と、前記基板上に設けられた発光層と、前記発光層の上に設けられたクラッド層と、前記基板上であってかつ前記発光層またはクラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層とを有し、前記埋め込み層は、リン原子またはヒ素原子を含むIII−V族系窒化物半導体であり、前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、且つ、その原子分率が0.05%以上20%以下であることを特徴とする。
上記課題を解決するための第3の本発明のIII−V族系窒化物半導体素子は、基板と、前記基板上に設けられた発光層と、前記発光層の上に設けられたクラッド層と、前記基板上であってかつ前記発光層またはクラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層とを有し、前記埋め込み層は、リン原子またはヒ素原子を20%以下の原子分率で含むIII−V族系窒化物半導体であり、前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記発光層との屈折率差が0.001未満であり、前記クラッド層の導電型がp型であり、且つ前記埋め込み層の導電型がn型であることを特徴とする。
例えば、埋め込み層の組成がGaNPの場合、Pの原子分率は100×P/(Ga+N+P)である。さらに、GaNAsである場合は、Asの原子分率は100×As/(Ga+N+As)である。また、GaNPAsである場合は、AsとPの原子分率は100×(As+P)/(Ga+N+As+P)である。また、AlGaNPである場合は、Pの原子分率は100×P/(Al+Ga+N+P)である。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態1にかかるIII−V族系窒化物半導体レーザ素子は、
A)基板と、
B)この基板の上に設けられた発光層と、
C)この発光層の上に設けられたクラッド層と、
D)基板上であってかつ発光層およびクラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層と
を少なくとも備える。
図1に示すように、本実施の形態1は、
(a)n型GaN基板100と、
(b)基板の上に接して設けられたn型GaN層101と、
(c)n型GaN層101の上に接して設けられたn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層102と、
(d)クラッド層102の上に接して設けられたn型GaN光ガイド層103と、
(e)光ガイド層103の上に接して設けられたInGaNからなる多重量子井戸型の発光層104と、
(f)発光層の上に接して設けられたp型Al0.15Ga0.85Nキャリアブロック層(図示せず)と、
(g)キャリアブロック層の上に接して設けられたp型GaN光ガイド層105と、
(h)光ガイド層105の上に接して設けられたp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層106と、
(i)クラッド層106の上に接して設けられたp型GaNコンタクト層107と、
(j)n型GaN層101の上に接して、かつクラッド層102の両側面に接して設けられたp型AlGaNP(リン原子の原子分率1%)からなる第1の埋め込み層108と、
(k)第1の埋め込み層108の上に接して、かつ発光層の両側面に接して設けられたn型GaNPからなる第2の埋め込み層109(不純物をドープせず、Pの原子分率は4%)と、
(l)p電極110およびn電極111と
を備えた屈折率導波(インデックス・ガイド)型のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子である。
<<埋め込み層>>
本発明にかかる埋め込み層108と109は、少なくとも
(1)リン(P)原子またはヒ素(As)原子を0.05%以上20%以下の原子分率で含む
(2)この半導体の結晶構造のIII族サイトにリン原子またはヒ素原子が添加されている
III−V族系窒化物半導体層である。
さらに、この埋め込み層は、
(3)発光層よりも屈折率が小さく、ここにおける屈折率差が0.001以上、好ましくは0.05以上である、
(4)c軸方向の格子定数が0.5189nm以下である、
(5)a軸方向の格子定数が0.3184nm以下である、
(6)実質的にドーパント(不純物)を含まず、かつその導電性がn型であること
のうち、1以上の物性を有することが好ましい。
ここで、上記埋め込み層の好ましい成長工程について説明する。
a)MOCVD装置内に配置した基板100上にn型GaN層101からp型GaNコンタクト層107までを順次成長させて発光層を含む積層構造を形成した後、p型GaNコンタクト層107からn型GaN層101までを部分的にドライエッチングし、中央ストライプ構造(メサ型構造)とした。
b)基板温度を900℃に調熱し、窒素源としてのアンモニア(NH3)とガリウム源としてのトリメチルガリウム(TMGa)と、リン源としてのホスフィン(PH3)と、アルミニウム源としてのトリメチルアルミニウム(TMAl)と、p型不純物源としてのビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウムとを反応炉内に供給し、パターンマスクを用いて、n型GaN層101の上に接し、かつクラッド層102の両側面に接するp型AlGaNP(リン原子の原子分率1%)からなる第1の埋め込み層108を成長させた。
c)基板温度を900℃に維持し、NH3とTMGaとPH3とを、不純物源を混合せずに反応炉内へ供給し、パターンマスクを用いて、第1の埋め込み層108の上に接して、かつ発光層の両側面に接して設けられたn型GaNP(但し実質的に不純物を含まず、Pの原子分率は4%)からなる第2の埋め込み層109を成長させ、発光層の両側面に接する埋め込み層を形成した。
上記第2の埋め込み層109の結晶構造を調べるため、オージェ電子分光(AES)装置を用いて各構成原子の組成比(原子分率)を測定した。なお、原子分率を正確に見積もるために、標準試料(GaNとGaP)を用いて装置の感度を校正した。
埋め込み層(GaNP層)における各構成原子の原子分率の総和を100%とすると、ガリウム原子の原子分率は47.6%であり、リン原子の原子分率は2.4%であり、窒素原子の原子分率は50%であった。このAES測定結果から、窒化物半導体のIII族元素とV族元素のストイキオメトリが50%になるようにPの配分を考えると、III族サイトにPが添加されていると考えるとうまく説明が成り立つ。このようにして、本発明者らはPが窒化物半導体のIII族サイトに含まれていると判断した。
GaNPからなる上記第2の埋め込み層109からホール係数を測定した。この結果、この埋め込み層は、実質的に不純物(ドーパント)を添加しなくともn型の導電性を示すことが確認された。これにより、本発明にかかる埋め込み層の成長方法であると、n型不純物を添加させずにn型導電性を有する半導体層を製造できるので、その成長工程を簡略化でき、さらに、不純物の添加により引き起こされる半導体層の結晶性の低下が生じないので、素子の駆動閾値を長期に安定して引き下げることができる。ここで、この埋め込み層における導電性は、1×1017cm-3以上のn型不純物が添加された場合に相当する。ところで、半導体層に結晶欠陥が多いと不純物を添加しなくても微弱なn型導電性を示すことが知られているが、上記埋め込み層は結晶欠陥が少なくかつそのn型導電性が十分に強い。これは、上述したリン原子がIII族サイトに入ったことにより埋め込み層に自由電子が生み出され、n型導電性が発揮されたものであると考えられる。ただし、上記第1の埋め込み層108のように、この第2の埋め込み層109にケイ素(Si)やマグネシウム(Mg)等の不純物を添加することにより、その導電性を調整してもよいことは勿論である。例えば、Siを添加することによってn型のキャリア濃度を高めことができ、Mgを添加することによってn型の導電性を低くすることができる。さらにMgの添加量を増せばn型からp型に変えることもできる。
本発明の実施の形態2にかかるIII−V族系窒化物半導体レーザ素子は、
A)基板と、
B)この基板の上に設けられた発光層と、
C)この発光層の上に設けられたクラッド層と、
D)基板上であってかつクラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層と
を少なくとも備える。
図2に示すように、本実施の形態2は、
(a)AlGaN基板200と、
(b)基板の上に接して設けられたn型GaN層201と、
(c)n型GaN層201の上に接して設けられたn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層202と、
(d)クラッド層202の上に接して設けられたn型GaN光ガイド層203と、
(e)光ガイド層203の上に接して設けられたInGaNからなる多重量子井戸型の発光層204と、
(f)発光層の上に接して設けられたp型Al0.2Ga0.8Nキャリアブロック層(図示せず)と、
(g)キャリアブロック層の上に接して設けられたp型GaN光ガイド層205と、
(h)光ガイド層205の上に接して設けられた第1のp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層206aと、
(i)クラッド層206aの上に接して設けられた第2のp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層206bと、
(j)クラッド層206aの上に接して、かつクラッド層206bの両側面の一部に接して設けられたn型GaNP(Pの原子分率2%、不純物をドープせず)からなる埋め込み層207と、
(k)クラッド層206bの上に接して設けられたp型GaNコンタクト層208と、
(l)p電極209およびn電極210と
を備えた利得導波(ゲイン・ガイド)型のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子である。
以上より、上記埋め込み層を備えたレーザ素子であると、その駆動閾値が長期間安定して低い、利得導波(ゲイン・ガイド)型のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子が提供できる。
本発明の実施の形態3にかかるIII−V族系窒化物半導体レーザ素子は、
A)基板と、
B)この基板の上に設けられた発光層と、
C)この発光層の上に設けられたクラッド層と、
D)基板上であってかつクラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層と
を少なくとも備える。
(1)埋め込み層と埋め込み層によって両側面の一部を挟まれたクラッド層との屈折率差が0.001以上であり、さらに好ましくは0.05以上である。
(2)埋め込み層と埋め込み層によって両側面の一部を挟まれたクラッド層との屈折率差が0.001未満である。また、クラッド層の導電型がp型であり、且つ埋め込み層の導電型がn型である。なお、リン原子又はヒ素原子の原子分率の下限値の制約はない。
これら以外の事項については、上記実施の形態1と同様である。
図3に示すように、本実施の形態3は、
(a)AlGaN基板300と、
(b)基板の上に接して設けられたn型GaN層301と、
(c)n型GaN層301の上に接して設けられたn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層302と、
(d)クラッド層302の上に接して設けられたn型GaN光ガイド層303と、
(e)光ガイド層303の上に接して設けられたInGaNからなる多重量子井戸型の発光層304と、
(f)発光層の上に接して設けられたp型Al0.2Ga0.8Nキャリアブロック層(図示せず)と、
(g)キャリアブロック層の上に接して設けられたp型GaN光ガイド層305と、
(h)光ガイド層305の上に接して設けられた第1のp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層306aと、
(i)クラッド層306aの上に接して設けられた、リッジ構造を有する第2のp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層306bと、
(j)クラッド層306bの両側面の一部に接して設けられたn型GaNP(不純物をドープせず)からなる埋め込み層307と、
(k)クラッド層306bの上に接して設けられたp型GaNコンタクト層308と、
(l)p電極309およびn電極310と
を備えた、埋め込みリッジ(Buried Ridge)構造のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子である。
(1)埋め込み層307と埋め込み層によって両側面の一部を挟まれたクラッド層306bとの屈折率差を0.001以上、さらに好ましくは0.05以上とする。これにより、上記実施の形態1と同様に優れた屈折率導波(インデックス・ガイド)型のレーザ素子を提供できる。
(2)埋め込み層307と埋め込み層によって両側面の一部を挟まれたクラッド層306bとの屈折率差を0.001未満とする。これにより、上記実施の形態2と同様に優れた利得導波(ゲイン・ガイド)型のレーザ素子を提供できる。
(1)上記実施の形態では、リン原子をガリウム原子および窒素原子と混晶化させて埋め込み層(GaNP)としたが、リン原子に代えてヒ素(As)原子を用いても本発明にかかる埋め込み層(GaNAs)を作製できる。このとき、ヒ素源としてはアルシン(AsH3)を用いることができる。さらに、埋め込み層の組成としては、上記GaNPおよびGaNAs以外にも、GaNAsP、InGaNP、InGaNAs、AlGaNP、AlGaNAs、AlGaNPAs、AlInGaNP、AlInGaNAsまたはAlInGaNPAs等とすることができる。
このように埋め込み層を多層膜構造(または超格子構造)とすると、埋め込み層の屈折率を細かく設定することができるため、横モードが一層安定化する。
101、201、301・・・n型GaN層
102、202、302・・・n型AlGaNクラッド層
103、203、303・・・n型GaN光ガイド層
104、204、304・・・発光層
105、205、305・・・n型GaN光ガイド層
106・・・・・・・・・・・p型AlGaNクラッド層
107、208、308・・・p型コンタクト層
108・・・・・・・・・・・第1の埋め込み層
109・・・・・・・・・・・第2の埋め込み層
110、209、309・・・p電極
111、210、310・・・n電極
206a、306a・・・・・第1のp型AlGaNクラッド層
206b、306a・・・・・第2のp型AlGaNクラッド層
207、307・・・・・・・埋め込み層(電流阻止層)
Claims (19)
- 基板と、前記基板上に設けられた発光層と、前記発光層の上に設けられたクラッド層と、前記基板上であってかつ前記発光層およびクラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層とを有するIII−V族系窒化物半導体レーザ素子であって、
前記埋め込み層は、リン原子またはヒ素原子を含むIII−V族系窒化物半導体であり、
前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、且つ、その原子分率が0.05%以上20%以下である
ことを特徴とするIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 基板と、前記基板上に設けられた発光層と、前記発光層の上に設けられたクラッド層と、前記基板上であってかつ前記クラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層とを有するIII−V族系窒化物半導体レーザ素子であって、
前記埋め込み層は、リン原子またはヒ素原子を含むIII−V族系窒化物半導体であり、
前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、且つ、その原子分率が0.05%以上20%以下である
ことを特徴とするIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 基板と、前記基板上に設けられた発光層と、前記発光層の上に設けられたクラッド層と、前記基板上であってかつ前記クラッド層の両側面に接して設けられた埋め込み層とを有するIII−V族系窒化物半導体レーザ素子であって、
前記埋め込み層は、リン原子またはヒ素原子を20%以下の原子分率で含むIII−V族系窒化物半導体であり、
前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、
前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記発光層との屈折率差が0.001未満であり、
前記クラッド層の導電型がp型であり、且つ前記埋め込み層の導電型がn型である、
ことを特徴とするIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記発光層との屈折率差が0.001以上である
ことを特徴とする請求項1記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記クラッド層との屈折率差が0.001以上である
ことを特徴とする請求項2記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記発光層との屈折率差が0.05以上である
ことを特徴とする請求項1記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記クラッド層との屈折率差が0.05以上である
ことを特徴とする請求項2記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層のc軸方向の格子定数が0.5189nm以下である
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層のa軸方向の格子定数が0.3184nm以下である
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層は、実質的にドーパントを含まず、かつその導電性がn型である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層がさらにアルミニウム原子を含む
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層が、リン原子またはヒ素原子の原子分率が異なる複数の層が積層されてなる多層膜構造または超格子構造である
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 前記埋め込み層が、リン原子またはヒ素原子を含む層と、リン原子及びヒ素原子をともに含まない半導体層とが複数積層されてなる多層膜構造または超格子構造である
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子。 - 請求項1、2または3に記載のIII−V族系窒化物半導体レーザ素子を用いた光学装置。
- 基板上に発光層を成長させる工程と、前記発光層上にクラッド層を成長させる工程と、前記発光層および前記クラッド層の両側面に接する埋め込み層を前記基板上に成長させる埋め込み層成長工程とを有するIII−V族系窒化物半導体レーザ素子の製造方法であって、
前記埋め込み層成長工程は、
リン源またはヒ素源と、窒素源とを少なくとも含有したガスを基板上に供給し、
前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、且つ、その原子分率が0.05%以上20%以下であるIII−V族系窒化物半導体層を成長させる工程である
ことを特徴とするIII−V族系窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 基板上に発光層を成長させる工程と、前記発光層上にクラッド層を成長させる工程と、前記クラッド層の両側面に接する埋め込み層を前記基板上に成長させる埋め込み層成長工程とを有するIII−V族系窒化物半導体レーザ素子の製造方法であって、
前記埋め込み層成長工程は、
リン源またはヒ素源と、窒素源とを少なくとも含有したガスを基板上に供給し、
前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、且つ、その原子分率が0.05%以上20%以下であるIII−V族系窒化物半導体層を成長させる工程である
ことを特徴とするIII−V族系窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 基板上に発光層を成長させる工程と、前記発光層上にクラッド層を成長させる工程と、前記クラッド層の両側面に接する埋め込み層を前記基板上に成長させる埋め込み層成長工程とを有するIII−V族系窒化物半導体レーザ素子の製造方法であって、
前記埋め込み層成長工程は、
リン源またはヒ素源と、窒素源とを少なくとも含有したガスを基板上に供給し、
前記埋め込み層に含まれるリン原子またはヒ素原子が、この窒化物半導体のIII族サイトに添加されており、且つ、その原子分率が20%以下であり、導電型がn型であるIII−V族系窒化物半導体層を成長させる工程であり、
前記クラッド層の導電型がp型であり、
前記埋め込み層の屈折率は前記発光層の屈折率よりも小さく、かつ前記埋め込み層と前記発光層との屈折率差が0.001未満である
ことを特徴とするIII−V族系窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記埋め込み層成長工程では、前記基板が700℃以上1050℃以下に調熱されている
ことを特徴とする請求項15、16または17記載のIII−V族系窒化物半導体素子の製造方法。 - 前記埋め込み層成長工程は、さらに水素と窒素との混合ガスを供給し、この混合ガスにおける窒素の割合が0.01%以上50%以下である
ことを特徴とする請求項15、16または17記載のIII−V族系窒化物半導体素子の製造方法。
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