JP4400644B2 - 画像処理装置、色補正テーブル生成装置、表示装置、画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、色補正テーブル生成装置、表示装置、画像処理方法 Download PDF

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Description

カラーマッチングを行う画像処理装置、色補正テーブル生成装置、表示装置、画像処理方法、色補正テーブル生成方法、表示装置の色調整方法、および画像処理プログラムに関する。
近年、LED(Light Emitting Diode)を光源とした液晶ディスプレイやプロジェクタなどの表示装置が実用化されている。また、レーザを光源とした、リアプロジェクタなどの表示装置も開発されつつある。LED光源やレーザ光源は、RGBの各波長にピークをもつ分光特性となるため、LED光源やレーザ光源を表示装置の光源に用いることにより、従来広く用いられているランプ光源(液晶ディスプレイの場合は冷陰極管、プロジェクタの場合は高圧水銀ランプやメタルハライドランプなど)に比べてRGB単色の色純度を高め、広い色再現域を実現することができる。
このような広色再現域をもつ表示装置では、広色再現域を活かした色彩豊かな表示を行うため、入力された画像データの入力色を、広色再現域上の色に変換するようにして、色域を拡大させるカラーマッチングを行う必要がある。
色域を拡大させる従来の方法としては、入力側と出力側の色域の比に応じて入力側の色域を拡大するようにして、表色系の値を拡大写像する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。広色再現域をもつ表示装置に対して、特許文献1に記載の方法によるカラーマッチングを行うようにすれば、広い色再現域全体を用いた色彩豊かな色出力を実現できる。
特許第2845523号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法を用いたカラーマッチングでは、表示装置のもつ色再現域全体を使って色を出力するようになるので、広色再現域をもつ表示装置に対してカラーマッチングを行った場合、彩度が過剰に強調されてしまうことがある。例えば、表示装置の色再現域に、自然界に通常存在しないほどに彩度が高い色が含まれる場合、表示装置の色再現域全体を使って色を出力するようにカラーマッチングを行うと、ある入力色については彩度が過剰に強調され、自然界に通常存在しないほどに彩度の高い色が出力されるようになる。このように、カラーマッチングの結果、入力色を過剰に彩度強調してしまい、表示装置の出力画像を見たユーザに不自然な印象を与えてしまうことがあった。
そこで、本発明は、過剰な彩度強調が抑えられた好ましい色へのカラーマッチングを可能とする画像処理装置、色補正テーブル生成装置、表示装置、画像処理方法、色補正テーブル生成方法、表示装置の色調整方法、および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の画像処理装置は、第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正する画像処理装置であって、第1の色域における入力色と、第2の色域の範囲内で、出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けた色補正テーブルと、色補正テーブルを参照して第1の色域における入力色を変換し、変換後の入力色を出力色とする色補正を行う色補正手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1の色域における入力色が、第2の色域の範囲内で彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色に色補正され、出力色とされるので、入力色は、第2の色域において、彩度限界以下の彩度に彩度制限を受けた出力色に補正される。したがって、第1の色域から第2の色域へのカラーマッチングにより、過剰な彩度強調を抑えられた好ましい色を得ることができるようになる。なお、第2の色域は、第1の色域より広い色域を有していることが望ましい。この場合、第2の色域の広さに関わらずに、過剰な彩度強調を抑えて好ましい色を得ることができる。
本発明のもう1つの態様である色補正テーブル生成装置は、第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正するための色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成装置であって、彩度限界を設定する彩度限界設定手段と、第1の色域における入力色と、第2の色域の範囲内で、出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1の色域における入力色を、彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色に対応付けることにより、色補正テーブルが生成される。この色補正テーブルによれば、出力色の彩度が彩度限界以下に制限されるので、過剰な彩度強調が抑えられた好ましい色へのカラーマッチングを行うことが可能である。なお、第2の色域は、第1の色域より広い色域を有していることが望ましい。この場合、第2の色域の広さに関わらずに、過剰な彩度強調を抑えて好ましい色を得ることができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、彩度限界設定手段は、最明色の彩度に基づいて彩度限界を設定することが好ましい。
この構成によれば、第1の色域における入力色は、最明色の彩度に基づいて設定された彩度限界以下の彩度を有する出力色に対応付けられるので、生成された色補正テーブルによれば、過剰な彩度強調が抑えられた、自然な色へのカラーマッチングを行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、彩度限界設定手段は、明度および色相が等しい条件の下で、最明色の彩度と第2の色域における最大彩度とのうち小さい方の彩度を、彩度限界に設定することが好ましい。
この構成によれば、明度および色相が等しい条件の下で、最明色の彩度が第2の色域に含まれる最大彩度より小さければ、第1の色域における入力色は最明色の彩度以下の彩度に補正されることにより自然な色の出力色に対応付けられる。一方、第2の色域における最大彩度が最明色の彩度より小さければ、第1の色域における入力色は第2の色域における最大彩度以下の彩度の色に補正されるようにして、第2の色域の範囲内の出力色に対応付けられる。こうして生成された色補正テーブルによれば、第2の色域の範囲内で自然な色へのカラーマッチングを行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、想定する光源の分光特性、および最明色を求める分光反射率特性の候補としての複数の分光反射率特性を設定し、複数の分光反射率特性の各々について、当該分光反射率特性および光源の分光特性に基づいて物体色を算出し、明度および色相が等しい複数の物体色のうちから彩度が最大となる色を選択し、当該選択された色を最明色とすることにより、最明色を示す最明色データを生成する最明色データ生成手段をさらに備え、彩度限界設定手段は、最明色データを参照して、彩度限界を設定することが好ましい。
この構成によれば、複数の分光反射率特性の各々について物体色を算出して、同明度および同色相を有する物体色のうち彩度最大となる物体色を最明色とすることにより、最明色を簡易な計算で求めることができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、複数の分光反射率特性の各々は、可視領域の分光反射率が、0%の反射率から100%の反射率に変化する第1の波長および100%の反射率から0%の反射率に変化する第2の波長により規定される、凸または凹形状の分光特性を有し、第1の波長および第2の波長の複数の組合せにより複数の分光反射率特性が設定されることが好ましい。
この構成によれば、可視領域において略凸または略凹形状の分光特性を有する分光反射率に対応する物体色を求め、彩度最大となる物体色を最明色とすることにより、最明色を簡易な計算で求めることができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、第1の波長および第2の波長の複数の組合せは、可視領域に含まれる波長の全組合せを含むことが好ましい。
この構成によれば、可視領域に含まれる第1の波長および第2の波長の全組合せについて物体色が算出され、そのうち彩度最大となる色を最明色とすることにより、物体色の限界である最明色を正確に求めることができる。こうして生成された色補正テーブルによれば、自然な色へのカラーマッチングをより確実に行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、想定する光源の分光特性を設定し、可視領域において、0%の反射率から100%の反射率に連続的に変化する第1の波長および100%の反射率から0%の反射率に連続的に変化する第2の波長により規定される略凸または略凹形状の分光反射率特性を、第1の波長および第2の波長の複数の組合せに応じて複数設定し、複数の分光反射率特性の各々について、当該分光反射率特性および光源の分光特性に基づいて物体色を算出し、明度および色相が等しい複数の物体色のうちから彩度最大となる色を選択し、当該選択された色を制限された最明色として、制限された最明色を示す最明色データを生成する最明色データ生成手段をさらに備え、彩度限界設定手段は、最明色データを参照して、制限された最明色に基づいて彩度限界に設定することが好ましい。
この構成によれば、反射率が連続的に変化する略凸または略凹形状の分光反射特性を用いて彩度最大となる物体色を制限された最明色として、制限された最明色により彩度限界が設定される。ここで、自然界に存在する色の分光特性は連続したものであるので、制限された最明色を用いたことにより、自然界により存在し易い物体色の限界を彩度限界とすることができる。したがって、こうして生成された色補正テーブルによれば、より自然な色へのカラーマッチングを行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、第1の波長および第2の波長の複数の組合せは、可視領域に含まれる波長の全組合せを含むことが好ましい。
この構成によれば、可視領域に含まれる第1の波長および第2の波長の全組合せについて物体色が算出され、そのうち彩度最大となる色を制限された最明色とすることにより、自然な色へのカラーマッチングをより確実に行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、色補正テーブル生成手段は、第1の色域の最外殻の入力色を、当該入力色と等しい明度および色相、並びに彩度限界の彩度を有する色に対応付けることが好ましい。
この構成によれば、第1の色域の最外殻の入力色が、彩度限界の彩度をもつ出力色に対応付けられた色補正テーブルが生成される。したがって、生成された色補正テーブルによれば、第1の色域を、過剰な彩度強調を抑制しながら、第2の色域内の広色域を使ったカラーマッチングを行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、色補正テーブル生成手段は、第1の色域の最外殻より内側の入力色を、当該入力色と等しい明度および色相、並びに当該入力色の彩度から彩度限界の彩度に近付けた彩度の色に対応付けることが好ましい。
この構成によれば、第1の色域の最外殻より内側にある入力色が、彩度限界の彩度に近付けられた彩度の色と対応付けされた色補正テーブルが生成される。したがって、生成された色補正テーブルによれば、第1の色域の最外殻より内側の色についても過剰な彩度強調を抑えながら、自然な彩度特性をもつ色へのカラーマッチングを行うことができる。
また、本発明の色補正テーブル生成装置において、色補正テーブルの適用対象とする表示装置の色出力特性を測定する色出力特性測定部をさらに備え、表示装置の色出力特性の測定結果に基づいて、表示装置が再現可能な色再現域を第2の色域とすることが好ましい。
この構成によれば、入力色を、適用対象とする表示装置の色再現域の範囲内の色に対応付けた色補正テーブルを得ることができる。この色補正テーブルによれば、過剰な彩度強調を抑えながら、表示装置の色再現域に合ったカラーマッチングを行うことができる。
また、本発明の表示装置は、画像データが入力される入力部と、入力された画像データの入力色を補正する、上記画像処理装置と、画像処理装置によって補正された出力色に基づいて、入力された画像データの画像を表示する表示部とを備え、第1の色域は、入力された画像データの色域であることを特徴とする。
この構成によれば、入力された画像データの色が、彩度限界以下の彩度を有する色に補正されるので、過剰な彩度強調が抑えられた好ましい色の画像を表示することができるようになる。
また、本発明の表示装置において、上記色補正テーブル生成装置をさらに有することが好ましい。
この構成によれば、色補正テーブルを生成して、色補正テーブルを参照して色補正を行うことにより、過剰な彩度強調が抑えられた好ましい色の画像を表示することができる。
本発明の画像処理方法は、第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正する画像処理方法であって、第1の色域における入力色と、第2の色域の範囲内で、出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けた色補正テーブルを参照して、第1の色域における入力色を変換し、変換後の入力色を出力色とする色補正を行うことを特徴とする。
この構成によれば、過剰な彩度強調を抑えられた好ましい色へのカラーマッチングを行うことができる。
本発明の色補正テーブル生成方法は、第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正するための色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成方法であって、彩度限界を設定するステップと、第1の色域における入力色と、第2の色域の範囲内で、出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、色補正テーブルを生成するステップとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、過剰な彩度強調を抑えられた好ましい色へのカラーマッチングを行うための色補正テーブルを生成することができる。
本発明の表示装置の色調整方法は、第1の色域における入力色を、色補正テーブルを参照して出力色に色補正する表示装置の色調整方法であって、表示装置が再現可能な第2の色域を取得するステップと、彩度限界を設定するステップと、第1の色域における入力色と、第2の色域の範囲内で、出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、色補正テーブルを生成するステップと、生成された色補正テーブルを表示装置に適用するステップとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、過剰な彩度強調が抑えられた好ましい色を出力するように、表示装置の色出力特性を調整することができる。
本発明の画像処理プログラムは、第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正するための画像処理プログラムであって、コンピュータに、第1の色域における入力色と、第2の色域の範囲内で、出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けた色補正テーブルを記憶する記憶部から色補正テーブルを読み出すステップと、読み出した色補正テーブルを参照して、第1の色域における入力色を変換し、変換後の入力色を出力色とする色補正を行うステップとを実行させることを特徴とする。
この構成によれば、過剰な彩度強調を抑えられた好ましい色へのカラーマッチングを行うための画像処理プログラムを得ることができる。
(第1の実施例)
以下、本発明に係る実施形態の第1の実施例について、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施例に係るプロジェクタの構成を示したブロック図である。本実施例のプロジェクタ1は、LED光源(図示なし)からの光をライトバルブである液晶パネル40により変調して、同じく図示されていない投射レンズがスクリーンや壁などに拡大投射することにより画像を表示する、いわゆるフロントプロジェクタである。プロジェクタ1は、例えば、色優先モード、明るさ優先モード、色域優先のカラーモードなどの複数のカラーモードのうちから選択することによりモードを設定可能であり、カラーモードごとに、出力目標とする色域(例えば、sRGBの色域やプロジェクタ1の色再現域)、白色点の色温度、ガンマ特性、明るさなどに関する各種特性が決められている。
図1に示すように、プロジェクタ1は、画像データの入力を受け付ける画像データ入力部10と、画像データに色補正を施す画像処理部20と、画像を投影表示するため、色補正後のデータに従って液晶パネル40を駆動制御するL/V駆動部30とを備えている。
画像データ入力部10は、パーソナルコンピュータやDVD再生装置などの外部機器から画像データの入力を受け、所定のデータ形式の入力値Rinininに変換して画像処理部20に受け渡す入力処理を行う。画像処理部20は、入力値Rinininに対して画像処理を行い、画像処理後の出力値RoutoutoutをL/V駆動部30に出力する。L/V駆動部30は、出力値Routoutoutに基づいて液晶パネル40を駆動させることにより、出力値Routoutoutに応じた投影画像を表示させる。
次に、画像処理部20の構成について説明する。画像処理部20は、大別すると、3次元色補正用の色補正テーブルおよび1次元色補正用の色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成部200と、生成された色補正テーブルを参照して、入力値Rinininに対して3次元色補正および1次元色補正を実行する色補正部210とを有している。なお、図2に示すように、プロジェクタ1には、主制御装置であるCPU21と、ワーキングメモリなどとして用いられるRAM22と、画像処理プログラムを予め記憶するフラッシュメモリ(記憶部)23とが備えられている。画像処理部20の各構成は、CPU21が、フラッシュメモリ23に記憶された画像処理プログラムを読み出して実行することにより、機能するものである。
色補正テーブル生成部200は、プロジェクタ1の色出力特性データが格納された色出力特性データ格納部201と、最明色データを生成する最明色データ生成部202と、最明色データから出力色の彩度限界を設定する彩度限界設定部203と、彩度限界および色出力特性データから第1色補正テーブル(色補正テーブル)を生成する第1色補正テーブル生成部204と、色出力特性データから第2色補正テーブルを生成する第2色補正テーブル生成部205とを備えている。なお、第1色補正テーブルはカラーモードに応じたカラーマッチングを行うための3次元テーブルであり、第1色補正テーブル生成部204は複数のカラーモードの各々について第1色補正テーブルを生成する。第2色補正テーブルは、カラーモードに応じてRGB各色の階調特性を調整するための1次元テーブルであり、第2色補正テーブル生成部205は、複数のカラーモードの各々について第2色補正テーブルを生成する。
色補正部210は、生成された複数の第1色補正テーブルを格納する第1色補正テーブル格納部211と、生成された複数の第2色補正テーブルを格納する第2色補正テーブル格納部212と、設定されたカラーモードに応じて第1色補正テーブルおよび第2色補正テーブルを選択する色補正テーブル選択部213と、選択された第1色補正テーブルを参照して入力値Rinininに3次元色補正を実行する第1色補正実行部214と、選択された第2色補正テーブルを参照して3次元色補正後の値に1次元色補正を実行する第2色補正実行部215とを備えている。
ここで、第1色補正実行部214および第2色補正実行部215による色補正は、第1色補正テーブル生成部204および第2色補正テーブル生成部205により生成された第1,2色補正テーブルに従って実行されるものであり、色補正の補正内容は実質的に色補正テーブルにより決定される。第1色補正テーブルによる3次元色補正および第2色補正テーブルによる1次元色補正を説明するため、色補正テーブル生成部200の各構成が行う処理について以下に説明する。
色出力特性データ格納部201には、色出力特性データが格納されている。色出力特性データは、プロジェクタ1の色出力特性を示したデータである。具体的には、色出力特性データは、RGB各色について液晶パネル入力値と出力光輝度との関係や、赤、緑、青、白の入力値に対してプロジェクタ1が出力する色の色度座標や、プロジェクタ1が再現可能な色再現域の範囲を示している。本実施例では、プロジェクタ1の色出力特性は製造時に測定され、測定結果の色出力特性データが色出力特性データ格納部201(実際には、フラッシュメモリ23)に予め格納されているものとする。
最明色データ生成部202は、最明色を表す最明色データを生成する。ここで、最明色とは物体色の理論限界となる色である。最明色の算出方法として、本実施例では、最明色を求める分光反射率特性の候補として、凸または凹状の分光反射率特性(図7参照)を多数仮定し、各々の分光反射率特性について算出した物体色のうちから最明色となる色を決定する手法を用いる。これは、ある波長において、反射率が0%から100%、あるいは100%から0%に急峻に変化するほど色純度が高まって彩度が大きくなるので、物体色の理論限界である最明色は、図7(a),(b)に示すような凸または凹状の分反射率特性に対して求められると考えられるからである。最明色の算出方法についての詳細な説明は後述するが、最明色の算出方法としてはこれに限られることなく、例えば、公知文献(太田,「ア シンプリファイド メソッド フォー フォーミュレイティング シュード オブジェクト カラー(A simplified method for formulating pseudo-object colors)」,「カラーリサーチ アンド アプリケーション(Color Research and Application)」,1982年,第7巻,p.78−81)に記載の方法など、公知の手法を用いるようにしてもよい。
彩度限界設定部203は、最明色データを参照して最明色の彩度から、出力する色の彩度上限値を示す彩度限界を設定する。彩度限界設定部203は、最明色を超える彩度の色は自然界に通常存在しないものとして、最明色以内の色は自然界に通常存在する自然な色と扱う。したがって、最明色を彩度限界として、プロジェクタ1の出力色を最明色の彩度以下に制限すれば、不自然な色の出力を防いで自然な色を出力することができる。なお、プロジェクタ1は色再現域の範囲外の色を再現できないため、彩度限界設定部203は、最明色データの最明色および色出力特性データの色再現域を参照して、プロジェクタ1の色再現域の範囲内で、最明色の彩度に最も近い彩度を彩度限界に設定する。
第1色補正テーブル生成部204は、3次元のカラーマッチングを行うための第1色補正テーブルを生成する。第1色補正テーブルは、入力色を、設定された彩度限界以下の彩度をもつ出力色に対応付けるようにしたテーブルである。第1色補正テーブル生成部204は、図3に例として示すように、入力色の彩度範囲「0〜Ch *」が、出力色の彩度範囲「0〜彩度限界Clim *」に対応するように色の彩度を対応付けることにより、彩度伸長(図3(a)参照)または彩度圧縮(図3(b)参照)を行う。したがって、第1色補正テーブル生成部204が生成した第1色補正テーブルに従って色補正を行うことにより、入力色は、彩度限界Clim *以下の彩度をもつ出力色に補正されるようになる。すなわち、彩度限界Clim *以下に彩度を制限した色補正が行われる。なお、第1色補正テーブルを記憶するために要するメモリ容量を少なくするため、第1色補正テーブルでは、入力色の色域においての格子点上にある複数の入力色について、入力色と出力色との対応付けがなされる。
第2色補正テーブル生成部205は、色出力特性データに基づきRGB各色の階調特性および白色点の色温度を調整するための第2色補正テーブルを生成する。図4は、第2色補正テーブルによる色補正を説明するための図であり、(a)は液晶パネルのデバイス特性、(b)は出力目標とする階調特性、(c)は第2色補正テーブルによる色補正の一例を示している。図4(a)に示すように、液晶パネル40は、液晶パネル入力値(すなわち、液晶パネル40への出力値)と実際の出力光の輝度とが非線形となるデバイス特性をもっている。このため、液晶パネル40の目標出力特性として図4(b)に示すγカーブ状の階調特性、すなわちガンマ特性をもたせるには、液晶パネル入力値に対して図4(c)に示すような階調変換を施す必要がある。そこで、第2色補正テーブル生成部205は、カラーモードの設定(特に、ガンマ特性、白色点の色温度)に応じて、RGB間のバランスを考慮して白色点の色温度を調整しながら、RGBの各色に対して図4(b)のようなガンマ特性の目標特性を設定する。そして、図4(c)のように、目標特性となるよう補正前後の液晶パネル入力値を対応付けることにより、第2色補正テーブルを生成する。
以上に説明したように、色補正テーブル生成部200により、第1色補正テーブルおよび第2色補正テーブルが生成される。色補正部210は、第1色補正テーブルに従って色補正を行うことにより、彩度限界以下となるよう彩度を制限したカラーマッチングを行う。そして、第2色補正テーブルに従って色補正を行うことにより、液晶パネル40のデバイス特性に応じて出力値(すなわち、液晶パネル入力値)が補正され、カラーマッチングされた色が出力されるようになる。
次に、画像処理部20が行う処理の流れについて図5のフローチャートに従って説明する。なお、図5の処理に先行して、第2色補正テーブル生成部205により第2色補正テーブルが予め生成され、第2色補正テーブル格納部212には各カラーモードに対応する複数の第2色補正テーブルが既に格納されているものとして、以下では、本発明の主な特徴である第1色補正テーブルを生成する処理について詳細に説明する。
CPU21が、フラッシュメモリ23に記憶されたプログラムを実行することにより図5の処理が開始される。図5の処理を開始すると、第1色補正テーブル生成部204は、複数のカラーモードのうちいずれかのカラーモードを選択する(ステップS100)。そして、選択されたカラーモードに対応する第2色補正テーブルを第2色補正テーブル格納部212から読み出し(ステップS200)、色出力特性データを色出力特性データ格納部201から読み出す(ステップS300)。また、説明の便宜のため、以下に述べるステップS400〜S600の説明においては、色域の広さを優先する色域優先モードがステップS100において選択され、プロジェクタ1の色再現域が目標色域であるものとして説明する。
次に、最明色データ生成部202は、最明色データ生成処理を行う(ステップS400)。図6は、最明色データ生成処理の流れを示したフローチャートである。最明色データ生成処理を開始すると、まず、最明色データ生成部202は、光源の種類を決定する(ステップS410)。ここでは、選択されたカラーモードに設定された白色点の色温度、すなわちステップS200にて読み出した第2色補正テーブルによる調整後の白色点の色温度に応じて、標準の光D65光源やA光源などの複数の光源の候補のうちから光源を選択する。例えば、白色点の色温度が6500Kであれば、D65光源が選択される。
次に、最明色データ生成部202は分光反射率特性を設定する(ステップS420)。ここでは、図7(a)に示すように、波長λ1以上λ2以下の波長域において反射率Rが「100%」、他の波長域において反射率Rが「0%」となる凸形状の分光反射率特性(以下、「分光反射率パターンA」という)と、図7(b)に示すように波長λ1以上λ2以下の波長域において反射率Rが「0%」、他の波長域において反射率Rが「100%」となる凹形状の分光反射率特性(以下、「分光反射率パターンB」という)との2つの分光反射率特性を設定する。具体的には、「380≦λ1,λ2≦780(ただし、λ2−λ1>λminであり、λminはλ1,λ2間の最小幅とする所定値))」の条件を満たす、1組の波長λ1,λ2を決定することにより、分光反射率パターンAおよび分光反射率パターンBの2つの分光反射率特性が設定される。なお、図7(a)に示す分光反射率パターンAにおける波長λ1が請求項に記載の第1の波長、波長λ2が請求項に記載の第2の波長に相当する。図7(b)に示す分光反射率パターンBにおける波長λ1が請求項に記載の第2の波長、波長λ2が請求項に記載の第1の波長に相当する。
次に、最明色データ生成部202は、設定された光源の照明下で、分光反射率パターンAに対応する物体色を算出する(ステップS430)。物体色は次式(1)〜(12)に従って算出する。ここで、「R(λ)」は設定された分光反射率特性、「P(λ)」は光源の分光特性、「x,y,z(上線付き)」は等色関数、「XWWW」は基準白色のXYZ値、「k」は完全拡散反射面で輝度Yが所定値となるよう定められた係数である。最明色データ生成部202は、式(1)〜(3)に従って、R(λ),P(λ)からXYZ値を算出し、式(4)〜(12)に従ってXYZ値をL***値に変換する。こうして求めた、分光反射率パターンAに対応する物体色(L***値)をRAM22に記憶することにより、図8(a)に示すように波長λ1,λ2とL***値との関係を示す物体色データDAに登録しておく。
Figure 0004400644
次に、最明色データ生成部202は、設定された光源の照明下で、分光反射率パターンBに対応する物体色を算出する(ステップS440)。ここでは、ステップS430と同様にして、分光反射率パターンBに対応する物体色(L***値)を算出して、図8(b)に示すように波長λ1,λ2とL***値の関係を示す物体色データDBにL***値を登録しておく。
次に、最明色データ生成部202は、波長λ1,λ2の全組合せについてステップS420〜S440の処理を終了したか否かを判断する(ステップS450)。「380≦λ1,λ2≦780、(ただし、λ2−λ1>λmin)」を満たす波長λ1,λ2の全組合せについて処理を終了していなければ(ステップS450:No)、ステップS420の処理に戻って、未処理の組合せとなる波長λ1,λ2を新たに設定する。全組合せについて処理を終了していれば(ステップS450:Yes)、波長λ1,λ2の全組合せについて、分光反射率パターンAに対応する物体色が物体色データDAに登録され、分光反射率パターンBに対応する物体色は物体色データDBに登録された状態となって、ステップS460に進む。
ステップS460に処理が進むと、最明色データ生成部202は、明度L*・色相H*の各組合せについて、物体色データDA,DBに登録されたうち最大彩度の色を最明色としてRAM22のメモリ領域に記憶することにより、最明色を最明色データDCに登録する。図8を例とすると、最明色データ生成部202は、物体色データDA,DBに登録されたL***値を参照して、明度L*(=a)・色相H*(=b)の組合せをもつ物体色のうちから、彩度の値が最大となる最大彩度Cmax *(a,b)を探索する。そして、明度・彩度・色相が(a,Cmax *(a,b),b)となる色を最明色として、図8(c)に示すように最明色データDCに登録する。こうした処理を、明度L*(=0〜100)と色相H*(=0〜2π)との全組合せについて行うことにより、明度L*・色相H*の全組合せについての最明色を示す最明色データDCが生成される。明度L*・色相H*の全組合せについて処理を行うと、最明色データ生成処理を終了する。
最明色データ生成処理を終了すると図5の処理に戻って、色補正テーブル生成部200は、第1色補正テーブル生成処理を行う(ステップS500)。図9は、第1色補正テーブル生成処理の流れを示したフローチャートである。以下、図9のフローチャートに従って、第1色補正テーブル生成処理について説明する。
第1色補正テーブル生成処理を開始すると、彩度限界設定部203は、格子点上の入力色Rtttを色変換して入力色の明度Lt *、彩度Ct *、色相Ht *を算出する(ステップS510)。このときの色変換は、次式(13)〜(18)に従って入力色RtttをXYZ値に変換してから、式(4)〜(12)に従ってXYZ値を入力色Lt *t *t *に変換することにより行う。ただし、「γ」はガンマ特性のγ値であり、「Rmax,Gmax,Bmax」はRGB値の取り得る最大値(例えば、画像処理部20がRGB各8ビットを扱う場合は「255」)である。式(16)で用いる行列Mtは、入力色の色空間に決められた赤、緑、青、白の色座標「xRRR,xGGG,xBBB,xWWW」を用いて式(17)、(18)に従って求められる。
Figure 0004400644
次に、彩度限界設定部203は、入力色の明度Lt *、色相Ht *におけるプロジェクタ1の最大彩度を算出する(ステップS520)。彩度限界設定部203は、色出力特性データ格納部201に格納された色出力特性データを参照して、プロジェクタ1の色再現域を取得し、プロジェクタ1の色再現域の範囲内から入力色の明度Lt *、色相Ht *に等しい明度・色相を満たす最大彩度、すなわちプロジェクタ1の最大彩度を求める。図10に、プロジェクタ1の色再現域および最明色をL**平面上に表した一例を示す。「GAt」は入力色の色域(例えば、sRGB色空間の色域など)、「GAd」はプロジェクタ1の色再現域、「Lm」は最明色の色点を繋げたラインである。図10の例では、入力色の色点P1に対して、色点P1と等しい明度・色相をもちながら色再現域GAdの範囲内で最大彩度となる色点P3の彩度がプロジェクタ1の最大彩度となる。
次に、彩度限界設定部203は、最明色データDCを参照して、入力色の明度Lt *、色相Ht *に対応する最明色の彩度を取得する(ステップS530)。例えば、入力色(Lt *,Ht *)=(a,b)の場合、図8(c)に示した最明色データDCから最明色の彩度Cmax *(a,b)が取得される。図10の例では、入力色の色点P1に対して、色点P1と等しい明度・色相をもちながら最明色Lm上にある色点P2の彩度が最明色の彩度となる。
次に、彩度限界設定部203は、ステップS520で求めたプロジェクタ1の最大彩度とステップS530で求めた最明色の彩度とを比較して、値が小さい方を彩度限界Clim *に設定する(ステップS540)。図10の例では、入力色の色点P1に対して、色点P3の彩度より色点P2の彩度が小さいので、色点P2の彩度、すなわち最明色の彩度が彩度限界Clim *に設定される。同様に、入力色の色点P4の場合、最明色Lm上の色点P6の彩度より色再現域の範囲内で最大彩度となる色点P5の彩度が小さいので、色点P5の彩度、すなわちプロジェクタ1の最大彩度が彩度限界Clim *に設定される。
次に、第1色補正テーブル生成部204は、入力色の彩度Ct *に対して、彩度限界Clim *の範囲内で彩度伸長・圧縮処理を行う(ステップS550)。ここでは、図3に示すように、入力色の彩度Ct *に対して出力色の彩度Cd *が単調増加し、且つ1対1に対応するように、彩度Ct *「0〜Ch *」を彩度Cd *「0〜Clim *」に対応付けることにより、彩度Ct *を彩度Cd *に補正する。また、入力色の明度Lt *、色相Ht *については無補正として、それぞれ出力色の明度Ld *、色相Hd *とする。すなわち、入力色Lt *t *t *を出力色Ld *d *d *(=Lt *d *t *)に補正する。補正式としては、例えば、次式(19)を用いる。ただし、「Cth *」は入力色と出力色とで彩度が等しくなる範囲の彩度上限値を定めるパラメータである。「α」はカーブ形状の特性を定めるパラメータであり、彩度限界Clim *が入力色の最大彩度Ch *以上の場合に補正カーブが下に凸、彩度限界Clim *が入力色の最大彩度Ch *未満の場合に補正カーブが上に凸となるよう定められた係数である。図3(a)は、彩度限界Clim *が入力色の最大彩度Ch *以上の場合の第1色補正テーブルによる色補正前後の彩度の関係、図3(b)は、彩度限界Clim *が入力色の最大彩度Ch *未満の場合の第1色補正テーブルによる色補正前後の彩度の関係を示している。彩度限界Clim *が入力色の最大彩度Ch *より大きい場合には、図3(a)に示すように、下に凸形状の補正カーブにより、入力色は彩度伸長される。一方、彩度限界Clim *が入力色の最大彩度より小さい場合には、図3(b)に示すように、上に凸形状の補正カーブにより入力色は彩度圧縮される。
Figure 0004400644
次に、第1色補正テーブル生成部204は、出力色Ld *d *d *から出力色Rdddを算出する(ステップS560)。ここでは、次式(20),(21)に従って色変換することにより、出力色Ld *d *d *から出力色Ld *d *d *を算出し、さらに、次式(22)〜(30)に従って色変換することにより、出力色Ld *d *d *から出力色Rdddを算出する。ここで、式(27)の行列Mdは赤、緑、青、白の入力値に対してプロジェクタ1が出力する色の色度座標「xRRR,xGGG,xBBB,xWWW」であり、色出力特性データの色度座標から式(17)、(18)に従って求められる。Ywはプロジェクタ1の白の輝度であり、色出力特性データの輝度を用いる。
Figure 0004400644
次に、第1色補正テーブル生成部204は、入力色Rtttと出力色Rdddとを対応付け、第1色補正テーブルを生成する(ステップS570)。上述したステップS510〜S570の処理は、入力色の色域上の全格子点の入力色Rtttについて行い、ここでは、各格子点の入力色Rtttに対する出力色Rdddを対応付けることにより、第1色補正テーブルを生成する。第1色補正テーブルを生成すると第1色補正テーブル生成処理を終了して、図5の処理に戻って、第1色補正テーブル生成部204は、生成した第1色補正テーブルを第1色補正テーブル格納部211(実際にはフラッシュメモリ23)に格納する(ステップS600)。
次に、ステップS700では、全カラーモードについて処理を終えたか否かを判断する。全カラーモードについて処理を終えていなければ(ステップS700:No)、ステップS100に戻って未処理のカラーモードを選択してから、当該カラーモードに対応する第1色補正テーブルを生成する処理を行う。なお、以上の説明では、ステップS100において色域優先モードが選択された場合について説明したが、例えば、色優先モードや明るさ優先モードが選択されていれば、ステップS520において色再現域に代えて選択されたモードの目標色域を用いることによりプロジェクタ1の最大彩度を求めるようにして、色域優先モードの場合と同様にステップS100〜S600の処理を行う。全カラーモードについて処理を終えていれば(ステップS700:Yes)、図5のフローチャートに示した処理を終了する。
以上に説明した第1色補正テーブル生成処理を行うことにより、第1色補正テーブルが第1色補正テーブル格納部211に格納される。ここで、第1色補正テーブルに従う彩度伸長・圧縮によって生じる色域変化について説明する。図11は、色域優先モード用の第1色補正テーブルによる補正前後の色域の一例を、L**平面上で示した図である。「GAlim」は第1色補正テーブルによる補正後の色域、すなわち彩度限界以下の彩度に制限を受けた色域である。図11に示すように、入力色の色域GAtは、最明色Lm内の色域と色再現域GAdとが重なり合う領域の色域GAlim(図11において太線で示した色域)に補正される。
ここで、最明色の彩度とプロジェクタ1の最大彩度とのうち小さい方の値を彩度限界としたことにより、色域GAlimの最外殻上の色は、明度および色相が等しく、且つ最明色Lmとプロジェクタ1の色再現域GAdの最外殻とのうち、彩度が小さい方の色に補正される。すなわち、図11の例において、入力色の色域GAtの最外殻上の色「P1」が、最明色Lmの色「P2」に補正されているように、最明色の彩度がプロジェクタ1の最大彩度より小さい範囲については、入力色の色域GAtは最明色Lmに彩度伸長される。一方、入力色の色域GAtの最外殻上の色「P4」が色再現域GAdの最外殻上の色「P5」に補正されているように、プロジェクタ1の最大彩度が最明色の彩度より小さい範囲については、プロジェクタ1の最大彩度すなわち色再現域GAdの最外殻上の色に彩度伸長されている。この結果、第1色補正テーブルに従えば、入力色の色域GAtを、色再現域GAdに近付けるように拡大しながら、彩度限界以下の彩度に制限された色域GAlim(図11において太線で示した色域)に彩度伸長したカラーマッチングが可能である。同様に、色優先モードや明るさ優先モードでは、最明色Lm内の色域とそれぞれのカラーモードの目標色域とが重なり合う領域をもつ色域にカラーマッチングが行われる。
次に、プロジェクタ1が、画像データの入力を受けて画像を表示するときの処理について、図12のフローチャートに従って説明する。なお、図12の処理は、CPU21が、フラッシュメモリ23に記憶された画像処理プログラムを実行することにより行われる。
外部機器から画像データ入力部10に画像データが入力されると図12の処理が開始される。処理を開始すると、画像データ入力部10は、外部の機器から入力された画像データに対して入力処理を行う(ステップS800)。例えば、画像処理部20が各色8ビットのRGBデータを処理する場合、入力処理では、外部機器からの画像データをRGB各色8ビットの入力値Rinininに変換して、入力値Rinininを画像処理部20に受け渡す。
次に、第1色補正実行部214は、カラーモードを設定する(ステップS810)。例えば、ユーザによるカラーモードの選択操作や、入力された画像データの種類に応じてカラーモードが設定される。
次に、色補正テーブル選択部213は、第1色補正テーブル格納部211に格納された複数の第1色補正テーブルのうちから、設定されたカラーモードに対応する第1色補正テーブルを選択する。そして、第1色補正実行部214は、選択された第1色補正テーブルを第1色補正テーブル格納部211(実際には、フラッシュメモリ23)から読み出す(ステップS820)。
次に、第1色補正実行部214は、第1色補正テーブルに従って、画像データ入力部10より入力される画像データの入力値Rinininに対して3次元色補正を実行することにより、彩度限界以下の彩度に制限されたRGB値に補正する(ステップS830)。ここでは、第1色補正テーブルの格子点上にある入力値Rinininについては、第1色補正テーブルに示された色の対応付けに従って補正し、格子点上にない入力値Rinininについては、格子点上の値を補間して求められる値により補正する。
次に、色補正テーブル選択部213は、第2色補正テーブル格納部212に格納された複数の第2色補正テーブルのうちから、設定されたカラーモードに対応する第2色補正テーブルを選択する。そして、第2色補正実行部215は、選択された第2色補正テーブルを第2色補正テーブル格納部212から読み出す(ステップS840)。
次に、第2色補正実行部215は、第2色補正テーブルに従ってステップS830による補正後のRGB値の各色に対して1次元色補正を実行することにより、液晶パネル40のデバイス特性に応じて階調特性が調整されたRGB値に色補正する(ステップS850)。
次に、第2色補正実行部215は、ステップS850による補正後のRGB値を出力値RoutoutoutとしてL/V駆動部30に出力する出力処理を行う(ステップS860)。L/V駆動部30は出力値Routoutoutに従って液晶パネル40を駆動して画像を表示させることにより、液晶パネル40の画像がスクリーンに投影表示される。これにより、彩度限界以下の彩度に制限された色域GAlim上の色により表現された画像が投影表示される。
第1の実施例のプロジェクタ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1の色補正テーブルによれば、入力色の色域GAtを彩度限界以下の彩度に制限された色域GAlimに変換するので、彩度限界まで彩度を伸長したカラーマッチングを行うことができる。この彩度伸長は彩度限界の彩度以下に抑えられているので、彩度を過剰に強調することなく、好ましい色の画像を表示することができる。
(2)色域優先モードにおいては、過剰な彩度強調を抑えながら、入力色の色域GAtをプロジェクタ1の色再現域GAdに合わせて彩度が伸長されるので、プロジェクタ1の色再現域GAdの広さを活かした色彩豊かな表示が可能になる。本実施例のプロジェクタ1のようにLED光源を用いることにより広色再現域をもつ表示装置であれば、過剰な彩度強調を抑えながら、好ましい色の画像を表示することができるようになるので、特に有用である。また、色優先モードや明るさ優先モードにおいて、目標とする色域が、プロジェクタ1の色再現域GAd以外であっても、過剰な彩度強調を抑えながら、好ましい色の画像を表示することができる。
(3)物体色の理論限界である最明色により彩度限界を定めるようにしているので、第1の色補正テーブルによるカラーマッチングを行えば、色再現域GAdが自然界に通常存在しない色を含むまでに広い色域であっても、自然界に存在する物体色の範囲内で自然な色の画像を表示することができる。したがって、広色再現域をもつプロジェクタ1であっても、不自然な色の表示を防いで自然な色の画像を表示することができるようになる。
(4)ある明度・色相において、最明色Lmの彩度より色再現域GAdの彩度の方が小さいときには、色再現域GAdの彩度まで彩度伸長するようにしたので、プロジェクタ1が再現不可能な色にマッチングすることがなくなり、プロジェクタ1の色出力特性に応じた適切な色の画像を表示することができる。したがって、色再現域の広狭に関わらずに、過剰な彩度強調を抑えた好ましい色を出力することができる。
(5)光源の分光特性、および最明色を求める候補となる多数の分光反射率特性を仮定して、光源の分光特性および多数の分光反射率特性から求められる物体色の限界を最明色としたことにより、比較的簡易な計算によって最明色を求めることができる。また、可視領域に含まれる波長λ1およびλ2の全組合せの分光反射率特性に対する物体色を算出し、算出した全物体色のうちから最明色を求めるようにしたので、最明色を正確に求めることができる。このことから、最明色の彩度を超えた、不自然な色の表示を確実になくすことができる。
(6)図3に示すように、入力色の最大彩度は彩度限界に合わせながら、最大彩度以外の彩度については連続的に変化する補正カーブに従って補正(彩度伸長・圧縮)したことにより、入力色の彩度変化を滑らかに再現した色を出力ができる。また、閾値Cth *以下の領域については、入力色の彩度Ct *と出力色の彩度Cd *とを等しくしたので、高彩度域については彩度限界を超える過剰な彩度強調を防ぎながら、低彩度域については入力された画像データに忠実な色再現が可能である。
(7)第2の色補正テーブルによれば、液晶パネル40のデバイス特性に応じて、所定の特性(ガンマ特性・白色点の色温度など)となるように調整されるので、液晶パネル40のデバイス特性に関わらずに、第2の色補正テーブルにより色補正された好ましい色を投影画像に反映させることができる。
(第2の実施例)
次に、本発明に係る第2の実施例について説明する。
第2の実施例では、プロジェクタに色補正を施すための色補正システムについて説明する。図13は、第2の実施例に係る色補正システムの構成を示したブロック図である。なお、以下の説明において、第1の実施例と同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明を省略するものとする。
図13に示すように、色補正システム2は、プロジェクタ3と、プロジェクタ3が出力する色を補正する色補正装置4とを備え、プロジェクタ3と色補正装置4とは相互に通信可能に接続されている。
プロジェクタ3は、画像データ入力部10、画像処理部20、およびL/V駆動部30を備えている。また、画像処理部20は、第1色補正テーブル格納部211、第1色補正実行部214、第2色補正テーブル格納部212、および第2色補正実行部215を有している。すなわち、プロジェクタ3は、第1の実施例に係るプロジェクタ3の色補正部210としての構成を有している。
色補正装置4は、色出力特性データ格納部201と、最明色データ生成部202と、彩度限界設定部203と、第1色補正テーブル生成部204と、第2色補正テーブル生成部205と、光センサ206とを備えている。すなわち、色補正装置4は、第1の実施例に係るプロジェクタ3の色補正テーブル生成部200としての構成に加えて、さらに光センサ206を有している。色補正装置4は、光センサ206により測定したプロジェクタ3の色出力特性を示すデータを色出力特性データ格納部201に格納するとともに、第2色補正テーブル生成部205は、色出力特性データを用いて生成した第2色補正テーブルをプロジェクタ3に出力して、プロジェクタ3の第2色補正テーブル格納部212に格納させる。第1色補正テーブル生成部204は、図5の第1色補正テーブル生成処理と同様の処理を行うことにより、色出力特性データを用いて第1色補正テーブルを生成する。そして、第1色補正テーブル生成部204は、生成した第1色補正テーブルをプロジェクタ3に出力して、プロジェクタ3の第1色補正テーブル格納部211に格納させる。これにより、色補正装置4は、プロジェクタ3に対して第1色補正テーブルおよび第2色補正テーブルを適用して、彩度限界以下の彩度の画像を出力できるようにプロジェクタ3の色出力特性を補正する。
したがって、第2の実施例によれば、色補正装置4が、第1の実施例に係る(1)〜(7)の効果を得ることができる第1色補正テーブルを生成することができるとともに、生成した第1色補正テーブルを、プロジェクタ3の第1色補正テーブル格納部211に格納することによってプロジェクタ3に適用して、(1)〜(7)の効果を実現するようプロジェクタ3の色出力を調整することができる。
(第3の実施例)
次に、本発明に係る第3の実施例について説明する。
第1の実施例では、図7に示すように、波長λ1,λ2において反射率100%から0%あるいは0%から100%に変化する凸または凹形状の分光反射率特性を仮定して最明色を求めるようにしたが、第3の実施例では、波長λ1,λ2に前後する波長域において連続的に変化する分光反射率特性を仮定して第1の実施例の最明色算出方法と同様の処理を行うようにして、「制限された最明色」を算出する。これは、通常、自然界に存在する物体は連続した反射率の分光特性をもつため、自然界の特性により近付けるものである。すなわち、制限された最明色は、最明色に比べて、より自然界に存在し易い色の限界を示す。
図14に、連続的に変化する分光反射率特性の一例を示す。図14に示すように、波長λ1を反射率50%となる中心波長として、「λ1−Δλ〜λ1+Δλ」の波長域で連続的に反射率を変化させている。「Δλ」は、特性が連続的に変化する波長域の幅を規定する値である。この分光反射率特性としては、例えば、次式(31)によりその形状が定められる。同様に、波長λ2を中心とする波長域についても反射率が連続的に変化するように分光反射率特性を定めることにより略凸形状の分光反射率パターンAが設定される。分光反射率パターンBについても、同様にして、連続的に特性が変化する略凹形状の分光反射率特性を設定する。こうして設定された分光反射率パターンA,Bを用いて、第1の実施例における最明色データ生成処理と同様の処理を行うことにより、最明色に比べてさらに彩度が制限されることとなり、制限された最明色が算出される。制限された最明色を用いて第1色補正テーブルを生成する方法については、最明色に代えて制限された最明色を用いるようにして、第1の実施例の第1色補正テーブル生成処理と同様にして行う。
Figure 0004400644
第3の実施例によれば、最明色に比べてさらに彩度が制限された、制限された最明色を用いて彩度限界を設定したことにより、より自然な色へのカラーマッチングが可能な第1色補正テーブルを生成することができる。この第1色補正テーブルに従って色補正を行うと、より自然で、好ましい色にカラーマッチングすることができる。
以上、本発明の第1ないし第3の実施例について説明したが、本発明はこれに限られることなく、様々な形態とすることもできる。以下、本発明の変形例について説明する。
(変形例1)上記第1ないし第3の実施例では、第1色補正テーブルを生成する際に、最明色データDCを生成するようにしているが、第1色補正テーブルを生成する処理に先行して最明色データDCを予め算出しておき、予め算出された最明色データDCを用いて第1色補正テーブルを生成するようにしてもよい。
(変形例2)上記第1ないし第3の実施例では、L***色空間上の彩度C*に彩度限界を設定するようにしたが、HSI色空間上の彩度Sに対して再度限界を設定するようにしてもよい。また、入力色のL***値から求めたL***色空間上において、彩度伸長・圧縮を行うようにしてもよい。
(変形例3)上記第1ないし第3の実施例では、光源にLEDを用いたが、光源の種類としてはこれに限られることなく、レーザや有機EL(Electro Luminescence)素子を光源として用いることにより広色再現域を実現した構成としてもよい。もっとも、本発明は、プロジェクタであれば高圧水銀ランプやメタルハライドランプ、液晶ディスプレイであれば冷陰極管などのランプ光源を用いた表示装置に適用してもよい。この場合は広色再現域の表示装置に比べて色再現域が狭くなるので、図3(b)に示す彩度圧縮を受ける確率が高くなる。
(変形例4)プロジェクタ1に色出力特性測定用の光センサを設けるようにして、製造時以外であっても、所望のタイミングで色出力特性測定用の所定の画像を表示させるとともに光センサに色特性を測定させ、測定された色出力特性のデータを色出力特性データ格納部201に格納する構成としてもよい。この場合、例えば、プロジェクタ1の製造後に色出力特性が経時的に変化しても、変化後の色出力特性を測定して色補正テーブルを生成することにより、変化後の色出力特性に応じて適切な色補正を行うことができる。
(変形例5)上記実施例1において、最明色の彩度に対して所定の割合(例えば、90%など)の彩度を彩度限界に設定するようにしてもよい。
(変形例6)上記第1ないし第3の実施例では、表示装置としてのフロントプロジェクタに本発明を適用した場合について説明したが、リアプロジェクタ、DLP(登録商標)、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、SED(Surface-conduction Electron-Emitter Display)に適用してもよい。また、パーソナルコンピュータ(画像処理装置)と液晶ディスプレイなどの表示装置とが接続されたシステムに本発明を適用し、パーソナルコンピュータが彩度限界以下に制限する色補正を行い、補正後の画像データを液晶ディスプレイに出力するようにしてもよい。さらに、内部でカラーマッチングを行うプリンタなどの装置に、本発明の画像処理方法を適用してもよい。
第1の実施例に係るプロジェクタの構成を示したブロック図。 プロジェクタのハードウェア構成を示したブロック図。 第1色補正による彩度伸長・圧縮を説明するための図であり、(a)は彩度伸長、(b)彩度圧縮を示した図。 第2色補正を説明するための図。 画像処理部が行う処理の流れを示したフローチャート。 最明色データ生成処理の流れを示したフローチャート。 分光反射率特性を示した図であり、(a)は分光反射率パターンA、(b)は分光反射率パターンBを示した図。 最明色の算出方法を説明するための説明図。 第1色補正テーブル生成処理の流れを示したフローチャート。 プロジェクタの色再現域および最明色の一例を示した図。 第1色補正テーブルに従う彩度伸長・圧縮による色域の変化を示した図。 色補正を行う際の処理の流れを示したフローチャート。 第2の実施例に係る色補正システムの構成を示したブロック図。 第3の実施例に係る分光反射率特性を示した図。
符号の説明
1…表示装置としてのプロジェクタ、2…色補正システム、3…表示装置としてのプロジェクタ、4…色補正テーブル生成装置としての色補正装置、10…入力部としての画像データ入力部、20…画像処理部、30…L/V駆動部、40…表示部としての液晶パネル、21…CPU、22…RAM、23…記憶部としてのフラッシュメモリ、200…色補正テーブル生成装置としての色補正テーブル生成部、201…色出力特性データ格納部、202…最明色データ生成手段としての最明色データ生成部、203…彩度限界設定手段としての彩度限界設定部、204…色補正テーブル生成手段としての第1色補正テーブル生成部、205…第2色補正テーブル生成部、206…光センサ、210…画像処理装置としての色補正部、211…第1色補正テーブル格納部、212…第2色補正テーブル格納部、213…色補正テーブル選択部、214…色補正手段としての第1色補正実行部、215…第2色補正実行部、DA,DB…物体色データ、DC…最明色データ、GAt…第1の色域としての入力色の色域、GAd…第2の色域としてのプロジェクタの色再現域、GAlim…第3の色域としての彩度限界以下の彩度に制限された色域、Lm…最明色の色点を繋げたライン。

Claims (12)

  1. 第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正する画像処理装置であって、
    想定する光源の分光特性、および最明色を求める分光反射率特性の候補としての複数の分光反射率特性を設定し、
    前記複数の分光反射率特性の各々について、当該分光反射率特性および前記光源の分光特性に基づいて物体色を算出し、
    明度および色相が等しい前記複数の物体色のうちから彩度が最大となる色を選択し、当該選択された色を前記最明色とすることにより、前記最明色を示す最明色データを生成する最明色データ生成手段と、
    前記最明色データが示す前記最明色の彩度に基づいて、彩度限界を設定する彩度限界設定手段と、
    前記第1の色域における入力色と、前記第2の色域の範囲内で、前記出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成手段と、
    前記色補正テーブルを参照して前記第1の色域における入力色を変換し、前記変換後の入力色を前記出力色とする色補正を行う色補正手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正するための色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成装置であって、
    想定する光源の分光特性、および最明色を求める分光反射率特性の候補としての複数の分光反射率特性を設定し、
    前記複数の分光反射率特性の各々について、当該分光反射率特性および前記光源の分光特性に基づいて物体色を算出し、
    明度および色相が等しい前記複数の物体色のうちから彩度が最大となる色を選択し、当該選択された色を前記最明色とすることにより、前記最明色を示す最明色データを生成する最明色データ生成手段と、
    前記最明色データが示す前記最明色の彩度に基づいて、彩度限界を設定する彩度限界設定手段と、
    前記第1の色域における入力色と、前記第2の色域の範囲内で、前記出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、前記色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成手段とを備えることを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  3. 請求項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記彩度限界設定手段は、明度および色相が等しい条件の下で、前記最明色の彩度と前記第2の色域における最大彩度とのうち小さい方の彩度を、前記彩度限界に設定することを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  4. 請求項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記複数の分光反射率特性の各々は、
    可視領域の分光反射率が、0%の反射率から100%の反射率に変化する第1の波長および100%の反射率から0%の反射率に変化する第2の波長により規定される、凸または凹形状の分光特性を有し、
    前記第1の波長および前記第2の波長の複数の組合せにより前記複数の分光反射率特性が設定されることを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  5. 請求項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記第1の波長および前記第2の波長の複数の組合せは、可視領域に含まれる波長の全組合せを含むことを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  6. 第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正するための色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成装置であって、
    想定する光源の分光特性を設定し、
    可視領域において、0%の反射率から100%の反射率に連続的に変化する第1の波長および100%の反射率から0%の反射率に連続的に変化する第2の波長により規定される略凸または略凹形状の分光反射率特性を、前記第1の波長および前記第2の波長の複数の組合せに応じて複数設定し、
    前記複数の分光反射率特性の各々について、当該分光反射率特性および前記光源の分光特性に基づいて物体色を算出し、
    明度および色相が等しい前記複数の物体色のうちから彩度最大となる色を選択し、当該選択された色を制限された最明色として、前記制限された最明色を示す最明色データを生成する最明色データ生成手段と、
    前記最明色データを参照して、前記制限された最明色に基づいて彩度限界を設定する彩度限界設定手段と、
    前記第1の色域における入力色と、前記第2の色域の範囲内で、前記出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、前記色補正テーブルを生成する色補正テーブル生成手段とを備えることを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  7. 請求項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記第1の波長および前記第2の波長の複数の組合せは、可視領域に含まれる波長の全組合せを含むことを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  8. 請求項2ないしのいずれか一項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記色補正テーブル生成手段は、前記第1の色域の最外殻の入力色を、当該入力色と等しい明度および色相、並びに前記彩度限界の彩度を有する色に対応付けることを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  9. 請求項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記色補正テーブル生成手段は、前記第1の色域の最外殻より内側の入力色を、当該入力色と等しい明度および色相、並びに当該入力色の彩度から前記彩度限界の彩度に近付けた彩度の色に対応付けることを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  10. 請求項2ないしのいずれか一項に記載の色補正テーブル生成装置において、
    前記色補正テーブルの適用対象とする表示装置の色出力特性を測定する色出力特性測定部をさらに備え、
    前記表示装置の色出力特性の測定結果に基づいて、前記表示装置が再現可能な色再現域を前記第2の色域とすることを特徴とする色補正テーブル生成装置。
  11. 画像データが入力される入力部と、
    前記入力された画像データの入力色を補正する、請求項1に記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置によって補正された出力色に基づいて、前記入力された画像データの画像を表示する表示部とを備え、
    前記第1の色域は、前記入力された画像データの色域であることを特徴とする表示装置。
  12. 第1の色域における入力色を、第2の色域における出力色に色補正する画像処理方法であって、
    想定する光源の分光特性、および最明色を求める分光反射率特性の候補としての複数の分光反射率特性を設定し、
    前記複数の分光反射率特性の各々について、当該分光反射率特性および前記光源の分光特性に基づいて物体色を算出し、
    明度および色相が等しい前記複数の物体色のうちから彩度が最大となる色を選択し、当該選択された色を前記最明色とすることにより、前記最明色を示す最明色データを生成し、
    前記最明色データが示す前記最明色の彩度に基づいて、彩度限界を設定し、
    前記第1の色域における入力色と、前記第2の色域の範囲内で、前記出力色の彩度の上限値を規定する彩度限界以下に彩度が制限された第3の色域における色とを対応付けることにより、前記色補正テーブルを生成し、
    前記色補正テーブルを参照して、前記第1の色域における入力色を変換し、前記変換後の入力色を前記出力色とする色補正を行うことを特徴とする画像処理方法。
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