JP4400176B2 - 機能解析装置、機能解析方法及びそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の油・空圧構成部品を結合して構成される油・空圧回路において、その油・空圧回路を構成する部品の機能を解析する機能解析装置、機能解析方法およびそのプログラムに関する。
一般に油・空圧回路は多種類の油・空圧構成部品が結合されて構成されているため、油・空圧回路に故障が発生した場合には故障原因を特定するまでに多くの時間を要する。
従来は、その設備を知悉している経験豊かな保全員や、油・空圧回路の動作に関する高度な知識を備えている専門家が、故障原因を把握することで故障時間の短縮を図っていた。しかし、近年の産業構造の変革により各製造業において熟練技術者、専門技術者が減少している状況下では、故障復旧までに相当の時間を要するようになってきている。
一方、生産設備は年々高度化、複雑化してきており、この結果、故障による設備停止に伴う生産活動への影響もますます大きなものとなっている。
このため、熟練技術者、専門技術者でなくとも、故障原因を短時間で特定できる技術の開発が進められている。特許文献1に開示された発明は、発生した故障現象に基づいて抽出した故障原因の候補機器を、予め蓄積しておいた過去の故障事例とを比較して故障機器を推論によって特定するものである。この結果、特定の機器に特有な故障原因に対しても故障原因機器の推論を迅速に行うことができるとしている。
特開平8−226411号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明は、予め作成した過去の故障事例ベースを必要とするため、過去において発生していない故障に対しては推論精度が良くないという問題がある。
また、該当する油・空圧回路が更新された場合や改造された場合には、過去の事例ベースがそのまま適用できなくなる場合も多い、という問題点もある。
従って、故障原因を追求するに際しては、その故障原因を追求する者が該当する油・空圧回路とその構成部品についての専門知識を有していることが望ましい。しかしながら、製造プラントにおいて使用されている油・空圧回路の数は多く、時としては数百になる場合も珍しくない。そのため、まだ充分に専門技術を習得していない技術者が、個々の油・空圧回路とその構成部品の機能に関して、短期間で専門知識を取得することは、一般には困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、油・空圧回路の構成部品の専門知識を効率的に獲得することができ、各種の油・空圧回路に汎用的に適用することのできる油・空圧回路の構成部品の機能解析装置、機能解析方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る請求項1に記載の機能解析装置は、複数の油・空圧構成部品を組合せて構成された油・空圧回路の前記油・空圧構成部品の機能を解析する機能解析装置において、前記油・空圧回路の作動時における複数の運転方法に対応して、作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係を特定し記憶する回路構成手段と、前記油・空圧構成部品の前後における作動流体の物理量に関する定性値を用いて表した、前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いを獲得して記憶する状態獲得手段と、前記複数の運転方法に対応した作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係と、前記定性値を用いて表された前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いとに基づいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応する回路上にある他の油・空圧構成部品の振る舞いを定性推論を用いて推定する推論手段と、前記油・空圧構成部品の各々の状態と、前記定性推論により推定した他の油・空圧構成部品の振る舞いとの対比から、前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を作成する情報作成手段と、前記作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応付けて記憶する記憶手段とを備えた。
また本発明に係る請求項2に記載の機能解析装置は、上記記載の発明である機能解析装置において、前記推論手段は、前記油・空圧構成部品の状態が、その運転方法に対応する回路上における作動油の流れる方向と逆方向である上流に配置された他の油・空圧構成部品に影響を及ぼす場合には、上流に向かって定性推論を実行する上位推論手段を備えた。
また本発明に係る請求項3に記載の機能解析装置は、上記記載の発明である機能解析装置において、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応して、経験的に得られる前記油・空圧構成部品の機能、刊行物に記載された前記油・空圧構成部品の機能の少なくともいずれかの機能を表わす情報を入力する情報入力手段と、前記入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態と対応付けて記憶する他の記憶手段とを備えた。
また本発明に係る請求項4に記載の機能解析装置は、上記記載の発明である機能解析装置において、前記情報作成手段で作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報、前記情報入力手段で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす経験的に得られる情報、前記情報入力手段で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす刊行物に記載された情報のうち少なくともいずれかの情報を表示する表示手段を備えた。
また本発明に係る請求項5に記載の機能解析方法は、複数の油・空圧構成部品を組合せて構成された油・空圧回路の前記油・空圧構成部品の機能を解析する機能解析装置の機能解析方法において、前記油・空圧回路の作動時における複数の運転方法に対応して、作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係を特定し記憶する回路構成工程と、前記油・空圧構成部品の前後における作動流体の物理量に関する定性値を用いて表した、前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いを獲得して記憶する状態獲得工程と、前記複数の運転方法に対応した作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係と、前記定性値を用いて表された前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いとに基づいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応する回路上にある他の油・空圧構成部品の振る舞いを定性推論を用いて推定する推論工程と、前記油・空圧構成部品の各々の状態と、前記定性推論により推定した他の油・空圧構成部品の振る舞いとの対比から、前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を作成する情報作成工程と、前記作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応付けて記憶する記憶工程とを備えた。
また本発明に係る請求項6に記載の機能解析方法は、上記記載の発明である機能解析方法において、前記推論工程は、前記油・空圧構成部品の状態が、その運転方法に対応する回路上における作動油の流れる方向と逆方向である上流に配置された他の油・空圧構成部品に影響を及ぼす場合には、上流に向かって定性推論を実行する上位推論工程を備えた。
また本発明に係る請求項7に記載の機能解析方法は、上記記載の発明である機能解析方法において、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応して、経験的に得られる前記油・空圧構成部品の機能、刊行物に記載された前記油・空圧構成部品の機能の少なくともいずれかの機能を表わす情報を入力する情報入力工程と、前記入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態と対応付けて記憶する他の記憶工程とを備えた。
また本発明に係る請求項8に記載の機能解析方法は、上記記載の発明である機能解析方法において、前記情報作成工程で作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報、前記情報入力工程で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす経験的に得られる情報、前記情報入力工程で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす刊行物に記載された情報のうち少なくともいずれかの情報を表示する表示工程を備えた。
また本発明に係る請求項9に記載の機能解析プログラムは、複数の油・空圧構成部品を組合せて構成された油・空圧回路の前記油・空圧構成部品の機能を解析するための機能解析プログラムにおいて、前記油・空圧回路の作動時における複数の運転方法に対応して、作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係を特定し記憶する回路構成手順と、前記油・空圧構成部品の前後における作動流体の物理量に関する定性値を用いて表した、前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いを獲得して記憶する状態獲得手順と、前記複数の運転方法に対応した作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係と、前記定性値を用いて表された前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いとに基づいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応する回路上にある他の油・空圧構成部品の振る舞いを定性推論を用いて推定する推論手順と、前記油・空圧構成部品の各々の状態と、前記定性推論により推定した他の油・空圧構成部品の振る舞いとの対比から、前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を作成する情報作成手順と、前記作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応付けて記憶する記憶手順とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
また本発明に係る請求項10に記載の機能解析プログラムは、上記記載の発明である機能解析プログラムにおいて、前記推論手順は、前記油・空圧構成部品の状態が、その運転方法に対応する回路上における作動油の流れる方向と逆方向である上流に配置された他の油・空圧構成部品に影響を及ぼす場合には、上流に向かって定性推論を実行する上位推論手順を備えた。
また本発明に係る請求項11に記載の機能解析プログラムは、上記記載の発明である機能解析プログラムにおいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応して、経験的に得られる前記油・空圧構成部品の機能、刊行物に記載された前記油・空圧構成部品の機能の少なくともいずれかの機能を表わす情報を入力する情報入力手順と、前記入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態と対応付けて記憶する他の記憶手順とを備えた。
また本発明に係る請求項12に記載の機能解析プログラムは、上記記載の発明である機能解析プログラムにおいて、前記情報作成手順で作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報、前記情報入力手順で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす経験的に得られる情報、前記情報入力手順で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす刊行物に記載された情報のうち少なくともいずれかの情報を表示する表示手順を備えた。
本発明の機能解析装置は、油・空圧回路の構成部品の専門知識を効率的に獲得することができ、各種の油・空圧回路に汎用的に適用することができる。
本発明の実施の形態に係る機能解析装置は、設備故障診断装置に組み込まれ、その機能の一部を共有して構成されている。そこで、機能解析装置の説明に先立ち、設備故障診断装置について説明する。
図1は、本発明に係る機能解析装置を用いた設備故障診断システムの構成を示す図である。
この設備故障診断システムは、油・空圧回路の故障を診断するための設備故障診断装置1、設備故障診断装置1とオペレータとの間で情報の入出力を行うための入出力装置2、及び設備故障診断装置1と通信回線3を介して接続され設備故障診断装置1の機能を利用するための外部端末である工場端末4、保全端末5、工事端末6で構成されている。
そして、設備故障診断装置1は、入出力制御部11、ナビゲーション部12、システム作成部13、定性シミュレーション部16、故障診断部20、データ記憶部23及び構成部品機能解析部35で構成されている。
入出力制御部11は、通信回線3と接続された外部端末等との間で各種情報交換を実施するためのインターフェースである。ナビゲーション部12は、それぞれの外部端末からの操作指令に応じて設備故障診断装置1の各機能を提供するためのインターフェースである。
システム作成部13は、診断対象となる油・空圧回路モデルを構成部品を配置して作成する油・空圧回路作成部14と、作成された油・空圧回路モデルが適正かどうかを検査する流れシミュレーション部15を備えている。
定性シミュレーション部16は、定性推論を実施できるように構成部品ごとの正常状態と異常状態を表すデータを入力する構成部品状態入力部17、入力された構成部品ごとの状態データに基づいて油・空圧回路の挙動を推論する定性推論部18、及び推論結果に基づいて故障診断に使用される故障データベースを作成する故障データベース作成部19を備えている。
故障診断部20は、油・空圧回路の異常な動作状態からその故障の原因となる構成部品を診断する。
構成部品機能解析部35は、構成部品ごとの状態(正常・異常)データに基づいて油・空圧回路の構成部品の挙動を推論する定性推論部37、及び推論結果に基づいて機能解析に使用される機能データベースを作成する構成部品機能データ作成部38、機能データベースに関連する情報を書き込む構成部品機能入力部39及び構成部品の機能に関する情報を抽出する構成部品機能出力部40を備えている。
データ記憶部23は、設備故障診断装置1の上記処理に必要な各種のデータを記憶する。このデータ記憶部23には、油・空圧回路モデルの作成に用いられる構成部品に関するデータを記憶する構成部品データメモリ24、作成された回路モデルの運転モード毎に構成機器の切換状態や動作状態等を記憶する回路構成データメモリ25、構成部品毎の正常状態・異常状態を表す状態データを記憶する構成部品状態データメモリ26、構成部品の正常・異常状態毎に油・空圧回路全体の挙動を記憶する挙動データメモリ27、油・空圧回路の異常動作状況と故障原因とを対応付けデータを記憶する故障データメモリ28、構成部品ごとの故障履歴を記憶した故障履歴データメモリ29、及び構成部品の機能に関する情報を記憶する構成部品機能データメモリ45が設けられている。
そして、通信回線3と接続する工場端末4は、その油・空圧回路を生産設備の一部として使用している製造工場に備えられた端末であって、主として当該製造工場の運転者が使用する。保全端末5は、その油・空圧回路の保全部署に備えられた端末であって、主として保全員が使用する。工事端末5は、その油・空圧回路の修理・整備を担当する部署に備えられた端末であって、主として油・空圧回路の専門家が使用する。
ここで、通信回線とは広く情報の送受信に用いられる経路のことで、導電線、光ファイバなどの有線を用いた通信に限られず、光、音波、電波などを用いた無線通信も含まれる。
次に、設備故障診断システムの動作について説明する。
尚、以下の説明においては、油圧回路を対象としており、専ら入出力装置2を用いて設備故障診断装置1に動作を指示するための操作入力を行うものとしている。
本設備故障診断システムを用いる場合は、先ず診断しようとする油圧回路の構成を設備故障診断装置1に入力する必要がある。そこで、システムの操作者が入出力装置2から油圧回路モデル作成を指示入力すると、ナビゲーション部12がその入力を受け付けてシステム作成部13を起動する。
図2は、システム作成部13の概略の動作手順を示すフロー図である。
システム作成部13の油・空圧回路作成部14が起動して入出力装置2に図3に示す部品メニューを表示し、必要な項目を選択するように操作者を促す(S1)。
操作者がこの部品メニューから例えば、「流量制御弁」を選択すると油・空圧回路作成部14は構成部品データメモリ24を検索して、図4に示す流量制御弁のアイコン群を表示する(S2)。ここで、表示されるアイコンは、原則として日本工業規格「油圧および空気圧用図記号」で表される記号である。
尚、本システムでは、日本工業規格に定められた図記号のみでなく、複数の油・空圧機器を1つのブロックに配置し、それらの複数のブロックを組み合わせることで所定の機能をもつ油・空圧機器を構成する積層タイプの機器(例えば、積層弁等)も取り扱えるように構成している。
操作者が油圧回路モデルを構成するために必要な部品群を選択した後、アイコンをマウスなどでクリックしてドラッグ操作すると、油・空圧回路作成部14はその構成部品を操作者の操作に従ってワークスペースに配置する(S3)。図5は構成部品が配置された状態を示している。
次に操作者がワークスペース上で構成部品同士の接続状態を指定すると、油・空圧回路作成部14は、図6に示すように指定された構成部品同士を接続する配管を表示する(S4)。
続いて、操作者は運転モードの設定操作を行う。
ここで運転モードとは、その油圧回路に求められる機能のことであり、例えば、図6に示す油圧回路モデルではシリンダの動作である「前進」モードと「後退」モードの2つの運転モードを持っている。操作者が運転モードの設定を指示し、運転モード名とともに入力すると油・空圧回路作成部14は、図7に示す運転条件入力画面を表示する(S5)。
操作者は、表示された画面に従って、その運転モードでの各構成部品の状態、例えば各弁の開閉状態、励磁状態を入力する。また、構成部品の状態をわかり易く表すための説明文、例えば油圧値、油量などを適宜付帯して入力することもできる。そして、運転条件の入力が終了すると、次に油・空圧回路作成部14は、図8に示す終了条件入力画面を表示する(S6)。
操作者は、表示された画面に従って、その運転モードの終了時の各部品の状態、例えばアクチュエータの状態などを入力し、全ての入力が終了したときに「OK」操作を行うと、流れシミュレーション部15が起動して、作成された油圧回路を検査する(S7)。
流れシミュレーション部15は、各運転モード毎に、油圧回路モデルが適正に構成されているかどうかを検査する。具体的には、配管の外れ、未設定項目の有無などである。そして、検査結果が良好な場合は、作成された油圧回路モデルをその運転モードとともに回路構成データメモリ25に格納して登録する(S8)。
次に、このようにして作成した油圧回路モデルに発生する各種の故障状態を入力して故障を診断するための故障データベースの作成を行うが、それに先立って、本発明における定性推論を用いる方法について説明する。
一般に、複雑な対象については、対象の定量的なモデルを構築することは困難を伴うため、それに代わって対象の定性的な挙動のみを簡易に予測する定性推論という方法が提案されている。
定性推論では、変数を以下に示すように3値で表現する。
X=[+] ; 増加、上昇など
X=[0] ; 変化なし、正常など
X=[−] ; 減少、下降など
図9は、バルブのモデルを示す図である。
このモデルでは、バルブの入力を入口圧力Pin、入口流量Finとし、バルブの出力を出口圧力Pout、出口流量Foutとしている。そして、バルブによる差圧(圧損)をdPとすると、このバルブの定性推論に用いられるモデルは式(1)〜(3)で表される。
dP=Pin−Pout …(1)
Fin=dP …(2)
Fout=Fin …(3)
これらの式において各変数は上記定性推論の定性値である3値をとるものとし、等号はこの3値の意味において等しいことを示す。ここで、式(2)の物理的意味は、ベルヌーイの定理から導かれる関係、即ち入力流量Finは差圧dPの平方根に比例する、ことを意味する。
この式に基づくモデルによって、バルブの定性的な挙動を表現することが可能である。
例えば次のように表現される。
Pin =[+] :入口圧力増加
dP =[+] :差圧増加
Fin =[+] :入口流量増加
Fout=[+] :出口流量増加
Pout=[+] :出口圧力増加
この挙動は、入口圧力が上昇すると、差圧が上昇し、バルブに流入する流量が増加し、バルブから流出する流量が増加し、出口圧力が上昇することを表している。
また、このバルブの挙動は式(1)〜(3)を適用して次のようにも表現される。
Pout=[+] :出口圧力増加
dP =[−] :差圧減少
Fin =[−] :入口流量減少
Fout=[−] :出口流量減少
Pin =[+] :入口圧力増加
この挙動は、出口圧力が上昇すると、差圧が減少し、バルブに流入する流量が減少し、バルブから流出する流量が減少し、入口圧力が上昇することを表している。
このように、Pin、FinからPout、Foutを推定することができ、逆にPout、FoutからPin、Finを推定することができる。そこで、油圧回路を構成する各部品について上記のような関係を記述したモデル式を作成し、変数である流体圧力と流量とが構成部品を通過することによる変化を上述の定性推論を用いて算出する。そして、その結果に基づいて次の構成部品の定性推論の実行を繰り返して、推論結果を次々と伝播させることによって対象の挙動を簡便に推定することができる。
システムの操作者が入出力装置2から故障データベースの作成を指示入力すると、ナビゲーション部12がその入力を受け付けて定性シミュレーション部16を起動する。
図10は、定性シミュレーション部16の概略の動作手順を示すフロー図である。
定性シミュレーション部16の構成部品状態入力部17が起動して、入出力装置2に油圧を構成する部品について状態データを登録するように操作者を促す表示を行う(S10)。
図11は、オペレートチェック弁についての状態データを示す図である。
操作者は先ず、登録しようとする部品が「油圧要素機器」の内の「方向制御弁」に属する「オペレートチェック弁」であることを入力する。そして、このオペレートチェック弁について定性推論の変数である、Pin、Fin、Pout、Foutなどを定性値を用いて状態を記述して入力する。
ここで入力する内容は、オペレートチェック弁の正常・異常の状態で、例えば、異常状態としては「内部リーク」、「詰り」、「制御流れ不能」、「外部リーク」などが列挙できる。
構成部品状態入力部17は、各構成部品について定性値を用いて記述された正常・異常の各状態毎の変数データを獲得し、このデータを部品状態データメモリ26に格納する(S11)。ここで、作成された部品の状態データは、本設備故障診断装置1で定性推論を行う際に汎用的に使用される。
次に操作者が、入出力装置2から油圧回路を指定して定性推論の実行を指示入力すると、定性シミュレーション部16は定性推論部18を起動する。定性推論部18は回路構成データメモリ25から、指定された油圧回路と運転モードを読出し、部品状態データメモリ26から油圧回路に用いられている各構成部品についての状態データを読み出す(S12)。
先ず、油圧回路の運転モードを1つ選択しその運転モードに基づいて処理を行う(S13)。そして、油圧回路に使用されている構成部品を1つ選択し、さらに異常状態を1つ選択する(S14)。そして、定性推論を用いて部品の挙動をシミュレートする(S15)。
図12は、定性推論の手順を示すフロー図である。
選択された部品を、定性推論の始点部品とし(T1)、その始点部品に異常状態データを初期値として設定する(T2)。そして、この始点部品に故障が発生しているものとして、運転モードに対応した油圧部品のつながりに従って定性推論を用いた定性値の伝播を開始する(T3)。尚、以下の説明では、運転モードに従って作動油の流れる方向を下流と呼び、逆方向を上流と呼ぶ。
まず、その構成部品に対して定性推論を適用し(T4)、次に定性推論を適用した構成部品に上流に影響を及ぼすべき故障が発生しているかどうかを調べる(T5)。通常、定性推論は下流側の構成部品に向かって順次適用されて処理されていくが、故障の種類によってはその影響が上流の構成部品に及ぶ場合がある。例えば、シリンダーの下流に配置された構成部品に詰りが発生した場合は、その結果上流の構成部品であるシリンダーの動作が遅くなるという異常を引き起こすことになる。
そこで、上流に影響を及ぼすべき故障が発生している場合(T5 yes)は、これまでとは逆方向に定性推論を行う上位伝播処理(バックトラック処理)を実施する(T6)。このバックトラック処理は、上流に向かって定性推論を実行するが、上流に伝播しない構造を有している構成部品にまで遡った時点で終了させる。
バックトラック処理の後、下の構成部品まで戻って、回路の経路に従って、下流に定性値を伝播する構成部品があるかどうかを調べ(T7)、該当する構成部品がある場合(T7 yes)はその構成部品の処理に移り(T8)、ステップT5〜T7を繰り返す。該当する構成部品がない場合(T7 no)は、定性推論を終了する。
図13は、定性推論による推定結果の例を示す図である。
図には、部品V2に異常が発生し、状態が「圧力高」となった場合の、推定結果が示されている。これによると、部品5は「高速回転」状態となり、部品nが「低速回転」状態になる。尚、部品4、部品6はこの運転モードでは使用されていない部品である。この例では前述の「+」、「0」、「−」ではなく、「高速回転」、「低速回転」といった言葉で表現されているが、これは前述のように予め定性値の3値と構成部品の状態を表す言葉とを対応付けておくことで実現することができる。このように対応付けることで、構成部品の故障状態・動作状態を油圧の専門家でなくとも把握することが容易になる。
定性推論部18は、このようにして得られた推定結果を挙動データメモリ27に格納する(S16)。そして、全ての部品の全ての状態についての定性推論が終了したかどうかを調べ(S17)、まだ、処理すべき部品、処理すべき異常状態が残っている場合(S17 no)は、ステップS14〜S16を繰り返す。
全ての部品の全ての状態についての定性推論が終了した場合(S17 yes)は、全運転モードについての定性推論が終了したかどうかを調べ(S18)、まだ、処理すべき運転モードが残っている場合(S18 no)は、ステップS13〜S17を繰り返す。そして、全運転モードについての定性推論が終了した場合(S18 yes)は、この油圧回路についての定性推論を終了する。
尚、本実施の形態では、状態データを部品状態データメモリ26に格納しているが本発明はこの形態に限定されるものではなく、例えば状態データをプログラムに組み込んで使用しても良い。プログラムに組み込むことでデータアクセス時間の短縮とノウハウであるこれらのデータの秘密保持を図ることができる。
続いて、故障データベース作成部19が起動して、故障原因を特定するための故障データベースを作成する。
いま、油圧回路で故障が発生する場合を考えると、人間が「故障」と認識できるのは、目的とする部品の「機械的な動き」が得られないなど外部から状態が観測できるからである。そのため、油圧回路の構成部品のうち、故障として認識できる構成部品を対象部品として選定し、その対象部品の動作をキー項目として上記挙動データを再構成する。
そこで、故障データベース作成部19は、挙動データメモリ27を読出し、予め操作者によって指定されている対象部品について異常状態を抽出する(S19)。例えば、シリンダーを対象とする場合は、挙動データの中からシリンダーの動作不良を発生させる原因となる構成部品の異常状態データを抽出する。
そして、故障データベース作成部19はこのデータに基づいて対象部品と各構成部品の対応を示す故障データベースを作成する(S20)。図14は、このようにして作成された故障データベースの構成を示している。
次に、本設備故障診断装置1を用いて油圧回路に発生する各種の故障を診断する方法について説明する。操作者が、入出力装置2から油圧回路を指定して故障診断の実行を指示入力すると、ナビゲーション部12がその指示を受け付けて故障診断部20を起動する。
図15は、本発明の第1の実施形態に係る、故障診断部20の概略の手順を示すフロー図である。
故障診断部20は回路構成データメモリ25を検索して、診断しようとする油圧回路の回路構成と、故障診断のための問診用ダイアログを入出力装置2に表示する(S30)。図16は、診断対象となる油圧回路の構成を示す図であり、図17は、問診用ダイアログ35の構成を示す図である。
操作者が問診用ダイアログ35の運転モード欄36に運転モードを入力し、動作状態欄37にその対象部品の異常状態を入力して実行ボタン39を操作すると、故障診断部20はそれらのデータを獲得して、故障データメモリ28を検索する(S31)。そして、格納されてある故障データベースから、その運転モードにおける対象部品の異常内容を調べ、該当した異常状態を発生させる構成部品を抽出する(S32)。
次に、故障診断部20は故障履歴データメモリ29を調べる。この故障履歴データメモリ20には、その設備における過去の故障履歴、構成部品の寿命などのデータが格納されている、故障診断部20はこのデータに基づいて上記抽出した構成部品を故障発生の可能性の高い順番に順位を付ける(S33)。そして、この順位に従って、原因となりうる構成部品名とその異常内容を入出力装置2に表示する(S34)。
図18は、診断結果の異常部品名と異常原因を表示した図である。このように、故障可能性の高い順序で構成部品名が表示されるため故障原因の推定をより容易に行うことができる。尚、上記順序付けを行わず、原因となりうる構成部品名の表示とともに、故障原因となる構成部品を図16の回路上で色替え、点滅などを行って強調して故障原因が容易に推定できるように構成しても良い。また、上記順位付けを行った上でさらに表示の色替え、点滅などを行うように構成しても良い。
次に、機能解析装置の動作について説明する。機能解析装置は、上述の定性推論を用いて油圧回路の構成部品の機能を解析する。
システムの操作者が入出力装置2から油圧回路を指定して機能データベースの作成を指示入力すると、ナビゲーション部12がその入力を受け付けて構成部品機能解析部35を起動する。
図19は、構成部品機能解析部35の概略の動作手順を示すフロー図である。
構成部品機能解析部35は、先ず定性推論部37を起動する。定性推論部37は回路構成データメモリ25から、指定された油圧回路と運転モードを読出し、部品状態データメモリ29から油圧回路に用いられている各構成部品についての状態データを読み出す(P12)。
先ず、油圧回路の運転モードを1つ選択しその運転モードに基づいて処理を行う(P13)。そして、油圧回路に使用されている構成部品を1つ選択し、さらにその状態(正常、異常)を1つ選択する(P14)。そして、定性推論を用いて部品の挙動をシミュレートする(P15)。
図20は、定性推論の手順を示すフロー図である。
選択された部品を、定性推論の始点部品とし(Q1)、その始点部品に状態データを初期値として設定する(Q2)。そして、この始点部品から運転モードに対応した油圧部品のつながりに従って定性推論を用いた定性値の伝播を開始する(Q3)。尚、以下の説明では、運転モードに従って作動油の流れる方向を下流と呼び、逆方向を上流と呼ぶ。
まず、その構成部品に対して定性推論を適用し(Q4)、次に定性推論を適用した構成部品に上流に影響を及ぼすべき状態が発生しているかどうかを調べる(Q5)。通常、定性推論は下流側の構成部品に向かって順次適用されて処理されていくが、状態の種類によってはその影響が上流の構成部品に及ぶ場合がある。例えば、シリンダの下流に配置された構成部品に詰りが発生した場合は、その結果上流の構成部品であるシリンダの動作が遅くなるという状態を引き起こすことになる。
そこで、上流に影響を及ぼすべき状態が発生している場合(Q5 yes)は、これまでとは逆方向に定性推論を行う上位伝播処理(バックトラック処理)を実施する(Q6)。このバックトラック処理は、上流に向かって定性推論を実行するが、上流に伝播しない構造を有している構成部品にまで遡った時点で終了させる。
バックトラック処理の後、下の構成部品まで戻って、回路の経路に従って、下流に定性値を伝播する構成部品があるかどうかを調べ(Q7)、該当する構成部品がある場合(Q7 yes)はその構成部品の処理に移り(Q8)、ステップQ5〜Q7を繰り返す。該当する構成部品がない場合(Q7 no)は、定性推論を終了する。
図21は、運転モードが「前進」のときの、ある油圧回路についての定性推論による推定結果の例を示す図である。
本図は、2次元の表を構成しており、行(縦)の方向には、操作部品(UT0123−8、−7、…)とその部品の状態が記載され、列(横)方向には、この油圧回路を構成する他の操作部品がどのような状態になるかが、定性値によって記載されている。
なお、操作部品UT0123−3は、本油圧回路ではシリンダを表わしており、このシリンダの状態は、前述の「+」、「0」、「−」ではなく、「早く動く」、「遅く動く」といった言葉で表現されているが、これは前述のように予め定性値の3値と構成部品の状態を表す言葉とを対応付けておくことで実現することができる。このように対応付けることで、構成部品の故障状態・動作状態を油圧の専門家でなくとも把握することが容易になる。
定性推論部37は、このようにして得られた推定結果を構成部品機能データメモリ45に格納する(P16)。そして、全ての部品の全ての状態についての定性推論が終了したかどうかを調べ(P17)、まだ、処理すべき部品、処理すべき状態が残っている場合(P17 no)は、ステップP14〜P16を繰り返す。
全ての部品の全ての状態についての定性推論が終了した場合(P17 yes)は、全運転モードについての定性推論が終了したかどうかを調べ(P18)、まだ、処理すべき運転モードが残っている場合(P18 no)は、ステップP13〜P17を繰り返す。そして、全運転モードについての定性推論が終了した場合(P18 yes)は、この油圧回路についての定性推論を終了する。
続いて、構成部品機能データ作成部19が起動して、定性推論結果から構成部品の機能を表現するための文章を作成して、構成部品機能データメモリ45に入力する(P19)。
図22は、構成部品機能データメモリの構成を示す図である。
この構成部品機能データメモリ45は、油圧回路名、構成部品名を検索項目とし、運転モード毎に機能に関するデータを記憶している。そして、このデータを記載する欄は、推論結果入力欄46、エキスパート入力欄47及び基本機能入力欄48で構成されている。
構成部品機能データ作成部38は、定性推論部37の推定結果に基づいてこの構成部品の機能を表現する文章を作成する。例えば、「このオペレートチェック弁は、シリンダの速度を変化させます」、「このオペレートチェック弁にリークが発生すると、シリンダの動作が遅くなります」など、通常操作時あるいは異常発生時の装置の挙動を表現する文章を作成する。
なお、この表現で、影響を受ける対象となる構成部品(上記例ではシリンダ)は、予めユーザが指定する。油圧回路は、対象となる構成部品に所定の機能を発揮させることを目的としている。従って、油圧回路の構成部品のうち、その機能が観測できる構成部品を対象部品として選定すれば良い。
推定結果から上記文章を作成する手法としては、対象となる構成部品ごとに予め文章を作成しておき、その作成した文章を選択するアルゴリズムを用いても良く、文章を知識ベースとして格納しルールに基づいて選択するようにしても良い。なお、構成部品の機能として重要なもののみを提供できるよう、作成した文章は、システムの操作者が任意に取捨選択できることが望ましい。
次に、システムの操作者が入出力装置2から油圧回路を指定して構成部品機能データの入力を指示すると、ナビゲーション部12がその入力を受け付けて構成部品機能入力部39を起動する。
構成部品機能入力部39は、構成部品機能データメモリ45のエキスパート入力欄47及び基本機能入力欄48に、システムの操作者が入力した文章を格納する。エキスパート入力欄47は、当該構成部品がこの油圧回路において果す機能を熟練技術者が経験則によって判断して記載する欄である。例えば、「この圧力弁は、ロックシリンダの押付け力を調整する」といった情報を記載する。また、基本機能入力欄48は、当該構成部品が発揮する一般的な機能(教科書などの刊行物に記載されているような機能)を記載する欄である。例えば、「このリリーフ弁は、油圧回路の安全弁です」といった情報を記載する。
このように、構成部品について、多面的にその機能を記載することで、非熟練技術者に対して有用な情報を提供することが可能となる。
システムの操作者が入出力装置2から油圧回路を指定して構成部品機能データの出力を指示すると、構成部品機能出力部40が起動して、作成した構成部品の機能を表わす文章を入出力装置2に表示する。更に、図16に示す油圧回路の構成図の構成部品上でマウス操作を行ったとき、あるいはマウスポインタが構成部品上を通過するときに、その構成部品の機能を表わす文章を図23に示すように表示しても良い。なお、油圧回路では、意図的にその部品の機能と異なる使い方を行うこともあるので、その場合は、「編集」ボタンをクリックすることでデータの変更が行えるようにすることが望ましい。
以上説明した、機能解析装置を用いれば、非熟練者であっても、その構成部品についての理解度を補い深めることができる。また、本装置は操作性に優れているため、故障発生時において、故障原因の探索を洩れなく(思い込みがなく)、迅速に行うことができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明に係る設備故障診断装置を用いた設備故障診断システムの構成を示す図。 システム作成部の概略の動作手順を示すフロー図。 部品メニューを示す図。 流量制御弁のアイコン群を示す図。 構成部品が配置された状態を示す図。 構成部品同士が接続された状態を示す図。 運転条件入力画面を示す図。 終了条件入力画面を示す図。 バルブのモデルを示す図。 定性シミュレーション部の概略の動作手順を示すフロー図。 オペレートチェック弁についての状態データを示す図。 定性推論の手順を示すフロー図。 定性推論による推定結果の例を示す図。 故障データベースの構成を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る、故障診断部の概略の手順を示すフロー図。 診断対象となる油圧回路の構成を示す図。 問診用ダイアログの構成を示す図。 診断結果の異常部品名と異常原因を表示した図。 構成部品機能解析部35の概略の動作手順を示すフロー図。 定性推論の手順を示すフロー図。 定性推論による推定結果の例を示す図。 構成部品機能データメモリの構成を示す図。 構成部品の機能を表わす文章を表示する図。
符号の説明
1…設備故障診断装置、2…入出力装置、13…システム作成部、14…油・空圧回路作成部、15…流れシミュレーション部、16…定性シミュレーション部、17…構成部品状態入力部、18…定性推論部、19…故障データベース作成部、23…データ記憶部、24…構成部品データメモリ、25…回路構成データメモリ、26…構成部品状態データメモリ、27…挙動データメモリ、28…故障データメモリ、29…故障履歴データメモリ、35…構成部品機能解析部、37…定性推論部、38…構成部品機能データ作成部、39…構成部品機能入力部、40…構成部品機能出力部、45…構成部品機能データメモリ。

Claims (12)

  1. 複数の油・空圧構成部品を組合せて構成された油・空圧回路の前記油・空圧構成部品の機能を解析する機能解析装置において、
    前記油・空圧回路の作動時における複数の運転方法に対応して、作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係を特定し記憶する回路構成手段と、
    前記油・空圧構成部品の前後における作動流体の物理量に関する定性値を用いて表した、前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いを獲得して記憶する状態獲得手段と、
    前記複数の運転方法に対応した作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係と、前記定性値を用いて表された前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いとに基づいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応する回路上にある他の油・空圧構成部品の振る舞いを定性推論を用いて推定する推論手段と、
    前記油・空圧構成部品の各々の状態と、前記定性推論により推定した他の油・空圧構成部品の振る舞いとの対比から、前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を作成する情報作成手段と、
    前記作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応付けて記憶する記憶手段と
    を備えたことを特徴とする機能解析装置。
  2. 前記推論手段は、前記油・空圧構成部品の状態が、その運転方法に対応する回路上における作動油の流れる方向と逆方向である上流に配置された他の油・空圧構成部品に影響を及ぼす場合には、上流に向かって定性推論を実行する上位推論手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の機能解析装置。
  3. 前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応して、経験的に得られる前記油・空圧構成部品の機能、刊行物に記載された前記油・空圧構成部品の機能の少なくともいずれかの機能を表わす情報を入力する情報入力手段と、
    前記入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態と対応付けて記憶する他の記憶手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の機能解析装置。
  4. 前記情報作成手段で作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報、前記情報入力手段で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす経験的に得られる情報、前記情報入力手段で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす刊行物に記載された情報のうち少なくともいずれかの情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の機能解析装置。
  5. 複数の油・空圧構成部品を組合せて構成された油・空圧回路の前記油・空圧構成部品の機能を解析する機能解析装置の機能解析方法において、
    前記油・空圧回路の作動時における複数の運転方法に対応して、作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係を特定し記憶する回路構成工程と、
    前記油・空圧構成部品の前後における作動流体の物理量に関する定性値を用いて表した、前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いを獲得して記憶する状態獲得工程と、
    前記複数の運転方法に対応した作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係と、前記定性値を用いて表された前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いとに基づいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応する回路上にある他の油・空圧構成部品の振る舞いを定性推論を用いて推定する推論工程と、
    前記油・空圧構成部品の各々の状態と、前記定性推論により推定した他の油・空圧構成部品の振る舞いとの対比から、前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を作成する情報作成工程と、
    前記作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応付けて記憶する記憶工程と
    を備えたことを特徴とする機能解析方法。
  6. 前記推論工程は、前記油・空圧構成部品の状態が、その運転方法に対応する回路上における作動油の流れる方向と逆方向である上流に配置された他の油・空圧構成部品に影響を及ぼす場合には、上流に向かって定性推論を実行する上位推論工程を備えたことを特徴とする請求項5に記載の機能解析方法。
  7. 前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応して、経験的に得られる前記油・空圧構成部品の機能、刊行物に記載された前記油・空圧構成部品の機能の少なくともいずれかの機能を表わす情報を入力する情報入力工程と、
    前記入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態と対応付けて記憶する他の記憶工程と
    を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の機能解析方法。
  8. 前記情報作成工程で作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報、前記情報入力工程で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす経験的に得られる情報、前記情報入力工程で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす刊行物に記載された情報のうち少なくともいずれかの情報を表示する表示工程を備えたことを特徴とする請求項7に記載の機能解析方法。
  9. 複数の油・空圧構成部品を組合せて構成された油・空圧回路の前記油・空圧構成部品の機能を解析するための機能解析プログラムにおいて、
    前記油・空圧回路の作動時における複数の運転方法に対応して、作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係を特定し記憶する回路構成手順と、
    前記油・空圧構成部品の前後における作動流体の物理量に関する定性値を用いて表した、前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いを獲得して記憶する状態獲得手順と、
    前記複数の運転方法に対応した作動流体の流れに関する前記油・空圧構成部品の相互の関係と、前記定性値を用いて表された前記油・空圧構成部品の複数の状態における振る舞いとに基づいて、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応する回路上にある他の油・空圧構成部品の振る舞いを定性推論を用いて推定する推論手順と、
    前記油・空圧構成部品の各々の状態と、前記定性推論により推定した他の油・空圧構成部品の振る舞いとの対比から、前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を作成する情報作成手順と、
    前記作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応付けて記憶する記憶手順と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 前記推論手順は、前記油・空圧構成部品の状態が、その運転方法に対応する回路上における作動油の流れる方向と逆方向である上流に配置された他の油・空圧構成部品に影響を及ぼす場合には、上流に向かって定性推論を実行する上位推論手順を備えたことを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記油・空圧構成部品の各々の状態に対応して、経験的に得られる前記油・空圧構成部品の機能、刊行物に記載された前記油・空圧構成部品の機能の少なくともいずれかの機能を表わす情報を入力する情報入力手順と、
    前記入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報を、前記油・空圧構成部品の各々の状態と対応付けて記憶する他の記憶手順と
    を備えたことを特徴とする請求項9または10に記載のプログラム。
  12. 前記情報作成手順で作成された前記油・空圧構成部品の機能を表わす情報、前記情報入力手順で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす経験的に得られる情報、前記情報入力手順で入力された前記油・空圧構成部品の機能を表わす刊行物に記載された情報のうち少なくともいずれかの情報を表示する表示手順を備えたことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
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