JP4400022B2 - 光ファイバ伝送路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は利得一定制御方式の光増幅器、光ファイバ伝送路、および光伝送制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
長距離の光伝送路には減衰した光信号を増幅する光増幅器が所定間隔で配置される。この光増幅器には、光出力一定制御方式と利得一定制御方式がある。光出力一定制御方式の光増幅器は、入力レベルが変動しても一定レベルの増幅光を出力する。一方、利得一定制御方式の光増幅器は一定の利得で入力光を増幅するので、入力光のレベルが変動すると出力光のレベルも変動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光出力一定制御方式の光増幅器では、入力光のレベルが変化した場合、出力光はレベルは一定だが、波長に依存する利得変動(ゲインチルト)が生じる。利得一定制御方式ではこのような利得変動は生じないが、制御が難しいという問題がある(例えば特開2000−040847号、特開2001−144353号)。
【0004】
また、光伝送路に生じた障害によって伝播する波長多重信号光が予定量より多く減衰したとき、従来の光増幅器では波長多重光のレベルを回復し、かつゲインチルトを抑制することは困難である。
【0005】
光増幅器単体に関し、特開平8−116118号公報は、光ファイバ共振器を備えた本発明に類似した光増幅器によって、ゲインチルトを抑制し、低ひずみのアナログ光ファイバ伝送実現することを開示している。しかし、該公報では、光伝送路において障害が発生し、波長多重光のレベルが低下した場合の制御に関する構成には言及していない。
【0006】
本発明の目的は、光増幅器が所定の間隔で配置された光ファイバ伝送路において、何らかの障害により波長多重信号光が減衰した場合に信号光のレベルと利得の傾きを回復させる制御方法とこの制御を可能とする上記光増幅器の構成を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の光ファイバ伝送路は、光ファイバ上に複数の光増幅器が所定の間隔で配置された光ファイバ伝送路であって、該光増幅器は、信号光の出力レベルと自然放出光の出力レベルの出力和を一定にする出力一定制御光増幅器と、該出力一定制御光増幅器の入力側に配置された第1の光カプラと、該出力一定制御光増幅器の出力側に配置された第2の光カプラと、第1および第2の光カプラ間を直接接続する光ファイバと、第2の光カプラの出力側に配置され前記出力一定制御光増幅器が出力する自然放出光を反射する光ファイバグレーティングを備え、該光ファイバグレーティングによって反射された自然放出光が第2の光カプラから前記光ファイバへ分岐され第1の光カプラを経由して前記出力一定制御光増幅器に入力されるように構成され、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する前記信号光をモニタする受光手段と、該受光手段の出力する受光結果を受ける制御回路と、該制御回路に制御され前記光ファイバに配置されて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを制御する光減衰手段を備え、前記出力一定制御光増幅器、前記第1および第2の光カプラ、前記光ファイバグレーティング、前記光減衰手段および前記光ファイバを備える回路において前記自然放出光を発振させ、前記制御回路は、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが下がる場合前記光減衰手段を制御して前記前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを下げ、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが上がる場合前記光減衰手段を制御して前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを上げる光増幅器であり、
該光ファイバ伝送路を伝播する波長多重信号光のレベル低下が発生したとき、波長多重信号光のトータルレベルと波長の傾斜を回復させるように、その光ファイバ伝送路のレベル低下発生領域より後段に配置された第1の出力一定制御光増幅器において、前記光減衰手段は前記受光手段が出力する予定された入力光のレベルからの変動値に応じて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを減少させ、前記第1の出力一定制御光増幅器より後段側に配置される第2の出力一定制御光増幅器において、前記受光手段は前記自然放出光のレベルの減少に対応して増加する前記入力光のレベルの増加を検知し、前記光減衰手段はその増加分に応じて前記第2の出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを増加させるようにしている。
【0012】
本発明の第二の光ファイバ伝送路は、光ファイバ上に複数の光増幅器が所定の間隔で配置された光ファイバ伝送路であって、該光増幅器は、信号光の出力レベルと自然放出光の出力レベルの出力和を一定にする出力一定制御光増幅器と、該出力一定制御光増幅器の入力側に配置された第1の光カプラと、該出力一定制御光増幅器の出力側に配置された第2の光カプラと、第1および第2の光カプラ間を直接接続する光ファイバと、該光ファイバに配置された光フィルタと、第2の光カプラの出力側に配置された光ファイバグレーティングを備え、前記光フィルタは第2の光カプラによって分岐された分岐光のうち前記出力一定制御光増幅器から出力される自然放出光のみを透過させ、前記光ファイバグレーティングは該自然放出光を阻止する構成であって、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する前記信号光をモニタする受光手段と、該受光手段の出力する受光結果を受ける制御回路と、該制御回路に制御され前記光ファイバにおいて前記第1の光カプラと前記光フィルタの間に配置されて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを制御する光減衰手段を備え、前記出力一定制御光増幅器、前記第1および第2の光カプラ、前記光フィルタ、前記光減衰手段および前記光ファイバからなる回路において前記自然放出光を発振させ、前記制御回路は、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが下がる場合前記光減衰手段を制御して前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを下げ、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが上がる場合前記光減衰手段を制御して前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを上げる光増幅器であり、
該光ファイバ伝送路を伝播する波長多重信号光のレベル低下が発生したとき、波長多重信号光のトータルレベルと波長の傾斜を回復させるように、その光ファイバ伝送路のレベル低下領域の後段に配置された第1の光増幅器において、前記光減衰手段は前記受光手段が出力する予定された入力光のレベルからの変動値に応じて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを減少させ、前記第1の光増幅器より後段側に配置される第2の光増幅器において、前記受光手段は前記自然放出光のレベルの減少に対応して増加する前記入力光のレベルの増加を検知し、前記光減衰手段はその増加分に応じて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを増加させるようにしている。
【0015】
上記発明により、光伝送路の障害によって、波長多重信号光のレベルが低下した場合に、そのトータルレベルと利得の波長依存性を回復させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の光増幅器の基本構成を示す。光出力一定制御型光増幅器1の入力側と出力側にそれぞれ光カプラ2、光カプラ3が配置されている。出力側の光カプラ3のさらに出力側に光ファイバグレーティング4が配置される。上記光カプラ2、3間は、光ファイバ5により直接接続され、別のルートが形成される。光ファイバグレーティング4は光出力一定制御型光増幅器1が出力する自然放出光(たとえば波長約1.541μm)を反射するように設定される。この反射した自然放出光は光カプラ3に戻り、光ファイバ5へ分岐される。分岐された自然放出光は光カプラ2から光出力一定制御型光増幅器1へ入力する。この自然放出光は再び光出力一定制御型光増幅器1によって増幅される。
【0017】
上記構成で、自然放出光は上記光出力一定制御型光増幅器1、光カプラ2、3、光ファイバグレーティング4、光ファイバ5からなるループ状回路を繰り返し伝播し、該ループ状回路の損失と光増幅器1の利得が釣り合うところで発振する。
【0018】
図1の構成の光増幅器に一定レベルの波長多重信号光が入力する場合、増幅された波長多重信号光(たとえば波長1.55μ帯)は光ファイバグレーティング4を透過しそのまま出力されるが、自然放出光は上記ループ状回路によって光増幅器1に戻り所定の条件で発振する。この状態において、光伝送路等の障害によって波長多重信号光のレベルが低下すると、光出力一定制御型光増幅器1は所定の一定出力を維持するため利得を上げる。このとき光増幅器1が出力する自然放出光のパワーは増大するが波長多重信号光の利得はほとんど上がらない。波長多重信号光のレベルが高くなる場合、光出力一定制御型光増幅器1は利得を下げて一定出力を維持する。このとき自然放出発振光のパワーは減少するが波長多重信号光の利得はほとんど変わらない。図1の構成の光増幅器では、光ファイバグレーティング4は波長多重信号光のみを出力するので、ほぼ利得一定制御の光増幅器となる。この場合、光ファイバグレーティング4を複数直列に配置すると、利得一定制御の精度を上げることができる。
【0019】
上記構成では、制御容易な光出力一定制御型光増幅器1を用いて利得一定制御型光増幅器が構成可能である。しかし、利得一定制御型光増幅器を配置した光伝送路では、障害が発生して波長多重信号光のレベルが低下した場合はそのレベルは元の状態に回復することはない。このような場合に対応する光増幅器の構成を図2に示す。
【0020】
図2は図1の基本構成を備えている。さらに図2の構成では、光カプラ2の出力側が2つの経路に分岐しており、このうち一方は光出力一定制御型光増幅器1に接続し、他方はフォトダイオード(PD)6に接続している。一方、光カプラ2、3間を接続する光ファイバ5上には可変光減衰器(VOA)8が配置されている。上記フォトダイオード6は光出力一定制御型光増幅器1に入力される光をモニタし、その結果を制御回路7に送る。制御回路7はフォトダイオード6の出力する信号を受け、予め設定された条件に従い可変光減衰器8を制御する。可変光減衰器8は光カプラ2へ入力される自然放出光を減衰または増大させることが可能なように予め調整されている。また端局が制御回路7へ制御信号を送り、可変光減衰器8を制御することも可能である。端局は制御信号を制御回路に送り通常の制御と同様の又はこれを補う制御を行わせることができる。あるいは、通常制御回路に設定された条件とは異なり、自然放出光を大きく減衰させ(ループ状回路の損失を光増幅器1の利得より大きくする)、図2の利得一定制御型光増幅器を光出力一定制御型光増幅器に変更することができる。制御信号は、たとえば送信局から送信される信号光パワーのサブキャリア成分にパターンを付け、このパターンによって可変光減衰器8の制御方法を決定することができる。光増幅器は、同様の方式で、たとえば対向する線路を経由してレスポンスを送信局に端局に送り返すことができる。
【0021】
図3は、上記図2の光増幅器が所定間隔で配置された本発明の光ファイバ伝送路の模式図である。ここでは所定の長さの光ファイバC1〜C4のそれぞれの間に、光増幅器R1、R2、R3が配置されている。この光ファイバ伝送路に波長多重信号光が伝播するとき、光ファイバC2において障害が発生し波長多重信号光のレベルが低下した場合の制御について以下に説明する。
【0022】
図4(a)は、光ファイバ伝送路に配置された上記光増幅器R1、R2、R3がすべて利得一定制御の場合、図4(b)は上記光増幅器がすべて光出力一定制御の場合、図4(c)は光増幅器がすべて上記本発明の図2の構成の利得一定制御型光増幅器である場合の各光増幅器から出力される波長多重信号光の状態を表している。
【0023】
まず図4(a)は、光増幅器R1は正常のレベルの波長多重信号光を受信し、これを一定利得G0にて増幅し上記信号光を予定のレベルP0に増幅して出力する。次に光ファイバC2に障害があり、波長多重信号光が光ファイバC2における通常の減衰量よりも大きく減衰して光増幅器R2に入力した場合、光増幅器R2はやはり一定利得G0によってこの波長多重信号光を増幅する。このとき、光増幅器R2が出力する波長多重信号光のレベルは、予定のP0より低い(P0−A)である。しかし利得一定制御なので各波長ごとの利得に変化はない。レベル(P0−A)の波長多重信号光は光ファイバC3において所定の減衰をして光増幅器R3に入力する。しかし、光増幅器R3の利得は固定(G0)なので、光増幅器R3はレベル(P0−A)の波長多重信号光を出力する。このように利得一定制御の場合、いったん低下した信号光のレベルは規定のレベルに戻らない。このため、光SN被が劣化するなどの問題が生じる。
【0024】
図4(b)では、光ファイバC2の障害によって予定より大きい減衰量で出力一定制御型光増幅器R2に入力した波長多重光信号光は予定のレベルP0まで増幅され、出力される。このとき光増幅器R2の利得は、通常の値G0より大きい(G0+GA)であり、このため信号光波長に対する利得の波長依存性(傾斜:B)が生じる。光増幅器R3は予定されたレベルの信号光を受信するので、これを通常の利得値G0で増幅し、所定のレベル値P0の波長多重信号光を出力する。しかし、信号光波長に対する利得の傾斜(B)はそのまま維持される。
【0025】
次に、図2の光増幅器を配置した本発明の例である図4(c)では、光増幅器R2に予定よりレベルの低い波長多重信号光が入力すると、まず光増幅器R2内の光出力一定制御型光増幅器1の利得が通常の値より増加し、該光増幅器1から出力される自然放出光のレベルが高くなる。また光カプラ2から分岐された光をフォトダイオード6が検知する。このフォトダイオード6は予定された入力光レベルからの変動値に応じた信号を制御回路7に送る。制御回路は予め設定されている条件にしたがって、可変光減衰器8に制御信号を送る。この例の場合、入力光のレベルが低下すると、可変光減衰器8は光出力一定制御型光増幅器1に戻る自然放出光のレベルを下げるように動作する。この結果、光出力一定制御型光増幅器1の利得はさらに上がる。したがって光増幅器R2の波長多重信号光に対する利得は、本来の利得G0と、入力信号光のレベル低下分に対応して光出力一定制御型光増幅器1が増加させる利得分GAと、可変光減衰器の制御による利得分GBを加えた(G0+GA+GB)となる。このため光増幅器R2が出力する波長多重光の出力レベルは予定値P0より大きい(P0+A’)になり、また利得が増加するため各波長の利得の波長依存性(傾斜:C)が発生する。この利得の傾斜Cは長波長ほど減少する傾向(右下がりの傾き)である。この傾斜量は、GTC×(光増幅器の帯域)×(入力パワー変動)で定義される。なおGTCは定数で約0.02dB/nm/km程度の値である。
【0026】
予定値より高いレベルの波長多重信号光が入力する光増幅器R3では、光出力一定制御型光増幅器1は利得を下げ、出力される自然放出光のレベルは低下する。また、この入力レベルの増加をフォトダイオード6が検知して、レベルの増加分に応じた信号を制御回路7に送る。制御回路7は可変光減衰器8に制御信号を送付し、光出力一定制御型光増幅器1の利得を低下させるように、必要に応じて該光出力一定制御型光増幅器1へ戻る自然放出光のレベルを上げる方向で可変光減衰器8を制御する。利得を低下させるように制御すると波長の傾斜は上述と逆向きの右上がりの向きに変化し、結果的に利得の傾斜はフラットな状態に近づく。図4(c)では、これら利得の低下分の合計をGDで表しており、光増幅器R3の利得は(G0−GD)である。この結果光増幅器R3の出力において、波長多重信号光のレベルは予定されたP0、各波長の利得の傾斜もほぼゼロとすることができる。光増幅器R3での可変光減衰器8の制御は、入力光のレベルの変動に応じて、非常にわずかですむ場合があり、又は不要の場合もありうる。一方、さらに後段の光増幅器による制御を必要とする場合もありうる。
【0027】
以上の制御では、出力一定制御型光増幅器1の動作特性、および上記利得傾斜量の定義式などの条件に基づき、入力光レベルの増減に応じた可変光減衰器の制御量を予め制御回路7に設定入力しておくことにより、波長多重信号光のレベルが±5〜10dB程度変化しても、そのトータルレベルと波長の傾斜を回復させることができる。
【0028】
図5は光増幅器の他の構成例を示す。光出力一定制御型光増幅器1の入力側と出力側にそれぞれ光カプラ2、光カプラ3が配置されている。これら光カプラ2は入出力側の両方、光カプラ3は出力側がそれぞれ2つに分岐している。光カプラ3の出力側の一方の分岐路は光ファイバグレーティング4と接続している。光ファイバグレーティング4は光出力一定制御型光増幅器1が出力する自然放出光(たとえば波長約1.541μm)を反射又は吸収し、波長多重信号光を透過させるように構成される。上記光カプラ2、3間は、光ファイバ5により直接接続されている。光ファイバ5には光フィルタ9が配置されている。この光フィルタ9は、光カプラ3から分岐された光のうち上記自然放出光を透過させ、波長多重信号光を阻止する。光ファイバ5にはさらに可変光減衰器8が配置されており、制御回路7からの制御信号により上記光フィルタ9を透過した自然放出光のレベルを制御する。また光カプラ2の出力側分岐路の一方は光出力一定制御型光増幅器1と接続し、他方はフォトダイオード6と接続する。フォトダイオード6は、光出力一定制御型光増幅器1に入力する光をモニタし、そのレベルの変化に応じた信号を制御回路7に送る。この図5の構成の光増幅器も光ファイバ伝送路に配置され、その制御方法は上述と同様に行われる。
【0029】
上記光増幅器において、利用する自然放出光の波長は、光ファイバグレーティングや光フィルタを適宜構成することにより、波長多重信号光に影響を与えない波長を選択することができる。
【0030】
上述の例では、フォトダイオードが検知する入力光のレベルに対応する可変光減衰器の動作条件が、制御プログラムとして予め制御回路に入力、記憶されている場合であった。しかし、これら制御プログラムと併用して、又はこれら制御プログラムなしで、端局が各光増幅器から入力レベル低下の通知を受け、該光増幅器及び必要に応じて後段の光増幅器に制御信号を送信して可変光減衰器を制御することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の光増幅器は、光出力一定制御型光増幅器と、自然放射光がレーザ発振するループ状回路によって、容易に利得一定制御型光増幅器が構成できる。またこの光増幅器を配置した光ファイバ伝送路において、障害により波長多重信号光のレベルが低下して場合でも該光増幅器が備える可変光減衰器を予め設定記憶させたした制御プログラムにより又は端局からの制御により制御することにより、波長多重光のトータルレベル及び利得の傾きを回復させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光増幅器の基本構成例を示す図。
【図2】本発明の光増幅器の例であって可変光減衰器を備えた構成を示す図。
【図3】光ファイバ伝送路の構成例を示す図。
【図4】光ファイバ伝送路に障害が発生した場合の制御方法を示す図。
【図5】本発明の他の光増幅器の例を示す図。
【符号の説明】
1 光出力一定制御型光増幅器
2、3 光カプラ
4 光ファイバグレーティング
5 光ファイバ
6 フォトダイオード
7 制御回路
8 可変光減衰器
9 光フィルタ
Claims (6)
- 光ファイバ上に複数の光増幅器が所定の間隔で配置された光ファイバ伝送路であって、該光増幅器は、信号光の出力レベルと自然放出光の出力レベルの出力和を一定にする出力一定制御光増幅器と、該出力一定制御光増幅器の入力側に配置された第1の光カプラと、該出力一定制御光増幅器の出力側に配置された第2の光カプラと、第1および第2の光カプラ間を直接接続する光ファイバと、第2の光カプラの出力側に配置され前記出力一定制御光増幅器が出力する自然放出光を反射する光ファイバグレーティングを備え、該光ファイバグレーティングによって反射された自然放出光が第2の光カプラから前記光ファイバへ分岐され第1の光カプラを経由して前記出力一定制御光増幅器に入力されるように構成され、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する前記信号光をモニタする受光手段と、該受光手段の出力する受光結果を受ける制御回路と、該制御回路に制御され前記光ファイバに配置されて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを制御する光減衰手段を備え、前記出力一定制御光増幅器、前記第1および第2の光カプラ、前記光ファイバグレーティング、前記光減衰手段および前記光ファイバを備える回路において前記自然放出光を発振させ、前記制御回路は、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが下がる場合前記光減衰手段を制御して前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを下げ、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが上がる場合前記光減衰手段を制御して前記前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを上げる光増幅器であり、
該光ファイバ伝送路を伝播する波長多重信号光のレベル低下が発生したとき、波長多重信号光のトータルレベルと波長の傾斜を回復させるように、その光ファイバ伝送路のレベル低下発生領域より後段に配置された第1の出力一定制御光増幅器において、前記光減衰手段は前記受光手段が出力する予定された入力光のレベルからの変動値に応じて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを減少させ、前記第1の出力一定制御光増幅器より後段側に配置される第2の出力一定制御光増幅器において、前記受光手段は前記自然放出光のレベルの減少に対応して増加する前記入力光のレベルの増加を検知し、前記光減衰手段はその増加分に応じて前記第2の出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを増加させることを特徴とする光ファイバ伝送路。 - 前記制御回路は該制御回路に予め設定されている制御情報に基づき制御動作を行う請求項1に記載の光ファイバ伝送路。
- 少なくとも1つの光増幅器において、前記制御回路は端局からの制御信号によって制御動作を行う請求項1に記載の光ファイバ伝送路。
- 光ファイバ上に複数の光増幅器が所定の間隔で配置された光ファイバ伝送路であって、該光増幅器は、信号光の出力レベルと自然放出光の出力レベルの出力和を一定にする出力一定制御光増幅器と、該出力一定制御光増幅器の入力側に配置された第1の光カプラと、該出力一定制御光増幅器の出力側に配置された第2の光カプラと、第1および第2の光カプラ間を直接接続する光ファイバと、該光ファイバに配置された光フィルタと、第2の光カプラの出力側に配置された光ファイバグレーティングを備え、前記光フィルタは第2の光カプラによって分岐された分岐光のうち前記出力一定制御光増幅器から出力される自然放出光のみを透過させ、前記光ファイバグレーティングは該自然放出光を阻止する構成であって、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する前記信号光をモニタする受光手段と、該受光手段の出力する受光結果を受ける制御回路と、該制御回路に制御され前記光ファイバにおいて前記第1の光カプラと前記光フィルタの間に配置されて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを制御する光減衰手段を備え、前記出力一定制御光増幅器、前記第1および第2の光カプラ、前記光フィルタ、前記光減衰手段および前記光ファイバからなる回路において前記自然放出光を発振させ、前記制御回路は、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが下がる場合前記光減衰手段を制御して前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを下げ、前記第1の光カプラを介して前記出力一定制御光増幅器へ入力する入力光のレベルが上がる場合前記光減衰手段を制御して前記前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを上げる光増幅器であり、
該光ファイバ伝送路を伝播する波長多重信号光のレベル低下が発生したとき、波長多重信号光のトータルレベルと波長の傾斜を回復させるように、その光ファイバ伝送路のレベル低下領域の後段に配置された第1の光増幅器において、前記光減衰手段は前記受光手段が出力する予定された入力光のレベルからの変動値に応じて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを減少させ、前記第1の光増幅器より後段側に配置される第2の光増幅器において、前記受光手段は前記自然放出光のレベルの減少に対応して増加する前記入力光のレベルの増加を検知し、前記光減衰手段はその増加分に応じて前記出力一定制御光増幅器に入力する前記自然放出光のレベルを増加させることを特徴とする光ファイバ伝送路。 - 前記制御回路は該手段に予め設定されている制御情報に基づき前記自然放出光のレベルを制御する請求項4に記載の光ファイバ伝送路。
- 少なくとも1つの光増幅器において、前記制御回路は端局からの制御信号によって前記自然放出光のレベルを制御する請求項4に記載の光ファイバ伝送路。
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